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【DEEP TOKYO IMPACT2022#05】GP初戦へ、村元友太郎─01─「強い選手と戦いたいなんて当たり前」

【写真】4月にオープンした、村元の城=Baaan Gymからリモート取材。怒っていました…… (C)MMAPLANET

11日(日)、東京都港区のニューピアホールで開催されるDEEP TOKYO IMPACT 2022#05で、フライ級GP1回戦=後半4試合が実施され村元友太郎が風我と戦う。

同日に福田龍彌と戦う杉山廣平がインタビューで語った──村元が福田を選ばなかったという発言に、彼は心底腹を立てていた。村元が語る抽選の真実、そして脱スクランブラー宣言とは。


──いやぁ、村元選手をMMAPLANETでインタビューをさせてもうのは、本当に久しぶりです。

「きっとPXCに出た時だったので、もう6年以上前だと思います」

──えぇ、そんなになりますか。

「ハイ。『またインタビューするから。ちゃんと結果を残せ』と言われていたのに、それができていなくて。DEEPでもリングの時があったりもしたので」

──そうですか。そうこうしている間にRIZINに主戦場を移したので、話を訊く機会がなかったのですね。

「でも結構、会場では話すことがあって、その時にも『ちゃんとDEEPで結果残せよ』って言ってもらっていたんですけど、ようやく2年振りにDEEPで試合ができることになりました」

──この間、ケガで長期欠場なども経験しました。そして、スタイルにも変化が見られます。色々と村元選手には尋ねたいことが多いのですが、まずはMMAPLANETに掲載された杉山廣平選手のインタビューについてお尋ねしたいのですが……。

「アッハハハハハ。杉山君はああいう風に思っていたということですよね。なんか、挑発的ですよね」

──福田選手と戦いたい。その気持ちが強くて、嘘偽りなく心境を話してくれたんだと思います。村元選手に取られたらどうしようと。

「まぁ、だから本音ですよね。正直、そういうことを言ったんだと知って、メチャクチャ腹が立ちました。実際、ちょっとキレましたね。ホントのあの記事のツイッターにコメントをしようかと思ったぐらいです。でも抽選会の時に、『ケージに戻ってきたから、試合前にインタビューをさせてもらう』って言ってもらえていたので、取材があるのを待っていました。ホントに待っていました」

──申し訳ありませんでした。ギリギリのタイミングになってしまって(※取材は6日に行われ、村元選手への連絡は前日5日に)。

「ホントに取材の連絡がなかったら、バンバン書き込んでやろうっていうぐらい腹が立っていました」

──強い選手を選ばなかったという風に指摘されたわけですしね。

「格闘家が強い選手と戦いたいなんて当たり前のことですよ。実力の劣る選手と戦いたいなんて、誰も思わないですよ。ワンマッチだったら、もちろん福田選手と戦いたいです。でも、これはトーナメントで。絶対に優勝するために出場するわけですよね。2カ月のスパンで連続して4試合あるトーナメントで。

で強いヤツと戦いたいから1回戦が激闘になり、結果ケガをして準々決勝はしっかりと準備ができなくて、試合で良いパフォーマンスを見せることができなかった。そんなことになると、全く意味がないです。確実に優勝することを考えるのが、トーナメント戦ですからね。

僕は優勝したい。確かに福田を選ぶのか、風我を選ぶのか迷いました。悩んだけど、7月にRIZINで試合をして、その時も体は万全ではなかった。一度、体のケアをして初戦を勝って勢いつけようと思ったんです。どうせ強いヤツは勝ち上がって来るし。次か、その次か、なんなら決勝でやれるんで。だから万全な状態で、勢いをつけて戦える方を選んだに過ぎないです。

どうせ全員を倒すんだから、別に1回戦でやる必要はない。杉山君のやり方だと、良い試合をして負けましまっても良いってことですよね。それで良いなら、そうすれば良いですよ。ファイターは皆、強いヤツと戦いたい。彼だけじゃない。でも僕は優勝したいから冷静になり、客観的に勝ち上がることを優先したんです。だから、強いヤツがいるから──ソイツと戦いたいっていう思考は、僕がもうチョイ若かった時に採った手段ですね。やっぱりファイターとして強いヤツと戦いたいから。もう僕からしたら、杉山君の言っていることは『うるせぇ、ガキンチョ』みたいなものですね」

──杉山選手も村元選手も、そこを気にかけていないガキンチョで、非常に風我選手に失礼だと思いますよ。仮に風我選手が杉山選手、そしてこの村元選手のインタビューを読めば、絶対に腸が煮えくり返って、下手をすると優勝なんて度外視して、村元選手に勝つことだけを考えてケージに足を踏み入れるのではないでしょうか。

「うわぁ……僕に勝って、杉山殺してやるからなってことですよね(笑)。でも言うて、風我選手を侮っているわけではないです。7月に原虎徹選手に判定勝ちをした時も、原選手をしっかりと抑えてコントロールしていました。で、原選手は8月に伊藤裕樹選手と戦って2Rまでコントロールし、組みでは勝っていた。最終ラウンドに伊藤裕樹が盛り返して勝ったけど、杉山君は伊藤裕樹にワンパンで負けているじゃないですか。

それを考えると戦績だけで見て風我選手を判断し、舐めるようなことは絶対にしないです。ここに出ている選手は、皆がしっかりと力があるんで。僕も風我選手に全力でぶつかります。だからこそ、ここのところ僕が取り組んできたことを出せるファイトになると思います」

──そのファイトスタイルに関してですが、RIZINというリングで戦うことで戦い方も変わってきたような気がします。

「まぁ、スタイルとして僕はケージの方が絶対に戦いやすいです」

──そうですよね。あのスクランブルスタイルだと。

「だからこそ、RIZINで戦ってきた間に自分自身の武器は増えたと思っています。テイクダウンで上を取って、スクランブルで勝ち切るというMMAをやってきたのですが、鮎田戦ではパンチを振り回して組んでいて。傍から見るとアグレッシブに見えたかもしれないですけど、レベルが高い相手だとカウンターを合わせられるような動きが多かったです。

実はそれを長谷川賢選手に指摘してもらって。『お前、危ないぞ。あれじゃ一発で斬って落とされる。ここから先、本物のストライカーと戦うと』って。それもあって、ボクシングを本格的に習おうと思っていたのですが、ボクシング・トレーナーの方ってMMAファイターのセコンドに就いたり、指導をすると咎められる時期があったじゃないですか」

──ハイ。取材もできないことが多かったです。

「それがJBCかに申請すれば良くなって、田牧一寿トレーナーに堂々と教わることができるようになりました。これからはセコンドに就くことも可能になるかもしれないので、ホントに良かったです。今から振り返ると鮎田戦の時の打撃ってもう酷いものだし、逃げの打撃みたいでしたよね。

あとボクシングだけでなくて石川で伝統派空手、松濤館流空手の太田翔一郎さんに月に1、2度空手を教わっています。太田さんは内閣総理大臣杯の団体組手部門で優勝したり、駒沢大学に通っている時に世界空手道選手権でベスト16(19歳~21歳の部)にもなっている人なんです。

マンツーマンでステップや飛び込みを指導してもらうだけでなく、対戦相手の映像も視てもらって、どういう蹴りが入るのかもアドバイス貰っています。それでカーフとかも、入るようになりました」

──えっ、松濤館流空手の先生がカーフの指導をしてくれるのですか。

「実は太田さんはMMAに凄く興味を持っていて、宇良健悟さんの下でMMAも習っているんです。今年の終わりごろにはアマMMAに出て、来年にはその上でやっていこうって話しもしていますし。太田さんは空手をMMAにアジャストしてくれるので、田牧さんのボクシングの指導と融合させて、倒せるタイミングとかカウンターはかなり自信がつきました。今の僕はスクランブルだけじゃない。そういうスタイルになれたと思っています」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
9月11日(日)
午後5時10分~SPWN PPV
午後5時10分~ニコニコ生放送

■ DEEP Tokyo Impact2022#05対戦カード

<フライ級GP1回戦/5分3R>
村元友太郎(日本)
風我(日本)

<フライ級GP1回戦/5分3R>
福田龍彌(日本)
杉山廣平(日本)

<フライ級GP1回戦/5分3R>
島袋チカラ(日本)
宇田悠斗(日本)

<フライ級GP1回戦/5分3R>
駒杵嵩大(日本)
松場貴志(日本)

<フェザー級/5分2R>
TATSUMI(日本)
西谷大成(日本)

<フェザー級/5分2R>
鬼山班猫(日本)
狩野優(日本)

<ウェルター級/5分2R>
佐藤洋一郎(日本)
嶋田伊吹(日本)

<ウェルター級/5分2R>
米田奈央(日本)
レバナ・エゼキエル(日本)

<フェザー級/5分2R>
佐藤勇駿(日本)
木下尚祐(日本)

<フェザー級/5分2R>
星野豊(日本)
梶本保希(日本)

<フェザー級/5分2R>
鬼山班猫(日本)
狩野優(日本)

<ライト級/5分2R>
THE☆ナマハゲ(日本)
泉武志(日本)

<ウェルター級/5分2R>
米田奈央(日本)
三好マヒロ(日本)

<フェザー級/5分2R>
星野豊(日本)
梶本保希(日本)

<ストロー級/5分2R>
多湖リキト(日本)
佑勢乃花(日本)

<ライト級/5分2R>
倉本大悟(日本)
岩倉優輝(日本)

<バンタム級/5分2R>
コマネチ竜太(日本)
朝比奈龍希(日本)

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【DEEP TOKYO IMPACT2022#05】パラ千葉のフライ級ファイター達─02 ─杉山廣平「優勝するかしないか」

【写真】U23のパレ千葉系フライ級ファイターのなかで、杉山は11月で27歳になる少しお兄さんだ (C)MMAPLANET

11日(日)、東京都港区のニューピアホールでDEEP TOKYO IMPACT 2022 5th ROUNDが開催され、フライ級GP1回戦後半4試合が実施される。

7月の抽選会で、下馬評で最強と見られる福田龍彌を対戦相手に選択した杉山廣平の心の内とは。鶴屋浩門下のフライ級の精鋭集中インタビュー、2人目は男・杉山廣平の出番だ。


──8月21日にDEEPフライ級GP1回戦、最初の4試合が行われました。率直にどのような感想を持たれましたか。

「PPVで視聴したんですけど、なんか……あまり盛り上がっていなかったですね。全体的にモヤッとしていたというか。伊藤裕樹が接戦で、本田(良介)君も接戦でした。小川(徹)選手の試合も微妙な感じになってしまって」

──原虎徹選手が頑張ったという見方もできますし、やはりトーナメントの初戦ですから冒険はできず、しっかりと勝たないといけないという心理があったかと。

「結果、周囲が盛り上がることもなかったですし。SNSでも話題になっていない。だから僕は……この16人の中で、どれだけの位置にいるのか分からないですけど、自分が主役になれるような、『コイツが優勝するんじゃないの』と思われる試合をしたいですね」

──その1回戦の相手ですが、福田龍彌選手を杉山選手が選んだ形でした。正直、神龍誠選手と藤田大和選手が参加していないなか、現状のDEEPフライ級戦線で最強の選手といっても過言でないかと思います。

「ハイ、そう思っています。福田選手が宇田(悠斗)選手かなって。この2人ですよね、トーナメントに出ている選手で一番強いのは」

──抽選会の時点では宇田選手はXで9月11日と8月21日、9月枠から埋まっていく形で抽選は進みました。9月大会はX、駒杵嵩大選手、風我選手、そして福田選手の横が空いている状況で、まず島袋選手がXの隣に収まり、村元友太郎選手が風我戦を選択。伊藤選手は9月の相手を選ばす、8月で決定を待つ形に。続く松場貴志選手が駒杵選手、そして8番目の杉山選手が颯爽と福田選手の横に自身の写真を置いた時には、抽選会場に明らかに緊張感が走りました。

「1回戦から一番強い人と戦いたい。その気持ちしかなかったです。

初っ端から一番強い相手とやると決めていました。だから本当にラッキーでした。7月に試合が終わったばかりだったので、僕のなかにも9月に戦いたいというのがまずありました。

だから9月に福田選手、伊藤選手、小川選手がいれば良いなと思っていました。結果9月に4枠があってX、風我選手、駒杵選手が入り、そこから島袋選手、友太郎君、伊藤裕樹、松場選手、そして自分という順番で選ぶ……どうなるのかなって。

僕とすれば絶対に福田選手に残って欲しかった。駒杵選手は去年戦って勝っているし、風我選手は申し訳ないけど、トーナメントに出ているメンバーのなかでは名前も実力も下の方だったのでできれば戦いたくなかった。でも、友太郎君がなんか凄く迷っていたんですよね(笑)」

──アハハハハ。

「『なんで、こんなに迷ってんの』って思って(笑)」

──日沖発と久米鷹介を尊敬し、鈴木陽一に育てられた。実利と男らしさ、その狭間に常にいるのが村元友太郎です(笑)。

「アハハハハ。僕としては友太郎君が福田選手を選んだら、もう8月に行くしかないなっていう感じで、どうなるのか見ていたら──。友太郎君が風我選手を選んだので『よっしゃぁ』って(爆)」

──いやぁトーナメント戦ですし、如何に優勝できるかということを村元選手が考えるのも理にかなっているかと。でも、そんな風に言われるともう村元選手がこのインタビューを読むとどのような気持ちになるのか……。自分は凄く楽しみです。

「……。僕としてはトーナメントって優勝するかしないか、その2つだと思っています。徐々に強い人とやって、優勝するというやり方もあるかもしれないですけど、他の選手に負けるリスクを考えると、最初から強い人と戦う。それで自分が優勝できるかどうか、最初にハッキリさせたい。勝てばそこで勢いがつきますしね。

だから友太郎君がどういう想いだったのかは分からないですけど、強い人と戦うのが格闘家だと思うんで。そういうなかで弱い人を選ぶっていうのは僕の中にはないことです。僕はいつだって強い選手と戦いたいので」

──杉山選手は正直に胸の内を言葉にしてくれていますが、これは風我選手のターゲットになったことも間違いないですね。

「風我選手が嫌や気持ちになると悪いなとは思いますけど、これは実績を見ての話なんで……。だから、あそこで風我選手にいくというのは本当に性格が出ますね。自分としては9月でも駒杵選手は他に選択肢があるなかで選ぶというのは絶対になかったので、本当に『やったぁ』という気持ちになりまいた」

──そして松場選手が駒杵選手をゴチャゴチャ言いながら選んだ。

「もう、何も考えることなく福田選手と戦わせてもらうことを選びました。何も当たって砕けろという気持ちではないです。勝てると思うから、戦います」

──その福田選手の印象を教えてもらえますか。

「試合をアレだけしたがるので、ファイトジャンキーですよね。お父さんにタイでムエタイの道場に置き去りにされて格闘技を始めたっていうのも、凄く面白いエピソードですし。実際、実績もありますし繰り返しになりますけど、今回のメンバーで一番強いと思っています。

DEEPに来てから福田選手のことを知ったのですが、パンチの精度が高い。しっかりとテイクダウンも切れて、サブミッションのディフェンスもできる。一番気を付けるのはパンチですね」

<この項、続く>

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DEEP DEEP109 MMA MMAPLANET o 伊藤裕樹 原虎徹

【DEEP109】右でグラつかされた伊藤裕樹。パンチを纏めて、TD狙いを切って原虎徹に快勝も不満顔

<フライ級GP1回戦/5分3R>
伊藤裕樹(日本)
Def.4-1:30-27.30-27.29-28.29-28.28-29
原虎徹(日本)

サウスポー同士、伊藤が右ローを蹴る。ジャブにローを合わせた伊藤は、ローから右ミドル。さらに原のジャブに右フックを合わせようとする。距離が近づくと、伊藤は首相撲からヒジを狙って離れる。原の右フックは空振りに。伊藤は左を決めるが、攻め急がない。続いて右ジャブを入れた伊藤は左から右を狙う。続いて左をヒットさせるなど、慎重のなかでも伊藤が優勢か。

右ボディ、ヒザを見せた伊藤はダブルレッグで倒されたが、背中を譲りつつ立ち上がる。リフトした原がスラムへ。伊藤はサイドをと取られた状態でキムラを仕掛ける。足を戻して、再度腕を狙った伊藤だが、原が足を抜いてサイドを取り時間となった。

2R、姿勢を落とさせてハイを狙った原。伊藤は太腿を殴って、右を伸ばす。ローに左オーバーハンドを合わせた伊藤は、左ローを当てる。原も右ジャブを入れ、大振りの伊藤のフックを見切る。伊藤は左ハイ、背中で受けた原は左右のローから右ジャブを受けそうになる。ケージに詰まった原は、ワンツーでボディを抉られるがダブルレッグを決めて両足をフックする。

胸を合わせた伊藤が、ワキ腹を殴る。ここから上体をあげて左のパウンド。立ち上がると、原が蹴り上げを狙う。足を払って抑えた伊藤が踏みつけを狙ったところで時間となった。

最終回、互いに右ジャブを伸ばし、左に右を合わされた伊藤がふらつく。続く組みからスクランブルの展開で、腕を取って下になった伊藤はスクランブルで背中を譲りそうになる。嫌がって、振り払おうし逆にバック、そしてマウントを奪われそうになった伊藤は腰を押してスタンドへ。

左ストレートを入れた伊藤は、ボディを殴る。組んだ原がボディロックでトップを取り、スクランブルでバックへ。伊藤は胸を合わせると、右を入れて離れる。粗いがパンチの圧を上げた伊藤が、連打を打ち込む。テイクダウンに逃げた原の腕を取り、頭を跨いで殴る伊藤が腕関節を狙う。後ろ三角から腕を伸ばしにかかった伊藤は、パンチに切り替えると足も取って、原を動けなくしての鉄槌の連打で伊藤が勝利を決定づけた。

結果は4-1で判定勝ちの伊藤は、決して満足気な表情はなく「初めてのメインなのに、こんなショッパイ試合をしてスミマセン」とファンに謝った。


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【DEEP109】元KOP小川徹がDEEPフライ級GP参戦「長南亮の弟子としてDEEP初戦は落とせない」

【写真】元フライ級KOP小川徹の参戦。誰と対戦しても楽しみななか、1回戦の相手に安谷屋智弘を選んだ(C)MMAPLANET

21日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP109では、DEEPフライ級GP1回戦として元KOPの小川徹が安谷屋智弘と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

今回のDEEPフライ級GP最大のサプライズは、元フライ級KOP小川の参戦だった。長年TRIBEからのDEEP参戦がないなかでの、小川の出場。今年3月、猿飛流に敗れてパンクラスのベルトを失ってから抽選会場への登場までの経緯と、GPへの意気込みを訊いた。


――今日はよろしくお願いいたします。小川徹選手のDEEPフライ級GP参戦には驚かされました。

「えっ、本当ですか。そう言ってもらえると嬉しいです」

――まず今回の参戦経緯から教えていただけますか。

「今年の4月ぐらいに、DEEPの公式SNSで『トーナメントを開催します。出場選手を募集しています』といった内容の投稿がありまして。それを見た時に、面白そうだなと思いました。ただ、TRIBEからは7年ぐらいDEEP参戦がなかったじゃないですか。確か中西さんの試合(2016年8月、長谷川賢戦)が最後だったかな? それで、ここは踏み込んでいいところなのかどうか分からずに、スルーしていたんです(苦笑)。

そうしたら長南さん(長南亮TRIBE TOKYO M.M.A代表)から『DEEPフライ級GP、面白そうじゃない?』と言われて。僕も『面白そうなので出たいです』と答えたら、長南さんが調整してくださったんですよ。だから僕は出たいと思ったし、そんな僕の背中を長南さんが押してくださったという形です」

――ちょうどお二人の気持ちが合致したのですね。その前に小川選手から、DEEPフライ級GPに出たいというような素振りを見せていたのではないですか(笑)。

「アハハハ。3月の試合のあとは、すぐ練習を再開していて、試合ができる準備も進めていました。でもタイトルマッチで負けて、またパンクラスでリベンジするかどうか気持ちがフワフワしていたところはあったんです。自分としては、そんな素振りは見せていなかったつもりですが、やっぱり分かっていたのかもしれないですね(笑)」

――もちろん元パンクラス王者のDEEPフライ級GP参戦というのも驚きでしたが、もう一つは久々にTRIBE勢がDEEPに出場するというのも意外なところはありました。

「前田吉朗さんのジムオープンの日に、長南さんが佐伯(繁DEEP代表)とお話されたそうで。そこから長南さんが『DEEPにも誰か出られるチャンスがあれば……』ということを、チラっと仰っていたんですよ。そういった経緯もありました」

――小川選手がDEEPに参戦することになり、周囲の反応はいかがですか。

「TRIBEの会員さんは、喜んでくれる方が多いですね。TRIBEが出来た頃からの会員さんは、長南さんがDEEPのベルトを巻いている姿を知っていますから。特にラストマッチはDEEPで勝ってベルトを巻いていて」

――ダン・ホーンバックルを相手に、最後はアンデウソン・シウバをタップさせたフライング・ヒールフックまで見せて勝利した、あの伝説的なラストマッチですね。

「それですよ(笑)。皆さん、その長南さんが残したイメージがあると思うんですよね。だから長南亮の弟子としてDEEP初戦は落とせないですし、そのイメージを裏切らない盛り上がる試合をしたいです」

――なるほど。3月にパンクラスで猿飛流選手に敗れてベルトを失いました。そこでリベンジするかどうか気持ちがフワフワしていたというのは……。

「試合直後は、今までの敗戦では味わったことのない気持ちがありました。ポッカリと心に穴が開いてしまったというか。今後どうしようかと。引退するかどうかではなく……まずあの結果を想像していなかったんです。だから自分の気持ちの落としどころが分からなくて」

――それはベルトを失ったことに対して、ですか。それとも試合内容に関してでしょうか。

「ベルトを失ってしまったことです。試合内容についても、後悔している部分はあります。自分の中で出し切れなかったところがあって。特に4R目と5R目で守りに入ってしまい、自分のパフォーマンスを100パーセント出し切れなかった悔しさもありますね」

――パンクラスはラウンド終了時に採点を公開しています。猿飛流戦では4Rが終わった時点でイーブンになっており、5Rを取ったほうが勝つという状況でした。そこで5R目に自分の力を出し切れなかった要因は何だったのでしょうか。

「それが実は……1R、2R、3Rは自分が取っていると思ったんです。2Rは猿飛流選手についていることを認識できていなくて。それで4Rは、ダウンもあったから相手に取られている。そこで自分がベルトを守るために、KOされたり一本を取られなければいいという考えを持ってしまいました。判定でも5Rで10-8がつかなければ勝てる、と。そういう意識で5R目がスタートしました。それぐらい自分の中で冷静さを失っていたんですね」

――それは5R開始前に、セコンドから『5Rを取ったほうが勝ち』という指示はなかったのですか。

「採点だけでなく、長南さんをはじめチームからは的確なゲームプランとアドバイスがありました。ただ、そこで行くか行かないかの戦略は、自分で判断して5Rを戦わないといけません。結果として、そこは自分の判断ミスだったなと思います。

これが海外の試合だったら、アナウンスも全て日本語ではないし、もっと分かりづらい部分はありますよね。でも、そんななかでも状況を把握して、冷静に判断して戦わないといけない。前回の試合は場所が日本だったというだけで、どこでどう戦おうと冷静に戦わないといけないし、まだ自分に足りない部分があると感じました」

――結果、ベルトを失って開いた心の穴が埋まったのは、DEEPフライ級GP参戦が決まってからなのでしょうか。

「いえ、その前に練習も再開していましたし、気持ちは切り替わっていました。ただ引き続きパンクラスに出るのか、あるいは他のプロモーションも面白そうだな……っていう、自分の方向性は定まっていなかったです。だからGP参戦が決まるまで、まだ本腰は入っていなかったな、という感じですね」

――そこでDEEPフライ級GP参戦が決まり、出場メンバーを聞いた時の印象はいかがでしたか。

「出場メンバーは、抽選会の時に初めて知りました(笑)」

――えっ、会場に誰がいるかも分からずに抽選会場へ行ったのですか。しかもご自身の参戦がサプライズで。

「はい(笑)。抽選会場で他の選手を見た時、やっぱり面白そうだと思いました。トーナメントに出るかぎりは、誰が相手でも優勝したいです。でも強い選手に勝って優勝しないと、自分の地位も上がっていかないので。今回のフライ級GPは、この中で優勝したら面白いな、って思えるメンバーが集まっています」

――抽選会場で出場メンバーを見てから、1回戦では誰と対戦したいと思いましたか。

「正直、誰と対戦したいという気持ちはなかったです。でも初戦から知り合いと試合したくはないなぁ、と思っていました(苦笑)」

――知り合い、というと?

「村元友太郎選手と福田龍彌選手ですね。福田選手はTRIBEで一緒に練習したこともあるので。越智(晴雄)さんも以前、一緒にトレーニングしたこともありました」

――抽選では小川選手が安谷屋選手を相手に選び、最後に越智選手と本田良介選手の盟友対決が決定しました。

「……アレ、僕のせいですよね」

――アハハハ、誰を相手に選ぶかは選手側の権利ですし、決して小川選手のせいではないでしょう。

「アレは狙っていたでしょう、って記者の方に言われました(苦笑)。でも本当に狙ってはいなくて、安谷屋選手の隣が空いていたのを見た時に、チームメイトの秋葉尉頼のことが頭をよぎったんです。2016年に亡くなった秋葉にとって、最後の対戦相手が安谷屋選手でしたから」

<この項、続く

■視聴方法
8月21日(日)
午後5時40分~SPWN PPV
午後5時40分~ニコニコ生放送PPV

■ DEEP109対戦カード

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
伊藤裕樹(日本)
原虎徹(日本)

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
安谷屋智弘(日本)
小川徹(日本)

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
本田良介(日本)
越智晴雄(日本)

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
渋谷カズキ(日本)
ビョン・ジェウン(韓国)

<フェザー級/5分3R>
今成正和(日本)
芦田崇宏(日本)

<ウェルター級/5分3R>
住村竜市朗(日本)
鈴木槙吾(日本)

<バンタム級/5分3R>
石司晃一 (日本)
山本聖悟(日本)

<メガトン級/5分2R>
誠悟(日本)
トーマス(米国)

<フェザー級/5分2R>
高野優樹(日本)
山本歩夢(日本)

<ストロー級/5分2R>
林豊(日本)
中村真人(日本)

<フェザー級/5分2R>
五明宏人(日本)
ゲオ・レバナ(コンゴ)

<バンタム級/5分2R>
KENTA(日本)
岩見凌(日本)

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【DEEP109】元チームメイトとの対決直前、越智晴雄ー02ー「本田さんが強いことは分かっているからこそ」

【写真】越智との対戦に本田も苦笑いを浮かべた抽選会。しかしお互いに気持ちは切り替わっている(C)MMAPLANET

21日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP109で、DEEPフライ級GP1回戦として本田良介と対戦する越智晴雄インタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

かつて同じジムで練習し、同じストロー級で戦っていた盟友、本田との対戦を控える越智。旧知の相手だからこそ分かる強さ――そんなGP1回戦への意気込みを訊いた。

<越智晴雄インタビューPart.01はコチラから>


――やはりトーナメントの1回戦で、かつてのチームメイトは選ばないですか。

「はい。もし自分で相手を選べる状態だったら、絶対に本田さんは選ばなかったですね(笑)。あとは原(虎徹)さんも同じCAVEで練習しているので、選ばないです」

――本田選手の出場は事前に知っていたのでしょうか。

「それは聞いていました。かといって2人で何か話をしていたわけではなかったんですけど、抽選会へ行くときに最寄り駅で偶然、本田さんと会って。2人で抽選会場へ向かった時は、まさか対戦することになるとは思わなかったですね……」

―今回は対戦相手となった本田選手と、一緒に練習していた時期などを教えていただけますか。

「たぶん2、3年前だと思うんですけど、本田さんが福岡に戻るまでCAVEにいて。当時は本田さんもストロー級で試合をしていたので、ずっと2人で練習していたし、本田さんのセコンドに就いたりもしていました」

――その本田選手との対戦が決定した時は……。

「まさかな……、そう思いました。でも決まったからには、やるしかないので。気持ちは切り替えました。本田さんとも、しょうがないよねと言って。その瞬間から、ちょっと距離ができる感じで(笑)」

―ずっと一緒に練習して、セコンドに就いた相手と試合をするのはメリットもデメリットもあると思います。自分は相手のことをよく分かっているのに対し、相手も自分のことをよく分かっているわけで。

「そうですね。初めて対戦する相手との試合とは、まったく違ってきますよ。練習していたからこそ、本田さんが強いっていうことは自分も分かっているので。強敵です。その強敵に勝つために練習しないといけない、っていう感じです」

――対して、一緒に練習していた頃の本田選手と、現在の本田選手では印象は変わってきていますか。

「昔よりも組みがメインになってきたのかな、っていう印象はあります。最近の試合を見ていて、以前とは動きが違ってきているように思いますね」

――前回の杉山戦では、スクランブルの展開も多かったです。越智選手と練習している頃は、そこまで組みをやっていなかったのでしょうか。

「もちろん組みはやるんですけど、もうちょっと打撃の割合が多かったと思うんですよ。それが昔よりも、自分から組みに行く展開が多いのかなっていう印象です」

――なるほど。一方で越智選手は、当時からどのように変わってきましたか。

「本田さんと一緒に練習していた頃から、ですか? 何が変わったんですかね……。巧くはなっていると思うんですよ。技術的な部分で。昔のように打撃だけで攻めるのではなくて」

――CAVEの方たちは、今回の対戦についてどう仰っているのでしょうか。

「昔からの会員さんは『え、本田さんと試合するんだ!?』って驚いていましたけど、最近入ってきた方たちは、あんまり知らないですよね。本田さんが福岡に戻って、もう何年も経つので。

CAVEで一緒に練習している選手も、あぁ本田かっていうぐらいでした。今はただ対戦相手としてしか考えていないし、その本田さんに勝つための練習に入っています」

――抽選会が7月16日に行われ、8月21日の試合まで約1カ月しかありませんでした。その期間は越智選手にとって短かったですか。

「それは大丈夫です。もともと試合をやるつもりで準備しながら、抽選会を迎えましたから。あとは相手が決まって、対策を考えながら練習しています。そういう意味では、ちょうど良い期間だったと思いますね」

――では8月21日、フライ級GP1回戦でどのような試合をしたいと考えていますか。

「勝ちに行きますよ。今は勝利が一番欲しいので勝ちに徹します。そのうえで、観ている人の気持ちを動かすような試合をしたいと思います」

――観ている人の気持ちを動かす試合、ですか。今回のGPは決勝まで4試合を戦わなければいけません。1回戦で激闘の末、もし大きな負傷があれば2回戦以降にも影響するでしょう。特に本田選手も激闘ファイターですし……。

「いや、もう先のことは考えられないですよ。これだけ強いメンバーが集まっていて、1試合1試合全力で戦っていかないと勝てない。勝たないと次に繋げられないし、全て勝ちに行くだけです」

――なるほど。では先のお話は抜きにして、GP出場メンバーの中で他に気になっている選手はいますか。

「伊藤裕樹選手ですね。華があって強い選手だし、SNSでも何回か絡まれているので(苦笑)。それで伊藤選手と戦いたい、とは言ってきました」

――伊藤選手は越智選手がYouTubeで公開していたという「伊藤裕樹の倒し方」に怒っていました。倒せるもんなら倒してみろよ、と。

「アハハハ、そうですか。だったら倒します。あんまりナメられるのは好きじゃないので。自分のことをナメている相手は全員倒します」

――1回戦も注目のカードが揃いましたし、今後どんな展開になっても興味深いDEEPフライ級GPですね。

「厳しいトーナメントですけど、優勝することが一番の目標です。まずは死に物狂いで勝ちに行って、初戦を突破します!」

■視聴方法
8月21日(日)
午後5時40分~SPWN PPV
午後5時40分~ニコニコ生放送PPV

■ DEEP109対戦カード

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
伊藤裕樹(日本)
原虎徹(日本)

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
安谷屋智弘(日本)
小川徹(日本)

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
本田良介(日本)
越智晴雄(日本)

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
渋谷カズキ(日本)
ビョン・ジェウン(韓国)

<フェザー級/5分3R>
今成正和(日本)
芦田崇宏(日本)

<ウェルター級/5分3R>
住村竜市朗(日本)
鈴木槙吾(日本)

<バンタム級/5分3R>
石司晃一 (日本)
山本聖悟(日本)

<メガトン級/5分2R>
誠悟(日本)
トーマス(米国)

<フェザー級/5分2R>
高野優樹(日本)
山本歩夢(日本)

<ストロー級/5分2R>
林豊(日本)
中村真人(日本)

<フェザー級/5分2R>
五明宏人(日本)
ゲオ・レバナ(コンゴ)

<バンタム級/5分2R>
KENTA(日本)
岩見凌(日本)

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DEEP DEEP109 DEEPフライ級GP MMA MMAPLANET o RIZIN RYO パンクラス 五明宏人 今成正和 伊藤裕樹 住村竜市朗 佐伯繁 原虎徹 安谷屋智弘 小川徹 山本歩夢 山本聖悟 本田良介 杉山廣平 渋谷カズキ 石司晃一 誠悟 越智晴雄

【DEEP109】越智晴雄とのフライ級GP1回戦に臨む本田良介ー01ー「なりふり構っていられない」

【写真】口ベタな一面はあるものの、そのぶん自分の意志がしっかりと伝わってくる本田だ(C)SHOJIRO KAMEIKE

21日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP109で、DEEPフライ級GP1回戦として本田良介が越智晴雄と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

7月10日の杉山廣平戦で判定負けを喫した直後、佐伯繁DEEP代表から、敗れた本田もGP出場が確定というコメントがあった。それを受けて6日後の抽選会に参加した本田は最後に残った形で、かつてチームメイトであった越智との対戦が決定している。そんな本田に、杉山戦とGP抽選会について聞いた。


――本田選手は7月16日のDEEPフライ級GP1回戦抽選会の直前、10日に杉山選手と対戦しています。その段階でフライ級GPの話は聞いていたのでしょうか。

「はい、試合の前に聞いていました。GPに出そうかなぁ、ぐらいのレベルで。16日に抽選会があると言われたのは、試合直後だと思います。だから試合が終わって一度、福岡に帰ってから、その週にもう一度東京に行きました」

――なるほど。それ以前からDEEPフライ級GPに関しては、開催のお話が出ていました。杉山戦の前から、GPには出場したいと思っていましたか。

「オファーがあれば、なりふり構っていられない、というのが正直な気持ちですね。GPに限らず、呼ばれるのであれば出るという意識でいます」

――抽選会に呼ばれた時点では、他のGP出場メンバーについて知らされていなかったのでしょうか。

「そうですね。というか、僕自身があまり考えていなかったんですけど(苦笑)。DEEPに出ている選手はGPに出る、それ以外のプロモーションからも出るよ、っていうぐらいは聞いていました。RIZINやDEEPに出ているフライ級ファイター、あとチャンピオンやタイトルマッチ経験者が出るだろう、とか」

――では出場が確定したメンバーを知ったのは、抽選会の時だったのですね。他の選手も同じようですが。

「みんな予想はしていたと思うんですけど、抽選会場に着いてから出場メンバーを見て、『おぉ~』と思いました(笑)。反対に、僕が出るのを知って『なぜ?』と思った人もいるかもしれないですけど」

――その気持ちは、直前の試合で杉山選手に敗れていることも関係していますか。

「それもありますし、僕はタイトルマッチも経験していなくて、トップ選手に勝っているわけでもないので……」

――杉山戦が組まれた時点で、この試合がGP出場者決定戦のような意識はありましたか。

「そういう意識はなかったですね。前の試合で負けたあとにGPのオファーが来ても、GPというより試合のオファーが来たのか、と。自分の中では、そんなに深く考えていなかったです。すみません(苦笑)」

――いえいえ、我々としては試合が組まれた意味を一つひとつ考える職業なので、その深読みがファイターの意識と異なっているのも面白いです。

「一戦一戦に集中する、もともと僕がそういうタイプなんだろうなと思います。どんな試合であれ、勝たないと次はない。だから勝つしかない。そういう気持ちで杉山戦に挑んでいました」

――すると敗戦直後は……。

「まず悔しかったです。次のこととか考えずに、とにかく悔しい。次がどうなるか分からないけど、練習するしかない。真っ先に浮かんだ感情は、それでした」

――……。

「杉山戦に関してポイントほどの差はなかった、ってよく言われるんですよ。でもそれはポイントが出た結果論であって、100パーセント僕の勝ちはなかったです。どれだけ競った試合をしても、どれだけ良い試合をしても、勝敗が全てですから。ポイントほど……って言われるのは嬉しいですけど、試合をした本人からすれば勝たないと意味はないので」

――では、敗因はどこにあると思っていますか。

「ちょっと見すぎましたね。相手に付き合いすぎました。もともとガンガン行くタイプだと自分では思っているんですけど、あの試合では少し離れて淡々と、巧くやろうかなと思ってしまったというか。

杉山選手はバランスが良い、オールラウンダーです。自分がミスをしたら、そこで押し込まれるだろうなと思っていました。一番大きいのは、一発もらってしまって、僕がその印象を上回ることができなかったことですね」

――一発もらったというのは、1Rに右ショートでダウンを喫したことですね。

「はい。ダウンしてからバックを奪われた流れは、大きかったです」

――その杉山戦直後、抽選会場に着いて出場メンバーを見た時の印象を教えてください。

「……こんにちは、っていう(笑)」

――えぇっ!?

「いやいや、まだ誰と対戦するかも決まっていなかったじゃないですか(苦笑)。国内のトップ選手が集まると聞いていたので、緊張していました。やっぱり小川選手を見た時は、パンクラスの元チャンピオンも出るのかぁ、って驚きましたね」

――そこで誰と戦いたいか、抽選で誰を選ぶかということは考えたのでしょうか。

「そこは……前回の試合のことを引きづっているわけじゃないけど、負けている自分が相手を選ぶことは考えていなかったです。そこで誰とやりたいとか考えて『こうなれ、こうなれ』と思って見ているほうが疲れるじゃないですか。しかも、自分が思ったとおりにはならないし(笑)」

――アハハハ、確かにそうですね。

「だったら、誰とでも戦うっていう気持ちでいたほうが良いです。格闘技をやっていても思うのは、みんな強い。誰と対戦したいというよりも、目の前にいる相手を倒す。そういうイメージで格闘技をやらせてもらっています」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
8月21日(日)
午後5時40分~SPWN PPV
午後5時40分~ニコニコ生放送PPV

■ DEEP109対戦カード

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
伊藤裕樹(日本)
原虎徹(日本)

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
安谷屋智弘(日本)
小川徹(日本)

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
本田良介(日本)
越智晴雄(日本)

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
渋谷カズキ(日本)
ビョン・ジェウン(韓国)

<フェザー級/5分3R>
今成正和(日本)
芦田崇宏(日本)

<ウェルター級/5分3R>
住村竜市朗(日本)
鈴木槙吾(日本)

<バンタム級/5分3R>
石司晃一 (日本)
山本聖悟(日本)

<メガトン級/5分2R>
誠悟(日本)
トーマス(米国)

<フェザー級/5分2R>
高野優樹(日本)
山本歩夢(日本)

<ストロー級/5分2R>
林豊(日本)
中村真人(日本)

<フェザー級/5分2R>
五明宏人(日本)
ゲオ・レバナ(コンゴ)

<バンタム級/5分2R>
KENTA(日本)
岩見凌(日本)

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【DEEP109】フライ級GP1回戦で原虎徹と激突、伊藤裕樹「体のポテンシャルを極限まで使いこなす」

【写真】7月16日のGP1回戦抽選会にサングラス着用で臨んだ伊藤。インタビューでは意外な一面も発覚した。(C)MMAPLANET

21日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP109から、DEEPフライ級GPがスタートする。そのGP1回戦で、伊藤裕樹と原虎徹の対戦が決定した。
Text by Shojiro Kameike

昨年9月、藤田大和に敗れて暫定フライ級王座を獲得できなかった伊藤。その後、RIZINではKO勝ちを収めるも、DEEPでは福田龍彌に敗れている。以降は2連勝を収めている伊藤の中で起こった大きな変化とは? さらにGPとDEEPへの想いを語ってくれた。


――2022年に入り、ハードスケジュールで試合に出場していますね。次の原虎徹戦が今年4戦目となります。

「今年は2月(福田龍彌にTKO負け)、5月(関原翔に判定勝ち)、7月(宮城友一にTKO勝ち)に試合しています。それと去年も4試合やっていますね」

――2年連続で年4試合というのは、MMAだと珍しい試合ペースかと思います。怪我など体に負担はないですか。

「ところどころ痛い箇所はありますけど、それは試合に向けた調整の中で何とかして、試合に出ていますね。今まで大きな怪我の経験はないです。拳を骨折したこともなくて」

――それは骨が丈夫なのか、あるいは打ち方や動きに気をつけているのか……。

「両方だと思いますよ(笑)。丈夫だし、練習でも気をつけています。よく試合に向けてガチスパーをやったりするじゃないですか。僕はなるべくガチスパーをやらないようにしているんですよ。怪我が怖いので」

――すると打撃は、基本的なフォームの練習やミットなどのほうが多いのでしょうか。

「そうですね。僕の場合は、ガチスパーをやって良いことってないんです。ダメージが溜まるし、次の日に頭が痛くなるのも嫌で。試合の時にガチになればいいかなって、アハハハ」

――試合の中でも緩急、オンとオフの使い分けが巧いですよね。試合運び自体もそうですし、打撃も長いストレートと短いパンチの緩急が印象深いです。

「常に冷静に試合をしようと意識しています。すると、試合の中で無意識に体が動いてくれることもあって。ガンガン行くばかりじゃなく、その緩急があるから相手もやりにくくなるじゃないですか。そこは自分の強みでもあると思いますね。

僕は昔からボクシングをやっているんですけど、中学校からはBOXMANの福澤朗さんというトレーナーに教わっていて。そのトレーナーさんから、僕は近い距離で打ち合うよりも遠い距離で当てて、また動いて――っていうアウトボクシングスタイルが合うと言われたんですよ。それ以来、ずっとボクシングは福澤さんに教わっています」

――パンチはインパクトの瞬間だけ強く当てる形ですか。

「そうです、そうです。タイミングがすごく大事なので。コナー・マクレガーのように、タイミングで当てて、インパクトの時だけ強く。だから拳にも負担はかからず、怪我もしにくいんだと思いますね」

――7月の宮城戦はRIZINでしたが、この試合はDEEPフライ級GPに出場することが決まっているうえでの出場だったのでしょうか。

「RIZINに出る時には、もうDEEPフライ級GPの話は聞いていました。もともとフライ級GPはRIZINでやるっていう話もありましたからね。それが7月のRIZINが近くなった頃に、DEEPでやることが確定して。佐伯さんからもRIZINで勝ったらDEEPフライ級GPに出てほしいと言われました」

――正直なところ、7月にRIZINで試合をして、8月か9月にGP1回戦に出るのはキツくないですか。

「もちろん簡単なことじゃないですよ。国内でいえば、やっぱりRIZINが一番大きなプロモーションじゃないですか。だからRIZINに出たいっていう気持ちが強かったです。でも僕はDEEPに育ててもらったので、育ててもらったところに恩を仇で返すようなことはしたくなくて。もうRIZINにしか出ない、DEEPのフライ級GPに出たくないっていうのは、筋が違うと思いました。

それに、せっかく自分の階級で大きなトーナメントが開催されるなら、そこで優勝したほうが自分に箔が付きますし。あとは……たくさん試合をすれば、それだけ稼げるので(笑)。僕は試合が決まれば、ドンドン出たいです」

――それがRIZINであれDEEPであれ、フライ級GPの話を最初に訊いたのは、いつ頃のことでしょうか。

「5月の試合前ですかね。関原翔選手との試合で、勝ったほうがトーナメントに出られますよ、みたいなことを言われて。おっ、マジすか!? みたいな感じでしたね(笑)。自分としては、出ます出ます、って」

――同じフライ級GPでも、RIZINで開催されるのとDEEPで行われるのでは、何か変わってきますか。

「リングとケージで大きく変わってきますよね。全く別モノじゃないですか。僕はケージのほうが好きです。壁際の攻防ができるので。ただ……RIZINのほうが勝率は良いんですよ(苦笑)」

――確かに過去の敗戦は全てDEEPで、しかもケージの試合でした。

「その理由は自分でも分からないんですよ。たぶん打撃主体の選手は、リングのほうがやりやすいと思います。テイクダウンに来てもスプロールするのに、リングから外へ足を出しちゃえば、相手もそこから押し続けることができないし。でもケージは、壁に押し込まれたところから、また別の展開が始まるので。僕は、どちらかといえばケージ際の攻防のほうが好きなんです。だから――なぜでしょうね(苦笑)」

――直近の2敗……昨年9月の藤田大和戦、そして今年2月の福田戦については、どのように捉えていますか。

「やっぱり負けたのは悔しいけど、3年前に初めて負けた試合があるんですよね」

――2019年12月、鮎田誠戦で判定負けを喫しています。

「昔は格闘家として、負けることが本当に嫌でした。あの頃は、もう負けたから格闘技はやりたくない、そんな気持ちもあったんですよ。

でも――確かに勝敗は大事だけど、一度負けたからって格闘家としての人生が終わるわけじゃなくて。負けたとしても自分の中で心の整理ができていれば、プラスになっていくんじゃないかと思っています。

負けたからこそ自分の弱点も分かるし、直さなイカンところも出てきたので。それも全て経験ですよね。それに、もうこれ以上は負けないと思うので。あれは貴重な2敗ですよ」

――その2敗を経て、何か新しく取り組んでいることはありますか。

「福田戦のあとから、体の使い方を見直そうと思って新しいトレーニングを取り入れました。そのおかげで、しなやかさは上がってきたなと思います。技術というよりも、自分の体のポテンシャルを極限まで使いこなすことができるトレーニングをやって、自分でも成果は実感していますね」

――そうでしたか。先ほど壁際の攻防が好きだと言われていましたが、それは組んで押し込まれてからの攻防かと思います。一方、関原戦では足運びなどによって、組まれる前に対処できていたように見えました。

「あぁ~、そうですね。ありがとうございます(笑)。このトレーニングを取り入れてから、試合をするのも楽になってきましたね。もちろん試合自体はエライけど、体の可動域が増えることによって、試合運びもやりやすくなったんですよ」

――その分、さらに怪我をするケースも減るでしょう。

「そう思います。やっぱり練習でも試合でも怪我をしないことが、連戦できる秘訣なので」

――なるほど。DEEPフライ級GPの話に戻りますが、まず出場メンバーを見た時の印象から教えていただけますか。

「凡そのメンバーは聞いていましたけど、抽選会場に行くまでは誰が出るか、確かなことは分からなくて。誰がおるんだろう、ってワクワクしながら会場に行きました。実際、国内のフライ級では本当に良い選手が集まりましたよね。ただ、僕って結構ビビりなので、みんな強く見えるんですよ(苦笑)」

――えっ、それは意外です。

「アハハハ。よく他の選手の試合を見るんですけど、みんな強いなぁってビビッちゃいます。なかには対戦したくない選手もいますよ(笑)。とりあえず今回のGPは、福田選手が出てくれたので良かったです。もう他の選手のことは一旦置いて、トーナメント決勝で福田選手を倒してやろうと思いました」

<この項、続く

■視聴方法(予定)
8月21日(日)
午後5時40分~SPWN PPV
午後5時40分~ニコニコ生放送PPV

■ DEEP109対戦カード

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
伊藤裕樹(日本)
原虎徹(日本)

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
安谷屋智弘(日本)
小川徹(日本)

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
本田良介(日本)
越智晴雄(日本)

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
渋谷カズキ(日本)
ビョン・ジェウン(韓国)

<フェザー級/5分3R>
今成正和(日本)
芦田崇宏(日本)

<ウェルター級/5分3R>
住村竜市朗(日本)
鈴木槙吾(日本)

<バンタム級/5分3R>
石司晃一 (日本)
山本聖悟(日本)

<メガトン級/5分2R>
誠悟(日本)
トーマス(米国)

<フェザー級/5分2R>
高野優樹(日本)
山本歩夢(日本)

<ストロー級/5分2R>
林豊(日本)
中村真人(日本)

<フェザー級/5分2R>
五明宏人(日本)
ゲオ・レバナ(コンゴ)

<バンタム級/5分2R>
KENTA(日本)
岩見凌(日本)

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【DEEP109】フライ級GP1回戦は本田良介との盟友対決、越智晴雄ー01ー「誰とやっても勝つ」

【写真】越智のプロデビューは2008年、GP出場者の中で安谷屋智弘と並び最もキャリアは長い(C)SHOJIRO KAMEIKE

21日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP109で、DEEPフライ級GPがスタート。越智晴雄と本田良介が1回戦で対戦することとなった。
Text by Shojiro Kameike

7月16日に行われた抽選会で、かつてCAVEで練習を共にしていた2人の対戦が決まった時、会場には重い空気が流れている。そんな盟友対決を前に越智は、意外な事実を明かしてくれた。今年2月、関原翔に判定負けを喫してから考えていたこと。そしてDEEPフライ級GPへの想いを訊く。


――DEEPフライ級GPの具体的なお話を、最初に聞いたのはいつ頃でしょうか。

「6月ぐらいだったと思います。その頃にDEEPでフライ級のトーナメントをやるということを聞きましたけど、まだ具体的な話や正式なオファーはなかったですね。実は、僕はストロー級に戻すことも考えていたんですよ」

――いきなり意外なお話ですね。

「自分としてはストロー級でもいいし、フライ級GPのオファーがあれば出る、という感じだったんです。そこにフライ級GPのオファーが来たので、受けることにしました」

――なぜ一旦はストロー級に戻そうと考えたのですか。

「ベルトが欲しいからです。もともと、いずれ地元の愛媛県に戻ろうと考えていて。チャンピオンになって地元でジムを開きたい。そう思った場合に、ストロー級のほうがチャンスはあるのかなと」

――現役選手として地元でジムを開くということでしょうか。それとも……。

「あぁ、引退とかではないです。最初は引退してから愛媛に帰るつもりでした。それは上京した時から。ただ、いろんな方からアドバイスを頂きまして。現役のチャンピオンとしてジムを開くほうが宣伝しやすいし、みんなも応援してくれるんじゃないかということで、そういう計画を立てることにしました」

――現役チャンピオンが指導するジム、というキャッチコピーは大きいですよね。ただ、東京……特に現在所属しているCAVEと比べた場合、練習環境として不安はないですか。

「環境に関しては全然違いますけど、そこは仕方ないですね。地元でお世話になっていたパラエストラ愛媛の若い選手たちと練習しながら、自分も指導しつつ現役として続けていきたいと思います」

――今年2月、関原翔選手に判定で敗れています。この内容と結果で、DEEPやRIZINのフライ級王座は遠のいたと感じますか。

「そうですね。フライ級でベルトを獲るためには、また何試合も勝ち上がらないといけないと思いました」

――もともと越智選手はストロー級で戦っていました。それが2020年にDEEPストロー級のベルトを失ってから、2021年からフライ級に転向しています。

「やっぱり自分のナチュラルな体重を考えたら、適正階級は間違いなくストロー級ですよね。でも、もちろん組み力もストロー級の選手とフライ級の選手では違いますし。それは練習でも試合でも分かっていました。

ただ、RIZINでもDEEPでもフライ級が盛んでしたから。特にRIZINでストロー級は難しいようだったので、自分もフライ級で試合をしていたという経緯はあります」

――現在はストロー級の主要選手がONEに出ているため、国内プロモーションの動きが活発ではありませんでした。

「はい。そのストロー級よりはフライ級のほうが選手も多いですし。でも何戦か経験してフライ級の選手は、ストロー級の時と比べてテイクダウンするのが難しい場合もありましたね」

――関原戦では2Rに得意のギロチンを仕掛けたものの、極めることはできませんでした。あのギロチンも、いつものような攻めではなく守りであったように見えました。

「ギロチンは階級が上の選手でも極まるんですけど、まぁ……そうですよね。どちらかといえば、ギロチンに行っちゃったという感じでした」

――その関原戦を経て、フライ級GP参戦が決まりました。GPの出場メンバーを聞いたのは、いつ頃のことでしょうか。

「メンバーを聞いたのは、最後の最後ですね。抽選会の時に、誰が出るかを知りました。メンバー全員が、そうだったと思いますよ。それまでは予想ぐらいしかしていなかったです。

抽選会に行ったら、予想とは違う選手もいました。もっとDEEPの若手が出て来ると思っていたんですけど、松場さんや小川さんとか、他のプロモーションに出ていた選手もいて」

――そういった出場メンバーを見て、もう一度ベルトを獲るために……と考えた場合、ご自身はどれぐらいのポジションにいると思いましたか。

「うーん……、どうなんでしょうね。ただ、試合に出るかぎりは勝つ気しかないし、トーナメントに出場するうえでは優勝することしか考えていないです。

強いメンバーばかりが集まったと思います。弱い選手は一人も出ていない。誰と当たっても厳しい試合になることは間違いないですよ。でも、誰とやっても勝つつもりでいないと、最初からトーナメントに出ていないので」

――なるほど。今回のフライ級GPの面白さの一つに、これまで対戦経験のない選手が多いという点が挙げられます。

「そうなんですよね。今まで対戦したことがあるのは、渋谷さんと島袋さん、あと村元さんぐらいです。初対戦になる選手も多いことに対しては特に何も思っていなくて。でも、どちらかといえば再戦はやりたくないので、良かったです。まさか本田さんと対戦することになるとは思っていなかったですけど(苦笑)」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
8月21日(日)
午後5時40分~SPWN PPV
午後5時40分~ニコニコ生放送PPV

■ DEEP109対戦カード

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
伊藤裕樹(日本)
原虎徹(日本)

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
安谷屋智弘(日本)
小川徹(日本)

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
本田良介(日本)
越智晴雄(日本)

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
渋谷カズキ(日本)
ビョン・ジェウン(韓国)

<フェザー級/5分3R>
今成正和(日本)
芦田崇宏(日本)

<ウェルター級/5分3R>
住村竜市朗(日本)
鈴木槙吾(日本)

<バンタム級/5分3R>
石司晃一 (日本)
山本聖悟(日本)

<メガトン級/5分2R>
誠悟(日本)
トーマス(米国)

<フェザー級/5分2R>
高野優樹(日本)
山本歩夢(日本)

<ストロー級/5分2R>
林豊(日本)
中村真人(日本)

<フェザー級/5分2R>
五明宏人(日本)
ゲオ・レバナ(コンゴ)

<バンタム級/5分2R>
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【DEEP】フライ級GP、最後の1人=Xが決定!! 修斗フライ級王座を目指していた宇田悠斗が、DEEPを直撃!!

【写真】ある意味、退路を断った選択をした宇田。注目せざるを得ない (C)MMAPLANET

1日(月)、DEEPより21日(日)に開幕するDEEP東京都中野区のフライ級GP最後の出場選手が、宇田悠斗になったことが発表された。

7月16日に中野サンプラザ15階スカイルームで1回戦対戦カード決定抽選会が行われ、島袋チカラと9月11日のニューピア・ホール大会で対戦する選手のみXとされていたが、本日のプレスリリースで宇田に決まった。


竿本樹生、伊藤盛一郎らとともにGP出場が期待された宇田が最後の枠に収まり、しかも修斗期待のファイターということで今回のGPがさらにグレードアップされたといっても過言でない。

愛媛県宇和島市出身、修斗ライト級戦線では平良達郎に続くホープとして注目される宇田は3月にRIZINで竿本に判定負けし、プロ6戦目で初黒星を喫し、再起戦が初出場のDEEPとなった。

元KOP小川徹の参戦とは別に、修斗王座を目指す過程にある宇田の参戦により、これからの8カ月間――DEEPフライ級戦線がJ-MMA界56キロの戦いの中心になることがより明白になった。

■DEEPフライ級GP1回戦対戦カード

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
渋谷カズキ(日本)
ビョン・ジェウン(韓国)

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
安谷屋智弘(日本)
小川徹(日本)

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
本田良介(日本)
越智晴雄(日本)

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
伊藤裕樹(日本)
原虎徹(日本)

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
福田龍彌(日本)
杉山廣平(日本)

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
駒杵嵩大(日本)
松場貴志(日本)

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
村元友太郎(日本)
風我(日本)

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
島袋チカラ(日本)
宇田悠人(日本)

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【DEEP】フライ級GPに小川徹参戦!1回戦対戦カード決定!


RIZINでやらなきゃDEEPがやる。そんな佐伯繁代表の心意気で動き出したDEEPフライ級GP。その出場選手及び1回戦の組み合わせが抽選の末に決定しました。

8月21日の後楽園ホール大会、9月11日のニューピアホール大会で1回戦各4試合を実施。11月の後楽園大会、12月のニューピア大会で2回戦。来年2月に準決勝、4月に決勝という長丁場。冠スポンサーの宗明建設から優勝者には賞金300万円が贈呈されるとの事。

神龍誠、藤田大和という現在進行形の王者経験者の欠場。残念ではありますが、8ヶ月も拘束されるとUFCやRIZINへの出場にも影響するわけで致し方なしでしょう。

そんな中、サプライズだったのはパンクラスを主戦場にしている小川徹(TRIBE TOKYO MMA)の参戦。王者経験者にしてフライ級ランキング2位につけている正真正銘の実力者です。おまけに佐伯代表と和解した長南亮が代表を務めるTRIBE TOKYO MMA所属というのも因縁めいていて面白いじゃありませんか。そんな小川も含めた1回戦の対戦カードは次の通りです。


【8月21日 後楽園ホール】
渋谷カズキ(高本道場)

ビョン・ジェウン(フリー)

安谷屋智弘(氷ヲ刻メ/池田道場)

小川徹(TRIBE TOKYO MMA)

本田良介(CAVE)

越智晴雄(パラエストラ愛媛)

伊藤裕樹(ネックスイチムエ)

原虎徹(CAVE)


【9月11日 ニューピアホール】
福田龍彌(MIBURO)

杉山廣平(SPLASH)

駒杵嵩大(FIGHT BASE都立大)

松場貴志(パラエストラ加古川)

村元友太郎(ALIVE)

風我(フリー)

島袋チカラ(CORE)

調整中


福田、伊藤、松場、村元らRIZIN参戦経験者とパンクラスからの刺客・小川がトーナメントの軸になりそう。ここからキラリと光るニューフェイスの台頭なるか。そういう点で見ると非常に興味深いトーナメント。誰が抜け出してくるのか注目です。