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【RIZIN LANDMARK10】BK離脱。ヤマニハと対戦、7勝11敗=山本聖悟「以前の僕は感謝が足らなかったです」

【写真】コレを言葉にするのは、勇気がいることだ。それをやってしまうのも、山本聖悟 (C)MMAPLANET

明日17日(日)に名古屋市港区のポートメッセなごやで開催されるRIZIN LANDMARK10に山本聖悟が出場し、アラン・ヒロ・ヤマニハと対戦する。
Text by Manabu Takashima

2年3カ月振りの国内でのファイト。3年8カ月振りのRIZIN。そして戦績は7勝11敗1分け。最後に日本で戦った時のレコードは4勝10敗1分けだった。つまり、この間は3勝1敗と勝ち越している。その舞台となったBlack Combatではバンタム級ランク2位まで上り詰めた。

それでいて今回のLANDMARK出場。存在感が確実に増していた韓国の新興プロモーションを離れ、日本に戻ってきた真意とBlack Combatでつけた自信について山本に尋ねた。とはいえ、この間の活躍をほぼ知らない日本のファンにとって彼が言っていることは信憑性と根拠に欠けるかもしれない。それだけに絶対的な結果を欲する山本の言葉は、非常に力がこもっていた。

MMAファイター人生の巻き返しが、ここから始まる──のか。山本聖悟の言葉をまずは記憶に留めて欲しい。


Black Combatと決裂。『僕の性格では無理です』

──Black Combatでキャリアを積み、タイトル挑戦も見えてきたというなかでRIZIN LANDMARK出場。正直なところ唐突な感じは否めませんでした。韓国でのキャリアアップという部分はどのようになったのでしょうか。

「頑張って来たんですけどね(苦笑)。12月28日にBlack Combatが大きな大会を開くことが決まっています」

──ハイ、日本から駒杵嵩大選手や大原樹理選手がタイトル戦を戦うという話が入って来るイベントですね。

「ハイ。僕は7月大会で、当時6連勝中でバンタム級2位だったパク・ソンジュンという選手をKOして2位になったんです。そして年末の大会に1位の選手とのオファーが来たので、戦うつもりでした」

──チャンピオンはユ・スヨンですね。

「ハイ。チャンピオンのユ・スヨンがタイトルを持ったままでRoad to UFCに出ているのですが、それも納得はいっていなかったですが……」

──とはいえRoad to UFCやコンテンダーシリーズだと、ベルトを持ったまま出場というが普通かと。UFCと契約すれば返上というのが、プロモーションも望んでいる路線だと思います。

「それはまだ良いんです。納得はできないけど、理解はできるので。ただ年末にはRoad to UFCの決勝が終わっているので、ユ・スヨンがUFCと契約して空位になれば1位と2位の対戦だから王座決定戦になりますよね、普通は」

──ハイ。

「そこを確認したら、『ならない』という返答だったんですよ。ONEからキム・ジェウンとキム・デファンが韓国に戻って来るからと」

──実績では上の選手が2人契約を果たしたわけですね。キム・ジェウンは9月大会でパク・ソンジュンをパウンドアウトし、観客席からキム・デファンが挑発するというBlack Combatらしい寸劇が見られました。

「ハイ。実績は上でもキム・ジェウンはBlack Combatでは1勝で。キム・デファンも次に勝っても1勝です。僕は3勝していて、相手も2勝をしている。団体のなかで勝ってきた数が違うし、それならランキングの意味がなくなるじゃないですか。Black Combatとは、そういう話をしたのですが僕らの試合はタイトル戦にはならないと言われました。僕は『ならランキングの意味がないので、納得いかない。ランキングから外してくれ』と決裂しました」

──えっ、12月に試合をしないだけでなくBlack Combatには出場しなくなるのですか。

「ハイ」

──それは勿体ない……。

「勿体ないですよね。でも、僕の性格では無理です。韓国の記者の人たちも、それはおかしいという風に言ってくれていますし」

──う~ん……。

「だって、ランキングの意味がなくないですか。だったらDEEPみたいにランキングがなくてキム・ジェウンが来たから、キム・ジェウンにやらせるっていうなら分かりますよ。でもランキングがるのに、そんな1位と2位の対決って何だって思いませんか。えっ? 高島さん。これ、どう思います?」

──繰り返し、勿体ないです。せっかく、ここまで積み上げてきたモノがゼロになってしまうのは。「高島さん、どう思いますか」と自分の名前を下に尋ねられると、自分の考えは韓国で上がった知名度を使って韓国の他の大会で戦うのが良いだろうと思います。それなのにRIZINなんだなと。筋を通せといっているなら、DEEPでやり直してからRIZINではないのかと思います(苦笑)。

「確かに……。いやDEEPでも全然、戦いますよ。今回はRIZINから話をもらったので、RIZINで戦わせてもらうことにしたので。オイシイことをやろうとは思っていないですよ。2位までなって、1位とやるのにタイトル戦じゃないのはおかしくないですか」

──それはおかしいですよ。でも、RIZINで戦いたくてしょうがないのにチャンスが巡ってこない選手がいます。事実、同じバンタム級でも竹中大地選手のように実績で山本選手を上回るファイターが出場できていない。つまりは、RIZINもそういう場ではないですか。

「でも僕はタイトル戦線に入っていないですから。いや、ナンボでもDEEPで戦いますよ。痛いところをつかれてしまっていますけど(笑)、でも本当においしい話としてRIZINに出るわけじゃないです。そこは本当です」

生まれ変わったところを見てもらいます。生まれ変わったス。マジで

──とはいえヒロ・ヤマニハ選手は、日本のファンからすれば山本選手が最も苦手とする選手だと思われているはずです。

「そうなんですかね?  別にそんなことないですよ。もちろん軽い相手だなんて思わないです。でも、そんなに厳しい相手だとは全然思っていないです。これまで練習でやってきたことが、なかなか試合では出せなかった。それがBlack Combatでの試合でハマって来たんです」

──つまりは日本のファンが知らない間に、山本選手が成長しているということになります。

「だから、日本では僕が不利だと思われているんですよね。それはメチャクチャ感じています。でも、次の試合で生まれ変わったところを見てもらいます。生まれ変わったス。マジで」

──どう生まれ変わったのでしょうか。

「心のなかです。メンタルが変わりましたね。スーパーポジティブです。周囲に感謝し始めると、メンタルが変わってきました。以前の僕は感謝が足らなかったです」

──感謝するようになると、MMAは強くなれるのですか。

「なれます」

──……。

「これは言葉で表すことができるモノじゃないんですよ。それは、試合をみてもらって『これが感謝か』と」

──……。

「辰年になって運気が変わりました。凄く当たることで有名な占い師さんに見てもらって『2021年から2023年は何をやっても上手くいなかったはず』と言われて、確かに2021年から6連敗が始ったんですよね。おお、当たったって。で、その占い師さんって姉の生まれた年とか、甥っ子の漢字とか全部当てるんですよ。お祖母ちゃんは、僕のことは心配していないとか」

──……。

「伊勢神宮に行ったことも当てて。地元の神社とか知っているし、今の僕には凄く良い神様が付いていると。でも、ヤマニハにも付いているそうです(笑)。だから大激戦になるって」

──……。

「アイツ、ヤバいヤツで終わるかもしれないですけど、僕は信じています。マインドアップしているんですよ」

──何か信じるモノがあれば人は強くなれるのですか。

「それは、なれますね。高島さん、何か信じるモノってありますか」

──また名指しですか。それなら答えますが、あります。

「何を信じていますか」

──嫁さんです。

「そう、嫁さんだったり。信じていると、強くなれますよね」

──まぁ、なるしかないですから。ただ、人様の伴侶を嫁さん呼ばわりですか(笑)。

「あぁ、スミマセンでした(笑)。奥様を信じていると、強くなれますよね」

シェイドゥラエフがバンタム級で来ても、今の僕なら行ける

──強くなれます。でも、結果が目で見えるモノではないかもしれないです。山本選手はMMAを戦うわけですから。記事を書く身として、信じるモノがそういう迷信的なモノだと強くなっているという言葉の根拠にはしづらいです。

「だから戦いって、肉体の戦いではなくなるんです。これはリアルな話です。あと、瞑想をするようになってからマインドが変わりました。冷静さ、落ち着きが備わってきました」

──う~ん……。

「本当に僕は変わったんですよ。白川(裕規)さんとの練習、大塚(隆史)さんにレスリングを教わるようになって本当に技術的にも上がっていますし。白川さんと大塚さんのことを信じて、感謝しているから凄く体に入って来ます」

白川トレーナー 去年何回かミットを持ったことがあったんですけど、1月のBlack Combatの試合(イ・ソンウォン戦)のあとに「ミットを持ってもらえますか」ってお願いされて、本格的に一緒に練習するようになったんです。作戦を考えて、セコンドも就くようになって。聖悟君は性格がまっすぐで、言ったことを全部実行するんですよ。一緒に組み立てていったことを、まんま試合で使う。長い間セコンドに就いていますけど、まんま動く人ってあまりいないです。それって、さっき聖悟君が言った信じる力やと。それは僕に対してもあるだろうし。そこの入り方がちょっと違うかと思います。

「このインタビュー中に、そういう風に言ってくれる人が僕にできた。本当にマインドだと思います。これまで試合中に焦って博打を仕掛けていたのが、前回の試合でインローを効かされても『我慢をしていれば、チャンスがくる』と言い聞かせて賭けのような仕掛けはしなかったです。そして、KOできた。そこがメンタルの成長できた部分で、強くなれたところだと思います」

白川 あの時は試合の1カ月前に、足を折って。動けない状態だったんですよ。

「これまでだと1人で悩んで、一か八かで戦っていたはずです。でも白川さんと話をして、相手のヒザをすかしてスピニングバックフィストという動きを創って。それが試合に出て、ストレートで倒すことができました」

──打撃は元から良いモノがあった。寝技はもう、伸びしろだけ。そしてフライ級でなく、バンタム級で戦うことでコンディションも良い。そこに心が加わった。

白川トレーナーとのミット打ちは、瞬時にして吉野との組みのスパーリングに。以前とは違う動きは、絶対的に見られている

「だからこそ、結果を残したいです。

ヤマニハのように振って、組んでくる。その選手は今の僕には本当に戦いやすいです。以前は、そこで強引に殴りにいっていたので殴られたし、倒されました。今の僕には、その動きが見えます。冷静になると、あのパンチは見える。かわすか、カウンタ―を入れる。1月の試合では焦って、力んでいたけど。今はリラックスして、力を使わずに戦うので15分動くことも問題ないです」

──言葉通りの戦いができ、結果を残した後のキャリアアップはどのように考えていますか。

「それはRIZINでチャンスがもらえれば、もちろん参戦し続けます。そうすると応援してくれる人も喜んでくれますし。シェイドゥラエフがバンタム級で来ても、今の僕なら行けると思います。それに海外から話があれば、海外でもやっていきたいですし。(吉野)光に勝ったシンバートルなら、もう絶対です。セコンドの時の声、聞いてもらっていないですか? テイクダウン狙いに完璧なタイミングで指示ができています。絶対にヒザを合わせることができますよ」

──相当に自信を深めていることは理解できます。なので、しっかりと17日には試合を見させていただきます。

吉野、白川トレーナーと。信じられるメンバーと、勝負論しかない勝負に挑む

「メッチャクチャ自信があるので、楽しみにしていてください。

このインタビューを読んでもらっても『何を言っているんだ』って思われるのは仕方ないです。それは僕がこれまで、日本で結果を残せていないからで。でも、その評価がこの試合でひっくり返ることに、ワクワクしています。

それにマルキーニョスが欠場になって、サトシもクレベルも皆がヤマニハのサポートに回るわけですよね。その状況も嬉しいです。秋元(強真)戦は調子が悪かったとか聞くので、ボンサイ柔術の力が結集したような絶好調の状態で17日を迎えて欲しいですね。ベストのヤマニハに絶対に勝ちます」

■視聴方法(予定)
11月17日(日)
午後1時00分~ABEMA、U-NEXT、RIZIN100CLUB、スカパー!、RIZIN LIVE

■ 対戦カード

<フェザー級/5分3R>
ヴガール・ケラモフ(アゼルバイジャン)
摩嶋一整(日本)

<女子スーパーアトム級/5分3R>
浜崎朱加(日本)
シン・ユリ(韓国)

<バンタム級/5分3R>
昇侍(日本)
芦澤竜誠(日本)

<ヘビー級/5分3R>
スダリオ剛(日本)
加藤久輝(日本)

<フェザー級/5分3R>
鈴木博昭(日本)
秋元強真(日本)

<ライト級/3分3R>
キム・ギョンピョ(韓国)
倉本大悟(日本)

<フライ級/5分3R>
伊藤裕樹(日本)
イ・ジョンヒョン(韓国)

<フライ級/5分3R>
柴田“MONKEY”有哉(日本)
ヒロヤ(日本)

<フライ級/5分3R>
村元友太郎(日本)
トニー・ララミー(カナダ)

<バンタム級/5分3R>
白川ダーク陸斗(日本)
マゲラム・ガサンザデ(アゼルバイジャン)

<バンタム/5分3R>
アラン“ヒロ”ヤマニハ(ブラジル)
山本聖悟(日本)

<フライ級/5分3R>
北方大地(日本)
アリベク・ガジャマトフ(ロシア)

<バンタム級/5分2R>
窪田泰斗(日本)
日比野“エビ中”純也(日本)

<ヘビー級/5分2R>
稲田将(日本)
佐々木克義(日本)

<フェザー級/5分2R>
TATSUMI(日本)
平松翔(日本)

<キックボクシング55キロ契約/3分3R>
としぞう(日本)
JIN(日本)

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【海外MMA】BLACK COMBAT日本プロオーディション開催!

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DEEPとの対抗戦で日本での知名度がアップした韓国のMMAプロモーションBLACK COMBAT。YouTubeを主戦場とし、事前に選手同士のトラッシュトークで煽り、スタジオで収録した試合をYouTubeで配信。韓国ではこのスタイルが定着し、公開した動画の再生回数は300万回を突破する事も頻繁にあるなど、韓国を代表する大会になっています。

そのBLACK COMBATが11月7日、8日にBLACK COMBAT 日本プロオーディションを開催する事を発表しました。7日はフライ級&バンタム級、8日はフェザー級&ライトでオーディションを行い、参加資格は2年間、BLACK COMBATとの専属選手契約を希望する選手 (他団体と契約している場合は必ず許可を得ること)、優れた実力と個性を持ち合わせたプロMMA選手としています。

DEEPと提携関係にあるBLACK COMBATとの日本進出。興行戦争に発展する可能性もありますが、配信メインのBLACK COMBATならわざわざ日本で大会を行う必要もないか。日本選手を引き入れて、日本での再生回数を増やしたり、メンバー登録を増やす思惑があるのかもしれません。

しかしBLACK COMBATは侮れない存在。昨年9月のDEEPとの対抗戦では5勝2敗と大きく勝ち越し、3本のDEEPのベルトを奪取したのは大事件でした。実力的にはDEEPと同等かそれ以上。ここで勝ち抜くのは緩くないでしょう。でも、オーディションを勝ち抜いて契約したあかつきには、BLACK COMBAT代表として逆上陸なんて事も。。。面白くなってきました。
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【ZFN02】KZ大会に河名マスト、佐藤天が出場。「目の前の戦いに勝っていって必ず居るべき場所に」(佐藤)

【写真】とにかく、何がなんでも結果が必要 (C)Zuffa/LLC

12月14日(土・現地時間)、韓国はコヤンのキンテックス7Aホールで開催されるZFN02のカードが先週末から発表され始め、4日前に河名マスト、そして2日前に佐藤天という日本のトップファイターが出場することが明らかとなっている。
text by Manabu Takashima

Koream Zombieことジョン・チャンソンが主宰するZFNは今年の6月に旗揚げし、日本からは佐々木信治が出場しキム・サンウクと現役生活最後の試合を戦っている。

UFC Fight Passで中継され、世界のファイターを送り出すことを目指すK-MMA界の新興勢力は、プレリミ=Z ROYAL&メインカード=ZFNという二部構成となっている。今回、ZFNは6試合が組まれる予定で、既に4試合がアナウンスされている。実は今回発表された河名、佐藤以外にも複数の日本人ファイターに声を掛かっており、今後は新たなK-MMAとJ-MMAの交流という名の凌ぎ合いの場となっていきそうだ。


河名は8月のRoad to UFC準決勝でシェ・ビンに敗れ、師・八隅孝平は当初の予定ではしっかりとダメージを抜くことと、MMAを確立しなおすために半年ほど試合から離れるというプランを持っていた。その予定を2カ月ほど早めての実戦復帰の場で、河名が戦うのは現AFC & HEATフェザー級王者のユ・ジュサンだ。

第1回大会ではヘッドライナーを務め、ヘイナルド・エクソンからフルマークの判定勝ちを収めているユ・ジュサン。7勝0敗の戦績の持ち主を相手に、シェ・ビンに打撃は当てたが組む間合いを創ることができなかった河名が、如何に被弾せずに組めるようになっているか。今後のキャリアを考えても非常に大切な一戦となる。

そして去年の5月以来のファイトなる佐藤天。アジアでの試合は実に6年5カ月振りとなる。UFCで4連敗を喫し、リリースとなった佐藤は欧州での再起戦などの話があったが、実現することなくここまでロングレイオフとなってしまっていた。

対するジャン・ユンソンはキャリア5勝1敗、彼もまた旗揚げ大会からの連続出場で、前回は倉岡寿美津を85秒右のカウンターからパウンドアウトしている。

今回の試合に向けて、佐藤は「相手はコリアンゾンビのジム所属の若手でフューチャーしたい選手なんだろうなと言う印象です。自分は試合までに、自分のやれることを積み重ねるだけです。全身全霊をかけて勝ちます。目の前の戦いに勝っていって必ず居るべき場所に戻ります」とMMAPLANETに意気込みのほどを寄せてくれた。

この現在発表されている他の2試合は韓国人選手同士の対戦だが、やはりコリアンゾンビの存在感か非常に興味深い顔合わせとなっている。81キロ契約戦ではコリアンゾンビMMAの重量級のエースながら、Road to UFC~ZFNと結果が残せてない元Double GFC & Angel’s FCウェルター級同時制覇のキム・ハンスルが、なんとRoad FCミドル級王者のファン・インスと戦う。

ファン・インスは2021年7月に同ベルトを奪取して以来、Road FCでは昨年2月にキック戦を戦っただけで禁断の現役王者の移籍劇となった。

この一戦よりも純粋にマッチアップとして楽しみなのが、フェザー級のパク・チャンス✖ユン・チャンミン戦だ。パク・チャンスもまた現Double GFCフェザー級チャンピンで、この2年間はDouble GFCとBlack Combatを行き来してきた。

(C)ONE

対するユン・チャンミンは格闘技代理戦争出身の元ONEファイターだ。

昨年5月のONE FF以来、試合から遠ざかっていたユン・チャンミン。K-MMA界でも特異なキャリアを積んできた彼も、もう30歳を迎えた。この辺りで、母国でしっかりと実力者を相手に能力を示す必要がある。そういう意味でユン・チャンミンにとって真価が問われる──母国での初プロファイトといえよう。

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45 Black Combat Black Combat12 MMA MMAPLANET o イ・ソンハ キム・ジェウン パク・ソンジュン ブラック 大原樹理

【Black Combat12】開始40秒で大ピンチも、ギロチンで大逆転。大原樹理がBlack Combatライト級王者に

【写真】リベンジとか借りを返すという言葉が陳腐に感じられる大逆転一本勝ちだった(C)LEE GYO DOK

<Black Combatライト級選手権試合/5分3R>
大原樹理(日本)
Def.2R4分17秒 by ギロチンチョーク
イ・ソンハ(韓国)

サウスポーに構えたイ・ソンハ。大原はジャブを見せ、イ・ソンハはワンツーで距離を詰めると組んで一気にテイクダウンを決める。背中を預けた大原は、殴られ亀に足を入れられると一気にボディトライアングルを取られる。仰向けで背中を伸ばされた大原は、RNCをセットされ危ない展開に持ち込まれる。それでも2度窮地を脱した大原は、胸を合わせにいくとイ・ソンハが足のフックを一度外す。しかし起き上ることができず即、同じ状態に持ち込まれる。

暴れる大原を後方から殴るイ・ソンハが、腰をあげた大原の前転にもついていきバックグラブを続ける。イ・ソンハが右足を抜き、バックコントロールに戻る。大原の動きに合わせてバックを続けようとしたイ・ソンハは、嫌がって背中をマットにつけた大原からパスを奪うとニーインベリー、さらに頭をステップオーバーする。ここで抑えがルーズになり、大原は立ち上がる。背中を取られたまま、もう一度崩された大原だが立ち上がって時間となった。

2R、右ハイの大原、イ・ソンハの最初の組みでボディロックテイクダウンを許しサイドで抑え込まれる。スクランブルもバックを許した大原は、バックスナップに体を翻しシングルレッグへ。キムラからバックに回ったイ・ソンハがここもボディロックで崩す。すぐに立ち上がった大原は、足のフックをここでは許さない。左右に回り、テイクダウンの機会を伺うイ・ソンハ。大原は胸を合わせるも、小外刈りでテイクダウンを取られる。

イ・ソンハはまたもサイドで抑え、反転した大原のバックを取る。腰をずらして足を入れさせず立ち上がった大原の蹴りが急所に。試合が一時中断する。再開後、大原は圧を高め、イ・ソンハがサークリングから左を当てる。構わず前に出て右ハイの大原は、右ヒザから右ストレート。イ・ソンハもパンチを打ち返す。打撃戦に持ち込んだ大原は、ヒザをシングルレッグに合わせる。

イ・ソンハはそのまま右足を取ってドライブするが、大原がニンジャチョークへ。頭を右ワキの下に入れていたために大原の腕が深く回っており、イ・ソンハは反転して自ら背中をマットにつける。それでも大原のRNグリップがしっかりとハマり、ネックロック気味に首がねじ曲がったイ・ソンハがタップ。大原は信じられないという表情を浮かべ、ケージによじ登ると勝利の雄叫びをあげ、セコンドと抱き合う。

ケージを下りて、アリーナ席からスタンドへ駆け上がり日本からの応援団と喜びと分かち合った大原は、ケージに戻りウイナーコール後ベルトをブラック代表から腰に巻かれた。

大原はイ・ソンハに腕を挙げられ、健闘を讃え合うと「ヘンボケヨ(幸せです)。強かった。厳しかった。でも諦めないで自分がやってきたことやれば絶対に勝てると思って、一生懸命練習してきました。だから今回、こうやって勝てたのも一生懸命練習したからだと思っています。僕は試合がしたいし、できる限り防衛をしたいと思います。すぐにとは言えないけど、いっぱい防衛したい。もっとBlack Combatのファンになってもらいたい。全員蹴散らしてやります。ちょっと休みますけど。7月に僕のおばあちゃんが亡くなって、ベルトを獲るから見ていてくれと約束したので、きっとおばあちゃんも天国から見てくれていると思います。いつもはいの一番に奥さんに勝利を報告しているのですが、今回ばかりは一番におばあちゃんに伝えたかったです。ピエロのファンもいたし、僕のファンもいました。もっともっとファンを増やせるよう頑張るので。あと、ブラック代表、日本から10人、応援団がきているのでピエロのインタビューの後、記念撮影を撮らせてください。カムサハムニダ」とマイクで話した。


<64キロ契約/5分3R>
キム・ジェウン(韓国)
Def.3R1分41秒 by TKO
パク・ソンジュン(韓国)

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45 Black Combat Black Combat12 MMA MMAPLANET o ONE キック キム・ジェウン キム・ジェフン パク・ソンジュン 山本聖悟

【Black Combat12】元ONE戦士キム・ジェウンが、徹底ドミネイトからパク・ソンジュンをパウンドアウト

【写真】組み力の差は明らかだった(C)LEE GYO DOK

<64キロ契約/5分3R>
キム・ジェウン(韓国)
Def.3R1分41秒 by TKO
パク・ソンジュン(韓国)

ONEで活躍したキム・ジェウンのBlack Combat初陣。同じくONEベテランのキム・デファンと対戦予定だったが──負傷欠場となり、7月に山本聖悟にKO負けしたキャリア6勝2敗のパク・ソンジュンと相対する。

キャッチウェイとなったが、北米バンタム級の体を創っていたキム・ジェウンは、明らかにONE時代と輪郭や体の線が違う。試合開始直後に、キム・ジェウンが前に出るとすぐにパク・ソンジュンの指が目に入りブレイクが入る。それでもうっすらと笑みを浮かべるパク・ソンジュンは、再開後にワンツーに左を合わせていく。右ボディアッパーを入れて組みついたキム・ジェウンが細かいヒザからシングルレッグへ。持ち上げてテイクダウンを奪うと、バックに回りこもうとする。ケージを利して、全ては譲らないパク・ソンジュンだったが、背中をつけたキム・ジェウンがワンフックでしっかりと制する。

キム・ジェウンはワキ腹、テンプルを殴るとアゴの上から腕を回す。背中をつけたパク・ソンジュンの潜りにエルボーを打ちつけたキム・ジェウンが再びワンフックでバックを取りに行く。パク・ソンジュンは左のパンチを打たれ、チョークが来ると引き込む。勢いのあるエルボーを落としたキム・ジェウンはマウントを奪うとパンチから鉄槌を落とす。ケージキックにもマウントをキープしてエルボーを打ちつけると、パク・ソンジュンの下からのパンチを気にせずヒジの連打へ。パク・ソンジュンが腹ばいになったところで、時間となった。

2R、サウスポーのパク・ソンジュンがジャブを伸ばす。キム・ジェウンは圧を掛けるが、右は相打ちに。と、右の蹴りに右を合わされ姿勢を乱す場面も。パク・ソンジュンの左に組んだキム・ジェウンはが、初回と同様にバックを伺いつつ左を連打する。勢いがついたパンチからフェイスロックはパク・ソンジュンが、反応する。それでもバックを許し、削られるパク・ソンジュン。左の連打に防御一辺倒に。マウントでエルボー、背中を向けてくるとRNCのキム・ジェウンは、引き込んでくるとエルボーを落とす。

キム・ジェウンは半身のワンフック、固い防御のパク・ソンジュンを仕留めきれなかったが完全ドミネイトした。

最終回、すぐに組んだキム・ジェフンがケージに押し込んで、ボディロックで崩し背中へ。フェイスロックで腹ばいにさせ、エルボーを後方から落とす。パク・ソンジュンは半身から背中をマットにつけてマウントを取られる。殴られ、腹ばいになったパク・ソンジュンを右の連打で倒したキム・ジェウンは、会場で試合を観戦していたキム・デファンとマイクと舌戦を繰り広げ──母国で新たな一歩に踏み出した。


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【Black Combat12】リベンジ兼挑戦、大原樹理「どれだけボコボコになっても、ベルトを巻いてしまえば」

【写真】ここまえ積んできたことの自信が感じられた(C)MMAPLANET

28日(土・現地時間)に韓国はソウルのソンブク区にある高麗大学校(コリョ・テハッキョ)ファジョン体育館(チェユックァン)で開催される Black Combat12「The Return of the King」で大原樹理がBlack Combatライト級王者イ・ソンハに挑む。
Text by Manabu Takashima

昨年9月にDEEPで対戦し、自らの持つDEEPライト級のベルトをイ・スンハに奪われた。以来、あれだけDEEP愛に満ちた大原は日本で戦うことなく、Black Combatで戦い続けている。「DEEPERであり、Black Combater」という大原にこの試合に賭ける意気込みと、独特の興行論を展開するBlack Combatでの戦い方を尋ねた。


──いよいよBlack Combatライト級王者イ・ソンハへの挑戦が近づいてきました。同時に以前は毎大会のように感じられた大原選手のDEEP出場が、ついには1年間途絶えました。そこまでイ・ソンハへのリベンジに執念を燃やしてきたということでしょうか。

「前々から言っていますが、僕はDEEPのベルトを持っていかれたじゃないですか。ならDEEPのベルトをもう1回巻くんじゃなくて、向うが持っているBlack Combatのベルトを奪うことがやり返すということだと思うんで。向うのベルトを獲る、それがリベンジですよね」

──この間、DEEPからもオファーもあったかと思うのですが……。

「社長からはDEEPで戦っても構わないけど、韓国で人気がでているのでそれを捨てるのは勿体ないと、快く送り出してもらっています」

──プロとして条件面でも、評価されていると聞きます。

「それはDEEPでチャンピオンからBlack Combatで戦うようになって、DEEPでやってきたことや戦績をしっかりと評価してもらっているからです。なにより韓国のファンが熱い応援をしてくれ、なぜか人気があるんですよね(笑)」

──1月大会を取材させてもらったのですが、全くアウェイではなかったですね。

「僕もビックリしました。YouTubeとかのコメントで、過酷な環境でチャンピオンになったから応援したいという感じなのは読みました。KIBAマーシャルアーツクラブは小さいジムだし、そこで会長と二人三脚でやってきたことがマンガの主人公みたいだって」

──あぁ、逆境を跳ね返して恵まれた環境の相手に勝ってきたと。まさに韓ドラの世界ですね(笑)。

「そういうのが受けるみたいですね。僕もこないだの会見の時に少し韓国語で挨拶をすると、凄い拍手でした。韓国語が聞き取れるようになりたいですね。ファンの人が一生懸命に僕のことを良く言ってくれているみたいだけど、正確には分からないので。そこが分かるともっと楽しいでしょうね。片言でお礼を言うだけで、凄く喜んでくれますしね」

──MMAの会場、特に若いファンが多いBlack Combatの会場ではサッカーや野球で見られた歴史問題からのヘイトのような空気は一切ないですね。

「全くないですね。最初の対抗戦も、アウェイで凄い感じなんだろうなって思っていたのですが、その辺の自分の考えは全く変わりました。最初は飛行機に乗ったりするのは日本で戦うのとは違う感覚でしたが、もう慣れましたね。もともと日本での試合もそうですが、ほぼ減量もないので。それでも何があるか分からないので、早めに落とすようにはしていますが、そこだけで。試合の時に何か違うというのはないですね。一番きついのは寒さで。今回は温かいし、凄く過ごしやすいです」

──ところでBlack Combatって、試合後の寸劇がメチャクチャ長いじゃないですか。次に試合が控えている時とか、分からない言葉でやり取りが続くとウォーミングアップが難しくないでしょうか。

「あれ、最初は長ぇって思っていました。結局どれだけ短い時間で試合が終わっても、1試合で30分から50分掛ります。判定までいくと1時間。勝った選手のインタビュー、負けた選手のインタビュー、そこからお客も呼び入れて……あとブラックさんも出てくる。1試合で約1時間と思っていると、ほぼほぼ間違いないです」

──1試合で1時間……。それはキツイですね。

「早く試合をして、早く終わらせて帰りたいとは思います。でもタイムテーブル通りなんです。ほぼ、その通りで。だから体とか温めやすいです。そのスケジュールも貰えますし。逆に日本でやるときみたいに、これから動かそうかと思っていたら秒殺で終わって『やばい』っていうドタバタはないです。

良い見方をすれば、そういうことはない。だから時間と気持ちの持っていきかたはBlack Combatは楽といえば楽ですかね。早く終わることがないので。ただ長いですよね(笑)」

──押忍。そこまでハッキリとしているなら、割り切れますね。もう韓国での試合も問題ない大原選手ですが、試合内容としては日本で戦っている時と違い、根性勝負のねちっこい展開が増えてきて苦戦をしているのではないかという風にも感じます。

「ちょっとスタイルを変えたこともあるので、その辺りの違いが出ているのかと思います。プレッシャーをかけて戦うということではなくて、もっと上に行くにはということを考えて戦っているので。それで苦戦をしているように見えているのはあるかと思います。

上に行くためには、ただただ殴り合うだけじゃよくねぇなぁって。そうなると、まぁしんどい試合がしたいわけじゃないですけど、そこを覚悟の上で組み立て方から何から変えないといけないというのは思っています」

──それを聞くと4月のパク・ジョンホン戦は、手応えが感じられた試合だったのかと。

「そうですね。死ぬほど、きつかったですけどね(笑)。アレをやってみて、取りあえず4Rでも動けるという発見はありました。そのうえで、あの試合は……やっている最中はドローになるかとは思ったのですが、冷静になって動画を見直すと2Rと3Rは俺が取っとるやないかと」

──接戦は、もう延長にしましょうという空気が感じられます。

「結局、Black Combatの場合はその場の空気なので」

──アハハハ。

「レフェリーの半分以上が、延長が見たいと思えばそうなります。もう、ジャッジの裁定を聞いている時に分かります。あからさまに長い。そしてレフェリーたちが集まって、ワイワイガヤガヤやっている。アレを見ると、延長だなって」

──結果、よりドロドロの延長戦を制しました。

「しんどい試合をした方が勝ちますよね」

──そして掴んだタイトル挑戦兼リベンジマッチ。前回の試合はやはりサイズ差から組まれて、崩された。日本のライト級では、あの大きさの選手はいなかった。そこが大きく影響したのかと。

「体系的には小金(翔)選手ですかね。でも、あの大きさは初めてでした。誰が相手でも、僕の場合はテイクダウンを取らせないことが一番で、同じようにバックを取らせないこと。でも、相手の方が大きくてリーチもあるから、遠目からのアウトボクシングなんてできないですからね。

まぁ、入り込んでいくことになる。テイクダウンは取られないように戦い、取られても立ち上がる。これまでやってきたことを突き詰めた……やり込んだ形で戦います」

──イ・ソンハの形で組まれたくないです。

「ハイ。一発で良いところに入らせなければ、何とかできると思っています。もちろん打撃で殴って終わらせたいですけど、ここまでくると互いに我の押し付け合いなので。殴りにいくけど、良いところは取らせない。打撃を警戒しながらのテイクダウンだと、良いところを取らせない自信は絶対にあります。

まあ倒されたとしても、立てば良い。もちろん、バックは取らせないし。前回みたいに、簡単にやられることはないよ──と言いたいです。テイクダウンを仮に決められることがあったとしても」

──イ・ソンハへのリベンジが第一にあると、これまでの他の試合のための練習でも今言われたようなことが頭にありましたか。

「それを考えていると、目の前の相手に勝てなくなるので、しっかりと考えることはなかったです。ただ前回の相手は、体形も近くて同じタイプのグラップリングはやってくるので、ハンター(パク・ジョンホン)に勝つためにもピエロ(イ・ソンハ)戦のためにもという意識はありました。3割ほど、ピエロを意識していましたね。で、ハンターとの試合が終わってからはメチャクチャ、ピエロのことを考えてやってきました」

──一度、肌を合わせたことがアドバンテージになる?

「前回の試合は、ほぼほぼ自分の力を出せていないと思っています。もうメンタル面もボロボロで、それをいうと言い訳になってしまいますけどね。今回は失うモノもないですし、タイトルマッチを戦うとなるとプレッシャーや、背負うモノはチャンピオンの方が大きいです。そういう意味で、一度戦ったことも踏まえて僕の方がアドバンテージがあるなと思います」

──イ・ソンハがDEEP王座を失ったことに対して、何か想うことはありましたか。

「ぶっちゃけて、あの試合は『どっちも負けてしまえ』と思っていたので」

──アハハハハハ。

「ピエロがDEEPのベルトを持っていようがいまいが、僕がロックオンしているのはピエロが持っているBlack Combatのベルトなので。だから、まぁDEEP王座の行方は関係ないです」

──なるほどです。ここでタイトル奪取となると、その後はDEEP王座も取り戻したいという考えは?

「まずはBlack Combatの王座防衛ですよね。DEEPからオファーがあってタイミングがあえば戦いたいとは思いますけど」

──今やBlack Combatがホームのようですね。

「DEEPを背負ってBlack Combatで戦っているということは絶対にあります」

──では改めて土曜日の王座挑戦に向けて、一言お願いします。

「KO勝ちしたいという気持ちはあります。でも、何よりも勝ちたい。やり返したい。どれだけ泥臭くて、顔がどれだけボコボコになっても、ベルトを巻いてしまえば良い。勝ちは勝ちなので。僕は今も真のDEEPERだと思っています。DEEPERでありながら、Black Combaterでもある。それでも気持ちとしてはDEEPがやられ、その借りを返すためにDEEPを代表して戦っているので、今回は何としてもやり返します」

■視聴方法(予定)
9月28日(土・日本時間)
午後6時30分~メインカードBlack Combat YouTubeメンバーシップ
午後1時30分~アンダーカードBlack Combat YouTubeメンバーシップ

■ Black Combat12対戦カード

<Black Combatライト級選手権試合/5分3R>
[王者]イ・ソンハ(韓国)
[挑戦者] 大原樹理(日本)

<バンタム級/5分3R>
キム・ジェウン(韓国)
パク・ソンジュン(韓国)

<フェザー級/5分3R>
パン・ソンヒョク(韓国)
チョ・ギュジュン(韓国)

<バンタム級/5分3R>
キム・ドンギュ(韓国)
イム・ジョンミン(韓国)

<ライト級/5分3R>
パウ・オジン(韓国)
ナム・ウィチョル(韓国)

<ライト級/5分3R>
キム・ジョンギュン(韓国)
ジョン・ハングク(韓国)

<ウェルター級/5分3R>
キム・ユル(韓国)
ジン・テホ(韓国)

<フライ級/5分3R>
キム・ソンウン(韓国)
キム・ソンジェ(韓国)

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【Black Combat12】大原樹理の挑戦を受けるイ・ソンハ「うんざり。大原選手はDEEPに戻って欲しい」

【写真】涼しい顔で、まま攻撃的な発言がきかれたイ・ソンハ(C)MMAPLANET

29日(土・現地時間)に韓国はソウルのソンブク区にある高麗大学校(コリョ・テハッキョ)ファジョン体育館(チェユックァン)で開催される Black Combat12「The Return of the King」でBlack Combatライト級王者イ・ソンハが大原樹理の挑戦を受ける。
Text by Manabu Takashima

昨年9月に日本で戦っている両者。その時はイ・ソンハが2Rにスロエフ・ストレッチを極めて一本勝ちし、DEEPライト級王座を手にした。同王座は3月に江藤公洋に譲ったイ・ソンハが、今回はもう一つのベルトを賭けて大原と戦うことになった。

イ・ソンハは大原を返り討ちにする自信に満ち溢れ、インタビュー中も余裕の勝利宣言が訊かれた。


──土曜日に防衛戦が控えているイ・ソンハ選手です。調子はいかがですか。

「昨日までしっかりとハードトレーニングをし、今日は軽くミット打ちをした程度で、体重もしっかりと落とせています。過去最高のパフォーマンスを見せることができると思います」

──今回の試合に向けて、特別な練習をするようなことはありましたか。

「キャンプ期間を長くし、その分だけパワーをつけるためのコンディショニング・トレーニングに力を入れてきました。それとエポ柔術の黒帯柔術家ヤン・ジュヨン選手を始め、強い選手が集まっている場所で、バックを取ると逃げられないようにするための練習を強化してきました。厳しいメニューを課され、そこを乗り越えてきたので自信がついています」

──ライト級で185センチの長身を誇るイ・ソンハ選手がパワーをつけるということは、減量が厳しくなることはないでしょうか。

「筋肉をつけるわけでなく2カ所ほど負傷している箇所があったので、その周囲を強化してきた感じです。だから減量は問題ないです」

──そのケガは、前回の試合で江藤公洋選手に敗れDEEPライト級王座を奪われたことに関係していますか。

「そこは関係ないです。あの試合は実力で負けました。ただ1Rの1分過ぎに右手の拳、中指の拳頭部の筋が切れてしまって、そこは手術をしました。それがあってケージに押し込まれると防御できなかったことはありましたが、そこも含めて力不足でした。完敗です。

それでお江藤選手はONEでも戦っていた世界レベルの選手ですし、そんな選手と初回は互角に戦えたので自信がつきました。DEEPのベルトは失いましたが、あれから自信を手にすることができて練習も楽しくなりました」

──今回はBlack Combat王座の防衛戦ですが、大原選手はこの1年DEEPで戦わず、ずっと韓国で戦ってきました。それだけリベンジに執念を持っていることは明らかです。

「うんざりです(笑)。でも、今回の試合では前回の試合よりも圧倒的な勝ち方をするので、大原選手はもうDEEPに戻って欲しいです。アハハハハ。

正直、大原選手は自分と戦うまで彼より背の低い選手と戦うことが多かったと思います。その状況で自分が彼の倒し方を見せたので、他の選手も同じように戦いをするようになりました。韓国のライト級ファイターの身長は180センチある選手が多いですし、その結果としてBlack Combatでは苦戦を強いられていると思います」

──それでも気持ちは折れていない。大原選手の精神力をどのように感じていますか。

「正直、大原選手の勝利に対する執念は凄いと思います。ただMMAは気持ちだけでは勝てないです。大原選手は前回の自分の試合で色々と学べたはずですが、今回はもっと多くのことを教えてやろうと思います。そうですね、今回の試合では左足でなく右足を壊してあげます」

──絶対的な自信を持っていることが伝わってきます。では江藤選手から野村駿太選手に持ち主が変わったDEEPライト級王座に関しては、どのような想いでいますか。

「DEEPのベルトは気に入っていました。手放して淋しかったです。ただ江藤選手と比べると、スタイル的に野村選手は自分にとっては戦いやすい相手です。自分は打撃を無効化させる方法を心得ています。なので、野村選手には機会を見て挑戦したいです。それにはDEEPに認められる必要がありますが……」

──ところでRoad to UFCで日本は準決勝で全員が敗退。韓国人選手はユ・スヨン選手とチェ・ドンフン選手が決勝に残りましたが、中国勢は5人ものファイナリストを輩出しています。この中国の成長をどのように捉えていますか。

「7月にBlack Combatは中国のWLFと対抗戦を行いましたが、2人の中国人選手がドーピングテストで陽性になりました。自分も色々と噂を聞きますが、中国のUFC選手の強さはそこと関係していると思います。自分は上手くやっているだろうという疑い目で見ています。アンフェアです」

──なんとも力強い言葉でした。では最後に日本のファンに一言お願いします。

「DEEPとの対抗戦後、今も日本のファンからメッセージが届きます。自分はその日本の大舞台、RIZINで戦うことを目標としているので──今回の試合も皆さん、応援してください」

■Black Combat12視聴方法(予定)
9月28 日(日)
メインカード=午後6時30分~ Black CombatオフィシャルYoutubeチャンネル

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Black Combat DEEP DEEP JEWELS o RIZIN イ・イェジ ケイト・ロータス サダエ☆マヌーフ パク・シユン 青野ひかる 須田萌里

【DEEP】DEEP OSAKA IMPACT 2024 3rd ROUND試合結果!

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9月22日に大阪の錦秀会 住吉区民センター大ホールで開催されたDEEP OSAKA IMPACT 2024 3rd ROUND。関西を中心にした地元の選手を中心にした対戦カードが組まれる中、やはり注目はなんと言ってもメインカード。RIZINにも参戦したDEEP JEWELSの常連・須田萌里(SCORPION GYM)が日本で定期的に試合をする韓国人選手イ・イェジ(team aom)と激突しました。

試合が決したのは1R。テイクダウンした須田のパウンドに対してィは正対。上になったものの、それに合わせて須田は下から腕十字!これがガッチリ極まってィはタップ。須田が見事に一本勝ちでメインを締めました。

須田はBLACK COMBATでパク・シユンに判定負けを喫してからの復活劇。これでRIZIN再出撃か、DEEP JEWELSのベルトを取りに行くのか、それともBLACK COMBATへのリベンジか。これからの進路が何とも楽しみです。

そして、同じくDEEP JEWELSを主戦場とする青野ひかる(FIGHT LYNX)はサダエ☆マヌーフ(総合格闘技道場コブラ会)と対戦。得意のテイクダウンで寝技に持ち込むと2Rを通してグラウンドを制圧。パウンド、肩固めでプレッシャーを掛けて試合をコントロールして判定勝ちを収めました。

負けが込んできた青野にとっては復活の足掛かりとなり得る大きな一勝。須田やケイト・ロータスに取った遅れを取り戻す事が出来るか。レスリング力とグラウンドコントロールは安定感抜群だけに再浮上に期待がかかります。
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45 Black Combat DEEP MMA MMAPLANET o Report イ・イェジ ブログ 須田萌里

【DEEP Osaka2024#03】須田萌里、地元・大阪&8カ月ぶりの再起戦でイェジに腕十字で一本勝ち

【写真】イェジのパワーが目立つ場面もあったが、最後は須田が腕十字を極めた(C)SHOJIRO KAMEIKE

<女子49kg以下契約/5分3R>
須田萌里(日本)
Def.1R3分17秒by 腕十字
イ・イェジ(韓国)

須田が軽快なステップから右の前蹴り、ジャブを突いていく。イェジが右ローを返すと、須田も右ストレートを狙う。イェジは須田の左ミドルをキャッチしてテイクダウンするが、ここは離れてスタンドを要求する。試合がスタンドに戻ると須田がワンツーで前進。イェジも右を返すが、須田が右腕を差してケージに押し込む。四つの攻防になるとイェジがバックをとって離れる。

再び試合がスタンドに戻ると須田はジャブと左フック、イェジも右フックを打ち返す。組みの攻防になるとイェジが豪快な投げを見せるが、須田はすぐに立ち上がる。逆に須田がイェジのバックについてテイクダウンし、サイドポジションで抑え込む。

ここから須田がパンチを落として、イェジの右腕に腕十字へ。一度はイェジにディフェンスされた須田だったが、ガードポジションからもう一回腕十字の形を作り直し、イェジの右腕を伸ばす。なんとか粘っていたイェジだったがついにタップし、須田が見事な一本勝ちを収めた。

今年1月のBlack Combatにおけるパク・シユン戦の敗北から約8カ月。地元・大阪での再起戦に勝利した須田は「地元で試合が出来て、たくさんの人に見に来てもらって、しっかり極めて勝ててうれしいです。大阪からでもどんどん強くなってベルトを獲れるように頑張ります」とメッセージを送った。


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【DEEP Osaka2024#03】須田萌里&サダエ☆マヌーフが語る大阪女子練習会「今の女子は気持ちが違います」

【写真】大阪府吹田市の『SCORPIONGYM SENRI』で行われている女子MMA練習会。(C)SHOJIRO KAMEIKE

22日(日)、大阪市の錦秀会 住吉区民センター大ホールでDEEP Osaka Impact2024#03が開催される。メインイベントでは須田萌里が韓国のイ・イェジと迎え撃ち、サダエ☆マヌーフは青野ひかると対戦することとなった。
Text by Shojiro Kameike

年齢もキャリアも違うサダエと須田は現在、須田が所属するスコーピオンジム千里で週1回行われている女子練習会で共に汗を流している。1ジム単位では選手が少ない女子MMA界において、こうした女子選手のみによる練習会は貴重だ。これまで東京を中心に関東では多く見られる女子練習会だが、近畿圏ではまだ珍しい。そんななか、互いに試合を控えた須田とサダエの取材のため女子練習会を訪れると――スパーが始まった瞬間、サダエが須田の顔面に右ストレートを直撃させていた。これぞ練習会だ。


「昔はファッションでMMAをやっている子もいたじゃないですか」(サダエ)
「一緒の大会に出る選手と一緒に練習できて助けられています」(須田)

――先ほど終わった練習会について、須田選手とサダエ選手にお聞きします。この大阪女子練習会は、いつ頃どのようにして始まったのでしょうか。

サダエ いつかな? だいぶ前から「練習会やらへん?」みたいな感じやったよね。

須田 そうですね、そういう話をいつ頃からし始めたかは覚えていないけど、練習会は3~4年前からやっています。

サダエ ちょうど萌里ちゃんがMMAの試合に出て、活躍し始めて――。当時は女子だけでMMAの練習をする環境がなくて。このスコーピオンジム千里は萌里ちゃんのお父さんのジムで、ここなら集まりやすいんじゃないか――と、徐々に集まるようになった感じですね。

――練習会の話が出る前から、お二人は交流があったのですか。いえば須田選手からするとサダエ選手は大先輩で。

須田 会場で会ったらご挨拶させていただいていました。メチャクチャ優しい方で。

サダエ だって萌里ちゃんからすれば、私はお父さんやお母さんの年齢やからね。実際、私は萌里ちゃんのお父さんより年上やし。昔の印象なんて覚えている? 私が最初に現役やった頃、まだ萌里ちゃんは小学生やったもん。

須田 一緒に練習し始めたのは、サダエさんが復帰する頃からですよね。その前の試合は動画で視ました。

サダエ 私は萌里ちゃんを見た時、「今は若くて強い子がいっぱいおるなぁ」と思ったんですよ。

――今日、練習会の参加者は9名でした。サダエ選手が2013年に一度MMAから離れる前、少なくともプロのレベルで練習できる選手が大阪に、これだけの人数はいましたか。

サダエ いない、いない。全然いなかったです。女子とMMAの練習ができる機会は、ほぼ無かったですから。昔は――誤解を恐れずに言うと、ちょっとファッションでMMAをやっている子もいたじゃないですか。

須田 ファッション!?

――アハハハ、言い切りますね。しかしその言葉が合っているかもしれません。

サダエ そうでしょ? 「ちょっと格闘技をやってみたい」と思ってくれるのは全然良いことで。そこまでの気持ちじゃなく「格闘技をやるのがカッコイイ」という気持ちのほうが大きい。憧れや「カッコイイ」で止まっている、という意味でのファッションですね。

でもこの練習会に来ているのは、カッコイイかどうかより強くなりたい子たちやから。「絶対に強くなりたい」という子たちが、人生を賭けて集まっていることが嬉しいです。

――今日の練習会でも若い選手が多い中に、サダエ選手と栗山選手が入ってくると、雰囲気もピリッと引き締まりますね。良い意味で。

サダエ ホンマに良い意味ですか? みんな私じゃなくて、葵ちゃんにビビッているんじゃないかな(笑)。

須田 ウフフフ。でもホンマに二人のおかげなんです。

サダエ ありがとう。私は私で、若い子たちの中に混ぜてもらっている立場やから。

須田 一緒の大会に出る選手と一緒に練習できて「助けられているなぁ」って思います。どんどん集まってくれて、モチベーションにもなっていますよね。最初は3~4人ぐらいだったけど、葵ちゃんがいっぱい誘ってくれて。

サダエ そうそう。葵ちゃんが脅して連れてくる感じで。

――先ほどから栗山選手をネタにしすぎですよ(笑)。

大阪女子練習会のキーパーソーン、栗山葵

サダエ アハハハ! どのジムにも女子選手が1人か2人はいるんですよ。そういう人たちの中でも声を掛けてもらって、どんどん増えていきましたね。

――練習会の内容は技術よりもスパーが中心なのですか。

須田 はい。お互いジムで練習してきたことを、この練習会で出し合います。やっぱり男子選手が相手やと、できないこともあるので。それが女子選手同士なら、実戦に近い形で練習してきたことを試し合えますから。

サダエ 女子選手同士のほうが、いらん怪我もせぇへんしね。男子とだけ練習していたら、どうしても怪我が増えていくし。

須田 確かにそうですね。

「サダエさんは際の攻防とかで相手の隙を突くのがすごく巧くて」(須田)
「自分が勝てるところで勝負せんと。勝負は常に油断できない」(サダエ)

――練習会のスタートを仕切るのは須田選手でした。

須田 一番下っ端が、スミマセン(苦笑)。

サダエ ここは萌里ちゃんのホームやしね。それに格闘技は年齢制じゃないから。萌里ちゃんが中心になって、どんどん進めてほしい。

――今日の参加メンバーの中でも、年齢では須田選手が一番下になるのですか。

須田 一番下……ですよね。

サダエ そうね。萌里ちゃんはまだ20歳やから。

須田 一番年齢が近い選手でも23~24歳ぐらいとか。

サダエ ここに来ている子はほとんどが二十代で。それがまた良いんですよ。

――ということは、皆さんにとって妹のような……。

サダエ 私が?

――違います(笑)。

サダエ 私はもうお母さんやなぁ。「みんな、これから色んな人生があって、いろいろ経験していくんやなぁ。頑張って!」という目線で見ていますよ(笑)。

――そのサダエ選手も練習会のスタート直後はウォーミングアップや打ち込みをしていて、須田選手とのスパーが始まると、いきなり右ストレートをブチ込んでいました。

サダエはアップからこの表情——練習とは言え勝負だ。この右ストレートの直撃だけで、練習会の方向性が理解できる

サダエ 萌里ちゃんはオールラウンダーで、かつ寝技で勝負したいタイプじゃないですか。私はその寝技に付き合いたくない。そうなったら、どうしても距離が近くなるとパンチを当てて離れたくなるんですよ。

須田 サダエさんは際の攻防とかで相手の隙を突くのがすごく巧くて。

サダエ あぁ、それは狙うね。そこを取っとかんと、コッチが勝てるところがないから。もう動きもスピードもパワーも、若い子には勝てへん。そこはいつも狙っているし、自分が勝てるところで勝負せんと。勝負は常に油断できないから、そういうタイプと練習することで萌里ちゃんたちが勉強になってくれたら良いかなって。

須田 そうですね。いつも気を抜いているところにパンチをもらって「ウワッ!」ってなります(苦笑)。

サダエ でもそのあとに逆襲されるから(笑)。やっぱりそのあたりは強いですよ。凌いだあとに何をするか。どうやって自分の得意なところに持っていくか。それが何歳になってもMMAの面白いところです。

――一方、須田選手はレスリングのバックコントロールを徹底している場面もありました。組みについては柔術のイメージが強かったので、意外な展開でした。

柔術&レスリングでグラウンドの安定感も増すだろう

サダエ いつも試合では、そんな展開になる前に極めているもんな?

須田 いえいえ、そういうわけじゃないです(笑)。前よりもっとレスリングを勉強するようになりました。

サダエ 今は逆に、極めるのを凌がれた時に次の展開をどうするのか――というところが苦手なのかなって思います。でもまだ若いから、そういうところも勉強して上手くなっていくよ。どんどん強くなっているからね。

須田 ありがとうございます!

――ちなみに、お二人が一緒に練習を始めて以降、試合をすることは考えられなかったのですか。もし今でも対戦オファーが来たら……。

須田 え~っ、分からないです(苦笑)。やっぱり試合はしたくないですね。

サダエ 試合はしたくないよなぁ。親子で戦いたくはないです。

須田 アハハハ!

サダエ 確かにファイターとしてはライバルかもしれないけど、今は同じチームとしてね。昔は、そういう気持ちもありましたよ。一緒に練習していても、対戦する可能性があれば少し手の内を隠したりとか。でもこの年齢になったら「みんな頑張れ!」という気持ちしかなくて。

「大強敵に勝って萌里ちゃんにバトンを繋ぎます」(サダエ)
「こんなに試合が空いたのが初めて。成長したところを見せたいです」(須田)

――なるほど。次の試合に関する話の前に……須田選手は今年1月のBlack Combatでパク・シユンに敗れましたが、相手のグローブ掴みもあり試合後は問題が紛糾していたと思います。その後、Black Combatの件はどうなったのでしょうか。

須田 どうなったんでしょうね? 相手の選手も引退しちゃったみたいですし(※パク・シユンは今年3月の伊澤星花戦を最後に、自身のインスタグラムでMMA引退を発表している)。

サダエ えっ、そうなん!? なんか逃げられた感じやな。

――パク・シユンとの再戦の可能性もなくなったなか、復帰戦の相手として海外選手を希望したのですか。

須田 いえ、そういうわけじゃないんです。ただ、国内の選手はもう一通り対戦してしまったので……。

サダエ それはもう女子あるあるよね。萌里ちゃんとしても、次はベルトに絡んでいきたいでしょう。

須田 それはそうですね。

サダエ 伊澤さんは確かに強敵やけど、若い時にどんどん挑戦していったほうが良い。そして若い時にベルトを巻いたほうが良いよ。

――では須田選手、対戦するイ・イェジについて印象を教えてください。

須田 凄く体がゴッツイ印象があります。試合を視たけど、綺麗な打撃とレスリングが武器という感じですよね。MMAの試合は久しぶりで、こんなに試合が空いたのが初めてで緊張していますけど、楽しみです。その間もいっぱい練習していたので、成長したところを見せたいです。

――そしてサダエ選手は青野ひかる選手と対戦します。

サダエ 「なんで!?」って感じですよ。大強敵じゃないですか(苦笑)。でも、そういう強い相手と対戦できるのは感謝しています。勝って萌里ちゃんにバトンを繋ぎます。

――須田選手はメインイベントですからね。

最後はLOVE

須田 男子の試合もあるなかでメインって、ヤバくないですか……。

サダエ ヤバくないよ。3月の大阪大会も女子がメインでしたし、時代は変わりました。みんな強くて、ガツガツ来てくれるし。今の女子選手は気持ちが違いますよ。

■DEEP Osaka Impact2024#03 視聴方法(予定)
9月22日(日)
午後12時30分~ ツイキャスPPV

■DEEP Osaka Impact2024#03 対戦カード

<アマチュアフェザー級/3分2R>
石田拓己(日本)
三浦健人(日本)

<アマチュアバンタム級/3分2R>
原田泰志(日本)
梅本純平(日本)

<フェザー級/5分2R>
宜野座ケビン(ペルー)
小西澄斗(日本)

<フェザー級/5分2R>
松原聖也(日本)
前原泰輝(日本)

<バンタム級/5分2R>
大空斗(日本)
エダ塾長こうすけ(日本)

<フェザー級/5分2R>
三井俊希(日本)
藤田宇宙(日本)

<バンタム級/5分2R>
山﨑鼓大(日本)
カーレッジユウキ(日本)

<女子フライ級/5分2R>
樹季(日本)
山口恵(日本)

<女子49kg以下契約/5分3R>
須田萌里(日本)
イ・イェジ(韓国)

<フェザー級/5分3R>
三村亘(日本)
鬼山斑猫(日本)

<フェザー級/5分2R>
古根川充(日本)
牧野滉風(日本)

<ウェルター級/5分2R>
角野晃平(日本)
中門虎鉄(日本)

<女子49kg以下契約/5分2R>
青野ひかる(日本)
サダエ☆マヌーフ(日本)

<バンタム級/5分2R>
MG眞介(日本)
堂園悠(日本)

<フェザー級/5分2R>
桑本征希(日本)
延命そら(日本)

<フライ級/5分2R>
藤田健吾(日本)
飴山聖也(日本)

<メガトン級/5分2R>
KENNY中村・ザ・天才チンパンジー(日本)
竹内龍吾(日本)

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