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【Grachan61】5・14@大田区産業プラザPIO 阿部路人が決定、伊藤空也「打撃にも深みが出た感じがします」

【写真】あまりスポットが当たらない状況が続いているが、もっともっと目立って良いファイターだ (C)MMAPLANET

3日(月)に開催とカード第1弾が発表されているグラチャン5月14日(日)大会=Grachan61。

大田区産業プラザPIOで開催される同大会ではフェザー級王座決定トーナメント=小島勝志✖高橋徳の一戦やフライ級王座決定T準決勝、そしてJ-MMAルーキーカップ2階級の準決勝戦とともに伊藤空也が阿部路人とバンタム級2回戦で戦うことも明らかとなっている。


昨年12月のイ・ハンヒョン戦以来の実戦となる伊藤に、今回の試合に向けての意気込みをBRAVE GYM 三郷で訊いた。

──約半年ぶりの試合が決まりました。今の気持ちは?

「とにかくしっかりやるだけです。去年から、なかなか試合が決まらなくて。RIZINからも声はかけてもらったのですが、それも流れて……そういうなかで決まった試合だったので、とてもありがたいです。まぁ試合ができることに感謝したい。そういう気持ちですね」

──RIZINでの試合を所望しているなかで、グラチャンで戦うことが決まったという形でしょうか。

「いえ、RIZIN待ちということではないです。戦うことができるならプロモーション、大会は問わないです。どこでも戦います。試合ができるなら、どこでもやります」

──それだけ戦いに飢えているなかで決まった今回の阿部選手との試合が決まった。気合が入りますね。

「以前から知っている選手です。DEEPの常連で、それなりに強い選手とも戦ってきた。僕よりも全然キャリアも上の選手なので、胸を借りるつもりではないですけど、ここをしっかりと勝って次へ次へとステップアップしていきたいです。絶対に勝たなきゃなって思っています」

──ステップアップを目指す選手に関しては、この競技は常にリザルトだけでなくパフォーマンスも求められる部分があります。

「しっかりと仕留めること。圧倒的に勝つ。ねちっこいなかで打撃のデキる選手なので阿部選手のペースに巻き込まれないように、しっかりと自分のやるべきことをやる──って言う感じですかね」

──伊藤選手は打撃一辺倒の頃から、BRAVEにやって来てテイクダウン、組みの部分が強化されて久しいです。ウェルラウダ―になったことで、以前のように打撃で制するという部分は薄れたということでしょうか。

「総合的に戦えるようになると、打撃だけを見れば威力は落ちることはあるかもしれないです。僕は以前は言われたように打撃一辺倒でした。最近は組みとミックスすることで、打撃にも深みが出た感じがします。

ムエタイの練習も欠かしてはいないですが、そこに拘らないよう注意もしています。どうしてもキックボクサーになろうとしてしまうので。僕はMMAで勝つことができるので、ミックスされた上でしっかりと打撃を見せていきたいです」

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【Grachan58】イ戦前の伊藤空也─02─も注目トーナメント「無差別級は桜井選手、フェザー級は小島選手」

【写真】伊藤空也がファン目線で当日行われる両トーナメントの見所を話してくれた (C)MMAPLANET

4日(日)、千葉市美浜区の幕張メッセ国際展示10ホールで開催されるGRACHAN58で、韓国のイ・ハンヒョンと対戦する伊藤空也のインタビュー後編。

昨年、手塚基伸に敗れバンタム級のベルトを手放した伊藤が、この1年の取り組みを語る。さらに現在行われている無差別級&フェザー級についても、GRACHANファン目線で紹介してくれた。

<伊藤空也インタビューPart.01はコチラから>


――以前は柔術の練習を、そこまで取り入れてはいなかったのですか。

「4年ぐらい前まで長野県にいて、当時は毎週やっていました。でも関東に来てからは、そんなに柔術に触れる機会もなくて。どちらかといえばレスリングとグラップリングが中心になっていたんですよね。BRAVEジムでトライフォース柔術アカデミーと連携した柔術クラスが始まったので、去年から参加するようにしました。そこで改めて柔術の奥深さ、寝技の基礎の大切さをイチから学んでいます。そうして迎えたのが魚井戦だったので、自分のやるべきことはやれたんじゃないかと思っています」

――柔術クラスで学んでいるのは、MMAの中の柔術ですか。それともベーシックなブラジリアン柔術をイチから学んでいるのでしょうか。

「純粋なブラジリアン柔術を教わっています。柔術をやることによって、組んでも落ち着いて対処できるようになりますよね。しっかりと際の展開で、一つひとつ組み立てていくことができる。相手が仕掛けてくることを、一つひとつ潰していける。そういう動きが身体に染みついてきました。あとはムエタイのウィラサクレックジムさんへ行って、首相撲の動きも取り入れています」

――柔術だけでなく、ムエタイも! すると、この1年で動きは大きく変わったのではないですか。

「そうですね。動きも変わったし、打撃に関しては去年の倍は研ぎ澄まされていると思います。得意なところは伸ばし、苦手なものは一つひとつ潰して――ということをやってきたので。技に深みが出て来たような感じがあります」

――なるほど。プロモーターサイドやファンからすれば、獅庵戦と金太郎戦を経て、これからも伊藤選手には同じような……むしろ、それ以上の激闘が求められるかもしれません。しかし現在、伊藤選手が取り組んでいることは、そうした激闘とは方向性が異なる部分もあります。そこに葛藤はないですか。

「MMAなので、その激闘とは違う見せ方がありますからね。ただ、僕自身も練習ではスマートな動きができるのですが、試合だと激しい展開になっちゃうんですよ(苦笑)。自分で意識しているわけではなく、試合中のテンションでそうなってしまいます。やっている動きは、練習してきたものなんです。だからテンションの問題か……。

でも魚井戦は、激闘にならなかったけど、相手の動きを潰して完封できました。試合のない期間は、ずっとスマートな動きを試合で出せるように練習してきたので、あとはしっかりと試合で見せるだけですね。自分でも未知数な部分はありますが、自信はあります」

――魚井戦はリングで行われました。リングで出せたことをケージで出せるか、あるいは同じことをやっていいのかどうかは一つの課題ではあります。

「はい。でも今はずっとケージを想定して練習しているので、次のイ・ハンヒョン戦では新しい自分を見せることができると思います。相手がキックボクサーになったのも、これまでムエタイをやってきた成果を見せるチャンスなのかな、って。結果的に良かったんじゃないですか。今はONEのオープンフィンガー・ムエタイを結構見ていて、それに近いものが見せられるんじゃないかと思います」

――それは次の試合がとても楽しみです。次に伊藤選手の試合以外のお話を伺いたいのですが、グラチャンで他の試合はチェックされていますか。

「はい。グラチャン放送局でチェックしています」

――グラチャンでは無差別級とフェザー級のトーナメントが開催されており、今回は同じ大会で準決勝戦が行われます。いちGRACHANファンとして、各トーナメントに対する印象をお願いします。

「無差別級は怪物みたいな選手が揃いましたよね。やっぱり僕たちは無差別級の試合に魅力を感じて、格闘技を始めた時代じゃないですか。だから今でも無差別級に求められているのは、そういう怪物性だと思うんです。そんな試合をグラチャンで実現してくれるのは、観ていてワクワクというか、ゾクゾクします。ファン目線で見ても楽しみですね」

――組み合わせは前日の計量時に決まるとのことですが、準決勝に勝ち上がった4選手の中で誰が勝ち上がると思いますか。

「僕が注目しているのは、桜井隆多選手です。もともとウェルター級で戦っていた選手が無差別級に出場していて。前回の試合も体格差があるのにパンチで仕留めて――まるでドラマを見ているようでした。僕自身も昔から見ていた選手なので、思い入れもあります。桜井選手ってカッコイイんですよね。

変わらない強さの中に、進化しているところもあって。そこでヘビー級に挑戦する生き様がカッコイイ、僕もすごく憧れている選手です。MMAの経験はダントツじゃないですか。トーナメントに出場している他の選手と比べても、一番ケージでの戦い方が分かっている試合内容だと思うんですよね。だから僕の考えではありますけど、桜井選手が優勝に一番近いんじゃないかと思っています」

――フェザー級トーナメントはいかがでしょうか。

「フェザー級は小島勝志選手に注目しています。僕は和田健太郎が決勝に行くのかな、と考えていたんですよ。でも小島選手が和田選手を相手に、あれだけパンチとボディブローで試合をつくっていって、最後はTKOで仕留めた。対レスラーの試合としては、理想的な勝ち方だったと思います。その和田戦を見ても、今までの試合と比べてさらに強くなっていましたから。これまでも打撃の強さは見せていましたが、さらにレスリング技術もプラスされて、際の部分でも綺麗に戦っていて。全局面で強さを感じました。

あと、小島選手は山梨県在住で、僕は長野県出身じゃないですか。同じ地方出身者として、ファン目線で応援してしまいます。しかも地元で自分のジムも出していて、自分の練習もしながらトーナメントで勝ち上がっていく。そこで優勝するストーリーに期待してしまいますね」

――最近では首都圏以外の選手が勝ち上がるケースが、どんどん増えています。

「桜井隆多選手もそうですよね。そういう意味では、僕は関東にいる立場ですけど、地方をナメんなよって気持ちがあります。で、それこそグラチャンがやってきたことじゃないですか。地方の選手が首都圏でチケットを売れるわけじゃない。でも大阪もそうだし、北海道でも大会を開催し、地方でも活躍した選手を首都圏の試合に呼んでいて。僕もファイトマネーをもらう限りは、そのぶん皆さんが見に来てくれるように頑張ります」

■視聴方法(予定)
12月4日(日)
午後4時30分~ GRACHAN放送局

■ Grachan58対戦カード

<ウェルター級/5分2R>
川中孝浩(日本)
渡辺良知(日本)

<バンタム級/5分2R>
伊藤空也(日本)
イ・ハンヒョン(韓国)

<ライト級/5分2R>
ルクク・ダリ(コンゴ)
林RICE陽太(日本)

<Grachan無差別級準決勝/5分2R>
桜井隆多(日本)
瓜田幸造(日本)
荒東 怪獣キラー 英貴(日本)
ハシモト・ブランドン(ペルー)

<Grachanフェザー級T準決勝/5分2R>
小島勝志(日本)
高橋孝徳(日本)
崎山勲(日本)
鍵山雄介(日本)

<ライト級/5分2R>
岸本篤史(日本)
渡辺和幸(日本)

<無差別級/5分2R>
上田幹雄(日本)
ソン・ムジェ(韓国)

<柔術/5分1R>
村田良蔵(日本)
田中義篤(日本)

<フェザー級/5分2R>
萩原一貴(日本)
黒井海成(日本)

<無差別級/5分2R>
石川廉(日本)
田馬場貴裕(日本)

<バンタム級/5分2R>
YO-HEI(日本)
ロバ・モー(日本)

<バンタム級/5分2R>
松本尚大日本)
佐々木歩夢(日本)

<バンタム級/5分2R>
松本大輔(日本)
安部路人(日本)

<フライ級/5分2R>
水谷健人(日本)
金井一将(日本)

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【Grachan58】対戦相手変更も慌てず、伊藤空也─01─「勝ち負け以上の何か。それは僕のスタイルじゃない」

【写真】インタビュー後編では2つトーナメントの予想をしてくれた伊藤。グラチャン大好き、Grachanistだ (C)SHOJIRO KAMEIKE

12月4日(日)、千葉市美浜区の幕張メッセ国際展示10ホールで開催されるGRACHAN58で、元バンタム級王者の伊藤空也が韓国のキム・ヒョリョンと対戦する――はずだったが、インタビュー直前、伊藤の対戦相手が変更されることが発表された。
Text by Shojiro Kameike

キム・ヒョリョンが怪我のため欠場となり、その代役としてキックボクシング団体MAX FCで9戦全勝というレコードを持つイ・ハンヒョンと戦うこととなったのだ。試合まで残り1週間を切ったなか、1年ぶりのグランチャンでの試合を迎える伊藤に、現在の心境を訊いた。


――この取材は11月28日に行っておりますが、まさか取材の直前に伊藤選手の対戦相手が変更になるとは考えられませんでした。もちろん最も驚かれているのは伊藤選手ご自身だと思いますが……。

「いえいえ。変更が決まったからにはやるしかないので、大丈夫です。それよりも試合が無くなっていたほうがダメージは大きいですからね(笑)。急遽のオファーを受けてくれたイ・ハンヒョン選手には感謝しています」

――対戦相手が当初のキム・ヒョリョンからイ・ハンヒョンに変わると聞いたのは、いつ頃だったのでしょうか。

「もともと試合のオファーがあったのは1カ月半で、対戦相手の変更は2週間前ぐらいに聞いたと思います。発表自体は今日でしたが、特に焦ることはなかったですね」

――すると試合のオファーから対戦相手の変更まで約2~3週間ほどあったかと思いますが、その期間はキム・ヒョリョン対策の練習をしていたわけですよね。

「はい。結構、対策は練っていました。グラップラーである相手の動きに合わせて、対策を練習して形が出来上がりつつある時でした。なので、その対戦相手が変更となると……なかなか(苦笑)」

――しかもタイプは真逆でキックボクサーという……。

「変更の話を聞いた段階では、相手がオーソドックスなのかサウスポーなのかも分からない状態で。キックボクシングの戦績はあって、MMAもセミプロの試合には出ているそうですが、それでレスリング力もどうなのかは分からず。すでに体にはキム・ヒョリョン対策が染みついていましたし。でも2週間前で良かったです。切り替える時間もありますし、今まで練習してきたことが無駄になるわけではないですからね。

とりあえず相手が、キックボクシングの試合ではこういう動きをしているということは分かりました。寝技が未知数なのは、もう当日の試合の流れ次第で対応することにはなります。当然MMAのキャリアは僕のほうが上ですし、今回は自分がどういう試合をするかのほうが重要だと考えています」

――なるほど。今回のイ・ハンヒョン戦は1年ぶりのグランチャン出場となります。1年前、手塚基伸選手に敗れてベルトを失ったことは、試合内容も含めてどのように捉えていますか。

「正直、対戦相手を聞いた時に『マジか……』と思ったんですよ。間違いなく、今まで自分が対戦してきたなかで一番強い相手でしたから。でも自分はチャンピオンですし、今までオファーを断ったことはないので。まずここで勝たないと、自分にとってはその先もないと考えていました。結果は――持っていなかったな、と思います」

――持っていなかったとは……。

「こういう結果かぁ、と思いました。でも、その結果を素直に受け止めることはできています。それはそうだよなって。相手のほうが実力も上ですし、僕とはやってきたことが違うわけで。自分がどれだけ通用するかという気持ちで臨みました。メチャクチャ対策をして、メチャクチャ練習した結果が52秒で一本負けなので、自分の実力不足だったというしかないです」

――その試合前に想定していたことと、実際に試合をしてみて何か違うところはありましたか。

「相手の寝技にハマッちゃったのは、作戦ミスというか――僕が色気を出しすぎてしまったというか。ずっとストライカーとの試合が続いていたので、ちゃんとグラップラーとの戦い方を見直しておくべきでした。相手が下になってから、なぜ自分は深追いしてしまったのか。もっと冷静に戦いたかったですが、それも“たら・れば”になってしまいますね」

――試合を振り返り、次に生かすためには“たら・れば”も必要ではないでしょうか。伊藤選手としては、あの場面で立ち上がったほうが良かったと思いますか。

「そうですね。立ち上がって、自分の距離で戦ったほうが良かったとは思います」

――そこで色気を出しすぎたというのは、どのような心境だったのですか。

「その前の金太郎戦(2021年7月に判定負け)で、激闘をして評価されたじゃないですか。負けて評価されることって、今までありませんでした。あの試合は相手との相性も良く、世間から注目されたのも初めてで。結果、手塚選手との試合では、金太郎戦以上のものを求められていたと思うんです」

――さらに金太郎戦の1試合前、グラチャンでの獅庵戦も大激闘でしたから尚更ですよね。

「そうです、そうですね。勝ち負けプラス、それ以上の何かを……とにかく動く試合を望まれていたように感じます。でも、それは本来の自分の試合ではないと思いました。相手がやってくることを一つひとつ潰していくべきものじゃないですか、MMAって。相手の不安要素を突いて、削って削って自分の有利な展開に持ち込む。MMAでは、特にグラップラーとの試合は詰め将棋で。相手のミスを誘ってから、自分が王手する。それがMMAで本来やるべきことだと思うので」

――気持ちの面か技術面か分かりませんが、この1年で改善できているのでしょうか。

「気持ちと技術、両方ですよね。冷静な気持ちで腕を外すことができれば、その後の展開もあったわけで。そこで腕を外せなかったのは、自分に技術が足りなかったということです。そのために去年から柔術の練習を取り入れて、今年3月の魚井フルスイング戦は自分のやりたいことが出せたんじゃないかと思います」

<この項、続く>

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