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【Special】月刊、水垣偉弥のこの一番:11月 ヴァン×ボルハス「MMA歴3年のミャンマー人選手が……」

【写真】ジョシュア・ヴァン、2024年の要注目のフライ級ファイターだ(C)Zuffa/UFC

過去1カ月に行われたMMAの試合からJ-MMA界の論客3名が気になった試合をピックアップして語る当企画。背景、技術、格闘技観を通して、MMAを愉しみたい。
Text by Takumi Nakamura

大沢ケンジ、水垣偉弥、柏木信吾というJ-MMA界の論客をMMAPLANET執筆陣がインタビュー。今回は水垣偉弥氏が選んだ2023年11月の一番──11月11日に行われたUFC295のジョシュア・ヴァン×ケヴィン・ボルハス戦について語らおう。


――11月の一番として、水垣さんにはUFC295でのジョシュア・ヴァン×ケヴィン・ボルハスを選んでいただきました。

「僕はこのジョシュア・ヴァンという選手にすごく注目していて、ヴァンは22歳と若い選手なのですが、本格的にトレーニングを始めたのが19歳らしいんですね。しかも彼はミャンマー人で、どのタイミングでアメリカに来て練習しているかは定かではないのですが、MMA歴3年のミャンマー人選手がこのレベルのMMAを出来てしまうのかと驚きました。そういう部分でとても気になっている選手です」

――ヴァンはFury FCでフライ級王者となり、今年6月からUFCに参戦して、ボルハス戦がUFC2戦目でした。

「UFCデビュー戦でザルガス・ズマグロフと対戦して、ズマグロフが負けが続いている状態ではあったんですけど、その相手にも勝っていますし、とにかく彼にはセンスを感じますね。世代・キャリア的には平良達郎選手と同じだと思うので、これからのフライ級を面白くしてくれる新しい選手としても期待しています」

――僕も改めて試合映像を見直して、格闘技を始めて数年の選手なのかと思いました。特にセンスを感じたのは打撃の部分です。構え方、ステップ、動きのキレ、力の抜け具合など。

「ボルハス戦はほぼ打撃の展開でしたが、僕も打撃には非凡なものを感じました。ボディブローを交えたパンチのコンビネーションや余裕を持った試合運びなど、格闘技歴数年のレベルじゃないです」

――所属ジムの4oz. Fight Clubもトップ選手が多数存在するジムではないんですよね。

「そうなんですよ。もちろん誰と練習しているかが強さにつながるわけではないですが、名門ジムの所属ではないからこそ、どんな練習をしているんだろうという興味もあります。僕はどうしても打撃と比べると組み技・寝技の習得には時間がかかると思っていて、この試合でも打撃とテイクダウンのタイミングの良さは見てとれたのですが、打撃からの流れでテイクダウンを取っている=打撃のスキルを活かしてテイクダウンしている印象だったんですね。改めて打撃はセンスがあると一気に伸びるもので、それに比べると組み技・寝技は時間がかかるんだなと思いました」

――もちろん組み技・寝技にもセンスはあると思いますが、練習を始めて数年で飛躍的に伸びることはないような感覚はあります。

「例えば打撃を何年もやっている選手と格闘技歴は浅いけど打撃のセンスがある選手がスパーリングしたら、後者が有利になることもあるのが打撃じゃないですか。寝技でそれと同じことはなかなかないと思うんですよね」

――統計的をとっていないので一概には言えませんが、そういうイメージはありますね。

「もちろんボクシングで世界チャンピオンを目指すとなれば、子供の頃からボクシングをやるに越したことはないと思いますが、MMAという意味では組み技・寝技を先に始めておく方がいいのかなと思いますね」

――あとはMMAのセンスという部分では3Rにパンチからテイクダウンをとった場面など「ここでテイクダウンにいけるのか!」と思いました。

「タイミングが抜群でしたし、あの流れでテイクダウンにいけるのは試合の組み立てに余裕を持っていますよね。1Rにダウンを奪われて、2Rに打撃で盛り返して、3Rの序盤にテイクダウンにいくのはMMA的な頭の良さを感じました」

――逆に3Rにトップキープできるタイミングで足関節を狙って失敗するなど、まだ寝技にそのものには慣れていないのかなと。

「僕もそう思います。ああいう純粋な寝技の攻防になると、まだ格闘技を始めて3年の選手だなと思いますよね。だからMMAをやるにあたって、早い時期に組み技・寝技をやることは大事だと思うし、相手をコントロールするバランス感覚や重心の移動などは、早い時期に時間をかけて覚えておくことがいいのかなと思いましたね。ヴァンのように打撃はセンスがあれば2~3年でここまでのことが出来るようになるわけで、なおさら組み技・寝技は早くやっておくべきだと思います」

――これもお伺いしたかったのですが、ヴァン選手はスタンドでの立ち位置とプレッシャーのかけ方が絶妙だと思いました。常にボルハスに対して何かアクションをかけられる位置で戦っていたと思います。

「僕もそうだったんですけど、プレッシャーをかけていくと、どうしても(距離を)詰めすぎちゃうんですよね。だから自分が一番得意なオイシイ距離をキープするというのは実は難しくて、距離をキープすることに集中すると自分のプレッシャーが弱まってしまう。僕の場合は自分の得意な距離になったらそこで打撃をまとめて、そのままプレッシャーをかけてクリンチになっても構わないと思ってやっていました。でもヴァンは相手のレベルがあったにせよ、自分のオイシイ距離に長くいることが出来ていて、距離感のセンスも感じましたね」

――またこういったポテンシャルを持った選手がミャンマー人であるということも驚きです。

「Road to UFCでもインドネシアやインドなど、今まであまり見ることがなかったら国から選手が出てきて、まだまだ粗削りではあるんですけど、みんな試合をする度にどんどん強くなっているじゃないですか。一つきっかけがあればその国のMMA人口は増えると思うし、ヴァンのようにUFCで活躍する若いニューヒーローが出てくると、彼に憧れてMMAを始めるミャンマーの選手も増えるでしょうね」

――しかも一攫千金を目指して早くから米国に住んで練習する選手も出てくることもありそうです。UFCのフライ級はトップグループのメンバーがある程度固まっているので、ヴァン選手のような新しい世代の選手たちが出てくることで階級が活性化しそうです。

「ムハマド・モカエフも愚痴っていましたよね、『ランキングの上のヤツらが試合をやってくれない』って。まだヴァンはモカエフや平良選手に比べると荒さはありますが、その分、化ける可能性があると思うので、数年後どう成長しているかが楽しみですね。本当に僕はこの選手はセンスに溢れていると思うので、インタビューして細かいことをたくさん聞いてみたいです。

もしかしたらMMAの練習は3年だけど、ミャンマー時代に親戚のおじさんがボクシングをやっていて、子供の頃から教わっていた…とか、そういうエピソードがありそうな気もするんですよね(笑)」

――そうじゃないと辻褄が合わないんじゃないか、と(笑)。

「はい(笑)。でもそう勘ぐってしまうぐらい、打撃のセンスや技術はピカイチだと思います。もうちょっと強い相手とやれば穴も見つかると思うのですが、彼のセンスやポテンシャルの高さには注目したいです」

――そして番外編としてUFN231でのジャイルトン・アルメイダ×デリック・ルイス戦についても聞かせてください。この試合は5分5Rのうち、アルメイダが合計13回マウントポジションをとっていたにも関わらず、フィニッシュまで至らず判定決着になるという不思議な試合でした。

「UFNとはいえ、UFCという名がつく大会のメインイベントで、こんな試合があるのか、と。試合前からルイスがテイクダウンされたらキツイとは思っていて、アルメイダが1Rにテイクダウンしてマウントまでいったんで、このまま早いタイミングでフィニッシュするだろうなと思って見ていたんです。そうしたらルイスが粘るというか、アルメイダが攻めあぐねるというか。何とも言えない展開が続きましたよね。3Rまではアルメイダがフィニッシュするかも?と思っていましたが、4・5Rはアルメイダがマウントをとってもフィニッシュできなそうだな…と思うようになっていました」

――グラップリングでマウントやバックをとられて一本取られたくないからディフェンスに徹して、そのまま終わるという試合もありますが、MMAの試合であれだけ簡単にマウントをとらせる選手もいないですし、あれだけマウントをとっても攻めきれない選手も珍しいですよね。

「ストライカーに一切ポジショニングの概念がない。グレイシー一族だけがポジショニングを知っている。初期UFCを見ているような錯覚に陥りました。色んな選手や試合を見ることができるUFCですが、2023年にこういう試合を見たのは逆に新鮮でした」

――今回もありがとうございました。2024年もよろしくお願いします!

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MMA MMAPLANET o UFC UFC295 ケヴィン・ボルハス ジョシュア・ヴァン ブログ

【UFC295】What a Fight!! ジョシュア・ヴァンがダウンを跳ね返し、ボディで反撃。ボルハスを下す

<フライ級/5分3R>
ジョシュア・ヴァン(ミャンマー)
Def.3-0:29-28.29-28.29-28
ケヴィン・ボルハス(ペルー)

左ジャブを伸ばすボルハスが、インローを蹴る。右ローを返したヴァンは、ジャブの交錯から右カーフを蹴られる。カーフを蹴り合い、前蹴りを繰り出したボルハス。ヴァンがジャブを当て、右ストレートを伸ばす。ジャブ&右のコンビを続け、カーフを蹴るヴァンに対し、ボルハスは左ミドルを蹴る。ボディから顔面とヴァンは打ち分け、カーフへ。ボルハスはスイッチキックから右ストレート、さらに後ろ回し蹴りを見せてワンツー=右ストレートでダウンを奪う。

立ち上がったヴァンが殴りにいくが、ボルハスがワンツーを蹴りカーフを決める。さらに左ジャブを入れたボルハスが圧を高め、ジャブの精度が上がる。ヴァンは右カーフも聞かされるようになり、厳しい展開に。前蹴りを掴んだヴァン、バランスを崩したボルハスが組んでクリンチの展開となり、時間を迎えた。

2R、ヴァンがジャブで前に出る。ボルハスは左フックを当てるが、ヴァンがワンツーを続ける。ワイドスタンスで左に回りながらテイクダウンを狙う素振りを見せたボルハスだが、逆にリズムを崩したか。ヴァンが前に出ると、ヒザを突き上げたボルハスは右を被弾しても左を返す。それでも圧で上回るヴァンはパンチから左ハイのコンビを見せ、さらなるラッシュを仕掛ける。

ボディにワンツーを被弾したボルハスは、ケージに詰まり再びボディを抉られる。ヴァンは後ろ回し蹴りを繰り出し、ボディから顔面を狙う。ボディへのコンビ、そこから顔面を打たれたボルハスが下がって、動きも落ちる。そこで右のカウンターを入れ、ボディから右ハイのヴァンは左フックを受けても前進を続ける。ボルハスも打ち返すも、回り展開が続く。ヴァンもやや動きが落ちてきたか。それでもステップインからワンツー、ボディを決めるヴァンがラウンドを取り返した。

最終回、ジャブのヴァンに対し、ボルハスがカーフを蹴る。足を止めての打ち合いから、ボディを殴ったヴァンがレベルチェンジ&ダブルレッグでテイクダウン。ヴァンはトップからヒールを仕掛け、ボルハスがロールしてエスケープして試合はスタンドに戻る。距離を詰めるヴァンは、ボディを殴り。ヒザ蹴りを見切ってパンチ&ローのコンビ。ボルハスは腹を蹴られながらも、カーフを蹴る。ヴァンは前進を止めず、ボディを殴ると顔面への攻撃に繋げる。

ボルハスはテイクダウンを切られると、クリンチからヒザ蹴り。離れたところで、距離を詰めたヴァンがボディを決めた。ワンツーのツーで右ボディを決めたヴァンは、その右を顔面にも入れる。前に出るヴァン、回るボルハスも右を決めると、動きが落ちたヴァンにヒザを突き上げる。ここでヴァンは組んでバックに回ると、テイクダウンから直接サイドを取って袈裟──そしてアヤカロックへ。ボルハスは見事なテッポウを決め、スクランブルでバックへ。前方にボルハスを落としたヴァンが、トップで試合を終えた。

打の削り合いから、最後は組みと寝技の応酬を見せた激闘は3-0でヴァンに凱歌が挙がった。「初のミャンマー人UFCファイターとして……ミャンマーの皆、立ち上がれと言いたい。ダウンしたけど、直ぐに戻れた。何て言えば良いのか、とにかく気持ちが良いよ」と勝者は話した。


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【UFC295】UFC2戦目でMSG、スティーブ・アーセグ「平井が試合を受けてくれたらUFCとサインできた」

【写真】豪州勢らしく125ポンドでもパワフルなウェルラウンダーのアーセグ(C)MMAPLANET

11日(土・現地時間)、秋のUFCビッグショー in NYC──UFC295「Prochazka vs Pereira」がニューヨーク州ニューヨークシティのマジソン・スクエア・ガーデンで開催される。
Text by Manabu Takashima

イベント名にあるようにイリー・プロハースカ✖アレックス・ポアタン・ペレイラによるUFC世界ライトヘビー級王座決定戦を筆頭に、UFC暫定世界ヘビー級王座決定戦=セルゲイ・パブロヴィッチ✖トム・アスピナルなど選りすぐりのマッチアップが並ぶ同大会で、豪州フライ級のエース=スティーブ・アーセグが、オクタゴン2戦目でアレッサンドロ・コスタと対戦する。

今年の2月にパースで開かれたUFC284の前夜、ある意味ダナ・ホワイト・ルッキン・フォー・ファイト的なPPVショーウィークのローカル大会=Eternal MMAで平井総一朗を破り最高峰に辿り着いたアーセグを初インタビューした。


――今週末、MSGでアレッサンドロ・コスタとオクタゴン2戦目を戦います(※取材は8日に行われた)。今の気持ちを教えてください。

「感謝の気持ちでいっぱいだよ。なんせMSGだからね。1年前のことを想うと、ここにいることが信じられない。Eternal MMAで戦っていてUFCとサインし、MSGで戦う。これ以上のことはないだろう。コスタは強敵だし、凄くチャレンジングな試合になる。最高だよ、真っ向勝負をしたいと思っている」

──スティーブは今年の2月に、UFC284ファイトウィークに行われたEternal MMAで日本の平井総一郎選手を破ったことでUFC入りを果たしました。その過去があって、日本のファンにとっても気になる選手です。

「UFCの前日の試合だったけど、実は対戦相手がなかなか決まらなかった。豪州国内では僕と戦いたがる選手が誰もいなくて。そして英国や海外の選手に当たることになった。結果、ヒライが試合に応じてくれて本当に嬉しかったよ。彼とは試合後、そして日本に戻ってからも何度か連絡を取り合った。

あの大会後、バックステージでUFCとの契約が決まった。僕はあの試合でUFCに良い印象を与えて勝つ必要があったけど、ヒライが試合を受けてくれたからUFCとサインできたんだ。試合がなければそれは不可能だったからね」

──6月のダヴィッド・ドヴォルザーク戦はショートノーティス、ランカーとのUFC初戦となりました。

「いつだって試合ができるように準備していたから、あのチャンスに跳びついた。10日前だろうが、2日前だろうが構わない。オファーがあった時、僕はコーチに『皆が大丈夫なら、俺は戦うよ』って伝えたんだ」

──コーチからの確認でなく、コーチの方を確認したと(笑)。

「そうなんだ(笑)。それにさ、普通にオファーを待っていたらいきなりトップ10ファイターと戦うことはできなかっただろうしね」

──とはいえ、そのランカーを破ったのにスティーブはランク入りしていません。

「どういう仕組みでランキングが決定されているのか、僕には分からないんだけど……そこは気にしていないよ。いずれにせよ、デビュー戦でトップ10の選手に勝てたことで2戦目からもトップランカーと戦えるポジションを手にすることができたんだ。この状況はチャンピオンを狙ううえで、好ましいことは変わりないから」

──当初の予定ではランク9位のマット・シュネルと対戦予定でした。

「ランク9位の選手との試合がなくなって……やはり勝てば返ってくるモノも大きかったし、最初は引っ掛かるものがあったよ。けど、NYのビッグイベントで戦えるし気持ちはすぐに切り替わった。実際コスタはシュネルより、手強いと思う。グラウンドが強くて、テイクダウンディフェンスにも長けている」

──では、そのコスタ戦ではどのようなファイトを見せたいですか。

「僕がどの局面でも、しっかりと戦えることを証明したい。打撃、寝技、レスリング、全ての場面で僕の爆発力がアドバンテージを握るだろう。彼は距離を保つタイプだから、開始直後から詰めて圧力をかける。そして打撃に優位に立つ。彼が持っている僕のイメージとは違う武器を使って戦う。彼のカウンター狙いに対して、あくまでも僕のファイトを貫く。僕が世界のベストだと証明できるファイトを心掛けたい」

──ところで私はUFCフライ級ファイターのインタビュー機会を得ると、常に平良達郎選手のことを尋ねるようにしています。スティーブにとって、平良達郎選手のパフォーマンスはどのように映っていますか。

「UFCで戦っている日本人だよね。あのサブミッションが得意な。いや、彼のサブミッションは良いよ。いつか戦う日がやってくると思うけど、その時は思い切りファイトしたい。凄く良いファイターだ。日本のファンも、その前に僕の試合を見て楽しんで欲しい」

■視聴方法(予定)
11月12日(日・日本時間)
午前8時00分~UFC FIGHT PASS
午後12時~PPV
午前7時30分~U-NEXT

<UFC世界ライトヘビー級王座決定戦/5分5R>
イリー・プロハースカ(チェコ)
アレックス・ポアタン・ペレイラ(ブラジル)

<UFC暫定世界ヘビー級王座決定戦/5分3R>
セルゲイ・パブロヴィッチ(ロシア)
トム・アスピナル(英国)

<女子ストロー級/5分3R>
ジェシカ・アンドラーデ(ブラジル)
マッケンジー・ダーン(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
マットフレヴォラ(米国)
ベノワ・サンドニ(フランス)

<フェザー級/5分3R>
パット・サバティーニ(米国)
ジエゴ・ロピス(ブラジル)

<フライ級/5分3R>
スティーブ・アーセグ(豪州)
アレッサンドロ・コスタ(ブラジル)

<女子ストロー級/5分3R>
タバタ・ヒッチ(ブラジル)
ルピタ・ゴディネス(メキシコ)

<158ポンド契約/5分3R>
マテウス・レンベツキ(ポーランド)
ルーズベルト・ロバーツ(米国)

<ライト級/5分3R>
ナジム・サディコフ(アゼルバイジャン)
スラヴァ・ボルシェフ(ロシア)

<ライト級/5分3R>
ジャレッド・ゴードン(米国)
マーク・マドセン(デンマーク)

<138ポンド契約/5分3R>
カン・ギョンホ(韓国)
ジョン・カスタネダ(米国)

<フライ級/5分3R>
ジョシュア・ヴァン(ミャンマー)
ケヴィン・ボルハス(ペルー)

<147ポンド契約/5分3R>
デニス・ブズーキア(米国)
ジャマール・エマース(米国)

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Column DWCS S07 Ep01 MMA MMAPLANET o UFC   カイオ・マシャード ケヴィン・サフラルスキー ケヴィン・ボルハス セザー・アルメイダ ダナ・ホワイト トム・ノーラン フェルナンド ペイトン・タルボット ボグダン・グラッド レイエス・コーテズJr ヴィクトル・ジアス

【DECS S07 Ep01】試合結果 34歳、アルメイダが契約。抜けていたノーランら5人の勝者全員が契約

【写真】勝利者インタビューの時に、ブラジルの自宅と映像が繋がり御覧の表情を浮かべたアルメイダ。ここに出た時点で、年齢や過去の戦績は関係ない──そんなダナ・ホワイトのお墨付きをもらったわけだが、この傾向は常に続くのか(C)Zffa/UFC

8日(火・現地時間)にネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで今年のDana White’s Contender Seriesの第1週が開催された。

昨年はダナ・ホワイトの激怒で始まったコンテンダーシリーズだったが、今年は5試合中フィニッシュ決着は1試合ながら、5人の勝者全員が契約となりご機嫌の開幕となった。

なかで34歳、キャリア4勝のセザー・アルメイダが前例を打ち破るような契約を決めたのが印象深い。また、試合内容が低調だったカイオ・マシャードのサインも意外だった。

DWCS S07 Ep01
<ミドル級/5分3R>
○セザー・アルメイダ(ブラジル)3R
判定
詳細はコチラ
×ルーカス・フェルナンド(ブラジル)
<ライト級/5分3R>
○トム・ノーラン(豪州)1R1分23秒
KO
詳細はコチラ
×ボグダン・グラッド(オーストリア)
<ヘビー級/5分3R>
○カイオ・マシャード(ブラジル)3R
判定
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×ケヴィン・サフラルスキー(ポーランド)
<バンタム級/5分3R>
○ペイトン・タルボット(米国)3R
判定
詳細はコチラ
×レイエス・コーテズJr(米国)
<フライ級/5分3R>
○ケヴィン・ボルハス(ペルー)3R
判定
詳細はコチラ
×ヴィクトル・ジアス(ブラジル)
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DWCS S07 Ep01 MMA MMAPLANET o UFC カイオ・マシャード キック ケヴィン・ボルハス セザー・アルメイダ ダナ・ホワイト トム・ノーラン フェルナンド ペイトン・タルボット ボクシング

【DWCS S07 Ep01】35歳、セザー・アルメイダ――契約なる。2023年のスタートは5人の勝者全員がUFCへ

<ミドル級/5分3R>
セザー・アルメイダ(ブラジル)
Def.3-0:30-26.29-27.29-28
ルーカス・フェルナンド(ブラジル)

右を見せたフェルナンドが組んで、ボディロックテイクダウンを決める。サイドで抑え、ウィザーで立ち上がったアルメイダが、胸を合わせて立ち上がる。小外掛けを耐えるアルメイダは、ヒザ蹴りのタイミングで離れる。アルメイダは右を伸ばし、スイッチを織り交ぜてフェルナンドと対峙する。フェルナンドの前蹴りにも、右カーフで尻餅をつかせたアルメイダが右を当てて、バックに回る。フェルナンドが胸を合わせると、即離れたキックベースのアルメイダは再び右カーフローを蹴る。と、アルメイダの右オーバーハンドに完璧なタイミングで、フェルナンドがダブルレッグを合わせてテイクダウンを奪う。

バックに回ったフェルナンドはアゴの上からRNCを仕掛ける。リストコントロールで耐えるアルメイダは胸を合わせることに成功するとトップからパンチを落とす。ニーシールドから蹴り上げるフェルナンド、立ち上がったアルメイダはヒザをついてハーフに入る。右腕を差すフェルナンドはレッスルアップできず時間を迎えた。

2R、初回と同様にパンチを見せてから組んだフェルナンドが、シングルレッグを仕掛けるもアルメイダが切って左のパンチを落とす。起き上がってアンクルピックも切られたフェルナンドは離れて仕切り直しへ。頭からぶつかるようなダブルレッグから引き込んだフェルナンドに対し、アルメイダが力強いパウンドやエルボーを落とす。立ち上がって足を払ったアルメイダがパンチの連打から、マウントを奪取する。

フェルナンドは背中を見せるが、RNCは防いで上を向く。ならばとハーフで重いエルボーを連続で落としたアルメイダは、パンチも力強い。鉄槌、エルボーと攻め込まれるフェルナンドは背中を見せて殴られる場面もあったが、なんとか上を向くと立ち上がったアルメイダに蹴り上げを繰り出す。アルメイダは構わず殴って、頭を跨いで三角の形からパンチを頭部に入れる。このまま時間となり、アルメイダが明確に試合をリードした。

最終回、右をヒットさせたフェルナンドは、この回は組にはいかない。と、アルメイダが自ら蹴りを見せるもスリップして尻餅をつく。すかさずトップを奪取したフェルナンドが、足を束ねてスクランブル、バックを伺う。胸を合わせた状態でアルメイダは立ち上がり、間合いを取り直す。ここでワンツーを入れたのはフェルナンド。続いて右も入れ、アルメイダも右を打ち返す。

フェルナンドは組んでクリンチへ。ケージに詰まった状態が続き、アルメイダが体を入れ替えてヒザ蹴りもボディロックテイクダウンを奪われる。残り1分を切り、ボディロックで立たせないフェルナンドは、あえて離れて打撃の間合いで。アルメイダは右を振るが、ダメージを与えるようなパンチはなくタイムアップに。

結果、30-26や29‐27という差がつくスコアもあり、アルメイダに凱歌が挙がった……。

契約か否か、運命の時。まずケヴィン・ボルハスの契約がダナ・ホワイトの口から告げられる。さらにペイトン・タルボットはメンタルゲームも褒められてサインイン――、さらにカイオ・マシャードも11連勝中の相手を一方的に勝利したと契約がなる。続いてトム・ノーランは「明るい未来が待っている」と言われ、UFCへ。

最後にダナは「私は35歳のコンテンダーに期待はしていなかった。でも彼は47勝、29KOという記録をキックボクシングで残している。MMAでも4連勝だ。凄く尊敬している」とセザー・アルメイダに最大の賛辞を送り、2023年のコンテンダーシリーズは全5人の勝者がUFC契約を果たしてスタートを切ることとなった。


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MMA MMAPLANET o ケヴィン・ボルハス ダナ・ホワイト ボクシング ヴィクトル・ジアス

【DWCS S07Ep01】2023年コンテンダーシリーズ開幕。ペルーのボルハスがTDのジアスに殴り勝つ

<フライ級/5分3R>
ケヴィン・ボルハス(ペルー)
Def.3-0:29-28.29-28.29-28
ヴィクトル・ジアス(ブラジル)

インカFCフライ級王者ボルハス、ATT所属のジアスはTitan FCのフライ級チャンピオンだ。右カーフを続けて蹴るジアスに対し、ボルハスが右ストレートや左ボディフックを決める。さらに右フックを入れたボルハスが右ロー、ジアスは右オーバーハンドを空振りする。ジアスのダブルレッグにアッパーを合わせようとしたボルハスだが、尻餅をつかされウィザーでバックを取られないよう耐えつつ、立ち上がる機会を伺う。ジアスはボディロック&手を払いつつ、左のパンチを打っていく。背中を取らせず立ち上がろうとトライするボルハスは逆に小手をきかせて投げるように上へ。

すぐにジアスが立ち上がり、ケージに押し込むもバックに回ることはできなかった。残り80秒、ケージに押し込んでヒザ蹴りからボディロックテイクダウンを決めたジアスが、右足を抜いてハーフで抑える。さらに残った左ヒザを抜いてマウントを狙う。足を抜かれた瞬間に背中を向いたボルハスは、バックマウント&マウントでパンチを被弾し初回を落とした。

2R、ジャブを伸ばし右ストレートのボルハスに対し、ジアスは右カーフを蹴る。ワンツーフックのジアスは左ジャブ、リードフックから右を被弾する。さらに下がりながら左を当て、ジャブから右を入れるボルハスだったが、ジアスが組んでボディロックへ。ウィザーのボルハスは引き込んで上を狙ったジアスのトライを、小手をきかせて潰す。ウィザーを続けるボルハスだが、ジアスはハーフ&右腕を押し込んでリバーサルに成功する。

ボルハスはウィザーにこだわりすぎ、次の手を打てなかった。結果、尻餅状態でケージに押し込まれた時間が続く。と、逆に右を差し上げた上を取ったボルハスが立ち上がってボクシング勝負へ。ジアスも契約に向けて、コントロールでなく打撃戦に呼応する。が、そこは完全にボルハスの庭で劣勢になったジアスが組み付くも、切ったボルハスが顔面、腹と殴り、最後は縦回転の浴びせ蹴りまで繰り出した。

最終回、開始直後に右ストレートをボルハスが決める。カーフにもジャブ、右オーバーハンドをヒットさせたボルハスが組みを捌いてフットワークを駆使しつつ、左ボディショットからヒザを狙う。それでもジアスは1分10秒を経過した時に、ダブルレッグでテイクダウンを奪う。とはいえ、ここはコンテンダーシリーズ――ここで必要なのはフィニッシュに通じる攻撃だ。

ボルハスも逆に向け、スクランブルに持ち込む必要がある。小手をきかせて立ち上がったボルハスはケージに押し込まれた状態が続き、残り2分10秒でボディロックテイクダウンを許す。最後の100秒を切るときにレフェリーがブレイクを命じて、試合をスタンドに戻す。ここでジアスに必要なのはテイクダウンでなく、KOを狙う姿勢だがボディを殴られて組みに行ってしまう。

倒されたボルハスは、足を抜いて立ち上がると左ボディを2発入れ、アッパーから左、右のフックを続ける。ボディを何度も打ち抜き、パンチを振るい続けたボルハスを見て、ダナ・ホワイトは立ち上がって拍手を送った。

結果――ジャッジは3者揃ってボルハスを支持する。これはユニファイドでなく、コンテンダーシリーズの性格がスコアリングに反映されているか。倒されても立って殴り続けたボルハスが、判定勝ちに。「父、母、マスターなしにここにいることはできなかった。この勝利はマスターに捧げたい。ペルーを代表して戦うことは光栄だし、どれだけテイクダウンされても立ち上がって戦い続けた」と勝者はインタビューで話した。


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