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【Pancrase334】村山暁洋戦へ、林源平─01─「田牧さんがいなかったら僕は今この場にいない」

【写真】押忍マン戦でパウンドアウトにつながら、ダウンを奪った直後の林。ケージを背負いながら、しっかりとパンチを見て右を決めた。キャリアハイのノックダウン奪取だった (C)MMAPLANET

4日(日)、東京都港区のニューピアホールで開催されるPancrase334で、村山暁洋とのウェルター級KOP決定戦に挑む林源平のインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

ウェルター級に転向後2連勝で辿り着いたタイトルマッチ。好調のように見えるこの2試合も、林によれば「まだ完全体ではない」という。大ベテランであり、元パンクラスKOPの村山を相手に、林はさらに進化した姿を見せるのか。決戦直前、林が村山対策を語る。

<林源平インタビューPart.01はコチラから>


――田牧トレーナーの指導には、どのような特徴があるのでしょうか。

「特徴——うーん、細かいことは企業秘密なので言えないですけど、田牧さんから『こうしようね』と言われたことを実践すると、見事にハマるんですよ。『こういうことはしないように』と言われたことを頭に入れながらMMAの試合を視たら、『コレって田牧さんが言っていたことだ!』と気づくことも多くて。教えていただくことが具体的で、田牧さんがいなかったら僕は今この場にいないと思います。僕の中では恩師という存在ですね」

――さらに現在は、キックボクシングジムのフェニックスでも練習されているのですね。岡見勇信選手も一時期、フェニックスで練習していたことがあります。

「はい。そもそもは朝、GENに行く前に練習できる場所を探していて。フェニックスが朝から開いていたので行ってみたんですよ、福田優太さんというトレーナーの方がミットを持ってくれた時、すごく自分に合っていると感じて。MMAのことを考えてミットを持ってくれる方なので、フェニックスで続けていこうと思いました」

――現在の主な練習環境はGENとフェニックスということですか。

「あとはフィジカルを山田崇太郎さんに指導してもらっているのと、トライスタージムの赤沢幸典君と一緒に練習しています。赤沢君は試合でセコンドにも就いてくれて、試合の作戦とかも一緒に考える存在ですね。イギーハンズ・ジムの遠藤大翼さんにもお世話になっていますし、このメンバーにいつも助けてもらっています」

――なるほど。これは階級アップの影響なのかどうか分かりませんが、今年の2試合は以前よりもパンチのヒット率が高まっているように感じます。さらに一発の強さも増しているように見えます。

「かなり増しましたね。『こんなに変わるんだな』って自分でも驚いています。出しているパンチはライト級時代と、そんなには変わらないんですよ。でも当時は一生懸命、何発もパンチを振り回して、ようやくダウンを奪えるような感じでした。それがウェルター級に上げてからは、触ったら相手が倒れているっていう感覚があって。いろんな方のサポートもあって、ウェルター級に上げて本当に良かったです」

――ライト級時代は、雑賀選手とのタイトルマッチから3連敗を喫しました。階級転向の前に、もうMMAを続けていくことに限界は感じませんでしたか。

「それは感じなかったです。自分の中で確実に伸びているという感覚がありました。ここで自分の気持ちが折れてしまったら勿体ない――ずっとそういう意識を持っていたので。だから、そもそもMMAを諦めるという気持ちを持ったことがなくて。あとは自分の伸びている部分を生かすキッカケを探しているという状態でした。そのキッカケさえあれば、一気に抜けていける。結果、階級変更がキッカケになったということだと思います」

――ウェルター級転向以降の試合は、ライト級よりも体型がふっくらしています。正直なところ、肉付きを見て「無理に階級を上げているのでは……」と思いました。

「アハハハ、そうですね。自分でも肉付きが良くなったなと思います(笑)。でも練習仲間やコーチ、何より遠藤さんの意見が一番大きかったですね。今は肉付きが良い体であっても、これからウェルター級の体になっていけば良くて。自分の体は、まだウェルター級として完全体じゃないんです。

実は中村選手との試合で、試合当日の体重はライト級の時とそれほど変わりませんでした。計量後から、それほど戻ってはいなくて。でも崇太郎さんのトレーニングで確実に体が変わってきています。押忍マン戦では結構戻るようになっていたので、これはもっとウェルター級の体になっていくと思いました。その押忍マン戦から半年経って、さらにウェルター級としての完全体に近づいていますよ」

――ウェルター級の体になればなるほど、得意の打撃も楽しみですね。押忍マン選手をKOしたあと村山選手との対戦を希望し、今回実現に至りました。

「村山選手と戦うことが、僕が次のステップへ進むために重要だと感じたので、あの時は村山選手を指名させていただきました。こんなことを言うと失礼かもしれないけど、僕とは真逆のタイプだと思うんです。その村山選手との試合をクリアすることが、自分の今後に大事だと考えています」

――横浜武道館大会の両者の試合は、特に対照的でした。あれだけ組んでくる相手はやりやすいですか。

「組んでくる選手は好きです。組んでくるのを潰すと相手が消極的になってきますからね」

――村山選手にはレスリング的なものだけでなく、柔道の投げからの寝技があります。

「僕は寝技で勝負するつもりはないというか、林源平のMMAは打撃で倒す。最初にも行ったとおり、それが一番勝利に近づく方法なので。そのためにテイクダウンディフェンスに重点を置いています。

GENにはテイクダウンひとつ取っても、いろんなタイプの選手が集まっているじゃないですか。安西さんのテイクダウン、崇太郎さんのテイクダウン、米田奈央のテイクダウンは全部違っていて。そういった人たちに、自分から挑んでいきます。それこそ岡見さんに四つ組みだけのスパーリングをお願いしたりとか。さらに試合前は赤沢君とテイクダウンディフェンスを研究し続けています。

もちろん村山選手は打撃も強いです。でも組みを潰して消極的になったり、打撃戦になると僕にとっては良い展開になりますから。そこでブッ飛ばして、ベルトを巻きます!」

■視聴方法(予定)
2023年6月4日(日)
午後2時00分~ PANCRASE YouTube メンバーシップ、TIGET, ABEMA PPV ONLINE LIVE、U-NEXT

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DEEP DEEP Nagoya Impact2023 K-1 MMA MMAPLANET o PRIDE RIZIN   佐々木憂流迦 橘川尋貴 海外 遠藤大翼 銀・グラップリングシュートボクサーズジム 関鉄矢

【DEEP NAGOYA IMPACT2023】「物乞いに囲まれた母を父が助け……」遅れてきたルーキー橘川尋貴─01─

【写真】映画のような両親の出会いから、誕生した橘川尋貴(C)SHOJIRO KAMEIKE

16日(日)、刈谷市産業会館あいおいホールで開催されるDEEP NAGOYA IMPACT2023公武堂ファイトで、橘川尋貴が銀・グラップリングシュートボクサーズジムと対戦する。
Text by Shojro Kamaike

2014年、高校生の時にZSTでプロキャリアをスタートさせた橘川は、約5年のブランクを経てDEEPで復帰戦を行い、現在2連勝中だ。現在25歳、178センチというフェザー級では恵まれた体躯――そんな橘川に初インタビューを試みると、すぐに明確な回答が返ってくることに驚かされた。MMA IQが高そうな、遅れて来たルーキーのキャリアとは。


――橘川選手は、そのお顔立ちだちからもご両親のどちらかが海外から来られたのでしょうか。

「父がバリ島出身で、母は日本人です。母がバリ島へ行った時に物乞いに囲まれて、それを助けたのが父だったそうなんですよ。父はスキューバダイビングのインストラクターで、日本語が喋れたから『困っているの?』と声をかけたらしくて。そうして出会ってから父が日本に来たと聞いています」

――素敵な出会いですね! 橘川選手はスキューバでなく、格闘技を? MMAを始めたきっかけは何だったのでしょうか。

「子供の頃から格闘技をやっていたわけではなかたですが、父も兄も格闘技は大好きで、ずっとPRIDEやK-1を視ていました。僕は中学校の時にサッカーをやっていて、地元の大会で優勝して県大会に出るぐらいのレベルでしたね。

高校に進学してからもサッカーを続けようと思っていました。ただ、中3の冬休みに兄から『格闘技のジムに行くから一緒に来いよ』と誘われて。もともと僕も格闘技を視るのは好きでしたし、実際にジムで練習してみて『これはカッコイイ!』と思って入会しました」

――それが現在所属するイギーハンズ・ジムだったのでしょうか。

「最初は和術慧舟會駿河道場で、佐々木憂流迦さんやABさんにも教えてもらったりしていました。イギーハンズは、駿河道場に所属していた遠藤大翼が独立して出したジムなんです」

――なるほど。ジムに入会した当初は、プロで戦うことは考えていましたか。

「それは考えていなかったですね。高校2年生の時、ZSTが開催した賞金トーナメント(2014年11月のPRESTAGE ライト級賞金トーナメント)に出たんですよ。アマチュアで経験を積むために出たんですけど、何か知らないけど優勝しちゃって」

――「何か知らない」というのは、どういうことですか(笑)。

「アハハハ。そんなに自信はなかったのに、なぜかポンポンと勝ち進んで優勝しちゃったんです。すると次はZSTのSWAT!出場のオファーを頂いて。それがジムに入って2年ぐらい経った頃の話です」

――高校生でプロデビューを果たしたということですね。同級生など周囲の人たちは、橘川選手がプロデビューしたことについて、どのように言っていましたか。

「そこまで反響はなかったですね。『おぉ、凄いじゃん』ぐらいで(苦笑)。トーナメントで優勝して賞金を貰えたことは、メチャクチャ嬉しかったです。修学旅行でロサンゼルスに行った時、賞金を使って現地でたくさん服を買いました(笑)」

――修学旅行でロサンゼルスですか!

「凄いですよね。僕もビックリしました。私立の普通の学校なんですけどね。ただ、バスケットボール部は全国大会の常連になるぐらい強くて、そのバスケ部の人たちに本場NBAの試合を見せたかったんじゃないかなと思いました。現地ではバスケ部の人たちはNBAを観に行き、僕たちはUSJやディズニーランドへ(笑)。そんな高校時代にSWAT!に出るようになって、高校を卒業したあとも格闘技をやろうと決めました」

――ちなみに橘川選手を格闘技ジムに誘ったお兄さんは……。

「兄は練習で腰を傷めてしまい、それほど試合に出ることもなく辞めてしまいました」

――なるほど。橘川選手にとって、当時MMAを戦う目標は何だったのでしょうか。

「目標、何だろうな……。若かったので、『試合に出て勝てれば良いかな』っていう感じで練習していました。特に高校生の時は『絶対XXのチャンピオンになる!』ということは考えていなかったと思います。ただ、プロで勝って有名になりたいという気持ちはありました」

――橘川選手がZSTで戦い始めた時、子供の頃に視ていたPRIDEや、その後DERAM、戦極といった国内のビッグイベントは活動休止になっていました。その点では、ご自身が思い描いていた格闘技界と違っていませんでしたか。

「それはありました。昔ビッグイベントに出ていた選手が、同じZSTの大会に出ていたりすると、やっぱりそれは実感しますよね。それでもRIZINが始まって、自分の気持ちも変わりました。

僕は2017年11月に関鉄矢選手とZSTのタイトルマッチで戦って、負けているんです。そのタイトルマッチのあと、自分は頻繁に怪我をして――『このまま格闘技を続けていても、どうなんだろうな』と思って。一度仕事のほうに身を置いて、格闘技は一旦辞めていました。それが2~3年経って仕事も余裕が出てきた時に、関選手がRIZINに出ていたんですよ。自分が戦った選手が、あんな華やかな舞台に上がっている。それで自分の心の中に変化が起こったというか、もう一度MMAをやりたいと思いました」

――橘川選手が2017年11月の関戦から、次にDEEPで樋沼ヒロキ選手と対戦するまで約5年間もブランクがあるのは、そういった理由からだったのですね。

「そうなんです。それで今から2年前ぐらいに『もう一度MMAをやりたくなりました』と駿河道場に相談したら、『ウチに戻るのでも良いし、遠藤さんが独立してイギーハンズを立ち上げているから、合うほうで練習を再開すれば良いよ』と言ってもらえて。それで僕は遠藤さんの下で練習したいと思って、イギーハンズに所属することになりました」

――イギーハンズで練習を再開するまで、全く体を動かしていなかったのでしょうか。

「もう3年ぐらい体を動かしていなくて。今は通常体重が72キロぐらいなんですけど、イギーハンズで練習を再開した頃は、84キロあったんですよ(苦笑)。よく65キロで試合していたよなぁ、って思いました。体も重くて全然動けないし。練習のたびに吐きそうになりながら、去年の3月ぐらいに体重も落ちて、ようやく試合ができる状態になりました」

<この項、続く>

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o RIZIN 海外 遠藤大翼

UAE Warriors34:吉野光 vs. ジャマル・ラステム

143ポンド契約。ファイトパスでライブ配信中。

当初予定されていた相手との試合が流れ、このまま参戦消滅かと思われたところで緊急出場が決まった吉野。前戦は2月のRIZIN TRIGGERで、TRIGGER特有の地元でジムやってる枠の遠藤大翼にテイクダウンからのパウンドで一方的に攻め、判定となったが完勝。

相手のラステムはトルコ人ファイターで、ここまで6戦全勝。こちらもUAE Warriors初参戦。28歳で、ここまではバンタム~フェザーを主戦場としてきた選手。

間合いを詰める吉野。パンチで飛び込むと四つに。ケージに押し込もうとするラステムだが、吉野背中でしっかりとクラッチして投げを狙う。ラステムもクラッチし、胸を合わせてがっぷり四つ。膝を入れるラステムだがブレイク。吉野パンチで飛び込むと大外刈りでテイクダウン。クルスフィックス。パウンド連打。が、ラステムパワーで返して上に。吉野が亀になるとバックを狙う。吉野立って正対するとダブルアンダーフック。大内刈りでテイクダウンしたがラステム倒された勢いで立ち上がる。しかし吉野放さずまた投げた。今度はサイドで押さえ込んだ吉野。うつ伏せになったラステムをがぶる吉野。ラステム立った。パンチを入れ離れる吉野。ラステム疲れが見える。ガードが下がりがち。ミドルを入れる吉野。詰める吉野。パンチを入れるが、ラステムが組み止めてケージに押し込む。膝。入れ替えた吉野。腰を引いて投げを警戒しているラステム。またケージに押し込む。膝の打ち合い。離れた。ゴング。

1R吉野。

2R。ミドルからパンチで飛び込んだ吉野だが、ラステムが組み止めてまたケージに押し込む。押し返した吉野だがまた押し込まれる。ボディにパンチ・膝を入れるラステム。肘を入れて離れた吉野。吉野またパンチで飛び込むが、ラステムが組んでケージに押し込むという同じ展開に。払腰で投げた吉野。ラステムすぐに立とうとするが、がぶる吉野。放してパンチを入れると、距離を取るラステムを追いかけてハイ。さらに追いかけてハイを放つが、くぐられてヒットせず。タックルに入るラステムをがぶる吉野。がぶって脇腹に膝。また放し、ラステムが立ち上がったところに膝を打ち込んだ。すぐに組み付く吉野。残り1分。ケージに押し込む吉野。大内刈りでテイクダウン。ハーフ。下からホールドするラステムにパウンド。ゴング。

2Rも吉野。

3R。またパンチで飛び込む吉野。ラステム組んでケージに押し込む。両脇を差した。ここまでただ押し込むだけで、そこからの攻めがなかったラステムだが、ボディロックから投げを狙う。こらえた吉野。押し込んで肘。膝を返す吉野。ブレイク。また四つになり、ケージに押し込むラステム。吉野入れ替えた。膝、肩パンチ。両脇を差したラステム。頭を付けてケージに押し込む。しかし細かい打撃のみで、またブレイク。またパンチで飛び込む吉野。組んだラステムがまたケージ押し込み。大外刈りを狙った吉野。離れる。残り30秒。逆転が必要なラステム。右オーバーハンドがヒット。吉野がパンチで飛び込みまた四つ組み。大内刈りを狙ったが離れる。タイムアップ。

三者29-28で吉野勝利。

3Rは取られた。2Rまで確実に取っていたので、無理をしなかったのかもしれないが。1R押さえ込みからパワーで立たれたのが想定外だったが、何度も組んで投げてテイクダウンを奪い勝利。組み付く展開がスーパーマンパンチからのみのワンパターンだったのが少し気になったが、初海外できっちりと勝利した。

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DEEP MMA MMAPLANET o ONE RIZIN Road to UFC Special UAEW UAEW34 UFC アザマット・カレフォフ グラント・ボクダノフ ジャマル・ラステム フィリッピ・ペレイラ 倉本一真 吉野光 遠藤大翼

【UAEW34】吉野光がスクランブル発進、トルコの投神=6戦無敗のジャマル・ラステムと砂漠決戦!!

【写真】このチャレンジ、ぜひとも実を結んで欲しい(C)MMAPLANET

20日(木・現地時間)にUAEはアルジャジーラ・ファイトクラブで開催されるUAE Warriors34に吉野光の出場が決まり、トルコのジャマル・ラステムと対戦することが明らかとなっている。
Special Thanks to Mr.Grant Bogdanove

アブダビ・ファイトウィーク、UAEW34からUFC280「Oliveira vs Makhachev」、そしてRoad to UFCと日本人の中東での挑戦に吉野がスクランブル発進で加わった。

フィリッピ・ペレイラ×アザマット・カレフォフ戦という注目カードが組まれた同大会へのオファーは、吉野のマネージメントするガルナ・グループ経由で、10日前にフェザー級マッチとしてウスベキスタン人ファイターのサヴォイル・イマノフとの対戦で届いた。


2月のRIZIN TRIGGERの遠藤大翼戦に勝利後、国内外ともに試合出場に恵まれずファイトに飢えていた吉野は、イエスと即答してアブダビ行を待つことに。しかし、その日にうちにイマノフが負傷したという連絡を受け、試合まで1週間を切っても代役の連絡が入らなかった。事態が動いたのは金曜日、65キロ契約でジャマル・ラステムとのマッチアップが纏まり、吉野は本日16日に東京を発ち、12時間のフライトを経てアブダビに入る。

ラステムの戦績は6勝0敗、バンタム級からライト級の3階級で試合を行っているが、直近の試合はフェザー級で戦っている。そのラステム、吉野が所属するALMA FIGHT GYM LIFEの代表で言葉の面でサポートするグラント・ボクダノフによると、なぜか64キロに拘っていたそうだが、トルコからUAEと日本からUAEでは移動距離も時間も違うことで吉野陣営は65キロを譲らなかった。

ラステムは過去の試合映像を視る限り、サウスポーでグレコ的なレスリングが強く、ボディロックからのテイクダウンや後方への投げを得意としているファイターだ。

寝技ではマウントは取るが、バックグラブにはいかずバックコントロールから殴ることが多く、もう3年前のデビュー戦では倉本一真張りに何度も対戦相手のオルズ・ミルオエフをバックスープレックスで投げて戦意喪失に追い込んでいる。

他の試合ではダブルレッグでテイクダウンを奪われるシーンもあり、レスリングが上半身に特化しているか。打撃に関してはグレコの組みとヒザ蹴りの融合や、右でダウンを奪うなど相当にパワフルな選手だ。

もちろん吉野には天下御免の小内刈り、下になってもロシア人やブラジル人を彷彿させるブリッジ返し=吉野返しがテッポウ返しがある。腕っぷしも強いラステムを相手に、吉野の不安要素はパワフルさ故のスタミナ不足だ。

しかし、この点についてボクダノフは「前回の試合後から吉野は打撃も組み技も成長しており、水泳を始めたことで持久力もついている」と課題を克服したと太鼓判を押す。

月曜日に日付が変わる頃に現地入り、水曜日が計量で未知のトルコ人ファイターと木曜日に戦う。リスクを避けていては、世界では戦えない。Road to ONEもDEEPも、そしてRIZIN TRIGGERの勝利も次に繋がらなかった吉野がアブダビで大勝負に出る。

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Column MMA MMAPLANET o RIZIN RIZIN TRIGGER02   アキラ キック クレベル・コイケ 中川皓貴 佐々木憂流迦 倉本一真 内山拓真 加藤ケンジ 原虎徹 吉野光 小島勝志 山本空良 渡慶次幸平 遠藤大翼 鈴木琢仁

【RIZIN TRIGGER02】試合結果 クレベル劇勝、倉本圧勝。中川皓貴と上野光は快勝!!

【写真】会見で挑発しあったアキラと鈴木は、前者が凱歌が挙がっている(C)MMAPLANET

23日(水・祝)、静岡県袋井市のエコパアリーナでRIZIN TRIGGER02が行われ、メインでは初回をピンチを乗り越えたクレベル・コイケが佐々木憂流迦をRNCで仕留めた。

セミでは倉持一真が加藤ケンジに圧勝、GP後のバンタム級戦線参入に虎視眈々の新顔では、吉野光と内山拓真が勝利を収め、グラチャン×グラジエイターと煽られた小島勝志と中川皓貴のフェザー級戦はグラジ=中川がグライディングファイトで快勝している。

RIZIN TRIGGER02
<フェザー級/5分3R>
○クレベル・コイケ(ブラジル)2R3分21秒
RNC
詳細はコチラ
×佐々木憂流迦(日本)
<バンタム級/5分3R>
○倉本一真(日本)1R4分15秒
TKO
詳細はコチラ
×加藤ケンジ(日本)
<ライト級/5分3R>
○アキラ(日本)3R
判定
詳細はコチラ
×鈴木琢仁(日本)
<フェザー級/5分3R>
○山本空良(日本)1R0分35秒
KO
詳細はコチラ
×新居すぐる(日本)
<73キロ契約/5分3R>
○渡慶次幸平(日本)2R2分31秒
TKO
×ハリー・スタローン(ブラジル)
<キック100キロ契約/3分3R>
○マウンテンRYUGO(日本)1R2分38秒
KO
×笹田勝俊(日本)
<62キロ契約/5分3R■>
○吉野光(日本)3R
判定
詳細はコチラ
×遠藤大翼(日本)
<フェザー級/5分3R>
○中川皓貴(日本)3R
判定
詳細はコチラ
×小島勝志(日本)
<バンタム級/5分3R>
○内山拓真(日本)3R
判定
詳細はコチラ
×原虎徹(日本)
<キック65キロ/3分3R>
○竹内皇貴(日本)3R
判定
×北川裕紀(日本)
<キック58キロ/3分3R>
○松井大樹(日本)3R
判定
×MASANARI(日本)
<キック59キロ/3分3R>
○大樹(日本)3R
判定
×仲川広汰(日本)
<キック66キロ>
○桃翔(日本)2R0分13秒
TKO
×伊藤勇大(日本)


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MMA MMAPLANET o RIZIN RIZIN TRIGGER02   キック 吉野光 遠藤大翼

【RIZIN TRIGGER02】吉野返しの必要なし!! 吉野光が鉄壁のトップゲームで遠藤大翼下す

<62キロ契約/5分3R>
吉野光(日本)
Def.3-0
遠藤大翼(日本)

右ジャブから左フックを振り組んでいった吉野が、左腕を差してテイクダウンを奪う。サイドを取り腕を極めに掛かる吉野が、アメリカーナへ。腕を解き、クルスフィックスに捉えた吉野がエルボーを連打する。ケージキックも抑え、殴り続ける吉野がもう1度アメリカーナへ。ここも逃れた遠藤は、ついにはスクランブルに持ち込む。

背中を取った吉野はボディロックで崩し、スクランブルも正面に回って小外刈りから、ダブルレッグに切り替える。尻もちをつかされ立ち上がった遠藤は、小外のタイミングで離れるも殴って組みつかれると──大内刈り&アンクルピックの複合技でテイクダウンを取られる。最後に立ち上がり、サッカーボールキックや飛び上がってサッカーボールキックと吉野が遠藤を圧倒した。

2R、打撃の間合いを取らせずダブルレッグでテイクダウンを決めた吉野が、左のパウンドを打っていく。フックスイープを潰した吉野が、立ち上がると遠藤が蹴り上げからスタンドに戻る。スピニングバックフィストから左ミドル、さらに後ろ回し蹴りを見せた吉野は、左フックで詰めてダブルレッグ、リフトアップしてスラムを決める。

パスでサイドを取った吉野はヒザを骨盤に入れ、枕で圧力をかける。腹ばいになり、レッスルアップの遠藤がリバーサルを決めるが、吉野は立ち上がりダブルレッグにエルボーを入れて時間に。

最終回、遠藤のローに左を振るった吉野は、続いて右を当ててダウンを奪うとサッカーボールキックへ。足をきかせる遠藤を殴り、ハーフ&枕でパスを狙う。足を戻し、バタフライの遠藤がスイープを狙う。トップをキープした吉野が左のパンチを連打し、立たせない。残り2分、立ち上がって殴り鉄槌を連打した吉野は、スクランブルの遠藤のバックへ。さらに吉野は正面に回って大内刈りでテイクダウンを決め、殴ってハーフを取る。パス、顔面にヒザを打ちつけた吉野が腕十字へ。ケージがあり、窮屈な姿勢で極め切れなかった吉野だったが、下になってもケージを蹴り、足をすくおうとしたところでタイムアップを迎えた。

圧倒的に動き続けた吉野が、3-0の判定勝ちを手にした。


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【RIZIN TRIGGER02】計量終了 上位4カードのマイク。小島×中川のグラチャン×グラジ対決に注目

【写真】ここからどういう展開が見られるようになるのか(C)RIZIN

22日(火)明日23日(水・祝)に静岡県袋井市のエコパアリーナで開催されるRIZIN TRIGGER02の計量が行われた。

上位4カードに出場する選手はフェイスオフ後に意気込みを以下のように話している。

山本空良
「前回は全然良い試合ができなかったんで、今回はアグレッシブに攻めて1R一本、KOを狙っていくので宜しくお願いします」
新居すぐる
「同じ同郷の道産子対決なので楽しみです。道産子同士頑張りましょう。僕の必殺ハイキックをお見舞いさせてもらいます。押忍」

鈴木琢仁
「アキラ選手、明日試合が終わったらボコボコになって病院に運ばれると思いますけど、お見舞いでバナナいっぱい持っていくんで。安心してボコボコにされてください」
アキラ
「失神させます」

倉本一真
「明日は皆さんの度肝を抜いたKOをします」
加藤ケンジ
「前回のTRIGGERに続きオファーを頂きありがとうございます。明日の試合も前回と同様に自分の得意なところを出してKO勝ち、まぁ寝技的にも練習してきたのでソレを見てもらえればと思います」

佐々木憂流迦
「明日は2月23日、RIZIN開幕一発目ということでホントこの大会に出る全選手が凄い途轍もない気持ちを持って挑むと思うんで、凄い大会になると思います。会場に来られない方もPPVを買って応援してくれると嬉しいです。そしてメインイベント、僕がしっかり勝ってぶち上げようと思うので、ぜひ明日はお楽しみにしていてください」
クレベル・コイケ
「明日、皆できれば応援して。お願いします。私ここの静岡で試合に出るので、私の静岡もりあげたいです。皆、できればPPV勝ってお願いします。私の憂流迦で、明日絶対に良い試合です。ポペガー(※極める)」

マイクがなかったMMAで注目したいのが小島勝志と中川皓貴の一戦と内山拓真×原虎徹、この2試合だ。


小島と中川、前者はグラチャンを主戦場にキャリアを積み上げているファイターで現在3連勝中だ。対して後者はグラジエイターで期待されてきたが、パンクラスの遠藤来生戦とグラジでの冨田翔市戦と競り負けてきた。連敗でTRIGGERという舞台に挑む中川も、4連勝としたい小島も団体は背負っていないだろう。

ただし、ファンの目はグラチャンかグラジかという視点で見て然り。試合に勝敗はつきもの、TRIGGERというケージの中が各プロモーションの接点となり、ホームにお土産を持って帰るのかどちらになるのか。何より、今後彼らのようなファイターがホームとTRIGGERの行き来でなく、横の繋がりに発展してほしいという願望も踏まえ、試合後の両者の歩みまでもが興味深い一戦だ。

内山と原のファイトは、DEEP浜松大会で育った内山が首都圏のDEEPで戦う原との対戦機会を、これからのDEEPバンタム級戦線で存在感を増すために、いかに有効活用するか。

ボクシングの上手さに定評がある原だが、実際には幼少期より極真空手、柔術、修斗、レスリングと数多くの格闘技経験がある若き武芸百般だ。そのキッズの頃から知り合いの那須川天心、平本蓮らが主演としてスポットを浴びる場に駆け上がるために、ここで躓くことはあってはならない。奇しくもプロ3戦目で初黒星をつけられた吉野光も、同じ大会に出場する。

原として内山の夢を打ち砕き、DEEPに戻って来る必要がある試合といえよう。

■視聴方法(予定)
2月23日(水・祝)
午後2時~Exciting RIZIN
午後2時~RIZIN LIVE
午後2時~RIZIN VR
午後2時~LINE LIVE-VIEWING
午後2時~Fnstream/StreamPass
午後2時~スカパー!

■ RIZIN TRIGGER02計量結果
※赤字の選手名をクリックするとインタビューに飛びます

<フェザー級/5分3R>
クレベル・コイケ:65.75キロ
佐々木憂流迦:65.85キロ

<バンタム級/5分3R>
加藤ケンジ:60.8キロ
倉本一真:60.95キロ

<ライト級/5分3R>
アキラ:70.7キロ
鈴木琢仁:70.75キロ

<フェザー級/5分3R>
新居すぐる:65.8キロ
山本空良:65.9キロ

<73キロ契約/5分3R>
渡慶次幸平:72.85キロ
ハリー・スタローン:72.6キロ

<キック100キロ契約/3分3R>
笹田勝俊:92.65キロ
マウンテンRYUGO:95.7キロ

<バンタム級/5分3R>
遠藤大翼:61.5キロ
吉野光:61.8キロ

<フェザー級/5分3R>
小島勝志:65.65キロ
中川皓貴:65.95キロ

<バンタム級/5分3R>
内山拓真:61.0キロ
原虎徹:60.6キロ

<キック65キロ/3分3R>
北川裕紀:64.8キロ
竹内皇貴:60.6キロ

<キック58キロ/3分3R>
MASANARI:57.85キロ
松井大樹:58.0キロ

<キック59キロ/3分3R>
大樹:58.9キロ
仲川広汰:58.8キロ

<キック66キロ/3分3R>
伊藤勇大:59.65キロ
桃翔:60.0キロ

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【RIZIN TRIGGER02】遠藤大翼戦へ、吉野光─02─「人知れずロシアや中央アジアの強豪と戦って勝ちたい」

【写真】鋼ボディを披露してくれた吉野 (C)HIKARU YOSHINO

23日(水・祝)、静岡県袋井市のエコパアリーナで開催されるRIZIN TRIGGER02で遠藤大翼と対戦する吉野光インタビュー後編。

テイクダウンの強さだけでなく、切り返しの巧さ――吉野返しについて語った前編に続き、後編ではRIZIN TRIGGERと遠藤戦について語ってもらった。その先に吉野が見つめる夢とは!?

<吉野光インタビューPart.01はコチラから>


――MMAで相手のほうが体格が大きくても、吉野返しで立ち上がることができるのは、大きな武器だと思います。

「はい。東京に来てからもグラント君のような大きな選手と組み合ったりして、さらに精度は高くなっていると思います。上久保さんも強くて……組んだら何もできなくなります。あの人は本当に強いですね」

――あの吉野返しがあるから、下になることも恐れることなく、思い切りテイクダウンに行けるのでしょうか。

「そういう部分もあるとは思うんですけど、なるべく下になりたくないという考え方は以前から変わらないですね。僕は柔道でもトップ選手じゃなかったのに、なぜかMMAでテイクダウンを奪えるんですよ。自分でも不思議なんですけど……」

――自分自身でも不思議なのですね(笑)。

「アハハハ、自分はバカだから――かもしれないです(笑)。僕がやることは決まっているので、後先考えずに思い切り行こうという気持ちを、ずっと持っています。もちろん吉野返しのことは考えながら」

――テイクダウンに関しては、左腕を差し上げながら払い腰のような形で投げることが多いですよね。あれは得意なパターンなのでしょうか。

「別のバリエーションもありますけど、あのパターンが結構取れますね。あの投げも自分の中では、MMAだったらこうなるってイメージしながら使っています」

――そんなテイクダウンの強さを武器に勝利を重ねてきた吉野選手ですが、TRIGGER参戦発表の記者会見では「RIZINファンはRIZINバンタム級トーナメントに出ていた選手が一番強いと思っているかもしれないけど、他にも強い選手がいるというのを見せたい」と発言していました。そのRIZINバンタム級トーナメントは、どのように見ていたのですか。

「当時はONEで活躍したいという気持ちが強くて、自分がRIZINのトーナメントに出たかったなぁとは思わなかったです。どちらかというと、ファン目線に近かったですね。誰が優勝するのかなって。それでも、自分が戦ったらどうなるんだろう……そう思いながら見てはいました。出ている選手のレベルは高いけど、その中に自分がいたら、どこまで行けるのかなって」

――あの時点でRIZINバンタム級トーナメントに出ていたら、どのような結果になっていたと思いますか。

「うーん、難しいな……戦う相手にもよりますけど、今の自分では優勝できなかったですね。でも、自分が勝てる相手も出ていたとは思います」

――GP優勝の扇久保博正選手は、どういう相手にも自分の強さを発揮できるMMAファイターだと思います。

「扇久保選手と対戦したら、組みの面白い展開になると思います。ただ、僕が漬けられる展開は思い浮かばないですね。テイクダウンを仕掛けられても、逃げて立ち上がる。もちろん扇久保選手に倒されるかもしれないけど、僕がテイクダウンを取ることもできると思うんですよ。その自信はあります」

――なるほど。まずはTRIGGERで、そのテイクダウン力を楽しみにしたいです。今回の対戦相手、遠藤大翼選手にはどのような印象を持っていますか。

「キャリア的にはもうベテラン選手だと思うんですけど、今3連勝中で、あの年齢(39歳)でフルラウンド攻め続けることができるのは凄いですよね。年齢は関係なくて、衰えずに強い。だから若くて勢いのある選手だと思って戦います」

――その遠藤選手を相手に、どのような試合を見せたいですか。

「自分のスタイルを貫くだけです。僕、もともと対策は立てないタイプなんですよ。ヌルマゴメドフもそうじゃないですか。相手に対策を立てられていても、自分のスタイルを貫けば勝ちが見えてくるのかなって」

――RIZIN TRIGGERに出場するにあたって、現在の吉野選手の目標を教えてください。

「良い勝ち方をして、自分が戦う場所を作ることです。今までは、なかなか自分の戦う場所が定まっていなかったんですよね。RIZINでチャンスを頂いたので、そこから勝ち進んでいって、いずれは海外で戦いたいです。石井慧選手みたいな感じで」

――……石井慧選手ですか!?

「そうです。石井慧選手って、世界中の大会に出ていますよね。それが自分の理想なんです。ロシアや中央アジアとかにいる未知の強豪と戦って勝ちたくて、アウェイで人知れず……」

――人知れず(笑)。

「アハハハ! 別に人知れずでなくてもいいんですけど、そういう強い選手と対戦したいですよね。昔、タイガームエタイで練習した時に、知らない国の選手にボコボコにされたんです。世界には、知られていなくてもこんなに強いヤツがいるのか……と思いました。日本には、そっちの大会で戦っている選手はいないじゃないですか」

――ロシアのACA、中東発のBLAVE CFといった大会に出場している日本人選手はいませんね。3月、4月とどう外国人選手の入国状況が変わって来るのかにもよりますが、コロナ禍で海外から選手を呼ぶことも難しいですし……。

「そういうところへ行って、本当に強い選手と戦いたいんですよ。あるいはコロナ禍が終わって、RIZINで海外から強い選手を呼んでもらえたら嬉しいです。今は頑張って自分のレコードを積み重ねる時期だと思っています。一戦一戦、目の前の試合に勝ちながら――その先に、未知の強い選手と戦える未来があると信じて」

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【RIZIN TRIGGER02】流離いのMMAファイター、吉野光─01─「昔からブリッジで返すのは得意なんです」

【写真】これが吉野返しだ (C)MMAPLANET

23日(水・祝)、静岡県袋井市のエコパアリーナで開催されるRIZIN TRIGGER02で、吉野光が遠藤大翼と対戦する。

吉野といえば強力なテイクダウン力を武器に、HEAT、グラジエーター、デモリッション、P4Pと様々なプロモーションを渡り歩き、2019年末からはONE Warrior Seriesに参戦していた。そしてRoad to ONE、DEEPでの試合を経て決まった、今回のRIZIN TRIGGER出場に何を思うのか。

インタビュー前編では、そんな吉野のテイクダウン力と、野瀬翔平戦で見せたテッポウ返しについて訊いた。


――RIZIN TRIGGERへの出場が発表されましたが、これまでフリーランスとして活動していた吉野選手の所属がALMA FIGHT GYM LIFE(以下、AFGLIFE)となっています。AFGLIFEといえば、昨年11月28日のTRIGGER1stにも出場したグラント・ボグダノフ選手が代表を務めているジムですよね。

「グラント君とは、もともとレアンドロ・クサノ先生のアカデミーで一緒に練習していたんですけど、彼が去年の9月に東京でジムをオープンしたんですよね。僕も去年から東京で練習していて、今回のTRIGGERの試合から正式にAFGLIFE所属になりました」

――地元の愛知県から東京に出てきて、何か変化はありましたか。

「自分のファイトスタイルが変わることはないんですけど、強い人たちと一緒に練習できることは、すごく大きいです。MMAもキックボクシングも、そして柔術に関しても自分の幅が広がったと思います」

――現在はどのようなメンバーと練習しているのでしょうか。

「MMAは上久保周哉選手、和田竜光選手、石井逸人選手ですね。キックボクシングはONEとK-1に出ているMOMOTARO選手や、KNOCKOUTに出ている般若HASHIMOTO選手と一緒に練習しています。あとグラップリングはIGLOOの人たちがAFGLIFEに来てくれて、強い人たちと練習できています」

――吉野選手は2019年からONEウォリアー・シリーズ(以下、WS)に出場し、ONE出場を目指していたかと思います。その吉野選手がRIZIN TRIGGER出場を選択したことは、少し意外でした。

「僕はもともと海外志向で、WS出場のチャンスを頂いてからはONEで活躍したいと思っていました。でもWSが開催されなくなり、契約期間も終わって、どうしようかなと路頭に迷っていたんです」

――2020年は試合に出場することなく、昨年2月にRoad to ONEで野瀬翔平選手に判定勝ち。続く7月のDEEPでは原虎徹選手を判定で下しています。

「自分のモチベーションが上がる大会を求めていた時期でした。あの頃はRIZINに出るという考えはなくて、とにかく強くなりたい、技術を突き詰めていきたい。いつでも試合のオファーが来たら出られるように一生懸命やろう、今はレベルアップの時期だ、と思って練習していました」

――そんななかでTRIGGERに出場することになりました。このオファーが届いた時、どのように感じましたか。

「正直、嬉しかったです。RIZINは大きな大会じゃないですか。実は以前から『格闘技ならRIZINに出ないの?』とか、友人から聞かれることがあったんですよ」

――結果、RIZIN系大会であるTRIGGER出場が決まり、友人たちは……。

「凄い、凄いねって言われました。SNSでタグづけしてくれたり、記事を拡散してくれたりして……これはしっかり結果を出さないといけないなって思いました」

――なるほど。吉野選手といえば、テイクダウンの強さが際立っています。さらに野瀬戦では相手のテイクダウンに対して小内刈りで切り返したり、背中を着かされながらブリッジで返して立ち上がるといったスクランブルの強さも見せました。

「野瀬戦は、自分にとって大きな自信になりました。今までで一番苦しかった試合ですね」

――どのような点が苦しかったのでしょうか。

「とにかく相手に抑え込まれたりすることがないよう、動き続けたんです。打撃をもらったり、ギロチンも苦しかったりしましたけど、とにかく頑張って攻め続けることができました」

――特にブリッジで返し続けるのは、見ている側も驚かされるばかりでした。

「アハハハ、そうですか。昔からブリッジで返すのは得意なんです。自分では勝手に“吉野返し”と呼んでいるんですけど(笑)」

――吉野返し!

「傍から見ると、単に力で返しているように思われるかもしれないんですけど、あのサイドポジションから返す技は柔道時代から得意なんですよ。高校時代は柔道で100キロの選手と練習させられることが多くて。寝技で抑え込まれ、苦しくてもがきながら……息ができずに失神することもあるぐらいでした」

――えっ……。

「その状態から返したり、抜け出すことを考えて練習していました。おかげでMMAを始めてからブリッジも強くて。あのブリッジ返しには、そんな時代の練習が活きているんだと思います。

野瀬選手と対戦した時は、体が勝手に反応しましたね。もちろん、わざと体勢を作らせておいて吉野返しを狙う時もあるんですけど、あの試合では体が勝手に反応しました」

――まさにスクランブルの強さが求められる現代MMAで必要な技術ですよね。今は誰が相手でも吉野返しを決める自信がありますか。

「いえ、そうとは言い切れないです……普段練習している人たちは、もう分かっていますし。でも初見の人には8割がた決まります。相手がウェルター級の選手であっても」

<この項、続く>

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