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【Special】月刊、大沢ケンジのこの一番:11月:ソン・ヤードン✖フリオ・アルセ「日本人だってデキる」

【写真】ソン・ヤードンはフリオ・アルセ戦でのKO勝ちで、オクタゴン戦績を7勝1敗1分とした (C)Zuffa/UFC

過去1カ月に行われたMMAの試合からJ-MMA界の論客3名が気になった試合をピックアップして語る──装いも新たになった当企画。

背景、技術、格闘技観を通して、MMAを愉しみたい。そんな新たにMMAPLNAETが迎えた3人の論客──二人目は、J-MMA界の水先案内人、和術慧舟會HEART代表・大沢ケンジ氏だ。

選手の育成、MMA中継の解説ばかりか、MCも務める大沢氏が選んだ2021年11月の一番。11月13日に行われたUFN197 よりソン・ヤードン✖フリオ・アルセ戦について語らおう。


──大沢さんが選ぶ11月の一番、どの試合になるでしょうか。

「UFCのソン・ヤードン✖フリオ・アルセの試合ですね」

──その理由は?

「日本人は体が弱い、日本人は打ち合いができない。凄くこういう意見が多いです。そこ、僕は本当に思っていなくて。やれることはやれる。この試合を見た人で、ソン・ヤードンは特別でしたか?

特別じゃなくても、ソン・ヤードンはできているじゃないですか。じゃあ、打ち合えない日本人選手と何が違うのか。それは怖がっていないということに尽きると思います。勝負できている。日本の多くの選手が、足を使う選手が多いです。ソン・ヤードンも使っています。距離を外します。でも、必要以上に下がらないし、下がっていても打ち終わりで殴っていく。大げさに避けていない。アルセが出ると、打ち返しています。

足の使い方も良いのですが、アレができるのはメンタル的な部分が強いからだと思います。技術よりメンタルです。

メンタルが強いと距離を取っても戦えるし、打ち合いもできます。怖がって距離を取るわけじゃない。精神的に削られないから距離を取っているわけではなくて。でも、日本の多くの選手が戦術の一つではなくて、精神的に楽な方を選んだ結果、距離を取っています」

──スティーブン・トンプソンが下がり、回るのとは違うということですね。

「トンプソンは呼びこんで、殴るために足を使っていますからね。そこで付きまとうのが、ダメージの話なんです。ボクシングの世界戦だと30分以上、ほぼ殴り合っています。パンチもそれだけ被弾しています。

ボクサーがパンチを受けて、立っていてもスゲェってあんまり言われないと思うんです。MMAグローブよりも大きなグローブの方がダメージ蓄積するっていうのに、ボクサーの試合を見て『休んだ方が良い』とか、あんまり言わないじゃないですか。

練習でも週に3、4日スパーリングをしています。でもMMAでそれをやると『危ない』と言われる。過敏なんですよ。MMAグローブが倒れるのは硬くて、痛いからビックリして倒れているんです。

僕は想定している痛さとか、威力に対しては、人間は結構我慢できると思っています。ウチの中田がRYO選手や田村(一聖)君と戦った時にフラッシュダウンをしていますけど、それって一発目なんです。

これはFCでも見られますけど、倒れるのって一発目。最初は怖いから、貰ってビックリする。でも覚悟ができ始めて、二発目、三発目を貰っても我慢できる。だからUFCとかって、そういうダウンって少なくなっています。ボクサーのように殴り合う試合が増えてきて。それって打撃が上手くなってきたのと、貰うことに覚悟できるようになっているからだと思います。

ソン・ヤードンもそうだし、ジョン・チャンソンが特別だと思っていないです。彼らは別に打たれ強いわけじゃない。特別なのは覚悟なんです。

アジア人として、体が特別強いわけではなくて、覚悟が特別なんです。変にコンプレックスを持っているけど、日本人のボクサーは勝負できています。これだけ世界チャンピオンもいて。

だから日本人は殴り合いが弱いわけじゃない。キックボクシングでも、海外の選手をやっつけている。立ち技が弱いだけじゃないのに、グローブが変わった途端に打撃ができなくなるわけがないじゃないですか。

堀口君も『皆、できないと思っているだけ』って言っていますけど、本当にそうです。中田は日本人でも殴り合えると信じてやっていて、それでやってきています」

──自分は一つの考え方があって。ボクシングもキックも殴り合いに強い選手しか勝てない。でも、MMAは組みで勝てるから殴り合いで勝てる自信がなくても、他の局面で勝てば良いじゃないですか。打撃に対してビビりでも勝てる。それがMMAだと思っています。

「今はもう、UFCの傾向を見ていても打撃で勝負できる気持ちを持っていないとダメだなって……僕は感じています。グラウンドでも良いです──勝つには。ただし、立ち技でパンチを怖がっているとダメです」

──打撃を嫌がってテイクダウンに行くと、それこそ今のUFCでは倒せない場合が多いです。

「その通りで。ロシアのヤツらなんて、あんまり打撃が上手くないから、結果は組みになるっていうことが多いけど、打撃に対してそこまでの恐怖心を抱いていない。そんなに上手くないけど、踏み込んで打ち合っている」

──彼らの試合を見ていると、パンチもレスリングですよね。

「あぁ、なるほど。そうですね。組みが強いから、下手でもパンチが強い。それができるのも1発や2発なら我慢できるという精神構造があるからですよね。でも、日本の多くの選手は1発も貰いたくないと思っています。

つまりは怖がっているということで。距離の外し方も大げさで、一発もらうとテイクダウンへ行く。ストライカーと言っている人間も組みに行く」

──それは日本人だけでなく、世界中の選手がそうではないですか。いわばクリンチ替わりです。貰っているなら、殴られないようにする手段としてテイクダウンもある。あのマイケル・チャンドラーですら、そうです。

「アハハハハ。もうレベルが違うじゃないですか、それって。チャントラーはガンガンやりあったなかで、スタミナが切れて……効かされたから組んでいます。

打ち合って劣勢だから組みに行く。最初からじゃないってことなんです。最初に2発ぐらい貰って、それをするなよって。弱気なところが見えるので。

ソン・ヤードンには、それがない。さっきも言ったけど、ジョン・チャンソンも細い選手です。なら日本人選手だってできる。勝負をしに行けば、そんなに差はないと思っています。確かに技術力は必要でも、日本人選手ができないことをやっているわけじゃない」

──とにかくソン・ヤードンができるなら、日本人選手もできるということを大沢さんは強調したいと。

「だってアルセ戦で見せたのは体の強さでもなく、組み技の強さでもない。倒したのは打撃で、それもスタンダードなキックボクシング。K-1の日本人選手ができる技術は、MMAの選手だってできます。でも、その技術があっても試合でできないのは気持ちのせいなんです。ソン・ヤードン✖アルセは日本人選手に足りないことが、『分かったじゃん!』という試合でした」

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MMA UFC UFN197 キック ジャイー・ロドリゲス ボクシング マックス・ホロウェイ

【UFN197】素晴らしき勝者と敗者、The Manホロウェイがロドリゲスとの激闘にMMAで勝つ

【写真】激闘を喧嘩ファイトにせず、MMAで勝利したホロウェイ。試合後のコメントは素晴らし過ぎた(C)Zuffa/UFC

<フェザー級/5分5R>
マックス・ホロウェイ(米国)
Def.3-0:49-46.48-47.48-47
ジャイー・ロドリゲス(メキシコ)

すぐに圧を掛けるホロウェイに対し、ロドリゲスがローから右ハイを入れる。続くローを肩を押して倒したホロウェイだが、ロドリゲスがアップキックからすぐに立ち上がる。構えを変えて蹴り、そしてフックを振るうロドリゲスにホロウェイの右ストレート、続いてボディショットが決まる。

ニータップを見せつつ、左ボディから左フックを入れたホロウェイに対し、ロドリゲスの前蹴りが顔面に届く。ホロウェイが鋭いジャブ、右ストレートを当てるが、ロドリゲスもワンツーの左をヒットさせる。走り込んでローを蹴り、パンチの距離でローから左を入れたロドリゲスは、蹴りとパンチの連携が効いた攻撃を続ける。

ワンツーからカーフ、そして右ハイに続きストレートを打ち込む。追撃に右を返したホロウェイはニータップもロドリゲスがかわしてローを入れる。右を受けてからオーバーハンドで下がらせ、左右の蹴りにつないだロドリゲスは、ホロウェイのスピングバックフィストにバックに回りテイクダウンを狙う。

ケージ際に移動したホロウェイが胸を合わし、ホドリゲスのシングルレッグを切る。直後に跳びヒザを見せたロドリゲスだが、バランスを崩して背中をマットにつける。ホロウェイが蹴り上げを捌いてハーフで抑えたところで、時間となった。

2R、左右のカーフ、右前蹴りを繰り出すロドリゲスが、コリアンゾンビを倒した変則エルボーのフェイクを見せる。ホロウェイは右を当てるが、ロドリゲスもジャブ、右フック、そしてローを蹴る。ホロウェイはワンツーで前に出て、左を当てる。姿勢を乱し、間合を取り直そうとしたロドリゲスを追いかけたホロウェイは、スピニングバックキックをかわし、左ボディショットを打つ。直後にロドリゲスが左ミドルを蹴り込む。

カーフに体がよれる場面が見られるようになったホロウェイだが、それでもボディから前に出る。ロドリゲスもワンツーを打ち、ホロウェイがワンツーを返す。この攻防のなかでローを交え、ケージに押し込まれも変則エルボーというらしい攻撃から、ダックやウェービングというボクシング防御を駆使したロドリゲスが間合を取り直す。

ホロウェイはそれでもボディからワンツー、そしてヒザをボディに入れてケージにロドリゲスを押し込む。離れたホロウェイにバックエルボーを見せたロドリゲスは右ハイも、直後にバランスを崩して下に。ロドリゲスが変則の三角を組むと、即時間となった。

3R、ローに右を合わせたホロウェイがスイッチを交え、ニータップから右を当ててホロウェイを下げさせると跳びヒザを決める。ロドリゲスも右フックを返すが、ホロウェイは左ストレートからテイクダウンのフェイク、自らの右ローで姿勢を乱して下になったロドリゲスを3/4マウントで捕え、パウンドから肩固めを仕掛ける。

ホロウェイはここでマウントを選択し、背中を見せたロドリゲスに両足をフックしエルボーを落とす。上を向いても下を向いても、殴られるロドリゲスは亀で背中が伸びないように耐え、前転をしつつシングルへ。下にはならずサイドバックのホロウェイがスタンドに戻る。

ロドリゲスは左右のフックを打ち込み、逆にテイクダウンを決める。すぐに立ち上がったホロウェイが右フック、ボディへのヒザもロドリゲスが左を当てる。その場で飛び込んだホロウェイがダブルレッグを決め、ニーシールドを潰して殴る。さらにヒザをボディに入れ、背中を預けたロドリゲスが立ち上がろうとしたところでラウンド終了を迎えた。

ダメージと疲労だけでなく、自らのカーフで2度目のバランスを崩したロドリゲスは気になる下へのなり方だった。いずれによ、試合はホロウェイに分がある激闘モードになりつつある。

4R、サウスポーに構えたホロウェイがボディを入れ、ニータップから右を当てる。パンチの交換でローを変わらず蹴るロドリゲスは、クリンチからの離れ際に右を入れる。それでも圧を掛け、ケージに詰まったロドリゲスが頭を下げるとホロウェイはヒザを入れ、マルセロチンへ。体をロドリゲスが起こすと、マッケンジーチンに切り替える。自ら背中をマットにつけて防御したロドリゲが潜ろうとするが、ホロウェイが潰して枕へ。ロドリゲスはZハーフガード、起き上ったホロウェイに足関節を狙う。

苦もなく足を抜き、サイドで抑えたホロウェイは足を戻されてもパンチからパス、ニアマウントからバックを制していく。スタンドで疲弊し、寝技で圧を掛けられる厳しい展開にもロドリゲスがスタンドに戻り、変則ヒジやスピニングバックフィストを見せる。とロドリゲスはアイポークがあったとアピールし、試合が中断する。再開後、ホロウェイが跳びヒザ、ロドリゲスもフライングスイッチニーを繰り出す。さらに接近戦で右エルボーを入れたロドリゲスが再び跳びヒザ、右アッパーを入れるもポイントの挽回には至らなかった。

最終回、序盤に有効だったローカーフを一切見せることがなくなったロドリゲスは、ここもパンチの交換に。ホロウェイがジャブを当て、ロドリゲスが左右のフックからミドルを蹴る。ホロウェイはパンチで前に出て、ヒザを入れる。エルボーを返したロドリゲスだが、ケージを詰まって動きが止まり、パンチを受ける。肩を突き出す構えで、金網から離れカーフを入れたロドリゲスは、後方に宙返りしながら旋回キックを見せる。

この動きは派手だが、気持ちが続かなくなった表れか。当然、下になったロドリゲスに対し、ホロウェイはパウンドを打ちつける。さらにワキ差しパス狙いのホロウェイだが、ロドリゲスがハーフ&ブリッジでリバーサルを決める。ホロウェイは肩抜き後転からの腕十字。腕を抜いて立ち上がったロドリゲスがスピニングエルボーを繰り出す。

ホロウェイがケージに押し込み、ヒザから離れる。残り70秒、足払いを狙ったホロウェイにロドリゲスが右オーバーハンドを打っていく。今度はロドリゲスにアイポークがありインターバルが入る。リスタート後、左の蹴りで詰めるロドリゲスだが、スピニングバックフィストに組まれてケージに押し込まれる。

しっかりとケージに押し込み、最後に足を止めての打ち合いという展開を封印したホロウェイが、序盤は蹴り技を交えてリードしたロドリゲスを組みと寝技で逆転、ジャッジは3-0でホロウェイを支持した。「ベストになるにはベストに勝たないといけないんだ。この男はビーストだ。ビバ・メキシコ」とホロウェイは開口一番、敗者を讃えた。

右足の甲を大きく腫らしていたロドリゲスも「マックスは経験豊か、アメージングなファイターだ。素晴らしい試合をした。裁定結果を受けいれている。マックスを尊敬している」と話した。


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MMA UFN197 ベン・ロズウェル マルコ・ホジェリオ・デ・リマ

【UFN197】カーフからワンツー、フックの連打でデ・リマがベン・ロズウェルに32秒大勝

<ヘビー級/5分3R>
マルコ・ホジェリオ・デ・リマ(ブラジル)
Def.1R0分32秒by TKO
ベン・ロズウェル(米国)

鋭く重い右カーフを蹴ったデ・リマ。さらにロズウェルの左足にローを蹴っていく。と直後にデ・リマのワンツーの右ストレートを受けたロズウェルが、ケージ際まで下がる。ここで左右のフックをまとめたデ・リマが、腰を落ちかけて踏み止まったロズウェルに空振りも多かったが連打を続ける。ワンツーフックが連続で決まると、レフェリーが割って入って試合をストップ。ここからロズウェルが組みつき、足がもつれて下になるもデ・リマは「止めたよな」とパウンドの追撃を落とすことなく、レフェリーに確認し試合は終わった。


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MMA UFN197 ケイオス・ウィリアムス ミゲール・バエサ

【UFN197】バエサがカーフキッカーに……。そのカーフにフックを被弾し、ケイオス・ウィリアムスに敗れる

<ウェルター級/5分3R>
ケイオス・ウィリアムス(米国)
Def.3R3分1分02秒by KO
ミゲール・バエサ(米国)

ケージの前を左右に回るバエサに対し、ウィリアムスがローを空振りする。続いて左フックを飛び込むも、バエサが右に回ってかわす。まっすぐダブルレッグを狙ったバエサが、切られてケージ前に戻って右回りを続ける。右ハーフを入れたウィリアムスは右フックもバエサが、右オーバーハンドから左フックをヒットさせる。

効いたウィリアムスは逆にバエサの右オーバーハンドに右を合わせる。腰が落ちかけたバエサだが、ウィリアムスも追撃をかけず距離を取ったファイトを続ける。ローでバランスを崩し下になったバエサがトーホールドから、ヒールを狙う。さらにヒザ十字に入ったバエサは、再びトーオールドにスイッチし50/50から内ヒールへ。殴るウィリアムス、ヒザを曲げられヒールに固執したバエサはさらにパウンドを受けて時間となった。

2R、初回よりやや距離が詰まった感のある両者。バエサもケージより中央を取って戦う。ローの蹴り合い、慎重な試合の組み立てのなかでウィリアムスがワンツーで前に出る。バエサもジャブを返し、ローから右前蹴りを顔面に届かせる。鋭いカーフを走らせたバエサは、ローが急所に入ったと中断を要求する。

再開後、カーフを2発受けたウィリアムスが姿勢を乱す。そのカーフに左フックを合わせようとするウィリアムス。互いが慎重過ぎるなかバエサが前蹴りを決める。さらにカーフを続けるバエサと、ロングフックのウィリアムスの戦いは、残り1分に。ウィリアムスは左右のローを蹴り、カーフに右フックを合わせる。カーフの距離で殴られるバエサ、クリンチでヒザを急所に受け、不満を露わにして座り込む。「わざとでないのは分かっている。でも2度目だ。徹底して注意するように」とレフェリーの伝えられたウィリアムスだが、減点はない。リスタート後、10秒の打撃の交換でウィリアムスが右を当てた。

最終回、集中力が切れているようにも感じるバエサ。そして前回の初黒星の影響か、カウンターを被弾するのが怖いのか、以前のような思い切ったパンチが見られない。ウィリアムスは自由にその空間に踏み込めるが、彼また被弾を警戒してかカーフを蹴られる距離にいる。

と、そのカーフにワンツーからスリーの右フックを受けたバエサが腰から崩れ落ちる。右フックに右を合わされた形になったバエサは、事態を把握できていないのかストップに納得がいっていないような表情を浮かべるなど、記憶が飛んでいることが明白だった。

それにしてもアレだけ自身を持ち、相手の攻撃を見てカウンターの決めていたバエサが、一つの敗北でカーフ頼りの試合をするまで崩れるのか──そんな怖さが見られた試合だった。


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MMA UFN197 ソン・ヤードン フリオ・アルセ

【UFN197】ソン・ヤードンが、徹底して見てくるアルセに右ハイから右ストレートを決めてKO勝ち

<バンタム級/5分3R>
ソン・ヤードン(中国)
Def.2R1分35秒by TKO
フリオ・アルセ(米国)

サウスポーのアルセに対し、左ミドルをまず蹴ったソン・ヤードンが右オーバーハンドから左フックで前に出る。外したアルセはソン・ヤードンの動きをじっくりと見て、右ジャブを伸ばす。頭を振ってパンチを打ちながらソン・ヤードンが前身もことごとくアルセがバックステップやサイドステップでかわす。

それでも右フックを入れたソン・ヤードンは、ガードの上からハイ。アルセはテイクダウンのフェイクからフックを当てたが手数が少ないまま試合は残り90秒に。右ミドルを決めたソン・ヤードンが、蹴り足をキャッチしテイクダウンでなく殴っていく。前に出てくるようになったアルセの腹を殴ったソン・ヤードンは、ガードの上からハイを蹴り合い、アルセのジャブを回ってかわす。互いを見るラウンドは手数でソン・ヤードンが取った。

2R、タイガーシュルマンMMA黒帯2段のアルセは、師匠の「もっと深く踏み込め。集中して」という言葉に耳を傾ける。ソン・ヤードンがワンツーで跳びこみ、アルセはハイを返す。左ローを入れたアルセは、右ジャブを伸ばす。右ミドルを決めたソン・ヤードンは左ローで前足を蹴られる。

ソン・ヤードンはワンツーを伸ばし、右ハイから右ストレートをヒットさせる。この一発が効いて、ソン・ヤードンの追撃にケージ際まで下がったアルセは右ストレートからワンツーを被弾してダウン、パウンドの連打にTKO負けとなった。

スロースターターとマイケル・ビスピンに言われた「今日はKOの機会を探っていた。ハイをたくさん蹴って来たけど、僕のハイの方が威力があると思ったんだ」と話した。


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MMA UFC UFN197 チョン・ダウン ブログ

【UFN197】スタンドで右エルボーを連打。チョン・ダウンが初回でンゼチェクウを倒しオクタゴン4連勝

<ライトヘビー級/5分3R>
チョン・ダウン(韓国)
Def.1R3分04秒by KO
ケネディ・ンゼチェクウ(米国)

サウスポーのンゼチェクウと前手を叩き合い、開始40秒を経てようやくジャブを出すようになったチョン・ダウンが右ストレートを伸ばす。ガードを固まるンゼチェクウに対し、チョン・ダウンはジャブから右フックを振るう。ガードの上から思い切り右を打ちこチョン・ダウンは、左アッパーから右をダブルで与える。

ガードを固めた状態でパンチを見せるンゼチェクウの左がチョン・ダウンを捕らえる。構わるパンチを続けるチョン・ダウンが右フック、ンゼチェクウが右ジャブを返すが右エルボーを効かせるとケージに押し込みエルボーを打ち込む。動きが止まったンゼチェクウに、右エルボーを連打したチョン・ダウンがTKO勝ちでUFC4連勝を決めた。


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MMA UFC UFN197   アレックス・ヴォルカノフスキー シンシア・カルヴィーロ ジャイー・ロドリゲス ソン・ヤードン チアゴ・モイゼス チョン・ダウン ハファエル・アウベス フリオ・アルセ ボクシング マックス・ホロウェイ ミゲール・バエサ

【UFN197】計量終了 凄味と説得力しかないホロウェイ。UFC版漢江の奇跡チョン・ダウンも注目

【写真】 この減量のギリギリさも凄味だ(C)Zuffa/UFC

12日(金・現地時間)、13日(土・同)にネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFN197:UFN on ESPN+55「Holloway vs Rodriguez」の計量が行われた。

メインで対戦するマックス・ホロウェイとジャイー・ロドリゲスは問題なく計量をパス。本計量後のフェイスオフではホロウェイの目が窪んでおり、ドライアウトの過酷さが伝わってきた。


アレックス・ヴォルカノフスキーに連敗、2戦目では微妙な星を落としたホロウェイだが、今年1月のカルヴィン・ケイター戦では、4オンスのMMAグローブでそこまでやるかという打撃戦で抜けた強さを見せつけた。

「俺はUFCでベストボクサーなんだ。ベイビー」とケージの外を見ながらケイターの顔面を打ち抜いたシーンは圧巻、そのもの。もちろんボクシングもそうだが、エルボーの連打や蹴りを散らすなど、凄味のある攻撃でケイターばかりか見る者をも圧倒した。

そんな凄味が増し続けるホロウェイに対し、ロドリゲスは 2019年10月以来2年1カ月振りの実戦となる。昨年8月のザビッド・マゴメドシャリポフ戦を自らの足首の脱臼で欠場し、今年7月にはホロウェイの負傷で試合機会を逃してきた。

テコンドーをMMAに加味した以上に、ド派手な空中戦&回転攻撃を展開するロドリゲスは数々のハイライトリールKO勝ちをしてきた。とはいえホロウェイのボクシングのプレッシャーと精度に対抗できるのか。ロドリゲスの勝機は蹴りとパンチの連係だ。特に高い位置の回し蹴り、あるいは前蹴りをどこに着地させ、そこから構えが変わるかどうか。

さらにいえば前手か後ろ手、どちらをその蹴りと連動させるか。見えない攻撃がない限り、ホロウェイを切り崩すのは困難。逆をいえば、見えない攻撃が入ればロドリゲスにも十分に勝機がある。

この他、メインカードではインタビューを掲載したソン・ヤードンと、激闘必至のフリオ・アルセ戦。そしてプレリミではMMA版漢江の奇跡ばかりか、アジアの奇跡といっても過言でない──UFCライトヘビー級で3連勝中のチョン・ダウンがオープニングマッチでケネディ・ンゼチェクウと対戦する一戦も見逃せない。

■視聴方法(予定)
11月14日(日・日本時間)
午前3時00分~UFC FIGHT PASS

■対戦カード

<フェザー級/5分5R>
マックス・ホロウェイ: 146ポンド(66.22キロ)
ジャイー・ロドリゲス: 145.5ポンド(66.0キロ)

<ヘビー級/5分3R>
ベン・ロズウェル: 265 ポンド(120.2キロ)
マルコ・ホジェリオ・デ・リマ: 259ポンド(117.48キロ)

<女子フェザー級/5分3R>
フェリシア・スペンサー: 145.5ポンド(66.0キロ)
リー・レトソン: 145ポンド(65.77キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ミゲール・バエサ: 170.5ポンド(77.34キロ)
ケイオス・ウィリアムス: 169ポンド(76.66キロ)

<バンタム級/5分3R>
ソン・ヤードン: 135.5ポンド(61.46キロ)
フリオ・アルセ: 135ポンド(61.24キロ)

<ライト級/5分3R>
チアゴ・モイゼス: 155ポンド(70.31キロ)
ジョエル・アルバレス: 157.5ポンド(71.44キロ)

<女子フライ級/5分3R>
シンシア・カルヴィーロ: 126ポンド(57.15キロ)
アンドレア・リー: 125.5ポンド(56.92キロ)

<フェザー級/5分3R>
ショーン・ウッドソン: 145.5ポンド(66.0キロ)
コリン・エングラン: 146ポンド(66.22キロ)

<女子フライ級/5分3R>
コートニー・ケイシー: 126ポンド(57.15キロ)
リアナ・ジョフア: 128.5ポンド(58.28キロ)

<ライト級/5分3R>
マーク・ディアキーシー: 156ポンド(70.76キロ)
ハファエル・アウベス: 155ポンド(70.31キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
ケネディ・ンゼチェクウ: 205ポンド(92.99キロ)
チョン・ダウン: 204.5ポンド(92.76キロ)

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