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【Gladiator026】スンチョル負傷&ドンフンは……。フライ級王座決定T決勝でNavE×オトゴンバートル

【写真】それぞれの理由で韓国勢が離脱し、モンゴル×日本の決勝となったフライ級王座決定戦 (C)MMAPLANET

26日(火)、GLADIATORより5月5日(日)に大阪府豊中市の176BOXで開催されるGLADIATOR026でフライ級王座決定トーナメント決勝=フライ級王座決定戦が、NavEとオトゴンバートル・ボルドバートルの間で組まれることが発表された。
Text by Manabu Takashima

2月のGLADIATOR CHALLENGER SERIES01でチェ・ドンフンが和田教良を三日月蹴りからパウンドアウト。今月3日のGLADIATOR025でイ・スンチョルがツェルマー・オトゴンバヤルを、オトゴンバートルが久保健太を、NavEが藤沢彰博を下していた。


当初、準決勝2試合はイ・スンチョル×オトゴンバートル、チェ・ドンフン×NavEを組む方向であったがGLADIATORの発表によると、まずイ・スンチョルが大会終了直後に肩を負傷し5月大会出場は無理だという話があったそうだ。

ここで準々決勝出場選手から、もしくは新たにオトゴンバートルと準決勝で戦う選手を選ぶことにしたところで、チェ・ドンフンから「他のプロモーションからオファーがあり、そこで戦ってきたいという申し出があり、快く送り出すことになった」ことがリリースで記されている。

同リリースではチェ・ドンフンが戦うことになるプロモーションに関しては、他団体で正式発表がないことから、イベント名等の明言は避けられている。とはいえ、ここはRoad to UFCであることは間違いないだろう。GLADIATOR025前にイ・スンチョルはRoad to UFCからオファーを受けていたが、自らのフィジカル面を鑑みて――絶対に優勝するために――今年の参戦を見送っていたという話も聞かれていた。

この時点でチェ・ドンフンにリストに入っていないことも関係者の話から明らかだったが、イ・スンチョルとチェ・ドンフンはともにイリディウムのマネージメントを受けているファイターだ。イ・スンチョルの辞退を受け、彼らがチェ・ドンフンにその枠を与えたことは想像に難くない。

いずれにせよ、チェ・ドンフンはGLADIATORから離脱し、イ・スンチョルは負傷が癒えると戻ってくることになる。王座決定トーナメントで旋風を巻き起こしていたといっても過言でく本命=チェ・ドンフン、対抗=イ・スンチョルと見られていただけに両者の欠場は残念だ。

しかし、両者が抜けることで決勝をNavEと戦うこととなったオトゴンバートルは3日の久保戦のパフォーマンスで、一気にチェ・ドンフンの対抗馬と見られるようになっていたファイターだ。

準々決勝ではレスリング出身ながら、ほぼ打撃一辺の試合で久保を下したオトゴンバートル。右ミドル、右ローを蹴っておいて――その右を見せての左ハイの二段蹴りでダウンを奪ったシーンは、彼の非凡さを象徴していたシーンだ。師ジャダンバ・ナラントンガラグの「モンゴルに相手がいない」と言葉も頷けるキャリア2戦の新鋭といえるだろう。

対してNavEは、オトゴンバートルの練習仲間であるニャムジャルガル・トゥメンデムベレルに7秒で敗れ、同王座から陥落した過去があるだけに、このモンゴルの新鋭を相手に落とし前をつけたいことは絶対だろう。そのNavEと戦うことで、オトゴンバートルの未知数の部分か可視化できるという楽しみな王座決定トーナメントとなる。

以下、同リリースに寄せられた王座決定戦出場2選手と、トーナメント離脱となった2選手のコメントだ。

NavE
「次戦は、間接的にモンゴル人へのリベンジマッチと聞き心が燃えました! この燃えている熱い気持ちをグッと抑えて、今回もGLADIATORのケージ、そして強豪モンゴル人とのファイトを全力で楽しみたいと思います! 勝敗はどうでもいいです! 楽しんだ先に素晴らしい景色が待っていると思います! 自分のキャリアも終盤が見えてきていると思うので、この試合が決まった瞬間のワクワク感…計量日までの減量や試合へ向けたトレーニング…そして試合当日の熱いファイト! 試合直前におこるアクシデント…(笑)。今回もこれら全て全力で楽しむ事に注力します! ただの田舎のサラリーマンだった自分の人生を変えてくれた「格闘技」に感謝!  格闘技ライフ最高です! 押忍!!」

オトゴンバートル・ボルドバートル
「今回、GLADIATORフライ級王座決定トーナメントの準決勝が無くなってしまい、いきなり決勝戦で戦うことになりましたが、素直にとても嬉しいです。相手のNavE選手は元フライ級チャンピオンで、経験豊富な、組みの強い選手という印象を持っています。NavE選手、お互いに頑張りましょう。5月5日、ケージでお会いしましょう」

チェ・ドンフン
「チームMAD浦項所属、チェ・ドンフンです。今回、GLADIATORフライ級王座決定トーナメントの途中ですが、私の試合を見た他の団体から良いオファーがあり、受ける事を決意致しました。よって、非常に申し訳ございませんが、フライ級のトーナメントには出場が出来なくなりました。素晴らしい機会を下さったGLADIATORの関係者の皆さまとファンの方々には申し訳ないと当時に感謝の気持ちを伝えたいと思います。他の団体に行ってもGLADIATORでの貴重な経験を活かして、頑張る自分をお見せ致しますのでますので応援宜しくお願い致します。向こうでも暴れてきます。本当にありがとうございました! 」

イ・スンチョル
「こんにちは、DKジム所属イ・スンチョルです。3月3日のGLADIATORの試合で肩を負傷してしまいました。現在、肩の回旋筋腱板を少し損傷した状態です。この負傷で5月に予定されていたフライ級トーナメント準決勝に向けて練習ができない状況になってしまいました。5月には戦うことが難しいです。今回、自分の試合に期待して下さった方々も多く、GLADIATORから素晴らしいチャンスを頂いたにも関わらず、怪我で試合ができない状態になってしまい本当に申し訳無い限りです。しっかりと回復して、次の試合はもっと華のあるファイトをしますので、その時まで少し時間を頂けると幸いです。もっと良い試合ができるよう頑張ります」


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45 AB F1 Gladiator Gladiator025 MMA MMAPLANET o イ・スンチョル ツェルマー・オトゴンバヤル

【Gladiator025】スンチョルがオトゴンバヤルに2RTKO勝利!トーナメント準決勝に駒を進める

<Gladiatorフライ級王座決定T準々決勝/5分3R>
イ・スンチョル(韓国)
Def.2R4分58秒 by TKO
ツェルマー・オトゴンバヤル(モンゴル)

オトゴンバヤルが左から右フック、ローの蹴り合いから右フックで突っ込む。バランスを崩したスンチョルだったが、すぐに立ち上がってコンパクトな右ストレートを返す。オトゴンバヤルは左右のフックで突進し、右ストレートを強振。

これでスンチョルがバランスを崩し、オトゴンバヤルがヒザを蹴ると、これがグラウンド状態のスンチョルの顔面を蹴る形になってしまう。スンチョルにダメージ回復のインターバルが与えられ、オトゴンバヤルにはイエローカードが提示された。

再開後、スンチョルが前後にステップしてジャブと右カーフ。オトゴンバヤルは右フックを振って返しの左、首相撲からヒザ蹴りを突き上げると、そこにスンチョルが右フック。

これでオトゴンバヤルがバランスを崩し、スンチョルがすぐにバックへ。足を四の字フック・おたつロックにしてポジションをキープ。オトゴンバヤルもその足を外して立ち上がり、首相撲からヒザ蹴り。スンチョルも離れ際にヒジを振る。

スンチョルはジャブを突いて、オトゴンバヤルのパンチが大振りになったところにダブルレッグを合わせ、バック。離れ際にヒジ。ステップして右ローにダブルレッグにテイクダウン。背中を見せて立つところにバック。グラウンドの持ち込んで、細かくパンチを当て続けた。

2Rもスンチョルが軽快なステップからジャブ。オトゴンバヤルは右フックを強振し、勢いと圧力で前に出ると組んでヒザ蹴り。スンチョルはオトゴンバヤルのパンチのダブルレッグを合わせるが、オトゴンバヤルは切ってがぶる。スンチョルが立って、試合はスタンドへ。

オトゴンバヤルは右フックとヒザ蹴り。スンチョルはジャブと右ヒジ、組みつこうとするが距離が遠い。逆にオトゴンバヤルは左フックを効かせて突進。スンチョルも組みつこうとするが亀になって動きが止まる。ここはオトゴンバヤルも深追いせず。

立ったスンチョルがダブルレッグに入ると、オトゴンバヤルががぶる。距離が離れて再び打撃になるとオトゴンバヤルが右ストレート。スンチョルがそこにダブルレッグを合わせてバックへ。しっかりバックキープしてパンチを入れる。ここからスンチョルがマウントポジションに移行してパンチを連打。オトゴンバヤルの動きが止まったところでレフェリーが試合を止めた。

試合後、スンチョルは「本来は打撃戦を用意していたけど、試合中に色々あってグラウンドばっかりになってしまって申し訳ないです。次はもっと派手で華がある試合をします」と謙虚に語った。


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【Gladiator025】モンゴルの新鋭オトゴンバートルと対戦、久保健太「大人として、面白く持っていく」

【写真】 昨日の計量での両者(C)MMAPLANET

本日、もう1時間後には大阪府豊中市の176boxで戦いの火蓋が切って落とされるGLADIATOR025。同大会で実施されるフライ級王座決定トーナメント準々決勝で久保健太が、オトゴンバートル・ボルドバートルと対戦する。
Text by Manabu Takashima

現在41歳、プロデビューは36歳の時。それ以前、ヤンチャの道で頂点を極め、地下格との出会いで人生を軌道修正した。優れた距離感覚と当て感、身を守る術が備わっている久保健太のMMA道と今回の試合への意気込みを訊いた。


――41歳ということですが、私が初めて久保選手の名前を認識させていただいたのが鶴屋怜選手と戦った時でした。怜選手のお父さん、鶴屋浩さんが「プロテクトとか言われているけど、久保選手は凄く打撃が強くて。厳しい試合なんですよ」と言われていて。そして久保選手のことを改めて調べると、プロデビューが36歳でした。

「そうなんですよ、意外と遅咲きのプロデビューで」

――意外というか、ありえないと感じました。

「アハハハハハ」

――そもそもMMAを始めるきっかけは何だったのでしょうか。

「幼少期から少林寺拳法を7年間やっていて、そこから道を反れて不良になり。道を戻すきっかになったのが、地下格闘技でした。それが27歳、28歳の頃で。自分には武道の経験もあるので、行けるだろうと。友達と車に武具を積んで見様見真似で公園で練習を始め、柔道の経験のある友達、ボクシングで高校と大学で全国大会に出場している幼馴染がいたので教わったり……。そこから小さな倉庫、そして少し大きな倉庫、それから自分のジムになった形です。

地下格闘技は階級とかもないので、今よりも10キロほど軽くて。相手に打撃を食らわせても、判定で負けるということがデビューした頃にありました。そういう敗北から、負けん気の根性でずっとやってきて、地下格闘技の中盤……後半にGSB多治見さんに出会って所属させてもらうようになりました。そうやって今に至るという感じですが、自分でやっていた期間は何年も遠回りしたと思っています」

――道を外していた時期に、戦いに必要な素養を身に着けたという感覚はありますか。

「そうですね……。地元でヤンチャをしていましたので、駆け引きなどを含めてMMA。それは自分に合っている。自分ならいけるとは思っていました。ヤンチャの方でも天辺の方に行った経験もありましたので」

――ハハハハ。天辺ですか(笑)。

「そういう感覚を掴むことはできましたね。でもヤンチャすぎて、回りが離れて行って。その時に色々と気づいたこともあり、出会ったのが地下格闘技だったんです」

――20代半ばまでヤンチャというのは、正直なところなかなか痛いですね(苦笑)。

「20代前半です(笑)」

――あまり変わらないかと……(苦笑)。

「暴走族は年頃までやって、それからチーマーとか……絡まれることがあると、自分から入っていったり。ただ痛い目にあったことがないので……そういうところは自分は万能なのかと。不良をしながらもスポーツも続けていましたし、タバコを吸ったことも一度ないです。お酒を買ったのも、最近になって配信のイベントだけで。お酒も飲まないです」

――体には健全な道の外し方だったのですね(笑)。

「ハイ(笑)。酔っぱらったことがないです」

――でも腕っぷしには自信があったと?

「そうですね。少林寺拳法の護身という部分が役に立ったのか、防御能力にはもともと優れていまして。まだボコボコにされたことがないんです。だから、ボコボコにされたときが身を引く時とか思ったりしています。

自分……集中すると一つのことにのめり込むタイプなので。プロデビューしてからも月・火・水・木・金・土と毎日練習して、1週間とか休んだこともないです」

――GSBで練習をするようになってから、それ以前と違いはありましたか。

「不良だった時の後輩で、僕の前では直立不動の姿勢を取っていた石田雄大選手とか、梶田髙裕先生とかプロでやっている人たちには全く歯が立たなかったです。全然、話にならなかった。最初の頃は悔しくて半泣き状態でした。ただ地下格闘技の実績から、先生も『いけるかもしれない』と思ってくれたようです。記録に残っていないのですが、名古屋でDEEPで隣のジムに所属している若い子とプロデビューで戦って……判定負けしました。大泣きして、そこからですね――本当に目覚めたのは」

――久保選手といえば、やはり勝負度胸が印象深いです。

「少林寺拳法の防御、不良時代の駆け引きというものがあるのですが、緊張もしますし、試合は怖いです。実際、やりたくないです。でも練習を思い切りすることで自信に変え、応援の声に背中を押されて戦うことができています」

――そんな久保選手のプロキャリアですが、GLADIATORでは地方大会で地方の選手と戦うという次元でない試合を経験するようになりました。

「チェ・ドンフン選手は距離感、感覚とも自分に似ていると感じました。若いけど、本当に強いと試合前から思っていて。実際に戦うと、丁寧で華麗で。そこそこの選手では勝てない。フィニッシュがないとか言われていたそうですが、そういう選手はチェ・ドンフン選手と戦うとカウンターを合わせられてボコボコにされますね。読みが凄くて……正直、あの負けでトーナメント出場はないと思っていました。

どういう流れか分からないですけど、次のチャンスをいただいて気合が凄く入っています」

――韓国の新鋭に続き、モンゴルの新鋭であるオトゴンバートル・ボルドバートルが相手となりました。

「ベースがレスリングで、実績もある。所属ジムの先生が相手がいないと言っていることも聞いています。強い選手だということは、もう承知しています。これまで鶴屋怜選手、中西テツオ選手など組みの強い選手と戦ってきました。そこは僕の経験値で、どれだけレスリングが凄くても簡単に組まれて極めに持っては行かれないぞ、と。

加えて僕も組みの方は成長していますし。ただ。相手のスタイルを考えると自分の戦い方も決まってくるのかと思っています。トーナメント戦でもあり優勝を目指してやっていきたいのですが、まずは初戦。オトゴンバートル選手のことだけを考えて、勝ちにこだわって……ベタな試合になってしまうかもしれないですが、しっかりと自分の戦い方で勝ちたいと思っています」

――勝ちにこだわる姿こそ、格闘家だといえるかと。

「本当にドロ試合になってでも、ジャブで制して……。ワンツー・スリー、フォーなんて突っ込むともう向こうがやってくることは分かっています。そこをしっかりと大人として、面白く持っていくことができるように頑張りたいと思います」

■視聴方法(予定)
3月3日(日)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル


■Gladiator025計量結果

<GLADIATOR暫定ライト級王座決定戦/5分3R>
田中有:70.15キロ
ジョン・ハングク:71.10キロ→70.9キロ

<Gladiatorフライ級王座決定T準々決勝/5分3R>
NavE:57.1キロ
藤沢彰博:56.8キロ

<Gladiatorフライ級王座決定T準々決勝/5分3R>
久保健太:57.05キロ
オトゴンバートル・ボルドバートル:56.95キロ

<Gladiatorフライ級王座決定T準々決勝/5分3R>
イ・スンチョル:56.4キロ
ツェルマー・オトゴンバヤル:57.1キロ

<フェザー級/5分3R>
チハヤフル・ズッキーニョス:66.15キロ
石田拓穂:66.1キロ

<フェザー級/5分3R>
ハンセン玲雄:66.2キロ
桑本征希:66.05キロ

<バンタム級/5分3R>
藤原克也:61.05キロ
上荷大夢:61.4キロ

<フェザー級/5分2R>
水野翔:66.05キロ
福田泰暉:65.65キロ

<バンタム級/5分2R>
吉田開威:61.3キロ
土本暉弘:61.65キロ

<フライ級/5分2R>
宮川日向:57.15キロ
八木祐輔:56.85キロ

<フライ級/5分2R>
澤田政輝:56.6キロ
田中義基:56.35キロ

<ライト級/5分2R>
八木敬志:70.05キロ
磯嶋祥蔵:70.4キロ

<フェザー級/5分2R>
田口翔太:65.95キロ
髙橋惺哉:67.85キロ

<バンタム級/5分1R>
ルキヤ:59.55キロ
岩田虎之助:60.95キロ

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【Gladiator025】イ・スンチョルとフライ級王座決定T準々決勝、オトコンバヤル「パンチで打ち勝ちたい」

【写真】リカバリーはどれぐらいなのか、気になる (C)MMAPLANET

3月3日(日)、大阪府豊中市の176boxで開催されるGLADIATOR025。同大会ではフライ級王座決定トーナメント準々決勝が3試合組まれている。
Text by Manabu Takashima

日本人対決が1試合、日本人×モンゴル人が1試合、そしてモンゴル人×韓国人が1試合とアジアのフィーダーショーを目指すグラジらしい3つの準決勝だ。そのモンゴル×韓国対決でイ・スンチョルと対戦するのがツェルマー・オトゴンバヤルだ。

昨年11月にBloom FCで上田将年に判定負けを喫したオトコンバヤル――捲土重来のグラジ初出場に向け、その心境を尋ねた。


──3月3日、GLADIATORフライ級王座決定トーナメント準決勝でイ・スンチョルと対戦するオトコンバヤル……ですが、激しい練習がその青タンに合われていますね。

「今日は(※取材は2月17日に行われた)、こんな顔なのでサングラスをかけたほうが良いでしょうか」

――いえいえ、大丈夫です(笑)。サングラスをかけている方が、怖い人かと思われます(笑)。

「(微笑)」

――今回のオファーを受けた時、どのような気持ちでしたか。

「本当に嬉しかったです。この試合機会を与えてくれた関係者の皆さんに感謝したいです」

――やはり昨年11月にBloom FCで上田将年選手に敗れ、日本で戦うチャンスが無くなったという想いだったのでしょうか。

「そんな風には考えないようにしていました。あの試合で負けた後も、いつかまたチャンスが来るかもしれないと練習だけは続けてきました」

――上田選手との試合では三角絞め、腕十字を耐える気持ちの強さが見えた一方で、攻撃面では攻勢に出ることができなかったです。

「初めて日本で試合ができるチャンスを貰ったことが嬉しかったです。その機会をモノにしたいと思って、試合を諦めることは絶対にできませんでした。打撃で勝負をするつもりでしたが、上手く捌かれて寝技に持ち込まれました。そこからは上田選手の寝技の巧さ、技術的な巧さを感じました。組み技、寝技を向上させる必要があるとあの試合で学びました。ベテラン選手の巧さを感じましたね」

――では帰国してから、組み技の練習の比重を増やしたなどありますか。

「自分が弱いと思ったレスリング、寝技の部分を振り返ったうえでダムランプレウ先生と話し合って、練習に取り組んできました。加えて柔道やレスリングのトレーニングも取り入れました」

――ところで次の試合は日本のベテランではなく、韓国の新鋭選手との試合になりました。

「試合の映像をいくつか見ましたが、動きが速くて攻撃的な選手です。スタイル的には似ている部分があると思います。イ・スンチョル選手との試合は噛み合いそうなので、自分のスタイルで殴り合い、このチャンスを生かしたいです」

――殴り合いになると、自分のモノだという気持ちがありますか。

「近い距離で打ち合いに持ち込めたら、自分が勝ちます。上田選手との試合は、組まれたくないという気持ちが強くなり、距離が遠くなってしまいました。遠い距離なりに打開できたかと思いますが、自分が思うような戦いができなかったです。

なのでイ・スンチョル選手にはパンチで打ち勝ちたいです。ただし、どういう風に攻めてくるのか分からないので、立ち技でも寝技でも対応できるよう練習はしてきました。可能なら早い時間帯で、勝負を決めたいです。勝つのはもちろんですが、お客さんが喜ぶ激しい試合をしたいので、イ・スンチョル選手はこの気持ちに応えてほしいです。本当に日本で戦うチャンスを与えてもらい感謝しています。その期待に応えるような試合をします」

■視聴方法(予定)
3月3日(日)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル


■Gladiator025計量結果

<GLADIATOR暫定ライト級王座決定戦/5分3R>
田中有:70.15キロ
ジョン・ハングク:71.10キロ→70.9キロ

<Gladiatorフライ級王座決定T準々決勝/5分3R>
NavE:57.1キロ
藤沢彰博:56.8キロ

<Gladiatorフライ級王座決定T準々決勝/5分3R>
久保健太:57.05キロ
オトゴンバートル・ボルドバートル:56.95キロ

<Gladiatorフライ級王座決定T準々決勝/5分3R>
イ・スンチョル:56.4キロ
ツェルマー・オトゴンバヤル:57.1キロ

<フェザー級/5分3R>
チハヤフル・ズッキーニョス:66.15キロ
石田拓穂:66.1キロ

<フェザー級/5分3R>
ハンセン玲雄:66.2キロ
桑本征希:66.05キロ

<バンタム級/5分3R>
藤原克也:61.05キロ
上荷大夢:61.4キロ

<フェザー級/5分2R>
水野翔:66.05キロ
福田泰暉:65.65キロ

<バンタム級/5分2R>
吉田開威:61.3キロ
土本暉弘:61.65キロ

<フライ級/5分2R>
宮川日向:57.15キロ
八木祐輔:56.85キロ

<フライ級/5分2R>
澤田政輝:56.6キロ
田中義基:56.35キロ

<ライト級/5分2R>
八木敬志:70.05キロ
磯嶋祥蔵:70.4キロ

<フェザー級/5分2R>
田口翔太:65.95キロ
髙橋惺哉:67.85キロ

<バンタム級/5分1R>
ルキヤ:59.55キロ
岩田虎之助:60.95キロ

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【Gladiator025】最初で最後――にさせないための凱旋マッチ、藤沢彰博「綺麗に決着がつくように」

【写真】MMAファイターとしては日本生まれ、タイ育ちの藤沢。(C)MMAPLANET

本日3日(日)、大阪府豊中市の176boxで開催されるGLADIATOR025でプロMMAでは初めて日本での試合を迎える藤沢彰博。
Text by Manabu Takashima

フライ級王座決定トーナメント準々決勝で元王者NavEと対戦する藤沢は、タイでプロMMAにデビューしONEでも戦った経験があるが、日本でプロMMAを戦ったことはなかった。その藤沢、今回の凱旋マッチを負ければ最後という覚悟で挑む。


――3月3日にGLADIATORでNavE選手との対戦が決まりました。日本でプロのMMAの試合は初めてになります(※取材は2月11日に行われた)。

「そうですね。キックは2試合ほどやっていて、それももう10年以上前です(苦笑)」

――今回、オファーがあった時はどのように思いましたか。

「もう、そろそろ自分のキャリアも終わりに差し掛かっている。このタイミングでお話をいただいて、強い相手と当ててもらえる。なんか、爪痕を残したいというか。日本人なんで、日本の格闘技ファンに何か見せることができれば――と思って受けました」

――フライ級王座決定トーナメント、ベルトが懸かった試合の一歩でもあります。

「トーナメントは勝ち進めば、試合を連続でしないといけないのですが……実は、そこはちょっと分からないんですよ」

――えっ? どういうことでしょうか。

「実は今、バンコクで仕事をしているのですが、その職場の方からヨーロッパに行かないかという話があって。ただ、まだ時期や国も確定はしていない状況で……。格闘技ができる環境があれば続けたいとは思っています。もちろん勝てば次を見据えて、どこまで行けるのか。自分を試したいというのもありますし。

強そうなモンゴル人がいたり、フライ級の強い人を決めるという感じのトーナメントで。フライ級を盛り上げることができる、楽しみなトーナメントです」

――そのなかで日本人対決となりましたが、プロになってから日本人と戦うのは?

「初めてです、プロになってからは。アマチュアの時はありましたけど」

――外国人選手とここまで戦ってきたことが、役立つと思われますか。

「フィジカルという面では練習も含めて、外国人が相手だとビックリすることが日本人相手よりも多いと思います。なのでフィジカルで驚くことはないですけど、日本人選手は細かい技術を持っている選手が多いと思います。丁寧に綺麗に詰めてくる」

――ではNavE選手の印象を教えてください。

「キャリアもあって、元チャンピオンで。柔道ベースですけど、ウェルラウンダーでなんでもできる。打撃もできるという印象を持っています。立っても寝ても、こっちが上回れるように意識して練習をしています」

――さきほど、仕事の関係で欧州へ行くかもしれないという話もありましたが、結果によっては進退も考えるということでしょうか。

「当然、負けたら終わりという感じです。勝って次があるとかってなると、その時の状態で考えないといけないですけど、負ければMMAの選手としては一線を引こうという気持ちでやっています」

――その決意を淡々と話されているので……逆に驚かされてしまいます。

「そうですか(笑)。ホント、年も年で軽量級は反射神経や瞬発系が落ちてくるとしんどいというのは練習をしていても感じているので。ただタイミング的にお話をいただいて、迷ったところもあったのですが、最後に何かやりたいという気持ちがあって。日本だし、相手も強いし、これはちょっと何か見せたいので……負けたら、終わりっていうところですよね」

――今回、藤沢選手はタイ代表という見方もされています。

「日本のMMAと違うモノを見せたいというのもあります。日本で格闘技を始めたのですが、海外でずっと外国人選手とやってきて……シンガポール人とか海外の選手に教わってきたので。何かちょっと日本とは違う技術体系があると思うので、そういうモノを出すことができれば良いですね。もちろんタイ代表という見方をされるのは光栄です」

――その気持ちは内包して、どのような試合をNavE選手相手にしたいと考えていますか。

「僕は勝っても負けても判定がないので、倒すか、倒されるか。極めるか、極められるか。そんな風に綺麗に決着がつくようにとは思っています。日本のMMAファンの方は、あまり馴染みがないと思いますが――覚えてもらえるようにインパクトを残せるような勝ち方をしたいと思って戦います」

■視聴方法(予定)
3月3日(日)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル


■Gladiator025計量結果

<GLADIATOR暫定ライト級王座決定戦/5分3R>
田中有:70.15キロ
ジョン・ハングク:71.10キロ→70.9キロ

<Gladiatorフライ級王座決定T準々決勝/5分3R>
NavE:57.1キロ
藤沢彰博:56.8キロ

<Gladiatorフライ級王座決定T準々決勝/5分3R>
久保健太:57.05キロ
オトゴンバートル・ボルドバートル:56.95キロ

<Gladiatorフライ級王座決定T準々決勝/5分3R>
イ・スンチョル:56.4キロ
ツェルマー・オトゴンバヤル:57.1キロ

<フェザー級/5分3R>
チハヤフル・ズッキーニョス:66.15キロ
石田拓穂:66.1キロ

<フェザー級/5分3R>
ハンセン玲雄:66.2キロ
桑本征希:66.05キロ

<バンタム級/5分3R>
藤原克也:61.05キロ
上荷大夢:61.4キロ

<フェザー級/5分2R>
水野翔:66.05キロ
福田泰暉:65.65キロ

<バンタム級/5分2R>
吉田開威:61.3キロ
土本暉弘:61.65キロ

<フライ級/5分2R>
宮川日向:57.15キロ
八木祐輔:56.85キロ

<フライ級/5分2R>
澤田政輝:56.6キロ
田中義基:56.35キロ

<ライト級/5分2R>
八木敬志:70.05キロ
磯嶋祥蔵:70.4キロ

<フェザー級/5分2R>
田口翔太:65.95キロ
髙橋惺哉:67.85キロ

<バンタム級/5分1R>
ルキヤ:59.55キロ
岩田虎之助:60.95キロ

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【Gladiator025】計量終了 ジョン・ハングクが体重オーバー&田中有は変則暫定王座決定戦へ

【写真】対戦相手の計量失敗にも、男前な発言をした田中。後方には不安げなハングクの姿も(C)MMAPLANET

明日3日(日)、大阪府豊中市の176boxで開催されるGLADIATOR025の計量が2日(土)に同市SMOKERS GYMで行われた。
Text by Manabu Takashima

フライ級王座決定トーナメント準々決勝に出場する6選手は全てクリアしたが、メインで田中有と暫定ライト級王座決定戦を戦うジョン・ハングクが本計量71.1キロと800グラムオーバーに。

2時間後の再計量でも70.9キロと600グラムオーバーとなり、同選手権試合はジョン・ハングクがイエローカード2枚からスタート。ファイトマネーの50パーセントを田中に支払い、田中が勝った時のみ暫定チャンピオンが誕生し、ジョン・ハングクが勝った場合はノーコンテストとなる。


計量前日の午後7時過ぎに関空に到着した時点で、ジョン・ハングクは1キロ―バーだった。彼自身、そしてセコンドや関係者も問題なく落ちると思っていたそうだが、今朝からサウナに入っても汗がでず、200グラムしか落とせなかったという。

計量後はサウナでなく銭湯で半身浴をしたが、ここも200グラムしか汗だしはできなかった。この事態に、対戦相手の田中は本計量後の時点で「別に関係ないです。体重オーバーでも俺はやるんで。体重オーバーでも来いよって感じです。戦ってくれるなら問題ないから、少しでも万全になってきてほしいです。グラジからUFCに通じるLFAに行ける道ができて、あんなん最高ですよ。自分的に盛り上がってしょうがないので」とまるで意に介していない様子だった。

また1年前に失ったベルトが掛けれらたトーナメントに挑むNavEは以下のように明日の試合、そしてフライ級王座について話していた。

NavE
「気づけば1年も経っていた感じです。負けて、1年間空けたということでもなく。でもニャムジャルガルが『サンキュー』とかってDMを送ってきたりするので、俺のおかげでUFCに行けたんかなって思っておきます(笑)。今は王座奪回よりも、自分の好きなMMAを戦いたいという気持ちですね。

このところ応援してくれる人も増えてきて、魅せようと頑張ってアピールしてきた部分があったので泥臭い試合でも、自分の好きなように楽しみたいなっていうのが今回のテーマです。

でも強い選手が集まっているので気合入れていきますし、準決勝、決勝とどうなるか分からないけど……実は今日、妻の誕生日で。しっかりと勝って『おめでとう』と伝え、7月7日(Gladiator027が開催予定)が結婚記念日で10周年で、その時にベルトも『お帰り』ってできれば良いですね。妻には『今年は試合ばっかでゴメンね』と年始めから言ってあるので、しっかりと勝っていって、おまけつきで結婚記念日を迎えてることができればなって(笑)」

またプレリミ第1試合で田口翔太と対戦する髙橋惺哉は67.85キロでフェザー級のリミットから1.6キロオーバーに。規定によりファイトマネーの全額を田口に支払い、レッドカードで失格となるところだったが、田口が試合を望んだため68キロ契約で両者の一戦は実施されることとなっている。

■視聴方法(予定)
3月3日(日)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル

■対戦カード

<GLADIATOR暫定ライト級王座決定戦/5分3R>
田中有:70.15キロ
ジョン・ハングク:71.10キロ→70.9キロ

<Gladiatorフライ級王座決定T準々決勝/5分3R>
NavE:57.1キロ
藤沢彰博:56.8キロ

<Gladiatorフライ級王座決定T準々決勝/5分3R>
久保健太:57.05キロ
オトゴンバートル・ボルドバートル:56.95キロ

<Gladiatorフライ級王座決定T準々決勝/5分3R>
イ・スンチョル:56.4キロ
ツェルマー・オトゴンバヤル:57.1キロ

<フェザー級/5分3R>
チハヤフル・ズッキーニョス:66.15キロ
石田拓穂:66.1キロ

<フェザー級/5分3R>
ハンセン玲雄:66.2キロ
桑本征希:66.05キロ

<バンタム級/5分3R>
藤原克也:61.05キロ
上荷大夢:61.4キロ

<フェザー級/5分2R>
水野翔:66.05キロ
福田泰暉:65.65キロ

<バンタム級/5分2R>
吉田開威:61.3キロ
土本暉弘:61.65キロ

<フライ級/5分2R>
宮川日向:57.15キロ
八木祐輔:56.85キロ

<フライ級/5分2R>
澤田政輝:56.6キロ
田中義基:56.35キロ

<ライト級/5分2R>
八木敬志:70.05キロ
磯嶋祥蔵:70.4キロ

<フェザー級/5分2R>
田口翔太:65.95キロ
髙橋惺哉:67.85キロ

<バンタム級/5分1R>
ルキヤ:59.55キロ
岩田虎之助:60.95キロ

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【Gladiator025】草原のモカエフ、モンゴルのフューチャー=オトゴンバートル「久保選手は父親世代」

【写真】百戦錬磨の久保健太に対して、どのようなMMAを見せることができるか (C)MGL-1FC

3日(日)、大阪府豊中市の176boxで開催されるGLADIATOR025では、2月16日のGLADIATOR CHALLENGER SERIES01に続き、フライ級王座決定トーナメント準々決勝が3試合組まれている。
Text by Manabu Takashima

元王者NavE。タイ在住で初めての凱旋試合となる藤沢彰博。チェ・ドンフンと並ぶ韓国の新鋭イ・スンチョル。そしてモンゴルからツェルマー・オトゴンバヤル、久保健太と対戦するオトゴンバートル・ボルドバートルの2選手が出場する。

昨年5月にモンゴルを訪れた中村倫也が「めちゃ負けず嫌いで、レスリングが強い。キャリア序盤に無理をして変なダメージを溜めることがないと、かなり上に行きそうです」とポテンシャルを認めるのが、プロ2戦目のオトゴンバートルだ。

IMMAFアジア大会2位、レスリングをベースに1年半に渡りジャダンバ・ナラントンガラグの下でMMAを学び、1月にプロデビューを果たしたばかり。草原のモカエフ──そしてモンゴルのフューチャーこと、オトゴンバートルに話を訊いた。


──昨年の5月にシャンダスMMAで練習を見させていただいた時と比べると、髪の毛が伸びましたね。

「切ろうかと思っていたのですが、練習に集中しすぎで散髪に行くことができなかったんです(笑)」

──なるほどです(笑)。1月にMGL-1FCのおけるプロデビュー戦で勝利しました。プロデビュー戦を終えて、どのような気持ちでしたか。

「1月のMGL-1FCで試合をしたのは、イレギュラー的でした。本来はIMMAFの世界大会で戦うつもりだったのですが、ビザが間に合わず出場できなくなりました。今度はどうしようかとナラントンガラグ先生と相談したところ、『世界大会にいけないのであれば、プロデビューをしたらどうか』とアドバイスをもらい出場を決めたんです。

MGL-1FC20が12月初旬から1月に延期されたのですが、対戦相手(ツォグトゲレル・ニャムゲレル)は予選から勝ち上がってきた選手で気合いが入っていました。得意の組み技で勝負するという作戦でしたが、一発貰ってしまいドタバタと組むような試合になってしまいました。結果的に勝つことができて良かったですが……」

──IMMAFはトーナメント戦ですが、1試合に集中して戦うことで何か違いはありましたか。

「やはりアマチュアとプロの大会は違いました。アマのトーナメント戦は1回戦の相手は、全くどういう選手が分からないです。だから対策の立てようがなく、探りながら戦う必要があって凄く難しいです。勝ち上がると、戦う相手の試合もチェックはできるのですが、やはり分からない相手と戦う難しさはあります。

プロの試合は1、2カ月前に相手が決まっているので、作戦を立て対策練習をして準備ができます。そこはまた違う難しさはあるとは感じていました」

──レスリングからMMAに転向したのは、どのような理由があったのでしょうか。

「自分は小さな時からUFCの試合を視てきて、いつかMMAをやりたいと思っていました。実はレスリングをする前に、ボクシングを少しだけ齧っていました。そこからレスリングに転向しましたが、ある程度の成功を手にしたらMMAをやろうという気持ちでいました。なのでMMAファイターになったのは、自然な流れです」

──正式にはいつ頃からMMAを?

「2022年の9月からMMAの練習を始めました。レスリングはきっぱり辞めて、MMA一本でやっていこうと思って。それでナラントンガラグ先生に習いたいと思って、2022年の6月にメッセンジャーで『先生の下で練習をしたいので、私を受けいれてもらえないでしょうか』と尋ねたのですが、全く返事が来なかったです(笑)」

──アハハハ。それで9月から練習を始めたということなのですね。返事が届かなかった間、他のジムで始めようとは?

「やっぱりナラントンガラグ先生の指導を受けたかったので、待っていました。もう1度メッセージを書こうか、直接ジムに尋ねようかと考えていた時に返答がありました。あとから聞いたのですが、先生にはものすごい数のメッセージが届くので、その中に埋もれてしまっていたそうです。で9月になって、自分が送ったメッセージに気付いて返信をくれたという流れです」

──3カ月も待つことができる。オトゴンバートルは気が長いのですね(笑)。

「自分はバヤンホンゴルという地方都市の出身なんですが、レスリングの練習ができたので返事を待っていました。あのまま返事がなければウランバートルに行って、直談判しようということも考えていました」

──詳しくは分かっていないのですが、モンゴルでは他の街とウランバートルは全然違うという話をよく聞きました。シャンダスMMAで練習をするということは、ウランバートルでの生活がスタートすることになるわけですが、戸惑いはなかったですか。

「最初は大変でした。地元で生活している時は、レスリングの練習をするのも歩いて数分の距離でした。それに家族もいて、何も不自由なことはなかったです。でもウランバートルに来ると、とにかく渋滞だらけで移動をするのが大変で。1人暮らしの環境創り、そして生活のリズムを掴むことにも苦労しました」

──現状は働きながら、練習をしているような形なのでしょうか。

「MMAの練習を始めた時は、仕事もしていました。今は幸運なことなのですが、スポンサー企業がついてくれて練習に専念し、仕事は免除されて給料を支払ってもらっています」

──フルタイムのプロMMAファイターなのですね。

「そうですね(笑)」

──そのなかでプロ2戦目にして王座決定トーナメント出場という現実、どのように考えていますか。

「こんな大きなチャンスが巡って来るとは、全く想像していなかったです。1月の試合後にすぐにオファーをもらった時は、ビックリしました。信じられなくて、ナラントンガラグ先生に相談したのですが、『挑戦したいなら、止めない。しっかりと自分で考えて結論を出しなさい』と言ってもらえました。結果的に、このオファーを受けることにしたのですが、全く想定していなかったです。ただし、今はこのチャンスをモノにして絶対にチャンピオンになれる。そう信じて、練習をしています。トライしたいのではなくて、結果を残すために戦います」

──では対戦相手の久保選手の印象を教えてください。

「試合映像は見ました。打撃が強い割に、判定勝ちが多いです。自分としてはレスリングがベースなので組みには自信があるのですが、打撃でも勝負したいと思っています。MMAファイターとして完成度をあげたいですし、打撃にも自信を持っているので」

──このベルトは同じチームのニャムジャルガル・トゥメンデムベレルが巻き、それをステップにRoad to UFCと契約。先日、UFCとサインに至りました。そのベルトを賭けて戦うことについてどのような気持ちですか。

「ニャムジャルガルさんとは当然のように、一緒に練習をする間柄です。そして『次のチャンピオンはお前だ』と言われています。もちろん、そのつもりです。次のチャンピオンは自分になると確信しています」

──ニャムジャルガルはグラジ初戦で7秒KO勝ちという衝撃を残しましたが、オトゴンバートルはどのような試合を日本でしたいと思っていますか。

「久保選手は自分のキャリアからも、組んでくると思っているはずです。でも自分は打撃でも勝負するつもりです。立ち技の激しい試合を日本の人達に見て欲しいです。こういうと失礼かもしれないですが、久保選手は自分の父親の世代、そういう年齢です。自分は久保選手より遥かに若いです。若い人間のスピードと勢いを見せつけたいです。なので久保選手にはしっかりと練習してきて欲しいです。激しく、興味深い試合をしましょう」

■視聴方法(予定)
3月3日(日)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル

■Gladiator025対戦カード

<GLADIATOR暫定ライト級王座決定戦/5分3R>
田中有(日本)
ジョン・ハングク(韓国)

<Gladiatorフライ級王座決定T準々決勝/5分3R>
NavE(日本)
藤沢彰博(日本)

<Gladiatorフライ級王座決定T準々決勝/5分3R>
久保健太(日本)
オトゴンバートル・ボルドバートル(モンゴル)

<Gladiatorフライ級王座決定T準々決勝/5分3R>
イ・スンチョル(韓国)
ツェルマー・オトゴンバヤル(モンゴル)

<フェザー級/5分3R>
チハヤフル・ズッキーニョス(日本)
石田拓穂(日本)

<フェザー級/5分3R>
ハンセン玲雄(日本)
桑本征希(日本)

<バンタム級/5分3R>
藤原克也(日本)
上荷大夢(日本)

<フェザー級/5分2R>
水野翔(日本)
福田泰暉(日本)

<バンタム級/5分2R>
吉田開威(日本)
土本暉弘(日本)

<フライ級/5分2R>
宮川日向(日本)
八木祐輔(日本)

<フライ級/5分2R>
澤田政輝(日本)
田中義基(日本)

<ライト級/5分2R>
八木敬志(日本)
磯嶋祥蔵(日本)

<フェザー級/5分2R>
田口翔太(日本)
髙橋惺哉(日本)

<フェザー級/5分1R>
向井琉綺弥(日本)
岩田虎之助(日本)

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【Gladiator025】フライ級王座T3試合。メインは田中有✖韓国の名勝負製造機=暫定ライト級王座決定戦

【写真】この試合を乗り越えることで、マックス・ザ・ボディ戦の敗北も払拭したい田中(C)MMAPLANET

北は北海道から南は九州まで各週末でMMA大会が開かれるJ-MMA月間。3日(日)には北のMMAことPFCだけでなくアジアのフィーダーショー化を目指す活動が2年目に入るGLADIATOR本戦の2024年第1弾=Gladiator025が開催される。
Text by Manabu Takashima

16日の無観客&配信特化大会=GLADIAGOTR CHALLENGER SERIES01に続き、フライ級王座決定トーナメント準々決勝3試合が組まれた同大会、メインはGLADIATOR暫定ライト級王座決定戦=田中有✖ジョン・ハングクの一戦が組まれている。


昨年12月のGLADIATOR024で挑戦者決定戦=グスタボ・ウーリッツァー戦に勝利し、ケージの中でチャンピオン佐々木信治と握手を交わした田中だが、佐々木はRoad FC出場の話などがあり、今大会でのタイトル戦は実現しなかったという。

そこで挑戦者の資格を得ている田中が暫定王座に挑むこととなった。当初、対戦相手の一番手はKTT所属でRoad to UFCベテランのホン・ソンチャンであった。しかし、ホン・ソンチャンは今月10日のEternal MMA82で体重オーバーしたウェズ・キャッパーに判定負け。ダメージも考慮したうえで彼の出場は取りやめとなった。

その一方でジョン・ハングクはホン・ソンチャンが第一候補ということを承知のうえで、バックアップファイターとして3月3日に向けて調整を続けてきた。韓国の名勝負製造機=「信じて見るジョン」と呼ばれるアグレッシブかつ真っ向勝負が信条のファイターはキャリア10勝9敗2分ながら、Gentleman Flower FCとZEUS FCのライト級王座を持つことでタイトルを争うに相応しい実績の持ち主と認められた。

この他、プレリミながら3回戦で組まれたフェザー級のチハヤフル・ズッキーニョス×石田拓穂、ハンセン玲雄✖桑本征希戦はGLADIATORの原点といえる関西勢のサバイバルバトルだ。

なお19日に出されたプレスリリースに寄せられたタイトル戦に出場する両者のコメントは以下の通りとなっている。

田中有
「佐々木さんとのタイトル戦だと思っていましたが、誰が相手でも倒すだけです! なので何も問題ないです!

GLADIATORを背負い、LFAや世界の舞台に自分も挑戦したいです! まずは今回しっかり勝てるよう準備しています。皆さん、楽しみにしていてください」

ジョン・ハングク
「自分は韓国で”信じて見るジョン”と呼ばれるように、常に面白い試合をしています。どのような選手が相手でも、決して怯むことなく、血まみれになるような戦いを得意としています。

またそのような機会を心待ちにしていたところ、GLADIATORさんからライト級暫定タイトル戦の話を頂き、参戦を決意しました。有難いチャンスなので、既に私のことを認識している韓国のMMAファンだけでなく、日本のファンにも忘れられなくなる試合をしますので、ご期待して下さい。

田中君、お互い無傷で帰るは諦めましょう。タイトルマッチに相応しい試合しましょう。田中君の健闘を祈ります」

■視聴方法(予定)
3月3日(日)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル

■Gladiator025対戦カード

<GLADIATOR暫定ライト級王座決定戦/5分3R>
田中有(日本)
ジョン・ハングク(韓国)

<Gladiatorフライ級王座決定T準々決勝/5分3R>
NavE(日本)
藤沢彰博(日本)

<Gladiatorフライ級王座決定T準々決勝/5分3R>
久保健太(日本)
オトゴンバートル・ボルドバートル(モンゴル)

<Gladiatorフライ級王座決定T準々決勝/5分3R>
イ・スンチョル(韓国)
ツェルマー・オトゴンバヤル(モンゴル)

<フェザー級/5分3R>
チハヤフル・ズッキーニョス(日本)
石田拓穂(日本)

<フェザー級/5分3R>
ハンセン玲雄(日本)
桑本征希(日本)

<バンタム級/5分3R>
藤原克也(日本)
上荷大夢(日本)

<フェザー級/5分2R>
水野翔(日本)
福田泰暉(日本)

<バンタム級/5分2R>
吉田開威(日本)
土本暉弘(日本)

<フライ級/5分2R>
宮川日向(日本)
八木祐輔(日本)

<フライ級/5分2R>
澤田政輝(日本)
田中義基(日本)

<ライト級/5分2R>
八木敬志(日本)
磯嶋祥蔵(日本)

<フェザー級/5分2R>
田口翔太(日本)
髙橋惺哉(日本)

<フェザー級/5分1R>
向井琉綺弥(日本)
岩田虎之助(日本)

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【RIZIN LANDMARK08】伊藤裕樹と対戦、上田将年「RIZINに出られて『おめでとう』のモヤモヤは……」

【写真】上田将年の言葉は、日々を生きる市井の人々に活力を与える (C)SHOJIRO KAMEIKE

24日(土)、佐賀県佐賀市のSAGAアリーナで開催されるRIZIN LANDMARK 8 in SAGAにて、上田将年が伊藤裕樹と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

目の前にある困難から逃げない。自分に嘘をつくようなキャリアを送りたくない。それが2011年3月のプロデビューから13年もの間、上田がMMAファイターとして貫いてきた信念だ。その信念ゆえに厳しい1年――鶴屋怜と伊藤盛一郎に敗れた2022年を経て、昨年11月には地元・福岡でモンゴルのツェルマー・オトゴンバヤルを下し、再起を果たした。2014年初戦は、同じ九州の佐賀での試合となった上田。しかも伊藤裕樹という強豪を相手に、今回も上田は自分の信念を貫く。


――RIZIN初の佐賀大会で伊藤裕樹選手と対戦することが決まりました。上田選手にとっては昨年11月、福岡で開催されたBloom FCのオトコンバヤル戦に続き、九州で2連戦となります。

「まさか今回も九州で戦えるとは思っていなかったです。感慨深いし、嬉しいですね」

――福岡を拠点にMMAを戦う上田選手ですが、九州での連戦は2013年以来、10年振りです。オトコンバヤル戦は福岡開催ということで、応援団も多かったのでしょうか。

「はい。現役を続けるなかで、地元でも多くの人たちが応援してくれています。自分の中でもずっと『福岡で試合がしたい』という気持ちがありましたし、実際に地元で試合をして勝つことができたので、嬉しいという気持ちが一番です」

――試合としては、オトコンバヤルとのタフファイトを判定で制しました。あの試合内容と結果については、いかがですか。

「モンゴルから未知の強豪を呼んでいただき、勝つことができました。その結果については満足しています。でも改めて試合映像を見返すと、内容に満足できている部分もあるし、満足できなかった部分もあります。まだまだ納得がいかない点がある――それがずっとMMAを続けている理由なのかもしれないですけど(笑)」

――オトコンバヤル戦で満足できている部分と、満足できていない部分とは?

「試合前から決めていたのは、絶対に自分から仕掛けることでした。どんどんアクションを起こしていく。いろんな人から『上田君は自分から仕掛けた時は強い』と言われます。一度戦ったことのある猿飛流選手や小川徹選手にも、そう言われました。だから何があっても常に自分からアクションを起こしていく。そのことを意識して、自分から試合をつくることができたのは満足しています。逆に満足できていないのは――これは言っていいことかどうか分からないんですけど(苦笑)」

――何でしょうか。

「何度も極められるチャンスがありました。本当に自分がファイターなら、バシッと極めることができたと思うんです。折るとか、完全にタップさせるとか。これは過去にも何度かあったことで、変な優しさというか、緩めてしまった部分があって」

――緩めた、とは……。

「終盤に腕十字が入った時、バキバキと音も鳴っていて。そのままバキッと折ることもできました。でも、それはファイターとしてどうなのかなと考えてしまったんです。そう考えてしまう自分は、ファイターに向いていないのかもしれません」

――えっ!?

「もし自分がいっぱいいっぱいの状態であれば、完全に極めないと負けるって考えるはずです。でも1R、2Rの段階でグラウンドについては差があると感じました。だから3Rに入り、相手に対して『タップしてくれ!』という気持ちがあったことは事実で。相手も苦悶の表情を浮かべていましたし、自分の中では『このまま折りたくない』と……。結果、それ以上は先に進めることができなかった。自分の精神的な弱さが出てしまいました」

――それは優しさでも弱さでもなく、ゲームコントロールの範囲ではないでしょうか。3Rに極めきらずとも判定で勝てる。3Rもあの展開で上田選手がスタミナを使った末、オトコンバヤルが頭を抜いてトップをキープすれば、上田選手にとって危険な展開になったかもしれません。2連敗で迎えた地元の試合で、確実に勝利を狙いに行くのも当然だと思います。

「そうですね……。オトコンバヤル選手が結構パンチを振ってくるファイターであることは分かっていました。その相手が3R通じてテイクダウンもグラウンドも警戒している。僕は組んでしまえば怖くなかったし、2Rまで終わった時点で『もう負けることはない』と考えていました。あとは予想以上というより予想外にオトコンバヤル選手がタフで」

――確かにオトコンバヤルのタフさは、全く予想できないレベルでした。他の選手であれば1Rの後半、上田選手が腕十字に入った時にタップしていたように思います。

「序盤に三角も十字も深く入っていたので、『ここで終わるかな?』と考えたりもしました。でもオトコンバヤル選手のハングリー精神というか、『ここで絶対に勝ちたい』という気持ちはすごく伝わってきましたね」

――『上田君は自分から仕掛けた時は強い』という声が出たのは、鶴屋怜戦と伊藤盛一郎戦は見すぎた部分があったということでしょうか。

「あの2試合に限らず、自分は試合になると見すぎてしまう部分があるんですよ。一度待ちに入ってしまうと悪循環というか2R、3Rも動けなくなってしまう。だからオトコンバヤル戦については動きが雑になっても良いので、とりあえず自分から触ってスクランブルをつくる。スクランブルをつくり、相手の息が上がってしまえば何とかなると考えていました」

――上田選手との試合後、伊藤盛一郎選手はパンクラスのベルトを獲得し、鶴屋選手はRoad to UFCで優勝しました。

「鶴屋君に関しては、素直に嬉しかったです。鶴屋怜の強さを体感した者としては、彼がUFCと契約するのは当たり前だと思っていました。でないと、自分が報われない(笑)」

――アハハハ。

「伊藤盛一郎選手の戴冠については悔しいです。自分が何もできずに負けていれば、こういう気持ちにもならなかったでしょうね。でも1Rに自分がポイントを取って、気持ちに余裕が生まれました。すると2Rは入り方が雑になってしまい、そこからグラウンドに持ち込まれ、何もできずに負けて。

チャンスがあれば伊藤選手にもリベンジしたいですね。今はパンクラスで1年以上試合をしていないのでランキングから外れていますが、また勝って行けばチャンスはあると思いますし。Bloom、RIZINと戦っていくなかで、必ずパンクラスにも戻ります」

――なるほど。その意味では絶対に負けられなかった、地元でのオトコンバヤル戦で勝利を掴みました。ここで負けていればRIZINで、しかも伊藤裕樹選手という強豪との試合が組まれていたかどうかは分かりません。パンクラスとDEEPのタイトルマッチ経験者同士、日本フライ級でも上位の対決となります。

「オトコンバヤル選手に負けていたら、たとえ佐賀大会に出たとしてもオープニングファイトで若手選手と――といった試合になっていたかもしれないですね。そうなると、自分はオファーを受けていなかったと思います。だから今回、対戦相手として伊藤裕樹選手を提示された時、嬉しかったです。ずっと福岡でMMAをやってきて、自分のことも認めてもらっているんだなと思いました」

――一方で、ここ数年は強豪相手の試合が続きます。コロナ明けの2020年からは杉山廣平、猿飛流、小川徹、有川直毅、鶴屋怜、伊藤盛一朗、オトゴンバヤル、そして今回が伊藤裕樹戦というのはハードですね。

「う~ん……自分がまだ20代前半だと、キャリアのつくり方も考えるでしょう。でも今36歳で、40歳まであと少し。そんな自分の中で大事にしたいのは、『どこで戦うか』よりも『誰と戦うか』ということなんです。その戦いが決まって自分自身がドキドキするのか、しないのか。そのドキドキを大切にしていきたい、という気持ちはありますね」

――では上田選手にとってドキドキする相手、伊藤裕樹選手の印象を教えてください。

「まずはあの強打――左ストレートを軸にした打撃の巧さですね。組みに関して怖さはないですが、ディフェンスが巧い。柔らかい動きで、力を逃がしてエスケープするのが巧いと思います」

――2023年11月に、上田選手の盟友である本田良介選手に敗れてから、さらに巧さが増したように感じます。

「あの試合で僕は本田君のセコンドについていました。グラウンドになっても簡単には背中を着けさせてくれない相手ですよね。本田君と自分ではタイプも違うので、試合内容も違うものになるとは思います。ひとつ言えるのは組みだけ、打撃だけという展開になると良くない。伊藤選手を相手に、そういう試合は通用しないですよね。だから打撃、寝技、テイクダウン全て混ぜながら、自分から仕掛けていきたいです」

――ちなみに伊藤裕樹戦が決定し、現在はタイにいる本田選手とは話をしましたか。

「試合が決まって、すぐに電話がありました。『決まりましたね! 上田さん、イケるっすよ~』と、すごく軽い感じでした(笑)」

――とても本田選手らしいです(笑)。

「アハハハ。今回はRIZINで試合をすることになり、地元の反響も大きいです。やはり地方だと、MMAといえばRIZINしか知らない人も多いので。何百人という応援団も会場に駆けつけてくれることになりました。その中で戦えるのは嬉しいですね。

でも、ひとつだけ言いたいことがあるんです。いろんな方から『RIZIN出場おめでとう!』と声をかけてもらいます。でもそう言われたらイライラというか、モヤモヤする自分がいて」

――……どういうことでしょうか。

「自分が10年間パンクラスで戦ってきて、その自分を否定されているような――よく分からない感覚がありました。先日、田中半蔵さんと練習したあと、その話をしたんですよ。そうしたら半蔵さんから『モヤモヤするのは、おめでとうって言葉に対してじゃないか』と言われて。半蔵さんもRIZIN佐賀大会に出ることになり、同じことを思ったそうなんです。

自分たちからすればパンクラスでも、修斗でも、DEEPでもMMAをやることには変わりません。もちろんRIZINの知名度が高いことは分かります。でも『おめでとう』と言われたら、それ以外で戦ってきた自分たちのキャリアを否定されてしまうような、複雑な気持ちもありました」

――確かに、RIZINに出場することがファイターのゴールではないですからね。RIZINであろうと、どの舞台であろうと勝つこと。それこそがMMAを戦う目的でしょう。

「もちろん『おめでとう』と言ってくれた人も、悪気があるわけではないんですけどね(苦笑)。ただ、そう言われてモヤモヤするということは、自分たちがしっかりMMAと向き合ってきた証拠なんです。自分たちのモヤモヤは間違っていない。だからこのモヤモヤを――僕たちがMMAと向き合ってきた年月を、この試合にぶつけますよ」

■視聴方法(予定)
2月24日(土)
午後12時00分~ABEMA、U-NEXT、RIZIN100CLUB、スカパー!、RIZIN LIVE

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【Gladiator025】フライ級王座決定T出場、イ・スンチョル「和田選手を一番警戒していた……」

【写真】試合中の方が、明らかに堂々としているイ・スンチョルです (C)MMAPLANET

3月3日(日)、大阪府豊中市の176boxで開催されるGLADIATOR025。同大会ではフライ級王座決定トーナメント準々決勝が3試合組まれている。
Text by Takashima Manabu

既に16日(金)のGLADIATOR CHALLENGER SERIES01でチェ・ドンフンが、和田教良を三日月蹴りからパウンドアウトに準決勝進出を決めている。そのチェ・ドンフンと同じ韓国からベルトを狙って参戦するのが、イ・スンチョルだ。

モンゴルのツェルマー・オトゴンバヤルとの一戦を前に、イ・スンチョルに自信のほどを尋ねると「自分が一番弱いという気持ちで戦う」という言葉とは裏腹に、決勝戦について言及する一幕が見られた。


──3月3日、GLADIATORフライ級王座決定トーナメント準決勝でツェルマー・オトゴンバヤルと戦います。このオファーを受けた時、どのように思いましたか。

「タイトルが掛かったトーナメントなので、少しナーバスになりました。でも、ここで勝てばタイトルに近づけるトーナメントを戦うことができ誇りに思います。同時にコンディション的に自分は減量を余りしないので問題はないのですが、モンゴルの選手は生まれながらパワフルで体力があるので、そこに不安を感じないことはないのです。でも、しっかりと対策をしています」

──昨年12月にGLADIATOR初戦で澤田政輝選手をKO、日本での戦いは如何でしたか。

「初めて海外の試合だったので、緊張していました。でもホテルも綺麗で、朝食が凄く美味しくて良い思い出になっています(笑)。試合当日の流れは韓国と変わらなく、運よく、ケガをすることもなく楽勝できたので良かったです。とにかく選手への待遇が良かったので、有名選手になったような気持ちになりました。

次の試合は2度目のGLADIATORでの試合になりますし、本当に良くしてもらったので日本で戦うことへの不安は一切ないです。ただ先ほども言いましたが、相手の選手は大きいのでそこはしっかりと準備しないといけないです」

──その大きなオトゴンバヤル選手の印象を改めて、お願いします。

「フィジカルの強さを利用して、テイクダウンからコントロールするタイプですね。打撃は力づくで粗いです。そこに隙はあるかと思います」

──オトゴンバヤル選手は「イ・スンチョル選手は打撃でガンガン来る選手なので、戦いやすい」と言っていました。

「自分も打撃には自信があります。作戦も、打撃中心で戦うというものです。打撃戦を戦いやすいというなら、こっちのモノです。負けないです。これまで6試合全てフィニッシュしているので、次の試合もそうですが、このトーナメントの3試合全てでフィニッシュ勝利します」

──今回のトーナメント、既にチェ・ドンフンが初戦を突破していますが、一番の強敵は誰になると考えていますか。

「一番気にしていたのは、和田選手でした。彼のようなファイトスタイルは、自分には合わないので警戒をしていました。その和田選手をチェ・ドンフン選手が倒してくれて、助かりました。ただもう一人のモンゴル人選手(オトゴンバートル・ボルドバートル)はレスリングのモンゴル代表としても活躍していたようですし、気を付けないといけないですね。他に経験値の高い日本人選手もいるし、このトーナメントでは自分が一番弱いという気持ちで臨みます。

それとチェ・ドンフン選手はあまりフィニッシュができる選手だと思っていなかったので、すが、今回の試合を見て積極的になり倒し切っていたので彼に対する印象は変わりました。ステップも良いし、攻撃的な一面も見せるようになっています。戦うことがあれば、しっかりと対策を練らないと厳しい試合になるという気持ちに変わりました」

──なるほど。チェ・ドンフン選手は決勝に上がってくるのはイ・スンチョル選手。決勝で戦って韓国の強さを見せたいと話していました。

「お世辞でなく、監督とも決勝はチェ・ドンフン選手になると話していました。彼が言っているように、良い勝負を決勝でしたいです」

──ではその前にオトゴンバヤル戦に向けて、意気込みをお願いします。

「モンゴルの選手はフィジカルが強いという印象でした。それでも打撃戦を望んでいるということを聞いて、嬉しいです。血まみれの打撃戦で、ファンに盛り上がって欲しいです」

■視聴方法(予定)
3月3日(日)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル

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