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FINISH10 Level-G Level-G02 MMA MMAPLANET o 山田哲也 海外 白木アマゾン大輔 竹内稔 鈴木真 須藤拓真

【Level-G02】初戦で山田哲也と対戦する竹内稔―02―「がぶりの展開まで行けば、極めることができる」

【写真】今日、3度手が挙げられると竹内は公約を守ることができる(C)MMAPLANET

11日(日)、東京都新宿区のGENスポーツアカデミーで開催されるLevel-G02で、初代ライト級王座決定トーナメントに出場する竹内稔のインタビュー後編。
Text by Shojro Kameike

トーナメント出場者の中でも大ベテランとなる竹内の得意技といえば、アナコンダチョークだ。1回戦でぶつかる山田哲也との体格差は大きいが、その相手にアナコンダを極めることができるか。あるいは別の技があるのか――さらにトーナメントについて、他の勝敗予想も訊いた。

<竹内稔インタビューPart.01はコチラから>


――今回のトーナメントはライト級で、Finish10の白木アマゾン大輔戦も73キロ契約の試合でした。それは竹内選手にとって適正階級なのでしょうか。

「いえ、適正ではないです。ADCCだと66キロ級に出ています。MMAだとフェザー級が適正だと思います。今は少し体が大きくなっているので、バンタム級に落とすのは難しいですね」

――そこで「MMAだと」という言葉が出て来るあたり、やはり竹内選手がMMAを引退していないことが伺えます。一方で、トーナメント1回戦で対戦する山田選手は、もともとウェルター級で戦っていました。かなり体格差があるのではないですか。

「どうなのでしょうね……。山田選手はずっと海外で戦っていて、練習をしたことのある選手も周りにはいなくて。実際どれくらいの体格差なのか、組んだらどれくらい力があるのか全く想像つきません。そこは気になるところです」

――出場者は各々の武器があり、だからこそ展開が読めないのが、このトーナメントの面白さだと思います。山田選手の武器といえば、あの体格が一つの武器ですよね。

「あの体格でライト級まで落として、前日計量とはいえ当日のコンディションがどうなるのか。僕の場合は、当日に3キロほど戻るぐらいです。それが通常体重で。当日は体重差が大きくなってしまうかもしれないですが、そこは仕方ないですね。僕としては、自分自身が一番良く動けるコンディションをつくれるかどうか。相手が山田選手だからといって、僕のほうが体重を増やしても、自分の動きが悪くなってしまいますからね」

――竹内選手がこの体格差で相手をどう仕留めるか、という点に興味が湧きます。

「ここまで身長が高い選手と試合をしたことも、練習したこともないですが、どう極めるかのイメージはすでに出来上がっています。それは試合を楽しみにしていてください(笑)。アマゾンさんとの試合も、自分のイメージしていたパターンにハマりました」

――おぉっ!! アマゾン戦はどのようなパターンを考えていたのですか。

「まずアマゾンさんが僕をケージに押し込むか。あるいは僕がアマゾンさんを押し込むか。その可能性でいえば、アマゾンさんが最近レスリングを強化していると聞いていました。だから、アマゾンさんのほうから押し込んでくる可能性が高いと思っていたんです」

――そして押し込んできたアマゾン選手をギロチンで捕え、アナコンダチョークに切り替えて仕留めたのですね。

「はい。自分の技がアマゾンさんにも通用するんだと分かって嬉しかったですし、自信にもなりました」

――竹内選手は、絶対にアナコンダチョークで極めたいというこだわりを持っているのでしょうか。

「いえいえ、そこまでではないです(苦笑)。ただ自分の中で一番極めやすい必勝パターンではあります。だからアナコンダチョークに頼ってしまうという感じですね」

――しかし、それだけの得意技だと警戒もされます。

「がぶりの展開まで行けば極めることができる――その自信はあります。防がれるかどうかより、がぶりの展開に自分がどう持ち込むかのほうがキーポイントですね。もちろんアナコンダを極められなかった場合の展開も決めています」

――竹内選手が1回戦をクリアした場合、次の準決勝は須藤拓真選手と鈴木真選手、どちらが上がってくると予想しますか。

「僕は真君が上がってくると思います。真君とは一緒に練習することもあって、すごくフィジカルが強いんです。須藤選手はもともとバンタム級ですから、試合当日はある程度の体重差が出て来るでしょうし」

――竹内選手も鈴木選手もカルペディエム所属であり、練習仲間と対戦することは気になりませんか。その意味ではアマゾン戦も同様なのですが……。

「真君はカルペディエム青山で、僕は三田ですから、あまり気にはならないですね」

――反対に同じカルペディエム内で、道場間のライバル心などはあるのでしょうか。

「アハハハ。そこまで深く考えたことはないです。僕はカルペディエムのスタッフではなく、月謝を払って通っている一般会員なので(笑)」

――最強の一般会員さんですね(笑)。トーナメントでもう一方の山は誰が上がってくると思いますか。

「おそらく峯岸さんですね。僕もそこまで柔術を見ているわけではないですが、峯岸さんはいろんな大会で優勝しています。昔から名前は知っていますし、キッズの頃から柔術をやっている選手ですから」

――対する寒河江選手は練習仲間だとお聞きしました。

「寒河江のことは10年前ぐらいから知っていて。僕が東中野のトイカツ道場へ練習に行っていた時に知り合いました。彼を見ていると足関節とか、すごく技術が進化しているなと思います。自分はもう追いつけないですね(笑)。その寒河江と峯岸選手が1回戦で試合するのは、すごく楽しみです」

――なるほど。では最後に、トーナメントへの意気込みをお願いします。

「全試合一本勝ちで優勝します!」

■視聴方法(予定)
6月11日(日)
午後2時55分~ Twit Casting LIVE

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FINISH10 Level-G Level-G02 MMA MMAPLANET o コンバット柔術 修斗 山田哲也 白木アマゾン大輔 竹内稔 越智晴雄

【Level-G02】グラップリングマッチ歴+10年。竹内稔―01―「今は単にMMAの試合に出ていないだけ」

【写真】ここに来て注目を集める格闘家人生、継続は力なり(C)SHOJIRO KAMEIKE

11日(日)、東京都新宿区のGENスポーツアカデミーで開催されるLevel-G02では、8人制ワンデー・トーナメントで初代ライト級王座が争われる。その1回戦で、竹内稔が山田哲也と対戦する。
Text by Shojro Kameike

今年3月のFinish10で白木アマゾン大輔をアナコンダチョークで下している竹内。すでにグラップリングマッチのキャリアは10年を超え、さらにプロ修斗のリングでもギロチンやアナコンダチョークを極め続けていた。代名詞のアナコンダチョーク再び――今大会の出場メンバーの中でもベテランとなった、竹内にアナコンダチョークとグラップリングについて訊く。


――竹内選手は2011年に修斗でプロデビューする以前から、修斗グラップリングなどの大会でアナコンダチョークを武器に活躍されていました。そして今年3月のFinish10で白木アマゾン大輔選手をアナコンダチョークで破った際、当時の記憶が蘇りました。

「アハハハ、ありがとうございます。アナコンダチョークは修斗時代から使っていて、もう10年以上になりますね」

――竹内選手がプロMMAを戦っていたのは、2011年2月のデビュー戦から2012年1月のTheギロチン戦までの1年間でした。それだけ短かったのは何か理由があったのですか。

「仕事をしながらプロのリングで戦っていて、この状態はキツいなという気持ちがありました。それでグラップリングなら気軽に出られるかなと思い、グラップリングをメインにしたという感じですね」

――もともとMMAをやりたくてグラップリングに移行したのか、それともグラップリングをやっていてMMAを始めたのか。どちらのパターンだったのでしょうか。

「最初はMMAをやりたくてパラエストラ東京に入りました。そこでたまに柔術をやったりとか、ジムとしてグラップリングの練習が多かったので、自然と僕もグラップリングをやり始めました」

――そのなかで「仕事をしながらプロのリングで戦うのはキツい」と感じ始めたのは、何時頃だったのですか。

「最後のほうは結構ショートノーティスで試合をしていて。そこまで練習ができていない状態で試合して、Theギロチン戦で負けて――自分の中で『もういいかな』という気持ちになりました。でも、別にMMAを引退したわけじゃないんですよ(苦笑)」

――えっ!? それは失礼いたしました。いつかどこかで、またMMAを戦おうという気持ちをお持ちなのですね。

「そうなんです。今は単にMMAの試合に出ていないだけという状態で。MMAを引退したとは言ったことはないですね。またチャンスがあれば出たいと思っています」

――今回のLevel-Gはサブオンリー・グラップリングですが、そうなるとコンバット柔術にも興味がわきませんか。

「はい。オファーがあるなら、ぜひやってみたいですね」

――それは楽しみです。話を戻すと、竹内選手が修斗グラップリングなどでアナコンダチョークを使っていた頃、まだ日本にはそれほどアナコンダを得意とする選手は少なかったように思います。そのなかで、なぜ竹内選手は得意技としていったのでしょうか。

「うーん、なぜでしょうね……。いつの間にか、という感じです。誰かから習ったという記憶もないですし。たまたま練習で『これは使いやすいな』と思って、それが形になっていったのだと思います。

確かパラエストラ東京では上田将勝さんが、アナコンダチョークやネルソンなど首系の技が得意で。越智晴雄は今もギロチンで勝っていますよね。当時はその2人とよく練習していました」

――上田さんのアナコンダも懐かしいです。一方、柔術はやっていなかったのですか。

「柔術は今のカルペディエムに入ってからですね。やっぱり長く格闘技を続けるには、柔術が一番向いているじゃないですか。それと当時は青帯だったので、黒帯が欲しいと思いました。ちゃんと技術を学んで、黒帯を巻きたかったんです」

――なるほど。それだけ長くグラップリングを戦ってきた竹内選手の目には、現在のグラップリング界はどのように映っていますか。

「随分と変わりましたね。米国ではグラップリングの賞金マッチが行われたりしていて。当時はそういうイベントはなくて」

――グラップリングの世界的イベントは、ADCCのみだったと思います。また、世界的にもMMAファイターがグラップリングもやるというケースが多い時代でした。そのなかで竹内選手は、グラップリングでの目標は何だったのでしょうか。

「柔術は黒帯を取ること、グラップリングではADCCのアジア予選で優勝して、世界大会に出ることが目標でした」

――ではADCCのようにポイント制の大会以外に、今回のLevel-Gのようにサブオンリーの大会が増えてきたことについては、いかがですか。

「ケージ、ポイントなし、サブオンリーというルールは僕に合っていると思います。ADCCはマットでポイント制の大会ですが、グラップリングの種類もいろいろあるなかで、僕としては今回のルールで試合をしたいです。もともとそれほどポイントを得て勝つタイプではないですし、一本勝ちが評価されるルールは好きですね。もちろん他のルールも出ますけど」

――ご自身が修斗で試合をしていた頃にはなかったケージで戦う。そのケージに対する意識も強いですか。

「いや、ケージに対して特に強い想いがあるというわけではないんです。単にケージ、壁際の動きが染みついているといいますか。パラエストラ東京って広さ的に、練習していると自然と壁を背負ってしまうんですよね。今はロータスにも練習に行かせてもらっていますが、基本的に練習では壁際になることが多くて。それだけ壁ありで練習しているほうが多いので、試合でもケージがあったほうが良いです」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
6月11日(日)
午後2時55分~ Twit Casting LIVE

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FINISH10 Level-G Level-G02 MMA MMAPLANET o 上久保周哉 世羅智茂 今成正和 八隅孝平 寒河江寿泰 峯岸零弥 森戸新士 金原正徳

【Level-G02】ライト級T初戦で峯岸零弥と対戦、寒河江寿泰─01─「強い人と対戦できるのが嬉しい」

【写真】体格差があっても、技術力で超えることを示すのもグラップリング発展の道(C)MMAPLANET

11日(日)、東京都新宿区のGENスポーツアカデミーで開催されるLevel-G02では、8人制のライト級初代王者決定ワンデー・トーナメントが開催される。1回戦第1試合では、寒河江寿泰が峯岸零弥と対戦することとなった。
Text by Shojro Kameike

柔術家として、グラップリングで活躍する寒河江。昨年11月のLevel-G旗揚げ大会で、世羅智茂に敗れた。続く今年3月のFinish10でも森戸新士に退けられている。どちらも自身より階級が上の選手との対戦となったが、今回のトーナメントもライト級——寒河江がグラップリングで上の階級の選手と戦う理由、そしてトーナメント戦について訊いた。


――寒河江選手は現在、柔術よりもプロのグラップリング大会出場がメインとなっています。それだけ選手としての軸はグラップリングに置いているということですか。

「そうですね。以前MMAPLANETさんに取材していただいた時は、『ギもノーギも、そんなに変わらない』と言いました。根は同じものですし、今もその考えは変わっていません。ただ、今はどちらが軸なのかといえば――柔術も指導をしていますが、選手としてはノーギを中心に動いています」

――ここ数年で日本でもプログラップリング大会が増えてきました。ケージのMMA興行でもグラップリングマッチが組まれることもあります。現在のようにグラップリング大会が増えている状況については、どのように考えていますか。

「私が柔術を始めた頃は、ここまでになるとは想像していなかったです。福島で柔術を始めて、その頃は隔日でMMAのクラスと柔術のクラスが行われていました。ノーギを練習するとなれば、柔術クラスの時にギを脱いで練習してもらうか、MMAクラスでグラップリングの時だけ加わるという感じで」

――特にアマチュアではなく、プロのグラップリング興行が増えるとは想像できていなかったのではないですか。

「はい。以前はグラップリングで大きなイベントがあるとすれば、ADCCの予選ぐらいでした。それもプロの大会ではないですしね。プロの興行が増えるということは、興味を持ってくれている人が増えているということで。そして試合を見てグラップリングをやってみたいと思う人が増えてくれる。それはすごく嬉しいです。

もともと私が指導をしていたトイカツ道場には、ノーギをやる人が多かったです。現在は今成柔術でも指導をしていて、ギとノーギを比べても同じぐらいの人数がクラスに参加しています。もちろんノーギだけをやる人もいるので、認知が上がっているように感じますね」

――ただ、ひと口にグラップリングといってもサブオンリーからポイント制まで様々なルールがあります。やはり寒河江選手にとっては、Level-Gのようなサブオンリーのほうが得意なのでしょうか。

「今はLevel-Gのルールに合わせて練習しています。でもその前は、やっぱり全局面で強くならないといけないと思って、レスリングやポジショニングを強化していました。トップからパスする、下からスイープする、あるいは抑え込むとか。ただ今回はサブオンリーなので、サブミッションを極めることに重きを置いています。今成正和さんや、ロータス世田谷の八隅孝平さんにも『調子が良くなっている』と言ってもらえています」

――そんななかで出場することになったLevel-Gのライト級トーナメントですが、契約体重は前日計量で70キロです。寒河江選手にとっては体重差が大きくないですか。

「頑張って増やしても69キロで、練習や指導が終わると68キロまで落ちることもありますからね。出場選手の中で通常体重は一番小さいと思います」

――Finish10の森戸新士戦もライト級契約でした。プロの試合に出る際は体重差や階級差は考慮しないのでしょうか。

「もちろん自分の適性階級で試合をしたいという気持ちはあります。でも強い人と対戦できるのが嬉しいんですよ。強い人に勝ちたいっていう気持ちのほうが大きくて。たとえ階級が上でも、強い相手とのオファーが来たら『試合したい!』という気持ちになっちゃいますよね。そんな相手と戦えるチャンスを逃すのは、もったいない。だからオファーが来れば受けるようにしています」

――では森戸戦の内容については、どのように考えていますか。

「あの時はレスリングを強化していて、序盤は練習していたことが出せたと思います。でも、だんだんと自分が削れて動けなくなってきて。一番は森戸選手のパスが巧かったです。圧をかけられパスされてしまい、最後は横三角を極められてしまいました」

――寒河江選手にとって、同じグラップリングでもマットとケージの違いは影響するのでしょうか。

「もちろんマットとケージでは試合内容も変わってきますが、私の場合は金原正徳さんと壁レスの練習をしたり、ロータス世田谷では上久保周哉選手にケージに押し付けられたりしているので(笑)」

――ケージレスリングの練習相手としては強い存在ですね。

「ケージグラップリングであっても、私のほうから相手をケージに押し込んでどうこうとは考えていないです。同時に私がケージに押し付けられても、ヤバい展開になることはないと思っています。私自身、ケージの試合も初めてではないですし。そこは相手の出方次第ですね。ケージとはいえ、そんなに狭いわけじゃないですから。自分が追い詰められれば下がることはできないけど、相手が下がってくれていれば自分も下がる距離はありますし。私はマットと比べてケージがどう、とは考えていないです」

――なるほど。1回戦の峯岸選手は柔術家です。ケージグラップリング+サブオンリーの試合で、どのような展開になるか楽しみですね。

「峯岸さんがケージを使って何かしてくるとは考えにくいです。ただ周りに金網が張られているだけで、やっていることは柔術と変わらないという展開になるかもしれないですね。峯岸さんは柔術が強い。柔術が強いというのは腕十字や三角、パスやガードが強いアグレッシブな選手です。僕としては相手のクローズドガードに入らない、跳びつかれてもサブミッションを取られないように戦いたいです」

<この項、続く>

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【Level-G02】ライト級T初戦で峯岸零弥と対戦、寒河江寿泰─01─「強い人と対戦できるのが嬉しい」

【写真】体格差があっても、技術力で超えることを示すのもグラップリング発展の道(C)MMAPLANET

11日(日)、東京都新宿区のGENスポーツアカデミーで開催されるLevel-G02では、8人制のライト級初代王者決定ワンデー・トーナメントが開催される。1回戦第1試合では、寒河江寿泰が峯岸零弥と対戦することとなった。
Text by Shojro Kameike

柔術家として、グラップリングで活躍する寒河江。昨年11月のLevel-G旗揚げ大会で、世羅智茂に敗れた。続く今年3月のFinish10でも森戸新士に退けられている。どちらも自身より階級が上の選手との対戦となったが、今回のトーナメントもライト級——寒河江がグラップリングで上の階級の選手と戦う理由、そしてトーナメント戦について訊いた。


――寒河江選手は現在、柔術よりもプロのグラップリング大会出場がメインとなっています。それだけ選手としての軸はグラップリングに置いているということですか。

「そうですね。以前MMAPLANETさんに取材していただいた時は、『ギもノーギも、そんなに変わらない』と言いました。根は同じものですし、今もその考えは変わっていません。ただ、今はどちらが軸なのかといえば――柔術も指導をしていますが、選手としてはノーギを中心に動いています」

――ここ数年で日本でもプログラップリング大会が増えてきました。ケージのMMA興行でもグラップリングマッチが組まれることもあります。現在のようにグラップリング大会が増えている状況については、どのように考えていますか。

「私が柔術を始めた頃は、ここまでになるとは想像していなかったです。福島で柔術を始めて、その頃は隔日でMMAのクラスと柔術のクラスが行われていました。ノーギを練習するとなれば、柔術クラスの時にギを脱いで練習してもらうか、MMAクラスでグラップリングの時だけ加わるという感じで」

――特にアマチュアではなく、プロのグラップリング興行が増えるとは想像できていなかったのではないですか。

「はい。以前はグラップリングで大きなイベントがあるとすれば、ADCCの予選ぐらいでした。それもプロの大会ではないですしね。プロの興行が増えるということは、興味を持ってくれている人が増えているということで。そして試合を見てグラップリングをやってみたいと思う人が増えてくれる。それはすごく嬉しいです。

もともと私が指導をしていたトイカツ道場には、ノーギをやる人が多かったです。現在は今成柔術でも指導をしていて、ギとノーギを比べても同じぐらいの人数がクラスに参加しています。もちろんノーギだけをやる人もいるので、認知が上がっているように感じますね」

――ただ、ひと口にグラップリングといってもサブオンリーからポイント制まで様々なルールがあります。やはり寒河江選手にとっては、Level-Gのようなサブオンリーのほうが得意なのでしょうか。

「今はLevel-Gのルールに合わせて練習しています。でもその前は、やっぱり全局面で強くならないといけないと思って、レスリングやポジショニングを強化していました。トップからパスする、下からスイープする、あるいは抑え込むとか。ただ今回はサブオンリーなので、サブミッションを極めることに重きを置いています。今成正和さんや、ロータス世田谷の八隅孝平さんにも『調子が良くなっている』と言ってもらえています」

――そんななかで出場することになったLevel-Gのライト級トーナメントですが、契約体重は前日計量で70キロです。寒河江選手にとっては体重差が大きくないですか。

「頑張って増やしても69キロで、練習や指導が終わると68キロまで落ちることもありますからね。出場選手の中で通常体重は一番小さいと思います」

――Finish10の森戸新士戦もライト級契約でした。プロの試合に出る際は体重差や階級差は考慮しないのでしょうか。

「もちろん自分の適性階級で試合をしたいという気持ちはあります。でも強い人と対戦できるのが嬉しいんですよ。強い人に勝ちたいっていう気持ちのほうが大きくて。たとえ階級が上でも、強い相手とのオファーが来たら『試合したい!』という気持ちになっちゃいますよね。そんな相手と戦えるチャンスを逃すのは、もったいない。だからオファーが来れば受けるようにしています」

――では森戸戦の内容については、どのように考えていますか。

「あの時はレスリングを強化していて、序盤は練習していたことが出せたと思います。でも、だんだんと自分が削れて動けなくなってきて。一番は森戸選手のパスが巧かったです。圧をかけられパスされてしまい、最後は横三角を極められてしまいました」

――寒河江選手にとって、同じグラップリングでもマットとケージの違いは影響するのでしょうか。

「もちろんマットとケージでは試合内容も変わってきますが、私の場合は金原正徳さんと壁レスの練習をしたり、ロータス世田谷では上久保周哉選手にケージに押し付けられたりしているので(笑)」

――ケージレスリングの練習相手としては強い存在ですね。

「ケージグラップリングであっても、私のほうから相手をケージに押し込んでどうこうとは考えていないです。同時に私がケージに押し付けられても、ヤバい展開になることはないと思っています。私自身、ケージの試合も初めてではないですし。そこは相手の出方次第ですね。ケージとはいえ、そんなに狭いわけじゃないですから。自分が追い詰められれば下がることはできないけど、相手が下がってくれていれば自分も下がる距離はありますし。私はマットと比べてケージがどう、とは考えていないです」

――なるほど。1回戦の峯岸選手は柔術家です。ケージグラップリング+サブオンリーの試合で、どのような展開になるか楽しみですね。

「峯岸さんがケージを使って何かしてくるとは考えにくいです。ただ周りに金網が張られているだけで、やっていることは柔術と変わらないという展開になるかもしれないですね。峯岸さんは柔術が強い。柔術が強いというのは腕十字や三角、パスやガードが強いアグレッシブな選手です。僕としては相手のクローズドガードに入らない、跳びつかれてもサブミッションを取られないように戦いたいです」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
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FINISH10 Gladiator Gladiator022 MMA MMAPLANET o Progress YouTube ジェセフ・チェン チャンネル 世羅智茂 大嶋聡承 寒河江寿泰 岩本健汰 森戸新士 河名マスト 濱村健 長田拓也 青木真也 須藤拓真 鹿志村仁之介

【Gladiator022】森戸新士✖網藤、世羅智茂✖加賀谷。プログレスFSG暫定ウェルター級王座決定T開催

【写真】森戸、網藤、加賀谷、世羅。森戸と世羅の決勝戦というラインが濃厚であることは絶対だ(C)MMAPLANET & GLADIATOR

30日(月)、Gladiatorより6月11日(日)に豊中市の176BOXで開催されるGLADIATOR022で、PROGERSSフォークスタイルグラップリング暫定ウェルター級王座決定トーナメント準決勝=森戸新士✖網藤雄太、世羅智茂✖加賀谷庸一朗の2試合が組まれることが発表された。

同正規王座は今年1月に森戸を下したジェセフ・チェンがベルトを巻いているが、来年のADCC世界選手権出場を目指し11月に実施されるオセアニア・アジア予選をターゲットにしているため、再来日は2024年になることで、PROGRESS実行委員会は暫定王座を制定することを決定したという。


森戸は日本を代表するライト級の柔術家で、2021年JBJJF全日本選手権の黒帯ライト級優勝、GLADIATOR内で組まれるPROGRESS提供のグラップリングマッチをリードしてきた。こまでタイトル戦の敗北を含め3勝2敗。濱村健戦長田拓也戦で連続一本勝ち、河名マスト戦にスリリングなトップの巡る熱戦も1-2で惜敗し、須藤拓真戦は引き込みで得た4Pを足関節を防ぎつつ守り切り快勝している。

前述した1月のジョセフ・チャンとの王座決定戦ではテイクダウンからパスを圧力に防戦一方となり、腕十字で一本負けを喫した。トップ重視、下を怖がらないティーンエイジャーの戦い方こそ、これからの世界標準のグラップリングといえるもの。

世界レベルを肌で知った森戸は2月のFINISH10で寒河江寿泰戦ではサブオンリールールながら、トップから激しく圧を掛けるスタイルを披露し、最後は後ろ三角を極めて一本勝ちをしている。

さらに28日に行われたJBJJF全日本ノーギ柔術オープントーナメントでもエキスパート・ミドル級と無差別級のダブルゴールドに輝いた森戸と対する網藤雄太選手は4月のGLADIATOR CUPエキスパート77.1キロ級では優勝した鹿志村仁之介に得回戦で敗れたものの運営陣の評価も高く、今トーナメントで抜擢にされることなった。

そのGLADIATOR CUPエキスパート77.1キロ級で惜しくも準優勝となった世羅も、森戸と同様に国内柔術&グラップリングのリードしてきた選手だ。近年はノーギに力を入れており、2020年4 &5月には青木真也戦岩本健汰戦とケージを使ったサブオンリーで連続ドロー、PROGRESSフォークスタイルグラップリングでは3月大会でスーパーティーンエイジャー=オーシマイキーこと大嶋聡承と対戦し、アームドラッグからシングルレッグでテイクダウンという妙技を披露し8-4で勝利している。

先週末にはタイで開かれたADCC東南アジアオープンで表彰台の頂点に立つなど、好調をキープしている世羅。彼と準決を戦う加賀谷は2017年フリースタイルレスリング全日本選手権79キロ級5位という成績を筆頭に、全日本社会人選手権グレコ82キロ級2位、JOC杯ジュニアで優勝、世界ジュニア選手権に出場経験のあるエリートレスラーだ。

現在はグラジの櫻井代表率いる創道塾所属でMMAではアマで2戦2勝、先のGLADIATOR CUPは初戦敗退もポイント制の同ルールでは、トップ&寝技を遮断するという戦い方をすれば世羅撃破もあり得る。世羅としてはスタンドもしくは、座ろうが寝ようが如何に日本トップ級のレスラーを相手にタイトな組みを創ることができるのか。そこが勝利の鍵を握ってくるだろう。

なおリリースに寄せられたトーナメント出場4選手のコメントは以下の通りだ。

森戸新士
「暫定王座を懸けたトーナメントに参戦できて光栄です。しっかり優勝して、もう一度ジョゼフ・チェン選手に挑戦したいです。新しく鍛えてきた技術もたくさんあるので、GLADIATOR/PROGRESSの舞台で披露します」

網藤雄太
「今回プログレストーナメントに参戦させて頂きます感謝します。対戦相手の森戸選手は柔術界のビックネームですが、プログレスルールなら僕の方が強いと思っています! 無名の僕ですが今回の試合で皆さんに名前を覚えて頂けるような熱い試合をするのでよろしくお願いいたします! 森戸選手、熱い試合をしましょう!」

世羅智茂
「今回ウェルター級暫定王座決定トーナメントに出ることになりました。前回の試合は消極的になってしまったので今回は一本で極めて次の決勝に進みたいと思います」

加賀谷庸一朗
「今回、プロの方々が戦うGLADIATORの舞台で試合をさせていただく機会を与えて頂きました、櫻井会長をはじめ、大会関係者の皆様ありがとうございます。対戦相手の世羅選手は柔術やグラップリングでの実績が素晴らしく、手合わせできることだけでも大変貴重な機会だと思っています。私は元々レスリング出身で世羅選手とは戦う土俵が違いますが、それでもレスリングは強いぞということを証明できればと思っています」

なお同トーナメント決勝戦は10月1日開催のGLADIATOR023に予定されている。

■視聴方法(予定)
6月11日(日)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル


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FINISH10 Gladiator Gladiator021 KIWAMI MMA MMAPLANET NavE o Progress UNRIVALED YouTube ゆうと キム・ウィジョン ジェセフ・チェン チャンネル テムーレン・アルギルマー フェルナンド 世羅智茂 中務修良 中西テツオ 前田吉朗 大嶋聡承 平本丈 木村旬志 竹浦正起 長谷川賢 阿部光太

【Gladiator021】Progress提供組み技戦=世羅✖オーシマイキー、前田吉朗✖江木、ハシャーン✖花澤

【写真】練習仲間でもある両者。強くなるためには、戦わないといけない。それができるのもグラップリングの良さ (C)MMAPLANET

26日(日)に豊中市176BOXで開催されるGLADIATOR021の追加カード、PROGEREE提供のフォークスタイルグラップリング3試合が発表された。

その3試合とはウェルター級の世羅智茂✖大嶋聡承戦、そして前田吉朗✖江木伸也、ハシャーン・フヒト✖花澤大介のバンタム級マッチ2試合だ。


オーシマキーこと大嶋、弱冠16歳の日本グラップラー最強候補が、ノーギ&道着ともに日本ライト級のトップ柔術家とジェネレーションギャップマッチに挑む。スタイル的には下になっても上を取り返せる&極めの世羅と、サブオンリータイプの大嶋がどのような攻防を繰り広げるか。

驚かされたのが、前田吉朗のグラップリングといえども現役復帰戦だ。PROGRESS実行委員の長谷川賢によると、グラジ1月大会を視察した前田が「面白そうやなぁ。ギャラ、ナンボなん? 戦ってみたいわぁ」と話しかけてきたことが出場のきっかけだったという。

そしてFINISH10の竹浦正起後に、江木が今大会出場を直訴。しかし、なかなか対戦相手が決まらないなか前田に連絡を取ると「やるでぇ」という返答があったという。ある意味、欲望と漢気の出場となる前田だが、MMAデビューを目指す江木としては──そこは一旦見ず、柔術家及びグラップラーとしての強味を全面的にぶつけてほしいマッチアップだ。

さらに意外なハシャーンフヒトと花澤大介という顔合わせ。なにより47歳の花澤の登場が、バンタム級というのは意外という単語のオンパレードだ。

前回のジェセフ・チェン出場のGLEDIATOR内PROGRESSから、Unrivaled、FINISH、KIWAMIと続いたプログラップリングの流れ。GLADIATORとPROGRESSがノーギ柔術世代別代表戦、元MMAチャンピオン✖MMAを視野にいれる柔術黒帯、MMAファイター同士の一戦という3試合でさらに紡いだといえるラインナップといえよう。

■視聴方法(予定)
3月26日(日)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル

■ Gladiator021対戦カード

<ストロー級/5分2R>
田中優樹(日本)
木村旬志(日本)

<バンタム/5分2R>
今村豊(日本)
谷口武(日本)

<バンタム級/5分2R>
藤原克也(日本)
秋田良隆(日本)

<Gladiatorフライ級選手権試合/5分3R>
[王者]NavE(日本)
[挑戦者]ニャムジャルガル・トゥメンデムベレル(モンゴル)

<バンタム級/5分3R>
神田T-800周一(日本)
テムーレン・アルギルマー(モンゴル)

<55キロ契約/5分3R>
中務修良(日本)
エイドリアン・バトト・ジェマ―(フィリピン)

<Progressフォークスタイルグラップリング・ウェルター級/5分✖2R>
世羅智茂(日本)
大嶋聡承(日本)

<Progressフォークスタイルグラップリング・バンタム級/5分✖2R>
前田吉朗(日本)
江木伸也(日本)

<バンタム級/5分3R>
ゆうと(日本)
キム・ウィジョン(韓国)

<フライ級/5分2R>
中西テツオ(日本)
宮川日向((日本)

<フェザー級/5分2R>
フェルナンド(ブラジル)
藤岡陸(日本)

<ウェルター級/5分2R>
橋本健吾(日本)
阿部光太(日本)

<Progressフォークスタイルグラップリング・バンタム級/5分✖2R>
ハシャーン・フヒト(日本)
花澤大介(日本)

<アマMMAバンタム級/3分2R>
佐藤フミヤ(日本)
北原蓮(日本)

<アマMMAバンタム級/3分2R>
平本丈(日本)
飴山聖也(日本)

<バンタム級/5分1R>
藤井丈(日本)
吉田開威(日本)

<バンタム級/5分1R>
武田純忠(日本)
有田一貴(ブラジル)

<フライ級/5分1R>
古賀珠楠(日本)
那須裕次郎

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DEEP DEEP Nagoya Impact2023 DEEPフライ級GP FINISH10 MMA MMAPLANET o コンバット柔術 ソーキ ボクシング 伊藤裕樹 修斗 原虎徹 本田良介 杉山廣平 村田卓実 松場貴志 田村ヒビキ 福田龍彌

【DEEP NAGOYA & OSAKA IMPACT2023】愛知・刈谷大会で杉山廣平✖原虎徹。大阪に松場貴志出場

【写真】直近の実戦で杉山は組みの強さ、ダーティボクシングの破壊力を見せた原。好勝負必至のマッチアップだ (C)MMAPLANET

7日(火)にDEEPより4月16日(日)に刈谷市産業会館あいおいホールで開催されるDEEP NAGOYA IMPACT2023公武堂ファイトの対戦カードと2日(日)に大阪市住吉区の住吉区民センター大ホールで開かれるDEEP OSAKA IMPACT2023の追加カードが発表されている。

ケージ使用の刈谷大会は午後1時開始の1st roundと午後4時半スタートの2nd roundの二部構成で実施され、1部のメインで杉山廣平×原虎徹というフライ級戦が組まれた。


杉山は刈谷の右隣の知立出身で、安城市を挟んで東にある岡崎のスプラッシュに長く在籍していたファイターで、今回の試合は凱旋マッチとなる。とはいえキャリアのステップアップを望み参戦したDEEPフライ級GPでは福田龍彌に1回戦負けを喫し、続いて昨年末には非フライ級GPファイターの柴田モンキー有哉に敗北と、トーナメント直前の試合で結果的にトーナメント決勝戦進出を決めた本田良介戦の勝利という貯金を使い果たした状態だ。

ここで迎える原は3連敗中の苦しい状態でGP出場、伊藤裕樹とスプリットの激闘を繰り広げ敗れはしたが、そのポテンシャルの高さを見せつけると、12月には小川通りを僅か84秒でKOしている。

DEEPフライ級GPは話題性の高いトーナメントだが、敗者たちはトーナメント後もトーナメント枠のないタフマッチの連続だ。そののなかで杉山は6日のFINISH10でコンバット柔術戦に出場し、村田卓実にOT勝利。掌底に頼らず、組みで村田を攻め込み実力の程を見せつけた。

杉山、原、揃ってトーナメント初戦敗退も、準決勝進出選手と遜色ない実力の持ち主──終わりの見えないサバイバルシリーズから一歩抜け出すために、ここでの勝利は絶対だ。

また刈谷大会では第2部のセミにソーキが出場し、エヴェルトン・イワナガと戦うことも決まっている。2019年6月に4年振りのファイトで修斗環太平洋ウェルター級王座に就いたソーキだが、その後も試合機会に恵まれずダイレクトリマッチとなった田村ヒビキ戦で敗れ、昨年5月に王座を失って以来の実戦。DEEP出場は実に9年8カ月振りとなる。

イベント開催まで1カ月を切った大阪大会の追加カードもフライ級──松場貴志✖早坂優瑠だ。パラエストラ加古川のチームメイト、谷岡祐樹が平松翔との大勝負に出る大会で、GP準々決勝で本田に敗れた松場が、2回戦ながら復帰戦へ。サバイバルウォーに戻るための資格が問われる一戦となる。

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FINISH10 JJ Globo Report ブログ 土屋大喜 山内慎人 日沖発

【Finish10】元修斗世界フェザー級王者・日沖発が、元環太平洋王者・土屋大喜を立ちヒールで斬って落とす

【写真】現在進行形のグラップリングとは意味合いが違う一戦だろう。ただし、現在進行形の人生で掛け替えないの48秒だったはず(C)MMAPLANET

<ライト級/5分2R>
日沖発(日本)
Def.1R0分48秒 by ヒールフック
土屋大喜(日本)

FINISHを主催する山内慎人氏の想いが詰まった──修斗世界フェザー級選手権試合として実現しなかった顔合わせ。まずダブルレッグでテイクダウンを奪った日沖が先制すると、土屋はクローズドを切られ、右足を抱えて圧関節をエントリーしていく。

50/50から内ヒールの狙いの土屋に対し、日沖はクロスした足をヒールに捕えて捻る。腹ばいから立ち上がった日沖は、腰の前に残っている右足をヒールで抱えたまらず土屋がタップした。

試合後、並んでマイクで話す両者を見て山内氏が感極まるシーンも。

この試合を実現させたい──立派な大会のトリを務めてほしいという氏の想いの強さが、FINISH10の熱を生んだといっても過言でないだろう。


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FINISH10 MMA MMAPLANET o 上久保周哉 吉岡崇人 石橋佳大

【Finish10】動いて勝負の石橋佳大に対して、詰め将棋の上久保周哉が変形ツイスターで一本勝ち

【写真】これMMAでも見ることができそうだが、腹とか殴られてしまうのだろうか。(C)MMAPLANET

<ライト級/5分3R>
上久保周哉(日本)
Def.1R4分30秒by モディファイド・ツイスター
石橋佳大(日本)

まずケージに石橋を押し込み、レベルチェンジからシングルレッグでテイクダウンを狙った上久保。自身もバランスを崩し、抑えるには至らなかった。

続くコンタクトで石橋がダブルレッグで飛び込み、両足を振り上げるように尻もちをつかせる。

スクランブルでバックに回った石橋は足をフックできず、前方に落とされる。ハーフの石橋をケージに押し込んだ上久保は、枕で圧を掛けていく。

ここから頭を押して立ち上がろうとした石橋だったが、両足を取られて手をマットについたところで、その手を払われて崩されバックコントロールを許す。上久保の詰将棋に対し、石橋は動いて打撃を図るが、その先を行く詰め方を上久保が続ける。

上久保は石橋が立ち上がるとワンフック、ケージと距離を確認して、フックしていない左足を振り上げると、ケージを蹴ると同時にフックした足を軸に捻りを加えてグラウンドに持ち込むために倒れ込む。と同時に、上久保は石橋の背中に回り切るだけでなく両足をフックする。

石橋が胸を合わせようとするが、上久保は四の字フックで右足を固定し、頭の後ろで腕を組んで引き寄せて変形ツイスターをセットする。

苦し気な声を漏らす石橋だったが、右足が自由になると腰が回り、上を取ることに成功する。上久保は焦ることなく、スクランブルから背中を取るやボディトライアグルル&アゴの上からRNCへ。

石橋も守りが固く、絞めを解いた上久保は一旦ネルソンに取り、ゲイブルグリップを解きに掛かる。手が離れると、四の字フックのまま腹ばいされ石橋は、フェイスロックを仕掛けられ背中を伸ばされる。

上を向かされた石橋、ここでも胸を合わせようとして同じようにツイスターの要領で捻られ、タップに追い込まれた。バックを取られ胸を合わせに行くのは常套手段であり、石橋も体に染みついた動きに違いない──が、その動きの先を行く上久保が圧巻な強さを見せた、

先週の吉岡崇人戦に続き、自分が何をやるべきかを、相手の動きに合わせて実行し2週連続のグラップリング戦勝利の上久保──マイクで「MMAが戦いたいです」と話した。


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FINISH10 MMA MMAPLANET o ジェセフ・チェン ジョセフ・チェン 寒河江寿泰 森戸新士

【Finish10】ジョセフ・チェンが開いた扉、森戸がトップで削って大健闘&意地の寒河江に後ろ三角極める

【写真】このキムラのホールドで勝負があったか。グラップリングが相当な消耗戦になってきた(C)MMAPLANET

<ライト級/5分3R>
森戸新士(日本)
Def.3R0分42秒by 後ろ三角
寒河江寿泰(日本)

すぐに引き込むと思われた寒河江が、立ちレス──いや、ノーギ柔道で森戸と組手争いを続ける。

ケージに押し込まれ、煽られても下にならない寒河江は首を取られたところで、跳びつき十字から、フラワースイープの要領で腰を押してくる森戸からトップを取りにかかる。

虚をつかれた森戸だが、すぐに草刈りスイープを仕掛けて、立ち上がり上下を逆転させる。

ここから森戸は、足を捌いてパスのプレッシャーを強める。フレームを創り、抵抗する寒河江は森戸を浮かせて、股を潜って前方に送っていく。足を抜いてスタンドを戻った森戸を追う寒河江、下にステイすることはない。

森戸のシングルを切った寒河江だったが、続くシングルでケージに押し込まれ、ついに背中をつかされてしまう。残り時間が少なく、森戸は間髪入れず内ヒールに入ったがタイムとなった。

2R、ケージに押し込まれた寒河江は削られてきた重心を低く保てず、シングルからボディロックテイクダウンを懸命に耐えていたテイクダウンを奪取される。

ハーフを捌き、Kガードに入らせない森戸の圧力に、ついにニーシールドが越えられた寒河江はパスから、即マウントを取られる。

ワキをすくうように体重を掛けて、さらに削る森戸は足を戻されても即ニースライスを狙いつつ、逆側にパスを決めて上四方で抑える。ニーインから三角マウントの森戸は、マウントを切り替えて体重を思い切りかけていく。

寒河江も踏ん張り、足を戻すと森戸はここも一気の足関節狙いでタイムとなった。

3R、ついに寒河江はシッティングを選択する。パスにカウンターの足狙いも捌かれ、頭を跨いだ森戸がキムラに取ると寒河江は反転もできず、エビも使えない。

森戸は後方から四の字に両足をフックする。腕を伸ばされないようグリップを組んでいた寒河江は、後ろ三角に力尽きタップした。

ジェセフ・チェン戦で自ら仕掛けられた展開を、寒河江にぶつけていった森戸が再起の一本勝ちを手にした。体調不良で最後の2週間、練習ができなかった寒河江も跳びつきや、スイープに意地が感じられた──一本負けだった。


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