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【NEXUS35】ミドル級トーナメント出場、瓜田幸造「自分が戦う姿を一番届けたいのは佐山先生です」

【写真】インタビューでは年齢・キャリアを重ねたファイターだからこそ出てくる言葉が続いた(C)MMAPLANET

12日(日)、東京都新宿のGENスポーツパレスにて行われるFighting NEXUS vol.35のミドル級王座決定トーナメントで瓜田幸造が磯部鉄心と対戦する。
Text by Takumi Nakamura

10戦前後のキャリアの選手が大半を占めるトーナメントで、30戦を超える試合を戦ってきた瓜田。2012年4月のロシアでの試合から約10年間で1試合と活動休止状態だったが、2022年にGrachan無差別級トーナメントに出場してからは定期的に試合を重ねている。

自らの道場を持って弟子を育てるなかで格闘技への向き合い方も変わる一方、デビュー戦から変わることのない師へ想い。トーナメントを控える瓜田に話を訊いた。


――Fighting NEXUSのミドル級王座決定トーナメント出場が決まった瓜田選手です。トーナメントのオファーを受けた時の心境から聞かせてください。

「去年11月のNEXUSの時にマッチメイカーの渡部修斗くんから話をいただいて、久々にミドル級で試合ができるなと思いました。ようやくミドル級にも選手が集まるようになったんだなと」

――直近の試合では無差別級が多かったですが、ミドル級で試合をしたいという想いが強かったのですか。

「もともと僕はパンクラスやDEEPではミドル級で試合をやっていて、当時は選手も多かったんですよ。それからロシアでも試合をするようになって、2016年10月の試合(Grachan25×BFCvol. 2で川口雄介に判定負け)から約5年半ほどブランクがあって。2022年5月にGrachanさんで復帰したんですね。僕も試合から離れていたのですが、格闘技の流れとしてミドル級の選手が減っているのを感じていて、復帰戦のオファーを受けたときも『今ミドル級の選手っているんですか?』と聞いたら『ミドル級は選手がいないんです』ということで。ウェルター級まで体重を落とすのは無理だし『それだったら無差別級でやります』ということで試合を組んでもらっていました」

――ようやく適正階級で試合ができる、と。

「はい。ミドル級で試合することが楽しみではありますね」

――瓜田選手はご自身の道場を設立されて、今はそこが練習の拠点になっているのですか。

「そうですね。3年前に道場を立ち上げて、何とか自分の練習ができるようになったので環境はいいですね」

――試合間隔が空いたのは怪我や道場設立の準備が理由だったのですか。

「実は5年半前の川口戦も2012年4月にロシアで試合をしてから約4年半ほど空いていたんです。自分はプロレスの試合や自主興行もやっていたので、練習は続けていたのですが、特にオファーもなかったので、自分から売り込んで試合をするつもりはなくて。でも自分も道場を立ち上げて、道場の代表として試合をしたいという気持ちが芽生えてきて。Grachanさんに復帰したい旨をお話したらすぐに試合を組んでくれて、そこから本格的に復帰することになりました」

――格闘技の向き合い方も変わりましたか。

「ブランク前の試合と比べると気持ちが楽になった部分はありますね。今振り返ると、当時は自分の中で『こうしなきゃいけない』というものに勝手に縛られていたんだなと思います。試合を重ねていたこともあって、モチベーションを上げるためにはどうしたらいいんだろうと考えたり。自分の感情に任せて戦っていなかったと思います。逆に今はすごく自由に戦えていますね」

――何か変わるきっかけはあったのですか。

「川口戦が4年半ぶりの試合だったのに緊張しなかったんです。試合するうえでの緊張感はあったんですけど。その時に精神的に自由になれたんだなと感じました。試合は判定負けだったんですけど、その時に自分が持っているものを出して勝ったらうれしいし、それで負けたんだったらしょうがない・受け入れるしかないと思えて。一種の悟りというか、達観したというか。今はそういう気持ちで戦っています。試合があるなら戦うし、戦いたいから戦う、ですね」

――今大会はTHE BLACKBELT JAPANの磯部鉄心選手と対戦することになりました。

「基本的に自分がやれることをやれればという考えなので、相手の映像があれば見ますけど、その映像も“その時”のものじゃないですか。情報として頭には入れておきますが、それに対して対策を練るということはないですね」

――このトーナメントを通して、どんな試合を見せたいですか。

「道場の弟子たちにも自分が戦う姿を見せたいですし、結果がどうなるにしろ一番届けたいのは………やっぱり佐山先生ですね。佐山先生のおかげで私は今もこうして戦えています、と」

――佐山先生とは試合が決まるとお話することもあるのですか。

「年に数回『体調いかがですか?』という連絡はさせてもらっているのですが、先生がご病気されてからはなおさら先生に届けたいという気持ちは強くなりましたね」

――佐山先生に届く試合をしたいという気持ちは常に変わらないですか。

「そうですね。自分はいつも入場前に『佐山先生、見ていてください』と気持ちを入れてから入場するんですね。それは今も変わらないですし、掣圏真陰流はまだなくならないぞってところを見せたいです」

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