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45 MMA MMAPLANET o ONE ONE166 オサマ・アルマルワイ クレベル・ソウザ

【ONE166】足関狙いのアルマルワイをパスの圧から腕十字。クレベル・ソウザが力の差見せつける

<サブミッショングラップリング・フライ級(※61.2キロ)/12分1R>
クレベル・ソウザ(ブラジル)
Def.5分31秒by 腕十字
オサマ・アルマルワイ(イエメン)

序盤は立ちレスが続き、ソウザがヒザをついてのシングルを2度目のトライで決める。アルマルワイの足関狙いを足首を掴み、ヒザを畳んで防ぐソウザ。同時に自らのヒザを抜いてセットさせない。逆にヒールにとって背中をつけたソウザは、2度のロール後にアルマルワイが両足を右ワキの下で抱えていく。ソウザはロールしながら一本ずつ足を抜いて立ち上がった。

徹底して足狙いのアルマルワイだが、ほぼヒザが抜けてソウザがケージ際でニースライスでパスの圧を高める。と、足を絡ませてくるアルマルワイの動きを利して腕十字へ。アルマルワイがエスケープに成功したが、キャッチを取ったか。もう一度、パス狙いと同時に腕十字に入り上四方で抑えたソウザがバックへ。ワンフックでRNCを狙い、アルマルワイが背中をつけるとキムラロックから後三角に移行──腕を伸ばしタップを奪った。


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45 AB MMA MMAPLANET o ONE ONE166   アミール・アリアックバリ アージャン・ブラー イリャ・フレイマノフ オサマ・アルマルワイ クレベル・ソウザ ジェレミー・ミアド ジャレッド・ブルックス ジョシュア・パシオ タン・カイ タン・リー ブラジリアン柔術 ボクシング ライカ ライニア・デリダー 山北渓人 鈴木真 鈴木真治

【ONE166】2度目のタン・タン決戦=統一戦へ。フェザー級正規王者タン・カイ「自信しかない」

【写真】セレモニアル計量でのタン・カイ(C)ONE

いよいよ2時間後に迫ってきたONE166「Qatar」。同大会のコメチンでONEフェザー級世界王者タン・カイが、暫定王者タン・リーと戦う。
Text by Manabu Takashima

一昨年8月の対戦で3-0の判定勝ちを収め、世界のベルトを巻いたタン・カイ。ダイレクトリマッチが決まったものの昨年7月の一戦はヒザの負傷でキャンセルした。今、ジムごとタイに移り万全の準備ができたというタン・カイに試合前の心境を尋ねた。


──タン・リーとの再戦が迫ってきました(※取材は2月26日に行われた)。今の気持ちを教えてください。

「この試合をずっと待っていた。それだけ準備期間も長かったし、これ以上ないほど気合いが入っている。最高の試合をするつもりだ」

──昨年の7月にこの再戦は予定されていましたが、ヒザの負傷でキャンセルとなりました。

「僕のヒザはもう大丈夫だ。問題ないよ(※本人が通訳を通さず、英語で返答した)」

──ところで所属するシンジャン・ファイトジムが中国のチンタオからチームごとタイのパタヤに移ったと知った時には、本当に驚かされました。ちょっと普通の出来事ではないですよね。

「マイ・ボス・ハズ・ビッグマネー。ノープロブレム(笑)」

──ハハハハハ。

「それは冗談としても、ジムがパタヤに移ったことは僕のキャリアを考えるとポジティブでしかない。今、タイはMMAのトレーニングをしていくうえで凄く良い環境が揃っている。そしてチームは、ダゲスタンから3人のフルタイムコーチを招待した。ダゲスタン人コーチのお陰で、僕のMMAはもの凄く進化している。だから今回のタン・リーとの再戦も、自信しかない」

──タイのジムは国際色が豊かですが、どのような国の選手がシンジャン・ファイトジムに集まっているのでしょうか。

「シンジャン・ファイトジムは中国人選手が中心で、何人か違う国の選手が合流している。そして、僕はチーム全体のサポートを受けている。と同時にプーケットに行ってタイガームエタイでキャンプのいくつかのパートを行って来た。タイガームエタイは多国籍軍だから色々なスタイルの選手と練習できる利点があるんだ。

圧倒的にロシア人ファイターが多くて、そこにブラジル、キルギスやウズベキスタンなど中央アジアの選手がいる。凄く良い練習ができるよ」

──タイガームエタイでは、日本人選手とも合流がありましたか。

「ホンダ! ホンダ!! 彼だけでなくタイガームエタイで練習をした日本人選手は、みな礼儀正しくて尊敬できる選手ばかりだったよ」

──ところで前回のタン・リーと試合は、ある意味一方的ともいえました。そのなかでダイレクトリマッチとなりましたが、その点はどのように捉えていますか。

「何も問題ないよ。タン・リーが再戦を望み、ONEが再戦を望んだ。なら僕は戦うだけだからね。そして前回以上に一方的な試合をして、もう2度とタン・リーが僕と戦いたいと思わないように叩きのめす」

──タン・リーが暫定王座決定戦で、イリャ・フレイマノフを内ヒールで破った試合はどのように分析していますか。

「タン・リーは良い試合をしたよ。ただ、あの足関節は驚くべきモノじゃない。彼はブラジリアン柔術の黒帯だからね。イリャの寝技は、そうでもない。だからこそ、イリャのゲームプランは間違っていた。彼は素晴らしいストライカーなのだから、なぜ寝技の展開に自ら持ち込んだのか。完全なミスだったよ。そんなことをしなければ、彼が暫定王者になっていたはずだ。あの展開になったのだから、タン・リーのフィニッシュや勝利は十分に予想できた。でも僕にあの攻撃は通じない。

僕自身、特に何かが大きく変わったとかそういうことではないけど、100パーセントの準備ができた。全力でフィニッシュする。そして世界王座を統一する。ベルトは僕のところに戻ってくるよ」

──今大会は初のカタール大会で、秋には米国大会が2度予定されています。ONEの拡大をどのように思っていますか。

「試合に集中しているから、そういうことは頭になかった。これから僕がどこで戦うのか、何も考えていない。とにかくタン・リー戦のことしか考えていないんだ。今回の試合は、日本のファンも僕の拳に注目してほしい」

■放送予定
3月1日(金・日本時間)
午後9時15分~U-NEXT

■ONE166対戦カード

<ONE世界ミドル級(※93.0キロ)選手権試合/5分5R>
[王者] ライニア・デリダー(オランダ)
[挑戦者] アナトリー・マリキン(ロシア)

<ONE世界フェザー級(※70.3キロ)王座統一戦/5分5R>
[正規王者] タン・カイ(中国)
[暫定王者] タン・リー(米国)

<ONE世界ストロー級(※56.7キロ)選手権試合/5分5R>
[王者] ジャレッド・ブルックス(米国)
[挑戦者] ジョシュア・パシオ(フィリピン)

<ヘビー級(※120.2キロ) 5分3R>
アージャン・ブラー(カナダ)
アミール・アリアックバリ(イラン)

<ボクシング147ポンド契約/3分3R>
ズハイール・カハタニ(サウジアラビア)
メディ・ザトゥー(アルジェリア)

<サブミッショングラップリング・フライ級(※61.2キロ)/12分1R>
オサマ・アルマルワイ(イエメン)
クレベル・ソウザ(ブラジル)

<ムエタイ147.75ポンド契約/3分3R>
ザファー・シャイック(トルコ)
ウラジミール・クズミン(ロシア)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
ザカリア・ジャマリ(モロッコ)
アリ・サルドエフ(ロシア)

<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
鈴木真治(日本)
ハン・ズーハオ(中国)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
山北渓人(日本)
ジェレミー・ミアド(フィリピン)

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45 AB MMA MMAPLANET o ONE ONE Championship ONE166 アナトリ―・マリキン アミール・アリアックバリ アージャン・ブラー オサマ・アルマルワイ クレベル・ソウザ ジェレミー・ミアド ジャレッド・ブルックス ジョシュア・パシオ タン・カイ タン・リー ブラジリアン柔術 ボクシング ライニア・デリダー 山北渓人 鈴木真 鈴木真治

【ONE166】同時三階級制覇へ。アナトリ―・マリキン「試合が終わればチョコレートケーキを10キロ食う!!」

【写真】公開計量でもノリノリだったマリキン(C)ONE

本日1日(金・日本時間)にカタールはルサイルのルサイル・スポーツ・アリーナで開催されるONE166「Qatar」。メインが開催される。メインはライニア・デリダーにアナトリー・マリキンが挑む、ONE世界ミドル級選手権試合だ。
Text by Manabu Takashima

挑戦者のマリキンは暫定ヘビー級王者時代の2022年12月に、当時ミドル級&ライトヘビー級と二冠王者だった ライニア・デリダーが持つライトヘビー級王座に挑戦し、初回でTKO勝ち。昨年6月に正規王者アージャン・ブラーとヘビー級統一戦を戦い、これもTKO勝ちを収めて二階級制覇を達成した。

今回、ONE史上初の3階級同時制覇を狙うロシアンは、底抜けに陽気で人生をエンジョイしている。


──アナトリー、今日はインタビューを受けてくれてありがとうございます。

「さぁ、始めよう。レッツ・ゲット・レディ・トゥ・ランブル!!(笑)」

──ライニア・デリダーへの挑戦が、今週末に控えています(※取材は2月26日に行われた)。今の気持ちを教え下さい。

「絶好調だよ。試合が、いやヤツをぶちのめす瞬間が待ち切れない。そして、試合が終わればすぐにチョコレートケーキを10キロ食べてやる。その瞬間を想像すると、本当に気合が入るんだ(笑)」

──マイクでもジョークが欠かせないアナトリーですが、MMAPLANETでは初めてのインタビューとなります。日本のファンにキャリア、人となりを伝えられると幸いです。

「日本のことはヒョードル・エメリヤーエンコから、いつも聞かされていた。『日本の人達は、信じられないぐらい親切なんだ』ってね。いつか日本で戦いたいんだけど、日本には俺と戦うことができるヘビー級ファイターがいないんだよな。でも、日本で戦うためなら。74キロまで体重を落としても構わないよ(笑)」

──ハハハハハ。ところでアナトリーがMMAを戦うようになったのは29歳の時で、正直なところ相当に遅いデビューです。

「ずっとフリースタイルレスリングをやっていて、ロシア選手権で銅メダルを取ったこともある。そしてレスリングキャリアを終えてブラジリアン柔術を始めたんだ。サブミッション・グラップリングでは欧州大会で優勝している(UWW欧州選手権)。その頃、ヒョードルがファイター役で出演している映画を見たんだ。その影響を受けて、MMAをやろうと思った」

──グラップリングがベースと思えないほど、打撃も使いこなすウェルランダーとして活躍していますね。

「ボクシングは3年間、タイガームエタイのジョン・ハッチンソンにしっかりと指導を受けてきた。練習をしている間に、自分には打撃の才能があることが分かった。そしてファンも打撃戦、流血戦を望んでいる。今ではファンの期待に応えるべき、より打撃に集中している。このレベルに戦うようになれば、打撃は絶対に必要だし、KO勝ちをすればボーナスも手にしやすいだろう?(笑)。ファンもアクションを求め、俺はボーナスを手にできる。打撃で戦えば、皆が得をするってわけだよ」

──ところでさきほどヒョードルの話が出ましたが、どのような関係なのでしょうか。

「心が温まるような友人関係だよ。俺が勝てば、絶対に祝福のメッセージが届くし、彼のチームではサポートも受けている。彼自身とも何度も練習してきた。ただの友人以上の関係で、俺もヒョードルのようにファイトを究め、同じような成功を修めたい」

──ところでMMA帝国といえるロシアですが、最近ではダゲスタンやチェチェンというコーカサス系ファイターの注目度が上がり、スラブ系選手の影が薄くなっていると感じることはないですか。

「まぁハビブ・ヌルマゴメドフに代表されるように、コーカサスから優秀なファイターが多く育っているからね。ただコーカサス系と同じようにスラブ系のロシア人からも強い選手は育っている。互いに競い合って、強くなっていければ良い。俺にはダゲスタン人の友人も多いし、ライバル心を持つこともない。

彼らと試合をすることもあるけど、試合が終われば握手をして友人に戻る。互いに応援し合っている。それに俺は一切ダゲスタン人ファイターだけでなく、どの民族の選手に対してもネガティブな印象を持ったことはない」

──前回のデリターとの戦いは、彼の持つライトヘビー級王座への挑戦でした。今回はミドル級、93キロの戦いです。この体重で戦うことは、肉体的に負担はないですか。

「97キロから、93キロまで体重を落とす必要はある。でも食事制限を少しするだけで、問題なく落ちるだろう。試合当日には普段の体重に戻っているし、93キロで戦うことに向けての練習でチームの皆のサポートを受けた。普段と変わらない……重いパンチを打てることも確認済みだ。ミドル級のベルトを巻いて、パーティーで大きなアイスクリーム、ケージをたらふく食べることが楽しみでならない」

──3本目の世界王座奪取に自信タップリなようですね。

「ベルトに関係なく、自信は常にある。ベルトの数が、僕の自信に影響したことはない。タイトルを持っていなくても、これは俺の仕事で今も愛し続けている。きれいごとでなく本当に自分の全てを賭けている。家族の支えがあり、チャトリがこの機会を与えてくれたことで、こんな風に最高の舞台で戦うことができる。ONE Championshipには心の底から感謝しているし、何よりもこの日々を愛している」

──では金曜日の夜には、世界にどのような試合を発信したいですか。

「エネルギー、魂、このスポーツを戦う覚悟。自分がやるべきことを全うしたい。そしてファンが求めるアクション、流血、打撃をケージに持ち込む。そんな姿を皆に見てもらいたい。そして、俺のハッピネスを皆と共有したい。レッツゴー!!」

■放送予定
3月1日(金・日本時間)
午後9時15分~U-NEXT

■ONE166対戦カード

<ONE世界ミドル級(※93.0キロ)選手権試合/5分5R>
[王者] ライニア・デリダー(オランダ)
[挑戦者] アナトリー・マリキン(ロシア)

<ONE世界フェザー級(※70.3キロ)王座統一戦/5分5R>
[正規王者] タン・カイ(中国)
[暫定王者] タン・リー(米国)

<ONE世界ストロー級(※56.7キロ)選手権試合/5分5R>
[王者] ジャレッド・ブルックス(米国)
[挑戦者] ジョシュア・パシオ(フィリピン)

<ヘビー級(※120.2キロ) 5分3R>
アージャン・ブラー(カナダ)
アミール・アリアックバリ(イラン)

<ボクシング147ポンド契約/3分3R>
ズハイール・カハタニ(サウジアラビア)
メディ・ザトゥー(アルジェリア)

<サブミッショングラップリング・フライ級(※61.2キロ)/12分1R>
オサマ・アルマルワイ(イエメン)
クレベル・ソウザ(ブラジル)

<ムエタイ147.75ポンド契約/3分3R>
ザファー・シャイック(トルコ)
ウラジミール・クズミン(ロシア)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
ザカリア・ジャマリ(モロッコ)
アリ・サルドエフ(ロシア)

<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
鈴木真治(日本)
ハン・ズーハオ(中国)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
山北渓人(日本)
ジェレミー・ミアド(フィリピン)

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【ONE166】タン・カイと王座統一戦、タン・リーが中村倫也の足関防御&パウンドの関係性を語る

【写真】生き生きと倫也×ヴェラ戦と自身とトノンとの戦いを比較してくれました(C)MMAPLANET

本日1日(金・日本時間)にカタールはルサイルのルサイル・スポーツ・アリーナでONE166「Qatar」が開催される。同大会のコメチンでONE暫定世界フェザー級王者タン・リーが、正規王者タン・カイと王座統一戦を戦う。
Text by Manabu Takashima

MMA史にあってテコンドーを最も落とし込んだファイトスタイルを構築したといっても過言でないタン・リーは、昨年10月の暫定王座決定戦を内ヒールで勝利している。1年7カ月前のリベンジに自信を強めているタン・リーに38歳になった心身、そして盟友カルロス・ヴェラと対戦した中村倫也の戦い振りについて尋ねた。

タン・リーとは試合前、戦術・技術的なことは公にできない。その一方で、倫也の足関防御とパウンドの関係性について自身がゲイリー・トノンをパウンドアウトした時と比較して非常に詳細に話してくれた。MMAは科学だ。


──後ろの景色を見ると、もうカタールに入っているのですね(※取材は26日に行われた)。

「日曜日の朝、1日少し前に着いているよ。今は汗をかいて、時差や気候の違いを調整中だ。初めてミドルイーストにやってきたけどホテルは最高だし、どこも綺麗だ。ホテルのホスピタリティもいうことなしで、何もかも順調に過ごせているよ。見知らぬ国にやってきて戦うことは、凄くエキサイティングだ。

ただ思った以上に寒い。65度ぐらいかな(華氏。摂氏では18度ぐらい)。もっと暑いと思っていたんだ。朝晩はさらに気温が下がるし。ニューオリンズと変わりなくて、湿気がない分過ごしやすいね。ニューオリンズの夏なんて、酷い湿度で息がしづらいと感じる時もあるからね」

──今回は1年7カ月ぶりのタン・カイとの再戦。王座統一戦となります。今、どのようなフィーリングですか。

「正直なことを言うと、メンタルは過去最高だ。しっかりと準備ができていて、凄く自信がある。ずっとタン・リーと戦うことを考えてきた。自分のなかで、イケるという感覚を掴んだゲームプランもある。本当に長い間、この試合について考える時間があったから、色々なオプションも用意しているしね。まぁ、前回の試合を振り返ると自分への不満が爆発しそうになる。あの時は本当に最悪だったけど、今回は完全な準備ができているよ」

──昨年10月のイーリャ・フレイマノフ戦との暫定王座決定戦では、内ヒールで一本勝ち。今やタン・カイはタン・リーの足関節を気にしないといけなくなりましたね。

「1年以上を掛けてレッグロッグ・ゲームを構築してきた。タン・カイは長い間、僕のことを研究してきただろうけど、そこにないモノを考える必要が生じたはずだ。彼が気になる要素を増やせたことは良かった。それにヒザのケガをして試合を欠場したのだから、レッグロックを嫌がることも間違いないだろう」

──レッグロックを意識すると、戦いやすくなると?

「その通りだよ。彼が思っていたよりも、僕は危険になっている。そう思わせることができるだけで有利な状況になる。タン・カイがグラップリングを気にしないといけなくなったことで、僕はより打撃が使いやすくなる。結果、グラップリングで攻めるチャンスも増えるだろう」

──ところでタン・カイは、前回の世界戦から実戦を戦っていないです。リング・ロス、ケージ・ロスがあって然りかと。

「彼自身がインタビューでリング・ロスについて話しているのだから、きっと現実的な問題なのだと思うよ。彼がリング・ロスを気にすることは、僕にとっては都合が良いよ。そういう精神状態であるならね。ただ僕としては、ベスト・バージョンのタン・カイを想定してやってきた」

──この間に38歳になりました。悪い意味だけでなく、良い意味も踏まえて若い頃と比較してどのような変化を感じることがありますか。

「疑うことなく、フィジカルもメンタルも過去最高だよ。シャープで、健康的だ。40歳が近づいてくると、皆がハードスパーをセーブするようになる。フィジカルコンディショニングに関しても、20年も戦っていることで色々な影響は出てくるものだ。ただし、トレーニングとファイトは違う。

若い選手の方が、年寄りに負けられないっていう余計な気持ちが影響するんじゃないかな。僕は年を重ねた。40歳が近い。それを受け入れているから、何も影響されるモノがない。何より、もう以前から体がいうことを聞かなくなれば引退の時だって決めてきた。それはジムでの練習中でも、だよ。

そして試合よりもハードなトレーニングを強いている。ファイトがイージーになるようにね。仮にフィジカルとメンタルのどちらの調子が良いのか選ばないといけないとすると、いつだってメンタルだと答えられるように努めている」

──引退した選手たちから、反応速度の小さなズレが生じると以前のような感覚で戦うことができなくなる。その時に引退を決めたという話を聞きます。

「反応速度が遅くなったということは、これっぽっちも感じたことはないよ。敏捷性、反応とスピードは違う。そこは、格闘家人生でずっと意識してきた部分だから。それが僕に柔軟性を与え、今も体のキレが落ちることなくキャリアを続けることができる大きな要因になっていると思う。ちょっとした予知能力というのは、トップファイターなら誰もが持っている。先を読む力が、自分の体を守ることになるわけだから。

相手が打つときには、それが分かっていないといけない。打ってから分かっても、攻撃を被弾するだけだ。今は全く感じていないけど、そこで衰えを感じるようだと、全く躊躇することなく引退するよ。今回の試合でそうなれば、後腐れなく引退する。来月、反応速度が落ちたと感じたら、思い残すことなく身をひく。引退することは、何も問題ない。でも、今は全くそんなことは風に感じることがない。過去最高に調子が良いから、試合が凄く楽しみだよ」

──では金曜日の夜、どのような試合をファンに見せたいと思っていますか。

「とにかく、タン・リーというファイターの動きを見て、しっかりとアジャストして戦いたい。前回の彼との試合は、僕がONEで戦ってきたなかで最悪の動きだった。タン・カイは今回、僕と相対した時に前回とは全く違うファイターが目の前にいると気づくだろう」

──押忍。ここで一つ、今回の試合とは関係ないことを尋ねさせてもらって良いでしょうか。

「もちろんだよ」

──17日のUFCで盟友のカルロス・ヴェラが、日本の中村倫也選手と試合をしました。

「そうだね(笑)」

──あの試合で中村選手はしっかりとヴェラの足関節を防ぎました。以前、タンがゲイリー・トノンと対戦した時、絡んでくるゲイリーの足を捌いてパウンドアウトしました。対して、中村選手は拳を負傷したようですがさほど有効なパウンドを打つことができなかったです。ヴェラのコーナーにいたタンからみて、中村選手のパウンドに修正点があれば教えていただけないでしょうか。

「僕はリンヤのことはそれほど知らなかったんだけど、素晴らしい動きだったよ。凄くエクセレントなファイターで、今では彼のことを凄く尊敬している。リンヤとカルロスの攻防と、ゲイリーと僕の攻防は同じ足関節が軸になったとしても、少し違う。カルロスがレッグロックを仕掛けた時、頭を動かしてリンヤのパンチが届かない場所に置こうとしていたんだ。そして、常に頭の位置を考えていた。顔面を殴られないようにね。

これはプラス・マイナスということになるけど、カルロスはパンチを貰わないようにしていたから足関節を極め切れなかったともいえる。対してゲイリーは過去に何度もあの形でフィニッシュを奪ってきたから、その極める感覚が強過ぎたんだと思う。ゲイリーは真正面を向いて、足関節を仕掛けてきた。立ち上がっている僕に対してね。対してカルロスはさっきも言ったように、パンチを貰わないように頭の位置を変えていた。

ゲイリーは極めることへの意識が強く、顔を守ることの意識が下がっていた。そういう違いが2人にはあったんだ。それにゲイリーは一方の足にしか仕掛けてこなかったから、僕は回転してもバランスが取れていた。それはやっぱり、ゲイリーが僕の真正面に顔を置いたままエントリーしてきたことが大きいよ。

リンヤのパウンドは若干ワイルドだったかもね。もう少し、重心を意識していているとパンチの精度は上がったかもしれない。とはいえ彼は足関節をエスケープしても、下にならないことを考える必要があった。カルロスはそういう仕掛けをしていたから」

──いやぁ、MMAは科学ですね。

「そうでないと、目を閉じて腕を振りまわせば良いってことになってしまう。そういう戦いは、ずっと昔にやめたんだ(笑)。いずれにせよリンヤは決定打ではなかったけど、ちゃんとパンチを入れていた。エスケープは素晴らしく、危険な攻撃も仕掛けていたよ」

──タン、今日もありがとうございました。では日本のMMAファンにメッセージをお願いできますか。

「こないだ、ONEが日本大会を開いたじゃないか。僕も本当にあの場に立ちたかった。次の日本大会の時は、ぜひとも皆の前で戦いたいと思うので、その前に金曜日の試合を楽しみにしてほしい。前回とは違い、判定にもつれ込むことなくタン・カイか僕か──どちらかが失神して終わる戦いになるだろうからね」

■放送予定
3月1日(金・日本時間)
午後9時15分~U-NEXT

■ONE166対戦カード

<ONE世界ミドル級(※93.0キロ)選手権試合/5分5R>
[王者] ライニア・デリダー(オランダ)
[挑戦者] アナトリー・マリキン(ロシア)

<ONE世界フェザー級(※70.3キロ)王座統一戦/5分5R>
[正規王者] タン・カイ(中国)
[暫定王者] タン・リー(米国)

<ONE世界ストロー級(※56.7キロ)選手権試合/5分5R>
[王者] ジャレッド・ブルックス(米国)
[挑戦者] ジョシュア・パシオ(フィリピン)

<ヘビー級(※120.2キロ) 5分3R>
アージャン・ブラー(カナダ)
アミール・アリアックバリ(イラン)

<ボクシング147ポンド契約/3分3R>
ズハイール・カハタニ(サウジアラビア)
メディ・ザトゥー(アルジェリア)

<サブミッショングラップリング・フライ級(※61.2キロ)/12分1R>
オサマ・アルマルワイ(イエメン)
クレベル・ソウザ(ブラジル)

<ムエタイ147.75ポンド契約/3分3R>
ザファー・シャイック(トルコ)
ウラジミール・クズミン(ロシア)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
ザカリア・ジャマリ(モロッコ)
アリ・サルドエフ(ロシア)

<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
鈴木真治(日本)
ハン・ズーハオ(中国)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
山北渓人(日本)
ジェレミー・ミアド(フィリピン)

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45 AB MMA MMAPLANET o ONE ONE166 PRIDE RIZIN UFC   アミール・アリアックバリ アージャン・ブラー オサマ・アルマルワイ クレベル・ソウザ ジェレミー・ミアド ジャレッド・ブルックス ジョシュア・パシオ タン・カイ タン・リー パンクラス ボカン・マスンヤネ ボクシング マイキー・ムスメシ マンスール・マラチェフ ライニア・デリダー リト・アディワン 山北渓人 鈴木真 鈴木真治

【ONE166】パシオの挑戦を受けるジャレッド・ブルックス「フ〇ック、柔術。ファ〇ク、ムエタイ」

【写真】舌好調なジャレッド・ブルックスでした(C)MMAPLANET

3月1日(金・日本時間)にカタールはルサイルのルサイル・スポーツ・アリーナで開催されるONE166「Qatar」でONE世界ストロー級王者ジャレッド・ブルックスが、ジョシュア・パシオの挑戦を受ける。
Text by Manabu Takashima

2022年にそのパシオからベルトを奪ったブルックスだが、昨年はMMAの試合はなくマイキー・ムスメシの持つサブミッショングラップリング世界フライ級王座に挑んで敗れた。そのブルックスが、1年3カ月振りのMMAでの試合に向けて胸の内をダイレクトにぶつけた。

かつてのようなトラッシュ・トーカーではない。それでも、相手をこき下ろす言葉はリズムに乗ってスラスラと口をつく。それでいて、変わらない日本への想い。アスリート然としていない実力者、それがブルックスの魅力だと再確認できた。


──カタールでの試合になりますが、中東を過去に訪れたことは?

「ないよ。今回が初めてだ。でも、ホテルは本当に綺麗で食事も最高だ。こうやって旅をするのは大好きだけど、本当にカタールに来ることができてハッピーだよ」

──東南アジアと中東、どちらの方が移動は大変ですが?

「そこは特にどちらが良いっていうことはないかな。やはり試合前は少しでも早く現地入りをして、調整をしたいから。ただ試合の2日前にシンガポールに入った時も問題なかった。どんな状況でも開催地に行って、試合をする。それが僕の仕事だから。さっきも言ったように、どこへ行くのも最高だからね。ただし、これまでの人生で一番の訪問先は日本であることは譲りようがないよ」

──ありがとうございます。サービストークでない感じが伝わって来て、嬉しい限りです。

「だって2016年にWSOF-CG、そしてパンクラスで戦った時から、ずっとこうやって取材をしてくれるメディアもいて」

──そのMMAメディアとして、昨年のONEにはフラストレーションがたまりました。ムエタイやサブミッショングラップリングを盛り上げるために、MMAファイター……しかもチャンピオンが使われたような感じで。

「僕だってMMAをもっと戦いたかった。そして僕のスター性を重視し、米国大会でプッシュするべきだろうって思っていたよ。僕が防衛戦を行わないことで、ストロー級の動きも止まってしまう。選手たちもフラストレーションがたまる。でもプロとして、求められることをするのも僕の役割だ。MMAの試合が少ないことで不満が起こるのは、僕の責任ではなくてプロモーションの問題だから。僕自身は少しでも多くファイトをしたい。30歳、これからの5年間が僕にとってピークとなるだろうから。これからの5年は、可能か限りの試合数をこなしたい。

スーパースターになって皆を引っ張りたい。でも、米国人だ。アジアベースのプロモーションでその役割は求められていない。結果として自分のために戦うわけで、そこも気にしていないよ、もう。皆が僕を嫌っていても構わない。僕はリング、ケージに上がって戦うだけで。

ONEはムエタイと柔術をMMAのように大きなスポーツにしたいという考えがあるわけだし、MMAファイターがそこに交わるのは最上のアイデアなんだよ。だってMMAこそが、最も世界で知られたファイトなんだから。UFCがあり、日本にだってPRIDEがあってRIZINがある。ムエタイと柔術は、そこまでの大きな存在になっていない。まだ、スーパースタースポーツにはなり得ていない。だからね、そこに力を入れられて、MMAファイターがムエタイや柔術が知られるためのツールにされるなんて、実際はファッ〇〇フって気持ちだよ」

──アハハハハ。

「フ〇ック、柔術。ファ〇ク、ムエタイ。僕が最高のショーを見せてやるから」

──最高です。ところで今回の挑戦者はジョシュア・パシオになりました。タイトルを奪取したときに、初防衛の相手がジョシュアになると思っていましたか。

「僕はストロー級でやるべきことは、やり尽くした。ボカン・マスンヤネ、リト・アディワンをフィニッシュし、ヒロバ・ミノワも判定だったけどニア・フィニッシュまで追い込んでいる。ジョシュア・パシオをそうだ。他の試合よりは少し接戦だったけど、文句のない勝ち方だった。だから、なぜONEがまた彼と戦わせたいのか分からない。

とにかくジョシュア・パシオを再び倒し、僕はDJとの試合に向かう。今回、ストロー級最強だと証明し、DJを指名する。柔術なんてやっている暇はないぞってね。そして、もう2度とジョシュア・パシオと戦うことはない。ONEはジョシュア・パシオにチャンスを与え過ぎだ。今回の試合で皆を黙らせ、ジョシュア・パシオが二度と大口を叩けないようにする。フィリピン人のファンの皆がリアル・ファイター、本物のミックスマーシャルアーチストとはどういう人間なのか、正しい道に導いてやろうと思っている」

──押忍。ところでジョシュアとマンスール・マラチェフの試合は、どのように見ましたか。あそこでマラチェフが勝っていれば、今大会の挑戦者も違っていたかと。

「あの試合はライブで視聴していたんだけど、ジョシュア・パシオが勝ったと思ったよ。なぜか、僕はONEのルールを知り抜いているからだ。ギロチンのキャッチ、あれだけ勝った。ラウンド・バイ・ラウンドならマラチェフの楽勝だ。マラチェフはトップを取ってから、疲れてしまった。あの試合はマラチェフにとって、良いレッスンになったはずだ。ボディロックを懸命に続けていても、ONEでは勝てないってね」

──ギロチンのキャッチで勝てる……。ポジションを取ってサブミットできなくても、自分の優位が変わらない。そこが真のキャッチポイントで、逃げられると下になって不利な位置にいる仕掛けは掛け逃げに通じると思います。

「良い見方だと思う。ボトムになる仕掛けでも、腕十字ならキャッチがあっても良いかもしれない。ケガをさせる攻撃だからだ。でも、ギロチンに関してはキャッチの評価を下すのが凄く曖昧だ。と同時に、ONEでは下になることがユニファイドのようにマイナス要因にならない。ギロチンを防がれても、下からエルボーやパンチを入れると挽回できる。それがONEのMMAだ。ジョシュア・パシオはそこを頭に入れて戦っている。でもジャッジに関しては、何が有効な攻撃かはもう少し勉強してほしいところだ」

──ジョシュアもONEの裁定基準をよく理解して戦っていたと。そして挑戦権を手にできたわけですね。

「ただマラチェフとヨースケ・サルタとの試合を見て、今回のジョシュア・パシオ戦に向けてさらなる自信になったよ。この1年半で、僕が何を身ににつけたのか。しっかりと披露する良い機会になると思う。マイキー・ムスメシ戦のために、これまで以上に柔術に取り組んだ。そこで学んだものに、拳の利用方法を融合させてジョシュア・パシオと戦うことになる。

実はマラチェフはムスリムだし、カタールで挑戦者になるのはビジネスとして正しいと思っていた。でも、こっちに来てみて分かったよ。この国には凄い数のフィリピン人が住んでいる。

■2022年のワールドカップの際に話題になったが、カタールにおけるカタール人が占める人口は全体の1割程度で外国人労働者の人権問題が起こっていた。フィリピン人はカタールでインド人に次ぐ労働者数を誇る。

ジョシュア・パシオは人々を熱狂させることができるファイターじゃない。ただ単にフィリピンの同朋が、彼に思い入れを持っているだけなんだ。ジョシュア・パシオはグレートファイターだ……東南アジアではね。僕は合衆国からやって来て、与えられた試合を戦う。第1試合だろうが、誰が相手だろうが、戦う。ジョシュア・パシオはフィリピンの人達のサポートがあるから、この位置で戦うことができているに過ぎない。

ストロー級最強はジャレッド・ブルックスだ。誰も僕を倒すことはできない。ジョシュア・パシオが僕をKOしたり、サブミットすることは今回の試合も、これからも未来永劫に、絶対にない。どうすればアゴを砕くことができるのか、試合で見せてやる。そうすれば、ストロー級でもう誰も俺と戦いたいとは思わないようになるだろう。

ストロー級をドミネイトしているのは俺だ。徹底的にジョシュア・パシオを苦しめぬく。もうONEチャンピオンシップがどれだけジョシュア・パシオをプッシュしても、再浮上できないようにする。そして、フライ級に転向だ。ジョシュア・パシオは体だけは、俺よりデカい。バカみたいに減量している。本来はプロモーションが認めていないことをやって、ケージに上がってくる。通常体重で戦うという建前は、どこにいった?(笑)。ジョシュア・パシオが脱水をしていないわけがない。ワハハハハ。

試合の時は、きっと142ポンド(※64.86キロ。ストロー級リミットは56.7キロ)くらいはあるだろう。でも、そんな体の大きさは本物の前では問題ない。そして、俺はONEの米国大会で自分の今後を賭けた試合に挑む。米国はUFC、MMAにとって一番大きな市場だ。そこで俺が抜きん出ないと、どうなる? そうやって自分のキャリアを賭けた、ギャンブルに挑む。通じなければ、それで終わりだ」

山北渓人と。口が悪いが、良いヤツ(C)MMAPLANET

──さすがのブルックス節。

そして素晴らしい覚悟です。では、日本のファンに一言お願いします。

「アリガトーゴザイマース。2016年から僕のインスタ、フェイスブックをフォローしてくえる日本の皆、僕の君たちへの想い、愛は変わることはない。いつも、本当にありがとう」

■放送予定
3月1日(金・日本時間)
午後9時15分~U-NEXT

■ONE166対戦カード

<ONE世界ミドル級(※93.0キロ)選手権試合/5分5R>
[王者] ライニア・デリダー(オランダ)
[挑戦者] アナトリー・マリキン(ロシア)

<ONE世界フェザー級(※70.3キロ)選手権試合/5分5R>
[王者] タン・カイ(中国))
[挑戦者] タン・リー(米国

<ONE世界ストロー級(※56.7キロ)選手権試合/5分5R>
[王者] ジャレッド・ブルックス(米国)
[挑戦者] ジョシュア・パシオ(フィリピン)

<ヘビー級(※120.2キロ) 5分3R>
アージャン・ブラー(カナダ)
アミール・アリアックバリ(イラン)

<ボクシング147ポンド契約/3分3R>
ズハイール・カハタニ(サウジアラビア)
メディ・ザトゥー(アルジェリア)

<サブミッショングラップリング・フライ級(※61.2キロ)/12分1R>
オサマ・アルマルワイ(イエメン)
クレベル・ソウザ(ブラジル)

<ムエタイ147.75ポンド契約/3分3R>
ザファー・シャイック(トルコ)
ウラジミール・クズミン(ロシア)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
ザカリア・ジャマリ(モロッコ)
アリ・サルドエフ(ロシア)

<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
鈴木真治(日本)
ハン・ズーハオ(中国)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
山北渓人(日本)
ジェレミー・ミアド(フィリピン)

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【ONE166】山北渓人と対戦、ジャレミー・ミアド「もう勝つしかない2人のファイトだから」

【写真】山北を驚かすことができる一発は持っている。そして一発頼りにならない組み立ても持っているミアドだが、果たして……(C)MMAPLANET

3月1日(金・日本時間)にカタールはルサイルのルサイル・スポーツ・アリーナで開催されるONE166「Qatar」にて、山北渓人と対戦するジェレミー・ミアド。
Text by Manabu Takashima

キャリアは10勝6敗でONEでのレコードは6勝6敗のイーブン。優れた打撃と穴のある組み技という印象を残すミアドは、所属していたマロックが空中分解しても母国フィリピンに戻らず、タイでの練習をチョイスした。

リト・アディワンと1勝1敗、ダニエル・ウィリアムスに勝利している一発を持つミアドは、自らの弱点と向き合う日々を送るなかで、ベルトを諦めない気持ちの証としてショートノーティスで山北との対戦を了承した。


――今、どちらにおられるのですか。

「タイだよ」

──ではいつ、カタールへ?

「月曜だったと思う(※取材は24日に行われた)」

──ONEにとって歴史的な初のカタールでの大会で戦うことをどのように思っていますか。

「カタール大会に出られることを凄く光栄に思っているので、MMAファンにケイトと最高の試合を届けたい」

──ところで今回の試合のオファーはいつ頃にあったのでしょうか。

「確か3週間ほど前だった。正直、今回の大会で試合が組まれるとは思ってもいなかった。しかも対戦相手がケイトになるなんてね。ケイトは1月の東京大会でボカンに負けたばかりだったし、オファーがあった時はビックリした。でも試合があることは良いことだからね」

──3週間前ですか……、その時は戦える状態にありましたか。

「アスリートだから、試合がなくてもグッドシェイプをキープしている。試合までの時間が短くても、少し体重を調整するだけで心身とも戦える状態だったよ」

──ところでジェレミーは以前、所属していたマロック・ジムは活動を停止しましたが、そのままフィリピンに戻らずにタイで練習を続けているのですね。

「これから上を目指し続けるには、レベルの高い練習相手が必要だ。だからタイに残った。今はプーケットのサウスサイドMMAで毎日トレーニングをして、他のジムでクロストレーニングも行なっているよ。サウスサイドMMAにも他のジムから多くの選手が練習に来ている。ただコーチはマロック・ジムの時と変わらない。一緒にプーケットにやってきたから。ここでは僕の弱点といえるレスリングやグラップリングもしっかりとトレーニングできている。

サウスサイドMMAでは米国人選手との練習が多く、週に3日は別のジムへ行きロシア人ファイターとレスリングのトレーニングをしているんだ」

──以前と比べて、組み技に自信を持てていますか。

「正直、ケイトと戦って僕のグラップリングがどれだけ通じるかは分からない。でもプーケットで練習するようになって打撃もグラップリングもレベルアップできた。ケイトはテイクダウンだけでなく、打撃も使える。そこは彼のゲームプラン次第で、すぐに組んでくるか、打撃から来るかは分からない。

ただ僕と戦うんだから、まずはテイクダウンを狙ってくるはずだ。ケイトはただでさえ優れたファイターだけど、前回の負けがあるから絶対に負けられないという気持ちで向かってくるだろう。ここで連敗なんてすると、ベルトが遠のくからね。

でも、それは僕も同じだ。僕は既に2連敗中だ。この試合を断らなかった理由は、トップ5に名前を連ねたいからで。ここでケイトに勝って、もう1試合勝つと今年中にタイトルショットの機会が与えられるかもしれない。だからこそ、ケイトとの試合は負けることは許されないんだ。僕だってベルトを狙っているからね。

そういう2人が戦うんだから、アグレッシブで激しい試合になるだろう。もう勝つしかない2人のファイトだから。結果的にファンに喜んでもらえる試合になるに違いないよ。日本のファンはケイトの応援をするのは当然だけど、僕らの試合──それとONEカタール大会を楽しんでもらいたい」

■放送予定
3月1日(金・日本時間)
午後9時15分~U-NEXT

■ONE166対戦カード

<ONE世界ミドル級(※93.0キロ)選手権試合/5分5R>
[王者] ライニア・デリダー(オランダ)
[挑戦者] アナトリー・マリキン(ロシア)

<ONE世界フェザー級(※70.3キロ)選手権試合/5分5R>
[王者] タン・カイ(中国))
[挑戦者] タン・リー(米国

<ONE世界ストロー級(※56.7キロ)選手権試合/5分5R>
[王者] ジャレッド・ブルックス(米国)
[挑戦者] ジョシュア・パシオ(フィリピン)

<ヘビー級(※120.2キロ) 5分3R>
アージャン・ブラー(カナダ)
アミール・アリアックバリ(イラン)

<ボクシング147ポンド契約/3分3R>
ズハイール・カハタニ(サウジアラビア)
メディ・ザトゥー(アルジェリア)

<サブミッショングラップリング・フライ級(※61.2キロ)/12分1R>
オサマ・アルマルワイ(イエメン)
クレベル・ソウザ(ブラジル)

<ムエタイ147.75ポンド契約/3分3R>
ザファー・シャイック(トルコ)
ウラジミール・クズミン(ロシア)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
ザカリア・ジャマリ(モロッコ)
アリ・サルドエフ(ロシア)

<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
鈴木真治(日本)
ハン・ズーハオ(中国)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
山北渓人(日本)
ジェレミー・ミアド(フィリピン)

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【ONE166】ボカン戦の敗北から1カ月、カタールで再起戦=山北渓人「勝ち続けてきたスタイルで」

【写真】Me,Weの山﨑剛代表より大量の現地の模様を送っていただきました。多謝(C)TAKESHI YAMAZAKI

3月1日(金・日本時間)にカタールの計画都市ルサイルのルサイル・スポーツ・アリーナで開催されるONE166「Quatar」にて、山北渓人がジェレミー・ミアドと対戦する。
Text by Takumi Nakamura

1月のONE日本大会でボカン・マスンヤネに敗れ、プロ初黒星を喫した山北。外国人選手特有の身体のサイズやフィジカルの強さを痛感しての敗戦から約1カ月、この短期間で劇的に自分を変えることはできないが、マスンヤネ戦の経験からVS外国人選手を想定した戦術や技術の取捨選択はできる。カタール入り山北にストロー級戦線への再浮上をかけた一戦を控える心境を訊いた。


――ONE日本大会でボカン・マスンヤネに敗れたあと、約1カ月という短いスパンで試合が決まりました。

「試合に負けてちょっとだけ落ち込んでいたのですが、こちらからは早めに試合をしたいとお願いはしていて、思ったよりも早く決まってよかったです。次に切り替えられるタイミングだと思って、すぐにオファーを受けました」

――ONEで定期的に試合を組まれる日本人は少ないので、意外だった部分もあったのではないですか。

「もともと去年も結構オファーをもらっていたのですが、怪我で出来なかったり、直前で準備ができていなかったりで、最終的に1試合しかできなかったんですよ。今回は試合に負けたあとだったので、次いつオファーをもらえるんだろうと心配だったのですが、3月のオファーをいただけてうれしかったです」

――練習そのものはすぐに再開したのですか。

「一週間だけ休んで、すぐに試合用の練習を再開しました。準備期間を設けたというよりも、マスンヤネ戦から継続してすぐ練習を再開した感覚です」

――改めてマスンヤネ戦を振り返っていただけますか。

「パワーだったり、レスリングだったり、マスンヤネが強かったというのもあるんですけど、それ以上にそこにビビってしまって、いい戦略で戦えなかったのかなと思います。今となってはいつも通りやればよかったのにな…という思いがありますね。逆にそこ(いつも通りにやる)を再確認できた部分もあるので、今回の方がいいパフォーマンスを見せる自信があります」

――マスンヤネのフィジカル的な強さを必要以上に警戒してしまったのでしょうか。

「そこが強いことは分かっていたのですが、パワーの質が違うというか。僕は練習でも階級が上の選手がやることが多くて、そういう相手にも動ける自信はあったのですが、マスンヤネからはそれとは違う外国人特有のものを感じて、これは全然違うなと思ってしまって。それでメンタル的に悪くなって、いこうと思ってもいけないという状況に陥っていました」

――逆にマスンヤネのような外国人特有のフィジカルを経験すれば、次からそこもイメージしやすいと思います。あの試合でどんなことに気づきましたか。

「あの時は外国人選手と戦うのが2戦目で、その経験自体が少なかったし、ちょっとずつ色んな技術を覚えて柔術も上手くなってきて、下からの寝技にも自信があったんで、そこで戦ってもいいと思っちゃったんです。だから今回はもう一回ちゃんとレスリングをやろうと思って、そこを練習で作り直せたし、試合でもそこを徹底しようと思って、いい教訓になりました」

――では今回は新しいことを取り入れるというよりも、自分の戦い方を微調整しているイメージですか。

「はい。マスンヤネ戦の反省点を踏まえて、これまでのスタイル=勝ち続けてきたスタイルで作り直してきました」

――対戦相手のジェレミー・ミアドにはどのような印象を持っていますか。

「長身で打撃が強い選手だと思うんですけど、見ていてなんでもできる選手だなと。ベテランで組みの対応もできる選手ですが、そこでしっかりテイクダウンして。スタミナには自信があるんで、攻め続ければチャンスは出てくると思うし、いつも通り今までやってきた戦い方で勝ちたいです」

――ミアドは身長170センチ、山北選手とは15センチの身長差があります。マスンヤネとは違う形で外国人選手特有の身体的な特徴を持った選手で、いざ対峙した時にどう対応するかが試されると思います。

「ここ2戦の相手はどちらのグラップラーだったのですが、今回の相手は気持ちでガンガン出てくるタイプで、そこでびびって逃げのテイクダウンにいくとテイクダウンできないと思います。決して打ち合う訳ではないですが、ビビらずに打撃でも勝負してテイクダウンしていきたいです」

――レスリング勝負で競り勝つ。ずばり今回の試合は原点回帰ですか。

「もう一回“我慢比べ”するというか、どちらがやりたいことをやるか。そういう試合になると思うので、僕は自分を貫き通して攻め続けます」

――ミアドは連敗中で、直近の試合で敗れたもの同士の対戦=生き残りをかけた試合です。

「今回は追い込まれているつもりでやらないといけないな、と。ここで勝てば次はいい相手と試合を組んでもらえると思うし、ここで勝ってランカーや上位陣と試合を組んでもらえるような勝ち方を見せたい」

――マスンヤネ戦の初敗北から、どのような巻き返しを見せたいですか。

「前回はいつもの自分の試合じゃなかったので。もう一回、自分らしい試合をして、やっぱり山北はタイトルを狙える選手だなと思ってもらえる結果と内容にしたいです」

■放送予定
3月1日(金・日本時間)
午後9時15分~U-NEXT

■ONE166対戦カード

<ONE世界ミドル級(※93.0キロ)選手権試合/5分5R>
[王者] ライニア・デリダー(オランダ)
[挑戦者] アナトリー・マリキン(ロシア)

<ONE世界フェザー級(※70.3キロ)選手権試合/5分5R>
[王者] タン・カイ(中国))
[挑戦者] タン・リー(米国

<ONE世界ストロー級(※56.7キロ)選手権試合/5分5R>
[王者] ジャレッド・ブルックス(米国)
[挑戦者] ジョシュア・パシオ(フィリピン)

<ヘビー級(※120.2キロ) 5分3R>
アージャン・ブラー(カナダ)
アミール・アリアックバリ(イラン)

<ボクシング147ポンド契約/3分3R>
(日本)
(ブラジル)

<サブミッショングラップリング・フライ級(※61.2キロ)/12分1R>
オサマ・アルマルワイ(イエメン)
クレベル・ソウザ(ブラジル)

<ムエタイ147.75ポンド契約/3分3R>
ザファー・シャイック(トルコ)
ウラジミール・クズミン(ロシア)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
ザカリア・ジャマリ(モロッコ)
アリ・サルドエフ(ロシア)

<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
鈴木真治(日本)
ハン・ズーハオ(中国)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
山北渓人(日本)
ジェレミー・ミアド(フィリピン)

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ABEMA MIKE MMA MMAPLANET o ONE ONE FN13 オサマ・アルマルワイ ガントゥルム・バヤンドォーレン ジャレッド・ブルックス チャンネル マイキー・ムスメシ ルンピニー

【ONE FN13】ジャレッド・ブルックスの挑戦を受けるマイキー・ムスメシ「すぐにムエタイを始める」

【写真】マイキーのMMAを見たくないという意見もあるかもしれないが、この殺気のなさでMMAグローブをはめた試合を見てみたい。まずはミックスファイトか?!(C)ONE

5日(日・現地時間)にタイはバンコクのルンピニースタジアムで開催されるONE FN13「Allazov vs Grigorian」のコメインでマイキー・ムスメシがONEサブミッショングラップリング世界フライ級王座の防衛戦をジャレッド・ブルックスを相手に行う。

ONE世界ストロー級王者の挑戦をタフな試合、極めるのは困難だとマイキーは言う。ただし、ポジションで圧倒できると言葉を続けると同時に、将来的には柔術×柔術のサブミッショングラップリングの試合が重要になってくるが、現時点は異種組み技マッチの必要性をマイキーは説く。グラップリングが、観賞用スポーツとしての地位を確立するために。


──マイキー、まさかONE世界ストロー級王者ジャレッド・ブルックスの挑戦を受けることになるとは思いもしなかったです。

「7月、そして8月とONEが僕の試合を組もうとしたけど、誰も対戦を受けない状態が続いた。そんな時にジャレッド・ブルックスが、僕を指名してきたんだよ。それも挑発しているとか、そういうことではなくて凄くリスペクトしてくれた言葉で。ONEという同じ舞台で戦うMMAのチャンピオンが、グラップリングの世界王者に対して戦おうと言ってくれた。もちろん、その対戦を受けるよね。

僕は毎月のように戦いたい。ある月はMMAファイターと、また次の月は柔術家といった具合でね。サブミッショングラップリングの試合だから、違うフィールドの相手と戦える。凄く楽しい。チャトリにも『いつだって戦う。こんなに楽しいことはない』と伝えていたんだ」

──ところでジャレッドは、マイキーのお姉さんのタミと練習をしていたという風に言っていたのですか。

「彼は僕の姉がATTに在籍した時のメインパートナーだったんだ。僕はまだ高校生で、姉はカレッジに通っていた時で。彼女は毎朝ATTでジャレッドと練習していた。でも、僕はしたことはなくて、タミには『僕に勝たせようと思って、連れてきたの?』って冗談を言っていたんだ。僕はシンガポールにいたから、米国で2人が練習していたかもしれないってね(笑)」

──ハハハハ。ではタミからアドバイスは?

「ないよ(笑)。『ジャレッドは本当にタフなレスラーで、凄く良い動きをするわ』だって。そんなのアドバイスになっていないよね。でも、僕らは本当に尊敬しあっている。それにジャレッドがタフな相手だと分かっているしね。フィニッシュするのは大変な試合になる。彼が僕を極めることができるとは全く思わないけど、凄まじいスクランブル戦になるんじゃないかな。彼のようなタフな相手をフィニッシュできるか、自分を試す試合になる。極めるのは本当に難しそうだから。この試合でフィニッシュできないと、僕の負けだ。そういうつもりで戦うよ。

タフでファンが喜ぶ試合をしたい。ただ、いつもエキサイティングな試合ができるか不安で。凄いプレッシャーを感じているんだ」

──確かにサンビストと戦うと、マイキーはすぐにサブミッションを極めることができます。例えタップを相手がしなくても。そして、もっとディフェンス能力の高い選手との試合が見たくなります。ただ相手がトップ柔術家になると、彼らはまず極められないようアタックよりも防御することにプライオリティをおき、攻め合うという展開にならないです。

「最高の柔術家が戦うと、何も起こらないで終わる。そんな風に柔術を知らない人は思うこともあるだろう。だから今、もっとエキサイティングになる柔術×MMAという試合が必要なんだ。将来的にはきっと柔術×柔術という試合が最も重要視されることになるはず。ただし、今は違う。こういうマッチアップがグラップリングを発展させるために、今は重要なんだ」

──グラップリングは進化が著しく、新足関時代からスクランブル。そして今やパス&トップゲームと試合展開が変わってきています。そして前回のオサマ・アルマルワイ戦では足関狙い、ダブルガードから立ち上がり、パスをしかけつつダース。そこからスクランブルでバック奪取し、最後はRNCで仕留めました。現代グラップリングの全ての要素が詰まった試合でした。

「僕は常に、有効なテクニックを使いたいと思っている。そして、可能な限り最高の技を駆使したい。あの試合ではキャッチを8回は奪っていた。でも、僕はフィニッシュしたかった。だから攻め方を変えて、美しい柔術を披露したいと思ったんだ。その前の試合でモンゴルのガントゥルム・バヤンドォーレンと戦ったときは、レッグロックに固執し過ぎてしまったからね。ヒザは壊したけど、フィニッシュはできなかった。オサマとの試合では、同じシナリオのまま試合を終らせたくなかったんだ。あんな風に途中で攻め方を変えることができたのは、凄く良かったと思っている。前回の試合があったから、ジャレッドとの試合も自信を持って戦える」

──マイキーのイメージは、ガード柔術家だったので新鮮でした。

「本当はガードよりトップの方が得意で、練習ではトップゲームばかりなんだよ。試合は勝つためにガードゲームを選択しているけどね」

──軽量級のトップファイターは、股関節が柔軟でなかなかガードを割らすことなく、下からの仕掛けも豊富です。

「だから楽しいんだよ。僕は23年間、柔術をやって来てプレーガードもプレートップも大好きだから、これからは過去に見せてきたのとは違う柔術を皆に見せたいと考えている。テイクダウンだってできるし、今はベストマーシャルアーチストになる過程にあるんだ。

すぐにムエタイのトレーニングを始める。今年の下四半期にはタイに移り住むからね。僕は本当のマーシャルアーチストになるために、数多くのマーシャルアーツのトレーニングに取り組んで成長したいんだ。リアル・マーシャルアーチスト、本当にマーシャルアーツを愛しているから、色々な練習がしたい」

──ムエタイを練習するということは、将来的にMMAを戦うことも?

「可能性はあるよね。ムエタイの練習をして、どう思うのか。ムエタイが僕の新たな可能性を見出すことになるのか。ただ、MMAを戦うならONEでもフライ級でなくてストロー級で戦うことになるだろう。毎日食べて、減量無しでフライ級だから。1階級下げるのは問題ない。その時に、どんな風に感じるのか。MMAの最軽量の世界チャンピオンと戦うのはイカしているよ。立ってどれぐらい戦えるのか──7年振りにムエタイの練習を再開して確認したい。なんとなくムエタイの経験はあったけど、凄く楽しかった。だから、これからも本当に楽しみでチャレンジングだと感じている。それに僕の柔術がどれだけMMAに通じるかを試したい──その機会があればね」

──それは楽しみですが、その前にブルックスとのフライ級王座防衛戦も心の底から楽しみです。

「僕のサブミッション能力は過去最高になっていることを、皆に見て欲しい。ジャレッド・ブルックスのようなタフな人間をフィニッシュして見せる。柔術家を極めるのより難しいだろうけど……勝つ戦いはできるんだ。でも、フィニッシュをすることは極めて困難だと思う。それが柔術家とMMAファイターの違いだよ。MMAピープルをフィニッシュ……サブミットすることは本当に難しい。ただポジションでドミネイトは必ずできる。

ジェレッドは脚が短くて、足が小さい。そういう選手をレッグロックで仕留めることは簡単じゃないんだ。あの体形はジャレッドに優位に働く。皆、そのことを知らないんだけどね」

──まさにブルックスが、インタビューで足関節は極まらないと話していた内容とズバリ、そのままです。

「でもね、さっきも言ったようにフィニッシュできなければ僕の負けだ。ジャッジの判断で勝つこともあるだろうけど、気持ちとして──それでは僕にとって勝利じゃない。

ジャレッドもきっと戦いを挑んでくるから。絶対にエキサイティングな試合になる。逃げることなく、攻め合ってサブミッショングラップリングのプラットホームを構築するよ」

■放送予定
8月5日(土・日本時間)
午前9時00分~ABEMA格闘チャンネル

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【ONE FN10】オサマの足を狙い続けたマイキー、残り3分でパスに切り替えてRNCでフィニッシュ

<ONEサブミッショングラップリング世界フライ級(※61.2キロ)選手権試合/12分1R>
マイキー・ムスメシ(米国)
Def.8分03秒 by RNC
オサマ・アルマルワイ(イエメン)

いきなり距離を詰めたマイキーが、手四つから引き込み、オサマの左足を抱える。立ち上がるオサマに対し、マイキーは左足を離さない。マイキーは狙いを右足に切り替え、ストレート・フットロックで絞め上げる。さらにオサマの左足も抑えながらヒールフックに切り替えたが、これも極めることができなかった。

足を狙い続けるマイキー。オサマの右足にヒールフックとストレートフットロックを織り交ぜて攻める。オサマも足のクラッチが緩んだ瞬間にバックを狙うも、マイキーがすぐに元の体勢に戻す。ストレートフットロック、ヒールフック、さらにマイキーロックで攻め立てるが、オサマも凌ぎ続ける。

マイキーがセットアップするとレフェリーのシャオリンがキャッチをコールする。その瞬間、オサマがフックされている足を解いた。さらにマイキーがヒールで絞ると、オサマが苦痛の表情を浮かべた。しかし足を抜いたオサマが立ち上がる。マイキーはマットに背中を着けたまま。オサマがガードの中に入ってくると、マイキーは再び足を狙う。

残り3分でトップを奪ったマイキーがパスを狙いながら、ハーフガードのオサマにダースチョークを狙う。オサマが背中を見せたところでバックに回ったマイキーは、オサマの右腕を抑えた四の字ロックからRNCでタップを奪った。2度目の王座防衛に成功したマイキーには、5万ドルのボーナスも与えられた。


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