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【HEAT53】今井舜也との再起戦へ。倉本拓也「負けているのにタイトル挑戦というのはモヤモヤしていた」

【写真】インタビュー開始時は緊張していたが、丁寧かつハッキリとした意志が感じられる倉本(C)SHOJIRO KAMEIKE

27日(土)、名古屋市熱田区の名古屋国際会議場イベントホールで開催されるHEAT53で、倉本拓也が今井舜也と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

志村道場の生え抜きファイターである倉本は、HEATのニューエイジ枠からキャリアを積み重ねた。そしてプロ4連勝後に昨年、HEATと韓国Angel’sFCとの対抗戦に抜擢される。しかし4月は敵地・韓国でソ・ドンヒョンに判定負け。続く8月にはHEATフェザー級のベルトを賭けて、Angel’s FC同級王者のユ・ジュサンと対戦したものの、KO負けを喫している。この2連敗で感じたという「壁」を乗り越えるためには――。再起戦を控える倉本が語ってくれた。


――4日後に試合を控える倉本選手です(※取材は4月23日に行われた)。

「よろしくお願いします。すみません、こういうインタビューに慣れていないので、面白いことは言えないかもしれないですが……」

――いえいえ。現在のコンディションはいかがでしょうか。

「コンディションは、いつもどおりですね。追い込みの練習は終えて、あとは体重調整で少し体を動かすぐらいです」

――倉本選手といえば「志村道場の生え抜きファイター」という印象があります。MMAを始めたのも志村道場だったのですか。

「はい。今30歳ですけど、22歳か23歳ぐらいの時、志村道場に入会しました。当時は太っていて、ダイエットでキックボクシングのクラスに通い始めたんです」

――MMAファイターを目指していたのではなく、ダイエット目的でジムに入会したのですね。

「そうなんです(笑)。昔からMMAは好きで、特に山本KID徳郁さんのファンでした。いつかMMAをやってみたいとは思っていましたが、プロのファイターになりたいと考えていたわけではなかったです。出身地が岐阜で、当時は周りにMMAをやれるような環境がなかったですし。

転職で岐阜から名古屋に出てきた時、引っ越し先の近くに志村道場があったので入会しようと思って。でも当時は、僕が行ける時間はキックボクシングのクラスしかなかったので、しばらくはずっとキックボクシングをやっていました」

――志村道場に入会する前のスポーツ歴を教えてください。

「小学校の時は剣道をやっていました。先に兄がやっていたので自分も剣道を始めたのですが、小学5年生ぐらいの時には辞めていて。そのあと中学では友達と一緒に柔道部に入り、柔道は高校卒業まで続けていました。特に強い学校でもなく、これといった実績もないんですけど」

――ちなみに志村道場に入会した時、「太っていた」というのは何キロぐらいまで……。

「あの頃は95キロぐらいありましたね(苦笑)。100キロまで太るのは嫌だなと思って、志村道場に入会したんです」

――柔道時代は何キロ級で試合に出ていたのでしょうか。

「90キロ級です。それも太ったから90キロ級に出ていたという感じでした」

――現在、MMAではフェザー級で戦っています。すでに減量に入っている今の姿を見ると、90キロある姿を全く想像ができません。

「アハハハ、そうですね。僕が一番太っている時を知っている友達も、久々に会うと『メチャクチャやせたね!』と驚くぐらいなので(笑)」

――それが今やフェザー級ということは、まずダイエットに成功したということですか。

「入会してから半年ぐらいで初めてキックのアマチュア大会に出た時は、80キロ台の中盤まで落ちていました。そのあとジムのクラススケジュールが変わって、MMAのクラスに出られるようになったんですよ。そこからMMAを始めて、HEATのニューエイジ枠で試合をした時は70キロで。さらに怪我をして休んでいる間に『フェザー級まで落とせそうだなぁ』と思ったという流れですね」

――MMAを始めてニューエイジ枠では敗戦もありましたが、プロで4連勝していた時期もありました。

「練習仲間のおかげです。春日井“寒天”たけしさん、透暉鷹選手、元谷友貴選手もATTに行く前は来られてしましたし。ニューエイジで対戦した三宅輝砂選手も、もともとジムが近くて今は練習仲間です」

――本当に多種多様なタイプと練習しているのですね。

「それだけ強い人たちと練習させてもらえるので、これだけ強い選手と練習しているんだから、という自信もあります。でも全然うまく行かないと『自分は大丈夫かな……』と心配にもなりますね(苦笑)。自分としては、とにかく一つひとつ試合で勝っていくことを目標に、ウチの練習についていきました」

――4連勝のあと、韓国Angel’s FCとの対抗戦に抜擢されましたが、2連敗を喫しています。この2敗については、どのように捉えていますか。

「そうですね……。まだキャリアも浅いし、それで海外で試合をするということで、いつもとは違う気持ちもありました。いつもより『とにかく頑張らないといけない』という意識が強くて。結果は2連敗で、自分の中でも『壁に当たったな』とは思っています」

――壁とは?

「まず自分は攻め切ることができませんでした。韓国で試合をした時は、相手の嫌がっている表情も見えていたんです。それまでの試合だったら、あそこで自分も攻め切っていたと思います。インローを蹴られて足が出づらくなってはいましたけど、そういう時こそ勝負を賭けられるかどうかなんですよね」

――対抗戦以降、取り組んできたことはありますか。

「練習環境は変わっていないんですけど、以前よりは自分で考えるようになりました。前は強い人たちとの練習を『こなす』ことほうが強かったと思います。練習中にも自分の動きを確認しながら、自分で『こう動いてみようかな』と考えるようには意識しています」

――それらを踏まえたうえで、今のご自身の強みは何だと思いますか。

「これまで一度、三角絞めでフィニッシュしたことはあります。でも打撃のほうが自分の武器だと思っているので、打撃を生かしていきたいです。
次の対戦相手も――対戦相手については試合を視ても『やりづらい』とは感じないですし、周りからも『相性は良いんじゃないか』とは言われます。自分としても、やりたいことができると考えています」

――2連敗のあと、今回が再スタートともいえる一戦となります。今後の目標を教えてください。

「前回がタイトルマッチで、その前の試合で負けているのにタイトル挑戦――という点は、自分の中でもモヤモヤがありました。次の試合からまた連勝して、しっかり勝っている状態でベルトに挑戦できるようになりたいです。よろしくお願いします」

■視聴方法(予定)
4月29日
午後3時00分~ HEAT オフィシャルYouTubeチャンネル

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【UFC】Road To UFC シーズン3出場選手発表!

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UFCとの契約を争う「Road To UFC シーズン3」の出場選手が発表されました。今年は5月18日、19日に上海のUFCパフォーマンス・インスティチュートにて開催され、トーナメントの無い階級のワンマッチも行われます。

【フェザー級】
原口伸(BRAVE)
安藤達也(フリー)
河名マスト(ロータス世田谷)

【バンタム級】
野瀬翔平(マスタージャパン福岡)
小崎連(リバーサルジム久喜WINGS)
中西透暉鷹(ISHITSUNA MMA)

【フライ級】
松井斗輝(THE BLACKBELT JAPAN)

【女子ストロー級】
本野美樹(AACC)

【非トーナメント戦】
雑賀“ヤン坊”達也(DOBUITA)

各大会のチャンピオン、チャンピオン経験者、若手の有望株がズラッと並ぶラインナップ。今年は誰がUFCとの契約を掴むのか。詳細は追って!
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Road To UFCシーズン3・5月18・19日に行われる4階級トーナメントの全試合発表。ワンマッチにパンクラスライト級王者ヤン坊出場。

jp.ufc.com

男子フライ級(56.7kg以下)
ジー・ニウシュイエ(中国) vs. チェ・ドンフン(韓国)
ジョン・アルマンサ(フィリピン) vs. アンガド・ビシュト(インド)
松井斗輝(日本) vs. ルエル・パニャレス(フィリピン)
キルー・シング・サホタ(インド) vs. イン・シュアイ(中国)

昨年の決勝で鶴屋1RKO負けしたニウシュイエが今年も出場。一回戦の相手のドンフンは、GLADIATORのフライ級トーナメントに出場していたが、Road To UFC出場が決まり離脱が発表されていた。

男子バンタム級(61.2kg以下)
ユ・スヨン(韓国) vs. 野瀬翔平(日本)
ダーエミィスウ・ザウパースー(中国) vs. 小崎連(日本)
キム・キュサン(韓国) vs. 中西透暉鷹(日本)
バーエゴン・ジェライスー(中国) vs. TBD

バーエゴンは昨年のRoad To UFCにも出場し、一回戦で上久保に判定負け。相手は英語版だと同じ中国のLi Yunfengとなっている。ビザの問題のため、直前の欠場選手の場合、中国国内の選手に限定される模様。

男子フェザー級(65.8kg以下)
原口伸(日本) vs. ホン・ジュニョン(韓国)
ズー・カンジエ(中国) vs. 安藤達也(日本)
河名真寿斗(日本) vs. ソン・ヨンジェ(韓国)
シエ・ビン(中国) vs. ハミド・アミリ(アフガニスタン

シエ・ビンは2021年にコンテンダーシリーズ出場。2022年のRoad To UFCに出場したが、一回戦で優勝したイ・ジョンヨンにガードからの腕十字で秒殺一本負けした。アフガニスタンのアミリはアフガン国内で9戦全勝の20歳。

女子ストロー級(52.2kg以下)
ホアン・フェイル(中国) vs. 本野美樹(日本)
フォン・シャオツァン(中国) vs. キラン・シン(インド)
プリヤ・シャルマ(インド)vs. ドン・フアシャン(中国)
シー・ミン(中国) vs. ソ・イェダム(韓国)

フォン・シャオツァンは前戦で本野に勝っており、2年前には本野と対戦するフェイルとも対戦し勝利。イェダムはパンクラス三浦彩佳に判定負け、2022年のRoad To UFCではワンマッチで現UFCファイター・K-1にも出場したヨセフィン・ノットソンと対戦し判定負けしている選手。

非トーナメント戦
女子フライ級
ワン・ツォン(中国) vs. パウラ・ルナ(ペルー)

女子フライ級
ヤン・チーフイ(中国) vs. リサ・キリアコウ(オーストラリア)

ウェルター
バテボラティ・バハテボラ(中国) vs. キム・ハンスル(韓国)

ライト級
キ・ウォンビン(韓国) vs. 雑賀達也(日本)

ワンマッチ4試合も発表。いずれもトーナメントが実施されない階級で、勝ち方によっては本戦契約の可能性もある試合となる。

パンクラスライト級王者のヤン坊が出場。相手のウォンビンはGLADIATOR王者で、2021年のRoad To UFCでは一回戦で鹿志村をパウンドアウトしたが、準決勝でインドネシアのジェカ・サラギにまさかのKO負け。昨年も出場したものの、パンチでダウンを奪った後に後頭部にパウンドを入れてしまい反則負けで敗退となっている。

ウェルター級ワンマッチ出場のハンスルは昨年もワンマッチに出場しKO負け。今年1月のTOP BRIGHTSでグレイソン・チバウ戦が組まれていたが欠場した。相手のバハテボラは昨年ライト級一回戦でウォンビンの後頭部パウンドで反則勝ちしたものの、準決勝の原口戦では体重オーバーで失格となっている。

試合は18日と19日に振り分けられ、アジア圏のプライムタイム(昨年と同じなら日本時間19時開始)に行われる。

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【Road to UFC2024】松井、小崎、透暉鷹、野瀬、安藤、河名、原口、本野。MMAPLANET調べRTU出場選手

【写真】(C)MMAPLANET

5月18日(土・現地時間)&19日(日・同)に中国は上海のUFC PIで開催されるRoad to UFC2024。UFCから正式発表がないが、選手及びマネージメント関連から確認が取れている日本人出場選手と対戦相手を纏めてみた。
Text by Manabu Takashima

アジアでは唯一のUFCへの公式ルート=Road to UFC。しかし、選手の選考基準は曖昧で、3度目の開催を迎える今回も多くの出場希望選手がやきもきしてきた。3月31日を選考の〆とする。4月3日が中国のビザ取得のためにタイムリミット。選ばれた選手はビザ取得のため即連絡が入るが、選考に漏れた選手は連絡がないことで不出場を意味する──などなど、今年も情報が錯そうしまくっていた。

また本来UFCはカードの正式発表等のリリースは通常はなく、選手やマネージメントの自己発信に任されている。対して日本国内はプロモーションとメディアのなかでオフィシャル発表を待つという慣例が存在している。Road to UFC出場メンバーの公式発表がなかなか行われないのは、ビザ取得など選手の顔触れが変更されることなども考慮されているという話も伝わってくるが、そのような状況下で選手個人や出場していた団体が公にするケースも出てきた。ここではソースが明らかでない選手を除き、MMAPLANETが選手及びマネージメントに出場の確約があることの確認を取れた選手について言及したい。


【フライ級】
松井斗輝
対戦相手ルエル・パナレス

Grachanでデビューしンクラスでキャリアを積んできたTHE BLACKBELT JAPAN所属の松井が、昨年の鶴屋怜に続き同ジムよりも出場権を得た。キャリア6勝1敗の24歳、伊藤盛一郎や福田龍彌が選外となったことを考えると、このレコードと若さは今のUFCが欲しているゾーンにいるということだろう。

(C)BRAVE CF

松井の対戦相手はフィリピンのルエル・パナレスだ。

レコードは松井と同じく6勝1敗。松井が初めて海外で戦うのに対し、パナレスはUAEWでUAE、BRAVE CFでバーレーンとインドネシアでの試合を経験してきた。ゴリゴリのテイクダウン・ファイター=ムハンマド・サロハイディノフとの敗北から再起戦がUFCを賭けた戦い。スタイル的に初戦以降の対戦相手、つまりは他の出場選手が気になるところだ。

そのフライ級では日本でも一部で猛烈に注目されていたチェ・ドンフンの出場も決まった。

韓国のDouble GFCフライ級王者で、GLADIATORフライ級王座決定トーナメント準決勝出場を決めていたチェ・ドンフンもUFC行きを賭けた戦いにステップアップ。

堅実な戦いができるフィニッシャーの初戦の相手は、前回の準優勝者チーニョーシーユエだ。

エンボー・ファイトクラブ出身、UFC PI所属の中国MMA界のエリートコースを行くチーニョーシーユエと、韓国海軍出身のイケメン=これは興味深い顔合わせとなる。

【バンタム級】
透暉鷹
対戦相手キム・キュソン

小崎連
対戦相手ダールミス・チャウパスゥイ

野瀬翔平
対戦相手ユ・スヨン

Road to UFC出場を狙い、フェザー級からバンタム級に落とした透暉鷹は、昨年のクリスマスイブに河村康博を初回肩固めで斬って落とし、パンクラス二階級制覇を果たした。

大手エージェントとの契約もなく、所属ジムの代表がコーチング修行で得た人脈からの出場権獲得。透暉鷹の意思の強さと周囲の向上心と合致しての挑戦となる。

透暉鷹の初戦の相手は、韓国のキム・キュソンだ。母国ではTOP FC、そして日本、ONEでキャリアを積んできた元Evolve MMAファイターだ。キャリア12勝5敗でHEATで加マーク納、春日井たけし、TOP FCでNavE、ONEで藤沢彰博、若松佑弥と日本人選手との対戦も多い。×日本勢の戦績は3勝2敗で透暉鷹としては、当然遅れを取ることはできない

そんなキム・キュソン、一番最近の試合で魔のNAIZA FCでカザフスタン人選手に勝っているのが不気味だ。

意外というと失礼だが、小崎の選出には驚かされた。KROSS X OVERとDEEPで活躍中の小崎は戦績6勝0敗2分で、フィニッシュが5つの22歳。

彼もまたUFCが求めるゾーンのファイターといえる。

その小崎と相対するのは、昨年の準決勝でイ・チャンホに敗れたダールミス・チャウパスゥイ。とはいえ、イ・チャンホを序盤は圧倒したテイクダウン能力の高さは、小崎が未経験の世界といえる。カザフスタン国境ウィグル出身のフィジカルモンスター超えなるか──小崎のフレッシュさに期待だ。

小崎以上のサプライズは3年連続出場となった野瀬だろう。

これまで準決、初戦敗退も2月のRIZIN LANDMARKで改めて国内バンタム級のトップクラスである強さを見せつけた野瀬。

対するは一時はDEEP、Black Combatとアジア3カ国のバンタム級を制したユ・スヨンだ。UFC行きが掛かっていなくとも、興味深いマッチアップといえるタフファイト。当然、野瀬としてはグラウンドに持ち込めば、勝機が増す。その一方で、ユ・スヨンもれっきとした柔術黒帯で、しっかりとMMAに適合した寝技を持つ。それでも野瀬としては組み技勝負、いかに自分の庭に持ち込み、その庭での力比べとなる。

【フェザー級】
安藤達也
対戦相手チュウ・カンチエ

河名マスト
対戦相手ソン・ヨンジェ

原口伸
対戦相手ホン・ジュンヨン

(C)ONE

昨年3月のONE FFのアリ・モタメド戦の逆転勝利もチャトリCEOに評価されず、昨年のRoad to UFCのオファーを蹴っても安藤のONE本戦出場はならなかった。

この間、コンテンダーシリーズからのオファーもあった安藤が、34歳にして最後の挑戦に挑む。

その行く手を阻もうとするのは中国のチュウ・カンチエだ。レコードは18勝4敗の28歳。中国国内でしか試合をしておらず、実力を推し量るのが困難な相手だ。昨年7月に20秒で勝利している韓国のイ・ミンヒョクはパン・ジェヒョクにスプリット判定負け、工藤諒司にも判定負けをしているファイターで、中国人ファイターはもう強くて当たり前という想いで戦う必要がある。

デビュー戦、LFA、GLADIATORフェザー級王座決定トーナメントと躓く度に力をつけてきた河名マストも、いよいよ盟友・中村倫也の背中が見えていた。

特にパン・ジェヒョクとの連戦で競り負けから、完勝と河名は自身のポテンシャルを最大限に使うことができるようになった。対するソン・ヨンジェは6勝0敗5つのKO勝ちと1つの一本勝ちを誇るフィニッシャーだ。全て試合をAngel’s FCで戦い、バンタム級とフェザー級の王座を獲得している。

豪腕ファイターのソン・ヨンジェだが、一時期4年近いブランクもあり、ここ2試合は秒殺で組み力に関しては判断材料が少ない。ともあれ一発で試合を終らせる力を持つソン・ヨンジェを相手に、河名がいかにオアシスに突っ走れるのかに勝負は掛かってくるだろう。

また前回のライト級決勝でロン・チュウに敗れ、キャリア初黒星を喫した原口伸も、ビザ取得ギリギリの段階でオファーがきた。Road to UFCファイナルに敗れた後は、そのまま本戦出場という交渉もあった原口だが、適正体重のフェザー級での出場は今後のことを考えると──それでも簡単ではないが、好判断と思われる。

対する対戦相手のホン・ジュンヨンは2022年の初戦で松嶋こよみに接戦の末敗れている選手だ。その後はマーシー・グローブTVとインドネシア人ファイターを破り、Angel’s FCライト級王座を奪取──も、現状の力は測定が難しい。とはいえ簡単な相手でないことは明らかで、松嶋戦でも見せた様にタフファイトになった時の心の強さを原口は凌駕しなければならない。

【女子ストロー級】
本野美樹
対戦相手フォン・フェイアール

今年からライト級でなく女子ストロー級が実施されることとなり、日韓有数の女子ファイターに声がかかるなか、日本では出場を固辞する選手もあったようだが、本野美樹のチャレンジが決定した。

準々決勝で戦うフォン・フェイアールは、本野ともにフン・シャオカンに敗れている。未確認情報だがフォン・フェイアールを含め4選手が出場するという中国人女子選手、その中の一人にフン・シャオカンも含まれているという。

つまり本野とフォンにとって、Road to UFCはRoad to フン・シャオカンへのリベンジでもある。またかつてパンクラスに参戦経験のある韓国のソ・ユダンも出場し、中国のシー・ミン戦が決まっている。

現状、8人の日本人選手出場。今年はワンマッチも1日に4試合組まれるという話もあり、この他にも日本人選手の出場もあるかもしれない──中国、インド、タイ、インドネシア、そしてついにあるのか中央アジア勢の参戦等々、オフィシャル・アナウンスを待ちたい。

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【Pancrase342】5月のニューピアで平田直樹✖Ryo。避けろ、恐怖の双六行き=葛西和希✖丸山数馬!!

目指す場所に近づくために、平田に必要なことは目の前の相手に勝ち続けること(C)MMAPLANET

9日(火)、パンクラスより5月25日(土)に東京都港区のニューピアホールで開催されるPancrase343の追加カードが発表され、平田直樹がRyoと対戦することが明らかとなっている。
Text by Manabu Takashima

29日(月・祝)に立川大会を控えているパンクラスが、ポスト30周年記念大会といえるニューピアでのイベントで粒ぞろいといえるカードを揃えてきた。


平田は昨年4月のパンクラス初参戦から1年で4連勝という結果を残し、タイトルコンテンダーの亀井晨介を倒し──現在ランク2位で──フェザー級のベルトが見えてきた。

しかし、KOP新居卓はRIZINでの活動、もしくは強豪海外勢との対戦を求めており、平田の立場は宙ぶらりんになっており、柔術やグラップリングでも戦いながら他のステージを平田も求め始めたという話も伝わって来ていた。

そのような状況下で、ランク3位のRyoとの上位ランカー対決が決まった。Ryoは現バンタム級KOP透暉鷹に大逆転勝利を収めて以降、魔の4連敗を喫したものの昨年7月に西の実力者=名田英平を下し復活、クリスマスイブ大会では平田と同じく若さの台頭と言っても過言でない栁川唯人を破り連勝中だ。

しつこさと一発を併せ持つRyoとの対戦、激闘にならず平坦な勝ち方ができれば──平田直樹はますます力をつけている証となろう。

また元NEXUSフライ級王者からRIZINを経て浜本キャット雄大がパンクラス初出場を果たし、グアムのジョセフ・カマチョと戦う。昨年7月に計量失敗しキャッチ戦で前田浩平に勝利しているカマチョはLFAで1勝2敗のファイターだけに、浜本にとっても北米基準の実力査定ができるマッチアップといえる。

またマニア垂涎枠といっても過言でないライト級戦=葛西和希✖丸山数馬という一戦も決まっている。プレスリリースの「ベルトを巡る動きが混沌とし、1敗が大きく後退させてしまう」という一文の通り、このような対戦で敗れると試合の機会は巡って来ても、サイコロの目が3までしかないような──上への道が大きく開かない厳しい双六合戦がパンクラスではまま見られる。ここに入ると、スポットが当たるまで1年、3試合は待たないといけない。その状況を避けるには葛西、丸山共にこの試合を生き残るしかない。

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【Pancrase341】井村塁戦に向けて、田嶋椋「試合をするたびに、試合の楽しみ方が分かってきた」

【写真】弱い自分を認識する。その作業の繰り返しで、人は強くなれると思います。目を背けない限り(C)MMAPLANET

今週末=31日(日)に東京都立川市の立川ステージガーデンで開催されるPANCRASE341で井村塁と対戦する田嶋椋。松岡拓と共に戦った格闘代理戦争-THE MAX-の振り返りから、自身のファイトに関してインタビューで応えてくれた。
Text by Manabu Takashima

忘れてしまいたい──でも、乗り越えないといけない中島太一戦を消化し、笹晋久を経て井村と相対する田嶋。その想いとは。

<田嶋椋&松岡拓インタビューはコチラから>


──では格闘代理戦争の監督ではなくファイター田嶋椋のインタビューを始めさせていただくにあたって、MMAPLANETとしては昨年4月の中島太一選手との試合に関して尋ねないとわけにはいけなくて……。

「ちょっと、そこは……(苦笑)」

──試合内容、試合後の反応と全ておいて、あの試合を乗り越えることができていると捉えて良いでしょうか。

「そうですね……あの試合は、何もできなかったので。やはりSNSの反応は、相当なモノだったので……」

──全15試合のロング興行で、14試合目。その前の2試合の5Rの戦いも正直、鑑賞用スポーツとしては非常に厳しかった。そのような状況下で、見ている者にストレスが溜まっていたと思います。

「でも、それはそうなるよなという試合でした……。自分が見ていても、そうなったと思います。中島選手と向き合った時、こっちの作戦が全部通用しないという風に感じてしまったんです……。気持ちで……打撃で振ってとか、行こうというのもありました。でも、それをすると完全に死ぬなというイメージが自分のなかで固まってしまって。

そういうモノを壊すというか……あの時は、冷静に自分のなかで全てが見えてしまったので、もっと気持ちを出して行けるようにならないといけない。そこを学びました。試合後も太田(純一)代表とも色々と話して、改善していこうと」

──それを12月の笹晋久戦でぶつけることはできたという感触はありますか。

「ありました。前に出て、全ラウンドを取りに行くぞという気持ちは出せたと思います。笹選手のように強い選手と真っ向から戦えて良かったです」

──ただ難しいですよね。冷静さも必要で、バカにもなれないといけない。

「いや、その通りなんです。その両方が欲しいです。冷静過ぎるとガッと行けない。熱すぎても隙ができる。そのバランスが大切になってきます」

──そういうことで考えると、次戦の相手である井村選手はガンガンと攻めてくる印象の強い選手です。

「井村選手は攻撃を受けながら、攻める選手ですよね。そういうガツガツくるタイプの相手だと、こっちが冷静でいれば冷静でいるほどミスを回収することができます。そこでこっちが熱くなると、どっちかが致命傷となる攻撃を被弾する賭けのような勝負になってしまいます。だからこそ、次の試合では冷静になることが必要だと思います」

──井村選手はピンチになっても、動き続けて盛り返す。そんなファイターでもあるので、そのペースに巻き込まれないためにも冷静さをキープする必要があると考えますか。

「冷静に戦うのは前提として、冷静過ぎると中島選手との試合のようになってしまう(苦笑)。自分のペースで戦えている時は冷静で良いです。同時に乱戦に巻き込まれた時に冷静さをキープするのか、ギアを上げるのか。そのバランスを如何に取るのか。そこに関しては、自分のなかでは今はできるようになっていると思っています」

──高い山の頂上で、景色を見て怖いと感じると恐怖で。綺麗だと思えると、楽しめる。気の持ちようというのはあるかもしれないです。

「ハイ。自分は、試合は結構試しめる方なんです。楽しく……頭は冷静さを保っても、心はホットに戦いたいですね。そこは積めてきたと思います。試合を重ねるたびに、試合の楽しみ方が分かってきたというか……まだまだですけど、色々なモノが見えてきている感じはあります」

──中島選手との試合前に、その中島選手を越えるとRoad to UFCからUFCという目標を持っていました。今、あの目標というのは?

「自分のUFCで戦いたいという気持ちは変わらないです」

──そうなるとパンクラス内ではRoad to UFCを見据えている透暉鷹選手が、バンタム級のチャンピオンです。そこに向けて、今回の試合の意味合いをどのように考えていますか。

「今回の試合は1位と3位だし、次期挑戦者決定戦の位置づけにある試合だと思います。なので、ここでしっかりと勝って……。透暉鷹チャンピオンは『パンクラス内では、戦う相手は想定していない』という発言をしているので、『舐めるなよ』という試合をしたいです。

透暉鷹選手の視界に自分が入るとためにも、全ラウンドで圧倒して井村選手が『もう、コイツとはやりたくない』と思わせるぐらいボコボコにしたいです」

──では最後に、その想いを込めて井村選手との試合に向けて一言お願いします。

12月の笹選手との試合と比較すると、寝技でも打撃でも全てにおいて上がっていると自信を持っています。前回の試合はまだ納得できるまで行っていないので、自分が納得できて見ている人に楽しんでもらえる試合がしたいです」

■視聴方法(予定)
2024年3月31日(日)
午後1時00分~ U-NEXT 、PANCRASE YouTube メンバーシップ

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【Gladiator CS01】河名マストの挑戦を受けるパン・ジェヒョク「仮面を被っています。もっと危ないヤツ」

【写真】嫌われているのか──と思うほど、無口なパン・ジェヒョク。まさにKorean Quiet Warrior (C)MMAPLANET

本日16日(金)、GLADIATORの新しい試みGLADIATOR CHALLENGER SERIES01「Bang vs Kawana Ⅱ」が開催される。無観客&配信に特化した大会のメインでGLADIATORフライ級王者パン・ジェヒョクが、河名マストの挑戦を受ける。
Text by Manabu Takashima

昨年6月に一度は倒した相手の挑戦を受けるチャンピオンが、自身がどこで、どのような環境で戦うのかをしっかりと見極めていた。そこがパン・ジェヒョクというファイターのクレバーさ。直径7メートルから6.15メートルになる今回の戦いは、アウトストライカー&ディフェンシブレスラーの彼をどのように変えるのか。その言葉から探ってみたい。


──2月16日、河名選手の挑戦を受けて初防戦を行うことが決まりました。このオファーが届いた時は、どのような気持ちでしたか(※取材は1月18日に行われた)。

「9月にチャンピオンになった後、2カ月後から試合をしたいと思っていましたが、この時期に試合ができることはちょうど良いと思いました。個人的には同じ相手と戦うことは好きではないですが、GLADIATORは河名選手をプッシュしているんだなと思いました」

──つまり河名選手のための選手権試合だと?

「そこまでは思わないですけど、河名選手はGLADIATORでたくさん戦っていますし団体が彼を認めているんだなと」

──河名選手もそうですが、この時期にベルトが欲しいと思っている日本人選手の多くがRoad to UFCを狙っています。ベルトを巻いているパン・ジェヒョク選手は今後のキャリアをどのように考えているのでしょうか。

「RIZINで戦いたいと思っていますが、実現していません。当然Road to UFCやUFCという話があれば良いですし、GLADIATORのタイトルホルダーとして他の団体に挑戦したい気持ちです」

──そのためにも大切な初防衛戦となりますが、改めて河名選手の印象を教えていただけますか。

「前に戦った選手はワンディメンションなレスラーでしたが、それからどんどん打撃が上手くなってウェルラウンダーになっていると思います」

──河名選手はパン・ジェヒョク選手に対して、前回の試合後に腰が柔らかくてテイクダウン防御力が高い。苦手なタイプの選手だと言っていました。

「しっかりと自分のことを評価してもらって、感謝します。パンクラスでもワンディメンションな透暉鷹選手と戦った時も、自分をテイクダウンするのに苦労していました。あの時も圧を掛けて、彼を苦しめることができました。自分自身でも、レスリングはそこそこできると思っています」

──ところで河名選手の12月の試合もチェックされたと思いますが、どのような感想を持ちましたか。

「9月のユン・ダウォン戦を見ても、パンチにパワーを乗せることができるようになってきたと思います。12月のチハヤフル・ズッキーニョス戦は打撃を自信を持っているように感じました。ただ彼が打撃を怖がらなくなっているのであれば、打撃戦にも応じてくるでしょう。そうなると、カウンターを決める場面も増えますね」

──やはりパン・ジェヒョク戦の打撃は、カウンターが一番の武器だと。

「自分の打撃は2つの武器があります。カウンターと、プレッシャーをかけて攻め続けること。この2つの攻撃パターンで攻めようと思います」

──パン・ジェヒョク選手の打撃の圧。河名選手のレスリングの圧。そこが鍵を握りそうなファイトです。

「河名選手が打撃戦が構わなくなっているように、自分もレスリングになっても大丈夫だと思えるだけ練習をしています。次の試合では防御だけでなく、攻めるレスリングを見せることができると思います。それだけ練習してきましたし、だからこそ打撃、レスリングだけでなく柔術も含め全局面で戦えるので河名選手もしっかりと気を付けて戦うことをおススメします」

──今回、無観客での試合になりますが、そのような環境をどのように思っていますか。

「またパンクラスの時の話になってしまいますが、背が高い選手と戦った時(亀井晨介戦)に自分のヒットには会場は静かなままで、相手の拳が届いただけで大きな声援が挙がっていました。あの環境は審判の判断を誤らせると思います。だから無観客は自分にとって有利に働くと思います。

それにジムで練習している時のような楽な気持ちで戦えるんじゃないかと思って、楽しみにしています。ケージが少し小さくなることもポジティブに考えています。本来は広さを使ったファイトを得意としていますが、ケージが小さくなるなら、それだけ圧力がかけやすくなるのでインファイトもしやすくなりますね」

──ところで、自分が韓国人選手をインタビューした時には『男として──』という様な威勢の良い言葉が聞かれることが多いのですが、パン・ジェヒョク選手はいつも本当に落ち着いた返答ですね。

「まだ仮面を被っています(笑)。本当はもっと危ないヤツだと思いますが、試合前は冷静でいたいです。それに日本のファンの人達も、そういうキャラは望んでいないと思います。ファンの皆さんの志向に合わせています(微笑)」

■視聴方法(予定)
2月16日(金)
午後6時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル

■ Gladiator CS01計量結果

<Gladiatorフェザー級選手権試合/5分3R>
[王者]パン・ジェヒョク:65.75キロ
[挑戦者]河名マスト:65.65キロ

<Progressフォークスタイルグラップリング・フェザー級王座決定戦/5分3R>
竹本啓哉:65.8キロ
竹内稔:65.4キロ

<ミドル級/5分3R>
三上ヘンリー大智:84.2キロ
アン・ジェヨン:84.1キロ

<Progressフォークスタイルグラップリング88キロ契約/5分2R>
グラント・ボクダノフ:84.0キロ
大嶋聡承:86.0キロ

<Gladiatorフライ級王座決定T準々決勝/5分3R>
和田教良:57.0キロ
チェ・ドンフン:56.6キロ

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45 AB ARAMI MMA MMAPLANET NØRI o PANCRASE Pancrase341 RIZIN SARAMI YouTube   アキラ シュウジ・ヤマウチ パンクラス ライカ 中村K太郎 中田大貴 井村塁 大沢ケンジ 杉山しずか 松本光史 沙弥子 渡邉史佳 田嶋椋 端貴代 透暉鷹 重田ホノカ 雑賀ヤン坊達也

【Pancrase341】追加カード会見第一部。天弥「全勝で松本選手にも勝つ」。田嶋椋「俺もできるぞ」

【写真】タイトルに直結する試合も発表された(C)MMAPLANET

8日(木)、東京都新宿区のサンエービルで3月31日(日)に東京都立川市の立川ステージガーデンで開催されるPANCRASE 341の追加カードの記者会見及びタイトル戦調印式が2部制で行われている。
Text by Manabu Takashima

3月最終週に実施されることとなった春の大箱大会は、既にアトム級クイーン・オブ・パンクラス決定戦として同王座決定トーナメント準決勝を勝ち抜いたSARAMI✖沙弥子戦を筆頭に7試合が明らかとなっていた。

今回の会見ではライト級KOPC=アキラ✖雑賀ヤン坊達也、フライ級QOPC=端貴代✖重田ホノカ、バンタム級=田嶋椋✖井村塁、フェザー級の国際戦=中田大貴✖シュウジ・ヤマウチ、ライト級では松本光史✖天弥、そして女子フライ級が2試合=杉山しずか✖ライカ& NØRI✖渡邉史佳の7試合が発表され、一部はタイトル戦以外の追加カード出場選手が揃い、二部は3つの選手権試合の調印式という段取りで会見は進んだ。

ライカの「今回、30周年記念に呼んでいただいてありがとうございます。思い切り全力で戦いたいと思います。お願いします」という意気込みでスタートした第一部の会見は以下のように順次、選手達が抱負を語った。

杉山しずか
「今年の初試合、パンクラスで初試合ということで良い試合、素晴らしい試合と言われるモノを皆さんに見せられるように頑張ります」

渡邉史佳

「1年振りの試合になるんですけども、記念大会に呼んでいただけて有難いと思っています」

NØRI

「30周年という記念大会に今回も出場させていただけて、光栄に嬉しく思っています。

今回、女子のカードがけっこうあるので、その中で自分の好きな戦いで一番良い試合をしたいと思います」

井村塁
「パンクラス30周年、出ることができて光栄です。地元立川でしっかりと勝って、年内中にベルトを獲りに行きます」

田嶋椋
「30周年記念大会に呼んでいただき、ありがとうございます。今年一発目の試合なんで、しっかりと暴れたいと思います」

中田大貴
「去年悔しい思いをして。毎年、ベルトが獲れそうな距離でポカしてしまって。

それが悔しくて。でも、今年はホントにしっかりと創りなおして絶対にベルトを獲りに行きたいと思います」

天弥
「ここで松本選手を倒して、年内にベルトを獲れたらなと思っています」

松本光史

「しっかりと仕上げて、良い試合をしたいと思います」

ここからはMMAPLANETの質問に対する、選手たちの返答をお届けしたい(※要約)。


──杉山選手、8日前に試合をする人が同じ家にいるとどのような空気になるのでしょうか。

杉山 配信を視てくださっている方に説明をすると、中村K太郎選手のことですね。RIZIN神戸大会に出るんですけど、私も応援に行きますし、試合の日というのは自分で整えるモノなので。とりあえず家の中は大変なことになると思いますが、むしろ同じ大会に出る方が大変かもしれないです。私の方は勝利を見届けるので、家の片づけをやってほしいと思います。

──先日某サイトのインタビューでチャンピオンの透暉鷹選手から「パンクラスのバンタム級で戦う相手がいないので、強い外国人選手と試合がしたい」という発言が聞かれました。この言葉、どのように受け止めていますか。

井村 自分、あと一歩のところでベルトに挑戦できなくて。
まぁ、負けて。言われてもしょうがないかなと。なんで勝ち続けて、かつ内容もそうなんですけど、しっかりと魅せて挑戦して勝つ。そういうことかなと思っています。

田嶋 実力がないと思われてしまうのは、自分が良くないので。

しっかりと試合で俺もできるぞというところを見せて挑戦したいです。

──中田選手、コリアンゾンビMMAとチーム・スタンガンで練習してきたことに関して、師匠の大沢ケンジさんが『韓国もやっていることはHEARTSと同じだ。圧を掛けてガンガン殴る。俺たちは間違っていない』と自信を深めていましたが、中田選手が掴んでくることはそこではないのではないかという気持ちもあります。韓国での練習で何を掴んできましたか。

中田 韓国はスパーリングが凄く多い環境でした。たくさん韓国の選手とスパーリングをしてきて、凄く良い経験になったと思います。でも技術的な面に関しては、日本でしっかりと考えながらやった方が、自分が強くなるには良いんじゃないかなと思いました。と同時に強い相手とスパーリングをするという点では韓国での練習は凄く実のある時間だったと思います。

──今回、シュウジ・ヤマウチ選手と戦ううえで韓国人選手のフィジカルを経験したことはどのような意味があると捉えていますか。

中田 そうですね、そういうフィジカルとメンタル。韓国の選手は前に出てくる選手が多かったので、そういったところで凄く良い練習になりました。

──松本選手、対戦相手がついに2勝1敗の若い選手を迎えることになりました。現状、2勝1敗の選手と戦うことをどのように思いますか。

松本 えぇと戦績はそうですけど、映像を視ると強い選手だと思います。ちゃんと取れれば、僕が上がることができる選手だと思います。

──その言葉を受けて、天弥選手。一言お願いします。

天弥 2勝1敗ですけど、その1敗は自分がグラウンドでヒザを蹴ってしまって……自分が悪いんですけど、特に負けたと思っていないので。

全勝で、このまま松本選手にも勝ちたいと思います。

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45 Grachan Grachan67 MMA MMAPLANET o TSUNE UFC YouTube   リオン武 修斗 南友之輔 御代川敏志 徳弘拓馬 手塚基伸 日沖発 松場貴志 透暉鷹 金原正徳

【Grachan67】南友之輔と対戦、徳弘拓馬 with 日沖発「3歳から発先生の試合を観ていました」

【写真】戦極、修斗、カナダTKOのベルトが並ぶstArtジムにて(C)SHOJIRO KAMEIKE&MATSUNAO KOKUBO

2月4日(日)、大阪府豊中市の176boxで開催されるGrachan67で、徳弘拓馬が南友之輔と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

徳弘は2022年、日沖発が主宰するstArtからデビュー。その後、アマチュアMMA全日本フェザー級を制し、昨年10月のグラチャン大阪大会で初勝利を挙げた。そんな徳弘が師である日沖とともに、出会いからこれまでのキャリアと今後の目標を語ってくれた。


――徳弘選手がグラチャン大阪大会でプロ3戦目を迎えます。徳弘選手は前戦も大阪で、名古屋から大阪で試合経験を積む形となっていますね。

前戦は昨年10月、有田一貴をバックマウントまで奪いユナニマス判定勝ち(C)SHOJIRO KAMEIKE

日沖 そうですね。まず現状として、名古屋は以前よりMMA大会が少なくなっています。一方、大阪であれば名古屋からも出やすいという面があって。グラチャンは一度、自分がグラップリングで対戦させていただいた縁もあって、徳弘がキャリアを積む場として良いんじゃないかと思いました。

――名古屋でMMA大会が多く開催されていた時代……日沖さんがキャリアを積んだ名古屋市公会堂と、鶴舞公園の桜が懐かしいです。現在21歳の徳弘選手は、その時代をご存じですか。

徳弘 はい! もともと僕の父がアライブの会員で、僕も3~4歳の頃に発先生の応援に試合会場へ行っていました。

日沖 実は戦極の試合も観に来てくれていたんですよ。

徳弘 戦極のタイトルマッチは会場に行けず、テレビで視ていたのですが、発先生が戦極で金原正徳選手と対戦した時(2009年8月、日沖が判定勝ち)は視に行きました。あと修斗のベルトを巻いた時(2010年5月、リオン武から修斗世界フェザー級を奪取)も現地で観ています。その時は全然、格闘技は全くやっていなかったのですが……。

――お父さんと一緒に格闘技をやろうとは思わなかったのですか。

徳弘 そこまで考えながら、発先生の試合を観ていたわけではなかったですね。

――では、その徳弘選手がなぜMMAを始めることになったのでしょうか。

徳弘 stArtがオープンした頃、僕は中2~3でサッカーをやっていました。高校に進学後もサッカーを続けようと考えていて、そこで父の勧めもあって発先生のフィジカルトレーニングをパーソナルで受け始めたんです。

日沖 3~4歳の頃からウチに通い始めるまで、ほとんど会っていなかったのでビックリしましたよ。急にデカくなっていて(笑)。

徳弘 アハハハ。その流れで柔術クラスに参加させてもらうようになりました。高校時代はサッカーを続けながら週2~3回、打撃とか柔術をやらせてもらっていて。サッカー部を引退したあとは毎日stArtに来て、練習していたらアマチュアMMAの試合に出るようになっていました。

――その間、日沖さんは徳弘選手がサッカーから離れてMMAをやるように仕向けていたのですね。

日沖 そんなことはしません(笑)。実際のところ、僕は無理に試合を勧めたりはしないんですよ。むしろ、ちゃんと練習しない子以外は試合に出ないほうが良いと思っているので。でも彼は試合に出るようになって、さらに一生懸命練習するようになりました。もちろん当時の実力はまだまだし、今も修行中の身です。でもMMAへの取り組み方を見て、彼は伸びていくだろうと思っていました。

――幼少期の徳弘選手にとって、日沖さんはどんな存在だったのですか。

徳弘 試合を観るたびに勝っていたので、凄い選手だなと思っていました。

日沖 本人の前で悪く言いませんよ(笑)。

徳弘 いえ、本当です! カッコイイ選手だと思っていました。

――では現在、日沖さんの悪いところや「ここは直してほしい」という部分はありますか。

日沖 これ、MMAPLANETさんに載るからね。

――圧力をかけてないでください(笑)。

徳弘 本当に無いです。人間的にも尊敬していますし、格闘技だけでなく人として在るべき姿を示してくださるので。それによって自分も成長できています。

日沖 ……これはカットで(苦笑)。

――何を照れているのですか(笑)。日沖さんとしては、幼少期から知っている徳弘選手から「MMAをやりたい」と聞いた時は、嬉しかったのではないですか。

日沖 その時はもちろん、何より練習していく中で『これは本気だな』と分かった時は嬉しかったです。こう言うのも何ですが、アライブでもstArtでも、いろんな人たちを見てきて――言うだけの人っているじゃないですか。「プロになりたいです!」「チャンピオンになりたいです!」と言うのは誰でもできるけど、実行するにはそれなりの覚悟が伴わないといけない。徳弘の場合は、ウチへ通ううちに取り組み方が変化していったんですよ。

――どのような時に、徳弘選手の変化を感じたのでしょうか。

日沖 具体的に「この時!」というよりは、とにかく毎回練習を休まない。隔週で日曜日の練習をやっていて、「疲れが溜まっていたら休んでいいよ」と言っても休みません。そういう姿勢を見ていると、いろいろ協力してあげたいなと思いますよね。

徳弘 ありがとうございます。サッカーを引退した直後は、そこまで「MMAのプロ選手になりたい」という気持ちはなかったです。ただ、やりからにはMMAを頑張りたい。強くなりたい。もともと運動神経が良いほうではないので、そんな僕が練習を休んではいけないと思っていました。

日沖 お父さんの勧めも大きいですね。お父さんは趣味で続けながら、柔術の黒帯を巻いていて。

徳弘 僕がMMAをやると言った時、父も嬉しそうでした。今もすごく協力的ですし。

――徳弘選手は2022年5月、HEATでプロデビューし、TKO負けを喫しています。

徳弘 あの試合でプロの厳しさを知り、もっと格闘技に懸けて練習しないといけないと思いました。今あの試合を振り返っても、当時はその気持ちが足りなかったです。負けた試合のことを思い出しながら、自分に活を入れるようにしています。

日沖 あのデビュー戦は、まだアマチュアでしたね。もともとHEATのニューエイジというセミプロ枠に出場する話が進んでいて、そのなかでプロキャリアのある選手とプロ枠で試合をしないかというお話を頂いたんです。彼にとってはチャンスではありましたが、やはり現実的には相手のほうがキャリアもあり、勝てませんでした。そのあとアマチュアで数戦し、アマチュアMMA全日本で優勝して昨年10月のグランチャン大阪大会に出ました。だから、前回の試合が本当のプロデビュー戦だったと考えています。

徳弘 アマチュアMMA全日本で優勝して、次はプロとして戦うとなった時、改めて「プロとしてどうあるべきか」ということを考えるようになりました。

「鈴木社長になるための練習」(by日沖)という三転倒立からの回転(C)SHOJIRO KAMEIKE

日沖 彼の一番の良さは、真面目なところです。センスが良い選手、身体能力が高い選手はたくさん見てきました。でも結局は練習を休んだり、試合で勝っているのに途中で諦めたりするケースもあって。そんななか、彼はコンディションを維持しながら練習し続けることができる。長い目で見たら、それが一番だと思うんですよね。目の前のことだけを見ていると、うまくいかないことだってあります。でも、この姿勢で続けていると強くなっていく。そう考えていますね。

――では次に対戦する南選手について印象を教えてください。

徳弘 思いっきり倒しに来る選手です。空手の実績もあって、スピードやタイミングの面で長けている相手だと思います。

日沖 ひとつは厳しい相手だということ。もうひとつは、まだプロとしては名前が知られていない徳弘が、注目されている選手を食うチャンスですよね。今の戦績だと、そういったチャンスも多いわけではないので。

徳弘 目標はまず今出ているグラチャンでチャンピオンになることです。ここで南選手に勝てば確実にベルトへ近づくと思うので、しっかり倒します。今年は何試合かできると思いますが、すべて勝って年内にベルトへ近づきたいです。

――同じ大阪大会ではターゲットであるバンタム級タイトルマッチが行われます。

徳弘 手塚選手もTSUNE選手も、本当に強いファイターです。客観的に今の自分の実力を考えると、厳しいとは感じます。でもMMAをやるからにはチャンピオンにならないといけないし、日々実力を上げていかないといけないと思っています。

――日沖さんとしては、現段階で「目標はUFCです」とは言わせませんか。

日沖 アハハハ、そんなことはないですよ。理想と現実を考えることは重要ですが、現実を見すぎている選手よりも、現実を理想に近づけるために頑張っているほうが良いです。徳弘の場合、今はベルト云々という実力はないですよ。でも「ベルトを目指して頑張っていくべき」という話はしていて。

透暉鷹もそうだったんです。最初にISHITSUNA MMAの林巧馬代表から「UFCを目指している。練習を見てほしい」と相談された時も「UFCって、そんなに甘いもんじゃないよ」とは思いました。実際に透暉鷹がウチに来てスパーリングした時も、その印象は変わりませんでした。でも考えたんです。「まだまだ若い選手に対して、そんなに現実を考えすぎるものではないな」って。透暉鷹も取り組み方がどんどん変わっていきましたし。

stArtの朝練にて、透暉鷹と打ち込み(C)SHOJIRO KAMEIKE

いろんな価値観があって良いです。有名になりたい、お金が欲しいという選手もいます。そこで透暉鷹が「UFCに行きたい」と言ってきた。UFCに行けるかどうかは分からないけど、その目標に向かって頑張っている姿に価値を感じて、ずっと協力させてもらっています。

――なるほど。

日沖 徳弘もそうなんですよ。どこの何を目指せ、とは僕が言うべきことではなくて。彼がベルトを目指し、上に行くために努力していれば周りも協力してくれる。僕も彼と一緒に頑張っていきたいです。現状の実力がかけ離れているからって、目標を口にしてはいけないというわけではなくて。ずっと高い目標を持って続けてほしいですね。

徳弘 僕も応援に来てくれる方、いつもジムで一緒に練習してくださる方々に勇気を与えたり、「また明日も頑張ろう」と思ってくれるような試合をしたいです。そのためにも次の試合は、しっかりとフィニッシュします。


■視聴方法(予定)
2月4日(日)
午後0時30分~ GRACHAN放送局

■ Grahan67対戦カード

<Grachanバンタム級選手権試合/5分3R>
[王者]手塚基伸(日本)
[挑戦者]TSUNE(日本)

<Grachanフライ級選手権試合/5分3R>
[王者]松場貴志(日本)
[挑戦者]御代川敏志(日本)

<ライト級/5分2R+Ex1R>
林”RICE”陽太(日本)
大道翔貴(日本)

<バンタム級/5分2R+Ex1R>
徳弘拓馬(日本)
南友之輔(日本)

<フェザー級/5分2R+Ex1R>
八木匠(日本)
櫻庭泰裕(日本)

<バンタム級/5分2R+Ex1R>
今村豊(日本)
堀之内蒼斗(日本)

<バンタム級/5分2R+Ex1R>
有田一貴(日本)
秋田良隆(日本)

<バンタム級/5分2R+Ex1R>
村上晴紀(日本)
木下竜馬(日本)

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45 DWCS MMA MMAPLANET o PFL Road to UFC Special UFC YouTube パンクラス 中島太一 久米鷹介 井村塁 国内MMA 河村泰博 海外 田嶋涼 透暉鷹 鶴屋怜

【Special】J-MMA2023─2024、透暉鷹─02─「UFCでベルトを巻く」「海外の元UFCファイターと戦いたい」

【写真】この大きなベルトを巻いたことが、どのように海外につながっていくのか(C)MATSUNAO KOKUBO & SHOJIRO KAMAIKE

J-MMA 2023-2024、第十一弾・透暉鷹インタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

パンクラス2階級制覇を果たした河村泰博戦について振り返ってもらった前編に続き、後編は気になる今後について訊いた。UFCとの契約を目指す透暉鷹が希望するのは、海外での試合あるいは海外の強豪との対戦——何よりUFCへと直結するRoad to UFCやDWCS出場だった。

<透暉鷹インタビューPart.01はコチラから>


――国内MMAではフライ級とバンタム級の層が厚いと言われています。そのなかで、「バンタム級の自分は強い!」と思いましたか。

「いやいや、まだそれは言えないですよ(苦笑)」

――しかしバンタム級で戦っていける自信はついたかと。

「それはありますね」

――となると、気になるのは今後です。海外で戦うためにバンタム級転向を選択した透暉鷹選手が、今後パンクラスで防衛戦を続けるのか。あるいはすぐに海外を目指すのか。

「まず前回のインタビューでも言ったとおり、バンタム級初戦がタイトルマッチになるとは思っていなかったんですよ。そこでパンクラスさんが僕の実績を考慮してくれて、暫定王座決定戦になった。そして正規王者の中島太一選手がベルトを返上して、僕と河村選手の試合が正規王者決定戦になって」

――はい。

「じゃあ次はどうするかというと、一番良いのは、今年もRoad to UFCが開催されるなら出たいです。RTUで3回勝てばUFCと契約できる、という目標が明確じゃないですか。しかもトーナメントだからコンスタントに試合ができる。もちろん自分のことを客観的に見ると、まだUFCのランカーやトップ選手たちと比べたら足りないところは多いです。今から、さらに実力を付けていかないといけないですよね。

そんななかで、『PFLという選択肢もあるよ』と言ってくださる人もいました。ただ、PFLはフェザー級以上でバンタム級がない。バンタム級に転向することも含めて自分自身の状況を冷静に見つめると、RTUからチャレンジしていきたいと思いました」

――パンクラスのベルトを獲得した場合は、防衛戦も含めて何か新しい契約事項が発生するのでしょうか。

「契約というより、まだ今後についてパンクラスさんとは細かい話し合いをしていなくて。チャンピオンはベルトを獲得してから1年以内に防衛戦ができなければ、王座返上——という規約は変わらないです。他のところで試合をすることは、話し合い次第だとは思いますけど、RTUの場合はどうなるのか……」

――現フライ級KOPの鶴屋怜選手がRTU出場中で、昨年クリスマスイブに暫定王座が制定されました。その例からいうと、RTU出場については特に規制はないのでしょう。ただし、まだ開催されるかどうか、開催されたとしてもスタート時期も明確になっていません。もしRTU開催まで期間が空いた場合、どのような試合をやっていきたいですか。

「そうですよね……。正直、格闘家ってそんなに長く続けられるものでもない。そして自分が目指しているのは、世界の強い選手と戦うことです。だから、どんどん強い選手と対戦していきたいですね」

――次の試合がパンクラスKOPの防衛戦という選択肢はない、と。

「難しいところですよね。今のバンタム級ランキングを見渡しても、お客さんが面白いと思ってくれるカードが組めるかどうか。日本国内の興行であれば、プロモーターもそういう目線になるじゃないですか。

たとえばランキング3位の井村塁選手がベルトに挑戦したがっている。そういう話も聞きます。でも井村選手は河村選手に負けていて、その河村選手に勝っている僕に挑戦するのは違う――という感はあります」

――その点では昨年4月、中島選手に敗れている現ランキング1位の田嶋涼選手にも同じことが言えますよね。パンクラス内のことでいえば、もう少し次の挑戦者を決める戦いが必要かもしれません。

「いずれにしても春ぐらいには試合がしたいです。やっぱりコンスタントに出たいので、前回が12月だから次は4月か5月か。去年は手術とかあって試合には出られなかったじゃないですか。二十代で試合がやれるうちに、年2~3回はやりたいですね」

――今年もRTUが開催されるとしても、エントリーして出場できるかどうかは、過去の実績も関わってくると言われます。確実にRTU出場を勝ち取ることができるような対戦相手が必要になってくるでしょう。

「はい。それに僕の目標はRTUに出場することではないので。RTUで勝ってUFCと契約し、UFCのベルトを巻くことです。そのための試合がしたい。勝ち星をつけるための試合とか、そういうものは望んでいません。できれば海外の元UFCファイターと試合をしてみたいですね」

――UFCを目指すうえで、RTUができたことでアジア勢の出場が途絶えたDWCS……。いや、UFCは難しいです。ただし、RTUがなければコンテンダーシリーズも選択肢に含まれてきそうですね。

「RTUが開催されないのであれば、DWCSも考えます。今は日本人選手がUFCと契約するためには、RTUやDWCSにチャレンジするしかないかなと思っていて。もし出られるならDWCSにも出たいです」

――RTUは3回勝てばUFCと契約できるのに対し、DWCSは試合内容によっては契約できない場合もあります。ある意味、一発勝負のオーディションですよね。そのRTUとDWCSの性質の違いについては考えますか。

「いや、そういうことは考えないです。DWCSだとフィニッシュする試合を求められるかもしれない。でも僕は、普段の練習から『漬ける』というようなことはやっていないので。DWCSでも自分の実力を出して、その試合を見せることができればUFCと契約できる自信はあります」


本文とは関係ないが、タイトル奪取後のバック宙はヒザをついて失敗した透暉鷹


今もstArtで修得に励んでいる──のではなく、コーディネーション・トレの一環


ちなみに久米鷹介は全日本バック宙選手権シャバーニの部出場に向けて猛特訓中だ


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