カテゴリー
MMA MMAPLANET o Shooto Shooto2023#04 ザ・タイガー石井 タイガー石井 田上こゆる

【Shooto2023#04】石井の間合いとリズムを潰す右ストレートと右ヒザ。最後は田上が右ヒジ連打でKO勝ち

【写真】右を主軸に戦った田上。石井も全てカウンターを合わせに行くなど、鋭い刃による斬り合いが展開された(C)SHOJIRO KAMEIKE

<54キロ契約/5分2R>
田上こゆる(日本)
Def.2R2分49秒 by KO
ザ・タイガー石井(日本)

田上が右ストレートを放つと、石井が右の蹴りを合わせる。田上の右ハイをかわした石井が、さらに左ローの打ち終わりに右フックを繰り出す。オーソドックスの田上、サウスポーの石井が互いに足のフェイントを見せながら、田上が打ち終わりに右ストレートを突き刺す。

ローで探る両者、石井が右ハイを見せた。さらにサウスポーにスイッチして左ハイを繰り出す。その打ち終わりに右ストレートを打ち込む田上。石井は頭を左側に下げて、距離を取る。ともにムエタイのように距離とタイミングを計るなか、田上が右ストレートを上下に散らす。

ローから右跳びヒザで距離を詰めた田上は、差し合いに来た石井を突き放し、右ストレートと右ハイで下がらせた。ラウンド終了間際に、石井にケージを背負わせた田上が再び右ヒザから距離を詰める。ここは石井が右腕を差し上げて田上をケージに押し込んだ。突き放せない田上は、右ヒザを差し入れてラウンド終了を待った。

2R、田上の左ローが当たる。石井の左ハイをブロックした田上は、1Rと同様に右ボディストレートを突き刺す。石井は田上の左ローをすくい上げるも、すぐに田上が離れた。ローで探り合う両者、距離が近づくと石井は右ストレートを繰り出す。さらに石井は田上の右を食らいながら左ハイを放っていく。

しかし、この右が効いたか石井が下がる。やはり右跳びヒザを当てにいく田上。石井が右腕を差し上げてくると、その腕をオーバーフックで抱えたまま右ヒジを連打。グラつく石井に、さらにヒジの連打を浴びせ、ダウンした相手にパンチを連打したところでレフェリーが試合をストップした。


The post 【Shooto2023#04】石井の間合いとリズムを潰す右ストレートと右ヒザ。最後は田上が右ヒジ連打でKO勝ち first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
MMA MMAPLANET o Shooto Shooto2023#04 和田数良 高岡宏気

【Shooto2023#04】和田と高岡が渾身のトップキープ合戦——結果はマジョリティドローに

【写真】2Rは完全に和田のラウンド。1Rのジャッジが分かれた(C)MMAPLANET

<フライ級/5分2R>
和田数良(日本)
Draw.1-0:20-19.19-19.19-19.
高岡宏気(日本)

パンチの交錯から、和田がダブルレッグで組みついた。高岡はスプロールするも、ケージに押し込まれながらワキを差され、そのまま背中を着かされてしまう。ハーフガードを取る高岡の左手首を抑えた和田がパウンドで削る。さらに高岡の頭をケージに着けてトップをキープするが、高岡も立ち上がってスクランブルへ。

高岡がボディロックから和田をリフトし、マットに叩きつけてトップへ。ハーフガードの和田にパウンドとヒジを叩きつけていくが、和田も下から高岡を突き放し、パンチを打ち返す。距離ができると和田が左足で高岡のボディを押す。すると高岡が立ち上がって初回が終わった。

最終回、高岡の右フックに対して和田が左フックを振るいながら組み付いた。和田は左腕を差し上げて高岡をケージに押し込む。ここで左腕を差し返した高岡が和田をケージに押し込んでいく。しかし差し合いからテイクダウンを奪ったのは和田だった。

下になった高岡はスイープを仕掛けた。それを防いだ和田がトップをキープし続けている。パンチで削る和田は、高岡が腰骨に足を置いてくると左腕を枕にして完全に抑え込み、試合終了までトップポジションを守り続けた。

判定はジャッジ2名が19-19の引き分け、1名が和田につけるマジョリティードローとなった。


The post 【Shooto2023#04】和田と高岡が渾身のトップキープ合戦——結果はマジョリティドローに first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
ABEMA MMA MMAPLANET o Shooto Shooto2023#04 井口翔太 加マーク納

【Shooto2023#04】加マーク納がコントロールで追い込むも、開始早々にダウンを奪った井口が判定勝ち

【写真】この日のジャッジは打撃の手数 > TD&グラウンドコントロール(C)MMAPLANET

<フライ級/5分2R>
井口翔太(日本)
Def.2-0:19-18.19-18.19-19.
加マーク納(日本)

右ローを繰り出す加マーク納から、井口がパンチでダウンを奪う。すぐさまパウンドを打ち込む井口、加マーク納はシングルレッグで組みついたが潰されてしまう。井口はニースライスからニーオンザベリーでパンチを連打するも、加マーク納がZハーフから井口の右足を取って内ヒールを狙った。ヒザを抜いた井口が立ち上がる。

スタンドに戻ると井口が左右のストレートを当てて、加マーク納をケージに追い込む。加マーク納のシングルレッグを切った井口が、追撃を浴びせようとしたが、逆に加マーク納に背中を着かされてしまった。ハーフガードからケージに背中を着ける井口の首を狙う加マーク納。両者がスタンドに戻り、ローを打ち合う。

井口が左右フックから右アッパーをヒット。しかし加マーク納がケージ際で組みつき、左腕を差し上げてグラウンドに持ち込んだ。井口は下から加マーク納の右ワキをくぐるも、加マーク納がトップをキープして初回を終えた。

最終回、加マーク納は右アッパー、返しの左フックから組みつくも井口が離れた。再び組みついてくる加マーク納に右ヒザをカウンターで合わせた井口だったが、そのままダブルレッグをスプロールすることができず、ボディロックに切り替えた加マーク納に背中を着かされてしまう。ケージ際で加マーク納が、ハーフガードの井口に浴びせ、背中を見せた井口のバックに回った。

ここでRNCを極めることはできず、井口がケージに背中を着けて立ち上がる。差し合いから離れた井口に対し、加マーク納がシングルレッグで飛び込んだが、井口が尻もちを着きながらも左腕で加マーク納の首を取った。頭を抜いて、井口をケージに押し込む加マーク納。井口は下から三角で組むも、加マーク納が足を振り払い、そのまま井口をケージに押し込み続けて試合を終えた。

ジャッジは1名がドローにつけ、2名が19-18で井口の勝利を支持した。これはジャッジ2名が1Rがダウンを奪った井口の10-8で、2Rが加マーク納の10-9ということか。勝利した井口は5月に結婚したことを発表するとともに、ABEMAが中継する大会への出場を希望した。


The post 【Shooto2023#04】加マーク納がコントロールで追い込むも、開始早々にダウンを奪った井口が判定勝ち first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
MMA MMAPLANET o Shooto Shooto2023#04 ザ・タイガー石井 タイガー石井 修斗 当真佳直 田上こゆる

【Shooto2023#04】ザ・タイガー石井を迎え撃つ、田上こゆる─02─「潰して、新しいストーリーを創る」

【写真】この時の成果が見られるのは、今回からではないかという期待が田上こゆるにはある(C)MMAPLANET

18日(日)、大阪市淀川区のメルパルクホール大阪で開催されるShooto2023#04で、ザ・タイガー石井と対戦する田上こゆるインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

「修斗ってコレで良いのか」。そのザ・タイガーが石井の話した言葉をインタビュー記事内で目にした瞬間、田上の表情が変わった。石井の勝利は、これまで修斗が構築していたランキング制とヒエラルキーが、本当の危機に直面していることを意味する。世代闘争という、ありきたりな言葉では片付けられない、今そこにある危機——ここから誰が飛び出すのか。田上が決意を語る。

<田上こゆるインタビューPart.01はコチラから>


——石井選手の発言に対して、ご自身が舐められていると感じますか。

「僕のことをどうこう言っているわけではないし、石井選手の意図は分からないです。ただ、『修斗のレベルも落ちたんちゃうか』と言われている気はしますね。石井選手も世界ランカーに勝って、そういうふうに言っていると思うんですよ。でも僕と旭那選手とは違うぞっていうところは試合で感じさせたいです」

——まず田上選手としては4月の試合で、石井選手が旭那選手に勝つと思っていましたか。

「いえ、思っていなかったです。正直言って石井選手のことは分かっていなかったし、それよりも旭那選手のことは知っていて。旭那選手も打投極が揃っている、MMAで強い選手ですよね。それが世界ランキング上位という位置にも表れていると考えていましたし。でも4月の試合を視て、『ここで負けるんや……』と感じたことは事実です」

——しかも石井選手は1カ月前に北海道PFCで負けてベルトを失い、その直後に修斗の世界ランカーに勝ったことになります。

「確かに、そうですよね。僕自身も修斗の世界ランカー(※取材時点では8位、現在9位)です。今は修斗に出ていない選手が、いきなりランカーと試合をする。そこで勝って、次にまたランカーと試合できるというのも……。それが良いことなのか、良くないのかは分からないです。イベントとしては良い面もあるでしょうし」

——はい、もちろんイベントとして活性化に繋がる面もあります。

「ただ、僕としてはアマチュアのことも考えてしまうんですよね。自分で言うのも何ですけど、今の立ち位置を簡単に得たわけではなくて。アマチュアからやってきて、一つずつ勝ってきました。そのあと3連敗し、ようやく連敗を脱出して今回の試合に臨むわけで。石井選手がどうというわけではなく、ポーンと来て誰かに勝って世界ランクに入るとか、そういうキャリアを積んできていないと思うんです」

——……。

「その意味では、いきなり世界ランカーと対戦するのもそうやし、負けるほうもどうなんかなと考えてしまいますよね」

——結果論ではありますが、石井選手と旭那選手の試合は経験の差もあったと思います。それはもちろん旭那選手だけでなく、修斗のランカー全員に課せられた問題ではないかと。

「分かります。僕も去年の4月に、沖縄でランキング外の選手(当真佳直)と対戦して、負けてしまったじゃないですか。その時も『ランカーを舐めんなよ。ブッ倒したんで!』という気持ちで臨みました。それでも負けてしまって……」

——田上選手も実際に、同じ経験をしているというわけですね。

「だからこそ今、『ランカーとして舐められちゃいけない』という気持ちは、以前よりも強いです。ファンの皆さん、僕を応援してくれている人たちもランカーとして期待してくれている。その期待に応えられるような、ランカーらしい試合をしたいですね」

——なるほど。石井選手の言う「緊張感やピリピリ感」という部分はいかがですか。

「僕は試合でいつも緊張感やピリピリ感があります。それが石井選手の言うものと同じなのか、違うものなのか。どういうつもりで石井選手が言っているのかは分からないけど、緊張感やピリピリ感って有るか無いかではなく、自分で創っていくものやと思うんで」

——おぉっ! 良い言葉です。

「石井選手には僕の緊張感やピリピリ感を、直接感じてもらいたいです。それは計量の時から分かると思いますよ。顔を合わせた瞬間に『コイツは他と違うぞ』と思わせたいです」

——計量の時から! それはとても楽しみです。

「僕も楽しみですね。今回は自分の持っているものを、しっかり出したいです。そういう戦いになればフィニッシュに繋がると思いますよ」

——では今更ながらですが、対戦相手として石井選手の印象を教えてください。

「前回の試合以外も視てみると、打投極が全部できる選手やなって思います。攻める力もあるし、極めることもできるし、キャリアも長いので経験値の差もあって。でも4月の試合を視るかぎりは、怖いところはないです」

——田上選手も立場は同じ、地元でベテランを迎え撃つホープですね。

「改めて考えると、石井選手だけじゃなく昔の修斗で戦っていた選手からすれば、歯がゆい面もある。それは何となく分かる気がします」

——というと?

「……『俺たちが戦っていた修斗は、そういうもんじゃないぞ』と。これでクラスBか、これで世界ランカーかって——。そういう雰囲気を石井選手が変えてくれるんじゃないかって期待している人も多いでしょうね」

——石井選手に変えてほしいと思うと同時に、その石井選手を倒して変えてほしいと考える人も多いと思います。

「分かっています。石井選手も、ただベテランとして若手の壁になろうとしているっていうわけじゃない。僕を潰しに来る。だから、本当に潰しに来ようとする相手を反対に潰す。若い選手がそれだけの意地を見せんとダメですよね。今回は、僕が石井選手を潰します。そして僕自身の新しいストーリーを創っていきますよ」

■視聴方法(予定)
6月18日(日)
午後1時00分~ Twit Casting LIVE

The post 【Shooto2023#04】ザ・タイガー石井を迎え撃つ、田上こゆる─02─「潰して、新しいストーリーを創る」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
K-1 MMA MMAPLANET o Shooto Shooto2023#04 ザ・タイガー石井 ブログ 田上こゆる

【Shooto2023#04】「K-1ルールの選手とムエタイ選手の違い」。田上こゆる戦へ、ザ・タイガー石井─02─

【写真】インタビューのアップ順の妙。ザ・タイガーは決して田上こゆるのことも修斗も舐めていない(C)SHOJIRO KAMEIKE

18日(日)、大阪府淀川区のメルパルクホール大阪で開催されるShooto2023#04で、田上こゆると対戦するザ・タイガー石井のインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

12年ぶりの修斗で世界ランカーに勝利し、「修斗ってコレで良いのか」と投げかけた。そんなベテランファイターに、現在の修斗で戦っている選手はどう反応するのか。反応してくれなければ、それで終わり——でもない。田上こゆる戦というマッチメイクを踏まえて語る、ザ・タイガー石井のスタンスに耳を傾けてほしい。そして、噛みつけ。

<ザ・タイガー石井インタビューPart.01はコチラから>


——石井選手は「ワケ分からない選手」ではないでしょう。

「いやいや、今の選手は僕のことなんて知らないですよ。どこの馬の骨とも分からないヤツに世界ランカーが負けて。しかも地元で噛ませ犬に負けているわけじゃないですか」

——噛ませ犬……。

「そこに危機感を持っている選手が、どれだけいるんでしょうね。こうなったら、新しい選手がどんどん僕を倒しに来ないといけないでしょう」

——石井選手にとっては旭那戦の勝利によって、今後は修斗の若い選手との対戦が増えていくでしょうね。

「ネクサスでも若手×僕のようなベテランというマッチメイクが多くて。毎回のように、そういう試合でしたからね。それがネクサスから修斗に変わっただけという感じです(笑)。田上選手は若くて、今後の修斗を担う選手がベテランに挑んでいく構図——僕としては、今までどおりです。同じように、しっかりと自分の仕事をします」

——ただ、石井選手は若い選手の踏み台になるようなマッチメイクが続きます。まさに噛ませ犬のように。

「前回のインタビューでも言いましたけど、自分の年齢になれば必然とそういうマッチメイクになりますよ。仕方ないですね。『そういうもんだな』としか思っていません。ただ、『自分を乗り越えていけ』とは考えていないです。来た選手を倒す。ファイターなので。

旭那戦の前に、僕の立ち位置を新日本プロレスの藤原喜明や木戸修に例えたじゃないですか。誰と対戦しても良い試合をする。若手の壁になる。その立ち位置が、どんどん強くなっていきますね(笑)」

——なるほど。今回の試合も54キロ契約の試合となりましたが、現在もストロー級の世界ランキングやベルトを狙いますか。旭那戦の前は「さすがに修斗のベルトは雲の上の存在ですし、若い選手がたくさんいて、もう自分がどこまで戦えるかは分かりません」と仰っていましたが、キャッチウェイトとはいえ世界ランカーに勝ったので、状況が違います。

「やっはり不思議と、そういう気持ちは薄いんですよね。だから同じです。試合が組まれたら全力でやるスタイルで。別にどの団体であろうと、どの場所でもタイミングが合えば行くでしょうし。そういう形でも自分が格闘技の普及に役立てるならと思っています」

——……。

「今のスタンスは、そういうことなんですよ。いろんな場所で試合をして、格闘技の面白さを伝えていきたい。どこかのチャンピオンになりたいとか、そういう話ではなくて。修斗なら修斗で、全国の大会を回って地元の若手と対戦していくことがあっても良いです」

——前回は沖縄で、今回は大阪です。次は広島、山口あるいは福岡、高松や新潟か。大阪ではサステイン興行だけでなく、BORDERもあります。

「アハハハ、まるでスタンプラリーのように。もうすぐスタンプ制覇かなぁ、みたいな……」

——しかも毎試合ランカーに勝っていって、しかも54キロ契約でランキングには関係ないという。

「それはそれで良いんじゃないですか。自分は組まれた試合で勝つだけです。自分なんかが勝つことを悔しいと感じて、どんどん若手が立ち上がってくれないといけませんよ」

——確かに、そうですね。では次の対戦相手である田上選手の印象を教えてください。

「若くて活きが良い。これからの修斗を背負っていく選手なのだろうと思います。年齢が22歳差って、もう想像できなくてワケが分からないです」

——ファイトスタイルとしては、石井選手と同じくストライキング中心の選手ですが、ご自身にとっては戦いやすいですか。それとも戦いづらいでしょうか。

「両方ですね。そこは、やってみないと分からないです。田上選手は試合を視ると、出入りのスピードが速そうじゃないですか。立ち技でいえばK-1ルールの選手とムエタイ選手の違いみたいなもので。

ムエタイの選手がK-1に出ると、3R制でペースが遅いと自分の力を出し切れずに負けることもありますよね。そういう展開になることは避けないといけない。ブアカーオがK-1で、1Rからハイペースで左ミドルを蹴っていくような感じで。それが旭那戦では、開始早々の右だったと思います」

——一方、組みの展開はいかがですか。石井選手が組みも交えて打撃を繰り出すように、田上選手も打撃中心からスタイルチェンジを図っています。

「まず田上選手はテイクダウンに対する反応も速いので、油断できないですよ。若い選手って成長が速くて恐ろしいです。一般の会員さんでも2~3週間練習したら、結構強くなるぐらいで。田上選手は前の試合が去年の12月で、それから半年——すごいスピードで成長しているでしょう。前の田上選手と同じだと考えていたら、自分が足元をすくわれてしまいます。相手がどう出て来るかを、しっかり見ながら自分も対応していかないといけないですね」

——対する石井選手は、4月の試合から2カ月で変わっている部分はありますか。

「今はどんどん新しいものを取り入れるというよりは、1つか2つ分からないことを教えてもらい、良いと思ったものを試してみるという感じです。深堀りしていくと言いますか。2カ月で何か大きく変わることはありませんが、ちょっとずつ変わってきています。次の試合でも、少しだけ変わったザ・タイガー石井をお見せしますので、よろしくお願いします」

■視聴方法(予定)
6月18日(日)
午前1時00分~ Twit Casting LIVE

The post 【Shooto2023#04】「K-1ルールの選手とムエタイ選手の違い」。田上こゆる戦へ、ザ・タイガー石井─02─ first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
ABEMA MMA MMAPLANET o ONE Shooto Shooto2023#04 ザ・タイガー石井 タイガー石井 マッチョ・ザ・バタフライ 修斗 当真佳直 旭那拳 泰斗 田上こゆる

【Shooto2023#04】ザ・タイガー石井戦へ、田上こゆる─01─「12年前を知らないし、舐められてたまるか」

【写真】いつも通り、清涼感タップリの田上だったが……(C)SHOJIRO KAMEIKE

18日(日)、大阪市淀川区のメルパルクホール大阪で開催されるShooto2023#04で、田上こゆるがザ・タイガー石井と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

昨年12月に田上は泰斗を判定で下し、2021年末から続いた連敗を脱することに成功した。その勝利にはABEMAの武者修行プログラムに参加したことも影響しているという。そして迎える半年ぶりの試合——今年4月に沖縄で世界ランカーの旭那拳に勝ったベテランの石井を地元で迎え撃つことに。連敗脱出でホッとしたのも束の間、石井のインタビュー記事を読んだ田上のハートに火がついた。


——試合直前のインタビューとなりましたが、随分とリラックスしているように見えます。まだ本格的な減量を始めていない時期なのでしょうか。

「そんなことはないですよ。今回は54キロ契約のキャッチウェイトなので、いつものような減量ではなく、今週から少しずつ落としている感じです」

——もともとストロー級でも過酷な減量はないとお聞きしていました。一方で、キャリアを重ねるにつれて通常体重は増えていないのですか。

「去年12月の試合から、そんなには変わっていないですね。やっぱり体が大きくならなくて。自分でも食べるようにしているんですけど(苦笑)。プロデビューした時は通常体重が54キロぐらいで、その頃に比べたら3キロぐらい増えましたが、まだ——今はそういう身体づくりにも気を遣うようにしています」

——では54キロ契約のキャッチウェイトというのは、田上選手にとって良い方向に働くのでしょうか。

「勝ってランキングも上げたいので、できればストロー級のリミットで試合をしたいです。でも54キロ契約の試合だからって、それで試合に影響が出るとかはないですね」

——昨年12月の泰斗戦は、ABEMAの企画でルーファスポートでの武者修行プラグラムを終えてからの試合でした。米国武者修行の成果は出せましたか。

「完全に出し切れた内容ではなかったです。練習だったら、もっといろんなことができるのにって、試合後も話をしていて。でもテイクダウンされても背中まではつかされなかったのは、修行の成果を見せることができた場面だったじゃないかと思います」

——一方、出し切れなかった点を教えてください。

「今まで自分は打撃で攻めていましたけど、その良さは変えずに、もっと自分から組みに行く展開を見せたかったですね。見合う時間が長くなったところで、打撃から入るのではなくテイクダウンも混ぜるとか。それが練習ではできるようになっていて」

——なぜそれを出し切れなかったのでしょうか。

「3Rを通じて『このラウンドは絶対に取った』と思えるような打撃を当てていたわけではなかったんですよね。そこで新しいことを試せるような試合展開ではなくて。だから打撃でジワジワ攻めていく――それは今の自分にとって『守り』というか。もっと出せるのに、出し切れない。そういう自分の良くない面が出てしまったと思います」

——とはいえ、昨年の新人王を相手に勝って、3連敗から脱したのはホッとしたのではないですか。

「それはもう、ホッとしました(笑)。もちろん勝ち方にもこだわっていかなきゃいけないけど、連敗から脱出したかったので。とにかく勝つことができたのは良かったです」

——正直なところ、2敗目を喫した2021年12月のマッチョ・ザ・バタフライ戦の直後は、師匠の中蔵隆志BLOWS代表も「どうすべきか……」と悩んでいた様子でした。そして昨年4月、沖縄で当真佳直選手に敗れたあとは、中蔵代表も「ここまで負けたのだから、まだ若いし、イチからやらせるしかない」と決意を固めたと受け取れる言葉がありました。

「そうだったんですね。僕としても『また負けてしまった。どうしよう……』となるのではなく、ずっと自分がダメだと考えていたものが、3連敗を通して確信に変わりました。自分のやるべきことがハッキリとしたんです。その部分では、ABEMAの企画で武者修行に行かせてもらい、米国で気持ちを切り替えることができましたね」

——ただ、武者修行後のインタビューでも「とにかく試合がしたい」と仰っていました。しかし今回のザ・タイガー石井戦まで半年もの間、試合がなかったことについては……。

「実は今年に入ってからも試合のオファーを頂いていて、それをお断りさせてもらっていました」

——えっ!? それはなぜですか。

「今年の初めに中蔵さんと話をしたんです。この半年間は、しっかり体をつくり、技術面も上げていくための準備期間にしようと」

——今年に入ってONE Friday Fightからのオファーもあったと聞いています。

「はい。ONE FFからお話は頂いていました。2月の大会で、対戦相手も提示されていました。でも半年間を準備期間にしたくて、お断りさせていただいたんです。ONE側からも『これでONE FF出場の話がなくなるわけじゃないから』ということで。いずれタイミングが合った時に出られるよう、スライドしてくれるようなことを言ってもらえました。自分としても焦らず、しっかりと準備して、最高の状態に仕上げてONEに出たいと思っています」

——そうだったのですね。

「僕はONEを目指しているので、そのためにいずれはONE FFに出たいですね」

——なるほど。その前にまずは次のザ・タイガー石井戦をクリアしなければなりません。昨日、MMAPLANETに掲載された石井選手のインタビューは読みましたか。

「あっ、まだ読んでいないんですよ。いま読んでもいいですか。すみません」

——はい、ぜひお願いします。

一瞬にして、表情が変わった

「……、……、……んっ!?」

——いきなり表情が変わりましたね。

「いや、うーん……」

——石井選手のインタビューについて、率直な感想を聞かせてください。

「緊張感とかピリピリ感のことは分からないです。僕は12年前の修斗を知らないし、12年前の石井選手のことも分からないので。ただ、僕は旭那選手とは違いますよ。舐められたくないですね。舐められてたまるかって──」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
6月18日(日)
午前1時00分~ Twit Casting LIVE

The post 【Shooto2023#04】ザ・タイガー石井戦へ、田上こゆる─01─「12年前を知らないし、舐められてたまるか」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
MMA MMAPLANET o Shooto Shooto2023#04 キック ザ・タイガー石井 タイガー石井 ボクシング 修斗 旭那拳 田上こゆる 金内サイダー雄哉

【Shooto2023#04】田上こゆると対戦、ザ・タイガー石井─01─「修斗ってコレで良いんですか?」

【写真】タイトルの言葉の前には「勝った自分が言うのもなんですが」という前置きがある(C)SHOJIRO KAMEIKE

18日(日)、大阪市淀川区のメルパルクホール大阪で開催されるShooto2023#04で、ザ・タイガー石井が田上こゆると対戦する。
Text by Shojiro Kameike

石井は今年4月の沖縄大会で12年ぶりに修斗に参戦、世界ストロー級2位の旭那拳を判定で下した。旭那戦はストロー級リミットではなく54キロ契約であったため、石井が新たに世界ランク入りすることはない。それでも現在の修斗ストロー級に、一つの大きな風を巻き起こしたことは間違いない。そして迎える次の相手は、またも世界ランカーの田上。しかも相手の地元で戦う。そんななかで石井は、修斗の現状に問題提起を発した。


――今日はよろしくお願いいたします。……前回のインタビューと同じ構図ですね。

前回のインタビューのスクショ

「前回と同じ時間に、同じ場所に車を止めています。車も同じです(笑)」

――違いといえば、前回よりも髪が少し長いぐらいですか。

「アハハハ、これももうすぐ切ります。それだけで何グラムも落ちるので」

――えっ……、次の田上戦は4月の旭那戦と同じく、ストロー級リミットではなく54キロ契約です。それでも減量はキツいのでしょうか。

「いえいえ、今回は試合間隔が1カ月で――それも沖縄の時と同じですね(苦笑)。ただ、オファーを頂いてから試合までの期間に余裕があるわけではなかったので。とはいえ減量は大丈夫です」

――となるとフライ級に上げて試合をするという選択肢もあるかと思いますが、石井選手にとってフライ級は大きすぎるのでしょうか。

「そうですね。いずれストロー級に落として戦いたいと思っています」

――なるほど。まずは旭那戦ですが、12年ぶりの修斗参戦となった石井選手がストロー級のランカーに勝利したことについて、周囲の声はいかがでしょうか。

「いろんな声をかけていただいていますね。試合会場に行くと、みんな声をかけてくれて。修斗の世界ランカーに勝つと、ここまで評価が違うんだって思います」

――その旭那戦ですが、勝因は何だったと考えていますか。

「自分のできることをやった。それが一番だと思います。最初に自分のパンチが当たってから、僕が前に出ると相手が下がるようになりましたよね。相手にとっては、すごくやりづらかったんだろうなぁと感じました。あのパンチは狙っていたわけではないんです。まずフェイントとして出してみようと思っていたパンチが当たったので、自分でもビックリしました。そういうパンチが意外と当たって、効いたりするんですよ」

――ワンツーで右ストレートを当てようと思ったら、先の左ジャブが効いたりだとか。

「そのパターン、よくありますよね。まず右でダウンを奪ったので、右を軸に試合を進めようと思いました。2Rは僕がダウンを奪って、パウンドに行かずに腕を取られたらひっくり返されて。そういうムーブは巧いなと思いましたが、そこで相手は取り切れずに、僕にとっては救われましたね。それと久しぶりに修斗で試合をして感じたことというか……」

――12年ぶりの修斗参戦で、以前と何か違うものを感じましたか。

「修斗に戻ってきたなぁと感慨深いものはありました。もう一つ——『昔のような修斗じゃないんだなぁ』と感じましたね」

――昔のような修斗ではない……それは、どのような意味でしょうか。

「これは悪い意味ではなくて。単純に、僕たちが後楽園ホールや北沢タウンホールで試合をしていた頃の修斗とは違うなと思いました。空気というか」

――石井選手が感じたものとはリングがケージに変わったり、場所が東京ではなく沖縄だったことは関係ありますか。

「それもあります。反対に昔から馴染みの人たちも会場にたくさんいて、そういう意味では変わっていないところもありますよ。でも、それも懐かしさであったり……。以前のようなピリピリした雰囲気や、緊張感は薄れていたかもしれないです。僕がキャリアも年齢も重ねたからですかね?」

――どちらが良いかどうかはともかく、石井選手が出場していた頃の北沢タウンホールの雰囲気とは違うと思います。前回も同じような話になりましたが(苦笑)。

「アハハハ、そうですね。北沢だけじゃなく後楽園ホールでも、相手をブッ殺すような気持ちで挑んでいた選手が多かったじゃないですか。僕が修斗の前に、キックボクシングに出ていた時もそうだったんですよ。試合前は死刑台に昇るような気持ちで。もう試合後のことは何も考えられないというか」

――……。

「北沢タウンホールって劇場だからか、バックステージが暗くて。だけど対戦相手の顔は見えるので、試合前は緊張感が凄かったです。あの相手を潰して、自分が上に行くことしか考えていませんでした。当時は軽量級なら修斗しか選択肢がなかったし、そこで這い上がるしかなかったので。

そういえば、沖縄ではサイダーさん(※金内サイダー雄哉。現在は旭那と同じTheパラエストラ沖縄所属)と会って、昔からの知り合いなので話をしました。でも昔の自分だったら、サイダーさんと話をすることはなかったと思います。対戦相手だけでなく、対戦相手と同じチームの人とも話をすることはなかったでしょう。自分も変わってきたのだと思います。

それも時代の流れなのでしょうね。いくら懐かしがっても、あの頃には戻れませんし。それならそれで良くなっていってほしいと、自分の中で受け入れるしかないです。でも、ちょっと言いたいことはあるんですよ」

——はい、ぜひお願いします。

「あの時は、旭那選手が絶対に勝たなきゃいけない試合じゃないですか。でも12年ぶりに修斗で試合をした人間が、世界ランカーに勝った。世界ランカーが地元で、こんなワケ分からないヤツに負ける。勝った自分が言うのも変だけど、修斗ってコレで良いんですか?」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
6月18日(日)
午後1時00分~ Twit Casting LIVE

The post 【Shooto2023#04】田上こゆると対戦、ザ・タイガー石井─01─「修斗ってコレで良いんですか?」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
DEEP Gladiator Grachan MMA MMAPLANET o Shooto Shooto2023#04 Wardog キック ザ・タイガー石井 タイガー石井 パンクラス 井口翔太 修斗 加マーク納 岡田遼 旭那拳 田上こゆる 長野将大

【Shooto2023#04】22歳差対決=田上こゆる✖ザ・タイガー石井。10年振りに加マーク納がプロ修斗参戦

【写真】なんだか、おとぎ話のようなマッチアップだ (C)MMAPLANET & SHOJIRO KAMEIKE

5月31日(水)、半期に一度のプロ修斗大阪大会の開催とカード発表がSustainよりあった。18日(日)に大阪市淀川区のメルパルクホール大阪で開催されるShooto2023#04は、キックの8人トーナメントが、従来の大阪大会と同じく組まれている。

修斗公式戦で目を引くのは、4月の沖縄大会で12年振りの修斗出場でストロー級ランカーの旭那拳を破ったザ・タイガー石井の参戦。対戦相手は──負けられないだけでなく、MMAとしての成長を見せ続ける必要がある田上こゆるだ。


1979年7月生まれ、43歳の石井が初めて修斗のリングに上がったのは2003年5月のこと。田上が1歳4カ月の時に、石井はキックからMMAに転向を果たした。年の差実に22歳というマッチアップは、田上にとって対戦相手がひたすら組んでテイクダウン&コントロールを狙ってこない初めての試合になるかもしれない。

田上にとっては、昨年の夏のミルウォーキー、ルーファスポート修行で感じた組み技の成長を確信に変える試合が組まれたといっても過ではない。とはいっても、石井はムエタイをMMAに落とし込んだ、組み技を持つ。仮に田上がMMAに拘り過ぎれば、打撃と組みが一体化した石井の一発にヒジやヒザの餌食、さらに崩しを食らうことも十分にあり得る。

田上がMMAをするには、打の圧で石井を上回ること。そうすれば田上のMMAは回り始める。今後、組み力のアップデートが必要な田上だが、それは彼の持つ打撃の強さを生かすため。

正直、修斗関係者は誰も石井が旭那を破るとは思っていなかったはず。それ故に広がるザ・タイガー石井幻想。MMAで勝つために打撃の圧が絶対に必要な田上と、そんな若さをザ・タイガーが老獪さでいなすことができるのか。興味深い交わりといえよう。

ザ・タイガーのプロ修斗カムバックロードの裏で、34歳=加マーク納の修斗10年振りの参戦もコア層には気になるところだ。

加マーク納は2013年にその後の修斗世界王者、そして今は京葉間で事業家としての成功を目指す岡田遼とプロデビュー戦を戦い、RNCで一本負け。以来、Wardog、GRANDSLAM、HEAT、GLADIATOR、パンクラス、DEEP、ZST、さらにGrachanでキャリアを積んできた。

グラジとZSTではフライ級王座に絡んだが、ベルト奪取ならず。現時点で直近の試合となったグラチャンでは王座決定T及びフライ級タイトル戦線に当然のように顔を出すと思われていたが、継続参戦はなかった。

前回の長野将大戦では跳びヒザKOというキャリアハイの勝ち方をしており、井口翔太と続けて「しょうた」を相対する加マーク納──流れ流れて原点回帰にも注目したい。

The post 【Shooto2023#04】22歳差対決=田上こゆる✖ザ・タイガー石井。10年振りに加マーク納がプロ修斗参戦 first appeared on MMAPLANET.