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【ONE FC03】ケイド・ルオトロがワールドクラスのサンビスト&柔道家クルジェフとライト級王座決定戦

【写真】今最も旬のグラップラーが、抜群のタイミングで絶妙な相手と世界戦を戦う (C)SATOSHI NARITA

1日(土・現地時間)、ONE Championshipが10月22日(土・同)にマレーシアはクアラルンプールのアシアタ・アリーナで開催するONE Fight Night03でケイド・ルオトロがウアリ・クルジェフとONEサブミッショングラップリング世界ライト級王座決定戦を戦うことを発表している。

2年11カ月振りとなるマレーシア大会、そして北米向けイベントに関しては既にONE世界ミドル級選手権試合=王者ライニア・デリダー×挑戦者シャミル・アブデュラエフ、ONE世界バンタム級選手権試合=王者ジョン・リネケル×挑戦者ファブリシオ・アンドラジという2つの世界戦が組まれることが明らかとなっていたが、ここに2階級目の組み技世界タイトル戦が加えられた。


5月のONE初戦で青木真也から判定勝ち。9月のADCC世界大会でラクラン・ディアスを腕十字、ロベルト・ヒメネスを内ヒール、PJ・パーチを腕十字、そして柔術の神の子ミカ・ガルバォンを内ヒールで下し77キロ級を制したケイドは、今一番勢いがあり旬のグラップラーといえる。

先週土曜日のONE FN02ではマイキー・ムスメシがクレベル・ソウザを判定で下し、フライ級のベルトを巻くなど──本格的にワンマッチ&サブオンリー&ケージグラップリングをイベントの軸に加えたONEにあっても、極めという部分においてケイドほどMMAファンや立ち技ファンの支持が得られる存在はいないだろう。

対するクルジェフは33歳のロシア人サンビストであり柔道家だ。クルジェフはサンボでは2011年と2012年、そして2019年と74キロで3度世界選手権を制しており、双子の弟のアリ・クルジェフは2013年の世界銅メダリスト、2017年は欧州選手権を制したサンビストでもある。

そのクルジェフは柔道でも、グランドスラムの73キロ級で優勝経験があり、グランプリ大会も同様に金メダルを1つ、銅メダルを3個獲得している。ケイドにとってもONEにとっても、クルジェフがワールドクラスのサンビスト兼柔道家という点において特色のあるマッチアップになる。

先のフライ級王座決定戦はマイキーとクレベル・ソウザともにIBJJF柔術のトップ同士であり、攻めることが前提のコンバットスポーツにおいて唯一といってよいほど守ること(※逃げることではない)が評価されるIBJJF柔術を勝つ抜く術が身についている。関節を狙う、攻めるという部分でも身を守る感覚が浸透しており、関節技を狙うマイキー、パスを狙うソウザと共に──実は相手の領域に踏み込んだ仕掛けは少なかった。柔術を知り抜いているが故に、水と油ように触れても交わらない攻防に終始し──よりルールセットに準じた戦いをしたマイキーが順当に勝者になった一戦だった。

その点、今回のケイドの相手クルジェフはサンボと柔道とトップアスリートであり、ケイドの領域で戦うとなると攻めるなら攻める、守るなら守るという風に掛け逃げ風のファイトにはならないはずだ。

そしてONEがケージのなかで行うサブミッショングラップリングは──最終的にはこのルールを用いる限りブラジリアン柔術を習得している選手が圧倒的に有利になるが──決してノーギ柔術ではなく、あらゆるスタイルの組み技格闘家がしのぎを削る場として世にアピールすることができる。

ずばりケイドが圧倒的に有利な王座決定戦といえるが、柔道家の投げと抑え、相手が立ち上がっても攻防が継続されるルールでサンビストの極めが如何に強力なのか。そんな組み技浪漫が可視化できる一戦だ。

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MMA MMAPLANET o ONE ONE FN02 アンジェラ・リー キック ボクシング

【ONE FN02】初回に猛攻のヂィンナンが、アンジェラの反撃に押し切られず──判定勝ちで3度目を制す

<ONE世界女子ストロー級(※56.7キロ) 選手権試合/5分5R>
シィオン・ヂィンナン(中国)
Def.3-0
アンジェラ・リー(米国)

前に出てジャブを伸ばすアンジェラ。右をかわしたヂィンナンに右ローを蹴っていく。左ローから右をヒットさせたアンジェラに対し、ヂィンナンが右を返す。ボディから左を打ったヂィンナンは、距離を詰めてきたアンジェラに組ませないように戦う。ワンツーボディから左フック、続く右でダウンを奪ったヂィンナンはシングルを切ってヒザを頭部に入れる。さらにパンチからヒザにつないだヂィンナンは、立ち上がったアンジェラにパンチを纏める。

アンジェラは下がりながらよろめいて倒れて、シングルレッグへ。下になり三角狙いのアンジェラは、これを防がれパウンドを被弾する。さらにヒザを受けながらアンジェラはシングルで起き上がると、頭を固めてヒザをボディに入れヂィンナンを離さない。右を差しあげたアンジェラだが、小手を決めたヂィンナンが上を取る。寝技に行かず、立って待ち受けるチャンピオンを見てレフェリーがアンジェラを立たせる。それでもパンチで前に出るアンジェラは、腹と顔面を殴られながら前進を続ける。アンジェラはミドルで距離を詰めてクリンチ、右腕を差してヒザをボディに入れ初回を生き延びた。

2R、右前蹴りから右を伸ばし組んでいったアンジェラ。ヂィンナンが切って離れ、しっかりとアンジェラの攻撃を見て右をヒットさせる。まっすぐダブルに出たアンジェラが右を差しあげて、ボディロックから後方へ投げ切ったアンジェラに対し、ヂィンナンがスクランブルへ。アナコンダで固定し、ヒザを入れたアンジェラは後方回転でアナコンダを続ける。立ち上がって、ヒザを頭部に突き刺すアンジェラがアナコンダで引き込む。上を取り、アナコンダを解いたアンジェラはガードの中からパウンドも、蹴り上げからスタンドに戻られる。

ヂィンナンも疲れた感のあるヂィンナンはケージを背負う状態で右からダブルに入られる。シングルに移行したアンジェラを殴るヂィンナン。チャレンジャーは左腕を差し、ボディロックに。ヂィンナンは肩パンチを突き上げられ、左のパンチを被弾する。離れたヂィンナンが右フックを入れ、アンジェラが前蹴りを放つ。ボディショットを入れたヂィンナンは、呼吸を整え、アンジェラもラウンド終了を待った。

3R、既に心身ともに疲弊している両者──ダメージはアンジェラの方が大きいが、ヂィンナンも疲れが見える。飛び込んだアンジェラはすかされ、姿勢が乱れたところで反対のケージまでヂィンナンがパンチを振るって追いかける。ボディから左フックを当てたヂィンナンに対し、アンジェラがハイキックから殴る。ヂィンナンもディフェンス無用の殴り合いに応じ、組んだアンジェラがヒザからヒジを入れる。

ここで離れたアンジェラはボディを殴られても、右ミドルから右を打ち込む。左右のフックを返したヂィンナンは右を当てて組みながら姿勢を乱す。鋭い前蹴りをかわしたヂィンナンは、左から右オーバーハンドを届かせアンジェラの右をかわし、右ボディを決める。アンジェラのシングルは背中を見せて足を抜いたヂィンナンは、走って距離を取り直す。飛び込んで右を当てたアンジェラだが、ローに右を合わされる。残り50秒、蹴り足を掴まれも右で殴るヂィンナンは右ボディにもハイキックから前蹴りを返す。右ハイから右を当てたアンジェラがパンチを纏める。アンジェラは左ヒジから飛び込んで、組み&ヒザでラウンドを終えた。

4R、笑顔を浮かべたヂィンナンは左に右を合わされる。蹴りからパンチに繋げるアンジェラは、左を殴られても右を返して首相撲へ。ヒザ蹴りを顔まで突き刺すアンジェラが、勢いに乗るとヂィンナンのパンチを被弾しても前に出る。アンジェラが右を入れ、ヂィンナンも右を返す。前に出るアンジェラ、回ってカウンターに蹴り&パンチのコンビネーションで攻める。アンジェラは左ミドルを入れ、ボディをかわすと足を使うようになる。誘うアンジェラに対し、左を当てたヂィンナンがシングルを切る。続くクリンチでヂィンナンを押し込んだアンジェラのヒザ蹴りにも、ヂィンナンは右を振るう。

ヂィンナンの右オーバーハンドがヒットし、ボディから左フックにつなげる。アンジェラは全く怯まず右で前に出ると、ヂィンナンも右を返す。右ローから組んだアンジェラは左ヒザをボディに入れ、ヂィンナンが苦しそうな表情を浮かべる。左エルボーを空振りしたアンジェラはレベルチェンジから、ダブルレッグも時間となった。

最終回、前に出るアンジェラが右を当てる、左を返すヂィンナンは左ジャブをヘッドムーブでかわす。とアンジェラは右ストレートから組んで、ボディロックへ。ここでテイクダウンを奪う。ついにマットに背中をつけたヂィンナンに対し、パスから顔面にヒザを入れたアンジェラがスクランブルでバックへ。立ち上がったヂィンナンは金網を使って、足のフックを許さない。

着地したアンジェラに対し、手首を掴んだ状態のヂィンナンが胸を合わせる。離れた両者、残り2分を切り、ヂィンナンが左を当てる、待ってカウンター狙いのチャンピオンは、左を見せてアンジェラを誘う。前蹴りから右を伸ばすアンジェラだが、ワンツーに右をカウンターで受ける。右ハイ後に、右を受けた挑戦者。ヂィンナンは足を使い、ケージを意識した位置取りでやはりカウンターを狙う。

左ハイのアンジェラは右の蹴りを見せて、両手を広げる。飛び込んで左を当てたアンジェラだが、押し込み切れずに時間に。両者、勝利をアピールもニアフィニッシュでいえば初回のヂィンナンが優勢なことは間違いない。その後の展開で、前に出る攻撃とテイクダウン、ヒザ蹴りやダーティボクシング、ヒジ打ちという攻撃でアンジェラがどれだけ盛り返したことになるか。

結果、ジャッジは3者揃ってヂィンナンを支持。初回のダウン2度をアンジェラは取り返すだけの状態に戻せず──この世界戦はONEの判定基準通りの試合結果となった。

「観客は違う考えがあるかもしれないけど、私はこの試合に全てを掛けてきた。ちゃんと分かってくれるファンに感謝している。チームと私はこれまで何をすべきか分かってやってきた。ファンが何を想おうが関係ない。アンジェラとはMMAでもキックでも──4度目を戦っても構わない。今日は中国73回目の国慶節、母国にハッピーバースデーと言いたい。アンジェラ、最高の試合をしてくれてありがとう。進化したアンジェラと戦えて、私はハッピーだった」とチャンピオンは話した。

「皆、喜んでくれたら嬉しい。初回、ヂィンナンは力強い攻撃をした。でも、そこからは継続的に私は攻めていたと思う。この判定は理解できない。全てをこの試合に全てを賭けて戦った。彼女と立ち技で殴り合い、ヒザを入れて戦え楽しかった。皆、愛している。ありがとう。4度目? 一進一退の試合だけど私は勝っていたと思っている。私はやるべきことやるだけ。なるようになるわ」と笑顔交じりで、悔しさをにじませたコメントを残した。


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MMA MMAPLANET o ONE ONE FN02   クレベル・ソウザ マイキー・ムスメシ

【ONE FN02】初代ONE組技王者に輝いたマイキー・ムスメシは、リスペクトの気持ちからDJの名前を挙げる

<ONEサブミッショングラップリング世界フライ級(※61.2キロ)王座決定戦/12分1R>
マイキー・ムスメシ(米国)
Def.3-0
クレベル・ソウザ(ブラジル)

すぐに座ったマイキー、足首を掴んで圧をかけるクレベルの足を取りに行く。体を捩じって足を抜いたクレベルは、腰を引いて足首を振ってパスを狙う。左足を取り、後方回転から足首を取ったマイキーだが、クレベルは逆に足首を掴み足を抜ききる。マイキーは内ヒールへ。ここからバック狙いのマイキーに対し、クレベルが胸を合わせてトップに戻る。頭をつけてパス狙いのクレベル、腕を取られても引き抜く。

パスを狙われては、足を取っていくマイキーが、外ヒールからトーホールドを狙う。ここも足を抜いたクレベルは足を果敢にマイキーの方に持っていく攻めを見せ、ここでも右足を取らせて抜いていく。立てというクレベルの挑発に乗らないマイキーは、果敢なパス狙いにも足を掴む──その刹那クレベルが足を抜くという攻防が繰り返される。

とマイキーは、足でなく腕十字から足を取りにく。クレベルの担ぎに、右腕から右足を取りサドルのマイキー。クレベルがこれを抜いてついには正座状態に。残り2分強、右足を取り、トーホールドのマイキーにキャッチが入る。

キャッチの基準が曖昧で、足関節のキャッチは掛け逃げを助長するというグラップリング界の定石を守る──スレイマン・レフェリー。試合は残り1分を切り、足関を凌いで担ぐクレベルだがパスを取り切れず、側転パスにシンガポールの客がわく。最後も足関スイープでの仕掛けにアームロックを狙ったクレベルだが取り切れず、時間となった。

笑顔でベルトを肩にかけたマイキーは「本当にタフな相手で、ウォーだったよ。虫垂炎の手術から戻って、ハードに練習してきた。このタイトルをとるために練習し、22年の柔術人生はこのタイトルを獲るためにあったんだ。ずっとサブミッションを狙っていたし、キャッチもあったから判定をモノにする自信はあったよ。全ての瞬間、攻撃し続けた。一本を取れなくて申し訳ない。でも皆が楽しんでくれたらと思う。次? マイティ・マウスとケージをシェアしたい。コールアウトじゃない。尊敬しているから名前を挙げたんだ」と話した。


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MMA MMAPLANET o ONE ONE FN02 ジヒン・ラズワン スタンプ・フェアテックス

【ONE FN02】体重オーバーもジヒンがキャリアベスト。スタンプが左エルボーでダウンを奪い競り勝つ

<120.75ポンド契約/5分3R>
スタンプ・フェアテックス(タイ)
Def.3-0
ジヒン・ラズワン(マレーシア)

ジヒンが120.25ポンドと5ポンド以上の体重オーバーで、キャッチウェイト戦となった一戦。前に出るジヒンに右を当て、右ミドルを蹴ったスタンプはダブルレッグに入られる。ジヒンはシングルレッグに切り替え、左腕を差してスタンプをケージに押し込む。ヒザを突き上げたスタンプは、前方に崩されそうになるが、ダブルアンダーフックからの投げをすかしてマウントを取る。腰を押しエビのジヒンは、エルボーを受けてもハーフからワキを潜ってバックに回る。

リバーサルを潰したスタンプに対し、ジヒンはレッスルアップからダブルレッグで上を取り切る。足を越えいくジヒンは、スタンプのスイッチを許さず左肩を押し込んでとっぷをき―プする。ウィザーで耐える形になったスタンプは立ち上がることができず、ジヒンが足を束ねていく。スタンプはエルボーを頭部に落とし、ウィザーを続けて立ち上がる。じジヒンは離れてもパンチを散らしてシングルレッグを狙ったところで時間となった。

2R、ジャブを伸ばすスタンプに対し、ジヒンが左を打っていく。さらに右ローも、右を受けたジヒンが頭がのけ反る。右ハイから右を続けたスタンプだが、ローを蹴られ動き切れがない。初回で削らた感もあるスタンプは、右を被弾しながらシングルを潰して上をキープする。試合がスタンドに戻ると、ジヒンのテイクダウン狙いをスプロールしたスタンプがヒザ蹴りを頭部に入れて、バックに回る。さらにスタンプは両足をフック、RNCで絞めていく。グリップは組めず、左腕一本で絞めていたスタンプが腕を入れ替える。

ジヒンは左右の手首を交互に掴んで絞めを防ぐも、ボディトライアングルに捕えられた状態は続いている。後方から殴り、絞めの機会を伺うスタンプだが、ジヒンが残り1分を切って胸を合わせにいく。左足を懸命にかけるスタンプだが、最終的にはクローズドガードの状態になる。ガードの中からスタンプの右腕をヒザで抑えたジヒンは、サバイブした。

最終回、左右のローを蹴るジヒンだが、スタンプは前蹴りで突き放すと左ヒジ一発でダウンを奪う。ハーフのジヒンに、エルボーを打ちつけるスタンプは両ワキを差されて抱き着かれる。ダメージの回復に努めるジヒンだが、グリップが切れクローズドを取る。フックガードのジヒンをケージに押し込んだスタンプは、ハイガードにも肩を突っ込んで左ヒジを落とす。

このままスタンプのトップで時間が過ぎ、残り1分強の時点でエルボーを連打したスタンプにジヒンが腕十字を仕掛ける。腹ばい状態のジヒンから、右腕を抜いたスタンプはスクランブルでヒザ十字に入る。ジヒンもヒザを抜いて向き合うと、スタンプがクローズドガードを取りタイムアップを迎えた。

体重オーバーながら、魂のファイト──キャリア・ベストバウトを見せたジヒンだったが、結果はスタンプが3-0の判定勝ちを収め勝利のダンスを見せた。


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MMA MMAPLANET o ONE ONE FN02 イリャ・フレイマノフ マーチン・ウェン

【ONE FN02】ボディへのカウンターの右ヒザから右ストレート。フレイノフが元王者ウェンからTKO勝ち

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
イリャ・フレイマノフ(ロシア)
Def.1R3分33秒by TKO
マーチン・ウェン(豪州)

まず右ローを蹴ったフレイマノフが、ローを2発連続する。さらに左ミドルからワンツーのフレイマノフに対し、ウェンがダブルレッグで組んでいく。ウィザーから離れたフレイマノフが左ミドルからオーソに構えを変える。左ジャブにボディを入れたウェンだが、首相撲からヒザを顔面に受けそうになる。詰めるウェンがワンツーに下がり、その際に右ハイを受ける。右目を気にする仕草をみせたウェンに対し、フレイマノフが右カーフを連続で蹴る。

さらに組んでヒザ蹴りを決めたフレイマノフがワンツーから左をヒットさせる。右にヒザ蹴りから右を合わされ、真後ろに倒れたウェンは足を利かせようとするとがパウンドからハーフにとってなおヒザを顔面に被弾して背中を見せる。サイドバックで右を続けたフレイマノフが、正面に回ってヒザ蹴りを連続で見舞うとついにいれるとレフェリーが試合を止めた。


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MMA MMAPLANET o ONE ONE FN02 キック ティモフィ・ナシューヒン ハリル・アミール

【ONE FN02】初参戦ハリル・アミールがナシューヒンを撲殺。怖い──ジャブ、首相撲&ヒザ、カウンター

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
ハリル・アミール(トルコ)
Def.2R0分58秒by KO
ティモフィ・ナシューヒン(ロシア)

サウスポーのアミールが、右ジャブを伸ばす。左右のフックで前に出るナシューヒンが、そのワンツーで距離を詰めてクリンチへ。体を入れ替えヒザを突き刺すアミールが、もう一度押し込まれるも回ってすぐに離れる。奥足で前蹴りを見せたアミールは、ナシューヒンの大振りのオーバーハンドにもフックを合わせようとする。

ナシューヒンは踏込みにジャブを当て、左を伸ばす。右ローを蹴ったナシューヒンが、左を見て下がる。アミールは左インサイドローを蹴り、左に回りつつジャブを放つ。ワンツーフックで前に出たナシューヒンは、前蹴りにもパンチを続ける。前蹴りを払わて、バランスを崩したアミールは即立ち上がる。と、右フックを被弾したアミールが組んで組み相撲、直後に離れる。左インローで足が持っていかれたナシューヒンは、左の蹴りに右オーバーハンドを合わせていく。フックから距離を詰めてテイクダウンをナシューヒンが奪うが、アミールはスイッチを見せてスクランブル──間合いを取り直す。最後にアミールがスピニングバックキックを見せて初回が終わった。

2R、直ぐに圧をかけたナシューヒンは、右ハイを受けそうになる。蹴り足を掴んで右を入れたナシューヒンだが、続くステップインに右を合わされて動きが止まる。直後に右フックで完全に足にきたナシューヒンはシングルを切られ、パンチを続けられるとヒザ立ちの状態でヒザを顔面に被弾する。それでも連打を受けながら立ち上がったナシューヒンは右から左を打ち抜かれ、再び倒れる。ここからパウンドを受け続けたナシューヒンを見て、レフェリーが試合を止めた。


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MMA MMAPLANET o ONE ONE FN02 オ・テホク 高橋遼伍

【ONE FN02】高橋、判定負け。ダメージ>積極性を覆すレフェリング。レフの介入をどこまで認めるのか

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
オ・テホク(韓国)
Def.2-1
高橋遼伍(日本)

上背で劣る高橋、ジャブから前に出るオ・テホクがワンツーを見せる。間合いを測る両者、ブーイングが起こり高橋がカーフを空振りする。オ・テホクにケージを背負わせた高橋が右カーフ。続いて、オ・テホクが前に出る。それでも距離を詰めた高橋が右カーフを蹴り、ワンツーで右を当てる。オ・テホクの右オーバーハンドをかわした高橋は、ダブルレッグを切る。オ・テホクは首相撲から離れると、カーフを受ける。

やや遠めの距離から右を当てたオ・テホク、一瞬腰が落ちた高橋に対し、スイッチして左ミドルを蹴る。さらに左を入れたオ・テホク、高橋が右を入れる。そして右カーフを2発入れた高橋は、右に回るオ・テホクにカーフを蹴る。オ・テホクは左ローからワンツー、かわした高橋は左ハイをブロックする。カーフは当たる高橋、右回り基調の動きをジャッジがどのように判断するか。

2R、前蹴りからハイを狙うオ・テホクは、カーフにパンチを合わせていくが高橋の左を被弾して姿勢を乱す。続くスクランブルで上を取った高橋は、試合がスタンドに戻ると前蹴りでケージ際に下がる。ここからのステップインに左を合わせようとする高橋は、長い距離のミドルにステップバックもオ・テホクが前蹴りを繰り出す。高橋はカーフのタイミングを計るファイトのなかで、オ・テホクが距離を詰め高橋に「攻めろ」と注意が入る。

カーフで姿勢を崩しながら、組んだオ・テホクが首相撲でヒザをボディに突き刺す。回って左のカウンター狙いの高橋は、ついにイエローカードを提示されてしまう。決して戦っていないわけではないが、下がっての攻撃をレフェリーが評価しないのであれば致し方ない──のか。アジャストが必要な高橋は、オ・テホクのテイクダウン狙いを切って逆に上を取る。

胸を合わせて離れたオ・テホクが前蹴り、続くテイクダウン狙いを切った高橋がケージに押し込む。胸を合わせ状態で脹脛を蹴っていった高橋は離れて、右カーフを入れる。カーフの蹴り合い、最後も回った高橋はイエロー分リードを許したか。

最終回、ここも前に出るオ・テホク。高橋はレフェリーに「赤コーナー、攻めろ」と叫ばれてしまう。右カーフを蹴って離れる高橋、オ・テホクが蹴りで前に出る。と、またも高橋にイエローカードが提示される。MMAは前に出るしかないのか──というレフェリーの試合の創りだ。

これでオ・テホクがリードするなら、ダメージよりアグレッシブネスが評価されたことになる。オ・テホクのダブルレッグを切った高橋だが、続く局面でバックに回られスタンドで背中を取られる。両足をフックしたオ・テホクが着地すると、高橋は胸を合わせてクリンチへ。残り2分半、離れるとローに右アッパーを合わせていった高橋は右カーフを空振りする。それでもカーフのダメージが蓄積し、ステップも不自然なオ・テホクは前に出ても姿勢を乱す。またもアクションと声を掛けるレフェリー。高橋はローに右アッパーを入れ、カーフでオ・テホクの動きが止まる。

ここでカーフを続けたい高橋は、ステップインにアッパーを合わせテイクダウン狙いのタイミングで左の蹴りを繰り出す。逃げの組みに徹してきたオ・テホクだが、それでも視覚的にも前に出続けタイムアップに。

結果、判定はスプリットでオ・テホクに軍配が挙がった。ジャッジとすれば、イエロー2つの提示に従うとこうなるのも致し方ない。と同時に、ONEの判定基準はニア・フィニッシュ>ダメージ>アグレッシブネスのはず。イエローが出た時点で高橋も前に出る必要性があることは確かだが、ファンがエキサイトする方向性のレフェリングのなかで、ダメージ重視の裁定基準が除外されるとサークルケージの戦いに矛盾が生じる。

下がって打つのは技術。前に出るのも技術。迎え撃つのも技術。現に高橋はステップインにパンチを合わせてダウンといっても良い攻撃も見せていた。それが下がって攻撃をかわし、タイミングを測ることでカーフで与えたダメージもろとも帳消しになるのであれば、ここでの戦いは下がることを認めないフェンシングになってしまう。

このレフェリングは、MMAをミスリードする。立ち会いから、真正面でぶつかるのがONEのMMAであればそれをルールブックに明記し、裁定基準を変更する必要があるだろう。


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Interview ONE ONE FN02 アンジェラ・リー シィォン・ヂィンナン ブログ

【ONE FN02】ヂィンナンに挑戦、アンジェラ・リー「途中で諦めるという選択肢は、私にはないから」

【写真】体重だけでなく、体調としてヘルシーな状態でのファイト。どのようなアンジェラ・リーが見られるか(C)ONE

明日10月1日(土・現地時間)、シンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE Fight Night02「Xiong vs Lee 3」メインで、アンジェラ・リーがONE世界女子ストロー級王者シイォン・ヂィンナンに挑戦する。

妊娠&出産を経験し、サークルケージに戻ってきたアンジェラは3月にスタンプ・フェアテックスを相手に女子アトム級王座の防衛に成功し、今回は3年半ぶりとなるストロー級王座に挑戦する。

アトム級王者に君臨しながら、体重を落とす戦いを強いられてきたアンジェラは125ポンドの戦いを前に『私って苦しんでいる? もっと苦しむべきじゃないの?』と減量から解放されて、充実のキャンプを行ってきた。


――シイォン・ヂィンナンとのトリロジー、最終章が近づいています(※取材は9月27日に行われた)。

「凄く調子が良くて、自信も十分にあるわ。彼女と最後に戦ったのは3年前、あれから随分と成長しているしベルトを獲る準備はできている。3月のスタンプとの試合後からも、順調に練習をしてきたしね」

──アトム級で戦うファイトウィークと比較して、ストロー級で戦うファイトウィークはいかがですか。

「正直にいえば125ポンドの方が過ごし良いのは確かよ。体重に関して、何も心配することがないから。そういうストレスが一切なくて。だって毎朝、朝食を食べることができるんだもん(笑)」

──表情もまるで違いますね。

「そうでしょ。115ポンドで戦うより、125ポンドの方がよりナチュラルだし。ファイトキャンプの間も、ずっと同じ体重だった。125ポンドより少し重いだけでエナジーも100パーセント、自分でも力強く感じられて……本当に良いことばかりよ」

──ところで妊娠を経験すると、お腹の中の子を守る機能なのか腹回りに皮下脂肪がつきやすくなると聞いたことがあります。

「女性はそれぞれ違うモノよ。エヴァを出産してから、私はクリーンでヘルシーな食生活に変わったの。結果、脂肪が減って普段の体重も軽くなって。だから、その逆で出産を経験してから、グッドシェイプになったの。妊娠前はジャンクフードでも、何でも食べていたし(笑)。でも妊娠中は私が口にしたものがエヴァの栄養になるから、妊娠を機会に栄養を考え、ヘルシーな食生活を送るようになって。そのまま出産後も、同じように食事には注意を払っているから、ファイターにとっても最適な食生活になっていると思うわ」

──キャリア最高にヘルシーな状態での試合になるわけですね。

「うん、そうね。奇妙なもので、これまでは計量にパスするまで自分を殺していたの。とにかく体重を落とすことに集中して。でも今回のキャンプでは毎日のように学習ができたわ。ホントに『私って苦しんでいる? もっと苦しむべきじゃないの?』って思ったりして(笑)」

──アハハハハ。

「でも皆がハッピーファイターはデンジャラスファイターだって(笑)」

──そんなハッピーでノー・サファーなアンジェラですが、アンジェラと戦った以降のヂィンナンの試合内容をどのように思いますか。リー姉弟とは対極あるポイントゲームをやり切っているように感じますが。

「その通りね。凄く良いプレイゲームをやってのけているわ。きっと今回の試合もそうしてくるでしょうね。でもリー姉弟は違うわ。私たちはフィニッシュを目指し、相手をヤるつもりで戦っている。それがリアルファイターよ。だからこそ、私は土曜日にケージに上がってリアルファイトをヂィンナン相手に見せたい」

──クリスチャンがまさにそのようなファイトを8月にやってのけ、オク・レユンからライト級のベルトを奪い返しました。クリスチャンの勝利はモチベーションになったのでは?

「クリスチャンの勝ち方を視て、ものすごく興奮して最高に盛り上がったわ。クリスチャンは私たちのパッションを、戦いのなかで実証してみせたの。こないだも、その前のクリスチャンの試合も私はキャンプ中でシンガポールに行くことができなかった。でもクリスチャンの試合を見ると……オーマイゴット!! 彼はシンガポールにいて、私を強くしてくれる。クリスチャンは『これがリー姉弟』という試合をしてくれた。土曜日、私は同じように戦うわ──絶対に」

──そのリアルファイトを見せる、仕留めるという思考が強いのでピンチに陥ることがあります。過去の試合を見ると、アンジェラの場合はボディへの攻撃です。

「ボディショットに対する防御は、ファイトキャンプ中も徹底してやってきたわ。スタンプ戦、そしてヂィンナンとの試合でも私はお腹を攻撃されたから。エクスブロージョン・エリアで私はボディへの攻撃を受けた。だからあの距離、ああいう場面でのディフェンスをしっかりと磨いてきたの。防御だけでなく、カウンターの攻撃もね。今回は私がボディショットを打つ番よ(笑)」

──あれだけ腹を抉られて、よく我慢できるなとは思いますが、そこからの逆襲よりも腹に攻撃を受けないほうが賢明です。しかし、あの頑張り……気持ちの強さは称賛モノです。

「試合の途中で諦めるという選択肢は、私にはないから。頭を殴られようが、ボディを抉られようが、絶対に勝負を投げることはない。そういう精神力はファイターなら、持っていないといけないモノだし。チャンピオンなら、なおさらよ。何があろうが、私は前に出ることを止めない。自分を守るためにも、ファイトはフィニッシュするものなの。ビッグハードだと言ってくれたけど、私は自分の技術と同様にハードを信じているの。ホント、それってタフなことで。今回、シィオン・ヂィンナンがどれだけの気持ちの持ち主なのか試してみるわ」

──そのヂィンナンも115ポンドの時と125ポンドでは別人だと思います。

「完璧に仕上げてケージに上がって来ることを望んでいるわ。しっかりとフィジカル・コンディショニング・トレーニングをやり込んで来てほしい。アトム級の時の彼女は本当に小さかった。今回はそんなことはないだろうし、パワフルでスピードもある完璧な状態でいてほしい。そういう彼女に対して、私の全てをぶつけたいから」

──過去2試合は本当にエキサイティングな試合でした。ただし、見ていてエキサイティングな試合は戦っている選手にはタフな戦いになります。今回、エキサイティングな試合かドミネイトかどちらの戦いをしたいですか。

「う~ん、私のプランはドミネイトね。でも、そうなってもエキサイティングな試合になるから。ハイライト・ノックアウトやハイライト・サブミッションを狙うわけじゃないの。ただ、自分の戦いを続けていると自然にそういうフィニッシュが生まれてくるだけで。だから私が目指す戦いはドミネイトよ」

──いやぁ、期待値が上がりますね。米国のプライム・タイムで中継されることはどのように思っていますか。

「最高ね。ハワイのファンやファミリーが午前4時や午前5時に起きて、私の試合を視る必要がないから。クリスチャンの家族とヴィクトリア、そしてエヴァ、皆一緒に私の試合を視てくれる。皆のためにも良い試合をするわ」

──アンジェラ、インタビューに時間を割いてくれてありがとうございます。最後に日本のファンにメッセージをお願いします。

「日本のファンの皆には、いつも応援してくれてありがとうと伝えてね。皆が何年も私の試合を視てくれることに感謝している。私のMMAの旅、MMAへの想いを追い続けてくれて、ありがとう。少しでも早く東京に戻りたいわ」

■放送予定
10月1日(土・日本時間)
午前9時00分~ ABEMA格闘チャンネル

■ONE Fight Night02対戦カード

<ONE世界女子ストロー級(※56.7キロ) 選手権試合/5分5R>
[王者] シィオン・ヂィンナン(中国)
[挑戦者]アンジェラ・リー(米国)

<ONEキックボクシング世界フェザー級選手権試合/3分5R>
[王者]スーパーボン・シンハマウィーン(タイ)
[挑戦者] タイフン・オズカン(オランダ)

<ONEサブミッショングラップリング世界フライ級(※61.2キロ)王座決定戦/12分1R>
マイキー・ムスメシ(米国)
クレベル・ソウザ(ブラジル)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
スタンプ・フェアテックス(タイ)
ジヒン・ラズワン(マレーシア)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
マーチン・ウェン(豪州)
イリャ・フレイマノフ(ロシア)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
ティモフィ・ナシューヒン(ロシア)
ハリル・アミール(トルコ)

<キック・フェザー級/3分3R>
マラット・グリゴリアン(アルメニア)
ジャマル・ユスポフ(ロシア)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
高橋遼伍(日本)
オ・テホク(韓国)

<ムエタイ女子アトム級/3分3R>
アニッサ・メクセン(フランス)
ダオコンファー・バンチャメーク(タイ)

<キックボクシング・ヘビー級ワールドGP補欠戦/3分3R>
ラーデ・オバチッチ(セルビア)
ジヤンニス・ストフォリディス(ギリシャ)

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【ONE FN02】アンジェラと決着戦。シィオン・ヂィンナン「ベルトをキープし、他競技のベルトに挑みたい」

【写真】凄く落ち着き、笑顔も多いパンダだった(C)MMAPLANET

10月1日(土・現地時間)、シンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE Fight Night02「Xiong vs Lee 3」。そのメインでONE世界女子ストロー級王者シイォン・ヂィンナンがアンジェラ・リーの挑戦を受け、7度目の王座防衛戦を行う。

アンジェラとはこれまで1勝1敗、2試合とも東京で戦い──初戦のストロー級王座防衛戦ではTKO勝ちし、2試合目のアトム級王座挑戦試合ではRNCに敗れた。2試合とも決着5Rという激闘だったが、それ以降の3度のタイトルディフェンディング・ファイトでヂィンナンは全く付け入る隙を見せずに防衛に成功してきた。

しかし、そんな彼女を支えてきたEvolve MMAのシアー・バハドゥルサダが4月にチームを離れた。固い絆で結ばれていたと思われた関係が、一瞬に崩れた影響は? 新体制で挑む今回の防衛戦への意気込みをシィオン・ヂィンナンに尋ねた。


――土曜日の朝、アンジェラ・リーの挑戦を受けます。今の心境を教えてください。

「凄く楽しみだけど、とても落ち着いているわ。土曜日の朝に、サークルケージでこの興奮をぶつけるつもりよ」

──ヂィンナンはONEで初の中国人世界王者となりましたが、中国人男子として8月にタン・カイがONEの世界フェザー級王座に就きました。

「今はまだ2つだけど、これから中国人選手が巻くベルトの数はもっと増えるわ。それはMMAだけでなく、他のルールも含めてね。中国のコンバットスポーツは凄い勢いで成長しているから。この成長は嬉しいことだし、誇りでもあるわ」

──これから増えるということは、土曜日に減ることは絶対にないということですね。

「もちろん、このベルトはキープし続けるし、私自身はONEがチャンスを与えてくれるなら他の競技のベルトにも挑みたいと思っている」

──それはムエタイやキックのベルトに挑戦したいということですか。

「ONEで組まれている全ての競技ね。サブミッショングラップリングも含めて」

──何と、それは素直に楽しみです。特に女子ストロー級王座は敵なしの状態ですから。とはいえ今回のチャレンジャーはアンジェラ・リーです。この世界戦に向けての仕上がり具合を教えてください。

「この試合は私にとって、とても重要なチャレンジになる。新しいコーチとの初めての試合だし、合流して1カ月で新しい戦術やテクニックを採り入れてきたから。それが、どう試合で生かすことができるか」

──元ONEファイターで、柔術黒帯のアダム・カユーンがヘッドコーチになったと聞きました。実はヂィンナンに尋ねたかったのは、そこだったんです。ヂィンナンはイヴォルブMMAのチームメイトの試合でコーナーに就き、勝利も敗北にも付き添い本当にチームを大切にしてきました。そしてチームを離れたシアー・バハドゥルサダとの絆も深かった。彼が突然、チームを離れた時はどのような気持ちになったのでしょうか。

「あの時は少し……いえ、涙を止めらないほど動揺したわ。シアーの突然のチーム離脱によって、精神面と肉体の両方で影響を受けたのは事実。でも人間って、どういう経験も糧にしないといけないと思うの。シアーが離れたことで調子が落ちた分、自分で考えて取り戻さないといけないという意志を持って回復に取り組み、乗り越えることができた。その事実に対して、私は自分を誇りに思っている。

シアーのチームからの突然の離脱があったから、私はより強くなれた。人生には良いことも悪いことも起こる。でも立ち止まらないでモチベーションとして前に進まないと、ね。今の私は以前より進歩しているわ」

──素晴らしいです。そしてこれまでアンジェラとは1勝1敗。その2試合ともキャリアで最もタフな戦いだったと思います。この3度目の戦いで、前回の2試合とどのような違いを見せたいと考えていますか。

「絶対的に、いくつか新しい部分を見せることになるでしょうね。誰だって進歩し、成長している。私自身もそうだし、ファンの皆に多くの違う面とよりシェイプされた戦いを見せたいと思っている」

──今回は125ポンドでの試合です。115ポンドで戦った時は、減量が厳しくて本来の力を発揮できなかったのではないかと思ってきました。実際、ストロー級の防衛戦でアンジェラに勝利し、アトム級王座に挑戦して敗れていますし。

「敗因は階級だけじゃなくて、コンディショニングやレンジなどあらゆることが関係していたはず。そういうことが合わさって、穴ができて私の弱点になっていた」

──ストロー級ではそのような不安要素は少ないと思います。では最後に日本のファンに一言お願いします。

「東京で試合をした時に応援してくれた日本のファン、皆に感謝しているわ。試合が終わってからも、皆が応援メッセージを送ってくれて。そんな日本のファンに、最高の試合を見せると約束するわ。いつもサポートありがとう。謝謝」

■放送予定
10月1日(土・日本時間)
午前9時00分~ ABEMA格闘チャンネル

■ONE Fight Night02対戦カード

<ONE世界女子ストロー級(※56.7キロ) 選手権試合/5分5R>
[王者] シィオン・ヂィンナン(中国)
[挑戦者]アンジェラ・リー(米国)

<ONEキックボクシング世界フェザー級選手権試合/3分5R>
[王者]スーパーボン・シンハマウィーン(タイ)
[挑戦者] タイフン・オズカン(オランダ)

<ONEサブミッショングラップリング世界フライ級(※61.2キロ)王座決定戦/12分1R>
マイキー・ムスメシ(米国)
クレベル・ソウザ(ブラジル)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
スタンプ・フェアテックス(タイ)
ジヒン・ラズワン(マレーシア)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
マーチン・ウェン(豪州)
イリャ・フレイマノフ(ロシア)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
ティモフィ・ナシューヒン(ロシア)
ハリル・アミール(トルコ)

<キック・フェザー級/3分3R>
マラット・グリゴリアン(アルメニア)
ジャマル・ユスポフ(ロシア)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
高橋遼伍(日本)
オ・テホク(韓国)

<ムエタイ女子アトム級/3分3R>
アニッサ・メクセン(フランス)
ダオコンファー・バンチャメーク(タイ)

<キックボクシング・ヘビー級ワールドGP補欠戦/3分3R>
ラーデ・オバチッチ(セルビア)
ジヤンニス・ストフォリディス(ギリシャ)

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ABEMA MIKE MMA MMAPLANET o ONE ONE FN02 アンジェラ・リー キック クレベル・ソウザ ジヒン・ラズワン スタンプ・フェアテックス チャンネル ティモフィ・ナシューヒン ボクシング マイキー・ムスメシ マーチン・ウェン 高橋遼伍

【ONE FN02】初の組み技世界王者へ、マイキー・ムスメシ「このルールは……結果、柔術の発展に寄与する」

【写真】いつも通り、興奮しているようで理路整然とした返答ばかりのマイキーだった(C)MMAPLANET

10月1日(土・現地時間)、シンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE Fight Night02「Xiong vs Lee 3」で、マイキー・ムスメシがクレベル・ソウザを相手にONEサブミッショングラップリング世界フライ級(※61.2キロ)王座決定戦を戦う。

昨年、ノーギの世界一を目指し道着を脱いだ戦いに進出するや、すぐに強烈な強さをサブオンリー・ルールでも見せつけたマイキーだが、目標としていたADCC世界大会への出場はキャンセルされ、今回のタイトルマッチに集中することとなった。

ファンにとっては残念でならないこの決断だが、マイキーがサブミッショングラップラーいや柔術家といて生きていくためにごく自然が判断だった。


――マイキー、サブミッショングラップリングの世界王座を賭けて世界最大のファイティング・プロモーションの一つであるONEで試合をし、その模様が米国のプライムタイムにAmazon Prime Videoで配信されます。今の気持ちを教えてください。

「それほど深く考えていないよ。いつものように試合の準備に集中してきた。体の調子も良い具合でキープできているし、もう100パーセントの状態で試合に向かうことができるよ。イコー!!」

──イコー??

「日本語でGoっていう意味だよね?」

──おお、行こうですね。Let’s go !!

「そうだよ。イコー!!だよ(笑)。ONEで最初のサブミッショングラップリングのタイトルショットに出場できてホント、ワクワクしている。僕の人生で一番のビッグファイトだしね」

──今回の試合の準備はラスベガスで?

「そうだよ。いつも通りFTCC(Faito Tamashii Combat Club)の柔術マットと僕のガレージで、これまで柔術の世界タイトルを取った時と同じ仲間たちと練習してきた。全ての練習が僕がタイトルを取るために欠かせないモノだったよ」

──このタイトル戦のために、しっかりと集中してきたと思います。が、それでもADCCに不参加だったのは残念です。

「6月に虫垂炎の緊急手術をしないといけなくなり、その影響でトレーニングと試合から離れないといけなくなった。試合用にハードな練習ができるようになったのは8月の中旬で、これだと2週間少ししかADCCへの準備ができなかった。その状態で無理をして、本来の僕の階級よりも2つも重い階級で戦う意味はないと思ったんだ。それなら、この試合の集中したかった。このタイトル戦は、僕にとってもっと重要な試合だから」

──ADCCは勝ち上がりに4試合、決勝では30分以上試合をすることになるかもしれないですしね。

「その準備をするのに、あの時の僕の体調は厳しすぎたよ。繰り返すけど、2階級も重いクラスで戦うわけだからね」

──戦い方を変える必要はそれほどないかと思いますが、金網があることを意識しますか。

「マットとは全く違う経験だね。僕は米国の狭くて小さい体育館のマット、床で試合をしてきた。今では数千人のファン、数億人のTV視聴者の前でケージのなかで戦っている。本当にこれまでに経験したことがない環境だけど、凄く楽しんでいるよ。こんな状況の一部として、戦ったことは過去になかった。だから、この環境で戦えることが心地良いんだ。もっと、こういう試合を重ねていきたいと思っている。

前回、今成との試合でしっかりとケージに対応できていた。あの試合を経験できたことで、今回はずっと戦いやすくなるだろう。前回のイマナリとの試合が、今回のタイトル戦に生きてくるに違いない」

──金網があるから、その方向に回れないだとか考えることはありますか。

「それほど影響はないよ。レスリングだと金網に押し込む展開とか重要になってくるけど、僕はレスリングをそれほど使うわけでもないし。大した影響はない。ただ足関節を使った時、ケージがあるから相手がロールできないとか、蹴って離れることができないということはある。そういう時はケージが役立つこともあるだろう。そういうところが、また楽しいんだよ」

──ではクレベル・ソウザの印象を教えてください。

「タフだよ。とても強い。でも、相手のことはそれほど関係ない。自分がどう戦うか。自分がどういうポジションを取れるかが重要になってくるから、普段から対戦相手のことを想定して練習をしたりはしないんだ。僕が取れる最高のポジションで戦う。大切なことは、そこだよ。対して、相手がどういう反応をしてくるのか。見極めるのは、そういうところだよ」

──これまで柔術でもグラップリングでも、その知識があるファンの前で戦っていました。ただし、ONEではキックやムエタイのような打撃が好きなファンの前で組み技マッチを戦います。

「ムエタイ、キックボクシング、柔術、そしてMMAというマーシャルアーツが一つのイベントで行われ、全てのファンが集まるっていうのは最高だよ。だからこそ、エキサイティングな試合をしないといけないという責任感が生じる。特に柔術を知らないファンに対して、ね。サブミッショングラップリングでも柔術でも、他の競技を見たいと思っている人に認められないといけない。

そういう責任感を持って戦うことが、また楽しいんだよ。サブミッショングラップリングをメジャーなプラットフォームで届けることができる。そしてサブミッショングラップリングを戦うことで、MMAの人々と同じようにファイトマネーを得ることができる。以前はサブミッショングラップラーが大金を手にするには、MMAに転向するしかなかった。それが柔術家やサブミッショングラップラーが、サブミッショングラップリングを戦うことでビッグマネーを手にデキる時代がやってきた。最高だよ。サブミッショングラップリングを戦って、生きていけるなんて」

──エキサイティングな試合をする。サブミッションで極めるというメンタルを持つことで、マイキーはより強くなれるでしょうか。

「僕らが戦ってきた柔術トーナメントは、ポイント制でポジションとドミネイトを第一に考えて戦う。サブミッションの仕掛けは減ってくるよ。でも、このルールでは一本を極めることが唯一のゴールに設定されている。ポジション支配でなく、サブミッションのキャッチが有効になるのだから、純粋により攻撃的になるよね。つまり、僕のゲームがよりアクティブになるんだ。このルールだと、アスリートはよりアグレッシブになる。結果、柔術の発展に寄与すると信じているよ」

──マイキー、ケージのなかでベルトを賭けて戦う姿を見るのが待ち切れないです。では最後に日本のファンに一言お願いします。

「最高だね。ホント、僕は日本に行きたくてしょうがないんだ(笑)」

■放送予定
10月1日(土・日本時間)
午前9時00分~ ABEMA格闘チャンネル

■ONE Fight Night02対戦カード

<ONE世界女子ストロー級(※56.7キロ) 選手権試合/5分5R>
[王者] シィオン・ヂィンナン(中国)
[挑戦者]アンジェラ・リー(米国)

<ONEキックボクシング世界フェザー級選手権試合/3分5R>
[王者]スーパーボン・シンハマウィーン(タイ)
[挑戦者] タイフン・オズカン(オランダ)

<ONEサブミッショングラップリング世界フライ級(※61.2キロ)王座決定戦/12分1R>
マイキー・ムスメシ(米国)
クレベル・ソウザ(ブラジル)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
スタンプ・フェアテックス(タイ)
ジヒン・ラズワン(マレーシア)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
マーチン・ウェン(豪州)
イリャ・フレイマノフ(ロシア)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
ティモフィ・ナシューヒン(ロシア)
ハリル・アミール(トルコ)

<キック・フェザー級/3分3R>
マラット・グリゴリアン(アルメニア)
ジャマル・ユスポフ(ロシア)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
高橋遼伍(日本)
オ・テホク(韓国)

<ムエタイ女子アトム級/3分3R>
アニッサ・メクセン(フランス)
ダオコンファー・バンチャメーク(タイ)

<キックボクシング・ヘビー級ワールドGP補欠戦/3分3R>
ラーデ・オバチッチ(セルビア)
ジヤンニス・ストフォリディス(ギリシャ)

The post 【ONE FN02】初の組み技世界王者へ、マイキー・ムスメシ「このルールは……結果、柔術の発展に寄与する」 first appeared on MMAPLANET.