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【SHOOTO GIG TOKYO】メインは連敗脱出を目指す澤田龍人×キャリア3戦目の黒部和沙。バンタム級5連戦も

【写真】ONEを経て、修斗での戦いに戻ってきた澤田。連敗脱出なるか(C)MMAPLANET

7日(日)、東京都新宿区の新宿FACEにてSHOOTO GIG TOKYO Vol.36が開催される。今大会のメインイベントでは澤田龍人と黒部和沙がストロー級戦で激突する。
Text by Takumi Nakamura


澤田は2018年7月からONEに参戦し、シンガポールに活動の拠点を移してEvolve MMA所属として試合を続けてきた。2022年3月の仙三戦でONEでの戦いに区切りをつけ、昨年3月の修斗で約5年5カ月ぶりの国内復帰戦を迎えるも安芸柊斗にKO負け。2021年2月のロピン・カタラン戦を最後に勝利から遠ざかっており、現在は4連敗を喫している。

その澤田と対戦する黒部は今回がキャリア3戦目。昨年10月のプロデビュー戦で根井博登と引き分け、今年1月に大田ノヒロにRNCで一本勝ちしているものの、24戦を戦ってきた澤田とのキャリアの差は歴然。修斗で2度の世界タイトル戦、ONEで多くの国際戦も経験している澤田の相手としては異例の大抜擢と言えるだろう。

安芸戦と仙三戦で澤田は相手の打撃に苦しみ、クリーンテイクダウンを奪えずにKO負けという敗戦が続いた。黒部もスタンドの打撃・組技ともに思い切りの良さが目立つ選手だが、どの部分で澤田に勝って試合を進めていくのかはキャリア2戦では未知数だ。黒部陣営がどんな対策を練って澤田にぶつかっていくかに注目したい一戦だ。

また今大会ではライダーHIRO×榎本明、松下祐介×永井奏多、藤木龍一郎×ガッツ・takato、新井拓巳×青井心二、井口翔太×藤田ムネノリとランク外の選手たちによるバンタム級戦が並んでいる。藤井伸樹が保持している環太平洋王座を争う戦いに食い込んでいくのは誰かもテーマになるバンタム級5連戦だ。

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45 AB MMA MMAPLANET o ONE ONE165   ウ・ソンフン ダニー・キンガド 三浦彩佳 仙三 平田樹 海外 若松佑弥

【Fight&Life & ONE165】若松佑弥&三浦彩佳 「背中で」(三浦)&「アベンジャーズなんです」(若松)

【写真】 実際に凄く仲が良さそうな2人だった(C)MMAPLANET

1月28日に行われたONE165で共に落とせない勝負で勝ち切った若松佑弥と三浦彩佳の対談が23日(金)に発売のFIGHT & LIFE#101に掲載されている。
Text by Manabu Takashima

ダニー・キンガド戦、平田樹戦を乗り越えた若松と三浦が互いの試合前とこれからについて話した対談を終えた──時、若松がさらに言葉を繋げた。誌面の都合上、掲載できなかった両者のメンタルについて、ここで紹介したい。

※Fight & Life#101のご購入はコチラから


──では、色々と葛藤を抱えつつも乗り切ったONE日本大会に関して、色々と内情を話していただきありがとうございました。

三浦 ありがとうございました。

若松 インタビュー、終わっちゃったんですけど──ちょっと良いですか?

──勿論です。

若松 自分、ウ・ソンフンに負けて2連敗になった時からメンタルコーチングを受けるようになったんです。あれまで体力とか気合いとかだけでやってきていて、メンタルが一番ダメだと気付いて。長南さんにも『もう、辞めたい。辞めたい』と言ったこともありましたし。そこで色んなきっかけで(中村)倫也君からメンタルコーチングとかも紹介してもらって。仙三さんにもメンタルっていうことについて、相談したり。自分のメンタルがクソ屑だったんだと分かって……。

引き寄せの法則だったり、イメージすることで、何かここまで変われた。心技体、心はあっても体力はない。体力はあっても心はない。そういうことが多いと思いますが、格闘技はどっちも必要で。

──言ってみると若松選手は、格闘技経験のないところからTRIBEでMMAを始めてすぐに頭角を表した。運動神経は合ったのだと思います。

若松 メンタルは本当に一番大事だと、それは本当にこの2年間で分かったことです。長南さん、堀江(登志幸トレーナー)さん、慶人(メンタルコーチ)さん、仙三さんのお陰で。

──オンオフの大切さのようなモノも含まれているのでしょうか。

若松 メンタルが強い、弱いではなくて。考え方を知っているのか、知らないのか。僕は無知で気合いだけでやっていました。今はイメージトレ―ニングを否定するんじゃなくて、深掘りするようになって、言語化したり。練習で上手くいったこと、いかなかったことをノートに書くようにして。相手の戦略を把握しても、ただ乗りや反応でやっても世界は喰えない。そこを今回の試合を通して伝えたくて。

──具体的にどのようなメンタルでいたのですか。

若松 色々あるんですけど、結果──試合当日は全てを肯定する。『俺はここまでよくやってきた』と肯定し、協力してくれた全員に感謝の気持ちでいる。そして、楽しむ。ここまでやって負けたらしょうがない。相手を称えよう。でも自分のやってきたこと、全てを出す。先のことなんて考えない。でも、絶対勝つんだと。負けても、しょうがない。ここまでやったんだから、でも勝つと」

──試合前にそのように気持ちを創って、いざリングの中に入った時の精神状態は?

若松 正直──自分は全然未熟だったので、心が折れました。でも、メンタルコーチングを受けて毎日イメージトレーニングをしてきたので、勝つことができました。昔のメンタルがゼロだった自分なら、絶対に勝てなかった。本当に皆のお陰です。気合いは大切です。長南さんにはそれを教わりました。

三浦 フフフフフ。

若松 でも僕は気合いだけでは、心ができなかった。色々な人の意見を聞いて、そこが理解できました。

──実は自分の身の持ちようで、人間は変われる。自分自身の肉体は同じでも、それは精神状態で生き方は変わる。気の持ちようですね。そういうことは自分にもありました。

若松 それはどういうことだったのですか。

──簡単にいうと体に深刻なダメージがあるかもしれないということで、検査が何度となく繰り返された。その時はやはり怖かったですし、家族、娘の将来を考えて悲観的になっていました。それがとある人に「だから、なんだ。そうだったら、あんたの家族への想いは変わるのか。そうなった時こそ、あんたの家族愛が試されるときじゃないか」と言われ、ハっとしました。自分の体に深刻なダメージがあっても、自分がやるべきことは変わらないと思うと、強くなれました。本当に。

三浦 素晴らしいですね。

──結果、全ての自分の目に映る光景が変わったのは検査の結果、深刻なモノでないと分かった時ですが(笑)。

若松 ハハハハハハ。

三浦 実際にそうですよね。

若松 でも、現実は同じでも心が変われば、自分は変われますよね。

──試合がある現実は、変わらないわけですから。どこにどう取り組めるのかも気の持ちようで。

若松 体と精神、それを人に指導することができるぐらい、自分も色々と勉強してチームを引っ張っていきたいと今は思っています。だから、今回の試合で負けていたら自分の試みを否定されてしまうというプレッシャーはありました。それでも勝ちを一つ一つ、積み重ねていって自分のやってきていることをTRIBEの皆、後輩に教えていきたいです。

長南さんが自分たちを育てくれて。だから三浦さんもそうだと思うけど、自分たちも後輩たちを育てないといけない。そこで昭和のように「やれ」っていうだけだと……そこはそこで必要なんですけど、絶対に。礼儀もそうだし。と同時に、そこ以外も僕らは見ないといけない。そこを採り入れて、僕も三浦さんも勝って背中を後輩たちに見せていきたいです。それができれば長南さんも安心できると思います。

三浦 今回は日本大会だったので、セコンドにはフルに3人入ってもらうことができました。祐弥君と2人だから、6人がセコンドに就ける。長南さん、堀江さん、仙三さん、残り3人は後輩たちにONEの会場を体験してほしくて。私は男の選手には男女のフィジカルの違いや技術の違いもあって、祐弥君のように技術を教えることはできないです。

なら──背中を見せるということで、私ができるのは普段の海外でやっている雰囲気を知ってもらうこと。ONEや海外の大会って、どういう雰囲気のなかで行われるのか。それを見てもらいたくて、後輩たちにセコンドパスを出してもらって試合の直前まで一緒にいました。言葉とかでなくて、そういうことを見て欲しかった。今回、ONEに日本大会を開いてもらって凄く良かったです。

10代だった祐弥君も29歳になって、もう何年できるか分からない。私、TRIBEの選手のなかで最年長になったんです。

──えぇ、そうなのですか!!

三浦 ハイ(笑)。だから、私たちがONEで戦っている姿を後輩たちに見てもらって……。それと試合前にグチャグチャになって、トチ狂った先輩がいるのかっていう姿も知ってもらう。でも、リングで戦えるんだよって。

若松 なるほどぉ。だから、あんなにメチャクチャになるんですね。辻褄が合いました(笑)。

三浦 迷惑をかけているかもしれないし、試合前の後輩たちも巻き込んでしまっていたかもしれない。でも、口で説明はできないでの見て欲しいというのはありました。色々な選手がいて、工藤(諒司※引退)君とか淡々として変わらず、自分のなかで気持ちを整理して戦える選手がいて。祐弥君みたいな選手がいれば、(石井)逸人君のように自由にやっている選手もいる。そのなかで私は泣いて、わめいて。でもリングに上がって、皆が勝っている。そういう姿を見て欲しいなっていうのがあります。

若松 アベンジャーズっていうことですね(微笑)。

──……。……。……。

三浦 えっ? でもTRIBEには色々な人間がいるので。

若松 でも三浦さんはめっちゃ後輩に厳しいですよ。

三浦 そんなことないっ!!

若松 でも、そういう人も必要で。本当に楽しいです。色々なヤツがいて。以前は練習をしっかりとしない奴は否定していました。でも、今ではそれも肯定できて。(後藤)丈治のような頭脳派がいて、逸人のようにノリでやる──ふざけていても、後輩想い。で、三浦さんみたくメチャクチャ厳しい人もいる(笑)。

三浦 だから、厳しくない(笑)。厳しくないでしょ!!

若松 自分はメチャクチャ優しいから。

三浦 言い過ぎ(笑)。でも黒部(和沙)とか、祐弥君を見るとビシッとしているし。

若松 練習の時はちゃんとやらないと。

三浦 そうやって優しく思われていても、ビシッとさせることができるって良いですよね。

若松 三浦さんは厳しいけど、バカにされているので(笑)。皆に色々と言われていて。余りにも乱れているから。

──メンタルコーチングが必要なぐらいの言いようですね(笑)。

若松 いや、でも今の話を聞いて。そういう三浦さんも必要なんだなって思えました。集団でやっているので、皆でやっていて楽しい。そうなると長南さんも、安心してくれると思います。

──押忍。今のTRIBEの空気の良さ、所属ジムがある強さが感じられました。ありがとうございます。

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ABEMA MMA MMAPLANET o ONE   ウ・ソンフン 仙三 和田竜光 若松佑弥

【ONE】2023年へ、若松佑弥―02―「分かってくれる人がいる。そこへの感謝の気持ちがあれば」

【写真】取材時には、当然いくらでも笑顔になっていた若松 (C)MMAPLANET

2022年も最後の1日に。この1年もMMA界には色々な出来事があり、多くの勝者が誕生し、同じ数だけ敗者も生まれた。

2023年に向けて『2022年中に話を訊いておきたい』勝者、敗者を6人リストアップしインタビュー──若松佑弥編Part.02。

ウ・ソンフン戦の敗北で、一時的でもMMAが嫌になったという若松は、この敗北を誰の責任にも転嫁せず、自分を見つめなおす材料とした。

<若松佑弥インタビューPart.01はコチラから>


──完全に足に来ていたようにも見えました。あの左を貰ってからの下がり方は。そうでないと若松選手は被弾して下がるタイプの選手ではないと思いますし。

「頭では『ここから盛り返す』って感じだったんですけど、体がまるでいうことを聞かなかったです。今から思えば、それが普通なんですよね。パンチを効かされるということは。ここまでMMAを続けてきて、自分がそうなって初めて怖さが分かりました。

皆が『危ない』と言っていても、あんな風に貰ったことが無いので分かっていなかったです。この負け方は今後MMAを戦っていくうえで必要だった。それこそ神様が教えてくれたお告げだと捉えています。

勝敗に関して……仙三さんのように打たれても前に出て勝てる人もいるけど、それは皆に当てはまることじゃない。僕が試合前に思っていたような仙三さんみたいになりたいというのも違っていて。その必要はないと思い知りました。

無理矢理打ち合わなくても。MMAは戦争じゃないと分かったし。決まった時間内で、自分のテクニックを出して勝ち切る。判定だとつまらないと言われることもありますが、やはり勝たないと始まらないです」

──「もう嫌だ」という気持ちは、どれぐらい続いていましたか。

「そうですね……試合後は『俺が屑だから、勝てなかったんだ』と自分を全否定して、穴があったら入りたいぐらいのきもちでした。頭のなかも真っ白になって。これから、どうすれば良いのか分からない。

長南さんにも『俺、もう辞めます。こんなのやっていられない』って伝えました。長南さんも『辞めたければ、辞めれば良い。でも、俺はずっとTRIBEにいるから。やりたいときはいつでも来い。待っているから』と言ってくれました」

──いや、それ長南さんに言わせちゃダメですよ。若松選手──。

「そうなんです。こんな最高な……幸せなことをやってきて、すぐにそういうことを想うからダメなんだって考え直せました。やるだけのことやったんだから。家族のため、仲間のために妥協せずにやってきた。

それを分かってくれる人いる。なので『俺がやってきたことは間違いない』と気持ちを入れ替えることはできました。同時に家族のために、殺されないために殺しにいく。そんな使命感を持って戦うんじゃなくて、気楽に楽しんで戦おうと。強靭なメンタルも柔軟性があってこそ、だから心の修行をしているんだと敗北を飲みこみました」

──若松選手は敗北を第三者の責任にしていないですね。

「全ては自分の責任です。練習環境でもない。それに今の僕は米国で練習する必要が無いような練習環境があって。そこで、やれるだけのことやって……皆にやらせてもらって。結果として『ああすれば良かった』、『こうすれば良かった』ということは出てきますけど、それは勝っても負けてでも出てくることなので。

ただ入れ込み過ぎない。僕もこれからの人生は長いし、これで終わりじゃないです。長南さんからも『鹿児島にいた時はどうだった? こんなに応援してくれる人間がいたか』と指摘されました。

いなかったです。そうですね……こういう時期なんだなって。TRIBE勢はあれから3連敗して……負けた人間の気持ちも分かるし。それでも確かなことは皆、戦っている。肉体的な強さだけでなくて、精神的に強くなること。それが今、自分に課せられていることだと思っています。

精神力は……自分は全然弱いので。僕は生まれながらに、多分そこが弱いんです。勝っている時は良いんですけど。負けて、それも再確認できました」

──ONEで戦っている日本人選手、特に若松選手や和田竜光選手には世界で名の通った相手、もしくは通のファンなら分かる強豪と試合をしてほしいと常に思ってきました。だからONEでキャリアアップ途中の選手だと、勝って当然という風に捉えがちでした。そこは自分も反省しています。若松選手の敗北を目の当たりにして。もっと対戦相手のことも知らないといけないと感じました。

「いえ、僕もあの相手に負けていられないと思っていたので。本当にそういうところから、自分を見つめ直さないといけないと感じました」

──では現状、練習の方は?

「試合でケガもありましたし、組みも含めてコンタクトする練習はしてこなかったです。また年が明ければ、試合に向けての練習を再開させます。練習には制限があるので、他に自分のできることを試してきました。カポエイラに行ったり、こないだは滝行に行ってきました。それから修行のことを勉強して。千日回峰行って分かりますか」

──クレイジージャーニーか何かで、塩沼亮淳さんの荒行を拝見したことがあります。1日に数10キロ、山道、獣道を歩き、その間人とも話さない。それを9百数十日続けるとか……。

「今、そういう修行を勉強しているんです。悟りを開いて無になるとか。結局、人間って弱いから荒々しい態度を取ったり、色々な手段で自分を強そうに見せます。そういう人がなぜイライラしているのか、相手の気持ちを考えることから考えようと思うようにしています。

結局、シンプルに全てに感謝して。あの敗北にも『ありがとう』と思って生きないといけないし。僕はこれで飯も食えているわけで。如何に自分が幸せなのか改めて分かりました。あの試合で勝っていたら、こういう風にはなっていない。

僕は負けてストーリー作りとかできないけど、ごく僅かでもちゃんと分かってくれる人がいる。そこへの感謝の気持ちがあれば、今後、自分がどういう立場になっても他の人に対して、偉そうな態度を取ったりすることはないと思います。そこに気付けた。自分は恵まれている人間です。そうなる状況を与えてもらえました」

<この項、続く>

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【ONE】2022年中に話が訊きたかったファイター。1人目、若松佑弥―01―「もう嫌だ。やっていられない」

【写真】覚悟のある言葉が、終始聞かれた若松佑弥 (C)MMAPLANET

2022年も最後の1日に。この1年もMMA界には色々な出来事があり、多くの勝者が誕生し、同じ数だけ敗者も生まれた。

2023年に向けて、MMAPLANETでは『2022年中に話を訊いておきたい』勝者、敗者を6人リストアップしインタビューを行った。

第1弾は3月にONE世界フライ級王座に挑戦するも一本負け。再起戦は対戦相手の体重オーバーで消滅。仕切り直しの11月19日、ONE163でのウ・ソンフン戦ではまさかの計量失敗TKO負けを喫した若松佑弥に――あの日を振り返ってもらった。


――2022年、若松選手は結果的に0勝2敗。何よりウ・ソンフン戦ではハイドレーションに失敗してキャッチウェイト戦になってしまったうえでの敗戦でした。試合前にインタビューを受けてもらった時は、当然のように負傷などあっても公言できるものではないですが、実際には何か体調不良でもあったのでしょうか。

「いえ、そういうことは一切なかったです。僕はこういうとアレですけど、普段から他の選手と比較しても体のことは考えている方です。酒も飲まないし、不摂生になるようなことはしない。あの試合の時も体重を抑え気味にして、普段よりも1キロぐらい軽い状態で調整していました。

コンディションもバッチリで、計量前には(品川)朝陽君や(平田)樹ちゃんのように慌てることもなかったです。これまで通りにできていて、過去にハイドレーションで引っかかったこともなかったので。トレーナーとも『問題なくきている』という風に話をしていた状態でした。

それなのにハイドレーションがオーバーしてしまって。体重はいつもリミット丁度に合わせていたのに対し、今回は万全を期してアンダーにしていたのですが……。そこから水分を補給しても、いつものような数値にならなくて。あの時は頭の中が真っ白になりました」

――これまで通りの調整だったから、対処のしようがなかった?

「ハイ。まさか……の何も想定していない状況でした。13時計量開始で、僕の順番は13時半ぐらいで。そこから4時までに体重とハイドレーションをパスしないといけないので、長南さんと部屋に戻って調整をして。2度、4時までに小便をしてハイドレーションを測っても無理で。3度目も……どんどん濃くなっていて。でも、本当になぜかが分からなくて……」

――ここ最近のONEは試合前日だけで、当日の再計量はないという方針です。

「ハイ、午後4時までにクリアしないとハイドレーションをパスした体重のキャッチウェイトになって……罰金を支払う形です。僕は最悪、当日になってもパスをするというつもりだったのですが……あの時から、計量方法が変わって」

――ということはセレモニアル計量とフェイスオフの時には若松選手はキャッチ戦が決まっていて、平田選手など試合がなくてもあの場に立たないといけなかったということですね。

「あの時点で樹ちゃんはもうないと思っていたはずです。体重をパスできないのはありますけど、試合がなくなって涙している彼女がアレをやるのはちょっと厳しいなと思いました」

――生理があっても落とすのがプロ。その生理が来ないようにしている選手もいる。そして平田選手が落とせかった理由がどこにあるのか、分かっていないです。そこも踏まえて、男子と女子は肉体特性が違う。そして女子には妊娠&出産があるという一点において、女性と男では計量のレギュレーションは違うモノがあっても良いかと思ってしまいます。

「……。ハイ、そういう風に考えないといけないのかもしれないですね」

――話を戻しますと、若松選手は頭を剃ってセレモニアル計量の場に立っていました。あれは禊の意味だったのでしょうか。

(C)ONE

「いえ、あれは少しでも体重を軽くするためです。

体重自体はアンダーでも、水を飲むので髪の毛の分でも軽くしようと長南さんと話して、剃りました。僕らも習慣的に体重を絶対にアンダーにしたいです。そうするとハイドレーションがオーバーするので、ハイドレーションがパスするまで水を飲むことになり、その時の体重で試合をすることになります」

――ONEではその結果が発表されているのかどうかは不明ですが、リカバリーも105パーセントまでという規定がって、試合後に体重を測る。これでオーバーしている選手は、勝者など試合結果は変更されないですが、罰金があるようですね。

「ハイ。僕だと62キロぐらいでパスして、64キロぐらいまでしか戻せないです」

――正直、ONEのハイドレーションは水抜き減量をしないためのモノですが、サウナスーツを着て汗をかいている時点でドライアウトなわけですし。それでもハイドレーションをパスする術をほぼほぼ出場選手とその陣営は持っているというのが、私個人の見解です。ほぼ皆が水抜きして、通常体重の選手の方が一握りだと。北米とリミットが違うからこそ、カラカラにならず体重を落として、水分補給をしてクリアする。でも、まだノウハウが確立できない部分もあるのですね。

「なんで……俺は……って。正直、そういう気持ちにもなりました。もう、どうしようもできないです。何カ月もやってきて、それが最後にああいう風になる。実際に水抜きより難しい面もあります。なら、それが起こったことで何か自分にとって意味があるんだと考えるようになりました。

天命じゃないけど、これも天が与えた試練。ここを乗り越えて強くなるんだって。結果としてキャッチウェイトになった経験を、今では受け入れています。

全ての規定を僕は知っていて。だから全ては自分の責任です。以前に樹ちゃんが計量オーバーをしたことに対して、批判をしました。でも自分が経験すると、彼女がどういう状況だったのか理解せずに発言していたなって。だから、ああいうことも言う必要はなかったです」

――今回のハイドレーション失敗を経て、現状で解決方法は見いだせたのでしょうか。

「とりあえず……通常体重を落として、水抜きにならないよう体重を調整する。それしかないと思っています」

――そうなると水抜きをして、上手くハイドレーションをクリアした選手との体格差が出てこないでしょうか。

「……。サウナスーツを着て、ウォーターローディングしてパスをする選手は確かにいると思います……。でも、僕はハイドレーションにパスしなかったので、『もう嫌だ』という気持ちになっています」

――今後にも関係している計量失敗ですが、試合に向けては気持ちを切り替えることは?

「それはしていました。これも運命だと受けいれていた自分がいて……究極に自分を追い込んで、でも正常を保つ。そんな精神状態でいられるようにしようと。だから試合前は、絶好調で、気持ちとしては『やるだけのことはやった。あとは勝つだけ』というぐらいでした。で、結局負けてしまったんですけど」

――……。

「正直、戦っている最中はプレッシャーとか、何も感じなくて。相手のパンチは一発も当たる気がしていなかったです。気持ちも乗っていて……『こいつのパンチなんか当たっても倒れない』とか感じてしまうぐらいになっていました。『俺は自分を越えるぞ』という感覚になっていました。

ずっと、ビビっている自分を変えたい。そう思ってMMAを戦ってきました。仙三さんみたいに、打たれても前に出る。倒れても立ち上がる。1秒でも早く勝つ……そんな風に気持ちが昂っていたのはあったと思います。戦略的に強いのではなくて――そうですね、スポーツとかでなく、心の中の何かを克服したい。ここで自分から行って、違う自分になるんだって。

それもあって試合後は……『もう嫌だ』と思いました。これだけ練習して、自分を追い込めるだけ追い込んで。でも、こんなに呆気なくやられるんなんて、もうこんなこと続けられない……って、MMAが嫌になりました。『もう嫌だ。やっていられない』と。でも、実際には人間は脆い生き物で。今から思えば、変なプレッシャーを自分に掛けていたのかなと思います」

<この項、続く>

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【ONE163】若松佑弥が語っていたこと─02─「計量で何かあるかもしれないし。自分と向き合います」

【写真】ここまでしっかりと話していた若松が計量にパスできず……何が起こっているのか……(C)ONE

19日(土・現地時間)にシンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE163「AKIMOTO VS PETCHTANONG」で、ウ・ソンフンと対戦する若松佑弥インタビュー後編。

既報の通り、計量をクリアできずキャッチ戦を戦うこととなった若松は、事前のインタビューで相手の力を見極めて上で「自分との勝負」と言い切っていた。そのうえで「計量が何かあるかもしれない」という言葉を発していた若松──この計量失敗は、体が発した黄信号なら、今夜の試合は全ての自信が覆される結果になるやもしれない。

<若松佑弥インタビューPart.01はコチラから>


──勝手ながら、若松選手には打撃でダウンを奪って欲しいですし、打撃を見せてテイクダウンも奪わって欲しいです。

「戦ってきた相手が違うというか……あれよ、あれよという間にONEに来た選手だと思います。打撃が強いのもノーガードで打ち合って、フィジカルの弱い相手に打ち勝って来た。KO負けもしているし。そういうのを見ていると、インディな技術のない一発当てたもん勝ちのような試合をしてきたので、ラモスとやるとあんな風に攻め込まれる。ラモスからすると、あそこまで差があると極めなくても勝てるからダメージを負わないように、3Rの練習みたいな試合になった。

そういう選手なので、あの敗戦からどこまで強くなっているのかというと……年齢的にも31歳とかだし。だったら伸びしろは僕の方が多い。アレって思うところがたくさんある選手ですけど、油断はしないし自分との勝負だと思っています。

前回の僕の試合前よりも、強い自分でいたい。アドリアーノ戦よりも、強い自分でいたいし。当日、僕が万全だったら一瞬でKO勝ちしたり、一瞬で一本を極めることができます。ただ、試合なんで計量で何かあるかもしれないし、風邪をひくかもしれない。拳が折れるかもしれないので、19日の夜まで集中して、万全を期して自分と向き合います。

ONE自体がチャトリが言っていたように武士道のように死ぬつもりで向き合って、一瞬の隙で倒す。それを僕は心掛けてきたし、僕の理想はソレだと思います。一瞬で息の根を止める。ただここ何年か、技術的に混同しちゃって色々な情報が入って……良くも悪くも今の自分がいます。でも、シンプルにしていけば自分はONEの戦い方が一番合っている。1秒でも先に当てて仕留める。

そこを惚れ込んだチャトリは僕がチャンピオンになると言ってくれた。なんで僕に惚れ込んでくれたのかが、こないだの会見でちょっと分かりました。だから自ずとシンプルに戦わないといけない。負けても良いから相手を仕留める。破壊する。ソレをテーマにしています」

──その一瞬の隙をつく戦い方、負けても良いと言いつつ負けてはいけない。そのうえでテイクダウンやコントロールして勝つという経験を試合で実践できて、相手を仕留める戦いに向けてさらなる自信になっていますか。

「そうですね、何でもできる……練習でもある程度、取れるようになっていますし、3Rをコントロールしても勝てるようになっています。急にテイクダウンを決められても、本能で立てます。だからこそ、相手にプレッシャーを掛けて、雑に攻めるのではなくて、全てを警戒したうえで相手を仕留めに行く。

それはちゃんと格闘技と向き合ってきた人間じゃないとできない。ただ殴り合いで当てれば良いでしょって、当たらないとボコボコにされて。酒飲んで、遊んで一発だけ当ててば良いってヤツには到底できない。僕はそれを日々、自分と向き合って嫌なところから逃げないでやってきたので、リスクは承知で戦います。

攻めることによって打たれることもあるけど、そんなことを言っていたら攻めることができない。相打ち覚悟という部分もあるし、仙三戦のような激闘もできる。その覚悟を決めるだけです」

──土曜日の夜の日本向けのPPV大会で、日本人が多く出場しています。メインはキック、青木選手と平田選手は世間を巻き込んで、自己発信をする選手たちで。そういう日本勢のなかで、若松佑弥はどのようなインパクトを残したいですか。

「こっちは侍ですからね。現代ではあんまり見られないモノを魅せたいなって。KOすれば自ずとヤバいと思われるようになるでしょうし。とにかく上手くゲームをコントロールするのではなくて、殺してやるっていう感じなんです。それをケージの中で見せれば、自然と注目は僕に集まってきます」

──ではソコも踏まえて、ファンにどのような試合を見せたいですか。

「武士道を見て欲しいです(笑)」

──そして試合後は夫婦円満でお願いします。

「もちろんです。問題を解決してから、ずっと円満です。1回も喧嘩してないです」

──素晴らしいです。小さな幸せが大切ですから。

「僕もです(笑)」

■放送予定
11月19日(土・日本時間)
午後7時30分~ PPV ABEMA格闘チャンネル

■ONE163対戦カード

<ONEキックボクシング世界バンタム級選手権試合/3分5R>
[王者] 秋元皓貴(日本)
[挑戦者] ペッタノン・ペットフォーガス(タイ)

<キックボクシング・ヘビー級ワールドGP決勝/3分3R>
ロマン・クリキア(ウクライナ)
イラジ・アジズプール(イラン)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
青木真也(日本)
ザイード・イザガクマエフ(ロシア)

<ミドル級(※93.0キロ)/5分3R>
オンラ・ンサン(ミャンマー)
岡見勇信(日本)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
クォン・ウォンイル(韓国)
マーク・アベラルド(ニュージーランド)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
若松佑弥(日本)
ウ・ソンフン(韓国)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
アブラォン・アモリン(ブラジル)
アフメド・ウジタバ(パキスタン)

<126ポンド契約/3分3R>
ルイ・ポテーリョ(ポルトガル)
朝陽PKセンチャイムエタイジム(日本)

<キック・ヘビー級/3分3R>
ブルーノ・シャベス(ブラジル)
アフメド・クリッチ(ボスニアヘルツェゴビナ)

<サブミッショングラップリング女子ストロー級(※56.7キロ)/12分1R>
ミレーナ・カオリ(日本)
ビアンカ・バシリオ(ブラジル)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
キム・ジェウン(ウクライナ)
キリル・ゴロベッツ(ウクライナ)

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BELLATOR DEEP DWCS2022#02 MMA MMAPLANET o UFC キック クリス・ダンカン シャノン・ロス ダナ・ホワイト チャーリー・キャンベル ビチェスラブ・ボルシェフ ベラトール ヴィニシウス・サルヴァドール 仙三 山本聖悟 獅庵 金原正徳

【DWCS2022#02】UFCへ!! メインはBellator3勝のダンカン×Bellatorで2KO勝ちのキャンベル!!!

【写真】目指すは世界最高峰、ダンカン×キャンベル (C)Zuffa/UFC & BELLATOR

2日(火・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXでダナ・ホワイト・コンテンダーシリーズ2022年の第2週が開催される。

フィニッシュを狙う姿勢が見えない試合が続き、シメコメでダナ・ホワイトが激怒するという波乱の幕開けとなった今年のコンテンダーシリーズ。今大会の出場選手は、オクタゴンのなかで何をすべきか身に染みているはずだ。


そんな今大会の注目はずばりメインのチャーリー・キャンベル×クリス・ダンカン=ライト級の一戦だ。

ダンカンは昨年もコンテンダーシリーズに挑み、ビチェスラブ・ボルシェフの左フックでKOされており、捲土重来のファイトとなる。アイルランドとイタリア、Bellatorの欧州サーキットで3勝を挙げながらUFCを目標に掲げるダンカンに対して、キャンベルもコロナ禍のベラトール・モヒガンサン大会で2KO勝ちを収めている。

ダンカンは組んで倒して――削ってから極めを狙うスタイルで、いわゆる働きアリ系の気持ちが入ったファイターだ。テイクダウンもレスリングだけでなく柔道系の投げも持ち、寝技は果敢にポジションを奪取して殴る。前向きになりすぎリバーサルを許すことも少なくないが、アグレッシブなMMA&柔術のグラウンドワークこそ彼の真骨頂といえるだろう。

対してキャンベルは右オーバーハンド、ヒザ蹴りが光るウェルラウンダー型のストライカーだ。ベラトールの2試合は強烈なローキックが勝因となっている。組みたいダンカンの前足を潰し、上下に散らした打撃でKO狙いのファイトを展開するか。とはいっても、そこはセラ・ロンゴMMA期待の新鋭は組み技の耐久力と攻撃力も兼ね備えている。

アグレッシブな両者がフィニッシュを狙う――コンテンダーシリーズに欠かせないファイトがもともと期待できる両者だが、ダナの発破が悪い方向に影響すれば、ドタバタで不確定要素が増えるファイトになるかもしれない。

またコメインのフライ級でヴィニシウス・サルヴァドールと対戦するシャノン・ロスも気になる選手だ。注目すべきはACBの豪州大会に出場して、しっかりと2勝を挙げている点だ。世界の最高峰を目指すために、母国大会とはいえAACBで戦う選択をするには気持ちの強さは欠かせない。そのACB豪州大会でロスは、TUF27ファイターで――HEXで仙三や獅庵、PXCで山本聖悟に勝利し、DEEPで金原正徳に敗れたチャーリー・アラニツを破っている。

アジアの人種のるつぼ=豪州は最軽量級からヘビー級まで国際的な舞台で結果を残す選手を輩出している。そういう面でもフライ級のロスのパフォーマンスは気になるところだ。

■視聴方法(予定)
8月3日(水・日本時間)
午前9時~UFC FIGHT PASS

■DWCS2022#02対戦カード
<ライト級/5分3R>
チャーリー・キャンベル(米国)
クリス・ダンカン(英国)

<フライ級/5分3R>
シャノン・ロス(豪州)
ヴィニシウス・サルヴァドール(ブラジル)

<ヘビー級/5分3R>
ワルド・コルテスアコスタ(ドミニカ)
ダニーロ・スザーチ(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
ビリー・ゴフ(米国)
シモン・サムトリツキー(イスラエル)

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MMA MMAPLANET o ONE ONE130 キック 仙三 澤田龍人

【ONE130】今回も左ボディを効かせた仙三が最後は4点ヒザ、澤田龍人との日本人対決をKOで制す

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
仙三(日本)
Def.1R3分09秒 by TKO
澤田龍人(日本)

ケージ中央で仙三がフェイントをかけながら左ジャブ、澤田は高くガードを構え、右ストレートからプレッシャーをかける。サークリングする仙三の右ストレートをもらった澤田が尻もちをついた。すぐにスクランブルへ持ち込む澤田、仙三はガブって澤田の動きを止める。両者立ち上がり、再び澤田が前に出ると、ケージを背にしていた仙三が左の飛びヒザ。そのまま倒れた澤田のバックに回る。

4の字ロックで澤田を固定する仙三はRNCを狙うも、澤田が耐えて起き上がる。仙三はバックについたまま。しかし足のロックが解けて、澤田が正対した。いったん離れた澤田が距離を縮めると、仙三はボディへのヒザ。さらに澤田のダブルレッグをガブった。澤田はしつこく組みついていくも、仙三も投げ返す。残り30秒、スタンドに戻ったところで、澤田がニータップで仙三に尻もちを着かせたが、立ち上がった仙三は左のオーバーフックから右ヒジを落としていった。

2R、前に出て来る澤田に対して仙三は右ローと右バックスピンキック。澤田がショートレンジの打ち合いを仕掛けけるも、仙三のパンチがインサイドから当たる。距離を取った澤田がニータップへ。仙三がスプロールすると、澤田がシングルでケージ際へ持ち込み、ダブルに切り替えながら押し込んだ。テイクダウンを防ぐ仙三が右ヒジを落とすと、後頭部への打撃とみなされレフェリーから注意が入った。

澤田のシングルに対して、オーバーフックで耐える仙三。澤田が起き上がったところにボディへのヒザ。さらに左ボディブロー、これが効いたか澤田がうずくまる。亀になる澤田へパンチ、さらにサッカーボールキックと連打を浴びせる仙三。澤田が立ち上がると右ヒジとヒザ蹴りが突き刺さる。仙三は完全に亀になった澤田に右ヒザを連打し、レフェリーストップを呼び込んだ。

勝者の仙三は英語のインタビューに対して、ジェスチャーを交えながら「強い選手と戦っていきたい」と語り、今回も勝利のかめはめ波で締めた。


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ABEMA MMA MMAPLANET o ONE ONE X ONE130 ROAD FC UFC   アドリアーノ・モライシュ アナトリ―・マリキン アミール・カーン アンジェラ・リー アンドレ・ガルバォン エドゥアルド・フォラヤン カン・ジウォン キック キム・ジェウン キャムラン・アバソフ ゴードン・ライアン ジヒン・ラズワン スタンプ・フェアテックス スティーブン・ローマン タン・カイ ダニエラ・ケリー チャンネル デニス・ザンボアンガ デメトリウス・ジョンソン ハム・ソヒ ボクシング ライニア・デリダー リト・アディワン ロッタン・シットムアンノン 仙三 佐藤将光 平田樹 澤田龍人 秋山成勲 若松佑弥 青木真也 高橋遼伍

【ONE130】ガルバォンと組み技戦、二階級王者ライニア・デリア―「ガルバォンは15分間サバイブできない」

【写真】ガルバォンのボディがヤバい……(C)MMAPLANET

本日26日(土・現地時間)、シンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE130「ONE X」でONE世界ミドル級&ライトヘビー級世界王者ライニア・デリガーがアンドレ・ガルバォンとグラップリングマッチを戦う。

2月にウェルター級王者キャムラン・アバソフの挑戦を一蹴し、その組み技力の高さを改めて見せたデリダ―が、柔術界のレジェンドとの戦いに向け――自信のほどを口にした。


――2月25日にキャムラン・アバソフを一方的な展開で下し、その時にマイクアピールをしていたアンドレ・ガルバォンとのグラップリングマッチが実現します。それにしてもアバソフを一方的に下したミドル級の防衛戦には驚かされました。

「上手くいったね。試合はいつだって一方的にドミネイトしたいと考えているし、少しでも早く極めたいと思っている。いつもそうなるとは限らないから、凄く達成感があるよ。あの試合後、少しだけ家族と過ごしてシンガポールをまた訪れることが楽しみだよ(※取材は3月16日に行われた)」

――ライニアは打撃でKOをするタイプではないですが、しっかりと相手の打撃を見ることができる。そして組み技につなげて、最後はグラウンドで仕留めるウェルラウンダーだと再確認できました。

「だって毎日のようにオランダのキックボクサーと練習しているからね。常に進歩しているよ。打撃の練習も好きだし、楽しんでいる。けど常に僕は柔術を代表して戦っているつもりだ。いつか僕のテイクダウンをストップする相手が現れた時は、打撃をもっと披露することになるだろうね」

――その柔術に関して、以前のインタビューで「ポイント制でホールドするのが嫌いで、柔術の試合には出ないようになった」と言っていました。そのライニアがサブオンリーでガルバォンというレジェンドとサークルケージの中で戦います。

「なぜ、試合場に来て戦わずに守ることばかりを考えるのか、僕には理解できないんだ。生き残れば良いのかな? 僕は自分の培ってきた技術の全てを駆使して、ガルバォンを倒しに行く。僕のグラップラーとしてのキャリアのなかでも、ガルバォンのような強豪と戦うのは初めてだし、凄く楽しみにしている。もっと楽しみなのが、彼に勝つこと。この機会を得ることができて、本当にハッピーだよ」

――とはいえ、ここ数年のガルバォンのADCCでのスーパーファイトはポイントを取って守るというものです。それでもポイントがあれば、まだ観客は勝ち負けの目安が観客も分かります。今回はサブオンリーで、観客にもタフなファイトになるかもしれないです。

「試合はケージで行われる。ガルバォンは逃げる場所がないよ」

――防御能力の高さ、それがIBJJFのトーナメントで優勝できる選手の共通項です。そのガルバォンが守りに徹すると、相当に難しい試合になるかと。

「対戦相手が何をするか、それは関係ない。僕がこれまでどういう試合をしてきたか。今回も同じように、完全にドミネイトすることを考え。少しでも早くフィニッシュするために戦うよ。ガルバォンは15分間もサバイブできない。

彼はテイクダウンから試合を組み立てていく。立ち技ではスナップダウンがとても巧妙だ。スナップダウンに引っかからないよう、しっかりと間合いを考えて戦う必要がある。ガルバォンがトップを取ると安全策を取って厄介になるからね。でも、僕がテイクダウンを奪われることはないよ」

――いなしに注意。そこが楽しめるファンは相当にコアですね。ところでMMAでは上攻めのグラップラーですが、パンチがないグラップリング戦だと下になる選択はありますか。

「ノー。僕が引き込むことはないよ。テイクダウンされたり、スイープされてボトムを取ることはあっても、自分から下にはならない。狙いはテイクダウン、トップを取ってバックに回ることだよ。MMAから打撃を抜いた組み技をする。引き込むことはない」

――15分間だと、ガルバォンも慎重になるでしょうね。スタミナを切らさないために。

「その通りだ。だから僕はプッシュし続ける。15分間、動き続けるだけのコンディションを創っているしね。動いて、ガルバォンをもっと疲れさせるんだ。彼のゆっくりしたペースを速く動いて、崩す必要があるからね」

――キック、ムエタイ、MMAのなかで行うグラップリング。観客には知識と我慢が必要なのがグラップリングです。その状況でどうファンを満足させたいと考えていますか。

「積極的に動いて、極めを狙う。そしてキックやムエタイ、MMAの試合を楽しんでもらうストラクチャーの役割を果たすよ。僕はヘッドライナーじゃないし、自分の試合を楽しんでから、ビールでも飲みながら他の試合を視て楽しむよ。それにこの歴史的なショーに参加できること自体が嬉しいしね」

――今後もグラップリングマッチを戦うことはありますか。

「もちろんMMAが僕のメインフォーカスだ。ただビッグネームと戦えるなら、グラップリングファイトもチャレンジしたい。ブシェシャ、ゴードン・ライアン、そんなビッグネームとならグラップリングでも戦いたい」

――ではMMAファイターとしての今後は?

「ヘビー級のベルトを狙いたい。正規王者のアージャン・ブラーと暫定王者のアナトリ―・マリキンがまずは戦うべきなんだろうけど。マリキンはロシア人だから、この先ONEで戦えるのか……。そこも関係してくるね」

――ライニア、今日はインタビューを受けていただきありがとうございました。最後に日本のファンに一言お願いします。

「実は今、リキ・フクダ(福田力)と練習しているんだ。リキはUFCやアジア(※Road FC)で戦ってきた、本当のナイスガイだ。日本はMMAで長い歴史を持っている。そんな日本のファンにも僕とガルバォンのグラップリングマッチを楽しんでほしい。そして、いつの日が僕も日本で戦いたいと思っている」

■放送予定
3月26日(土・日本時間)
午後1時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後9時00分~ABEMA PPV ONLINE LIVE

■ONE130 「ONE X」対戦カード

<ONE世界女子アトム級(※52.2キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]アンジェラ・リー(米国)
[挑戦者]スタンプ・フェアテックス(タイ)

<フリースタイル・フライ級(※61.2キロ)/3分4R>
ロッタン・シットムアンノン(タイ)
デメトリウス・ジョンソン(米国)

<ONE世界フライ級 (※61.2キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]アドリアーノ・モライシュ(ブラジル)
[挑戦者] 若松佑弥(日本)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
青木真也(日本)
秋山成勲(日本)

<ムエタイ・ライト級/3分3R>
エドゥアルド・フォラヤン(フィリピン)
ウェイン・パー(豪州)

<ONEキックボクシング世界フェザー級選手権試合/3分5R>
[王者]スーパーボン・シンハマウィーン(タイ)
[挑戦者]マラット・グレゴリアン(アルメニア)

<ムエタイ世界バンタム級選手権試合/3分5R>
[王者] ノンオー・ガイヤーンハーダオ(タイ)
[挑戦者] フィリッピ・ロボ(ブラジル)

<ONEキックボクシング世界バンタム級選手権試合/3分5R>
【王者】カピタン・ペッティンディーアカデミー(タイ)
【挑戦者】秋元皓貴(日本)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
ハム・ソヒ(韓国)
デニス・ザンボアンガ(フィリピン)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
平田樹(日本)
ジヒン・ラズワン(マレーシア)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
キム・ジェウン(韓国)
タン・カイ(中国)

<キック・フェザー級ワールドGP決勝/3分5R>
チンギス・アラゾフ(アゼルバイジャン)
シッティチャイ・シッソンピーノン(タイ)

<グラップリング・ミドル級 (※93.0キロ)/15分1R>
ライニア・デリダー(オランダ)
アンドレ・ガルバォン(ブラジル)

<ムエタイ・ライト級/3分3R>
ニキー・ホルツケン(オランダ)
シムサット・クリンミー(タイ)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
リト・アディワン(フィリピン)
ジャレミー・ミアド(フィリピン)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
スティーブン・ローマン(フィリピン)
佐藤将光(日本)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
アミール・カーン(シンガポール)
高橋遼伍(日本)

<ヘビー級(※102.01キロ)/5分3R>
カン・ジウォン(韓国)
ポール・エリオット(英国)

<グラップリング女子アトム級(※52.2キロ)/12分1R>
山口V.V芽生(日本)
ダニエラ・ケリー(米国)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
澤田龍人(日本)
仙三(日本)

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【ONE130】アジア最高峰のフェザー級戦=キム・ジェウン戦へ、タン・カイ「全世界に衝撃を与える」

【写真】この2人とやりあえる日本人ファイターが、どれだけいるのか。いや、両者の戦いに割って入る日本人選手が現れてほしい(C)MMAPLANET

本日26日(土・現地時間)、シンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE130「ONE X」でタン・カイがキム・ジェウンと対戦する。

1月28日に対戦する予定だった――このアジア最高峰のフェザー級マッチは、試合当日はキャンセルとなった。ボーナス獲得まで青写真を描いていたタン・カイに、仕切り直しの一番を記念大会で戦うことになった心境を尋ねた。


――1月28日に対戦が決まりながら、流れたキム・ジェウン戦がついに実現します。

「あの時は試合当日にキムが陽性になったことが分かったんだ。僕が知ったのも、大会当日のお昼で会場に向かう数時間前だった。ホント、あの時は落ち込んだよ。どのように試合を終わらせるかをずっと頭の中に描くだけでなく、5万ドルのボーナスを手にすることも思い描けていた。それが全てなくなってしまって、もう言葉もなかったよ」

――結果、ONE XというONEの歴史で最大のイベントで戦うことになりました。

「ONEの10周年記念大会で戦えることは、とても光栄に思っている。特に僕は今大会に出場する唯一の中国人選手だし。この試合は僕を応援してくれるファンが待ち望んだ試合で、このビッグショーでONEが試合を組んでくれたことは、僕がそれだけ買われている表れだと思っている。その期待に応えるために、良い試合をしたい」

――20試合が組まれた今大会でも、ボーナスを獲得する自信はありますか。

「自信? メチャクチャあるよ。20試合、40人の選手が戦うイベントでボーナスを獲得するにはただフィニッシュするだけじゃ物足りない。見た目も最高のKOで勝ちたい。必ず、そんなKOを皆に見てもらうよ。全世界に衝撃を与えるようなKO勝ちを、ね」

――派手な打ち合いの方がボーナスは貰いやすいです。そんな殴り合いか、一方的な勝利か、どちらを望みますか。

「そりゃあドミネイトしたいよ。でも、簡単に行くわけがない。キム・ジェウンはそれだけの強豪だからね。結果、ギリギリの殴り合いにならざるをえないだろう。と同時に、僕とキムの試合はONE Xにおいて、もっともテクニカルな戦いになるはずだ」

――キム・ジェウンは本当にタフな相手です。この一番がタイトル挑戦に向け、とても重要になってくるはずです。

「うむ……3月11日の大会後の会見で、チャトリが僕らの試合の勝者がタイトル挑戦権を手にできると発言したはずだ。だから、次のタイトルチャレンジャーは僕になる」

――それだけの自信、どこから湧いてくるのでしょうか。

「絶対的に打撃は僕の方が上だ。スピード、移動、フットワークも僕の方が優れている。どの状況になっても、少し僕の方が速いと思う。それが僕のアドバンテージだ」

――ターゲットであるタン・リーが、56秒でゲイリー・トノンを破ったことについて、どのような印象を持っていますか。

「タン・リーは素晴らしい試合をした。ゲイリー・トノンはとても危険なファイターだけど、皆が知っているようにウェルラウンディット・ファイターじゃない。柔術に関しても、超一流だ。ただし、打撃など弱点もある。それにしても、あの足関節にパニックにならず冷静に対処し、パウンドで失神させるなんてタン・リーは本当に良い仕事をしたよ」

――グラップリング、ムエタイ、キック、フリースタイル、MMAが混在する中で、キムとの本格派対決でどのような試合を世界に見せたいと思っていますか。

「さっきも言ったようにお祭りのようなイベントのなかで、僕らの試合は最高にテクニカルな試合になるだろう。そんなタフな試合で、自分の知る限りの知識を使い、できる限り最高の動きをする。現状で最高のタン・カイの戦いをすることを約束するよ」

■放送予定
3月26日(土・日本時間)
午後1時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後9時00分~ABEMA PPV ONLINE LIVE

■ONE130 「ONE X」対戦カード

<ONE世界女子アトム級(※52.2キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]アンジェラ・リー(米国)
[挑戦者]スタンプ・フェアテックス(タイ)

<フリースタイル・フライ級(※61.2キロ)/3分4R>
ロッタン・シットムアンノン(タイ)
デメトリウス・ジョンソン(米国)

<ONE世界フライ級 (※61.2キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]アドリアーノ・モライシュ(ブラジル)
[挑戦者] 若松佑弥(日本)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
青木真也(日本)
秋山成勲(日本)

<ムエタイ・ライト級/3分3R>
エドゥアルド・フォラヤン(フィリピン)
ウェイン・パー(豪州)

<ONEキックボクシング世界フェザー級選手権試合/3分5R>
[王者]スーパーボン・シンハマウィーン(タイ)
[挑戦者]マラット・グレゴリアン(アルメニア)

<ムエタイ世界バンタム級選手権試合/3分5R>
[王者] ノンオー・ガイヤーンハーダオ(タイ)
[挑戦者] フィリッピ・ロボ(ブラジル)

<ONEキックボクシング世界バンタム級選手権試合/3分5R>
【王者】カピタン・ペッティンディーアカデミー(タイ)
【挑戦者】秋元皓貴(日本)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
ハム・ソヒ(韓国)
デニス・ザンボアンガ(フィリピン)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
平田樹(日本)
ジヒン・ラズワン(マレーシア)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
キム・ジェウン(韓国)
タン・カイ(中国)

<キック・フェザー級ワールドGP決勝/3分5R>
チンギス・アラゾフ(アゼルバイジャン)
シッティチャイ・シッソンピーノン(タイ)

<グラップリング・ミドル級 (※93.0キロ)/15分1R>
ライニア・デリダー(オランダ)
アンドレ・ガルバォン(ブラジル)

<ムエタイ・ライト級/3分3R>
ニキー・ホルツケン(オランダ)
シムサット・クリンミー(タイ)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
リト・アディワン(フィリピン)
ジャレミー・ミアド(フィリピン)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
スティーブン・ローマン(フィリピン)
佐藤将光(日本)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
アミール・カーン(シンガポール)
高橋遼伍(日本)

<ヘビー級(※102.01キロ)/5分3R>
カン・ジウォン(韓国)
ポール・エリオット(英国)

<グラップリング女子アトム級(※52.2キロ)/12分1R>
山口V.V芽生(日本)
ダニエラ・ケリー(米国)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
澤田龍人(日本)
仙三(日本)

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【ONE130】2月17日に秋山成勲が語っていた青木真也戦「青木君ってビビり、あの子も臆病ですよね」

【写真】本計量から5時間近くを経て、セレモニアル計量で対峙した両者。リカバリーがあるとはいえ凄まじい肉体を誇る秋山と通常体重の青木(C)MMAPLANET

本日26日(土・現地時間)、シンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE130「ONE X」。同大会で青木真也と秋山成勲が対戦する。

DREAM時代からの因縁、両者の立ち位置が違ってきても水と油であることは変わりなかった両者の一戦は、昨年10月のRoad to ONEでの青木のマイクアピールより、遺恨が表面化し対決の時を迎えた。

両者がケージに相対する時が刻々と迫る中、同カードが決定し発表前に取材した秋山の声をあえたこのタイミングでお届けしたい。2月17日に秋山成勲が語っていた青木真也戦――とは。


――まずONE10周年記念大会での青木真也戦が決まった秋山選手です。正直、青木真也側のマッチアップであり、秋山選手にとっては貰い事故ではないかと。

「アハハハハ、貰い事故。良い例え方しますね。まぁ、貰い事故という言い方をすると青木君が悪くなってしまうので。喧嘩でも、喧嘩両成敗ということがあるようにどっちがどうこうというのはないと思うのですが、青木選手の階級に自分が行くということで、そういう風に見えてしまうのは仕方ないと思います。

単純に自分が水抜き減量なしで、77キロで戦うことがなかったのでリスキーはリスキーです。そこに関しては不利でしかないというのもあります。でも、それも全部踏まえて俺の人生の1ページなので。長い目で見ると、楽しい思い出になるとは思っています。気負っているとか、そういう変な意味でなく。この年になると、人生を長く見るような形になってきてしまうので。それはそれで受け入れて、勝ちをもぎ取るというほうが人間として恰好良いかなと思っていて。まぁ、巻き込まれているという言い方をされるのも分かりますし……そうですね、良いところをついた表現ですよね、貰い事故というのは」

――秋山選手がONEでやるべきことは、韓国のMMAをONEとともに盛り上げる。底上げするということが第一だったと思っています。

「うん、そうなんですよ。そこは、本当に」

――韓国の将来のために、世代交代マッチならいざしらず。青木選手主導の遺恨マッチによく足を踏み入れたな。うまみの無いファイトの相手役を受けたという印象が強いです。

「アハハハハ、そうですよね。まぁ青木君とABEMAの北野(雄司)さんの目論見じゃないですか(笑)。この試合はそうですよ。それに俺が乗っかったようなもので」

――ただし、昨年10月のあの青木選手のマイクに対し、秋山選手が馬鹿丁寧に正論で言葉を返した。あの返答、ファンもついてこられないような両者のズレで青木ワールドだけでなく、秋山色に染まった感がありました。あれは面白かったですよ。

「あぁ、そうなんですか(笑)。ありがとうございます」

――あの「年上の人間に口の利き方が――」というな道徳の教科書かっていう返しで(笑)。

「あの日、何かを言われるとは思っていましたけど、答えを用意して解説をしていたわけではなかったです。それにセリフじみたことを言っても、皆にばれちゃいますし。でも生中継中で、だんまりを決め込むわけにもいかない。なら正直に話すことが何よりも皆に伝わると思いました。ケガをして戦えないのだから、無理なものは無理で。なら、ごめんねと伝える。それだけのことだと思うんです。だから。それについてガタガタ言われても……それよりも、年上にはちゃんと喋らないといけないでしょ、みたいな」

――アハハハ。それが絶妙でした。

「あの興行は俺が創って、青木君のファイトマネーも俺が払ってんだよって。そこは言いたくなかったけど(笑)。なんで、興行主にそんな唾を吐いてくるんだとは思っていたんです。でも、そこはぐっと我慢して口にせず、『いやいやいや』と。それだけですよ」

――ニュー秋山カラーというのか。実際、ヌルヌル事件にしましても、そこをずっと言及されるのも事実だし、キレーごとを言いやがってと捉える人もいると思います。ただ、自分は2015年11月のUFCソウル大会、あの場で韓国語で韓国人の記者と、韓国社会の中に入ってやりとりをしている秋山選手の姿を見て、どれだけのことを乗り越えてきたんだろうと思ったことがありました。

「いろいろと敏感なところ、その狭間で生きてきた人間が韓国社会に受け入れられるまでに凄く叩かれたこともありました。だからといって、桜庭さんと戦った時にやったこととは別です。違う話です。それは一生背負っていかないといけないもので、秋山は変わったと思われ、そこをチャラにできるとは思っていないです。仮に今の私を見て、そのように思ってくださる人がいればありがたいということで。

今回の青木君との試合を見て、そんな風に思ってくれる人がいるなら、それもありがたいです。でも、なかったことにはできないですからね」

――青木真也ペースのなかで、この試合を受けた。そして、自分のモノにしようという気持ちもあるかと思います。それが今の秋山成勲なのかと。

「そこまで考えてやっていることではないです。ただ、やるしかない。やるしかないのだからやります。今、韓国はオク・レユンがONEの世界ライト級王者になり、キム・ジェウンがマーチン・ウェンをKOした。キム・ウォンイルもケビン・ベリンゴンをKOしています。

ここで僕が負けると、ONEの韓国大会を頭とってやれる状況でなくなってしまいますからね。この試合、実は韓国では心配されているんですよ。身内になると優しいので、77キロで戦えるのか――って、オカンみたいに見守られている感じです(笑)」

――改めてONE10周年記念興行で戦うことに関しては、もう異論はなかったですか。

「戦える状態なので試合をするのは当然なんですけど、やはり体重のことがあったので、階級が違うから契約体重でも良いのではないかと提案はしました。そうしたら完全に蹴られたので、『なんだ、こいつ。プロレスラーじゃねぇなんだな』と思いつつ、自分が頑張るしかないなと思って受けたという形ですね。

それが青木君の勝ちにこだわる。素晴らしい点だと思います。だから素晴らしい選手と戦えるということをモチベーションにしないといけないですよね。正直、1カ月ちょいあっても体重がなかなか落ちなくても、ヤキモキしている状態です。その殻を破ることがストレスにめちゃくちゃなっているのですが、それ以上に青木選手と戦えることを楽しみに感じないと体重は落ちないと思います。

だからムカつくとか、ああだこうだは置いて素晴らしい選手と戦える……強いやつと戦いたい、それが嬉しいという子供のような気持ちでいないと、マジで厳しいですね。それぐらいリスキーな部分が……、これまでやったことがないので、やはり思います。でも、その初戦でチャンピオンクラスの人と戦えるのは、格闘家として良いことで。この試合はチャンスだと捉えないと、やっていられないなと思います」

――その慎重さ、気持ちの作り方は臆病さの表れでもあるかと思っています。同時に怖さを克服するという部分こそ、勝敗を別にすると何よりも大切なことだと思えるんです。

「ホンマ、そうですね。77キロに落としても力で勝負したいです。正直、83キロより全然力は落ちると思います。77キロの青木君の方があるかもしれない。でも『なんだ、こいつ』と思わせたいです。柔道から培ってきた貯金を上手く使いながら、青木君を面食らわせたいですね。

青木君ってビビり、あの子も臆病ですよね。だから勝ちにこだわる。その臆病な部分を引き出すことができれば、勝ちにつながる。そこが自分の勝負どころだと思います」

■放送予定
3月26日(土・日本時間)
午後1時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後9時00分~ABEMA PPV ONLINE LIVE

■ONE130 「ONE X」対戦カード

<ONE世界女子アトム級(※52.2キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]アンジェラ・リー(米国)
[挑戦者]スタンプ・フェアテックス(タイ)

<フリースタイル・フライ級(※61.2キロ)/3分4R>
ロッタン・シットムアンノン(タイ)
デメトリウス・ジョンソン(米国)

<ONE世界フライ級 (※61.2キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]アドリアーノ・モライシュ(ブラジル)
[挑戦者] 若松佑弥(日本)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
青木真也(日本)
秋山成勲(日本)

<ムエタイ・ライト級/3分3R>
エドゥアルド・フォラヤン(フィリピン)
ウェイン・パー(豪州)

<ONEキックボクシング世界フェザー級選手権試合/3分5R>
[王者]スーパーボン・シンハマウィーン(タイ)
[挑戦者]マラット・グレゴリアン(アルメニア)

<ムエタイ世界バンタム級選手権試合/3分5R>
[王者] ノンオー・ガイヤーンハーダオ(タイ)
[挑戦者] フィリッピ・ロボ(ブラジル)

<ONEキックボクシング世界バンタム級選手権試合/3分5R>
【王者】カピタン・ペッティンディーアカデミー(タイ)
【挑戦者】秋元皓貴(日本)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
ハム・ソヒ(韓国)
デニス・ザンボアンガ(フィリピン)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
平田樹(日本)
ジヒン・ラズワン(マレーシア)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
キジュ・ジェウン(韓国)
タン・カイ(中国)

<キック・フェザー級ワールドGP決勝/3分5R>
チンギス・アラゾフ(アゼルバイジャン)
シッティチャイ・シッソンピーノン(タイ)

<グラップリング・ミドル級 (※93.0キロ)/15分1R>
ライニア・デリダー(オランダ)
アンドレ・ガルバォン(ブラジル)

<ムエタイ・ライト級/3分3R>
ニキー・ホルツケン(オランダ)
シムサット・クリンミー(タイ)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
リト・アディワン(フィリピン)
ジャレミー・ミアド(フィリピン)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
スティーブン・ローマン(フィリピン)
佐藤将光(日本)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
アミール・カーン(シンガポール)
高橋遼伍(日本)

<ヘビー級(※70.3キロ)/5分3R>
カン・ジウォン(韓国)
ポール・エリオット(英国)

<グラップリング女子アトム級(※52.2キロ)/12分1R>
山口V.V芽生(日本)
ダニエラ・ケリー(米国)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
澤田龍人(日本)
仙三(日本)

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