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【FAW2024#02/TORAO32】格闘代理戦争振り返り。鶴屋怜「とにかく寝技を」&諸石一砂「必要な経験」

【写真】諸石がいる日本の時間は夜22時、鶴屋はATTの朝スパーリングの前にリモートで参加してくれた(C)SHOJIRO KAMEIKE

4年振りに再開したABEMAの格闘家発掘リアリティTVショー=格闘代理戦争-THE MAX-。3月15日に都内某所で実施された一回戦では、鶴屋怜の推薦選手として諸石一砂が出場した。
Text by Shojiro Kameike

試合では諸石がギレルメ・ナカガワにわずか40秒――腕十字を極められた。試合後、諸石は5月26日にアクロス福岡で開催される「TORAO32」でネイン・デイネッシュと対戦することが決まっている。格闘代理戦争への出場を経て、諸石は何を得たのか。現在、米国のATTで練習中の鶴屋怜とともに、格闘代理戦争の裏側も語ってくれた。


――現在ABEMAで放送中の『格闘代理戦争 -THE MAX-』について、鶴屋怜監督と諸石一砂選手に番組と1回戦の試合について振り返っていただきたいと思います。鶴屋監督と諸石選手の登場は1回戦が行われる第2話でしたが、出場が決まったのは直前だったのでしょうか。

鶴屋 直前ではないですね。自分の出演が決まったのが、他の人たちより遅かったというだけで。オファーを頂いたのは試合の2~3週間前だったと思います。そのタイミングでジムの中から誰が出られるかを父(鶴屋浩THE BLACKBELT JAPAN代表)と相談して。条件(フェザー級、25歳前後、プロ5戦以内)という条件の中で一砂君が出られるということで、一砂君が推薦選手に決まりました。

諸石 選んでもらった時はワクワクしました。プロではまだ2戦しか経験していないし、もともと格闘技のキャリアは浅いので、こういったメディアに出られるのは嬉しかったです。普通じゃ経験できないことだから、これはチャンスだと思っていました。

鶴屋 よく「エンタメだから、どうこう」と言われますけど、出る選手からすれば賞金も貰えるし。さらにRIZIN出場権も賭けられるという大きなチャンスだから、出るべきだと思いましたね。

――格闘代理戦争はドキュメンタリー番組であり、リアリティショーです。通常の試合の時と違って、煽る発言などは意識しましたか。

鶴屋 何となくそういう雰囲気は感じましたけど、制作サイドも僕の性格を分かってくれていたんじゃないですか。いつも自分は尖った発言をしていると思われているみたいだけど、本当に思っていることは言いますよ。でも別に思っていないことは――もう21歳なので、言って良いことと言っちゃダメなことは分かります(笑)。

――むしろ諸石選手のほうが煽るタイプでした。

諸石 アハハハ、そうかもしれないです。

鶴屋 試合をする選手は、みんなMMAのキャリアが同じくらいで。だけど自分の場合は監督側で、青木真也さんや秋山成勲さんは年齢もキャリアもずっと上ですからね。さすがに青木さんや秋山さんに噛みついていくことはできないです(苦笑)。

――唯一、平本蓮選手に対しては「口だけ」と発言していましたね。

鶴屋 そうですね(笑)。平本選手は年齢もそれほど離れているわけじゃないし、多少は言えるかなって思いました。

――諸石選手は過去2戦経験しているプロの試合と、格闘代理戦争の試合では意識が違った部分などはありましたか。

諸石 自分はガンガン行くファイトスタイルで、格闘代理戦争でも同じスタイルで戦いました。テレビの企画だと結構、自分をつくってしまう人もいると思うんですよ。でも僕はそういうことを気にせず、素の自分でいましたね。

――素の部分といえば、諸石選手の場合はサッカー選手のキャリアと、ストリートファイター時代が紹介されていました。サッカー選手とストリートファイターは同時期だったのでしょうか。部活が忙しい中で、どのように両立していたのかと……。

諸石 サッカー部の中でも僕は自宅生だったので、試合が終わった休みの日とかは……すみません、ストリートファイト時代の話はナシで(苦笑)。

――アハハハ、書けない話も多そうですね。鶴屋監督と諸石選手は、お互いに初めて会った時や練習した時の印象を覚えていますか。

鶴屋 「ヤンチャな人が来たなぁ」と思いましたね(笑)。それと「ヤル気がある人だな」って印象でした。まさかその後に、格闘代理戦争に出るとは思っていなかったですけど。

諸石 ジムに入った時は「自分が最強だ!」と思っていたので、初めて怜君と組んだ時はビックリしました。「こんなに強い人がいるのか!」って。今まで触れたことのないレベルを感じましたよね。正直、地元でも格闘技経験があるっていう人と戦ったこともあるんです。当たり前だけど、怜君は次元が違いました。

――諸石選手はMMAを始めるうえで、なぜ当時のパラエストラ千葉ネットワーク(現THE BLACKBELT JAPAN)を選んだのでしょうか。

諸石 強いジムだということは当たり前ですけど、寝技の強さですよね。僕も打撃には自信があったけど、ストライカーが寝技で何もできずに負けている試合もたくさん見てきました。だからジムとしても強いし、特に寝技が強いので「ココに入ろう!」と決めました。それが今からちょうど2年前のことですね。

鶴屋 一砂君がジムに入ってきた時は、経験ないから当たり前だけど、雑な部分は多かったです。でも、ずっとサッカーをやっている人だから、運動神経は良くて。最近は打撃も格闘技のものになってきているし、寝技もできるようになってきている。格闘代理戦争の1回戦は寝技で極められてしまいましたけど、そもそも寝技を身につけるのは時間が掛かるものですからね。これから寝技をどんどんやってくれれば良い。打撃もMMAとして、どんどん綺麗になっていると思います。

――諸石選手の場合は、特に蹴りのフォームと強さが印象的です。たとえば野球はピッチャーの投げる動作とパンチを打つ動作が似ていると言われます。

鶴屋 それ、よく聞きますよね。父もそう言っています。

――ではサッカーとMMAの蹴りを比較すると、いかがでしょうか。

諸石 サッカーはボールを蹴る時、軸足の位置や踏み込みの角度で全然違います。本当にミリ単位で軌道が変わったりするんですよ。僕の場合は格闘技の蹴り方ともまた違って、サッカー独自の蹴り方と組み合わせたものかもしれないです。もともとサッカーをやっていたことで足の上げ方とか、あと脱力して蹴ることができていたとは思いますね。

――なるほど。――格闘代理戦争では、計量の後に抽選で翌日対戦カードが決まりました。抽選の前に「どの選手と対戦したい」という希望はありましたか。

前日計量後の抽選で、先にFを引いた鶴屋。Eに警戒していたナカガワが来るとは――(C)MMAPLANET

鶴屋 僕はトミー矢野とギレルメ・ナカガワが一番嫌だなと思っていました。それを引いちゃったというか、自分が引いたあとにナカガワ選手が来たので……。

諸石 アハハハ!

鶴屋 格闘代理戦争は1Rが3分しかないから、テイクダウンに入られると結構不利になるじゃないですか。

諸石 ストライカーとしては嫌ですよね。

鶴屋 1Rが5分だと、最初に寝かされても残り2分で立ち上がって一発KO――ということはあると思うんです。でも3分間で最初にグラウンドへ持ち込まれると、逃げてからKOするまでは難しくて。そう考えていると、いきなりナカガワ選手が来っちゃったという。「これ、大丈夫かなぁ」と思っていました(笑)。

諸石 僕たち選手は抽選を横で見ていました。自分としては「誰でも良いよ」と思っていましたし、ギレルメ戦が決まっても自分は「おぉ、ハイハイ」みたいな感じで。

鶴屋 もともと誰が相手になってもいいように考えてはいましたが、試合が決まってから具体的に「どういう試合をするか」みたいなことを話し合いました。プロの試合だとワンデートーナメントでもないかぎり、ああいうことは経験できないですよね。

諸石 自分としても大きな経験でした。2週間前に出場が決まって、体重調整しながら仕上げていくことも少ないので。そのぶん格闘技の厳しさも知ることができて。今考えると、あの時の自分に必要なものだったから、出場のチャンスが来たんだなと思っています。

――ギレルメ戦はわずか1R40秒で敗退。試合後は悔し涙を流していました。

鶴屋 相手は打撃ができないから、一砂君がちゃんと蹴りを当てることができればKOできる、という勝つイメージも持っていました。でも試合は一番嫌な展開でしたよね。

試合直後はもちろん、控室で涙を流す諸石の姿も映像で公開されていた。この悔しさを次戦で晴らせるか(C)MMAPLANET

諸石 今までとは違う「本当の戦い」で負けたと感じました。何もできず、自分の距離で戦えなかったことに虚しさもあって。それと自分の甘さを実感して悔しかったです。

――準決勝以降、リザーブ枠のような形で出場が継続されることはなかったのですか。

鶴屋 勝ち上がった選手の中で負傷があったりしたら、別の選手が出るという話は耳にしていました。あくまで噂レベルのものですけど。

諸石 でも僕は1回戦の翌日には、次の試合(5月26日、TORAO福岡大会でネイン・デイネッシュと対戦)が決まったんですよね。格闘代理戦争の1回戦で負けた時は悔しかったけど、いつまでも引きずっていても仕方ないし、すぐ次に向けて練習を再開しました。

鶴屋 振り返ると、とにかく一砂君は寝技を練習しまくったほうがいい。正直、僕はそんなに打撃をやらずにUFCと契約して……。

――いやいや、そんなわけはないでしょう(笑)。

寝技が向上すれば、特の蹴りもより生きるはず(C)MMAPLANET

鶴屋 全くやっていないわけじゃないけど、ある程度は――ヌルマゴだって特別強い打撃を持っているわけじゃないですし。一砂君は強い打撃を持っているから、とにかく寝技を練習しまくったら絶対に強くなると思います。

諸石 まさに怜君の言っているとおりで。格闘代理戦争が終わってから、すでにMMAということを意識して寝技の練習に取り組んでいます。

――諸石選手としては鶴屋怜推薦の試合が終わって、次はTHE BLACK JAPANの看板を背負い、TORAO32で福岡選抜との対抗戦に挑むわけですね。

鶴屋 ちょうどウチに福岡県か、その周辺の出身選手が3人いて。だから福岡選抜×THE BLACKBELT JAPANの対抗戦という形になったんだと思います。

諸石 対抗戦に出る選手は僕が長崎県出身、他の2選手(杉本静弥と梅木勇徳)も福岡県出身なんですよ(笑)。

――現在、THE BLACKBELT JAPANには日本全国から入門者が集まっているのですね。

鶴屋 最近は日本全国から、特に若い選手の入会が多いです。

諸石 自分の強いジムを探した結果、パラエストラ千葉ネットワークに辿り着きましたからね。対抗戦として行われることが決まった以上は、自分もTHE BLACKBELT JAPANを代表する気持ちで戦います。

相手のネイン・デイネッシュ選手はオールラウンダーとして全部できるうえ、一発があるという印象です。格闘代理戦争の経験を生かして次の試合はしっかり勝ちます。そして、このままプロの試合は無敗のままベルトを獲りますので、よろしくお願いします!

■視聴方法(予定)
2024年4月19日(金)
午後7時00分~ABEMA格闘チャンネル

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プロフェッショナル修斗公式戦『PROFESSIONAL SHOOTO 2023 Vol.7』試合結果

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第10試合 メインイベント 修斗世界フライ級チャンピオン決定戦 5分5R
×山内 渉(FIGHT FARM/世界1位)
○新井 丈(和術慧舟會HEARTS/世界暫定1位、ストロー級世界王者)
3R 2’55” KO (レフェリーストップ:右フック→グラウンドパンチ)
※新井が王者に

第9試合 セミファイナル フェザー級 5分3R
○オーディン(格闘DREAMERS/世界3位)
×宇野 薫(UNO DOJO/元ライト級世界王者)
2R 0’56” KO (レフェリーストップ:右飛び膝蹴り)

第8試合 epsomsalt seacrystals Presents インフィニティリーグ2023 女子ストロー級 5分2R
△藤野恵実(JAPAN TOP TEAM/パンクラス3位・元王者/勝ち点6→7)※トライフォース赤坂から所属先名称変更
△杉本 恵(AACC/女子スーパーアトム級1位/勝ち点4→5)
判定1-0 (長久保20-18/橋本19-19/杉本19-19)

第7試合 epsomsalt seacrystals Presents インフィニティリーグ2023 女子ストロー級 5分2R
○吉成はるか(パラエストラ小岩/勝ち点0→3)※シューティング宇留野道場から所属変更
×エンゼル☆志穂(GSB多治見/勝ち点0)
2R 4’36” Vクロスアームロック

第6試合 epsomsalt seacrystals Presents インフィニティリーグ2023 フェザー級 5分2R
○竹原魁晟(パラエストラ松戸/勝ち点6→10)
×浜松ヤマト(T・GRIP TOKYO/勝ち点6)
1R 0’38” KO (右フック)

第5試合 バンタム級 5分2R
×ライダーHIRO(シューティング宇留野道場)
○川北晏生[はるき](TRIBE TOKYO MMA)
2R 3’34” フロントチョーク

第4試合 バンタム級 5分2R
△江口 諒(SAI-GYM)
△シモン・スズキ(和術慧舟會HEARTS/23年全日本アマ同級優勝)
判定0-0 (19-19/19-19/19-19)

第3試合 フライ級 5分2R
×本多“弥彦”直樹(SAI-GYM)
○中池武寛(パラエストラ小岩/23年全日本アマ同級優勝)
1R 1’32” KO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)

第2試合 フライ級 5分2R
△大竹 陽(HAGANE GYM)
△杉本静弥[せいや](パラエストラ柏)
判定1-1 (19-19/19-19/19-19)

第1試合 ライト級 5分2R
○エフェヴィガ雄志 (TRIBE TOKYO MMA/2022ウェルター級新人王)
×後藤陽駆[ようく](シューティングジム大阪)
1R 0’21” KO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)

オープニングファイト バンタム級 5分2R
×Jセロウ若林(SAI-GYM)
○中野剛貴(KRAZY BEE)
判定0-3

 11月19日に後楽園ホールで開催されたプロフェッショナル修斗公式戦『PROFESSIONAL SHOOTO 2023 Vol.7』の試合結果。メインイベントの世界フライ級チャンピオン決定戦は新井丈が山内渉に3R KO勝ち。セミファイナルはオーディンが宇野薫に2R KO勝ちしています。オーディンは「この試合を機に一回格闘技界に一区切りをつけます。どっかで名前を見た時は応援お願いします」とコメント。


 宇野薫はXでこんなコメントをしています。続きを読む・・・
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【Shooto2023#07】無敗の修斗世界王者へ。新井丈と対戦する山内渉「失神するまで、殴るか絞める」

【写真】全局面打撃で勝つことが理想。それが山内の理想のMMAだ(C)MMAPLANET

19日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2023#07のメインで、山内渉が修斗世界ストロー級王者の新井丈と空位の同フライ級王座を争う。
text by Takumi Nakamura

プロデビューから6戦6勝というレコードで世界戦にたどり着いた山内。修斗のレギュレーションを変えた新井の2階級同時制覇に注目が集まるが、山内が勝利すれば修斗に新たな無敗の世界王者が生まれることになる。極真空手に始まり、FIGHT FARMで育成されたMMAスタイルでベルトを狙う山内に話を訊いた。


――試合5日前のインタビューとなりますが(※取材は11月14日に行われた)、ここからは体調を整えて体重を落とす段階ですか。

「はい。やることをやって仕上がりはいいので、あとは身体を休めて体重を落とすだけですね」

――前回7月のヤックル真吾戦では鮮やかなKO勝ちでした。あれは狙っていたものだったのですか。

「普段から田村(彰敏)さんと打撃の打ち込みをやっていて、いつも数パターンを分けて練習しているんですね。その一つがハマって倒せた試合でした。繰り返し練習しているものなので、試合になると勝手に体が動きました」

――またテイクダウンされてから立ち上がるまでの流れもしっかり対応できていたと思います。

「FIGHT FARMはみんな組みも強いので、練習では寝かされることが多いんですよ。そこの対処も普段からやっていることなので、それが試合に出たと思います」

――2022年11月の清水清隆戦、ヤックル戦と2連続KO勝利となりました。

「拳の当て方や拳を握るタイミングだったり、倒す感覚を覚えてきたと思います」

――少しずつ山内選手のファイトスタイルが固まってきていますか。

「そうですね。次の新井選手は基本的に打撃でくると思いますが、僕は寝技もできるので、その場の状況に合わせて、自分が戦いやすい方で戦おうと思います」

――2連続KO勝利の山内選手とハードパンチャーの新井選手の試合ということで打撃戦が期待されますが、それだけの試合にはならない、と。

「お客さんが盛り上がるのは打撃だと思うんですけど、僕は打撃にこだわって大事な試合を落としたくないので、打撃でいけたらいくし、寝技でいけたらいく。特にこれというのは決めずに戦います」

――その新井選手にはどんな印象を持っていますか。

「ガッツがあって、パンチ力と当て感がすごいという印象です。でも一番印象に残っているのは気持ちの強さと気合いですね」

――KO勝ちの印象が強いですが、被弾しても最後は殴り勝つというスタイルです。

「それができるのもガッツがあるからですよね。組みでやられた試合を見ても落ちるまでタップしないし、僕も徹底的にやらないとダメだなと思いました。意識がある限りは絶対に試合をあきらめないと思うので、新井選手が失神するまで、殴るか絞めます」

――山内選手はプロ無敗のままタイトルマッチにたどり着きました。自分では順調なキャリアだと思いますか。

「めちゃくちゃ順調だと思います。今振り返るとマッチメークや試合展開も含めて運が良かった部分もあったと思いますが」

――過去にMMAPLANETでも取材している山内選手ですが、今回は山内選手がMMAを始めるまでのことを聞かせてください。もともと山内選手は極真出身ですよね。

「はい。小さい頃から“たたかいごっこ”みたいなことが好きで、父親と遊ぶときもボクシングの真似事とかをやってたんですよ。そしたら友達の中に空手をやっている人とつながっている子がいて、自分も空手をやってみたいと思って始めました。空手は8歳から始めて18歳まで、高校を卒業するまで続けました」

――空手からMMAに興味を持ったのは何がきっかけだったのですか。

「僕めっちゃ空手は弱かったんですけど(苦笑)、一応高校に入るまでは空手で世界チャンピオンになることを目標にやったんですね。でも高校に入ってからは『顔面を殴ってみたらどうなるんだろう?』とか『空手よりも顔面ありの方が向いてるんじゃないかな』と思うようになって。組み技とか寝技にも興味があったんで、それだったらMMAをやってみようという考えになりました」

――空手時代はどんなファイトスタイルだったのですか。

「接近戦が苦手で足を使って戦うタイプだったんですよ。足を止めて突き…じゃなくて、動いて動いて蹴りを合わせるみたいな。そういうスタイルだったから余計に顔面ありやMMAをやってみたいと思ったのかもしれないです」

――実際にMMAを始めるのは高校卒業→上京してから、になるのですか。

「はい。はじめは高校を辞めて上京したかったのですが、親に猛反対されたんですよ。それでちゃんと高校を卒業してMMAをやることになったら親は応援してくれました(笑)」

――2度目のチャレンジだった、と(笑)。でもそのくらいMMAをやりたいという衝動に駆られていたのですね。

「はい。とにかくMMAをやりたくて、高校在学中に東京のジムを調べて、色んなジムを周って体験入会巡りしたことがあるんですよ。それこそ新井選手が所属する和術慧舟會HEARTSにも行きましたよ(笑)」

――そのなかでFIGHT FARMを選んだ理由は何だったのですか。

「最初はTRIBE TOKYO MMAに入会したのですが、当時は専門学校に行きながらジムに通っていて、ジムまで片道1時間半くらいかかったんです。そうしたら長南(亮)さんが通いやすいジムとして髙谷(裕之)さんとFIGHT FARMを紹介してくれて、FIGHT FARMに入ることになりました」

――そういった流れがあってFIGHT FARM所属になったのですね。今の山内選手のファイトスタイルを考えると、髙谷さんや田村さんの指導がハマっていますよね。

「そうかもしれないです。最初はそこまでストライカーになろうとは思わなかったんですけど、やっぱり自分の持ち味は打撃だと思うし、理想は髙谷さんのようにガンガン打撃でいってパウンドを打つスタイルです」

――それから格闘DREAMERS出場を経て、修斗でプロデビューという流れになるわけですが、山内選手はファイターとしてどんな目標を持っていますか。

「修斗で世界チャンピオンになって、世界で戦っていきたいですね。フライ級は日本にも強い選手が多いし、いつかはUFCで戦いたいです」

――平良達郎選手がUFC、鶴屋怜選手がRoad to UFCにも出場していますが、そういった選手たちへのライバル心はありますか。

「ありますね。彼らとは年齢も近いんですけど、現時点では僕よりも先の舞台で戦っていると思うので、早く追いついて抜かしたいと思います」

■視聴方法(予定)
11月19日(日)
午後6時00分~ ABEMA格闘チャンネル
             
■Shooto2023#07対戦カード

<修斗世界フライ級王座決定戦/5分5R>
山内渉(日本)
新井丈(日本)

<フェザー級/5分3R>
オーディン(日本)
宇野薫(日本)

<インフィニティリーグ2023女子ストロー級/5分2R>
藤野恵実(日本)
杉本恵(日本)

<インフィニティリーグ2023女子ストロー級/5分2R>
吉成はるか(日本)
エンゼル☆志穂(日本)

<インフィニティリーグ2023フェザー級/5分2R>
竹原魁晟(日本)
浜松ヤマト(日本)

<バンタム級/5分3R>
ライダーHIRO(日本)
川北晏生(日本)

<バンタム級/5分2R>
江口諒(日本)
シモン・スズキ(日本)

<フライ級/5分2R>
大竹陽(日本)
杉本静弥(日本)

<ライト級/5分2R>
エフェヴィガ雄志(日本)
後藤陽駆(日本)

<バンタム級/5分2R>
Jセロウ若林(日本)
中野剛貴(日本)

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【Shooto2023#07】同時2階級制覇へ、修斗を変えた男=新井丈─01─「修斗の方々の懐が深くて、感謝」

【写真】レギュレーションを変えたが、二階級制覇が成ったわけではないことは本人が一番理解しているはず(C)SHOJIRO KAMEIKE

19日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2023#07のメインで、修斗世界ストロー級王者の新井丈が、山内渉と空位の同フライ級王座を争う。
text by Shojiro Kameike

新井はかねてよりストロー級&フライ級の二階級同時制覇を宣言していたが、そこには修斗のルール面で大きな壁が立ちはだかっていた。もともと修斗のチャンピオンについては、以下の規定が存在していたのだ。

※ISC認定JSAルール 第26条【チャンピオン】
チャンピオンは1クラスに1名を置き、同一の者が同時に複数のクラスのチャンピオンになることは認めない。ただし、当該階級において暫定王者が認定試合により決定された場合は暫定王者を含め2名となる。上記の規定によりタイトルを保持したまま他のクラスのチャンピオンシップに出場することは出来ない。
(一般社団法人 日本修斗協会 公式サイトより。原文ママ)

つまり現状では新井がストロー級王座を保持したまま、フライ級のベルトに挑むことはできない。しかし、9月の後楽園ホール大会で、11月に山内と新井が空位のフライ級王座を賭けて戦うことは発表されていた。と、日本修斗協会は該当の項目を11月8日に改正し、10日より新ルールが適用されることとなった。改正内容は上記のルールから「同一の者が同時に複数のクラスのチャンピオンになることは認めない」「上記の規定によりタイトルを保持したまま他のクラスのチャンピオンシップに出場することは出来ない」の2文を削除――つまり新井は晴れて、ストロー級王者のままフライ級王座決定戦に出場することができることとなったのだ。

修斗が競技であるならば、競技はルールで成り立つもの。ルールを変えた新井は、修斗を変えた男といえる。そんな新井に改めてルール改正とフライ級王座決定戦について訊くとともに、今年7月の安芸柊斗戦について振り返ってもらった。


――修斗のルールを変えさせた男、新井丈選手です!

「アハハハ、変えてくれましたね。修斗関係者の方々の懐が深くて、感謝しています」

――フライ級に挑戦するうえで、ルールを変えてくれるとは思っていましたか。

「いや、そもそも――そういうルールがあるのを知らなくて(苦笑)。自分としては、ただただ戦い続けていたら『あぁ、コレはダメなんだ』と知ったぐらいでしたね。SNSとかでは関係ない人たちが横やりを入れてきたりとか」

――選手からも「自分の時には……」という意見が出ていました。

「選手がそれを言うのは恥ずかしいと思うんですよ。たとえば兄妹がいて『自分は何年生の時にお小遣いが何円だった。でも妹は今、それより多く貰っている』って言うようなものじゃないですか。今を生きている妹に文句を言っても――ねぇ(苦笑)。そんなの状況や背景によって変わってくるもので。じゃあ選手が『自分の時には……』と言ったとしても、当時に戻れるわけでもないですし」

――いずれにせよルールというのは時代に合わせて変化していくものですし、また変化せざるをえない面もあります。ただ、もしルールが変更されないままであれば、ストロー級王座を返上してフライ級の王座決定戦に挑むつもりだったのですか。

「最初に『複数階級のベルトを同時に保持してはいけない』というルールを聞いた時に自分でも、どうにかして二本のベルトを巻けないか考えました。まずフライ級1位の関口祐冬君を倒して、『もし王座決定戦をやるなら出るのは俺だろう』と言えるポジションにはいたと思うんです。そして試合を決めてもらって――ストロー級のベルトを返上することも頭にはありました。もうストロー級は、めぼしいヤツらは全員ブチのめしたので。自分としてはフライ級のベルトを獲ってから、ストロー級のベルトと併せて2つのベルトを両肩に掛けさせてもらえれば――それがたとえ一瞬であっても良かったです。その一瞬を写真に収めてもらえれば。そう思っていたらルールも改正されたので感謝しています」

――まさに新井選手の挑戦のためのルール改正……と聞けば、山内渉選手は怒るかもしれませんね。新井丈ありきで話が進んでいますから。

「いやぁ、それは分からないけど――俺としては何でも盛り上がったほうが良いと思うんですよ。ストロー級の俺が、階級の壁を超えてフライ級も巻き込んだほうが、修斗のためにもなるじゃないですか。お客さんも盛り上がると思うし。そうするとストロー級のコンテンダーたちにも火がつくでしょうしね。正直、『何も悪いことないじゃん』と考えていました。みんなWIN-WINだから、いつかルールは変わるかなと思っていましたね」

――11月12日の沖縄大会では、ストロー級のランカーたちが試合に出場していました。今はフライ級王座挑戦を控えている身として、そこまでストロー級の動きは気にしていませんか。

「沖縄大会のツイキャスPPVを購入して視ましたよ。でも――ランカー対決の2試合は判定決着でしたから。ああいうファイトスタイルで勝って自分との試合が実現したとしても、俺がノレないというか。『みんな競技としてMMAをやっているだけなんだ……』と思いましたね。もっといろんなものを背負って、リスクを負ってもフィニッシュを狙いに行ってほしかったです。旭那拳君、当真佳直君――試合を視たからこそ興味がなくなっちゃいました。12月2日の安芸柊斗×猿丸ジュンジ戦は面白そうですよね。あの試合は会場で観たいと思っています」

――MMAがスポーツである以上、競技としてMMAを戦うことは間違っていないと思います。しかし新井選手にとっては、それ以上のものが必要だということですね。今年7月の安芸戦はノレた試合だったのでしょうか。

「はい、あの試合はノレましたね。相手どうこうの前に、ベルトの初防衛戦っていうこともあって。それと安芸君はストロー級でナンバーワンのストライカーじゃないですか。もちろん俺を除けば、ね。だから前の試合は、自分もやり甲斐がありました」

――安芸戦では開始早々に、安芸選手の打撃を受けて意識が飛んでいたと聞きました。ご自身では、いつの段階で意識が飛んでいたのかは分かりますか。

「自分では開始10秒か20秒ぐらいに、ケージ際でヒザをもらった時だと思っていて。あるいはその次にもらった被せの右かもしれないです。いずれにしても序盤も序盤ですね」

――では、どのあたりから記憶があるのでしょうか。

「それが……控室に戻ってから、俺が大沢(ケンジHEARTS代表)さんに『今日って何月何日ですか?』と聞いたあたりからですね」

――控室に戻るまで意識は飛んでいたのですか! ということは、本人としては意識が飛んでいるなか、試合後にはマイクで喋っていたのですね。

「あとで映像を視ると、結構ちゃんと喋っていましたね(笑)」

――「安芸君の応援で四国から来てくれた熱い応援団に拍手をお願いします」とまでコメントしていました。意識がないなかで相手をKOするというのは、ファイターの本能だと思います。一方で意識がない状態なのに、安芸選手の応援団のことにまで気を遣えるというのは、本能としての優しさではないですか。

「アハハハ、言いすぎですよ。それはあんまり書かないほうが良いかもしれないですね」

――いえいえ、本能的に優しいというのは恰好良すぎます。

「すみませんね、恰好良すぎて(笑)。もうその話は止めましょう」

――アハハハ。そこで照れるのも男前です。話を戻すと、控室に戻るまで試合展開の記憶もなかったのですか。

「はい。俺も控室でセコンドに何度も『何で倒したんですか?』と訊いていました。一度聞いても、すぐに忘れちゃうんですよ。それだけダメージが残っていたのか――『何で倒したんですか?』、『そうですか』、『何で倒したんですか?』の繰り返しで(笑)。大沢さんからは『20~30回、同じことを訊かれたよ』と言われましたね。

そうしたら大沢さんと猿田洋祐さんが途中から、ふざけ始めて。『ジョー、今日は組んで勝ったよ』、『足関節で勝ったんだよ!』とか答えるんですよね。二人が悪い顔しているから、『これは嘘だな』って気づきましたけど」

――ただ、意識はなくても――意識がないからこそ、なのでしょうか。これまでの試合よりも頭を振って中に入り、パンチも上下に散らしていました。

「本当にそうですね。あとで試合映像を視ても、『ちゃんと練習でやっている動きが出ているわ』って思いました」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
11月19日(日)
午後6時00分~ ABEMA格闘チャンネル
             
■Shooto2023#07対戦カード

<修斗世界フライ級王座決定戦/5分5R>
山内渉(日本)
新井丈(日本)

<フェザー級/5分3R>
オーディン(日本)
宇野薫(韓国)

<インフィニティリーグ2023女子ストロー級/5分2R>
藤野恵実(日本)
杉本恵(日本)

<インフィニティリーグ2023女子ストロー級/5分2R>
吉成はるか(日本)
エンゼル☆志穂(日本)

<インフィニティリーグ2023フェザー級/5分2R>
竹原魁晟(日本)
浜松ヤマト(日本)

<バンタム級/5分3R>
ライダーHIRO(日本)
川北晏生(日本)

<バンタム級/5分2R>
江口諒(日本)
シモン・スズキ(日本)

<フライ級/5分2R>
大竹陽(日本)
杉本静弥(日本)

<ライト級/5分2R>
エフェヴィガ雄志(日本)
後藤陽駆(日本)

<バンタム級/5分2R>
Jセロウ若林(日本)
中野剛貴(日本)

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【Grachan57】フェザー級王座決定T出場、和田健太郎─02─「屋久島にジムを開き子供達を羽ばたかせたい」

【写真】ぜひとも実現させてほしい将来の展望です。そして、そのためにベルトが必要に (C)GRACHAN

明日4日(日)、千葉市美浜区の幕張ベイパークアリーナで開催されるGRACHAN57。同大会で、Grachanフェザー級王座決定トーナメント1回戦で小島勝志との対戦する和田健太郎インタビュー後編。

本格的にMMAを始めて2年、アマ0勝1敗1分。プロ4勝0敗、3フィニッシュの和田にはチャンピオンになってから、必ず実現させたい夢──いや人生設計が存在した。

<和田健太郎インタビューPart.01はコチラから>


──仕事を覚えて、堂々と練習できる状況を創っていってなおMe,Weで余り練習できなくなったというのは?

「以前は埼玉に住んでいて新宿には通いやすかったのですが、八王子に引っ越して移動手段が車になり、なかなか練習にいけなくなってしまいました。本当は八王子のジムに通うのがベストだったかもしれないのですが……」

──そうですよね。パラエストラ八王子の塩田GOZOさんがショックを受けますよ。なんで新百合なんだって(笑)。

「(苦笑)。渡部修斗選手が声を掛けてくれたのもありますが、仕事の帰りにジムに寄りやすくて」

──その渡部選手とは年齢も違いますが、なぜ親しくなったのですか。

「Me,Weで練習している時にコンバットレスリングに出場して、知り合いました。僕は2016年に68キロ級で全日本で優勝し、2017年には74キロ級で優勝しました。その年に渡部修斗選手が68キロ級で優勝し、世界大会で修斗選手が優勝、僕は準優勝でした」

──その結果を踏まえて、Me,We時代に山﨑代表から本格的にやらないかという話もあったのではないですか。

「は自衛隊の頃に、勝手に出て勝ったみたいな形だったのですが、山﨑さんからはコンバットに関しては『黙っていても、勝つよ』とは言ってもらえていました。あの頃は『週末の練習だけでも、でられるようにしな』という風に言われていました。

Me,Weを離れストライプル新百合ヶ丘に移ったのは、とにかく練習の回数を増やすことができそうだったからで。試合に関しては、アマチュアに出てみて楽しければ良いなっていう感じでした。そうしたらアマで勝っていないのに、プロの試合でオファーを貰ったので折角ならやってみようと思いデビューしたんです」

──アマで勝っていない?

「ハイ。グラチャン・チャレンジで2試合やって、0勝です。最初の試合は打ち合って負けました。2回目は時間切れになり、そうなるとグラチャン・チャレンジは勝敗が付かないんですよ。最初の試合でダメだったところを修正して戦ったのですが、まだ極め力がなかったです」

──プロで4連勝しています。その辺りは克服できたのでしょうか。

「極めとグラウンドの攻撃を覚えることができたことで、ここまでは勝つことができていると思います」

──現状はストライプル新百合ヶ丘だけで練習している形ですか。

「ほとんど、そうですね。修斗選手と新井拓己君と、NEXUSに出ている森永ユキト君と練習していて。たまに原口(央)君のBRAVE世田谷に行かせてもらっています」

──ではキャリア2年目で王座決定トーナメントに出場、しかも本命視されていることに関してはどのように思っていますか。

「思ったより早くチャンスが回ってきたと思っています。こんなに早くに来るとは思っていなかったので、チャンスです」

──初戦の相手である小島選手の印象は?

「打撃が得意な選手です。なので打撃が得意な選手と、寝技が得意な僕とどちらがペースを掴めるのか。あまり打撃に付き合わないようにしないと……という感じです。テイクダウンができれば自分の方がペースを掴んで、勝てるんじゃないかと思っています」

──現状、攻守で打撃の方はどれぐらい身についていると考えていますか。

「3月の試合後に組み技よりも打撃の方の練習を多くしているので、それ以前と比較すると反応とかも良くはなっていると思います」

──ではトーナメントを制し、ベルト巻くという点においての自信のほどは?

「結構ありますね。そんなに実力差があるトーナメントだとは思っていないので。一戦一戦、自分の強味を前に出していければ可能性は全然あると思います」

──トーナメント出場選手のなかで一番の強敵は誰だと捉えていますか。

「自分的には小島選手も強いですけど、こないだは負けてしまった高橋孝徳選手とか……スタンドとグラウンドのバランスが凄く良いと思うので。本来の力を出してくれば強敵になると思います」

──今年で30歳ですが、MMAファイターとしての目標はどこに置いていますか。

「自分が選手として、どんどん上に行くという目標はないです。続けて、勝っていけば上の方で戦えるようになるというぐらいで。それ以上にどこかの団体のチャンピオンになることを目標としていました。

『チャンピオンになって屋久島に帰る』と親父に言っているので。今回のトーナメントでチャンピオンになってMMAを続けるなら、続けて。どんどん上のステージに行ければ行きたいです。ただ一番したいことは、屋久島にジムを創ることなんです。

そのために力をつけて、ベルトという箔が欲しい。現役生活に関しては屋久島に戻ってみないと分からないのですが、続けられるなら続けます」

──屋久島に戻ることが、和田選手の人生設計なのですね。

「ハイ、屋久島で子供たちにレスリングとMMAを教えたいです。大人の人も僕のジムで体を動かして欲しいですし。それでも、やっぱり子供たちに指導したいのが一番ですね。僕が高校を卒業した頃に、レスリングを指導してくれた方がジムを閉めて屋久島を離れてしまって。あの環境を復活させたいと考えています。

やっぱり僕自身、レスリングに出会ってなかったから普通に野球か何かやって、そのまま高校を卒業して屋久島で家業を継いでいたと思います。レスリングを習ったおかげで、東京の大学に行って、今もMMAがデキています。屋久島出身のMMAファイターは、僕以外いないと思いますし。

子供たちを高校に送り出したいですし、レスリングとMMAで屋久島から色々な世界に子供たちが羽ばたいていければと思っています」

──素晴らしいです。なんか世界で戦いたいというよりも、良い話が聞かれたような気がします。

「ありがとうございます(笑)。自分が戦うことに関しては、積み上げていけば結果としてどこかで戦えると考えています」

──では最後に日曜日の試合に向けて、意気込みをお願いします。

「トーナメントの最初の試合。大切な試合なので、できればKOか一本で勝ちたいです」

■視聴方法(予定)
9月4日(日)
午後1時30分~ GRACHAN放送局

■ Grachan57対戦カード

<Grachan無差別級T1回戦/5分2R>
桜井隆多(日本)
ラデック・ヘルボーイ(チェコ)

<Grachanフェザー級T1回戦/5分2R>
和田健太郎(日本)
小島勝志(日本)

<Grachan無差別級T1回戦/5分2R>
瓜田幸造(日本)
佐々木克義(日本)

<Grachanフェザー級T1回戦/5分2R>
高橋孝徳(日本)
村田俊(日本)

<Grachanフェザー級T1回戦/5分2R>
崎山勲(日本)
萩原一貴(日本)

<フライ級/5分2R>
児玉勇也(日本)
宮内拓海(日本)

<バンタム級/5分2R>
高須将大(日本)
佐々木歩夢(日本)

<フライ級/5分2R>
松井斗輝(日本)
二ノ宮徳昭(日本)

<バンタム級/5分2R>
髙橋謙斗(日本)
Apollo中山(日本)

<バンタム級/5分2R>
フミ・グローブTV(日本)
杉本静弥(日本)

<ウェルター級/5分2R>
ベン・ブッカン(英国)
館野コング(日本)

<ウェルター級/5分2R>
寺石恭平(日本)
今市凌太(日本)

<バンタム級/5分2R>
下田善司郎(日本)
松本大輔(日本)

<フライ級/5分2R>
土田伸一(日本)
小田魁斗(日本)

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【Grachan57】F級王座決定T本命&オールドルーキー=和田健太郎─01─「MMAを始めたのは2020年7月」

【写真】1992年12月14日、屋久島生まれの和田。その知られざる格闘家人生とは……(C)GRACHAN

4日(日)、千葉市美浜区の幕張ベイパークアリーナで開催されるGRACHAN57で組まれたGrachanフェザー級王座決定トーナメント1回戦で、小島勝志との対戦する和田健太郎。

和田は昨年4月のプロデビューから4連勝中、キャリア1年半満たない優勝候補だ。今年30歳を迎えるオールド・ルーキーの格闘技歴をまずは尋ねた。


3丁目の茶川竜之介風な感じもする和田(C)MMAPLANET

──プロデビューから1年4カ月、キャリア5戦目でフェザー級王座決定戦トーナメントとなった和田選手です。ただ、プロデビューは28歳とかなり遅めですね。

「MMAを本格的に始めたのは、2020年の7月ぐらいなんです。もともとはMe,Weの一般会員で少しノーギ・グラップリングやキックボクシングの練習していたのですが、余りジムに行くこともできていなくて。そんな時に知り合いだった渡辺修斗選手が『ウチに来れば?』と誘ってくれて、ストライプル新百合ヶ丘に移ってからMMAの練習を始めました」

──Me,Weで練習していたということですが、それまで格闘技歴というのは?

「一応、小学6年生から大学までレスリングをやっていました」

──あぁ、なるほど。そのような下地があったのですね。小学6年生でレスリングを始めたきっかけは何だったのですか。

「僕は屋久島の出身なのですが……」

──えっ、屋久島というのはあの世界自然遺産の屋久島ですか。

「ハイ」

──申し訳ありません、屋久島のことが何も分かっていないのですが、キッズレスリングができる環境があったということですね。勝手ながら、自然の宝庫という印象しかなかったものですから。

「でも、そんなもんですよ。自然しかないです(笑)。自分が6年生の時にたまたま東京からレスリングを指導してくれる人が引っ越してきました。父親と見学に行って、それで始めた感じです。本当は自分はやりたくなかったのですが、親父に『やってみろ』って言われて……」

──すぐに中学になりますが、そのままレスリングを続けたということですね。

「そうですね。小学生の時に、レスリングの大会に出ても1度も勝てなくて。そのまま辞めるのは嫌で、レスリングを続けることにしました。中学では、本当は部活に入らないといけないのですが『部活はせずにレスリングをやります』って伝えて」

──結果、大学までレスリングを続けていたということは中学の時には結果を残せたということですね。

「中学の時は九州では勝てましたが、全国では全然勝てなかったです。それでも鹿児島の鹿屋中央高校というレスリングの強豪校から推薦がもらえて進学しました」

──鹿屋といえば、原口兄弟の出身地だったかと。

「ハイ。実家があるあたりですけど、彼らは樟南高校という鹿児島でもう一校あるレスリングの強豪校で、僕らの高校のライバル校に通っていたはずです」

──なるほどぉ。では高校時代の成績は?

「団体で全国3位とインターハイで2年生の時に全国3位でした。高校生の時に自分が勝てなかった選手が2人いて、それが太田忍選手と高橋侑希(2017年世界選手権フリー57キロ級優勝。東京五輪出場)選手だったんです」

──なんと。それでも3位も立派な成績です。そして大学へと。

「ハイ。大東文化大学という一応1部リーグに属しているのですが、優勝とかには絡めない大学でレスリングを続けました。大学の時は、個人戦は内閣総理大臣杯で5位が最高位です」

──当時、MMAへの興味というのは?

「修斗で試合をしていた中村憲輔選手が、大学の先輩で。練習に来てくれた時に、少しMMAの話を聞いた記憶はあります。あと小さいときに道場でPRIDEのビデオが流れていました。ただ、僕自身はMMAに興味があったわけでなく、全く見ていなかったです」

──大学卒業後からMMAの練習までも時間がありますが、その間もレスリングを続けていたのですか。

「いえ、レスリングは大学で一区切りをつけて自衛隊に試験を受けて入隊し、4年ほど自衛官をしていました。練馬駐屯地にいて、Me,Weに入会して練習をするようになっていました。実は1年目で自衛隊は辞めて転職して、Me,Weでもっと格闘技の練習をしようと思ったのですが、親の同意書がもらえなく除隊できませんでした」

──えっ? 自衛隊を辞めるのには親御さんの同意書が必要なのですか?!

「そうなんです。もう20歳過ぎて、大人なのに……。自分の場合はMMAを始めたいと馬鹿正直に親に伝えてしまって、同意書がもらえなくなりました(苦笑)」

──Me,Weではノーギ・グラップリングとキックを少々やっていたと言われていましたが、プロのMMAファイターになりたいという意志はあったのですか。

「そうですね。ハイ、レスリングが生かせるのは、そこだと思ったので。ずっと辞めると言い続けていたら、タイムリミットを設けることを条件に26歳になって親も同意してくれました」

──それでもMe,We時代にはMMAに挑まなかったですね。

「ハイ。自衛隊を辞めて、最初のうちはいつも練習に参加できていましたけど、転職して他の仕事を始めると、仕事も覚えていない状態でMMAの練習をしたいというのは筋が通っていないと思って。仕事を覚えてから、練習を再開しようという感じで仕事に集中するようにしていました」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
9月4日(日)
午後1時30分~ GRACHAN放送局

■ Grachan57対戦カード

<Grachan無差別級T1回戦/5分2R>
桜井隆多(日本)
ラデック・ヘルボーイ(チェコ)

<Grachanフェザー級T1回戦/5分2R>
和田健太郎(日本)
小島勝志(日本)

<Grachan無差別級T1回戦/5分2R>
瓜田幸造(日本)
佐々木克義(日本)

<Grachanフェザー級T1回戦/5分2R>
高橋孝徳(日本)
村田俊(日本)

<Grachanフェザー級T1回戦/5分2R>
崎山勲(日本)
萩原一貴(日本)

<フライ級/5分2R>
児玉勇也(日本)
宮内拓海(日本)

<バンタム級/5分2R>
高須将大(日本)
佐々木歩夢(日本)

<フライ級/5分2R>
松井斗輝(日本)
二ノ宮徳昭(日本)

<バンタム級/5分2R>
髙橋謙斗(日本)
Apollo中山(日本)

<バンタム級/5分2R>
フミ・グローブTV(日本)
杉本静弥(日本)

<ウェルター級/5分2R>
ベン・ブッカン(英国)
館野コング(日本)

<ウェルター級/5分2R>
寺石恭平(日本)
今市凌太(日本)

<バンタム級/5分2R>
下田善司郎(日本)
松本大輔(日本)

<フライ級/5分2R>
土田伸一(日本)
小田魁斗(日本)

The post 【Grachan57】F級王座決定T本命&オールドルーキー=和田健太郎─01─「MMAを始めたのは2020年7月」 first appeared on MMAPLANET.
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DEEP Grachan57 MMA MMAPLANET o RIZIN UFC   パンクラス ボクシング ラデック 二ノ宮徳昭 今市凌太 佐々木克義 修斗 内田タケル 小島勝志 崎山勲 平良達郎 杉山廣平 杉本静弥 村田俊 松井斗輝 桜井隆多 高橋孝徳 高須将大 鶴屋怜 鶴屋浩

【Grachan57】パラ千葉のフライ級ファイター達─01─松井斗輝「辞めていく人を見て、自分は違うと…」

【写真】左から平良、内田、松井、杉山、鶴屋怜のパラ千葉&沖縄のフライ級ファイター達。松井は1999年9月8日生まれ、試合の4日後に23歳になる (C)MMAPLANET

9月4日(日)、千葉市美浜区の幕張ベイパークアリーナで開催されるGRACHAN57で、松井斗輝が二ノ宮徳昭と対戦する。

名門パラエストラ千葉ネットワークでもまれる松井は、昨年9月のプロデビューから現在3連勝中だ。ボクシング出身で当然のように光る打撃の持ち主だが、最近ではレスリング力も攻守ともに伸びている。

そんな松井を巡るパラエストラ千葉ネットはこれから試合を控えたフライ級ファイターが揃っている。松井を皮切りに11日にパンクラスに鶴屋怜とDEEPに杉山廣平が出場し、19日の修斗で内田タケルが戦う。そんなフライ級の精鋭が集まる同ジムに、8月30日より1週間の予定で、姉妹ジム=THEパラエストラ沖縄所属のUFCファイター=平良達郎が、10月のオクタゴン第2戦を前に出稽古にやってきた。

鶴屋浩門下のフライ級の精鋭に、それぞれの試合に向けて話を訊いた。第一弾はMMAPLANET初登場、松井のMMAファイターになるまで歩みを尋ねた。


──MMAを始めようと思ったのは?

「ボクシングをやっていたのですが、MMAにずっと興味を持っていました。大学を卒業したらMMAを始めようと思っていて、でも大学を辞めることになり、そのタイミングでMMAに転向しました」

──もともと生まれはどちらだったのですか。

「兵庫県の姫路市です」

──あっ、そうなのですか。自分は神戸なのですが……姫路はちょっと柄が悪いなという印象があります(笑)。姫路の皆さん、スミマセン。

「アハハハハ」

──では姫路時代にボクシングを始められたわけですね。

「ハイ、小学4年生からグローブ空手を始めて……」

──姫路でグローブ空手といえば日進会館ですか。

「そうですっ!! ショッピングモールのなかで水泳とか、色々と運動ができる施設があり、そのなかでキッズ空手を友達がやっていて、僕も始めました。」

──関西グローブ空手の雄の出身だったのですか。日進会館では小学生もグローブで顔面有りなのでしょうか。

「ハイ、そうです。でも4年生から6年生までしかやっていなくて、遊びみたいなものでした。当時、MMAやボクシングを視るということは一切なくて、ただ友達が空手をやっていたから興味を持っただけで。でも6年生ぐらいになると、辞めていく子が増えます。中学生になると部活動も始まるし、同い年の子は誰もいなくなってしまったんです。

僕もそのタイミングで、長谷川穂積さんを見てボクシングをやりたいと思うようになっていました」

──同じ兵庫県民ですし。長谷川選手は千里馬神戸ボクシングジムから、真正ボクシングジムに所属していましたね。

「ハイ、僕も長谷川穂積さんのジムに通うとしたのですが、ちょっと遠かったので(苦笑)」

──姫路と東灘では……。片道1時間半から2時間ぐらい掛かってしまいますね。

「ハイ。なので地元の木下ボクシングジムに入会しました」

──ボクシングジムだと中学生の練習生はいたのですか。

「その頃から、どんどん増えていった感じでした。やっぱり長谷川選手の影響だったと思います。それから大学2年生までボクシングをやっていました」

──ずっと姫路で、ですか。

「中学生の間は木下ボクシングジムで練習して、試合に出ても大した成績は残せなかったのですが、ジムの推薦で高校は岡山の関西(かんぜい)高校に進学できました。清水聡(ロンドン五輪銅メダリスト、OPBF東洋太平洋フェザー級&WBOアジアパシフィック・フェザー級王者)さんがいた高校です」

──おお。では高校でのボクシングの成績の方は?

「一番良かったのは、国体の56キロ級で3位になっています」

──素晴らしい。ところで高校の時から減量をしているのですか?

「ハイ。6キロほどですけど。でもボクシングの場合は当日計量なので、少ししんどかったです(苦笑)」

──結果、大学進学もボクシングで?

「ハイ、そうです。大学はボクシング部自体は強くないのですが、スポーツ推薦で西宮の関西(かんせい)学院大学に進学できました」

──えぇ、関学に進学できたのに途中で退学してしまったのですか! そんな……関学の卒業証書を持っていれば、関西では就職で困ることもなかったのではないですか。

「……(苦笑)。それは回りにも言われています。ボクシングばかりやっていて、全然講義に出ていなくて。単位が全く取れない状態でした」

──スポーツ推薦の学生も、単位を普通に取る必要があったのですか。

「ハイ。関学は他と学生と同じように普通に単位は取らないとダメでした」

──そうなるとスポーツ推薦の学生はしんどいかもしれないですね。ただ、退学するほどだったのですか……留年ではなくて。

「ハイ、2年生を2回ぐらい同じ学年をやり直さないといけない状態でした」

──なんとも……勿体ない。それでボクシングにも見切りをつけたと?

「そうですね。RIZINで朝倉兄弟を見て、もうMMAをやりたいという気持ちになっていました。大学生の時はボクシングとMMAの練習を並行で卒業までやろうと思っていたのですが、学校を辞めたのでこっちに出てきてMMAでやっていこうと決めました」

──関西(かんさい)ではなく、パラエストラ千葉ネットでMMAファイターを目指したのは?

「やるなら一番強いところでやりたいと思って、5つほどジムのリストを創ってこっちに来ました。最初にパラエストラ柏に見学に来て、即決めました。鶴屋さんから『打撃ができるから、寝技をやれば強くなる。ここでやれば間違いない』と言っていただいて。実は結構不安だったのですが、その言葉でやろうと思えました」

──そんな無責任な!!(笑)。

「アハハハハ」

──親御さんは何と言われていましたか。関学を辞めて、MMAをやるために千葉へ引っ越す息子に対して。

「全部決めた後に、話しました。少し反対はされましたけど、そこまでやっていたので。もう何も言ってこなかったです」

──そういう気概でやってきてなお、長続きしない人が殆どだと思います。

鶴屋浩 そうですね。あの頃は1カ月8人とかプロになりたいですって入門してきて。でも、残って1人か2人でした。ただ松井に関しては、覚悟が違うと分かりました。

──と言う言葉が師匠から聞かれましたが。

「嬉しいです。ただ僕も辞めていく人達を見て──自分は違うという気持ちでいました」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
9月4日(日)
午後1時30分~ GRACHAN放送局

■ Grachan57対戦カード

<Grachan無差別級T1回戦/5分2R>
桜井隆多(日本)
ラデック・ヘルボーイ(チェコ)

<Grachanフェザー級T1回戦/5分2R>
和田健太郎(日本)
小島勝志(日本)

<Grachan無差別級T1回戦/5分2R>
瓜田幸造(日本)
佐々木克義(日本)

<Grachanフェザー級T1回戦/5分2R>
高橋孝徳(日本)
村田俊(日本)

<Grachanフェザー級T1回戦/5分2R>
崎山勲(日本)
萩原一貴(日本)

<フライ級/5分2R>
児玉勇也(日本)
宮内拓海(日本)

<バンタム級/5分2R>
高須将大(日本)
佐々木歩夢(日本)

<フライ級/5分2R>
松井斗輝(日本)
二ノ宮徳昭(日本)

<バンタム級/5分2R>
髙橋謙斗(日本)
Apollo中山(日本)

<バンタム級/5分2R>
フミ・グローブTV(日本)
杉本静弥(日本)

<ウェルター級/5分2R>
ベン・ブッカン(英国)
館野コング(日本)

<ウェルター級/5分2R>
寺石恭平(日本)
今市凌太(日本)

<バンタム級/5分2R>
下田善司郎(日本)
松本大輔(日本)

<フライ級/5分2R>
土田伸一(日本)
小田魁斗(日本)

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Brave Fight26 Grachan53 K-1 MMA MMAPLANET o 杉本静弥 黒井海成

【GRACHAN53 X BRAVE FIGHT26】右ハイから右ストレート→パウンドアウト、黒井海成がプロ初陣飾る

【写真】BRAVEの秘密兵器が、公然となった黒井のデビュー戦(C)NOBU YASUMURA

12日(土)、東京都大田区の大田区産業プラザPIOでGRACHAN53×BRAVE FIGHT26が行われた。
Text by Nobu Yasumura

ここでは第8試合で組まれた注目の黒井海成のデビュー戦=杉本静弥戦の模様をお伝えしたい。


<フェザー級/5分2R>
黒井海成(日本)
Def.2R1分27秒by TKO
杉本静弥(日本)

K-1甲子園2019東日本トーナメント60キロ級・優勝の実績を持つ黒井は、1R序盤から右ロー、ミドルを散らして主導権を握る。杉本も左ミドルを返しつつテイクダウンを狙っていくが、黒井はそれを切って付き合わない展開に。

2Rも黒井はキレのある右ミドルを飛ばし杉本を寄せ付けず、右ハイ。さらに右ストレートを当ててパンチ連打で追撃。

倒れる杉本にパウンドを見舞ったところでレフェリーがストップ、黒井がMMAデビュー戦でインパクト大のKO勝ちを収めた。

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Brave Fight26 Grachan53 K-1 MMA MMAPLANET o RIZIN UFC キック ボクシング ラデック 原口伸 大宮優 杉本静弥 海外 藤村健悟 野村駿太 高須将大 黒井海成

【GRACHAN53×BRAVE FIGHT26】BRAVEの秘密兵器=黒井海成―02―「これから毎試合KOしていきます」

【写真】プロデビュー前から、しっかりと自分の意見を口にできる。それだけ考えた末のMMA挑戦なのだろう (C)GRACHAN

12日(土)、東京都の大田区産業プラザPIOで開催される「GRACHAN53×BRAVE FIGHT26」で、プロデビュー戦を迎える黒井海成のインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

空手、そしてキックボクシングを経て、たどり着いたMMAとBRAVEジム。レスリング出身の強豪選手たちと練習することで、黒井は経験のない組み技の実力も向上してきたという。そんな黒井が語る目標とは――今年、成人式を迎えた若武者らしさが爆発だ。

<黒井海成インタビューPart.01はコチラから>


――2020年12月に初めてBRAVEで練習してすぐ正式に入門したのでしょうか。

「3カ月後に空手の大会に出ることになっていたので、一度地元に戻りました。そのあと東京に来て、4月6日に内弟子としてBRAVEに入っています」

――硬式空手で3度も世界大会で優勝し、K-1甲子園でも東日本トーナメントで優勝している黒井選手です。地元を離れて東京でMMAに取り組むとなって、周囲の人に引き留められはしなかったですか。

「それは……自分がMMAをやりたかったので。まずは何でもチャレンジしたかったんです。ずっと空手やキックボクシングをやってきたんですけど、MMAはやらないといけないことが多いじゃないですか。だからMMAをやるなら、早いほうが良いと思って」

――新しいことを吸収するのであれば、若い段階のほうが良いのかもしれません。

「はい。今までやっていたキックボクシングは、MMAを終えた後でもやれる。MMAは今しかできない。周囲にもそう伝えて、BRAVEでお世話になることに決めました」

――BRAVEに入門したのが2021年4月6日で、同年9月26日のBreakingDownに出場しています。

「そうですね。BreakingDownのルールは正式なMMAではなく、1分間で戦わないといけないというものでしたけど……どちらかというと、いきなり殴り合う試合が多かったですよね。ただ、今の僕はどれくらいのMMAの力があるか確かめてみたかったんです」

――なるほど。

「1分間というなかでもMMAはできるのかな、っていう自分の挑戦でした。相手はキックボクシング団体のチャンピオンで、他の選手と同じように打ち合ったらKO負けするリスクもありますよね。その中で自分がどれだけMMAができるのか――実際にやってみたら違和感があったんです」

――違和感とは?

「組んでみたら、相手の力があまりにも軽かったんです。逆に軽すぎて力んでしまい、呼吸も乱れちゃっていましたけど……。普段はBRAVEで、本当にレスリングが強い方たちと練習しているので、それぐらい力の違いを感じることができました」

――ということは、一般的なMMAルールは前回のBRAVE FIGHT25(昨年10月31日、山﨑ソラに1R KO勝ち)が初戦となるのですね。

「あの時は試合前からリラックスできて、自信しかなかったです。相手も強い選手だと思うんですけど、僕は毎日BRAVEで強い先輩たちにボコボコにされているので、これ以上強い選手はいないだろうという想いがありました。この試合でも組んだ時に軽く感じて、レスリング力も負けないなと思いました」

――その結果、KO勝ちを収めました。

「相手を倒してグラウンドに行こうとした時、どれくらい寝技ができるんだろうと思ったんですけど、相手が仕掛けてこなかったんです。だから寝技も差があるのかな、と。最後は右でKOしたいと思っていたので、そのとおり右ストレートでKOできて良かったです。この試合でMMAのうち3つ――レスリング力、寝技、打撃を確かめることができました」

――MMAを始めてから一番苦労しているのは、どんなところでしょうか。

「テイクダウンディフェンスですね。そこは、まだまだだなって思いました。それで今は週4~5でテイクダウンディフェンスの練習をしています」

――週4~5! それは試合当日が楽しみですが、MMAでは自分からテイクダウンをするという選択肢もあります。とはいえ打撃がベースにある黒い選手です。どのようなMMAを表現したいでしょうか。

「やっぱり打撃を中心に戦うというのは崩したくはないです。もちろんテイクダウンのフェイントを見せたり、実際にテイクダウンに行くこともあります。でも打撃でKOしたいと思っています」

――打撃ベースの選手が、日本国内で勝てても海外では苦戦するケースはあると思いますが、いかがでしょうか。

「そうですよね。海外の選手は打撃でもテンポをずらしたりして、日本人選手とは違うテンポで戦っているように感じます。海外で戦うなら、そのテンポに騙されないようにしていかないといけないですね」

――黒井選手がMMAを戦ううえで、目指すのは海外のプロモーションなのですか。

「まずは国内で一番大きな大会……RIZINに出たいですし、RIZINに出るために国内大会のチャンピオンになりたいです。そして、世界一の大会であるUFCで戦うのが夢です」

――分かりました。今回のプロデビュー戦は、その夢への第一歩となります。対戦相手の印象を教えてください。

「相手の選手もMMAは初めてで、もともと柔道をやっているサウスポーの選手だと聞いています。ここで油断していたら足元をすくわれてしまうので、全局面で圧倒しながら、自分の持ち味である打撃で倒したいです。その後に出るBRAVEの先輩たちに、しっかり繋げていきたいですね」

――では最後に、プロデビューに向けての意気込みをお願いします。

「まずは国内のベルトを巻きたいですね。そして、お母さんにベルトを巻いてあげたいです。タイトルマッチにたどり着くためには、面白い試合も必要だと思っています。これから毎試合KOしていきますので、応援よろしくお願いします!」

■視聴方法(予定)
3月12日(土)
午後1時00分~ GRACHAN放送局

■ GRACHAN53×BRAVE FIGHT26対戦カード

<ライト級/5分2R>
原口伸(日本)
大宮優(日本)

<73キロ契約/5分2R>
岸本篤史(日本)
モリシマン(日本)

<ライト級/5分2R>
野村駿太(日本)
藤村健悟(日本)

<バンタム級/5分2R>
高橋謙斗(日本)
フミ・グローブTV(日本)

<フェザー級/5分2R>
黒井海成(日本)
杉本静弥(日本)

<フェザー級/5分2R>
和田健太郎(日本)
誠人(日本)

<無差別級/5分2R>
ラデック(チェコ)
高桑格(日本)

<フェザー級/5分2R>
拓MAX(日本)
高須将大(日本)

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