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お蔵入り厳禁【UFC ESPN40】8月8日に佐藤天が語っていたこと―02―「ケージの中は1人なんです」

【写真】MMAの本質、敗北直後の言葉には佐藤天の軸が見える言葉の数々だった (C)MMAPLANET

8月6日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されたUFC on ESPN40「Santos vs Hill」で、ブライアン・バトルに敗れた 佐藤天インタビュー後編。

諸事情ではなく、単なる力量不足で掲載が遅れに遅れた同インタビュー。その後の日本のMMA界、格闘技界の在り方の変化に触れ、彼の言葉こそ2022年の区切りに伝えたいと思うようになった。

お蔵入り厳禁――MMAは格闘技、格闘技は強さを津希求する戦いという本質を。UFCで戦い続けるためにもがき続ける佐藤天は常に我々に教えてくれる。

<佐藤天インタビューPart.01はコチラから>


――要は海外、国内という二極化した問題ではなくて。どのような人間関係を築いて練習ができるのか。どれだけチームを信じることができるのか――そういうことなのかと、改めて米国に来て……キルクリフFCの練習を見て確認できたような気がします。

「どこにいようが、個人の問題なんですよ。自分自身が1人、1人がやっていかないといけない。ただし、そのなかでも家族のような関係で、皆が温かい。そしてコーチも選手も強くなることが、最大の共通点だからアスリートとしてやるべきことをやる。ソーシャルメディアだけじゃ伝わらないと思いますけど、それでも僕は発信したいと思っています。

一度は来るべきだというのは1日、ここでの練習を見てもらうと分かってもらえると思います。結局のところは選手次第ですけど、僕はここで大切な仲間に出会えた。だから、ここで結果を残したい。僕の覚悟とかは、個人の問題です。でも、この環境がどういうものかは知ってほしい……知るべきです。

僕を見てほしいんじゃなくて、僕のチームのメンバーがどういう気持ちでMMAに向き合っているのか……どういう風にMMAに夢を持っているのか。そこを知ってほしいです。

そこが日本のMMA界と明確に違うので。その違いは良い悪いではなくて、こういう環境があることを知って、選手がどのような道を行くのかを判断すれば良いと思っています。そこを色々な選手に肌で感じてほしい。僕はキルクリフFCという良いジムに巡り合えて、凄く幸せです。

ただし、米国といっても広いし。色々なジムがある。そのなかでもキルクリフFCのように一丸となっているジムは珍しいと思います。ただし大所帯になることで、足りない部分も出てきます」

――ハイ。そこは指摘される点でもありますよね。

「そうなんです。ただ、それを誰かの体験談として耳に入れるんじゃなくて、肌や空気で分かってほしい。それが国内で練習していても、強くなるための体験になると思うんです」

――そういう点でいえば毎週末に試合があるので、週の半ばからコーチが不在という状況は所属選手数が多い有名ジムだからこそ見られる現象かと。

「それこそ、トップを目指そうという選手が、コーチが不在だからって練習に向き合う姿勢がダメになるなんてありえないです。どれだけコーチの指導が良くても、選手にそういう部分が欠けていたら強くなれるはずがない。その期間に何をするのかは、選手たちは十分に分かっています。手を抜く選手は、どこで戦おうが勝てない。だから、週末のコーチの不在なんて大きな問題じゃない。

それに逆を言えば月曜日から水曜日まで、コーチが揃っている。そのコーチ達も含め、良い環境、良い空気があるからこそ、不在の時だって良い練習ができる。グレッグも『AからBまでは教えることができる。でも、この間のことは自分で考えないといけない』って言っています。その考えることができる環境があるので、木曜日から土曜日までスパーリング、グラップリング、サーキット・トレと不自由なく過ごせています。コーチがいないから練習できないなんて言っていたら、試合もできないですよ(笑)。

ケージの中は1人なんです」

――ではABEMAの海外修行プロジェクトのように、資金と環境してくれる状況をどのように捉えていますか。

「素晴らしいです。素晴らしい体験をさせてもらっているからこそ、分かってほしいのは……1カ月でメチャクチャ強くなるなんてありえないということ。コーチも短期滞在では、その選手のことを理解できることもない。所属選手もゲストファイターには、ちょっと試しでやってみようぐらいで、何年も一緒にやっているチームの人間との練習とは違ってきます。でも、そこで選手が何を感じるのか。

当然、米国での練習や生活が合わない選手もいると思います。英語が話せない、食べ物が違う。移動手段が違う。実力が足りない。日本との違いはいくらでもあります。そこには色々な壁がある。でも、それは来ないと分からない。

強くなるためには、知る必要があるのに知れないままというのは最も避けたいことです。このプロジェクトを活用して米国を知ることで、選択肢が広がる。それは凄く良いことだと思います。どんな選手がいて、どういうジムの雰囲気なのかは理解することはできるはずです。それを日本に持ち帰るか、ここでずっとやりたいと思うか。それは選手次第です。

正直、僕としては3カ月ぐらいいてほしい。そうすれば、分かってくる。コーチの言っていること、自分のやっていることがつながってくる。そこから自分の技術にしていくのに、また時間がかかるわけですけど。それは日本も同じはずです。

僕もこっちに来て、こうやって過ごしていても勝てない時は勝てない。SNSでは『海外かぶれ』と書かれますけど、ここでの生活が分からない人には、そういわれてもしょうがないと思っています。それ以上、僕が負けることでこの環境を否定されることになる。だからこそ、僕はここで勝ちたいです。ここでやってきたことが試合で出せなかった。そこが一番悔しいです。

いずれしても、若い選手がABEMAの力を借りて、こっちに来る。そして自分の目で見て、自分の肌で感じることができる。何回も言っているけど、そこから先は選手次第。この取り組み自体は素晴らしいことだと思います。触ったことによって視野が少しでも広がる。ここでの経験を持ち帰ることができる。と同時に米国で練習することで日本の良さも分かるはずです。そこを敏感に感じ取ることができる選手は強くなれると思います」

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【UFC ESPN40】バトル戦から2日後の佐藤天―01―「全然汗をかいてないと20回は言っていたそうです」

【写真】フロリダの陽光の下で、敗戦と自らの環境について佐藤は話した(C)MMAPLANET

6日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されたUFC on ESPN40「Santos vs Hill」で、佐藤天がブライアン・バトルに44秒KO負けを喫した。

右ストレートを見せておいての、右側の蹴りがガードの拳一つ分上を通り抜け、佐藤の顔面を完璧に捉えた。

そして失神。翌日にフロリダに戻り、月曜日の朝のトレーニングセッション時にキルクリフFCを訪れた佐藤と、場所を自宅に移して話した。


――敗戦から2日が経ちました。フロリダに戻ってきて、どのような気持ちでしょうか。

「ホントに入場してコールを受けた後から覚えていなくて。でも21試合目だったと思うのですが、やってしまったなと。練習でもあのコンビネーションを貰ったこともないですし、あそこで……こんなところでやるか。やってしまなったなと」

――UFCで戦い続けるには、絶対に負けてはいけない相手。勝ち方が問われるという見方を我々はしている一方で、オッズはバトルが有利でした。

「今回の負けに関しては覚えていないというのもありますが、やってしまったなというのが大きくて。どれぐらい強いのか分からない。手探りの状況でやられてしまった。力量差があったのか、ないのかも分かる前に終わっているので、こういう競技だから起こりうることはあるかと思いますが、やはり『ここでやるか』ということにつきます」

――佐藤選手のKO負けは2015年8月の高木健太戦以来となります。

「あの時は今回と同じように『どうやって負けたんですか』って何回も聞いていたそうですけど、倒れた瞬間とかはスローモーションみたいに自分の体が倒れていくのとかは覚えていたんです。でも今回は入場をしたのは覚えています。コールの時に『今日はブルース・バッファーじゃないな』と思ったところまでなんです、記憶にあるのは。次の瞬間には、控室に座っていました。

ヘンリー(フーフト)がスプライトをくれた時も『試合前にコレは飲めねぇよ』ってなったのですが、隣にいたニック(末永)さんが映像を見せてくれて……。『えぇ!!』みたいな(苦笑)。そこから『全然汗かいてないし』と1度言ったことは覚えているのですが、少なくとも20回は言っていたらしいです。

控室に歩いて戻ったことも覚えていないですし、ドクターとのペーパーワークのやりとも全く覚えていなくて。KO負けした選手が、『1週間前の記憶がない』とか言っているのを聞いても、『さすがに盛り過ぎだろう』って思っていたのですが、実際にこうなるんだと……。

小さいところを見落とした結果なのか……心の傷というよりも、残念な気持ちには変わりないです。腹立たしいという気持ちがないわけでなく、負けているので悔しいという気持ちがなくはないです。でも分からないんです。こんな風に全ての記憶がすっぽりと抜けているが初めてで」

――妥協としたとか、行けなかったとかという想いもないわけですしね。

「自分のやってきたことを出す前に。右ストレートのフェイントから右ハイに上手くはめられたという結果なんですが、こういうことが多々ある中で自分にも起こってしまった。なので僕の気持ちも端的に表すと、残念ということになります。自分のキャリアのなかで間違いなくベストのキャンプができて、凄く調子も良くて。体だけでなくて、気持ちも良く仕上がっていて。そういう時に、こういうことが起こるんだという……残念さ、ですね」

――バトルにしても、様子見で当たればもうけもんと言う感じで、スッと入れた蹴りだったのかと思います。倒す気なら、もっと力んでいたかもしれないですし。

「映像を視ただけですが、探っているなかでの攻撃だったかと思いました。それがドンピシャで当たった。アゴも痛くなくて、頭痛もほとんどない。相手も狙っているんじゃなくて、ポンと出したのが当たってしまった……」

――とはいえ結果は出ました。気になるのはUFCがどのような判断をするのか。

「昨日もマネージャーのシュウさんとも話していて、『切られるなら数日のうちに連絡がはいる』と。4試合契約で2試合なので望みはあると願いつつ、起こってしまったことは変えられないので――自分ができることは回復に努めて、前を向くことです。強くなっているという実感は凄くあって、でも結果が出ていない。負けてしまっても、まだ自分を信じています。だから敗戦のなかでも、強くなれるというのがあって前を向いてやっていくしかないです」

――仮にリリースされたら、身の振り方をどのように考えていますか。

「根本的には変わらないです。さっきも言ったように今の自分よりも、1日1日と強くなる努力を続ける。UFCで勝つためにこれまでやってきて……結局、どうなってどこで戦っていても辿り着くところは、そこしかない。一番上はUFCです。そこさえブレなければ、やることは変わらない。

今日もジムにいって、ヘンリーやグレッグ(ジョーンズ)、コーチ達とも話をして。ホントに皆が迎え入れてくれて……涙が出そうになりました。ホントに素晴らしいチームにいるので。ここで結果を出すのは、僕の使命です。皆が自分のことを歓迎してくれて……自分が最高の調子なのに、この結果に終わってしまって残念です。さきほども言ったように覚えていないから、悔しさが実感できない状態なのですが、チームメイトやコーチのメッセージを読むと……本当に悔しくて。そこに関してが、一番悔しいです。

今日、ヘンリーが「勝とうが、負けようがタカシの回りにいる人間は変わらない」と言ってくれて。チームも仲間、家族もそう。勝ったら皆、喜んでくれて。負けたら、温かい言葉を掛けてくれる」

――いや、本当にその通りでした。日本では強くなれないとか、そんなことないとか。米国でないとダメだとか、米国にいっても絶対じゃないだとか。色々な意見がありますが、佐藤天がキルクリフFCにいることの大切さは、ほんとに1つのセッションで分かったような気がします。

「今回フロリダまで来てくれたから、いつも自分が言っていることが分かってもらえたと思います。そういう環境に、僕は毎日いるということを――。だから……そうっスね。ちょっと……ヤバいです(苦笑)」

――手放せないですね。

「いや、それ以上はもう(苦笑)。そういう……仲間たちとやってきたことを……、それを出せなかった……。そこは……悔しいです。でも、やっていくことは変わらないです」

<この項、続く>

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MMA MMAPLANET o UFC UFC ESPN40 ザック・パーガ モハメド・ウスマン

【UFC ESPN40】兄カマルに続き、兄弟TUFウィナー=モハメド・ウスマン誕生!!

<TUF30ヘビー級決勝/5分3R>
モハメド・ウスマン(ナイジェリア)
Def.2R0分36秒by KO
ザック・パーガ(米国)

左ローを蹴ったパーガ。さらにボディ、ジャブを伸ばす。ワンツーの応酬、間合いの測り合いからパーガが突っ込む。すぐに離れハイを蹴ったパーガだが、ウスマンがキャッチしてテイクダウン。寝技にこだわらず立ちに戻ると、思い切り右を空振りする。激しいフックの空振りから、右を当てたウスマンに対し、ひるまずパーガも右を返す。下がって左を当てたパーガだが、基本距離をやや遠い。飛び込んで右を振るうウスマンだが、ドタバタ感は否めない。

打撃の技術としてはパーガが上回っているものの、ウスマンの圧は凄まじい。しかし、打撃はまだまだ形になっていないか。

しかし、2Rに入ると左ジャブに左フックをウスマンが合わせると、この一発でパーガが背中から大の字で倒れ込む。痛撃の鉄槌で失神に追い込んだウスマンが、TUF21ウェルター級を制した兄に続き――TUF30ライトヘビー級ウィナーとなった。


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MMA MMAPLANET o UFC UFC ESPN40 テレンス・マッキニー

【UFC ESPN40】殺るか殺られるか=テレンス・マッキニー、再起戦も初戦決着。ゴンザレスをRNC葬

<ライト級/5分3R>
テレンス・マッキニー(米国)
Def.1R2分17秒by RNC
エリック・ゴンザレス(米国)

ガードを固めるゴンザレスに左ハイ、ワンツーを放つマッキニー。組みに行き、突き放されスリップしたゴンザレスのローに、マッキニーがアッパーを合わせる。ロングのアッパー、続くヒザ蹴りをキャッチされたマッキニーだが、そのままヒザ蹴りを続ける。離れたとろで右をヒットさせたゴンザレスは、ダブルレッグでテイクダウンを奪われる。マッキニーはスクランブルでバックを制し、スタンドで両足をフックしたマッキニーがRNCでタップを奪った。

UFCで4戦、3勝1敗は全て1R決着――その理由を「やるか、やれるかだから」とマッキニーは話した。


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Report UFC UFC ESPN40 ブライアン・バトル ブログ 佐藤天

【UFC ESPN40】言葉が出ない……。佐藤天、ブライアン・バトルの右ハイでまさかの44秒失神KO負け

<ウェルター級/5分3R>
ブライアン・バトル(米国)
Def.1R0分44秒by KO
佐藤天(日本)

掛け率でアンダードッグの佐藤は、右ジャブを伸ばしながら圧をかける。リーチで巻冴えるバトルは右ハイ、しっかりとブロックした佐藤の左ボディストレートを2つ伸ばす。バトルは前蹴りからロー、佐藤は左ローを空振りする。と、右ジャブを伸ばした佐藤に右を見せながら放った右ハイキックが完全にアゴを捕らえる。後方に崩れ落ちた佐藤は――まさかの失神KO負けとなった……。


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MMA MMAPLANET o UFC UFC ESPN40 エッガー ステファニー・エッガー マイラ・ブエノ・シウバ

【UFC ESPN40】マイラ・ブエノ・シウバが涙の腕十字勝利――も、ストップ前に技を解くのはミステイク

<女子バンタム級/5分3R>
マイラ・ブエノ・シウバ(ブラジル)
Def.1R1分17秒by 腕十字
ステファニー・エッガー(スイス)

左ジャブを伸ばすエッガーが、ローを蹴る。チェックしたシウバがローを返し、右前蹴りへ。組んだエッガーは、得意の柔道流のテイクダウン=払い腰を決める。バックを取られないよう胸を合わせたエッガーに対し、シウバはクローズドガードを取る。エルボーを落とすエッガーに、シウバは腰を切って肩抜き後転で腕十字一閃。

シウバはタップしたと、レフェリーが止める前にと技を解く。エッガーに「タップしたよね」と確認するシウバだが、エッガーは表情を硬く返答はしない。「ビデオを見て」と言うシウバは、涙を浮かべている。ビデオでも確認はできなかったが、ジャッジが「100パーセント、絶対にタップした」と証言し、シウバの一本勝ちが決まった。

「彼女はタップしたのよ」とインタビューでも言葉を詰まらせたシウバは、「神様は見ている。私は凄くハードなトレーニングをしてきた。ブラジルでリトル・ウォリアーというソーシャルプログラムをやってきて、私は子供たちに模範的な姿を見せないといけない」と話した――ものの、レフェリーの指示前に技を解くのミステイクであることは確かだ。


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Cage Warriors INVICTA LFA MMA MMAPLANET o PFL UFC UFC ESPN40   アリアネ・リプスキ カマル・ウスマン グンナー・ネルソン コンバット柔術 ザック・パーガ ジェイソン・ウィット ジャマール・ヒル ジュリアナ・ミラー ジョシュ・クィンラン ステファニー・エッガー セルゲイ・スピヴァク チアゴ・マヘタ・サントス テレンス・マッキニー ビア・メスキータ ブライアン・バトル ブローガン・ウォーカー プリシーラ・カショエイラ マイラ・ブエノ・シウバ モハメド・ウスマン レオン・エドワーズ ヴィセンチ・ルケ 佐藤天 河名マスト 田中路教

【UFC ESPN40】計量終了 日本には佐藤天がいる!! TUF30決勝にウスマン実弟、10thのキラーが登場

【写真】ミドル級から転向のバトル、技術やパフォーマンスに費いだたモノはない。それでも勝ち続けている点と体力が気がかり(C)Zuffa/UFC

5日(金・現地時間)、6日(土・同)にネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFC on ESPN40「Santos vs Hill」の計量が行われている。

ライトヘビー級のチアゴ・マヘタ・サントス×ジャマール・ヒルがメインの今大会には佐藤天が出場し、ブライアン・バトルと対戦する。

3月のグンナー・ネルソンはショートノーティス出場で判定負けを喫し2連敗となった佐藤にとって、約3年ぶりにフルキャンプを敢行して挑むバトル戦はUFCファイターとして真価が問われる一戦となる。

計量後のフェイスオフで、バトルと対峙した佐藤は目の周囲や頬に減量の影響が見られたが、ミドル級から落としてきたバトルとは遜色のない体躯に感じられた。

佐藤はバトルの目を一点、見続け差し出された右手を両手で握りステージを下りた。LFAで田中路教、河名マストが敗れ登竜門でも厳しい結果となった日本勢にあって、最高峰で佐藤にはその存在感を示してほしい。


今大会ではTUF30の決勝が組まれており、ヘビー級ではザック・パーガ×モハメド・ウスマン、女子フライ級ではジュリアナ・ミラー×ブローガン・ウォーカーが相対する。

パーガはプロデビューをLFAで迎え3連勝を果たすとCage Warriorsへ。

2戦目で元UFCファイターのマルクス・ペレスを下し、チーム・ヌネスの第4ピックだった。

一方、チーム・ペニャのセカンドピックだったウスマンはUFC世界ウェルター級王者カマル・ウスマンの実弟で、昨年はPFLヘビー級に参戦も、初戦でブランドン・セイルスに一本負けを喫し2戦目を負傷欠場していた。

ヘビー級時代とは風貌がまるで違うほど引き締まっているモハメド、兄は翌週にレオン・エドワーズを挑戦者に迎えタイトル防衛戦が控えており、2週連続でウスマン・ブラザースは大勝負を迎えることになる。

女子フライ級決勝出場の両者は揃ってInvicta FCベテランだ。ただしウォーカーはPXCでキャリアをスタートさせ、インヴィクタでは3勝2敗とステッピングボードにすることはできなかった。

10thPlanetサンディエゴ=サンディエゴ・コンバット・アカデミーで腕を磨き、キラーの異名を持つミラーもインヴィクタでは1勝1敗、その後はコンバット柔術やEBIなどで活躍し、あのビア・メスキータをOTながら下している。このファイナルは、いわゆる打=ウォーカー×組み=ミラーというクラシカルMMAマッチとなる。

この他、メインカードでは佐藤のチームメイトであるヴィセンチ・ルケ、プレリミでは勝っても負けても初回決着のテレンス・マッキニーが、共に臨む再起戦も気になるところだ。

そんなUFC ESPN40ではプリシーラ・カショエイラと対戦する美獣アリアナ・リプスキが、3.5ポンド・オーバーで計量失敗。

キャッチウェイト戦を戦うこととなっている。

■視聴方法(予定)
8月7日(日・日本時間)
午前8時00分~UFC FIGHT PASS

■UFC ESPN40計量結果

<ライトヘビー級/5分5R>
チアゴ・マヘタ・サントス: 206ポンド(93.44キロ)
ジャマール・ヒル: 205ポンド(92.99キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ヴィセンチ・ルケ: 170.5ポンド(77.34キロ)
ジェフ・ニール: 171ポンド(77.56キロ)

<TUF30ヘビー級決勝/5分3R>
ザック・パーガ: 239ポンド(108.4キロ)
モハメド・ウスマン: 236.5ポンド(107.27キロ)

<TUF30女子フライ級決勝/5分3R>
ジュリアナ・ミラー: 125ポンド(56.7キロ)
ブローガン・ウォーカー: 125.5ポンド(56.92キロ)

<ヘビー級/5分3R>
アウグスト・サカイ: 260ポンド(117.93キロ)
セルゲイ・スピヴァク: 249.5ポンド(113.17キロ)

<女子フライ級/5分3R>
アリアネ・リプスキ: 128.5ポンド(58.28キロ)
プリシーラ・カショエイラ: 125.5ポンド(56.92キロ)

<ミドル級/5分3R>
ミハウ・オレキシェイジュク: 185.5ポンド(84.14キロ)
サム・アルヴィー: 186ポンド(84.37キロ)

<ライト級/5分3R>
テレンス・マッキニー: 155.5ポンド(70.53キロ)
エリック・ゴンザレス: 155ポンド(70.31キロ)

<ウェルター級/5分3R>
佐藤天: 171ポンド(77.56キロ)
ブライアン・バトル: 170.5ポンド(77.34キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ジェイソン・ウィット: 170ポンド(77.11キロ)
ジョシュ・クィンラン: 169ポンド(76.66キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
コリー・マッケナ: 115.5ポンド(52.38キロ)
ミランダ・グレンジャー: 115.5ポンド(52.38キロ)

<女子バンタム級/5分3R>
マイラ・ブエノ・シウバ: 135.5ポンド(61.46キロ)
ステファニー・エッガー: 134.5ポンド(61.0キロ)

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ABEMA BELLATOR LFA MMA MMAPLANET o PFL Road to UFC UFC UFC ESPN40 オンラ・ンサン ブライアン・バトル マフクアンドレ・バリユー 佐藤天 工藤諒司 海外

【UFC ESPN40】バトル戦前の佐藤天に訊く、海外志向熱の高まり再び―02―「僕たち羊じゃないんで」

【写真】佐藤の右隣がオンラ・ンサン。左が今回、メインのトレーニングパートナーだったマフクアンドレ・バリユー(C)TAKASHI SATO

6日(土・現地時間)のネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFC on ESPN40「Santos vs Hill」で、ブライアン・バトルと対戦する佐藤天インタビュー後編。

絶対に負けられない戦いを前にして、海外志向が再び増えつつあるJ-MMA界について言及してもらった。

<佐藤天インタビューPart.01はコチラから>


――では工藤諒司選手、かつてのチームメイトがプロモーションは違いますが、PFLであの状況でKO勝ちしたことは?

「もちろん、刺激になります。初戦はセコンドをしていて、感じるモノはあります。今は練習している場所は違いますが、レベルの高いところで試合をして勝ちたいという部分には当然、力を貰っています。工藤は後輩だからこそ、チームメイトと同様に僕も結果を出さないといけないという気持ちにされます」

――最近、UFCを目指す。あるいは、海外を目指すという空気が、以前より高まってきたように感じます。

「良いことだと思います。以前から話させてもらっていたのですが、国内で戦うというだけでない選択肢が明らかに見えてきたことは。平良選手がUFCと契約し、BellatorやPFLに日本人選手がいて。Road to UFCが開催されたと思ったら、LFAにも田中選手とマスト君が出る。日本人ファイターが海外で試合ができるということが、可視化されれば選択肢は絶対に増えてきます。その方が、絶対に良いと思います。

右に倣えではなくて、自分がやりたいことをやっているのに、皆と同じことをやらないといけない風になってしまう。そうならないためにも、自分の芯を持つことが大切だと思っています」

――海外志向、ここに右に倣えとならなるかもしれないです。以前のように。

「羊じゃないんで、僕たち(笑)。声が大きなところ、笛を吹かれて流れるというのは……あると思うので。ただし、その中で自分を持っている選手が格好良いです。木下(憂朔)君がコンテンダーシリーズに出場するので、ラスベガスに一度来るようで。その時に合流することになっています。

フロリダに来る予定だったけど、その時は自分の部屋に泊まるっていう話もあったんです。でも8月30日だと、ファイトキャンプにならないので試合後にまた来るような形になったようです。EX FIGHT勢も来る予定だったのが、ケガとかで来られなくなったんですよね」

――ABEMAの海外修行プログラムも、明らかにこの空気を後押ししていますね。そんななか、もう試合が直前になってきました。

「今回はヘンリーに、グレッグ。練習パートナーのマフクだけでなく、日本からニックさんも来てくれて万全の態勢で試合に臨めます。3度目の正直で、次こそは勝ちます」

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【UFC ESPN40】バトル戦へ、3年ぶりの2カ月のキャンプ―佐藤天―01―「イチから心も体も創っていける」

【写真】2カ月の調整期間を得た佐藤。必勝のバトル戦だ(C)TAKASHI SATO

6日(土・現地時間)のネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFC on ESPN40「Santos vs Hill」で、佐藤天がTUF29ミドル級ウィナーのブライアン・バトルと対戦する。

UFCと再契約も3月のグンナー・ネルソン戦で乾杯を喫した佐藤は、今回3年ぶりにフルキャンプを敢行してオクタゴンに足を踏み入れる。スクランブル発進に備えたトレーニングと、今回のように2カ月に及ぶ準備期間ではどのような違いがあるのかを佐藤に尋ねた。


──8月6日のブライアン・バトル戦に向けて、久方ぶりにフルでファイトキャンプを行うことができたのではないでしょうか。

「ベラル・モハメッド戦以来なので、もう3年ぶりぐらいですよね。ミゲール・パエザの時も2、3週間前のオファーだったので。今回は7、8週間のファイトキャンプができて、今が最後の1週です(※取材は7月25日(現地時間)に行われた)」

――いつでも準備しておけという状況と、2カ月のファイトキャンプでは調整度合いも変わってきますか。

「違いは試合に向けて、1からしっかりと心も体も創っていけることですね。もちろん、ショートノーティスで試合に挑む場合も、創ってはいました。でも、少しずつ出来上がっていく、感覚が研ぎ澄まされていくという部分では違いますよね。

緊急オファーに備えていると1年以上の間、83キロとか1週間で落ちる体重をずっとキープしていました。気持ちの部分も切らさずにやっていかないといけないのですが、試合が決まっているのとは違います。そういう意味でも、今回はしっかりとできています」

――終着駅が見えているのと、そうでないのとでは気持ちの創り方やペース配分に違いが出来てきそうです。

「ハイ。スクランブル出場に備えていると、いつでも試合ができるコンディションではいるのですが、ピークの創り方が難しいです」

――気持ちの面でオンとオフにするのも変わってきますか。

「プレッシャーをずっと感じているというのはないです。でも試合後はしっかりとオフにできますが、緊急オファーを待っているときは思い切って3日休もうとかすると、そのタイミングでオファーが来るので(笑)。そういう部分でも、しっかりと2カ月前とかに試合が決まっている方が良い。それに越したことはないです」

――と同時にスクランブル発進の時は、短期間で気持ちを高め続けているかと思うのですが、8週間あると浮き沈みが逆にないですか。

「疲れが溜まって動きが悪くなる。体重も落ち始めた5週目、6週目に厳しい時が来ます。だからこそ、そういう時にコーチと話して2日ぐらい中休みを取ったりします。それだけボディケアもできるといことですし、疲れているときには疲れている時の調整方法がありますしね。結果、良い練習ができます」

――キャンプだと対戦相手も決まっていて、ルーチンとは違う練習が増えるということでしょうか。

「そうですね。全体練習をするのは変わらないですけど、プラスアルファで全体練習の時間外にミットを持ってもらったり、パートナーを選んで個別の時間があります。今回も次の相手はミドル級から落としてきて、リーチも少し長いのでミッキー・ガル、ミドル級のマフクアンドレ・バリユーが対策練習のためのパートナーになってくれました。自分より少し大きい選手と多くやってきました。でも相手のことを考えすぎず、そういう相手に自分をぶつけられるように、ですね」

――対戦相手のブライアン・バトルは、UFCでは一番底辺にあるファイターだと言っても過言でないと思います。つまりUFCの佐藤選手の評価がそこにあるのかと思うと、悔しくもあります。

「そこは……僕も連敗中ですし、名前のある選手と戦うチャンスを貰ってモノにできなかったので。今回はこういう新しい選手とやらないといけないです。ただマット・ブラウンとの試合のオファーもあったので……。そこはUFCが考えてやっていることで、僕がどうこう言えることではないです。当てられた相手にしっかりと勝たないといけないのは、他の試合と変わりないので」

――3月のグンナー・ネルソンは、思い通りにならない局面で試合の組み立て方などにおいても、アジャストができませんでした。

「試合でやられたことは、課題として克服していないといけないです。そこは常にやってきました。自分がやられて嫌な攻撃……例えば打撃でも嫌な距離で戦う練習もしてきたので、そういう部分をしっかりと見せることができればと思っています」

――良い距離、良い組み方、嫌な距離、嫌な組みをカリキュラムとして克服してきたのか、練習のなかで自分の考えで意識して状況を創ってきたのか。どちらでしょうか。

「どちらも、です。ドリルでそこを埋めて、スパーリングで試す。そこは自分で凄く意識してやってきました」

――ところで連敗中で落とせないというプレッシャーは?

「そういうプレッシャーはないですね(笑)。自分にプレッシャーは掛けますが、それで萎縮しないですし。崖っぷちであることは十分承知しているなかで良いメンタルでやってきています」

――イアン・ギャリー、シャクハト・ラクモノフ、リー・ジンリャンとアイルランド、カザフスタン、中国からやってきたチームメイトがUFCで堂々の勝利を挙げています。

「チームメイトが勝つのを見るのは、力になる。それだけです。一緒に練習していて、肌を合わせているメンバーですし、こっちに来た当初よりチームメイトに近づいている実感があります。彼らの豪快な勝利を見ると、そりゃあ『俺も結果を残さないとダメだろう』とは思います。やはり練習と結果につながっていかないといけないので。皆の勝利は、凄く刺激になっています」

<この項、続く>

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お蔵入り厳禁【UFC ESPN40】8月6日にバトルとバトル決定。世界に立ち向かう佐藤天が話していたこと─02─

【写真】結局、4カ月半のインターバルでバトル戦が決まった佐藤。1カ月と3週間の準備期間がある(C)Zuffa/UFC

お蔵入り厳禁。2022年、春~世界に立ち向かうJ-MMAファイター特集~第2弾として話を訊いた佐藤天インタビュー後編。

3月19日にグンナー・ネルソンに敗れた2週間後に行ったインタビューで「6月のシンガポール大会出場」が濃厚と佐藤は話していた。が、その後に事態は二転し、8月6日の(土・現地時間)のラスベガスで開催されるUFC on ESPN40「Santos vs Hill」でTUF29ミドル級ウィナーのブライアン・バトルとのマッチアップが決まった。

バトルはチーム・ヴォルカノフスキー8番目のピックと、事実上のインケツから優勝を成し遂げたものの、TUFシーズン29の出場選手が総じてコンテンダーシリーズや、フィーダーショーからの契約選手と比較してレベルダウンが顕著だった。佐藤としては毎試合がそうであるように必勝、さらにいえばバトルは力の差を見せて勝つべき相手といえる。

ようやく次戦が決まった佐藤が、4月の時点に何を語っていたのかをここでお届けしたい。

<佐藤天インタビューPart.01はコチラから>


──対戦相手が決まっていない場合は、やはり北米王道スタイルというかレスリング&ボクシングwithキックという相手を想定し、グンナー・ネルソンのスタイルを想定して練習するわけにはいかないですしね。

「でも結果が全てなんです。そういうことを理解してうえで、ひっくり返すチャンスはまだある。本当にネルソンってなかなかいないタイプの選手ですし(苦笑)……今回、彼を肌で感じたことはプラスになっています。今後、どうやっていくのかも明確になっていますし。初めて連敗をして……負けているから面白くないですけど、これからは面白くなってきたと思います(笑)。

勝てないと思って毎日を過ごすなんてことはないですし、根拠のない自信ではないので。そこを結果で出せるように、これからやっていくことが楽しみで。そういう意味で面白くなってきたと思います(笑)」

──ところで平良達郎選手がUFCと契約し、他にもUFCを目指すという声がわずかながら増えてきたような気がします。そのなかでも、傍から見ていても個々で熱量の違いは存在しています。実際に鶴屋怜選手などは「想いは同じじゃない」と明言しています。

「あぁ、分かります。自分も思っていましたよ……一緒にするなって。僕以外にもUFCに行きたいと発言する選手はいました。そして道場で居残って練習していると、ベテランの選手から『試合から3日後とか道場に戻って、こんなに一生懸命練習して。なかなかいない』って言ってもらった時も、『他のヤツらとは覚悟が違う。一緒にするな』って思っていました(笑)。だから、そういう風に鶴屋選手が言う気持ちも分かります。

以前からUFCに限らず海外で戦いたいと思う選手が増えて欲しいとは言ってきたのですが、実際にそうなってきたのは良いですよね。選択肢がいくつもあるなかで、右向け右みたいな形で──なんで、皆、同じ方向を見ているのかって思っていたので。格闘技っていう選択を好きでして、それなのに同じ方向ばかりにいくのが不思議でした。

それがUFCを含め、違う選択をする選手が増えていることは単純に嬉しいです。自分自身がそうやってきたので。やりたいことがあって、人に何を言われようが曲げることはなかったです。自分を曲げたくなくてMMAを始めたのに、なんで曲げる必要があるのか。そういう若い選手が増えてきたことは良いことで。向こう見ずな発言かもしれないですけど、キャリアを重ねると先を見てしまう選手も多くなるなか、逆に若い選手から学ぶことは増えてくるかもしないです」

──宇宙が何兆年続こうが我々の人生は一度だけですしね。

「MMA以上に好きになって、一生懸命できるモノが見つからないです。ネルソン戦に負けて10日間休めって言われたのですが、もう3日もすると『あと1週間も練習できないのか』ってなってしまいます(笑)。本当にやりたいことなら、皆と同じ方向を見るのも悪いことじゃないと思っています。それと第2の人生を決めていて、時間制限があってUFCを目指すのも。

人がどんな選択をしようが、皆がしたいことをやれば良い。でも、自分は右に倣えが嫌だっただけで。他の人の選択を否定はしないです。気にならずに放っておけますし。他の人は、他の人。自分は自分です」

──その一方で記者として、佐藤選手のことを一生懸命やっている、人生賭けて米国に移り住んでということで評価したくない。本当に白星が欲しいです。

「ハイ、もちろんです。そんなことで自分を評価してほしくないですし、やりたくてやっているわけですから。試合前にお伝えしたように、やってきたことに意味はないというのがソレです。結果が全ての世界なので。この競技をやっている以上は、結果に拘っていかないといけないです。

負けて納得されるんじゃなくて、負けると驚かれるぐらいになりたいです。それこそ結果を出してナンボの世界なので、結果を出すだけです。挑戦しているから、失敗することもある。もちろん失敗しないで、勝って学べることもあると思います。そういう人もいる。でも、そういう特別なモノを持っていなくても挑戦し続ける。諦めていないので。そういう人生を歩めていて、日々を幸せに過ごせていると思っています」

──取りあえず、言える範囲で次戦はどのような感じでしょうか。

「次はアジアの大会と言われているので……そろそろ対戦相手が決まって欲しいです」

──おお、つまり6月12日のシンガポール大会ですね。

「ハイ。決まればあと2週間ほど強度を上げ過ぎないで練習しろと言われています。1日ハードにやって、1日は緩めにするような感じで。再来週ぐらいからキャンプに入る予定です。試合が正式に決まればですが。これまでがレイオフが長すぎたので、試合までの期間が短いようですが、実際には2カ月あるのでちゃんと準備してシンガポールに向かうことができると思います。

なにより感覚が残っているうちに試合ができることもポジティブに捉えています」

※インタビュー後にシンガポール大会出場はなくなり、1度は7月にラスベガスでという話もあったが、冒頭にあるように8月6日のブライアン・バトル戦が決まった。

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