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MMA MMAPLANET o UFN217 ダン・イゲ

【UFN217】絶妙のタイミング。左フックを打ち抜いたイゲがジャクソンを倒し連敗脱出、涙を流す

<フェザー級/5分3R>
ダン・イゲ(米国)
Def.2R4分13秒by KO
デイモン・ジャクソン(米国)

左の蹴りを見せ、右から距離をつめたジャクソンだが、イゲの右ショートフックを受けてヒザをつく。すぐに立ち上がったジャクソンに対し、イゲは攻め急ぐことなくテイクダウンを警戒しつつパンチにカウンターを狙う。ボディを殴ったイゲ、ジャクソンは前蹴りを見せオーバーハンドで距離をつめようとする。

パンチのバックスロ―が大きなジャクソンに対し、イゲはコンパクトなパンチを見せる。テイクダウンのフェイクからニーもワンツーフックを打たれたジャクソンは、組みに行けない。イゲは左ハイを蹴り、シングルレッグにパンチを入れて余裕を持って切る。と直後にジャクソンはがアイポークがあったとアピールし、インターバルが与えられた。

2分強のインターバル後に試合が再開。直後に右から左を当て、左ショートフックとパンチをまとめたイゲは、右オーバーハンドを1発被弾するもペースを乱されることなく、深追いせずに攻勢を維持する。ジャクソンは右に回り続け、ワンツーに右を返すが空振りに。それでも右に右ヒザを合わせたジャクソンは、右アッパーに左を当てられ姿勢を乱した。さらに残り5秒でイゲはテイクダウンを決め、完全にラウンドを掌握した。

2R、すぐに右オーバーハンドを見せたジャクソンが、左ジャブ、続いて右ハイを繰り出す。右フックに左ボディフックを決めたイゲは、右アッパーを振るいながら距離を詰めてクリンチ。直ぐに離れて、左ローを蹴っていく。ジャクソンは右ハイをガードの上から蹴り、離れて右オーバーハンドも右を合わされ、一瞬動きが止まる。

スイッチから左ハイを見せたイゲは、ジャクソンのワンツー&スリーをバックステップでかわし、前に出ると左ボディ、左フックを決める。さらに右ローで崩しに掛かるなど、攻撃を散らすイゲはジャクソンのコンボをブロック。それでもワンツーから蹴りを見せたジャクソンだったが、左フックを下がってかわされ右ボディから左フックを打ち抜かれて大の字に。

イゲは見事なKO勝ちを決め、「このスポーツに人生をかけて取り組んできたけど2年間勝てなかった。勝つために全てのことをやってきた。家族にとっても良い手本でいたかった。辛いことがあっても、乗り越える。それの繰り返しだ」と涙を見せた。


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MMA MMAPLANET o UFN217 ウマル・ヌルマゴメドフ ハオーニ・バルセロス ブログ

【UFN217】ウマル・ヌルマゴメドフ、ヒザ蹴りに反応させ左一発でバルセロスを倒す

<バンタム級/5分3R>
ウマル・ヌルマゴメドフ(ロシア)
Def.1R4分40秒by KO
ハオーニ・バルセロス(ブラジル)

バンタム級注目の一番。スイッチして蹴りを繰り出すヌルマゴメドフに対し、右をバルセロスが当てる。ヌルマゴメドフは左ハイ、右ロー、右前蹴りを繰り出し、バルセロスが右ローを返す。飛び込んで左を振るったヌルマゴメドフは、前足の蹴りで突き放し、奥足でロー。そして右ストレートを当てる。バルセロスは右ミドルハイを見せるが、ステップインに蹴りを合わされているか。

ジャブから左ミドルのヌルマゴメドフに対し、距離が詰まるとバルセロスが左右のフックを狙った。そのバルセロスのワンツーにカウンターを狙うヌルマゴメドフが左を当て、蹴り狙いからダブルレッグを切る。頭が当たりそうななか、間合いを取り直したヌルマゴメドフが右ジャブを当てて仕切り直す。バルセロスも右ミドルを蹴るが、間合いを掴めず左で殴られる。さらに左の飛び込みもかわされたバルセロスは蹴りの応酬から、パンチの打ち合いも右フックを被弾する。ヌルマゴメドフが左ヒザを見せてバルセロスに反応させ、左フックを打ち抜き一発KO勝ちを決めた。


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MMA MMAPLANET o UFN217 クリス・グティエレス ジャビッド・バシャラット マテウス・メンドンサ

【UFN217】有言実行ジャビッド・バシャラット。メンドンサを疲れさせ、リスク管理&ドミネイトで完勝

<バンタム級/5分3R>
ジャビッド・バシャラット(英国)
Def.3-0:30-27.30-27.29-28
マテウス・メンドンサ(ブラジル)

まず距離をつめにかかったメンドンサ、右に回るバシャラットに右ハイを狙う。左に回ったバシャラットにワンツーを見せ、ヒザ蹴りに組みついたメンドンサは、ボディを殴られ距離を取り戻される。鋭いワンツーを伸ばすメンドンサが、カーフを蹴られても蹴り返しバシャラットに尻もちをつかせる、。バシャラットはメンドンサのパンチ、蹴りとも空振りを誘い、マットに手をついた蹴りやテイクダウンをかわす。

二段蹴りを見せたメンドンサは、ワンツーフックからスピニングフィストも空を切り、バシャラットの宣言通り動かされる。バシャラットは三日月か三角かという左の蹴りから、左ストレートをヒット。メンドンサは組んでボディロックでテイクダウンへ。立ち上がったバシャラットに対し、自ら後方に倒れ込んだメンドンサだが足をフックすることはできずスタンドに戻られてしまう。

ケージを背負ったバシャラットは体を入れ替えて離れると、後ろ回し蹴りで腹を蹴る。早くも疲れてきたメンドンサは右カーフもワンツーから左を被弾する。圧を掛けるようになったバシャラットがここでシングルレッグへ。

メンドンサも即足を抜いて反応し、左ローに右を合わせる。バシャラットは三日月、直後にシングルレッグでテイクダウンに成功する。ここからバシャラットはバックコントロールで殴り、メンドンサが立ち上がって胸を合わしてきたところで左右のエルボーを打ち込んだ。最後も右ハイを決めたバシャラットが、ファイトIQの高さを見せつける初回となった。

2R、左ジャブを当てたバシャラットはメンドンサの前進に足を使う。とにかく前に出るメンドンサはジャブを受けても前進を止めず、ダブルレッグへ。片足を取られながら立ち上がったバシャラットがアッパー、エルボーを入れる。さらに縦ヒジを見せたバシャラット。攻撃を被弾し疲れも見えるメンドンサの前進力が、バシャラットの想定を上回るとどうなるのか。

再びシングルを切られたメンドンサは、アイポークがあったとレフェリーにアピールする余り対戦相手から視線を外してしまう。バシャラットはすかさず左を伸ばし、逆にシングルでテイクダウンを決める。ギロチンスイープを潰したバシャラットが、ハーフでパンチを入れ、Zハーフにもエルボーを連打する。足関狙いも察知したバシャラットはパウンドからパスへ。半身で耐えたメンドンサだが、バシャラットはクルスフィックに捕え、マウントへ移行する。

必死に足を戻したメンドンサの疲弊は明らかで、バシャラットはエルボーとパンチを落とし、メンドンサのヒザ十字からヒールもヒザが抜けており形に入ることができなかった。

最終回、右ミドルをキャッチされ、足を抜いたメンドンサは、攻撃時に軸が乱れるようになっている。ここに前手の左でパンチを入れたバシャラットが右ハイを繰り出す。それでも左右のフックで前に出るメンドンサは、スイッチからの左、続いて前蹴りをボディに受ける。ダブルレッグを切って殴ったバシャラットが、今度は奥手の左で殴る。

足払い気味に飛び込んだバシャラットに組んだメンドンサがケージへ。前方に崩しに掛かり、逆側にテイクダウンを狙うもトップを取ったのはバシャラットだった。掌の上でメンドンサを泳がせるようなファイトのバシャラットは、組みと寝技で時間を使う。

ニーシールドを潰されバックを許したメンドンサは、引き込みからスクランブルに持ち込む。シングルで倒されたメンドンサは、ギロチンも防がれバシャラットは安全な位置でパウンドからエルボーを打ちつける。

最後の足関を流したバシャラットは狙い通りの試合展開で、3-0の判定勝ちを決め、「正直、彼はタフだった。全く軽視せず、やるべきことをやり切った。初回は少し混乱したけど、我慢して2Rと3Rを戦ったんだ。次はトップ15と戦いたい。特定の名前は挙げないけど……う~ん、ファッ〇ン・クリス・グティエレスだ」と話した。


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MMA MMAPLANET o UFN217 アラン・ナシメント カーロス・ヘルナンデス キック シャーウス・オリヴェイラ

【UFN217】ヘルナンデスの正しい対処の上をいき、アラン・ナシメントがRNCで一本勝ち

<フライ級/5分3R>
アラン・ナシメント(ブラジル)
Def.1R3分16秒by RNC
カーロス・ヘルナンデス(米国)

元ライト級王者シャーウス・オリヴェイラをセコンドに帯同したナシメントが、圧を掛ける。そこで相手の動きを見るナシメントは、ローにワンツーを合わされそうになる。ヘルナンデスは右ボディを見せるが、ナシメントは前蹴りから組んでテイクダウンし、バックに回る。後方に倒れこみ、両足をフックしたナシメントがボディトライアングルへ。胸を合わせることができないヘルナンデスは、懸命に尻をずらそうとする。

左腕をアゴの上から絞めていったナシメントは、片腕でも絞めに懸かる。手首を掴んで耐えるヘルナンデスは、ケージキックも腹ばいなり、左腕が喉下に滑り込むのを許してしまう。立ち上がったヘルナンデスは苦悶の表情浮かべ手首を掴んで防御しようとしたが、ナシメントがRNグリップからパームトゥパームに移行してタップを奪った。


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MMA MMAPLANET o UFC UFN217   ジミー・フリック チャールズ・ジョンソン

【UFN217】ジミー・フリックのカビブ&マイアは不発。勝者ジョンソンは「2年も離れると難しい」

<フライ級/5分3R>
チャールズ・ジョンソン(米国)
Def.1R4分33秒by TKO
ジミー・フリック(米国)

スイッチするジョンソン、テイクダウンのフェイクを見せたフリック。ともにローや前蹴りなど蹴りを多用する序盤に。ヒザ蹴りに組んだフリックスはそのまま下になるとバタフライガードからクローズド、ハイガードへ。ポスチャーしたジョンソンが鉄槌を落とし、足に絡まれるのを嫌がりスペースを作るや、即フリックが左腕を差してレッスルアップ、試合がスタンドに戻る。

離れたジョンソンは自らのハイで尻もちをついて、立ち上がったフリックにボディを決める。続いて右フック、右前蹴りのジョンソンは左ボディから右、左フックを決める。さらに右フックを続けるジョンソン、フリックは組むことができない。右ミドルをキャッチしたジョンソンは、リリースして左ミドル、ガードの上からハイを蹴っていく。フリックは右ミドルから組んで、ダブルでリフトアップしてテイクダウン。そのままバックを取って両足をフックしに掛かるも前方に落とされガードを取る。

ジョンソンはパンチからエルボーと正確なパウンドを落とし左のパンチ、左の鉄槌と攻撃を纏めるとレフェリーが試合を止めた。一方的にパウンドを受けてカットはしていたが、ニーシールドから両足を戻したところだっただけに、フリックがストップに不満も感じたのも理解できる──ものの、このストップは致し方ない。

「2年前、彼がリタイアした時、僕はタイにいた。窓もない、月に50ドルの部屋に住んで1日に3度練習していたんだ。そういう生活を長い間してきたんだ。2年も離れて、このスポーツに戻るのは難しい。十分にタフではなかった。彼はUFCに来る前にチャンピオンだった。僕もそうだった。今度、女の子が生まれるんだ!! だから、ちょっと感極まってしまったよ」と勝者は話した。


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MMA MMAPLANET o UFC UFN217 アブドゥル・ラザク アラン・ナシメント ウマル・ヌルマゴメドフ エイドリアン・ヤネツ カーロス・ヘルナンデス クリス・グティエレス ケトレン・ヴィエイラ シャーウス・オリヴェイラ ショーン・ストリックランド ジミー・フリック ジャビッド・バシャラット ダニエル・アルゲータ ダン・イゲ トニー・グレーブリー ナソーディン・イマボフ ハオーニ・バルセロス マテウス・メンドンサ ロマン・コピロフ 武術空手

【UFN217】戦禍が生んだ精神的な強さ。常に冷静沈着、ジャビッド・バシャラット「生き残る意志」

【写真】(C)MMAPLANET

14日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFN217:UFN on ESPN+75「Stricklandr vs Imavov」でジャビッド・バシャラットが通算14連勝、オクタゴン3連勝を賭けて──10勝0敗、今大会がUFCデビュー戦となるマテウス・メンドンサと戦う。

内戦状態のアフガニスタンから、パキスタン経由で英国に逃れた過去を持つバシャラットは高いフィニッシュ力を誇りながら、フィニッシュに走らないファイターだ。血で血を洗う母国の歴史が創り上げた──生き残るためのメンタルがDNAに存在し、日頃のトレーニングから気持ちの強さを養っている。

アグレッシブであることが気持ちが強いわけではない。常に自分を律し落ち着き払って戦う姿勢こそ、バシャラットの最大の強味だ。


──マテウス・メンドンサ戦が迫ってきました(※インタビューは現地時間の10日に行われた)。今の体調はいかがですか。

「調子は良いよ。今は最後の減量に向けて、たくさん水分を摂ってウォーターローリング中だよ。全てにおいて問題ないよ」

──昨年9月にインタビューをさせていただいた時、ジャビッド自身だけでなく弟のファリドに関しても、試合に向けてのメンタルの創り方を話してくれて凄く印象深かったです。

「あぁ、覚えているよ」

──あの直後のファイトで、ジャビッドはトニー・グレーブリーと頭がぶつかり、相当な出血があったにも関わらず顔色一つ変えずに、やるべきことをやり抜きました。

「クレイジーな経験だったよ。でも皆は僕の考え方が分かっていない。僕は皆のようにフィニッシュしようと自分にプレッシャーを掛けることが嫌いなんだ。カットしようが2Rも3Rもやるべきことをやるだけで。そういう風でいられるほうが心が強いと思わないんだよ、誰も。

練習ではあんな風に頭が当たりカットして、そのまま動き続けることはない。そこで練習は終わる。ただし、ファイトは違う。戦い続けないといけない。だから、そういうシナリオも用意していないといけないんだ。ああいうことが起こった時にいかに平静を保っていられるか。その部分は普段から準備してきた」

──焦ることはなかったですか。

「ないよ。これ以上、傷を深くしないようにはどうすれば良いのかを考えた。あそこから戦い方を少し変えた。それが戦いには必要なんだ。カットすることもあるし、拳を折ることもある。そういう時にアジャストする力が求められる。そのためには気持ちを強く保つことが最も重要だ。それだけだよ。カットが深かったし、頭は何度も当たった。もう当たらないように、構えを変える必要があった。また頭が当たっても、傷と同じ個所にぶつからないようにするためにね。焦りはないし、チームもしっかりと状況を把握していたよ」

──日本の武術空手のマスターが、「どれだけ高い技術に対しても技で対抗できるが、こういう精神の持ち主には技術では崩せない」と言っていました。

「そう言ってもらえると、有難いよ。その通りなんだ。『スキルより強い意志を持てるようになれ』とモハメド・アリも言っているようにね。僕はこの言葉が好きなんだ。あれだけの技術の持ち主が、そういう風に思っていたんだよ。

ファリドも同じだよ。実は前回の試合、弟は2週間前にエルボーをケガをしていたんだ。それでも試合を戦い、強い気持ちを保ち続けた。メンタルの強さ、ここが一番大切なんだよ」

──空手マスターとはジャビッドたちの強さは、領土を奪い合って来た欧州やユーラシアの民族だからこそ。強い意志を持って戦うDNAはフィジカルだけでなくメンタルに備わっているという話になりました。

「100パーセント同意するよ。我々には生き残るという意志がDNAに刻まれている。強い精神力は気持ちから創られる。脳みそが創るわけじゃないんだ。アフガニスタンで生まれ育った僕は家族や友人が戦闘に巻き込まれないという選択がなかった。逃げるか、反撃するか。戦うか、死ぬか。いつもそんな環境にいた」

──そのサバイブするために戦うというDNAはジャビッドをアグレッシブにさせるのではなくて、落ち着かせている。そこがまたすさまじいと思いました。試合中も、本当に落ち着き払っています。

「ファンは我を忘れて、ひたすら殴り合うようなファイトを望んでいる。選手も同じだ。考え無しに攻撃することがある。でも、僕はそれがどういうことになるか既に知っていた。どの試合ももの凄くシリアスに捉えている。だから、落ち着いて戦うことができるんだ。そういう風に戦えるように、トレーニング中からメンタルを鍛えている。落ち着いて戦えるように」

(C)Zuffa/UFC

──では今回、UFCデビュー戦となるメンドンサとの試合になりました。

前回の試合で勝って上位ランカーと戦いたいと言っていましたが、真逆の立ち位置となるファイトです。

「エイドリアン・ヤネツ、クリス・グティエレス、トップ15と戦いたいかった。そういう試合は実現しなかったけど、ラマダーンが来るまで最低でももう1試合戦いたいから、今回の試合を受けた。そして3月の終わりにラマダーンが始まるまでにもう1試合、ここで勝って次はトップ15と絶対に戦いたい。

ただ意味のない試合なんて存在しない。対戦相手は10勝0敗だ。そんな相手と戦うのはチャレンジングだよ。UFC初戦だろうが、彼のスキルをリスペクトしている。なんせ、無敗なんだ。シュートボクセという偉大なチームで、シャーウス・オリヴェイラらとも練習している。良いファイターに決まっているよ。次はトップ15と戦うために、僕は彼との試合を受けたんだ」

──アグレッシブなウェルラウンダーで、攻める意識が強い選手で殴られても殴るという戦いが、過去の試合映像では多かったです。

「そういう相手と戦うと皆は危ないと言うけど、僕は動くから彼に捕まることはない。ジャブを使って、強引に入って来るならカウンターで迎撃する。まぁ典型的なブラジルの若いファイターでワイルド過ぎる嫌いがある。対して僕はクリーンで、高い安定感を誇っている。来るなら捕まえるよ。いくつかのパターンを用意しているから、どれかを当てはめる。ところで、君はどういう試合になると思う?

──正解を狙いにいくと、ジャビッドは1Rメンドンサを動かして疲れさせる。そして2Rと3Rにドミネイトするのではないかと予想します。

「なるほどね。アハハハ。その通りだ。でも、僕ら2人の秘密だからね」

■視聴方法(予定)
12月18日(日・日本時間)
午前6 時00分~UFC FIGHT PASS

■UFN217計量結果

<ミドル級/5分5R>
ショーン・ストリックランド: 204ポンド(92.53キロ)
ナソーディン・イマボフ: 194ポンド(87.99キロ)

<フェザー級/5分3R>
ダン・イゲ: 145.5ポンド(66.0キロ)
デイモン・ジャクソン: 145.5ポンド(66.0キロ)

<ミドル級/5分3R>
プナヘラ・ソリアーノ: 185.5ポンド(84.14キロ)
ロマン・コピロフ: 185ポンド(83.91キロ)

<女子バンタム級/5分3R>
ケトレン・ヴィエイラ: 136ポンド(61.69キロ)
ラケル・ペニントン: 135.5ポンド(61.46キロ)

<バンタム級/5分3R>
ウマル・ヌルマゴメドフ: 135ポンド(61.24キロ)
ハオーニ・バルセロス: 135ポンド(61.24キロ)

<ミドル級/5分3R>
アブドゥル・ラザク: 185.5ポンド(84.14キロ)
クラウジオ・ヒベイロ: 183ポンド(83.00キロ)

<ライト級/5分3R>
マテウス・レンベツキ: 155.5ポンド(70.53キロ)
ニック・フィオーリ: 155ポンド(70.31キロ)

<バンタム級/5分3R>
マテウス・メンドンサ: 134.5ポンド(61.0キロ)
ジャビッド・バシャラット: 136ポンド(61.69キロ)

<フライ級/5分3R>
アラン・ナシメント: 125.5ポンド(56.92キロ)
カーロス・ヘルナンデス: 125ポンド(56.7キロ)

<フェザー級/5分3R>
ダニエル・アルゲータ: 146ポンド(66.22キロ)
ニック・アギーレ: 145.5ポンド(66.0キロ)

<フライ級/5分3R>
ジミー・フリック: 126ポンド(57.15キロ)
チャールス・ジョンソン: 126ポンド(57.15キロ)

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LFA MMA MMAPLANET o UFC UFN217 アブドゥル・ラザク アラン・ナシメント ウマル・ヌルマゴメドフ カーロス・ヘルナンデス キック ケトレン・ヴィエイラ コンバット柔術 ゴードン・ライアン ショーン・ストリックランド ジミー・フリック ジャビッド・バシャラット ダニエル・アルゲータ ダン・イゲ デイヴィソン・フィゲイレド デミアン・マイア ナソーディン・イマボフ ハオーニ・バルセロス ブラジリアン柔術 プリシーラ・カショエイラ マテウス・メンドンサ マンド・グティエレス ライカ ロマン・コピロフ

【UFN217】燃え尽き症候群からの復活。組み技でエンタメするフリック「カビブ・マイア・ミックス!!」

【写真】1年以上体を動かさなかった影響はあるのか。それともエンタメ・グラップリングは健在か(C)MMAPLANET

14日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFN217:UFN on ESPN+75「Stricklandr vs Imavov」でジミー・フリックスが、2年1カ月振りにカムバックする。

(C)LFA

2020年7月、コロナ禍から最スタートを切ったLFAで、見事な流れのなかで肩固めを極めてフライ級王者となったフリックは、9月のコンテンダーシリーズでも肩固めを極めてUFCとの契約を勝ち取った

そして、オクタゴン初陣となったコディー・ダーデン戦では左ハイをキャッチされ、そのまま跳びつき三角を極めた。グラップリングでエンタメできるフリックだが、なんと2戦目が決まっていながら、突然の引退を発表してMMAを去った。

あれから1年7カ月、ついに戦いの場に戻ってきたフリックをインタビュー。突然の引退と復帰の理由、そして独特のグラップリングについて尋ねた。


(C)Zuffa/UFC

──昨年4月、5月に試合が決まっていながら引退発言をしてUFCから去ったジミーが、今回カムバックしたことが非常に嬉しいです。

あのLFAフライ級のベルトを賭けて戦ったマンド・グティエレス戦、コンテンダーシリーズのネイト・スミス戦、そしてUFC初陣となったコディー・ダーデン戦の素晴らしい極めがまた見られるのかと思うと。そもそも、なぜジミーは引退を決意したのでしょうか。

「今も説明することは難しいんだけど、自分の人生を見つめ直すと戦う情熱を失ってしまったんだよ。ずっと以前に結婚して、10歳と5歳の子供もいる。フルタイムジョブに就きながらフルタイム・ファイターのように練習していた。ちょっと、その状況に疲れてしまって、このスポーツからフェイドアウトしたいと思うようになったんだ。

もうジムでのトレーニングもこりごり、練習もしたくなくなった。そして家族と同じ時間を過ごしたいと考えるようになったんだ。引退したことは全く後悔していないし、1年8カ月経ってまた戻ってきたということだよ」

──UFCファイターになろうとしている日本人選手たちは、UFCと契約するとファイトマネーとスポンサーマネーで生活ができるようになると思って懸命に練習しているので、それはショッキングな話です。

「例えばだよ、今週の土曜日の試合で負けたりしたら、税金や諸々を引かれて僕が手にできるのは6000ドルだ。たったそれだけなんだ。妻と子供がいて、数カ月に1度の試合でこれだけの収入ではとてもやっていけない。

UFCデビュー戦では5万ドルのボーナスも手にしたけど、それでもフルタイムジョブが必要だった。MMAに専念しようにも、家族がいるからそれは無理な話だよ。だから、このスポーツへのパッションを失ったんだ」

──この間、趣味としても練習をすることはなかったのですか。

「ノー、ランニングすらしなかったよ。全てを辞めたんだ。17歳から15年近くずっとやってきて、休むことが必要だと思っていた。18歳でMMAを始めて、アマチュアで7勝0敗。プロでは16勝5敗、キックとムエタイ、それにグラップリングも戦ってきた。やりたいことをやってきた結果だし、ずっと戦ってきたことも1度リタイアしたことも何も悔いはない」

──MMAは引退しても、柔術を続ける。そういう感じの選手は日本にも多いですが、全く格闘技を断ち切ってしまったのですね。

「いずれは柔術をやろうとか考えるようになったかもしれないけど、引退を決めた時は、何もやる気はなかったよ。柔術もしたくなかった」

──また戦いたいと思ったのは?

「去年の7月かな。ドラッグテストにパスして、UFCに戻って来ることにしたんだ。5週間前に仕事も辞めた。スポンサーマネーで生活が保障されるようになったから、フルタイム・ファイターとして今はやっていける。人生を変えることができたんだ。

凄くハッピーだし、今も僕がフライ級でベストの1人だと証明したい。パッションを取り戻したいし、UFCが戻ることに合意してくれて嬉しかったよ。今回の試合では、父がコーナーに就くんだ。5年振りだよ、父がコーナーにいるのは。色々なことが、また元通りになってきた。

フライ級は過去最高に盛り上がっている。このタイミングでカムバックできたのも幸運だ。僕の試合の1週間後には世界タイトル戦、デイヴィソン・フィゲイレドとブランド・モレノ04がある。この場で戦っていること、自分の力を皆に披露できることに胸が躍る気分だよ」

──今も寝技には厳しい目があるなかで、ジミーのレスリング&柔術=グラップリングはエンターテイメントファイトになるものでした。その再現は可能でしょうか。

「僕は自分のスタイルをカビブ&マイア・ミックスと呼んでいる。カビブのレスリングでグラウンドに持ち込み、デミアン・マイアの柔術で仕留める。それがジミー・ブリック・フリックスのグラップリングだ。土曜日の夜には、しっかりと僕の戦いを皆に見てもらうよ」

──ジミーは柔術とレスリング、どちらがベースだったのですか。

「3歳の時にレスリングを始めた。17歳までレスリング漬けだった。5度の州ランナーアップ、ナショナル、それにワールドでも戦ってきた。世界中でレッスルした。それからブラジリアン柔術を習い、2012年に黒帯になった。僕のようにレスリングと柔術を使いこなす選手は他にいないよ」

──グラップラーとして、ADCCワールズでライアン・ゴードン、ルオトロ兄弟が魅せるグラップリングで組み技競技の新しい見方を示しました。米国のファンのグラップリングに対する見方は変わって来ると思いますか。

「そう願っているよ。でも、僕は日本で戦いたいと思っている。僕は寝技の選手だし、そういう試合をするうえで最高のファンは日本のファンだと知っているから。グラウンドの攻防を固唾を飲んで見守ってくれるのは、日本のファンだけだ。僕が試合をするのに、最も適しているのは日本だよ。

ただ米国のファンもプログラップリングのショーが増え、UFC FIGHT PASSで視聴できるようになったから変わってはきているよ。僕もオープンハンドのスラップリングが認められたグラップリングの試合に出てみたい」

──おおコンバット柔術ですか。

「そう、コンバット柔術だ。エディ・ブラボーは僕にとって最高の戦いの場を作ってくれたよ。絶対にコンバット柔術を戦うよ。できれば、自分より重い相手と戦って、自分の柔術を試してみたいんだ。サブオンリーだと、30ポンドや40ポンド重い相手でも構わない。さすがに200ポンドの相手戦うようなオールドスクールのやり方は難しいだろう。それでも、少しでも大きな相手をぶっ壊す。そんな戦いにチャレンジしたいんだ。

コンバット柔術なら、自分の階級で戦いたい。グラップリングならゴードン・ライアンでも構わない。自分の柔術がどれだけのモノが試すんだ。柔術が好きでたまらないから」

──もちろん、今はチャールス・ジョンソンに集中しないといけないです。

「コンテンダーシリーズ、UFCのデビュー戦で見せたような試合をチャールス・ジョンソンを相手に再現したい。と同時に打撃の上手い彼を相手に、僕の立ち技を見せたい。誰も僕の打撃を軽視させないようにするために。とにかく相手の心を折る。そういう戦いにするつもりだ」

──カビブ・マイア・ミックスを実行するなら、ジョンソンが得意にする首相撲やヒザ蹴りには要注意が必要ですね。

「経験豊かなストライカーだからね。でも考え過ぎずに、テイクダウンを狙う前に打撃で突破口を開こうかと考えている。そして打撃と組み技も混ぜて戦い、僕のMMAファイターとしての能力を皆に見てほしいと思っている」

──ジミー、今日はありがとうございました。最後に日本のファンに一言お願いします。

「まずインタビューをしてくれてありがとう。そして日本ファン、グラップリングを愛する皆、ジミー・ブリックス・フリックに注目してほしい。ブラジリアン柔術黒帯の僕は、16の勝利のうち一本勝ちは14回だ。アマ7戦は、全ての相手をサブミットしてきた。6試合が初回だった。フライング・トライアングル、腕十字、肩固め、全ての位置で柔術を使って戦うから、しっかりと僕の試合を見てほしい」

■視聴方法(予定)
1月15日(日・日本時間)
午前6 時00分~UFC FIGHT PASS

■UFN217対戦カード

<ミドル級/5分5R>
ショーン・ストリックランド(米国)
ナソーディン・イマボフ(フランス)

<フェザー級/5分3R>
ダン・イゲ(米国)
デイモン・ジャクソン(米国)

<ミドル級/5分3R>
プナヘラ・ソリアーノ(米国)
ロマン・コピロフ(ロシア)

<女子バンタム級/5分3R>
ケトレン・ヴィエイラ(ブラジル)
ラケル・ペニントン(米国)

<バンタム級/5分3R>
ウマル・ヌルマゴメドフ(ロシア)
ハオーニ・バルセロス(ブラジル)

<ミドル級/5分3R>
アブドゥル・ラザク(米国)
クラウジオ・ヒベイロ(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
マテウス・レンベツキ(ポーランド)
ニック・フィオーリ(米国)

<バンタム級/5分3R>
マテウス・メンドンサ(ブラジル)
ジャビッド・バシャラット(英国)

<フライ級/5分3R>
アラン・ナシメント(ブラジル)
カーロス・ヘルナンデス(米国)

<フェザー級/5分3R>
ダニエル・アルゲータ(米国)
ニック・アギーレ(米国)

<フライ級/5分3R>
ジミー・フリック(米国)
チャールス・ジョンソン(米国)

<女子フライ級/5分3R>
プリシーラ・カショエイラ(ブラジル)
シジャラー・ユーバンクス(米国)

The post 【UFN217】燃え尽き症候群からの復活。組み技でエンタメするフリック「カビブ・マイア・ミックス!!」 first appeared on MMAPLANET.