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【Breakthrough Combat04】椿飛鳥が大脇征吾と。森戸はピエロと防衛戦。フィリピン勢、石井逸人参戦

【写真】SASUKEとの一戦で、選手として評価が上がった椿が極め系ニューブリード大脇と対戦 (C)MMAPLANET

24日(月)、Progress実行委員会より5月14日(水)に開催&配信されるBreakthrough Combat04の対戦カードが発表された。本日午後6時より公開されているTHE1 TV動画=THE1 STORY「Across the Breakthrough Combat03」(2月26日大会のバックステージ動画)で、現時点の対戦決定カードとしてMMAが4試合&Progressの2試合が明らかとなったとプレスリリースがあった。
Text Manabu Takashima

現状突破をスローガンとし、アジア勢との対戦とグラップリング界との交流でJ-MMA界の強化を図る同大会。今回、明らかとなったのは以下の顔合わせだ。

<Progress暫定ウェルター級選手権試合/5分3R>
[暫定王者]森戸新士(日本)
[挑戦者]イ・ソンハ(韓国)

<Progress フェザー級/5分2R>
大脇征吾(日本)
椿飛鳥(日本)

<フライ級/5分3R>
イ・ジュンヨン(韓国)
山崎蒼空(日本)

<バンタム級/5分3R>
ジョン・オルニド(フィリピン)
熊崎夏暉(日本)

<バンタム級/5分3R>
ガドウィン・ランバヤン(フィリピン)
竹本啓哉(日本)

<バンタム級/5分3R>
石井逸人(日本)
上田祐起(日本)


回を重ねるたびにグラップリング界だけでなくMMA界からの反応が増えているProgressだが、昨年10月に泉武志、クリスマスに北岡悟を下したProgress暫定ウェルター級チャンピオン森戸新士の3度目の防衛戦の相手は、韓国のイ・ソンハに決まった。元Black CombatとDEEPライト級チャンピオンでピエロの愛称を持つイ・ソンハは前回大会にイ・ジュンヨンのセコンドに就くために来日しており、Progressルールに非常に興味を持っていたという。柔術黒帯のK-MMAのチャンピオンが、パウンドのないなかでどのようなグラップリングを見せるのか。

また前回大会で衝撃のプロ初陣を戦った大脇征吾が、なんと椿飛鳥と戦うProgressマッチも見逃せない。極めの強さを見せつけた大脇は、すでにSITでも結果を残し、一気にグラップリング界で存在感が増している。

対して修斗世界フェザー級のベルトは逃したものの、試合内容で評価を挙げた椿が3度目のProgress挑戦を果たす。竹浦正起のヒールに完敗した初戦。2戦目は森戸の盟友・城戸泰介の足関節を切り抜けてポイント勝ち。SASUKE戦の敗北後には、衝動的に引退を口にしたこともあった椿だが、MMAはサステインとマッチアップ期間があるためにBTC、そしてProgressで早くも再出発を切ることになった。

前回大会は話題性、試合内容でProgressにリードされたMMA戦だが、国際戦で唯一の白星を挙げた山崎蒼空が2月のBTC03で上田将年をカーフで完封した元Black Combatフライ級王者イ・ジュンヨンと戦う。UFC王者が目標、朝倉海を尊敬するあまりにぶっ飛ばしたいという倒錯した想い持つ山崎は、わき腹の負傷がありながらペ・ジョンウを力強くパウンドアウトした。6戦目の初の国際戦、7戦目でK-MMAのチャンピオンと戦う機会を得た山崎は、まさに2025年をブレークスルーの年にしようとしている。

このほか、フィリピンから同国のコンバットサンボ・ナショナルチームに名を連ねるマーク・ストリーグル門下のジョン・オルニドとガドウィン・ランバヤンがBTC初出場となり、それぞれ熊崎夏暉と竹本啓哉とのマッチアップが決まっている。

オルニドは昨年1月にGladiatorで笹晋久と対戦し、優勢のなかで偶発的な蹴りが急所に入り、グラジルールでNCでなく反則負けという結果がついてしまった。それでも将来を嘱望されていたフィリピンの新鋭は引き続き日本で活躍する希望を持っていた。しかし、次の試合でフライ級に転向を試みるも、黒星を喫し一時的に引退状態にあった。

その後、ストリーグルを師事するようになり復帰、昨年10月にZeus Combat Leagueでバンタム級のベルトを巻いている。対して熊崎は前回大会で、初の国際戦をチェ・ハンギと戦う予定だったが負傷欠場──気持ちも新たに日比新鋭対決に臨む。

竹本✕ガドウィンはBTC旗揚げ大会で対戦が決まっていたが、ガドウィンがもともと出場予定だった柔術トーナメントで負傷し両者の対戦は流れた。そのガドウィン、日本滞在経験があり、名古屋のトラスト柔術で練習をしていたという情報もある。MMAはチーム・ラカイと近しい関係にあったようで、現在もライオン・ネイションMMAではグラップリングの指導という形で交流もある。フィリピン勢のグラップリングは近年、相当に強化されており、2月にトレント・ガーダムに押し切られて敗北を喫した竹本にとって、組み技師として真価が問われる一戦となる。

そして修斗、パンクラスと期待されながら突き抜けることができなかった石井逸人が、まさに現状突破を狙いBTC登場となった。最近ではTRIBE TOKYO MMAで指導する身となり、若い選手をリードするなど、かつての暴れん坊も大人になりつつある。石井にとって、この試合は20代最後の戦いだ。

石井と対戦する上田祐起は、実はイベント開催日が奥方の出産予定日だという。それでも出場の許可をもらい、上田もまた現状を突き抜けるためケージに足を踏み入れる。

BTCバンタム級には吉野光、シンバートル・バットエルデネの出場も期待されており、さらにProgressフェザー級チャンピオンの須藤拓真もMMAではバンタム級だ。ここに今大会に来日するオルニド、ガドウィンのフィリピン勢や韓国勢が加わることも十分に予想される。活動1年目からBTCバンタム級は、ここで勝ち上がれば世界で勝負できるという陣容が整いつつある。アジアのフィーダーショー=現状突破にふさわしいBTTバンタム級の戦いだ。

■視聴方法(予定)
5 月14日(水)
午後6時00分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル

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45 AB Breakthrough Breakthrough Combat03 Level-G MMA MMAPLANET o Progress YouTube イーサン・トーマス 竹内稔 須藤拓真

【Breakthrough Combat03】竹内稔を破りフェザー級王者に。須藤拓真「あの三角は足関の一部」

【写真】2つ目のベルト、絞められる怖さを乗り越えての一本勝ちだった (C)MMAPLANET

先月26日(水)に開催されたBreakthrough Combat03のメインで竹内稔を三角絞めで下し、Progressフェザー級のベルトを巻いた須藤拓真。
Text by Manabu Takashima

Level-Gに続き、国内プロ・グラップリングのタイトルを手にした須藤に大会終了直後に話を訊いた。首狩り族✕レッグハンター対決、武器がはっきりしている両者の戦いは竹内のTD奪取という意外な形でスタートを切る。

そして15分間の噛み合わない凡戦で終わることもあるという見方もあったなかで、目まぐるしいポジションの入れ替えも見られ、Progressルールが実施されるようになり3年で過去最高の攻防とフィニッシュが見られた。そんなタイトル戦を須藤に振り返ってもらい、今後について尋ねた。


――日本のグラップリング界にはベルトの存在自体が珍しいのですが、2つ目を巻いた今の気持ちを教えてください。

「いやぁ、ホッとしています」

──それは極められるかもしれないという気持ちがあったということですか。

「そうですね。めちゃくちゃありました。足に行くなら、取られるリスクも高いと思っていたので。そこをビビッていました(笑)」

──予想6-0で竹内選手にしていた自分がいうのも、なんなのですが素晴らしい勝利でした。

「ああ、3票が向こうだったので誰だって思っていたのですが、そのうちの1人だったのですね(笑)」

──引き込み3度で0-6。そんな風に予想しました。

「自分もそうなることが確率的に一番高いかと予想していました」

──ところが竹内選手が、自らテイクダウンを仕掛けました。上を取って、足を取らせない位置取りが欲しかったのかもしれないですが、初回の途中から息が荒くなっていました。

「正直、1Rにテイクダウンを取られた時にはポイントゲームをするにしても不利になったと感じました。ヤベェと思ったのが、本音です。ただ2Rの途中から相当にバテてきていたので、3Rには何かしらアクションを起こせるという風になっていました。

ワキを締める時とか、全く力を抜いていなかったと思います。それは戦いながら感じていたことです。自分は体力を使わずに1Rを戦えていたので、そこは大きな差になったと思います」

──ルールセット、相性ともに厳しい試合になると予想されていましたが、竹内選手の選択で突破口が開けたという見方も成り立ちますね。

「自分も警戒をしていたのですが、自分の良さを消していなかったと思います。竹内選手はアナコンダがめちゃくちゃ強いのに、足関を警戒する方に意識がいっていたような。そこも戦いながら思いました。逆に僕は自分のスタイルを崩さなかった。それが勝因かと」

──そのなかで2Rに引き込みから、即スイープを決めてトップ奪取。テイクダウンとして2Pを取りました。

「あそこで同点にできたことで、自分の中に余裕が生まれました。あの同点で気持ち的に優位に立てました」

──竹内選手もレッスルアップから、上をとりなおしました。極めの圧、視ている方は期待感があると同時にポイントゲームの醍醐味もありました。

「そう言ってもらえると嬉しいです。自分の想定では1P差は戦える点数で。あそこでひっくり返されても、終了直前に立ち上がれば1Pに戻せるので。そうなると想定の範疇で戦えます。そういう意味での最初に2Pを取り返せたのは大きかったです」

──ポイントを把握できてProgressを戦えるようになっているのではないかと。

「ハイ。以前からポイントは考えていたつもりなのですが、武器が少なくて……。今は武器も増えて、こういう戦いができるようになったと思います」

──師匠の柳澤哲裕さんより「いつも通り柔術をすれば良い」という言葉が飛んでいました。そして三角絞めで勝った。足関でなく三角で取ったというのは、どのような気持ちですか。

「嬉しいというのが率直なところで。ただ、あの三角は足関ありきの三角で。あれはもう自分のなかで足関とセットです。足関節の一部のなかの三角だと思っています。足関を意識しているので、入る技ですね」

──足関節を取らせたくない姿勢で、それほど頭を下げていなかったとように見えました。ただ、足をあれだけ上げる須藤選手というのも……。

「あまり見ない光景かもしれないですね(笑)」

──ではケージのなかでも言われていましたが、改めてここからの目標をお願いします。

「ベルトを取ったことは嬉しいです。このベルトを保持することを考えて、めちゃ強い選手とコレを賭けて戦うことができればと考えています」

──国内でなく、外国勢と戦いたいという話もありました。どれぐらいのところを……。

「ぶっちゃけて、そんなに考えていないです(笑)」

──ADCCアジア・オセアニア予選で敗れたイーサン・トーマス。彼もMMAを戦っているので、グラップリング&MMAで二連戦というのも見てみたいです。

「アハハハハ。とりあえず前にグラップリングで負けているので、グラップリングでリベンジをして。MMAはそれから考えます」

──MMAも引退していないという発言も聞かれました。Breakthrough Combat以外からも、2試合連続でインパクトを残したことでチャンスがあるかもしれないです。

「ハイ。ぜひ(笑)。ただ、こういっちゃなんですけど、微妙な相手とは戦いたくないです。強い選手であれば全然受けるので、ぜひよろしくお願いします(笑)」

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45 AB Breakthrough Breakthrough Combat03 MMA MMAPLANET o Progress YouTube 中島太一 中村倫也 伊藤盛一郎 内藤由良 大脇征吾 田中路教 竹内稔 須藤拓真

【Breakthrough Combat03】中島太一に腕十字、未知すぎ大脇征吾「柔術はやっていないです。道着はもう」

【写真】試合開始直前の大脇。やはり緊張よりも、ワクワク感が伝わってくる (C)MMAPLANET

26日(水)に開催されたBreakthrough Combat03で中島太一とProgressルールで戦い、腕十字で一本勝ちした大脇征吾をイベント終了後にインタビュー。
Text by Manabu Takashima

正直、今大会に出場する選手のなかで最も名前の実績もなかった。しかし、彼と触れた選手は口を揃えて「強い」と言い、練習では伊藤盛一郎や田中路教を極めるという話が伝わってきた。さらに大会当日になると同大会の解説者を務めた中村倫也が「リストと取られると、外せない」と発言し、ミドル級キング・オブ・パンクラシスト内藤由良まで「取られる」という話が伝わるようになる。

果たして大脇は中島を相手、引き込みからチョイバーで中島の左腕を早々に伸ばしてしまった。力強い極めを見せた大脇をイベント終了後にインタビューすると、その堂々たるファイトぶりとは正反対のソフト過ぎる──受け答えを聞き取ることも困難になりがちな──素顔が垣間見られた。


――グランドスラムの勝村代表、そして内藤由良選手、さらに中村倫也選手らから「強い」という声が試合前から届き、凄く幻想が膨らんでいました。計量で大脇選手がどのような空気を発しているのか確認させていただきたかったのですが、残念ながら当日計量で試合までその佇まいも分からないままでした。

「計量の記事とかがあって、『あぁ行きたかなかったなぁ』っていう気持ちはありました。試合が近づくほど、皆が幻想を膨らませてくれて、少しプレッシャーになっていました。ただプレッシャーはあったのですが、自分でエントリーして試合をするよりもワクワクというか……。評価してもらえるところで戦えることが嬉しかったです。なのでプレッシャーよりも、やる気が勝っていました」

──では、実際に試合で中島選手と組んだ時の手応えはいかがでしたか。

「最初のコンタクトでいけそうだなって思いました。壁に押し込まれて、頭を抱えてリストを取ったときに『いけそうだ』と」

──立ちで組んで、寝技でも行けると思えるのですか。

「ハイ。感覚で……なんとなく(笑)」

──組んで、怖さがなかったということでしょうか。

「ハイ」

──下になりZハーフからチョイバー、そして腕十字と鮮やかな一本でした。あれは得意パターンなのですか。

「得意技です、ハイ。もう、あそこまで行ったらやることは決まっています」

──柔道がベースということですが、力強い寝技でした。柔道時代から、極めが得意だったのでしょうか。なかなか柔道では寝技の展開は続けるのは困難ではあるのですが。

「ハイ、ただ練習だと寝技で乱取りとかあるじゃないですか。だいたい立ち技の乱取りよりも、寝技の乱取りの方が好きでした。抑え込むよりも関節技だったり、三角絞め……絞めたりするほうが好きでした」

──では柔道から柔術、そしてグラップリングに?

「柔術はやっていないです。道着はもう、いいかなって(笑)。今もあまり着たことがないです。道着は疲れます。柔術をちょっとやっても、グラップリングの方が楽だったというか」

──なんと!! 柔術の帯も持っていないということですか。

「柔術の帯は持っていないですが、柔道をやっていたことで青帯スタートで大会には出ることができます」

──なるほどです。ところで練習仲間が口を揃えて「力がある」と言っているわけですが、それは握力が強いということなのでしょうか。

「う~ん、いやチョット分からないです」

──ハハハハ。国内トップクラスのMMAファイターを極めた力強さから、対照的なソフトな口調が続きますね(笑)。この勝ちを今後は、どのようにつなげたいと思っていますか。

「今回、MMAの選手が相手で。たまたまに下になって取れたんですけど、最初から立ちが得意じゃないって言っていて(笑)。自分からテイクダウンにいくとか苦手なんで……そういうところが、メインの試合(須藤拓真✕竹内稔のProgressフェザー級王座決定戦)でも『極めにいくだろう』と言われていたじゃないですか。でも、1Rとかポイントゲームができる。極めもあるし、ちゃんとテイクダウンに行って上から攻めることができる一流の選手は違うなぁって思って。そういうところもできるようになれたらなって、思います」

──ではProgressという場も含めて、どのような場で戦っていきたいと思っていますか。

「明確はビジョンとかは思い浮かんでいないのですが、話がいただけるなら積極的に出たいと思います」

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45 AB Breakthrough Breakthrough Combat03 MMA MMAPLANET o Progress RIZIN エリック・メネギン ブログ 神龍誠

【Breakhtrough Combat03】メネギンに快勝、神龍誠「MMAをやっていて僕から取れる人はいないだろう」

【写真】メネギンに三角を取らせなかった。これは凄まじいことではないだろうか (C)MMAPLANET

26日(水)に開催されたBreakthrough Combat03でProgressに出場し、エリック・メネギンに勝利した神龍誠。
Text by Manabu Takashima

ボディクラッチが禁じられたProgressで、三角絞めの名手メネギンのガードの中にステイしトップPを守り切った。この勝利は、MMAファイターが同ルールで柔術家と戦うという点において、しっかりと意味のある試合となった。

プログラップリング公式戦初挑戦を勝利で終えた神龍に、メネギン戦を振り返ってもらった。


――今夜は試合後のジュースはピーチ系ですか(笑)。

「ハイ(笑)」

──これも炭酸系で?

「これも炭酸です。やっぱり試合後は炭酸が飲みたくなります」

──ファンタでなくても(笑)。

「自動販売機がなくて、ファンタが買えなかったんです。ファンタの方が好きなんですけど(笑)」

──エリック・メネギン選手、国内トップ柔術家と無観客で入場から過去にないような大会で戦いました。どのように感じましたか。

「めっちゃ良い経験になりました。グラップリングって緊張するのかと思っていたところもあるんですけど、ちゃんと試合でしたね」

──というと?

「相手はトップ柔術家で、MMAでないから仕方ないとか言い訳がいくらでもできるじゃないですか。でも、負けたくないっていう気持ちで言い訳をしない勝負ができました」

──ProgressでMMAファイターが柔術家と戦って、トップポイントが入った後をガードのなかに収まって勝利した最初の選手になりました。

「対処は自信になりましたね。普通にMMAをやっていて僕から取れる人はいないだろうなっていう自信になったし、より打撃とレスリングの強化に時間が使える。そういう自信にもなりました」

──負けたくない戦いの上で、ガードの中にいた。MMAなら殴れる。それこそMMAの強化につながるProgress挑戦だったように感じました。

「そうですね。身体能力、嗅覚という部分が今まで以上に自信がつきました。この経験はMMAに生きます。さっきも言いましたけど、自分の寝技は極められることはないという自信を持てるようになりましたし。もう一歩、ここから踏みこめる。MMAの試合で柔術黒帯のトップ選手と戦っても、俺なら取られない。じゃあ、もっとパウンドに行こうみたいな。自自信がつくと戦い方も違ってくるじゃないですか。もっともっとアグレッシブに行けるようになったんじゃないかと思います」

──最後にパスの圧をかけ、足を一本に抜いてメネギン選手を諦めさせた。米国のMMAファイターがグラップリングに出て、グラップラーに勝つ時のような試合展開でした。

「極めにも行きたかったです。でも、最後までなかなか行かせてくれないというか。グラップリングのことはそれほど知らないんですけど、行ったらやられるという嗅覚はあるので」

──MMAに役立つ実戦として、引き続きProgressルールで戦うことがあるのでしょうか。

「ハイ。そう思っています。今年は本当にいろいろなことに挑戦したい。今月も海外でMMAを話もあったし、今回の試合も収穫があったのでまたやりたいです」

──そこも楽しみですし、RIZINフライ級での活躍も期待しています。次にMMAを戦うタイミングは、いつぐらいだと考えていますか。

「5月ぐらいですかね。まだ分からないですけど、そこぐらいでやりたいです。とにかく、なんでも試合をしたいです。2カ月に1回ぐらい試合をしたいです」

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45 Breakthrough Breakthrough Combat03 MMA MMAPLANET o Progress ブログ 竹内稔 須藤拓真

【Breakthrough Combat03】須藤が竹内に三角→腕十字を極めてベルト&ボーナス70万円をゲット!

【写真】須藤は2大会連続のボーナス獲得(C)MMAPLANET

<Progressフェザー王座決定戦/5分3R>
須藤拓真(日本)
Def.2R3分27秒 by 腕十字
竹内稔(日本)

ケージ中央で、手四つで組む両者。須藤が首に手を掛けるが、竹内が突き放す。竹内がダブルレッグで尻もちを着かせて2pを先取。須藤はギロチンから立ち上がってスクランブルの1pを取り返す。スタンドに戻ると、再び竹内がダブルレッグでテイクダウンして2pを追加。またもギロチンを狙った須藤に背中を着かせた。

ケージまで下がった須藤はフックガードへ。クローズドガードに切り替えた須藤の顔を押して竹内が背中を着かせる。須藤が竹内の右腕を抑えて両足を上げ、左腕に十字を仕掛ける。これを切った竹内はトップをキープし、須藤がハーフで守る。

上半身を起こしてボトムからアクションが多くなった須藤が、竹内の右腕を取った。竹内は腕を抜き、須藤の両ワキを抑えて背中を着かせる。須藤がケージに下がると、竹内が立ち上がった。併せてスタンドに戻った須藤にスクランブルの1pが入る。すかさず竹内がダブルレッグで組んだが、須藤はラウンド終了までスタンドを維持した。

2R、須藤が組んで引き込み、そのままスイープしてトップへ。テイクダウン2pを奪取し、同点に。カウンターのアナコンダに失敗した竹内はオモプラッタからフットチョークを狙うも極まらず。竹内のアームドラッグをかわした須藤は、パスを狙いながら足を狙うも、竹内もすぐに足を抜く。

一度立ち上がった須藤がガードの中に入り、パスを狙ったところに竹内がレッスルアップからリバーサルに成功して2pを獲得した。そのままシングルレッグで押し込む竹内に対し、須藤は腕を差し上げたがボトムを強いられてしまう。

須藤がチョイ・バーから竹内の右足を取ったが、竹内も足を抜いて立ち上がる。ケージ中央でグラウンドに戻った竹内の体を引きつけた須藤は、一気に三角絞めの体勢へ。さらに竹内の右腕を伸ばし、タップを奪った。

会心の一本勝ちでベルトを巻いた須藤は「純粋の嬉しいのと――ベルトも嬉しいんですけど、ベルトは強い選手とやるための通行手形だと思っているので。ベルトを獲ったことに満足せず、もう日本に同じ階級で自分より強いと思う選手はそんなにいないので、海外の強い選手と当ててください」と語る。

フィニッシュについては「自分の足関節を警戒しているからゆえの極まった技だったと思います。この技も一緒に準備しました。MMAも引退したわけではなく、柔術もグラップリングも並行してやっていくので、強い相手とのオファーをお待ちしています」と笑顔を浮かべた。

須藤はMVPボーナス70万円もゲット。使い道を訊かれた須藤は「前回は『遠征費と美味しいものを食べる』と言ったら、母親から『大好きなお母さまに何かないのか?』と連絡が来たので、今回はそれに使おうかと思います」と答えた。


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45 Breakthrough Breakthrough Combat03 MMA MMAPLANET o RIZIN トレント・ガーダム 竹本啓哉

【Breakthrough Combat03】竹本の寝技を凌いだガーダムが、鋭いカーフと手堅いグラウンドで判定勝ち

【写真】ガーダムがバランスの良さを発揮。さらに日本バンタム級ファイターとの試合が見たい(C)MMAPLANET

<バンタム級/5分3R>
トレント・ガーダム(豪州)
Def.3-0:29-8.29-28.29-28.
竹本啓哉(日本)

サウスポーの竹本が右ジャブを突いて、前後のステップを踏む。ガーダムの右ストレートがヒットすると、竹本がプレスをかけていく。ガーダムの右の打ち終わりに組んだ竹本だが、ここは両者が離れた。ガーダムは左ボディを突き刺し、竹本の動きに合わせて右ストレートを合わせる。ローに右を合わされた竹本がバランスを崩す。竹本は左インローを当て、ガーダムの右をかわした。しかしガーダムの左フックが竹本の顔面をとらえる。

ケージ中央から、竹本がシングルレッグで飛び込んだ。ガーダムがこれを切ると、竹本が引き込むような形でグラウンドへ。ハーフからガーダムの首を抱えた竹本はスイープとバック奪取を狙う。トップに回りながら、ガーダムの右肩を抱えながらバックに回った竹本。ボディトライアングルで組むと、オタツロックに切り替えてパンチと左ヒジで削る。鼻から出血が見られるガーダムを、竹本が削り続けて初回を終えた。

初回終了間際の竹本の攻撃が後頭部に入ったか、ガーダムがうずくまった後に苦悶の表情を浮かべてコーナーに戻る。そのまま2Rがスタートすると、ガーダムがサウスポースタンスで飛び出した。互いに右ジャブを突き合うなか、ガーダムが竹本のシングルレッグを切って右アッパーを突き上げた。竹本はなおもローシングルで飛び込むも、ガーダムは左腕を掴まれながら右の鉄槌を落とす。

スタンドに戻った両者、ガーダムの左ローに竹本が左ストレートを合わせた。ガーダムも左ボディ、左カーフを返す。ガーダムの左オーバーハンドが伸びる。ロー、ジャブを出し合う両者。カーフを効かされた竹本が、正面から左ストレートを食らう。

シングルレッグで組んだ竹本が引き込むと、ガーダムがトップからパンチを打ち込む。鼻から出血が見られる竹本、ガーダムはハーフの竹本に背中を着かせ、左腕を枕にしてトップをキープする。苦しそうな表情を浮かべる竹本がガードに戻すも、ガーダムが右ヒジを落としたところで2R終了のゴングが鳴った。

最終回は至近距離での打ち合いからスタート。竹本は右アッパーを当てるが、シングルレッグを切られてボトムを強いられる。ハーフの竹本に対し、ガーダムは両腕を差し上げて背中を着かせる。確実にラウンドを抑えにきたガーダムが、右ヒジで削っていく。

竹本はアームドラッグから上半身を起こすも、体勢を入れ替えることはできず。再び背中を着かされ、ヒジを受けてしまう。右腕枕にして、竹本の右ワキを上げてトップを守るガーダム。竹本もガーダムの腰を蹴って距離をつくるが、ガーダムはすぐに背中を着かせて試合終了のゴングを待った。

裁定は、鋭い打撃と手堅いグラウンドを見せたガーダムがユナニマスで勝利。日本初勝利を収めたガーダムは練習仲間でもある竹本と笑顔で語り合ったあと、「1Rは危ないところもあったけど、スタミナは大丈夫だった。どうしても日本で勝ちたかった。タケモトは寝技は強いことを知っていたから、何とかしのぎ切って勝つことができて良かった。今は目標は戦い続けて、再びRIZINに出たい。RIZINのベルトが欲しい」とアピールした。


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Breakthrough Combat03 Interview J-CAGE イ・ジュンヨン ブログ 上田将年

【Breakthrought Combat03】イ・ジュンヨン戦へ、漢・上田将年「強いヤツと戦えるなら。それだけです」

【写真】ドロドロの前のカリカリをのりこえて── (C)MMAPLANET

本日26日(水)に開催されるBreakthrough Combat03のコメインで韓国のイ・ジュンヨンと戦う上田将年。
Text by Manabu Takashima

福岡在住、パンクラス・フライ級戦線で体を張りって戦い続けてきた上田は地元に誕生した独立プロモーション=Bloom FCでメインを張り、国際戦を戦ってきた。そのつながりでBTC初出場が決まり、イ・ジュンヨンと相対する。

いつまでも強さを求め、自己肯定をするために強い相手と戦う気持ちを維持している。同時に福岡と首都圏の両独立プロモーションで戦い、強くなるという道を地元の若い選手に見せたい。頭の先から、つま先まで熱い中年──上田の想いを訊いた。


強い相手と戦わせてくれるということは、まだ自分にも需要があるんだと

──2月26日にBTC03でイ・ジュンヨンと戦います。去年の夏にはBTCは存在せず、上田選手自身は10月にBloom FCで思わぬ形で出場。そして今大会で国際戦を行うという流れになりました。

「BTCを長谷川(賢)さんが立ち上げた時にネットで知って、面白そうな大会だなって。で実際に大会を見たら、エグい外国人選手を呼んでくるなと(笑)。Bloom FCが終わって、長谷川さんと話す機会があって『チャンスがあったらBTCに出させてください。強いヤツとやらせてください』と軽い感じで伝えました。

そうしたら年末に『チェ・スングクと試合をしませんか』という話をもらって。正直、10月にBloom FCが終わって次は暖かくなるまで試合は控えようと思っていました。『一回、休むか』と。長谷川さんに『出させてください』と言った時も、2月に試合をするつもりは全くなかったです。

でも相手はRoad to UFCの準優勝者。いつもの悪い癖で『OKです』と答えてしまいました(笑)。単純に強いヤツと戦えるなら。それだけです」

──ただし、正式発表前にスングクの負傷でイ・ジュンヨンに代わりました。

「ハイ。スングクが怪我をしたと連絡をもらって、すぐに相手を見つけるということでした。そうしたら3日もしないうちに選手の写真とデータが送られてきて。戦績と戦ってきた団体を見て、『OKです』と(笑)」

──ハハハハハハ。そこも即答で。

「で2、3日前ですね(※取材は1月26日に行われた)。Black Combatの試合映像をチェックしていたら、勝ってベルトを巻いていて。『元チャンピオンやった』と知った感じです。正直、間に合わせの選手だったら『他にいないですか』と言っていたかもしれないです。

でもBlack Combatでも負けなしで、韓国で負けているのはRoad to UFCで優勝したチェ・ドンフンぐらいで。あとはONE FFで。彼が負けている相手の戦績を見ても、強い。それでOKをだしました」

──ずっとパンクラスで戦ってきたわけですが、その辺りは?

「自分も選手として着地点を探している状態です。なので、誰と戦うことができるのか。そこを大切にしたいというのがあります。こうやって団体は違っても、強い相手と戦わせてくれるということは、まだ自分にも需要があるんだと。それが凄く嬉しくて。やっぱり強い相手を用意してもらえるのは、選手として価値があると思える。そういうオファーをもらえたので。純粋に強いヤツと戦えるという話がきた。だから戦うという感じですね。

このあとにパンクラスが強いと思える相手と戦わせてもらえるなら、ぜひ出場させてほしいと思っています」

Bloom FCからBTCという流れを自分が創ることができました。なので若い選手も、この流れに沿って試合をさせてあげたい

──今回の参戦がBloom FCが始発となっていた。そこも何か精神的な作用がありましたか。

「やっぱり福岡でいろいろなジムに練習に行かせてもらって、活きの良い若い選手がたくさんいます。その子たちが3カ月に1回、4カ月に1回と試合ができるのかというとそうじゃない。僕らの頃より良くなっているけど、練習後に選手たちが『試合をしたい』って言うんですよね。そういう話を聞いてパンクラス、修斗、DEEPだけじゃなくてBloom FCに出たことでBTCにつながった。そういうことがあるんだよと、示せたかとは思います。

若い選手たちはBloomに出たあとで主戦場としているパンクラス、DEEP、修斗で戦う。その流れが一番だと思うし、そういう流れを創ってほしい。一番の理想としては……選手も賞味期限があるので試合に飢えている選手、試合をしたいという選手に、より戦える環境が整えられてほしいということなんです。

自分も今年38歳を迎えます。落ちた、昔と違うという部分は凄く感じているところがあります。だからこそ、福岡の彼らが飢えている間に戦って、関東で戦うことができるようになってほしいです。Bloomが用意してくれた強いヤツに勝つと、また主戦場にしている大会で強い相手と試合ができるかもしれない。それが地方在住の選手にとって一番の理想です。

そのなかでBTCは国際戦、強い相手と戦う機会をくれました。なかなか国際戦ができる機会はないです。Bloom FCにしてもBTCにしても海外から選手を呼んで、強いヤツと戦える。経験を積むことができます。今回、Bloom FCからBTCという流れを自分が創ることができました。なので若い選手も、この流れに沿って試合をさせてあげたいです」

──同世代の長谷川選手が、開く大会という部分は何か想うところはありますか。

「ハイ。自分は試合が決まれば、試合だけの人間なんです。でも長谷川さんは自分の試合があるのに、Bloom FCに来て外国人選手のケアをしていて、凄いなって思いました。現役だし、選手の気持ちが分かってくれる。俺にはないモノを持っています。同世代として、凄いと素直に思います」

──「地方在住選手に、首都圏在住選手とイーブンな環境で戦ってほしい」と言っていました。それも選手目線ですよね。実際にその気持ちは、計量前日の宿泊を用意するという形に表れています。

「助かります。やはり水抜き中の移動はつらいので。そこはありがたいです。東京で体重を創ることができるのが」

──とはいっても、そんなことを知らずに今回のオファーに飛びついていないですか(笑)。

「アハハハハハ。そうですね、チェ・スングクの名前に即答で。階級のことすら、聞いていないですからね」

──格闘バカなのか。バカ格闘家なのか。

「悪い癖です(笑)」

──では改めてイ・ジュンヨンの印象を教えてください。

「映像をチェクして、何か凄い武器がある選手ではないです。ただ距離を創るのが上手い。相手が痺れを切らして前に出ると、ショートを当てています。サウスポーで、左ハイもある。同時に組みと寝技は、ほとんど見ていなくて。柔道初段で柔術は紫帯ということなので、組みもしっかりとできると想定しています。

怖さはないけど、チャンピオンになる選手だし。KO勝ちもできて、フィニッシュ率も高いので強いはずで。それと身長が自分と同じなので、フィジカルは注意ですね」

──Bloom FCでモンゴル人選手、フィリピン人選手と戦った経験は生きてきそうですか。

「そうですね。荒さが目立っていた選手と戦えたことは、凄く良い経験になっているので生きると思います。ただ韓国の選手は荒さでなく、上手さ。そこは上手さに飲まれないようにしたいです。それに体は強いでしょうし。試合で実際に向き合って、どのように感じるのか。楽しみです」

『KOで勝ちます』とは正直言えないので、ドロドロにしてやります

──国際戦はグラップリングの局面が多くなっているようにも感じます。

「長い間、格闘技をやっていると刺激を求めたくなります。今年からまた伝統派空手の道場に週一で通いだしました。ボコボコにされるのですが、打撃の質が違うので凄く楽しいです。今回は早いうちに組みに行くと、若い選手なのでこっちが消耗することも考えられます。なので空手の良い部分を取り入れて、できるならチョット打撃で良い部分を出したいですね」

──それこそチェ・スングク、チョ・ジュンゴン、オトゴンバートル・ホルドバートルというフライ級外国人選手がBTCで戦っています。その辺り、これからを見ることは?

「オトゴンバートル、グラジエイターでもチャンピオンになっていますよね。彼はスゲェ強いですね。話が来たら、出てしまうでしょうね(笑)。あのレベルと戦うには、しっかりと研究も必要です。ただこの試合で勝てば、どこかで混じり合いたい。そういう気持ちはあります」

──常に強さを追い求めている?

「なんで、試合を受けたのかって聞かれます。でも『相手が強いから』って言葉しか出ないです。やっぱり、強さを追求している。それと飢えている選手、あの子たちのためにも流れを創りたい。俺が頑張ることで刺激になって、ルートができる。彼らも勝てば目立つことができて、上に行ける。地元の若い選手、福岡の若い選手が戦いたいと思える場所を創ってやりたいという気持ちでもあります」

──そのためにもケージのなかで、どのような姿を見せたいと思っていますか。

「自分のなかで配信限定というのは、不安です。ケージのなかで、どんな気持ちになるのか。当日にならないと分からない……いざ、上がってしまうと変わらないと思いますけど。

必死になって戦う中年のオッサンの姿を同世代にも、若い世代にも見てもらいたいです。今回も『KOで勝ちます』とは正直言えないので、ドロドロにしてやります。

あっ、あと直前で『POISON (〜言いたい事も言えないこんな世の中は〜)』(※上田のウォークアウトソング)が聞けないことも、不安で。もしかしたら、自分で歌いながら入場するかもしれないです(笑)。そこもLIVEを視ている人は楽しんでもらいたいです」

──本当に危ない中年が見られるということですね(笑)。「まっすぐ向き合う現実に。誇りを持つために、戦うことも必要なのさ」と自分もケージサイトで口ずさんで待たせてもらいます。

「アハハハハハ。頑張ります。色々と続けてきたので、色々な体験ができる。楽しみます。ありがとうございます」

■視聴方法(予定)
2月26日(水)
午後6時30分~THE 1 TV YouTubeチャンネル

■Breakthrough Combat03計量結果

<Progressフェザー王座決定戦/5分3R>
竹内稔:65.45キロ
須藤拓真:65.4キロ

<フライ級/5分3R>
上田将年:57.1キロ
イ・ジュンヨン:56.6キロ

<バンタム級/5分3R>
竹本啓哉:61.65キロ
トレント・ガーダム:61.5キロ

<フェザー級/5分2R>
寒天マン:66.15キロ
チェ・ハンギ:66.05キロ

<フライ級/5分3R>
山崎蒼空:57.05キロ
ベ・ジョンウ:57.1キロ

<Progress 60キロ契約/5分2R>
神龍誠:60.25キロ
エリック・メネギン:59.8キロ

<Progress 68キロ契約/5分2R>
中島太一:──キロ
大脇征吾:──キロ
※当日計量

<Progress 87.5キロ契約/5分2R>
グラント・ボクダノフ:87.7キロ
二ノ宮寛斗:87.4キロ

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【Breakthrough Combat03】首か足か。竹内稔戦へ、須藤拓真「守りを重視するのか。攻めを重視するのか」

【写真】技量と度量の精神戦が今夜、待っている (C)MMAPLANET

本日26日(水)に開催されるBreakthrough Combat03のメインで須藤拓真が竹内稔とProgressフェザー級王座決定戦を戦う。
Text by Manabu Takashima

レッグハンターの異名通り、BTC02ではブルドックニーバーという衝撃的なフィニッシュを披露した須藤。そんな彼の足関節以上に、竹内はアナコンダに特化した印象を持つ。攻めると取られる。取らないと、ポイントで不利。タイトル戦は3Rで仕切り直しの数が増える。防御に徹すると塩試合。そんな四面楚歌で迎える竹内とのタイトル戦に向け、須藤の心境を尋ねた(※取材は7日に行われた)。


攻める瞬間が一番危ないです

――12月に大会に続きBTCからオファーがあり、今回はProgressフェザー級王座決定戦となりました。

「そうやって評価していただいているので、嬉しいです」

──平日開催でサラリーマンの須藤選手に有給を2日使わせるのは申し訳ないという主催者側の考えもあるようですが、その辺りは?

「そこは会社と交渉してきました(笑)。タイトルマッチだから前日計量というのは、しょうがないですし。会社の方も認めてくれました(笑)」

──ところで竹内選手と対戦経験がないというのが、少し意外でした。

「そうですね。1度、練習で組んだことはあります。同じトーナメントに出ていても、当たったことはなかったです。同じ相手に負けて……(苦笑)」

──その竹内選手、いまさら印象を尋ねるまでのないグラップラーだとは思います。

「もうアナコンダ、そこですよね。引き込みマイナスのあるルールだと、凄く強いと思います。そういう意味でも今回は相性が悪い。竹内さんに有利というか、自分としてはやり辛いルールです」

──引き込んで下から創ろうとすると2Pを献上する。しかも、向こうの得意な形にもなる。

「ただテイクダウンを狙うと、その瞬間に取られる可能性もあります(苦笑)。それでも極めに行くのが一番かと。立ちレスをやってもテイクダウンは簡単に取れないし、取ろうとしたところでアナコンダがある。あそこまで特化型の人はいないです。

自分も特化型のスタイルだと思っていますが、それ以上に特化型の選手なので」

──全てがアナコンダで帰結します。

「凄いです。いっぱい、餌がないとあそまで取れないですよね」

──上久保選手が去年の7月にアナコンダを防ぎきりました。あの試合は参考になりますか。

「う~ん、あの手を差し入れて防御するというのはフィジカル差があってデキたことではないかなと思っています。自分があの形まで入られると、極められるかと。なので、あまり参考にはしていないです(笑)」

──では首を取られる瞬間、足を抱えて極める。そんな攻防も起こりえるでしょうか。

「あぁ……そこの線引きが、まだできていないです。自分が仕掛けに行った時が、一番危なくなるでしょうし。防御一辺倒なら、まだ逃げることはできるかなって感じで。攻める瞬間が一番危ないですね。逃げに徹すると、極められないかもしれない。なので首を取られるか。足を取るか。めちゃくちゃ塩試合になるか(笑)」

──付き合わずにポイント勝利を狙うMMAファイターをグラップラーが追い込む。それがProgressの特徴でもあったのですが、グラップラー同士でも勝利を考えると攻め合うという展開にならないこともあると。

「塩試合になる気がします。ハハハハ」

──そんななかアナコンダ以外で注意すべきところは、どこになりますか。

「正座ベースがめちゃくちゃ強いです。下から攻める相手に、ヒザ立ちのベースがめちゃくちゃ強い。そういう場面をよく見ているので、足を取りに行くのも考えていかないと。相当に難しいです」

──正座でポスチャーが強い。これは……視る方がしんどい試合になるかも……。

「そうなんですよね(笑)。そこをどう頑張って崩していくのか。ただ、ヒザ立ちで強いということは分かっているので、切り崩し方は考えています。そこは試合を見ていただいて、お楽しみにという部分です(笑)」

──同時にレッグハンターが、足狙いでない柔術をする。そんな楽しみもあるかと密かに期待してします。

「警戒されるが故に出せるかもしれない。そういう試合になるかもしれないですね。どの試合も別に足を取りたいっていうわけではないので。気が付いたら取っているだけで。だから正座が強いなら、全然違うことをするかもしれないです。逆に自分がアナコンダを取ってしまうかもしれない(笑)」

──おおっ!! 5分3R、最低限2度の仕切り直しがある。2Rでは1度、この違いはありますか。

「めちゃくちゃあります。そこも含めて、色々向いていないな(笑)。相性悪いなって。Progressルールと竹内選手、両方揃って相性がどんどん悪くなる。仮に下から攻めるとしても、1回の仕切り直しなら一度でもバックを取れば挽回、そこから逆転もできます。でも3R全部を引き込むと、6Pが向こうに入っちゃうわけで。その分、取り返さないといけなくりなります」

──相手の背中をつかせて、上から攻めるというのは?

「テイクダウンですよね。そこが怖いんです(笑)。ボディロックでも、どこからでも仕掛けてくるので」

──ではスイープは?

「足を狙って、スイープとかできるのか理想です」

──そのようななか今日は道着の稽古ですが、まぁまぁ取られていることに正直驚かされました。

「普通に取られます。ここにいる黒帯の人たちは、滅茶苦茶強いです。この練習で、僕は創られています。僕のベースはやっぱり柔術だと思っているので。普通に柔術の練習をしていないと。そこは重視しています」

──X-TREME EBINAでは週に何度ほど練習を?

「4、5回ですね。道着が週に4度です」

必殺技を持っているのでハラハラしてもらえると思います

──ではノーギの出稽古は、どこへ。

「それが対戦相手の本拠地のカルペディエム三田で、石黒翔也さんと練習をさせてもらっています(笑)。マンツーマンだったり、ダニーロ・ハマサキ選手や高橋サブミッション雄己選手と練習することも多いです」

──竹内選手がやってくることは?

「ちょくちょく竹内選手もいるようですけど、鉢合わせをすることはないです(笑)」

──対策練習もそのメンバーで行っているのでしょうか。

「いや、どの試合も対策練習はあまりやらないです。相手のことを考えすぎると、自分の良さを殺すことになる。でも、自分を押し通し過ぎると向こうの術中にはまる。それでいて、出さなすぎると塩試合になる。その塩梅が、難しいところです。そこをどうやって調整していくのか。ここが今回の勝負の鍵になる。そう思っています」

──どちらの武器が強いか。同時に武器を使うために、守りが強固でないといけない。

「そこなんです。守りを重視するのか。攻めを重視するのか。ただ向こうの方が、めっちゃ特化しているので。自分の方が調整する側なんじゃないかと思っています」

──Level-Gでライト級王者。今成選手に倒した。そしてProgressのベルトを巻くと、ケージで行われているグラップリングの二冠。サブオンリーとポイント制での王者となります。

「ベルトは強い人と戦うためにある。それがあれば強い人と戦える権利を持てる。それ以上の拘りはないです」

──そして大砲を持つ、竹内選手と戦うと。

「竹内選手は日本人だと、やりたくない相手のトップに位置しています(笑)」

──柔術会場でなく、MMAと一緒に試合が組まれると未だに「打撃がないと地味」という声が挙がります。

「正直、MMAファンの人たちからすると普通のグラップリングだと、MMAよりハラハラ感はないと思います。でも今回の試合はお互い、必殺技を持っているのでハラハラしてもらえると思います」


■視聴方法(予定)
2月26日(水)
午後6時30分~THE 1 TV YouTubeチャンネル

■Breakthrough Combat03計量結果

<Progressフェザー王座決定戦/5分3R>
竹内稔:65.45キロ
須藤拓真:65.4キロ

<フライ級/5分3R>
上田将年:57.1キロ
イ・ジュンヨン:56.6キロ

<バンタム級/5分3R>
竹本啓哉:61.65キロ
トレント・ガーダム:61.5キロ

<フェザー級/5分2R>
寒天マン:66.15キロ
チェ・ハンギ:66.05キロ

<フライ級/5分3R>
山崎蒼空:57.05キロ
ベ・ジョンウ:57.1キロ

<Progress 60キロ契約/5分2R>
神龍誠:60.25キロ
エリック・メネギン:59.8キロ

<Progress 68キロ契約/5分2R>
中島太一:──キロ
大脇征吾:──キロ
※当日計量

<Progress 87.5キロ契約/5分2R>
グラント・ボクダノフ:87.7キロ
二ノ宮寛斗:87.4キロ

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【Breakthrough Combat03】計量終了 現状突破&飛躍へ.顔バレ、マスクマン=寒天マンもしっかりパス

【写真】初の国際戦。その意気込みが、計量台の上から伝わってきた山崎 (C)MMAPLANET

25日(水)に東京都港区のバルビゾン100 1階で明日、会場非公開で開催されるBreakthrough Combat03の計量が行われた。
Text Manabu Takashima

現状突破をスローガンに掲げるBTCの第3回大会も、すっかりとお馴染みとなったMMAとProgressの2つのスタイルが混在する大会となった。大脇征吾と中島太一は当日計量のため、7試合に出場する14人のファイターが計量に臨んだ。そんなかMMAフライ級で山崎蒼空と対戦するペ・ジュンウの姿が計量開始時間になっても会場に見られない。

大会煽り映像で格闘技を始めたきっかけは「朝倉兄弟を見て」と今時のYoung Bloodらしく話しながら、「昇侍との試合を見てスゲェ恰好良いなって思っちゃって。強さに憧れていて、こんな男になりたい。ちょっとぶっ倒したいと思って(笑)」と倒錯した想いと、「同じ階級だし負ける気はしない」という滾りをストレートに発していた山崎。

ペ・ジュンウはこの時点で400グラムオーバーという報が主催者に入っていたが、2時間の計量時間の終了を待たずに山崎は宿泊先に向かった。

それから30分ほど経って姿を見せたペ・ジュンウは足元もおぼつかない様子だったが、57.1キロでクリアしている。

計量中に委細を放っていたのは、ずっとマスクを着用した寒天マンだ。

計量時に体重を少しでも軽くするためにマスクを外して、取材記者のコートで顔を隠して計量台に。そんなギミックを駆使して66.15キロでパス、誰も知っている素顔を再びマクスで隠していた。

なお計量結果は以下の通りだ。


■Breakthrough Combat03計量結果

<Progressフェザー王座決定戦/5分3R>
竹内稔:65.45キロ
須藤拓真:65.4キロ

<フライ級/5分3R>
上田将年:57.1キロ
イ・ジュンヨン:56.6キロ

<バンタム級/5分3R>
竹本啓哉:61.65キロ
トレント・ガーダム:61.5キロ

<フェザー級/5分2R>
寒天マン:66.15キロ
チェ・ハンギ:66.05キロ

<フライ級/5分3R>
山崎蒼空:57.05キロ
ベ・ジョンウ:57.1キロ

<Progress 60キロ契約/5分2R>
神龍誠:60.25キロ
エリック・メネギン:59.8キロ

<Progress 68キロ契約/5分2R>
中島太一:──キロ
大脇征吾:──キロ
※当日計量

<Progress 87.5キロ契約/5分2R>
グラント・ボクダノフ:87.7キロ
二ノ宮寛斗:87.4キロ

■視聴方法(予定)
2月26日(水)
午後6時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル

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【Breakthrough Combat03】チェ・ハンギと対戦、寒天マン「これは僕のメンタルトレーニングです」

【写真】インタビュー中に熱くなってきた寒天マンは、徐々に設定を忘れていきました。それも寒天マンらしさだと思います(C)SHOJIRO KAMEIKE

26日(水)、無観客&配信大会として開催されるBreakthrough Combat03で、寒天マンが韓国のチェ・ハンギと対戦する。
Text Shojiro Kameike

当初チェ・ハンギと対戦予定であった熊崎夏暉が練習中の負傷により欠場し、春日井たけしではなく寒天マンがチェ・ハンギと戦うことになったことは既報どおりだ。春日井は2022年5月のHEATで引退マッチを行った春日井が、その後「寒天マン」として戦ってきた理由とは? さらにチェ・ハンギとの対戦、今後の目標について語り尽くしてくれた。


自分が実際にやっていなかったら選手から信用してもらえない

――今回は寒天マンとして出場するということで、寒天マン選手にお聞きします。

「はい。春日井たけしと寒天マンは別人ですから」

――……まずは今回、ショートノーティスで試合を受けた時の心境から教えてください。

「これは試合というより、僕の個人的なメンタルトレーニングなんですよ」

――メンタルトレーニング、というと?

「マジで試合はしたくないです。でも『試合しないと何も始まらないな』と思って。NARIAGARIの時もそうですが、僕は引退して――いや、僕の友達である春日井さんの意見なんですけどね」

――はい。

「試合は怖いものだし、緊張するし、今まで大怪我もしてきました。でも傷が癒えてきた時に、体が動くうちは動かしたいという気持ちはありました。それと僕は現役の時から、ずっとメンタルトレーニングを勉強してきて、今はスポーツのメンタルトレーニングに関する資格も持っています。今回の試合は自分自身のメンタルトレーニングです。僕のトレーニングのために出ます」

――あくまで友人である春日井選手のお話ですが、現役を引退したあとケージに戻りたいという気持ちを持つ時もあったのですか。

「ありました。でも正直、今はその気持ちが全くないです。僕は自分の身の程を知っているんですよ。寒天練(NAGOYA TOP TEAM=NTT)に強い選手がたくさん来てくれているなか、僕は自分を追い込むような練習はしていません。僕は練習の回し役として、声は出していますけど。

寒天練で僕はもう勝てないです。『自分の強さはこれぐらいだな』って、自分の身の程を知っているから、現役復帰とかは考えていないですね」

――そんななかでNARIAGARIに春日井たけしではなく寒天マンとして出場した理由は……。いろいろな設定を崩すようで申し訳ないですが。

「それも僕のメンタルトレーニングです。格闘技ってメンタルスポーツなんですよ。今まで、いろんなメンタルトレーナーの本を読んできました。野球、水泳、テニス選手などのメンタルトレーナーさんの経験が書かれていて、実績を出されている方々の本を読んで勉強しています。そのなかで共通しているのは、トレーナー自身がそのスポーツをやっているのかどうか。僕は野球選手の気持ちは分かりません。でも格闘家の気持ちは分かる。格闘家には、自分と同じような悩みを持っている選手が多くて。だから現役を引退しても、絶対に選手の気持ちは忘れない。

2022年5月の引退マッチでは笹晋久とドローだった春日井。ではなく寒天マンが出場します(C)MMAPLANET

ただ、セコンドとして口では何とでも言えるけど、自分が実際にやっていなかったら選手から信用してもらえない。次の試合は、僕が自分自身を実験台にします。僕は口で何とでも言うし、自分でも体験したいんですよ。自分ができないことを、セコンドとして選手に言いたくないから」

――……。

「だから次の試合は、僕の個人的なメンタルトレーニングなんです。自分自身を成長させたくて。自分に不快感を与えて、そこから逃げてしまったら成長には繋がらない。不快感から脱するために戦い、乗り越えたら――結果が勝ちでも負けでも――絶対に経験値を得ることができる。

嫌なことから逃げていては、成長はないです。今回も長谷川賢さんから連絡が来たけど、僕たちの練習仲間の中から出場選手が見つかりませんでした。本来、それで終わればいい。でもそこで終わってしまったら現状維持なんですよ。俺は逃げたくなくて、自分が出ることにしました。でも条件は言いました。この期間でバンタム級には落とせないし、相手がその条件を飲んでくれるなら……。自分は逃げていない。これは本当に自分との戦いです」

――プロモーターサイドからは、マスクを着けて試合はできないという条件が出ました。

「はい。そこにこだわりはないです。僕もマスクを着けたまま試合はしたくないので」

――えぇっ!?

「マスクを着けていると周りは見にくいし、マスクの中はすごく痒いし――こんなのを着けて試合していたら危ないですよ。NARIAGARIの試合もキツかったです。ただ、それも『マスクを着けた状態でも自分は試合ができるのか』というメンタルトレーニングでした。

実戦から退いて3年、もうすぐ4年が経ちます。体力は落ちたけど、メンタルが挙がってきたんじゃないかと思っています。あ、寒天マンと春日井たけしは別人ですからね」

――……はい。試合が決まり、対戦相手の試合映像はすぐに視たのでしょうか。

「オーソドックスかサウスポーか、どんな感じの選手か確認したぐらいですね。そこじゃないんですよね。今回は自分との勝負だから、自分に集中する。必要以上に相手の映像は視ないし、研究もしません。

たとえば実力が拮抗しているトップ選手同士の対戦で、戦略によって少しでも展開が変わってくる試合であれば、相手の研究はしないといけない。昔の自分なら、今回も研究し尽くしているでしょうね。不安だから。もちろん今も不安です。大怪我するかもしれない。でも、そういうことじゃないんです。ここでまた研究し尽くしたら、昔の自分に戻ってしまう。それは成長に繋がらない」

――ということは今回の試合に勝って、その後……という流れもないわけですね。

「ない、ないです。自分にはやりたいことがあって、次の目標が決まっています。ただ今は、体が動くうちは動かしたい。あと10年、20年経って『あの時やっておけばよかったな』とは思いたくなくて」

メンタルトレーニングの勉強をしてきて、今は日本の教育に興味がある

――やりたいこと、というのは?

「ずっとメンタルトレーニングの勉強をしてきて、今は日本の教育に興味があるんです。メンタルトレーニングと教育には通じるところがあると思っていて。

今も子供たちの指導をやっている中で、僕自身が気づかされることは多いです。かといって僕が何も知らないのに教育について語るのは、おかしいじゃないですか。だから今、教育に関する勉強するための資料を取り寄せているところです」

――試合の話から逸れてしまいますが、格闘技とメンタルトレーニング、そして子供たちの教育との繋がりは興味深いです。

「僕自身、格闘技を通じて成長させてもらいました。こうしてマスクを被ったり、急なオファーを受けたりしても、格闘技をナメている気持ちなんて一切ない。格闘技って1対1で戦うことにより、人を成長させてくれるもので。他のスポーツにはない力が格闘技にはあると思っています

僕は格闘技を始める前、ずっと自分に自信がなかったです。もともとスポーツは苦手でした。走ることも、つらいことも苦手で。だけど、そんな自分が格闘技なら自分を追い込めました。格闘技と出会って、格闘技で成り上がってやると決めた。不快感と戦いながら格闘技で成長し、今はこうして格闘技一本に絞ることができています。

……ちょっと試合とは関係ない話になっちゃうけど、いいですか」

――もちろんです。

「ウチのジム(HEAT24中川店 寒天FIGHT SPIRIT)では週イチでバク転クラスを設けているんですよ。先日、名古屋に引っ越したばかりの方から問い合わせを頂いて。『息子がバク転をやってみたいから体験させてください』と。でもクラスの前日に親御さんから『体験をキャンセルしたい』という連絡があったんですよね。

引っ越したばかりで息子さんは新しい学校に馴染めず、友達もいなくて、それほど学校に行けていなかったらしいです。学校に行けていないのにバク転クラスに行くのも変だから、体験をキャンセルしたいということでした。

僕はその話を聞いて、それは違うんじゃないかと思ったんです。バク転クラスは、その子自身が参加したいと言ったわけですよね。子供の『挑戦したい』という気持ちを、大人が奪ってはいけない。だから親御さんに伝えました。『体験に来てください。ジムに入るかどうかは関係ないです。挑戦したいという息子さんの気持ちを尊重してほしい』と」

――なるほど。

「学校と同じように、クラスに参加しても初めて会う子ばかりですよ。でもその子は、バク転クラスに来たいと言った。もしかしたらバク転クラスに通って、いろいろ経験することで学校に行けるようになるかもしれない。

で、その子は翌日に来てくれたんですよ。僕も本当に嬉しくて、『よく来てくれた!』とメチャクチャ褒めました。格闘技を通じて挑戦する機会は得られる。別に格闘技でなくてもいい。僕は格闘技しかできないから、さらに教育について勉強して、子供たちに伝えていきたいと考えています。それが僕の第二の人生でやりたいことなんです」

――次の試合は、寒天選手が第二の人生への壁をぶち壊すための試合なのですね。

「そうです。勝とうが負けようが、僕は逃げずに挑戦することで、間違いなく成長します。次の試合は僕のメンタルトレーニングであって、スポンサーもつけません。自分のトレーニングだと言っているのにスポンサーを募集していたら、『何それ!?』となるでしょう。

試合をするにあたって長谷川さんから提示されたファイトマネーは、引退した選手には勿体ないぐらいの金額でした。その気持ちが嬉しかったです。だけど、お金以上のものを――自分の試合を視て『春日井、良かったな。勇気をもらった』と思ってくれる人がいたら、メチャクチャ嬉しいですね」

奥さんからは『体が動くうちは稼げ』と(笑)

――MMAを戦うことに対して、ご家族は心配していませんか。

「……奥さんからは『出ろ!』と言われました。『体が動くうちは稼げ』と(笑)」

――アハハハ。

「NARIAGARIだってキックのトーナメントなのに、奥さんが聞いて『出ない理由はないでしょ』と言われて、急いでエントリーしましたから。あれは奥さんがケツを叩いてくれなかったら、出ていなかったです。しかも言われたのがエントリー締め切りの前日で、『これは試合に出ろ、ってことなんだ』と思いました」

――素敵なお話です。もう1点、お聞きしたいことがあります。同じ大会ではトレント・ガーダム×竹本啓哉という、寒天練に参加しているファイター同士の試合が行われます。

「まさか試合することになるとは思っていなかったけど、僕たちは格闘家ですからね。特にお互い勝ち上がった結果の試合なら、やったほうが良いですよ。たとえばパンクラスのタイトルマッチで透暉鷹と山口怜臣が対戦することになったら、やったほうが良い。格闘家なんだから。僕としてはトレントと竹本君のどちらを応援するということはなくというのはないけど、当日トレントには志村道場の選手がつくので、僕も戦うだけです。

竹本君は試合が決まったら、寒天練のグループLINEから一旦抜けました。それが彼の決意だと思うし、その意志を尊重したい。竹本君もトレントも試合ではベストを尽くして、後腐れなく、また寒天練に戻ってきてほしいですね」

■視聴方法(予定)
2月26日(水)
午後6時30分~THE 1 TV YouTubeチャンネル

■Breakthrough Combat03対戦カード

<Progressフェザー王座決定戦/5分3R>
竹内稔(日本)
須藤拓真(日本)

<フライ級/5分3R>
イ・ジュンヨン(韓国)
上田将年(日本)

<バンタム級/5分3R>
トレント・ガーダム(豪州)
竹本啓哉(日本)

<バンタム級/5分3R>
チェ・ハンギ(韓国)
寒天マン(日本)

<フライ級/5分3R>
ベ・ジョンウ(韓国)
山崎蒼空(日本)

<Progress60キロ契約/5分2R>
神龍誠(日本)
エリック・メネギン(ブラジル)

<Progressフェザー級/5分2R>
大脇征吾(日本)
中島太一(日本)

<Progress87.5キロ契約/5分2R>
グラント・ボクダノフ(米国)
二宮寛斗(日本)

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