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MMA MMAPLANET o ONE ONE FN11 ケイド・ルオトロ トミー・ランガカー

【ONE FN11】ランガカーの足関節は届かず。上からアタックし続けたルオトロが判定でSG世界王座を防衛

<ONEサブミッショングラップリング世界ライト級(※77.1キロ)王座決定戦/10分1R>
ケイド・ルオトロ(米国)
Def.3-0
トミー・ランガカー(ノルウェー)

ルオトロの頭を触りに行くランガカー、ルオトロが突き放す。ルオトロのシングルレッグを切ったランガカーと、ルオトロが組み手争いに。ランガカーが首を触りに来たところでルオトロが崩してグラウンドへ。下になったランガカーがルオトロの右足に外ヒールを仕掛けた。足を抜いたルオトロがランガカーの右足に絡みながらトップに回る。

ハーフガードのランガカーの顔を押してパスを狙うルオトロは、ランガカーが足首を触りに来ると立ち上がる。しばしランガカーの足を捌きながらパスを狙ったルオトロだが、再びガードイン。するとランガカーがルオトロの左足を取る。すぐに足を抜いたルオトロも、ランガカーの右足に外ヒールを仕掛けた。これもランガカーはディフェンスし、ハーフガードで潜る。

右腕を差し上げてプレッシャーをかけるルオトロだが、再び離れてパスを狙う。右足を狙うランガカーに対し、ルオトロは相手の右足を踏んで動きを止める。しかしパスを仕掛けたところで、またもランガカーが右足を取りにきた。ストレートフットロックを潰したルオトロが担ぎパスを仕掛けるも、越えることができない。またもランガカーがハーフガードで守る。

ルオトロの右足首を掴んだランガカー、ルオトロはニースライドパスを狙うも阻まれてしまう。ハーフガード&足関節でペースを握るランガカーに対し、ルオトロは上からアンクルを取りにいくも失敗。すかさずランガカーがヒザ十字からスイープへ。両者の足が絡み合うなか、ランガカーがバックテイクを狙ったとことでルオトロが立ち上がる。しかし動くとランガカーがカウンターで足を取りに来る。

残り1分、ランガカーは背中を着けて足を利かせ続ける。強引にパスからランガカーの左腕を取りに行ったルオトロだが、全てランガカーに阻まれてしまった。

ルオトロのアタックに対して全てといっていいほど足関節のカウンターを合わせていったランガカーと、パスを仕掛け続けたルオトロという構図に。裁定はジャッジ3者がルオトロの勝利を支持し、ルオトロがSG世界王座の2度目の防衛に成功した。


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MMA MMAPLANET o ONE ONE FN11 イリャ・フレイマノフ キック タン・カイ タン・リー

【ONE FN11】ダウン応酬もフレイマノフがヒザ、ヒジからのRNCでゾルツェツェグを仕留める

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
イリャ・フレイマノフ(ロシア)
Def.1R2分18秒 by RNC
シネチャグタガ・ゾルツェツェグ(モンゴル)

サウスポーのゾルツェツェグが低い体勢から左ストレートで跳びこんだ。フレイマノフは左右のローから、右スピニングバックキック。ゾルツェツェグは左フックを効かせて、ダウンしたフレイマノフにパウンドを浴びせる。立ち上がったフレイマノフに対し、左腕を差し上げたゾルツェツェグが、リングのコーナーに押し込みながら投げでテイクダウンを奪う。

立ち上がったフレイマノフにシングルレッグで組んだゾルツェツェグだが、再びテイクダウンを奪うことはできず。フレイマノフが首相撲からのヒザでダウンを奪う。すぐさまマウントに移行したフレイマノフが、左右のヒジを連打で当て、背中を見せたゾルツェツェグからRNCでタップを奪った。

勝利後、フレイマノフはコーナーに昇ってベルト挑戦をアピール。試合後のインタビューではフェザー級王者タン・カイではなく、7月14日にタン・カイに挑むタン・リーの名前を連呼した。


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MMA MMAPLANET o ONE ONE FN11 ジャレミー・ミアド マンスール・マラチェフ

【ONE FN11】ストロー級にダゲスタンの脅威現れる。マンスール・マラチェフ、ミアドをダース葬

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
マンスール・マラチェフ(ロシア)
Def.1R4分31秒by ダースチョーク
ジャレミー・ミアド(フィリピン)

左ジャブを伸ばすミアドに対し、マラチェフはスピニングバックフィストスピを繰り出し人ダブルレッグへ。リフトして倒したマラチェフは、ミアドはウィザーで立ち上がる。ヒザを狙いつつ離れたミアドが、左フックを当ててダウンを奪う。すぐに立ち上がったマラチェフは組んでボディロックへ。そのままテイクダウンを決めると、ミアドがクローズドガードを取る。

ニーシールドを蹴り上げのミアドだが、マラチェフはスペースを与えず潰してトップをキープする。パスを決めたマラチェフに対し、背中を預けた立ち上がったミアドが胸を合わせて離れる。ミアドはテイクダウン狙いを切って右カーフ、アッパーが空を切りマラチェフがダブルレッグを決めた。足を束ねて、コーナーに押し込んだマラチェフがヒザ眼目に入れ、起き上がろうとしたミアドを一瞬にしてダースに捕らえる。

反転して絞めあげたマラチェフがタップを奪い、ONE初陣で一本勝ち。「インスタでチャンピオンにテキストを送ると、『まずこの試合に勝て』と返事された。挑戦する準備はできている。チャンピオンが受けなくても、次の試合を戦う。誰が来ても自信は十分にある」と勝者話した。


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MMA MMAPLANET o ONE ONE FN11 アルテム・ビュラク クォン・ウォンイル ファブリシオ・アンドラジ

【ONE FN11】ビュラクのバックから逃れたクォン・ウォンイルが腹攻めから右ストレートでKO勝ち

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
クォン・ウォンイル(韓国)
Def.2R3分57秒by KO
アルテム・ビュラク(ロシア)

ジャブから右アッパーのクォン・ウォンイルに対し、ビュラクはダブルレッグでテイクダウンを奪いスクランブルでバックに乗る。スタンドの四の字フックからビュラクは殴ると、クォン・ウォンイルがヒザをついてグラウンドへ。すぐに仰向けとなったビュラクは、殴りながらRNCの機会を伺う。上体を起こしたクォン・ウォンイルだが、前方に落とすことはできず座った形でボディトライアングルを許した状態に。

体を振るクォン・ウォンイルに対し、しっかりと背中に乗るビュラクが位置を修正しつつバックを取り続ける。残り1分40秒、自ら着地したビュラク。離れたクォン・ウォンイルがボディショットからワンツーを伸ばす。さらに右アッパー、左ボディフックのクォン・ウォンイルが右エルボーを繰り出す。左ボディを続け、右を伸ばしたクォン・ウォンイルが右エルボー、左フックとスタンドで挽回し初回終了を迎えた。

2R、に右フックから右アッパー、テイクダウン狙いを許さず左ボディを入れたクォン・ウォンイルが、スピニングバックフィストをかわす。直後に左ボディを受けたビュラクが効かされて、テイクダウン狙いも切られる。急がず三日月、左ボディ、ヒザ蹴りと攻勢のクォン・ウォンイルだが、ビュラクも左を返す。クォン・ウォンイルは右ヒジから、左ボディフックを入れると左ハイへ。

さらにボディとヒジの対角線コンビで攻めるクォン・ウォンイルだが、腹を守った構えから組んだビュラクが即バックに回る。キープできなかったビュラクは、ボディにパンチ、ヒザを引き続き受けると右ストレートで後方にダウンをする。懸命に組みに行ったビュラクをヒザで倒したクォン・ウォンイルが、追撃のパウンドでTKO勝ちを決めた。

「僕がベストボクサー、タイトルに挑戦させてくれ」とアピールしたクォン・ウォンイルは5万ドルのボーナスを手にし、「ジムを創ってプリティボーイは終わったという人がいたけど、俺は絶対にあきらめない」とファブリシオ・アンドラジへの挑戦をアピールした。


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MMA MMAPLANET o ONE ONE FN11 ウ・ソンフン フー・ヤン

【ONE FN11】初回にダウンを奪ったフー・ヤンが、その後は流れを掴んだウ・ソンフンにスプリット勝利

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
フー・ヤン(中国)
Def.2-1
ウ・ソンフン(韓国)

ワンツーの右を振るい、シングルレッグからロープにウ・ソンフンを押し込み、ボディロックテイクダウンを決めたフー・ヤン。スクランブルで持ち上げ、対角線のコーナーまで走ったフー・ヤンが、もう一度テイクダウンを決める。すぐに立ち上がったウ・ソンフンはウィザーで耐え、離れ際にヒザからワンツーを受けそうになる。離れて右フックを当てたフー・ヤンがダウンを奪うと、立ち上がったウ・ソンフンを振り回してヒザとパンチを振るっていく。

一旦、距離を取ったフー・ヤンが左フック、さらにワンツーを打っていく。ウ・ソンフンも右を返し、フー・ヤンの動きが落ちる。と右フックにダブルレッグをウ・ソンフンが合わせてテイクダウンから即バックへ。ワンフックのウ・ソンフンはロープに頭をつけてバランスを取り、フー・ヤンが半身で守る。エルボーを受けても、腕を差し上げてスクランブルから立ち上がったフー・ヤン――直後のパンチの交錯で頭が当たり、ウ・ソンフンがインターバルを要求した。

再開後、サウスポーから左ミドルを蹴ったウ・ソンフンだが、フー・ヤンは左右のフックを振るっていく。ウ・ソンフンの跳びヒザが空を切り、フー・ヤンがフックを狙ったところで時間となった。

2R、ウ・ソンフンが左ミドル、パンチの打ち合いのなかで蹴りを交える。フー・ヤンも左ハイを繰り出すが、とにかく近距離でフックを打ち合う。このなかでフー・ヤンがダブルレッグでテイクダウンを決めるが、ウ・ソンフンは立ち上がる。続くテイクダウン狙いを切り返したウ・ソンフンがトップへ。スクランブルからバックに回る。前方にフー・ヤンを崩したウ・ソンフンが両足をフックしてRNCへ。立ち上がったフー・ヤンは、手首を掴んで耐えつつグラウンドへ。

胸を合わせたフー・ヤンが立ち上がり、ウ・ソンフンのシングルを切って左右のフックへ。ウ・ソンフンはジャブから右を当てるが、フー・ヤンが右フックを狙う。手数が減り、動きが落ちる中でも両者、攻める姿勢を持ち続ける。フー・ヤンが左アッパー、ウ・ソンフンはワンツーから組んでバックへ。正面を向いたフー・ヤンはウィザーで凌ぎ、離れたウ・ソンフンにボディを入れる。ウ・ソンフンも最後の連打を見せ、2Rが終わった。

最終回、ウ・ソンフンが右カーフを蹴りジャブから右を狙う。フー・ヤンの右を額で受け、左リードフックを打ち込む。ここでフー・ヤンが粘ってフックを繰り出し、右オーバーハンドも、かなり勢いは落ちている。下がるようになったフー・ヤンは、カーフを蹴られて大振りの右が空振りに。足も使いつつ、精度を上げたウ・ソンフン。パンチの距離になるとフー・ヤンが負けん気を見せるので、この辺りでテイクダウンが欲しい。ウ・ソンフンは組みにはいかずカーフとジャブで試合を組み立て、疲れたフー・ヤンが右を返す。相打ちのような形から、攻撃を続けたフー・ヤンが右を当て、左に続ける。ウ・ソンフンも打たれると、打ち返す根性ファイトのなかでパンチを纏められても、手を広げて大丈夫だとアピール。

フー・ヤンはボディから右オーバーハンド、左フックと打ち合い上等の距離で思い切りパンチを振るう。ウ・ソンフンの右スピニングバックフィストをダックでかわしたフー・ヤンが右を狙ったところでタイムアップに。

ダウンを奪われながら、流れとしてはウ・ソンフンの試合だったが――インパクトの一点で、フー・ヤンという裁定も有りうる。結果、スプリットでフー・ヤンが凱歌が挙がった。


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【ONE FN11】ランガカー戦、ケイド・ルオトロ「ムエタイのメッカで柔術を披露するなんてワクワクするね」

【写真】柔術を競技者のモノだけでない競技にする。それが若き世界王者の使命だ (C)MMAPLANET

これから3時間後、10日(土・現地時間)にタイはバンコクのルンピニースタジアムで大会がスタートを切るONE Fight Night11。同大会でONEサブミッショングラップリング世界ライト級王者ケイド・ルオトロがトミー・ランガカーの挑戦を受ける。

柔術を誰が見ても楽しめるスポーツに引き上げ、五輪スポーツに昇華することをミッションとする若き世界チャンピオンは、自らの防衛戦の1週間前に行われたムンジアルで、兄タイに同行――ばかりか、最後の2週間を道着の練習にあてていたという。


――ムンジアルでタイと一緒にいたようですが、バンコクに入ったのはいつですか。

「昨日の朝だよ(※インタビューは7日に行われた)。タイがワールドに出ていたから、日曜日にトーナメントが終わり、その日の夜に飛行機に乗ったんだ」

――次の週に自らの防衛戦が控えていても、タイに同行しないという選択はなかったのですね。

「もっと早くバンコクに来たいという気持ちはあったよ。時差ボケを解消し、リラックスできる時間を持ちたかった。でも僕らはずっと一緒に戦ってきたから、タイのコーナーに就かないという選択はなかった。僕が戦う時は、タイがいてくれる。タイが戦う時は僕が傍にいる。ノーチョイスだよ」

――タイの銅メダル獲得という結果は、どのように捉えていますか。

「パフォーマンスが悪いわけではなかったけど、満足はしていない。接戦で世界王者のジャンセン・ゴミスに遅れを取り、ジャンセンのトーナメントになった。でもタイは勝てていた。戦略的にしてやられたんだ。技術的にシリアスな敗北じゃない。僕らは絶対に来年、道着でも世界チャンピオンになる」

――IBJJFのポイント柔術は、緻密な計算と正確な判断力が求められ、相当に高度な駆け引きが存在すると思います。

「常にマインドゲームになるね。準決勝でタイは負けたけど、ポイントを失った後はずっとダブルカラーグリップでホールドに徹された。あんな動きのない試合を見ていると、自分のために勝負にこだわるんじゃなくて、もっとアクディブさを求め、皆が喜ぶ試合をしないとって思ってしまう……けど、それは僕の考え方であって、皆がそういうわけじゃないことは理解しているよ。

タイはそれを言い訳にしないけど、去年のワールドからトータルで5、6回しか道着の練習をしていなかったんだ。逆を言えばほとんど準備なしで、あれだけできるんだから大したものだよ。ちょっとしたケガもあったからスパーリングでなく、技術練習が主だった。それ以外は心肺機能系のトレーニングをしたぐらいで。だから、来年は1カ月半は準備期間を取り、絶対にワールドでポディウムの頂点に立つつもりだ」

――サブミッショングラップリングの王座防衛戦前に、道着の練習に付き合うことに関してメリットを見つけ出すことはできますか。

「なんか、昔を思い出すような感覚だった。僕らは3歳から柔術を始めて14、15歳まで、道着しかやってこなかったからね。レッグロックすら、やってこなかった。16歳でプロになり、ノーギで戦う機会が増えたから、道着に専念した時代を思い出すことができた。そしてあの日々で身に着けたモノは、何一つ失っていなことが分かった。そうやって考えると、こういうブレイクが時々あることは良いんじゃないかな。でも、タイトル戦の前じゃない方が良いのは事実だよ(笑)。

もっと防衛戦に集中したキャンプがあった方が良いし。それでも、毎日のように自分がこの大切な舞台に立つことを想う浮かべ、しっかりと集中することはできた」

――ではトミー・ランガカーの印象を教えてください。

「とてもタフで、フレキシブルだ。マテウス・ガブリエルに似たところもあるけど、フィジカルは彼より強い。ONEでの試合のなかで、一番タフな一戦になるだろうね。トミーは道着柔術をしっかりとやり込んできた選手らしく、背中をマットにつけて仕掛けてくるに違いない。それがレッグロックなら、レッグロックに付き合う。スクランブル戦をしてくるようだと、スクランブルに応じる。トミーも去年のADCC以降、ノーギに力をいれていて僕のベルトが欲しいんだろうけど、それは無理な話だよ」

――トミーがスクランブルゲームをしてくるとは、想像しがたいです。トミーのガードからの仕掛けと、ケイドのトップゲームの真っ向勝負。そんなノーギ柔術が見られるのではないかと期待しています。

「そうなるだろうね。彼のガードは柔軟で、パスガードからサブミッションという流れを創るのは、なかなか厄介だ。ただ、どれだけ仕掛けてくるか……だね」

――B-TEAMで10日ほど練習してきたようですが、そこは気になりますか。

「いや、気にしないよ。B-TEAMにいたのは、フィニッシュ能力を高めようということだろう。きっと対策練習もしっかりとやってきているはずだ。でも、まぁそれが通じるのかお手並み拝見だよ」

――今回はケージでなく、リングが使用されます。ロープの外、エプロンの存在などまたケージとは違った環境で戦うことになります。そしてレフェリーの介入も増えるでしょう。

「ムエタイのメッカで、柔術を披露するなんてワクワクしちゃうね。数多くの伝説が生まれたルンピニースタジアムで、サブミッショングラップリングのタイトル戦を戦うことは歴史の1ページを刻むことになる。とても光栄に思っているし、責任も感じている。リングで試合をすることも、凄く興味深いよ。

僕は人生でたったの一度もリングで試合をしたことがない。実際、リングで戦うことで何が起こるのか、僕はまだ分かっていない。とにかく、リングを自分の庭ように戦いたいね(笑)。そして、皆が納得する試合がしたい」

――ケイドなら面白い試合をする。そんな風な期待がプレッシャーになることはないですか。

「勝つか、負けるか。そういうことでナーバスになることも、期待されることがプレッシャーになることもないよ。僕が目指しているのは家族や友人だけでなく、誰もがエキサイトできる柔術にすることだから。どの状況でも、積極的に動いて極める。それが僕のやるべきことだからね」

■放送予定
6月10日(土・日本時間)
午前9時00分~ABEMA格闘チャンネル

■対戦カード

<ONEムエタイ世界ライト級選手権試合/3分5R>
[王者]レギン・アーセル(オランダ)
[挑戦者] ドミトリー・メンシコフ(ロシア)

<ONEサブミッショングラップリング世界ライト級(※77.1キロ)王座決定戦/12分1R>
[王者]ケイド・ルオトロ(米国)
[挑戦者] トミー・ランガカー(ノルウェー)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
イリャ・フレイマノフ(ロシア)
シネチャグタガ・ゾルツェツェグ(モンゴル)

<キック・フェザー級選手権試合/3分3R>
スーパーボン・シンハマウィーン(タイ)
タイフン・オズカン(オランダ)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
ジャレミー・ミアド(フィリピン)
マンスール・マラチェフ(ロシア)

<キック・ライト級/3分3R>
ニキー・ホルツケン(オランダ)
アリアン・サディコビッチ(ドイツ)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
アルテム・ビュラク(ロシア)
クォン・ウォンイル(韓国)

<ムエタイ女子ストロー級/3分3R>
アンバー・キッチン(英国
マルティニ・ミケレット(イタリア)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
フー・ヤン(中国)
ウ・ソンフン(韓国)

<キック・ヘビー級/3分3R>
ラーデ・オバチッチ(セルビア)
グト・イノセンチ(ブラジル)

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【ONE FN11】ケイド・ルオトロに挑戦、バイキング柔術Gen.2代表トミー・ランガカー「二重の喜び」

【写真】 LA、車の中からインタビューに応対してくれたランガカー──感謝です(C)MMAPLANET

10日(土・現地時間)にタイはバンコクのルンピニースタジアムで開催されるONE Fight Night11でONEサブミッショングラップリング世界ライト級王者ケイド・ルオトロにトミー・ランガカーが挑戦する。

北欧ノルウェーから世界を舞台に戦う柔術家ランガカーは、IBJJF柔術の最高峰ムンジアルに挑み続けてきたが、今年は王座挑戦の1週間前ということで回避した。メダル獲得、世界最強の誉れを目指し出場料、遠征費を自ら捻出して戦う競技柔術の最高峰と、プロとしてファイトマネーを手にする戦いに臨む際、彼の内面にはどのような変化があるのか。

ケイド戦を前にアマ柔術とプロ柔術の立ち位置の違いをランガカーは、非常に丁寧に話し、北欧柔術界及びMMA界のレジェンドの今に言及した。


――トミー、ONEサブミッショングラップリング世界王座挑戦を1週間後に控え、今LAにいるということですが──ムンジアルには出場していないですよね(※取材は6月3日に行われた)。

「生徒やガールフレンドがムンジアルに出場していて、僕もLA近辺の柔術アカデミーでトレーニングを続けているんだ。LAの前には10日間、テキサス州オースチンのB-Teamで練習してきたよ」

──ムンジアルは柔術家にとって最大のトーナメントです。トミーも常にピラミッドで戦ってきました。ただし、今回はONEの世界戦を優先したということでしょうか。

「その通りだよ。黒帯になってから、ずっとムンジアルで戦ってきた。今回はONEから世界戦のオファーがあって、最初は両方で戦えないかと考えた。でも、ベルト奪取の機会を優先してムンジアル優勝は来年狙うことにしたんだ」

──ONEのベルトはムンジアル参加を見送る価値があるモノなのでしょうか。

「そういうことじゃないよ。ムンジアル優勝もONEのベルト奪取も、凄く意味のある事だ。ムンジアルで勝つことは、柔術を始めてからずっと僕の夢だった。と同時に、その夢は来年でも達成できる自信があるからね。ここはONE述べるとを獲りに行こうと決めたんだ」

──柔術家がプロアスリートとしてファイトマネーを手にして戦うステージが得られるようになった今、メダルの獲得を目指して戦う場合と、お客さんを納得させるパフォーマンスが必要なプロ興行で試合に挑む時と心持ちの違いはありますか。

「ONEは柔術をプロステージに引き上げようとしてくれている。その場に、最初の世代として出場するのはとても光栄なことだよ。ピュア柔術がプロショーで組まれる機会は、とても重要だ。もちろん、試合に出て収入を得られるようになったことを含めてね。競技者として試合に出て、生活できる環境が柔術家にはなかったから。こういう機会が増えれば、柔術家も自分のトレーニングに集中できるようになる」

──ところでトミーは過去1年、道着柔術、ADCCのポイントのノーギ、さらにONEのサブオンリーの試合に出ています。普段のトレーニングでコアとなるのは、どのルールを想定しての練習になるのでしょうか。

「そこが少し難しい点ではあるけど、柔術家として重きを置いているのはしっかりとポジションをとってサブミッションを狙うこと。ただし、出場する試合のルールに合わせた練習は当然のように必要になってくる。そして、常にルールに対応できているかといえば、ここが簡単なことじゃない。

だから、ルールに合わせて頭も整理して戦う必要があるんだけど、それもこれも柔術は競技としての歴史は決して長くないことが要因になっているからだよね。エキサイティングさと公平さをどの大会運営陣が求めていることには、違いないと理解している。その結果として、競技が進化することは大歓迎だよ」

──ノーギ柔術も柔術という考えもありましたが、今やIBJJF柔術とノーギ&サブオンリーはもう別モノにしか思えないです。トミーはどのように考えていますか。

「ノーギもまだ柔術の一部だという想いは、僕にはある。IBJJFはスコア柔術を追求してきた。それはポジションを奪ってドミネイトすることを重視しているからだ。テイクダウンポイントがあるのも、その表れだろう。ただし、ポイントがあることでゲームに徹する競技者がいることは絶対的に否定できない。

だから技術的に最高の柔術家が、最高のゲームプランを忠実に実行した柔術家に敗れることもある。それでも、根っこの部分で柔術とグラップリングは繋がっているし、ここもまだ競技の歴史が少ないからハッキリしないんじゃないかな」

──IBJJF柔術がコンバットスポーツとして画期的だったのは、ポイントはなくともディフェンス能力の高さを評価していることかと。その一方でONEのサブミッショングラップリングはレフェリーがアクションを求め、試合に介入することが非常に多いです。

「柔術はアート・オブ・マーシャルアーツ。サバイブすることが、主目的にある。ただ、プロスポーツとして試合が組まれるなら、試合を見ている人のことを考えないといけない。そういう人たちはアクション、アタック、何かしらの動き、そしてスピーディーさを求めている。皆が柔術の練習をしているわけじゃないからね。柔術の奥深さ、ディティールを理解していない人が興味を持つ試合をプロのステージで求められるのも、当然だしね。だからハイペースで、ハイリスクな試合を提供しようとする。護身を基本としたトラディショナルな柔術競技と、プロフェッショナル柔術はそれだけ大きな違いがあるんだよ」

──下からの仕掛けが、柔術のダイナミズムでもあるのに。すぐに立たせると立ちレスの時間が増えてしまって……「どうなの?」と正直思います。

「対戦相手に触らないでガードを取ることは認められない。すぐにアクションを起こさないと、ブレイクが掛かる。実は僕も前の試合で、そういうことがあった。ガードをとっても、相手がグラウンドに応じないとスタンドに戻ることになる。

正直、もう少しガードワークを創る余裕を与えてほしいとは思うよ。レスリングじゃないという意見も分かるよ。と同時にテイクダウンのダイナミズムも求めているんだろうね。まぁ、これからどうなっていくのか。今は試行錯誤の時期でもあるはずだ。そういう疑問の声が聞かれることが、ONEのサブミッショングラップリングの成長に繋がるに違いない」

──素晴らしくポジティブな意見、ありがとうございます。とはいえ今回の世界戦。ケイドとトミーの試合は寝技で勝負できる者同士、どちらが上になろうがブレイク無用かと。

「凄く楽しみだよ。ケイドと僕のマッチアップは、凄く手が合うだろう。何より、世界一の選手と戦うのだからワクワクしている。ケイドはONEの世界王者というだけでなく、ADCCウィナーだからね。77キロの世界最強の選手がケイドで、しかも僕は彼のスタイルが大好きなんだ。だから二重の喜びだよ。僕らの試合は思い切りぶつかり合う、真っ向勝負でファンにも喜んでもらえるはずだ」

──ケイドはスクランブルが多いですね。彼の動きに付き合うのか、自分のペースで戦うのか。

「確かにケイドは爆発力があって、アクションが多い。それは彼が相手のリアクションを確かめているからでもあるんだ。そして相手が待って戦うようだと、より動きが増えてフィニッシュに近づく。そんなケイドと戦うと、僕の経験が大きくモノをいうだろう。この世界のベストファイターと戦い続けてきたことで、僕にはレジメが存在する。

彼はこれまでになく我慢を強いられることになる。そんな彼を仕留めるんだ。ケイドとの試合で、僕はノルウェーの柔術の強さを示したい。北の果てには、僕らが磨いてきた柔術が存在する。そしてベルトをノルウェーに持ち帰るよ」

──日本では柔術界の人々よりも、MMA界の人間はノルウェーといえばユノラフ・エイネモ、ヨアキム・ハンセンを思い浮かべることが多いと思います。ですからIBJJFのシーンでトミーとエスペン・マティエセンが台頭してきた時には我々の世代はワクワクしました。

「おお、日本のファンにとってもそうなんだ!! 2人はレジェンドだよ。僕の柔術キャリアは、彼らを追いかけることから始まった。ノルウェーの柔術界のロールモデルだよ」

──よりストリートファイターでしたが……(笑)。

「アハハハハ。ヨアキムはそうでもないけど、ユノラフはノルウェーの柔術界と繋がりも持っていた。でも、2年前に漁船を購入してオスロから北の街に引っ越してしまったんだ」

──えぇ!! ユノラフは漁師になったのですか。

「そうなんだ(笑)。でも、それまで釣りもしたことがなかったはずだよ(笑)。ユノラフとは時々、話すことがあったけど──レジェンドなのに、本当に面白い人で(笑)。今は毎日、魚を獲って相当に儲けているって聞くよ。ヨアキムとは会ったことはないけど、あの2人は僕らのヒーローだった。僕やエスペンはヨアキムやユノラフのようになりたくて、努力してきたんだ。でも、日本の人から2人の名前が聞かれるなんて、凄くファンタスティックなことだよ」

──こちらこそ、ユノラフの近況が聞けて嬉しかったです。では最後に日本のファンにメッセージをお願いします。

「何だろう……。そうだ、日本の柔術家の皆にノルウェーに来て練習をしてほしい。いつだって大歓迎するよ。そして日本にいつか行ってみたい。イゴール・タナベにPolarisで負けたリベンジをしないといけないしね(笑)」

■放送予定
6月10日(土・日本時間)
午前9時00分~ABEMA格闘チャンネル

■対戦カード

<ONEムエタイ世界ライト級選手権試合/3分5R>
[王者]レギン・アーセル(オランダ)
[挑戦者] ドミトリー・メンシコフ(ロシア)

<ONEサブミッショングラップリング世界ライト級(※77.1キロ)王座決定戦/12分1R>
[王者]ケイド・ルオトロ(米国)
[挑戦者] トミー・ランガカー(ノルウェー)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
イリャ・フレイマノフ(ロシア)
シネチャグタガ・ゾルツェツェグ(モンゴル)

<キック・フェザー級選手権試合/3分3R>
スーパーボン・シンハマウィーン(タイ)
タイフン・オズカン(オランダ)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
ジャレミー・ミアド(フィリピン)
マンスール・マラチェフ(ロシア)

<キック・ライト級/3分3R>
ニキー・ホルツケン(オランダ)
アリアン・サディコビッチ(ドイツ)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
アルテム・ビュラク(ロシア)
クォン・ウォンイル(韓国)

<ムエタイ女子ストロー級/3分3R>
アンバー・キッチン(英国
マルティニ・ミケレット(イタリア)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
フー・ヤン(中国)
ウ・ソンフン(韓国)

<キック・ヘビー級/3分3R>
ラーデ・オバチッチ(セルビア)
グト・イノセンチ(ブラジル)

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