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【Shooto】日中対抗戦 7対7のカード決定!現世界フェザー級王者SASUKE、エフェヴィガ、ソルトらが参戦

【写真】昨年末に世界王座を防衛したSASUKEが対抗戦の大将戦に登場(C)MMAPLANET

5月19日(日)、東京都港区のニューピアホールで開催されるプロフェッショナル修斗公式戦昼夜大会の第2部=修斗×YFU 7対7 日中対抗戦の全対戦カードが発表された。
Text by Takumi Nakamura

今大会で組まれた修斗と中国のMMA団体=YFU武林笼中对による対抗戦。女子2試合を含む、以下の7試合が決定した。

フェザー級:SASUKE×ホワーン・ユエロア
ライト級:エフェヴィガ雄志×アーイージアコ・アーケンビエコア
女子ストロー級:ソルト×ハイライ・ウーシャアモー
バンタム級:川北晏生×ドウ・ガーシュエ
ウェルター級:西條英成×ジャン・シイジェン
フライ級:中池武寛×ゾウ・ジンボウ
女子ストロー級:新谷琴美×リー・グワーンジェン


この中でも最注目はやはり大将戦、修斗世界フェザー級王者SASUKEとユエロアによる一戦だろう。2023年のSASUKEは3月に飯田健夫をスピニングバックエルボーでKOして王座を防衛すると、2年連続となるRoad to UFC出場へ。

キム・サンウォンとの準々決勝では初回をリードしたものの、2Rにサンウォンの右ストレートを浴びてTKO負け。SASUKEのRoad to UFC挑戦は2年連続初戦敗退という結果に終わった。12月には修斗に戻り、田中半蔵をパウンドアウトして2度目の王座防衛に成功すると、2024年の初戦を迎えた。

そのSASUKEと対戦するユエロアはプロ戦績10戦9勝1敗、打撃格闘技をバックボーンに持ち、ローを散らして右ストレートにつなげるストライカータイプ。唯一の敗戦は昨年10月に元UFCファイターのレジナルド・ヴィエイラにギロチンチョークを極められて喫したものだ。

サンウォンの右一発で苦杯をなめさせられているSASUKEにとっては、ユエロアの右に警戒しつつ、どうユエロアを攻略するか。サンウォン戦での教訓が試される一戦になった。

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MMA o Road to UFC UFC 原口伸 安藤達也 小崎連 本野美樹 松井斗輝 河名マスト 透暉鷹 野瀬翔平

【UFC】Road To UFC シーズン3出場選手発表!

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UFCとの契約を争う「Road To UFC シーズン3」の出場選手が発表されました。今年は5月18日、19日に上海のUFCパフォーマンス・インスティチュートにて開催され、トーナメントの無い階級のワンマッチも行われます。

【フェザー級】
原口伸(BRAVE)
安藤達也(フリー)
河名マスト(ロータス世田谷)

【バンタム級】
野瀬翔平(マスタージャパン福岡)
小崎連(リバーサルジム久喜WINGS)
中西透暉鷹(ISHITSUNA MMA)

【フライ級】
松井斗輝(THE BLACKBELT JAPAN)

【女子ストロー級】
本野美樹(AACC)

【非トーナメント戦】
雑賀“ヤン坊”達也(DOBUITA)

各大会のチャンピオン、チャンピオン経験者、若手の有望株がズラッと並ぶラインナップ。今年は誰がUFCとの契約を掴むのか。詳細は追って!
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AB Gladiator K-1 News o Road to UFC UFC イ・ジョンヨン キム・ハンスル シエ・ビン ジェカ・サラギ ソ・イェダム チェ・ドンフン パンクラス ルエル・パニャレス 三浦彩佳 原口伸 安藤達也 小崎連 本野美樹 松井斗輝 透暉鷹 野瀬翔平

Road To UFCシーズン3・5月18・19日に行われる4階級トーナメントの全試合発表。ワンマッチにパンクラスライト級王者ヤン坊出場。

jp.ufc.com

男子フライ級(56.7kg以下)
ジー・ニウシュイエ(中国) vs. チェ・ドンフン(韓国)
ジョン・アルマンサ(フィリピン) vs. アンガド・ビシュト(インド)
松井斗輝(日本) vs. ルエル・パニャレス(フィリピン)
キルー・シング・サホタ(インド) vs. イン・シュアイ(中国)

昨年の決勝で鶴屋1RKO負けしたニウシュイエが今年も出場。一回戦の相手のドンフンは、GLADIATORのフライ級トーナメントに出場していたが、Road To UFC出場が決まり離脱が発表されていた。

男子バンタム級(61.2kg以下)
ユ・スヨン(韓国) vs. 野瀬翔平(日本)
ダーエミィスウ・ザウパースー(中国) vs. 小崎連(日本)
キム・キュサン(韓国) vs. 中西透暉鷹(日本)
バーエゴン・ジェライスー(中国) vs. TBD

バーエゴンは昨年のRoad To UFCにも出場し、一回戦で上久保に判定負け。相手は英語版だと同じ中国のLi Yunfengとなっている。ビザの問題のため、直前の欠場選手の場合、中国国内の選手に限定される模様。

男子フェザー級(65.8kg以下)
原口伸(日本) vs. ホン・ジュニョン(韓国)
ズー・カンジエ(中国) vs. 安藤達也(日本)
河名真寿斗(日本) vs. ソン・ヨンジェ(韓国)
シエ・ビン(中国) vs. ハミド・アミリ(アフガニスタン

シエ・ビンは2021年にコンテンダーシリーズ出場。2022年のRoad To UFCに出場したが、一回戦で優勝したイ・ジョンヨンにガードからの腕十字で秒殺一本負けした。アフガニスタンのアミリはアフガン国内で9戦全勝の20歳。

女子ストロー級(52.2kg以下)
ホアン・フェイル(中国) vs. 本野美樹(日本)
フォン・シャオツァン(中国) vs. キラン・シン(インド)
プリヤ・シャルマ(インド)vs. ドン・フアシャン(中国)
シー・ミン(中国) vs. ソ・イェダム(韓国)

フォン・シャオツァンは前戦で本野に勝っており、2年前には本野と対戦するフェイルとも対戦し勝利。イェダムはパンクラス三浦彩佳に判定負け、2022年のRoad To UFCではワンマッチで現UFCファイター・K-1にも出場したヨセフィン・ノットソンと対戦し判定負けしている選手。

非トーナメント戦
女子フライ級
ワン・ツォン(中国) vs. パウラ・ルナ(ペルー)

女子フライ級
ヤン・チーフイ(中国) vs. リサ・キリアコウ(オーストラリア)

ウェルター
バテボラティ・バハテボラ(中国) vs. キム・ハンスル(韓国)

ライト級
キ・ウォンビン(韓国) vs. 雑賀達也(日本)

ワンマッチ4試合も発表。いずれもトーナメントが実施されない階級で、勝ち方によっては本戦契約の可能性もある試合となる。

パンクラスライト級王者のヤン坊が出場。相手のウォンビンはGLADIATOR王者で、2021年のRoad To UFCでは一回戦で鹿志村をパウンドアウトしたが、準決勝でインドネシアのジェカ・サラギにまさかのKO負け。昨年も出場したものの、パンチでダウンを奪った後に後頭部にパウンドを入れてしまい反則負けで敗退となっている。

ウェルター級ワンマッチ出場のハンスルは昨年もワンマッチに出場しKO負け。今年1月のTOP BRIGHTSでグレイソン・チバウ戦が組まれていたが欠場した。相手のバハテボラは昨年ライト級一回戦でウォンビンの後頭部パウンドで反則勝ちしたものの、準決勝の原口戦では体重オーバーで失格となっている。

試合は18日と19日に振り分けられ、アジア圏のプライムタイム(昨年と同じなら日本時間19時開始)に行われる。

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45 AB Black Combat Brave CF DEEP GFC Gladiator Grachan LFA MMA MMAPLANET NavE o ONE RIZIN Road to UFC Road to UFC2024 TOP FC UAEW UFC アリ・モタメド イ・チャンホ イ・ミンヒョク ソ・ユダン ダールミス・チャウパスゥイ チェ・ドンフン チーニョーシーユエ パンクラス パン・ジェヒョク ホン・ジュンヨン ムハンマド・サロハイディノフ ユ・スヨン ロン・チュウ 中村倫也 伊藤盛一郎 加マーク納 原口伸 安藤達也 小崎連 工藤諒司 本野美樹 松井斗輝 松嶋こよみ 河名マスト 海外 福田龍彌 若松佑弥 藤沢彰博 透暉鷹 野瀬翔平 鶴屋怜

【Road to UFC2024】松井、小崎、透暉鷹、野瀬、安藤、河名、原口、本野。MMAPLANET調べRTU出場選手

【写真】(C)MMAPLANET

5月18日(土・現地時間)&19日(日・同)に中国は上海のUFC PIで開催されるRoad to UFC2024。UFCから正式発表がないが、選手及びマネージメント関連から確認が取れている日本人出場選手と対戦相手を纏めてみた。
Text by Manabu Takashima

アジアでは唯一のUFCへの公式ルート=Road to UFC。しかし、選手の選考基準は曖昧で、3度目の開催を迎える今回も多くの出場希望選手がやきもきしてきた。3月31日を選考の〆とする。4月3日が中国のビザ取得のためにタイムリミット。選ばれた選手はビザ取得のため即連絡が入るが、選考に漏れた選手は連絡がないことで不出場を意味する──などなど、今年も情報が錯そうしまくっていた。

また本来UFCはカードの正式発表等のリリースは通常はなく、選手やマネージメントの自己発信に任されている。対して日本国内はプロモーションとメディアのなかでオフィシャル発表を待つという慣例が存在している。Road to UFC出場メンバーの公式発表がなかなか行われないのは、ビザ取得など選手の顔触れが変更されることなども考慮されているという話も伝わってくるが、そのような状況下で選手個人や出場していた団体が公にするケースも出てきた。ここではソースが明らかでない選手を除き、MMAPLANETが選手及びマネージメントに出場の確約があることの確認を取れた選手について言及したい。


【フライ級】
松井斗輝
対戦相手ルエル・パナレス

Grachanでデビューしンクラスでキャリアを積んできたTHE BLACKBELT JAPAN所属の松井が、昨年の鶴屋怜に続き同ジムよりも出場権を得た。キャリア6勝1敗の24歳、伊藤盛一郎や福田龍彌が選外となったことを考えると、このレコードと若さは今のUFCが欲しているゾーンにいるということだろう。

(C)BRAVE CF

松井の対戦相手はフィリピンのルエル・パナレスだ。

レコードは松井と同じく6勝1敗。松井が初めて海外で戦うのに対し、パナレスはUAEWでUAE、BRAVE CFでバーレーンとインドネシアでの試合を経験してきた。ゴリゴリのテイクダウン・ファイター=ムハンマド・サロハイディノフとの敗北から再起戦がUFCを賭けた戦い。スタイル的に初戦以降の対戦相手、つまりは他の出場選手が気になるところだ。

そのフライ級では日本でも一部で猛烈に注目されていたチェ・ドンフンの出場も決まった。

韓国のDouble GFCフライ級王者で、GLADIATORフライ級王座決定トーナメント準決勝出場を決めていたチェ・ドンフンもUFC行きを賭けた戦いにステップアップ。

堅実な戦いができるフィニッシャーの初戦の相手は、前回の準優勝者チーニョーシーユエだ。

エンボー・ファイトクラブ出身、UFC PI所属の中国MMA界のエリートコースを行くチーニョーシーユエと、韓国海軍出身のイケメン=これは興味深い顔合わせとなる。

【バンタム級】
透暉鷹
対戦相手キム・キュソン

小崎連
対戦相手ダールミス・チャウパスゥイ

野瀬翔平
対戦相手ユ・スヨン

Road to UFC出場を狙い、フェザー級からバンタム級に落とした透暉鷹は、昨年のクリスマスイブに河村康博を初回肩固めで斬って落とし、パンクラス二階級制覇を果たした。

大手エージェントとの契約もなく、所属ジムの代表がコーチング修行で得た人脈からの出場権獲得。透暉鷹の意思の強さと周囲の向上心と合致しての挑戦となる。

透暉鷹の初戦の相手は、韓国のキム・キュソンだ。母国ではTOP FC、そして日本、ONEでキャリアを積んできた元Evolve MMAファイターだ。キャリア12勝5敗でHEATで加マーク納、春日井たけし、TOP FCでNavE、ONEで藤沢彰博、若松佑弥と日本人選手との対戦も多い。×日本勢の戦績は3勝2敗で透暉鷹としては、当然遅れを取ることはできない

そんなキム・キュソン、一番最近の試合で魔のNAIZA FCでカザフスタン人選手に勝っているのが不気味だ。

意外というと失礼だが、小崎の選出には驚かされた。KROSS X OVERとDEEPで活躍中の小崎は戦績6勝0敗2分で、フィニッシュが5つの22歳。

彼もまたUFCが求めるゾーンのファイターといえる。

その小崎と相対するのは、昨年の準決勝でイ・チャンホに敗れたダールミス・チャウパスゥイ。とはいえ、イ・チャンホを序盤は圧倒したテイクダウン能力の高さは、小崎が未経験の世界といえる。カザフスタン国境ウィグル出身のフィジカルモンスター超えなるか──小崎のフレッシュさに期待だ。

小崎以上のサプライズは3年連続出場となった野瀬だろう。

これまで準決、初戦敗退も2月のRIZIN LANDMARKで改めて国内バンタム級のトップクラスである強さを見せつけた野瀬。

対するは一時はDEEP、Black Combatとアジア3カ国のバンタム級を制したユ・スヨンだ。UFC行きが掛かっていなくとも、興味深いマッチアップといえるタフファイト。当然、野瀬としてはグラウンドに持ち込めば、勝機が増す。その一方で、ユ・スヨンもれっきとした柔術黒帯で、しっかりとMMAに適合した寝技を持つ。それでも野瀬としては組み技勝負、いかに自分の庭に持ち込み、その庭での力比べとなる。

【フェザー級】
安藤達也
対戦相手チュウ・カンチエ

河名マスト
対戦相手ソン・ヨンジェ

原口伸
対戦相手ホン・ジュンヨン

(C)ONE

昨年3月のONE FFのアリ・モタメド戦の逆転勝利もチャトリCEOに評価されず、昨年のRoad to UFCのオファーを蹴っても安藤のONE本戦出場はならなかった。

この間、コンテンダーシリーズからのオファーもあった安藤が、34歳にして最後の挑戦に挑む。

その行く手を阻もうとするのは中国のチュウ・カンチエだ。レコードは18勝4敗の28歳。中国国内でしか試合をしておらず、実力を推し量るのが困難な相手だ。昨年7月に20秒で勝利している韓国のイ・ミンヒョクはパン・ジェヒョクにスプリット判定負け、工藤諒司にも判定負けをしているファイターで、中国人ファイターはもう強くて当たり前という想いで戦う必要がある。

デビュー戦、LFA、GLADIATORフェザー級王座決定トーナメントと躓く度に力をつけてきた河名マストも、いよいよ盟友・中村倫也の背中が見えていた。

特にパン・ジェヒョクとの連戦で競り負けから、完勝と河名は自身のポテンシャルを最大限に使うことができるようになった。対するソン・ヨンジェは6勝0敗5つのKO勝ちと1つの一本勝ちを誇るフィニッシャーだ。全て試合をAngel’s FCで戦い、バンタム級とフェザー級の王座を獲得している。

豪腕ファイターのソン・ヨンジェだが、一時期4年近いブランクもあり、ここ2試合は秒殺で組み力に関しては判断材料が少ない。ともあれ一発で試合を終らせる力を持つソン・ヨンジェを相手に、河名がいかにオアシスに突っ走れるのかに勝負は掛かってくるだろう。

また前回のライト級決勝でロン・チュウに敗れ、キャリア初黒星を喫した原口伸も、ビザ取得ギリギリの段階でオファーがきた。Road to UFCファイナルに敗れた後は、そのまま本戦出場という交渉もあった原口だが、適正体重のフェザー級での出場は今後のことを考えると──それでも簡単ではないが、好判断と思われる。

対する対戦相手のホン・ジュンヨンは2022年の初戦で松嶋こよみに接戦の末敗れている選手だ。その後はマーシー・グローブTVとインドネシア人ファイターを破り、Angel’s FCライト級王座を奪取──も、現状の力は測定が難しい。とはいえ簡単な相手でないことは明らかで、松嶋戦でも見せた様にタフファイトになった時の心の強さを原口は凌駕しなければならない。

【女子ストロー級】
本野美樹
対戦相手フォン・フェイアール

今年からライト級でなく女子ストロー級が実施されることとなり、日韓有数の女子ファイターに声がかかるなか、日本では出場を固辞する選手もあったようだが、本野美樹のチャレンジが決定した。

準々決勝で戦うフォン・フェイアールは、本野ともにフン・シャオカンに敗れている。未確認情報だがフォン・フェイアールを含め4選手が出場するという中国人女子選手、その中の一人にフン・シャオカンも含まれているという。

つまり本野とフォンにとって、Road to UFCはRoad to フン・シャオカンへのリベンジでもある。またかつてパンクラスに参戦経験のある韓国のソ・ユダンも出場し、中国のシー・ミン戦が決まっている。

現状、8人の日本人選手出場。今年はワンマッチも1日に4試合組まれるという話もあり、この他にも日本人選手の出場もあるかもしれない──中国、インド、タイ、インドネシア、そしてついにあるのか中央アジア勢の参戦等々、オフィシャル・アナウンスを待ちたい。

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45 AB F1 MMA o Road to UFC UFC UFC Fight Night   コディ・ダーデン 平良達郎 鶴屋怜

6.29『UFC 303』で鶴屋怜とカルロス・ヘルナンデスが対戦

るるぶ ラスベガス’24 (るるぶ情報版) [ JTBパブリッシング 旅行ガイドブック編集部 ]


 UFCが6月29日にネバダ州ラスベガスのT-モバイル・アリーナで開催する『UFC 303』で鶴屋怜 vs. カルロス・ヘルナンデスのフライ級マッチが行われることをESPNが確認したとのこと。ヘルナンデスは当初コディ・ダーデンと対戦予定でしたが、ダーデンの欠場により鶴屋に変更されたようです。

Rei Tsuruya(Sherdog)

Carlos Hernandez(Sherdog)

 鶴屋は現在21歳(試合時は22歳)でMMA戦績9勝0敗。2月の『ROAD TO UFC』シーズン2決勝戦で行われたフライ級トーナメント決勝戦でジー・ニウシュイエに1R TKO勝ちして以来の試合で今回がUFC本戦デビュー。

 ヘルナンデスは12月の『UFC Fight Night 233: Song vs. Gutierrez』で平良達郎に2R TKO負けして以来の試合。続きを読む・・・
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45 AB DEEP DEEP JEWELS DEEP JEWELS45 MMA MMAPLANET o RIZIN Road to UFC UFC パク・シウ ブログ 万智 中井りん 栗山葵

【DEEP JEWELS45】フライ級タイトル=中井りん✖栗山葵。暫定ストローは万智、試練のパク・シウ戦へ

【写真】いったい、どうなる!! 万智の現在と可能性を見極めることができる一戦となる、、か (C)MMAPLANET

5月26日(日)に東京都港区のニューピアホールで開催されるDEEP JEWELS45に関して、9日(火)&10日(水)と連日タイトル戦が組まれることが発表されている。
Text by Manabu Takashima

既に明らかとなっていたDEEP JEWELS ミクロ級チャンピオン村上彩✖ DEEP女子ミクロ級チャンピオン大島沙緒里というミクロ級王座統一戦に続き、9日にDEEP JEWELSフライ級選手権試合=チャンピオン中井りん✖チャレンジャー栗山葵、10日(水)にはDEEP JEWELS暫定ストロー級王座決定戦=パク・シウ✖万智と2階級のタイトル戦が追加された。


2022年5月に杉山しずかを下し、DEEP JEWELSフライ級王者となった中井は昨年2月に栗山と対戦し、RNCで一本勝ちを収めている。その後、何度か国際戦が組まれるという話も伝わっていた中井だが、1年3カ月振りの実戦復帰で再び栗山と拳を交えることとなった。

中井に敗れて以降の栗山は、RIZINでの熊谷理奈、斎藤百瑚、MANA戦と3試合連続で初回KO勝ち。3試合の合計ファイトタイムは脅威の427秒、1試合平均2分22秒で勝利を収めている。このKO劇は当然、栗山の打撃力がモノをいっているのは確かだが、加えて組みへの対応力が身についたことで、その打撃能力をフルに発揮できるようになったことが大きい。

パワーとスピードを兼ね備えた中井の組みに対し、栗山のやるべきことはテイクダウンを切り、倒されるとスクランブルに持ち込む。思うようにテイクダウンを奪えなかった時、中井はどうなるのか。それこそが、オクタゴンでの2試合という見方できる。

カルペディエム芦屋、北方大地の指導を受けるグラップリング&レスリングがどれだけ生きるのか。ファーストコンタクトから、目が離せない。

また10日には松田亜莉紗が暫定ストロー級王座を返上し、空位となったベルトをパク・シウと万智が戦うことも公表されている。万智は昨年10月にRIZIN LANDMARKで修斗女子スーパーアトム級チャンピオンの渡辺彩華に競り勝ち、波に乗るかと思われたが松田との王座決定戦を微妙な判定ながら落とし、半年ぶりの再起戦がまたも同王座を賭けた戦いとなる。

アジア一の女子の人材を誇るDEEP & DEEP JEWELS、王座を返上した松田だけでなく伊澤星花、そしてパク・シウらもRoad to UFCサイドが欲して然りの面子だ。そんななかパク・シウがアトム&スーパーアトムからストロー級に階級を上げてベルトを獲りに来た。

ここは万智にとって頭抜けてキャリア最強の相手が現れたといっても過言でない。マスタージャパンで練習仲間である両者、昨年の時点で万智にとってパク・シウはとてつもなく手強いスパーリング・パートナーだった。

万智自身が誰よりも、パク・シウの強さを理解しているなかでのタイトル戦。デビューから1年で5試合をこなしタイトル戦に辿り着いた万智は、その後の半年間を充電期間とした。この間にどれだけ天然MMA娘が地力をつけているのか。再起戦は、今後のキャリアが掛かった大一番となる。

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45 AB Gladiator Gladiator Challenger Series01 LFA MMA MMAPLANET o Road to UFC Special UFC UFC298 YouTube   アライジャ・ジョンズ パン・ジェヒョク 中村倫也 森戸新士 河名マスト

【Special】河名マスト「強くなる……試合の準備をしておくだけ」&中村倫也「治癒を待つ」─03─

【写真】取材をした時──1カ月以上前の右拳と、今の拳の状態は相当に違っています (C)MMAPLANET

2月16日のGLADIATOR CHALLENGER SERIES01でパン・ジェヒョクを破ってGLADIATORフェザー級のベルトを巻いた河名マストと、同17日(土・現地時間)のUFC298でオクタゴン2戦目=カルロス・ヴェラを下した中村倫也の対談、最終回。
Text by Manabu Takashima

お蔵入り厳禁。カルロス・ヴェラ戦で思うように戦えない時、中村倫也は何を思っていたのか。そして右拳の骨折からの復帰と、河名マストの今後とは? ファイターの凄まじさを改めて思い知ることとなった言葉が続いた。

<中村倫也&河名マスト対談Part.02はコチラから>


──確かにギロチンのセットアップをじっくりするのもヴェラの特徴でした。

中村 自分がレスラーなので、テイクダウンを誘っておいてギロチンを仕掛けてくる。足関よりも、そっちを気にしていました。

──それにしてもディープハーフへの対応など、しっかりとできていました。倫也選手は自分が使わない技も動画などを見て研究するのでしょうか。

中村 そうですね、試合映像もチェックしますし。足を抜く時にカーフスライサーを取られないようにするとか。外掛けの対処は頭にありました。でもヴェラも要所で、足を金網に引っかけていて細かい反則をしているんですよ。アレには腹が立っていました(笑)。

──ところで今もギブスが見られますが、拳のケガをしたのはどのタイミングだったのでしょうか。

中村 3Rの初っ端ですね。なので、パウンドに関するとそれまではケガは関係ないです。当たらなかった時に、どういうリアクションがあるのかとか考えていました。そうですね、今回のパウンドのイメージは……パウンドは上体を剥がさないと打てないので、相手を放す。

──そうすると、スクランブルに持ち込まれないですか。

中村 ハイ。放す……離れるのですが、相手と自分の距離がS極とN極が反響しあっているぐらいのイメージで。引っ付いていると殴れないけど、反響しあっているぐらいの距離でないと立たれるので。殴られた相手が嫌がって動いてできるスペースは、自分のモノ。そのイメージをずっと刷り込んでいました。刷り込んでいたんですけど……。

河名 フフフフフ。

──マスト選手が笑っていますが。思ったようにいかなかった、と。

中村 原因の一つはカフェインの摂り過ぎもあると疑っています。

──えっ?

中村 とにかく頭に血が上りやすかったです。フワッと1テンションを上げようとすると、3、4、5と上がってしまうような感覚がありました。加えて、アリーナにあるエネルギーが影響してしまって自分の感情をコントロールすることが難しかったです。

──少しワイルドになっていました。試合中は上手くいかないことで、粗くなっていたのかと思っていたのですが……カフェインですか。

中村 上手くいかなかったから雑になったというのもあります。でも、テンションが上がってしまっていた方がずっと大きな原因ですね。その状態でブーイングが聞こえるようになってきて……。

河名 (笑)。

中村 「うわぁ。皆、お金を払って観に来てくれているのに。時間を無駄にしちゃっている。皆の時間を無駄にしている。俺は悪者だ」みたいな意識が、表面に出てきてしまって。

──そんなに皆のことを考えてくれるなら、MMAファイターでなく政治家になって欲しいです(笑)。驚きました。そこでファンのことを考えているなんて。

中村 そうなると「どうにかしなきゃ」みたいになって。その結果、行ったらダメなのに頭から行ってしまったり……そんな瞬間もありました。でも、やっぱり観に来てくれた人のことは想ってしまいますよ。

──マスト選手は?

河名 想わないです。

中村 いや、それはない。絶対に食らうから(笑)。

──いや、マスト選手は森戸新士選手とグラップリングの試合をした時に、「5分2R、空調の音が聞こえるような試合をする」と宣言していますから。

河名 そうです。お客さんの時間を無駄にしているとか、それは考えないです。

中村 それが考えちゃうんだって(笑)。「この時間をどうにかしないと」ってなっていると、拳が折れた。もう「もっとつまらない試合になること確定!! 皆、本当にゴメン」みたいになりました。「確定だけど、俺、勝たないといけないから。もっとつまらない選択をし続けないといけない」という自分を受け入れることが、本当にしんどくて……。

──久しぶりに使わせて頂きますが、「モノが違います」ね。中村倫也は──。

中村 そんな風になっていると、三角がきて。「おい、おい、おい。こんなこと、考えている場合じゃない」って(笑)。

──「ファンのために」という発言はいくらでも聞かれますが、プロモーターへの配慮でなくお客さんのことをそこまで考える選手が果たして存在しているのか。逆に中村倫也が理解不能です。

河名 そのギリギリのところで、皆のことを考えられる……今回はアクシデントもあったけど、それができる倫也だから皆が応援したくなる。そこはあります。求めているモノが高いから。

──自分が指導者なら、ファンなんて芋だと思ってとか言ってしまうはずです。いやぁ、理想が高いです。高過ぎる。

中村 本来は戦う理由は自分にあるべきです。今回は外に、自分の心が動かされ過ぎました。会場がAPEXだと、ああいう風になっていないのと思うので。ちょっと勉強になりました。髙谷さんは『岡見(勇信)はあのブーイングが続いても、シカトできるんだからスゲェよなぁ』と言っていました。でも、それで乱れないのは凄い。考えさせられましたね、髙谷さんは笑っていましてけど。

──アハハハ。でも、それだけ自分に集中できる岡見選手の凄さの一端ですね。ともあれ2人揃って勝利しましたが、倫也選手はしばらく休まないといけないですね。

中村 ハイ。経過は良いのですが、折れた面が揃わないとダメで。中指を引っ張って、面を合わせているんです。

完全に拳が折れていた状態で、勝ち名乗りを受ける。左腕で良かった(C)Zuffa/UFC

──折れた瞬間の感覚は?

中村 バキっと折れて、拳を握ろうとすると凹ッと拳頭と甲の間にもう一つ関節ができたのかって思うぐらい膨らんでいて。「あぁ、これか!」と。そしたら折れたところから血が流れてきたのか、生温かくてヌルとってしてきて。そうしたら、感覚が無くなりました。ただ痛いとかではなくて、「これは折れているな」と。

──ダウンしても自分の形まで持って行けばと挽回したり、拳がそんな風になってもファンのことまで気に掛けてしまうとか。凄まじいです。

河名 いえ、そんな凄いことでは(苦笑)。

中村 傷もこのまま我慢して、ひっつけばまた離れることは0パーセントになると言われていますし。それまで本当にちょっとした衝撃も与えてはダメなので、何もできない状況ですけど。

──一人遊びもできない?(笑)

中村 ダメですね(笑)。

河名 いや……そこはサウスポーなので、大丈夫なはずです(笑)。

中村 ハハハハハハ。ハイ、そうですね。厳密にいえば利き手ではないので、大丈夫です。

──中学の時に小指を脱臼して、薬指と束ねて固定されていたのでOKマークみたいな形で中指、人差し指、親指でやっているヤツもいました。

中村 それ、高島さん自身じゃないですか(笑)。

──アハハハハ、妙にディティールがハッキリしていましたか(笑)。ただ、利き腕でないとしても本当に不便ですよね。

中村 この状態で、腕を振るだけでもポキッとずれるかもしれないです。だからコップの水をこぼさないで歩くぐらいのイメージで生活をしています。今は全然体は動かせないです。でも、焦りもない。これまでの自分なら焦っていただろうけど、今はできることをやろうと。瞑想や呼吸トレーニング、ゆっくりと四股を踏んだり──ですね。

──でもボルトを入れたりしないということですね。

中村 ハイ、自然治癒にしました。だから、『そんことできるのか』って拳をやったことがある選手たちから、注目されています(笑)。

河名 この治癒の仕方はどうなるのか。画期的なんじゃないかと思います。

中村 だから、次は……今年の9月か10月にはできる……できると思っています。「今年は厳しい」という人もいますが、しっかりと揃っているので骨ができれば──。1カ月間固定し、1カ月間リハビリをする。そこから練習を徐々に始めると、4カ月ぐらいすれば試合はできる。それまでは本当に慎重に生活をします。

──とはいえ倫也選手は9月、10月の話ができる状況にあります。一方で、マスト選手の方は……。

河名 見えない未来です(笑)。

中村 Road to UFCがあれば、5月に試合だよね。一発目が。

──いつ頃に出場の有無は分かるのでしょうか。

河名 全く分からないです。4月には決まるとはなっているようなのですが。

中村 そうなるとタイトですね。

河名 引っ掛かれば、試合期間とかもう全てを受け入れるので──それで、良しです。引っ掛からなければGLADIATORからLFAのルートができたので(※LFAフェザー級王者で、2022年8月に敗れた)アライジャ・ジョンズの首を獲りに行こうかと思います。

中村 そうなったとしたら、アライジャ・ジョンズは2年間でこんなに変わるのかっていうことを味わうと思いますよ。

──基準がハッキリしていないですし、本当にUFCは大変です。そのような状態だから、言ってみれば「Road to UFCに出られるよ」詐欺も横行していますし、『話してみるよ』レベルの話に皆がすがってしまうような感じで。

これからの──これからも専大レスリング部同期コンビに期待大

中村 それ、聞きます!!

河名 でも待つだけです。ここは本当に自分のコントロールできる部分ではないので。強くなる……試合の準備をしておくだけです。

──人事を尽くして天命を待つ、マスト選手。そして……。

中村 治癒を待つ、自分です(笑)。

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【Special】河名マスト&中村倫也、2/16 GCS01&2/17 UFC298を振り返る─02─「7の集中力」(マスト)

【写真】取材はまだ冬の装いが必要な下北で行われたものです (C)MMAPLANET

2月16日のGLADIATOR CHALLENGER SERIES01でパン・ジェヒョクを破ってGLADIATORフェザー級のベルトを巻いた河名マストと、同17日(土・現地時間)のUFC298でオクタゴン2戦目=カルロス・ヴェラを下した中村倫也の対談、第2弾。
Text by Manabu Takashima

お蔵入り厳禁。技術と精神の交差点──That’s MMAというファイトを自ら、そして盟友の考察を踏まえて振り返りたい。

<中村倫也&河名マスト対談Part.01はコチラから>


──河名ポジション(笑)。和製マッド・リンドランドかランディ・クートゥアーか。いずれにせよ、グレコローマンレスラーの強味が出るポジションですね。

河名 そこがオアシスなんです。

中村 オアシス(笑)。MMAは砂漠の中でいかにオアシスを見つけることができるのか。自分にとって良い場所を如何に創るのかという勝負ですからね(笑)。

──初回はピンチを脱し、自分のペースに持って来ることもできました。ただ、そこからどうなるかは分からない。2Rはどのように戦おうと思っていましたか。

河名 初回は取られたとは思いました。でも、前の試合では創ることができなかった自分の形……オアシスに辿り着けたので、自分としては行けるという気持ちでした。ポジティブな気持ちで臨めました。

中村 まだ10分あるなかで貰う怖さと比較すると、あの短時間でフィニッシュが近いというところまで創り直すことができたことによるパン・ジェヒョクへのプレッシャーの方が上回ったんじゃないかと。僕も「良しッ!!」となりました。

──結果的に2R以降、パン・ジェヒョクの質量が下がりました。

河名 これは僕の想像ですけど、フィニッシュできる選手ではないので初回にフィニッシュができそうだったのに反撃された。そこに不安を感じてしまうようになったんだと思います。彼がフィニッシュをしてきた選手なら、その感覚があるのであんな風になっていなかったんじゃないかと。彼の戦略にもKOがなかった。でも、初回に倒せるかもというシーンが訪れたことでパン・ジェヒョクが自分のペースを乱したんじゃないかと。

──なるほぉ。本当に勝負の綾とはどこにあるのか、分からないものですね。そして2Rは河名選手が圧倒しました。

河名 クリンチの攻防が続かず、ボディロックテイクダウンで倒せたことが大きかったです。前回の試合ではケージを上手く使われたので八隅さんからも「頭を中に入れて、ケージから離れろ」と言われてきた組手がハマりました。ちゃんとフォールが取れる、背中をつけさせて殴る。動いてきたら自分も動いて、常に安全な場所にいるということが徹底できました。

──3Rはボディロック以前に、ダブルレッグでクリーンテイクダウンを奪うことができました。

中村 僕は3Rばかりか、2Rの中盤でもう勝利を確信できました。

──そうなのですね!! さすがの信頼感です。私は勝つならテイクダウン後、フィニッシュとか狙われなくて抑え込み続けろ──と思っていました(笑)。スタンドに戻されるな、と。

河名 入りの時点ではとにかく何としても、もう1回倒す。そういうつもりでテイクダウンに入りました。2Rの攻撃が効いていたので、パン・ジェヒョクは手首を掴むだとか身を守る動きしかしてこなかったです。スクランブルに来る動作がなかったので、そこは安心して戦えました。あとは「時間よ、過ぎろっ!!」と。

中村 アハハハ。僕的にはサイドバックで削って、最後は仕留めたいのかなっていう感じで視ていました。

河名 仕留められるというプランは僕にはなかったのですが、3Rに入る前に八隅さんから「取るなら肩固めかバックチョーク」という指示はありました。パウンドでTKOできるとは思っていなかったです。

──あれだけ殴っていても!!

河名 そこは自分への不安よりも、パン・ジェヒョクの頑丈さへの不安が上回っていた感じです。

──最後はアレクサンドル・カレリンかという俵返しも見られました。

中村 アレはもう印象付けですよね。あれで背中を見せたパン・ジェヒョクは、心が折れてしまっていましたね。

──そんな河名選手の激勝を見終え、水抜きに入ったであろう中村選手。気持ちは上がりましたか。

中村 12月の試合で打撃は大丈夫だという風に覚悟を持てたとはいえ、その怖さを乗り越えて自分を出す……。格闘家の誰もが目指していて、一番難しいことをやってのけましたよね。マストもマイクで言っていたように「自分を信じてやりきることができた」という姿に力を貰えました。

──良い話ですが、中村倫也には「そんなもん気にせず、寝ていてくれ。他人のことを気にする余裕があって良いのか」という気持ちもあります(笑)。

中村 アハハハハハ。それはそうなんです。試合の1カ月前の自分が、試合直前の自分がこうなっていると分かれば怒っていたと思います。でも、あの時の自分って……なんだろう、自分の選択を信じるだけで。そこに不安を感じると、試合にモロにでてしまうんです。

──凄くリアルです。

中村 もう起きている自分を認める。ここで「寝ないといけない」という風に自分の行動にネガティブになると、試合の動きに影響を与えます。もう自分のやることは全肯定しないといけない時間帯ですね。だからセコンドの中村京一郎と2人で大騒ぎして、喜んでいました。

ただ最初にライブ配信を視始めた瞬間、ヘンリー(三上大智)の相手が急所を抑えているところだったんです。解説が「3度目は……」とか言っていて、「えっ、3回目なの? どんな試合」って(笑)。

──ハハハハハ。では改めて河名選手、パン・ジェヒョクに勝ってどのような気持ちでしたか。

河名 素直に安心、ですね。通過点という認識ではいたのですが、そのチェックポイントを通らないと次には向かえないので。ただ、あの晩は眠れなかったです。勝った興奮とかではなくて、本当に疲れて体が強張ってしまって……。まだスタートラインにすら立っていないのに、こんなにしんどいのって(苦笑)。

──難敵でした。個人的に中村選手がデビュー3戦目でアリアンドロ・カエタノと戦ったような。ただUFCばかりかRoad to UFCも出る権利を得ることは非常に大切ですが、しっかりと力をつけておかないと……上手く立ち回っても、ここから上手く生き残れるのですかという想いもあるので、本当に素晴らしい勝利でした。

河名 ありがとうございます。倫也もそうですけど、UFCで戦っている連中ってどんな想いでやっているのかとか色々と勝ってからも考えました。それで1日空けて倫也の試合があって。試合の時には一晩寝て、友人3人と勝利を祈りながら視ていました(笑)。

──ピンチがあったわけではなく、ほぼ一方的に攻めているようで仕留めきれない面倒な相手でした。結果、マスト選手とパン・ジェヒョク戦のようにディティールが覚えきれていないです。

中村 アハハハハ。

──MMAとグラップリングは違います。ただし、グラップリングにパンチがなくてもグラップリングで有効な技は、グラップリングでの対処方法を知っておかないとMMAは戦えない。同時にカルロス・ヴェラの足関節のエントリーは、グラップリングのように絶対にカカトを抱えに行くのではなくて、やはり殴られないようにという頭がある入りだったかと。上も下も思い切ることができない。そんな歯がゆさを勝手ながら感じてしまって。

中村 ハハハハハ。

──でも倫也選手のカカトが浮くと、ハッとなる。

中村 戦っていて……自分のテーマとしては、とにかく上になったらキープして殴り続ける。8月の試合は隙間を埋めて、そこからゲームを創ろうとしたのですが。やっぱりダメージを与えないとフィニッシュに繋がらないので、そこを見直して──。自分は空間ができても重心をコントロールするのはデキる方なので、その隙間から殴ってダメージを蓄積させる。そして隙間を増やして、どんどん殴る。そういうプランでした。でも……う~ん、体の分厚さという面で体力差がありました。

河名 手足が太いわけじゃないのに、胴骨だけ異常に太い(笑)。力が強いんですよね、そういう選手は。

中村 髙谷(裕之)さんも「あの胸毛は力が強いぞ」って、鼻をクンクンして(笑)。

河名 アハハハハハ。匂いで判別する(笑)。

中村 案の定、強かったです。ATTに行った時に思ったのですが、僕らが知らなくても強いヤツはゴロゴロいる。レスリングの世界でもそうですけど……。だからヴェラのような相手は、練習では思い切りパウンドが打てないので極められてしまいます。そういう感じの相手でした。同時にチームの雰囲気として勝って当たり前、次のために1Rから2Rに終わらせるという雰囲気もありました。そんな雰囲気で迎えてしまったのも、良くなかったです。

──それは取材をさせてもらっている我々の方にも、「今回は勝つでしょう」という空気を纏っていることがあるかと思います。

中村 そこも含めて、打撃の展開になるという予想が偏っていたので、終わらせられるチャンスでピッと体が反応するところまで持って行けなかったです。反省して、改善していきたいと思っています。

河名 もっと打撃の交換があると思っていたのですが、あっさりと寝技の展開になりましたね。相手が寝技にそれだけ自信があったのか。こうなると、ちょっと違う集中力……8や9とかの集中力ではなくて、どこで来るか分からない相手の仕掛けをカットし続けないといけない7ぐらいの集中力をずっと保つ必要がある。そういう集中力が必要な試合でした。

(C)Zuffa/UFC

7の集中力を持続する。

それには、そのポジション……組手に集中力を使う必要があって、バンバン殴れるモノではないですし。パウンドを打つために9、10の集中力を使うと、4に落ちる時間ができるので。

中村 結果として、確かにそういうこともあったかもしれないです。やりにくいというのはMMAPLANETのインタビューで、ヴェラのチームメイトであるタン・リーが言っていた通りです(笑)。

ただ本当にボトムから足関節の展開になるとは思っていなかったです。そこに対する準備は相手が代わったことを差し引いてもなかった。

──逆にそれであれだけ対応できたのですね。

中村 そこは体が覚えていました。野瀬(翔平)選手、風間(敏臣)選手と戦う時に練習してきたことが、たまたま生きました。

──テコンドーと50/50柔術の選手なので、足関節も十分にあり得たかと。

中村 それよりもギロチンでくるかと思っていました。

<この項、続く>


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【パンクラス】鶴屋怜 フライ級王座返上!伊藤盛一郎 正規王者へ!

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パンクラスのフライ級チャンピオン鶴屋怜が自身のXを更新。ベルトを返上する事を明らかにしました。同時にパンクラスは公式ホームページに各階級の最新ランキングを更新し、鶴屋が返上した王者には暫定王者だった伊藤盛一郎が就いた事を発表しました。

ROAD TO UFCを勝ち抜いて見事にUFCとの契約を手にした鶴屋。当面の間、パンクラスでの防衛戦は出来なくなるし、UFCに集中するという意味でも今回の王座返上は規定路線。平良達郎の活躍に堀口恭司、朝倉海参戦の噂で盛り上がるUFCフライ級で結果を残してもらいましょう。

そして伊藤盛一郎が正規王者というのも見逃させない。RIZINで結果が出ない時期もありましたが、現在は破竹の5連勝。しかも4試合が一本勝ち、1試合がTKO勝ちとフィニッシュ率の高さが際立ちます。

試合も立っても寝てもスリリングで掛け値なしに面白い。パンクラスではすでに無双状態に突入しているだけに、王者としてRIZINフライ級戦線に出撃するのには絶好のタイミングではないでしょうか。

鶴屋にとっても伊藤にとっても転機になる王座返上と王座戴冠。2人にとってUFCとパンクラスでのご武運がありますように。
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【Special】月刊、水垣偉弥のこの一番:2月 鶴屋怜×チーニョーシーユエ「どう原石が磨かれるか」

【写真】練習仲間たちは、まさに渡辺を送り出す。そんな空気に包まれていた(C)Zuffa/UFC

過去1カ月に行われたMMAの試合からJ-MMA界の論客3名が気になった試合をピックアップして語る当企画。背景、技術、格闘技観を通して、MMAを愉しみたい。
Text by Takumi Nakamura

大沢ケンジ、水垣偉弥、柏木信吾というJ-MMA界の論客をMMAPLANET執筆陣がインタビュー。今回は水垣偉弥氏が選んだ2024年2月の一番──2月4日に行われたRoad to UFC2023Finalの鶴屋怜×チーニョーシーユエ戦について、担当・中村の「取材は3月31日だったのでギリギリOK」という言い訳と共に語らおう。


――取材日が3月31日ということで……ギリギリ2月の「今月の一番」で間に合ったということでよろしくお願いします(笑)!今回は鶴屋怜×チーニョーシーユエをピックアップしていだきました。

「トーナメント全体を見て鶴屋選手の強さが際立っていたと思いますし、特化している技術でトーナメントを勝ち抜いた凄さもあったと思います。これからUFCで試合を重ねていくことで、21歳の彼がどう仕上がっていくのかを楽しみにしています。この試合そのものを推したいというよりも、これからの鶴屋選手への期待感も込めて、この試合をセレクトしました」

――鶴屋選手はレスリングのバックボーンがありますが、テイクダウン&トップキープという手堅い戦い方ではなく、色んなことにトライする思い切りのよさが特徴的なファイトスタイルだと思って見ていました。

「だからこそ準決勝でマーク・クリマコとフルラウンド戦ったことが大きな経験になったと思っていて。あの思い切りのいいスタイルをUFC本戦でもやりきるのは大変だと思うんですよ。Road to UFCの選手たちは決してトップレベルではないですし、それで今のスタイルをやりきれている部分もあると思うので。逆にクリマコはLFAでもキャリアがある選手なので、ああいった試合の経験も踏まえてUFCでどんな戦い方をするのか注目したいです」

――例えば首投げからの袈裟固め。あれは鶴屋選手の必殺技であり、得意な形である一方、UFCの本戦レベルの選手に対してはリスキーな技なのかなとも思ってしまいます。

「そうなんですよ。ただ、今の鶴屋選手はダイヤの原石だと思うので、ここからどう原石が磨かれていくかですよね」

――自分の武器をどうぶつけるか。ユニファイドルールや北米の選手と戦ってどう勝つか。UFCにチャレンジする選手はそのバランスが一つの壁だと思っています。

「今のスタイルのままでいくと、いずれ大きな壁にはぶつかると思います。それは本人もチームのみなさんも考えていることだと思いますし、UFCのトップ選手たちと戦う前にUFCでの戦い方・勝ち方を身につけてほしいです。UFCとしても鶴屋選手を将来性のある存在的な扱いで、ちゃんと段階を踏んだ相手を用意してくれると思うので、そこで一戦一戦成長しながら勝っていく。

そして最終目標までたどり着いてほしいです。だからこそ鶴屋選手のUFCデビュー戦が決まる前にRoad to UFCの試合を再チェックしておくと、鶴屋選手の進化や変化も分かって、日本のUFCファンにとってはすごくいい楽しみ方もできると思います」

――そういう意味ではいきなり本戦契約するのではなく、Road to UFCから実績を積んでトップ選手と勝負できる環境は遠回りのように見えて充実したキャリアの作り方とも言えますね。

「はい。それこそ僕はCAGE FORCEのトーナメントで優勝して、WECデビュー戦の相手がミゲール・トーレスでタイトルマッチでしたからね(笑)」

――北米デビュー戦の相手がいきなり当時の軽量級世界最強(笑)。

「すごく貴重な体験でした(笑)。今はUFCのオペレーションのなかで、試合が決まる→試合までの練習・準備をする→試合当日を迎えるという流れを経験できる場があるので、それはすごく大きいと思いますね」

――UFCというピラミッドの一番下からキャリアを積み重ねることは決してネガティブではない、と。

「むしろポジティブな要素の方が多いと思います。しかも今UFCで戦っている日本人はみんな若いですし、慌てて試合を重ねるのではなく、今のUFCのレールに乗って、キャリア相応の相手と戦って、着実に上に上がっていくといいと思いますね。平良(達郎)選手はまさにそうじゃないですか。2人とも同じフライ級で、同門のような存在だと思いますが、この2人がランキングを駆け上がってUFCのベルトをかけて戦うことになったら、日本のMMAは盛り上がると思います」

――水垣選手の戦績を振り返ると、WEC・UFC参戦当初は勝ち負けを交互に繰り返して、徐々に勝ち星を伸ばしていくキャリアだったんですね。

「今は契約満了まで試合をやらせてもらえることも多いですが、当時は2連敗したらリリースされるという暗黙のルールのようなものがあったので、毎回崖っぷちの感覚で試合をして、何とかサバイブしていましたね。だから一戦一戦を何としてでも勝たなければいけなかったし、そのプレッシャーも大きくて、自分を成長させる余裕や時間はなかったなとも思います。もう少し時間的な余裕があって、自分を成長するための時間を作れたら、もうちょっと変わった自分を出せたのかなとも思っていて。そういう意味で鶴屋選手はすごくいい環境にいると思うので、自分を磨いて強くなって欲しいなと思います」

――水垣選手がWECで戦ってきた相手も錚々たる選手たち(ミゲール・トーレス(戦)、ジェフ・カラン(戦)スコット・ヨルゲンセン(戦)ハニ・ヤヒーラ(戦)ユライア・フェイバー(戦))ですし、あそこで米国で勝つ術を覚えたことがUFCでの5連勝にもつながったと思います。

「WECの5戦は本当にきつかったですけど、自分を成長させてくれた試合でしたね。WECは一階級の契約選手が20選手くらいで、当時のバンタム級のトップ20人が集まっているような状況だったので、毎回がトップランカーとの対戦だったんです。なかなかタフな戦いでしたけど、今思えば一番充実していた、楽しかった時期だったかもしれないです」

――今回も水垣選手らしいコメントをありがとうございました!

「Road to UFCという注目される舞台を経てUFCで戦う。そこで選手が成長していく、チャレンジしていく過程を見ていくのは今のUFCの楽しみ方だと思うので、鶴屋選手の成長とチャレンジにも注目したいと思います」

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