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ISAO MMA MMAPLANET o ONE PANCRASE Pancrase328 キック 亀井晨佑 日沖発 透暉鷹

【Pancrase328】十字とキムラを凌いだ亀井からRNCでタップを奪った透暉鷹が暫定フェザー級KOPに

【写真】セコンド日沖発の誕生日に透暉鷹がベルトを獲得した(C)MMAPLANET

<フェザー級暫定王座決定戦/5分5R>
透暉鷹(日本)
Def.3R3分55秒 by RNC
亀井晨佑(日本)

亀井が左ジャブを伸ばす。透暉鷹は右ロー、亀井が左ハイを見せた。プレッシャーをかける透暉鷹、亀井はケージを背負いながら右を返す。透暉鷹のローをキャッチした亀井は、グラウンドに持ち込むことなくスタンドで戦う。透暉鷹は強い右ローを打ち込む。亀井の右と左ミドルハイをかわした透暉鷹がプレッシャーをかける。相手にケージを背負わせて、右スピニングバックフィストを当てた。

下がる亀井を追いかける透暉鷹。さらに跳びヒザで下がらせ、ダブルレッグで尻もちを着かせた。さらに背中を着かせた透暉鷹が、亀井のフックガードを潰して抑え込む。パスを狙う透暉鷹が、まず一本足を越えた。ハーフガードの亀井を抑え込み、パスするやいなや亀井も立ち上がって透暉鷹をケージに押し込んでいく。ラウンド終了間際には亀井が首相撲で振りながら左ヒジを見せた。ジャッジは3者とも10-9で透暉鷹につけている。

2R、ケージ中央で左の蹴りを散らす亀井。この蹴りが透暉鷹の下腹部を捕え、試合は一時中断される。再開後、亀井の右ストレートをバックステップでかわす透暉鷹。亀井はパンチと蹴りで攻め立てるが、少し距離を取った透暉鷹が1Rと同じく跳びヒザで距離を詰め、下がるか亀井を追う。ケージ際で組んだ両者。亀井が右腕を差し上げて足で削っていくも、差し返した透暉鷹が反対方向へドライブ。さらにダブルレッグに切り替えてテイクダウンを奪った。

すぐさまサイドへ移行した透暉鷹は、亀井の右腕を取ってアメリカーナを狙う。これは亀井がすぐに外した。ケージ際で運ぶ透暉鷹がボディへヒザ蹴りを突き刺した。亀井はケージキックを狙うも、体勢を入れ替えることはできず。ここで透暉鷹が再び亀井の右腕を抱え、キムラを狙う。相手のクラッチを引きはがし、亀井の肩を絞っていくが、亀井もラウンド終了まで耐えた。このラウンドはジャッジ2者が透暉鷹に10-8、1名が10-9をつけた。

3R、パンチを繰り出したところでバランスを崩した亀井。透暉鷹はスクランブルに持ち込もうとした亀井をガブり、バックを奪う。四の字ロックで固め、さらに相手の左足も制する透暉鷹。左腕を抱えられたまま、右腕を亀井の首に巻き付けていく。亀井も透暉鷹のバックグラブを解いて反転しようと試みる。しかし透暉鷹はバックをキープ。再びる両腕でRNCを狙っていく。

左のパンチで削る透暉鷹、残り10秒で亀井の左腕を取り腕十字を仕掛けたが、これも亀井は耐えた。ジャッジはこのラウンドも2者が10-8、1人が10-9をつけている。


4R、亀井がパンチを振って前に出て来た。しかし透暉鷹が亀井の右をかわして、ダブルレッグでクリーンテイクダウンを奪う。しっかりと相手の背中を着け、ハーフガードの亀井を抑え込む。透暉鷹がサイドポジションから亀井の左腕を取って横三角で挟みながら、クラッチを解こうと試みる。



ここで亀井がケージキックで回転、透暉鷹のバックを狙った。

しかし透暉鷹もバックを奪い返す。そのままバックマウントへ移行した透暉鷹。相手の体を伸ばし、右腕を首に回してRNCで亀井からタップを奪った。

暫定ながらフェザー級KOPのベルトを巻いた透暉鷹は、「まだ暫定で、ISAO選手が上にいるので、これからも上を目指して頑張ります」と語った。


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MMA MMAPLANET o PANCRASE Pancrase328 キック パンクラス 佐々木亮太 清水清隆

【Pancrase328】清水清隆のパンクラスラストマッチは、佐々木亮太に右ローを効かせてRNCで仕留める

【写真】パンクラスラストマッチで完勝を収めた清水清隆と長南亮TRIBE総帥。そして清水の今後は……(C)MMAPLANET

<フライ級/5分3R>
清水清隆(日本)
Def.2R4分17秒 by RNC
佐々木亮太(日本)

佐々木が左ジャブを突く。清水はガードを下げながら距離を詰める。右ローで佐々木の左足を跳ね上げ、左ジャブで距離を測る清水。さらに右のカーフキックがヒットした。ローのフェイントを入れながら、サークリングする佐々木を追う清水。右ローが立て続けに入る清水に、佐々木はシングルレッグで飛び込んだが、すぐに清水が足を抜いた。

左ジャブ、左フックから右ローを打ち込むと、佐々木の左足が流れる。いきなりの右で飛び込んだ清水。佐々木がダブルレッグで組みつくと、清水は右腕を首に巻き付けギロチンで引き込んだ。ボディにパンチを打ち込んでくる佐々木の首を絞り上げる清水。しかしクラッチを解いて立ち上がろうとしたところで、佐々木がボディロックで抑え込んだ。清水は下からヒジを突き刺す。トップから肩パンチを落とす佐々木。清水はフルガードで初回を終えた。このラウンドはジャッジ3者とも10-9で清水につけている。

2R、佐々木が距離を詰めた。左へ動いてかわした清水がケージ中央で右ローを当てる。左ジャブを突き、前後のステップを見せる佐々木。清水は右ローから左ジャブ、さらに左の三日月蹴りを決めた。さらにパンチで追い立てると、佐々木にシングルレッグで組みつかれる。しかし、すぐにカットしてトップを奪った清水が、ハーフガードの佐々木に肩パンチから左ヒジを叩きつける。

さらにカットするように左ヒジをこすりつけていったが、佐々木がブリッジで返した。スタンドに戻り、右ローをもらった佐々木が尻もちを着く。立ち上がらない相手を抑え込む清水が、左ヒジを叩き込み続ける。佐々木は清水の右パウンドをかわして上半身を起こした。その瞬間、バックに回り四の字ロックから右腕を相手の首に回した清水。そのままパームトゥパームで絞り上げると、佐々木がタップした。

パンクラスラストマッチを勝利で飾った清水は、笑顔で涙を浮かべながら周囲への感謝を述べて、パンクラスのケージをあとにした。


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MMA MMAPLANET o PANCRASE Pancrase328 キック 北方大地 山北渓人

【Pancrase328】北方大地とのシーソーゲームを制した山北渓人が、無敗のままストロー級KOP戴冠

【写真】アマ・プロ通じて無敗のまま山北がベルトを獲得した(C)MMAPLANET

<ストロー級KOPC/5分5R>
山北渓人(日本)
Def.3-0:48-47.48-47.48-47
北方大地(日本)

距離を取る山北の右ローに、北方が左右のフックを返す。対する山北も、北方の右フックに右を合わせた。ケージ中央でダブルレッグを仕掛けた山北がテイクダウンを奪う。北方は相手の上半身を抱えてハーフガードで守る。山北は北方に背中を着かせてパンチを落とす。両腕を差し入れて抑え込む山北。パンチを落とす山北に対し、北方がスイープを仕掛けたもののスクランブルへ。

山北のダブルレッグをスプロールした北方がトップを奪う。下から足を上げていく山北。北方は左ヒジを叩きつけた。さらに右ヒジを落とす北方。そのまま山北をケージに押し込み抑え込む。山北はケージキックを狙うも北方がトップをキープ。体を左右に振る山北を抑え込み続けた北方は、足を利かせる山北に対して立ち上がり、左ヒジを落としたがこれは外れた。ジャッジは3者とも10-9で北方につけている。

2R、北方がプレッシャーをかけて山北にケージを背負わせて左右のフックを狙う。相手の左右フックをかわしてダブルレッグで飛び込んだ山北だが、これは北方にスプロールされてしまう。ハーフガードの山北を抑え込む北方。山北はスイープから北方の左腕を取りに行く。北方が腕を抜く動きに合わせて、山北がトップを奪った。

北方の左足を抑え、背中をケージに着かせてパンチを打ち込む。北方は山北の左腕を抑えたが、腕を抜いた山北が上下から北方の顔面にパンチを突き刺していく。起き上がった北方のバックに着いた山北、相手の右足に絡みながらトップに回る。北方は山北の首を取った。北方のボディにヒザを突き刺し、山北がトップをキープし続けた。ジャッジは3者とも山北の10-9だ。

3R、山北の左ハイをかわし、左右パンチを打ち込む北方。その相手を捕らえた山北は、ケージに押し込みながらバックに回る。さらにボディロックからトップを取った山北に対し、北方は足を狙うも失敗。そのままトップをキープする山北がパウンドを浴びせる。相手の右足を制して、パウンドを打ち続ける山北。上半身を起こした北方にバックから覆いかぶさり立たせない。このラウンドは山北が徹底的に相手の動きを潰した。ジャッジは3者とも10-9で山北に。

4R、サークリングする山北。北方が右ミドルを当てる。山北はダブルレッグで北方に尻もちを着かせた。そのまま相手をケージに押し込む山北。3Rと同様に北方の右足を抑えていたが、北方が立ち上がって山北を振り落とし、パウンドを連打する。右ヒジを叩きつける北方、山北は左足を上げていくも北方がディフェンスする。

上半身を起こした山北に対し、北方がパウンドを放とうとしたところで北方がダブルレッグに切り替えた。これをスプロールした北方がバックへ。そのまま山北に背中を着かせ、マウントを奪った。肩固め、そしてバックマウントを狙うも山北がスクランブルに持ち込む。山北のリフトアップを切り返した北方がトップをキープし、さらにバックに回った。右足を抑えられながら正対する山北。しかしジャッジは3者とも北方に10-9をつける内容だった。

最終回、前に出て来る北方の顔面に右を伸ばしながら組み付いた山北。そのまま相手の両足を挟みこみ、ケージに押し込む。バックに回って右足を差し込んだ山北は、再度トップを狙ったが、北方が山北の右足を取ってアンクルを仕掛けた。これをディフェンスした山北がボディロックからダブルレッグに切り替えて山北をケージに押し込む。そして相手の両足を畳んだ山北、反転して起き上がる北方からバックマウントを奪い、四の字ロックへ。

右腕を相手の首に巻き付ける山北。北方も凌いで反転しトップを奪った。抑え込み、パンチを上下に打ち分ける北方。ケージ際で左ヒジを連打し、スクランブルに持ち込まれるも山北を立たせない。そのままバックコントロールからパンチを打ち込む。ケージ際で山北がスクランブルに行ったところで北方が右ヒザを打ち込み、そのままケージ際で試合を終えた。

ジャッジは3者とも48-47で山北の勝利を支持。試合終了間際の北方のバックコントロール&パウンドは、逆転には至らなかった形だ。
山北はプロデビュー以来7連勝でストロー級KOPのベルトを巻いた。


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MMA MMAPLANET o PANCRASE Pancrase328 八田亮 野田遼介

【Pancrase328】予想外のスタンド戦から、最終回に三角絞めを狙った八田亮が野田をスプリットで破る

【写真】互角の展開が続いたが、この三角絞めからの攻防が勝負を分けた(C)MMAPLANET

<ストロー級/5分3R>
八田亮(日本)
Def2-1:29-28.29-28.28-29.
野田遼介(日本)

サウスポーの八田が距離を取る。フェイントから距離を詰める野田。下がりながら左ミドルを繰り出した八田に対し、野田はブロックして左ジャブを突く。八田はロー、さらに左ストレートを当てた。左の蹴りを散らす八田はサークリングを続ける。オーソドックスにスイッチしつつ右ストレートを狙った八田、野田もパンチを打ち返す。八田の左ローをキャッチした野田、八田はすぐに離れた。

遠い距離から飛び込んだ八田のシングルレッグをスプロールした野田だが、八田が飛びつき右腕を回してギロチンへ。ケージ際で背中を着けて絞り上げる八田。野田はボディにパンチを打ち込みながら、八田の右腕をはがした。残り1分で八田が足を上げてくる。野田はトップをキープ、パンチを上下に散らし、八田の足を振りほどいてパウンドを連打した。ジャッジは2名が10-9で八田、1名が10-9で野田につけている。

2R、初回と同様に八田が距離を取る、八田の左ローに右ストレートを合わせた野田。八田も下がりながら左ストレートを当てる。野田は八田にケージを背負わせてパンチで攻め立てる。八田は右ジャブ、そこに野田が右ハイを繰り出した。八田は左右の蹴りを散らして、けん制する。

ケージ中央で、野田の二段蹴り気味の右ハイが当たる。八田は蹴りでけん制するも、クリーンヒットはローのみ。野田が八田の左ストレートをブロックする。互いのパンチが交錯し、組んだ野田が八田をケージに押し込むも、八田が離れた。追う野田はパンチを効かせる。八田は右テンカオから左スイングフックに繋げるも、クリーンヒットせず。野田は八田の右ジャブに右ハイを合わせ、右ストレートと右ハイで相手を追い立てて2Rを終えた。ジャッジは3者とも野田に10-9をつけた。

最終回、展開は変わらず野田が距離を詰め、八田が距離を取る。野田が右ストレートを伸ばした。ここで八田がダブルレッグへ。これをスプロールした野田に対し、八田はハーフガードの体勢に。もぐりたい八田、野田は右腕を差し上げながら、左足のニースライスでパスを狙う。ここで八田が野田の足を取ってスイープし、さらに右腕を抑えながら野田を三角絞めで捉えた。八田は固めたまま相手の側頭部に右ヒジを突き刺す。

この三角絞めを凌いだのだがトップをキープ。潜ってきた八田の頭を抱えるも、八田がスイープに成功する野田はオモプラッタへ。相手の右腕を取ってパンチを上下に散らす。野田はオモプラッタを解いて八田の左足にアンクルロックを仕掛けるも、これを外した八田がトップをキープ。ハーフガードの野田に鉄槌とパウンドを落とし、立ち上がる野田のバックに回る。しかし振り落とした野田がグラウンドでパウンドを連打して試合を終えた。

ジャッジ3者とも最終回は八田に10-9をつける採点結果で、八田がスプリットで判定をものにした。勝利した八田は「ストロー級でイキの良いゴリラと戦いたい」と、これは国際戦のアピールなのか。第1部メインのストロー級KOPCには言及せず、笑顔でケージを降りた。


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MMA MMAPLANET o PANCRASE Pancrase328 中田大貴 内村洋次郎

【Pancrase328】やはり激闘、そして逆転勝利。中田大貴が内村洋次郎をパウンドアウトして連敗を脱する

【写真】序盤は内村にパンチを効かされていた中田だったが、最後は打ち勝った(C)MMAPLANET

<フェザー級/5分3R>
中田大貴(日本)
Def.1R1分14秒 by TKO
内村洋次郎(日本)

サウスポーの内村が、前に出て来る中田のボディに左の跳びヒザを突き刺した。足を使いながら、右ジャブから左ストレートをボディに打ち込む内村。さらに左ストレートから右スピニングバックフィストに繋げて、中田をグラつかせる。距離を詰める中田だったが、内村の左をもらって、またもグラつく。ここで中田は組みついてアンクルピックでテイクダウンを狙ったが、内村が立ち上がった。内村をケージに押し込む中田、内村は首相撲から離れた。

ケージ中央の打ち合いでは、内村のワンツーと左ハイがヒット。グラつきながらも中田は打ち返す。組んだ内村はケージへドライブし、右腕を差し上げて中田を押し込む。ボディロックから足をかけた内村だが、ここで倒すことはできず。中田も体勢を入れ替えたが、内村が首相撲からヒザを突き上げつつ離れた。追いかけて来る中田にシングルレッグを仕掛けた内村だが、ここで中田のパンチが入ったか自身が背中を着いてしまう。パウンドを放つ中田の右腕を取って腕十字を狙う中田。これを外した中田がパウンドを連打すると内村の動きが止まり、レフェリーが試合をストップした。


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DARANI MMA MMAPLANET o PANCRASE Pancrase328 キック 葛西和希

【Pancrase328】DARANIの右サイドキックは届かず、葛西和希がトップキープ&パウンドを貫き判定勝ち

【写真】葛西がパウンドを効かせつつ、しっかりポイントも抑えた(C)MMAPLANET

<ライト級/5分3R>
葛西和希(日本)
Def.3-0:30-27.30-27.29-28.
DARANI(日本)

サウスポーのDARANIが距離を取る。前に出る葛西、DARANIは右サイドキックでけん制するがケージを背負う。葛西が右ミドルから右ストレートへ。相手にケージを背負わせ、ミドルキックに合わせて左フックを当てた。DARANIの右サイドキックをキャッチした葛西がグラウンドへ持ち込む。パウンドを落としながらパスした葛西。再度ポジションで抑え込み、パンチを上下に打ち分けて削っていく。さらに左ヒジを連打する葛西、DARANIは立ち上がるも、すぐに葛西がグラウンドへ戻した。下から仕掛けるDARANI、葛西は頭を抜いてサイドへ。さらに一瞬マウントを奪ったが、DARANIがガードに戻す。

葛西の強いパウンドをヒット、DARANIは下から足を上げていくも葛西に防がれてしまう。パスからサイドに移行した葛西は、左腕を相手の首に巻き付けて肩固めを狙う。DARANIはフルガードでディフェンス。腕を解いた葛西は上半身を起こしてパウンドを連打、DARANIも足を利かせて致命傷を防いだが、終了間際に葛西がまたもサイドを奪った。初回の採点はジャッジ3者とも葛西に10-9をつけた。

2R、DARANIの右サイドキックをキャッチした葛西がグラウンドに持ちこむという1Rと同じ展開に。DARANIの横三角絞めを外した葛西はサイドへ、DARANIがハーフガードから起き上がりスクランブルへ。アンクルピックで背中を着かせたDARANIだったが、葛西に立ち上がられてしまう。ケージ際の組み合いからトップを奪ったのは葛西。ハーフガードのDARANIに対し、パンチを上下に散らす。ここで葛西の強烈な右パウンドが当たり、連打を受けてDARANIは防戦一方に。

なんとかガードに戻したが、葛西が左腕を巻きつけて肩固めへ。ここも極まらず、葛西は上半身を起こしながらパウンドを連打し、相手の三角絞めを外してサイドから左の鉄槌を連打する。DARANIは下から横三角絞めを仕掛ける。上半身を起こした葛西が、そのままラウンド終了まで凌いだ。このラウンドはジャッジ2名が10-9で葛西、1名が10-9でDARANIにつけた。

最終回、距離を取るDARANIの右サイドキックが下腹部に当たったと主張する葛西。試合は中断され、休憩が与えられる。再開後、DARANIオーソドックスにスイッチするも、やはり右バックスピンキックをかわされてグラウンドに持ち込まれた。すぐにパスしてサイドに移行する葛西。抑え込みながら右ヒジを狙うも、DARANIが下から葛西を抱え込む。葛西はコツコツの右の拳を落とし続ける。

DARANIはケージに足をかけながら、右ヒザを葛西のボディに打ち込んだ。葛西はDARANIの右腕を取ってアメリカーナを仕掛けたが、これは極まらず。サイドをキープする葛西、そのまま右の鉄槌とヒジを落とし続けながら、残り1分で立ち上がる。しかし再びグラウンドに戻った葛西は、スクランブルに来たDARANIに背中を着かせた。残り20秒でブレイクが掛かったものの、葛西が再びグラウンドに持ち込んで試合を終えた。

最終回は全ジャッジが葛西に10-9をつけたか、葛西が3-0で判定をものにした。


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ABEMA DEEP LFA MMA MMAPLANET NØRI o ONE PANCRASE Pancrase328 Road to UFC RYO UFC ジャレッド・ブルックス ジョシュア・パシオ ダニエル・ウィリアムス ハンセン玲雄 ボカン・マスンヤネ 上田祐起 中島太一 中村倫也 中田大貴 亀井晨佑 井村塁 佐々木亮太 内村洋次郎 北方大地 山北渓人 林優作 栗山葵 植田豊 河名マスト 海外 清水清隆 田嶋椋 葛西和希 藤田大和 透暉鷹 遠藤来生 野田遼介 高木凌

【Pancrase328】北方大地に挑戦からONEを目指す、山北渓人─02─「5分5R戦える力でフィニッシュ狙う」

【写真】Road to ONEで見せたように四点ヒザがあるONEルールは山北に合っているが……もちろん今日の試合には関係ない(C)MMAPLANET

本日18日(月・祝)、東京都新宿区のベルサール高田馬場で開催されるPANCRASE328で、北方大地の持つストロー級KOPのベルトに挑戦する山北渓人インタビュー後編。

チャンピオンとのキャリアの差は絶対だ。しかし専修大学レスリング部出身の山北は、MMAでは後輩の中村倫也&河名マストという両先輩が、既に海外で戦う状況にある状況を指を咥えて見ているわけにはいかない。強すぎる先輩にMMAでは負けない。追いつきたい山北のこれから、そして今回にタイトル戦へ想いを引き続き尋ねた。

<山北渓人インタビューPart.01はコチラから>


──昨年、2020年ネオブラ優勝の井村塁選手が、中島太一選手とのタイトルマッチに挑み完敗を喫しました。いわばネオブラ同期がキャリアの差を見せつけられたことに関して、どのように考えていますか。

「自分は違うと思っています。井村君はデビュー時期も同じで、一足先にタイトルに挑戦しましたが、彼云々ではなくて……自分は12年間、レスリングをやってきました。しんどいことも結構ありました。MMAを合わせると、16年とか毎日キツイことをやっていたら、ちょっとしたことでへこたれないと思っています。

自分はそうならないだけ練習をしているという気でいます。厳しい、辛い場面で戦える力が自分にはあります。特に試合になると、そういう部分が出てくるはずです」

──ではチャンピオン、北方選手の強さとは?

「打撃を決めようとする力、そこと体が強いです。組みはテクニックというよりは、体が強い。そういうイメージです」

──北方選手は個々の対戦相手にフォーカスした動きをやり込んでいるという印象があります。砂辺選手と戦う時には、砂辺選手と戦う北方選手がいて。村元選手と戦う時は村元選手と戦う北方選手がいるような。

「あぁ、確かに前の防衛戦と村元選手との試合も戦い方は全然違っていました。作戦を遂行する能力が高いと思います。僕が優っているのは距離感なので、どう組みの展開まで持っていくか。ただ単にテイクダウンを狙うのが、レスラーにとって一番良くない戦い方なので。レスリングと柔術というよりも、しっかりとMMAを戦うという意識で戦いたいです」

──山北選手の組みは流れるような動きです。あれは閃きなのでしょうか。ラグの無さは、考えて動いているという風には見えません。

「アレは体にしみ込んでいているので、勝手に動きます。それが練習量と関係していると思います。打ち込みを繰り返して、打ち込み通りの動きをしているので試合中に考えているとかではないです。打ち込み通りですね。そこに今回は相手が強いので、気持ち的な部分、持っているフィジカルもしっかりと出し切りたいです」

──このところMe,Weの男子選手は藤田大和選手、植田豊選手とDEEPとGrachanでタイトルマッチを落としています。Me,Weの一員として今回のタイトル戦にどのように挑みたいですか。

「大和さんは同じぐらい練習しています。その選手が負けてしまうと、自分のことのように悔しかったです。ジムにベルトを持ち返りたいという想いは、強いです。ここで僕が獲って、ジムとして勢いをつけたいです」

──現状の日本のベルトは、ステップアップのチケットです。今後、どのように考えていますか。

「やっぱり海外で試合がしたくて、ストロー級だとONEチャンピオンシップですね。猿田選手が日本人でも勝てるということを証明してくれていますし、自分にとって道標になってくれています。ここで勝って、その道標に従ってONEのベルトを巻きたいです。

それ以上にジャレッド・ブルックスとか……自分の階級の最高峰という選手と試合をして、自分がどれだけやれるのかを試したくて。ジョシュア・パシオ、ボカン・マスンヤネ、ダニエル・ウィリアムスとか、レスリングの時からずっと外国人選手と試合がしたかったです。レスリング時代は国際戦を戦うことができなかったので、MMAでは日本人選手以外と戦ってみたいです」

──UFCはストロー級王座を認定していませんが、Road to UFCを開催して中村倫也選手が挑戦中です。またLFAには河名マスト選手が挑みます。専修大レスリング部の先輩から刺激を受けていますか。

「倫也先輩には、直ぐに追い越されちゃいました(笑)。レスリングではもうメチャクチャ強かったですけど、倫也先輩がMMAに転向して。僕はプロで4勝とかの状態で格闘DREAMERSを視ていたのですが……僕がやりたくてしょうがない国際戦で勝って、今度は海外で戦って先を行かれてしまいました。だからベルトを獲って、倫也先輩に追いつきたいです。

マスト先輩は……全然MMAを戦うと思っていなかったので、先輩ですけどジェラシーを感じています。でも、その想いが自分もやらないといけないというモチベーションになっているので、両先輩に追いつきたいです」

──そのためには、落とせないタイトル戦ですね。

「今回、練習のテーマが5分✖5Rを戦い切れるスタミナをつけるということでした。それだけ体力を強化してきましたが、そこでつけた力を使って全力でフィニッシュしたいです」

■視聴方法(予定)
7月18日(月・祝)
午後2時30分~ TIGET LIVE
午後2時30分~ ABEMA PPV ONLINE LIVE(※第1部)
午後4時30分~ U-NEXT(※第2部)

■ Pancrase328対戦カード

<ライト級/5分3R>
余勇利(日本)
望月貴史(日本)

<フライ級/5分3R>
水戸邉壮大(日本)
山﨑聖哉(日本)

<2022年ネオブラッドTバンタム級準決勝/5分3R>
田嶋椋(日本)
鬼神光司(日本)

<2022年ネオブラッドTバンタム級準決勝/5分3R>
持田哲兵(日本)
上田祐起(日本)

<2022年ネオブラッドTフライ級準決勝/5分3R>
大野友哉(日本)
伊藤まこと(日本)

<フェザー級暫定王座決定戦/5分5R>
透暉鷹(日本)
亀井晨佑(日本)

<フライ級/5分3R>
清水清隆(日本)
佐々木亮太(日本)

<フェザー級/5分3R>
Ryo(日本)
遠藤来生(日本)

<フェザー級/5分3R>
新居すぐる(日本)
ハンセン玲雄(日本)

<フェザー級/5分3R>
高木凌(日本)
林優作(日本)

<女子フライ級/5分3R>
NØRI(日本)
栗山葵(日本)

<ストロー級KOPC/5分5R>
[王者] 北方大地(日本)
[挑戦者] 山北 渓人(日本)

<ストロー級/5分3R>
八田亮(日本)
野田遼介(日本)

<フェザー級/5分3R>
中田大貴(日本)
内村洋次郎(日本)

<ライト級/5分3R>
葛西和希(日本)
DARANI(日本)

<フライ級/5分3R>
大塚智貴(日本)
前田浩平(日本)

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ABEMA MMA MMAPLANET NØRI o PANCRASE Pancrase328 RYO ハンセン玲雄 パンクラス 上田祐起 中田大貴 亀井晨佑 佐々木亮太 内村洋次郎 北方大地 林優作 栗山葵 清水清隆 田嶋椋 葛西和希 藤波勇飛 透暉鷹 遠藤来生 野田遼介 高木凌

【Pancrase328】佐々木亮太戦へ、清水清隆─02─「格闘技って面白いですよね。毎日学ぶことがある」

【写真】表題の言葉、デビューから14年の清水がこの言葉を口にした。素晴らしすぎる(C)MMAPLANET

18日(月・祝)、東京都新宿区のベルサール高田馬場で開催されるPANCRASE328で、佐々木亮太とのパンクラスラストマッチを行う清水清隆のインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

インタビュー前編にもあったとおり、今回はパンクラスで戦う最後の試合であり、この一戦で清水がキャリアに終止符を打つわけではない。今後どのような道を選ぶにせよ、今回の佐々木戦の結果と内容次第というところだろう。ただ、自身の言うキャリア終盤でやりたいことは決まっている。悔いを残さない戦い――清水清隆のカウントダウンを見届けてほしい。

<清水清隆インタビューPart.01はコチラから>


――今回の佐々木戦で勝って、もう一度パンクラスのベルトに挑戦したいとは考えなかったでしょうか。

「いや、ないです。ないですね。ここで勝って、いきなりタイトルマッチというのはズルいですから。それに今の状態では、自分にその資格はないです」

――なるほど。通常の試合前のインタビューであれば、前回の敗戦から何か新しく取り入れたことなどを聞いたりします。しかし今回のケースは、それを聞いていいものかどうか……。

「あぁ、去年の5月に負けたあとから、ずっと柔術をやっていたんですよ。週4~5回ぐらい柔術の練習をしていて。今は紫帯で、4月の全日本に出て3位でした(アダルト紫帯ライトフェザー級3位)」

――柔術の練習はどちらで?

「TRIBE TOKYO MMA Northです。もともと柔術メインの支部で、以前から北田(俊亮)さんに柔術を教わっていたんですよ。で、去年の5月に負けたあと、柔術の頻度を増やそうかと思って。すると結構面白くて。柔術って奥が深いですよね。帯が上がっていく仕組みも面白いし、自分がマスターであっても若者と試合ができて楽しいです」

――柔術の試合に出ている間は、それほどMMAの練習はしていなかったのですか。

「MMAも打撃も、それほどはやっていなかったですね。去年の末ぐらいから強めの練習にしてきました。そのなかでも、やっぱり新しく見つかるものがあるんですよね。柔術をやってきて、MMAの練習へ転換させる時に『あぁ、コレやられたことあるわ……』なんて今気づくとか(笑)。打撃でも、こんな打ち方があるのかって。

プロの打撃コーチに教わっていると練習では毎回、目から鱗で。フィジカルトレーニングもそうですし、毎日学ぶことがある。格闘技って面白いですよね。学ぼうと思ったら、死ぬまで学び続けることができるので」

――そう考えると、やり残したこともあるのではないでしょうか。

「やり残したことしかないです(苦笑)。負けて借りを返していない相手もいるし、こういう練習しておけば良かった、とか言い出せばキリがなくて。でも、それが自分の人生であって、そういう人生を選んできたのも自分ですから」

――確かに過去は取り戻せません。全ては「たら・れば」になってしまいます。もちろん佐々木戦後のことは、佐々木戦が終わって考えることかと思います。ただ、キャリアの終盤というなかで、やりたいことなどはあるのでしょうか。

「やっぱり勝って終わりたいですよね――結果を残したい。勝って終わりたい。

佐々木戦のあと、自分が何をするかもまだ分からないです。ただ、MMAのキャリアが負けて終わったら、やっぱり悔いが残るじゃないですか。もちろん次の試合も、どうなるか分からないですよ。負けちゃうかもしれないし、大ケガするかもしれないし、目が見えなくなるかもしれない」

――……。

「それは試合だから、本当に分からないです。だから自己満足ですよ。悔いを残したくない、だから試合をしたい。もうね、あしたのジョーです」

――ジョーのように、真っ白に燃え尽きたいですか。

「はい。これでもかっていう試合をして。燃え尽きて、お腹いっぱいで現役生活を終える。やっていて良かった、そう言える練習と試合をしたいです。そして、笑ってケージから下りたいですね」

――では、その気持ちで迎える次の佐々木戦ですが、今回はパンクラスに出場するにあたり対戦相手の希望は出したのですか。

「そういうのは全然なかったです。対戦してくれるなら誰でも……という感じで。それで佐々木選手が試合をしてくれることになりました。まぁ、よくある『おいしくない相手』っていうパターンですからね。自分はベルトも持っていないし、弱くはないと思うし、かといって強くもないじゃないですか」

――どちらなのですか(笑)。

「アハハハ。辞める人間と続ける人間が戦って、続ける人間のキャリアに傷がついても、おいしくはないですからね。反対の立場だったら、自分はやりたくないかもしれないです(苦笑)。だから佐々木選手が試合を受けてくれて、本当にありがたいです」

――佐々木選手の印象を教えてください。

「真面目で、愚直なファイターですよね。バランスが良い選手で。自分はぶん殴って、蹴っ飛ばして、パウンドで仕留める。そういう試合になると思います。

寝技でやってもいいけど、彼が得意な形の寝技には行きません。この試合で、最近やってきた柔術も生きてくると思います。自分が取られるイメージは全くないですね。この試合、MMAPLANETで速報あるんですか?」

――はい、その予定です。

「じゃあ、清水清隆が1RでKO勝ちって書く準備をしておいてくださいね。よろしくお願いします!」

■視聴方法(予定)
7月18日(月・祝)
午後2時30分~ TIGET LIVE
午後2時30分~ ABEMA PPV ONLINE LIVE(※第1部)
午後4時30分~ U-NEXT(※第2部)

■ 対戦カード

<ライト級/5分3R>
余勇利(日本)
望月貴史(日本)

<フライ級/5分3R>
水戸邉壮大(日本)
山﨑聖哉(日本)

<2022年ネオブラッドTバンタム級準決勝/5分3R>
田嶋椋(日本)
鬼神光司(日本)

<2022年ネオブラッドTバンタム級準決勝/5分3R>
持田哲兵(日本)
上田祐起(日本)

<2022年ネオブラッドTフライ級準決勝/5分3R>
大野友哉(日本)
伊藤まこと(日本)

<フェザー級暫定王座決定戦/5分5R>
透暉鷹(日本)
亀井晨佑(日本)

<フライ級/5分3R>
清水清隆(日本)
佐々木亮太(日本)

<フェザー級/5分3R>
Ryo(日本)
遠藤来生(日本)

<フェザー級/5分3R>
新居すぐる(日本)
ハンセン玲雄(日本)

<フェザー級/5分3R>
高木凌(日本)
林優作(日本)

<女子フライ級/5分3R>
NØRI(日本)
栗山葵(日本)

<ストロー級KOPC/5分5R>
[王者] 北方大地(日本)
[挑戦者] 山北 渓人(日本)

<ストロー級/5分3R>
八田亮(日本)
野田遼介(日本)

<フェザー級/5分3R>
中田大貴(日本)
内村洋次郎(日本)

<ライト級/5分3R>
葛西和希(日本)
DARANI(日本)

<フライ級/5分3R>
大塚智貴(日本)
前田浩平(日本)

<2022年ネオブラッドTフェザー級準決勝/5分3R>
藤波勇飛(日本)
糸川義人(日本)

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【Pancrase328】北方大地に挑戦、山北渓人─01─「誰からベルトを獲るのかが大切になってくる」

【写真】一つ一つの質問を丁寧し、そして自信を持って答えていた山北(C)MMAPLANET

18日(月・祝)、東京都新宿区のベルサール高田馬場で開催されるPANCRASE328で、山北渓人が北方大地の持つストロー級KOPのベルトに挑む。

専修大学レスリング部出身、プロアマ通してMMAで負けなしの山北は、王座挑戦権を手にしてから9カ月、この時を待った。王者は12月に防衛戦を終え、3月にRIZINで戦った。プロMMAキャリアはまだ2年5カ月の山北にとって、この9カ月は自らが強くなるために貴重な時間となっていた。


──タイトルマッチまで4日となりました(※取材は7月14日に行われた)。デビューから1年8カ月で6試合をこなしてきた山北選手ですが、前回の野田遼介戦から9カ月というインターバルがありました。

「12月に北方選手の防衛戦が決まっていたので、それが終わってから暫らく時間が空くだろうしオファーが来たらいつでも戦えるように準備していました。ただ、4月ぐらいかなと思っていたのですが、北方選手がRIZINに出たのでこれだけ空きました」

──自身の挑戦が決まっているのに、チャンピオンの目が違うところを向いた。そこに関しては、素直にどのように思いましたか。

「別にそこは良かったです。過去6試合の対戦相手と比較すると、段違いで強い選手に挑戦するわけですし。準備期間が増える方が、自分にとってはありがたいです。僕が北方選手の立場だったら、逆に早く戦いたいと思ったはずです」

──なるほど。とはいえ自身が目指すチャンピオンです。村元友太郎選手というDEEPの選手との対戦では、勝ってくれと応援していたのではないですか。

「負けてベルトの価値を下げないで欲しいと思っていました。結果、勝ってくれたので良かったです。僕としてはベルトを獲るのも、誰からそのベルトを獲るのかが大切になってくるので。北方選手の持つタイトルに挑戦できることが有難いです」

──チャンピオンがステップアップし、王座決定戦でチャンピオンになるのと意味合いが違うと捉えているということでしょうか。

「ハイ。最近、そういうことが多いですけど、強くないとチャンピオンになっても意味がないので。壁になってくれる選手を乗り越えないと、満足はできないです。強い北方選手に挑戦できるので、この試合のない9カ月の間、練習だけに打ちこめました。僕はまだキャリアは少ないですし、凄く大切な時間になりました」

──北方選手は12月の防衛戦に続き、3月のRIZINを終えて山北選手と戦う準備に入った。対して山北選手は去年の10月の試合後から対策練習ができていたわけですね。

「正直、対策練習らしい対策練習はそれほどしてこなかったです。打撃も組みも、防御への意識は高めたことはありますが、普段の練習とほとんど変わりなかったです。これまでも試合前だからといって、対策練習に重点を置くことはなかったですし。今回もいつも通りの練習で強度を高めたぐらいです。大切なことは、僕自身が強くなることなので。これだけ試合がなかったのは初めてなので、試合のことを考えすぎることなくガムシャラに鍛えることができました」

──山北選手といえばテイクダウンからコントロールで強さを見せてきました。この間、どこを強化してきましたか。

「これまでもずっと打撃の練習もしてきましし、その打撃も良くなってきたと言って貰えています。組みでもコントロールだけでなく、極めの部分に拘って練習し柔術の試合にも挑戦しました」

──おお、柔術のトーナメントで出ていたのですか。

「ハイ。2月の東京柔術オープンと4月の全日本選手権に出場しました。東京柔術オープンは5人ぐらいの参加だったので2試合ですが、全日本は参加人数も多くて4試合か5試合して、オール一本勝ちできたので……柔術ですが、自信になりました。ある程度の極める力もついていると思います」

──カテゴリーと階級は?

「青帯のライトフェザー級です」

──なるほどぉ。いやぁ、もちろん青帯のトーナメントにも黒帯になって世界を獲るという選手も含まれているかもしれないですが、仕事終わりに汗をかいた成果を知りたくて出場していた人には、気の毒です(笑)。大学までレスリングをして、MMAで6連勝の選手が自分のトーナメント枠にいるなんて。

「……。いやぁ(苦笑)。でも、柔術は柔術ですし。他の格闘技をやってきたことで帯を貰うわけにはいかないです。柔術で結果を残さないと、飛び級は良くないです」

──真面目です(笑)。ところで柔術のトーナメントに出るということは、普段から道着の練習をしているのですね。

「感覚的なことなんですけど……グラップリングだけやるより、柔術もやる方が成長できると思います。柔術の動きはグラップリングにもMMAにも生きますし。柔術は一つひとつ、丁寧さが求められます。道着を着ていると想い通りに動けないことが増えますし、『ノーギだったら行けるのに』ってストレスを感じます。その時に一旦落ち着いて解除する。そのひと手間を知ることで、判断力がつくのに役立つと思います。頭を使うことはMMAには大切になってくるので」

──そのひと手間、柔術で丁寧に練習したことが、ノーギやMMAの練習になるとフィジカルで突破できることで戦いやすくなるのか。同じように丁寧に戦えるようになって、強味になったのかどちらでしょうか。

「手間が省ける方ですね。それでも精度が上がっているので」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
7月18日(月・祝)
午後2時30分~ TIGET LIVE
午後2時30分~ ABEMA PPV ONLINE LIVE(※第1部)
午後4時30分~ U-NEXT(※第2部)

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ABEMA MMA MMAPLANET o PANCRASE Pancrase328 UFC アレックス・ヴォルカノフスキー パンクラス 中田大貴 亀井晨佑 田中半蔵 透暉鷹

【Pancrase328】透暉鷹と暫定フェザー級王座決定戦、亀井晨佑─02─「やりたくないと思っていました」

【写真】バシッと右ストレートの亀井晨佑(C)MMAPLANET

18日(月・祝)、東京都新宿区のベルサール高田馬場で開催されるPANCRASE328で透暉鷹と暫定フェザー級暫定王座を争う、亀井晨佑のインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

前編では亀井がプロMMAファイターになるまでの経緯を語ってもらったが、この後編ではその亀井がいかにして大激闘を展開するファイターになったのかを聞いた。すると、話は試合と同じく予想もつかない展開に――。

<亀井晨佑インタビューPart.01はコチラから>


――亀井選手が大学を卒業して社会人になったのが、いつのことでしょうか。

「いま社会人になって、ちょうど2年目です。社会人になったのは2021年4月ですね」

――ということは、内村洋二郎戦とビクトル・ウーゴ戦は、薬学部の勉強をしながら試合に出ていたということですね。

「そうです。その2試合が2019年で、そのあとに薬剤師の国家試験を受けて社会人になってから、2021年9月の三宅輝砂戦が復帰戦でした」

――薬剤師の国家試験が行われるのは……。

「2月ですね。就職先は5年生の時か、6年生の初めに決まっています」

――格闘技とは関係ないお話になりますが、2月に国家試験を受けて落ちた場合、就職先の内定は取り消しになるのでしょうか。

「薬剤師の免許が必要な仕事――ひとつは調剤薬局ですよね。調剤薬局のなかには、もう1年待ってくれるところはあります。もうひとつは製薬会社。これはMR(医薬情報担当者、製薬会社の営業にあたる)だと薬剤師の免許が必要ないので、そのまま製薬会社でMRとして働くことが多いです」

――亀井選手は薬剤師と製薬会社、どちらになりたいと思っていたのですか。

「格闘技でプロになろうという考えがなかった頃は、バリバリ稼ぐためにMRになろうと考えていました。転勤も嫌じゃなかったですし。プロになってからも、自分がMMAでどこまで行けるかも分かっていなかったので――そんなに強くなれないだろう、と。だから、それなりにMMAをやりながらMRになるんだろうなと思っていました。

でもネオブラの頃から、そうもいかないなと考えるようになって。これは……東京に残らないとダメだなって思いました」

――そうしてMRではなく薬剤師への道を選んだあとにMMAで2連敗、自分が選んだ道が正しかったのかどうか迷いませんでしたか。

「メチャクチャ迷いました。正直、ウーゴ戦の時は……それも自分が浅はかだったんでしょうね。内村戦で負けて、青木さんのクラスが始まり、少し組み技に触れたぐらいで自分は行けるだろうと考えていたことが、いま思えば浅はかだったんです。内村さんとの試合の内容が良くなかった、というところはありますよね」

――内容が良くなかったとは?

「ああいう激闘をしてしまうと、自分に酔ってしまうじゃないですか(笑)。ダメなところを受け入れてはいるけど、負けているのに浮かれてしまっている自分がいたんですよね」

――ウーゴ戦を経て学生から薬剤師になり、生活環境は変わりました。一方で、現在までにファイターとして変化したところはありますか。

「本当は国家試験の前に1試合やる予定だったんですが、それがコロナ禍で中止になってしまったんです。そこから国家試験の勉強に入って……最初は焦りました。きっと2年間ぐらい試合が空いてしまうだろうなと。

でもすぐに吹っ切れるというか、体は動かせなくても頭は動かせますよね。その時のほうが格闘技界の状況を俯瞰して見ることができたり。日本と世界の差って、どういうものなのか。そのなかで自分がやりたいスタイルは何なのか。それを突き詰めることができたので、焦りは無くなりました」

――結果、たどり着いた自分のやりたいスタイルとは、どんなものだったのでしょうか。

「最初は打投極、全部できないといけないと思っていました。でも、それが大変であることは分かっています。だから自分の強みである打撃は生かしつつ、組みはどんな選手が来ても対応できるように。自分は相手を寝かせる必要はないと思っています。たとえばUFCのアレックス・ヴォルカノフスキーって、すごく地味なスタイルじゃないですか。打撃はできるけど、組んでケージに押し付けて休むとか。自分にはヴォルカノフスキーみたいなスタイルが合っているんじゃないかと」

――ただ……そう考えた結果、3月の中田大貴戦が打撃による大激闘になるわ、テイクダウンで背中を着けて勝負を決するわで、仰っていることと真逆になっています(笑)。

「アハハハ、そうなんですよ。なかなか上手くいかないものですよね(笑)」

――こうやってお話を聞いていても、とてもスマートな考えを持っているのだろうなと思います。それが試合は大激闘になり、かつ試合中に奇声を挙げるなど、ギャップが凄いです。

「あぁ、あれですか(笑)。ナチュラルに、ハイになっているんでしょうね。でもギャップがあるのは、よく言われます」

――その中田選手に勝利しましたが、トーナメント決勝進出はドクターストップとなった末、今回の暫定フェザー級王座決定戦となりました。対戦相手の透暉鷹選手の印象から教えてください。

「なかなかに地味強ですよね。たぶん多くの選手が、やりたくないなって思うタイプじゃないですか。実は僕自身も、やりたくないなと思っていました。でも練習していくなかで、そんなこともないのかな、と今は考えています。

透暉鷹選手が田中半蔵選手に勝った時(2020年10月に判定勝ち)、これは強いなと思いました。あの田中選手を5分3R、漬けることができるのは相当な実力だなと。さらに、そのあとはフィニッシュ率が高くなっていて。今のパンクラスの中で、一番勢いのある選手の一人だと思うんですよ」

――その透暉鷹選手の勢いを、どう受け止めますか。

「どうなんでしょうね。自分のペースで試合できれば良いのかな、って思います。試合って結局はエゴのぶつけ合いじゃないですか。相手はフィニッシュしたいでしょうし、自分もKOとかフィニッシュできればいいんですけど……25分間、ただただエゴのぶつけ合いで終わってしまうかもしれない。

初めての5分5Rですけど、気持ちを切らさずに戦いたいです。自信はあります。ほどほどにハイになって、もう一つガスタンクを開放できれば」

――結果、また大激闘になって……。

「自分は望んでいないんですけどね(笑)。自分の頭の中では、いつも地味な試合をしたいんですよ……中田戦も、ずっと左ジャブを突き続ける地味な試合をしようと思っていたので」

――えぇっ!?

「でも気づけば、いつも右ストレートが入っていて。それが、MMAの面白さですよね」

■視聴方法(予定)
7月18日(月・祝)
午後2時30分~ TIGET LIVE
午後2時30分~ ABEMA PPV ONLINE LIVE(※第1部)
午後4時30分~ U-NEXT(※第2部)

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