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【UFC273】テイクダウンを奪われた3X五輪レスラーのマドセン。レスリングでピチェルに勝利

<ライト級/5分3R>
マーク・マドセン(デンマーク)
Def.3-0:30-27.30-27.29-28
ビンチ・ピチェル(米国)

前足を蹴っていく両者。構えを変えるピチェルにローを続けるマドセンは、右フックをブロックし低い姿勢でワンツーを打っていく。下がってかわしたピチェルは、ローは蹴られてもパンチは受けない。非常に静かな展開のなかで、マドセンが右ローが蹴り続ける。ピチェルもローを蹴り、左を被弾すると右を返した。

右フックからヒザを見せたピチェルにワンツーで右を当てたマドセンは、右ローに組みつきボディロックから足を払ってテイクダウンを決める。サイドで抑え、クォーターネルソンで上を向かせようとしさらにダース狙いもピチェルが立ち上がる。近い距離となりピチェルが右を振るうが、かわしたマドセンが右を逆にヒットさせる。さらに左ジャブを当ててマドセンが初回をリードした。

2R、カーフを蹴ったピチェルが、右を伸ばす。スイッチを織り交ぜ、歩幅の違うステップを組み込んだピチェルは左ミドルを入れ、ワンツーを伸ばす。マドセンも右を返し、ジャブを当てる。ジャブに右を返し、前蹴りを繰り出すピチェルはスーパーマンパンチのステップでフェイク。左の三日月気味の蹴りも、マドセンは前に出る。右フックに組みついてバックに回ったマドセンは、圧し潰すように胸を押し当ててサイドバックに。

手首を掴んで防ぐピチェルは、スクランブルでバックを許しそうになり前転から足関節、そのまま腰を掴んでカーフスライサーへ。マドセンは正座状態で足を捌きに掛かり、起き上って引き抜く。ここから近距離で右ストレート、左フックなど細かいパンチからヒザ蹴りと攻撃をまとめたピチェルが、ダブレッグで尻もちをつかせることに成功する。そのままトップでピチェルはタイムアップを迎えた。

最終回、2R終盤のように近い距離で手数を増やしたピチェルは、右を当てて組んできたマドセンを切ると、逆にパンチを見せてテイクダウンを狙う。ここは切ったマドセンは、動きは落ちてきたが、パンチの交換のなかで組んでバックに回る。

自ら離れたマドセン、疲れは相当なモノか。それでも大きく息をついてからダブルレッグでテイクダウンを決めたマドセンは、ピチェルの三角絞めを防いで担ぎパスへ。一旦背中を見せ、ガードに戻ったピチェルだが完全に背中をマットにつけてしまった。足を一本抜いたマドセンが、ヘッドアームコントロールで抑えブリッジを許さない。

完全に抑え込みに入ったマドセンは、ピチェルのキムラを切ってハーフから肩固めを狙う。ブーイングが起こるなか、スクランブルでバックに回ったマドセンはピチェルの前転&ヒザ十字を防ぎ、最後はレッスルアップをガブってタイムアップを迎えた。

2Rに打撃の展開で動きが止まったマドセンが、最終回に組みとコントロールで動きを取り戻し、3-0の判定勝ちを収めた。「3度の五輪出場、五輪メダリスト。5度の世界選手権メダリストがUFCで無敗だ。ローガン、レッツゴー」とマイクで話したマドセンは、テイクダウンを取られたことを尋ねられると「テイクダウンされた? 覚えてない。レスリングで?」と意外そうな顔を浮かべた。


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