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【Special】秋元皓貴が語る現在と今後―01―「Evolveのファイトチームが事実上の解散になって…」

【写真】約4年住んでいたシンガポールを離れ、今後はEvolveで指導を受けていたシアー・バハドゥルザダのいるアメリカに練習の拠点を移すことを計画している(C)MMAPLANET

昨年11月のONE163でペッタノン・ペットフォーガスに敗れた、元ONEキックボクシング世界バンタム級王者の秋元皓貴。
text by Takumi Nakamura

ペッタノン戦を最後に1年以上試合から遠ざかっているが、この間にシンガポールのEvolve MMAから一旦帰国し、今は新たな練習環境を整えている最中だという。

なぜ秋元はシンガポールを離れることになったのか。そして今後の活動や試合はどうなるのか。ジョナサン・ハガティーが新王者となり、チャトリCEOがONE日本大会の開催を明言する中、日本の格闘技ファンが気になる存在――秋元のインタビューを前後編でお届けしたい。


――秋元選手がシンガポール=イヴォルブMMAを離れ、日本に戻っているとお聞きして取材をお願いしました。改めて今の秋元選手の状況を聞かせていただけますか。

「シンガポールに住んで約4年経ったところでビザの更新が必要だったのですが、ほとんどの選手が更新できないということになったんです。それでイヴォルブのファイトチームが事実上の解散となってしまい、僕も日本に戻ってきたという流れです」

――ビザが更新できなかったのは、シンガポールの法的に難しいということだったのですか。

「そうですね。僕も細かいことは分からないのですが、僕がシンガポールに行ったタイミングで『これからビザの更新が難しくなる』という話は聞いていて、年々ビザを更新せずに帰国する人が増えていたんですね。その流れに僕含めてイヴォルブにいた外国人選手たちも巻き込まれたという感じですね。ビザを取ろうと思えば取れるのですが、かなりハードルが高くなっているので、みんな練習環境を変えるという道を選びました」

――そういった理由だったのですね。何かトラブルがあったかと思い、心配していました。

「シンガポールからは離れましたが、これからもイヴォルブの在籍選手として、ONEで試合をしていきます」

――とはいえ練習環境がガラリと変わるわけで、ファイトチームが解散となった時は不安にならなかったですか。

「自分としてはすごくショックで不安な部分はあったんですけど、僕はこれまでの格闘技人生、空手から始まって、キックに転向して、また空手に戻って、海外でキックを再開して……と、競技や戦う場所を変えながらやってきたんですね。そういう変化がある時は自分にとってプラスになっていて、強くなるきっかけになっているので、今回も強くなるチャンスだと思ってトレーニングを続けています」

――秋元選手にとってシンガポールで過ごした日々はどんな時間でしたか。

「はじめは単身シンガポールに住んでいて、その時は精神的にもきつかったのですが、半年経ってから家族と一緒に住むようになったので、そこはなくなりましたね。あと周りの選手・スタッフがみんなポジティブな人間ばかりだったんですよね」

――イヴォルブの所属選手はタイ人とブラジル人が多い印象です。

「はい。ファイトチームはタイ人が40%、ブラジル人が40%ぐらいの構成で、みんな陽気なので彼らと触れ合ううちに自分のメンタルも変わっていきました(笑)」

――普段からタイ人&ブラジル人と接していると細かいことを気にしなくなりそうです(笑)。具体的に現地ではどのような練習をしていたのですか。

「イヴォルブのファイトチームはムエタイチームとMMAチームに分かれていて、最初の2年間はムエタイチームとして練習していたんですね。ただムエタイチームと言っても、みんなイヴォルブでインストラクターをやりながら試合をする兼業の選手がほとんどで、選手専業の自分とはちょっと温度差があったんですよ。練習そのものもコーチやトレーナーが指導するというよりも、各選手に任せてあるような形で、自分には物足りなかったです」

――日本在住のタイ人もトレーナー業がメインで試合もするというタイプの選手がいますが、それに近い感覚なのでしょうか。

「そうですね。そうは言ってもノンオーやサムエーなので、むちゃくちゃレベルは高いですよ(笑)」

――なぜ途中でムエタイチームからMMAチームに移ったのですか。

「イヴォルブは当時シンガポールに4つジムがあって、ムエタイチームの選手たちは普段それぞれのジムにいて、選手練の時に1つのジムに集まって練習する形だったんです。それがコロナとロックダウンの影響で、ジムを行き来できなくなってしまって。それで僕はムエタイチームではなく、MMAチームに合流して練習することになりました」

――MMAチームでは打撃の練習にのみ参加する形だったのですか。

「僕はMMAやグラップリングの練習には参加せず、純粋な打撃と組みつくまでの打撃のスパーリングに交じって練習していました」

――MMAチームと練習することで、どんなプラスがありましたか。

「ムエタイの選手はみんな上手くて速いんですけど、僕としては相手の動きを見やすいんですよね。逆にMMAの選手は組みのフェイントからパンチを出してきますし、動きの予測が難しい。それに対応しようとすると動体視力がよくなって、ディフェンス能力が上がったと思います。またMMAチームはコーチ指導のもと、チームとして練習ができていました」

――秋元選手は色々な立ち技格闘技を経験しているので、MMAの打撃も違和感がなかったと思いますし、MMAのエッセンスが入ったこともプラスになったと思います。

「それはありますね。MMAチームの練習に参加するようになって、僕的にはコーチの指導をすんなり聞き入れることができたんです。それはきっと色んな競技をやってきたからだと思うし、もしこれが空手だけ、キックだけ、ムエタイだけの選手だったらMMAの指導に対して拒否反応があったと思います。僕の場合はそれがなかったので『こういう技術や考えがあるんだ』と思って、一つのテクニックや技術の引き出しとして練習していました」

――イヴォルブで一番指導を受けていたのは誰ですか。

「一番練習を見てもらったのはシアー(・バハドゥルザダ、元修斗世界ライトヘビー級王者で、戦極やUFCでも活躍)ですね。僕がカピタン・ペッティンディーに勝ってチャンピオンになった時もずっと練習を見てもらっていました。ファイトチーム解散後、シアーはアメリカにいて、僕もアメリカに行ってシアーのところで練習をしようと思ってます。今そのために色々と準備を進めているところです」

<この項、続く>

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o ONE ONE163 ハム・ソヒ 平田樹

【ONE】計量オーバーの平田樹 ハム・ソヒと仕切り直しの一戦!

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3月25日にシンガポールのインドアスタジアムで開催されるONE Fight Night 8の対戦カードとしてハム・ソヒ×平田樹のアトム級ワンマッチが発表されました。

両者は昨年11月19日のONE163で対戦予定だったものの、平田が計量に失敗。契約体重をクリアする事が出来ず、ソヒがキャッチウェイトでの試合に同意しなかった事で試合は中止になっていました。

あれから4ヶ月を経て仕切り直しの一戦。本来であれば「待望の」とか「待ちに待った」という枕詞がつくところですが、平田の計量オーバーは2戦連続にして3回目。失敗しても失敗してもチャンスが与えられるって甘やかし過ぎでしょうに。

体重がマッチしないのであれば、もうアトム級の試合には出場させないくらいの厳しい対応があってもいいんじゃないかと。また計量に失敗するようだと、本人の健康にも良くないし、ONEのイベント的にも対戦相手にとってもマイナスでしかありません。

いろんな意味で背水の陣を迎えた平田。ソヒとどう戦うかの前に、まずは計量をパスする事が出来るかどうか。目が離せません。
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【ONE FN08】平田樹「何度もごめんなさい」✖ハム・ソヒ「日本が大好きです。応援してくれたら嬉しい」

【写真】このスポーツで最も空虚で悲しい、セレモニアル計量&フェイスオフ。もう、こんなことがないように (C)ONE

8日(水・現地時間)、ONE championshipより3月25日(土・同)にシンガポールのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE Fight Night08に平田樹が出場し、ハム・ソヒと対戦することが発表された。

両者は昨年11月に対戦予定だったが、平田がハイドレーションに苦戦し、基準値を下回ると体重オーバーという状態で計量をクリアできず。ハム・ソヒがキャッチウェイト戦を拒否したという経緯があった。


今回の発表に関するリリースに寄せられた両者のこの試合に対するコメントは以下の通りだ。

平田樹
「改めてこの試合のオファーをもらった時の気持ちは、『やることは変わらない。このチャンスを頂けたことに感謝』そういう思いでした。ニューヨークにまた戻ってきて、立ち技も寝技も偏ることなく毎日練習に励んでいます。私はチャレンジャーで、この大きなチャンスを掴みに試合に臨みます。しっかりMMAの試合運びを見せたいと思います。ハム・ソヒさん、お待たせしました。応援してくださっている皆さん、何度もごめんなさい、でもしっかり勝ってきます!」

ハム・ソヒ
「ファンの声によっては私の前回の(試合をしないという)判断に色々と意見があったのも事実だったので、イツキとのことは早くケジメをつけたかったから、オファーをもらえて良かったです。トレーニングは、今まで通りやっています。試合に向けても時間がたっぷりあるので、細かい部分や自分の体のコンディションにもより気にして過ごしています。この試合で勝って、自分が次のタイトル挑戦者であることを伝えたいし、この階級で自分が一番だってことを見せたいです。日本のファンの皆さん、前回の私の判断に賛否があったと思いますが、私は日本が大好きです。応援してくれたら嬉しいです!」

※関連リンク【ONE163】計量終了 崩れゆく理想論─。平田樹と若松佑弥が計量通らず。平田✖ハム・ソヒはキャンセル

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【ONE】2022年中に話が訊きたかったファイター。1人目、若松佑弥―01―「もう嫌だ。やっていられない」

【写真】覚悟のある言葉が、終始聞かれた若松佑弥 (C)MMAPLANET

2022年も最後の1日に。この1年もMMA界には色々な出来事があり、多くの勝者が誕生し、同じ数だけ敗者も生まれた。

2023年に向けて、MMAPLANETでは『2022年中に話を訊いておきたい』勝者、敗者を6人リストアップしインタビューを行った。

第1弾は3月にONE世界フライ級王座に挑戦するも一本負け。再起戦は対戦相手の体重オーバーで消滅。仕切り直しの11月19日、ONE163でのウ・ソンフン戦ではまさかの計量失敗TKO負けを喫した若松佑弥に――あの日を振り返ってもらった。


――2022年、若松選手は結果的に0勝2敗。何よりウ・ソンフン戦ではハイドレーションに失敗してキャッチウェイト戦になってしまったうえでの敗戦でした。試合前にインタビューを受けてもらった時は、当然のように負傷などあっても公言できるものではないですが、実際には何か体調不良でもあったのでしょうか。

「いえ、そういうことは一切なかったです。僕はこういうとアレですけど、普段から他の選手と比較しても体のことは考えている方です。酒も飲まないし、不摂生になるようなことはしない。あの試合の時も体重を抑え気味にして、普段よりも1キロぐらい軽い状態で調整していました。

コンディションもバッチリで、計量前には(品川)朝陽君や(平田)樹ちゃんのように慌てることもなかったです。これまで通りにできていて、過去にハイドレーションで引っかかったこともなかったので。トレーナーとも『問題なくきている』という風に話をしていた状態でした。

それなのにハイドレーションがオーバーしてしまって。体重はいつもリミット丁度に合わせていたのに対し、今回は万全を期してアンダーにしていたのですが……。そこから水分を補給しても、いつものような数値にならなくて。あの時は頭の中が真っ白になりました」

――これまで通りの調整だったから、対処のしようがなかった?

「ハイ。まさか……の何も想定していない状況でした。13時計量開始で、僕の順番は13時半ぐらいで。そこから4時までに体重とハイドレーションをパスしないといけないので、長南さんと部屋に戻って調整をして。2度、4時までに小便をしてハイドレーションを測っても無理で。3度目も……どんどん濃くなっていて。でも、本当になぜかが分からなくて……」

――ここ最近のONEは試合前日だけで、当日の再計量はないという方針です。

「ハイ、午後4時までにクリアしないとハイドレーションをパスした体重のキャッチウェイトになって……罰金を支払う形です。僕は最悪、当日になってもパスをするというつもりだったのですが……あの時から、計量方法が変わって」

――ということはセレモニアル計量とフェイスオフの時には若松選手はキャッチ戦が決まっていて、平田選手など試合がなくてもあの場に立たないといけなかったということですね。

「あの時点で樹ちゃんはもうないと思っていたはずです。体重をパスできないのはありますけど、試合がなくなって涙している彼女がアレをやるのはちょっと厳しいなと思いました」

――生理があっても落とすのがプロ。その生理が来ないようにしている選手もいる。そして平田選手が落とせかった理由がどこにあるのか、分かっていないです。そこも踏まえて、男子と女子は肉体特性が違う。そして女子には妊娠&出産があるという一点において、女性と男では計量のレギュレーションは違うモノがあっても良いかと思ってしまいます。

「……。ハイ、そういう風に考えないといけないのかもしれないですね」

――話を戻しますと、若松選手は頭を剃ってセレモニアル計量の場に立っていました。あれは禊の意味だったのでしょうか。

(C)ONE

「いえ、あれは少しでも体重を軽くするためです。

体重自体はアンダーでも、水を飲むので髪の毛の分でも軽くしようと長南さんと話して、剃りました。僕らも習慣的に体重を絶対にアンダーにしたいです。そうするとハイドレーションがオーバーするので、ハイドレーションがパスするまで水を飲むことになり、その時の体重で試合をすることになります」

――ONEではその結果が発表されているのかどうかは不明ですが、リカバリーも105パーセントまでという規定がって、試合後に体重を測る。これでオーバーしている選手は、勝者など試合結果は変更されないですが、罰金があるようですね。

「ハイ。僕だと62キロぐらいでパスして、64キロぐらいまでしか戻せないです」

――正直、ONEのハイドレーションは水抜き減量をしないためのモノですが、サウナスーツを着て汗をかいている時点でドライアウトなわけですし。それでもハイドレーションをパスする術をほぼほぼ出場選手とその陣営は持っているというのが、私個人の見解です。ほぼ皆が水抜きして、通常体重の選手の方が一握りだと。北米とリミットが違うからこそ、カラカラにならず体重を落として、水分補給をしてクリアする。でも、まだノウハウが確立できない部分もあるのですね。

「なんで……俺は……って。正直、そういう気持ちにもなりました。もう、どうしようもできないです。何カ月もやってきて、それが最後にああいう風になる。実際に水抜きより難しい面もあります。なら、それが起こったことで何か自分にとって意味があるんだと考えるようになりました。

天命じゃないけど、これも天が与えた試練。ここを乗り越えて強くなるんだって。結果としてキャッチウェイトになった経験を、今では受け入れています。

全ての規定を僕は知っていて。だから全ては自分の責任です。以前に樹ちゃんが計量オーバーをしたことに対して、批判をしました。でも自分が経験すると、彼女がどういう状況だったのか理解せずに発言していたなって。だから、ああいうことも言う必要はなかったです」

――今回のハイドレーション失敗を経て、現状で解決方法は見いだせたのでしょうか。

「とりあえず……通常体重を落として、水抜きにならないよう体重を調整する。それしかないと思っています」

――そうなると水抜きをして、上手くハイドレーションをクリアした選手との体格差が出てこないでしょうか。

「……。サウナスーツを着て、ウォーターローディングしてパスをする選手は確かにいると思います……。でも、僕はハイドレーションにパスしなかったので、『もう嫌だ』という気持ちになっています」

――今後にも関係している計量失敗ですが、試合に向けては気持ちを切り替えることは?

「それはしていました。これも運命だと受けいれていた自分がいて……究極に自分を追い込んで、でも正常を保つ。そんな精神状態でいられるようにしようと。だから試合前は、絶好調で、気持ちとしては『やるだけのことはやった。あとは勝つだけ』というぐらいでした。で、結局負けてしまったんですけど」

――……。

「正直、戦っている最中はプレッシャーとか、何も感じなくて。相手のパンチは一発も当たる気がしていなかったです。気持ちも乗っていて……『こいつのパンチなんか当たっても倒れない』とか感じてしまうぐらいになっていました。『俺は自分を越えるぞ』という感覚になっていました。

ずっと、ビビっている自分を変えたい。そう思ってMMAを戦ってきました。仙三さんみたいに、打たれても前に出る。倒れても立ち上がる。1秒でも早く勝つ……そんな風に気持ちが昂っていたのはあったと思います。戦略的に強いのではなくて――そうですね、スポーツとかでなく、心の中の何かを克服したい。ここで自分から行って、違う自分になるんだって。

それもあって試合後は……『もう嫌だ』と思いました。これだけ練習して、自分を追い込めるだけ追い込んで。でも、こんなに呆気なくやられるんなんて、もうこんなこと続けられない……って、MMAが嫌になりました。『もう嫌だ。やっていられない』と。でも、実際には人間は脆い生き物で。今から思えば、変なプレッシャーを自分に掛けていたのかなと思います」

<この項、続く>

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【ONE】J-MMAの巻き返し策、北野雄司に訊く─02─「僕に腕力はない。だからビジネスで殴り返す」

【写真】9月12日にルンピニー・スタジアムで行われたONEルンピニーのローンチアウト会見(C)ONE

格闘技のPPV事業を推進するABEMA北野雄司エクゼクティブ・プロデューサーのインタビュー後編。日本勢がONEの国際戦で勝てない状況に、PPV云々の問題という厳しい見方をした北野氏率いるABEMA格闘チャンネルでは2023年1月20日より開始するONEルンピニーを年間50大会ライブ中継する。

現在進行形のABEMA海外武者修行プロジェクトに留まらず、日本人選手の海外での実戦経験の機会を増やすことで、日本のMMA国力を上げる──それが氏の考える巻き返し策だ。現状を覆す。そのためには、ちょっとした地均しと喧嘩腰でやる覚悟が必要になってくる。

<北野雄司インタビューPart.01はコチラから>


──ルンピニーで戦う試合が、ファイトナイトの選考試合になると考えて良いでしょうか。

「ファイトナイトで戦うのに勝ち星が足りない。ならルンピニーからという話し合いが行われているとは聞いています」

──MMAPLANETでの取材ですし、MMAのファイターに限って質問させていただきますが、スポット契約があるということは日本で戦っている選手が、ONEルンピニーで戦ってから戻って来ることもあるわけですね。

「選手達が望むような世界観があってほしいです。そこはファイトマネーという現実的な問題もあるわけですし」

──より良い条件で戦うことに関して、フィーダーショー化している日本の各プロモーションは寛容であってほしいです。それに年に2試合しか戦えない選手が、ONEルンピニーに限らず海外の試合と合わせて年に4回戦えるなら、それだけ経験が積めます。日本と海外を行き来できるなら、メジャーと契約するためにも理想的だと思いますし。ところで現状、ABEMAのドメスティックMMA大会の中継は無料放送がプロ修斗で、PPVではRIZINは別としてパンクラスです。

「修斗だから、パンクラスだから、ABEMAで中継しているからとかでなく、ONEルンピニーと契約して戦える選手が試合をすることになります。現状、日本のプロモーションと契約のある選手が、ONEルンピニーに出向いて秩序を乱す必要はないですし。戦いたくて、タイに行ける人が戦う。契約書に書かれていることが全て。そこで可能であれば行き来できる。そう思っています。

2023年は日本のMMA選手が海外で数多く試合に出る年になってほしいです。ABEMAとしては海外に行く選手を追いかけて、彼らの可能性を視聴者の方々へ届けていきたい。上手くいく人もいかない人も出てくるでしょうけど、その姿を追い続けることがABEMAの仕事になります。皆の挑戦を日本の人達に知って欲しいですからね。そうでないと、オクラホマで試合なんてできない。日本を出て戦っていく選手の姿を伝えて、その中から次のスターを発掘する。そうしないと僕らも5年後に飯が食えなくなります」

──その中からONEに限らず、海外メジャーで勝てる選手の出現を待つと。

「日本人が勝てない現実を変えないといけないです。それは日本のMMAに関わっている人、全員が心に留めてほしい。格闘技だから、ホーンやブザー、ゴングがなると後は選手に任せるしかない。でも、日本✖世界で目の前で日本人が次々と負ける状況は放っておけないですよ。PPV以前に『やられたら、やりかえすよ』と日本人として思っちゃいます。でも僕の場合は腕力があるわけでも、格闘技ができるわけでもないですから。ならビジネスで、殴り返すしかないわけで」

──ビジネスで殴り返す。良いですね。どの立場でも、この現状を目の当たりにすると殴り返すという気概がないと。

「そうなると、強い選手に挑戦してもらうしかない。これから強くなれる人に、もっと強くなってもらう。その環境創りや、状況を創るお手伝いをすること。チャトリさんも『コロナでイベントは開けないし、キャッシュがあっても使えない。散々な目にあった。でも、それは1Rで。インターバルを取ったから、2Rから反撃に出るぞ』と言っていて。その通りだなって思いました。

ABEMAのPPVもONE XもONE163もやられ気味かもしれないけど、若い選手や100パーセントを出せなかった先輩たちとやり返すしかないですよ。やられっぱなしじゃ、終われねぇだろうって。そのためにやれることがあるなら、ABEMAはお手伝いさせてもらいます」

──この国の現状として、このまま手を打たないと徐々に弱体化するのに、全体行動の枠組みから飛び出て行動をする人がとても少ない。MMA界もそこに当てはまる事例がいくらでもあるので、このままでは全体で弱体化していく一方かと。

「僕らのできることは、そこから飛び出していく人を追いかけて、その人の成功を皆さんに視てもらうことです。それが格闘技の良いところで。ケージに11人入る必要はない。1人で入って、1人に勝つ。それで成功を伝えることができる。

海外武者修行プロジェクトで海外に行った選手たちに望むのは、そういうところです。『ABEMAの中継がある大会で試合をしてほしい』ではなくて、『飛び出した人間が勝てる』という姿をどんな舞台でも見せてほしい。本野(美樹)選手が『募集を見て、すぐにアクションを起こした』と言っていましたけど、一歩動けば自分の人生を変えて、格闘界の可能性を変える可能性がある。それを示すことができるよう、誰か1人でも成功して欲しいです。

松根(良太)さんは強い意志を持って、現実を変えて平良(達郎)選手をUFCファイターに育てた。木下(憂朔)選手は渾身の左の一発で、現状を変えた。そうやって人生を変えた例があるのだから、そういう例を増やす。世界に飛び出して勝負すればモノゴトを変えられるかもしれない。そんな選手を一人でも多く生み出すこと。それが僕らの仕事だなって思っています。

だからUFCにもROAD TO UFCが2023年もあるなら、中継すると伝えています。ホント海外武者修行プロジェクトも選手が何人もいくよりも、コーチが3人行く方が効率も良いかもしれない。必要とあれば、コーチ留学だってサポートする気概でいます」

──押忍。

「契約問題にしても、練習環境にしても、とにかく国力を上げること。シンガポールではザイード・イザガクマエフのセコンド、イスラム・マカチェフとかに首を刈っ切ってやるってポーズをされたんです」

──大人しくしていると、どんどん食われる。海外ではチケットの順番待ちや、タクシーの支払いでも喧嘩腰になる必要があります。もう11年も昔に岡見勇信選手が、アンデウソン・シウバにリオで挑戦したとき。ビーチに特設リングが設置されて公開練習が行われました。自分は撮影するためにリングサイドに向かっていたら、ブラジル人に『ジャップ』って叫ばれ、ビーチの砂をバンバン投げつけられました。

「日本から一歩外に出るとそういうことなんですよ。僕らビジネスの人間ですら、海外出張には酷く緊張します。プロモーションとの交渉でも、生き馬の目を抜くような人達とやり取りするわけで。格闘技をする人は、それ以上ですよね。だからこそ、そういうことに挑む選手たちを支えていくことができればなと思っています。

武者修行プロジェクトとかで、とにかくMMAの選手はスポットの練習にせよ、試合にしろ海外を体験していただく。そして強くなって、勝って……あすなろ物語ではないですが、明日は何ものかになろうという──あすなろを目指して欲しいし、ABEMAの格闘チャンネルは応援します。そのための原資が必要になるので、PPV事業を進めていきます」

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【ONE】国際戦負け続け。PPVビジネスは成立するのかを北野Pに尋ねる─01─「そもそもPPV云々以前の段階」

【写真】日本人が負け続ける状況に、ファンは有料で中継を視聴し続けてくれるのか(C)ONE

11月19日(土・現地時間)にシンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されたONE163「AKIMOTO VS PETCHTANONG」。日本ではABEMAがPPVライブ中継を行ったが、MMAでは若松佑弥がウ・ソンフン、岡見勇信はオンラ・ウサン、青木真也はザイード・イザガクマエフに敗れ、平田樹は計量失敗でサークルケージに足を踏み入れることすらなかった。

ABEMA格闘チャンネルは無料配信からストーリーを組み立て、PPVでピークを迎える手法が採られている。ただし、ONEのPPVに関していえば主役たる日本人選手たちの戦績が芳しくない。いや、芳しくないどころでなく散々たる結果といっても過言でない。

3月26日のONE XではMMAでは国際戦4戦全敗、そして上記にあるようにONE163でも3戦全敗。さらにONE Xにおいてキックで世界バンタム級王座を獲得した秋元皓貴が、そのベルトを失った。勝った負けたが全てでない──と同時に、勝敗は絶対だ。人は強さに憧れ、夢中になる。これだけ敗戦が続くなかで、ONEのPPV中継はビジネスとして成り立つのか。北野雄司エグゼクティブ・プロデューサーに話を訊いた。

これからの日本勢の巻き返しに何が必要なのか。


──11月19日のONE163、PPVでABEMAは中継を行いまいした。同じくABEMAで「FIFA ワールドカップ カタール 2022」を全試合無料生中継して日本が予選を突破。しかもドイツとスペインに勝利ということもあり視聴者数の更新が続きました。対してONEでは品川朝陽選手以外がことごとく敗北。平田樹選手は計量オーバーで欠場に。ラグビーのワールドカップもそうですが、サッカーも五輪競技でも日本が勝つことで視聴者が増える。その点、この敗北続きで2023年に予定されるONEの大会中継やPPV配信は果たして継続できるのか。選手育成から関わっているABEMAの格闘チャンネルとすれば、どのようにこの敗北を捉えていますか。

「日本人選手が勝てない。上位になるほど勝てないのは、ここ2年ほど続いているので正直、そこに驚きはそれほどなかったです。PPVのなかで勝ったり、負けたりしながらストーリーを見せていくPPVスターという存在が必要だという点で言えば、青木真也選手以外にストーリーを紡げるような負け方は見られなかったと感じました」

──う~ん、負けてストーリーを紡ぐというのは現状のファンの間で起こる事象であり、ABEMAと青木選手のマターとして進めていただくとして。ONEをより広く浸透させるためにはやはり日本人の勝利は欠かせないかと。ただし、勝てる法則も魔法もない。そのなかで現状、ONEの日本人選手でPPVビジネスが成立するのか。どのように考えておられますか。

「そうですね、質問への返答としてはズレるかもしれないですが、最近の日本のMMAの国力が他の国と比較すると下がった。そこを改めてシンガポールで感じました。計量とハイドレーション・テストが試合前日の1度になったじゃないですか」

──ハイ。

「ザイード・イザガクマエフは実質、水抜きをしていますよね。実際はどうか分からないですが、見た目の印象ではやっているかと」

──イザガクマエフに限らず、日本勢も含めて事実上の水抜きをしている選手は多いと思います。

「水抜きをしていると思われる選手と、通常体重で戦う選手は契約体重が同じでも体の大きさが違います。青木選手は水抜きをしません。そして他の日本人選手はハイドレーションでかなり苦労しています。平田選手はパスできなかった。あのシステムに苦労をしているのは試合をした選手も、辿り着けなかった選手も同様でした。

あの状況を目の当たりにして、対応能力という面でMMAに対する国力が低下していると試合前に実感しました。海外の選手たちはハイドレーション・テストを利用し、さらに自分を有利にしている。それなのに日本人選手は四苦八苦して試合ができない選手までいる。

選手育成なのか、マネージメントなのか、僕らのような中継する側が原因となっているのか分からないですが、試合前から負けている。そもそもPPV云々以前の段階だと感じています」

──とはいえ来年にはPPVを複数回行うということが発表されています。PPVを軸としたストーリー作りを必要としているなかで、PPV以前の段階に問題がある……。

「PPVにて配信した大会を3月と11月に行い、いずれも国際戦で日本人選手がことごとく敗れるという状態になっています。現状の戦力を僕がどうこう言えることではないのですが、新しい血が必要なことは間違いないです。海外で鍛えられた、新しい血が。一歩日本の外に出れば、日本と同じことをするにもエネルギーが必要です。電車に乗るにも、バスに乗るにも、食事をとるだけで日本にはない障害にぶつかります」

──ハイ。その通りですね。

「そういうことを当たり前のモノとして生活し続ける──格闘バガボンド的な新しい血を送り込む必要があるかなと思っています。ONEに限らず、世界に向けて。今は本当に限られた選手がUFCやBellator、PFL、そしてONEと契約できる状況ですが、あえて言うと下手な鉄砲数打ちゃ当たるというような……間に入る人の偏向した選球眼のない状態で、条件さえクリアできれば海外で試合ができる人達がもっと多く出てくるべきじゃないかと。

Road to UFCだけでなく、UFCでもアジアでのイベントが再開され、ABEMAではONEやLFA、CFFCを中継するなど海外での試合が目に届く状況が増えてきました。つまり出場機会が増えます。北米では様々なフィーダーショーが存在していて、そういう場所で戦って勝ち残った選手がメジャーと契約できる。日本もそういう状態に、あと2年ぐらいでしていかないと、僕らのPPVビジネスも終わるんじゃないですかね。

色々な場所で数多くの国の人が交わって、格闘技のイベントが行われている。だから3カ月経つと潮流が変わることがいくらでもあります。複数の国の人達がせめぎ合っている環境だから、直ぐに何かが変わる。それが当たり前のことです。3カ月前は居心地が良かった場所が、そうではなくなることが平気で起こるのが海外です。自分のスピードで、世界が変化するのではなくて世界のスピードに合わせて、自分が変わる必要がある。生き残るのは大きな魚でなくて、動きの速い魚だというじゃないですか。そういう時代になったと思います」

──居心地の良かった場所が、そうでなくなる。これはもう日本人選手にとっての2019年のONEと、2022年のONEで明白になっています。そのONEでは2023年のスケジュールも1月から5月の米国進出まで、PRIME VIDEO大会──ファイトナイト大会のみの発表となっています。ABEMAが日本で行ったPPV大会のような土曜日の特別なイベントでない場合は、従来のアジア向けの金曜日の夜のナンバーシリーズ枠がなくなるという話も伝わってきます。そうなると日本人選手の出場枠の確保が、この戦績では難しくなることはないでしょうか。

「そこに関して言えば、ONEルンピニーが毎週金曜日に年間で50大会行われることになりました」

──ハイ、ABEMAも毎週ライブ中継すると。クレイジーな発表もありました。

「50大会もあるので、放送する面においても色々なチャレンジができると思います。解説者も大沢ケンジさんを脅かす存在が出てきてほしいです(笑)。ただ、これを決めたのには高尚な理由はなかったです。ONEルンピニーが決まった時にチャトリさんが電話してきて『ユージ、これまさにお前のためのコンテンツだよ。ユージは格闘技がメチャクチャ好きだから、毎週視られるよ』って(笑)」

──視るのと中継するのは、話が違うかと(苦笑)。

「だからオンエアーしろって。これ、ホントの話で(笑)。でも、毎週やるのは面白いなって思いました。勿論、予算の問題もあるし各署と話す必要はあったのですが。今のナンバーシリーズやファイトナイト大会のような規模ではないです。でも、そこで日本人選手が20~30人ぐらい戦っていく。延べで100人、毎週2人ぐらいルンピニーで試合をしてほしいと思っています。ONEとABEMAのNew Blood Projectですね」

──ONEルンピニーに新しい血を導入していくと。

「前半6試合、後半6試合で全12試合。国際試合は6試合だから、そのうち2試合ぐらいは日本人選手が出てほしいです。契約形態でいえば年間契約の選手も、スポット契約の選手もいるかと思います。今のONEのロースターである選手も、ファイトマネーが折り合えば出場するでしょうし」

<この項、続く>

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K-1 MMA o ONE ONE163 PRIDE UFC キック チャトリ・シットヨートン パンクラス 修斗 岡見勇信 平田樹 平良達郎 木下憂朔 海外 猿田洋祐 神龍誠 若松佑弥 西川大和 青木真也

【ONE】ONE 163日本人全敗とチャトリCEOの発言を考える

昨日行われたONE163。平田樹は計量をクリア出来ずに試合が消滅。そればかりか、青木真也、秋元皓貴、岡見勇信、若松佑弥の日本人選手は全敗という燦燦たる結果に終わりました。平良達郎のUFC参戦でにわかに活気づいてきた日本人の海外挑戦ですが、やはりそう簡単にはいかない事を改めて痛感させられました。そんな中、ONEのチャトリ・シットヨートンCEOが囲み取材に応じ、日本人選手に対して次のように答えました。ネタ元はENCOUNTさん。

「この30年間で、日本の格闘技のレベルは下がっていってしまっているね。武道の文化、歴史があるのに世界レベルじゃないね。これは本当に残念です。キックもダメ、MMAもダメ、グラップリングもダメ。私は半分日本人、これは本当に悲しい結果です」

今大会の結果を前に日本人が結果を出せなかった事は疑いの余地はありません。でも「この30年間」って、30年前と言ったら1992年。PRIDEはおろか、修斗やパンクラス、旧K-1ですら活動していなかった時代です。そんな時代の一体何と比較して「レベルは下がった」と言っているのか。

捉え方は人によって差異があると思いますが、私は日本人が世界で勝てなくなってきたのはここ数年の話だと思っています。だって、猿田洋祐と青木真也がONEで王者になったのが2019年。内藤のび太は2018年。そして秋元皓貴は2022年におたくの王者になっていますよ?30年前の訳のわからない幻想と比較して誤った評価をするのは止めてもらいたい。

日本人が世界で勝てなくなった現実。それは間違いありません。でもその圧倒的な現実を選手も関係者もファンを受け入れ、次の一歩を踏み出し始めました。ドン底から平良達郎、神龍誠、木下憂朔は海外でしぶとく勝ち上がり、西川大和もUFC参戦目前。ムエタイでは吉成名高が圧倒的な強さを見せ、Z世代の日本人は世界で結果を残すべく、着実に育っています。でも残念な事に、今のところ誰一人として戦いの場にONEを選んでいない。それもまた現実です。

そう簡単にはいかないでしょうが、彼らがUFCで結果を残して、チャトリの鼻を明かしてくれる。それを秘かな楽しみにするとしましょう。ハッ、、、これは日本人を奮起させるためのチャトリ流の叱咤激励、、、半ば無理矢理ポジティブに捉えてみました。チャトリさん、ありがとう。
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MMA MMAPLANET o ONE ONE163 ザイード・イザガクマエフ 青木真也

【ONE163】ザイード・イザガクマエフが、青木真也から86秒で勝利。日本勢3人連続、1RTKO負け

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
ザイード・イザガクマエフ(ロシア)
Def.1R1分26秒by TKO
青木真也(日本)

ジャブを伸ばすイザガクマエフ。青木が左ミドルを3度蹴る。さらにミドルを続ける青木が左右のローを蹴り、ミドルを入れる。ジャブをかわした青木に対し、サウスポーからボディをイザガクマエフが決める。ハイを見せた青木は、胸に当たったような右ストレートで尻もちをつく。フックガードも左の連打から、右で殴られ背中を見せた青木──レフェリーが試合を止めた。

「シンヤに謝りたい。殺すと言ったけど、それはトラッシュトークで。彼を愛している。チョークを取ってボーナスが欲しかったけど、殴って勝つことにした」と話したイザガクマエフは5万ドルのボーナスを得て、「サンキュー・チャトリ、クリスチャンが今日勝った。僕にとって良い相手になるはず。次は彼と戦う。僕は今、ここでベルトがいる」と言葉を続けた。


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ABEMA News o ONE ONE Championship ONE163   チャンネル ニュース ルンピニー 青木真也

ABEMA、2023年はONE Championship 60大会以上を生中継/毎週金曜のONEルンピニー、Fight Nightシリーズ12大会等

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 ABEMAは、シンガポールを拠点する格闘技団体ONE Championship(以下、ONE)との配信権契約を更新し、2023年は約60大会の生中継を格闘チャンネルにて実施することを19日、発表した。

 ABEMAでは来年1月のルンピニー大会を皮切りに、毎週金曜日に大会の生中継を行うほか、「ONE FIGHT NIGHT」シリーズ全12大会の生中継、「ABEMA PPV ONLINE LIVE」など、2023年は60以上のONEの大会を日本国内では独占配信する。

 きょう19日にABEMA PPVで生中継している『ONE 163: AKIMOTO VS PETCHTANONG』で、チャトリ氏がABEMAとの2023年のプロジェクトについて発表し、「日本のABEMAとのパートナーシップは長いものでしたけれども、来年は60試合以上で、PPVとONE FIGHTNIGHTの12のイベントと、さらに面白くなってくると思いますので、ぜひお楽しみにしていてください」と、日本でのさらなる事業拡大に向けた今後の展開について意気込みを語った。

 60大会以上とは言え、毎週金曜日の『ONEルンピニー』がほとんどになります。『ONE Fight Night』シリーズが12大会、日本向けPPV大会の『ABEMA PPV ONLINE LIVE』は3~4大会を予定しているとのこと。続きを読む・・・
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MMA MMAPLANET o ONE ONE163 オンラ・ンサン 岡見勇信

【ONE163】岡見勇信、いきなりのテイクダウン狙いから引き込み。102秒でンサンにパウンドアウト負け……

<ミドル級(※93.0キロ)/5分3R>
オンラ・ンサン(ミャンマー)
Def.1R1分42秒by TKO
岡見勇信(日本)

サウスポーの岡見にンサンが右ハイを見せる。ガードした岡見はシングルレッグから、引き込んで下になる。まくり、三角と隠れた必殺技のある岡見だが、立ち上がるのか中途半端な姿勢を取る。立ち上がってスタンドで待ったンサンは、岡見のテイクダウン狙いに蹴りを放つようにヒザが胸に当たる。頭を蹴られたわけでないが、動きが止まった岡見はたまらずガードを取る。ンサンは一度立ち上がってからパウンドを連打。レフェリーが試合を止めた。

「アンソニーが今週亡くなり、厳しかった。この試合は本当に厳しかったけど、この勝利に対して神に感謝している。チームメイト、ミャンマー、シンガポールのファンに感謝している。皆、ありがとう。ミャンマー、皆のこと願っている。この1年、ミャンマーは厳しい時が続きているけど、神を信じている。平和が訪れんことを。ミドル級タイトルに取りたいけど、いつ、どこで、誰とでも戦う」とンサンは話した。


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