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【Special】J-MMA2023─2024、世羅智茂─01─「まずレスリングをやる。安易に下にならない」

【写真】強豪揃いのBチームでの練習——写真はニック・ロドリゲス、ハイサム・リダと(C)TOMOSHIGE SERA

2023年が終わり、新たな1年が始まるなかMMAPLANETでは2023年に気になった選手をピックアップ──過ぎ去った1年を振り返り、始まったばかりの1年について話してもらった。
Text by Shojiro Kameike

J-MMA 2023-2024、第六弾は昨年11月にADCCアジア&オセアニア予選の77キロ級3位となった世羅智茂に話を訊いた。全てはADCC世界大会出場のため――国内外を問わず毎月のように試合に出場した世羅は、海外での試合と練習を経て何を感じたのか。

■2023年世羅智茂戦績

3月26日 Gladiator021 Progressフォークスタイルグラップリング
○8-4 大嶋聡承(日本)

4月29日 Gladiator-Cup03
エリート-77.1キロ級 2位

5月27日 ADCC SouthEast Asia Open 2023
プロフェッショナル77キロ級 優勝

5月28日 AFG Open International 2023
アダルトプロ・アブソリュート紫・茶・黒帯ライト級 優勝

6月11日 Gladiator022  Progressフォークスタイルグラップリング
○2R1分50秒 by 肩固め 加賀谷庸一朗(日本)

7月8日 American National IBJJF Jiu-Jitsu No-Gi Championship
アダルト黒帯ライト級 準々決勝敗退

7月17日 Austin Summer International Open IBJJF Jiu-Jitsu No-Gi Championship 2023
アダルト黒帯ミドル級 3位

9月10日 QUINTET04
●2分13秒 by RNC PJバーチ(米国)

9月30日 Gladiator023  Progressフォークスタイルグラップリング
●2-4 森戸新士(日本)

11月25日 ADCC Asia & Oceania Trial 2023
77キロ級 3位
1回戦 ○肩固め キム・キュンジェ(韓国)
2回戦 ○8-0 アーロン・コミンスキー()
3回戦 ○5-0 シライ・ソウフィ(豪州)
準々決勝 ○2-0 シュ・ワイチン(中国)
準決勝 ●延長0-0/レフェリー判定 リース・アレン(豪州)
3位決定戦 ○3-0 シルクハン・バラトベク(カザフスタン)


――改めて戦績を並べてみると、とにかく試合数が多かった2023年です。もともと昨年はこれだけ試合数をこなしたいと考えていたのでしょうか。

「こんなに試合をするとは思っていなかったです。グラジエイターからプログレスのオファーを頂いたことは大きかったですね。2023年は『海外で試合をしたい』という目標を立てていました。どこに行くかは最初の段階で決めてはいなかったのですが、前に海外で試合をしたのはコロナ禍の前ですし、まず海外で経験を積みたいという目標があって。結果、3回も海外へ行くことができたのは――たまたまですね(笑)」

――というと?

「5月に出場した大会は、タイのバンコクで開催されたものです。これは最近オープンしたカルペディエム・バンコクのオーナーさんから『こういう大会があるのですが出ませんか?』と言われたことがキッカケでした。

まずADCCルールの大会は、自分もADCCアジア&オセアニア予選を目指していたので、ちょうど良いと思ったんですよ。翌日の大会は柔術の大会です。実は今年、あまり柔術の大会に出るつもりはなくて。でも翌日に開催されるし、タイで柔術の大会に出るのも良い経験かなと考えて出場しました。優勝すればカルペディエム・バンコクの宣伝にもなるかなと思い、結果的にどちらの大会も優勝することができて良かったです」

――現在、アジアでADCCルールのオープン大会が増加していますね。

「もともと世界各国で開催されていますが、なかでもアジアは増えてきています。僕が出たのはバンコクの大会で、確かプーケットでも行われているはずです(※2023年12月にプーケットでADCCタイ選手権が開催されているほか、プーケットオープンも存在する)」

――実際に試合をしてみて、タイのグラップリングレベルはいかがですか。

「タイ人の選手は、まだそれほどレベルは高くないです。でもグラップリングの人気は高くなっていると思いますね。特にタイ在住の外国人選手が出場するので、盛り上がっているという印象はありました」

――7月には米国ラスベガスで開催されたアメリカン・ナショナルに出場しました。

T-モバイル・アリーナ、300ドル席からの風景。ADCC世界選手権2024は、この会場で行われる(C)TOMOSHIGE SERA

「UFC290と日程が重なっていたので、参加者も多かったんだろうと思います。会場(ラスベガス・コンベンション・センター)もメチャクチャ大きくて。その大会後にUFCも会場で観てきました。UFCのチケット代は300ドル――今のレートだと日本円で42,000~43,000円ぐらいですか。席は会場の端のほうでしたけど(苦笑)。でも平良達郎選手も出場していましたし、こんな機会は滅多にないと思って観に行きました。日本大会とも違う現地のUFCを観ることができて良かったです」

――世羅選手にとっては久々の海外遠征となりましたが、米国のグラップリングに変化はありましたか。

マット12面のアメリカン・ナショナル会場(C)TOMOSHIGE SERA

「僕がコロナ禍の前に行った時はIBJJFのノーギ・ワールドに出たのですが、正直言ってノーギ・ワールドの盛り上がりは、それほど変わっていないと思うんです。それよりもADCCの注目度とレベルが上がっていて。

ムンジアルとノーギ・ワールドを比べると、ノーギ・ワールドの立ち位置って微妙なところはあるんですよ。たとえばムンジアルで優勝した選手が、ノーギ・ワールドには出ないけどADCCに出ていたりとか。だからといって、ノーギ・ワールドのレベルが低いというわけではないです。やはりグラップリング界の注目度はADCCのほうが高いとは感じますよね。そのADCCやUFCの人気が高まるにつれて、米国のグラップリングもそうですし、ノーギ・ワールドのレベルも上がっているんじゃないでしょうか」

――なるほど。アメリカン・ナショナルの1週間後にはテキサス州オースティンの大会に出場しています。

「アメリカン・ナショナルの後に、オースティンにあるBチームへ練習に行ったんですよ。Bチームにいるハイサム(・リダ)に連絡すると、チームも受け入れてくれました。ちなみに、オースティン・サマー国際にミドル級で出場したのは、減量しながらBチームで練習するのは嫌だったからです(笑)。結果は4名参加の初戦敗退で、負けメダルでした」

――Bチームで練習した感想を教えてください。

「当たり前の話ですけど――やっぱり皆が強いです。盛り上がりも凄いですし。まず単純に、ジムの会員さんが多くて。朝9時ごろから始まるクラスでも、30~40人が参加していました。昼からのクラスも同じぐらいの人数でしたね」

――グラップリングのみで、それだけの人数がクラスに参加するのですか。

元チームメイトであるハイサム・リダの協力を得てBチームへ。偶然も同じタイミングで、米倉大貴もB-チームに(C)TOMOSHIGE SERA

「はい。ニック・ロドリゲスやニッキー・ライアンといった有名選手も、一般会員さんと一緒のクラスでスパーリングに参加していました。そこで練習している会員さんたちも、かなり強い人がいます。特にしっかりレスリングができる人が多かったですね。もちろんレスリングが強くない人もいます。そういった人たちでも、まずレスリングをやろうとする。安易に下にならない、という姿勢で練習していました

もともとレスリングベースの選手も多いですよね。17歳でADCC北米予選を制したドリアン・オリヴァレスも練習に来ていて。彼はもともとレスリングのトップ選手なんですよ。体格的には66キロ級でも小さいほうなのに、レスリングを徹底していて強かったです。サブミッションになると、僕が極めることもありました。でもレスリングが強いし、体力も凄かったです。実際のトーナメントで対戦すると、シンドイ相手だろうなと思いました」

――世羅選手も2023年のテーマとして、レスリング力の強化を上げていました。

「そうですね。僕自身は大学のレスリング部や、レスリング専門ジムの練習に参加させてもらったりしていました。あと偶然のような話ではありますけど、最近はカルペディエムにレスリングをやっている方が練習に来たり、クラスでレスリングを教えに来てくださったり。そうしてレスリングと関わることが増えてきました。MMAファイターの方と練習する時も、何かしらレスリングに関することを学ぼうとしていましたね」

――それだけレスリング力の強化に取り組んできたのも、11月に開催されるADCCアジア&オセアニア予選のためだったのですか。

「そうです。練習だけでなくADCCとは異なるルールの試合でも、ADCCのことを考えながら取り組んできたものを試すように意識していました」

<この項、続く>

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Gladiator Gladiator021 MMA MMAPLANET NavE o Road to UFC Road to UFC2023Ep01 UFC トップノイ・キウラム ニャムジャルガル・トゥメンデムベレル. ブログ

【Road to UFC2023Ep01】ワンマッチ出場、グラジから世界へ。ニャムジャルガル「MMAで勝負したい」

【写真】トンガーと合流したニャム。今頃、計量中か(C)MMAPLANET

27日(土・現地時間)&28日(日・同)の両日に、中国は上海のUFC PIにおいて開催されるRoad to UFC。そのエピソード01でトップノイ・キウラム✖ナムジャルガル・トゥメンデムベレエルという興味深いフライ級ワンマッチが組まれている。

トーナメント戦でないのが勿体ないタイ人✖モンゴル人ファイターのマッチアップだ。3月のGLADIATOR021でNavEを7秒で破り、フライ級王座を獲得後にこのワンマッチ出場を決め、ベルトを返上したニャムジャルガルは、その後トンガーことジャダンバ・ナラントンガラグと再合流を果たしている。そんなニャムをシャンダスMMAに訪ねた。


――来週の土曜日に上海で試合だというのに、鼻血が出るような激しいスパーリングをしていて……唖然です(※取材は19日に行われた)。

「大丈夫です(笑)。明日からは疲れを抜くようにしているので、今日が最後のハードなスパーリングの日でした」

──前回、1月にウランバートルを訪れた時は別のジムで練習していましたが、トンガー率いるシャンダスMMAにはいつ頃から合流したのですか。

「2017年ぐらいにも実はここで練習していたました。ただ、家が遠いのと夜の仕事をしていて練習時間と重複していたので、あまりジムに来ることができないようになったんです。今回、大きな舞台で戦うことになったので練習環境を変えたいと思い、4月2日からシャンダスに再合流しました」

──1月に練習を見させてもらった時より、随分とコンディションが良さそうに見えました。

「実は去年の11月に試合をしてから、ずっと練習していなかったんです。あの時、久しぶりに練習に戻った時だったので、あまり良い動きができませんでした。でも、あの後に日本での試合が決まり、また今回のRoad to UFCに向けて練習を続けているのでコンディションは非常に良い状態です」

──Gladiatorでフライ級王者になり、今回はRoad to UFCにワンマッチの出場です。トーナメントではないですが、キャリアアップにどのように生かしたいと考えていますか。

「自分としては、いつも強い相手と戦いたいと思っています。ここでトップノイという強い選手と戦うことになり、非常に嬉しいです。そういう強い相手と試合をすることで、集中して練習もできています」

──このワンマッチを経て、次のRoad to UFCを狙っているのでしょうか。それとも違う舞台も視野に入れていますか。

「今回、良い勝ち方をすればUFCと契約できる可能性が高いです。それが無理であれば、来年のRoad to UFCのトーナメントに出場したいと思っています」

──では強い相手と言われていたトップノイの印象を教えてください。

「ムエタイがとても強い。ムエタイを使ってMMAを戦っているので、自分としてはMMAで勝負したいです」

──日本では7秒という秒殺勝利だったので、MMAとしての戦いは残念ながら日本で見ることはできなかったです。ニャムにとってMMAで勝負するというのはどういう戦いをするということですか。

「次の試合も判定までいかない、KOか一本で勝負をつけたいと思っています。ジャッジに試合を決めてほしくないので。必ずKOか一本で勝ちます」

──ところで6月に練習仲間のダギースレン・チャグナードルジ、前回一緒に日本で戦ったテムーレン・アルギルマーがそれぞれGladiatorでフェザー級王座決定トーナメントとバンタム級選手権試合で戦います。

「ダギースレンとテムーレンが日本でタイトルを賭けて戦うことができることが、非常に嬉しいです。ぜひ勝って欲しいです。それと個人的なことなのですが、3月に自分にGladiatorフライ級王座に挑戦する機会を与えてくれたNavE選手に感謝しています。Road to UFCで戦うことができるのも、あの勝利があったからです。それはNavE選手が自分との試合を受けてくれたからです。感謝しています」

──改めてですが、モンゴル人選手はなぜ強いのか。そのわけをニャムに教えてもらえないでしょうか。元寇ではないですが、グラジでのニャムとテムの強さを見て日本のMMAファンは蒙古襲来と言っています。

「モンゴルが日本を攻めた時、2度とも台風の影響で上陸できずに敗れました。あの頃のモンゴル軍は船創り技術力や準備不足という問題があって勝てなかったと学びました。モンゴル人の強さは厳しい自然の下で育ったことが大きい。そう思っています。この厳しい自然を相手に生きていることで体が強くなり、また自然からエネルギーを貰うこともできます。人ではなく、自然の流れに合わさないと生きていけないので性格的にも我慢強くなれます。これからのことが合わさって選手として、そして人間としてモンゴル人は強いのだと思います」

■視聴方法(予定)
5月27日(土・日本時間)
Episode01
午後7時00分~UFC FIGHT PASS
午後6時30分~U-NEXT

Episode02
午後9時00分~UFC FIGHT PASS
午後8時50分~U-NEXT

5月28日(日・日本時間)
Episode03
午後7時00分~UFC FIGHT PASS
午後6時30分~U-NEXT

Episode04
午後9時00分~UFC FIGHT PASS
午後8時50分~U-NEXT

■ROAD TO UFC AISA2023 Episode01対戦カード

<Road to UFCフェザー級T準々決勝/5分3R>
SASUKE(日本)
キム・サンウォン(韓国)

<Road to UFCフライ級準々決勝/5分3R>
マーク・クリマコ(米国)
イ・ジョンヒョン(韓国)

<Road to UFCフェザー級準々決勝/5分3R>
イー・チャア(中国)
ウズアズベク・ジャフフ(中国)

<Road to UFCフライ級準々決勝/5分3R>
鶴屋怜(日本)
ロナル・シアハーン(インドネシア)

<フライ級/5分3R>
トップノイ・キウラム(タイ)
ナムジャルガル・トゥメンデムベレエル(モンゴル)

■ROAD TO UFC AISA2023 Episode02対戦カード

<Road to UFCバンタム級T準々決勝/5分3R>
リー・カイウェン(中国)
ルー・カイ(中国)

<Road to UFCフライ級準々決勝/5分3R>
スミット・クマール(インド)
チェ・スングク(韓国)

<Road to UFCフェザー級準々決勝/5分3R>
イープークールー(中国)
神田コウヤ(日本)

<Road to UFCフライ級準々決勝/5分3R>
チーニョーシーユエ(中国)
ビリー・パスラタン(インドネシア)

<ウェルター級/5分3R>
タイラークゥ(中国)
キム・ハンスル(韓国)

■ROAD TO UFC AISA2022 Episode03対戦カード

<Road to UFCライト級T準々決勝/5分3R>
ホン・ソンチャン(韓国)
ロン・チュウ(中国)

<Road to UFCバンタム級準々決勝/5分3R>
上久保周也(日本)
チィルイイースー・バールガン(中国)

<Road to UFCライト級準々決勝/5分3R>
丸山数馬(日本)
キム・サンウク(韓国)

<Road to UFCバンタム級準々決勝/5分3R>
シャオ・ロン(中国)
野瀬翔平(日本)

<ウェルター級/5分3R>
クリス・ホフマン(フィリピン)
ユ・サンフン(韓国)

■ROAD TO UFC AISA2022 Episode04対戦カード

<Road to UFCライト級T準々決勝/5分3R>
キ・ウォンビン(韓国)
バーハートゥブールゥ・アトゥボラティ(中国)

<Road to UFCバンタム級準々決勝/5分3R>
イ・チャンホ(韓国)
ラナルドラ・プラタップ・シン(インド)

<Road to UFCライト級準々決勝/5分3R>
ウィンドリス・パティリマ(インドネシア)
原口伸(日本)

<Road to UFCバンタム級準々決勝/5分3R>
エプライム・ギンディン(インドネシア)
ダールミス・チャウパスゥイ(中国)

<フライ級/5分3R>
ピーター・ダナソー(タイ)
シャン・シンカイ(シンガポール)

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BELLATOR Brave CF Gladiator Gladiator021 Gladiator022 MMA MMAPLANET o UAEW キック コンバット柔術 ジェイソン・マルガリョ テムーレン・アルギルマー ボクシング ロランド・ディ 櫻井雄一郎 江木伸也 海外 神田T800周一 福島啓太 竹本啓哉 笹晋久 釜谷真

【Gladiator022】今度はバンタム級GP!!。準々決勝前半戦でチャンプ神田✖テムーレン。竹本✖マルガリョ

【写真】 フェザー級王座決定T準決勝と共にバンタム級GP準々決勝。だんだんとグラジを無視できなくなってくる選手も出てくるのでは……(C)MMAPLANET & ELORDE MANAGEMENT

24 日(水)、Gladiatorより6月11日(日)に豊中市の176BOXで開催されるGLADIATOR022より8人参加のバンタム級GPがスタートを切り、同大会で準々決勝2試合が組まれることが発表された。

同GPはいわゆるBellator方式というべきチャンピオンが出場し、準々決勝、準決勝、決勝とその時点での王者が防衛戦を行うというもの。そして今大会ではGladiatorバンタム級チャンピオン神田T800周一✖挑戦者テムーレン・アルギルマーのタイトル戦、前チャンピオン竹本啓哉✖ジェイソン・マルガリョの2試合が準々決勝として組まれることが明らかになった。


3月のGLADIATOR021のノンタイトル戦で衝撃のモンゴリアン・スラムから神田をパウンドアウトしたテムーレンが、その神田がダイレクトリマッチでベルトに挑む。これは王者の強い要望で実現した選手権試合だ。

神田は王座の価値を下げたとベルトを返上してGP参戦する意向も持っていたが、「さらなるバンタム級の活性化を促すためにチャンピオンが参戦するGPトーナメントの開催」という櫻井雄一郎グラジ代表の言葉を受け入れ、王者のままGP出場を決意したという。

一方のテムーレンは王座挑戦がGP戦の一環として行われることを後から知り、母国モンゴルでなかなか試合経験を積むことができなかった状況を鑑みて、強い相手と戦えるのは大歓迎と張り切っているそうだ。

もう一方の準々決勝=竹本✖マルガリョは、事実上の次期挑戦者決定戦。2020年2月に神田との王座決定戦で同タイトルを獲得も2021年9月の釜谷真との防衛戦で、計量に失敗しタイトルを剥奪された竹本にとって、ようやくタイトル奪還の機会が巡ってきた。

この間、福島啓太に敗れて厳しい状況に追い込まれた後、江田こうすけ塾長、笹晋久選手を破り、今年の1月にはコンバット柔術マッチで江木伸也選手をRNCで下すなど、自力でGP出場枠を手にした。

聞くところによれば、竹本の対戦相手はグラジで結果を残してきた日本人選手や、若手の抜擢、他のアジア勢と二転三転した結果、マルガリョに決定したという。そのマルガリョのMMA戦績は11勝6敗で、BRAVE CFフィリピン大会、PXC、タイのFMD、さらにはUAEWと国際的なフィーダーショーで戦っており、国際戦という点においては竹本を上回る経験を持っている。

グラジでは1月大会で、不幸にも不可抗力の急所蹴りで一発反則負けを喫したジョン・オルニドを招聘予定だったが叶わず、同門のマルガリョを両者の師ロランド・ディに強くリコメンドしてきたそうだ。

1994年9月18日生まれ、28歳のマルガリョはボクシングベースでレスリング、柔術を習得したウェルラウンダーという触れ込みだ。とはいえ韓国、モンゴル勢が猛威を振るうグラジにあってフィリピンは結果を残せておらず、竹本はしっかりとグランドで仕留めることが求められている。

なお、このバンタム級GPは次回=10月1日大会で、残りの準決勝2試合を行い、12月大会、来年上四半期で準決勝と決勝戦を実施していく予定だという。

「10月1日の準々決勝2試合の出場選手は、国内外から初参戦選手を含め、よりGladiatorバンタム級戦線が盛り上がること間違いないファイターと現在交渉中です」と櫻井代表はリリースにコメントを寄せているが、どのようなメンバーが集まるのか──アジア#01フィーダーショーを目指す、攻めるGladiatorだけに──楽しみだ。

リリースに寄せられたバンタム級GP準々決勝出場4選手の抱負は以下の通りだ。

Gladiatorバンタム級チャンピオン神田T800周一
「前戦からテムーレンのことだけを考えてきました。この戦いが決まったことが嬉しいです。アジアからの参戦者も増え、Gladiatorのベルトの価値は上がり続けています。この一戦、このトーナメントを制して真のチャンピオンになりたいと思います」

Gladiatorバンタム級挑戦者テムーレン・アルギルマー
「自分がこのGPの勝者になる。その自信で溢れています。自分はチャンピオンになるために、必死に練習しています。神田選手、しっかりと練習してきてください。6月11日、前回以上に激しい試合になるはずなので会場に見に来てください。最後は僕がチャンピオンになります」

元Gladiatorバンタム級チャンピオン竹本啓哉
「再びベルトを締めるチャンスを与えてくださった櫻井代表ならびにGladiatorの関係者の方々に感謝しています。国際戦になって非常にワクワクしているのと同時に、積極的に海外選手を招聘して下さるGladiatorの中で日本人の強さを見せつける覚悟です。強さが試される試合になると思いますが、きっちり極め勝ちます。

対戦相手のマルガリョ選手はサブミッションでの勝ちが多いようですが、『柔の発祥地』のグラップリングを存分に味わって帰ってもらいます。西日本の選手を積極的に使ってくれるGladiatorで強さを示す事で、西日本の若手選手達に希望を与えたいです」

ジェイソン・マルガリョ
「フィリピンでは国際戦を戦う機会を得ることはとても難しいから、今回のGladiatorのオファーにはとても感謝している。タケヤは優れたグラップラーだけど、MMAにはパンチもキックもある。多くの武器を僕らは持っている。サブミッションオンリーではないし、試合はスタンドから始まるものだ。僕はタケヤ・タケモトを倒せる。彼のパンチとキックは本当に遅い。グラップリングのために使っているんだ。そこも研究している。日本のファンの皆には、僕とタケヤとの試合を楽しみにしてほしい。日本で会おう!!」

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Gladiator Gladiator021 MMA MMAPLANET NavE o ONE PFL Road to UFC UFC YouTube チョ・ソンビン テムーレン・アルギルマー

【Gladiator】進むフィーダーショー化。ニャムジャルガルがフライ級王座返上「モンゴルの若い力が王者に」

【写真】まだ小さな波紋だが、確実に何かをJ-MMAに落としたニャムジャルガルとテムーレンだった (C)MMAPLANET

10日(月)、Gladiatorより3月26日に開催されたGladiator021でフライ級チャンピオンとなったモンゴルのニャムジャルガル・トゥメンデムベレルが、そのベルトを返上することが発表された。

既報の通り、NavEを左フックで7秒KOという衝撃の王座奪取からRoad to UFCのワンマッチ出場──僅か2週間の在位だったことになる。


グラジでは1月にフェザー級王者になったチョ・ソンビンがPFLとの契約を更新し、ベルトを返上している。それに続く新チャンピオンのビッグステージは、明確にアジア路線とフィーダーショーの確立を目指す同大会にとって正常進化といえる。

なお王座返上のリリースに寄せられていたニャムジャルガルのコメントは如何の通りだ。

ニャムジャルガル・トゥメンデムベレル
「Gladiatorのチャンオピオンになったことで、Road to UFCに参戦する道が開けました。Gladiatorの関係者、私の挑戦を受けてくれたNavE選手、そして応援してくれたファンの皆様に大変感謝しています。もうすぐRoad to UFCで試合をしますが、引き続き応援してもらえると嬉しいです。

今後、私の後に続いて、モンゴルの若手選手達がGladiatorに参戦し、チャンピオンになって欲しいです」

上からフライ級のナムスライ、バンタム級のガントグトフ、フェザー級のダギースレンとバットオチル

また同リリースにおいて興味深い一文が添えられていた。

それはニャムジャルガルが返上したフライ級王座だけでなく、フェザー級王座と前回大会で神田T-800周一がノンタイトル戦でテムーレン・アルギルマーに敗れたバンタム級戦線とともに、6月11日の次回大会と10月の次々回大会でベルトを絡めた試合を組んでいく意向であることが記されていたことだ。

ニャムジャルガルのコメントにあるモンゴルの若い選手──フライ級ではニャムジャルガルを初回は追い詰めたナムスライ・バットバヤル。

バンタム級ではテムーレン以外にもガントグトフ・バートルチョローン(※テムーレンと1勝1敗)。

フェザー級ではMGL-1FC王者ダギースレン・チャクナードルジ。

Road to ONEの非公式マッチ(※フェザー級契約)でテムーレンとガングトフを下しているバットオチル・アットサイハンなど、若い選手が控えている蒙古MMA軍団。

グラジのフライ級、バンタム級、フェザー級戦線がモンゴル、日本、韓国、フィリピンというアジア系選手が生き残り合戦を繰り広げることで、どのように活性化していくのか、正式発表が待たれる。

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Gladiator Gladiator021 MMA MMAPLANET o ONE Special ジャダンバ・ナラントンガラグ ダギースレン・チャグナードルジ トゥルバヤル・フレルバートル 海外

【Special】アジアの今:モンゴル(01)ダギースレン・チャグナードルジ「子供の頃、家畜と格闘していた」

【写真】ニャムジャルガルはMGL-1FCフライ級王者。テムーレンはバンタム級挑戦者決定戦で勝利。そしてダギースレンはフェザー級王者……(C)MMAPLANET

2023年に入り、J-MMA界で顕著になりつつある現象がある。韓国、モンゴル、フィリピン、そしてキルギスとアジア諸国からフィジカルに優れ、打撃に強く、組み技の技術も習得している選手が来日し、日本人ファイターにとって郷里になりつつある。

そんなアジアの今──とはいっても昨年12月から今年の1月にかけて取材した──を、フィリピン、韓国、モンゴルからインタビュー形式で紹介していく。

第1回は26日(日)のGladiator021に来日した2選手が、衝撃的な勝利を収めたモンゴルからMGL-1FCフェザー級王者ダギースレン・チャグナードルジの登場だ。

1月28日(土・現地時間)にウランバートルのクロカス・イベントホールで開催されたMGL-1 FC19のメインで、トゥルバヤル・フレルバートルをパウンドアウトしベルトを巻いた直後に訊いたダギースレンの言葉をお届けしたい。


──おめでとうございます。チャンピオンになった気持ちを教えてください。

「ありがとうございます。長い時間、この試合に向けて練習してきたので本当に嬉しいです」

──前王者で同門のエンフオンギル・バートルフー選手がRoad to ONE Mongoliaに出場して優勝。同じ階級でジムメイトの活躍を眺めていないといけなかった時はどのような気持ちでしたか。

「チームメイトなので、もちろん頑張ってほしいという気持ちはありました。エンフオンギル選手がRoad to ONEで優勝してベルトを返上したことで、自分はタイトルマッチを戦えました。まず順序としてモンゴルでチャンピオンになることです。ですから、このような形でチャンピオンになれたことを凄く嬉しく思っています」

──シャンダスMMAを訪れた時、師匠のジャダンバ・ナラントンガラグが「今後モンゴルで一番期待できるのは、ダギースレンだ」と言っていました。

「素晴らしい先生から、そのように言ってもらえたことは今後の励みになります。ただ、その言葉は自分が必死に練習していることを踏まえてのことだと思うので、これからも今まで以上に頑張って練習していきたいです」

──初めてモンゴルでMMAジムを回らせてもらったのですが、自分たちからすればモンゴル人選手のフィジカルは頭抜けていて、気持ちも強いと感じます。ただ、関係者の多く人が「ウランバートルの人間は弱い。力があり、バランス感覚に優れた遊牧民の選手たちこそ、モンゴルの未来になる」と言われていました。そしてダギースレン選手の家族は遊牧民だと聞きています。

「ハイ。自分の家は山岳地帯にある遊牧民の家庭です。今日も父親は家畜の世話があるので会場に来ることができず、母だけが応援しにきてくれました。遊牧民の子供は小さい頃から、当然のように家畜と触れっているので、体は強いと言われています。自分の場合は標高の高いところで生まれ育ったので、ウランバートルと違い空気が綺麗でした。そこで家畜と一緒で育ってきたので、肺活量が高いと思います。スタミナがあって、疲れない体質です。そういうことを自分の利点として理解した上で、MMAの技術を習得していけばMMAファイターとして大きな成功を収めることは可能でないかと思っています」

──遊牧民として、強さの源は空気なのですね。

「空気も重要です。それと自分は遺伝も関係しているのではないかと思っています。父親がモンゴル相撲の力士で、凄く強かった。その血を自分は受け継いでいます」

──ダギースレン選手自身もモンゴル相撲をやっていたのですか。

「実はそんなにやっていないです(笑)。子供のころは家畜と格闘していました」

──素晴らしい話です。実は師匠のトンガー(ナラントンガラグ)にモンゴル人の強さの秘密を尋ねると、岩塩と馬のアキレス腱を食べることだと言っていたので……この質問をしたのですが、モンゴルの食生活も変わったのかもしれないですね。

「……。そうですね、先生とは時代の違いがあるかもしれないです(苦笑)」

──アハハハハ。さきほど名前の出たエンフオンギル選手はONEと契約し、トンガーのレガシーを継ぎます。ダギースレン選手は今後のキャリアをどのように考えていますか。

「今日、MGL-1FCというモンゴルのチャンピオンになることができましたが、世界的に見れば小さな団体のチャンピオンです。今後は大きな大会で試合をしたいので、その前には海外の大会で経験を積みたいと思っています」

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DEEP Gladiator Gladiator021 MMA MMAPLANET o ONE PANCRASE UFC パンクラス 狩野優

『あれ、こっちなんですか』=「あっちじゃないんですか?」。ハイ、こっちなんです――のわけ

【写真】結果はいざしらず、彼らの試合が見たかったのです(C)MMAPLANET

「こっちなんですか?」。昨日、176BOXで行われたGladiator021で何度か、こう話しかけられた。つまり「あっちに行っていないのですか?」という疑問だ。あっちとはニューピアで開催されたPancraseを指している。

大会がバッティングすることはままあり、どこの取材に行き、どこに他のカメラマンや記者の人に仕事を依頼するのか。その答えは自分のなかにはもう明白に存在しているが、やはり悩ましい問題だ。

MMAPLANETとして取材をさせてもらうなら、自分が行こうが他の人に足を運んでもらおうが関係ないと思ってはいても、それすらかなわないケースも出てくる。

まさに昨日のパンクラスがそうだった。自分がどこに行くのか。これはもう本当に申し訳ないが、一番見たいと思うところとコスト、そして速報のスケジュールで決まってくる。

「広告が出ているところが優先だろう」と指摘されるかもしれないが、これは決してそうではない。その当たり前のことができないことも幾度となくあった。ここがMMAPLANETの良いところであり、ダメなところでもある。そして、そのことを理解して広告を出してくださる方々には、感謝の気持ちしかない。

昨日、自分がグラジを選択したのはフィリピンとモンゴルの選手と広島、名張、津を拠点にする日本人選手の試合をライブで見て、写真に収めたかったからだ。プログレスのグラップリングも同様だ。

そのための来阪だが、いつ大阪に向かうのかもこれはこれで問題だった。結論として、金曜日の夕方に大阪入りした。

金曜日の夜にはONE FFで狩野優選手の試合があった。土曜日の朝はONE FN、昼と夜にDEEP。日曜日は早朝からUFC、そして昼にはグラジがスタートするからだ。

計量会場まで自転車で20分程度の場所に滞在しているにもかかわらず、その取材は亀池君に任せた。ONEの終了、DEEPの開始時間、速報の試合レポート費&撮影代、計量のレポート費用を考えたうえでの――せこい判断だ。

パンクラスもDEEP同様に小久保さんに撮影をお願いしていたが、オフィシャルの仕事が他にあったので――ここは断念せざるをえなかった。

土曜日の昼、自分は大阪の宿泊先、亀池君がグラジの計量会場、小久保さんがDEEPのイベント会場。日曜日は自分がグラジのイベント会場、亀池君が作業場からUFCのメイン~グラジ、パンクラスと速報をしてくれる。それが、この2日間のMMAPLANETの陣形だった。

雑誌が10人近い編集部員&フリーという体制で取材ができていた時代は、一つの媒体で全てをフォローできた。いまや雑誌にその資金力はなく、自分で屋号を持ったサイトが個々の取材をしている状況なので、単独媒体で全てをフォローできない。結果、記事なる大会と記事にならない大会の格差が相当に広がる。何かを育てる余裕が、専門媒体にない。そんな時代になって久しい。その一方で、配信を視聴して、試合レポートを作成できることで体裁だけは整えている。

自分が取材したいもの、掲載したいものを優先するのか。取材できるもの、取材すべきものをするのか、それは媒体ごとの判断になる。メディアとは何なのか、専門媒体とは何なのか。メディアという体裁を整えるのか、メディアとして何かを追求するのか。そんななかで、かなり勝手にやらせてもらっているのがMMAPLANETだ。

昨日、自分は豊中にいた。重ねていうがフィリピン人とモンゴル人ファイターが、首都圏在住でない選手と戦う試合が見たかったからだ。そして、これから名古屋で取材をし帰京するのにも都合が良かった。

つまりはそういうことで、長々とパンクラスの現場にいなかったことを――坂本靖さんに説明をさせてもらった次第です。靖さん、4月30日の大会はプレビューからしっかりとやらせていただきますのでご容赦ください。

2023年3月27日、高島学


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Gladiator Gladiator021 MMA MMAPLANET NavE o

【Gladiator021】モンゴル恐るべし。ニャムジャルガルがNavEを7秒でKO、フライ級王座奪取&2冠王に

【写真】わずか7秒、2発のパンチでベルトを奪取したニャムジャルガル(C)MMAPLANET

<Gladiatorフライ級選手権試合/5分3R>
ニャムジャルガル・トゥメンデムベレル(モンゴル)
Def.1R0分07秒 by KO
NavE(日本)

サウスポーのNavEが距離を詰める。その王者の顔面に右ストレートを伸ばしたニャムジャルガルが、返しの左フックでNavEのアゴを打ち抜いた。この一発でNavEは失神し、前のめりに倒れた。

わずか7秒のKO劇――ニャムジャルガルがGladiatorフライ級王座を獲得し、これでMGL-1FCとともに2冠王となった。


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Gladiator Gladiator021 MMA MMAPLANET o ONE キック テムーレン・アルギルマー

【Gladiator021】強烈な投撃! モンゴルのテムーレンが現王者の神田を組み伏せ、スラム→鉄槌で仕留める

【写真】最後の鉄槌よりも、このスラムのほうが効いていただろう。衝撃的な日本デビューだ(C)MMAPLANET

<バンタム級/5分3R>
テムーレン・アルギルマー(モンゴル)
Def.1R4分53秒 by TKO
神田T-800周一(日本)

ともにサウスポー。テムーレンがガードを固めて距離を詰めると、神田がプレッシャーをかけていく。テムーレンの右フックがクリーンヒット、さらにスピニングバックキックを見せた。神田が距離を詰めると、テムーレンのパンチが飛んできて動きが一瞬止まる。しかし左ハイで相手を下がらせ、左スーパーマンパンチから組みついた。テムーレンが切り返してマウントを狙い、神田の左腕を狙う。

反転して腕を抜く神田に対し、すかさずテムーレンはバックに回ってケージ際へ。神田はテムーレンの左腕を取って、キムラから引き込んだ。起き上がる両者、テムーレンはヒザ蹴りで削る。神田はバックからクラッチを許さない。左足を差し入れて正対しようとしたが、テムーレンがバックコントロールから潰していく。

神田はキムラでクラッチを外し、そのまま腕を伸ばしにかかる。防いだテムーレンがバックマウントを狙うも神田は許さず。テムーレンがヒザで削り続け、残り15秒でリフトアップからマットに叩きつける。ここで神田の動きが止まり、テムーレンが鉄槌の連打を浴びせてレフェリーストップを呼び込んだ。


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Gladiator Gladiator021 MMA MMAPLANET o エイドリアン・バトト・ジェマー 中務修良

【Gladiator021】ワードッグ王者の中務が肋骨負傷をはねのけ、バトトをTDからヒールで斬って落とす

強い打撃を見せたバトトを、中務が組みで封じた【写真】(C)MMAPLANET

<55キロ契約/5分3R>
中務修良(日本)
Def.1R3分39秒 by ヒールフック
エイドリアン・バトト・ジェマー(フィリピン)

サウスポーの中務が左インローを繰り出す。バトトは右ストレートを合わせた。パンチを伸ばすバトトに対し、中務がニータップでテイクダウンを奪う。背中を着かせた中務がケージ際まで運び、バトトの頭をケージに押し込んでいく。フックガードでディフェンスするバトト、中務が上半身を起こすと手を抑えにかかる。

中務がパスを仕掛けたところでスクランブルに持ち込んだバトトが立ち上がった。そしてケージに押し込んでから尻もちを着かせた。中務はガブりながらバトトの右足を取って外ヒールで絞り上げる。ケージ際まで回ってディフェンスるするバトト、中務は自身がケージ際に回り再びヒールを仕掛けていく。バトトもトーホールドで応戦するなど、足関節の攻防が続くなか、中務がないヒールに再チャレンジしてタップを奪った。

勝者の中務は試合2週間前に肋骨が折れていたことを告白し、「もっともっと強くなって頑張ります」と語った。


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Gladiator Gladiator021 MMA MMAPLANET o Progress 世羅智茂 大嶋聡承

【Gladiator021】グラップラー同士のFSGは、TD勝負を制した世羅がオーシマイキーにポイント勝ち

【写真】現代グラップリングで必要な立ちレスの展開が大いに見られた(C)MMAPLANET

<Progressフォークスタイルグラップリング78.5キロ契約/5分2R>
世羅智茂(日本)
Def.8-4
大嶋聡承(日本)

手四つから世羅が頭をつけていく。それを押し返す大嶋、世羅も押して離れる。掴んで来る世羅の手を払う大嶋に対し、世羅がシングルレッグで入って大嶋に背中を着かせた。これで世羅が2Pを先制する。大嶋が距離を取って立ち上がろうと試みるも、すぐに世羅がトップをキープした。しかし世羅が離れたところで大嶋が立ち上がり、1Pを獲得する。

シングルレッグで組みついてきた大嶋を潰し、世羅がテイクダウンの2Pを奪取した。ハーフガードの大嶋に対し、世羅がヒザで大嶋の左足を抑えている。組み手争いで様子をうかがう世羅、大嶋が足を利かせながら、世羅の動きに合わせて立ち上がり1Pを得る。残り10秒で、大嶋がダブルレッグで組みつき、バックを狙うもポイントを得るまでには至らなかった。

世羅が4-2で優勢に立って迎える最終回。世羅がここも手四つから頭をつける。大嶋は離れて体を横に振り始めた。世羅がダブルレッグで飛び込むも、大嶋が離れた。ケージ中央で、手四つで組んだ両者は互いに崩しにかかるも、スタンドの展開が続く。世羅はテイクダウンの体勢に入るが、組みつくことはできない。

世羅が押し込んでいく。離れた大嶋の左足にシングルレッグで組みついた世羅が、テイクダウンで2Pを獲得する。離れた世羅に対して、大嶋が立ち上がり1Pが加わる。この時点でポイントは世羅の6-3に。世羅にケージを背負わせた大嶋が、相手の右足にシングルレッグで入るも、世羅が切り返してトップへ。ポイント8-3と突き放す。

大嶋の足をヒザで潰し、足関節を狙わせない世羅。立ち上がると大嶋も合わせて立ち上がり1Pを献上する形になるが、ポイントで優位に立っている世羅は最後も大嶋のシングルレッグも切って試合を終えた。

ポイント8-4で世羅が勝利。フォークスタイルグラップリングのルールを研究しているところが大いに見えた世羅だけに、今後も参戦を望みたい。それは大嶋も同様だ。


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