カテゴリー
45 BELLATOR Bellator CS2024#01 MMA MMAPLANET o カール・ムーア コーリー・アンダーソン

【Bellator CS2024#01】ブレイクされながらも組み続けたアンダーソンがムーアを下して空位の王座獲得

<Bellatorライトヘビー級王座決定戦/5分5R>
コーリー・アンダーソン(米国)
Def.3-0:50-45.49-46.49-46
カール・ムーア(アイルランド)

サウスポーのムーアに対し、アンダーソンがガードを固めて左ジャブを繰り出す。ワンツーでムーアを下がらせたアンダーソンが、右を軸にしてケージを背負わせた。ムーアも左ストレート、右フックを振るうがアンダーソンの右が当たる。観衆の声援を受けるムーアがボディロックで組みつくも、アンダーソンが突き放した。細かいパンチから組みつくアンダーソン。ムーアは離れたがケージを背負ってしまう。しかしケージ中央に戻ると、ムーアの左が突き刺さりアンダーソンがグラついた。

左ハイからムーアが攻め込むと、アンダーソンが組みつく。ここはムーアが離れるも、再度ケージを背負わせたアンダーソンがダブルレッグで背中を着かせた。ムーアはハーフガードから左腕を差し上げて守る。アンダーソンはパウンドを浴びせながらパスを狙う。ムーアがケージに背中を着けて上半身を起こしたものの、すぐにアンダーソンが背中を着けさせる。残り10秒でムーアが体を起こしたところで、アンダーソンがボディへパンチを連打していった。

2R、プレスをかけるアンダーソンにムーアが左ハイを見せる。ケージを背負ったムーアにダブルレッグで組みついたアンダーソンはシングルレッグに切り替え、ハイクロッチからテイクダウンした。しかしムーアがスクランブルから立ち上がるも、アンダーソンがシングルレッグ、ダブルレッグを攻め立て、左腕を差し上げてケージに押し込んだ。肩パンチを打ち込むアンダーソンに対し、ムーアは右手首を抑える。するとアンダーソンもシングルレッグに切り替えるも、ムーアもウィザーで倒れない。ここでレフェリーがブレイクをかけた。再開後、ムーアの左が伸びる。アンダーソンも右を返す。アンダーソンはプレスをかけてからシングルレッグで組むも、テイクダウンはできず。そのままムーアをケージに押し込み続けた。

3R、ムーアが右ジャブをボディに突いた。続けて左ハイを繰り出したが、それをキャッチしたアンダーソンがグラウンドに持ち込む。ムーアは下からアンダーソンの右腕に十字を狙うも、これはアンダーソンが防いだ。ケージ際で右腕を差し上げたムーアは、下から十字へ。アンダーソンの右腕が伸びたかに思われたが、ここは回転してアンダーソンがトップに戻る。アンダーソンがトップをキープしていると、レフェリーから注意が入る。「アグレッシブに戦え」ということだが、これが消極的と捉えられるのは、ファイターにとってはどうなのか……。

ともあれ、ムーアが潜りから立ち上がる。アンダーソンが左腕を差し上げてムーアをケージに押し込むと、レフェリーがアクションを促す。残り25秒でレフェリーがブレイクをかけた。再開後、ムーアが左ストレートで攻め立て、右フックを当ててからシングルレッグで組んだが、アンダーソンがスプロールして逆にダブルレッグでケージに押し込んだ。

4R、このラウンドはムーアがプレスをかける。左ストレートを当てたがアンダーソンが押し返す。ケージ中央からアンダーソンがシングルレッグで押し込み、そのままケージ際で背中を着かせた。前腕を押し当て、パンチを落とすアンダーソン。ムーアがケージに背中を着け、さらに左足でスイープして立ち上がり離れた。ここでムーアが左ストレートを軸に攻め込むも、すぐにアンダーソンが組みで凌ぐ。ワンツーからダブルレッグですくい上げたアンダーソンがテイクダウンを奪い、さらにパスしてサイドへ。ムーアはスクランブルに持ち込むも、がぶりからダブルレッグに切り替えたアンダーソンがケージに押し込んでいく。ここで一瞬レフェリーがブレイクをかけるかに見えたが、試合を続行しラウンド終了のゴングが鳴った。

最終回、ムーアが左ストレートから右フックを返す。しかしアンダーソンが右ストレートを突きながらムーアにケージを背負わせ、ダブルレッグでグラウンドに持ち込んだ。ムーアは右目じりから出血している。下から十字を狙われたアンダーソンだが、ここはすぐに上半身を起こした。ムーアは立ち上がる。右腕を差し入れたアンダーソンから離れるムーア。左ストレートを当てるも、アンダーソンの右もムーアの顔面を捉えている。

ムーアの左ハイをブロックしたアンダーソンは、やはりダブルレッグでテイクダウンを奪う。ここでムーアがレフェリーにアピールし、両者が分けられた。どうやらアンダーソンにバッティングがあったようだ。スタンドで再開後、ムーアが左ストレート、右フックを振るう。アンダーソンはパンチをもらいながらも前進し、ムーアをケージに押し込んでいく。残り30秒でムーアが離れたが、跳びヒザをキャッチされてグラウンドへ。背中を見せつつ立ち上がったムーアが正対したところで試合が終了した。

裁定は1人がフルマークを付ける判定でアンダーソンが王座決定戦を制し、ベルトを巻いた。


The post 【Bellator CS2024#01】ブレイクされながらも組み続けたアンダーソンがムーアを下して空位の王座獲得 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
45 BELLATOR Bellator CS2024#01 MMA MMAPLANET o PFL RIZIN UFC アーロン・ピコ クレベル・コイケ ジェレミー・ケネディ パトリシオ・フレイレ

【Bellator CS2024#01】ケネディ沈めたパトリシオが「この惑星で一番強い145lbsを決めよう」

【写真】苦しい展開でもチャンスを逃さないのは流石だったパトリシオ(C)PFL

<Bellator世界フェザー級選手権試合/5分5R>
パトリシオ・フレイレ(ブラジル)
Def.3R4分07秒by TKO
ジェレミー・ケネディ(カナダ)

上背で優るケネディが左ジャブを狙う。パトリシオは右カーフ、ケネディの左ハイをかわしてカーフを続ける。ジャブに右を合わせにいくパトリシオは引き続きカーフを蹴り、ケネディのリードフックをかわす。ケネディは左ミドル、間合いの測り合いのなかで右ミドルを入れる。パトリシオは左インローから右カーフ、ケネディがワンツー。パトリシオが左ハイ、ここで中央を取ったケネディのテイクダウン狙いで頭が当たりブレイクが入る。

ほぼ胸に当たっており、試合はすぐに再開される。ケネディは右前蹴りも、カーフを蹴られる。ジャブを当てたケネディだが、リードを許したか。

2R、パトリシオが初回と同様に、まずカーフを蹴る。慎重な間合いの測り合いのなかで、やはり決まるのはパトリシオの右カーフだ。さらに左リードフックを入れたパトリシオが右カーフ、ケネディのワンツーをかわす。ケネディも左ジャブを届かせ、ワンツーを決めて距離を詰める。ジャブが当たると、右も当たるようになったケネディが距離を詰めていく。カーフから右のパトリシオに対し、ケネディが左ジャブを入れる。組んだパトリシオがすぐに離れ、前蹴りを掴まれると急ぎ距離を取り直す。

ケネディはカーフにも、ワンツーからダブルレッグへ。ギロチンを外してテイクダウン決めたケネディはボディロックから足を払い、反応したパトリシオのバックを伺う。正対して立ち上がったパトリシオをケージに詰め、ヒザ蹴りのケネディ。これが急所に入り、再び試合は中断された。ベルトラインと急所、どちらにも当たっているように見えたヒザ蹴り、パトリシオはしっかりと時間を使い――リスタート時点では12秒しか残っておらず、コンタクトはなかった。

3R、ケネディがカーフからジャブ、リードフックを振るう。カーフにも前に出るケネディが、右オーバーハンドをかわしてカーフを蹴る。パトリシオはカウンター狙いの姿勢を崩さず、カーフを続ける。ケネディはジャブを当て、続いてカーフに左フックでダウンを奪う。パンチを纏め、立ち上がったパトリシオをケージに押し込んだケネディがクリンチからヒザを入れる。流血のパトリシオは、右エルボーを受ける。

しっかりと左を差したケネディに対し、ケージを背負ったパトリシオがヒザを繰り出す。回って離れたパトリシオに対し、右ローを蹴ったケネディがワンツーで前に出る。右ヒザをボディに決めたケネディのMMAが回転し始めるか。と、逆に右を効かせたパトリシオがケージにつまったケネディにパンチ、ボディへのヒザ、左右のエルボー、そして左右のボディフックと攻めたてる。最後はヒザ蹴りで2発から縦のエルボーでダウンを奪うとレフェリーが試合を止めた。

「タフな相手で、あんまり覚えていないけど左パンチが良かった。今週、歩けなくなったけど神に戦わせてくれと祈った。俺はRIZIN王者のクレベル・コイケを倒した。PFLチャンピオンと戦いたい。最後にフェザー級のUFC王座を狙う。レッツゴー、やろうじゃないか。この惑星で一番強い145ポンドを決めよう」といったうえで、次の挑戦者にアーロン・ピコをコールアウトした。


The post 【Bellator CS2024#01】ケネディ沈めたパトリシオが「この惑星で一番強い145lbsを決めよう」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
45 BELLATOR Bellator CS2024#01 MMA MMAPLANET o アーロン・ジェフリー ジョニー・エブレン ファビアン・エドワーズ ボクシング

【Bellator CS2024#01】ジェフリーのクリンチに屈せず、打撃を入れたエドワーズが判定勝ちで挑戦権ゲット

<ミドル級/5分3R>
ファビアン・エドワーズ(英国)
Def.3-0:29-28.29-28.29-28
アーロン・ジェフリー(カナダ)

サウスポーのエドワーズが、左の蹴りを繰り出す。すぐに組んだジェフリーがケージに押し込む。2度、3度と体を入れ替えるなかでエドワーズがテイクダウンも、すぐにスクランブルとなりポジションを変えながらのケージレスリングが続く。1分、2分と続くクリンチの攻防は、ジェフリーのハイクロッチから動きが起こり、エドワーズが離れた。直後にエドワーズの右にダブルを合わせたジェフリーが、ケージに押し込んだエドワーズにヒジとヒザを放つ。エドワーズは一旦はポジションを入れ替えたが、ケージを背負う時間が多く――最後に離れ左を伸ばした。

2R、前に出てきたジェフリーに左アッパーを入れたエドワーズだが、組まれてケージ・クリンチの展開に持ち込まれる。エドワーズが離れても、ジェフリーは即パンチを見せてダブルレッグ、そしてクリンチへ。すぐに離れたエドワーズが、逆にダブルレッグからシングルへ。がぶったジェフリーがヒザを頭部に。エドワーズは頭を上げ、ケージに押し込まれる。ダーティーボクシングのジェフリーだが、スペースが出来て体を入れかえたエドワーズが離れる。

打撃の間合いを少しでも長くしたいエドワーズだが、ジェフリーはすぐに組みつく。それでも離れるまでの時間が短くなり、打撃の間を持てるようになりつつあるエドワーズが、左腕を差してテイクダウン狙いから、バックに回って両足をフックする。スタンドのバックグラブに自ら着地し、距離をつくったエドワーズが組もうとするジェフリーにパンチを入れてラウンドを取り返した。

最終回、ジェフリーが右ハイ、そして前蹴りを見せる。右で飛び込むジェフリーにアッパーを当てたエドワーズが、左をヒット。直後にジェフリーが組んでいくが、エドワーズはすぐに離れる。ジェフリーはここで右エルボーをヒットさせて組み付くが、右を差したエドワーズが逆にテイクダウン。そのまま勢いでジェフリーがリバーサルもスクランブルでスタンドに。距離ができると優勢のエドワーズは、組まれてもクリーンテイクダウンを取られることなくケージから離れる。エドワーズはパンチ、蹴りと見せて組んできたジェフリーを首相撲で捕らえ、2度ヒザをボディに突き上げる。

シングルレッグから必死に胸を合わせ、エルボーを放つジェフリーはヒザを引き続きもらう。逆にクリンチでヒザ、ヒジを見せたジェフリーは最後までケージにエドワーズを押し込むも、タイムアップに。結果、エドワーズが判定勝ちでミドル級王者ジョニー・エブレンへの挑戦権、リベンジの機会を手にした。


The post 【Bellator CS2024#01】ジェフリーのクリンチに屈せず、打撃を入れたエドワーズが判定勝ちで挑戦権ゲット first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
45 BELLATOR Bellator CS2024#01 MMA MMAPLANET o ジェイムス・ギャラガー レアンドロ・イーゴ

【Bellator CS2024#01】時間は掛かったが、組めばギャラガーを圧倒したイーゴが判定勝ち

<フェザー級/5分3R>
レアンドロ・イーゴ(ブラジル)
Def.3-0:29-28.29-28.29-28
ジェイムス・ギャラガー(アイルランド)

Bellator英国シリーズをリードしてきたギャラガーを、以前と変わらず大声援が後押しする。左ミドルハイを見せたギャラガーがスイッチし、すぐにオーソに戻す。ギャラガーが構えを変え続け、イーゴは様子見から右ミドルを蹴る。ステップインでワンツーを入れたギャラガーが、右カーフ。イーゴも右カーフを返す。左右に動くイーゴが、右ハイをかわす。ワンツーからスリーで前に出たギャラガーに対し、イーゴがバックステップで距離を取る。イーゴのスピンニングバックエルボーで動きが止まったギャラガーは、ダブルレッグにギロチンを合わせ切れずに、テイクダウンを取られサイドで抑えられる。

残り70秒、足を戻したギャラガーを殴るイーゴはバックへ。ギャラガーは後方へのエルボーから足関節をセット。一度は腹ばいにされたイーゴだが。起き上がって鉄槌、パンチを落とし初回をリードした。

2R、再び間合いを測る展開からイーゴが右カーフを蹴る。スイッチしたイーゴに、ギャラガーの右インローが入る。蹴りの距離が続き、イーゴの左ローにギャラガーが右を合わせる。左から右のワンツーを入れたギャラガーに対し、イーゴのインローは急所に入り試合が中断される。再開後、ギャラガーがワンツー。イーゴはカーフを続け、前蹴りからのスピニングバックフィストが空振りに。手詰まり、距離が縮まらないままの打撃戦は、最後に互いに右を見せたが、ここからは蹴りに終始する。イーゴの3度目の回転系のパンチも当たらず、時間となった。

最終回、ステップインで右を見せシングルレッグを仕掛けたギャラガーが、クリンチの展開で逆にケージに押し込まれるが、体を入れ替えヒジ&エルボーを打って離れる。ギャラガーの右に組んだイーゴは、ボディロックテイクダウン。スクランブルでバックへ。胸を合わされても、しっかりとボディロックで背中に回ったイーゴが時間を使う。

腰の後ろでしっかりとクラッチしたイーゴが、持ち上げてスラム。スイッチ狙いのギャラガーだが足を越えられたイーゴが、ケージにつめて鉄槌を落とす。さらにイーゴは左のパンチに続け、ギャラガーが厳しい状態に。蹴り上げに思いきり右のパンチを落としたイーゴが鉄槌からマウントを奪取。背中を見せたギャラガーをボディトライアグルに捕らえたイーゴが、反転を許さずタイムアップを迎え――3-0の判定勝ち、返り討ちに成功した。


The post 【Bellator CS2024#01】時間は掛かったが、組めばギャラガーを圧倒したイーゴが判定勝ち first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
45 BELLATOR Bellator CS2024#01 MMA MMAPLANET o ティム・ワイルド

【Bellator CS2024#01】ワイルドなパンチのマノエル・ソウザが、左フックでワイルドからKO勝ち決める

<ライト級/5分3R>
マノエル・ソウザ(ブラジル)
Def.1R4分48秒by KO
ティム・ワイルド(英国)

間合いを測り、相手の出方を見る両者。粗いフックを振って前に出るソウザに対し、ワイルドが距離を取ってジャブを狙う。ソウザはスイッチして組みつき、ケージへ。体を入れ替えたワイルドはヒザをボディに貰いながら離れる。ソウザは再び大振りのワンツーで前に出るが、ワイルドが左ジャブを当てる。ワイルドは右カーフからジャブ、ソウザは思い切り踏み込むがワイルドの姿はなくケージに肩からぶつかる。

ワイルドはジャブから右も、ここにソウザが左フックを当てる。ハンドスピードは速いが、ワイルドが外を取り続けて届かない場面が目立ったソウザだが、ラウンド終了間際にも右フックを空振り。直後にワイルドの右に左フックを打ち抜く。この一発でワイルドが前方に頭から崩れ落ち、ソウザが衝撃のKO勝ちを手にした。

キャリア11連勝、7度目のKO勝ちとしたソウザは「この試合のために打撃の練習に力を入れていた。動きが多く、カットもされた。でもジャブに合わせる練習をしてきたし、その時を待っていた」と話した。


The post 【Bellator CS2024#01】ワイルドなパンチのマノエル・ソウザが、左フックでワイルドからKO勝ち決める first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
45 AB BELLATOR Bellator CS2024#01 LFA MMA MMAPLANET o ONE PFL RIZIN   アルフィー・デイヴィス カール・ムーア クレベル・コイケ グラント・ニール コーリー・アンダーソン ジェイムス・ギャラガー ジェレミー・ケネディ ティム・ワイルド パトリシオ・フレイレ ビビアーノ・フェルナンデス ファビアン・エドワーズ ライカ レアンドロ・イーゴ

【Bellator CS2024#01】That’s MMA fighter=ジェレミー・ケネディ―02―「3つの要素のうち、2つは」

【写真】大会自体は90分後にスタート (C)PFL

1時間20分後に開始するBellator Champions Series2024#01「Belfast」でBellator世界フェザー級王者パトリシオ・フレイレに挑戦するジェレミー・ケネディ・インタビュー後編。
Text by Manabu Takashima

ミックスというよりも、メルト。全てが融合したスタイルの持ち主は、打・倒・極の回転でストロング・ベースを持つファイターに勝つには、打撃、レスリング、柔術の3つの局面のうち2つで相手を上回る必要があると言い切った。

<ジェレミー・ケネディ・インタビューPart.01はコチラから>


――練習をしてきた中で、このスタイルを構築するうえで影響を受けた選手はいますか。

「そうだね……。誰か一人、練習仲間で影響を受けたファイターがいるとすれば、それはビビアーノ・フェルナンデスだよ。僕とビビアーノと同じジム、彼の近くで練習をすることで成長できた。試合数はそれほど多くないかもしれないけど、トーナメントで勝ち、本当に長い間ONEの世界チャンピオンに君臨し続けていた。そんなビビアーノの背中をずっと見ていたんだ。

ビビアーノって、本当に大変な幼少期を送っていて。ファイトのことだけでなく、そこで学んだ人生哲学を色々と教えてくれた。人生の先生的な存在でもあったんだ」

――なるほど。技術的にはジェレミーのMMAは、打撃・テイクダウン・寝技に切れ目がないです。

「僕が心がけているのは、全てを使うのではなくてミックスすること。打撃とレスリング、グラップリングがつながっている。一度としてベスト・ストライカーになったことはないし、ベスト・レスラーにもベスト・グラップラーにもなったことはない。でも、この3つを融合させることなら、僕の右に出る者はいないと思っている」

――その3つを回転させ、打撃が使えるレスラーに勝てると踏んで、跳ね返されることが日本の選手には多いです。

「それは組み合わせ……チョイスの問題だと思う。対戦相手の仕掛けに、自分が何を使って対抗するのか。強いストロングベースを持つ相手に対し、上回ることをどうぶつけるのか。強豪レスラーに対し、僕は打撃と柔術で上回ることができる。柔術ファイターには打撃とレスリングで上回っている。ストライカーにはレスリングと柔術だ。3つの要素のうち、2つは相手を上回るだけの技量が必要で。3つの要素をミックスできても、劣る部分を1つというレベルにしないといけない」

――う~ん、言うは易く行うは難し――を地で行っているのがジェレミーなんですよね。

「それは僕が凄く若い頃から、マーシャルアーツの練習をしてきたからだと思う。積み上げてきたモノが違う。13歳の時に柔術を始め、カナダ、米国、タイとたくさんのジムを巡り、小さなピースを一つずつ組み合わせてきた。得意なモノだけでなく、苦手なモノもね。好き嫌いに関わらず、必要なモノを集めてきたんだ」

――なるほど。大局的なMMAではなく、ディティールにこだわって積み上げたきというわけですね。では、そんなジェレミーにとってパトリシオとはどのようなファイターでしょうか。

「この階級では少し小さいけど、凄く優秀なファイターだよ。距離の取り方が上手い、カウンターパンチャーで一発一発に力がある。なにより、これだけトップにいるから5Rの戦い方を知り抜いている。その経験が最大の強みだろう。

でもね、僕の方が全てにおいて上だ。打撃でも、レスリングでも。背中をつけさせると、戻させない。もう、僕の時代がやってきたと思っている」

――今のパトリシオはディフェンシブ・アタッカーと呼ぶべき、慎重な試合運びをすることが多いです。

「それこそRIZINでのクレベル・コイケとの試合が、最適な例だよね。今は少し安全に戦うようになった。と同時に、効果的な攻めができる。ただし僕を相手にした場合、爆発力のある試合はできないと思う。間合いを重視して、カウンター狙いという試合をしてくるだろう。テイクダウンされることを嫌がるだろうから。そこを考えて、しっかりと準備してきたよ」

――ではどのような試合を世界に発信したいと思っていますか。

「立ち技から寝技まで、フルスペックの試合を見せたい。パトリシオの打撃に応じるし、レスリングに応じて、グラップリングにも応じる。試合が5Rになるなら、それだけのガソリンが入っていることを証明する。僕の全てを見せたい」

――日本のコアファンにとって、ジェレミーのスタイルは大好物です。そんな日本のファンにメッセージをお願いします。

「Xで日本のファンとも、意見の交換をたくさんさせてもらっているんだ。僕のキャリアのゴールは日本で戦うこと。PFL傘下になってもBellatorとRIZINの関係が続いてほしい。そして、日本で戦いたい」

■視聴方法(予定)
11月23日(土)
午前1時30分~ U-NEXT

■ Bellator CS2024#01対戦カード

<Bellator世界ライトヘビー級王座決定戦/5分5R>
コーリー・アンダーソン(米国)
カール・ムーア(アイルランド)

<Bellator世界フェザー級選手権試合/5分5R>
[王者] パトリシオ・フレイレ(米国)
[挑戦者]ジェレミー・ケネディ(カナダ)

<ミドル級/5分3R>
ファビアン・エドワーズ(英国)
アーロン・ジェフリー(カナダ)

<ライト級/5分3R>
ティム・ワイルド(英国)
マノエル・ソウザ(ブラジル)

<フェザー級/5分3R>
ジェイムス・ギャラガー(アイルランド)
レアンドロ・イーゴ(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
キアラン・クラーク(アイルランド)
ダリウス・マフィ(英国)

<フェザー級/5分3R>
ネイサン・ケリー(オランダ)
ヴィカス・シン・ルフル(インド)

<ヘビー級/5分3R>
アブラハム・バッドリー(英国)
アイザイア・ピンソン(米国)

<ライトヘビー級/5分3R>
ルーク・トレイナー(英国)
グラント・ニール(米国)

<ライト級/5分3R>
アルフィー・デイヴィス(英国)
オスカー・オウンズワース(英国)

<130ポンド契約/5分3R>
ネイト・ケリー(アイルランド)
ジョーダン・エリオット(英国)

The post 【Bellator CS2024#01】That’s MMA fighter=ジェレミー・ケネディ―02―「3つの要素のうち、2つは」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
45 AB ABEMA BELLATOR Bellator CS2024#01 Brave CF F1 LFA MMA MMAPLANET o PFL RIZIN UFC   アレックス・ヴォルカノフスキー ジェイムス・ギャラガー ジェレミー・ケネディ ダニエル・ピネダ パトリシオ・フレイレ ペドロ・カルバーリョ ライカ

【Bellator CS2024#01】パトリシオに挑戦、3大メジャーで勝ち越し=ジェレミー・ケネディ「GSPの影響」

【写真】UFCとBellator、PFLの全てで勝ち越している31歳って凄いだろう(C)MMAPLANET

22日(金・現地時間)に英国は北アイルランドのベルファーストにあるSSEアリーナで開催されるBellator Champions Series2024#01「Belfast」でジェレミー・ケネディがBellator世界フェザー級王者パトリシオ・フレイレに挑戦する。
Text by Manabu Takashima

当初の予定ではジェイムス・ギャラガーと対戦予定だったケネディだったが、パトリシオがPFL Champ vs Bellator Champでファイトを失し、急遽ベルファーストで世界戦が決まった。昨年2月にペドロ・カルバーリョを下し3連勝としたケネディは、それ以来パトリシオに挑戦することを念頭にトレーニングを続けてきたという。

UFCで3勝1敗、PFLで2勝1敗、Bellatorで4勝1敗。世界三大メジャーで勝ち越す実力者の世界挑戦前に初インタビュー。通のファンを唸らせるジェレミー・ケネディの内側に迫った。


──ジェレミー、同サイトで待望の初インタビューとなります。この機会を得られて凄く嬉しいです。

「こちらこそ、ありがとう」

──ジェイムス・ギャラガーとのワンマッチが一転、パトリシオ・フレイレの持つBellator世界フェザー級王座挑戦となりました。パトリシオが2月24日に試合ができなかったことで、急転直下のタイトル挑戦です。

「いずれにせよ、タイトルに挑戦できるのは素晴らしいことだよ。ずっと長い間タイトル挑戦の機会を待っていた。そして1年間、彼に挑戦することを期待して、その試合のためにトレーニングを積んできたんだ。この間パトリシオはバンタム級で戦い、RIZINで戦い、本来はPFLとのチャンピオン対決と僕にその機会は巡って来なかった。それが、今回の件でいなりタイトルに挑戦できることになった。

ギャラガーと戦うことも楽しみにしていたけど、このゴタゴタがあってタイトルショットが巡ってきた。より気合いが入ったよ。凄くエキサイトしている」

──ようやく巡ってきた世界挑戦ですが、4週間の準備ということに躊躇することはなかったですか。

「いつタイトル戦のオファーが来ても良いように、通常から5Rを想定したトレーニングをやってきた。もう、ずっとね。確かに試合まで1カ月もないオファーで、ラウンドも3Rから5Rに変わる。でも去年からファブリシオ戦を念頭に、世界戦の準備のために5R用のトレーニングをしてきた。つまりコーチはパトリシオ対策を考え、パトリシオと戦うためのゲームプランを練り、パトリシオと5R戦で戦うためにトレーニングパートナーとスパーリングをしてきたんだ。ギャラガーとの3回戦からパトリシオとの世界戦、5R戦は大きな違いだけど、やるべきことは大きく変える必要はなかった」

──なるほど、です。ところでジェレミーはとても興味深いキャリアを過ごしてきました。

「どういうことだい?」

──23歳でUFCにデビューして3連勝後にアレックス・ヴォルカノフスキーに敗れ、キャリア12戦目で初黒星を喫しました。それでもオクタゴン3勝1敗、立派な成績なのにUFCを離れ、BRAVE CFとサインをしてモロッコとサウジアラビアで戦いました。なぜ、勝ち越しているUFCとの契約を更新しなかったのでしょうか。しかも、中東ベースのプロモーションに転じるというのは例がないことではないかと。

「その通りだね。僕のキャリアの積み方って、どうにかしているよね(笑)」

──アハハハハ。

「凄く若い時にUFCと契約して、3勝1敗という戦績は成功といって良いだろう」

──ハイ。

「4試合の契約を終え、契約更新の交渉が始まった。でも、凄く時間が掛ってしまっていた」

──とはいってもヴォルカノフスキー戦からBRAVE CFで戦うまで半年のインターバルしかなかったです。

「僕はまだ若かった。初めて敗北を経験して、少しでも早く勝ち星を手にしたくてしょうがなかった。でもUFCの考え方は少し僕とは違っていて、時間を掛けて交渉してきた。ちょうどコンテンダーシリーズとか、TUFとかの時期と重なって僕の試合をすぐに組もうという気はなかった。その時、BRAVE CFからコンタクトがあり、極めて良い条件で試合も多くこなせるという条件を提示してもらったんだ。

あの時点において、BRAVE CFの条件こそが僕が求めているモノだった。ただ、ずっとBRAVE CFで戦っていこうとは考えてはいなかったよ。短期間で、試合を複数こなして現状を変えたかったんだ。BRAVEで連勝した時に、PFLから2019年シーズン出場というオファーがあった。PFLはUFCに戻るために最適だと思ったんだ。それを考えると今、またPFLに戻ったことになるのは興味深いよね」

──そのPFLではプレーオフ&準決勝進出もファイナルには残れなかったですが(準決勝でダニエル・ピネダに敗れるが、ピネダが禁止薬物使用でNCに)、2勝1敗1NCでベスト4。PFLはベスト4のファイターは契約を更新しますが、ジェレミーは2020年にはBellatorに転じました。

「UFCを離れた時、僕にはマネージャーがいなかった。この時はもういて、PFLで戦う気でいた。でもコロナ禍で、知っての通りPFLは2020年の全イベントをキャンセルした。僕といえば、頻繁に試合をしてアクティブに過ごしたいという軸に変わりはなかった。だぁらマネージャーに『何かオプションはない? 長い間、試合をしないで過ごすのは避けたい』と伝えたんだよ。

その結果、2020年10月にBellatorとサインし、翌月にBellator初戦を戦った。僕はただ試合数をこなしたいだけで、PFLがシーズンを続けていれば離れることはなかった。とにかく試合を続けていれば、一度は離れてもドアが完全に閉まることは決してない。勝っていれば、また機会を訪れると考えていたよ。

Bellatorでは5試合戦って4勝1敗という状況で、PFLに買収された。僕はPFL傘下のBellatorでベルトを巻いて、防衛戦を行っていくつもりだよ」

──UFC、PFL、Bellatorの全てで勝ち越しているジェレミーですが、試合としてはハイライトリールでガンガン流れるタイプではなくて、7つのKO勝ちと2つの一本勝ちをしてなお堅実かつ安定したファイトで勝ち星を積み上げてきました。

「僕はいつだって、試合の一瞬・一瞬で勝利を手にするという意識を持ち続けている。堅実で安定したファイトかもしれない。ただし、競り合いが好きでも接戦なんて好きじゃない。だから判定勝ちした時もジャッジは30-27をつけるし、スプリットで勝つのも嫌だ。試合を支配する。ドミネイトかフィニッシュ、常に勝利を意識してきた。確かにベストファイターと戦っていると、そんな風に戦えないこともある。でも、どのような試合展開になろうとも……KO、一本勝ちだけでなく判定勝ちでも、誰が見ても僕の勝ちは明白という試合を心掛けている」

──そのようなファイト哲学を持つようになったのは、誰かの影響を受けたからなのでしょうか。それとも、それがジェレミーの気質なのですか。

「哲学というか、ごく自然にそういう動きになるんだよね。柔術家がガードを取っても、僕には通用しない。レスラーと対戦しても、簡単にテイクダウンを奪われることもない。ストライカーは、自分の戦いに僕を持ちこむことはできない。こういう戦い方になったのは、やっぱりGSPの影響が強いよ(笑)」

──あっ、納得です(笑)。

「同じカナダ人だからってことでなく、誰が相手でも完全にドミネイトするGPSの戦い方が大好きで。50-45の判定勝ちを常にするって、凄いことだよ。一方的な試合をする。そこが最高に格好良かった」

<この項、続く>


■視聴方法(予定)
3月23日(土・日本時間)
午前1時30分~U-NEXT

The post 【Bellator CS2024#01】パトリシオに挑戦、3大メジャーで勝ち越し=ジェレミー・ケネディ「GSPの影響」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
45 AB BELLATOR Bellator CS2024#01 LFA MMA MMAPLANET o PFL   アダム・ボリッチ ガブリエル・ブラガ ジェレミー・ケネディ パトリシオ・フレイレ ビビアーノ・フェルナンデス ヘスス・ピネド ライカ 金原正徳 鈴木千裕

【Bellator CS2024#01】ジェレミー・ケネディと防衛戦。パトリシオ・フレイレ─02─「神に祈っている」

【写真】鈴木千裕へのリベンジ。その想いの強さが伝わってきた(C)MMAPLANET

22日(金・同)に英国は北アイルランドのベルファーストにあるSSEアリーナで開催されるBellator Champions Series2024#01「Belfast」でジェレミー・ケネディの挑戦を受けるBellator世界フェザー級王者パトリシオ・フレイレ・インタビュー後編。
Text by Manabu Takashima

サウジアラビアでのヘスス・ピネド戦、そしてガブリエル・ブラガ戦が消滅したパトリシオは4週間後のケネディ戦を承諾した。Bellator勢の大勝と、ケネディとの防衛戦。そして鈴木千裕への想いを尋ねた。

<パトリシオ・フレイレ・インタビューPart.01はコチラから>

──ガブリエル・ブラガへの想い、しっかりと理解させていただきました。と同時にPFLとBellatorの対抗戦という歴史的なイベントに参加できなかったことに関しては、どのような想いでいますか。

「最初に戦うはずだったヘスス・ピネドがケガをした。それは誰もコントロールできないことで。ガブリエルに関しても、同じだ。BellatorとPFLの歴史的な対抗戦で、新しいベルトを手にしたかった。だから、そこは残念でならない。ただ、大会前からBellatorファイターの方が、PLFの選手よりも力があることは皆分かっていたはずだ。対抗戦でBellatorが大勝したことは、思った通りの結果だった」

──そしてジェレミー・ケネディとの防衛戦が決まりました。その時は、どのような気持ちでしたか。

「大会の翌日に正式にオファーがあったんだ。俺にとって防衛戦はアダム・ボリッチ戦以来となる(2022年10月1日)。ジャレミー・ケネディは、いずれ戦うことになるファイターの1人だと思っていた。互いが、互いのことをもう理解している。そして4週間の準備期間がある。2人ともタイトル戦を戦うことは、何も問題がなかった。ただタイトル防衛をするために、この4週間を過ごす」

──オファーを了承するまで、どれぐらいの期間が必要でしたか。4週間といっても、本来は試合を終えて休む期間だったはずですし、試合に向けての練習が4週間増える。そしてサウジアラビアからブラジルに戻り、アイルランドでの試合になります。

「戦うことを決めるまで、少し時間は必要だった。チームの皆も同じだったよ。やはりショートノーティスで試合を受けたチヒロとのファイトが、ああいう結果に終わったことは皆が引っ掛かっていた。4週間では万全なキャンプができるというわけでもない。でも、戦うこと決めた今は、完全な4週間にするしかない。そしてベルトをブラジルに持って帰る」

──ピネド戦は3Rでしたが、世界戦は5回戦です。その辺りはどのように考えていますか。

「そこは5Rの方が慣れているから、戦いやすい。もう5回戦ばかり戦ってきた。3Rよりも5Rの方が、俺にとっては都合が良いよ」

──ではジェレミー・ケネディの印象を教えてください。

「良いファイターだ。レスリングができるストライカーだね。スマートな選手で、どうすれば勝てるのかが分かっている試合巧者だ。自分自身を分かっていることが、ジェレミー・ケネディの長所だろう。ただ、俺はファイトに持ち込んでヤツの想う様な試合はさせない」

──ケネディのグラップリングは、レスリングと柔術を融合させていると思います。ビビアーノ・フェルナンデス仕込みのグラップリングをどのように評価しますか。

「う~ん、俺と戦う時は寝技勝負はしてこないはずだ。言っただろう? ジャレミー・ケネディの強味は、自分を理解していることだって。ただヤツは寝技もできるよ。そして、寝技でも俺の方が上だ」

──5R戦は体力を温存しないといけない面もあり、3Rよりもより慎重になる傾向があるかと思います。そして、それはファンが求める試合内容ではない。特にファブシリオは数々の試合で一撃の凄まじさを見せつけてきました。その辺りも踏まえて、ケネディ戦ではどのような試合をファンに見せたいと考えていますか。

「とにかく勝利すること。それが一番大切だ。KOだとか、サブミッションだとか、あるいはコントロールしてだとか勝ち方は問わない。この腰にベルトが戻ってくることが重要で、そのために勝つ」

──ところで鈴木千裕選手が4月29日に金原正徳選手と防衛戦を行います。今、千裕選手にはどのような想いでいますか。

「俺はチヒロがタイトルを防衛することを神に祈っている。そして、フェザー級で誰がベストなのか証明するために、チヒロともう一度戦う。再戦は、俺にとってリベンジの場となる。必ず再戦を実現させ、リベンジを成し遂げる」

──パトリシオ、いつもインタビューに快く応じてくれてありがとうございます。最後に日本のファンにメッセージをお願いします。

「日本のファンの皆、いつも感謝している。皆が送ってくれるメッセージは、全て読んでいる。日本に戻る時を待っていてほしい」

■視聴方法(予定)
3月23日(土・日本時間)
午前1時30分~U-NEXT

The post 【Bellator CS2024#01】ジェレミー・ケネディと防衛戦。パトリシオ・フレイレ─02─「神に祈っている」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
45 AB BELLATOR Bellator CS2024#01 LFA MMA MMAPLANET o PFL PFL vs Bellator PRIDE アーロン・ピコ ガブリエル・ブラガ クレベル・コイケ ジェレミー・ケネディ パトリシオ・フレイレ ヘスス・ピネド 鈴木千裕

【Bellator CS2024#01】パトリシオ・フレイレ─01─「チヒロとの試合を思い出さないわけはなかった」

【写真】パトリシオのリモートインタビューでの背景は、お馴染みの感じになってきた(C)MMAPLANET

22日(金・同)に英国は北アイルランドのベルファーストにあるSSEアリーナで開催されるBellator Champions Series2024#01「Belfast」でジェレミー・ケネディの挑戦を受けるBellator世界フェザー級王者パトリシオ・フレイレ。
Text by Manabu Takashima

パトリシオは本来2月24日(土・同)にサウジアラビアで実現したPFL Champ vs Bellator ChampでPFL世界フェザー級王者ヘスス・ピネドとの王者対決が決まっていた。しかし、ファイトウィークになりピネドが足の負傷で欠場となり、ガブリエル・ブラガとの対戦が発表されていた。

ところが計量の日になってブラガは父の死を引きずっているという理由で試合がキャンセルに。現地入りして激しい感情の起伏を経験したパトリシオ。ショートノーティスでの試合を受ける際に、彼が昨年7月の鈴木千裕戦を思い出さないわけがなかった。

それでも試合を受け、結果的にキャンセルとなったパトリシオにサウジアラビアで起こった出来事について訊いた。


──2月24日のPFL vs Bellator、パトリシオはローラーコースターのようなファイトウィークを送ったことだと思います。まずヘスス・ピネドとのチャンプ・チャンプ対決が行われなくなったことをいつ知ったのですか。

「サウジアラビアに着いてからだった。プロモーションの方からは試合を組む意向だと聞かされていたけど、計量の2日前になってガブリエル・ブラガと戦うことになった。でも、知っての通り試合は行われなかった」

──ピネドとの試合が無くなったと知った、昨年7月に鈴木千裕選手とショートノーティスで戦ったことが思い出されました。実際にパトリシオ陣営の人間からも『代役とは戦うべきでない』という言葉が自分の下には届いていました。ピネドが欠場になった時、代替カードに出場しないという選択肢はありませんでしたか。

「ショートノーティスでガブリエルと戦うことを決める前に、チヒロとの試合を思い出さないわけはなかった。それは今回、ジェレミー・ケネディの挑戦を受けることを決めた時も同じだったよ。短い準備期間で違うファイターと戦えば、またあの敗北のような経験をするかもしれないという考えは常にあった。

ただ結局のところ、俺はウォリアーなんだ。戦いたいという気持ちが、躊躇する考えを上回った。ガブリエル戦が伝えられた時も同じ状況で、俺だけが不利ということではないからね。だから戦うことを決めた。チヒロとの試合前は、首にシリアスな負傷があった。ヒチロは優れたファイターだけど、首の状態の悪さが敗北を招いたと思っている。

ただ手術をして、首は完治した。今は当時より、ずっと良いコンディションだ。あの手の負傷はもう2度とすることはないだろう」

──う~ん、なおさら試合を受けた理由が分かりかねるのですが。そこが日本だったということは関係していますか。

「その通りだよ。若かった頃、俺のヒーローは皆がPRIDEで戦っていた。自分にとって日本で戦うことは夢だった。日本という国で、日本に住む皆の前で戦いたかった……にも関わらず、クレベル・コイケとの試合で俺は何かを失ったような気がしていた。それもあってショートノーティス、体調も良くなかったけど俺は日本のファンの前で最高の試合がしたかった。結果として、大きな代償を支払うことになってしまったんだけどね。だからこそ、チヒロとの再戦は少しで早く実現させたい」

──あの試合を受けたことに後悔することはなかったですか。

「思ったような結果を手にすることはできなかった。ただし、あの場で戦うことを頼まれて、そこに応えない方がずっと恥ずべきことだと俺は今でも思っている」

──ウォリアーの言葉通り、地球の反対側のサムライです。

「ハハハハハハ(にっこりと笑顔を浮かべ、刀で斬る仕草を見せた)」

──鈴木選手との試合と違い、ブラガ戦は実現しませんでした。お父さんを亡くしたことは本当に悲しむべきことです。と同時に1カ月以上前にアーロン・ピコと対戦が決まっており、開催地まで来てお父さんを失ったことが原因で戦わなかったという話が伝わってきて、釈然としないというのが正直なところでした。

「計量後、ガブリエルが戦えないということを聞かされた。彼の気持ちは分かる。ガブリエルは試合を戦わなかっただけでなく、引退を決めたんだ。トレーナーとしても、彼を導いてきた父親を亡くしたことでね。自分がそんな状況に直面したら、やっぱり戦うことはできなくなるだろう」

──……。

「ガブリエルとは計量の翌日、ファイトデーの日に話をした。俺と俺のチーム、ガブリエルとガブリエルのチームの面々で揃ってグロッサリーストアに行き、食事も一緒にしたんだ。彼がこのタイミングで試合をしようと決めたのは、父親の死を乗り越えて前に進むためだった。ファイトキャンプをハードに行い。前向きに生きて行こうという決意の表れだったんだよ。そして、ガブリエルはしっかりとキャンプをやり切ったんだ。

でも飛行機に乗った途端、父親との遠征や練習、全ての思い出が蘇ってきた。ファイトウィークの練習も、減量も全て亡き父を思い出さずにはいられない。そんな精神状況に陥ってしまった。俺との試合をPFLは発表していたけど、ガブリエルはピコとの試合すら取りやめて引退することを決めていたと話してくれたよ。

でも彼のマネージメントチームは、俺との試合のオファーをPFLから受けて、そこも前向きに捉えよう。ここを乗り越えようと、彼を鼓舞した。ガブリエルも応じて、必死で父の死を乗り越えようとしたけど減量の段階になって、もう本当に無理だと悟った。結果、引退することを選んだ」

──……。

「そんな状態で無理をして戦う必要はないと、俺だって思う。俺はプロフェッショナル・ファイターだけど、正直なことを言えばガブリエルとの試合が実現しなくてホッとした部分もある。俺は彼が子供との頃から知っていて、それは亡くなった彼の父親と親交があったからに他ならない。それにガブリエルはチーム・ノゲイラ時代のチームメイトだったからね……」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
3月23日(土・日本時間)
午前1時30分~U-NEXT

The post 【Bellator CS2024#01】パトリシオ・フレイレ─01─「チヒロとの試合を思い出さないわけはなかった」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
45 AB BELLATOR Bellator CS2024#01 LFA MMA MMAPLANET o PFL YouTube カヴァナウ カール・ムーア ガブリエル・ブラガ キック コーリー・アンダーソン ジェイムス・ギャラガー ジェレミー・ケネディ トフィック・ムサエフ パトリシオ・フレイレ ヘスス・ピネド リア・マコート レアンドロ・イーゴ

【Bellator CS2024#01】パトリシオ・フレイレがジェレミー・ケネディ相手にBellatorフェザー級王者防衛戦

【写真】これは楽しみ、そして超タフな防衛戦だ(C)BELLATOR

2月29日(木・現地時間)、PFLが3月22日(金・同)に英国は北アイルランドのベルファーストにあるSSEアリーナで開催されるBellator Champion Series2024#01「Belfast」でBellator世界フェザー級選手権試合=王者パトリシオ・フレイレ×挑戦者ジェレミー・ケネディーが組まれることを発表した。
Text by Manabu Takashima

2月24日(土・同)にサウジアラビアはリヤドで行われたPFL Champ vs Bellator Champで、パトリシオはPFL世界フェザー級王者ヘスス・ピネドと王者対決が実現する予定だったが、ピネドの負傷欠場によりファイトウィークになったガブリエル・ブラガとの対戦が発表されていた。

しかし計量の日になってブラガは父の死を引きずっているという理由で試合をキャンセル──パトリシオは戦わずして中東を去ることになった。


しかし、計両当夜には既にPFL側ではパトリシオ陣営に今回の試合をオファーし、パトリシオも納得の北アイルランドでの防衛戦に挑むことは内々で決まっていた。

同大会ではもともとケネディはジェイムス・ギャラガーと戦うはずだったが、棚ぼたでタイトル挑戦権を獲得。ケネディ戦がバラされたギャラガーは、フレイレの同門レアンドロ・イーゴとのマッチアップが五月雨式に決まっている。

パトリシオ×ケネディの世界フェザー級選手権試合は、コーリー・アンダーソン✖カール・ムーアのBellator暫定世界王座決定戦の1試合前=コメインで組まれている。なおオリジナルカードでコメインだった女子ファザー級戦=リア・マコート✖シネード・カヴァナウの一戦は前者のワキ腹の負傷でキャンセルされていた。

また同大会ではトフィック・ムサエフが、英国の進化系キックMMAファイターのアルフィー・デイビスと戦う一戦など12試合が決まっている。

The post 【Bellator CS2024#01】パトリシオ・フレイレがジェレミー・ケネディ相手にBellatorフェザー級王者防衛戦 first appeared on MMAPLANET.