カテゴリー
MMA MMAPLANET o PFL PFL2022#10 ケイラ・ハリソン ラリッサ・パチェコ

【PFL2022#10】ケイラ・ハリソン、16戦目の初黒星。PFL世界女子ライト級王者はラリッサ・パチェコ!!

<女子ライト級決勝/5分5R>
ラリッサ・パチェコ(ブラジル)
Def.3-0:48-47.48-47.48-47
ケイラ・ハリソン(米国)

左の蹴りを見せたケイラ、慎重な立ち上がりの中でパチェコが右オーバーハンドを様子見で出す。ケイラは左の蹴りを続けるが、そこに右を合わされそうになる。ダブルレッグは倒されなかったパチェコだが、ヒザ蹴りを受けて小外を仕掛ける。これに倒れるわけにいかないケイラは、一度首をとりにいきパチェコが抜いたところで、大外刈りを決める。クローズドガードを取ったパチェコだが、ガードの中から勢いのあるパウンドをケイラが打っていく。

一度はガードを開け、バタフライガードを取ろうとしたパチェコがクローズドに戻した刹那、ケイラがパウンドを落として右エルボーを打ち込む。さらに左を連打したケイラは、パチェコの下からの鉄槌にもそれ以上の勢いでパウンドを打ち込む。残り45秒、立ち上がったケイラのローに対し、パチェコは下から関節を狙う。と左を打ち込みながら飛び込んでケイラは後方回転で背中を見せたパチェコのバックを取り、後方からパンチを入れて初回を圧倒した。

2Rパチェコのローが足払いのようになり、ケイラが尻もちをつかされる。すぐに立ち上がったケイラが、左オーバーハンドを決める。次の左ハイは合わなかったが、外を取って左を伸ばす。ダブルレッグから上体をあげ、すぐにダブルレッグを仕掛け直したケイラが、ケージにパチェコを押し込みクリンチからダブルレッグ、さらにシングルレッグに移行してテイクダウンを奪う。

ここでギロチンを合わせたパチェコに対し、ケイラは前転して背中をつけて逃れようとする。直ぐに反転しかけたケイラを上四方で抑えたパチェコがサイドへ。ケイラのシングルレッグへのパチェコのダースは不発で、立ち上がられケージに押し込まれる。ボディロックからテイクダウン狙いのケイラは大内と小外、さらに内股で倒せず離れたところで右を被弾する。

ローに力がなくなってきたケイラは、左を空振り。さらにローにアッパーからパンチを纏められる。ケージ際に下がり、足に組みついてもテイクダウンを奪えないケイラは、殴られてテイクダウン狙いからヘッドロックもパチェコが持ち上げて後方に投げる。すかさずケイラは腕十字を仕掛けたが、不十分で察知したパチェコが腕を抜いてトップを取ったところで時間となった。

恐らくはキャリア初、ラウンドを落としたケイラは3Rが始まるとヒザ蹴りをキャッチしてシングルも鉄槌を連打される。それでもテイクダウンを決めたケイラはスイープは耐えたが、下からのパンチに動きが止まる。三角を狙ったパチェコがクローズドガードを取り、引き続きガードから鉄槌を打っていく。パチェコは鉄槌を嫌がって顔を背けたケイラに三角絞めをセットする。

ケイラは肩を押し込んで耐えるが、殴られ腕を流されそうになる。体重をかけ胸を張って防いだケイラは、オモプラッタを潰してバックに。自ら背中をつけたパチェコのハーフに右足を抜いてマウントを取ったケイラが腕を取りながら殴る。残り1分強、上体を起こして殴り肩固めを狙うケイラは、耐えるパチェコにパンチを打ち込む。ハイマウントで左右のパンチを打ちこむケイラは腕十字には移行できずマウントでラウンド終了を迎えた。

4R、左を入れたケイラに対し、パチェコは怯まず右を返す。テイクダウン狙いにもパンチを入れて離れるパチェコは、ハイからのダブルレッグにギロチンを合わせる──が、ケージに押し込まれて窮屈な姿勢では取れない。ならばとケージを使って立ち上がったパチェコにケイラがダブルレッグを仕掛ける。防がれ亀になったケイラがバックを取られる。両足をフックされRNCを狙われたケイラは、胸を合わせるとスクランブル狙いのパチェコをがぶる。手をついてヒザを防ぐパチェコだが、ケイラはその手を払っていく。引き落とし、バックに回ったケイラはワンフック、パチェコが立ち上がるとバックコントロールもパチェコがスイッチでバックを狙う。

ここ強引に後方に払おうとしたケイラだが、すかされて背中をマットにつける。パチェコはサイドからアームロックを狙いつつマウントも狙う。頭を跨いで腕を狙ったパチェコに対し、ケイラはシングルへ。ここから両者が立ち上がると、パチェコがパンチで前に出て右ハイを蹴っていく。ここにダブルレッグを合わせたケイラだが、ケージに押し込むにとどまった。

最終回、ケイラの組みを切ったパチェコは間合いを取って、右を伸ばす。ニータップのようなテイクダウンを狙ったケイラだが、上体があがっており倒せない。ケイラはケージに押し込まれながら払い腰を仕掛け、投げ切ることができず胸を合わされる。左を差して小外からヒザを入れ、シングルに出たケイラにパチェコがパンチを連打する。必死に足を掴むケイラを殴りつけるパチェコは、ヒザをついたケイラにパンチを続ける。ついに足を放したケイラは、バックを許すとアームロックへ。

パチェコは足を抜き亀のケイラを殴り、ボディトライアングルも前方に落とされる。エビで離れようとしたパチェコは、クローズドガードを取る。残り1分、パチェコは手首を取って三角を狙う。ケイラは腕を抜き、立ち上がってパンチへ。パチェコも蹴り上げを狙い、再びクローズドへ。このまま試合が終わり疲労困憊のケイラに対し、パチェコがジュカオンに肩車され、勝利をアピールした。

結果、ジャッジ3者とも48-47でラリッサ・パチェコが世界王者に。ベルトと100万ドルの小切手を手にしたパチェコは「ファンが裁定に納得がいっていない? 今日はケイラだけでなく、ここにいるファンとも戦っていた。皆、ありがとう。16歳からこのスポーツに人生を賭けてきた。このベルトがあれば、もっと頑張れる。ケイラが私を強くしてくれた」と新女王は話した。


The post 【PFL2022#10】ケイラ・ハリソン、16戦目の初黒星。PFL世界女子ライト級王者はラリッサ・パチェコ!! first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
MMA MMAPLANET o PFL PFL2022#10 バッバ・ジェンキンス ブレンダン・ラウネーン

【PFL2022#10】魂のベストバウト。ジェンキンスにTD許さなかったラウネーンが殴り勝ちフェザー級優勝

<フェザー級決勝/5分5R>
ブレンダン・ラウネーン(英国)
Def.4R2分38秒by TKO
バッバ・ジェンキンス(米国)

左ミドルハイから右ジャブを、スイッチスタンスのラウネーンに見せたジェンキンス。ダブルレッグに距離を取ったラウネーンは左カーフを蹴る。素早いジャブにも反応しているラウネーンが、左ストレートをかわす。アッパーからの低い姿勢のダブルレッグを身を翻すように逃げたラウネーンだったが、右フックを打たれダブルレッグでケージに押し込まれる。

アンクルピックから殴りつつ、バックを狙ったジェンキンスに対し、ラウネーンは即胸を合わせて反応する。ならばとシングルで右足を取ったジェンキンスが、右のパンチを顔面に打ち込む。回って離れたラウネーンは左ハイをかわし、左ローを蹴る。ジェンキンスは右ジャブを当て、ローに右を合わせる。スイッチから左右のローカーフを蹴るラウネーンは、テイクダウンを防ぐために基本カーフの距離を位置取る。終盤、右を当てたジェンキンスが初回をリードした。

2R、スピーディーなジャブの応酬から、テイクダウンの機会を伺うジェンキンスのジャブがラウネーンを捕らえる。ラウネーンも右ジャブを返し、ジェンキンスの左をかわす。ローを蹴られ「カモン」と口にした直後にジャブを被弾したラウネーンは右を差され、シングルでケージに押し込まれると鉄槌を落とす。バックを許さず、離れたラウネーンは左カーフを蹴り、左ボディを受ける。右前蹴りから左カーフのラウネーンに、ジェンキンスも左カーフを返して右ハイをガードする。

右ジャブから左フックを決めたラウネーンが、右ハイをブロックされた直後に右を届かせる。勢いがラウネーンに傾きつつあるなか、蹴りが急所に入ったジェンキンスがしゃがみこむ。再開後、右ミドルを入れたラウネーンが左カーフを蹴り時間となった。

3R、ジェンキンスの早いパンチを避けるラウネーン、互いに蹴りを受けてパンチを伸ばす状態でジェンキンスがワンツー&ショートフックを決める。組みのフェイクから、右を当てたジェンキンスは左から右をヒットさせ、パンチの精度が上がる。間合いを外したラウネーンがワンツーから右インローを蹴る。手数を伴ったタフな主導権争い──ジェンキンスはテイクダウンを仕掛けず、打撃勝負でスタミナのロスを防ぐ作戦か。

前足を蹴られるが、重い右クロスを決めたジェンキンスは左ミドルを蹴っていく。残り1分40秒でシングルレッグからダブルでケージにラウネーンを押しこむジェンキンスだが、ラウネーンが足を抜いて離れる。直後にダブルジャブを被弾したラウネーンが、ワンツーで反撃に。前足を蹴られ、構えを変えたジェンキンスが右を被弾してヒザ蹴りでケージにつめられる。ワンツーから左ボディショット、ヒザ蹴りとラッシュを掛けたラウネーンは前に出てきたジェンキンスにヒザを入れ、ワンツーに繋げてタイム──余裕の笑みを浮かべた。

4R、疲労の色が見えるジェンキンスがジャブから左を伸ばす。さらに右を当てたジェンキンスはラウネーンの前蹴りからワンツー、さらにカーフと攻められると組んでテイクダウンへ。低い姿勢のテイクダウン狙いは、ここもラウネーンがすり抜け打撃の攻防に。ついに前足を蹴られて姿勢を乱すようになったジェンキンスは、ワンツーから右を被弾する。カーフとワンツーのコンビで攻勢のラウネーンは、右ストレートを打ち込む。後ろ足がさがり、体が沈んだジェンキンスにパンチをまとめたラウネーンがTKO勝ちで、フェザー級制した。

テイクダウン防御が、ほぼ完ぺきだったラウネーンが事前の予想を覆し100万ドルを手にし、勝利者インタビュー中にケージを去ろうとしたジャンキンスを呼び止め、ハグで健闘を称え合った。そして「ベルト、100万ドルは置いて。2人のベストレスラーを破った僕は、他団体を含めてもベストのフェザー級ファイターの1人だと証明できたと思う。このスポーツで最もタフなコンペティションだ。家族の人生を変えられる? だから感情的になっているんだ。こんなホテル探しが大変な時に、マンチェスターから来てくれた皆に感謝している」と声を詰まらせ、ベルトを高々と掲げた。


The post 【PFL2022#10】魂のベストバウト。ジェンキンスにTD許さなかったラウネーンが殴り勝ちフェザー級優勝 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
MMA MMAPLANET o PFL PFL2022#10 アンテ・デリア マテウス・シェッフェウ

【PFL2022#10】ヘビー級は初のクロアチア人チャンピオン。デリアがシェッフェウを170秒でKO

<ヘビー級決勝/5分5R>
アンテ・デリア(クロアチア)
Def.1R2分50秒by TKO
マテウス・シェッフェウ(ブラジル)

左ジャブを伸ばす両者。距離を詰めて、細かいコンビを打ち合う。ダリアのワンツーに、やや粗くなった右を返すシェッフェウが前に出てワンツーを振るう。ジャブを互い見せ、デリアはワンツーからスリー。続く左フックの応酬はシェッフェウが優勢か。デリアはダブルレッグに出て、ケージにシェッフェウを押し込む。押し返しヒザを放つシェッフェウが回って離れる。

ワンツーの打ち合いで左を効かせたデリアが、ケージに詰まったシェッフェウにラッシュを掛ける。アゴに右を連続で受け、左でテンプルを殴られ座り込んだシェッフェウを見て、レフェリーが試合をストップ。ヘビー級でクロアチア人ファイターが、初栄冠となった。

「2カ月家を空けていた。妻とファミリーに感謝している。これから家に帰るよ。いくつか手術をして、厳しい時間を過ごしたけど戻って来たよ」とデリアは話した。


The post 【PFL2022#10】ヘビー級は初のクロアチア人チャンピオン。デリアがシェッフェウを170秒でKO first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
MMA MMAPLANET o PFL PFL2022#10 UFC アスペン・ラッド ジュリア・バッド

【PFL2022#10】UFCから転向、アスペン・ラッドがジュリア・バッドにスプリットで競り勝つ

<女子フェザー級/5分3R>
アスペン・ラッド(米国)
Def.2-1:29-28.29-28.28-29
ジュリア・バッド(カナダ)

ワンツーで右を当てたバッド。素早いジャブを見せるラッドだが、踏み込みはない。バッドが右ハイを見せ、左前蹴りへ。これをキャッチしたラッドがテイクダウンを狙い、バッドが巻き込むがバックを制せされる。両足をフックしたラッドは、腰をずらして胸を合わせようとしたバッドの背中を取り続け、背中を伸ばして殴っていく。立ち上がろうとしたバッドを潰し、亀から背中を伸ばしに掛かるラッドは鉄槌からパンチを打ち下ろす。前方に落とし切れないバッドは顔面の時間を経て、ついに落としてトップ奪取──と思いきや、ラッドがスイープで上を取り返す。足を抜き、サイドから上四方で抑えたラッドが初回をドミネイトした。

2R、バッドのワンツーに組んだラッドだがケージに押し込まれる。体を入れかえたラッドに、バッドが首相撲からヒザを腹に突き上げる。ボディロックを取り直しケージに押し込むラッドに対し、バッドがここも押し込み返す。さらにポジションを変える両者、バッドはヒザを続けたが、ラッドがシングルに切り替える。顔面を殴られた顔を上げたラッドは、ヒザをボディにまたも受けて動きが止まる。離れたラッドが左フック、バッドは首相撲&ヒザを続ける。残り20秒、声を挙げたパンチを振るうラッドが逆に首相撲からヒザを繰り出すと、ラッドもニーを返して時間に。微差でバッドがラウンドを取り返したか。

最終回、ワンツーで前に出るラッド。バッドが右をヒットさせる。ジャブからワンツーのバッド、ラッドは被弾しても前に出てパンチを振るう。ならばと首相撲からヒザ蹴りのバッドに対し、ラッドがダブルレッグもスプロールされる。がぶってヒザをボディに入れるバッドは離れて、パンチを振るって前に出てくるラッドをパンチで待ち受ける。

ラッドのスピニングバックフィストは空振りに。ラッドの方がパンチが伸びるか。それでもバッドもワンツーを果敢に打ち、ラッドのテイクダウン狙いはケージを背にして防ぐ。残り2分、ラッドが左フックをヒット。バッドの左にダブルレッグを合わせていくが、ここも切られる。ケージに押し込まれたバッドはヒザ蹴りをボディに入れて離れる。

バッドは右を打ち込み、首相撲&ヒザ蹴りに繋げる。動きが止まったように見えたラッドだが、距離ができるとスピニングバックフィストで前に。ここから両者が足を止めて打ち合い、バッドは首相撲からヒザ蹴り、さらに左右のパンチを繰り出し時間に。両者が揃って勝利をアピールした。

初回はラッド、2Rと3Rはヒザ蹴りでバッドがダメージポイントを獲得したという見方と、ラッドのアグレッシブネスを取るという見方もできる。結果、ラッドがスプリット判定勝ちでPFL初陣のタフファイトで競り勝った。


The post 【PFL2022#10】UFCから転向、アスペン・ラッドがジュリア・バッドにスプリットで競り勝つ first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
MMA MMAPLANET o PFL PFL2022#10 スティービー・レイ

【PFL2022#10】今度はカナダ人初のPFL王者。オリヴィエ・オバメルシェがレイを右フック一発でKO

<ライト級決勝/5分5R>
オリヴィエ・オバメルシェ(カナダ)
Def.2R4分40秒by KO
スティービー・レイ(英国)

サウスポー同士、左右に回るレイがボディから顔面に左を伸ばす。距離を詰めるオバメルシェが左をヒット。レイの左ストレートをかわしたオバメルシェは、左ローを2発決める。レイは組んで両ワキを差してボディロック、回って離れたオバメルシェが右ジャブを繰り出す。オバメルシェが左ローを続け、レイは左ローを空振りする。オバメルシェは左ローに続き、前に出てきたレイを右で止める。左ローで尻もちをつかされたレイが組んでクリンチへ。体を入れ替えたオバメルシェは再びローでレイを崩す。レイの後ろ回し蹴りはスピード感に欠けており、オバメルシェが苦も無くかわした。

2R、左を振るうオバメルシェは奇妙なタイミングで左ハイを中途半端に蹴り、レイがキャッチしてバックへ。テイクダウンからワンフック、さらにボディトライアングルに捕えたレイがRNCを狙う。リストコントロールで耐えるオバメルシェは後方から殴られる。鉄槌を入れ、ボディや顔面を殴るレイだが、片ヒザ立ちから起き上ったオバメルシェが胸を合わせて離れることに成功した。左ローで前足を削るオバメルシェは、レイのステップインに右フックを合わせる。

この一発で、後方に崩れ落ちたレイを見て即レフェリーが試合を止めた。PFL2022年シーズン・ライト級ウィナーとなったオバメルシェは「クレイジーな経験だ。凄く嬉しい、自分を誇りに思う。ケベックでPFLを開きたい」と話した。


The post 【PFL2022#10】今度はカナダ人初のPFL王者。オリヴィエ・オバメルシェがレイを右フック一発でKO first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
MMA MMAPLANET o PFL PFL2022#10 サディボウ・シ ディラノ・テイラー マゴメド・マゴメドケリモフ ローリー・マクドナルド

【PFL2022#10】制空権を守り通した大穴サディオウ・シが、ウェルター級を制し100万ドル獲得

<ウェルター級決勝/5分5R>
サディボウ・シ(スウェーデン)
Def.3-0:49-46.49-46.49-46
ディラノ・テイラー(米国)

長身&リーチで上回るサウスポーのシがダ左ミドルハイ、テイラーは前に出て右を伸ばす。シが鋭い左ミドルを決め、左ハイへ。テイラーのステップインにカウンターを狙うシは、磨き上げた難攻不落スタイルを貫く。蹴りで突き放し、前に出させてカウンターというシに対し、テイターは左ミドルを再び蹴られる。シはロー、ハイ、ミドルと蹴り分け、距離を維持。テイラーは迂闊に前に出ることができない。ケージに詰まる位置になると、サイドにすっと回るシはオーソに構えを変えてローを入れ、スイッチして左ミドルハイ──予習で初回をリードした。

2R、テイラーが飛び込んで右ストレート。下がってかわしたシは、右カーフを蹴られる。シは左ミドル、テイラーは蹴り終わりを詰めたいところだ。左ミドルで前進を阻まれるテイラーは前足への蹴りはチェックしたい。インローを蹴られたテイター、さらに左ミドルを受ける。ワンツーで飛び込んでも、シは背中を見せて走り間合いを取り直す。と、テイラーが右を見せて組み、ケージへ。リズムを変える良い攻撃だ。

ケージ中央までクリンチ合戦は続き、離れたシが左ローとミドルを蹴る。とはいえ、一度組まれたことでシの距離の取り方も初回ほどクリアでなくなってきた。テイラーは左ミドルを足を上げてカットし、右ストレートから右ハイで前に出る。手を下げ、サイドステップで回ったシだが、初回ほど余裕はなくなっていた。

3R、左ミドルハイにもシングルに出たテイラー。反転して足を抜いたシは、右ハイを狙う。左ミドルに前に出る姿勢を見せたテイラーは、左ハイから左ローを蹴っていく。テイラーは敢えてツーステップを踏むなど、リズムを変えていく。シは左ミドルを捌かれ、前蹴りをボディに受ける。テイラーはワンツーから組んでヒザ蹴り、離れて左ミドルを蹴られる。ジャブをヘッドスリップでかわしたテイラーが左を伸ばし、右を振るってクリンチへ。相四つでのヒザの蹴り合いから離れると、シが右フックを空振りする。残り10秒で、テイラーはローシングルをかわされた。

4R、素早いジャブからテイラーが前に出て右を伸ばす。ローを見せ、左に回るシが自らシングルレッグに出る。ここも相四つのクリンチ合戦となり、両者同時に離れる。右を伸ばし、左フックを見せたテイラーが左ジャブを届かせる。さらにステップからスイッチして、拳が届く距離に入ったテイラーだが、右を空振りしシが足を使って回る。

テイラーはシの蹴りに突き放されることなく、距離を詰める。続くクリンチでヒザを腹に入れて離れたテイラーが右を振るって組む。間合い取り直し、シが左ミドル。左ローにはテイラーが左を合わせていく。リードフックを当てたテイラーが、足を使うシを追いかけてジャブを伸ばす。そして左ミドルを入れるなど、この流れはジャッジがテイラーに入れることも十分にあり得る。最後は両者が胸を合わせて、ボディを打ち合うなどシの距離では完全になくなっていた。

最終回、右を伸ばしスイッチしたテイラーが前に出る。さらに右を伸ばし、サークリングのシが左ハイを2度見せる。シールドの役目を果たせなくなってきたシの蹴りだが、ミドルは決まる。とはいえ拳の攻撃がなく、回るシをジャッジは支持するのか。テイラーも明確なポイントが欲しいなか、シがテイクダウンを狙って組みつく。両者譲らず、クリンチから離れるとシがここも左ミドルを蹴る。飛び込んで右を打つテイラー、ダブルでジャブを繰り出し、シも右ジャブをタッチさせる。テイクダウン狙いでつり、左ハイを狙ったシだが当たらず、テイラーが蹴りから前に出る。シは左ミドルを決め、サークリング。最後に左ミドルを2発見せ、時間とともに大きく手を挙げて勝利をアピールした。

結果、ジャッジ3者とも49-46でシを支持し、レイ・クーパーやローリー・マクドナルド、マゴメド・マゴメドケリモフがいるウェルター級で大穴が頂点に立った。


The post 【PFL2022#10】制空権を守り通した大穴サディオウ・シが、ウェルター級を制し100万ドル獲得 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
PFL PFL2022#10 Report オマリ・アクメドフ ブログ ロブ・ウィルキンソン

【PFL2022#10】異次元の強さ。アクメドフを殴り続けたウィルキンスが豪州人初のPFL世界王者に

<ライトヘビー級決勝/5分5R>
ロブ・ウィルキンソン(豪州)
Def.2R5分00秒by TKO
オマリ・アクメドフ(ロシア)

右ローを蹴ったアクメドフに対し、ウィルキンソンも右ローを返す。自らの前蹴りでバランスを崩し、尻もちをついたアクメドフが直ぐに立ち上がる。ウィルキンソンはフックを見て、右アッパーを入れる。アクメドフはジャブを伸ばすが、距離はウィルキンソンか。オーバーハンドにアッパーを被弾して前方に崩れたアクメドフ。ウィルキンソンはスタンドで待ち受けて右をヒットさせる。

ここからウィルキンソンはダブルレッグを切り、ボディにヒザを入れて右ストレートへ。アクメドフは右オーバーハンドをかわされ、またもアッパーを被弾する。ワンツーを受けて真っ直ぐ下がったアクメドフに対し、ウィルキンソンは深追いしない。中央で待ち、ローから右ストレートを入れたウィルキンソンは右カーフで姿勢を乱すが、すぐにアクメドフの真正面に立って圧を掛けていく。

左フックに逆に左フックをヒットさせ、追い打ちの連打でダウンを奪ったウィルキンソンは、スタンドに戻ったアクメドフに跳び二段ヒザを決めて初回をビッグラウンドとした。

2R、アクメドフの右オーバーハンドから、近い距離でパンチを交換した両者。ウィルキンソンはテイクダウン狙いを切り、右を当てる。さらにワンツー、続く右アッパーを空振りしたが、直後にウィルキンソンがワンツーの連打で前に出て、首相撲からヒザをボディに突き刺す。アクメドフの懸命のシングルレッグを切り引き込ませたウィルキンソンは、アクメドフを立たせたスタンド勝負へ。ローを蹴られたアクメドフが右を届かせるが、すぐにワンツーに頭を上下させて下がる。左を当てダウンを奪ったウィルキンソンは、シングルレッグを切ってハイから右を放つ。

ここでレフェリーがブレイク、アクメドフにドクターチェックが入る。再開後、右を伸ばしたアクメドフは押されてケージを背負うとウィルキンソンが左ハイを狙う。直後にワンツー、右アッパー、さらにワンツーからヒザ蹴り、ボディ、顔面と打ちまくるウィルキンソン。さらに右アッパー、右ストレートと猛攻をウィルキンソンが仕掛け、ラウンド終了のホーンが鳴った直後にその場に座り込んだアクメドフは、足をふらつかせてコーナーマンに抱えられて自陣に戻った。

最終回、眉間のカットのチェックを受けたアクメドフは試合再開を望まずロブ・ウィルキンソンがTKO勝ち──ライトヘビー級2022年ウィナーとなり100万ドルを獲得した。レギュラーシーズンから4試合連続フィニッシュ勝利、3Rを戦うことなくPFLの頂点になったウィルキンソンはUFCでシアー・バハドゥルサダ、イスラエル・アデサニャに敗れたものの通算17勝2敗、現在6連勝中──PFLで異次元の強さをみせつけた。

「このベルトは10年分の夢が詰まっている。ずっとハードワークを続けてきた。チャンピオンだよ、ベイビー。UFCをリリースされてから長かった。ローカルシーンで自分を磨いてきたんだ。またトップになるために」と豪州人初のPFL王者は話した。


The post 【PFL2022#10】異次元の強さ。アクメドフを殴り続けたウィルキンスが豪州人初のPFL世界王者に first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
MMA MMAPLANET o PFL PFL2022#10 シェイモン・モラエス マルロン・モラエス

【PFL2022#10】PFLで仕切り直しのマルロン・モラエス。2Rまで掌握も3Rにシェイモン・モラエスにKO負け

<バンタム級/5分3R>
シェイモン・モラエス(ブラジル)
Def.3R0分58秒by TKO
マルロン・モラエス(ブラジル)

モラエス対決、序盤の様子見のスタンドからマルロンがニータップで一気にテイクダウンを奪う。ハーフ&枕で抑えるマルロンが右のパンチを落とす。シェイモンはワキをさせず、頭を抱える形でパンチを継続的に被弾も、エビで尻をずらしケージを使って立ち上がる。ボディからフックのコンビのマルロンだが、シェイモンの右フックを被弾する。前蹴りに右を合わせたマルロンは、左ジャブの相打ちも上半身を振り、右オーバーハンドを決める。

左に回り距離を取り直したマルロンがワンツー、シェイモンは右で迎え撃つ。ジャブ後に左フックを決めたマルロンが、左オーバーハンド。空振りして姿勢を乱すが、すぐに立て直して初回が終わった。

2R、ジャブの相打ちから左フックを入れたマルロンが、右ストレートをヒットさせる。シェイモンもボディから顔面へのコンビを繰り出すも、右を見せたマルロンが組んでテイクダウンを決める。クローズドガードを取ったシェイモンが、動きが少ない展開にレフェリーに目をやりブレイクを要求する。マルロンは頭をつけて、時折り右のパンチを打ち、胸を合わせた状態から殴って足を一本抜く。こうなるとシェイモンはスクランブルを選択して試合はスタンドへ。

パンチを見せてレベルチェンジからダブルレッグで組みついたマルロンは、ワキを潜ってバックへ。シェイモンがキムラで防御して時間となった。

最終回、左リードフックを当てたマルロンが、左ジャブも打ち込む。パンチが粗くなったシェイモンだが左フックに左を合わせ、姿勢が乱れたマルロンにコンビの右も打ち込む。後方に倒されたマルロンは背中をつけた状態でディープハーフ狙いのように懸命に足を取りに行くが、顔面ががら空きで鉄槌の連打を受ける。

上体を起こしてシングルに出たマルロンをスプロールしたシェイモンが、パンチを重ねる。立ち上がろうとしたマルロンが、アッパーを被弾し前方に姿勢を乱すのを確認してレフェリーが試合を止めた。2Rまでを掌握し、動きも良かったマルロン・モラエスが右のカウンター一発で掴みかけた勝利を失った。シェイモン・モラエスは7年3カ月振りの再戦でリベンジを果たした。


The post 【PFL2022#10】PFLで仕切り直しのマルロン・モラエス。2Rまで掌握も3Rにシェイモン・モラエスにKO負け first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
MMA MMAPLANET o PFL PFL2022#10 ジェレミー・スティーブンス ナタン・シュルチ

【PFL2022#10】ジェレミー・スティーブンス、TDを簡単に奪われナタン・シュルチの肩固めに下る

<ライト級/5分3R>
ナタン・シュルチ(ブラジル)
Def.2R1分32秒by 肩固め
ジェレミー・スティーブンス(米国)

2度のライト級王者シュルチと、参戦1年目で期待に沿う結果を残せなかったスティーブンス。右カーフを連続で蹴ったスティーブンスに組みついたシュルチが、早々にボディロック・テイクダウンを決める。シュルチはハーフで抑え、得意に肩固めの態勢に。対角に足を抜き、マウントから同じ方向のハーフにとったシュルチが絞め続ける。抑えられ動けないスティーブンスは、マウント狙いの際にルーズな態勢に持ち込もうとし、シュルチは絞めを諦めマウントへ。

背中を見せたスティーブンスは引き込みからガードを取りスクランブル。シュルチはバックに回り足をフック、パームトゥパームでRNCをセットするとRNグリップに移行する。ここも極め切れずポジションキープを選択したシュルチだったが、立ち上がって離れたスティーブンスがフック&アッパーと猛反撃に出たところで時間となった。

2R、ジャブを連続で放つスティーブンス。シュルチはレベルチェンジからダブルレッグ、ボディロック・テイクダウンに成功する。スクランブルでサイドバックに取ったシュルチが、スティーブンスに立ち上がることを許さず、倒し直してマウントから即肩固めへ。ハーフでよりタイトに隙が無い形で抑え&絞められたスティーブンスがタップ──PFLでの戦績は1勝2敗と負け越す2022年となった。


The post 【PFL2022#10】ジェレミー・スティーブンス、TDを簡単に奪われナタン・シュルチの肩固めに下る first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
MMA MMAPLANET o PFL PFL2022#10 キック マゴメド・マゴメドケリモフ

【PFL2022#10】殴らせず、あまり殴らず。マゴメドケリモフがチバウをほぼ完封で判定勝利

<175ポンド契約/5分3R>
マゴメド・マゴメドケリモフ(ロシア)
Def.3-0:30-27.30-27.30-27
グレジソン・チバウ(ブラジル)

笑顔を浮かべ続けるチバウ、マゴメドケリモフはロシアでなくダゲスタンから出場となっている。サウスポーのチバウに左ローを蹴ったマゴメドケリモフが、サイドキックから左を伸ばす。チバウは左オーバーハンドから足に触れようとする仕草も。飛び込んで殴ったマゴメドケリモフは、サイドの違いを生かして圧を掛ける。互いに様子見が続き、残り2分半でチバウがテイクダウンを狙う。切ったマゴメドケリモフは右ストレートを見せて、テイクダウンのフェイク。そしてジャブを伸ばす。

ワンツーに左をカウンターで当てたチバウだが、ここは慎重な姿勢を崩さない。マゴメドケリモフは前蹴り、右からのシングルもチバウはテイクダウンを許さず離れる。前手を潰し合う両者は、終盤にやや手数を増やしたがダメージを残すような攻撃はなく初回が終わった。

2R開始直後にシングルレッグでケージまでマゴメドケリモフを運んだチバウだが、取り切れずスクランブルから逆にケージに押し込まれる。右に移動し、回って離れたチバウに対し、マゴメドケリモフが左ジャブを当て、ボディを伸ばす。続く右ハイを空振りになり、マゴメドケリモフは右を被弾する。ワンツーでボディを決めたマゴメドケリモフ、チバウも左を顔面に打ち返した。マゴメドケリモフは右を2発当て、チバウのテイクダウン狙いを切る。さらに左ミドルから左フックをヒットさせたマゴメドケリモフが、手数が少ない試合のなかで主導権を握る。左リードフックを受けたチバウが、逆に左を入れてマゴメドケリモフが姿勢を乱す。その後、ボディコンタクトはなく2Rが終わった。

最終回、シングルからダブルに移行したチバウがテイクダウンを奪い、スクランブルでバックへ。マゴメドケリモフは胸を合わせ、ケージにチバウを押し込む。離れて左を当てたチバウ、積極性が増したか。ならばと右を当て、アンクルピックでテイクダウンを狙ったマゴメドケリモフ。チバウが反応して距離を取り直す。マゴメドケリモフはボディを殴り、左ミドルから組んでボディロックも、チバウが左を差し返す。残り90秒、このまま時間を使いたくないチバウは離れ打撃の間合いへ。

マゴメドケリモフがダブルレッグも、チバウがスプロール。逆にテイクダウンを狙うが、マゴメドケリモフも許さない。前蹴りを受けて姿勢を乱したチバウは、最後の10秒で懸命に前に出るが、前蹴りを受けスピニングバックフィストも空振りに終わり時間を迎えた。

結果はマゴメドケリモフがフルマークの判定勝ちを収めた。


The post 【PFL2022#10】殴らせず、あまり殴らず。マゴメドケリモフがチバウをほぼ完封で判定勝利 first appeared on MMAPLANET.