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【UFC316】展望 荒ぶる闘志控え目=マラブ・デヴァリシビリ✕SNS断ち=ショーン・オマリー

【写真】前回の試合と違う必要があるオマリー。前回と同じ動きがしたいマラブ(C)Zuffa/UFC

7日(土・現地時間)、ニュージャージー州ニューアークのプルデンシャル・センターにて、UFC316「 Dvalishvili vs O’Malley 2」 が行われる。新王者ジュリアナ・ペニャにケイラ・ハリソンが挑戦する女子バンタム級王座戦をコメインとするこの大会のメインは、王者マラブ・デヴァリシビリに前王者ショーン・オマリーが挑むバンタム級タイトルマッチだ。
Text by Isamu Horiuchi

この両者は、昨年9月にラスベガスの球形建造物スフィアで行われた「ノーチェUFC306」のメインイベントにて対戦している。この大会は、サウジアラビアのリヤドで毎年開催される世界最大級の観光アトラクション「リヤド・シーズン」の名を冠し、演出に2000万ドル(約28億円)以上の金額を注ぎ込んだもの。ダナ・ホワイト代表が事前に「一度きりの大会だ。誰もやったことがないことを成し遂げたいんだ」と語る、前代未聞のメガイベントだった。

その大会のメインに相応しい選手として選ばれたのが、2023年8月にアルジャメイン・ステーリングを相手に完璧なタイミングの右ストレートを当てて新王者に就いたオマリーだった。続く翌年3月、オマリーはUFCで唯一敗戦を喫しているチートことマルロン・ヴェラと対峙し、5Rにわたって打撃で一方的に試合を支配して初防衛に成功。スーパースターへの道を邁進していた。


デヴァリシビリの特異さは、打撃のコンビネーションと完全に一体化した形で、打撃のごとくテイクダウンを放ち続けられる点にある

対する挑戦者デヴァリシビリは、当時10連勝中。底知れぬスタミナでテイクダウンを仕掛け続けて相手を疲弊させ、やがて組み伏せる唯一無二の戦い方で白星を重ねていた。圧倒すれど判定勝利が多いこと、盟友のステーリングが同級王座に君臨していたこと、非英語圏のジョージア共和国出身ということ等が重なり注目を浴びずにいたが、ジョゼ・アルド、ピョートル・ヤン、ヘンリー・セフードと元世界王者を3タテし、実力でこのビッグチャンスを手に入れた。

2日後に独立記念日を迎えるメキシコのファイト・カルチャーを称える映像が建物の内壁全面に映し出され、観客の全視界を覆う壮大な演出の中で行われた決戦。遠い距離を保ち常に動き続けたデヴァリシビリは、一瞬でオマリーの懐に飛び込むと、突進を止めずに倒し切るテイクダウンを複数回決めた。そのまま強烈な圧力で上の体勢をキープし試合を有利に進めた挑戦者は、最終5Rに前蹴りで腹を効かされたものの、距離を取って追撃を回避して最後にもう一度テイクダウンに成功。一世一代の大舞台にて力を存分に発揮し、判定3-0にて悲願の王座奪取に成功した新王者は勝利を告げられベルトを巻かれると、マットにヒザをつき頭を抱え、声の限りに叫び続けた。

「言い訳は一切ないよ。良いコンディションで試合に臨めた。マラブが強かった」と敗北を認めたオマリーだが、やがて試合の10週間前に股関節唇を損傷していたことを公表し、手術を経て休養に入った。

その間に新王者デヴァリシビリは、最強の挑戦者と目された18戦無敗のウマル・ヌルマゴメドフと防衛戦を敢行。序盤はテイクダウンを防がれ打撃を被弾してしまった新王者だが、まったく動じずに驚異的なペースで仕掛け続けて挑戦者を疲弊させ、3ラウンドについにテイクダウンを奪って形成逆転してみせた。

その後も金網側でウマルに背中を取られているにもかかわらず、満面の笑顔を作って実況陣に向かって大声で「なあ、いいファイトだろ!」と話しかける奇人ぶりを発揮したデヴァリシビリは4、5Rも勢いを落とさずに攻撃を続け、幾度もテイクダウンを奪取。最後は疲労困憊のウマルに強烈な右も当ててみせ、完全に呑み込む形で試合終了。UFCバンタム級史上最高のグラップリング戦を制して、見事に初防衛に成功したのだった。

そして今回、休養明けの前王者にいきなり挑戦権が与えられる形でこの再戦が実現する。下馬評は当然大きく王者有利と出ている。前戦においてオマリーは、誰もが来ると分かっていたデヴァリシビリのテイクダウンを6度も許し、長時間コントロールされてしまった。よって今回も同様の展開になるのでは、というのが大勢の見方だろう。

ならばまずこの試合で着目すべきは、オマリーがいかに前回と同じ轍を踏まないかだ。前戦は、ストライカーのオマリーがグラップラーに抑え込まれ得意の打撃を封じられたと言える。しかしもう少し掘り下げると、オマリーは、自らの本領においてもデヴァリシビリの後塵を拝していたとも考えられる。

一撃必殺の拳を最大の武器とするオマリーだが、それを当てるまでの作りはきわめて精妙だ。スイッチを交えスタンドにて無数のフェイントを放ち、相手の反応を伺いながら距離と角度を調整して高い精度の打撃を当てる。が、前回の試合で手や体の動きのフェイントをはるかに有効に使っていたのは、遠い距離から絶え間なく動き続けるデヴァリシビリの方だった。その動きを警戒しいつものように攻撃が出せないオマリーは、デヴァリシビリの飛び込み&レベルチェンジに反応しきれずに懐に入られてしまい、またパンチのタイミングに合わされる形でのテイクダウンを何度も奪われた。

以前も指摘したが、デヴァリシビリの特異さは、打撃のコンビネーションと完全に一体化した形で、打撃のごとくテイクダウンを放ち続けられる点にある。世界屈指のMMAストライカーのオマリーは、自らが最も得意とするスタンドでのフェイントの掛け合いと間合いの取り合いにおいて、「テイクダウンというストライキング」を駆使するデヴァリシビリに遅れを取ったのだ。

では、いかにして今回オマリーはその駆け引きで王者を上回ることができるのか? その鍵となるのは、技術以上に精神的な側面と考えられる。

最高度に進化した彼らの戦いを通して、その根幹を支える精神のあり方を感じ取るのもMMAの楽しみ方

その派手な風貌から「目立ちたがり屋」というイメージの強いオマリーだが、実はきわめて内省的なファイターだ。以前筆者が行ったインタビューにおいても、戦いにおける理想の精神状態は「思考を必要としない状態(thoughtless state)」であり、スタンドにおけるフェイントやアングルの精緻な駆け引きの大部分も「オートパイロットモード」で行っていると語ってくれた。

実際タイトルを奪ったステーリング戦では、考えることなく「高次元に存在する自己(higher self)」に身を任せて戦うことができたというオマリー。逆に前回のデヴァリシビリ戦は、テイクダウンを警戒するという思考に囚われ動きが制限されてしまった面は否めない。

しかし今回、手術も含めて約9ヶ月の休養を経たオマリーは、決戦に向けて過去最高の精神状態にあると語る。もともと毎朝10分の瞑想を欠かさなかったが、前戦以降はそれまで積極的に行っていたSNSへの露出をめっきり減らし、喫煙も辞め、また人前に出ることも制限して、自然に囲まれた自宅で娘や友人たちとのんびり過ごす時間を大切する生活に切り替えたと言う。

「SNSを見なくなっただけで、こんなに自分の精神にいい影響があるとは思わなかった。今までは、常に心にうっすらと不安(anxeity)を抱えていたんだ。いつも携帯でXをチェックしていたから。でも今回、はじめてそれが全くない状態になったんだ」と穏やかに語る前王者は、さらに「家にはたくさんの鳥たちがいるんだけど、今は毎日そのさえずりがいっぱい聞こえるし、花の香りもよりよく分かるんだ。その全てが、携帯を見なくなったことのおかげなのさ」と、その拳で強豪達を薙ぎ倒してきた男とは思えないほど平和にして、SNS社会に疲れた我々全てが共感するようなコメントを残している。

さらにオマリーは「敗戦を通して僕を成長させてくれたマラブには感謝しかないよ。今の僕は、ただ100パーセント試合に集中している。勝とうが負けようが、それが僕の本質を決めたりしない。勝敗にかかわらず、試合の翌朝に自分が幸せかどうかを決めるのは自分だ。僕の人生は最高だ。絶対に勝たなきゃいけないことなどない。ただhigher levelでパフォームするだけさ」と悟りの境地を披露する。

もしオマリーがその言葉通り、敗北を恐れる心から解放され、「高次元の自己に身を任せた」戦いができるならば、前回のようにデヴァリシビリに動かされてしまう=居着くのではなく──自らのフェイントで王者を反応させ距離を制し、その顎に世界最高の精度と威力を誇る拳を叩き込む、あるいは王者のテイクダウンを誘って強烈なカウンターの膝を炸裂させるチャンスがより大きくなるだろう。

オマリーにとってのもう一つの好材料は、前回は股関節唇損傷のためほとんどできなかったという組技の練習が、今回は存分にできていることだ。組みつかれても簡単には倒されない、たとえ倒されても立ち上がれるという確信があればあるほど、スタンドにおいて王者のテイクダウンを警戒する必要は少なくなる。

また、オマリーは前回の試合直後に「テイクダウンされた後、スタミナの消費を懸念してスクランブルを試みず、下にステイしすぎてしまった」との反省点を口にしている。しかし今回はその種の不安もなく「レスリングに必要なスタミナは走ったり、ミットを打っても得られない。レスリングをやりこんで得られるんだ」と、静かに自信を覗かせている。諸々の懸念を解消し、オマリーの精神を理想のオートパイロットモードに導く条件は、前回より揃っているようだ。

昨今は、アレックス・ペレイラ(アマゾン少数民族スピリチュアリズムへの回帰)イリー・プロハースカ(侍の精神文化への傾倒)、イスラエル・アデサニャ(マジックマッシュルームを用いた瞑想)等──そこに仙三氏の導きにより瞑想による「宇宙」との一体化を試み、先日見事にONEバンタム級王座に輝いた若松佑弥を加えてもいいだろう──、世界のトップファイターたちがさまざまな形で科学を超えた精神面の探究を試みている。最高度に進化した彼らの戦いを通して、その根幹を支える精神のあり方を感じ取るのもMMAの楽しみ方の一つだ。

精神といえば、王者デヴァリシビリもまた突出した精神力を武器とする選手だ。余人には真似のできない高いモチベーションを日々保ち鍛錬を積み重ね、誰もが及ばない驚異のスタミナを手にしている。その過剰なまでの闘争心は、オマリーとの前戦の試合開始直後、オマリーと対峙しながらセコンドのティム・ウェルチと口論をはじめたこと、また前回の挑戦者であるウマルの言動に激怒し、大会前記者会見にて激しく罵倒してみせたことにもよく現れている。

荒ぶる闘志を全面に出し、圧巻のスタミナを武器に試合開始から終了まで力の限り攻撃し続ける不屈の精神力こそ、王者の真骨頂だ。彼のレスリングコーチを務めたビリー・ビゲロウは「マラブの戦い方こそ、まさにGRIT(どんな困難にも負けない根性)だ」と表現している。

ただし今回の再戦に向かう王者の言動からは、いつものような激しすぎる意気込みは感じられない。「ウマルに勝って、みんなの僕への見る目が大きく変わった。本当にリスペクトしてくれるよ」と語る王者は、今回一切トラッシュトークを仕掛けてこない挑戦者についても「生活環境を変えたことは、彼にとっていい影響があると思うよ。ショーンは僕のテイクダウンを全て防いでしまうかもしれないね」と穏やかに評している。それどころか「一度自分がドミネイトした相手と戦うのにモチベーションを作るのは難しい」とまで話している。

もちろん、だからと言ってデヴァリシビリが苦闘の果てに手にしたベルトを保持する努力を怠るとは考えにくい。「できるだけ長くこのベルトを防衛するために、僕はできる全てを行うつもりだよ」と語る王者は、今回も──対戦相手への怒りという発奮材料はなくとも──超ハイペースで25分間動き続けられる驚異のコンディションを作って防衛戦に臨んでくるだろう。

また上でも指摘したように、グラップラーのデヴァリシビリは、実はスタンドにおける距離とフェイントの攻防にもきわめて長けている。先日、デヴァリシビリとオマリーがUFC PIで出くわして友好的な会話を交わしたことがあった。その時王者がにこやかに「君も作戦を変えてくるんだろう? 僕も今度は君に対して打撃で立ち向かうかもしれないよ」と話すと、オマリーは「ノー!」と一笑に付した。が、ウマル戦の最終Rに当ててみせた強烈な右のように、テイクダウンと織り交ぜたノンストップ・アタックで相手を疲弊させた果てにおいては、疲れ知らずの王者が繰り出す打撃は脅威の武器となるに違いない。

バンタム級史上最高のグラップラーと最高のストライカーによる注目の再戦。極限まで磨き抜かれたお互いの得意領域はどのように交差するのか。それぞれの方法で最高度に研ぎ澄まされた両者の精神は、いかなる形でこの至高の戦いを導くのだろうか。


■視聴方法(予定)
6月8日(日・日本時間)
午前7時00分~UFC FIGHT PASS
午前11時00分~PPV
午前6時30分~U-NEXT

■ UFC315対戦カード

<UFC世界バンタム級選手権試合/5分5R>
[王者] マラブ・デヴァリシビリ(ジョージア)
[挑戦者] ショーン・オマリー(米国)

<UFC世界女子バンタム級選手権試合/5分5R>
[王者] ジュリアナ・ペニャ(米国)
[挑戦者] ケイラ・ハリソン(米国)

<ミドル級/5分3R>
ケルヴィン・ガステラム(米国)
ジョー・パイファー(米国)

<バンタム級/5分3R>
マリオ・バウティスタ(米国)
パッチー・ミックス(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ヴィセンチ・ルケ(ブラジル)
ケヴィン・ホランド(米国)

<フライ級/5分3R>
ブルーノ・シウバ(ブラジル)
ジョシュア・ヴァン(ミャンマー)

<ライトヘビー級/5分3R>
アザマット・ムルザハノフ(ロシア)
ブレンジソン・ヒベイロ(ブラジル)

<ヘビー級/5分3R>
セルゲイ・スピヴァク(モルドバ)
ワルド・コルテスアコスタ(ドミニカ)

<ウェルター級/5分3R>
ケイオス・ウィリアムス(米国)
アンドレアス・グスタフソン(スウェーデン)

<女子フライ級/5分3R>
アリアニ・リプスキ・ダ・シウバ(ブラジル)
ワン・ソン(中国)

<フェザー級/5分3R>
ユ・ジュサン(韓国)
ジャカ・サラギ(インドネシア)

<ライト級/5分3R>
クイラン・サルキルド(豪州)
ヤナル・エシュモズ(イスラエル)

<ライト級/5分3R>
マルケル・メデロス(米国)
マーク・チョインスキー(米国)

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45 AB DEEP DEEP121 MMA MMAPLANET o Road to UFC UFC UFC306 キック ショーン・オマリー ボクシング ライカ 江藤公洋 野村駿太

【DEEP121】DEEPライト級王座奪取直後の野村駿太「ジャブで右が当たる距離が創ることができた」

【写真】 右の突きが何度も江藤の顔面を襲った(C)MMAPLANET

16日(月・祝)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されたDEEP121 Impactで野村駿太が江藤公洋を破りDEEPライト級チャンピオンの座についた
Text by Manabu Takashima

昨年7月にテイクダウン&コントロールで江藤に敗れた野村は、所属するBRAVE Gymや出稽古先のロータス世田谷で組みを磨き、組まれても構わないという自信を持ってMMAファイターとしてタイトル戦に挑んだ。

結果、江藤を入らせずに打撃を入れる。その打撃も伝統派空手のエッセンスを生かしつつ、MMAに昇華させた野村ならではの打撃となっていた。将来に関して、UFCという言葉も訊かれた試合後の合同インタビューから、MMAPLANETの問いへの返答を抜粋してお届けしたい。


──ベルト奪取、おめでとうございます。

「ありがとうございますっ!!」

──極端にいえば殴られるのが嫌な江藤選手と、組まれても構わない野村選手。その差が如実に出た試合になったかと感じました。

「完成度が高いという江藤選手の評価に、自分は疑問を抱いていました。去年戦った時はそういう風に思っていましたけど、ここのところは『そんなに完成度が高いかな?』って自分のなかで思うようになっていて。

自分が足りないと指摘されている組みの部分に関しても、かなり練習をしていますし。組みのトップの選手と、ずっとやりあえているんで。でも、江藤選手は打撃のトップの選手と打撃をやり合えるわけじゃないということが、自分の心のなかで余裕になってきていました。

自分は組みのトップの選手とずっと練習をしてきたことが心の支えになっていたので、落ち着いて戦えました」

──江藤選手が自分の距離とタイミングでないところから、組みつかないといけないほど圧をしっかりと掛けることができていました。

「イメージで言えばマクレガーとか、昨日、負けてしまったのですがショーン・オマリーのような戦い方が自分のなかでデキましたし、ジムの宮田先生だったり、指導をしてもらっている石渡さんからも、そこを創ることができれば今回はいけると言ってもらっていて。自分の意見も含め、全員の総意でした。チームと、自分の『これをやったら行けるんじゃないか』という意見が合致していたので、そこを淡々とやるだけっていう感じでした」

──上段回し蹴りも様子見ではなく、拳の攻撃と連動がありそうな雰囲気がして、これまで以上に有効に見えました。

「ローを警戒しているのが伝わってきたので。ローに対しては反応がメチャクチャ早かったです。そうですね、ローとストレートを気にしているなかで、天の声じゃないですけど『ハイを蹴ったら良いんじゃない?』って頭に浮かんだ形です。

セコンドが『下から』という風に声を出してくれていたので、江藤選手は下を凄く警戒していたのだと思います。だから、自分が何もしなくてもセコンドの声がフェイントになっていました」

──テイクダウンを何度目かに切った時に、ニヤッとかなり悪い笑顔を浮かべていました。

「していましたか?(笑)」

──ハイ。ただし、この勝利が100点満点にならないのは最終回です。テイクダウンされバックを取られた。あそこが守れなかったのは、どのようなことが原因だと思われますか。

「ただただ自分の弱さだと思います。動けたはずです。でも『このまま耐えておけば』と考えてしまって。1Rはアレで1分ぐらい過ごせたという気持ちが残っていて、このまま耐えたらエェかなっていう感じになっていました」

──つまり江藤選手が組んでくること有りきの受け方になってしまった?

「そうですね。そこまでにやってきたことが、最後に崩れて。それがまだ自分っぽいところなのですが、その当たりを修正できればもっと強くなれると思います。あの場面の自分に対しては『何してんねん!』という気持ちと、『もっと強くなれるな』という気持ちがあります」

──今後に向けて、世界へ行くという言葉も聞かれました。とはいえ、その道に明確な道筋は存在していないのが実情です。

「ハイ。目標はやっぱりUFCです。昨日(※UFC306)を視ていても『ここで戦えると、格闘家として最高やな』という気持ちになりました。そのなかで世界を代表するストライカーのショーン・オマリーがああいう形で負けたりして、自分もああなるのかっていう迷いも少し生じたのですが、この勝利で『俺も世界に行けるな』って気持ちがしています」

──空手家がグローブをつけると、拳の届く距離でボクシングやキックになることが多いと思います。今夜の野村選手は、右の突きが伝統派空手の動きながらしっかりと当たり、ダメージを与える突きになっていたように思いました。パンチがフック系になることはなかったかと。

「ジャブで自分の拳を伸ばしたところで、相手に当てることができ距離を創ることができたのが大きかったです。接近戦や頭を下げる場所で戦うという選択もったのですが、伸ばしたところで殴る距離が創れたことで右が当たり、だからこそテイクダウンが切れたということもあります。

あの距離を創ることができれば、自分の時間をずっと続けることができます。制空圏を創ることができた。これまでは打ち気になって浮き気味になっていたのに対して、ジャブが有効だったからストレートが生きました。

Road to UFCを視ていても倒せるかどうかが、問われていて。DEEPに来てから4試合、5試合前から他の選手にはないミッションを自分に課してきました。今回のミッションはケガをしても良いから、勝つということ。その気持ちがあったのでリラックスして戦えることができました」

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AB MMA o UFC UFC306   ショーン・オマリー

『UFC 306』メラブ・ドヴァリシュヴィリ vs. ショーン・オマリーを見たファイター・関係者の反応



 『UFC 306: O'Malley vs. Dvalishvili』メラブ・ドヴァリシュヴィリ vs. ショーン・オマリーを見たファイター・関係者のSNSでの反応。続きを読む・・・
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『UFC 306: O’Malley vs. Dvalishvili』パフォーマンスボーナス




 UFCが『UFC 306: O'Malley vs. Dvalishvili』のパフォーマンスボーナスを発表。

▼ファイト・オブ・ザ・ナイト
・エステバン・リボヴィクス vs. ダニエル・ゼルフーバー

▼パフォーマンス・オブ・ザ・ナイト
・イグナシオ・バハモンデス、ケトレン・ソウザ


 4選手には各5万ドルのボーナス。続きを読む・・・
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45 MMA MMAPLANET o UFC UFC306 キック ショーン・オマリー マラブ・デヴァリシビリ

【UFC306】無尽蔵のスタミナとステップ&TD、デヴァリシビリがオマリーに判定勝利して王座戴冠

<UFC世界バンタム級選手権試合/5分5R>
[挑戦者] マラブ・デヴァリシビリ(ジョージア)
Def.3-0:49-46.48-47.48-47.
[王者] ショーン・オマリー(米国)

サウスポーのオマリーが前に出ていく。ここでデヴァリシビリがレフェリーに何かをアピール。レフェリーからは軽い注意があっただけで試合は続行となる。オマリーは構えをスイッチしつつ、左ミドルやスピニングバックキックを見せる。デヴァリシビリはじりじりとプレッシャーをかけ、オマリーは右のボディストレートを見せる。

デヴァリシビリは左ミドルを蹴って前進。オマリーはオーソドックスから右ストレート、ジャブを細かく当てて右をボディと顔に打ち分ける。さらにオマリーはアッパー気味の左を見せて関節蹴り。デヴァリシビリは小刻みなステップからシングルレッグで組んで、オマリーをケージに押し込んでバックを取る。デヴァリシビリは細かくオマリーの太ももにヒザ、パンチを入れる。オマリーも立ち上がって距離を取る。

試合がスタンドに戻ると、。オマリーはサウスポーにスイッチする。デヴァリシビリは右フックからシングルレッグに入ってテイクダウンを狙い、オマリーの頭をコントロールしてギロチンを仕掛けてがぶる。オマリーも頭を抜いて立ち上がる。残りの時間はオマリーが前に出てスピニングバックキックを見せた。

2R、サウスポーのオマリーがプレッシャーをかける。デヴァリシビリはケージ内を大きくサークリングして右ミドルを蹴る。オマリーは構えをスイッチして右ボディストレート、ステップインして顔への右ストレートを見せる。

デヴァリシビリもジャブを突いて前に出て、オマリーの右ストレートにダブルレッグのカウンターを合わせてテイクダウンする。オマリーはクローズドガードを取り、デヴァリシビリはオマリーの顔を左手で押しながら右のパンチを落とす。ここからデヴァリシビリは中腰になり、オマリーのオモプラッタを外して右のパンチを落とす。

オマリーは下から三角絞めと腕十字を狙うが、ここでオマリーがデヴァリシビリのMMAグローブの中に指を入れてしまいレフェリーに注意される。再開後、デヴァリシビリはプレッシャーをかけながらパンチを落とし、亀になるオマリーにパンチを入れる。これを嫌ったオマリーが自らガードを取ると、デヴァリシビリはパンチを落とす。

オマリーは背中を見せつつ立ち上がろうとするが、デヴァリシビリはバックコントロールしながらヒザを入れ、オマリーをケージに押し付けるようにギロチンを狙う。

ここでデヴァリシビリがオマリーの背中にキスをして挑発。レフェリーに注意されると、デヴァリシビリはラウンド終了と勘違いして技を解いて立ち上がる。ラウンドは残り4秒ほど、残っており背中を見せてしまったデヴァリシビリにオマリーがパンチを打ち込み、デヴァリシビリとしてはヒヤリとする一幕だった。

3R、オーソドックスに構えるオマリーが右ボディストレート。デヴァリシビリは構えをスイッチしてステップを刻む。オマリーはサウスポーから左ミドル、オーソに構えて右ストレートを顔とボディに伸ばす。オマリーは左右にステップしてパンチを打つが、デヴァリシビリがシングルレッグに入ってそのままオマリーをケージに押し込む。

デヴァリシビリはオマリーの頭をがぶってコントロールし、ヒザ立ちのオマリーの足にヒザ蹴り。オマリーが立ち上がると顔面にヒザを入れる。ここはオマリーが立ち上がって頭を抜く。

試合がスタンドに戻ると、オマリーはオーソドックスから右ボディストレート。サウスポーからの三日月蹴りは当たらない。続くヒザ蹴りもデヴァリシビリは当てさせず、蹴り足を取ってテイクダウンを狙う。ここは両者の距離が離れ、オマリーが右ボディからの左フック。デヴァリシビリは顔にパンチを振ってシングルレッグを見せ、右カーフを蹴る。

オマリーは右ストレート、デヴァリシビリはしつこくシングルレッグでオマリーの足をすくおうとするが、オマリーもすぐに反応してテイクダウンさせない。終盤、オマリーがパンチからヒザ蹴りを2発繰り出した。

4R、構えを何度かスイッチし、オマリーは右ボディを放つ。これをフェイントにして顔への右につなげる。デヴァリシビリはじりじりとプレッシャーをかけ、左ジャブと左フックで前に出る。そしてデヴァリシビリがダブルレッグでテイクダウンを奪うと、オマリーの右足をまたいでハーフガードでトップキープする。

デヴァリシビリはオマリーの上体を押さえて小さくパンチを入れる。オマリーもデヴァリシビリの体を蹴り離そうとするが、今度はデヴァリシビリがオマリーの左足をまたいでハーフガードでトップキープして右ヒジを落とす。

何とか脱出しようとするオマリーだが、デヴァリシビリのトップキープが強い。オマリーが亀になって立ち上がると、デヴァリシビリはスタンドのままバックについて、四つん這いになるオマリーの太ももにヒザ蹴りを入れて、時折顔面にパンチを入れる。

オマリーが正対してフックガードを取ると、デヴァリシビリはトップキープしてヒジを落とす。オマリーがケージに背中を預けて立ち上がろうつするとギロチンを狙い、オマリーを寝かせて一気にパンチを連打。立ち上がったオマリーにも連打を集めて、来い来いと挑発する。

5R、オマリーがすぐにプレッシャーをかける。デヴァリシビリはケージ内をサークリングして間合いを外す。デヴァリシビリは足のステップを止めず、右のロングフックからニータップでテイクダウンを奪う。オマリーはすぐ亀になってケージまで移動し、四つん這いになって立とうとするが、デヴァリシビリがオマリーをバックコントロールする。

これまでのラウンドと同じように、デヴァリシビリはバックを取って足とボディにヒザ蹴り、パンチを入れる。ここでオマリーも正対して距離を取り、試合をスタンドに戻す。オマリーはサウスポーから関節蹴りと左ミドル、デヴァリシビリはシングルレッグを狙いつつ、やはりケージ内をサークリングする。

ここでオマリーが右の前蹴りを突き刺すと、デヴァリシビリがボディをさすてオマリーを挑発する。すぐにオマリーがスピニングバックキック、デヴァリシビリのテイクダウンを切ってすかさず右アッパーを突き上げる。

デヴァリシビリがシングルレッグに入るが、これはオマリーが切る。デヴァリシビリはガードを上げて前進。オマリーはボディに前蹴りを突き刺すが、デヴァリシビリは足を止めずに動く。オマリーはデヴァリシビリにケージを背負わせて右の前蹴りと左ミドル、右ヒザ蹴りを突き上げる。終了間際、デヴァリシビリがシングルレッグでオマリーをテイクダウンして試合を終える。判定は49-46、48-47、48-47でデヴァリシビリが勝利し、バンタム級のベルトを巻いた。


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45 MMA MMAPLANET o UFC UFC306 アレクサ・グラッソ キック ヴァレンチーナ・シェフチェンコ

【UFC306】盤石の試合運び。シェフチェンコがTD&コントロールでグラッソをドミネイトしてベルト奪還

<UFC世界女子フライ級選手権試合/5分5R>
ヴァレンチーナ・シェフチェンコ(キルギス)
Def.3-0:50-45.50-45.50-45.
アレクサ・グラッソ(メキシコ)

サウスポーのシェフチェンコがジワリジワリと距離を詰めていく。グラッソが飛び込みながらのワンツーでシェフチェンコを下がらせた。シェフチェンコが右ジャブを突くと、グラッソは右を伸ばしたあとサウスポーにスイッチする。右へ回るグラッソの顔面に、シェフチェンコの右フックが当たる。右の交錯からグラッソが前に出た。シェフチェンコはニータップでグラッソに背中を着かせる。

下から左腕を差し上げたグラッソが、フックガードへ。シェフチェンコが上半身を起こすと左腕を抱え、三角から腕十字を仕掛ける。腕を抜いたシェフチェンコがトップキープに戻った。削りたいシェフチェンコだが、グラッソがオーバーフック、さらにギロチンで阻む。シェフチェンコは頭を抜いてディフェンス。グラッソが上半身を起こすも、それを潰したシェフチェンコがバックマウントを奪取したところで初回が終了した。

2R、オーソドックスのグラッソがワンツーを伸ばす。バックステップでかわしたシェフチェンコが距離を詰めていく。右ストレートで中に入れさせないグラッソが、逆にケージを背負わせた。しかし右に回ったシェフチェンコが、またもニータップでテイクダウンに成功する。グラッソはラバーガードに移行するも、クラッチをキープすることができず、さらにハーフガードへ。右腕を枕にして抑え込むシェフチェンコは肩固めを狙うか。

グラッソはクラッチを外してシェフチェンコの左腕を取りに行く。背筋を伸ばして防ぐシェフチェンコに対し、グラッソが腕を絞る。これを凌いだシェフチェンコが右側にパスして、さらに反転したグラッソのバックを狙う。立ち上がったグラッソに対し、ニータップで組むシェフチェンコ。グラッソは受けながらスイープを狙うも、背中を着かされてしまう。やはり下から仕掛けるグラッソの足を捌いてパスしたシェフチェンコに対し、グラッソは横三角を狙う。さらに腕十字に切り替えたが極めることはできず、シェフチェンコにトップをキープされてしまった。

3R、グラッソがサウスポーで向かい合う。シェフチェンコの右ジャブがグラッソの顔面を捉えた。グラッソがワンツーを伸ばすと、シェフチェンコはバックステップでかわす。細かい右ジャブ、ワンツーの打ち合いからグラッソは右ロー、シェフチェンコが右ハイを見せる。グラッソが距離を取ってから近づくと、シェフチェンコが首相撲に捕らえた。下がったグラッソは、シェフチェンコのテイクダウンのフェイントに対しスプロールの体勢に。体勢を戻すとケージ中央で、ダブルレッグでグラウンドに持ち込まれてしまった。

右腕を枕にしてシェフチェンコが、ハーフガードのグラッソを押さえ込む。一度マウントを奪取したシェフチェンコだが、ガードに戻されてしまった。グラッソはフックガードで守るも、シェフチェンコのトップキープが続く。ハーフガードで削られたグラッソがブリッジすると、それに合わせてシェフチェンコがバックマウントを奪ってラウンドを終えた。

4R、サウスポーのグラッソが右ジャブを突いて距離を詰める。右ハイで迎え撃ったシェフチェンコは、ケージまで下がるもニータップでグラッソに背中を着かせた。グラッソは左腕でシェフチェンコの首を抱え、ギロチンで絞り上げる。反転してトップから絞め上げようとするグラッソ。シェフチェンコの動きが止まるが、レフェリーの確認に対して落ちていないことをアピールする。

頭を抜いたシェフチェンコがトップに回る。一本足を越えながら、右腕を枕にして抑え込むシェフチェンコ。グラッソのブリッジに合わせて肩固めで絞め上げる。これは極まらなかったが、右にパスしてサイドで押さえ込み続ける。ケージウォーク、ケージキックするグラッソの右腕を抑え、シェフチェンコがマット・ヒューズポジションからパンチを落とした。

最終回、グラッソはシェフチェンコの右ジャブに左ローを合わせる。グラッソのワンツーをわしたシェフチェンコが距離をつくっている。シェフチェンコのワンツーがグラッソの顔面を捉えた。レベルチェンジでグラッソを動かすシェフチェンコに対し、グラッソもシングルレッグからドライブした。ボディロックからグラウンドに持ち込むグラッソ。しかしシェフチェンコが立ち上がり、逆にボディロックからテイクダウンを奪った。

立ち上がるグラッソのバックを狙うシェフチェンコ。ここはグラッソが離れたが、ケージ中央でシェフチェンコがダブルレッグに成功する。立ち上がったグラッソをケージに押し込むシェフチェンコが、小外刈りで倒した。グラッソもすぐに立ち上がるがケージに押し込まれてしまう。残り1分で離れたグラッソは、ケージ中央でシェフチェンコのダブルレッグを切るも、ボディロックから潰される。バックを奪ったシェフチェンコに対しパンチを打ち込むも逆転はならず。試合終了と同時にシェフチェンコが両手を天に掲げた。

まさに盤石の試合運び——グラッソをドミネイトしたシェフチェンコが、フルマークの判定勝ちでベルトを取り戻した。試合後のインタビューでは、シェフチェンコは英語、スペイン語、そしてタイ語で感謝を述べた。


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45 MMA MMAPLANET o UFC UFC306 キック ジエゴ・ロピス ブライアン・オルテガ

【UFC306】ロピスがランキング3位のオルテガに大差の判定勝利、試合後にはタイトル挑戦をアピール

<フェザー級/5分3R>
ジエゴ・ロピス(ブラジル)
Def.3-0:30-26.30-27.30-27.
ブライアン・オルテガ(米国)

互いにジャブで距離を取りつつ、ロピスがインローを蹴って右フックから返しの左フック。これでオルテガの足が止まる。ロピスは下がるオルテガにパンチをまとめ、組みついてバックを取ると持ち上げてテイクダウンする。ロピスは立った状態からパンチを落とし、バックをとりつつニアマウントの状態からパンチを落とす。

オルテガも足を戻してガードポジションを取る。ロピスは再び立った状態からパンチを落とし、オルテガは蹴り上げを狙う。ここはロピスがオルテガを立たせた。オルテガはジャブ・インローと右アッパー、ワンツースリーとパンチをまとめる。

ロピスはオルテガのジャブに右をかぶせ、右カーフを蹴る。オルテガはサウスポーにスイッチして左ストレート、ロピスは右アッパーから左フックを返す。終盤、オルテガが左ミドルを当てた。

2R、オルテガはオーソに構えてジャブとインロー、ロピスは1Rと同じように右クロスから左フックまでつなげる。オルテガは右ストレートで前に出るが、ロピスはオルテガのジャブに右フックをかぶせつつ、右アッパーから左フック。オルテガはシングルレッグも狙うが、ロピスは深く組ませない。

ロピスは右カーフを蹴って、足を触るフェイントから右フックを放つ。さらにロピスは飛び込むような左フックを見せ、前に出てくるオルテガに右ストレートを合わせる。オルテガがサウスポーにスイッチすると、ロピスは右ハイキック。オルテガがオーソに戻すと、ロピスが右カーフを蹴り、流れで転倒したオルテガがガードに誘う。

付き合わないロピスはオルテガを立たせ、スタンドでは右カーフを蹴る。オルテガは細かくジャブを当て、ロピスは右フックと右カーフを狙う。最後は両者サウスポーに構えてラウンドを終えた。

3R、ロピスがジャブと左フック、右カーフを蹴る。オルテガはジャブを顔とボディに打ち分け、右ストレートを狙う。ロピスは右カーフを蹴り返し、右ボディから左フック、右ストレートを繰り出す。オルテガもコンパクトに連打を返し、構えをスイッチしながら左をコツコツと当てる。

ロピスがオルテガの左に右をかぶせると、オルテガは細かくジャブを突き続ける。さらにオルテガはテイクダウンも狙いつつ、パンチを散らしていくが、ロピスもジャブからパンチで打ち合い、右フックから返しのの左フックを当てる。一度組みの攻防になるが、すぐに距離が離れて打撃戦へ。オルテガは果敢に前に出てくが、ロピスも丁寧に左を当てて、距離が詰まると右アッパーを連打。距離を取るオルテガに左フックを当てると、オルテガが後方に崩れる。

すかさずバックを取ったオルテガだったが、ロピスはバックキープを許さず、再び試合はスタンドに戻る。最後はパンチの打ち合いで試合終了となった。判定はジャッジ1名が30-26、2名が30-27×とロピスが大差の勝利。ランキング3位のオルテガに勝ったロピスはタイトル戦もアピールした。


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45 MMA MMAPLANET o UFC UFC306 エステバン・リボビチ キック ダニエル・セルフーベル

【UFC306】最終回にダウンを喫したリボビチがラッシュで盛り返し、セルフーベルをスプリットで下す

<ライト級/5分3R>
エステバン・リボビチ(アルゼンチン)
Def.2-1:29-28.29-28.28-29
ダニエル・セルフーベル(メキシコ)

リボビチがクラウチングスタイルからロー、左ジャブを突いてプレスをかける。セルフーベルの左ジャブをもらうがワンツーから左まで返すリボビチ。セルフーベルは左ハイからサウスポーへのスイッチを見せた。距離を詰めるリボビチを左ジャブで止めるセルフーベルが、サウスポーにスイッチして右に回る。オーソドックスに戻したセルフーベルは右ストレートをボディに伸ばした。

さらに右ボディストレート、右テンカオを効かせたセルフーベル。リボビチのパンチをかわし、サウスポーから左ミドル、オーソドックスで左ジャブを突いた。リボビチもボディブローを返す。セルフーベルがパンチからヒザのコンビネーションを見せる。リボビチの左ジャブをもらって少し足を滑らせたセルフーベルだが、左ジャブと前蹴りで距離を取り、残り10秒でパンチをまとめていった。

2R、互いにパンチの交錯からローまで繋げる。セルフーベルの右ヒザに、リボビチが左フックを合わせた。身長で劣るリボビチが、パンチを振るってから距離を取る。顔面にパンチを受けたセルフーベルが前に出るも、リボビチがステップで左右に回り的を絞らせない。セルフーベルが前蹴りと左ジャブで距離をつくろうとするが、リボビチがパンチから右ローへ。セルフーベルのパンチをバックステップでかわしたリボビチだが、追撃のヒザとパンチを受けてしまう。

サウスポーにスイッチしたセルフーベルが左を伸ばす。リボビチもオーソドックスに戻したセルフーベルにワンツーから右カーフを当てる。さらに飛び込みながらの右フック、右カーフを見せるリボビチ。セルフーベルの左ミドルを捌き、リポビチが距離を詰めていく。左ヒジから右フックを返したリボビチの顔面に右を入れたセルフーベルが、右スピニングバックキックを見せた。

最終回、リボビチが左ローを当てると、セルフーベルも左ハイを返す。リボビチの右スピニングバックフィストをかわしたセルフーベルは、首相撲からヒザを突き上げた。パンチの打ち合いから、セルフーベルの右ヒジがリボビチのアゴを貫いた。ダウンしたリボビチはすぐに組みつく。セルフーベルはケージに押し込んだ。離れると、頭を下げて中に入ろうとしたリボビチの右目に、セルフーベルの左手親指が入る。このアイポークで試合が中断されが、再開後に右オーバーハンドを効かせたリボビチがラッシュを仕掛ける。

セルフーベルはフラフラになりながらも、ガードとステップで逃げている。しかし手が出なくなったセルフーベルにパンチ連打を浴びせるリボビチ。ケージを背負ったセルフーベルも右ストレートを突き刺し、リボビチを下がらせた。右ヒザからワンツーを打ち込むセルフーベルに対し、至近距離からの連打を見せるリボビチも疲れたか。残り1分でセルフーベルがシングルレッグをねらうも、これはかわされた。左を当てたリボビチが前に出て、さらに左フックを叩き込む。それでも倒れないセルフーベルは、跳びヒザで距離をつくると最後は打ち合って試合を終えた。

壮絶な展開となった最終ラウンドをジャッジがどう判断するか--裁定はリポビチのスプリット判定勝ちとなった。


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45 MMA MMAPLANET o UFC UFC306 オーデ・オズボーン キック ブログ ロナルド・ロドリゲス

【UFC306】初回のピンチを乗り越えたロドリゲスが2Rにバックからヒジ、3Rは前に出続けて判定勝利

<フライ級/5分3R>
ロナルド・ロドリゲス(メキシコ)
Def.3-0:29-28.29-27.29-27.
オーデ・オズボーン(米国)

サウスポーのオズボーンが左ストレート、左ミドルとインローで前に出る。ロドリゲスもパンチから奥足ローを蹴って前に出ていくが、オズボーンが右フックを合わせてダウンを奪う。一気にオズボーンがパンチを落とし、体を起こしてきたロドリゲスを三角絞めに捉える。

かなり深く入っていたが、ロドリゲスは腰を上げてディフェンスし、オズボーンが自ら足のクラッチを外してクローズドガードを取る。オズボーンは下から鉄槌とヒジを入れ、キムラロックを狙っていく。ロドリゲスも細かくパンチを入れるがビッグヒットはない。

2R、ロドリゲスがサウスポーに構える。オズボーンは右ハイから左ストレート、ロドリゲスのシングルレッグにギロチンを狙う。ロドリゲスはオズボーンに足をクラッチさせず、自らグラウンドで下になって反転して脱出。首を外すとオズボーンのバックにつく。

両足をフックしたロドリゲスは一気にヒジを連打し、マウントに移行してヒジを打ち続ける。オズボーンも正対しようとするが、ロドリゲスはバックキープを続けてRNCを狙う。さらにロドリゲスはおたつロックでロドリゲスの動きを固めてパンチを入れる。終了間際、オズボーンが正対してトップを取ってパンチを落とした。

3R、オズボーンがジャブを突く。オーソドックスに戻したロドリゲスはパンチを見せながらテイクダウンを狙い。右ミドルを蹴ってシングルレッグに入る。距離を取ったオズボーンは左ミドルとインローを蹴って、右ジャブを突き刺す。

ロドリゲスもパンチで前に出ようとするが、オズボーンは左ストレートを当てる。サウスポーにスイッチしたロドリゲスが左のオーバーハンドとスピニングバックキックを見せる。オズボーンは前に出てくるロドリゲスに組みついてテイクダウンを狙う。一度は切られたオズボーンだが再び組みついてケージまで押し込む。

離れたロドリゲスは左ストレートで前に出るが、オズボーンはバックステップでかわして、シングルレッグで組みついてテイクダウンを奪う。ロドリゲスはキムラからスイープを狙いつつ立ち上がる。

試合がスタンドに戻ると、ロドリゲスが左を強振。オズボーンはそこにシングルレッグを合わせる。ロドリゲスはそれをスプロールして引き込むオズボーンにパンチを連打し、オズボーンも下からヒジを返す。初回のピンチを乗り越えたロドリゲスが2Rにバック&マウントからヒジ、3Rは前に出続けて判定勝利を収めた。


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45 MMA MMAPLANET o UFC UFC306 アイリーン・アルダナ キック ノルマ・ドゥモント

【UFC306】アルダナは前進&単発、大流血。ステップ&コンビネーションで捌いたドゥモントが判定勝ち

<女子バンタム級/5分3R>
ノルマ・ドゥモント(ブラジル)
Def.3-0:30-27.30-27.30-27.
アイリーン・アルダナ(メキシコ)

ガードを固めてローを放つアルダナに対し、サウスポーのドゥモントも右ローで足を止めに行く。スイッチ&ローのドゥモント、アルダナはガードを固めて前に出るが手数は少ない。ドゥモントの右ローにパンチを合わせたアルダナの左ジャブがドゥモントの顔面を捉える。ドゥモントはオーソドックスからワンツーでアルダナを下がらせた。

とにかく前に出続けるアルダナに、ドゥモントが右ストレートと右カーフを浴びせる。アルダナの左フック届かず、ドゥモントの右ストレートがアルダナのガードの間から入る。さらに左ショートを合わせて下がった。ドゥモントがサイドキックでアルダナの勢いを止める。前に出るも手を出せないアルダナには、何か策はあるのか――。ラスト10秒でドゥモントが打撃をまとめ、アルダナのパンチをかわした。

2R、アルダナが左ジャブを突きながら前に出る。下がるドゥモントの左ジャブを交わし、右ストレートを当てた。さらにロー、右ボディストレートと一気に手数が増えたアルダナ。ドゥモントも右を合わせに行くが、アルダナもインから右を突く。サウスポースタンスで左に回るドゥモントが、距離を詰めて蹴りを散らした。アルダナが右ストレートを伸ばす。ジャブの突き合いから、ドゥモントが左ボディを混ぜたコンビネーションを繰り出した。

さらにパンチでアルダナを下がらせる。アルダナの左を受けてバランスを崩したドゥモントだが、すぐに打ち返して体勢を戻した。打ち合いの中でドゥモントが右ボディを突き刺し、さらに組みついた。これを切ったアルダナだが、いかんせん攻撃がパンチのみになっている。右は当たるが、蹴りを散らすドゥモントの左フックを受けてしまう。アルダナはバッティングで顔面から大量の出血が見られる。

最終回、大流血のアルダナが前進するも、ドゥモントが蹴りで勢いを止めてシングルレッグへ。これは切られたが、やはりドゥモントがステップワーク&中距離のパンチでアルダナを捌く。アルダナの前進をかわしたドゥモントがニータップでケージに押し込む。離れた両者、前進するもパンチが単発のアルダナをドゥモントが捌き続ける。返り血を浴びたドゥモントは、冷静にジャブと前蹴り、さらにテイクダウンのフェイントを織り交ぜて捌く。ラスト10秒、シングルレッグで組みつくも切られたドゥモントが距離を取って試合を終えた。

裁定は文句なくアルダナがフルマーク判定勝ちを収めた。


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