カテゴリー
CJJW2022 MMA MMAPLANET o イーサン・クラリステン コンバット柔術 ダミアン・アンダーソン ネイト・オーチャード ファビアン・ラミレス ベン・エディ 田中路教

【CJJW2022】チーム対抗戦は10thPlanetが優勝。田中路教は拷問のような8分を耐え、クラリステンとドロー

18 日(日・現地時間)にメキシコはキンタナ・ロー州のカンクンでコンバット柔術ワールズ「Team Duel」が開催された。

5万ドルの賞金が懸けられた4チーム&5人制の勝ち抜きチーム戦には10thPlanet、B-TEAM、コンバット柔術メキシコ選抜、チーム・アルファメールが出場した。ここでは田中路教の激闘を中心に、チームデュアル戦の模様を振り返りたい。


<CJJW2022チームデュアル先鋒戦/8分1R>
田中路教(日本)
Draw.
イーサン・クラリステン(米国)

立ちレスから田中を崩し、ボディロックでアッという前にテイクダウンを決めたクラリステンが、直後にマウントを奪う。田中はブリッジから背中を預けて落とそうとしたが、クラリステンはバックに張りついてボディトライアングルへ、右腕を差して立ち上がった田中がサイドバックを取る。

クラリステンは胸を合わせて離れると、ここでも左腕のアンダームックからボディロックへ。田中の払い腰にワキを潜りバックに回ったクラリステンは、そのまま寝技に持ち込んでボディトライアグル&アゴの上からのRNCへ。パームトゥパームに切り替えたクラリステンは、田中のブリッジに合わせてマウントに移行する。ここで強烈な掌底を見せたクラリステンに対し、田中は背中を見せてしまう。

まるでMMAのような流れでRNCを許した田中、しっかりと絞めが入っているように見えるがタップはしない。ヒジを押して耐える田中は、絶体絶命のピンチから逃れ、後方に掌底を打っていく。ならばとクラリステンが四の字フックのままマウントを取り、ここも掌底を振るう。ハイマウントのクラリステンは、田中のブリッジ&ロールを泳がせてバックをキープしようとするが、ついに胸を合わされる。

背中を預けた際に掌底で殴られたクラリステンは、CBJJ世界王者でこそあるが打撃を受けることに不慣れな表情を見せる。それでもスタンドに戻り、殴られることを回避したクラリステンだったが、田中が小外掛けでテイクダウンを決める。直後にスイープで上を取りかけたクラリステン。田中は胸を合わせてトップを維持する。

とクラリステンは下からハイガードでトライアングルを狙いつつ、オモプラッタの位置取りへ。ここから田中の右腕を両手で掴んだクラリステンが、田中を仰向けにするとゆりかごを揺らすように、上半身を起こしてトップを奪う。同時にサイドで抑え、マウントに移行したクラリステンは掌底を落とす。ここからクラリステンは左腕を枕にし、右腕で田中のリストを掴んで伸ばし、三角絞め──と思いきや、マウントに戻る。再び田中の左腕を伸ばさせ、今度は枕に取った左腕でネッククランクを仕掛ける。

さらにクラリステンは田中のブリッジに合わせて、上方に移動して両足で頭を挟み、体を上るように足をかけ、横三角をセットする。クラリステンは頭をロックした状態で、強力な勢いで掌底を連打。田中の動きに合わせてオモプラッタに移行しようとしたクラリステンは左足を田中の顔の前でなく、頭の後ろに通して絞めとアームロックの複合技を完成させる。

苦し気な表情の田中は、ここから三角マウントに捕えられたが、頭を支点に腹ばいになり、腕をグリップして何とかエスケープする。そのグリップを切って、右腕を伸ばしにかかるクラリステンは、ここでもリバーストライアングルから田中の左腕を取りに掛かる。

さらに残った右腕を喉元に滑り込ませチョークへ。極まらないとみると、クラリステンは掌底攻撃に切り替える。腹ばいながら後ろ三角で固められ、掌底を被弾する田中はクラリステンの右足を押して、まずは足のプレッシャーを解きに掛かる。

その腕を振り払い、再びリバース三角に田中を捕らえたクラリステンは、右腕を取ろうとする。田中が腕を畳むと、クラリステンは掌底を打ちつける。残り30秒、左足を取られ頭を支点に前転するように仰向けにされた田中は、三角とアームロックの複合技で攻められる。最後の最後に、足のロックを解いてRNCに移行したクラリステンだが、ここは田中が許さない。

上体を起こし左腕のRNCを耐えた田中、逆の右のRNCセットされたところで時間に。一方的に攻め続けたクラリステンがずば抜けた強さを見せたが、時間切れドローで黒星先行とさせなかた田中の粘りに、実況は「田中の一番の強豪に対する粘りは、勝利に値する」と褒めちぎり、レフェリーを務めたエディ・ブラボーも大きな拍手を送った。

試合後、田中はMMALPANETの取材に、「本当に苦しかったです。掌底があるルールだから、意地でも耐えることができましたが、組み技だけだったら諦めていたかもしれないです。相手の掌底は凄く痛かったですけど、その掌底有りに救われました」と激闘を振り返った。

この後、Bチームはダミアン・アンダーソンがジャラマイア・ラビアノを相手にRNCを極め、続いてアイザック・トンプソンとドローでアルファメールをリードする。キーラン・クチャック✖カリオ・ロメロも引き分け、ドリアン・オリヴァレスがタレント・イーバーブをノースサウスチョークで下し、オリヴァレスとファビアン・ラミレスの2人残しでBチームが決勝進出を決めた。

Bチームと決勝を争ったのは、コンバット柔術メキシコを破った10thPlanetだ。準決勝で10thplanetは先鋒のジョーダン・ワッツがヘズス・マガーニャの内ヒールで敗れる波乱があったが、次鋒ベン・エディがヒンディロチンから三角絞めに移行して追いつく。さらにエディはフアン・オブレガンをヒンディロチンで下すと、フィト・ルビオの掌底攻撃を耐えきりドローに持ち込んだ。中堅マイク・ジョンは副将ベンジャミン・タピアと大将エリケ・ソウザをギロチンで斬って落とし、サム・ハーディ&ネイサン・オーチャードと3人残しで決勝進出を決めている。

決勝はBチームのファビアン・ラミレスと10thPlanetのサム・ハーディの先鋒戦から、次鋒戦=クラリステン✖ネイト・オーチャード、そして10thPlanetでは負傷欠場のワッツに代わり出場したティエン・ルーが、アンダーソンとの中堅戦、副将戦のキーラン・クチャック✖ベン・エディと4試合が全てドローに。

時間切れだとOTのある大将戦でドリアン・オリヴァレスが、マイク・ジョンをそのOT2Rで下し10thPlanetが優勝賞金5万ドルを手にした。

The post 【CJJW2022】チーム対抗戦は10thPlanetが優勝。田中路教は拷問のような8分を耐え、クラリステンとドロー first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
CJJW2021 JJ Globo MMA Report ネイト・オーチャード ロベルト・ヒメネス

【CJJW2021】ネイト・オーチャードと異文化組み技交流ならず。ロベルト・ヒメネス、圧巻──圧勝。

<ウェルター級T決勝/10分1R>
ロベルト・ヒメネス(米国)
Def.1分18秒 by 腕ひしぎ腕固め
ネイト・オーチャード(米国)

まずダックアンダーを許さなかったオーチャードは、アームドラックからバックを伺う。キムラに切り替え、引き込んだオーチャードだがヒメネスは見事な反応を見せ上四方で抑え込む。ヒメネスはワキ腹に掌底を入れ、サイドに移行していく。オーチャードはシングルを仕掛けようとするや、ヒメネスはバックへ。

オーチャードの許さず、胸を合わせようと動くと既にヒメネスは三角絞めをセットへ。オーチャードは肩をしっかりと前方に突っ込んでいたが、ヒメネスは一旦足を開いて、逆側に三角を組む。腕を送られてオーチャードは我慢を続けると、ヒメネスはその腕を伸ばしに掛かる。ここでレフェリーは、試合をストップ。オーチャードが声を出したようで、バーバルタップという裁定が下った。

「ハードに練習してきたし、とても嬉しい。何よりマヤ文明の発祥の地、ユカタンで勝てて最高だ。最後は正直に言えば、サブミッションは凄くタイトだった。そうだね、いつも誰からも、勝とうが負けようが何かを学ぶことができる。170ポンド、185ポンド、190ポンド、200ポンド、カットウェイト、プットウェイトの時間をくれるなら、どの階級でも戦う準備はできている」とヒメンスは語った。


The post 【CJJW2021】ネイト・オーチャードと異文化組み技交流ならず。ロベルト・ヒメネス、圧巻──圧勝。 first appeared on MMAPLANET.

カテゴリー
CJJW2021 JJ Globo MMA Report デレック・レイフィールド ネイト・オーチャード

【CJJW2021】両足でネルソン? 突飛な発想。これは……もはや10thPlanet柔術でなくオーチャード術

<ウェルター級T準決勝/10分1R>
ネイト・オーチャード(米国)
Def.4分55秒by ヒザ十字
デレック・レイフィールド(米国)

初戦でジェイコブ・ボイセンを三角絞め、準々決勝ではマーティン・ゴンザレスを腕十字──ともにデッドオーチャードの仕掛けから一本勝ちしているレイフィールドが、本家に挑む。立ちレスからがぶり、10フィンガーチョークを仕掛けたオーチャードは、そのまま背中に乗ってリバーストライアングルからクルスフィックスに移行する。

さらに両足をそのままレイフィールドのワキの下に差し込み、背中に乗るとオーチャードは横に倒れる。形的にはオーチャードは背中をマットにつけ、自らの頭の前には上を向いたレイフィールドの臀部がある。そしてワキに差し入れた両足がネルソンのような役割を果たし、レイフィールドが身動きを取れなくしている。

ここから反時計回りに体をスライドさせると、そのまま両足フルネルソンでレイフィールドを圧迫していく。必死に掌底を入れるレイフィールドは、頭を引き寄せされる拷問技から頭を抜いて逃れると、オーチャードは左腕にキムラクラッチへ。レイフィールドは体を起こすが、オーチャードは右足で頭を刈ってシザーチョーク、このまま起き上ってキムラを維持する。

レイフィールドは足を差し入れ、キムラの解除に成功。立ち上がったオーチャードが、足首を掴み、左ヒザを差し込みつつ、レイフィールドの左足を取っていく。足を組んだレイフィールドだが、背中を向けたオーチャードが右足にアシガラミを創っており、両者の足が複雑に絡み合ってスタックする。

オーチャードはキムラをセットし、足ではなく腕を攻撃する。足を解いたオーチャードはキムラを支点に上四方へ。レイフィールドが足を戻して、オモプラッタを仕掛ける。と同時に、オーチャードもオモプラッタをセットしており、慌ててレイフィールドが腕を抜くが、ならばと三角のフレーミングへ。レイフィールドが頭を突っ込み防御すると、ラバーガードに切り替えたオーチャードだが、デッドオーチャードは創れず立ち上がられてしまう。

レイフィールドは飛び込んで掌底も、オーチャードは左足に絡みつつ、右足にトーホールドを仕掛ける──と見せかけ、これはフェイクで左足を左ワキの下で抱え、一瞬でヒザ十字を極めタップを奪った。結果、SUGのリベンジとコンバット柔術世界王者の座を賭けてオーチャードはロベルト・ヒメネスとの決勝に臨むことが決まった。


The post 【CJJW2021】両足でネルソン? 突飛な発想。これは……もはや10thPlanet柔術でなくオーチャード術 first appeared on MMAPLANET.

カテゴリー
CJJW2021 JJ Globo MMA Report ダニー・ストルフィ ネイト・オーチャード

【CJJW2021】モダン柔術でバック&ポジション奪取のストルフィをオーチャードが外ヒールで破る

<ウェルター級T準々決勝/10分1R>
ネイト・オーチャード(米国)
Def.3分59秒by ヒールフック
ダニー・ストルフィ(米国)

1回戦でトッド・ウォーリングをヒザ十字で破ったストルフィが、すぐに座る。オーチャードが近づくと、オーチャードはインヴァーテッドからバックを伺う。トーホールドを取りつつ、胸を合わせていったオーチャードの動きに合わせて、オーチャードはマウントを奪う。ロールにリバーストライアングルを仕掛けたオーチャードが、腕十字へ。オーチャードが立ち上がると、オーチャードが技を解く。すぐに座ったオーチャードは、ここのインヴァーテッドもオーチャードが掌底を落とす。

起き上ったオーチャードはパスを仕掛け、スクランブルでバックへ。前転したオーチャードのバックを取ったオーチャードだが、胸を合わされる。下のオーチャードがラバーガードも、頭を抜いたオーチャードは一旦立ち上がる。ストルフィはここもインヴァーテッドからバックを狙い、オーチャードのトーホールドに体を起こしてバックを伺う。

この時点で右足を左ワキの下で抱えていたオーチャードはストレートフットロックへ。一旦、オーチャードの方を向いて右手で掌底を入れる。直後に外ヒールに切り替えたオーチャードが見事に一本勝ちし、10thPlanetの同門デレック・レイフィールドとセミファイナルを戦うことが決まった。


The post 【CJJW2021】モダン柔術でバック&ポジション奪取のストルフィをオーチャードが外ヒールで破る first appeared on MMAPLANET.

カテゴリー
CJJW2021 JJ Globo MMA Report ネイト・オーチャード

【CJJW2021】ネイト・オーチャードはハニーホールからトーホールドでカルバリョを一蹴

<ウェルター級T1回戦/10分1R>
ネイト・オーチャード(米国)
Def.1分18秒by トーホールド
パトリシオ・カルバリョ(メキシコ)

アームドラッグ狙いのオーチャード、察知して離れたカルバリョが引き込む。デラヒーバをセットしようとするカルバリョに対し、オーチャードがトーホールドに。一旦ヒザ十字に移行すると、オーチャードは起き上ってサドルで固定し再度トーホールドを仕掛け、あっさりと一本勝ちを決めた。


The post 【CJJW2021】ネイト・オーチャードはハニーホールからトーホールドでカルバリョを一蹴 first appeared on MMAPLANET.

カテゴリー
CJJW2021 JJ Globo JZ・カバウカンチ ネイト・オーチャード ブログ ロベルト・ヒメネス

【CJJW2021】コンバット柔術にJZ・カバウカンチが出場。掌底有りでヒメネス✖オーチャードは実現するか

【写真】Titan FCでは掌底、そしてOTを経験しコンバットグラップリングのチャンピオンとなっているJZ (C)TITAN FC

6日(日・現地時間)にメキシコはキンタナ・ロー州のカンクンにあるマジェスティック・リゾーツ・コスタ・ムヘーレスでCombat Jiu Jitsu World 2021 The Welterweightが開催される。3月のバンタム級に続き、大会名にあるように今回はウェルター級から16人のグラップラーが集まり、ノーポイント&サブオンリー及びグラウンドで掌底攻撃が認められた戦いに挑む。

エディ・ブラボー率いる10thPlanet柔術勢とサブオンリー・ファイターに加え、組み技に覚えのあるMMAファイターが最大で1日4試合を勝ち抜くために鎬を削るコンバット柔術ワールド。今回はMMA界のビッグネームとIBJJF柔術でも結果を残す新鋭の参加が見られ、より興味深い生き残り合戦が繰り広げられそうだ。

そんな注目の参加選手がJZ・カルバンことジェシアス・カバウカンチとロベルト・ヒメネスの2人だ。


2018年4月に現時点でMMA最後の試合を戦って以来、JZはKASAI、Quintet Ultraなどグラップリングシーンに活躍の場を移し、パンデミック後にはTitan FCでスタンドでも掌底の攻防が認められたコンバットグラップリングでハウシュ・マンフィオをOTで破りベルトを巻いている。

さらに今年に入ってからも1月にはF2W160でジャスティ・レニックにダイナミックな動きを披露して判定勝ち。翌週のF2W161ではノーギ・マスター黒帯ミドル級選手権試合に挑み、ジェイソン・ラウに1-2で惜敗も健在ぶりを見せてきた。

そんなJZの初戦の対戦相手はTUF25出場で、コンバット柔術に1年半ぶりに参戦するトム・ガリキオが相手だが、ここは勝ち上がってトーナメントを面白いモノにしてほしい。JZが準々決勝進出を果たすと、LFAやBellatorで戦っているヴィニシウス・デ・ジェズスとカイオ・テハ門下のカニバサミ&足関節グラップラー=ミッキー・ゴンザレスの勝者と戦うことになる。

対してIBJJF派のヒメネスは、JZがどこまでできるかという期待感を持たれているのに対し、掌底有りの戦いであれ結果を求められる立場で戦う。ジュベニウ時代からムンジアルで活躍し、紫帯でダブルゴールドを含め3度の優勝と、茶帯でもノーギワールドで無差別級を制している21歳のヒメネス。

昨年6月のSUG15=10Kトーナメント初戦で、今大会の逆の山の本命ネイト・オーチャードを三角絞めで破っている。そのSUGトーナメントでは決勝でOTの権化メイソン・ファウラーに遅れを取ったものの、ここからヒメンスはTCGではタイ・ルオトロをゴールデンスコアや下し、ヴァグネウ・ホシャ、ニック・ロドリゲスという実力を連続するなど八面六臂の活躍を見せていた。

その後もタイを返り討ちにしたばかりか、ケイド・ルオトロとATOSの未来兄弟から連続して勝利を手にしている。さすがにサイボーグ・アブレウ、クレイグ・ジョーンズ、ゴードン・ライアンというところには敗れているもの、コロナ禍でここまで実戦経験を積み重ねてきたのは大きい。

スタイル的にも本来ヒメネスは、アリアンシの巨魁ジャカレ・ホメロ・カバウカンチの黒帯である父ラウルから、護身、バーリトゥードに対応したオールドスクールの柔術の手ほどきを幼き頃から受けてきた。掌底有りだからこそ、ヒメネスがより輝くことができるのか──要注目だ。

そのヒメネスへのリベンジをホームマットで誓うオーチャードは、コンバット柔術では2019年のウェルター級で準優勝、昨年のライト級では準決勝で同門のPJ・パーチに敗れ頂点に立っていない。

オーチャードにとって同じ山で対抗馬になるのはデレック・レイフィールドと考えられるが、ベストシナリオはファイナルでヒメネスにデッドオーチャードを極めて、三角に下ったリベンジを果たすことであることは間違いない。

SUGで三角をヒメネスに極められたが、コンバット柔術には掌底がある。そしてデッドオーチャードなら掌底も許さない──護身&競技柔術✖本来はMMAを想定して発展したエディ・ブラボー流の10thPlanetの柔術のファイナル決戦が実現するか──非常に楽しみなコンバット柔術ワールドだ。

The post 【CJJW2021】コンバット柔術にJZ・カバウカンチが出場。掌底有りでヒメネス✖オーチャードは実現するか first appeared on MMAPLANET.

カテゴリー
Interview JJ Globo ネイト・オーチャード ブログ 寒河江寿泰 杉本孝

【Special】10th Planet柔術にハマった柔術家、杉本孝─01─「道着もノーギも、両方やった方が面白い」

【写真】10th Planetの技術ではラバーガードが好きだという杉本(C)MMAPLANET

現在発売中のGONG格闘技#310で寒河江寿泰を受け手に、10 th Planetメソッドのデッドオーチャードの技術解説をしてくれた杉本孝。

柔術歴8年の杉本が10th Planetになぜハマったのは2年前。ATOS修行を行う柔術家にとってエディ・ブラボー系の技術はどのような意味を持つのかを尋ねた。


──デッドオーチャードの技術解説、ありがとうございました。10th Planetにハマった杉本選手ですが、柔術はもともとどちらの道場で始めたのでしょうか。

「パラエストラTBですね。元々は鶴屋(浩)先生のお弟子さんの廣瀬(貴行)さんが葛西で創られた道場です。柔術を始めてからは8年になります」

──そして10th PLANETの技術に目覚めたのは、いつからですか。

「一昨年ですね。2年前に柔術の出稽古のために柔術アカデミーの多いサンディエゴを訪れました。言ってみるとATOSに行きたくて。何度か行っていたのですが、一昨年はたまたまノーギもやってみようかと思って、10th PLANETサンディエゴに行ってみたんです。

あの頃は別に10th PLANETに詳しいわけでもなかったのですが、そこリッチー・マルチネスがいて」

──ブギーマンですね。

「ハイ。そして練習をさせてもらうことになり、初日がコンペティション・クラスで……衝撃を受けました。レベルの高さと人数の多さ、そしてノーギの楽しさに。

その時に黒帯が何人かいて、日本だとノーギでも道着でも有名どころとスパーをさせてもらっても、勝てはしないのですが、そこまでやられるほどではなかったです。それがスパーリング一本で3回、4回と足関、ダース、ギロチンで極められました。とにかく技術力が高くて、そこで目覚めました。ノーギをやろうと」

──IBJJF柔術とは全く別物だと思いますが、技術的にどのようにすみ分けるようになったのですか。

「確かに全くの別物です。道着とノーギは近いとか似ているという人もいますが、僕は全然違うと思います。ガードワークにしても、感覚が全く別モノだと僕は捉えています。ノーポイント&オンリー・サブはポジションを取らずに、一気に極めに行く。それは10th PLANETだけでなくグラップリング全てに言えると思います。

柔術だとポイント、ポジションを取って勝つというスタイルだったので、全然違う考え方の組み技があって新たに勉強ができたので喜びじゃないですけど、そこからですね──ハマっていったのは」

──今、10th Planetへ行くとIBJJFスタイルの柔術を全くしていない人がいますが、エディ・ブラボー自身はジャンジャック・マチャドの黒帯でいわばオールドスクールのブラジリアン柔術を身につけている人じゃないですか。ノーギ・グラップラーとしては、IBJJF柔術の練習は必要ないのでしょうか。

「僕は両方やっている方が良いと思っています。自分がグラップラーといえるほどではないですが、柔術をずっとやってきて今はグラップリングの比重が増えた者として、柔術の良さもあるし、グラップリングの技術の凄さもある。なので両方を知っている方が楽しいし、両方をやった方が絶対に面白いと思います」

──さすがATOSと10th PLANETを行き来できる杉本選手です。

「アハハハハ。日本はグラップリングをやらない人って多いじゃないですか。でも米国って、そんな人は絶対にいない。絶対に両方出ています。だから柔術のトップの人たち、嶋田裕太選手や橋本知之選手のような姿勢が当たり前です。日本のシーンも、そういう風になった方が楽しいなって思います」

──私が初めてブラジリアン柔術の稽古を見たのが、1994年なのですが──トーランスのグレイシー・アカデミーは女性の護身クラスで見学させてもらえなくて(笑)。マチャド柔術ではいわゆる道着の稽古を見させてもらいました。そしてサンパウロに行ってベーリンギ柔術で上は裸、下は道着という格好でスパーリングをしているのを目撃したんです。

「凄いですね!!」

──で、なぜ道着を着ないのって聞いたら、マルセーロ・ベーリンギが『暑いからだよ』って(笑)。

「アハハハハ。発想がブラジルっぽいですね。それで発展してきて」

──そして別物になった。エディ・ブラボーという人はMMAで柔術の技を極めたい人だと思うんです。でも今や寝技で攻め合おうという意識が合致しないと寝技の攻防にはMMAはおろか、グラップリングもならない。そのなかでエディがコンバット柔術を始めた。MMAで戦おうと思っていないグラップラーが、掌底有りのコンバット柔術を戦うことをどう思いますか。

「全然ありだと思います。MMAはやらないけど、新たな技術的な発見があると思います。今成さんがコンバット柔術に出場する前に練習をさせてもらった時に、掌底があるだけで技術が全然違いました。叩かれるだけでポジションが変わります。頭の位置が変わるので。MMAはできないけど、ちょっとチャレンジできるというルールで戦うと、またグラップリングの裾野が広がると思います。技術も広がりを見せるでしょうし」

──今日はデッドオーチャードの技術解説をしていただいたのですが、杉本選手は10th PLANETの技術だとどの技術が一番のお気に入りなのですか。

「ラバーガードが楽しいです。展開が多いし、自分は柔術家なのでオモプラッタや三角絞めがフィニッシュする技としては好きで。オモプラッタや三角はRNCとかフットロックと違って、組み技だと柔術にしかない技じゃないですか。そういう技にシンパシーを感じていて、そこと融合できるラバーガードが好きですね。フィニッシュに繋がるポジションなので」

<この項、続く>

The post 【Special】10th Planet柔術にハマった柔術家、杉本孝─01─「道着もノーギも、両方やった方が面白い」 first appeared on MMAPLANET.

カテゴリー
JJ Globo Report SUG15 ネイト・オーチャード ブログ ロベルト・ヒメネス

【SUG15】IBJJF柔術の申し子ロベルト・ヒメネスが、10th Planetのオーチャードに圧勝──三角絞め極める

<10Kトーナメント1回戦/5分1R>
ロベルト・ヒメネス(米国)
Def.3分36秒by 三角絞め
ネイト・オーチャード(米国)

米国生まれのエクアドル人柔術家ヒメネスは、ジュベニウ時代から2018年の紫帯=ダブルゴールドまで3度ムンジアルを制している。父ラウルはジャカレ・ホメロ・カバウカンチの黒帯で、その父から柔術の手解きを受けてきたIBJJF柔術の申し子──20歳になったばかりの新鋭と10th planetのオーチャードと顔合わせは1回戦一番の注目ファイトだ。

ノーギワールドでも昨年、茶帯無差別を制しているヒメネスはジャンピングガ―ドからクローズドを取り、左腕を差してスイープからマウントへ。ハーフに戻したオーチャードに対し、ヒメネスは前転してトーホールドからバックを伺う。オーチャードは正対して立ち上がるが、ヒメネスはシングルレッグからニンジャを防いでボディロック、横に崩しつつバックを伺いトラックポジションへ。ロールして逃れようとしたオーチャードだが、ヒメネスはレッグドラッグからパス、マウントを取る。

ケージを蹴って逃げようとしたオーチャードに三角絞めを仕掛けるヒメネスは、サイドに戻ると直接三角に入るよう上を取る。さらにマウントから三角に入ったヒメネスはロールしたオーチャードの右足を引き寄せて、タップを奪った。


カテゴリー
JJ Globo Preview SUG15 アマンダ・ローウェン クレイグ・ジョーンズ コディ・スティール ジェシカ・アイ ネイト・オーチャード ブログ

【SUG15】4大会連続のクレイグ・ジョーンズ。ジェシカ・アイはUFCの翌週で出場。$1万TはCJJWの再戦か?

【写真】UFCから1週間でSUGに出場するジェシカ・アイ。タフだが、連敗恐れは十分にある (C)Zuffa/UFC

21日(日・現地時間)にチェール・ソネンがホストのSubmission Underground15が開催され、UFC Fight Passでライブ中継させる。

前回に続きSUGアイランドと名付けられたスタジオで収録される大会は、1万ドル争奪の8人トーナメント、そしてクレイグ・ジョーンズが4大会連続出場、さらに1週間前にUFCで戦ったジェシカ・アイが出場と見所が多い。


トーナメント出場選手は1回戦で書き記すと、コディ・スティール✖アンディ・ヴァレラ、メイソン・フォウラー✖ウォーレン・ブロックス、ロベルト・ヒメネス✖ネイサン・オーチャード、アダム・ブラッドリー✖ハンター・コルヴィンの8名だ。

なかでも注目はスティールと、オーチャードか。スティールは昨年のコンバット柔術ウェルター級世界王者で、全試合オーバータイムで勝利している。つまり5分✖1R+OT制のSUGでは、コンバット柔術よりもさらに強みを発揮できるだろう。

スティールはテキサス州オースチンを拠点としたチェックマット系ホドリゴ・カブラルの黒帯で、2018年には日本の柔術界にも馴染みのマリアナスオープンの茶帯を制し、アメリカン・ナショナルで3位に入っている。とはいっても、ノーギ&サブオンリーでは極めさせない強さとエスケープの能力の高さこそが彼の武器となろう。

そのスティールにコンバット柔術ウェルター級GP決勝で敗れたオーチャードも優勝候補の1人といえる。ミッションコントロールから両腕の入った三角クラッチを組み、アームバーやキムラに取る──デッドオーチャードの使い手は、決勝まで勝ち上がりスティールとのリベンジ戦を実現させることができるか、興味深い。

SUG12でケヴィン・ケイシー、SUG13でヴィニー・マガリャエス、SUG14でヴァグネウ・ホシャを破り、4カ月連続でSUG出場となるクレイグ・ジョーンズはガブリエル・チェッコと対戦する。

MMAファイターでもあるチェッコのSUG出場は3カ月連続となり、過去2大会でジェイク・エレンバーガーとオースティン・ヴァンダーフォードという同じくMMA選手に勝ってきた。この試合の見所は、チェッコがどこまでジョーンズの足関節コンビネーションに対応できるのか──という一点に絞られるか。

2016年12月、FLO Grapplingで配信されていた時代のSUG第2回大会のミーシャ・テイト戦以来、3年7カ月ぶりのSUG登場となるアイは、先週のUFCにシンシア・カルヴィーロに敗れたばかりで驚きのサブオンリー・グラップリング参戦となる。試合タイム8分時代のSUGで、ミーシャにOT負けだったアイは──試合中も肩抜き後転腕十字で右腕を伸ばされ、レフェリーがタップをしていないのにストップをかけ無効になるなど、攻められるシーンが多かった。

そんなアイと戦うアマンダ・ローウェンは2018年ノーギワールド女子ミディアムヘビー級3位、強烈なマルセロチンで相手を持ち上げたタップを奪ったシーンは特に印象深い。色帯時代には2014年にムンジアルの茶帯ライト級で2位なっており、MMAではアマファイターのローウェンだが、グラップリングにおいてはアイに対して分があることは確かだ。