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【WNO22】フェザー級王者ジエゴ・パトが、ダンテ・リオンをヒールで斬って落とし二階級同時制覇

<WNO級ライト選手権試合/15分1R>
ジエゴ・パト・オリヴェイラ(ブラジル)
Def.8分35秒by ヒールフック
ダンテ・リオン(カナダ)

AOJのキッズ柔術家たちの熱烈な声援を受けてマットに登場したフェザー級王者パト。やはり大きなレオンに対し、まずは引き込む。デラヒーバからカカトを取り、足を絡めていくパトに対し、リオンが足を抜いて立ち上がる。すぐに逆の足を取りに行くパトだが、リオンは足の裏をつけて対処する。こうなると後方を倒しに掛かるパトが、右腕を抱える。

受けが強いリオンはヒザを畳んで解除。パトがKガードから右足に絡んでいくが、ここもリオンは決定的なシーンに持ち込ませずディフェンスする。パトは足取りつつ、バックも伺う。さらにデラヒーバから横回転、ならばとリオンが捌いてパスの圧を高める。デラでヒザ裏を取る形のパトが5分を過ぎて試合をリードした。

パト・チャントのなか、パトが立ち上がって上下が逆転。トップ攻めに転じたパトに対し足関節を仕掛けたリオン。即パトもストレートフットロックで逆襲に出ると、リオンが立ち上がりここもスイープが成立する。同じリオンのトップでもやや空気が変わったか、パトは右足をヒザで制され、窮屈な姿勢を取らされる。

立ち上がったリオンは足首を取ってデラヒーバに入らせず、頭を押し込んでいく。しかし、頭を戻したところでパトが左足をリフトして、リオンを浮かせたところで外ヒールをセット。ロールしたリオンだがエスケープできずタップし、パトが二階級制覇を達成した。 

「二本のベルトは重いよ。ただライト級で戦うことも大して変わりはない。でも、少し休みたいね。いつだってサブミッションを狙っている。最後は正しい場所で極めることができた」とファザー級とライト級のベルトを肩に掛けたパトの周囲をAOJキッズが取り囲んで大団円となった。


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【WNO22】ミカ・ガルバォンに挑戦、岩本健汰─02─「これからのことは一切考えていない。どうでも良い」

【写真】この試合後のことは考えていない。ルックスもどうでも良い。そんな岩本健汰でした(C)MMAPLANET

9日(金・現地時間)、カリフォルニア州コスタメサはOCフェアー&イベントセンター内ザ・ハンガーで開催されるWNO22「Rodriguez vs Hugo」で、ミカ・ガルバォンの持つWNOウェルター級王者に挑戦する岩本健汰インタビュー後編。
Text by Manabu Takashima

柔術の神の子への挑戦が降ってわいたように巡ってきた岩本は、この完全無欠のグラップラーを相手に勝つには「どうすれば良いんだ」と笑う。が、インタビューを進めていくと笑顔の裏にADCC世界大会イヤーでありながら、全てを賭ける気持ちがヒシヒシと伝わってきた。

ワールドステージで戦う岩本、その覚悟のほどを知って欲しい。

<岩本健汰インタビューPart.01はコチラから>


──とはいえウィリアム・タケットをパスしまくったという状況も、WNOだとパスもポイントにならないので極めを防げる選手は、IBJJFルールのように絶対にパスを許さないという姿勢では望んでいないかもしれないです。

「そこもあるかもしれないですね」

──グラップリングといってもサブオンリーのWNO、ポイントがありスクランブルが欠かせないADCC、ポイント制のIBJJFノーギとルールの違いが戦いをまるで変えるものかと、と。いくら技術は共通でも。

「WNOルールだと確かにミカは強いなって。どうやったら勝てるのか。まぁ全力でやるしかないですね(笑)」

──結果、ベストを尽くすと。とはいえ、どのルールでも防御力が絶対かと思うのですか。

「サブミッションエスケープは、僕は得意な方だと思います。なので、そこは気にせずに戦うことができるのですが、エスケープは印象点を悪くするので。だから入らせない。入られたら、すぐにカウンターでいくというマインドで行くしかないですね」

──ドロドロになってきたら、チャンスが増えるのか。

「う~ん、ドロドロ……そうっすね。ミカってヨーロピアンに出ていますよね」

──ハイ。ミドル級決勝でアンディ・ムラサキを腕十字で破り優勝しています。

「ヨーロピアンって、ドーピング検査ないんですかね?」

──あっ、そこですか。

「そうなんですよ。WNOはチェックはないですけど、ヨーロピアンに出ていたら抜けている可能性がある」

──そうしたら、使い続けている岩本選手の方が有利だと。

「ハイ(笑)」

──アハハハハハ。勘弁してください。

「でも本当にミカには、以前のようなパワーがない可能性はあります」

──なるほどです。そこは当日の楽しみとして、岩本選手は今回もB-Teamで調整をしてきました。

「ハイ、香港でのセミナーが終わってそのまま来ました。ニッキーやクレイグが不在だったのですが、まだ名前がないB-Teamのメンバーがめちゃくちゃ強いです。めっちゃ強い。ここでやっていることが、自分のバロメーターになります。初めて来た時から比べると、強くなっていると思います。でも回りも強くなっているし、紫帯でもメチャクチャ強い人もいて。ほぼ無名で強い人が、結構います。ここで練習をしていると、力がつきます」

──これはまるで別件なのですが、ケイド・ルオトロとトミー・ランガカーの日本での試合は視聴されましたか。

「ハイ。ケイドが圧勝しましたね、凄い試合でした。ケイドは凄いです。本当に世界一だと思います」

──実はこの試合が決まるまで、岩本選手の位置関係としてアンドリュー・タケットやジョセフ・チェンとのライバルストーリーが綴られていくことが楽しみでした。ただミカと戦うことで、岩本選手の存在がケイド、ミカというところにやってきたのかと。

「ここで勝てば、そうです」

──それがまさに今大会でのタイトル挑戦に表れているのかと。メインがニッキー・ロッド✖ヴィクトー・ウゴ。他にダンテ・リオン✖ディエゴ・パト、タイナン・ダルプラ✖オリヴィエ・タザ、ジェイコブ・カウチ✖セブ・ロッドという面々の中に日本人グラップラーが出場する。それこそUFC300で日本人ファイターがタイトルに挑戦する……NBAやMLBのオールスターに日本人プレイヤーが出場するようなもので、グラップリング界での快挙かと。

「まぁ……それは難しいことじゃないと思います。勝たないと意味がないので」

──ただし一部のグラップラーしか出場できないイベントです。それだけケンタ・イワモトは世界で評価されていることかと。

「そうですね。知名度的に僕が高いから、選ばれたというのはあるかもしれないです」

──ここでインパクトを残せば、今後のレギュラー参戦もあるのかと期待が膨らみます。

「きっと僕は良い試合ができることを期待されているんだと思います。攻防が多い、スクランブルが多い試合。ミカと相性が良い試合になると思われているのかと。でも、この試合に限らず……ですけど、一つひとつの試合が一つの終わりと心得ているので」

──というと?

「むしろ、この試合が僕にとって最後の戦いだという感覚です。もう後のことは考えていない」

──つまり今回の試合はRoad to ADCC世界大会ではないと。

「ハイ。キャリアとかこれからのことは一切考えていないです。これが最後だと思ってやっています。帰りのチケットも買っていないです。試合までのことしか、考えていないので。そこしか見ていない。カリフォルニアから戻ることは今、頭にないです。とにかくミカとの試合に集中しています。終わってからのことは、どうでも良い。米国から帰国するチケットもキャンセルできるやつを買って、こっちに来ているので」

──凄まじい覚悟のうえでのミカへの挑戦ですね。

「もう、この試合で終わりです。それからのことは一切、考えていないです」

──押忍。そんな岩本選手を応援している人々に一言お願いします。

「うん……えぇと……。勝つことしか考えていないです」

──痺れる想いを持つ岩本選手ですが、最後に一つスミマセン。気になったことがあります。

「えっ、何ですか」

──岩本選手、インタビューの受け答えは英語の方が上手くないですか。あのFLOに挙がっているインタビューとか、凄く流暢で。

「アハハハハ、そんなことないですよ。英語より日本語の方が……多分、大丈夫です。今日は……最近、日本語を使っていないので。もうカタコトになって、表現力がないなって自分でも思っていました(笑)。本当に日本語をしゃべったのが、久しぶりだったので申し訳ないなって(笑)。言葉が上手く回らなかったです」

──それだけ動きは上がっていると、期待しています。

「ハイ。ありがとうございます。口はこうでも、体は動くので。そして日本語、勉強しなおします(笑)」

■視聴方法(予定)
2月10日(日・日本時間)
午前11時00分~Flo Grappling

■ WNO22対戦カード

<ヘビー級/15分1R>
ニック・ロドリゲス(米国)
ヴィクトー・ウゴ(ブラジル)

<WNOウェルター級選手権試合/15分1R>
[王者]ミカ・ガルバォン(ブラジル)
[挑戦者]岩本健汰(日本)

<WNO級ライト選手権試合/15分1R>
[王者]ダンテ・リオン(カナダ)
[挑戦者]ジエゴ・パト・オリヴェイラ(ブラジル)※フェザー級王者

<女子フライ級/15分1R>
アマンダ・アレキン(米国)
アデーレ・フォーナリノ(豪州)

<ミドル級/15分1R>
タイナン・デルプラ(ブラジル)
オリヴィエ・タザ(カナダ)

<ミドル級/15分1R>
ジェイコブ・カウチ(米国)
セバスチャン・ロドリゲス(米国)

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MMA MMAPLANET o PFL YUKI ジエゴ・パト・オリヴェイラ ジョナス・アンドレイジ メイハン・マキニ 今成正和 嶋田裕太 橋本知之

【PJJC2022】ライトヘビー級で出場、橋本知之はオカシオ→クレメンチ→マキニorヘイス→イアゴと対戦?!

【写真】世界に一番近く、独特の世界観を感じさせる橋本(C)PFL

パン柔術選手権が6日(水・現地時間)から、フロリダ州キシミーのシルバー・スパーズ・アリーナでスタートを切り、10日(日・同)まで開催される。

世界の強豪が集結し、6月の世界大会の行方を占う上でもきわめて重要なこのパン柔術。プレビュー第1回は、橋本知之が出場するライトフェザー級の行方を橋本軸で占いたい。


2019年のヨーロピアンを制し、現在もっとも世界一に近い男子日本人柔術家である橋本知之は、昨年の世界柔術以来の国際大会出場だ。その世界柔術において橋本は、1回戦は袖車で貫禄の一本勝ちを収め、準々決勝では優勝候補の一角であるジョナス・アンドレイジと対戦。

スイープでリードを奪った後、上の体勢を巧みにキープし続けたものの、終了45秒前にまさかの膠着ペナルティを宣告されてしまい逆転を許す。難敵相手に勝利への道を着実に歩んでいたはずが、一転なんとも気の毒な敗退となってしまった。

そんな橋本は、今回本来のルースター級から一階級上のライトフェザー級での出場となる。動画における本人の説明によると、このところウェイトトレーニングに精を出し筋量が増加したことや、減量によるストレスを回避するための判断とのことだ。

以前もノーギや世界の超一流選手と渡り合った経験もあり、全日本柔術選手権でもライトフェザー級で戦ってきた。よって体格や体力の不利さもあまり心配していない様だ。強豪ひしめくこの階級でも、間違いなく優勝候補の1人として全員からマークされる存在だ。

そんな橋本の1回戦の相手は、ユニティ柔術のエドウィン・オカシオ。ジュニーの愛称でWNO等ノーギグラップリングの大会での活躍し、ジオ・マルティネスや今成正和等のビッグネームから勝利を挙げている。シッティングガードから足を絡めてのヒールフックを最も得意とするが、今大会はそれが禁止された道着着用ルール。こちらを本職とする橋本としては経験差を見せつけたいところだ。

準々決勝で待っているのは、1回戦シードのペドロ・ディアズ・クレメンチ。シードのランクこそ高いが、超強豪選手にはなかなか勝てずに世界的大会での上位入賞は果たせていない。2019年のヨーロピアン大会では嶋田裕太と対戦。試合時間の大部分を腰を引いて攻防を避けることに費やしたにもかかわらず、謎裁定を味方にペナルティ差で勝利した。橋本側からすると、強豪が揃う今階級のファイナル8での試合としては戦いやすい相手と言えるかもしれない。

橋本が順当に準決勝進出を決めた場合、そこで対戦する公算が高いのは22歳のメイハン・マキニと、20歳になったばかりのジエゴ・ヘイスの試合の勝者だろう。マキニは昨年の世界大会にて初出場にして優勝候補筆頭と目されたほどの注目株。準決勝のジエゴ・パト・オリヴェイラ戦ではパスの猛攻を凌がれ、紙一重の攻防の末敗退したものの、噂に違わぬ凄まじい実力を見せつけた。

そのマキニを昨年のアブダビ・ワールドプロのブラジル予選決勝で倒しているのが、さらに年下のヘイスだ。ヘイスはその勢いのまま本戦でも勝ち進み、イアゴ・ジョルジらの超強豪を倒して見事優勝に輝いている。マキニとヘイスによる超新星若手対決の勝者の準決勝が、橋本の優勝に向けての最大の山場となりそうだ。

もう一つのブロックの本命は、19年の世界大会にて前代未聞のベスト4独占のクローズアウトを達成したシセロ・コスタ4人衆の一人、イアゴ・ジョルジか。また、昨年の世界大会にて、ノーマークながら組み合わせにも恵まれ決勝進出を果たしたマラチ・エドモンドの成長具合にも注目したい。

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JJ Globo Report WJJC2021 ジエゴ・パト・オリヴェイラ ブログ メイハン・マキニ

【WJJC2021】ポスト・ミヤオ時代、ユニティのジエゴ・パトがライトフェザー級で頂点引き継ぐ

【写真】嶋田、マキニを倒しての堂々のライトフェザー級の頂点に立ったジエゴ・パト(C)SATOSHI NARITA

8日(水・現地時間)から12日(日・同)まで、カリフォルニア州はアナハイムのアナハイム・コンベンションセンターにて、IBJJF主催の世界ブラジリアン柔術選手権が行われた。
Text by Isamu Horiuchi

道着着用柔術の世界最高峰の大舞台。第8弾は嶋田裕太を破ったジエゴ・パト・オリヴェイラの準決勝と決勝、ライトフェザー級に新時代の幕上げを告げる優勝への道程を振り返りたい。


嶋田との準々決勝で恐るべき実力を見せつけたジエゴ・オリヴェイラは、準決勝ではもう1人の優勝候補と目されていたメイハン・マキニとの大一番に。マキニの凄まじいパス攻撃を耐えて50/50戦に持ち込むと、終盤足の絡みが解けた瞬間にパス狙いから目にも止まらぬ速度のバックテイクへ。マキニに場外逃亡を余儀なくさせて決定的な2ポイントを奪い、事実上の決勝戦を制した。

<ライトフェザー級準々決勝/10分1R>
Def.ジエゴ・パト・オリヴェイラ(ブラジル)
Def.6分06秒by 肩固め
マラカイ・エドモンド(米国)

続く決勝でオリヴェイラを待っていたのは、ほとんどの者にとってノーマークの新鋭、マラカイ・エドモンド。シットアップで上を取ったオリヴェイラは、プレッシャーパスからマウントを奪取し、肩固めを極めて僅か6分少々で圧勝した。オリヴェイラは、ユニティ柔術の先輩であるミヤオ兄弟がマスターに戦いを移した後の、新時代到来を高らかに告げる形で初優勝を遂げた。

【ライトフェザー級リザルド】
優勝:ジエゴ・オリヴェイラ(ブラジル)
準優勝:マラカイ・エドモンド(米国)
3位:メイハン・マキニ(ブラジル)、レネ・ロペス(米国)

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