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Overlooked【PFC29】初回は打撃で攻め込まれた林優作が、森崇純をギロチンで逆転=防衛成功

【写真】アゴの骨が折れながらギロチンで逆転(C)PFC

イベントスケジュールが重なり見逃した試合を月末にお伝えする──帳尻合わせ試合レポート。

ここでは3月12日(日)に、札幌市北区のPODアリーナで行われたPFC29からフェザー級選手権試合=チャンピオン林優作×森崇純の一戦をお届けしたい。


<PFCフェザー級選手権試合/5分5R>
林優作(日本)
Def.2R3分15秒 by ギロチンチョーク
森崇純(日本)

間合いを測る両者、林がローを蹴る。そして左リードフック。森はそこの右をあわせようとする。ワンツーの林に対し、森がジャブをヒット。森は左カーフからジャブを続け、右を打ち込む。しっかりと入ったパンチに林はクリンチを選択し、ケージに押し込むも森はヒザから離れる。右で前に出た森は、左右のフックを連打すると林が引き込むように下になる。

必死のフックガードの林が、ハイガードから十字も腕を抜いた森は抑えずに左右のパウンドを連打。立ち上がった林は首相撲からヒザ、そして崩しを狙う。森はボディを打つが、首相撲から逃れられずヒザを逆に腹に受ける。それでも首のロックが離れるとパンチで猛攻を仕掛けた森が初回をリードした。

2R、頭を振ってジャブのチャンピオン。挑戦者が右カーフを蹴るが、直後に首相撲に捕えヒザ蹴り、さらに右腕を差して金網に押し込む。ダーティーボクシング、ヒザを続ける林が再び首相撲&ヒザへ。ここからレベルチェンジ、森は反応したまま尻もちをつきガードを強いられる。

ガードにステイした森からパスを決めた林は、足をコントロールして立たせない。アッサリ下になった森は腕十字狙いも鉄槌の連打を受ける。完全に攻守交替となり、林が上四方から鉄槌を続け、シングルを狙ったのか体を起こした森をギロチンに捕える。

林は引き込み渾身の力を込めて、体を反ると森がタップした。試合後、防衛に成功した林は初回に被弾したパンチでアゴの骨が折れていることは判明──執念の逆転一本勝ちだった。

対してスタンドであれだけ攻め込みながら、組みですぐに下になりステイした林は勿体ない敗北といえる。

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Overlooked【PFC29】独特の流れとムーブで、ドッシリMMAのザ・タイガーを攻略。亀松がベルト巻く

【写真】省エネと受けと、大きな動き。エッと思う序盤の動きが最終的に整合性を見せた亀松の王座奪取だった(C)PFC

イベントスケジュールが重なり見逃した試合を月末にお伝えする──帳尻合わせ試合レポート。

ここでは3月12日(日)に、札幌市北区のPODアリーナで行われたPFC29から、フライ級選手権試合=王者ザ・タイガー石井✖亀松寛都の激闘を振り返りたい。


<PFCフライ級選手権試合/5分5R>
亀松寛都(日本)
Def.3-0:49-46.48-47.48-47
ザ・タイガー石井(日本)

開始直後に肩口の辺りに左ハイを蹴り、ロー、ミドルを繰り出す石井。亀松もローやハイを左右から蹴り返していく。前蹴りを入れワンツーから前に出てヒザを突き上げる亀松がバックを伺う。

石井のキムラから離れた亀松は、ヒザ蹴りから左ハイへ。これをキャッチした石井がダブルに移行するが、今度は亀松がキムラを仕掛ける。腕を抜いた石井はケージに亀松を押し込みダブルレッグで持ち上げてテイクダウン。亀松は腕十字の仕掛けから、石井の反応に合わせて立ち上がって試合はスタンドに戻る。

その亀松の前蹴りにダブルレッグを仕掛けた石井だったが、ウィザーから押し潰されるように下になりバックを取られる。ロールして逃れようとする石井がキムラスイープ、上を取り切り腕関節を続ける。残り1分、パンチに切り替えた石井に対し、亀松が足を戻す。石井、亀松の順で立ち上り、亀松の右ハイに石井がダブルを仕掛けたところで時間となった。

2R、亀松の前蹴りに石井は左ミドルを返す。亀松の蹴りが急所に当たり試合が中断も、直ぐに再開され石井がワンツーを決める。右ミドルから右前蹴りの亀松は、組んできた石井のバックに回る。

引き込んで下になった際に石井は、足を越えられサイドを取れそうになる。ハーフで堪えた石井だが、スクランブルでバック&両足フックを許す。ワキをすくって背中を伸ばしにかかる亀松、なんとここでレフェリーがブレイクを命じた。

試合はスタンドい戻り、蹴りの応酬になると亀松がスーパーマンパンチ。石井は前足のミドルを見せるが、両者序盤から飛ばし合ったこともあり息を整えるスタンド戦に。ここからダブルレッグの石井は、いなしてトップを取るとクローズドガードの中から左のパンチを落とし、腕十字を防いで時間となった。

3R、右ミドルをキャッチしてテイクダウを奪った石井が、スクランブルでバックに回る。亀松が許さず胸を合わせた状態で、石井はダブルレッグを切られる。ウィザーでケンケンガードの亀松が距離を取り直す。ハイの応酬から亀松がジャブ、そして右を伸ばす。石井のワンツーに、亀松は前蹴り。

ローを取って組みに行った石井、亀松が離れる。続く前蹴りもキャッチに掛かるも、逆に組まれた石井が体を入れ替えてケージへ。ここの後方にすかすように上に。亀松はハーフから、煽って腰を押しつつスイープを決め、上を取ってラウンド終了までキープした。

4R、ワンツー、ハイ、跳びヒザと果敢に前に出る。勢いはあるが、両者とも粗くなってきた打撃戦。攻撃する意志が、防御する本能を上回るようだと被弾する数も増えてくるか。亀松がダーティーボクシングから崩し、石井が起き上って来るのを待ってストレート、左ボディを打つ。石井は左ローを繰り返し、回る亀松を追う。蹴り足を掴んでからのテイクダウン狙いも、石井は足が前に出なくってきた。

亀松も迂闊に攻撃を仕掛けることはないが、左の蹴りに右を伸ばす。残り90秒で組んだ石井、レベルチェンジからダブルを狙う。亀松はスイッチを狙った際に、リフトされアッサリ下に。差し出された腕にキムラを取る石井は、暴れて上を取りにきた亀松に腕十字。亀松が思い切り持ち上げ、スラムして時間に。

最終回、石井は亀松の蹴り足をキャッチしきれない。左回りから右ローを蹴る亀松は十分に間合いを取る。石井は左ローを続け、左ミドルへ。亀松の右ミドルは掴めず、離れたところで左ミドルを蹴っていく。石井が構えを変えてから右ロー、これが亀松の急所の入り試合が中断。再開後、ワンツーで詰めた亀松が右ハイ、ケージに詰まった石井に右を当てる。ここまで詰まると、石井も続く前蹴りをしっかりとキャッチでき、ドライブからテイクダウンに成功する。

残り2分、ケージに押し込まれた亀松は石井のキムラ狙いに立ち上がり、バックに回ると後方への投げを豪快に決める。抜くところは抜き、ここ一番でポイントメイクの亀松の鉄槌に、ついに石井は亀になり動きが止まりかける。それでも胸を合わせてリバーサル、立ち上がった石井がバックを伺う。

ケージ際に移動し背中を与えない亀松に対し、後方に倒れ込んだ石井が両足をフックする。足のフックを解いた瞬間、亀松もスクランブルへ。石井は上を取り切りサイドからキムラも、抑えがなく亀松が体を起こしたところで試合終了を迎えた。

遠い距離で足を駆使し打撃でリードした亀松は、テイクダウンではリードを許しながらも、隙を創るような動きで石井のキムラ狙いを利した試合運びを見せ判定勝ち──涙を流しベルトを巻いた。

ベルトを失った43歳の石井も、心身共にエネルギーの限りを尽くした死闘を繰り広げ、12年振りの修斗公式戦出場へ期待値が下がらない戦いを見せた。


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【PFC29】北のMMA、PFCで林優作×森崇純、ザ・タイガー石井✖亀松寛都の2階級のタイトル戦

【写真】林優作。北のMMAで恩返し&連敗脱出なるか(C)MMAPLANET

12(土)、札幌市北区のPODアリーナで開催されるPFC29。ダブルメインとして行われるフェザー級選手権試合=チャンピオン林優作×森崇純、フライ級選手権試合=王者ザ・タイガー石井✖亀松寛都、この2試合に出場する4選手のコメントが主催者から発表されている。

など同大会ではタイトル2試合以外フライ級の黒石大資×澤口悠之介がプロマッチ、残り15試合はアマチュアMMAが組まれている。


林優作
「このタイトルは、トーナメントを勝ち抜き競技人生で初めて手にしたものです。お陰で新たな道が拓くきっかけとなった価値のあるベルトだと思っています。そういった機会を与えてくれたPFCにとても感謝しています。恩返しのつもりで盛り上がる試合を見せたいです」

森崇純
「今回タイトルマッチに向けてたくさん練習してきました。 当日練習してきたことをできるかどうか不安はありますがやり切る自信があります! 森の勝利を期待してもらえると嬉しいです!」

ザ・タイガー石井
「無事にベルトを家に持って帰るまでが 防衛戦です! 今回の作戦? ここだけの秘密だけれどもパンチのみで行く。グラウンドなどあり得ない。若い選手にはスピードでは勝てない……下手な小細工もダメ……となると方法は一つ。単純明確な試合、馬力で押す。重くて脳天に響くパンチ。墓の中のご先祖様も吹っ飛ばすパンチ。昔懐かしのメガトンパンチってやつよ! 初の防衛戦?! 初の5R!? 結末は如何に?!  結末は如何に?!」

亀松寛都
「まず、前回計量失敗をしたのにも関わらず、タイトル挑戦を引き受けてくれた ザ・タイガー石井選手、本当にありがとうございます。一度掴み損ねたチャンスをもう一度与えてもらえることは当たり前なことではないので、そこを噛み締めてタイトルマッチに挑もうと思っています。応援よろしくお願いします」

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