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【TORAO30&TORAO COLORS】メイン出場、國頭武&古賀愛蘭─02─「道場で喜び合いましょう!」(古賀)

【写真】5月の後楽園ホール大会では明暗を分けた両者、明日はメインの勝者揃い踏みとなるか (C)MATSUNAO KOKUBO

20日(日)、広島市南区のブルーライブ広島で開催されるTORAO COLORSとTORAO30の各メインに出場する古賀愛蘭と國頭武のBURSTコンビインタビューの後編。
Text by Shojiro Kameike

國頭はランキング入りを賭けて神田T-800周一と対戦する。パク・ソヨンを迎え撃つ古賀は、国際戦で三度目の正直となるか。互いに正念場となる広島大会を前に、ほのぼのとしながらも熱い決意を語る。

<國頭武&古賀愛蘭対談Part.01はコチラから>

なお、TORAO30のコメインでニシダ☆ショーと対戦予定だった打威致が左側頭骨骨折により欠場、江木伸成がバンタム級グラップリング=寝試合でイシダと対戦することとなっている。


――國頭選手と古賀選手にとって、BURSTというジムの良さは何でしょうか。

國頭 ジム全体の雰囲気が良いですね。先日は柔術で、JBJJFの中国選手兼にBURSTから20数人も出場したんですよ。一般会員さんも向上心が高くて、僕も寝技でやられてしまうぐらい強い人が多いですし。何より佐々木さんとメグさんは面倒見が良くて、僕も10年間家族のように面倒を見てもらっています。もう親代わりのような感じですね。

――親代わり!

古賀 ジム全体の雰囲気の良さはありますよね。あと練習の面でいえば、自分の中にあるモヤモヤが解決されるというか……。練習で何か分からないことがあっても、聞いたらちゃんとした答えを貰えるんです。それは打撃でも寝技でも。明確な内容を教えてくださるのがBURSTの良さなんじゃないかと思います。

國頭 何か聞いても、ちゃんと自分が欲しかった答えが返ってくる。それは皆が感じていることだと思うんですよ。

古賀 BURSTで練習していたら、どこか別の道場へ出稽古に行こうという気持ちはないですね。

國頭 僕も今回の試合に向けて、どこか他のところに行こうとは考えていなかったです。いろんなタイプの選手がいますし、わざわざ他に行く必要がなくて。

――國頭選手は今年3月にBORDERで江田塾長選手にTKO勝ちを収めています。試合後の試合後の雄たけびシーンを見て、失礼ながら「ここまで感情を露わにする選手だったのか」と思いました。古賀選手は同日、檜山美紀子選手をKOで下したあと佐々木選手に抱き着く姿が子供のようでした(笑)。

古賀 アハハハ!

國頭 ありがとうございます。あの試合は残り1分でそれぐらい自分にはBURSTが染みついています。

――続く5月の後楽園ホール大会も昼夜別興行でしたが同日に試合をしています。まず古賀選手がジェニー・ファンにクラークプラッタで敗れました。

古賀 もう本当に、『やってしまったな……』という気持ちが強いですね。試合前から『相手の手の長さには気をつけておかないといけない』と思っていました。まず自分が中途半端な体勢でテイクダウンに行った時、首を持たれて焦ってしまって。さらに足を絡ませてきていた腕は抜けるなと思って、私が間違った方向に体を動かしてしまいました。

國頭 愛ちゃんの試合はバックステージで視ていました。試合は愛ちゃんがメチャクチャ押していましたよね。『このまま行けるかな』と思っていたところで、あの形に入られてしまい……。

――チームメイトの敗北でショックは受けませんでしたか。

國頭 ショックでした。やっぱり愛ちゃんは練習でも強いですから。周りのチームメイトも皆ショックを受けていて……。ただ、僕は自分の試合を控えていたので、深く考えないように努めていました。とにかく割り切って考える。自分は自分——いろいろ考え込みすぎると、試合で自分のスタイルが崩れていくタイプなんですよ(苦笑)。

――なるほど。結果、國頭選手は青井太一選手を肩固めで下して今大会を迎えます。

國頭 めっちゃBURSTの応援団が来てくれます。メインイベントであることに加えて、今回は世界ランカーとの試合なので、絶対に勝ちたいです。

――対戦相手である神田選手の印象を教えてください。

國頭 前回の試合(今年6月のテムーレン戦)はタフな試合でしたよね。初戦は衝撃的なKO負けをしていたのに、それを乗り越えて再戦では最後までどちらが勝つか分からない試合展開で。あの試合を映像で視て、自分も気合いが入りました。あの試合の神田選手とテムーレンを上回ることができるように戦いたいです。

――ここで神田選手に勝てば、修斗のランキングに入ってベルト挑戦へと近づきます。

國頭 自分の性格的に、そういうことは考えないようにします。あまり先のほうばかり見ていると、いつも良くない方向に行ってしまうので(苦笑)。まず次のことは考えずに、神田選手を倒してランキングに入ることを目指します。

――古賀選手もCOLORSのメインで国際戦に挑みます。國頭選手と同様、一つの正念場ですね。

古賀 相手は何が特別強い、というわけではないと思うんです。打撃も寝技も同じようにできるバランスが良い選手ですよね。私はメインに出るのが初めて、気合いは入ります。それよりも前回の試合で負けていることと、今まで国際戦で一度も勝てていないこともあって——今回の試合で勝たないと、自分自身がステップアップしていかない。『この国際戦を乗り越える』という気持ちが強いです。

國頭 当日は他にもBURSTから選手が出るので、全勝を目指したいですね。

――なるほど。通常であれば最後は読者やファンの方々へのメッセージを頂くのですが、今回はお互いへのメッセージをお願いします。

古賀 えっ!?

國頭 アハハハ。まずは愛ちゃんが勝ってCOLORSを締めてくれると思うので、BURST全勝を保って僕がTORAO30で1日を締めます。昼の部、よろしくお願いします!

古賀 ありがとうございます。國頭さんも凄く強い相手との試合になりますが、お互いにメインとして大会を締めて、また道場で一緒に喜び合いましょう!

■視聴方法(予定)
8月20日(日)
TORAO COLORS 午後12時10分~ Twit Casting LIVE
TORAO30 午後5時20分~ Twit Casting LIVE

■TORAO COLORS対戦カード

<48キロ契約/5分2R>
古賀愛蘭(日本)
パク・ソヨン(韓国)

<49キロ契約/5分2R>
川西茉夕(日本)
キム・ユジョン(韓国)

<アトム級/5分2R>
新谷琴美(日本)
原田よき(日本)

<アトム級/5分2R>
平田彩音(日本)
檜山美樹子(日本)

<闘裸男寝試合56キロ契約/5分2R>
新谷朋美(日本)
神田麻梨乃(日本)

<闘裸男寝試合ストロー級/5分2R>
高田暖妃(日本)
幸田來弥(日本)

■TORAO30対戦カード

<バンタム級/5分3R>
神田T800周一(日本)
國頭武(日本)

<闘裸男・寝試合バンタム級/5分2R>
ニシダ☆ショー(日本)
江木伸也(日本)

<フライ級/5分2R>
わっしょい内田(日本)
蒔田伸吾(日本)

<2023年度新人王決定T2回戦フライ級/5分2R>
若宮龍斗(日本)
高宮諒(日本)

<ライト級/5分2R>
貞永大輔(日本)
嵯峨ゴーレム健史(日本)

<2023年度新人王決定T1回戦フェザー級/5分2R>
ネイン・デイネッシュ(インド)
健太エスペランサ(日本)

<2023年度新人王決定T1回戦ストロー級/5分2R>
高橋佑太(日本)
麻生Leg Lock祐弘(日本)

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【TORAO30&TORAO COLORS】メインに出場、國頭武&古賀愛蘭─01─「BURSTにいると強くなれる」(國頭)

【写真】闘裸男と闘裸女。2部制興行にBURSTからヘッドライナーとして出場 (C)SHOJIRO KAMEIKE

20日(日)、広島市南区のブルーライブ広島でTORAO昼夜興行が開催される。昼の部は女子修斗興行「TORAO COLORS」、夜の部はナンバーシリーズ「TORAO30」となり、それぞれ福山BURSTから古賀愛蘭と國頭武がメインイベントに出場する。
Text by Shojiro Kameike

古賀は韓国のパク・ソヨンとの国際戦に挑み、國頭は修斗ランカーで前Gladiator王者の神田T-800周一と対戦する今大会。福山市から広島市まで100キロほど離れているとはいえ、同じ広島県内の修斗興行でBURSTの存在は欠かせなくなっている。そこでベテラン國頭と新鋭の古賀に、選手目線からBURSTの過去・現在・未来を語ってもらった。


――國頭選手が1992年9月生まれで、古賀選手は2001年10月生まれ。國頭選手は2011年のプロデビューですがMMAを始めた頃、古賀選手のように20歳の女性がBURSTに入ってくることは想像できましたか。

國頭 メグさん(藤井惠)が来る前と来た後では、環境が全く違いますね(笑)。以前は本当に殺伐としていて。まさに『虎の穴』のような感じでした。

――佐々木信治代表曰く『修羅の国』だった頃ですね。

國頭 アハハハ。その時代を経験できたことは、今となっては良い経験です(笑)。今は一般会員さんも楽しく練習して、試合に出て——「真剣に楽しく」というジムになっています。

――『虎の穴』あるいは『修羅の国』だった時代を知らない古賀選手が、BURSTに入った時の印象を教えてください。

古賀 BURSTに入る前は、MMAの練習ができても2時間ぐらいでした。それがBURSTではもっと長い時間練習ができるし、何よりジムの人たちが仲良いですよね。今までのジムは仲が悪かったわけじゃないけど、BURSTは特に仲が良いなぁって思います。

國頭 愛ちゃんは見た目のとおり元気な子で、誰からも好かれるタイプですよね。僕とは真反対の感じで、羨ましいです。

古賀 真反対なんですか?

國頭 僕は完全に内向的なタイプなので(苦笑)。愛ちゃんは凄いですよ。大阪から福山に一人で来て、格闘技中心の生活を送っているじゃないですか。どこに行っても溶け込めるタイプなんだろうと思います。

古賀 アハハハ、ありがとうございます。確かに國頭さんは、初めて会った時は『普段はあまり喋らない人なのかなぁ』という印象でした。ただ、無口な感じですけど笑顔の印象が強かったですね。ファイターとしては、試合でも練習どおりの動きをしてフィニッシュしているのが凄いと思います。

國頭 ありがとう。笑顔の印象があって嬉しいです(笑)。昔はあまり印象が良くなかったらしくて……。いろいろと佐々木さんから教わりました。

――印象が良くなるために佐々木代表から何か教わったのですか。

國頭 はい。昔は写真を撮影する時でも、笑顔でいることができなかったんです。人前で笑うのが苦手で。すると写真を撮る時にカメラの向こうで、佐々木さんが笑わせてくれたりとか。そういう感じで、笑顔が身についてきたと思います(笑)。

――今もしっかりと笑顔で話をしてくれていますよ(笑)。BURSTではプロ選手の場合、男女一緒に練習するのでしょうか。

古賀 一緒ですね。

國頭 プロだけでなく、一般会員さんでも選手志向の人は男女一緒に練習したりします。愛ちゃんぐらいになると、男子と一緒にガンガン練習していますし。

古賀 ガンガン相手をしてもらっています。もともと大阪時代から男子選手と一緒に練習していたんですよ。道場で女子選手が私一人だったので。どちらかといえば、BURSTに来てから女子選手と一緒に練習していることのほうが大きいです。

――なるほど。では古賀選手にとって、女子選手と一緒に練習するメリットとは何でしょうか。

古賀 男子選手との練習、女子選手との練習には、どちらも良いところがあります。たとえば女子選手には特有の体の柔らかさがあるじゃないですか。MMAだと際の部分でその柔らかさを生かす場面が出て来るんですよね。男子との練習だけだと体格が違うから、その女子選手特有の動きに対する練習ができていなくて。BURSTに来て、そういう練習ができるようになったのは大きいです。あと男子選手と練習したら、何より力がつきますよね。

國頭 まずは女子選手の動きは参考になります。こちらが体格や体重を武器に抑え込んだりすると、男女どちらにとっても良い練習にはならないですね。女子選手の速い動きに対して、男子が先回りして要所要所の動きを確認する。そういった練習を繰り返すことで、自分の動きに関しても大切なポイントが分かるようになってきました。

――國頭選手は2011年にプロデビューし、2016年までは敗戦も多く苦しいキャリアを過ごしてきたと思います。それが2017年ごろから勝ち星が増え、ここ5試合は負けなしです。練習や試合など、何か大きな変化があったのでしょうか。

國頭 MMAを始めた時から『自分が勝てるようになるのは、もっと先だろうな』と思っていました。もともと運動神経も悪いし、頭も良くなくて。愛ちゃんのように昔から格闘技をやっていて、自分の強みがある選手はカッコいいと思います。

古賀 どうなんですかね(苦笑)。私からするとMMAを始めて、寝技のバックボーンがあるほうが強いと思っちゃうんですけど……。

國頭 自分は地元の鳥取で2年間ほどキックボクシングジムに通ったあと、就職で福山に来たんです。BURSTでMMAを始めて10年――何かにつけ覚えるのも時間が掛かるタイプで。最初から自分に対して期待はしていませんでした。でも、BURSTで続けていけば強くなれると信じていました。

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
8月20日(日)
TORAO COLORS 午後12時10分~ Twit Casting LIVE
TORAO30 午後5時20分~ Twit Casting LIVE

■TORAO COLORS対戦カード

<48キロ契約/5分2R>
古賀愛蘭(日本)
パク・ソヨン(韓国)

<49キロ契約/5分2R>
川西茉夕(日本)
キム・ユジョン(韓国)

<アトム級/5分2R>
新谷琴美(日本)
原田よき(日本)

<アトム級/5分2R>
平田彩音(日本)
檜山美樹子(日本)

<闘裸男寝試合56キロ契約/5分2R>
新谷朋美(日本)
神田麻梨乃(日本)

<闘裸男寝試合ストロー級/5分2R>
高田暖妃(日本)
幸田來弥(日本)

■TORAO30対戦カード

<バンタム級/5分3R>
神田T800周一(日本)
國頭武(日本)

<フライ級/5分2R>
ニシダ☆ショー(日本)
打威致(日本)

<フライ級/5分2R>
わっしょい内田(日本)
蒔田伸吾(日本)

<2023年度新人王決定T2回戦フライ級/5分2R>
若宮龍斗(日本)
高宮諒(日本)

<ライト級/5分2R>
貞永大輔(日本)
嵯峨ゴーレム健史(日本)

<2023年度新人王決定T1回戦フェザー級/5分2R>
ネイン・デイネッシュ(インド)
健太エスペランサ(日本)

<2023年度新人王決定T1回戦ストロー級/5分2R>
高橋佑太(日本)
麻生Leg Lock祐弘(日本)

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Colors Gladiator Gladiator022 MMA MMAPLANET o Torao TORAO30   キム・ユジョン テムーレン・アルギルマー ニシダ☆ショー パク・ソヨン 佐々木信治 修斗 冨樫健一郎 原田よき 古賀愛蘭 國頭武 川西茉夕 海外 神田T800周一 竹本啓哉 貞永大輔

【TORAO30】國頭武と西日本バンタム級最強決定戦、神田T800周一「冨樫健一郎と佐々木信治の代理戦争」

【写真】WIZARD MMAは勝たれるMMAファイターを輩出してくれています!!(C)TAKUMI NAKAMURA

20日(日)、広島市南区のBLUELIVE HIROSHIMAで開催されるTORAO30で、神田T800周一が國頭武とメインイベントで対戦する。
Text by Takumi Nakamura

グラジエイターでのテムーレン・アルギルマーとの2連戦を経て、地元・広島でのTORAOに参戦する神田。今回のインタビューではテムーレン戦を振り返りつつ、グラジエイターでのGP消滅とタイトル戦線、そしてTORAOで戦うことへの特別な想いを語ってくれた。


――試合直前のインタビューありがとうございます。現在の仕上がりはいかがですか。

「こちらこそありがとうございます。ここまで順調に来ることができました」

――まず前回6月のGLADIATOR022におけるバンタム級タイトルマッチ=テムーレン・アルギルマーとの一戦について聞かせてください。スプリット判定でタイトルを失う形となりましたが、今振り返ってどんな試合だったと感じていますか。

「組み力やベースの力は向こうに分があったと思いますが、細かいところで攻めたり、キツイところでも集中を切らさずに戦えたことで成長を感じたところはあります」

――テムーレン選手とは3月大会の時にワンマッチで対戦してスラムからの鉄槌でTKO負けを喫し、ダイレクトリマッチでの対戦でした。3月の初対決ではテムーレン選手に未知数の部分もあったと思いますが、一度肌を合わせたことで攻略ポイントがあったなかでの再戦でしたか。

「攻略できそうなポイントということよりも、逆にここは敵わないなというところが最初の対戦で分かって。先ほど話した投げのところや組みの純粋なテイクダウンのところで勝負するのはキツいだろうと。それで寝たところからのひっくり返しなど、そういう展開を考えていました。また初戦が短い時間で終わって、最初から力を使ってくるだろうと思ったんです。長いラウンドを使えばチャンスがあると思って、そういうゲームプランを立てていました。ある程度は実行できたと思うんですけど、あと一歩届かなったですね」

――テムーレン選手はもう少し雑な選手だと思っていたのですが、再戦を見て組み技・グラウンドの細かい部分の技術を持っている選手だと感じました。

「1Rのの後ろ三角(絞め)のセットも早かったし、柔術が穴かなと思っていたら、そうでもなかったですね。ちゃんと柔術的な技術を持っている選手だと思います」

――ダイレクトリマッチはあまり経験することがないと思いますが、それを経験してプラスになったことはありますか。

「今回2戦連続同じ相手とやって、リベンジできなかったですが、一度戦ったことを踏まえての戦略や分析についてはいい経験になったと思います」

――テムーレン戦はタイトルマッチであると同時にバンタム級GPの一回戦という試合形式でした。神田選手からは試合前に「GPはベルトの価値を下げる」というコメントもありましたが、最終的にGPは消滅という形になりました。この状況を率直にどう思いますか。

「正直、グラジエイターが急速な拡張路線でイベントを大きくしてくれた部分があると思うんです。そのなかでGPが思うような形にはならなかっただけで、僕はそれについては特別残念だと思う気持ちはないですね。そもそも僕はGP準々決勝で負けている身なので、何か言う立場ではないと思っています」

――そしてテムーレン選手と神田選手が「腐れ縁」と表現する竹本啓哉選手がタイトルマッチとして行われます。ここも神田選手としては思うところがある一戦だと思います。

「いやぁ~これは悔しいですよ(苦笑)。そして気になります。もし竹本が柔術でテムーレンを攻略したら、僕と竹本の柔術の技術に差があるのかなと思うし。逆にテムーレンが竹本に勝ったら、日本国内のバンタム級ではかなり上位に食い込んでくると思います」

――これから神田選手がグラジエイターで戦う以上、この2人とはまた戦う機会もあるでしょうね。

「2人とも2回ずつ戦っているし、今までやったことがない選手とやりたい気持ちもある反面、この試合がどうなるのか非常に気になります」

――そして今回はTORAOの30回大会に出場することになりました。やはりこの大会には出たいという思いがあったのですか。

「僕はグラジエイターの元チャンピオンではありますけど、TORAOファミリーだと思っていますし、地元・広島でやる大会なので、地元の格闘技人気の力になりたいとも思うんです。これから修斗でやるならどうこう…という部分は置いておいても、TORAOには出なければいけないと思っていますね」

――ここ数年の戦績を見てもグラジエイターとTORAOで戦っていて、イベントとしてTORAOに対する思い入れはありますか。

「はい。地元で試合することでしか得られないものがあると思うし、僕はTORAOで戦うことにやりがいを感じています。特に広島大会には出たかったし、僕がいなかったら興行的に形にならないでしょと思っている部分もあります」

――SNSを拝見すると大会全体の宣伝やラジオ出演など、積極的に広報活動もされていますよね。

「そういうことも含めて自分の大会だと思って取り組んだ方が楽しいんですよ。もちろん東京の大会に呼んでもらうことも光栄なのですが、宣伝活動も含めてローカル大会を大きくしていくことにやりがいを感じています。だから今回はすごく楽しいです」

――対戦相手の國頭選手にはどんな印象を持っていますか。

「同じ地域で活動しているので、何度か練習をしたこともあるんですけど、ホントに強いですよ。試合も連勝していて、格闘技業界での評価以上の強敵で実力者だと思います。広島でやるなら國頭くんだと思っていたので納得の相手です」

――最近の國頭選手は組む・極めるという自分の強みをはっきり出して戦うスタイルが確立しているように見えます。

「やっぱりバックキープと極めの強さですよね。体力があって気持ちが強くてグラウンドの基本的な技術がしっかりしている選手ですよね」

――細かい技術に違いはあれど、BURSTの先生=佐々木信治選手に似ていますよね。

「はい。BURSTは部活みたいな本当にキツイ練習をするジムで、毎日すごくハードにやっているんだろうなというのが試合からも練習からも伝わってきます」

――話せる範囲でどんなゲームプランをイメージしていますか。

「先ほど言った通り、彼はグラップリングがものすごく強いので、僕が打撃でどれだけできるかなというところですね。彼にグラップリングの攻防で勝てば、それはすごいことだと思うんですけど、それが難しいことは分かっているので。距離をきちんと作ることを徹底して、組みつく展開になったらそこでも勝ちにいきますが、そこ(距離)をベースにした戦いを考えています」

――國頭選手は強みがはっきりしている分、神田選手がどんなアプローチをするかで試合展開が変わってくると思います。

「相手の形を作らせず、自分が主導権をとれるように戦います」

――これもぜひ聞きたかったのですが、今回は試合前の冨樫健一郎さんの口数が多いそうですね。

「多いですね(笑)。やっぱり冨樫さんと佐々木さんは同級生で、佐々木さんは修斗のベルトを巻いたけど、富樫さんは巻いてなくて。色々と意識する関係だと思うんですよ。一緒に練習もして仲はいいけど、ライバルというか。お互いどちらかが辞めるまで辞められねえぞと思っているだろうし。パラエストラの選手会長とBURSTの選手会長の一番弟子同士の対決、代理戦争ですからね。気合いが入ります」

――しかもそれがTORAOの30回という節目の興行、しかも広島大会のメインイベントということにストーリーがありますよね。

「そりゃ冨樫さんも口数が多くなります(笑)」

――首都圏以外でも興行を重ねて、そこでテーマがあるカードを組む。本当に意味のある大会だと思います。

「しっかり意味が出てきましたよね。悪く言うと小さくまとまっているのかもしれないけど、逆にいうと同じ場所でイベントが根付いて、そこで煮詰めてきたものを収穫するわけなので、その大会を任された仕事をきっちり果たしたいと思います」

――神田選手一個人としてはこれからどのような目標を持って戦っていきたいですか。

「グラジエイターでもう一回ベルトを取りに行くこともそうですが、モンゴル人と戦ったのが楽しかったので、キャリアも後半になってきたなかで、✖外国人や海外で試合することをやっておきたいなという気持ちがあります。それがどの団体になるのかは分かりませんが、外国人選手とワクワクする試合をしたいです」

――今後の格闘技人生の目標という意味でもテムーレン選手との2連戦は大きかったのですね。

「はい。勝つことはできなかったですけど、すごくやりがいがあったんです。MMAを通じてモンゴルの文化の一部を見ることが出来た気がして。僕は格闘技を通じて人間のリアルさや世界というものを知りたいので、これからはそういった試合をやっていきたいですね。そのためにもインパクトがあるポジションにいないといけないし、國頭くんに勝てば西日本ではトップだと思うし、国内全体でもそれなりの位置にいけると思うので、この試合は絶対に落とせないです」

■視聴方法(予定)
8月20日(日)
TORAO COLORS 午後12時10分~ Twit Casting LIVE
TORAO30 午後5時20分~ Twit Casting LIVE

■TORAO COLORS対戦カード

<48キロ契約/5分2R>
古賀愛蘭(日本)
パク・ソヨン(韓国)

<49キロ契約/5分2R>
川西茉夕(日本)
キム・ユジョン(韓国)

<アトム級/5分2R>
新谷琴美(日本)
原田よき(日本)

<アトム級/5分2R>
平田彩音(日本)
檜山美樹子(日本)

<闘裸男寝試合56キロ契約/5分2R>
新谷朋美(日本)
神田麻梨乃(日本)

<闘裸男寝試合ストロー級/5分2R>
高田暖妃(日本)
幸田來弥(日本)

■TORAO30対戦カード

<バンタム級/5分3R>
神田T800周一(日本)
國頭武(日本)

<フライ級/5分2R>
ニシダ☆ショー(日本)
打威致(日本)

<フライ級/5分2R>
わっしょい内田(日本)
蒔田伸吾(日本)

<2023年度新人王決定T2回戦フライ級/5分2R>
若宮龍斗(日本)
高宮諒(日本)

<ライト級/5分2R>
貞永大輔(日本)
嵯峨ゴーレム健史(日本)

<2023年度新人王決定T1回戦フェザー級/5分2R>
ネイン・デイネッシュ(インド)
健太エスペランサ(日本)

<2023年度新人王決定T1回戦ストロー級/5分2R>
高橋佑太(日本)
麻生Leg Lock祐弘(日本)

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ACA KAREN MMA o PANCRASE TSUNE   アキラ パンクラス 上田将竜 中島太一 中村勇太 修斗 原田よき 宮澤雄大 平岡将英 平田丈二 松岡嵩志 松本光史 沙弥子 猿飛流 鶴屋怜

『PANCRASE 329』試合結果


第11試合 メインイベント パンクラス・ライト級暫定王者決定戦 5分5R
×松本光史(M PLATIC/2位、元修斗世界王者)
○アキラ(武蔵村山さいとうクリニック/&mosh)
3R 1’25” TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
※アキラが暫定王者に

第10試合 コーメインイベント フライ級 5分3R
×上田将竜[まさたつ](G-face TEAM緒方道場/1位)
○鶴屋 怜(パラエストラ松戸/3位)
1R 2’33” TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)

第9試合 女子ストロー級(ノンタイトル戦) 5分3R
○KAREN(PRAVAJRA/王者)
×宝珠山[ほうしゅやま]桃花(赤崎道場A-SPIRIT)
判定3-0 (大藪30-27/出口30-27/梅木29-28)

第8試合 ライト級 5分3R
○雑賀[さいか]“ヤン坊”達也(DOBUITA/4位、元暫定王者)
×松岡嵩志 (パンクラスイズム横浜/5位)
1R 1’36” TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)

第7試合 バンタム級 5分3R
○井村 塁(Nexusense/3位、ネオブラッドトーナメント2020同級優勝・MVP)
×平田丈二(闇愚羅/6位)
2R 2’38” 裸絞め

第6試合 バンタム級 5分3R
○TSUNE(リバーサルジム新宿Me,We/2位)
×平岡将英(KRAZY BEE/ネオブラッドトーナメント2019同級優勝)
1R 2’49” 裸絞め

第5試合 ウェルター級 5分3R
×中村勇太(T-Rex Jiu-Jitsu Academy/5位)
○林 源平(和術慧舟會Iggy Hands Gym/ライト級8位)
判定0-3 (荒牧28-29/大藪27-29/梅木28-29)

第4試合 ストロー級 5分3R
×宮澤雄大(K-PLACE/4位)
○若林耕平(コブラ会)
判定0-3 (出口28-29/大藪27-29/梅木28-29)

第3試合 ウェルター級 5分3R
×髙橋攻誠(RIGHT THING ACADEMY/4位)
○押忍マン洸太(DESTINY JIU-JITSU)
1R 3’48” KO (左フック)

第2試合 フライ級 5分3R
×荻窪祐輔(K-PLACE)
○萩原幸太郎(パラエストラ八王子)
3R 1’25” TKO (コーナーストップ:マウントパンチ)

第1試合 女子アトム級 5分3R
○沙弥子(リバーサルジム横浜グランドスラム)
×原田よき(mma ranger gym)
1R 3’22” アームロック

プレリミナリー第2試合 フェザー級 5分3R
×工藤修久(禅道会小金井道場)
○立成洋太(パラエストラ千葉)
1R 4:30、TKO (ドクターチェック:左まぶたの負傷)

プレリミナリー第1試合 ライト級 5分3R
○水戸邉[みとべ]壮大(TRIBE TOKYO MMA)
×山﨑聖哉(BRAVE)
1R 2’22” TKO (ドクターストップ:肘打ちによる額のカット)

 9月11日に立川ステージガーデンで開催された『PANCRASE 329』の試合結果。メインイベントのライト級暫定王座決定戦はアキラが松本光史に3R TKO勝ちし王座戴冠しています。続きを読む・・・
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MMA MMAPLANET o PANCRASE Pancrase329 キック パンクラス 原田よき 沙弥子

【Pancrase329】3年ぶりのMMAで快勝。沙弥子がアメリカーナで原田よきからタップを奪う

<女子アトム級/5分3R>
沙弥子(日本)
Def.1R3分22秒 by アメリカーナ
原田よき(日本)

ガードを固めて前に出る原田に対し、最初はガードを下げていた沙弥子もガードを高く上げて迎え撃つ。打撃が交錯したあと30秒すぎ、原田が組みついた。沙弥子は右腕を差し上げ、左腕のオーバーフックで相手をケージに押し込む。ケージ際を脱しようと試みた原田を再び押し込む沙弥子。原田がケージを背にしながら左ヒジを押し付けた。沙弥子は左腕を巻き付けたまま右の拳を叩き込む。

態勢を入れ替えられた沙弥子は、ケージを背にして払い腰でテイクダウンを奪った。すぐさまサイド、さらにニーオンザベリーへ移行する沙弥子。サイドポジションでしっかりと固める沙弥子が原田の左腕を取り、アメリカーナを狙う。ケージキックで体をずらす原田だったが、沙弥子が絞り上げるとタップ。沙弥子は勝利の雄たけびを挙げた。

約3年ぶりのMMAで勝者を収めた沙弥子は、パンクラスのベルトを狙うと宣言した。


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