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【ONE FN13】マイキー・ムスメシに挑戦、ジャレッド・ブルックス「次はロッタンからベルトを奪う」

【写真】モンキーゴッドがマイキーとどのようなグラップリングを見せるのか。攻防が生まれるのか楽しみ (C)MMAPLANET

5日(日・現地時間)にタイはバンコクのルンピニースタジアムで開催されるONE FN13「Allazov vs Grigorian」のコメインでジャレッド・ブルックスが、マイキー・ムスメシの持つONEサブミッショングラップリング世界フライ級王座に挑戦する。

ブルックスといえばMMAの世界ストロー級王座に君臨しており、競技間を越えたチャンプチャンプ対決となる。過去にONEではミドル級王者のライニア・デリダーが、ノンタイトルでタイ・ルオトロと対戦し3-0で判定負けを喫しているが──ブルックスに勝機はあるのか。

MMAファイターでなく、マーシャルアーチストとしてあらゆる競技で戦えると豪語したブルックスの野望と自分への信頼感とは。


──まさかグラップリングマッチに出場するジャレッドをインタビューすることになるとは、マイキー・ムスメシ戦が発表になるまで思ってもいませんでした。

「半年間ずっとMMAの練習をしてきて、3週間前に急転直下という感じでサブミッショングラップリングの練習に切り替えた(※取材は7月25日に行われた)。でも、ずっとMMAのトレーニングをしてきたから体の調子は最高の状態を保っている。世界最高のグラップラーと戦うことに対して、体もそうだし、僕の柔術、マーシャルアーツに関しても超自信を持っているよ」

──つまり3週間前にオファーがあったわけですね。

「たった3週間前のオファーでもマイキーのような相手と戦えることは、素晴らしい機会だよ。それに歴代最高のグラップラーにとっても、僕はタフな相手になると信じている。何よりサブミッショングラップリングの世界王者と僕が戦うことは、ONEにとっても良いことだと思う。そういう貴重な試合を僕も望んできたからね」

──パウンドがあれば別でしょうが、パウンドなしでどのように戦うのか。サブミッショングラップリングでマイキーとやり合える自信の根拠はどこなのですか。

「どんなゲームにも勝機はある。だから、このチャンスに跳びついた。皆、僕はマイキーに敵わないと思っているだろう。だからこそ、自分が何者であるかを証明する絶好のチャンスだ。僕は誰も恐れない。どのマーシャルアーツの流儀で戦おうが何も怖いものはない」

──ところでグラップリングの試合にでたことは?

「柔術はあるけど、ノーギはない。でも、ずっとノーギの世界チャンピオンと練習してきた。それも体格でずっと僕より大きな相手と。もちろん、マイキー・ムスメシと同じだとは思っていないよ。でも、今回の試合ではこれまでMMAで見せてきたジャレッド・ブルックスとは違い──そんな僕の一面を見せたいと思っている」

──マイキーは柔術家として万能ファイターです。そして、彼のレッグロックはMMAファイター対して非常に危険かと思われます。MMAが本職のジャレッドにとって、リスキー過ぎませんか。

「いかなるファイトにもリスクは付きまとうよ。MMA──コンバットスポーツは骨を折り、失神し、命を落とすかもしれない戦いだ。それに足関節に関しては、僕は凄く足が小さいから、ニーラインを攻めることは簡単じゃないよ。

実はさ、ATTでタミ・ムスメシと練習していた時期があるんだ」

──えっ、そうなのですか!!

「そうマイキーのお姉さんとね。だから何だって話なんだけど、彼女とロールしていた。とにかく……だよ。この半年間、僕は試合がしたくてしょうがなかった。ずっと準備をしてきたんだ。一方でマイキーはマイキーで、彼のヒザ十字、ストレートフットロック、ヒールフックを怖がる連中ばかりで試合が成立しなかった。

僕はマイキーとの試合よりも、自分の人生の方を気にかけている。自分が如何に生きるのか。そのなかでマイキーの技が危険だから戦わないという気持ちよりも、この素晴らしいグラップラーと戦える機会を逃してならないという気持ちの方がずっと強い。ライアン・ゴードン、マルセリーニョ・ガウッシアと戦えと言われて、ノーと返答できるか? それならグラウンドワークなんて練習しなければ良いんだよ。

ジョシュア・パシオと戦ってから、試合をする機会がなかった。僕の階級の選手が、挑戦表明をしても。僕は毎月だって戦いたい。ストロー級の誰とだって戦う。試合をしないと、成長なんてできない。そして、僕と戦いたいとアピールしてきたストロー級……フライ級の選手だってそうだ。ヤツらはマイキーとの試合を断ったんだ。それで僕に挑戦したいなんて──。アイツらが僕と戦いたいといった口を塞いでやりたいよ。

だいたいデメトリウス・ジョンソンだって、マイキーとの試合を受けなかった。アドリアン・モライシュも、だ。僕は3週間前のオファーで、マイキー・ムスメシと顔を合わせる。皆に戦いを見てもらう。これは試合ではない、戦いだよ。マイキーが過去に経験していないサブミッショングラップリングマッチをやるつもりだ」

──それはどういう戦いになるのでしょうか。

「僕はマイキーより体力があって、スピードも全然上だ。そんな試合を彼は、過去に体験したことがない。だから、これまでONEで戦ってきたサブミッショングラップリングとは別種の戦いになるはずだ。マイキーは本当に素晴らしい技術を持っているけど、スローだ。Kガードからバックスイッチ、50/50──彼は80/20って呼んでいるよね。常にヒザに標準を定め、素晴らしい動きを見せてきた。でもね、僕のヒザが彼のベルトラインの外側にある場合では、そんな技術も無力だ。

それこそが僕が彼を仕留める第一歩となる。ただし、僕がこの試合でやるべきことはフィニッシュすることじゃない。まずは僕が歴史上最高のグラップラーとやりあえることを証明することだ。もちろん、やり合っていると極めるチャンスも生まれる。マイキーとのサブミッショングラップリング戦は、僕がマーシャルアーチストとしてどのような戦いにおいても優れていることを証明する戦いになる。

現時点では僕がアンダードッグだよ。なら戦って、証明するしかない。この試合で僕は勝てるかどうか分からない。でも、ジャレド・ブルックスがMMA以外のベルトを狙う姿勢を持っている意思表明と受け手ってほしい。マイキーのベルトに取り、次はロッタンからベルトを奪う」

──……。

「何を言っているだって思っただろう? いや、皆そうなんだ。でも、僕がイカれたヤツじゃないことをマイキーとの試合で分からせる。僕はMMAの世界チャンピオンで、サブミッショングラップリングでも、ムエタイでも世界チャンピオンになれる技量を持っている。

結果としてマイキーには勝てないかもしれないよ。それでもタイトル戦という真剣勝負に挑むことで、僕のグラップリング技術は格段に成長した。短期間でも、練習するだけなのとは比較にならないほど磨かれた。MMAファイターとして、非常に有益な時間を過ごせたよ。次にMMAを戦う時、この経験を経たジャレッド・ブルックスの姿を皆に披露できるだろう。

レスリング・ブルックスでなく、柔術ブルックスをね。もちろん、これからもパウンドしまくる。ただ、ずっと柔術もやってきた。今でもMMAで僕の柔術を見せて勝つことだって可能だ。これまでの試合では……MMAとして勝つために柔術でなくパウンドを選択してきただけで。だから皆はマイキーとの試合で僕をアンダードッグと予想した。でも、マイキーは怖くもなんともない、8歳からずっとやってきた僕のマーシャルアーツを見せる」

──ジャレッド、その言葉を聞くだけで楽しみになってきます。では最後に日本のファンに一言お願いします。

「日本で戦った経験がなければ僕はUFCファイターにも、ONEファイターにもなれなかった。僕はいつも……いつまでも日本の皆への感謝の気持ちを忘れない。アリガトウゴザイマス」

■放送予定
8月5日(土・日本時間)
午前9時00分~ABEMA格闘チャンネル

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【ONE FN09】ボカン・マスンヤネ戦へ、箕輪ひろば「合間を創って行けるのは、純潔MMAファイター」

【写真】MMAは回転するものなのか、回転しないものなのか。前者の優位性を示す戦いを箕輪はできるのか (C)MMAPLANET

いよいよ明日22日(土・現地時間)に迫ってきたONE Fight Night09、タイはバンコクのルンピニー・スタジアムで開催される同大会で、箕輪ひろばがボカン・マスンヤネと対戦する。

昨年7月に戦うはずが、マスンヤネがハイドレーションをパスせず、キャッチ戦を固辞した箕輪の当時の心境とは。また、ボカンのようなレスリング力の高さを全面に押し出しMMAを戦うファイターに対し、打倒極を回転させる力、それぞれの合間の攻撃を強化してきたという箕輪。昨年1月のジャレッド・ブルックス戦から、どのようにMMAファイターとして強化してきたのかを尋ねた。


──去年の7月にボカンがハイドレーションをクリアできず、試合が流れた。それから9カ月を経てのボカン戦。結果、1年3カ月振りの実戦となります。

「正直なところ、ボカン選手とのオファーはあれからも何度かありました。ただ、そのオファーが1カ月前とかばかりで。前回2カ月前のオファーで計量をクリアできなかった選手が、体重を落とせるとは思えないので断ったのと、自分の方の都合でタイミングが合わなくて合意しなかったことがありました。今回は両者のタイミングがあって、戦うことになったので満を持して戦うという感じです」

──この間、対戦相手候補はボカンだけだったのでしょうか。他の相手なら1カ月でも、体重を創って試合ができたかと思います。

「ボカン選手以外のオファーがなかったし、他と戦わせほしいということを言ったこともないです。ボカン選手は戦わなくて良いなら、戦わないで不戦勝にしてほしかったです。でも、そういうわけにはいかないんだろうから、戦います。ずっとボカン選手とのオファーだったので、ONEがボカン選手と組みたいのは分かっていました」

──相手が体重オーバーした場合、再び試合が決まっても「落とさないかも」という本来は持つことではない考えがあって、「もし」と、考えてもしょうがないことを考えてしまうことはなかったですか。

ボカン、体重123.25ポンド&ハイドレーション 1.0070でクリア。箕輪も124.75& 1.0078でパスしている

「今回は正直大丈夫です。前回、受けないということを決めた時のメンタルの方がきつかった。次、オーバーしたらそれこそ不戦勝で勝ちだと思います」

──ハム・ソヒ✖平田樹と同様に、計量をクリアしなかった相手とのキャッチウェイト戦を拒否したことで「逃げた」という声も挙がります。

「実際にそういう声がありました。『何、逃げてんだ。お前』みたいな。僕らからすると別に逃げているわけじゃないのに。計量オーバーをした相手との試合を拒否したら『お前はファイターじゃない』というDMが海外から送られてきて。ただ、日本の人は『正しい』と言ってくれる人の方が多かったです」

──わざわざDMで!!

「ホント、『格闘技って何?』っていう気持ちにはなりました。僕自身、やりたいかやりたくないかと言えばやりたかったです。ただ2キロ・オーバーのボカン選手を相手に勝てる減量、創り方はしていなかったです。だからキャンセルという選択をせざるを得なかったので。そういう自分の不甲斐なさも含め、やるせなかったです」

──街で2キロ重い相手に喧嘩を売られたわけじゃないですからね。

「だってルールがあるわけじゃないですか。ルールを破ったら、イエローとか罰金があるのに計量オーバーだけ、キャッチウェイト云々とか……ちょっとソレ違うんじゃないかなって気がします。

と同時に、彼が計量をパスしないということを考えることができなかった。そこが悪かったという気持ちもありました。格闘家である以上、減量のきつさは分かります。こういうことがあるんだなって、一つの経験になったと考えるようにしています」

──今、ONEは生みの苦しみというか計量を1日にすることで、通常体重に近い体重で戦う選手を増やしているように感じます。と同時に、このリカバリーなしでハイドレーションを採り入れるのであればスーパー階級を創って、もう少し体重差を小刻みにした方が不公平感はないかと感じます。

「それもありますよね。僕はハイドレーションに不安はないですけどね。体重調整をするだけで、ドライアウトもしないですし。普段から4Lぐらい水を飲むので、それがウォーターローディングになっているならそれで良いですしね」

──体重差がここまで気になるのは、ボカンが強いからなんですよね。

「ボカン選手は間違いなく、強い選手です。取材をしてもらっているので、『僕が勝つ』としかいうしかないんですけど……」

──アハハハ。

「身体能力も高く、グレコローマン上がりのテイクダウン能力は面倒くさいなと思います」

──いつもこの会話になるのですが、打倒極の回転で補えることになるのか。このところ、MMAは回転しない試合が増えている。では回転を武器にしている選手は、どうすれば良いのかと。

「打倒極に勝つ手段に、一点突破型があって。逆に一点突破型に勝つのが、打倒極。打倒極が回せないのは、力不足。だから、この打倒力の回転数をパワーアップしないといけない。それをジャレッド・ブルックス戦で痛感しました」

──それって一つ一つの局面での力を全てアップさせないといけないということですよね。上手く回転させるには。途轍もない作業だと思うのですが。

「打倒極と3つで考えるから極論になってしまうので、あの間ですよね。その合間を創って行けるのは、バックボーンのない人間……純潔のMMAファイターだと思っています。そこがあるからMMAは面白い」

──バックボーンがある選手は合間を埋めることはできない?

「バックボーンがあるが故に偏り過ぎちゃうと思っています」

──ではブルックス戦から、合間を埋めるという点で自身の力がついてきたのはどの部分ですか。

「全体的に上げてきたのですが、ブルックス選手との試合で負けたから上げたというのは……一言で言えばグラップリングです。動きのあるグラップリング、動きのないグラップリング。どちらも自分のフィールドにする。言葉にするとニュアンスは難しいんですけど。動き続けるのが凄い、動かさないのが強いという観点しかなかったところで、色々な観点を持ってどういう状況で自分がコントロールしているのか。そこにパウンドが入ってきたり、柔術的な動きがある。そういうことを研究してきました。

起き上らせないように戦う相手に対して、起き上るのはただの反発でしかなくて効率的ではない。起き上る以外の攻撃でコントロールして、トップをとるのかとか」

──そこはどこの練習で積み上げてきたのですか。

「トライHスタジオ、それとトライフォースは赤坂だけでなく、本部でグラップラーさんたちと練習させてもらうようになりました」

──トライHは監獄グルグルですか。

「僕からすると牢獄グルグルです」

──罪人になってしまったと(笑)。

「ずっと拘束されています(笑)。トライHでMMAグラップリング、トライフォース本部では純粋な寝技です。下になることを厭わない選手達と寝技をやることで、凄く刺激になっています。僕があの技をMMAで使えるということではなくて、視野が広がって、経験を積むことができます。強くなっているだけでなく、新しいモノを色々と吸収できて楽しいです。

もともとマルセリーニョ・ガウッシアが好きで、Xガードを見ていたりしていました。それとウチのジム、柔術部門はトライフォースになったんですよ。吉永(力)先生がハーフガードが凄く得意でXガードとかも教えてもらっています。動画を視て、そこをダイレクトに質問したり、グラップリングそのものに触れる機会が増えました」

──本当に視野が広がっていそうですね。

「格闘技って早期決着が格好良いという見方があるのは否定しないです。でも3R、5Rとあるなら、いっぱいいっぱい使って勝つのも問題がないと思っています。だから、どういう風に試合を組み立てているのかを他の人の試合でも、見るのが好きです」

──それだけスタミナがないとできない戦いですね。

「そこはもう……どぎつい練習をさせてもらっているので(笑)」

──では改めてストロー級で頂点に立つという目標を達成するうえで、ボカン戦の意味合いを教えてください。

「間違いなく強敵だとは思いますが、出せる力を出せば勝てる相手だと思っています。ボカン選手に勝って、ブルックス選手にリベンジを果たそうかなっていう。ブルックス選手への通行手形になってもらおうかなって思っています」

──ONEのストロー級も新陳代謝が見られ、パンクラス王者の山北渓人選手がアレックス・シウバに勝利して初陣を飾りました。彼自身、外国人選手と戦っていきたいという希望をもっているなかで、日本勢対決があるならパンクラスの王者が一番日本で強いということを証明したいと言っています。

「そうやって言いたいなら、僕に勝ってから言ってくれということ。いつか戦いたいと言われているので僕も知っているので、僕がタイトルを取った後に山北君が挑戦者になるのが一番良い形ではないかと思います」

■放送予定
4月22日(土・日本時間)
午前9時00分~ABEMA格闘チャンネル

■ ONE FN09対戦カード

<ONEキックボクシング世界フライ級選手権試合/3分5R>
[王者] スーパーレック・ギアットムーガーオ(タイ)
[挑戦者] ジョナサン・ハガティー(英国)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
ハリル・アミール(トルコ)
モーリス・アベビ(スイス)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
ボカン・マスンヤネ(南アフリカ)
箕輪ひろば(日本)

<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
セーマーペッチ・フェアテックス(タイ)
フィリッピ・ロボ(ブラジル)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
デニス・ザンボアンガ(フィリピン)
ジュリー・メザバルバ(ブラジル)

<ウェルター級(※83.9キロ)/5分3R>
ヴァウミール・ダ・シウバ(ブラジル)
イシ・フェティケフ(豪州)

<女子ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
モン・ボー(中国)
ダヤニ・カルドゾ(ブラジル)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
デニス・ピューリック(ボスニアヘルツェゴビナ)
ジェイコブ・スミス(英国)

<ムエタイ149.5ポンド契約/3分3R>
ハン・ツーハオ(中国)
エイサー・テン・パウ(米国)

<149.75ポンド契約/5分3R>
ジャンロ・マーク・サンジャオ(フィリピン)
マティアス・ファリネリ(アルゼンチン)

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【ONE FN06】マイキー、世界戦と無差別級について語る。「今は階級に専念。いつかクレイジーな挑戦を」

【写真】微笑みの国バージョンのマイキー・ムスメシです(C)MMAPLANET

14日(土・現地時間)、バンコクのインパクト・アリーナで開催されるONE Fight Night06で、ONEサブミッショングラップリング世界フライ級王者マキシー・ムスメシがガントゥルム・バヤンドォーレンの挑戦を受ける。

マイキーは昨年のサンボ世界選手権58キロ級優勝のサヤン・ヘルテックが挑戦予定だったが負傷欠場となり、バヤンドォーレンと戦うことになった。

コンバットサンボの世界王者が、マイキーに太刀打ちできるのか。そんな見方があったが、マイキーはこの挑戦者の変更を歓迎していた。よりタフ、よりコンペティティブになるという意味で。


──マイキー、いつもインタビューを受けてもらってありがとうございます。今の調子はいかがですか。

「最高だよ。今、トレーニングから戻ってきたばかりなんだ。僕の方こそ、インタビュー時間をずらしてもらって助かったよ。バンコクに就いて、すぐに練習したいと思っていたから空港から直接練習してきたんだ。だけど飛行機の予定自体が変わってしまっていたから、予定された時間にインタビューを受けることができなかったんだよ」

──ラスベガスから、今日バンコクに入ったということですか。

「違う、違う。シンガポールからバンコクに来たんだ。シンガポールに1週間いて、時差を調整していたから。シンガポールとバンコクの時差はたった1時間だからね」

──今回、ガントゥルム・バヤンドォーレンの挑戦を受けることになりました。もともとは、スポーツサンボの世界王者と戦う予定でしたが、負傷欠場になりコンバットサンボの世界王者がチャレンジャーになった形です。

「僕としては対戦相手が代わったことで、よりチャレンジングになったと思っている。彼は柔術をやっているから。茶帯の柔術家で、MMAのようなコンバットサンボを戦っている。より柔術ベースなんだ。サンビストとの試合は、彼らに柔術の経験がないことが大きな問題になっている。いくら世界チャンピオンで、サンボの技を使いこなせても柔術を知らない。

スポーツサンボの選手って、すぐに背中を見せる。だから、今回バヤンドォーレンと戦うことは、サンボ界から最高の相手が出てきたと思っているんだ」

──確かにトップ・サンビストがONEの組み技ルールで戦っても、柔術に対応できていないので柔術家が有利なことは明白になっています。実際、マイキーがサンボの世界王者と戦うことに関しても、もう柔術家のデモンストレーションのような試合には食傷気味でした。

「サンボと柔術は違うからね。でも今回の対戦相手は柔術の経験があって、ハイレベルなサンビストだから楽しみなんだよ」

──とはいえ世界のトップクラスのマイキーに対して、紫帯の柔術という見方もできます。

「茶帯だよ。茶帯(笑)」

──あっ、申し訳ありませんでした。

「柔術を分かっていることが大切なんだ。バックを取っても、チョークの防御方法を知っていることが。スポーツサンボだけの人はチョークがないからディフェンスできない。だから、いつもワンサイドの試合になってきた。今回の試合は、そういう過去の柔術家✖サンビストよりもコンペティティブになると期待しているんだ。サンボと柔術の技術が分かっている相手だから」

──加えて打撃有りで戦っている選手は、グラップリングマッチではナーバスにならず平常心で戦えているように見えることも多いです。技術レベルは別にしても、彼らのグラップリングに臨む時のメンタルをどのように考えていますか。

「パンチでダメージを受けたことがある選手は、そういう痛みのないグラップリングは戦いやすいだろうね。MMAファイターのメンタルは、幅広いという部分で強い。彼らはより肉体にダメージを受ける戦いを経験しているから。そういう意味でも、今回の試合はタフになるんじゃないかと思っているんだ。

そんな試合で僕がやるべきことは、完璧なポジショニングを取ってフィニッシュすること。今言ったようにMMAを経験して、タフなメンタルの持ち主をしっかりと仕留めたいんだ。僕は今でも一つのポジションにステイすることがある。どうしてもそこに拘ってしまうんだけど、そうでないもっと視野の広い試合をしたい。

今回のキャンプでは、オープンマインドで色々なポジションにスイッチすることを心掛けてきたんだ。そこからサブミッションを仕掛けていく。一つのことに固執しないよ。最初にとったポジションをずっと維持するんじゃなくて、もっと多角的に攻める」

──勝敗の行方に対し、どちらかに期待するなどということはメディアとして書けないですけど、マイキーにはファブリシオ・アンドレイやコール・アバテ、ベイビーシャークらと肌を合わせてほしいと思っています。

「う~ん、彼らは僕より階級が上なんだよね。彼らはバンタム級で、僕はフライ級だから。ただし、今名前が挙がった選手たちのようにどんどん手強いグラップラーが出現しているよ。そういう選手達の存在が、僕にもっと練習して成長しないといけないというモチベーションを与えてくれるんだ。彼らは僕より若くて、ポテンシャルがある。それだけ成長が早いということだからね。だから、僕もハードに練習できるんだ」

──ところでムエタイ、キック、MMA、ミックスルールとサブミッショングラップリングが見られるONEのケージで、これら打撃のあるスタイルでは提供できないファンが喜ぶ試合が、グラップリングでは可能だと思っています。

「……」

──それは無差別級です。2020年のヨーロピアン・オープン……。

「イエス、イエス。僕がモハメド・アリーと戦った時だね(笑)」

──ヘビー級のアリーに対して、マイキーが50/50からスイープを決めて、同点に追いついた(結果はP2-2、A1-2で敗れた)時の盛り上がり、小よく大を制す。この醍醐味が見られるのは、グラップリングだけです。そうADCC2005の……。

「マルセリーニョ・ガウッシアとリコ・ロドリゲスだ(笑)。将来的にいつか、そういう戦いもしてみたいよ。でも今は自分の階級で戦っていきたい。やっぱりオープンウェイトは体へのダメージが大きいから。アリーとの試合後も、1日ちゃんと歩けなかった(笑)。僕は心身ともに健康でいたいから。今はフライ級で戦っていたいけど、あのクレイジーさもやっぱり経験したいんだよね(笑)」

──チャトリCEOに無差別級で戦う時のファイトマネーの保障をしてもらえるよう皆で掛け合いましょう。ONEのセールスポイントになるはずです(笑)。

「アハハハ。興味深いよ、小さな選手が、大きな選手に勝つことは。それは柔術の素晴らしさを分かってもらえる一つの手段であることは間違いない。凄くビューティフルなことだよね。でも、危険がともなうことは覚えておいてほしい。それでも、いつかまたそういう試合にチャレンジしたい」

──楽しみに待っています。それでは、ぜひともムエタイ王国のファンにグラップリングでショックを与えてください(笑)。

「柔術を知らない人に、柔術の良さを分かってもらう。プレッシャーが掛かるけど、このプレッシャーがあるから強くなれる。それとバンコクのファンの前で戦うことも凄く楽しみだけど、僕としてはやっぱり日本で戦いたいんだ。チャトリにも『日本で戦わせて欲しい』と伝えているんだ。きっと今年中にONEは日本大会を開くから、絶対にそこで戦いたい。そしていつの日か、道着トーナメントを日本で戦ってみたいと思っているよ」

■放送予定
1月14日(土・日本時間)
午前10時00分~ ABEMA格闘チャンネル

■ ONE FN06対戦カード

<ムエタイ女子ストロー級/3分3R>
スーパーガール・ジャルーンサックムエタイ(タイ)
エカテリーナ・ヴァンダリエヴァ(ベラルーシ)

<150ポンド契約/5分3R>
キム・ジェウン(韓国)
佐藤将光(日本)

<ONEキックボクシング世界フェザー級選手権試合/3分5R>
[王者]スーパーボン・シンハマウィーン(タイ)
[挑戦者] チンギス・アラゾフ(アゼルバイジャン)

<ONEキックボクシング世界フライ級王座決定戦/3分5R>
スーパーレック・ギアットムーガーオ(タイ)
ダニエル・プエルタス(スペイン)

<ONEサブミッショングラップリング世界フライ級(※61.2キロ)選手権試合/12分1R>
[王者] マイキー・ムスメシ(米国)
[挑戦者] ガントゥルム・バヤンドォーレン(モンゴル)

<フリースタイル女子アトム級(※52.2キロ)/3分4R>
スタンプ・フェアテックス(タイ)
アニッサ・メクセン(フランス)

<215ポンド契約/5分3R>
オンラ・ンサン(ミャンマー)
ジルベウト・ガルバォン(ブラジル)

<キック・フライ級/3分3R>
ロッタン・シットムアンノン(タイ)
ジドゥオ・イブ(中国)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
ゲイリー・トノン(米国)
ジョニー・ヌネス(米国)

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ABEMA EXFIGHT03 MMA WJJC2021 ジョアオ・ペドロ ブラジリアン柔術 マルセリーニョ・ガウッシア 嶋田裕太

【WJJC2021】レポート受けの強さを見せて、嶋田裕太がアドバン勝利で初戦突破

【写真】柔術はコンバットスポーツで例を見ない防御力が評価される競技。アドバン勝利で勝てる能力が欠かせない(C)NARITA SATOSHI

8日(水・現地時間)から12日(日・同)まで、カリフォルニア州はアナハイムのアナハイム・コンベンションセンターにて、IBJJF主催の世界ブラジリアン柔術選手権が行われた。
Text Isamu Horiuchi

2年半ぶりに開催された、道着着用柔術の世界最高峰の大舞台。レポート第3弾はNYのMGからライトフェザー級に挑んだ嶋田裕太の初戦の模様をレポートしたい。

LA入りしていた師マルセリーニョ・ガウッシアが体調不良で会場を訪れることが難しいという状況から一転、体調回復した師のバックアップを得て嶋田は初戦に臨んだ。


<ライトフェザー級2回戦/10分1R>
嶋田裕太(日本)
0-0 アドバンテージ1-0
ジョアオ・ペドロ(ブラジル)

NYのマルセリーニョ道場で練習を積んできた嶋田の初戦の相手は、本人も事前に「メッチャ強い」と警戒していたジョアオ・ペドロ。これまでは一階級上で戦い、19年のヨーロピアンでも3位入賞を果たしている強豪だ。

試合開始後、ペドロはすぐに近づいて引き込もうとするが、嶋田に伸ばした手を払われて失敗。ペドロは再び引き込み狙い。今回は、嶋田は同時に腰を落としてからペドロのクローズドガードの中へ。これで上を選択した形になり、嶋田がアドバンテージを先行した。

ペドロは嶋田の両手首を掴んでガードを開くと、両側でスパイダーに。そこから素早く三角を狙うが、嶋田は背筋を伸ばして対処。再びペドロは長い手足でスパイダーの形を作ろうとするが、嶋田はヒジと肩を使って上腕に足を当てさせない。時折り嶋田はペドロのグリップを切ろうとするが、ペドロはそこは許さず、また三角を狙う。

やがてペドロは嶋田の右足にデラヒーバで絡んでの崩しへ。が、嶋田が体勢を戻すとクローズドガードを取った。ここからペドロは襟を取り、再びガードを開いて前に嶋田を崩すが、嶋田はバランスを保つ。ここまで4分。強烈なペドロの崩しに対し、嶋田はやや守勢に回りながらも、上半身の動きで足の絡みを巧みに切り、また機敏なフットワークを用いて確実に対処している。

その後もペドロは嶋田を前に崩してからのシットアップや、スパイダーからの仕掛けを狙う。が、嶋田もバランスを保ちつつ逆にグリップを切ってプレッシャーをかけにゆく。両者譲らない攻防が続き、試合終了まで行けば嶋田は最初に得たアドバンテージを守り切っての勝利となる。

残り2分。ペドロは素早く小手絞りを仕掛けるが、嶋田もすぐに抜く。レフェリーを見るペドロだが、アドバンテージは与えられない。嶋田はヒジと肩を使ってスパイダーを作らせずにプレッシャーをかけてペドロを押してゆき、両者の体は場外に出た。

中央からのスタンド再開後、再び引き込んだペドロは一度立ってから勢いをつけての引き込みスイープ狙いや、片襟を引いての仕掛けを見せるが、嶋田のバランスは崩れない。

いよいよ残り時間が少なくなり、立ち上がったペドロは嶋田の奥襟を掴んで足を飛ばしてのテイクダウン狙い。嶋田は腰を引いて堪える。最後、ペドロは再び立ち上がってからの引き込み返しを狙うがこれも通じず、試合終了に。

ペドロの下攻めを上から受けて立った嶋田が、その仕掛けをことごとく凌いで初戦を突破した。確かに攻勢より守勢に回る場面が多かったのは事実だが、ガードを取る側が有利なことが圧倒的に多い軽量級最高峰の舞台にて、相手の下からの仕掛けの全てに対応、ポイントもアドバンテージも失わなかったのは見事だ。

世界レベルの実力を改めて証明した嶋田は、さらなる大物にして優勝候補筆頭ジエゴ・オリヴェイラが待ち受ける準々決勝に駒を進めた。

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MMA WJJC2021   ブラジリアン柔術 マルセリーニョ・ガウッシア 嶋田裕太

【WJJC2021】ムンジアルへ、嶋田裕太─02─「マルセリーニョの前で、教えてもらったことを実践」

【写真】このパッチも嶋田の人間性を表している。群れがあるのが社会だが、群れない繋がりも存在している(C)YUTA SHIMADA

9日(木・現地時間)から12日(日・同)まで、カリフォルニア州はアナハイムのアナハイム・コンベンションセンターで開催中のIBJJF主催の世界ブラジリアン柔術選手権の黒帯ライトフェザー級に出場する嶋田裕太インタビュー後編。

切磋琢磨する練習仲間がいなくなったMGで、嶋田が強くなり続けていると実感できるのは全てマルセリーニョ・ガウッシアの存在だった。マルセリーニョ・メソッドをもってムンジアウに挑む嶋田が自らの階級を第3者的に観察、そして自身の立ち位置を語った。

<嶋田裕太インタビューPart.01はコチラから>


──ムンジアル直前、NYを離れた昨年4月、NYに戻った今年の9月、そして今。嶋田選手自身の技量は、どのような力関係でしょうか。

「全然、今の方が強いです。2020年の4月より、今の方が全然強いです。試合をした感じ、問題はなかったです。コンペクラスの強い選手がいなくなったので、体格と実力の近い選手と切磋琢磨できる機会は減ってしまったのですが、試合に出てみた感じで自分が思っていた以上に動けました。

2試合目で負けたのですが、マルセリーニョに凄く褒められました。マルセリーニョって戦い方がシンプルじゃないですか?  引き込んだらスイープして、パスしてバック取って絞めるというような。王道の横綱相撲で戦うのですが、実は凄い戦略家なんです。

2年前にソレを教わってMGに合流してからは、そう戦うように心掛けています。その戦略という部分でミスらしいミスはなくて褒められました。マルセリーニョが重要視しているのは、平常心で戦うこと。言ってみれば、それだけなんです。でも、平常心で戦うために必要なことが色々とあります。それをほぼ守ることができていました。

ただ残り1分になった時点で、ポイント0-0でアドバンもなかった。レフェリー判定になると負けるなっていう感じで、アタックするしかないというマインドになった時に、リスクを背負って攻めないといけないのですが、そこで隙ができてアドバンテージを与えてしまいました。残り1分になってからも、無暗に感情的になって攻めたわけではなくて、自分なりに状況を理解してアグレッシブになったので──自分が招いた結果ではありますが、思った以上に褒められました」

──嶋田選手は同じ技を食らう時が過去にありました。あれはムキになって、同じ仕掛けをして同じカウンターを受けるということだったのでしょうか。

「この間も同じ技を何度か食らっています(笑)。でも試合中にムキになるわけでなく、気付いてないことが多いです。試合中に気付けることもあるのですが、同じ技が来ているけど気付かないこともある。だから対処できる時と、できない時があるんだと思います」

──ではムンジアルではマルセリーニョが見て気付いてくれることも十分にあるのでは?

「今回、初めて見てもらえます。ムンジアルに来るみたいで」

──チームメイトなしで、戦ったこともあったことを振り返ると百人力ですね。

「マルセリーニョの前で、教えてもらったことを実践しようと思っていることも本人には伝えています。口にしたことと違うことはできないです。目の前で、しっかりと有言実行しマルセリーニョの教えを守って戦いたいです。それができれば、誰と戦ってもチャンスがあると思っているので」

──そういうなかでトーナメント枠も発表されています。見慣れない名前が増えた。そう感じました。

「ミヤオが2人ともいないですからね(笑)。それでも最初の相手、ATOSのジョアオ・ペドロはメッチャ強いですよ。フェザー級で戦ってきた人で、パンやムンジを取ってはいないですけど、優勝者と良い試合ができる選手です。組み合わせ次第では表彰台レベルの選手なので、いきなり山です。凄くアグレッシブな選手で、どう戦うのかで自分の幅が試されるなと思います」

──目指すところは一番で、山がいきなりあると。

「僕も年を取ったからか、何度も挑戦しているからか──自分の立ち位置は分かっています。優勝すると口で言っても、現実味はない。でも、誰と戦っても勝つチャンスはある。それを1試合ずつ繰り返して、上手くやることができれば結果として優勝になる。でも茶帯の時のように『絶対優勝します』とか口にする勢いはないです」

──第3者としてみれば、優勝候補は誰になりますか。

「シセロ・コスタのジエゴ・パト(オリヴェイラ)、アリアンシから抜けたイザッキ・バイエンスがいるドリーム・アート所属のメイラン・マキニ・アウベスですかね。アウベスはかなり攻撃的な選手です」

──どちらも後半の山で準決勝までに当たる可能性があります。

「確かに反対の山って、メチャクチャ落ちますね」

──それででも誰とやっても勝つチャンスはある、と。

「ハイ。そうです。僕も毎年、取材してもらって──いつも自信満々なことを言っていても、前回の2019年とか1回戦負けでした。でも、試合を視てもらった人にはこれからも期待してもらえるような動きを……柔術を見せたいです。自分では見せられると思っています。時差もありますが、僕の試合を見てもらえると嬉しいです」

■視聴方法(予定)
12月9日(金・日本時間)~13日(月・同)
午前2時30分~Flo Grappling

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【WJJC2021】NYに戻って3カ月、嶋田裕太─01─「ユータは強くなる」マルセリーニョとの絆

【写真】NYで結ばれた師弟関係(C)YUTA SHIMADA

9日(木・現地時間)から12日(日・同)まで、カリフォルニア州はアナハイムのアナハイム・コンベンションセンターにて、IBJJF主催の世界ブラジリアン柔術選手権が行われる。

2年振りの開催されるムンジアルに黒帯ライトフェザー級にNYに戻って3カ月が過ぎた嶋田裕太が出場する。2019年に5年の予定でNYに移り住んだ嶋田だが、コロナパンデミックという運命のいたずらに左右され昨年4月に帰国。1年5カ月ぶりにNY、MGでの生活を再開させた彼に、盟友ジアニ・グリッポの不在という現実が待ち構えていた。

それでもMGでの稽古に励む嶋田が、身も心もMGの一員となった背景には、マルセリーニョ・ガウッシアの言葉と人間性に触れたという事実が存在していた。


──NYに戻って3カ月、ムンジアルが今週末に迫ってきました。9月の渡米以降、充実した日々を送ることができていますか。

「1日、3クラス、4クラスに出てタイトに練習してきました。3週間前に1年9カ月ぶりに試合に出て、体重もそのままキープできています。ライトフェザー級まで体重を落としたのが2019年のムンジアル以来だったんですよ。日本にいる間は特に大きくなっていたのですが、2カ月ほどでライトフェザー級の体重を創れました。

体重が大丈夫ということで、練習に集中して取り組めているので、体調的にも精神的にも充実している感じです」

──NYにいることが、自分の人生なんだということでしょうか。

「う~ん、思っていた通りで──自分に一番足りなかったのは練習量なんですよね。これは2年前に来た時も感じていたのですが、日本でも自分のなかではやれるだけやって、体力的にも限界に近いことをやっていたとしても、NYに来て指導をしないで自分のための練習をしていると、練習量は倍ぐらい増えます。結果、自分の成長を凄く感じることできました。

今回もNYに来て3カ月だったのですが、週に5日、土曜日は2週間に1度の練習で20クラスぐらいは出ているので練習量の違いは明白です。いわゆるコンペティション的な練習はパンデミックを経て、減っています。そういう意味では2年前よりも強度は落ちて、ボコられる時間が減ったので、練習量を確保できるようになったんです。そこは前回との一番の違いです」

──強度が弱くなったことは、良いように捉えて良いのでしょうか。

「う~ん、まずジアニ・グリッポが今はいません」

──嶋田選手の一番の練習仲間だったじゃないですか!!

「ジアニは今もニュージャージーに住んでいるのですが、自分自身の練習コミュニティを創ったんです。僕もジアニに誘ってもらって2度ほど、練習に参加したこともあります」

──2度だけというのは?

「それは来た当初だったのですが、ミヤオ兄弟が2人揃っていたり、凄くレベルは高いです。ジアニはスタイル的にもマルセリーニョより、ああいうスタイルの方が良いのでしょうね。正直、ジアニがMGの練習に出ていないのは大きな誤算でした。まぁジアニは僕にも練習に誘ってくれるのですが、マルセリーニョとジアニの仲が微妙で……。それで僕はマルセリーニョと練習することを選択したんです」

──難しい判断ですね。

「2003年にアリアンシがBRASAと分裂した時、マルセリーニョだけがファービオ・グージェウの下に残ったじゃないですか」

──ハイ。ヴィエイラ兄弟、コンプリード、ジャカレ、テレレ、ガルヴァォン、テレス、主だった選手は皆アリアンシを抜け、残ったのはマルセリーニョとタルシス・フンフェリーだけだったと記憶しています。

「ただタルシスは、昼はBRASAで練習していたらしくて、本当の意味でファービオから離れなかったのはマルセリーニョだけだったんです。その時の話を今回してくれて。夜になるまで練習仲間がいなかったそうなんです。『そういう状況でもチャンピオンになれたし、ユータはこのアカデミーだけで練習していても十分に強くなれる』と言ってくれたんです」

──それは……ホロリと来ますね。

「僕も感動しました。マルセリーニョが、アカデミーの生徒に厳しいのって今に始まったことじゃないんです。先生を大切にして、アカデミーに忠誠心を持つ。それがマルセリーニョの原点だったんだなって、改めて理解できたというか……分かったような気がしました。その時にマルセリーニョが話してくれたなかで、『トーナメント前にキャンプに行く人間の気が知れない』という言葉も凄く心に刺さったんです」

──それはつまりムンジアル前などのアリアンシのキャンプですね。

「ハイ。マルセリーニョも1度参加したらしくて、それを『二度とやらない』と凄く後悔しているんです。その理由はトーナメント直前に優勝を狙う選手が、ガンガンとぶつかり合うのは良くないという現役としての考えもあるのですが、何よりも大きな理由があったんです」

──それは?

「マルセリーニョも既にNYにアカデミーを開いていて、自分が指導しているアカデミーの教え子も試合に出るのに、彼らを放っておいて自分のためにキャンプするのはおかしいっていうことで。生徒をおきざりにして、普段と違うメンバーと練習するなんて許されることじゃないと……」

──バシバシ、突き刺さりますね。話してくれているのがマルセリーニョなら。

「ハイ……そうなんです。試合が終わってからも、すぐにアカデミーに戻って練習しないといけないとも言っていました。それは試合で犯したエラーを確認するためではなくて、自分の練習相手になってくれた人たちの練習相手になるために、練習に戻らないといけないんだって」

──いやぁ、それこそアカデミーの姿なのでしょうね。

「そういう話をマルセリーニョと10月に入る前後にして、そこからはもうMGでしか練習してないです。もともとマルセリーニョと練習したいからNYまで来て、ジアニとの練習を選択することはないですよね(笑)」

──身も心もMGの一員ですね。今回、嶋田選手はアリアンシのメンバーで、アリアンシ・インターナショナルではないですね。

「トーナメントではアリアンシ系の選手は2名まではアリアンシ所属になり、そこに入らない選手はアリアンシ・インターナショナルになります。判断はファービオなんでしょうけど、今回はライトフェザー級には僕ともう1人だけのエントリーなので自動的にアリアンシになっただけだと思います(笑)」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
12月9日(金・日本時間)~13日(月・同)
午前2時30分~Flo Grappling

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