カテゴリー
Gladiator Gladiator022 MMA MMAPLANET o Progress Road to UFC UFC YouTube ジェイソン・マルガリョ ジャダンバ・ナラントンガラグ スティーブン・ギレスピ ダギースレン・チャグナードルジ チャンネル テムーレン・アルギルマー トゥルバヤル・フレルバートル ハンセン玲雄 パン・ジェヒョク フェルナンド 世羅智茂 中村倫也 八木敬志 天草ストロンガー四郎 森戸新士 江木伸成 江田こうすけ塾長 河名マスト 溝口司 竹本啓哉 阿部光太

【Gladiator022】モンゴル最強フェザー級遊牧戦士、ダギースレン「自分の長所を全て出せるよう」

【写真】その素顔は純朴そのもの。同時に来日するテムーレンの方が、よほど都会的で洗練されている──とのこと (C)MMAPLANET

11日(日)、大阪府豊中市の176boxで開催されるGLADIATOR022でフェザー級王座決定トーナメントが始まり、ダギースレン・チャグナードルジがチハヤフル・ズッキーニョスと対戦する。

頑強な肉体を誇るモンゴル人ファイターだが、現地ではウランバートルや都市部で育って選手と比較して、幼少期から馬に乗り家畜と生活する遊牧民出身選手の肉体と精神の強さは特別視されている。

ダギースレンはまさに遊牧民出身で生まれ故郷のザフハン県オトゴン村は幹線道路も走っていない山間の村だ。モンゴル相撲は当然だが、正式に初めて学んだ格闘技はテコンドーというダギースレン。一見、ファイターとしてニャムジャルガル、テムーレンと比較すると洗練されていないようにも映るが、映像では計り知れない強さを秘めている──そんな空気を纏っているMGL-1FCフェザー級王者、モンゴル最強のファザー級戦士だ。


――まず日本から試合のオファーがあった時、どのような気持ちでしたか。

1月28日にMGL-1 FC19でトゥルバヤル・フレルバートルを2分55秒で下しフェザー級王者に

「参戦が決った時は非常に嬉しく思いました。

今はトーナメントに向けて、練習を頑張っています」

──Road to UFC準決勝大会へのオファーもあったという話を聞きました。それでもグラジエイターで戦うことを選んだのは?

「確かにオファーはありました。ただしワンマッチで、勝ったとしてもUFCと契約できるかどうかも分からない内容でした。それならグラジエイターで試合をする方を選びました。6月と10月、短期間で試合ができます。それは嬉しいことですし、厳しい練習を続けるモチベーションにもなります。今回は4人のトーナメントで、反対側の山の選手のことを調べることができるのも良い点ですね。

既に決勝で戦う可能性のある選手の試合もチェックしています。とはいえ2度勝てばチャンピオンになれる状況ですが、目の前にある試合に集中しています。対戦相手のチハヤフル選手はとても良い選手です。彼のことを研究しながら、先生と戦略を練っています。とにかく自分の長所を全て出せるよう戦いたいです」

──ズッキーニョス選手のどのような点が良い選手だと思う要因ですか。

「組み技が強い選手で、サウスポーなのが特徴ですね。彼のスタイルに合わせて、戦略を練っています」

──師匠のトンガーことジャダンバ・ナラントンガラグは日本でキャリアを積んだ選手でもあります。そして練習仲間のナムジャルガルも3月に試合をしたばかりです。両者から何かアドバイスはありましたか。

5月中旬には現地を訪れた中村倫也ともレスリングスパーを行った

「ハイ。

ただ2人とも日本で戦うということに限定されておらず、初めての場所で戦う時に関して集中の仕方などを助言してもらっています」

──決勝で戦う可能性のある選手の試合もチェックしているということですが、日本の河名マスト選手、韓国のパン・ジェヒョク選手、どちらがファイナルに挙がって来ると現時点で予想していますか。

「それは当日のコンディションにも左右されるので、分からないです。より良い練習をしてきた選手、当日の状態が良い選手が勝ち上がると思っています。それでも現時点の個人的な意見としては、韓国の選手が勝ち上がると予想しています」

──おお、そうなのですか!!

「韓国の選手の方が総合的に強いと思います。だから、彼が上がってくると現時点で思っています」

──ダギースレン選手は遊牧民出身で、ご両親もウランバートルから相当に遠いところで生活していると伺いました。今回、日本に行って試合をすることに関してお父さんやお母さんの反応はいかがでしたか。

「2人とも凄く喜んでくれています。そして父も母だけでなく、家族全員が応援してくれています。家族が自分のことを応援してくれることが凄く嬉しくて、家族のためにも頑張ります」

──ではズッキーニョス選手、そして日本のファンにメッセージをお願いします。

「ズッキーニョス選手、しっかりと練習してきてください。良い試合をしたいので、2人で熱い試合をしましょう。日本のファンの人達には、ぜひ会場に来て試合を見て欲しいです。良い試合を絶対にします。応援よろしくお願いします。そして最後にグラジエイター関係者の皆さん、日本で試合をする機会を与えてくれて感謝しています」

■視聴方法(予定)
6月11日(日)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル

■ Gladiator022対戦カード

<バンタム級/5分2R>
フェルナンド(ブラジル)
今村豊(日本)

<バンタム級/5分2R>
秋田良隆(日本)
田中壱季(日本)

<フライ級/5分2R>
古賀珠楠(日本)
廣瀬裕斗(日本)

<フェザー級/5分2R>
桑本征希(日本)
天草ストロンガー四郎(日本)

<バンタム級/5分2R>
藤原克也(日本)
別所竜弥(日本)

<フェザー級/5分2R>
ハンセン玲雄(日本)
徳野一心一馬(日本)

<Gladiatorバンタム級GP1回戦及びGladiatorバンタム級選手権試合/5分3R>
神田T-800周一(日本)
テムーレン・アルギルマー(モンゴル)

<Gladiatorフェザー級王座決定T準決勝/5分3R>
河名マスト(日本)
パン・ジェヒョク(韓国)

<Gladiatorフェザー級王座決定T準決勝/5分3R>
チハヤフル・ズッキーニョス(日本)
ダギースレン・チャグナードルジ(モンゴル)

<Gladiatorバンタム級GP1回戦/5分3R>
竹本啓哉(日本)
ジェイソン・マルガリョ(フィリピン)

<Progressフォークスタイルグラップリング・ウェルター級暫定王座決定T準決勝/5分2R>
森戸新士(日本)
網藤雄太(日本)

<Progressフォークスタイルグラップリング・ウェルター級挑戦者決定T準決勝/5分2R>
世羅智茂(日本)
加賀谷庸一朗(日本)

<バンタム級/5分2R>
江田こうすけ塾長(日本)
溝口司(日本)

<ウェルター級/5分2R>
阿部光太(日本)
スティーブン・ギレスピ(英国)

<フライ級/5分2R>
江木伸成(日本)
空(日本)

<フェザー級/5分2R>
木村総一郎(日本)
藤岡陸(日本)

<ライト級/5分2R>
後藤丈季(日本)
水野翔(日本)

<ライト級/5分2R>
八木敬志(日本)
直島弘昌(日本)

<バンタム級/5分2R>
安枝匠(日本)
吉田開威(日本)

<ストロー級/5分2R>
田中優樹(日本)
武尊(日本)

<フライ級/5分1R>
MASATERU(日本)
塩谷尚也(日本)

<フェザー級/5分1R>
野口蒼太(日本)
西村剛(日本)

The post 【Gladiator022】モンゴル最強フェザー級遊牧戦士、ダギースレン「自分の長所を全て出せるよう」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
DEEP Gladiator Gladiator022 MMA MMAPLANET o Progress Road to UFC UFC YouTube ジェイソン・マルガリョ スティーブン・ギレスピ ダギースレン・チャグナードルジ チャンネル テムーレン・アルギルマー ハンセン玲雄 パン・ジェヒョク フェルナンド ライカ 世羅智茂 八木敬志 天草ストロンガー四郎 森戸新士 江木伸成 江田こうすけ塾長 河名マスト 海外 溝口司 福田龍彌 竹本啓哉 阿部光太

【Gladiator022】ダギースレンと対戦、ズッキーニョス「モンゴル幻想はない。よそ者にベルトは渡さない」

【写真】DEEP暫定フライ級チャンピオン福田龍彌と。ベルトをMIBUROに持ち帰る──その一歩となるか (C)SHOJIRO KAMEIKE

11日(日)、大阪府豊中市の176boxで開催されるGLADIATOR022からスタートする、フェザー級GP準々決勝でダギースレン・チャグナードルジと対戦するチハヤフル・ズッキーニョスのインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

いかなる質問に対してもクールに、スマートに答えるチハヤフル。しかしグラジのベルトと今回のGPについて訊くと、話しぶりに熱気が帯びてきた。さらに今回はチームメイトであり、リングネームの名づけ親でもあるDEEPフライ級暫定王者の福田龍彌にチハヤフルの強さについて訊いた。

<チハヤフル・ズッキーニョス・インタビューPart.01はコチラから>


――MIBURO所属選手といえば、福田龍彌選手を除いてストライカーよりもグラップラーという印象が強いです。チハヤフル選手も自然と組みに重きを置くファイターとなっていったのでしょうか。

「MMAなので、打撃も組みも両方やりたい気持ちを持っていました。たまたまというか、自分に向いていたのが組みだったということですね。最初は打撃が下手で、組みばかりやっていたことも理由の一つだとは思います。組みを練習していると、だんだん極められるようになってきて、そろそろ打撃もやらないといけないと思ってタイに行きました」

――打撃を向上させるために、いきなりタイへ!?

「はい、もう7~8年前になります。学生時代に休学して、プーケットのタイガームエタイなどに行ってきました。タイで集中して練習したおかげで、ようやく打撃の型が身についてきたんですよ。そこから少しずつ打撃のことが分かるようになってきたと思います」

――凄い行動力ですね。ちなみに試合後の不死鳥ポーズは、その時代からやっていたものですか。

「いえ、不死鳥のポーズをやり始めたのはプロデビュー戦です。KO勝ちしたあと、自然に出ました。名前が『千羽也(ちはや)』なので、心の中に翼を求めているところがあるかもしれないですね」

――そのセリフをスラッと言えるところが男前すぎます。衝撃の不死鳥ポーズから3年半、今回はグラジエイターのフェザー級GPに出場することとなりました。現在のコンディションはいかがですか。

「全く問題ないです。ダギースレンがコメントで『しっかり練習してきてください』と言っていましたが、彼に『心配するな。しっかり仕上げていくから』と伝えたいですね」

――グラジ参戦は2021年6月の天草ストロンガー四郎戦以来となります。

「オファーのタイミングでたまたま出られなかったり、他の団体の試合が先に決まったりしていましたが、ずっとグラジエイターには出たかったです。それで頂いたオファーがフェザー級GPということで、最初は『マジすか!?』と思いました(笑)。

しかも最初の相手がモンゴル人選手と聞いてビックリしましたね。GP出場のチャンスを頂いて、本当に嬉しいです。外国人選手2人に、それなりに名前のある河名マスト選手。そしてグラジエイター生え抜きである僕の4人というのは、キャラクターが揃っているトーナメントだと思います」

――やはり自身がグラジ生え抜きであることは重要な要素ですか。

「継続的に出場していたのが僕だけですからね。それが嬉しいです。ようやくタイトルに絡む試合ですし。他の選手からすれば、グラジエイターのベルトは通過点かもしれません。ベルトを巻いて北米に行くなり、Road to UFCに出るなり……。でも僕にとっては一つのゴールなので。通過点として考えている選手と、ゴールとして考えている僕では、どちらのほうがベルトへの気持ちが強いのか。

自分のようにグラジエイターのベルトを狙っている選手からすると、海外の選手が勝ってベルトを持っていかれ、すぐに返上されるのを見ると歯がゆいです。気持ちとしては――面白くないですよね。もちろんベルトを獲られるほうが悪いです。だから自分が止めたい。ここで僕がベルト流出を止めたら、めちゃくちゃカッコイイじゃないですか」

――そう感じる相手の中には、日本の河名マスト選手も含まれていますか。

「もちろんです。何だったら彼が一番、このGPを通過点として考えているんじゃないですかね(笑)」

――なるほど。それでは初戦の相手、ダギースレンの印象を教えてください。

「ヤバそうだなって思いました。最初に相手を聞いた時は、正直言ってビビりました。でも試合映像を視るかぎり、僕の中にモンゴルMMA幻想はないです。特に前回来たニャムジャルガルとテムーレンと比べてたら、彼らほどの強さはない。ハートは強いし、ポテンシャルは高いと思います。

でも特別な対策がなくても、このMIBUROで10年近くやってきたことをぶつければ、十分に勝てると考えているので。だからモンゴル人選手が相手だからという奇策はないですね。試合では判定を狙うことなく、フィニッシュします。皆さんはダギースレンがKOするか、僕が寝技でネチネチ攻めるかと考えているかもしれませんが、逆に僕がKO勝ちすることもありますよね」

――このGPで優勝し、グラジのベルトを巻いたチハヤフル選手自身がUFCなど海外の大会に出ることは考えていますか。

「今は考えていないです。海外で試合をしたいという気持ちがないわけではないですが、まずベルトを獲ったら、必ず防衛戦はやります。すぐに返上はしません。それと『海外に行きたい!』と言っている選手が行くものではなく、強いヤツにチャンスが与えられるものだと思っています。まずはグラジエイターのベルトを巻くこと。よそ者には渡しませんよ」

■福田龍彌のチハヤフル・ズッキーニョス評
「彼はフィニッシュ率が良いですよね。それだけ思いきりが良い、自分のことを信じ切って戦うことができている。たとえ試合で劣勢になったとしても、要所要所で迷いなく攻め返すことができる。そういう展開で勝っている試合も多いし、MMAの中でも競技をしているだけじゃなく、喧嘩ができるというのが大きな強みやと思います」

■視聴方法(予定)
6月11日(日)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル

6月11日(日)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル

■ Gladiator022対戦カード

<バンタム級/5分2R>
フェルナンド(ブラジル)
今村豊(日本)

<バンタム級/5分2R>
秋田良隆(日本)
田中壱季(日本)

<フライ級/5分2R>
古賀珠楠(日本)
廣瀬裕斗(日本)

<フェザー級/5分2R>
桑本征希(日本)
天草ストロンガー四郎(日本)

<バンタム級/5分2R>
藤原克也(日本)
別所竜弥(日本)

<フェザー級/5分2R>
ハンセン玲雄(日本)
徳野一心一馬(日本)

<Gladiatorバンタム級GP1回戦及びGladiatorバンタム級選手権試合/5分3R>
神田T-800周一(日本)
テムーレン・アルギルマー(モンゴル)

<Gladiatorフェザー級王座決定T準決勝/5分3R>
河名マスト(日本)
パン・ジェヒョク(韓国)

<Gladiatorフェザー級王座決定T準決勝/5分3R>
チハヤフル・ズッキーニョス(日本)
ダギースレン・チャグナードルジ(モンゴル)

<Gladiatorバンタム級GP1回戦/5分3R>
竹本啓哉(日本)
ジェイソン・マルガリョ(フィリピン)

<Progressフォークスタイルグラップリング・ウェルター級暫定王座決定T準決勝/5分2R>
森戸新士(日本)
網藤雄太(日本)

<Progressフォークスタイルグラップリング・ウェルター級挑戦者決定T準決勝/5分2R>
世羅智茂(日本)
加賀谷庸一朗(日本)

<バンタム級/5分2R>
江田こうすけ塾長(日本)
溝口司(日本)

<ウェルター級/5分2R>
阿部光太(日本)
スティーブン・ギレスピ(英国)

<フライ級/5分2R>
江木伸成(日本)
空(日本)

<フェザー級/5分2R>
木村総一郎(日本)
藤岡陸(日本)

<ライト級/5分2R>
後藤丈季(日本)
水野翔(日本)

<ライト級/5分2R>
八木敬志(日本)
直島弘昌(日本)

<バンタム級/5分2R>
安枝匠(日本)
吉田開威(日本)

<ストロー級/5分2R>
田中優樹(日本)
武尊(日本)

<フライ級/5分1R>
MASATERU(日本)
塩谷尚也(日本)

<フェザー級/5分1R>
野口蒼太(日本)
西村剛(日本)

The post 【Gladiator022】ダギースレンと対戦、ズッキーニョス「モンゴル幻想はない。よそ者にベルトは渡さない」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
Gladiator Gladiator022 MMA MMAPLANET o PFL PRIDE Progress YouTube ジェイソン・マルガリョ スティーブン・ギレスピ ダギースレン・チャグナードルジ チャンネル チョ・ソンビン テムーレン・アルギルマー ハンセン玲雄 パン・ジェヒョク フェルナンド 世羅智茂 中川皓貴 八木敬志 天草ストロンガー四郎 森戸新士 江木伸成 江田こうすけ塾長 河名マスト 海外 溝口司 福田龍彌 竹本啓哉 阿部光太

【Gladiator022】フェザー級T準決勝、チハヤフル・ズッキーニョス「スクールカーストで下のほうの良い子」

【写真】意外な事実が次々と聞かれた (C)SHOJIRO KAMEIKE

11日(日)、大阪府豊中市の176boxで開催されるGLADIATOR022より、4人参加のフェザー級GPがスタート。京都在住ファイターのチハヤフル・ズッキーニョスが、初戦でモンゴルのダギースレン・チャグナードルジと対戦する。
Text by Shojiro Kameike

今年1月に中川皓貴を下して同級王者となったチョ・ソンビンが、PFL出場のためベルトを返上。空位となった王座を河名マスト、パン・ジェヒョク、MGL-1王者のダギースレン、そしてチハヤフルの4選手が争うことに。この中で唯一「グラジエイター生え抜き」と自認するチハヤフルとは、一体どんなファイターなのか。初インタビューを試みると、試合後の不死鳥ポーズからは想像できない、クールでスマートなチハヤフルだった。


――チハヤフル・ズッキーニョス選手の初インタビューとなります。どうしてもお聞きしたかったのは、リングネームについてです。

「そうなりますよね(笑)。まず本名が『石附千羽也(いしづき・ちはや)』なのですが、下の名前については福田龍彌さんから『チハヤフルやな』と言われました(苦笑)。あと名字が『いしづき』なので、よくヅッキーと呼ばれていたんです。そこで、プロデビューにあたりブラジル人っぽくしようと思い『ズッキーニョス』に。結果、チハヤフル・ズッキーニョスというリングネームになりました」

――チハヤフル選手のプロデビューが2019年なので、2016年から2018年にかけて上映された『ちはやふる』から取ったのでしょうか。

「ちょうどそれぐらいの頃ですね。一応、本名に基づいたリングネームなんです」

――ご本人としては、先輩からリングネームを付けられての感想はいかがですか。

「僕としては気に入っています。ただ、自己紹介すると時は少し恥ずかしいですね。名前を言うと、だいたい『えっ?』と聞き返されるので(笑)。でも先輩から頂いた名前なので、大事にしていきたいです」

――先輩から名付けられると、拒否権はないのですね。

「もちろん本名で試合をしたり、自分の好きなリングネームをつけることもできたでしょうけど、何しろ怖い先輩ですから。とはいえ、僕も気に入っているので」

――それは良かったです! チハヤフル選手が格闘技を始めたのは、いつのことですか。

「20歳の時なので、もう9年ちょっと前ですね。進学のために新潟から京都へ来て、そのタイミングでMIBUROに入会しました」

――では、京都へ来る前にスポーツ経験はありましたか。

「それほど本格的にやっていたわけではないのですが、小3からダンスをやっていました。子供ヒップホップから始まって、ジャズダンスも経験しました。少しだけバレエをやっていた時期もありましたね」

――えぇっ!? それだけダンスをやってきて、プロのダンサーへの道を歩もうとは考えなかったのでしょうか。

「もちろんダンスは好きでした。それと同時に、子供の頃からPRIDEを見て育ってきた世代なので、MMAをやることに対しても憧れがあったんです。でも新潟にいる頃は、近くにMMAのジムがなくて。それと、ずっと親がお金を出してダンスを習わせてくれていたので、自分の中にダンスを辞めるという選択肢もありませんでした。

それが20歳の時に地元を離れて――京都ならMMAのジムはあるだろうと思って、ココに来ました。本当はダンスとMMAを並行して続けていきたいと考えていたのですが、ジムに入ってみるとMMAが楽しすぎて(笑)。結果、かれこれ10年ぐらい続けています」

――10年前といえば、各地にダンススクールも増加していました。そのためダンスの世界も夢のあるものになっていたと思います。

「確かに流行っていましたね。でも僕はダンスをやっていたとはいえ、イケているほうではなかったんですよ。スクールカーストでいえば、下から2番目ぐらいで(苦笑)」

――スクールカーストの下から2番目というのが、なかなか想像しにくいですが……。

「ガリ勉というほどではないけど、真面目でオタクっぽかったんです。ダンスも密かに続けていたような感じで。進学したのもダンスとは関係ないジャンルの大学でしたし。MIBUROは、大学や住んでいるところから自転車で通える距離にあったので入会しました」

――それは趣味としてMMAをやりたいのか。あるいは最初からプロ志望だったのでしょうか。

「プロになりたいという気持ちを――密かに持っていました」

――ダンスもMMAも、密かに(笑)。

「アハハハ。それで最初にジムへ来た時、エダ塾長がいたんですよ。当時の僕は80キロぐらいあったのに、10キロ以上軽いエダ塾長に投げられ、コカされまくって。『これがプロか!』と思いました。だから自分から『プロになりたい』とは言わず、密かに『いつかはプロになりたい』と思ってジムに通い続けました」

――結果、プロになってチハヤフル・ズッキーニョスというリングネームを与えられたと。

「そうですね(笑)。5年ぐらいアマチュアをやってきた結果、ありがたいリングネームを頂くことができました」

――なるほど。試合後の不死鳥ポーズやSNSを見ると、もっとハジけたタイプかと思っていましたが、意外なほどクールな喋り口で驚きました。

「本当ですか。普段は落ち着いていて、試合で解放するタイプなので。もともとオラオラ系ではないし、喧嘩もしたことがないですしね。先ほど言ったとおりスクールカーストでも下のほうで、大人しい良い子でした」

――大学まで進学したということは、格闘技以外の職業も考えていたのでしょうか。

「工業系の高専(高等専門学校)から理系の大学に進み、大学ではデザインを勉強していました。でも浮かれて入ってしまったというか、真面目な大学生ではありませんでした。やはりデザインを勉強しに来ている人たちは、デザインに対して凄い情熱を持っているんです。それこそ毎日何かデザインの絵を描いているような。そういう人たちを見て、『僕とは違うんだ』と思いました。そう考えるとMMAを始めてから――こんなにのめり込んだものは、今までなかったです。だから『自分にはこの道だ』って」

――それだけMMAにのめり込んだ要因は何だったのですか。

「実は10代の後半に、人と話せなくなった時期があるんです。そのこともあって、20歳の時に地元を離れようと考えました。新しい環境に身を置いてみたくて。それでMMAを始めてみると極端な話、格闘技って言葉を交わさなくても通じ合えるものじゃないですか。今でも海外の方と、お互いに言葉が分からなくても練習したりしますし。例え話すことが下手でも、相手は本気で自分の一緒に練習してくれる。格闘技のそういうところに、僕は救われたんです」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
6月11日(日)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル

6月11日(日)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル

■ Gladiator022対戦カード

<バンタム級/5分2R>
フェルナンド(ブラジル)
今村豊(日本)

<バンタム級/5分2R>
秋田良隆(日本)
田中壱季(日本)

<フライ級/5分2R>
古賀珠楠(日本)
廣瀬裕斗(日本)

<フェザー級/5分2R>
桑本征希(日本)
天草ストロンガー四郎(日本)

<バンタム級/5分2R>
藤原克也(日本)
別所竜弥(日本)

<フェザー級/5分2R>
ハンセン玲雄(日本)
徳野一心一馬(日本)

<Gladiatorバンタム級GP1回戦及びGladiatorバンタム級選手権試合/5分3R>
神田T-800周一(日本)
テムーレン・アルギルマー(モンゴル)

<Gladiatorフェザー級王座決定T準決勝/5分3R>
河名マスト(日本)
パン・ジェヒョク(韓国)

<Gladiatorフェザー級王座決定T準決勝/5分3R>
チハヤフル・ズッキーニョス(日本)
ダギースレン・チャグナードルジ(モンゴル)

<Gladiatorバンタム級GP1回戦/5分3R>
竹本啓哉(日本)
ジェイソン・マルガリョ(フィリピン)

<Progressフォークスタイルグラップリング・ウェルター級暫定王座決定T準決勝/5分2R>
森戸新士(日本)
網藤雄太(日本)

<Progressフォークスタイルグラップリング・ウェルター級挑戦者決定T準決勝/5分2R>
世羅智茂(日本)
加賀谷庸一朗(日本)

<バンタム級/5分2R>
江田こうすけ塾長(日本)
溝口司(日本)

<ウェルター級/5分2R>
阿部光太(日本)
スティーブン・ギレスピ(英国)

<フライ級/5分2R>
江木伸成(日本)
空(日本)

<フェザー級/5分2R>
木村総一郎(日本)
藤岡陸(日本)

<ライト級/5分2R>
後藤丈季(日本)
水野翔(日本)

<ライト級/5分2R>
八木敬志(日本)
直島弘昌(日本)

<バンタム級/5分2R>
安枝匠(日本)
吉田開威(日本)

<ストロー級/5分2R>
田中優樹(日本)
武尊(日本)

<フライ級/5分1R>
MASATERU(日本)
塩谷尚也(日本)

<フェザー級/5分1R>
野口蒼太(日本)
西村剛(日本)

The post 【Gladiator022】フェザー級T準決勝、チハヤフル・ズッキーニョス「スクールカーストで下のほうの良い子」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
Gladiator Gladiator022 MMA MMAPLANET o PFL Progress Road to UFC UFC YouTube キ・ウォンビン ジェイソン・マルガリョ スティーブン・ギレスピ ダギースレン・チャグナードルジ チャンネル テムーレン・アルギルマー ハンセン玲雄 パン・ジェヒョク フェルナンド 世羅智茂 中村倫也 八木敬志 天草ストロンガー四郎 森戸新士 江木伸成 江田こうすけ塾長 河名マスト 溝口司 神田T800周一 竹本啓哉 阿部光太

【Gladiator022】神田T800周一に挑戦、テムーレン・アルギルマー「生まれ育った村の同級生が大阪にいて」

【写真】自信しかない、そんな感じのテムだった (C)MMAPLANET

蒙古襲来、再び。11日(日)、大阪府豊中市の176boxで開催されるGLADIATOR022でGladiatorバンタム級チャンピオン神田T800周一に挑戦するテムーレン・アルギルマー。

3月の前回大会におけるノンタイトルファイトで神田と戦ったテムーレンは、スラムからチャンピオンをパウンドアウトし、ダイレクトリマッチ=タイトル戦&GP準々決勝が決まった。

あれから3カ月、母国モンゴルで神田戦に向けて調整中のテムーレンに話を訊いた。


――3カ月で2度目の来日が決まりました。今、どのような気持ちですか。

「また日本に行って、試合ができることは凄く嬉しいよ。僕自身、3月から今日まで凄く長く感じていて(笑)。過去には1週間前のオファーでも試合をしてきたので、これだけ準備期間があることが長く感じられる……。ようやく、試合ができる。そんな想いでいるよ。ただチャンスを与えてくれたグラジエイターの人達には本当に感謝しているし、タイトルマッチだから凄く気合が入っている。

3月に帰国すると、皆が『本当に良い試合だった』と褒めてくれた。モンゴル以外で戦ったのが2度目の経験で。最初は2019年にロシアで試合をして。その時と比べると、日本での受け入れ態勢や試合前の環境なんかも全然違っていた。本当に嬉しかったし、『やってやろう』という風に気持ちが上がったんだ。

それと生まれ育った村の同級生が大阪に留学していて、彼と再会できて嬉しかった。子供の頃、『俺は大きくなったらスポーツ選手として成功するんだ』って話していたんだ。アイツは大阪で勉強していて、僕はファイターとして大阪で戦って勝った。試合後、2人でセブンイレブンに行った時、『夢が叶ったな』と言って貰えて……本当に感激したよ」

──良い話です。ところで今回の試合は王座挑戦だけでなく、バンタム級GPで勝てば王座として防衛するフォーマットですが、どう思いますか。

「えっ、そうなんだ。いや、知らなかったよ。ビックリした(笑)。でも、より強いモチベーションになるよ。そして、臨むところ──いう感じかな。強い選手と戦っていかないと、強くなることができないから。他にどんな選手がGPに参加するのか楽しみだね。

個人的にドンドン試合がしたいと思っているので、次が決まっているトーナメントは大歓迎だ。勝って、試合に出場し続けたい」

──グラジエイターではフェザー級王者チェ・ソンビンがPFLに戻り、ライト級王者キ・ウォンビンはRoad to UFCへの再出場が決まると、フライ級王座に輝いたニャムジャルガル・トゥメンデムベレルはワンマッチでRoad to UFCに出場します。チャンピオンになった選手がステップアップを果たしたことは、どのように感じていますか。

「もちろん、自分もそうなるために練習しているから。チャンピオンになって、より大きな舞台で戦いたいと思う」

──では今回のタイトル戦です。対戦相手の神田選手には、既に勝利をしているわけですが、彼は負けた直後にリマッチを要求していました。

「カンダの気持ちはよく分かるよ。僕が彼と同じ立場だったら、同じように思っただろうね」

──その前回の試合、力強い組みとスラムを見せていましたが、まだまだ引き出しが多い。見せていないことがありそうですね。

中村倫也ともスパーリング

「もちろん、見せていない技はあるよ。

でも、それを見せることが重要だとは思っていない。戦略を立てて、チームと準備をしている。その戦略に則して戦うことが一番大切だからね」

──まだ後半4名の参加選手は発表されていないですが、GP制覇へどれほど自信がありますか。

なんちゅう大きさのケトルベルだ……

「100パーセント。

GPトーナメントに優勝するのは、僕だよ。カンダにはしっかりと練習してきてほしい。それでもチャンピオンになるのは僕だ。そのために厳しい練習をしているから。まぁ、カンダもベストを尽くしてほしいと思っている」

──では日本のファンに、この試合に向けての意気込みをお願いします。

「6月11日、前回以上に激しい試合になるので会場に来てみて欲しい。最後は僕がチャンピオンになるから」

■視聴方法(予定)
6月11日(日)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル

6月11日(日)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル

■ Gladiator022対戦カード

<バンタム級/5分2R>
フェルナンド(ブラジル)
今村豊(日本)

<バンタム級/5分2R>
秋田良隆(日本)
田中壱季(日本)

<フライ級/5分2R>
古賀珠楠(日本)
廣瀬裕斗(日本)

<フェザー級/5分2R>
桑本征希(日本)
天草ストロンガー四郎(日本)

<バンタム級/5分2R>
藤原克也(日本)
別所竜弥(日本)

<フェザー級/5分2R>
ハンセン玲雄(日本)
徳野一心一馬(日本)

<Gladiatorバンタム級GP1回戦及びGladiatorバンタム級選手権試合/5分3R>
神田T-800周一(日本)
テムーレン・アルギルマー(モンゴル)

<Gladiatorフェザー級王座決定T準決勝/5分3R>
河名マスト(日本)
パン・ジェヒョク(韓国)

<Gladiatorフェザー級王座決定T準決勝/5分3R>
チハヤフル・ズッキーニョス(日本)
ダギースレン・チャグナードルジ(モンゴル)

<Gladiatorバンタム級GP1回戦/5分3R>
竹本啓哉(日本)
ジェイソン・マルガリョ(フィリピン)

<Progressフォークスタイルグラップリング・ウェルター級暫定王座決定T準決勝/5分2R>
森戸新士(日本)
網藤雄太(日本)

<Progressフォークスタイルグラップリング・ウェルター級挑戦者決定T準決勝/5分2R>
世羅智茂(日本)
加賀谷庸一朗(日本)

<バンタム級/5分2R>
江田こうすけ塾長(日本)
溝口司(日本)

<ウェルター級/5分2R>
阿部光太(日本)
スティーブン・ギレスピ(英国)

<フライ級/5分2R>
江木伸成(日本)
空(日本)

<フェザー級/5分2R>
木村総一郎(日本)
藤岡陸(日本)

<ライト級/5分2R>
後藤丈季(日本)
水野翔(日本)

<ライト級/5分2R>
八木敬志(日本)
直島弘昌(日本)

<バンタム級/5分2R>
安枝匠(日本)
吉田開威(日本)

<ストロー級/5分2R>
田中優樹(日本)
武尊(日本)

<フライ級/5分1R>
MASATERU(日本)
塩谷尚也(日本)

<フェザー級/5分1R>
野口蒼太(日本)
西村剛(日本)

The post 【Gladiator022】神田T800周一に挑戦、テムーレン・アルギルマー「生まれ育った村の同級生が大阪にいて」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
Gladiator Gladiator022 MMA MMAPLANET o Progress YouTube ジェイソン・マルガリョ スティーブン・ギレスピ ダギースレン・チャグナードルジ チャンネル テムーレン・アルギルマー ハンセン玲雄 パン・ジェヒョク フェルナンド ベラトール 世羅智茂 八木敬志 天草ストロンガー四郎 森戸新士 江木伸成 江田こうすけ塾長 河名マスト 海外 溝口司 神田T800周一 竹本啓哉 阿部光太

【Gladiator022】テムーレンと再戦=GP準々決勝&王座防衛戦、神田T800周一「GPはベルトの価値を下げる」

【写真】攻めるグラジへの想いは人一倍ある神田だが、王者としての意地がGP戦の一角としてマッチアップされることには不満を感じていた。これを口にできるのも、良い環境だ(C)SHOJIRO KAMEIKE

11日(日)、大阪府豊中市の176boxで開催されるGLADIATOR022より、8人参加のバンタム級GPがスタートする。そして準々決勝を兼ねたGladiatorバンタム級選手権試合として、同級王者の神田T-800周一とテムーレン・アルギルマーの再戦が組まれた。
Text Shojiro Kameika

両者は今年3月にノンタイトル戦で対戦し、テムーレンがスラムからのパウンドで神田をKOしている。神田は試合直後にリマッチを直訴し、タイトルを賭けたダイレクトリマッチが行われることとなった。しかしGP1回戦でタイトルマッチという形式に、神田は複雑な想いを抱えていたという。その想いが晴れた理由と、初戦の展開からひも解くテムーレン攻略法を訊いた。


――テムーレンとの再戦を控える神田選手です。今年3月、テムーレンに敗れた直後に再戦を希望したそうですね。

「はい。あの時、ファイターとして再戦をせずに生きていくという選択肢はなかったです。チャンピオンなのにノンタイトルで負けて、それで『また頑張ります! 次は誰でも来てください』というのは説得力がないと思って。チャンピオンとしての責任感と、ファイターとしてテムーレンを乗り越えて成長したいという気持ちがあって、直訴しました」

――直訴したのは試合後の会場ですか。それとも試合から数日経ってからでしょうか。

「試合直後はザ・ワンのカメラに向かって喋って、すぐ櫻井(雄一郎グラジエイター代表)さんにも伝えました。するとザ・ワン側は『ちゃんと映像で喋ってくれたから、気持ちは伝わるでしょう』と言ってくれて。櫻井さんも『分かりました。気持ちは受け止めます』という答えでしたね」

――あれだけのKO負けでしたから、リマッチとの間に1試合挟むという選択肢もあったかとは思いますが……。

「いや、僕の頭の中にはダイレクトリマッチしかなかったです。そこで間に挟まれた選手にも失礼ですし。とにかくテムーレンを乗り越えたい、あの敗北を精算したいという気持ちしかありませんでした。チャンピオンがノンタイル戦で負けたのだから、次は当然ベルトを賭けて」

――そのダイレクトリマッチがバンタム級GPの1回戦で、タイトルマッチとして行うことを聞いた時の心境はいかがでしたか。

「これを言ったら怒られるかもしれないけど――正直なところ、僕はトーナメントではなくワンマッチの防衛戦をやりたかったです」

――えっ、どういうことですか。

「タイトルマッチとGPを同時に行ったら、どうしてもGPのほうが存在感は大きくなるじゃないですか。ベルトを賭けているとはいえ、トーナメントの1回戦なので。そうなるとグラジエイターのベルトの価値が下がるのでは、と思いました。僕としては1度負けた相手との、覚悟を持ってダイレクトリマッチに臨むわけで。それをGPの1回戦で行うよりは、ワンマッチの防衛戦のほうが自分の気持ちを持っていきやすいかなと考えていました。もっと僕の覚悟を、しっかりと受け止めてほしいなって」

――……。

「負けていて生意気かもしれないですが、櫻井さんには直接伝えました。僕の意志を踏まえたうえで、櫻井さんとしてはGPでやりたいということでした。櫻井さんにもGPにこだわる理由があるんでしょうし、もちろんGPのほうが盛り上がることも理解できますよ」

――ベラトールが各階級でトーナメント×タイトルマッチのGPを開催し、盛り上がっていました。

「それも分かるんです。海外選手を呼んでくれてワクワク感もありますし、さらに良い選手とも交渉しているでしょうから。でもなぁ……そう思っていましたが、他のカードを聞いて気持ちは変わりました」

――どういうことですか。

「竹本が出るからです」

――!! 竹本啓哉選手の出場を聞いて、気持ちが変わったのですか。

「何なんでしょうね(笑)。アイツとは同い年で、今まで1勝1敗で――別に普段から話をすることも、連絡を取るわけでもない。だけど気になる存在なんですよ」

――以前のインタビューで仰っていた「腐れ縁」ですね。

「このGPでも、竹本が勝つことを願っています。今回も竹本のほうが勝ちパターンは多いんじゃないかと思っていて。竹本が抑え込むか一本を取ると予想しています」

――そして、ベルトを賭けて竹本選手との決着戦を迎えると。

「今回は準々決勝で、次の準決勝の組み合わせは一度シャッフルされるのか、今大会で勝った者同士で対戦するのかは、今のところ分かりません。準決勝であっても決勝あっても、アイツとベルトを賭けて対戦したいです。お互いに強い外国人選手に勝って、タイトルマッチで決着をつけるというのは、最高のストーリーじゃないですか。それがJ-MMAですよ。グラジエイターも良いところを突いてきますね(笑)」

――アハハハ、確かに最高のストーリーラインですね。ただ、その前にテムーレンとの再戦が待っています。まずは初戦の内容についてお聞きしたいのですが、スラムからパウンドを受けた時に意識や記憶はあったのでしょうか。

「前後で飛んでいる記憶もなくて、意識も繋がっていました。でも後から映像を視ると、僕は力が入らない状態になっていたので、効いていたのは間違いないです。意識がある分、直後の悔しさも大きくて」

――なるほど。1Rに神田選手の左ハイがテムーレンのテンプルをかすめ、続けてスーパーマンパンチを繰り出しました。あれは打撃で行けるという意識だったのでしょうか。

「相手は打撃に隙があるとは思いました。クリーンヒットはしなくても、ブロックの上からでもパンチが当たって、手応えは感じていたんです。もちろんテムーレンのパンチの強さも感じました。それ以上に試合前からテムーレンのディフェンスが甘いと思っていたので、打撃戦も選択肢の一つにありましたね」

――前回のテムーレン戦の展開が、過去の神田選手の試合と異なっているように感じたのは、距離と手数です。これまではしっかりと距離を取り、細かく手数を出して相手を削っていくのが神田選手のスタイルでした。それがなぜ一気に距離を詰めたのかと……。

「実は相手の構えに驚いちゃったところがあるんです。過去の試合映像を視たら、テムーレンはオーソドックスで構えていたんですよね。でも試合で向き合ったらサウスポーで……。そのために距離の設定や戦術が変わり、焦ってしまったというのが正直なところです。とはいえ、テムーレンは打撃をスウェーでかわすところがあるし、自分から二つ三つと打撃を繋げていけば当たるんじゃないかと考えていました」

――そのスーパーマンパンチから神田選手が組みついたものの、テムーレンにマウントまで奪われました。神田選手は潜ろうとしたところ、返すことができませんでした。

「あれはテムーレンのトップキープが強かったですね。僕はハーフガードからワキ差しの展開を狙っていたのに対して、テムーレンのベースの強さみたいなものを感じました。試合ではモンゴル人選手がやっていなさそうなところを突いてやろうかと考えていて。イメージの話でしかないけど、グラウンドで勝負してみようと――そうしたら寝技も巧かったですね。三角からの腕十字もギリギリ逃げることができたぐらいで。僕も逃げるために結構、力を使いましたし。そういう柔術的な部分も強かったです」

――以降、テムーレンのバックコントロールが続きました。神田選手の代名詞である「神田返し」には幾つかのパターンがあるとお聞きしましたが、その神田返しを出すチャンスはなかったですか。

「出せなかったですねぇ。相手にも力を使わせて疲れる展開を作りたかったんですけどね。やっぱり爆発力がある選手なので、しつこくやっていこうとは今回も考えています。それがモンゴル相撲の文化なのかどうかは分からないけど、とにかく寝かせるところまでは頑張ってくると思うんですね。僕としてはグラウンドでゆすって、ゆすり続けて、空いた穴を突いていく。それは前回と同じです」

――すると組まれてバックを狙ってくるところを、どう崩すか。初戦では、いつも神田選手がやっていることを逆にやられたという印象でした。

「そうですね、分かります。でも僕としては、ガッチリ組まれて抑え込まれるという印象はなかったんですよ。コントロールされている時間は長いけど、かといって動けないわけではなかったので。あの状態から、いくつかの展開を探っていこうかと考えていました。それこそ投げを防ぐためにキムラで引き込んだりとか。そうやって探っていこうとしたところで、投げられてしまったんです」

――そのテムーレンとの再戦ですが、狙うのはグラウンドの展開ということですね。

「まだ寝てからの文化は、日本に埋まっているものがあると思います。だから僕は隙間産業を探し続けますよ(笑)」

<この項、続く

■視聴方法(予定)
6月11日(日)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル

6月11日(日)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル

■ Gladiator022対戦カード

<バンタム級/5分2R>
フェルナンド(ブラジル)
今村豊(日本)

<バンタム級/5分2R>
秋田良隆(日本)
田中壱季(日本)

<フライ級/5分2R>
古賀珠楠(日本)
廣瀬裕斗(日本)

<フェザー級/5分2R>
桑本征希(日本)
天草ストロンガー四郎(日本)

<バンタム級/5分2R>
藤原克也(日本)
別所竜弥(日本)

<フェザー級/5分2R>
ハンセン玲雄(日本)
徳野一心一馬(日本)

<Gladiatorバンタム級GP1回戦及びGladiatorバンタム級選手権試合/5分3R>
神田T-800周一(日本)
テムーレン・アルギルマー(モンゴル)

<Gladiatorフェザー級王座決定T準決勝/5分3R>
河名マスト(日本)
パン・ジェヒョク(韓国)

<Gladiatorフェザー級王座決定T準決勝/5分3R>
チハヤフル・ズッキーニョス(日本)
ダギースレン・チャグナードルジ(モンゴル)

<Gladiatorバンタム級GP1回戦/5分3R>
竹本啓哉(日本)
ジェイソン・マルガリョ(フィリピン)

<Progressフォークスタイルグラップリング・ウェルター級暫定王座決定T準決勝/5分2R>
森戸新士(日本)
網藤雄太(日本)

<Progressフォークスタイルグラップリング・ウェルター級挑戦者決定T準決勝/5分2R>
世羅智茂(日本)
加賀谷庸一朗(日本)

<バンタム級/5分2R>
江田こうすけ塾長(日本)
溝口司(日本)

<ウェルター級/5分2R>
阿部光太(日本)
スティーブン・ギレスピ(英国)

<フライ級/5分2R>
江木伸成(日本)
空(日本)

<フェザー級/5分2R>
木村総一郎(日本)
藤岡陸(日本)

<ライト級/5分2R>
後藤丈季(日本)
水野翔(日本)

<ライト級/5分2R>
八木敬志(日本)
直島弘昌(日本)

<バンタム級/5分2R>
安枝匠(日本)
吉田開威(日本)

<ストロー級/5分2R>
田中優樹(日本)
武尊(日本)

<フライ級/5分1R>
MASATERU(日本)
塩谷尚也(日本)

<フェザー級/5分1R>
野口蒼太(日本)
西村剛(日本)

The post 【Gladiator022】テムーレンと再戦=GP準々決勝&王座防衛戦、神田T800周一「GPはベルトの価値を下げる」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
FINISH10 Gladiator Gladiator022 MMA MMAPLANET o Progress YouTube ジェセフ・チェン チャンネル 世羅智茂 大嶋聡承 寒河江寿泰 岩本健汰 森戸新士 河名マスト 濱村健 長田拓也 青木真也 須藤拓真 鹿志村仁之介

【Gladiator022】森戸新士✖網藤、世羅智茂✖加賀谷。プログレスFSG暫定ウェルター級王座決定T開催

【写真】森戸、網藤、加賀谷、世羅。森戸と世羅の決勝戦というラインが濃厚であることは絶対だ(C)MMAPLANET & GLADIATOR

30日(月)、Gladiatorより6月11日(日)に豊中市の176BOXで開催されるGLADIATOR022で、PROGERSSフォークスタイルグラップリング暫定ウェルター級王座決定トーナメント準決勝=森戸新士✖網藤雄太、世羅智茂✖加賀谷庸一朗の2試合が組まれることが発表された。

同正規王座は今年1月に森戸を下したジェセフ・チェンがベルトを巻いているが、来年のADCC世界選手権出場を目指し11月に実施されるオセアニア・アジア予選をターゲットにしているため、再来日は2024年になることで、PROGRESS実行委員会は暫定王座を制定することを決定したという。


森戸は日本を代表するライト級の柔術家で、2021年JBJJF全日本選手権の黒帯ライト級優勝、GLADIATOR内で組まれるPROGRESS提供のグラップリングマッチをリードしてきた。こまでタイトル戦の敗北を含め3勝2敗。濱村健戦長田拓也戦で連続一本勝ち、河名マスト戦にスリリングなトップの巡る熱戦も1-2で惜敗し、須藤拓真戦は引き込みで得た4Pを足関節を防ぎつつ守り切り快勝している。

前述した1月のジョセフ・チャンとの王座決定戦ではテイクダウンからパスを圧力に防戦一方となり、腕十字で一本負けを喫した。トップ重視、下を怖がらないティーンエイジャーの戦い方こそ、これからの世界標準のグラップリングといえるもの。

世界レベルを肌で知った森戸は2月のFINISH10で寒河江寿泰戦ではサブオンリールールながら、トップから激しく圧を掛けるスタイルを披露し、最後は後ろ三角を極めて一本勝ちをしている。

さらに28日に行われたJBJJF全日本ノーギ柔術オープントーナメントでもエキスパート・ミドル級と無差別級のダブルゴールドに輝いた森戸と対する網藤雄太選手は4月のGLADIATOR CUPエキスパート77.1キロ級では優勝した鹿志村仁之介に得回戦で敗れたものの運営陣の評価も高く、今トーナメントで抜擢にされることなった。

そのGLADIATOR CUPエキスパート77.1キロ級で惜しくも準優勝となった世羅も、森戸と同様に国内柔術&グラップリングのリードしてきた選手だ。近年はノーギに力を入れており、2020年4 &5月には青木真也戦岩本健汰戦とケージを使ったサブオンリーで連続ドロー、PROGRESSフォークスタイルグラップリングでは3月大会でスーパーティーンエイジャー=オーシマイキーこと大嶋聡承と対戦し、アームドラッグからシングルレッグでテイクダウンという妙技を披露し8-4で勝利している。

先週末にはタイで開かれたADCC東南アジアオープンで表彰台の頂点に立つなど、好調をキープしている世羅。彼と準決を戦う加賀谷は2017年フリースタイルレスリング全日本選手権79キロ級5位という成績を筆頭に、全日本社会人選手権グレコ82キロ級2位、JOC杯ジュニアで優勝、世界ジュニア選手権に出場経験のあるエリートレスラーだ。

現在はグラジの櫻井代表率いる創道塾所属でMMAではアマで2戦2勝、先のGLADIATOR CUPは初戦敗退もポイント制の同ルールでは、トップ&寝技を遮断するという戦い方をすれば世羅撃破もあり得る。世羅としてはスタンドもしくは、座ろうが寝ようが如何に日本トップ級のレスラーを相手にタイトな組みを創ることができるのか。そこが勝利の鍵を握ってくるだろう。

なおリリースに寄せられたトーナメント出場4選手のコメントは以下の通りだ。

森戸新士
「暫定王座を懸けたトーナメントに参戦できて光栄です。しっかり優勝して、もう一度ジョゼフ・チェン選手に挑戦したいです。新しく鍛えてきた技術もたくさんあるので、GLADIATOR/PROGRESSの舞台で披露します」

網藤雄太
「今回プログレストーナメントに参戦させて頂きます感謝します。対戦相手の森戸選手は柔術界のビックネームですが、プログレスルールなら僕の方が強いと思っています! 無名の僕ですが今回の試合で皆さんに名前を覚えて頂けるような熱い試合をするのでよろしくお願いいたします! 森戸選手、熱い試合をしましょう!」

世羅智茂
「今回ウェルター級暫定王座決定トーナメントに出ることになりました。前回の試合は消極的になってしまったので今回は一本で極めて次の決勝に進みたいと思います」

加賀谷庸一朗
「今回、プロの方々が戦うGLADIATORの舞台で試合をさせていただく機会を与えて頂きました、櫻井会長をはじめ、大会関係者の皆様ありがとうございます。対戦相手の世羅選手は柔術やグラップリングでの実績が素晴らしく、手合わせできることだけでも大変貴重な機会だと思っています。私は元々レスリング出身で世羅選手とは戦う土俵が違いますが、それでもレスリングは強いぞということを証明できればと思っています」

なお同トーナメント決勝戦は10月1日開催のGLADIATOR023に予定されている。

■視聴方法(予定)
6月11日(日)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル


The post 【Gladiator022】森戸新士✖網藤、世羅智茂✖加賀谷。プログレスFSG暫定ウェルター級王座決定T開催 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
Gladiator Gladiator021 MMA MMAPLANET o Progress 世羅智茂 大嶋聡承

【Gladiator021】グラップラー同士のFSGは、TD勝負を制した世羅がオーシマイキーにポイント勝ち

【写真】現代グラップリングで必要な立ちレスの展開が大いに見られた(C)MMAPLANET

<Progressフォークスタイルグラップリング78.5キロ契約/5分2R>
世羅智茂(日本)
Def.8-4
大嶋聡承(日本)

手四つから世羅が頭をつけていく。それを押し返す大嶋、世羅も押して離れる。掴んで来る世羅の手を払う大嶋に対し、世羅がシングルレッグで入って大嶋に背中を着かせた。これで世羅が2Pを先制する。大嶋が距離を取って立ち上がろうと試みるも、すぐに世羅がトップをキープした。しかし世羅が離れたところで大嶋が立ち上がり、1Pを獲得する。

シングルレッグで組みついてきた大嶋を潰し、世羅がテイクダウンの2Pを奪取した。ハーフガードの大嶋に対し、世羅がヒザで大嶋の左足を抑えている。組み手争いで様子をうかがう世羅、大嶋が足を利かせながら、世羅の動きに合わせて立ち上がり1Pを得る。残り10秒で、大嶋がダブルレッグで組みつき、バックを狙うもポイントを得るまでには至らなかった。

世羅が4-2で優勢に立って迎える最終回。世羅がここも手四つから頭をつける。大嶋は離れて体を横に振り始めた。世羅がダブルレッグで飛び込むも、大嶋が離れた。ケージ中央で、手四つで組んだ両者は互いに崩しにかかるも、スタンドの展開が続く。世羅はテイクダウンの体勢に入るが、組みつくことはできない。

世羅が押し込んでいく。離れた大嶋の左足にシングルレッグで組みついた世羅が、テイクダウンで2Pを獲得する。離れた世羅に対して、大嶋が立ち上がり1Pが加わる。この時点でポイントは世羅の6-3に。世羅にケージを背負わせた大嶋が、相手の右足にシングルレッグで入るも、世羅が切り返してトップへ。ポイント8-3と突き放す。

大嶋の足をヒザで潰し、足関節を狙わせない世羅。立ち上がると大嶋も合わせて立ち上がり1Pを献上する形になるが、ポイントで優位に立っている世羅は最後も大嶋のシングルレッグも切って試合を終えた。

ポイント8-4で世羅が勝利。フォークスタイルグラップリングのルールを研究しているところが大いに見えた世羅だけに、今後も参戦を望みたい。それは大嶋も同様だ。


The post 【Gladiator021】グラップラー同士のFSGは、TD勝負を制した世羅がオーシマイキーにポイント勝ち first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
Gladiator Gladiator021 MMA MMAPLANET o Progress 前田吉朗 江木伸成

【Gladiator021】FSG初挑戦の前田が引き込む江木に極めさせず、足関節の取り合いも見せてポイント勝ち

【写真】前田がテイクダウン、トップキープだけでなく足関節の取り合いで見せ場もつくった(C)MMAPLANET

<Progressフォークスタイルグラップリング・バンタム級/5分2R>
前田吉朗(日本)
Def.8-5
江木伸成(日本)

ともにサウスポースタンス、前田が手を伸ばして構えたところに江木が距離を詰めて引き込んだ。これで前田に2Pが入る。江木は左足を上げてラバーガードの体勢へ。前田は逆側に回って、ハーフガードの江木を抑え込む。再び江木のガードの中に戻った前田だが、江木が左足を前田の右足に絡めていく。

上半身を起こした前田が離れようとしたが、江木が前田の足を狙った。すると前田も江木の左足に内ヒールを仕掛ける。ここは極められず、再び前田がトップを奪う。ラバーガードの体勢に入った江木を持ち上げ、ケージ際まで運んだ前田が、そのまま江木をマットに叩きつける。左手で江木のアゴを押す前田、江木はフルガードからまたもラバーから左足でチョークを狙う。

前田は右へ回り、フットチョークを外せないとみるや前転してガードの中に戻った。立ち上がった前田は、ジャンピングパスガードから江木の左足を取るも、江木が先に前田の右足にストレートフットロックを狙う。前田は江木の左足に内ヒール、ここで江木が起き上がったところでリバーサルの2Pが入った。

2-2の同点で迎えた最終回、グローブタッチから江木が前に出て、引き込みを狙うも前田が離れる。距離を詰める江木、いなす前田という展開のなか、江木が跳びついて前田の足を狙うも前田が離れる。ここで江木の引き込みにより、前に2Pが入った。すると江木が立ち上がり、前田をケージに押し込む。江木が引き込み前田に2P、下になった江木が立ち上がり1Pを奪取する。

その江木を前田がテイクダウンして2Pを追加。さらに江木が引き込んで内ヒールを狙ったところで、前田に2Pが入る。足を取り合う両者。江木が前田の左足に内ヒールを仕掛けるも、前田が極めさせない。ヒップスローからリバーサルを狙った江木、しかし前田がトップを保った。ここでパンチを振るうアクションを見せる前田だが、これは打つ意志がなくても反則となるかどうか、今後の課題だ。

下から三角やラバーガードを狙う江木に対し、前田は立ち上がる。ここで江木も立ち上がり1Pが入る。前田は前に側転、横に側転、さらに江木に向かって側転したところで、江木が前田の足を取ってヒールを仕掛けるも、ここでタイムアップとなった。

勝利した前田は「勝った選手も負けた選手も、その全てを愛してください」と、漢らしいメッセージを送ってケージをあとにした。


The post 【Gladiator021】FSG初挑戦の前田が引き込む江木に極めさせず、足関節の取り合いも見せてポイント勝ち first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
Gladiator Gladiator021 MMA MMAPLANET o Progress ハシャーン・フヒト ブログ 花澤大介

【Gladiator021】引き込んでも最後までサブミッションを狙い続けたハシャーン、花澤にポイントで敗れる

【写真】引き込み2回、リバーサル1回--ポイントは全てハシャーンのアクションによるものだった(C)MMAPLANET

<Progressフォークスタイルグラップリング・バンタム級/5分2R>
花澤大介(日本)
Def.4-2
ハシャーン・フヒト(日本)

頭をつけて組み合う両者、花澤がハシャーンの腕を抑えにいく。離れたハシャーンが再度距離を詰めると、花澤が押してケージ際まで追い込んだ。ケージ中央に戻った両者だったが、組み手争いは花澤が上回っているか。ハシャーンの首を抑えつつ、右腕を差し上げてケージ際まで追い込む。離れたハシャーンがケージまで押していくも、花澤が離れた。

組み手争いが展開されるなか、ハシャーンが引き込んだ。2Pを獲得した花澤が、インサイドガードから抑え込む。ここでボディロックに移行すると反則となってしまうが、花澤はハシャーンの右足を抑えてパスを狙う。パスを防いだハシャーンは左足を上げ、次に右足を上げてラバーガードをうかがうも、花澤が体勢をキープ。ここでハシャーンがブリッジでリバーサルに成功し、2Pを獲得して同点に持ち込んだ。

最終回、花澤が組んでいく。首を抑えて体勢を崩した花澤に対し、ハシャーンもすぐに立ち上がる。花澤がケージまで押し込むも、ハシャーンが離れる。首相撲に持ちこもうとするハシャーンに対し、花澤が腕を差し入れてハシャーンの首相撲を切る展開に。ハシャーンの腕を抑えて頭をつけた花澤を、ハシャーンがケージに押し込んで右腕を差し上げた。しかし、すぐに花澤が離れる。

再び花澤をケージに押し込んだハシャーンが、離れる花澤を追う。花澤がケージ際に追い込まれながら、いなして横に回った。ケージ中央に戻ると、ここでハシャーンが引き込み、花澤に2Pを献上する。すぐさま下から足を上げていくハシャーンに対し、花澤がトップをキープし、ハシャーンのスイープに合わせてパスを狙う場面も。

残り20秒で、ハシャーンが下から三角→腕十字→三角と移行するも、極めることはできず試合終了のゴングが鳴った。

結果は花澤が2P差で勝利。しかし引き込みで相手にポイントを献上しても、最後まで展開をつくり、サブミッションを狙い続けたハシャーンの戦いぶりも評価されるべきだろう。


The post 【Gladiator021】引き込んでも最後までサブミッションを狙い続けたハシャーン、花澤にポイントで敗れる first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
Gladiator Gladiator021 MMA MMAPLANET NavE o ONE Progress UFC YouTube ゆうと エイドリアン・バトト・ジェマー キック キム・ウィジョン チェ・ドンフン チャンネル テムーレン・アルギルマー ハシャーン・フヒト フェルナンド ボクシング 世羅智茂 中務修良 中西テツオ 前田吉朗 大嶋聡承 平本丈 木村旬志 海外 花澤大介 長谷川賢 阿部光太

【Gladiator021】NavEに挑戦、ニャムジャルガル二元インタビュー「米国に行ってUFCで戦う」

【写真】1998年3月22日、バヤンホンゴル県バヤンボラグ村出身 。ウランバートルのジムでは「地方、遊牧民の選手の体力とハングリー精神こそMMAで成功する谷めに必要。ウランバートルはもやしっ子ばかりだ」という意見が多く聞かれた (C)MORIYAMASAN

明日26日(日)に豊中市176BOXで開催されるGladiator021のメインでGladiatorフライ級選手権試合=王者NavE×挑戦者ニャムジャルガル・トゥメンデムベレルが組まれている。

MMAPLANETではグラジエイターのタレントリレーションズ代表の長谷川賢がモンゴル視察を行った際に同行取材をし、現地でニャムジャルガルのインタビューを行っていた。ここでは1月末にウランバートルで録ったインタビューと、挑戦が決まってからリモート取材で訊いたニャムジャルガルの声をお届けしたい。

世界に飛び立ちたい無敗のフライ級選手が語る――知られざるモンゴルMMA界の実情とNavE戦への意気込みとは。


――今日は立ち技、グラップリングとミットとスパーを見せてくれましたが、これまでの格闘技歴を教えてください。

「12歳からモンゴル相撲を始めて、14歳から柔道とサンボをそれぞれ18歳までやっていました」

――それらの競技での何か結果は残していますか。

「コンバットサンボではモンゴル選手権で2度銅メダルを取っています。柔道ではモンゴル学生選手権で銀メダル、アジアオープンで3位になっています。モンゴル相撲では県でナチン(ハヤブサ=5回戦進出した選手の称号)になっています」

――どうしても興味深いのはモンゴル相撲の経験です。これだけの小兵でナチンになる。それだけテクニカルだったと思われますが、ニャムジャルガル選手自身、モンゴル相撲の技でMMAでも有効だと思われるモノはありますか。

「たくさんあります。ウムスフ(肩車)、ウゥルフ(一本背負い)、フムルフ(内股)、ガルアチフ(外無双)、それとパンツを掴んで良いので相撲の上手投げのような技もあります。ウムスフは最近のモンゴル相撲は筋力が増えてきているので、あまり見られなくなりました」

――ところでニャムジャルガル選手は格闘技をして、生活していきたいという気持ちがあったのでしょうか。

「ハイ。ただし、それは私がおかれた環境というのも影響していると思います。私の従妹にはモンゴル相撲の力士、そして力士を日本に送る仕事をしている人もいます。私自身は2017年頃からモンゴルでもMMAの人気が高まり、この年から練習を始めました」

――それはバヤンホンゴル県での話でしょうか。

「まれた村には15歳までいて、17歳の時にバヤンホンゴル県の県庁所在地のバヤンホンゴルに引っ越して柔道やサンボを続けていました。そしてMMAの選手を目指して2016年にウランバートルに来て、その後も1年間は柔道を続けていました。翌年からバットバエル先生の指導を受けています。

正直、田舎にいた方が空気も綺麗ですし、筋力トレーニングに関しては問題ないです。ただし練習パートナーや指導者の問題があるので、ウランバードルに来る必要があります」

――では19歳の時からバットバエル・コーチの指導を受けているのですね。

「キックボクシング、柔術と先生の下では一カ所で練習できるのは大きかったです。ただモンゴル相撲は倒せば終わりでしたが、柔術では投げても下から攻撃をされて本当に戸惑いました。もちろん、今では完全に慣れて何も問題ないです」

――MGL-1FCのフライ級王者ということはモンゴル最強のフライ級ファイターといっても過言でないと思います。今後、どこを目指して練習していますか。

「将来的には米国に行ってUFCで戦い、アジア人でもチャンピオンになれることを示したいです」

――ONEではなく、UFCなのは?

「ONEは試合間隔が長く感じます。UFCの方がたくさん戦えると思います。何より世界のトップ選手が集まっているUFCで勝負したいです」

――ステップアップ方法、UFCへの筋道というのはモンゴルにいて見えているのでしょうか。

「ダナー・バットゲレルのマネージャーとコンタクトを取っていて、これから3連勝ぐらいするとUFCと話ができると聞いています(※この後、ONE THE ROADマネージメントとUFCとの交渉に関して契約を結ぶ)」

――ところでモンゴルには兵役があると聞きました。韓国のMMAファイターも兵役がキャリアを積むうえで弊害になる場合があります。モンゴルはどうなのでしょうか。

「18歳から兵役の招集が始まっています。自分にも毎年のように招集令が届きますが、これまでは理由をつけて断っています。正直、行かないままで終わらせたいと思っています。モンゴルの兵役は1年、練習がそれだけできなくなることは選手として後退してしまうので、行きたくないです。

兵役とは自分の国を守って、貢献することです。自分としてはMMAで活躍して、モンゴルを世界に知らしめることで貢献したいです。兵役に就いているのと同じような気持ちでMMAを戦っています」

■グラジエイターに来日が決まってからのインタビュー(※3月4日)

――ウランバートルでインタビューをさせてもらってから、3週間後に来日が決まりました。

「オファーをもらった時は本当に嬉しかったです。これまで海外の大会で戦ったことがなかったので、本当に盛り上がりました」

――いきなりタイトルに挑戦することに関しては?

「最初のオファーは、グラジエイターで試合をする気持ちはあるかという意思確認でした。当然のようにイエスと即答しました。それがタイトルマッチになり、正直にいえばとても驚きました。他の選手を飛び越えてタイトルマッチを戦うことになったので、今度はコーチともしっかりと相談し、このような滅多にないチャンスを受けることにしました」

――グラジの櫻井代表からは、ニャムジャルガル選手との対戦をオファーした日本人選手が断った。そのタイミングでNavE選手に挑戦予定だったチェ・ドンフン選手が負傷。そしてニャムジャルガル選手に挑戦権が回ってきたと聞きました。

「幸運でした。最初はタイトマッチという話はなかったので、2試合、3試合と勝ち続けて初めてタイトルに挑戦できるという気持ちでいました。それがいきなりチャンピオンに挑戦することになって短期間でステップアップできるチャンスだと思っています」

──長谷川賢氏がジムで練習を視察した際、日本行きのチャンスが回ってくる自信はありましたか。

「あの時は理由があって、それほど練習ができていない時期だったので、自分のなかでは満足いく動きができなかったです。なので日本に行けるとは思っていなかったです」

──では、あの時とは違う動きを日本で見せるという気持ちが強いですか。

「あれから十分に練習できているので、タイトル戦では可能な限り自分の持てる力を出して戦いたいです」

──チャンピオンのNavE選手の印象を教えてください。

「実はまだ映像を見ていないです。できるだけ早く見て、対策を練りたいと思っています」

──日本でどのような試合がしたいと思っていますか。

「チャンピオンは柔道出身だと聞いています。自分も組み技が得意です。自分のレスリング力の方が上だと証明したいです。と同時にチャンピオンのNavE選手が自分の挑戦を受けてくれることに、とても感謝しています。3月26日は火が出るような激しい試合がしたいです」

■視聴方法(予定)
3月26日(日)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル

■ Gladiator021対戦カード

<ストロー級/5分2R>
田中優樹(日本)
木村旬志(日本)

<バンタム/5分2R>
今村豊(日本)
谷口武(日本)

<バンタム級/5分2R>
藤原克也(日本)
秋田良隆(日本)

<Gladiatorフライ級選手権試合/5分3R>
[王者]NavE(日本)
[挑戦者]ニャムジャルガル・トゥメンデムベレル(モンゴル)

<バンタム級/5分3R>
神田T-800周一(日本)
テムーレン・アルギルマー(モンゴル)

<55キロ契約/5分3R>
中務修良(日本)
エイドリアン・バトト・ジェマー(フィリピン)

<Progressフォークスタイルグラップリング78.5キロ契約/5分✖2R>
世羅智茂(日本)
大嶋聡承(日本)

<Progressフォークスタイルグラップリング・バンタム級/5分✖2R>
前田吉朗(日本)
江木伸也(日本)

<バンタム級/5分3R>
ゆうと(日本)
キム・ウィジョン(韓国)

<フライ級/5分2R>
中西テツオ(日本)
宮川日向((日本)

<フェザー級/5分2R>
フェルナンド(ブラジル)
藤岡陸(日本)

<ウェルター級/5分2R>
橋本健吾(日本)
阿部光太(日本)

<Progressフォークスタイルグラップリング・バンタム級/5分✖2R>
ハシャーン・フヒト(日本)
花澤大介(日本)

<アマMMAバンタム級/3分2R>
佐藤フミヤ(日本)
北原蓮(日本)

<アマMMAバンタム級/3分2R>
平本丈(日本)
飴山聖也(日本)

<バンタム級/5分1R>
藤井丈(日本)
吉田開威(日本)

<バンタム級/5分1R>
武田純忠(日本)
有田一貴(ブラジル)

<フライ級/5分1R>
古賀珠楠(日本)
那須裕次郎(日本)

■視聴方法(予定)
3月26日(日)
午後12時30~ザ・ワンTV YouTubeチャンネル

■ Gladiator021対戦カード

<Gladiatorフライ級選手権試合/5分3R>
[王者]NavE(日本)
[挑戦者]ニャムジャルガル・トゥメンデムベレル(モンゴル)

<バンタム級/5分3R>
神田T-800周一(日本)
テムーレン・アルギルマー(モンゴル)

<55キロ契約/5分3R>
中務修良(日本)
エイドリアン・バトト・ジェマ―(フィリピン)

<バンタム級/5分3R>
ゆうと(日本)
キム・ウィジョン(韓国)

<バンタム級/5分2R>
藤原克也(日本)
秋田良隆(日本)

<フライ級/5分2R>
中西テツオ(日本)
宮川日向((日本)

<バンタム/5分2R>
今村豊(日本)
谷口武(日本)

<フェザー級/5分2R>
フェルナンド(ブラジル)
藤岡陸(日本)

<ストロー級/5分2R>
田中優樹(日本)
木村旬志(日本)

<ウェルター級/5分2R>
橋本健吾(日本)
阿部光太(日本)

<アマMMAバンタム級/3分2R>
平本丈(日本)
飴山聖也(日本)

<アマMMAバンタム級/3分2R>
佐藤フミヤ(日本)
北原蓮(日本)

<バンタム級/5分1R>
藤井丈(日本)
吉田開威(日本)

<5分1R>
武田純忠(日本)
有田一貴(日本)

<フライ級/5分1R>
古賀珠楠(日本)
那須裕次郎(日本)

The post 【Gladiator021】NavEに挑戦、ニャムジャルガル二元インタビュー「米国に行ってUFCで戦う」 first appeared on MMAPLANET.