カテゴリー
45 Eternal MMA83 Gladiator LFA MMA MMAPLANET o Road to UFC SASUKE UFC   アンソニー・ドリリッチ ジョシュ・トーゴ スティーブ・アーセグ パンクラス ムハンマド・サロハイディノフ 伊藤盛一郎 原口伸 大竹陽 海外 猿飛流 長谷川賢

【Eternal MMA83】フライ級王座に挑戦、テロル猿飛流。「これば爆発物だぞって(笑)」(SASUKE)

【写真】前田桂、猿飛流、SASUKEのチーム・エタノール(C)MMAPLANET

16日(土・現地時間)にクイーンズランド州ゴールドコーストのサウスポート・シャークスで開催されるEternal MMA83で猿飛流がフライ級王者アンソニー・ドリリッチに挑む。

元フライ級KOPが1年3カ月振りの実戦復帰──そこに至るまえでの気持ちの変化、変わらなかった目標。そして初めての海外での試合で、信じられない事態に陥った珍道中を猿飛流with SASUKEに話してもらった。を果たすこととなった。


――猿飛流選手、一昨年のクリスマス以来の復帰戦が豪州のEternal MMAでフライ級王座挑戦となりました。かなり長いブランクを経験しましたね。

「佐須君(SASUKE)のセコンドでRoad to UFCに行って、現地でUFCを見てあの場で戦いたいと思うようになり──怜君との試合に勝ったら、UFCという名前を出して良いと思っていました。怜君との防衛戦で勝ったら、そこを目指すと明言しようと。でも怜君に負けて、30歳も過ぎているしUFCへの道は途絶えたと思いました。

そうなった時にパンクラスを含め、日本の団体でベルトを取ることが目標になるということがしっくりこなかったです。年齢的にも引退した方が良いとも考えました。周囲がジムを持ったり、普通の仕事をしながら生活をしているのを見て、次の人生のことを考えると、試合に出ようという気持ちにはなれなかった……です」

──そうなるのは、至極真っ当なことかと思います。それでもまたやろうと考えるようになったのは?

「佐須君や征矢(貴)さんのセコンドに就いたり、他の人の試合や弟(榎本明)の試合を見ていると、俺も終わりたくないなと思えてきて。去年の夏、取りあえず引退はせずに練習だけは続けようと。そうすればどこかからオファーがあるかもしれないし、腹が決まるかもしれないと。去年の夏からは、しっかりと練習をするようになりました。佐須君から『まだまだ全然いける。一緒に目指しましょうよ』と言って貰えたのも大きかったです」

──実際に試合を戦おうと思ったのは?

「やっぱり、1パーセントでもUFCに行けるチャンスがあるなら──と。でも、結論から言って佐須君と桂さん(前田桂氏、Fitness Shop在籍。マスタージャパン勢、原口伸ら海外での試合をサポート。国内外に知己の関係者が多い)でないと海外で試合をすることはなかったです。本当に桂さんの存在がなかったら……。僕自身、海外は経験がなく、安心できる国内が良いという風に思っていましたし。

パンクラスにはお世話になったし、ベルトを取ることも悪くないという風に考えるようになりました。ただお世話になったとか、恩があるというのはUFCとか考えていない判断だったと思います。最後に皆にベルトを見せたい。UFCは無理でも、まだ強くなれる自信はある……そんな風でした」

──それでもパンクラスとならかったのは?

「まずパンクラスで再起しようと──伊藤盛一郎選手とベルトを賭けて戦いたいというのはありましたけど、それはさすがに無理で。ならムハンマド・サロハイディノフと戦いたいと思いました。1月にパンクラスと話を繋いでもらっている河村(尚久)さんに動いてもらって。

同時にGladiator Challenger Seriesで戦い、LFA経由でUFCを目指しませんかと長谷川賢さんからも話をしてもらえました。それも凄く有難い話で、長谷川さんが気に掛けてくれているのが嬉しかったです。でも腹が決まらず、踏ん切りがつかないとう状況でした。そんな時に桂さんからETERNALの話を頂いて。最初は2月10日だったので、2週間ぐらいしかなくて。体重を落ちないですし、初めての海外の試合とかはビビりだから……お断りしました。

その時に『3月だったら、体重を落とせたのですが……』なんて言い訳がましく、言っていたんです。同時に3月のパンクラス大会にムハンマドという話も進行していて、でも踏ん切りつかない。坂本靖さんには『返事はもう少し考えてからさせて頂けたら』と保留にしてもらっていました」

──踏ん切りがつかず、躊躇してばかりという風にも聞こえます。

「ハイ。確かにその通りです。そうしたら、断ったEternalの試合が3月16日なら──ともう一度、来て。それでもビビっていて、断ろうとしていました」

──……。

「そうしたら、桂さんが1時間ぐらい説得してくれて。『こんなチャンスはない。行きましょう』と言って貰えて、それで腹が括れて『もう行きましょう』と。試合が1カ月スライドしてタイトルマッチ。プロモーションは豪州で一番のフィーダーショーで、前王者のスティーブ・アーセグはUFCにステップアップして、ランキングが9位。これはUFCに繋がっている道で、格闘技の神様に行けと言われているように感じました」

──ようやく……と。

「で、Eternalでタイトルに挑戦すると河村さんに話したら、『それはパンクラスに対して、オファーの返事待っている状態なのだから失礼だぞ』とお叱りを受けて。確かに……坂本さんに失礼なことをしてしまいました。でも河村さんが『チャンスだし、俺が説得しておくから行け!』と言ってもらえて。それでも天秤にかけたような形だったので、坂本さんを怒らせてしまったという気持ちは残っていたのですが、2月4日──僕の誕生日に、怜君がUFC決めた後にXで『誕生日、おめでとう。頑張ってこいよ!』とメッセージを下さって。凄く心が晴れて、パンクラスの代7代王者として誇りを持って頑張りたいと思うようになりました」

──良い話ですねぇ。

「そこからは猛練習をしました。桂さんと佐須君がいてくれるから、今も安心して試合を迎えることができています」

──初の海外でも、何も問題はないですか。

「いえ、それが……」

SASUKE 実は手荷物が引っ掛かって、入国できないところだったんですよ(笑)。

──へっ? というのは?

「あのう……僕は説明が下手だから、佐須君に任せても良いですか?」

──ハイ……。

SASUKE まず猿飛流さんは心配性すぎて、あり得ないほどの荷物を持ってきていて。羽田の段階でスーツケースが6個ぐらいあって。

──あり得ないです……。

「減量食とか、全部、日本から持って行こうとして……」

SASUKE そうなんですよ(笑)。ケアンズからトランジットでゴールドコーストへという飛行機で、まず羽田で半分ぐらいの荷物をご両親に持って帰ってもらいました。そして、ケアンズまでは別便だった桂さんがバッグ一つだったので、一つ預けて。もう1つは追加料金を支払って飛行機に乗れることはできたんです。

そうやって色々なモノを日本においてきたのに、荷物のなかで無水エタノールが含まれていたんです。水抜きのための……。

──いや、それは……いうとエチルアルコールですからね。まず、羽田で飛行機に乗れたことが検査の精度を疑います……。発火物ですからね。

SASUKE そもそもそこがあるんですけど……。豪州って持ち込み荷物にメチャクチャうるさくて。で、ケアンズの空港で『これは爆発物だぞ。お前たちはテロリストか』って足止めを食らったんです。

──いやぁ、まぁテロリストの疑いは晴れるでしょうが……なんちゅうことですか。

SASUKE なんか、ポリスとかいう言葉が聞こえてきて。そうしたら、もう猿飛流が一気に動揺し始めて。顔はソワソワしているんですよ。

──アウトじゃないですか、堂々としていないと(笑)。

SASUKE そうなんですよ。で、僕は僕で桂さんに電話をしようとしたら、『仲間に連絡をしようとしているのか』なんて疑われて(笑)。ポリスを呼ぶと言われて、2時間ぐらい尋問を受けました。飛行機の中では眠れないは減量苦もあるわで、ついに猿飛流が白目を剝いて気を失いかけて(笑)。そうしたらポリスが、『こいつは薬物中毒じゃないか』って(笑)。

──アハハハハハハ。もうミスター・ビーンばりの負の連鎖じゃないですか。最高です。

「翻訳機で『あなたはドラッグをやったことがありますか』って聞かれて。『一度もやったことがありません』って……」

──しかし、どう説明して無事に入国できたのでしょうか。

「試合があって、減量中なんですって話しました。減量で飯も食えなくて、水も飲めないから──と体を見せたんです」

──ハイ。

無水エタノールがなくても無事パス(C)KEI MAEDA

「そうしたら僕の話を信用してくれて。これだけはダメだからなって、無水エタノールだけは捨てられました。あぁ、あと馬肉も捨てられましたね」

SASUKE 僕は2メートルぐらい離れていたので、なんか体をチェックされていると思って……もう終わったなって思っていました(笑)。

「超焦りました……。でもいったん信用してくれると、取り調べが長かったから乗り継ぎがギリギリになっていてゲートまで連れて行ってくれたんです」

──もう、そんなことがあれば何も怖くないですよ(笑)。

「いや、高島さん。ホントにその通りです(笑)。色々と吹っ切れました」

──では自信満々になったかと思う、アンソニー・ドリリッチ戦ですが、改めて印象を教えてください。

「サウスポーで強力な左ストレートの持ち主です。そこを狙って、言うとそれしかないのですが、相手を誘い込むのが絶妙に上手いです。そこに移動させられて、左ストレートでKOされている選手が多い。加えてテイクダウンが切れて、自分からテイクダウンを取れ、バックキープも上手いです。

でも……なんか、その全部で自分が上回ることができる自信があるんですよね」

──その言葉で安心しました。今、言われた通りの選手なのですが、アーセグとは動きが違います。同じEternalのフライ級チャンピオンなのでアーセグ級だと怖いと思っていたので。

「それは思いました。アーセグと比較すると。今回、征矢さんと5分5R用のスパーをやって来て。征矢さんは凄くパワーもあって速い。なおかつ征矢さんを上回るパワーかもということは頭にいれてきました。その想定を超えることもあるかもしれないですが、やることが分かっているので。これまで自分がやってきたことをぶつけるだけです。

自分のそのままをぶつけます。サウスポーと左ストレート対策は、大竹陽選手とも5分5Rをやってきました。火曜日が征矢さん、木曜日が大竹選手。週に2度、5Rのスパーリングをやってきて、凄く自信がつきました」

──では改めて、意気込みの方をお願いします。

「深く考えすぎるとダメなので、大好きな格闘技を楽しみたいです。大好きな格闘技を続ける先にUFCがあるのかなって。だからメチャクチャ勝たないといけないというよりは、メチャクチャ楽しみたいですね。楽しんで、回りに感謝して、自分のやってきたことを全て出します」


■視聴方法(予定)
3月17日(土・日本時間)
午後7時00分~UFC Fight Pass

■ Eternal MMAメインカード対戦カード

<Eternal MMAミドル級選手権試合/5分5R>
[王者]ジョン・マーティン・フレイザー(英国)
[挑戦者]ベン・ジョンソン(豪州)

<Eternal MMAフライ級選手権試合/5分5R>
[王者]アンソニー・ドルリッチ(豪州)
[挑戦者]猿飛流(日本)

<ライト級/5分3R>
ジャック・ベイカー(豪州)
ジョシュ・トーゴ(豪州)

<フライ級/5分3R>
松山瑞穂(日本)
ジャック・ヘイス(豪州)

<フェザー級/5分3R>
ガブリエル・シュルッピ(ブラジル)
ブローガン・スチュアート・ング(豪州)

<フェザー級/5分3R>
テサー・マローン(豪州)
イーサン・ミッチェル(豪州)

<ミドル級/5分3R>
ダーシー・ヌナン(豪州)
ブレア・ブレタッグ(豪州)

The post 【Eternal MMA83】フライ級王座に挑戦、テロル猿飛流。「これば爆発物だぞって(笑)」(SASUKE) first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
AB ABEMA DREAM MMA MMAPLANET o Road to UFC Shooto Shooto2023#07 UFC   エフェヴィガ雄志 エンゼル☆志穂 オーディン チャンネル ボクシング ヤックル真吾 ライカ ライダーHIRO 修斗 吉成はるか 大竹陽 宇野薫 山内渉 川北晏生 平良達郎 後藤陽駆 新井丈 杉本恵 杉本静弥 浜松ヤマト 清水清隆 竹原魁晟 藤野恵実 鶴屋怜

【Shooto2023#07】無敗の修斗世界王者へ。新井丈と対戦する山内渉「失神するまで、殴るか絞める」

【写真】全局面打撃で勝つことが理想。それが山内の理想のMMAだ(C)MMAPLANET

19日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2023#07のメインで、山内渉が修斗世界ストロー級王者の新井丈と空位の同フライ級王座を争う。
text by Takumi Nakamura

プロデビューから6戦6勝というレコードで世界戦にたどり着いた山内。修斗のレギュレーションを変えた新井の2階級同時制覇に注目が集まるが、山内が勝利すれば修斗に新たな無敗の世界王者が生まれることになる。極真空手に始まり、FIGHT FARMで育成されたMMAスタイルでベルトを狙う山内に話を訊いた。


――試合5日前のインタビューとなりますが(※取材は11月14日に行われた)、ここからは体調を整えて体重を落とす段階ですか。

「はい。やることをやって仕上がりはいいので、あとは身体を休めて体重を落とすだけですね」

――前回7月のヤックル真吾戦では鮮やかなKO勝ちでした。あれは狙っていたものだったのですか。

「普段から田村(彰敏)さんと打撃の打ち込みをやっていて、いつも数パターンを分けて練習しているんですね。その一つがハマって倒せた試合でした。繰り返し練習しているものなので、試合になると勝手に体が動きました」

――またテイクダウンされてから立ち上がるまでの流れもしっかり対応できていたと思います。

「FIGHT FARMはみんな組みも強いので、練習では寝かされることが多いんですよ。そこの対処も普段からやっていることなので、それが試合に出たと思います」

――2022年11月の清水清隆戦、ヤックル戦と2連続KO勝利となりました。

「拳の当て方や拳を握るタイミングだったり、倒す感覚を覚えてきたと思います」

――少しずつ山内選手のファイトスタイルが固まってきていますか。

「そうですね。次の新井選手は基本的に打撃でくると思いますが、僕は寝技もできるので、その場の状況に合わせて、自分が戦いやすい方で戦おうと思います」

――2連続KO勝利の山内選手とハードパンチャーの新井選手の試合ということで打撃戦が期待されますが、それだけの試合にはならない、と。

「お客さんが盛り上がるのは打撃だと思うんですけど、僕は打撃にこだわって大事な試合を落としたくないので、打撃でいけたらいくし、寝技でいけたらいく。特にこれというのは決めずに戦います」

――その新井選手にはどんな印象を持っていますか。

「ガッツがあって、パンチ力と当て感がすごいという印象です。でも一番印象に残っているのは気持ちの強さと気合いですね」

――KO勝ちの印象が強いですが、被弾しても最後は殴り勝つというスタイルです。

「それができるのもガッツがあるからですよね。組みでやられた試合を見ても落ちるまでタップしないし、僕も徹底的にやらないとダメだなと思いました。意識がある限りは絶対に試合をあきらめないと思うので、新井選手が失神するまで、殴るか絞めます」

――山内選手はプロ無敗のままタイトルマッチにたどり着きました。自分では順調なキャリアだと思いますか。

「めちゃくちゃ順調だと思います。今振り返るとマッチメークや試合展開も含めて運が良かった部分もあったと思いますが」

――過去にMMAPLANETでも取材している山内選手ですが、今回は山内選手がMMAを始めるまでのことを聞かせてください。もともと山内選手は極真出身ですよね。

「はい。小さい頃から“たたかいごっこ”みたいなことが好きで、父親と遊ぶときもボクシングの真似事とかをやってたんですよ。そしたら友達の中に空手をやっている人とつながっている子がいて、自分も空手をやってみたいと思って始めました。空手は8歳から始めて18歳まで、高校を卒業するまで続けました」

――空手からMMAに興味を持ったのは何がきっかけだったのですか。

「僕めっちゃ空手は弱かったんですけど(苦笑)、一応高校に入るまでは空手で世界チャンピオンになることを目標にやったんですね。でも高校に入ってからは『顔面を殴ってみたらどうなるんだろう?』とか『空手よりも顔面ありの方が向いてるんじゃないかな』と思うようになって。組み技とか寝技にも興味があったんで、それだったらMMAをやってみようという考えになりました」

――空手時代はどんなファイトスタイルだったのですか。

「接近戦が苦手で足を使って戦うタイプだったんですよ。足を止めて突き…じゃなくて、動いて動いて蹴りを合わせるみたいな。そういうスタイルだったから余計に顔面ありやMMAをやってみたいと思ったのかもしれないです」

――実際にMMAを始めるのは高校卒業→上京してから、になるのですか。

「はい。はじめは高校を辞めて上京したかったのですが、親に猛反対されたんですよ。それでちゃんと高校を卒業してMMAをやることになったら親は応援してくれました(笑)」

――2度目のチャレンジだった、と(笑)。でもそのくらいMMAをやりたいという衝動に駆られていたのですね。

「はい。とにかくMMAをやりたくて、高校在学中に東京のジムを調べて、色んなジムを周って体験入会巡りしたことがあるんですよ。それこそ新井選手が所属する和術慧舟會HEARTSにも行きましたよ(笑)」

――そのなかでFIGHT FARMを選んだ理由は何だったのですか。

「最初はTRIBE TOKYO MMAに入会したのですが、当時は専門学校に行きながらジムに通っていて、ジムまで片道1時間半くらいかかったんです。そうしたら長南(亮)さんが通いやすいジムとして髙谷(裕之)さんとFIGHT FARMを紹介してくれて、FIGHT FARMに入ることになりました」

――そういった流れがあってFIGHT FARM所属になったのですね。今の山内選手のファイトスタイルを考えると、髙谷さんや田村さんの指導がハマっていますよね。

「そうかもしれないです。最初はそこまでストライカーになろうとは思わなかったんですけど、やっぱり自分の持ち味は打撃だと思うし、理想は髙谷さんのようにガンガン打撃でいってパウンドを打つスタイルです」

――それから格闘DREAMERS出場を経て、修斗でプロデビューという流れになるわけですが、山内選手はファイターとしてどんな目標を持っていますか。

「修斗で世界チャンピオンになって、世界で戦っていきたいですね。フライ級は日本にも強い選手が多いし、いつかはUFCで戦いたいです」

――平良達郎選手がUFC、鶴屋怜選手がRoad to UFCにも出場していますが、そういった選手たちへのライバル心はありますか。

「ありますね。彼らとは年齢も近いんですけど、現時点では僕よりも先の舞台で戦っていると思うので、早く追いついて抜かしたいと思います」

■視聴方法(予定)
11月19日(日)
午後6時00分~ ABEMA格闘チャンネル
             
■Shooto2023#07対戦カード

<修斗世界フライ級王座決定戦/5分5R>
山内渉(日本)
新井丈(日本)

<フェザー級/5分3R>
オーディン(日本)
宇野薫(日本)

<インフィニティリーグ2023女子ストロー級/5分2R>
藤野恵実(日本)
杉本恵(日本)

<インフィニティリーグ2023女子ストロー級/5分2R>
吉成はるか(日本)
エンゼル☆志穂(日本)

<インフィニティリーグ2023フェザー級/5分2R>
竹原魁晟(日本)
浜松ヤマト(日本)

<バンタム級/5分3R>
ライダーHIRO(日本)
川北晏生(日本)

<バンタム級/5分2R>
江口諒(日本)
シモン・スズキ(日本)

<フライ級/5分2R>
大竹陽(日本)
杉本静弥(日本)

<ライト級/5分2R>
エフェヴィガ雄志(日本)
後藤陽駆(日本)

<バンタム級/5分2R>
Jセロウ若林(日本)
中野剛貴(日本)

The post 【Shooto2023#07】無敗の修斗世界王者へ。新井丈と対戦する山内渉「失神するまで、殴るか絞める」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
AB ABEMA MMA MMAPLANET o Shooto Shooto2023#07   エフェヴィガ雄志 エンゼル☆志穂 オーディン チャンネル ライカ ライダーHIRO 修斗 吉成はるか 大竹陽 宇野薫 安芸柊斗 山内渉 川北晏生 当真佳直 後藤陽駆 新井丈 旭那拳 杉本恵 杉本静弥 浜松ヤマト 猿丸ジュンジ 猿田洋祐 竹原魁晟 藤野恵実 関口祐冬

【Shooto2023#07】同時2階級制覇へ、修斗を変えた男=新井丈─01─「修斗の方々の懐が深くて、感謝」

【写真】レギュレーションを変えたが、二階級制覇が成ったわけではないことは本人が一番理解しているはず(C)SHOJIRO KAMEIKE

19日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2023#07のメインで、修斗世界ストロー級王者の新井丈が、山内渉と空位の同フライ級王座を争う。
text by Shojiro Kameike

新井はかねてよりストロー級&フライ級の二階級同時制覇を宣言していたが、そこには修斗のルール面で大きな壁が立ちはだかっていた。もともと修斗のチャンピオンについては、以下の規定が存在していたのだ。

※ISC認定JSAルール 第26条【チャンピオン】
チャンピオンは1クラスに1名を置き、同一の者が同時に複数のクラスのチャンピオンになることは認めない。ただし、当該階級において暫定王者が認定試合により決定された場合は暫定王者を含め2名となる。上記の規定によりタイトルを保持したまま他のクラスのチャンピオンシップに出場することは出来ない。
(一般社団法人 日本修斗協会 公式サイトより。原文ママ)

つまり現状では新井がストロー級王座を保持したまま、フライ級のベルトに挑むことはできない。しかし、9月の後楽園ホール大会で、11月に山内と新井が空位のフライ級王座を賭けて戦うことは発表されていた。と、日本修斗協会は該当の項目を11月8日に改正し、10日より新ルールが適用されることとなった。改正内容は上記のルールから「同一の者が同時に複数のクラスのチャンピオンになることは認めない」「上記の規定によりタイトルを保持したまま他のクラスのチャンピオンシップに出場することは出来ない」の2文を削除――つまり新井は晴れて、ストロー級王者のままフライ級王座決定戦に出場することができることとなったのだ。

修斗が競技であるならば、競技はルールで成り立つもの。ルールを変えた新井は、修斗を変えた男といえる。そんな新井に改めてルール改正とフライ級王座決定戦について訊くとともに、今年7月の安芸柊斗戦について振り返ってもらった。


――修斗のルールを変えさせた男、新井丈選手です!

「アハハハ、変えてくれましたね。修斗関係者の方々の懐が深くて、感謝しています」

――フライ級に挑戦するうえで、ルールを変えてくれるとは思っていましたか。

「いや、そもそも――そういうルールがあるのを知らなくて(苦笑)。自分としては、ただただ戦い続けていたら『あぁ、コレはダメなんだ』と知ったぐらいでしたね。SNSとかでは関係ない人たちが横やりを入れてきたりとか」

――選手からも「自分の時には……」という意見が出ていました。

「選手がそれを言うのは恥ずかしいと思うんですよ。たとえば兄妹がいて『自分は何年生の時にお小遣いが何円だった。でも妹は今、それより多く貰っている』って言うようなものじゃないですか。今を生きている妹に文句を言っても――ねぇ(苦笑)。そんなの状況や背景によって変わってくるもので。じゃあ選手が『自分の時には……』と言ったとしても、当時に戻れるわけでもないですし」

――いずれにせよルールというのは時代に合わせて変化していくものですし、また変化せざるをえない面もあります。ただ、もしルールが変更されないままであれば、ストロー級王座を返上してフライ級の王座決定戦に挑むつもりだったのですか。

「最初に『複数階級のベルトを同時に保持してはいけない』というルールを聞いた時に自分でも、どうにかして二本のベルトを巻けないか考えました。まずフライ級1位の関口祐冬君を倒して、『もし王座決定戦をやるなら出るのは俺だろう』と言えるポジションにはいたと思うんです。そして試合を決めてもらって――ストロー級のベルトを返上することも頭にはありました。もうストロー級は、めぼしいヤツらは全員ブチのめしたので。自分としてはフライ級のベルトを獲ってから、ストロー級のベルトと併せて2つのベルトを両肩に掛けさせてもらえれば――それがたとえ一瞬であっても良かったです。その一瞬を写真に収めてもらえれば。そう思っていたらルールも改正されたので感謝しています」

――まさに新井選手の挑戦のためのルール改正……と聞けば、山内渉選手は怒るかもしれませんね。新井丈ありきで話が進んでいますから。

「いやぁ、それは分からないけど――俺としては何でも盛り上がったほうが良いと思うんですよ。ストロー級の俺が、階級の壁を超えてフライ級も巻き込んだほうが、修斗のためにもなるじゃないですか。お客さんも盛り上がると思うし。そうするとストロー級のコンテンダーたちにも火がつくでしょうしね。正直、『何も悪いことないじゃん』と考えていました。みんなWIN-WINだから、いつかルールは変わるかなと思っていましたね」

――11月12日の沖縄大会では、ストロー級のランカーたちが試合に出場していました。今はフライ級王座挑戦を控えている身として、そこまでストロー級の動きは気にしていませんか。

「沖縄大会のツイキャスPPVを購入して視ましたよ。でも――ランカー対決の2試合は判定決着でしたから。ああいうファイトスタイルで勝って自分との試合が実現したとしても、俺がノレないというか。『みんな競技としてMMAをやっているだけなんだ……』と思いましたね。もっといろんなものを背負って、リスクを負ってもフィニッシュを狙いに行ってほしかったです。旭那拳君、当真佳直君――試合を視たからこそ興味がなくなっちゃいました。12月2日の安芸柊斗×猿丸ジュンジ戦は面白そうですよね。あの試合は会場で観たいと思っています」

――MMAがスポーツである以上、競技としてMMAを戦うことは間違っていないと思います。しかし新井選手にとっては、それ以上のものが必要だということですね。今年7月の安芸戦はノレた試合だったのでしょうか。

「はい、あの試合はノレましたね。相手どうこうの前に、ベルトの初防衛戦っていうこともあって。それと安芸君はストロー級でナンバーワンのストライカーじゃないですか。もちろん俺を除けば、ね。だから前の試合は、自分もやり甲斐がありました」

――安芸戦では開始早々に、安芸選手の打撃を受けて意識が飛んでいたと聞きました。ご自身では、いつの段階で意識が飛んでいたのかは分かりますか。

「自分では開始10秒か20秒ぐらいに、ケージ際でヒザをもらった時だと思っていて。あるいはその次にもらった被せの右かもしれないです。いずれにしても序盤も序盤ですね」

――では、どのあたりから記憶があるのでしょうか。

「それが……控室に戻ってから、俺が大沢(ケンジHEARTS代表)さんに『今日って何月何日ですか?』と聞いたあたりからですね」

――控室に戻るまで意識は飛んでいたのですか! ということは、本人としては意識が飛んでいるなか、試合後にはマイクで喋っていたのですね。

「あとで映像を視ると、結構ちゃんと喋っていましたね(笑)」

――「安芸君の応援で四国から来てくれた熱い応援団に拍手をお願いします」とまでコメントしていました。意識がないなかで相手をKOするというのは、ファイターの本能だと思います。一方で意識がない状態なのに、安芸選手の応援団のことにまで気を遣えるというのは、本能としての優しさではないですか。

「アハハハ、言いすぎですよ。それはあんまり書かないほうが良いかもしれないですね」

――いえいえ、本能的に優しいというのは恰好良すぎます。

「すみませんね、恰好良すぎて(笑)。もうその話は止めましょう」

――アハハハ。そこで照れるのも男前です。話を戻すと、控室に戻るまで試合展開の記憶もなかったのですか。

「はい。俺も控室でセコンドに何度も『何で倒したんですか?』と訊いていました。一度聞いても、すぐに忘れちゃうんですよ。それだけダメージが残っていたのか――『何で倒したんですか?』、『そうですか』、『何で倒したんですか?』の繰り返しで(笑)。大沢さんからは『20~30回、同じことを訊かれたよ』と言われましたね。

そうしたら大沢さんと猿田洋祐さんが途中から、ふざけ始めて。『ジョー、今日は組んで勝ったよ』、『足関節で勝ったんだよ!』とか答えるんですよね。二人が悪い顔しているから、『これは嘘だな』って気づきましたけど」

――ただ、意識はなくても――意識がないからこそ、なのでしょうか。これまでの試合よりも頭を振って中に入り、パンチも上下に散らしていました。

「本当にそうですね。あとで試合映像を視ても、『ちゃんと練習でやっている動きが出ているわ』って思いました」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
11月19日(日)
午後6時00分~ ABEMA格闘チャンネル
             
■Shooto2023#07対戦カード

<修斗世界フライ級王座決定戦/5分5R>
山内渉(日本)
新井丈(日本)

<フェザー級/5分3R>
オーディン(日本)
宇野薫(韓国)

<インフィニティリーグ2023女子ストロー級/5分2R>
藤野恵実(日本)
杉本恵(日本)

<インフィニティリーグ2023女子ストロー級/5分2R>
吉成はるか(日本)
エンゼル☆志穂(日本)

<インフィニティリーグ2023フェザー級/5分2R>
竹原魁晟(日本)
浜松ヤマト(日本)

<バンタム級/5分3R>
ライダーHIRO(日本)
川北晏生(日本)

<バンタム級/5分2R>
江口諒(日本)
シモン・スズキ(日本)

<フライ級/5分2R>
大竹陽(日本)
杉本静弥(日本)

<ライト級/5分2R>
エフェヴィガ雄志(日本)
後藤陽駆(日本)

<バンタム級/5分2R>
Jセロウ若林(日本)
中野剛貴(日本)

The post 【Shooto2023#07】同時2階級制覇へ、修斗を変えた男=新井丈─01─「修斗の方々の懐が深くて、感謝」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
MMA MMAPLANET o Road to UFC Shooto Shooto2023#06 UFC ショーン・エチェル 修斗 内田タケル 大竹陽 山内渉 新井丈 海外 関口祐冬

【Shooto2023#06】内田タケルの大竹陽戦の振り返りと、今後。「山内渉選手と新井丈選手のどちらかと」

【写真】憂いのある表情なのか、飄飄としているだけなのか。独特の空気感を醸し出す内田だ(C)TAKUMI NAKAMURA & MATSUNAO KOKUBO

9月24日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されたShooto2023#06で大竹陽と対戦した内田タケル。2年ぶりの再戦は前回とほぼ同じ展開で内田がRNCで一本勝ちを収めた。
Text by Takumi Nakamura

2022年6月にRoad to UFCのワンマッチで勝利したあと、修斗でキャリアを積むことを選択した内田。その初陣となった同年9月の関口祐冬戦では一本負けし、今年4月の片山将宏戦は片山の計量オーバーにより試合が消滅するなど、今回の大竹戦でようやく新たなスタートを切ったと言える。修斗での王座奪取とRoad to UFC再出場。内田がこれからのファイターとしての展望を語った。


――Shooto2023#06で大竹陽選手に一本勝ちした内田選手です。まず試合の感想を話していただけますか。

「普段と変わらないというか、自分のスタイルというか。今の段階の自分にはこれしか通用しないという技を選択して戦った試合だと思います。寝技の打撃はもっと打ちたかったですし、反省する部分も多かったです」

――大竹選手は2021年9月に対戦して一本勝ちしている相手です。

「試合そのものは2年前ですし、相手もあれから勝っていたので、前回とは別人だと思って戦いました」

――試合は2年前の対戦と同じように、テイクダウンからパスガード、マウント、バック、RNCという流れでの一本勝ちでした。あれは内田選手の得意な形ですか。

「あれが一番ハマる技なので、極まるならああいう展開だなと思いました」

――テイクダウンからフィニッシュまでが一つの形になっていたと思うのですが、そこは意識しているのですか。

「いや、特に意識はしていなくて。相手が動いてきたら、それに身を任せてグルグルやっている感じです」

――解説でも「内田選手はスルスルと知らない間に上を取っている」と言われていましたが、自分でもそういった動きは得意にしているのですか。

「僕はあまり力が強くない方だと思うし、15歳からアマチュアでやっていて、練習でも力勝負で勝てなかったんですよね。そこで工夫したことが今につながっているのかもしれないです」

――当時は上の年齢の選手たちとも練習していたのですか。

「はい。高校1年で大人の選手に混ざって練習していたので、基本的にボコボコにされていたんです」

――そのなかで生き残るための術が今のファイトスタイルにつながっているのですね。

「そこまで考えてやってなかったのですが、今思うと当時の練習が今の自分のスタイルに響いているのかなと思います」

――あの形に入ったら絶対に一本取れるという自信はありますか。

「バックまでいければ………………ちょっとは自信があります(笑)」

――かなり間が空きましたね(笑)。内田選手は昨年6月にRoad to UFC(以下、RTU)のワンマッチでショーン・エチェルに勝利して、同年9月から修斗に参戦。その初戦で関口祐冬選手に一本負けしていますが、あの敗戦からどこに力を入れて練習していたのですか。

「関口戦はRTUで勝ったあとの試合で、それまでよりも多くの人に試合を見てもらえるということで、ちょっと周りの目を気にして緊張していたのかなと思います。今回はそこの意識を変えてというか、しっかり5分3Rやるつもりで練習してきました」

――関口戦は内田選手が得意の形に入る前に腕十字を取られたという印象があります。

「フィニッシュを急いで力みすぎていたのかなと思います」

――RTUからの復帰戦で敗れて、あの時はどのような心境だったのですか。

「めちゃくちゃ落ち込んだし、あの時は眠れなかったです(苦笑)」

――その後、今年4月に修斗で片山将宏と再起戦が組まれていたものの、片山選手の計量オーバーで試合が消滅。今回は試合そのものも約1年ぶりとなったわけですが、この期間はどう気持ちを作って練習していたのですか。

「とにかく毎日練習して準備をしていれば、必ずチャンスが来ると思ってやっていました」

――今回の大竹戦以降、どこを伸ばそうと思って練習していますか。

「パウンドです。前回の試合は寝技での打撃が課題だったので、そこを意識してやるようにしています。あとは苦手にしているスタンドの打撃もですね」

――得意な組み技・寝技を活かす意味でも打撃の必要性を感じたのですか。

「そうですね。寝技でも打撃で削った方が極めやすくなると思いますし、スタンドでも打撃が出来たほうがテイクダウンもいきやすくなると思います」

――当面の目標は修斗のベルトですか。

「はい、(フライ級の)ランキングが上の選手とやって、11月の修斗で山内渉選手と新井丈選手が王座決定戦をやるので、勝ち上がって行ってどちらかとやりたいです。今は修斗のベルトを目指して戦っていきたいです」

――内田選手はRTUを経験して、どこに一番刺激を受けましたか。

「ナンバーシリーズとは違うと思うんですけど、UFCの大会の雰囲気を味わえたのは大きかったです。計量、宿泊、移動、会場……自分もいずれはこの舞台で戦っていきたいと思いました。修斗でベルトを獲ったら、また海外で試合をしたいです」

――その目標に向けても試合数は多くこなしていきたいでしょうか。

「そうですね。場数を踏むのが強くなる近道だと思うので、チャンスがあればどんどん試合していきたいです」

――次の試合はいつ頃に戦いと思っていますか。

「具体的にはまだ決まっていないのですが、出来れば年内、早ければ年明けすぐに試合をやりたいです。必ず修斗でベルトを獲ってRTUにチャレンジして、そこからUFCに行きます」

The post 【Shooto2023#06】内田タケルの大竹陽戦の振り返りと、今後。「山内渉選手と新井丈選手のどちらかと」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
MMA MMAPLANET o Shooto Shooto2023#06   内田タケル 大竹陽

【Shooto2023#06】デジャブ? 内田タケルが2年前と同じく大竹陽を危なげなく、RNCで下す

【写真】大竹に何もさせなかった内田が一本勝ち(C)MATSUNAO KOKUBO

<フライ級/5分3R>
内田タケル(日本)
Def.1R by RNC
大竹陽(日本)

サウスポー同士、すぐにシングルに出た内田が、バックを許さず上を取る。大竹は糸通し狙いを防がれ、クローズドに移行する。内田は右で殴り、ガードが開くと右足を抜いてハーフから、マウントを奪取する。エルボーを落とし。首を抱えた内田はダース狙いからバックへ。右腕を喉下に滑り込ませた内田がRNCで完勝した。

2021年9月20日の対戦と同じフィニッシュ勝利を、内田は「勝てて……まぁ次も頑張ります」という短いマイクで締めた。


The post 【Shooto2023#06】デジャブ? 内田タケルが2年前と同じく大竹陽を危なげなく、RNCで下す first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
ABEMA MMA MMAPLANET o PANCRASE RIZIN Shooto Shooto2023#06   エンゼル☆志穂 チャンネル パンクラス ライダーHIRO 上原平 修斗 児山佳宏 内田タケル 堀内佑馬 大竹陽 宝珠山桃花 岩﨑大河 平川智也 扇久保博正 杉本恵 石井逸人 磯部鉄心 藤野恵実 鶴屋怜 鶴屋浩

【Shooto2023#06】計量終了 堀内佑馬が体重を落とせず。重い空気の修斗計量会場から、よもやま話

【写真】果たして、この顔合わせは明日実現するのか。正式発表を待ちたい(C) MMAPLANET

24日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2023#06の計量が港区のハルビゾン100で行われた。
Text by Manabu Takashima

メインは北米MMAで成長をしてきた堀内佑馬と石井逸人のフライ級戦が予定されているが、堀内が本計量でリミット600グラムオーバーで再計量に。

フェイスオフでも視線を合わせることなく、マイクでも「スミマセン」というのみの堀内は、再計量は57.0キロで300グラムオーバーに終わる。が、あの状況から300グラムも落としたことで体は限界を迎えているだろう。

正式発表ではないが、コーナーに就くために来日したコリン・オーヤマ氏によると、「相手はリミットまで落とさないと戦わないといっていたが、ユーマは髪の毛も切って気を失いかけている」と現状を話している。

石井は計量直後に「これでは100パーセントで戦えない。改めて別の機会に100パーセント同士で戦いましょう」と発言。堀内が歩くのもままならず、トイレで嘔吐する姿も目にしており、石井としては純粋に万全の堀内と戦いたいという意思が伺えた。

そんな重い空気だった計量会場からよもやま話をお届けしたい。


■インフィニティリーグ2023女子ストロー級で宝珠山桃花と戦う藤野恵実は、以前のように美白ライトや写真の美白加工も必要がない白い肌に。「それだけ潤っているんです」という藤野に対し、夫でありコーチでもある津田勝憲氏は「水抜きで、顔が白くなっているだけですよ」と言い放っていた。

■修斗初出場、平川智也と対戦するライダーHIROは、計量をパスしてファイティングポーズを取る――と、司会進行の北森代紀氏より「そこは仮面ライダーのポーズじゃないの? 魔マフラーをしても体重オーバーじゃないでしょ」と突っ込まれてしまう。またライダー口調の意気込みには、岩﨑大河が我慢出ないという風に懸命に笑うのをこらえる場面も見られた。

■RIZIN、Pancrase、修斗が同日開催となる明日。その3つの大会全てに選手を送り出すパラエストラ千葉ネットワーク。明日の後楽園ホールには内田タケルと児山佳宏が出場するが、セコンドは内田によると、扇久保博正が務めるという。明日のパラ千葉勢、RIZINには御大・鶴屋浩、パンクラスは鶴屋怜がセコンド業務に就く模様だ。

■視聴方法(予定)
9月24日(日)
午後5時30分~ABEMA格闘チャンネル

■ Shooto2023#06対戦カード

<フライ級/5分3R>
石井逸人:56.7キロ
堀内佑馬:57.3キロ→57.0キロ

<ミドル級/5分3R>
岩﨑大河:83.7キロ
キム・ウンス:83.7キロ

<バンタム級/5分3R>
平川智也:60.9キロ
ライダーHIRO:60.7キロ

<フライ級/5分3R>
内田タケル:56.5キロ
大竹陽:56.6キロ

<インフィニティリーグ2023女子ストロー級/5分2R>
藤野恵実:52.0キロ
宝珠山桃花:51.8キロ

<インフィニティリーグ2023女子ストロー級/5分2R>
杉本恵:51.5キロ
エンゼル☆志穂:51.7キロ

<インフィニティリーグ2023フェザー級/5分2R>
上原平:65.9キロ
磯部鉄心:66.1キロ

<フェザー級/5分2R>
児山佳宏:65.6キロ
メイヘム和也:65.6キロキロ

<バンタム級/5分2R>
谷井翔太:60.9キロ
杉野光星:61.1キロ

<新人王決定Tフライ級2回戦/5分2R>
大石航輔:56.5キロ
神里昭吾:56.3キロ

The post 【Shooto2023#06】計量終了 堀内佑馬が体重を落とせず。重い空気の修斗計量会場から、よもやま話 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
ABEMA LFA MMA MMAPLANET o ONE Road to UFC Shooto Shooto2023#06 UFC アレックス・ペレス エンゼル☆志穂 チャンネル フアン・プエルタ フィリッピ・ブニス フェルナンド フェルナンド・パディーリャ ボクシング ライダーHIRO リッキー・シモン 上原平 修斗 児山佳宏 内田タケル 堀内佑馬 大竹陽 宝珠山桃花 岩﨑大河 平川智也 杉本恵 石井逸人 磯部鉄心 藤野恵実

【Shooto2023#06】石井逸人戦へ、堀内佑馬「やり残したことがある。ここで負けたら俺の冒険は終わり」

【写真】人生が掛かった一戦についても、一貫して穏やかな表情のままだった堀内。修羅場を多く経験してきたタフさがある(C)MMAPLANET

24日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto#06に堀内佑馬が初参戦を果たし、石井逸人と戦う。
Text by Manabu Takashima

UFCを目指し、10代から単身渡米。チーム・オーヤマに所属し、LFAでフライ級王座挑戦、Road to UFC出場と夢を追いかけ、挫折を経験した。そんな堀内が7年5カ月振り母国で戦う。それでも彼の目は米国を見ている。やり残していること、人生に悔いを残さないために絶対に負けられない石井戦に臨む。


――1月にLFAフライ級王座決定戦で計量失敗、フィリッピ・ブニスにTKO負けをしました。あの敗戦から、9カ月空いて修斗での試合になりました。タイトルが取れなかった後は、どのようにキャリアの再構築を考えていたのでしょうか。

「10月にフアン・プエルタ戦があって、インターバルが短かったので結構、疲れていました。なので米国で疲れを抜きながら、遊び感覚で1カ月ほど練習していました」

──それは体の疲れだけではなかったのでは?

「そうですね。メンタル的にも……激しく追い込んでいたので。毎日3部練をやり、”まさか”が重なって相当に疲れていました。それでビザが切れたので春に帰国しました」

──今、米国のビザは更新でも時間が掛ると聞きます。

「そうですね。僕の場合はビザも1年更新で。12月に申請をして、更新できたのは5月でした」

──ところで日本にいると旧交を温める機会も多くないですか。

「帰国して最初の1カ月は酒を3、4回飲みましたけど、それからは練習をずっとしていたので特別、遊んでいたということはないです。7月の終わりに米国に戻るまで、昔所属したタンタン・ファイトクラブやMe,Weでも山﨑(剛)さんに指導をしてもらって、(藤田)大和君や山北(渓人)君と練習させてもらっていました」

──軽量級のファイターに囲まれて練習できたわけですね。

「ハイ。でもチーム・オーヤマは特別なのか、他のジムのことは分からないのですが、フライ級とかバンタム級の選手が多くて。打撃も寝技も強いヤツが多いので、オーヤマでも同じ体格の選手と良い練習ができます」

──押忍。ではビザが更新されるまで、日本で試合をしようという気持ちには?

「特になかったです。ビザが取れると、すぐに試合が決ったりすることもあるので、いつでも試合に応じられるよう練習をすることが大切だと思っていました」

──それでも修斗で試合をすることにしたのは?

「今回、ビザ更新をする際に移民局から日本を代表するプロモーションの推薦状がいると言われて、そこでサステインの坂本(一弘)代表が書いてくれたので。本当に有難くて。だから恩返しをするために修斗で戦うことにしました」

──恩は恩として、修斗で戦いたい相手はいたのでしょうか。

「正直、UFCを目指していたので日本の試合も結果をチェックするぐらいで。だから……新井(丈)選手と平良(達郎)君ぐらいしか知らなくて。ただ石井選手は僕が日本にいる頃から活躍していて……あの、あれです。田丸(匠)選手との試合とか、凄いなぁって思っていました」

──日本での試合なのに、1度カリフォルニアに戻って調整をしたのは?

「やっぱりアッチでやってきたし、コーチも『ファイトキャンプをやろう』と言ってくれましたし。アレックス・ペレス、リッキー・シモンたちと練習して、こないだのUFCで勝ったフェルナンド・パディーリャとか。それと今、カリフォルニアではA1 Combatと並んで盛んに行われているUp Next Fightのフライ級チャンピオンのジャンニ・ヴァスケスともよく練習していました。フェルナンドは10th Planetは出身で、メキシコ人ってボクシングのイメージが強かったのですが、寝技が上手い選手が多いですね。

ONE柔術でもサラリーマンみたいな人が黒帯で、メチャクチャ強くて。そんな人達とも練習してきました」

──試合の対策というのは?

「オーヤマ・コーチが試合をチェックしてくれて、練習方法や作戦を授けてくれます」

──石井選手も崖っぷちの状態ですが、どのような印象を持っていますか。

「やっぱり田丸さんとの試合の印象が強いです。最近の試合はコーチと見て、スクランブルとかグラップリングがしつこい。バックを取るのが上手いイメージです。気合が入って、闘志が見える試合をしているので楽しみですね。

ただ1Rでテイクダウンダウンを取れないと、そこから気持ちが続くのか。僕は短期決戦も長期でも戦えるので。壁レスだと倒されないし、倒されてもスクランブルをして極めることができる。ここは自信を持って戦います。同時に自分は本当に格闘技が好きで、日本のMMAを見て育ったので、次回大会出場でマイクで話すとかJ-MMAを経験できて嬉しかったです」

──継続参戦も考えていますか。

「ビザの更新も年々難しくなっているので……どうなるのか。ただし……そうですね。やり残していることがあるので」

──UFCですね。

「いえ、LFAフライ級王座です。当然UFCで戦いたいですが、その前にLFAのベルトだけは絶対に獲りたい。現実的にやり残していることはLFAフライ級のベルトです。さっきも言いましたけど、ビザの更新も難しくなっています。でもあのベルトだけは巻かないと、人生の心残りになるので。2回挑戦して、不完全燃焼に終わっていて……。

とにかく今回の試合に勝つのが大前提なので。この試合の後のことは、そこまで考えていないですけど、勝ったら積極的に動きたいです。やっぱりLFAには出たいので、ここで負けたら俺の冒険は終わりです。米国に行く権利すらなくなるので、全ての試合が大切ですけど、今回は特に負けられない。LFAからオファーが届くよう熱い試合、削り合いをしたいです。そして勝って、マイクで何か言いたいですね(笑)」

■視聴方法(予定)
9月24日(日・日本時間)
午後5時30分~ABEMA格闘チャンネル

■ Shooto2023#06対戦カード

<フライ級/5分3R>
石井逸人(日本)
堀内佑(日本)

<ミドル級/5分3R>
岩﨑大河(日本)
キム・ウンス(韓国)

<インフィニティリーグ2023女子ストロー級/5分2R>
藤野恵実(日本)
宝珠山桃花(日本)

<インフィニティリーグ2023女子ストロー級/5分2R>
杉本恵(日本)
エンゼル☆志穂(日本)

<インフィニティリーグ2023フェザー級/5分2R>
上原平(日本)
磯部鉄心(日本)

<フライ級/5分3R>
内田タケル(日本)
大竹陽(日本)

<バンタム級/5分2R>
平川智也(日本)
ライダーHIRO(日本)

<フェザー級/5分2R>
児山佳宏(日本)
メイヘム和也(日本)

<バンタム級/5分2R>
谷井翔太(日本)
杉野光星(日本)

<新人王決定Tフライ級2回戦/5分2R>
大石航輔(日本)
神里昭吾(日本)

The post 【Shooto2023#06】石井逸人戦へ、堀内佑馬「やり残したことがある。ここで負けたら俺の冒険は終わり」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
ABEMA MMA MMAPLANET o ONE Shooto Shooto2023#06 UFC エンゼル☆志穂 キム・ミンス ライカ ライダーHIRO ラファエル・ロバトJr 上原平 児山佳宏 内田タケル 大竹陽 宝珠山桃花 岩﨑大河 巌流島 平川智也 杉本恵 石井逸人 磯部鉄心 藤野恵実

【Shooto2023#06】念願の空道世界大会制し、MMA復帰。岩﨑大河─01─「勝たなければ発言権はない」

【写真】空道を生涯をかけてきわめていく武道。MMAをやり切るのは、今(C)SHOJIRO KAMEIKE

24日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto#06で、岩﨑大河が韓国のキム・ミンスと対戦する。
Text by Shojiro Kameike

2020年7月のMMAデビュー以来、無敗街道を走ってきた岩﨑は、昨年12月にラファエル・ロバトJrに敗れた。しかし今年5月には自身のルーツである空道の世界選手権の+270クラスを制し、再びMMAに戻ってくる。空道とMMAの両立、そしてMMA初黒星からの復活――岩﨑が現在の心境を語ってくれた。


(C)DAIDOJUKU

――改めて空道世界選手権、優勝おめでとうございます。決勝のフィニッシュが掴みからの頭突き連打というのは、空道らしいと思いました。

「ありがとうございます!」

――今年の世界空道選手権は出場選手が国際色豊かで、決勝で対戦したイタリアのアドリアーノ・メネゲッティはバック→足の取り方など柔術をやりこんでいる印象でした。

「そうなんです。空道で強い国といえばロシアなのですが、『最近強くなってきたな』と思う国は柔術や他の格闘技を取り入れているところが多いですね。今回目立ったのがキューバの選手で。-260クラスで優勝した選手(リディエ・ジョロン・ゴンザレス)はヨーロピアン柔術(※注)をやっていると言っていました」

注)ヨーロピアン柔術:種目によってルールは大きく異なるが、「ファイティングシステム」は寸止めの打撃技と投げ技、絞め技、関節技、抑え込み技が許されている着衣総合格闘技。初期UFCで活躍したレムコ・パドゥールは、ファイティングシステムの世界王者だった。

――キューバ勢の参戦は興味深いです。

「昔の試合映像を視ると、寝技だけの試合でもかなり強くて。僕の決勝の相手もそうですが、空道の中では対ロシアの戦略として柔術とか寝技を強化しているのだろうと思います」

――どの格闘競技でもロシアや中央アジアなど、旧ソ連圏の選手対策は必須となっていますね。対して決勝の相手は寝技だけでなく、蹴りも伸びる選手でした。

「決勝は最初、自分が押されているような印象を与える試合展開でしたよね。相手はリーチが長くて、打撃がコツンと当たる。自分としては効いていないけど、懐に飛び込むことができない。最初は打撃で勝てるものの、組むというか組みに行くぐらいの距離感で戦ったほうが自分の打撃も当たるかなと思いました。延長戦に行く前に戦術を切り替えることができて、結果的に功を奏しました」

――延長戦で岩﨑選手のパンチがクリーンヒットした裏には、そうした戦術の切り替えがあったのですね。決勝はフィニッシュこそ頭突きの連打でしたが、直前のパンチが効いていて、頭突きで心が折れたという印象でした。

(C)DAIDOJUKU

「ストレート、フック、ストレートと入った時に自分の中では『これは勝った』と思いました。

相手の動きが落ちたのも、目に見えて分かりましたから。自分が待ちの状態で、相手に入ってきてほしいけど入ってきてくれない。そこで自分から攻めていくと、相手も自分の距離に入ってきてくれたんです」

――岩﨑選手としてはMMAもやりながら、空道の世界選手権で勝ちたい――『自分が優勝しなければいけない』という義務感やプレッシャーは感じていましたか。

「プレッシャーのようなものは無かったです。自分は人に何か言われても、それほど気にしないタイプなので(笑)。ただ、他の人がどう思っていたか分かりませんが、自分で勝手に優勝することが義務のように考えていました。空道とMMAを並行してやっていることで、両方から何か言われないようにしないといけない。空道でもMMAでも、勝たなければ自分に発言権はないですから。その気持ちが自分の糧になっていました。この世界選手権に出場したこと、そして優勝できたことは間違いなく自分にとってプラスしかありません。ようやく自分の義務を果たすことができて嬉しいです」

――世界選手権を制したことで、今後も空道を続けていくのか。あるいはMMAに専念するのかという選択権を持つこともできたと思います。

「空道を辞めることはないです。ただ、しばらくはMMAに専念していきたいと思っています。実は世界選手権に専念するため、MMAのオファーも断っていました」

――4月のONE FFに出場する話もありましたよね。

「あれは対戦相手の負傷で流れてしまったんですよ。最初は3月に試合をする予定で、それが4月に延期されて……『5月に空道の世界選手権があるのに』と(苦笑)。ただ、今考えると流れて良かったと思います」

――MMAの話でいえばデビュー以来無敗街道を歩んできた岩﨑選手ですが、昨年12月の巌流島でラファエル・ロバトJr.に敗れています。

「あの試合は力負けしてしまいました。あとは最初に聞いていたリングの広さとは違っていて、作戦を変えざるをえなくなりました。ただ、負けたことは事実ですし、何を言っても言い訳になります。レコードに1敗はついたけど、そんなに気にはしていません。内容的にも悲観するようなものではなかったかな、と思っています。自分にとっては『今後も頑張らないといけない。今の自分にはコレが足りない』と気づくこともあって。ちょうど空道の世界選手権を挟んで、MMAキャリアの折り返し地点になったと考えています」

――ご自身には何が足りないと思いましたか。

「MMAの中で区分するなら、自分はストライカーです。ストライカーにとって最初は、組みの部分は二択になると思うんですよね。レスリングを鍛えてテイクダウンするようになるか。あるいは倒されても、すぐに立ち上がれるようになるか。自分の場合はレスリングを練習してみても、フィジカル負けをしたことはないです。それでもテイクダウンされることはあります。だとすれば、すぐに立つ練習をしたい。そう思ってグラップリングの練習を増やして、今は良い形になってきています」

<この項、続く>

■ Shooto2023#06対戦カード

<フライ級/5分3R>
石井逸人(日本)
堀内佑(日本)

<ミドル級/5分3R>
岩﨑大河(日本)
キム・ウンス(韓国)

<インフィニティリーグ2023女子ストロー級/5分2R>
藤野恵実(日本)
宝珠山桃花(日本)

<インフィニティリーグ2023女子ストロー級/5分2R>
杉本恵(日本)
エンゼル☆志穂(日本)

<インフィニティリーグ2023フェザー級/5分2R>
上原平(日本)
磯部鉄心(日本)

<フライ級/5分3R>
内田タケル(日本)
大竹陽(日本)

<バンタム級/5分2R>
平川智也(日本)
ライダーHIRO(日本)

<フェザー級/5分2R>
児山佳宏(日本)
メイヘム和也(日本)

<バンタム級/5分2R>
谷井翔太(日本)
杉野光星(日本)

<新人王決定Tフライ級2回戦/5分2R>
大石航輔(日本)
神里昭吾(日本)

The post 【Shooto2023#06】念願の空道世界大会制し、MMA復帰。岩﨑大河─01─「勝たなければ発言権はない」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
ABEMA MMA MMAPLANET o ONE RIZIN Shooto Shooto2023#02 チャンネル 修斗 大竹陽 新井丈 猿丸ジュンジ 関口祐冬 黒澤亮平

【Shooto2023#02】関口祐冬と対戦。外連味ゼロ、新井丈「MMAを続けて人の心を動かせる人間に」

【写真】言葉でも、拳でも語る──漢・新井丈(C)SHOJIRO KAMEIKE

19日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるSHOOTO2023#02で、修斗世界ストロー級王者の新井丈がフライ級1位の関口祐冬と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

新井は2022年に修斗で4戦4勝ち、しかも全ての試合でKO勝ちを収めている。そのなかで9月には猿丸ジュンジを倒してベルトを獲得した。かつて9連敗を喫した男がドン底から這いあがり、次に目指すものの一つがフライ級制覇だ。そんな新井にフライ級での戦いについて訊くと、彼にとっての戦いの浪漫を語ってくれた。


――2022年は4戦して全てKO勝ち、修斗世界ストロー級のベルトも巻いた新井選手です。次の後楽園ホール大会で2022年の年間MVPが発表されるようですが、ご自身がMVPを獲得すると思いますか。

「それは俺なんじゃないですかね。フフフ……(と、右拳を上げて4本の指を立てる)。でも大会中のどこで発表するんですかね? MVPを授賞した後の試合だと、絶対に負けられないじゃないですか(笑)。できれば試合後に発表してほしいな。大会が終わって、年間MVPとTHE1の大会MVPを両方もらいたいです」

――アハハハ。……というお話の中で、いま右拳の大きな手術跡が見えました。

「もう公表されているからいいですけど、黒澤戦(昨年5月、黒澤亮平にKO勝ち)で骨折しちゃって。ただ、次の大会でタイトルマッチができないとなると、『次の大会で別のランカーが挑戦者となり、その次に新井選手が挑戦できることは約束します』とプロモーター側から言われたんですよね」

――防衛期限もあるでしょうし、挑戦者側の要因であれば仕方ないかもしれないですね。

「でも俺は、自分が勝ってきたのに、ここで別の選手が挑戦することになるのは納得いかなくて。だったら無理してでも試合することにしました」

――実際のところ、タイトルマッチまでに拳は完治していたのですか。

「試合当日は100パーセントの状態でしたよ。でも骨折してから練習できない時間が長くて。殴り始めることができたのは、試合の1カ月前でした。それまで打撃のスパーリングはできないし、拳に力を入れられないから本格的な組みの練習もできませんでしたね。そこで無理しちゃうと骨がズレたり、折れやすい骨になっちゃいますから。

俺も最初はナメていたんですね。お医者さんは全治何カ月とか長めに言っているんだろうと(笑)。だから手術後1カ月ぐらいしたら、練習しちゃおうと考えていました。でもちょうどその頃、朝倉海選手が拳の骨折でRIZINの試合を欠場して。前に骨折した時の古傷がぶり返したとか何とか」

――朝倉海選手が昨年7月にRIZIN沖縄大会を欠場した時のお話ですね。確かに、ちょうど新井選手が王座挑戦を控えている時期です。

「そうなんですよ。いろんなインタビューやデータを見ると、治りきっていない状態でムチャをしていたら、何年か経ってから再発するらしくて。そこで自分も、ちゃんと治さなきゃと思ったんです。その分できることは少なかったです。ただ、『できないことはできない』と諦められました。練習はできなくても試合に集中することはできていたし、いろんなことを考えられる時間が増えていたので問題はなかったですね」

――結果、猿丸選手をKOして修斗のベルトを巻きました。何より9連敗から7連勝でベルトを獲得したことは注目を集めています。

「やっぱり諦めずに続けてきたからこそ、そういうストーリーを体現できたと思います。ずっと応援してくれていた人とか――それこそ昔の俺をバカにしていた人たちにも、全部丸ごと見せることができたから。諦めないで続ける、それが人に認めさせる方法だと思うんですよ」

――ベルトを巻いてから生活などの面で何か変化はありましたか。

「うーん、チャンピオンになっても人生は変わらないですよね。俺も別に何か変わることを期待していたわけじゃないですし。それよりも、ベルトを巻いたことで今後はもっともっと厳しい挑戦を続けていかなきゃいけないんだろうな、と改めて考えています」

――格闘技をやっていて、人生は変わるものだと思いますか。

「そう思いますよ。たくさんチャンスはあります。俺はもともと自分の人生を変えたくてMMAをやっているわけじゃないです。人の心を動かしたいから格闘技を始めていて。たくさんの人に試合を観てもらいたい、もっと多くの人に観てもらえるような試合をしたい。そう思いながらも、俺は他の人と比べて何か秀でたものがあったわけじゃないんですよ。

実際、9連敗っていう失敗も経験しました。でもMMAを続けていくことで、人の心を動かせる人間になれると思っています。そんなヒーローに自分がなった時は、俺の人生がスタートした時からは変わっているじゃないですか。その時に自分でも『俺の人生は変わったな』と思えるように、これからもMMAをやっていきたいです」

――そしてベルト獲得から前回の大竹陽戦(昨年11月、大竹陽にKO勝ち)もフライ級契約のノンタイトル戦に至りましたが、ストロー級の試合と比べて減量は変わってきますか。

「自分はストロー級でも減量が楽なほうなので、フライ級となると体重のほうは気にしていないです。おかげで最後の練習まで元気に動くことができますよ。3年前にも緊急オファーで大竹選手と、フライ級で試合をしたことがありました(2019年10月にKO勝ち)。あの試合から連勝が始まって。それで今回、フライ級で戦う試合の相手が大竹選手だったので、何か縁を感じますよね」

――3年前の大竹戦と今回の大竹戦を比較して、同じフライ級契約の試合でも何か違いはありましたか。

「自分の技術面ですね。当時から技術的に成長していて、何かされても不安はなかったです。あの頃――HEARTSに来る前は、何でも自分で考えて練習することが多くて。相手が何かしてきても、対処法が分かっていない自分を隠しながら試合していました(苦笑)。それが今は最新の技術を教えてもらったりして、不安はないです」

――ストロー級は52.1キロ、フライ級は56.7キロと4.6キロの差があります。その体重差では練習の動きに違いはないのでしょうか。

「違いはないですね。試合をする時の体重と変わらないので。ストロー級だとリミットまで落として、試合までに戻すじゃないですか。その戻った体重と、フライ級のリミットが同じぐらいで。ストロー級の試合前は脂肪が少ないから、練習の時もキレがあったりはしますけど、今回は本番と同じ体重で練習できていることも大きいです」

――なるほど。ただ、相手も同じ状態にあります。試合当日はフライ級リミットから何キロか戻っているでしょう。対する新井選手は試合当日もフライ級リミットに近いということであれば、それだけ体重差は生まれますよね。

「あぁ、試合当日は相手のほうが5、6キロぐらいは重いかもしれないです。でも前回の試合でフライ級の試合も経験しましたしね。それに俺たちのようなストロー級の選手は、普段から1~2階級上の選手が練習相手になるんですよ。上の階級の選手に組まれた時の圧力は、普段から経験していて。もちろんその階級差が厳しい時もあります。でも、自分が選んだ道なので仕方ないですね」

――自分が選んだ道……修斗世界ストロー級のベルトを獲得したあと、フライ級で試合をする道を選んだ理由を教えていただけますか。

「それが……ベルトを獲った直後に、大沢(ケンジHEARTS代表)さんがポロッと言ったんですよ。『丈、2試合前に出ていた関口選手と試合したら面白いんじゃない?』って。俺も『それ面白いですね。やりたいっす』と答えたら、大澤さんからプロモーター側に、その意向を伝えてくれたみたいです」

――……もしかして、その場の勢いですか。

「アハハハ、勢いですね。もちろんストロー級の防衛戦をやることも考えています。防衛戦は絶対にやりたいんです。周りの人からは『もう防衛戦をやらずに、どんどん上に挑戦していけばいいんじゃないか』という声をもらったりもしますよ。だけど俺自身が昔、ベルトを持っていた箕輪(ひろば)君に『そのベルトどうすんだよ?』と煽っていた時期があったじゃないですか」

――修斗のベルトを保持したままONEと契約し、防衛戦を行うことができなかった箕輪選手を挑発していた時期ですね。

「そう言っていた俺が防衛戦をやらずに、ベルトを返上して違う階級や他の大会に行ったら筋が通らないですよね。あとはチャンピオンの責務として防衛戦をやって、ベルトの価値を上げることが修斗への恩返しになるのかなと思っています。だからフライ級に挑戦しつつ、ストロー級の防衛戦もやっていきます」

<この項、続く

■視聴方法(予定)
3月19日(日)
午後6時00分~ ABEMA格闘チャンネル

The post 【Shooto2023#02】関口祐冬と対戦。外連味ゼロ、新井丈「MMAを続けて人の心を動かせる人間に」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
ABEMA MMA MMAPLANET o Road to UFC Shooto Shooto2023#02 UFC キック チャンネル ボクシング 修斗 内田タケル 大竹陽 平良達郎 新井丈 海外 猿丸ジュンジ 関口祐冬

【Shooto2023#02】ストロー級王者・新井丈と対戦、関口祐冬─02─「新井君の応援団のヤジにムカついた」

【写真】ひょっとすると、この瞬間か……(C)MMAPLANET

19日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるSHOOTO2023#02で、修斗世界ストロー級王者の新井丈と対戦する関口祐冬のインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

幼少期に父親から格闘技を学び、たどり着いたMMA――そんな関口の前に現れたのが、現王者でありUFCに参戦中の平良達郎だった。10代の平良に何もできずに敗れて、彼のMMA人生は変わったという。そんな関口が、今回の新井戦に至った経緯と試合について、さらに今後の目標まで語りつくしてくれた。

<関口祐冬インタビューPart.01はコチラから>


――それだけ格闘技をやりたくないという気持ちが強かったのに、MMAを始めた理由は何だったのでしょうか。

「最初は魔裟斗さんとKIDさんの試合を観て、キックボクサーになりたかったんですよ。でも近くにキックボクシングのジムがなくて、MMAのジムに入りました。ジムの代表さんには『キックボクシングをやりたい』という希望を伝えていたんですけど、MMAの試合に誘われて出てみたら――喧嘩で強いのはMMAのほうだなと思って(笑)。

それでアマチュア修斗に出るようになったら、地区選手権は勝てました。でも全日本選手権は2年連続、1回戦負けで……悔しかったです。その時、自分の中で火がつきました。2回目の全日本から帰る車の中で、当時通っていた大学に電話して『辞めます』と。そこから上京して、修斗GYM東京に入りました」

――すごい展開ですね! しかし上京して2017年にプロデビューを果たしたものの、2019年までは3勝3敗1分という戦績でした。

「当時は練習不足でした。上京して、家賃や生活費が必要になるじゃないですか。すると仕事で稼ぐほうが大変で、ジムでの練習は週3日ぐらいっていう……。いま考えると、当時よく3勝もできたなって思いますよ」

――そのような生活が2019年に終わり、2020年からの5連勝につながるのですか。

「平良君に負けた(2019年6月に判定負け)あと、僕がジムから半年ぐらい失踪したんですよ。当時って平良君は、まだ10代じゃないですか。僕は21歳ぐらいかな。その相手に2Rの間、何もさせてもらえなくて。パンチも開始早々に1発か2発出したぐらいで、あとはテイクダウンされて2Rずっと天井を見ているだけでした。それで結構メンタルをやられてしまって……『俺は何のために東京へ来たんだろうな』と考えるようになったんです」

――……。

「そうしたら、ジムの先輩である猿丸ジュンジさんが気にかけてくれて。『今度、俺の試合があるから練習相手としてジムに来いよ』と連絡をくれたんです。練習を再開したら、やっぱりMMAが楽しくて。そこから取り組み方が変わりましたね」

――猿丸選手らしいエピソードです。次は、その猿丸選手からKO勝ちでベルトを奪取した新井選手との対戦となります。何か思うところはありますか。

「いや、全然ないですね」

――……はい。そう答えるような気がしました。おそらく平良選手が関口選手に勝ったあと、修斗のベルトを巻いてUFCと契約したことについても、特に思うところはなさそうですよね。「先に行かれてしまったなぁ」とか。

「アハハハ、平良君についても何も思わないです。猿丸さんのことは大好きですよ。一番尊敬している人です。でも猿丸さんと僕もそうだし、平良君と僕も違うファイターじゃないですか。大切なのは、自分がどうするかであって」

――そのとおりだと思います。たとえば前回の対戦相手、内田タケル選手はRoad to UFC帰りとして注目を浴びていました。そういった対戦相手については、いかがでしたか。

「RTUに出ていたからどうとは思わないです。ただ、名前が売れている選手と対戦したい欲はありますね。僕はSNSが苦手で、自分から何かを発信しないんですよ。だったら名前のある選手に勝ったほうが、自分の知名度も上がるのでオイシイと思っています。

今回の新井君もそうです。彼は2022年の修斗MVPだと思っているし、ずっと修斗をかき回している存在じゃないですか。そんな新井君と対戦できるのは嬉しいですね」

――では昨年11月、新井選手が大竹陽選手をKOしたあとに関口選手の名前を出した時は嬉しかったのではないですか。

「もともと新井君のほうから僕と対戦したいという話があって、僕も会場にいたんですよ。それで名前を出されてケージに入ったものの……実は、当時はフライ級の暫定王座戦をやりたい気持ちがあって。新井君はフライ級のノーランカーに勝っただけで、まだ早いと思っていましたし。

新井君とにらみ合ったのは正直、そっちのほうが盛り上がると考えたからです。やっぱり会場に来てくれたお客さんが、盛り上がってくれたら嬉しいので。でも、これが自分の悪いところなんですよね。新井君の応援団からのヤジにムカついちゃって(笑)。やけに汚いヤジが飛んでくるから、観客席に向かって『だったら、やってやるよ。どっちが強いか見せてやるから試合を観に来い!』みたいなことを言ってしまいました(笑)」

――個人的には、そのほうが興味深いです。興行のためにトラッシュトークで盛り上げることは、程度はともかく必要かもしれません。一方、そこで素の感情が出てしまうのが人間ですし、ファイターなのではないでしょうか。実際、ファイターとして素の感情が試合につながることが、試合のためにも良いと考えています。

「アハハハ、ありがとうございます。新井君のことは、心から尊敬しています。新井君って格闘家から見たら、本当に尊敬できる存在だと思うんですよ。自分なんかは2連敗しただけで、半年も失踪しているわけで。新井君は9連敗のあと連勝してベルトを巻いている。そんな選手、海外にもいないんじゃないですか? それだけMMAが好きなんだと思うし、結果も出していて、本当に尊敬できる選手です」

――では、対戦相手としてはいかがですか。

「良くも悪くも自分の出方次第かなと思っています。新井君には新井君の距離があって、対して自分がどういう距離で戦うかで展開は変わりますよね。あとは僕がテイクダウンを狙うかどうか。距離感とテイクダウン、この2点がポイントです」

――新井選手は自分の距離に入って、一発当たれば勢いが止まらないタイプです。

「そこだけは気をつけたいです。ただ、色々試したいことはあるんですよ。フフフ。今まで新井君がどれだけKOを築いてきていても、僕はパンチをもらっても自分が倒れるとは思っていません。どっちが倒れるんだろうなって純粋に楽しみです」

――1階級下のチャンピオンを下したあとは、フライ級のベルトに挑みたいですか。

「そうですね。やっぱり僕は世界で戦いたいです。そのためにはベルトを巻いていたほうが良いと思っていますけど、自分は肩書に興味がなくて……」

――どういうことでしょうか。

「僕は修斗フライ級の世界1位です。でもそれはランキング上の話であって、修斗の中には僕よりも強い選手はいるかもしれないわけですよ。そういう選手を全員ブッ倒してこそ本当の1位だし、本当のチャンピオンになれると思っています。誰が見ても自分は強い――その証としてベルトを巻きたいです」

■視聴方法(予定)
3月19日(日)
午後6時00分~ ABEMA格闘チャンネル

The post 【Shooto2023#02】ストロー級王者・新井丈と対戦、関口祐冬─02─「新井君の応援団のヤジにムカついた」 first appeared on MMAPLANET.