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45 AB Breakthrough Gladiator Gladiator028 Gladiator029 Gladiator030 K-MMA MMA MMAPLANET o Road to UFC UFC シンバートル・バットエルデネ チェ・ドンフン チョ・ジュンゴン パク・チャンビン 久保健太

【Gladiator030】久保健太が初の国際戦Vへ、パク・チャンピンと。オトゴンバートルのRoad to UFCはなし!!

【写真】試練の3連敗の経験を生かす試合が巡ってきた (C)MMAPLANET & GLADIATOR

18日(火)、Gladiatorから4月6日(日)に大阪府豊中市176BOXで開催されるGLADIATOR030で久保健太とパク・チャンピンのフライ級3回戦が行われること発表され、本戦18試合=プレリミ11試合&メイン7試合でカードが出揃った。
Text Manabu Takashima

久保健太は過去4戦中3試合でグラジではチェ・ドンフンとオトゴンバートル・ホルドバートル、さらにBreakthroughでチョ・ジュンゴンと3連敗を喫している。とはいえ最初の2敗はRoad to UFC優勝者と、モンゴルMMAの将来といえる現Gladiatorフライ級王者に喫したものK-MMA界の10代の希望の星には、打撃で盛り返す場面も見せていた。


さらに1月のGLADIATOR028では井口翔太との打撃戦を制し、連敗をストップしている。そんな久保と対戦するパク・チャンピンはキャリア4勝5敗で、昨年の久保ではないが現状3連敗中のファイターだ。久保としてはフライ級トップ戦線で戦うために落とせない一戦となる。

リリースに寄せられた両者のコメントは以下の通りだ。

久保健太
「前大会GLADIATOR029に続いて、今大会も試合オファーを頂きありがとうございます。そして今大会GLADIATOR030大会の対戦相手が海外の韓国人選手であると聞きました。前回大会では勝利したものの、それまで海外選手との試合では唯一の連敗をしていることから、その穴埋め傷口をふさぐではないけど、自分の中で海外の選手と戦いに勝利したい気持ちも大きいことから、一つ返事で今大会を受けさせて頂きました。また、若い選手で試合経験の数もこなし実績ある選手であることもわかりました。ここでしっかりと勝利し連勝はもちろん、この年齢でも若い選手に勝って格闘技ファンの全てに、まだまだ格闘技ができることで魅了したいと思います。KO勝利を狙って大会を盛り上げていきますので、皆さん応援の程宜しくお願い致します」

パク・チャンビン
「はじめまして。パクです。相手の情報をみたら結構年配の方ですね。この試合を最後にして引退を考えたらどうですか。
熱い試合をしましょう。ありがとうございます」

なお、そのグラジのフライ級の頂点に立つオトゴンバートルだが、1月にベルトを巻いた時点でRoad to UFC出場を目標としていたが、なんと出場条件となるキャリア6戦に戦績が至らず(※5勝0敗)UFCへの登竜門で戦うことはできなかったという。

今後、オトゴンバートルがどのようなプロセスを経て世界最高峰を目指すのかは伝わってこないが、現時点では4月25日(金・現地時間)にウランバートルで行われるMGL-1FCで戦うことが予定されているそうだ。

またシャンダスMMAの盟友のシンバートル・バットエルデネはもともと日本でキャリアアップを考えており、Road to UFC出場の意向を持っていなかったという。そしてシンバートルも4月のMGL-1FCに出場し、バンタム級王座決定戦に挑むという。体重オーバーで暫定のベルトを巻くことができなかったシンバートルがMMA初戴冠を母国大会で実現させることができるのか。

J-MMA界で、モンゴルの強さを見せつけたオトゴンバートルとシンバートルの2025年の動向はきになるところだ。

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45 AB Breakthrough Gladiator Gladiator029 MMA MMAPLANET o Road to UFC UFC YouTube

【Gladiator029】キャリア1年、22歳の戴冠。オトゴンバートル「UFCを目指します。UFCで戦いたいです」

【写真】今井に完勝した今、グラジの現有勢力にもう対戦相手はいない(C)MMAPLANET

12日(日)、大阪府豊中市の176boxで開催されたGLADIATOR029でフライ級のベルトを巻いた草原のMMAの未来──オトゴンバートル・ホルドバートル。
Text Manabu Takashima

昨年1月6日に母国モンゴルのMGL-1FCでプロデビューを戦った彼は3月、7月にグラジに参戦し、10月にはBreakthrough Combat、そして今回のタイトル戦と1年で5試合を経験し、チャンピオンに上り詰めた。

まだ22歳になったばかり、打撃&レスリングで頭抜けた力を見せ将来性を感じさせるオトゴンバートルが、ベルト奪取と同時にUFC出場を目指すことを断言した。


――念願のタイトル戦で圧倒的な勝利を手にしました。

「ベルトを手にできて、本当に嬉しいです。初めてGladiatorで戦った去年の3月の試合が王座決定トーナメントで、その時からずっとベルトを巻くことが目標だったので。その目的を果たすことがようやくできて嬉しいです」

──今日は強さと同時に、殺気が一つ一つの技から感じられました。

「最初からKOを狙っていたので……KOで。勝てて嬉しいです」

──それだけ打撃でいこうと決めていたのですが、今井選手の仕掛けたテイクダウンへの反応も良かったです。あと、2度目のテイクダウン狙いに上半身を抱えて、上を取り返す動きはあまり見たことが無かったです。

「う~ん、試合中のことは余り覚えていないです(笑)。ただ練習で相手の動き対して反応するということは、ずっとやってきています。練習の時は教えてもらって、考えて動くのですが、それを繰り返すことで試合になると何も考えないで体が動いています」

──では一度、投げで下にされた時は驚きましたか。

「そういうこともあると想定していたので、驚くことはなかったです。ああなった時、どのように動くかも練習をしてきました」

──今回、バックコントロールからエルボーという動きもありました。

「それも毎日の練習の成果です。何かを次の日に後回しにしようということが一切なくて。全ての局面でどう戦うのかをシャンダスMMAではずっと続けてきているので」

──ではチャンピオンとなって、今後は何処を目指していますか。

「UFCを目指します。UFCで戦いたいです。そのためにRoad to UFCに出る必要があるなら、Road to UFCで戦います」

──今回がオトゴンバートルの雄姿も日本では見納めになってしまうかもしれないですね。

「Road to UFCに出られるかもしれないし、出られないかもしれない。まだ将来的に何も決まっていないので、安易に口にすることは良くないと思います。Road to UFCがどうなるか決まらないと、具体的なことは話せないです。でも、日本はチャンスを貰った国。日本では戦い続けたいと思っています」

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45 AB Gladiator Gladiator029 MMA MMAPLANET NEXUS o YouTube   デマルケス・ジャクソン パン・ジェヒョク 八隅孝平 小森真誉 平田直樹 河名マスト 田中有 矢地祐介

【Gladiator029】新ライト級王者 小森真誉「『ロータスは強い』と八隅さんに言ってあげたかった」

【写真】日々指導してくれる八隅への想い、日々練習しているロータス世田谷への信頼感が小森にベルトを巻かせた(C)MMAPLANET

12日(日)、大阪府豊中市の176boxで開催されたGLADIATOR029のメインで田中有をパウンドアウトし、ライト級のベルトを巻いた小森真誉。
Text Manabu Takashima

八隅孝平に師事し、大道塾吉祥寺支部の飯村健一に手ほどきを受けたムエタイを消化したことで飛躍が期待されながら勝ち切れない。そのポテンシャルが試合で発揮できずに周囲をやきもきさせてきた小森が、ベルトを巻いた。しかしながら、スクランブルでの代役出場は普段戦う階級より1クラス重いモノ。

そのうえ前回の試合で敗れており、この挑戦は興行有りきのタイトル戦に必要なピースという見方をされていた。そして絶対的なアンダードッグと見られていた現実を跳ね返し、チャンピオンとなった小森にイベント終了直後に話を訊いた。


『なんでやねん』と普通に思いますよね

――タイトル奪取、おめでとうございます。

「ありがとうございます」

──MMAPLANETでは代役でタイトルマッチが決定した際、前回の試合はフェザー級で敗れている選手がベルトを掛けて戦うことに疑問を抱き、小森選手に事前取材をすることをせず申し訳ありませんでした。

「いや、分かります(笑)。というか、もう選手も含め格闘技関係者全員がそうだったと思います。田中選手のための試合で、相手を探しているということだとも理解していました。田中選手も本当にベルトが欲しいんだなって」

──私が個人的に耳にした話では、田中選手はデマルケス・ジャクソン戦がなくなり、相当に落胆しタイトルマッチでなくても……という気持ちだったと。いずれにせよ、このオファーがあり、勝算があるなら小森選手陣営は受けて当然だと思います。ただ、この試合をタイトルマッチとしたプロモーションサイドの決定に我々は首を傾げていました。

「そうなのですか……」

──これは個人的な話ですが、ロータス世田谷に取材にいくといつも練習をしている小森選手の姿を見させてもらっていました。そしてある基準を設けているMMAPLANETの取材対象になるところまで上がってきて欲しいと、勝手ながら思っていました。ですので、この形でないタイトル戦。あるいはノンタイトルなら、小森選手を試合前にインタビューしたかったです。

「そうですね……それはそうです。不本意という言い方は違うかもしれないですが、『なんでやねん』と普通に思いますよね。僕が他の選手がそういう風に挑戦しているなら、『意味が分からない』と感じただろうし。タイトルマッチに行くまでが難しいのに、この挑戦はそういう経緯が無かったことは確かです。ここで勝てば良いだけっていう……」

──そういう状況だったからこそ勝たないと本当に何でもない、ただ使われた選手になってしまっていました。この状況だからこそ、負けられないというプレッシャーはなかったですか。

「それはありました。負けて失うモノはないとは思ってはいましたけど、負けて良いと思って戦っているとは思われたくなくなかったです。『ライト級でなんで挑戦できるねん』とバカにされることもあったので、絶対に見返してやろうと。ライト級だからとか、言い訳が残る試合には絶対にしたくなかったです。

もちろん練習でやってきたことは自信があります。結果は出せていなかったですが、自分はもっと上の選手と練習をしているので……。一緒に練習をしている人は、自分のことを評価してくれて、『勝てる』と言ってくれていました。八隅(孝平ロータス世田谷代表)さんも、そう信じていつも送り出してくれていたのですが……。その期待に応えられず、結果を出せてこなかったです。なので、このチャンスが巡ってきたのだから、絶対に結果を残してやるという気持ちでした」

──ロータス世田谷勢、八隅さんの指導を受けている選手が12月に河名マスト選手、平田直樹選手、矢地祐介選手と魔の3連敗を喫しました。

「八隅さん、コーチ業を引退するとか考えていたみたいで……。今日の試合に勝って、『ロータスは強い』と八隅さんに言ってあげたかったです。それぐらいチームも落ちていて……。矢地さんはメチャクチャ強いです。それは練習をしている人は知っています。金原(正徳)さんも強さを認めています。平田君も練習通りにできていれば……」

──練習で強い人同士が、戦うのが試合だと思います。

「ハイ。そういう選手はたくさんいると思います。試合で結果を出さないと意味がないです。そうでないなら、練習をして楽しんで生活すれば良くて。結果を出さないと、興行にも呼ばれない。自分もいつの間にか練習の方が強いという風になってしまっていて……。

負けが続くと『八隅はダメだ』とか『ロータスって組み技は上手いかもしれないけど、MMAは実際どうなんだ。あの戦い方はどうなんだ』とか聞いたりしてて」

──本来は、『何言っているんだ?』って思いますよね。ただ結果がついてこないと……。

「別に八隅さんが悪いんじゃない。負けた選手の責任なんです」

──ずっと八隅さんの話になってしまっていますね。

「八隅さんの技術、やられているようでやられていない。その部分で時間を使ってダメだったこともありましたが、今回は……いや、もうちょっと早く切り返せればよかったです」

組手は通じると、最初に組んだ時に思いました

──初回は下になってポイント的には劣勢だったかと思います。それを2Rから挽回し、3Rはバックを制してパウンドアウトしました。

「1Rもテイクダウンされましたが、自分のなかでは『抑え込まれていない。もっと来い』という気持ちでした。逆にいうと田中選手は攻めている気持ちがしていなかったかもしれないです」

──バックに回らせなかった。そして、バックに回ろうという動きを使って逆にリバーサルができていました。

「組手は通じると、最初に組んだ時に思いました。フィニッシュしに来てくれれば、切り返す自信はありました。

八隅さんや岩本(健汰)君の技なんですけど。今回は自分よりデカい相手からトップを取るには、バックエスケープ。バックを攻めさせて落とすとか、そういう際の攻防が大切だと思っていました。それに首相撲で削ることができる。倒されても、動けば良い。実際に自分のなかで攻められたから、休むという場面はなかったです」

──半身から真後ろへ。その動きが完成する前に田中選手が、首を取りに来た時などは狙い目だったと?

「そうですね。八隅さんが『肩を入れろ』という指示をくれたのですが、あそこからハイクロッチで上を取り返すのは定番というか……。それにライト級でもこの組手は通じる。むしろ大きな相手の方が通じるのかと感じました」

──十分にライト級の大きさに見えました。

「そうですか? 実はこれまで3度、緊急オファーでライト級で戦っているのですが、一応全部勝てています。練習の方が強いから、減量しないでライト級で戦った方が良いと言ってくれる人も確かにいました。けど、けっこうビビっていました(笑)」

もうチョイ強いというのを見せていきたいです

──ライト級王者として、今後に関してはどのように考えていますか。団体潰しという声もありますが(笑)。

「アハハハハ。団体潰し……(笑)。せっかくベルトを取れたので、もう1回ライト級でやろうと思っています。もう1回というか……返上したら、意味不明になってしまうので。Gladiatorがどのような選手を指名してくれるのか、ですね」

──フェザー級王者パン・ジェヒョクから「過去にNEXUSで戦っている選手のベルトを狙いたい」という対戦表明がありました。

「なるほどスね。それはもう……パン・ジェヒョクが僕のライト級王座に挑戦したいということですね。そうしたら、僕もフェザー級王座が欲しいって言います(笑)。本当に強いことは分かっています。でも、強い選手が来ても戦えるように準備を続けたいと思います。もうチョイ強いというのを見せていきたいです」

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45 Gladiator Gladiator029 MMA MMAPLANET o Report ブログ 小森真誉 田中有

【Gladiator029】またも田中はベルトに届かず――組み勝った小森がパウンドアウトで新ライト級王者に

【写真】体格、圧力、組みの強さ。小森が新ライト級王者に(C)MMAPLANET

<Gladiatorライト級王座決定戦/5分3R> 
小森真誉(日本)
Def.3R2分31秒 by TKO
田中有(日本)

身長で上回る小森がプレスをかける。ケージづたいに右へ回った田中が、右ストレートから組んでドライブした。右腕を差し上げ、足技で崩していく田中に対し、小森もボディロックで揺さぶる。ケージレスリングからボディロックで崩した田中は、グラウンドに持ち込みサイドへ。

バックを見せて立ち上がる小森に対し、左足を差し入れた田中。小森はケージづたいに回るも、田中がダブルレッグですくい上げ、尻もちを着かせた。ここも小森は立ち上がる。右足を取った田中がテイクダウンからバックコントロールへ。崩していくも、小森もスクランブルで粘って上に。立ち上がった田中が小森をケージに押し込み、初回を終えた。

2R、田中が上下に蹴りを散らす。小森がプレスをかけて左フックを当てた。左ミドルからワンツーで攻め立てる小森。田中が右を当てて組みつくも、小森が左腕を差し上げてケージに押し込んでいく。左腕を差し上げた田中が体勢を入れ替えた。小森がボディロックから小外刈りを狙うも、田中が切り返してテイクダウンに成功した。

ボディロックでトップをキープする田中は、バックに回るもスクランブルに持ち込まれてしまう。小森は田中の足を畳ながらパスを狙う。田中がフックガードから、小森の頭に右足をかけていった。足を外してパスを狙う小森の右腕をキムラで抱える田中。そのままラウンドが終了した。

最終回、田中がワンツーを伸ばす。前に出てきた小森にシングルレッグで組みついてドライブするも、切り返されてしまう。小森はボディロックからテイクダウンし、バックコントロールへ。田中が小森の右腕をキムラに取る。しかし小森は前に倒してバックマウントに移行する。田中の体を伸ばした小森がパウンドを連打し、レフェリーストップを呼び込んだ。

小森はグラジ初参戦でベルトを獲得。またも田中は腰にベルトを巻くことができなかった。新王者の小森は「ロータス世田谷は強いことを、もっともっと証明していきます」と語った。


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45 Gladiator029 J-CAGE Report オトゴンバートル・ボルドバートル ブログ 今井健斗

【Gladiator029】驚異的なタフネスを見せた今井を、シンバートルがテンカオからパウンドアウトで戴冠

【写真】いまだ強さの天井が見えない新王者オトゴンバートル(C)MMAPLANET

<Gladiatorフライ級王座決定戦/5分3R>
オトゴンバートル・ホルドバートル(モンゴル)
1R4分51秒 by TKO
今井健斗(日本)

開始早々、今井が飛び出してプレスをかける。オトゴンバートルは右ストレートから左フック。今井も打ち返しながら距離を取る。ダブルレッグで飛び込んだが、これはスプロールされた。右ストレートから左フックを返すオトゴンバートルは、右スピニングバックを連発する。さらにパンチを連打していくが、今井がカウンターでダブルレッグへ。尻もちを着かせるも、オトゴンバートルがスクランブルから立ち上がった。

スタンドに戻ると、今井にケージを背負わせたオトゴンバートルが右ストレートを突き刺す。今井の右スピニングバックフィストに対し、オトゴンバートルがインから右ストレートを打ち込む。今井はシングルレッグを狙うも、スプロールしたオトゴンバートルがバックコントロールからパンチとヒジを打ち込む。ブロックしながら立ち上がる今井だが、オトゴンバートルの左フックを受けて尻もちを着いた。さらに跳びヒザでダウンを喫する。パウンドを受けながらスクランブルに持ち込んだ今井が立ち上がる。

その今井をケージに押し込み、パンチとヒジを連打するオトゴンバートル。今井は足技でグラウンドに持ち込み、バックに回った。しかしオトゴンバートルが今井を前に振り落とす。パウンドを受けながら立ち上がる今井。背中を見せて走り、オトゴンバートルに笑顔を見せるも、オトゴンバートルの右テンカオを食らいダウン。オトゴンバートルのパウンド連打に対し、一度は足を掴んで倒すも、再びパウンドの雨を受けて敗れた。

ベルトを巻いたオトゴンバートルは、笑顔の師匠とともにファンへ感謝を述べた。


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45 Gladiator Gladiator029 MMA MMAPLANET o シンバートル・バットエルデネ 吉田開威

【Gladiator029】吉田、戴冠ならず。計量オーバーのシンバートルにシザースチョークで絞め落とされる

【写真】RNCは凌いだが、シザースチョークで敗れた吉田。この敗戦を糧に立ち上がってほしい(C)MMAPLANET

<Gladiator暫定バンタム級王座決定戦/5分3R>
シンバートル・バットエルデネ(モンゴル)
1R3分42秒 by シザースチョーク
吉田開威(日本)

シンバートルが計量オーバーのため、吉田が勝利した場合のみ暫定王者誕生となる。試合が始まると、サウスポーの吉田が右ロー、右ジャブを突く。組んだシンバートルはドライブしてボディロックへ。吉田は左オーバーフックで耐える。シンバートルは右の小外刈りから、逆に倒してグラウンドに持ち込みパスする。サイドポジションで胸を合わせたシンバートルが右ヒジから、吉田の左腕にアメリカーナを狙う。体を反転させた吉田のバックマウントを奪ったシンバートルは、右腕を吉田の首に回す。

苦悶の表情を浮かべる吉田。しかしシンバートルもワンハンドで絞め上げることができず。クラッチを外した吉田に、なおもシンバートルが左腕で吉田のアゴを絞め上げる。反転した吉田が立ち上がり、シンバートルに左ストレートを伸ばした。続く左ハイで足を滑らせた吉田が背中を着くと、シンバートルがトップからパウンドを落としながら腕十字へ。吉田が体勢を入れ替えようとしたところで、シンバートルがシザースチョークに切り替えて吉田を絞め落とした。

シンバートルは一本勝ちを収めたものの、規定によりベルトを巻くことはできず。それでもMMA戦績4戦無敗の強さを見せつけたことだけは確かだ。


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45 Gladiator Gladiator029 MMA MMAPLANET o   キック ダギースレン・チャグナードルジ パン・ジェヒョク

【Gladiator029】ジャブで打撃を組み立てたジェヒョクがダギースレンとの接戦を制して王座返り咲き

<Gladiatorフェザー級王座決定戦/5分3R> 
パン・ジェヒョク(韓国)
Def.3-0:29-28.29-28.29-28.
ダギースレン・チャグナードルジ(モンゴル)

ジェヒョクがジャブと左フック、ダギースレンは右ストレートを返す。ジャブの差し合いからダギースレンが右ストレートで前に出るとジェヒョクが左フックを返す。ダギースレンは左ミドル、ジェヒョクはジャブを細かく返す。ダギースレンが右ストレートから左フック、ジェヒョクは右ストレートを打ち込む。右ストレートと左フックでダギースレンが前に出る。ジェヒョクはジャブを細かく当てて右カーフ。右ストレートで来るダギースレンにジェヒョクが左フックを返す。

ここでダギースレンが左のパンチから組みつくと、ジェヒョクがそれを切って左フック。ここでダギースレンがスリップしてガードポジションを取り、ジェヒョクがパンチを落とすが、このタイミングでダギースレンが立ち上がる。ダギースレンは右ストレート、ジャブを顔とボディに振ってスピニングバックキックと右ミドルを蹴る。

ジェヒョクもジャブとワンツー、ジャブを突き差して右ロー、ダギースレンのミドルやパンチをバックステップしてジャブとローを返す。ダギースレンが左ミドルを蹴ってダブルレッグに入って両差しで押し込む。ジェヒョクは左腕を小手に巻いて、深く組ませずにヒザ蹴り。ここでラウンド終了となった。

2R、ジェヒョクが左の関節蹴りと右カーフ、ダギースレンは左フックから前に出てスピニングバックキックを見せる。さらにダギースレンが右ハイを蹴り、ジェヒョクもスピニングバックキックを蹴り返す。ダギースレンが左右のミドル、 ジェヒョクがスピニングバックブフィストを見せると、すぐにダギースレンが右ストレート。ジェヒョクも右を返して打ち合う。

ダギースレンが単発の右ストレート。ジェヒョクもジャブ・左フックを合わせ、スピニングバックキック。ダギースレンがパンチで出続けるが、ジェヒョクが距離を取って右カーフを蹴る。ダギースレンは右ストレートから左フック、スピニングバックキック、前蹴り、左ミドルと蹴りで攻める。ジェヒョクは右カーフ、ダギースレンは右ストレートで前進。ジェヒョクは足を使ってジャブ、ダギースレンは右ストレートを見せてシングルレッグへ。

ジェヒョクはそのシングルを切ってバックを狙いつつ離れる。ジェヒョクはスピニングバックキック、ジャブを細かく見せてワンツーと右カーフ。ここからジェヒョクが右ストレート、踏み込んで左フック、ダギースレンのスピニングバックフィストを空振りさせて右ストレート、左ハイ。ダギースレンのパンチをバックステップで空振りさせて左フックから右ストレート、この右からパンチをまとめる。ジェヒョクの打撃で押されるダギースレンだったが右を打ち返してパンチをまとめる。

3R、ジェヒョクが左の前蹴りと右ロー、ジャブ、ワンツーから左ボディにつなげる。ダギースレンは右ストレートを返して左右のミドルを蹴る。ジェヒョクはジャブと右の前蹴り、ダギースレンは単発の右で前に出ていく。

ジェヒョクはジャブを当てて左ハイ、ジャブとワンツー。細かくジャブを突いて距離を詰めさせない。ここでダギースレンがジェヒョクの前足にシングルレッグに入ってケージへ。ダブルレッグに切り替えつつバックを狙うが、ジェヒョクは左腕を小手に巻いてケージに体を預けてディフェンスする。

逆にジェヒョクが四つで組むとテイクダウンを仕掛けて、ジェヒョクがバックを狙う。ジェヒョクは左腕を差してダギースレンをケージに押し込みつつ、離れて距離を取る。ジェヒョクが右ストレート、ダギースレンも右ストレートを返して右ロー。再びジェヒョクの左足にシングルレッグに入ってケージまで押し込む。

距離が離れるとジェヒョクが右ストレートとと左ハイ、ダギースレンもジャブと右を返す。ここでジェヒョクのインローがローブローとなる。再開後、ジェヒョクがジャブとワンツー、変わらずジャブを突いて右ストレート。ダギースレンも右を蹴って、右のパンチを振る。最後はダギースレンが二段の飛びヒザ蹴りを見せ、ジェヒョクがそれをかわしたところで試合終了となった。判定はジャッジ3名とも29-28でジェヒョクを支持し、ジェヒョクがフェザー級王座に返り咲いた。


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45 Gladiator Gladiator029 MMA MMAPLANET o チハヤフル・ヅッキーニョス 岩倉優輝

【Gladiator029】右ストレートから組みへ。岩倉がヅッキーニョスの動きを制し続けて判定勝ち

<ライト級/5分3R>
岩倉優輝(日本)
Def.3-0:30-27.30-27.29-28.
チハヤフル・ヅッキーニョス(日本)

サウスポーのヅッキーニョスに対し、岩倉がプレスをかけてケージを背負わせる。右足にシングルレッグで組みつき、左腕を差し上げヅッキーニョスをケージに押し込む。ヅッキーニョスがケージ中央に押し戻した。離れた岩倉に、左ハイを見せる。下がりながら左ストレートを伸ばすヅッキーニョスだが、岩倉の足払いでバランスを崩した。ヅッキーニョスは右ハイから跳びヒザ、岩倉がワンツーから、その勢いのままテイクダウンを奪った。嫌がる表情を見せるヅッキーニョスの顔面に、岩倉がパウンドを落とす。ヅッキーニョスはクローズドガードに。

両腕を差し上げた岩倉は、ケージまで下がったヅッキーニョスをしっかりと押さえこむ。ヅッキーニョスはバックを見せながら立ち上がった。岩倉はヅッキーニョスの左ローを払い、右ストレートでグラつかせる。組んだ岩倉が左腕を差し上げ、押し込んでいく。離れ際に右を突き刺す岩倉。ヅッキーニョスも右ジャブを伸ばした。スイッチしながら前後左右に動く岩倉が右ハイを繰り出す。ヅッキーニョスも左ハイ。岩倉は前後左右のステップで様子を見て、初回を終えた。

2R、ヅッキーニョスの左ハイをかわした岩倉が距離を詰める。シングルレッグからヅッキーニョスをケージに押し込む岩倉。右オーバーフックで耐えるヅッキーニョスが押し返した。岩倉は距離をつくってから頭を振り、ヅッキーニョスをケージに押し込むと、ダブルレッグですくい上げる。ヅッキーニョスは背中をケージに着けている。ボディロックで抱えている岩倉を、ヒップスローで返そうとするヅッキーニョス。耐えた岩倉はパスを仕掛ける。

バックを見せながら立ち上がるヅッキーニョスに対し、岩倉はバックコントロールへ。しかしヅッキーニョスが体勢を入れ替えて立ち上がる。ヅッキーニョスの右ハイをパーリングした岩倉は、右ストレートのダブルからシングルレッグで組んだ。頭をおっつけて押し込み続ける岩倉は、展開なく離れた。ケージ中央で右ストレートを伸ばした岩倉の顔面に、カウンターでヅッキーニョスの右フックがヒット。岩倉は腰を落とすも、耐えてヅッキーニョスをケージに押し込んでいった。

最終回、ヅッキーニョスの左ミドルをすくい上げた岩倉がトップに回る。ヅッキーニョスは立ち上がり、首相撲でボディに右ヒザを突き刺した。構わずケージに押し込んでいく岩倉だが、鼻から大量の出血が見られる。シングルレッグで揺さぶり、ダブルレッグに切り替えるも、ヅッキーニョスが右オーバーフックで耐える。ヅッキーニョスが岩倉の頭を左腕で抑えるが、岩倉が頭を起こしてボディロックへ。

タフなケージレスリングが続くなか、ヅッキーニョスが突き放してからパンチを狙う。すぐにシングルレッグで組み直した岩倉の顔面に横ヒジを突き刺すヅッキーニョス。岩倉も組み手を変え続けるが倒せない。ヅッキーニョスは右ヒジを打ち込み続ける。岩倉がダブルレッグでクラッチし、尻もちを着かせる。ヅッキーニョスはスイッチからバックを見せて立ち上がろうとするものの、岩倉が抑えてパウンドを打ち込み、試合終了のゴングを聞いた。

裁定は文句なく岩倉のユナニマス判定勝ち。グラジ初参戦の岩倉がタフファイトを制した。


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45 Gladiator029 J-CAGE Report ブログ 井上啓太 森井翼

【Gladiator029】井上啓太、しつこく足関節を狙い続けてヒールフックで森井翼に一本勝ち

【写真】久々のグラジ参戦となった井上が極めの強さを見せた(C)MMAPLANET

<ウェルター級/5分3R>
井上啓太(日本)
Def.1R2分40秒 by ヒールフック
森井翼(日本)

井上が両手を前に出した構えから左の前蹴り、軽くパンチを出す。森井がじりじりと前に出て、井上の前蹴りに右ストレートを合わせる。続く森井の右ストレートに合わせて井上が組みつき、自ら引き込んで森井の右足に足関節を仕掛ける。井上は森井の左足に持ち替えて腹ばいになって足を極めようとすると森井はパンチを入れながらディフェンスする。

再び井上はあおむけになって足関節を狙うが、井上は左足を外すことに成功する。森井が立ち上がろうとすると、井上は森井の左足を引っかけて尻餅をつかせてヒールフックへ。これで森井からタップを奪い、井上が見事な一本勝ちを収めた。


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【Gladiator029】シンバートル戦を飲んだ吉田開威が話していたこと。「ドンピシャで当ててKO」

【写真】計量会場ではシンバートルを顔を合わせることはなかった(C)MMAPLANET

本日12日(日)、大阪府豊中市の176boxで開催されるGLADIATOR029でシンバートル・バットエルデネと変則暫定バンタム級王座決定戦を戦う吉田開威。
Text Manabu Takashima

昨日行われた計量で、シンバートルは1.9キロオーバーで今回のタイトル戦は、吉田が勝った場合のみチャンピオンが誕生するという形に落ち着いた。

とはいえ、シンバートルには減点スタートや、勝ってもNCという日本風のフォーマットではなく、吉田は負けると黒星が付く戦いとなる。体重オーバーを了承して戦う。負ければ、負け。北米流のルールを守っているのに厳しい状況になるという――タフさが要求される変則タイトル戦。

もちろん、吉田はこの試合を受けないという選択もできた。それでも、リスキーなタイトルマッチを吉田が受けいれたのはタイトルに賭ける気持ち――ではなく、ここから彼が歩んでいるMMAライフを第一に考えてのことだった。

幼少期から伝統派の型と基本稽古で体の操作法を身に着け、硬式空手で直接倒す打撃を落とし込んだ。そしてMMAで世界に挑むために越えないといけない相手がシンバートルで、そのチケットとして必要なのがベルトだ。

唯一無二の空手家、そしてMMAファイターといえる吉田開威。今回の試合に賭ける気持ちを昨年末に収録したインタビューからお届けしたい。なぜ、彼が体重オーバーの猛者との戦いに挑むのか。それが分かってもらえるはずだ。


ここで勝たないと海外で勝てない

――シンバートルと暫定バンタム級王座決定戦を戦うことになったのですが、当初は南友之輔選手とタイトルを争うことが決まっていました。このタイミングで暫定王座決定戦出場のオファーがあった時はどのような気持ちでしたか。

「まぁ、そのうちやるだろうなっていう気持ちでした。このタイミングになったのは、時期がずれなかったので良かったという感覚です。竹中(大地)さんが防衛戦を行うなら、僕にチャンスは回ってこなかったので。チャンスが回ってきてラッキーだな、と」

――将来性のある若い選手が、このタイミングで潰し合うのは勿体ないという声もありました。

「そこに関しては、相手云々でなく自分が上に行けるなら……まぁ倒せますし。空手同士だから、面白くなれば良いぐらいで。僕に負けて、相手のキャリアアップに影響が出ようが関係ないことですし。自分が先に進むことだけを考えていました」

――自信があったと。

「打撃で倒せると思っていました。間合いに関しては、僕の方が上です。南選手が相手でも、そこは不安はなかったです。確かに一発は強いけど、当たらない。ただ自分がミスをすると貰う可能性はあったので、そのミスを限りなくなくすこと、打撃家に対して一撃で倒すための打撃を当てる技を研究して打ち込んでいました。打ち込みがしっかりしていれば、やりきれる。倒せると思っていました」

――そんななか、全くタイプの違うシンバートルに対戦相手が代わりました。

「打ち込みの内容を決めて2、3週間やりこんでいたのですが、まぁタイプが変わってしまいましたね。でも僕はどっちでも良かったです。シンバートルはもともと竹本(啓哉)さんが戦う予定で、一緒に対策とかもやっていたので意外な相手ではありましたけど。

苦手なタイプですよ、正直。ただ、ここから勝って海外へ行くとそういう選手ばかりじゃないですか。だから、ここで勝たないと海外で勝てないと思っているので。シンバートルにしっかりと当てて勝てたら、かなり自信をもって海外に行けると思うので。海外が見えているからこそ、シンバートルのようなタイプの選手と戦えてラッキー、良かったです」

――ここで苦手なタイプに負けてRoad to UFCが難しくなるという考えではなく、ここを越えて海外へ行くという思考なのですね。

「このぐらいは勝たないといけないです。これまでメチャクチャ強い相手に勝ってきたわけじゃなくて、もっと強い相手と戦いたいと思っていました。それでも前の試合ですら、力を使って組んでくる選手にテイクダウンを取られていますし、そこはまだまだ力不足だと感じています。

テイクダウン防御もそうだし、自分が極めるプレッシャーをかけて戦うことはできていない。それでも徐々に、その面でもレベルは上がっています。最初の頃と比較すると、成長しているスピードは速い。自分ではそう思っています。試合ごとに大きく変わることができていると思っています」

打撃って止めることができて、やっと完成してくるので

――とはいえシンバートルは、吉野光選手に組み勝った。そのインパクトは絶大でした。

「ライト級ぐらいの力があると想定して練習しています。掴まれたら、投げられる。だから投げられないための組み方、手を取り方なんかを詰めてやってきています」

――近い体格が多いNTTでのスパーリング以外に、何かパワー対策をしているということはありますか。

「そうですね、ISHITSUNA MMAの瀬戸のジムに外国人の大きな人でレスリングができる人がいて。そういう人たちと組ませてもらって、凄く良い練習ができています。そういう部分でも練習相手を代えて、色々な人とやっています」

――組みが強いシンバートルですが、ひょっとして倒すための打撃戦を仕掛けてくる可能性もあります。

「そこは分からないですよね(笑)。モンゴル人は……(笑)。和田(教良)さんと戦ったオトゴンバートルもレスラーなのに打撃一辺倒で。あと南選手と戦った時のテムーレンもうまいこと行っていると打撃に付き合う風潮があります。なんで、案外打撃で来るかもしれない。でも、あの感じで付き合ってくれるとラッキーです。組んでこずに、振ってくると僕は当てやすいので」

――逆をいえば、やはり組まれる方が嫌だということになります。組みは100パーセント、打撃は半分も出せるのか。そういうスパーをするしかない状況で、当て感はどのように養っているのですか。

「対人では当てる感覚ですね、タイミング。ミットで、しっかりと打って。スパーだと止めています。打撃って止めることができて、やっと完成してくるので。止められないっていうことは、コントロールができていない。その技は完成していないです。止める、それも練習です。そこまでコントロールできれば、下がっても打てる。止めることができると、そのあと動かなくて出すこともできる。どのタイミングでも最大出力で出せます。

リスキーな技を仕掛けて、組まれても練習ですから。そういうことも試して、タイミングを磨いています。強い打撃を当てるのではなくて、止めることを意識する。それも必要な練習です」

――それは打ち終わりの姿勢を大切にしていることに通じているでしょうか。

「そうですね、打ち終わりに打たれないこと。それでも組まれてしまうことはあるので、そうなった場合の対処という練習の方がスパーリングではやることが多いです。当てるのは感覚が分かれば良いので。それは僕もそうだし、練習仲間も『当てられた』と分かれば……。それができれば、倒す打撃は試合になって打つことができます。

それとスパーリングでなく、シチュエーションで動いてもらって当てる感覚を養っています。対人での打ち込みですね。あとはミットで思い切り打っています。ミット打ちは思い切り打ち込む感覚を自分に覚えさせるのが目的です。出し切る、当て切ることをやっています。対人の打ち込みとミット打ちの感覚をもってスパーに挑むと、より鮮明になります」

――そんななか、吉田選手の特異性は硬式空手という直接打撃の試合に出て、同時に剛柔流の型、基本稽古を幼少期からやり込んでコンペティションに生かしている点にあるかと思います。

「硬式をやってきた間合い。入らせないことはMMAに必要で。あとは面をつけているので、深く当てないと相手が倒れない。ポイントを取るような蹴りでも、引きながら当てれば強く蹴ることができます。そういう硬式空手ならではの打撃というのはMMAに生きています。

あと近い距離で剛柔流のムチミだとか。そこは寝技で下になったときに、腰を切ってヒジを打つ時とか。体の使い方はMMAでも有効です。そういうところは他の選手には、できない部分だと思います。そうですね……寝かされた時の打撃は、骨盤の操作だとか剛柔流の基本と型をやってきたことで、使える体の動きというのがあって。下からでも、僕の場合は強い打撃を入れることができます。

それは四つの時のヒジ、ヒザも同じですね。ヒザはただ足を上げるだけでなく、ムチミをつかって力を伝えています。近い間合いの時は剛柔流、遠い時は硬式空手の技術が使えています」

――MMAファンには、ムチミまでいくと理解の範疇を超えてしまうかと……。

「ムチミは簡単にいえば腰を切る技術ですよね。腰の切りと体を鞭のようにしならせることで、近い間合いで強い打撃を当てることができるという技術。実際、そこはやって説明しても普通の人には分からないものなんで。ただ腰を捻るということでもなくて」

――そこが日本固有の武術の妙技かと。

「そうですね。あとは体重が乗ったりするとバレるので、ガマクを使って気づかれないように力を出す。その辺は、やはり分からないことだと思います。それを養うのが空手の基本形と型。これは組手では養えないです」

ジャブは遠くや下がりながら、ムチミを使いながら打っているのでストレートと同じぐらいの威力で打てます

――MMAのタイトルマッチがあっても、その基本稽古を続けているのでしょうか。

「週に一度は必ずやります。ただ試合前にそれをしなくても、忘れることはないです。でも、やり続けるもの。空手家を名乗っているなら、基本と型をやらないと空手ではないです」

――信じていないと続けられないものですよね。MMAで次の試合に結果を残したいから、基本や型を真剣にやるということは本当にないと思います。

「そうですね。僕の場合は子供の頃からやってきたので。今、空手の基本稽古を辞めてもメチャクチャ弱体化することはないです。MMAで空手を出しているというより、もともと空手の練習をしている人間なので。空手をやらないと、違う……。答えにならないんですけど(笑)。

だから硬式空手の試合にも出続けていますし。それをやらないと、どこかで技術が違うモノに置き換わってしまうような気がします」

――空手は生涯をかけて、追及できるものですよね。

「ハイ。だから今、勝ちたいMMAファイターが基本や型をすることに関しては――やらないよりは、良いです。でも時間は掛かるものだと思いますね。僕は2歳か3歳からやってきているので、そこは僕の武器です。硬式をやり続けて、勝ってきたことも。それは他にはないかと思います。硬式空手をやって日本王者になるまでやっているMMAファイターはいないですし。

ムチミやガマク、空手を意識してやっている人はいるかもしれないですが、そこを技術として生かしている人はいないと思います。ジャブも刻み突きみたいだってSNSで書かれたこともありますけど……僕、ジャブは他の人より重たいという自覚があります。ジャブは遠くや下がりながら、ムチミを使いながら打っているのでストレートと同じぐらいの威力で打てます。受けた人は結構、痛いと思います。そういうところでも空手は生きていますが、MMAを戦うなら絶対的にMMAの技術は必要です」

――押忍。今回の暫定タイトル、次へのステップに必要ということで取りに行くものかと思います。その次に目指すモノとは何でしょうか。

「そもそも、タイトルがかかっていなかったら今回のオファーは受けていないです。ここを取ってRoad to UFCに出たい。UFCを目指してやってきたので、Road to UFCに出て勝つ。2026年にUFCと契約する。そのためにやってきました。今回、タイトル戦でなかったら海外で1試合挟んでRoad to UFCを狙おうと思っていました。次のグラジは4月なので、それではRoad to UFCに間に合わない。だから1月か2月にタイトル戦か海外と考えていて。それが最初に言ったラッキーにつながります。1月のこのタイミングでタイトル戦のチャンスがあるということは」

――Road to UFCは明確な出場基準がないですが、25歳で打撃で倒せる。そこはセールスポイントかと思います。

「だからこそシンバートルという過去最強に組み技が強い相手と戦って、触らせない。そこをいかにやり切れるか。組まれた後、テイクダウン後の対処をしっかりとできるところは、その局面になったら見せたいです。もともと竹本さんが戦う予定だったので、竹本さんから寝技での攻撃という部分でアドバイスももらっていますし。極めのプレッシャーを一つ装備しているというのはあります。

あとは四つ組みですかね。そこの対処と打撃もありますし。そういう組みでの成長を見せて、倒しきる。ああいう突っ込んでくる相手にカウンターを当てることができる。ドンピシャで当てることができるといところを見せたいです。多分。ドンピシャで当ててKOできると思うので、期待してください」

■視聴方法(予定)
1月12日(日)
午後3時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル
※メインカードのみ


■Gladiator029計量結果

<Gladiatorライト級王座決定戦/5分3R> 
田中有:69.9キロ
小森真誉:70.2キロ

<Gladiatorフライ級王座決定戦/5分3R>
今井健斗:56.6キロ
オトゴンバートル・ボルドバートル:56.7キロ

<Gladiator暫定バンタム級王座決定戦/5分3R>
吉田開威:61.2キロ
シンバートル・バットエルデネ:63.2キロ→63.1キロ

<Gladiatorフェザー級王座決定戦/5分3R>
ダギースレン・チャグナードルジ:65.7キロ
パン・ジェヒョク:65.7キロ

<ライト級/5分3R>
チハヤフル・ヅッキーニョス:70.5キロ
岩倉優輝:70.6キロ

<フェザー級/5分3R>
水野翔:66.7キロ→66.2キロ
桑本征希:66.7キロ→66.3キロ→66.2キロ

<フライ級/5分3R>
久保健太:57.0キロ
井口翔太:57.1キロ

<ウェルター級/5分3R>
森井翼:77.4キロ
井上啓太:77.2キロ

<バンタム級/5分2R>
ルキヤ:60.3キロ
藤原克也:60.9キロ

<バンタム級/5分2R>
宮川日向:61.5キロ
三浦颯太:60.6キロ

<フェザー級/5分2R>
田口翔太:66.0キロ
花園大輝:66.1キロ

<バンタム級/5分2R>
しゅんすけ:61.5キロ
コウ:61.4キロ

<ストロー級/5分2R>
塩川玲斗:52.3キロ
高橋佑太:52.4キロ

<フライ級/5分2R>
古賀珠楠:57.0キロ
八木祐輔:57.0キロ

<バンタム級/5分2R>
野口蒼太:60.9キロ
萩原和飛:60.6キロ

<ウェルター級/5分2R>
後藤丈季:77.2キロ
松生知樹:76.6キロ

<バンタム級/5分2R>
秋田良隆:61.4キロ
熊崎夏暉:61.5キロ

<ライト級/5分2R>
八木敬志:69.4キロ
キンコンカンコンケンチャンマン:69.2キロ

<ライト級/5分2R>
藤井丈虎:70.4キロ
健椰:70.0キロ

<フライ級/5分2R>
岩崎圭吾:56.4キロ
福島祐貴:57.1キロ

<バンタム級/5分2R>
堀秀徳※原田康平の体調不良で、当日計量で代替出場
内田勇作:60.0キロ

<OPバンタム級/5分1R>
岩田虎之助:60.9キロ
小林龍輝:61.4キロ

<OPライト級/5分1R>
LUCKYBOY慶輔:70.4キロ
内山裕太郎:68.0キロ

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