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【DEEP Osaka Impact2024#01】初回にダウンを奪った銀GSBジムが、盛り返した瀧口を2-1マストで下す

【写真】この貯金が最後にモノをいった(C)SHOJIRO KAMEIKE

<フェザー級/5分2R>
銀グラップリングシュートボクサーズジム(日本)
Def.2-1:19-19(マスト銀).19-19 (マスト銀).19-19(マスト瀧口).
瀧口脩生(日本)

左インローを蹴った銀。互いの右ローが交錯し、瀧口が右ローを決める。銀は左ハイを繰り出し、瀧口が右から左、さらに右を当てて距離を詰めるとケージ際でクリンチへ。金網を背負った銀がヒジを見せて離れると、左ロー。そこに瀧口がカウンターを狙う。テンカオにも左を合わせた瀧口は右カーフを決めるが、銀の右フックから左フックの返しで後方に崩れる。鉄槌を受けながらスクランブルの瀧口は、銀のギロチンを凌ぎトップを取ると肩固めの機会を伺いつつ抑える。

足を戻した銀だが、腰を上げた瀧口が重い右のパウンドを落とす。背中をつけた状態が続く銀は、スクランブルでバックを譲る形となり残り1分に。ワンフックから足を払って寝技に持ち込んだ瀧口が後方からパンチを打ちこむ。銀は最後に胸を合わせて立ち上がり、ダメージで初回をリードした。

最終回、瀧口が右カーフ。銀は左ハイを繰り出す。間合いを測る中、銀のローに瀧口が右を合わせる。左フックに組みついた瀧口が、速攻の払い腰でテイクダウン。クローズドの中からボディを殴り、抑える瀧口が左パンチを顔面に入れる。瀧口は銀の左足を持ち上げ、背中を見せさせバックに。ワンフックを許した銀は、ワキ下からのアッパーに厳しい状態に。それでも立ち上がった銀は、クラッチを剥がすことができない。瀧口は銀を前方に崩し左フック、残り75秒で間合いを取りなおす。

ステップインから右フックを決めた瀧口が、後方に崩れた銀のガードの中に。銀は最後の10秒でニンジャチョークを狙うも不発に。最後はトップから殴った瀧口が、ポイントを挽回も──勝負はマスト判定でも割れ、銀が競り勝った。


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【DEEP OSAKA IMPACT2024#01】MANAと対戦、ストライカー栗山葵「攻めるためのレスリングも」

【写真】人柄とMMAの姿勢が伝わってくるかのような笑顔。次はヒョウ柄もお願いしますっ!!(C)SHOJIRO KAMEIKE

17日(日)、大阪市住吉区の錦秀会住吉区民センター大ホールで開催されるDEEP OSAKA IMPACT2024#01で、栗山葵がMANAと対戦する。
Text by Shojiro Kameike

栗山は2022年からスタートしたDEEP JEWELSのフライ級トーナメントでは中井りんに敗れ、ベルトに届かなかった。しかし2022年以降の敗戦は中井戦のみで、現在は2試合連続KO中だ。その栗山に、明らかに変わってきたファイトスタイルと、所属するスモーカージムの変化について訊いた。


――栗山選手といえば、どうしてもタトゥーとヤンチャ時代のお話が多いですね。

「アハハハ、どうしても多くはなってしまいますね。私もそれで売っていきたい、というわけじゃないんですけど(苦笑)」

――確かにタトゥーは目立ちますが、そのために苦労も多いだろうとは思います。

「一番はお風呂ですね。私はお風呂が大好きなんですけど、やっぱり入れない銭湯は多くて。入れたとしても、他の人の視線は強いです。あとは冠婚葬祭の時に隠し切れないと困るとか――私としては『しゃあないわ!』と思っていますね。自分が選んだことですし」

――栗山選手が格闘技を始めたのは25歳の時で、その頃にもうお仕事にも就いていたのですよね。

「はい。建築の仕事に就いたのは17歳の時でした。2年生の時に高校を辞めていて」

――17歳から今まで現場のお仕事をされていると、管理職も経験しているのではないでしょうか。

「職長(※建設現場における責任者)もやっていました。ただ、本気でMMAに取り組むために、ここ1~2年はあまり現場には出ていなくて。

2021年2月、杉山しずかさんに負けたじゃないですか。あの試合はMMAを始めて1年ぐらいで、ホンマに悔しかったんですよ。MMAのことを何も知らずに、恥ずかしい負け方をして。もっともっとMMAをやりこまなアカンと思いました。私も当時26歳で、MMAとの向き合い方を考えるなら、これが最後のチャンスや――と」

――杉山戦の前と後では、どのような点が一番大きく異なりますか。

「気持ちの面は変わっていないです。やっぱりMMAの知識や技術の面では違いますよね。今5~6年MMAをやってきて、ようやく分かることもあるじゃないですか。『あの時あのレベルで、よう試合に出ていたな』とか思ったり(苦笑)」

――もともとサッカーをやっていた栗山選手がMMAでは立ち技主体のスタイルを選択した。それは所属するスモーカージムのスタイルも関係しているでしょう。ただ、その場合「盛り上げるために立ち技で、打撃で試合をする」と考えるファイターも少なくないです。

「はい、そうですね」

――一方でスモーカージムの場合は意識が変わってきたと思います。試合でテイクダウンされると、応援団から「立て! 立て!」と声が掛かる。その中には「お前は立たな勝たれへんぞ!」という声が混ざっていました。

「そのとおりです。勝つために、打撃で倒すために――その気持ちは同じやと思います」

――そのためにジムの練習もスタンドが中心となるのですか。

「2年前ぐらい前までは、練習もスパーリング中心でした。3~4時間ずっとスパーリングしているような……。その練習が変わっていったのは、(萩原)京平君がRIZINに出始めてからです。『もっと組みの練習をせな勝たれへん』って、チーム全体で組みの練習に取り組むようになりました。壁際の攻防はもちろん、寝かされてもすぐに立てるように」

――それはジムに組みの指導者を招くようになったのでしょうか。それとも出稽古ですか。

「私の場合は、まず出稽古でした。関西のジムもそうですし、東京でも練習させてもらっています。京平君も岸本泰昭さんに教わったり、その内容をスモーカージムに持ち帰って確認していますね。私はカルペディエム芦屋のプロ練習に参加させもらい、そこで知り合ったパンクラス稲垣組の北方大地さんにも、レスリングを教わるようになりました」

――カルペディエム芦屋のプロ練習に参加しているのですか。他に女性はいますか。

「サダエ・マヌーフさんが来てはるぐらいで、基本的に男の人ばかりですね。東京だと同じぐらいの体格の女子選手も多いじゃないですか。今の自分がどれくらい通用するのか確認するために、東京でも練習させてもらっています。

レスリングの練習をしていて、打撃面についても気づくことがありました。組まれた時にテイクダウンのディフェンスをする。でも、その時点ですでに後手に回っているわけですよね。それはディフェンスのことだけを考える状態になっていて。もちろんディフェンスしたあとに打撃を当てることがベストやけど、守るためのレスリングばかりを考えていてはアカンって思うようになったんです。攻めるためのレスリングも学ばないといけないっていう自覚も生まれてきて」

――確かにスモーカージムの選手の試合も変わってきたと思います。ケージに押し込まれた選手が差し返して、逆に投げを打つ場面もあります。しかし仰る通り、まずケージに押し込まれないために何をするべきか。栗山選手の場合は圧倒的に蹴りの数が増え、まず蹴りで相手を下がらせてからパンチを当てるようになりました。

「最近それをメッチャ言われるんですよ。戦い方を考えるようになったのは、去年2月に中井りん選手に負けてからですね。以前は打撃に自信があったとしても、組まれるのが怖いから後ろ重心というか……構えも腰が引けていて。だから弱いパンチしか当てることができませんでした。でもレスリングを教わることで組みにも自信がついて、より前に出ることができるようになったとは思います」

――大阪でもスコーピオンジムで女子選手が集まって練習するようになりました。

「スコーピオンジムは毎週土日に女子練習会が行われています。今は私もテイクダウンディフェンス、倒されないことを重点的に練習していますけど、これからはシフトチェンジも必要になってくるとは思うんですね。先ほども言ったとおり倒されないだけでなく、寝かされても立ち上がること。あるいは寝技の攻防をしながら立ち上がること、ですね。ただただ寝技の攻防を嫌がっていては勝てないと思うので。

たとえば須田萌里ちゃんと練習していたら、私のほうが体格も大きいし、力だけで抑え込めるかもしれないです。でも、それじゃダメなんですよね。彼女の柔術の技術は高い。だから彼女の技に対して、私も技で対応しないと練習にならないじゃないですか」

――確かに、そのとおりです。

「カルペディエムでも、背中を着かされてから立ち上がる練習もしています。最初に岩﨑(正寛カルペディエム芦屋代表)さんから言われたのは、『まずは何回も繰り返して練習すること。そうしないと寝技は身に付かない』と。それからずっと打ち込みから続けていて。

それでスモーカージムの練習も変わってきました。スパーは出稽古先でやらせてもらう。ジムでは打撃もミット、組み技も打ち込みが中心になって。そういうことがホンマに大事なんやなって思うようになりましたね」

――さらにスモーカージムの選手の場合は、1Rに押されていてもインターバル中に、松山誠代表に気合いを入れられて2Rから復活するという。

「アハハハ! (桑本)征希は特にそういうタイプですね。インターバルのあとは明らかに動きが違う(笑)。他の選手もそうですし、やっぱりジムのファミリー感であり、信頼感があると思います」

――なるほど。次はMANA選手という、まさに今スモーカージムで取り組んでいることを証明するための試合は組まれました。

「MANA選手が柔道出身で、まず組んでくる選手ですからね。それは今までの試合も同じなので、MANA選手対策というよりは自分のレベルアップのほうが重要だと思っています。柔道ベースの選手対策は、前回の齊藤百瑚戦からやっていて――BLOWSにも出稽古に行かせてもらっているんですよ。そこで柔道出身の方に『ここはこうしたら、相手はこう来る』みたいなことを教わって、シチュエーションスパーもやらせてもらっています。

DEEPジュエルスのフライ級トーナメントでは中井りん選手に負けて、ベルトには届きませんでした。あの時よりも強くなっている実感があるんです。それだけの練習をさせてもらっていると思うので。今大会のメインで試合をするDEEPジュエルス王者の松田亜莉紗さんをはじめ、大島沙緒里さん、本野美樹さんなど同年代の選手が活躍しているなかで、私も早く追いつきたいです」

■視聴方法(予定)
3月17日(日)
午後2時00分~DEEP/DEEP JEWELSメンバーシップ、ツイキャス

■DEEP OSAKA IMPACT2024#01対戦カード

<女子フライ級/アマチュアSPルール 3分2R>
山口恵(日本)
中本飛鳥(日本)

<女子54キロ契約/アマチュアSルール 3分2R >
橋本葵(日本)
高橋沙羅(日本)

<女子アトム級/アマチュアSルール 3分2R>
セアリ(日本)
SAAYA(日本)

<ライト級/アマチュアSルール 3分2R>
中尾天丸(日本)
萩野王昇(日本)

<フライ級/5分2R>
綿谷誠(日本)
上谷章(日本)

<フェザー級/5分2R>
延命そら(日本)
藤田宇宙(日本)

<フライ級/5分2R>
井上暉也(日本)
飴山聖也(日本)

<バンタム級/5分2R>
江田塾長こうすけ(日本)
千種純平(日本)

<バンタム級/5分2R>
田中壱季(日本)
キャプテン禎(日本)

<女子ストロー級/5分3R>
松田亜莉紗(日本)
マドンナ・ザ・ロケット(タイ)

<女子フライ級/5分2R>
栗山葵(日本)
MANA(日本)

<フェザー級/5分2R>
瀧口脩生(日本)
銀グラップリングシュートボクサーズ(日本)

<ウェルター級/5分2R>
鈴木琢仁(日本)
角野晃平(日本)

<バンタム級/5分2R>
上田直毅(日本)
MG眞介(日本)

<バンタム級/5分2R>
内山拓真(日本)
山﨑鼓大(日本)

<メガトン級/5分2R>
ステファン“スマッシュ”(フランス)
竹内龍吾(日本)

<女子45.5キロ契約/5分2R>
古林礼名(日本)
上瀬あかり(日本)

<女子ミクロ級/5分2R>
ジャカ季美香(日本)
こゆき(日本)

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【DEEP Tokyo & Osaka Impact2024#01】大阪インパクトと東京インパクトのカードが続々と決定

【写真】松田は西で。前薗は東で(C)MATSUNAO KOMATSU & SHOJIRO KAMEIKE

1月29日(月)、DEEPより3月17日(日)に大阪市住吉区の錦秀会住吉区民センター大ホールで開催されるDEEP OSAKA IMPACT2024#01の対戦カードが発表されている。
Text by Manabu Takashima

そしてDEEP JEWELSストロー級チャンピオン松田亜莉紗が、チャンピオンとして初めての試合をノンタイトルの3回戦&初の国際戦として臨むことが決まった。


対戦相手はマドンナ・ザ・ロケット。アムを筆頭にタイのザ・ロケット集団はゲオチャイ、アンドレ、ダイヤモンドローズ、ノーパン、プリンセスらがDEEPで戦っているが、そのアム以外は白星がない。前例からいえばマドンナも、苦戦は必至というところか。半面、チャンピオンとはいえキャリアは2年の松田は試合毎に穴が見つかる肯定にあるため、思わぬ落とし穴があるかもしれない。

とはいえ組んでからのパンチ=ダーティーボクシングとパウンドの強烈さは、松田がグラップリングの基礎をしっかりと叩きこまれているからこその強味だ。マドンナ・ザ・ロケット──佐伯繁代表によると「ロケット軍で一番の美女」──がそこに対応できるようだと、今後のDEEP JEWLESタイ勢の核となるルーキーが現れたことになる。

この他、女子では2回戦で栗山葵がMANAと対戦する59キロ契約マッチやアマを含め7試合が決まっている。一方、男子のカードは3回戦で三村亘✖劉獅のフェザー級、2回戦では鈴木琢仁✖角野晃平のウェルター級など11試合、計18試合のラインナップとなっている。

アマ時代に平本丈にKO勝ちを収めている飴山聖也が、井上暉也を相手に3度目の正直でプロ初勝利となるか。西の実力者=瀧口脩生が、ロケット軍団に負けじと増殖中のグラップリングシュートボクサーズジム軍団からRIZIN帰りの銀グラップリングシュートボクサーズジムを迎え撃つ一戦も注目だ。

また3月24日のDEEP TOKYO IMPANCT2024#01の対戦カードも──杉山廣平✖風我のトップ返り咲きを目指すフライ級永遠に続くサバイバル3回戦を筆頭に、10試合が1月27日(土)に明らかとなっている。

気になるのは元パンクラシストで、KROSS X OVERでMMAとキックの二冠王となったハルク大城の初出場だ。2018年3月に瀧澤謙太に敗れ、MMAから距離を置いていた大城はキック、ムエタイ、シュートボクシングと立ち技に専念していたが、昨年6月にMMAに戻ってくると11月にKROSS X OVERのバンタム級のベルトを巻いている。山本有人戦の勝敗もちろん、パフォーマンス次第でトップ戦線返り咲きが見えてくる──そんなハルクのDEEP初陣となる。

初参戦でいえばバンタム級で山口コウタと対戦する、漆間將生も気になる存在といえよう。格闘DREAMERS出演から、パンクラスでは3勝4敗と思うような結果を残すことができなかった漆間が、DEEPで同じような状況にある山口とのマッチアップ。戦場を変える、外敵を迎え撃つ──という状況は、キャリアのアクセントとなる戦いだけに、現状を打破するために両者とも落とせない一戦となろう。

また大阪大会で5連勝中の前薗渓が、待望の東京での初試合を迎える。柔道とグレコローマンレスリングで培った組みの強さが、関東初お目見えとなる。が、対戦相手のアシルベックは今話題の中央アジア=ウズベキスタン人ファイターだけに、前薗の最大の長所が潰される可能性もあるタフなマッチメイクといえるだろう。

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【Gladiator024】テムーレンとグラジ初戦、竹中大地「世の中に自分の存在を認めてもらえるような試合を」

【写真】怪獣キラー、名田英平、竹中、瀧口脩生、山本健斗デリカット。何かのきっかけて、化けらえるはずの実力者たちとパラエストラ東大阪で腕を磨く(C)MMAPLANET

9日(土)に豊中市176BOXで開催されるGladiator024で前バンタム級王者テムーレン・アルギルマーと戦う竹中大地。
Text by Manabu Takashima

修斗環太平洋バンタム級王者からJAPANバブル到来前のONEと契約も──想ったようなキャリアを積むことはできなかった。パフォーマンス云々の前に不可抗力、竹中自身がコントロールできない部分で試合のキャンセルが続き、惜しい星の落とし方も経験した。そしてコロナ・パンデミックが起こり、サークルケイジでの日本人選手の需要は明らかに目減りした。

30歳を過ぎ、思うように試合が組まれない状況に国内に目を移した竹中。目指すところはRIZINだが、今回のGladiator出場は意外という印象しかなかった。そんな竹中にグラジ出場の経緯と、これからについて尋ねた。


――9月30日大会で、グラジエイターのケージの中から参戦表明を行いました。これまでグラジを生観戦したことはありましたか。

「いえ、会場で見たのは初めてです。YouTubeはライブ配信をチェックしていましたけど」

──では、その時にはどのような印象を持ちましたか。

「会場が華やかでケージ映えしていて。スクリーンも大きくて見やすくて良かったのですが、冷房がめっちゃきいていて(笑)。半袖で行っていたのでメインが始まる頃には本当に寒くて。その寒さと戦いながら試合を見ていました。移動して、立ち見で試合を見ているとだいぶマシになりました(笑)。

ケージの中では前田吉朗選手とNavE選手のグラップリング、あのMMA寄りのグラップリングが面白かったですね。ああいうグラップリングが盛り上がると、MMAで戦えるグラップリングも進化するんじゃないかというのは思いました」

──目の付けどころか面白いですね。

「やっぱり、やっているからですかねぇ。競技として興味深かったです」

──ところで今日はパラエストラ東大阪のプロ練習を拝見させていただいたのですが、皆が口を揃えてバック奪取能力とキープの強さに舌を巻いていました。曰く「ヘルニア製造機」だと(笑)。

「アハハハ。そうでなくて、背中を伸ばして腰痛を治しているんですよ(笑)。カイロプラクティック的な感じで」

──アハハハハ。物は言いようです。以前より、急がずにキープの時間を長くするよう意識しているようでもありました。

「パーテルバックで削る。フルバックを取る前に相手を消耗させる作業を入れる方が、一本を取れる確率がMMAスパーにおいては上がります。同時に自分の体力の消耗も抑えることができて。いきなりフルバックに行くと完成しないといけない、やり切らないといけないと後戻りができなくなってしまいます。でもパーテルバックだと、またスタンドに戻っても際の打撃を入れることもできますし、自分で選択ができるようになる。そこが強くなると、自分が戦いやすい時間が増えてペース配分もしやすくなるので意識していますね。

そうするためにバックの細かい技術的なマイナーチェンジはしてきました。バックが一番有効なポジションなので。傍から見ると同じように見えるかもしれないですが、手の位置だとか使い方、足のきかせ方も少しずつ変わっています」

──なるほど、凄く興味深いです。同時に正直、修斗からONEで戦ってきた竹中選手がグラジに着目することが意外でした。

「練習仲間が試合に出ていますし、グラジエイターからオファーを貰ったのは実は5月頃だったんです。だから6月大会とかもチェックはしていましたし。日本人が苦手な外国人、課題となる外国人を連れてきているイメージですよね。攻略しづらい……でも、ここに勝たないと海外にも行けないし、日本のトップにもなれない。そこをクリアしないといけない外国人選手たち、難敵を呼んできていますね。

ちょっと粗くてフィジカルが強い。そこが日本人選手との違いですからね。そのなかで柔らかく戦うパン・ジェヒョク選手とかには結構、面食らいました」

──そこまで見ているということは、6月にはもうグラジに出ようという気持ちが固まっていたのでしょうか。そもそも、いつONEから離れたのかも我々は把握していなかったので。

「そこは僕もなんです。あと1試合組むよ──っていうやんわりした状態が続いて。でも、それが『1週間後に試合はどう?』みたいな感じで、微妙に踏ん切りがつかない状態が続いていました。そもそも和田選手との試合の後は『1試合残っているけど、他団体と交渉しても良いよ』という状態で。そのなかでもらった話がどれも実現しない状態だったので、『修斗で試合をしよう』という形になりました。ONEの方に修斗で試合をするというのは、伝えていました」

──そこでONEからオファーがあれば、また勝ってタイトルを目指すような想いは残っていましたか。

「そういう想いが強かったのは、ONEに出るようになって1年目ぐらいですかね。まぁ、僕もケガもありONEとはハマらないことが多かったです。対戦相手のドタキャンとかも含めて。年齢もあるし、早く試合をしないといけないという焦りもありました」

──5月にグラジからオファーがあり、6月大会はそれだけの興味を持って見ていた。それながら7月は修斗で戦ったわけですね。

「修斗とも契約が残っていたので。修斗で試合をしてから、グラジに出たいと話そうという考えでした。もうオファーを頂いて時点で、次はグラジで戦おうと思って過ごしていました」

──それでも、やはり意外でした。

「やっぱり僕は関西に住んでいて、さっきも言ったように練習仲間も出ている大会なんで東京の選手が持つイメージとは違うと思います。それにハードな外国人選手を呼んでいるので、日本人選手と戦うよりも難しい試合になる可能性が高い。それと正直、僕のことを評価してくれている条件で声を掛けてくれたというのもあります。なら地元、関西で試合をしたいなって思いました」

──竹中選手の実力、ポテンシャルを買っているからこそ、いつまで燻っているんだという気持ちはありました。

「そうっスね。試合をしていないので、評価のしようがないと思うんです。だから、どんどん試合をして評価を勝ち取る必要がある。それが今の僕の状況だと思っています」

──では7月の藤井伸樹選手との試合、追い上げを食らい厳しい試合となりましたが、実戦のブランクを感じることは?

「明確な反省点は自分のなかであります。何個もあるんですけど、一つ挙げるとすると2Rの終わりですね。バックコントロールしていて、最後の10秒ぐらいに際で起き上がられて殴られたんですけど、スクランブルで立つ必要はなかったです。あれだけコントロールしていて、スクランブルで上を取ってももう向き合うだけの時間帯だったので。

それなら普通にクローズドガードとかに入れて、休憩すれば良かった。でも普段の練習の癖で、際は妥協しないという気持ちになって立ち上がってしまいました。それで打撃を貰ってしまって。

落ち着いて下を選んでいたら、あのパンチは貰っていなかった。そこの判断は間違えたなと思います。藤井選手もスクランブル、組みの頭になりがちになるなかで、あのアッパーを打てるのですから、アッパレです。これまでも藤井選手の試合を見て、格好良いなと思っていたのですが、そのまんま格好良い選手でした」

──北米MMAレギュレーションに戻ってきて、水抜き減量の久方ぶりに経験しました。

「結構しんどかったですね(笑)。3キロぐらいで軽めにやったんですけど、それでも最後の1キロぐらいは喉が渇いて。でも早めに落ちたし、そこは順調やったんです。水抜きはいくらやっても慣れることはないやろうし、次もしんどいと思います」

──とはいえ藤井選手に勝って、修斗バンタム級戦線で頂点を目指すという気持ちには?

「そうっスね。正直、明確なプランは全くなく修斗に出て。その前の段階で、次はグラジエイターに出るんやって言う風に気持ちは傾いていました。修斗で1試合、そのあとはグラジのつもりだったので修斗バンタム級戦線における自分の姿は想像できなかったです。藤井選手との試合が決まったのも5週間ぐらい前だったので。

決めつけちゃダメなんですけど、『これは7月はないなぁ』って気持ちが途切れたこともありました。あと練習ができるのも4週間というタイミングで、藤井選手に尋ねていますという連絡が来て、正直なところ『えぇ……マジか』って思いました。でも、試合を組んでもらって戦わないわけにはいかないですから。

でも、あの試合内容では満足できない。もっとデキるぞと思っていたので、そこを次の試合で見せたいです」

──その次戦はタイトルを獲得した竹本啓哉選手でなく、前王者となったテムーレンと戦うことになりました。

「相手が決まったのは2日前なんです(※取材は10月9日に行われた)。僕としては竹本選手と戦うことになると思っていたのですが、『テムーレンと戦って欲しい』と連絡があって。あの試合はどっちが勝っていてもおかしくない試合だったし、僕としてはテムーレン選手の方が戦いづらいです」

──それはどういう部分で?

「やっぱりちょっと粗い打撃と組みの受けが強い。フィジカルの部分ですよね。神田選手とか、ちょっと跳ね返されている感じだったので。竹本選手は寝技の巧さの部分でスイープをしたり、ポジションを取っていました。じゃあ、正面から取っ組み合った時に、どういう強さを持っているのかというのは、見ているだけだと分かりづらいです」

──竹本選手は一種のスペシャリストで、王道のMMAスタイルではないです。仮に竹中選手がさらに上の舞台を目指す時に、その場での対戦相手を想定するとテムーレンこそ越えないといけない相手かと。しかも、初来日の時のモチベーションに戻ってくることが予想されます。

「戦績以上に戦いづらい、クリアしづらい相手です。でもクリアしないと、この先はない相手やと思います。しっかりと仕上げて外国人選手のフィジカルと粗さに負けないようにして、仕留めることが重要なんかなと。自分の動きができればクリアできる相手です」

──UFCを目標とし、ONEで経験を積むというプランを持っていました。ただし、この間に33歳になった。実力云々でなくハードルが上がり現実的にUFCを考えられなくなったかと思います。そのなかで、今後の目標をどこに置いているのでしょうか。

「グラジをクリアしてRIZINに出たいです。毎年、春ぐらいに大阪でやっているので。そこで使ってもらって……RIZINに出たいというか、勝負したいです」

──RIZINも金原正徳選手、佐藤将光選手という竹中選手に近いカラーの選手が実力で脚光を浴びるようにもなりつつあります。そのRIZINのバンタム級戦線でやっていける自信のほどは?

「やってみないと分からない部分はありますけど、自信は当然あります。グラジエイターでしっかりと勝って、オファーを貰わないといけないですが、RIZINのトップ戦線とやり合える力はあると思っています……出たい、トップと勝負したいッスね。どんな形でも出られたら爪痕を残す自信はあるので、チャンスがもらえるとモノにするって感じですね」

──危ない橋を渡らず、大阪枠でRIZINに出たい。そういう選手もいるのが現状です。

「それも手ですよね。でも僕はしっかりとテムーレンを倒して、資格を得られるようにします。そのためにも、フィニッシュです。打撃でも寝技でもフィニッシュすることが重要なんかと思います」

──決して国内ではスポットが当たっていたわけではないですが、竹中選手の周囲の人はその強さに絶対の信頼を置いています。そんな人々を含め、次戦への意気込みのほどを最後にお願いします。

「ハイ。33歳になったんですけど、全然自分のキャリアに満足できていないです。体も気持ちもめっちゃ元気なんですよ。でも『そろそろ引退』とか『まだ格闘技をやっているんですか』とか言われたりするようになりました。『昔、格闘技をやっていたんですか』とか──今もやってんねんけどなぁって(笑)。俺も世間からしたら辞めていく人間に見えることに歯がゆさ、悔しさはあります。

なんで、ここからRIZINとか出ると認知もされるし、自分の実力を証明する格好の舞台になります。グラジエイターは、そのための足掛かりになるフィーダーショー的な大会なので、しっかりと勝って世の中に自分の存在を認めてもらえるような試合をどんどんしていきたいと思います」


■視聴方法(予定)
12月9日(土)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル

■ Gladiator024対戦カード

<フライ級/5分2R>
古賀珠楠(日本)
宮川日向(日本)

<フェザー級/5分2R>
袖裂雄貴(日本)
福山佳祐(日本)

<フェザー級/5分2R>
水野翔(日本)
今村滉(日本)

<GLADIATORライト級次期挑戦者決定戦/5分3R>
田中有(日本)
グスタボ・ウーリッツァー(ブラジル)

<フェザー級/5分3R>
チハヤフル・ズッキーニョス(日本)
河名マスト(日本)

<バンタム級/5分3R>
竹中大地(日本)
テムーレン・アルギルマー(モンゴル)

<バンタム級/5分3R>
上久保周哉(日本)
ペン・ジョウン(韓国)

<フェザー級/5分3R>
中川皓貴(日本)
バットオチル・バットサイハン(モンゴル)

<フライ級/5分3R>
久保健太(日本)
チェ・ドンフン(韓国)

<フェザー級/5分3R>
じゅん(日本)
高橋孝徳(日本)

<フライ級/5分3R>
澤田政輝(日本)
イ・スンチョル(韓国)

<フライ級/5分3R>
和田教良(日本)
シン・ジェヒョク(韓国)

<バンタム級/5分3R>
南友之輔(日本)
健太エスペランサ(日本)

<バンタム級/5分3R>
吉田開威(日本)
フェルナンド(ブラジル)

<ライト級/5分2R>
八木敬志(日本)
スモーキー(日本)

<フェザー級/5分2R>
田口翔太(日本)
木村柊也(日本)

<アマ・フライ級/3分2R>
伊藤琥太郎(日本)
辻本涼太(日本)

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DEEP DEEP Osaka Impact2023#03 MMA MMAPLANET o 瀧口脩生 牧野滉風

【DEEP Osaka Impact2023#03】テイクダウンを巡る攻防の末、瀧口が牧野にスプリット判定勝ち

【写真】この試合展開でジャッジが割れるのは——選手にとっては難しい(C)SHOJIRO KAMEIKE

<フェザー級/5分2R>
瀧口脩生(日本)
Def.2-1:20-18.20-18.18-20.
牧野滉風(日本)

牧野が左ジャブで距離を詰めると、瀧口がニータップからドライブする。ケージに詰められた牧野は内股を仕掛けるが、ここは瀧口が耐えた。瀧口は右腕を差し上げ、首相撲の状態から左アッパーを突き上げる。牧野がその左腕を抑えると瀧口がシングルレッグに切り替え、さらにボディロックから倒しにかかるが牧野がトップを奪った。すぐに立ち上がった瀧口がパンチで攻め込む。牧野の右クロスがヒット。瀧口はシングルレッグで組みつくが倒せない。

距離が近くなったところで瀧口が右ヒザを突き上げたが、牧野が首相撲からのヒザ蹴りで返す。瀧口は右ストレートからニータップを狙うも組みつくことができない。なおも瀧口がテイクダウンを仕掛けたが、牧野が内股で切り返した。瀧口は右腕を差し上げてケージに押し込み、ボディロックで揺さぶるが牧野も凌ぐ。残り15秒で瀧口がバックに回り、右足を差し入れてグラウンドに持ち込んだところで初回が終了した。

最終回、右ローを繰り出す瀧口に対し、牧野が右ストレートと左ハイを返す。瀧口の左ジャブをブロックした牧野の右ストレートが瀧口の顔面を貫いた。ダウンした瀧口は立ち上がり、組みついてグラウンドに持ち込む。牧野はハーフガードからクローズドガードへ。さらに牧野が下から三角絞めを仕掛けると、瀧口が頭を抜き足を捌いてトップを守る。

残り一分でニーシールドから立ち上がろうとする牧野に対し、瀧口がバックに回るも正対した牧野が内股で切り返した。背中を着けた瀧口を見ながら牧野が立ち上がる。瀧口はなおも組みつき、両者もつれながらグラウンドに持ち込まれたところで試合終了となった。

判定は割れ、牧野にフルマークをつけたジャッジが1人で、瀧口のフルマークとしたジャッジが2人——互いの持ち味を生かした熱戦だっただけに、グラウンドコントロールとテイクダウンディフェンス、スクランブル、そしてボトムからのエスケープ→トップ奪取など判定基準の統一が望まれる。


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【DEEP Osaka Impact2023#03】5連勝を賭けた桑本征希戦へ、前薗渓─02─「まだ本当のMMAを知らん」

【写真】自信を実績に変えることができるか。前薗のキャリアに注目だ(C)SHOJIRO KAMEIKE

26日(日)、大阪市住吉区の錦秀会住吉区民センター大ホールで開催される「DEEP Osaka Impact2023#03」で、桑本征希と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

MMAを始めてアマチュアも含めて全勝中の前薗は、現在24歳。そのテイクダウンとグラウンドコントロールを武器に、前回のDEEP大阪大会では4連勝中の瀧口脩生を肩固めで下した。DEEP大阪大会でも目立つ存在となった前薗に、次の試合と今後の目標について訊くと——時おり自信のある笑顔を浮かべていた。

<前薗渓インタビューPart.1はコチラ


――たとえばDEEP東京大会で「序盤」「中盤」「終盤」「メイン」と選手の層を分けた場合、今はどの層まで勝てると思いますか。

「う~ん、今の自分のレベルなら『中盤』かなって思います」

――前薗選手は今までMMAの打撃という面では証明できていない面もあるかもしれません。ただ、組み技が柔道でもレスリングでもなくMMAの組み技として成立しているように感じます。

「そこは意識しています。まず高校から大学に進学して、柔道からレスリングへと競技を変える時に、メチャクチャ試行錯誤しました。それは今も同じで、やっぱり柔道やレスリングからMMAに変わる時から、ずっと考え続けています。

でも、今はまだ感覚でやっているところも多いですね。試合の中で自分がどう組んでいるかというのも、記憶がないところもあって。それこそ東京でも大阪でも打撃が強い上位の選手を相手にどう組むのか、って考えると危ない部分もあるとは思います」

——特にMMAにおいて、ケージを使う攻防を意識してはいませんか。

「はい。僕はレスリングでグレコやったんで、フリースタイルのような綺麗に相手の足を刈るようなテイクダウンは苦手なんです(苦手)。まず相手の懐に飛び込んだら、ドドドッってケージまで持って行く。ケージに押し込めば、そこからはグレコの良さを生かせると思うので。そうしたケージの使い方というのは考えています」

――国内でも海外でも構いませんが、憧れのMMAファイターはいますか。

「MMAを始めるキッカケになったのは、エンターテイナーという部分でコナー・マクレガーです。格闘家として——アスリートとして憧れるのはマイケル・チャンドラーですね」

――もしマクレガーとチャンドラーが対戦していたら……。

「そうなるとヤバかったですね。『どっちを応援したほうが良いんだろう?』って(笑)」

――アハハハ。

「チャンドラーについては、体がガッチリしているじゃないですか。僕は体を鍛えるのも好きで。ライト級でそれほど身長は高くないけど、本来はレスリングをやっていてテイクダウンも強い。チャンドラーのファイトスタイルを参考にすることはあります」

——ではMMAをやるうえでの目標は、どこに置いているのでしょうか。

「ずっとRIZINに出るのを目標にしています。またRIZIN大阪大会があれば、ぜひ呼んでほしいという気持ちはありますね」

——今までRIZIN大阪大会の出場メンバーを見て、自分のほうが強いと思うことはありましたか。

「はい。もちろん全員ではないけど……。『自分のほうが——』と思うことは、たまにあります。それよりも早く今の自分のポジションから飛び出したい、という気持ちが強いですね。まずDEEPの東京大会を荒しに行きたいです」

——マクレガーやチャンドラーが戦っているUFCへ、と考えたことはないですか。

「そこまでは考えたことがないですね。何か現実味がなくて……。僕、まだMMAの試合で良いパンチをもらったことがないんですよ。だから正直言って、自分でも『まだ本当のMMAを知らん』と思っています。一回良いのを食らったら、『まぁこんなものか』となるかもしれないけど(苦笑)、とにかくホンマのMMAを知らんような気はしています」

——要は、マトモに打撃をもらうまえに倒しているということですね。

「まぁ、そういうことです(笑)」

——次に対戦する桑本征希選手は、関西でもストライカーに属します。その桑本選手の打撃で本当のMMAが……。いや、やめておきます。

「え、何ですか?」

——次の相手には打撃をもらわない、という顔をしていますよ。

「アハハハ、そうですか。まぁ、いつもどおり戦えば問題ないと思います。僕の中では前回、瀧口脩生選手に勝てた(7月、肩絞めで勝利)ことが凄く自信になっています」

——ちなみに東京在住の選手のほうが、東京大会に出やすいかもしれません。そのために泉佐野を離れ、関東でMMAをやろうとは思わなかったですか。

「そう考えたことはあります。でも今のところ、どこにも引っ越すつもりはないですね。やっぱり泉佐野が好きなので」

——泉佐野のどんなところが好きですか。

「住んでいる人たちの人柄——でしょうか(笑)。良い感じに発展していて、だけど都心ほど疲れる環境でもなく。別に買い物にも困らない場所なんですよ」

——泉佐野のご紹介、ありがとうございます。今、練習場所はこの吉田道場のみですか。

「基本はこのジムで、土曜日はたまに母校の大阪体育大学レスリング部で練習させてもらっています。おかげで組みについては、MMAでも問題なくやってこられていると思います。そういえば今回の大阪大会で、もともとメインで風我選手と対戦する予定やった濱口奏琉がおるじゃないですか。濱口は大学の後輩で、今もよく練習するんですよ」

——……という話を持ち出したことは、『コイツはメインに出るけど、実力は自分のほうが上なんだよなぁ』と思っているわけですね。

「いやいや、そんなことは——カワイイ後輩ですから(笑)」

——今、明らかにそういう顔をしていました(笑)。では最後に、次の試合への意気込みをお願いします。

「次の試合も、いつもどおりやって、戦績も5連勝にします。DEEP東京大会やRIZIN大阪大会に出られるよう、煌びやかなアピールできる試合をします!」

■DEEP Osaka Impact2023#03視聴方法(予定)
11月26日(日)
午後1時~ツイキャスPPV

<フェザー級/5分2R>
秋田良隆(日本)
藤田宇宙(日本)

<フェザー級/5分2R>
木村総一郎(日本)
森田敢流(日本)

<バンタム級/5分2R>
関本龍翔(日本)
田中壱季(日本)

<バンタム級/5分2R>
キシシ(日本)
キャプテン禎(日本)

<フライ級/5分2R>
マルザヘンペーソク(日本)
飴山聖也(日本)

<フライ級/5分2R>
松原聖也(日本)
上谷章(日本)

<バンタム級/5分2R>
井上暉也(日本)
千種純平(日本)

<フェザー級/5分3R>
三村亘(日本)
古根川充(日本)

<バンタム級/5分2R>
MG眞介(日本)
山﨑鼓大(日本)

<フェザー級/5分2R>
瀧口脩生(日本)
牧野滉風(日本)

<フェザー級/5分2R>
前薗渓(日本)
桑本征希(日本)

<ミクロ級/5分2R>
古林礼名(日本)
永易加代(日本)

<バンタム級/5分2R>
上荷大夢(日本)
八尋大輝(日本)

<ウェルター級/5分2R>
小林裕(日本)
角野晃平(日本)

<ライト級/5分2R>
泉彰洋(日本)
大野“虎眼”賢良(日本)

<アマチュアルール 49キロ/3分2R>
セアリ(日本)
SAAYA(日本)

<マチュアルール 58キロ/3分2R>
サナエ(日本)
山口恵(日本)

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【DEEP Osaka Impact2023#03】無敗の大阪在住ファイター、前薗渓─01─「このまま終わるのは嫌やった」

【写真】まだ24歳。テイクダウンとコントロールはDEEP大阪大会出場メンバーの中でトップクラスの前薗だ(C)SHOJIRO KAMEIKE

26日(日)、大阪市住吉区の錦秀会住吉区民センター大ホールで開催される「DEEP Osaka Impact2023#03」で、前薗渓が桑本征希と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

前薗が所属する「格闘技 吉田道場」があるのは大阪府の南部にある街、泉佐野市だ。泉佐野市は和歌山市とも隣接しており、沖合には関西国際空港もあるため交通の要所ともいえる。
道場名から東京で吉田秀彦氏が立ち上げた吉田道場と混同されることもあるが関連性はなく、創立から22年以上が経つなど、その歴史は古い。吉田元貴代表がパンクラスでレフェリーを務めており、主宰する吉田道場も「パンクラス認可ジム」としても活動している。その吉田道場でMMAキャリアをスタートさせ、プロデビュー以降4連勝中の前薗に初インタビューを行った。


――今回は泉佐野市にある道場にお伺いしました。前薗選手は、生まれも育ちもこの泉佐野市なのですか。

「そうですね。ずっと泉佐野です」

――まずは、どのような経緯で格闘技を始めたのか教えてください。

「小学校5年の時に柔道の町道場に通うようになって。高校まで柔道で行かせてもらい、大学からレスリングを始めました」

――柔道の前は何かスポーツをやっていたのでしょうか。
「いえ、何もやっていなかったです」

――何もスポーツをやっていなかった状態から、なぜ小学5年生から柔道を始めたのでしょうか。

「ちょうど小5ぐらいから太り始めたんです(笑)。ダイエット目的で何か運動をしたくて、友達がやっていた柔道を選びました」

――中学に入り、町道場から部活動へ? 中高の実績を教えていただけますか。

「はい。中学は個人なら地区大会(泉南地区)からで優勝していて、団体も大阪府で3位になる学校でした。高校時代は大阪府でベスト8になっています」

――それだけの実績を誇りながら、なぜ大学からレスリングに転向したのでしょうか。

「自分の中では—―本当やったら全国大会に出ているイメージで、そこまでのレベルであれば大学でも柔道を続けていたと思います。でも想像していたような結果と違ったし、自分自身に対して納得できない負け方もあって」

――その後、大阪体育大学に進み、レスリング部に入っていますよね。大阪体育大学も柔道で進学したわけではなかったのですか。

「かといってレスリングで進学したわけでもなく(苦笑)。高校まで浪商学園(大阪体育大学浪商高校)やったんで、内部進学でした。あと当時の担任が浪商学園のレスリング部の顧問だったり、柔道を教わっていた先生も以前レスリングをやっていたりと、いろいろとレスリングの繋がりがあったんです。そういった先生たちにレスリング部を薦めてくれて。大学進学が決まってからレスリング部を選んだ、という感じです」

――内部進学とはいえ、体育大学に進むということはスポーツ関連の仕事や体育教師になりたいといった気持ちはあったのですか。

「いえいえ、そんな……ただの甘えです。『そのまま進学できるから良いかっ』みたいな感じで(苦笑)。ただ、教員免許を取ろうとは考えていました」

――なるほど。大学レスリングでは2020年の西日本学生選手権で、グレコローマン67キロ級を制しています。小5から高3まで8年ほど柔道をやっていて、大学から全く別競技であるレスリングを始めることに対して気持ちの整理はついていたのですか。

「正直、最初は複雑でした。柔道で実績を残せなかったからレスリングを始めた——『柔道から逃げた』と思われるんちゃうかな、って。実際にそういうことを言われたわけではないけど、僕の気持ちとしては『逃げた』と思われるのが嫌で。レスリングを始めるなら、ホンマにレスリングで結果を残さなアカンと思っていました」

――ただ、大学からレスリングを始めて西日本学生選手権で優勝するというのは、スピードとしては速いのではないですか。

「たまに大学から始めて西日本学生で優勝する選手はいるみたいですけど、僕は3回生の時に優勝したので若干早いほうだと思います」

――レスリングを始めた当初からグレコをやっていたのでしょうか。

「いえ、最初の試合はフリースタイルで——瞬殺されました(苦笑)。その大会でグレコも見ていて、グレコのダイナミックな投げ技を知って『先生、グレコをやってみたいです』と伝えました。先生からも『そうやな。グレコには柔道出身で強い選手がたくさんおる』と言われて」

――前薗選手は現在24歳ですよね。この吉田道場でMMAを始めたのは、いつ頃なのですか。

吉田道場内に掲げられているパンクラスのロゴ(C)SHOJIRO KAMEIKE

「大学4回生の時なので、22歳の時です。吉田道場に入ってから1年ぐらい経った頃にアマチュアの試合に出て、2022年にプロデビューしました。大学時代に就職活動をしていて、『せっかくの人生なのに、このまま終わっていくのは何か嫌やな……』と思ったんですよ。でも安定志向もあるから、何か仕事をしつつ格闘技で夢を掴みたいなって。今は正社員として働きながらMMAをやっています」

――教員免許は取得しなかったのですね。

「教育実習に行った時、『あんまり教えるのは向いていないな』と思いました(苦笑)」

――ちなみにアマチュアMMA時代の戦績というのは……。

「7戦して全て勝っています」

――そこからプロで4連勝し、フューチャーキングトーナメントでも優勝しているということは、MMAを始めて負けたことがないのですね。しかしプロの試合は大阪大会のみで、東京の大会に呼ばれていないのが不思議ではあります。

「そうですね。だから……なぜ東京の大会に呼ばれないのかな、という気持ちはあります。同じフューチャーキングで優勝した中務太陽選手は、次の東京大会(12月10日、DEEP Tokyo Impact2023#07)のポスターでド真ん中にいるじゃないですか。僕は今の時点でも、そんじょそこらの選手には負けない自信があります」

<この項、続く>

■DEEP Osaka Impact2023#03視聴方法(予定)
11月26日(日)
午後1時~ツイキャスPPV

<フェザー級/5分2R>
秋田良隆(日本)
藤田宇宙(日本)

<フェザー級/5分2R>
木村総一郎(日本)
森田敢流(日本)

<バンタム級/5分2R>
関本龍翔(日本)
田中壱季(日本)

<バンタム級/5分2R>
キシシ(日本)
キャプテン禎(日本)

<フライ級/5分2R>
マルザヘンペーソク(日本)
飴山聖也(日本)

<フライ級/5分2R>
松原聖也(日本)
上谷章(日本)

<バンタム級/5分2R>
井上暉也(日本)
千種純平(日本)

<フェザー級/5分3R>
三村亘(日本)
古根川充(日本)

<バンタム級/5分2R>
MG眞介(日本)
山﨑鼓大(日本)

<フェザー級/5分2R>
瀧口脩生(日本)
牧野滉風(日本)

<フェザー級/5分2R>
前薗渓(日本)
桑本征希(日本)

<ミクロ級/5分2R>
古林礼名(日本)
永易加代(日本)

<バンタム級/5分2R>
上荷大夢(日本)
八尋大輝(日本)

<ウェルター級/5分2R>
小林裕(日本)
角野晃平(日本)

<ライト級/5分2R>
泉彰洋(日本)
大野“虎眼”賢良(日本)

<アマチュアルール 49キロ/3分2R>
セアリ(日本)
SAAYA(日本)

<マチュアルール 58キロ/3分2R>
サナエ(日本)
山口恵(日本)

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【Pancrase338】西の実力者、韓国の猛者キム・サンウォン戦へ。名田英平「殺しに来てくれると思うので」

【写真】ココを取れば──そんな一戦が巡ってきた(C)MMAPLANET

明日12日(日)に東京都港区のニューピアホールでPancrase338&339が開催される。そしてダブルヘッダー第一部のコメインで、名田英平が韓国MMA界の猛者キム・サンウォンと対戦する。
Text by Manabu Takashima

いわゆる関西の地味強ファイター、取りこぼしがなければベルトを巻く位置にいてもおかしくない実力者は、アンダードッグ的な今回の国際戦を逆に大いになるチャンスと捉えていた。MMAPLANET初登場の名田にMMAを始めたきっかけなどを尋ね、そのコツコツMMAファイター人生のステッピングボードとなるファイトについて話してもらった。


――キム・サンウォン戦を約1カ月後に控えた名田選手です(※取材は10月9日に行われた)。名田選手とのマッチアップは彼をタイトル戦線に送り込むための一拍を置くファイトのような印象があります。

「あぁ、勿論です。そういう試合だと分かっています。それでも海外の選手をバンバン連れてきてくれた方が活気づきますし、日本人同士よりも海外の選手とやる方がファイターとして燃えます。オファーが来た瞬間、初めての国際戦だったのでテンションが上がりました」

──逆にチャンスだと。

「ハイ。Road to UFCで修斗のチャンピオンのSASUKE選手をしっかりと倒していますしね。しかも初回はSASUKE選手がゲームメイクしているなかで、2Rにワンツーで仕留める。凄く能力の高い選手ですね。当て勘も良くて、バックステップとかも見ても凄く良い選手で。きっと殺しに来てくれると思うので、どうなるか分からないですけど、やれる試合にはなるやろなと思います。踏み台にされるかもしれない試合ですけど、前回の試合に負けているのに僕を選んでくれて有難いです」

──フェザー級王座はISAO選手が返上、続いて透暉鷹選手もバンタム級に転向で返上。挑戦者決定トーナメントに関わっていた選手として、新居すぐる選手のフェザー級王座戴冠については、どのような想いでいますか。

「なんかこう面白いですよね。あの人、ずっと負け続けていたのに連勝して、RIZINでも結果を残して。練習環境を変えたのか、打撃も凄く良くなっていて。シンプルに強いです。前は極めの一発はあっても、打撃とかない選手やったのに亀井選手との試合を見て、フェザー級の選手は皆がビックリしたんじゃないですか」

──混沌としているフェザー級戦線で、名田選手ご自身では自分の位置をどのように捉えていますか。

「結果的にRYO選手に負けているし……あと2回ぐらい勝たないと挑戦は難しいと思っています」

──だからこそキム・サンウォン戦は印象として、勝てば大きいですね。

「韓国のトップ選手とやれるのは、僕のキャリアのなかで一番大きい肩書を持っている相手になります」

──では、先ほどから良い選手だと言われていたキム・サンウォンですが、改めて印象を教えてください。

「打たれ強いし、スタミナがあります。やられても圧を掛け続けることができる。粘り強いし、打たれ強い。パウンドも凄い強力で。そこも気を付けたいです」

──そのような相手に対して、どのような戦いを挑みたいでしょうか。

「今やっているレスリングもそうですし、打撃も良くなってきているので、そういうところを見せたいですね」

──今日はパラエストラ東大阪のプロ練習、竹中大地選手と瀧口脩生選手、健斗デリカット選手という実力がありながら、少し停滞気味のファイターたちとの力のこもったスパーリングが見られました。

「基本、このメンバーでやっていて。あとは林RISE選手、それと起一(ストラッサー)さんと月・金でやらせてもらっています」

──他の曜日の練習はどのようになっているのですか。

「火・木がカルペディウム芦屋で岩﨑(正寛)さんのところに行かせてもらって。ほんで水曜日は岸本(泰昭)のSISUでやらせてもらっています。あとは所属するコブラ会の夜のグラップリングクラスで、やってくる選手と練習して」

──つまり軸となるのは昼のプロ練習ということですね。

「そうですね。基本、昼に動かしてもらって。夜はコブラ会もそうだし、ボクシングジムとかで腕を磨くような練習をしています」

──そんな名田選手ですが、なぜMMAを始めコブラ会で練習するようになったのですか。

「MMAを始めたのは16歳ぐらいで、西成にあったチーム・クラッチという地下格、パワーゲートに出ているジムだったんです。友達が中三ぐらいの時からやっていて、僕は柔道をやっていたのですがMMAに凄く興味があったので、通うようになりました。その時からもうコブラ会でも練習していて。でも、じつはどっちのジムにも二カ所で練習していることは言い辛くて黙っていたんです」

──ハイ。

「でも試合に出る時にチーム・クラッチから出ることになって、まだ昔の慣わしがあった頃で二つの所属って無理だったんですよね。その試合で勝って──17歳の時だったんですけど、もっと強くなりたいと思ったのでコブラ会一本で練習するようになりました。もう12年とか前の話です」

──当時と比較すると、パンクラスのMMAもプロ練習もあり、交流もあって凄く変わりましたね。

「ハイ。組み技が凄く強くなりました。打撃は昔から強いジムはあったのですが、特に組み技……レスリングも身近になりました。岩崎さんが来てくれてから、凄く良い環境になっていますね」

──キャリア的にはDEEPからパンクラスで戦ってきましたが、久しく大阪大会が途絶えたパンクラスに拘っているのは?

「単に強いヤツが多いからです。高木凌選手とか、こないだはRIZINで負けてしまったけど、あの選手のストレートとか凄くヤバいです。イケメンやし、そういう選手に勝ちたいんです」

──そういうイケメンの選手を倒して(笑)、ベルトを目指すと。

「ベルトもそうやし、やっぱり今回のように海外の選手とやっていきたいですね。ここに勝っての話ですけど、海外勢にとってパンクラスの門番のようになって──いずれは海外でも試合がしたいです。ONEとか、アジア圏で」

──そこに向けて、絶好のアピールになるのが今回のキム・サンウォン戦かと思います。

「そうですね。しっかりと戦って、倒す──相手よりしんどいことをやって、しっかりと勝ちたいです」

■Pancrase339視聴方法(予定)
2023年11月12日(日)
午後5時~ PANCRASE YouTube チャンネル、U-NEXT、TIGET/PPV(英語のみ)

■Pancrase339対戦カード

<ライト級/5分3R>
松本光史(日本)
西尾真輔(日本)

<バンタム級/5分3R>
井村塁(日本)
矢澤諒(日本)

<ライト級/5分3R>
平信一(日本)
丸山数馬(日本)

<ミドル級/5分3R>
佐藤龍汰朗(日本)
荒井勇二(日本)

<フェザー級/5分3R>
糸川義人(日本)
岡田拓真(日本)

<フライ級/5分3R>
濱田巧(日本)
大塚智貴(日本)

<バンタム級/5分3R>
平岡将英(日本)
谷内晴柾(日本)

<ストロー級/5分3R>
米山唯人(日本)
織部修也(日本)

■Pancrase338視聴方法(予定)
2023年11月12日(日)
午前11時45分~ PANCRASE YouTube チャンネル、U-NEXT、TIGET/PPV(英語のみ)

■Pancrase338対戦カード

<フェザー級/5分3R>
三宅輝砂(日本)
櫻井裕康(日本)

<フェザー級/5分3R>
名田英平(日本)
キム・サンウォン(韓国)

<女子フライ級/5分3R>
ライカ(日本)
重田ホノカ(日本)

<ストロー級/5分3R>
リトル(日本)
寺岡拓永(日本)

<バンタム級/5分3R>
高城光弘(日本)
平田丈二(日本)

<フライ級/5分3R>
萩原幸太郎(日本)
前田浩平(日本)

<ライト級/5分3R>
鈴木悠斗(日本)
上田智大(日本)

<フライ級/5分3R>
饒平名知靖(日本)
金澤臣人(日本)

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【DEEP OSAKA IMPACT2023#02】松岡ハヤト戦へ、松場貴志─02─「メインディッシュにふさわしい試合を」

【写真】このノリから試合になると変わる。やはりファイターだ(C)SHOJIRO KAMEIKE

30日(日)、大阪市住吉区の錦秀会住吉区民センター大ホールで開催されるDEEP OSAKA IMPACT2023#02のメインで、松岡ハヤトと対戦する松場貴志のインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

これまで試合によってムラがあったという松場。インタビューでも答えにムラがないわけではない。話が進むにつて、相変わらずの松場ワールドが展開される。とはいえ初のメイン出場は本当に嬉しそうな松場の、次の試合へのムラムラ具合をお届けしたい。

<松場貴志インタビューPart.01はコチラから>


――リングアナウンサーさんの話はさておき、次の対戦相手である松岡ハヤト選手の印象を教えてください。

「ちゃんと研究していますよ」

――ですから、研究した結果を……。

「試合映像から研究して、キングジム神戸の小西さんとはハンバーグをこねるように対策を練ってきました。パラエストラ加古川の堂垣さんとは、つみれをこねるように作戦を練ってきましたよ」

――ハンバーグとつみれで、こね方がどう違うのか教えていただけますか。

「ハンバーグはいろいろと入れなきゃいけないんです。臭みを消すために。つみれは--どうなんだろう?」

――間違いなくハンバーグ、つみれを両方ともつくったことがなさそうですね。

「アハハハ」

――キングジムとパラエストラ加古川で練習している内容は異なるのでしょうか。

「どのジムでも練習している内容は変わらないと思います。大切なのは、チームメイトやセコンド陣とのコミュニケーションじゃないですか。どれだけ細かいコミュニケーションを取れているかであって」

――「そろそろ試合のムラがなくなりそう」と仰っていましたが、今はそれだけチームメイトやセコンド陣とコミュニケーションを取ることができている証ではないですか。

「そうですね。パラエストラ加古川に移籍した頃は、少しだけど緊張していたかもしれないです。でも、それよりワクワクしているほうが大きくて。楽しい環境だからこそ、今もしっかりとコミュニケーションが取れているんだと思います」

――ジム移籍とDEEP出場が重なりながら、大阪大会のメインまで昇りつめました。

「本当にありがたいことです。これからも大阪大会でメインに出続けることになれば、あのリングアナウンスを受けることができるんですねぇ」

――その話は、もう大丈夫です(苦笑)。

「こんな他の団体から来た僕をメインで使ってくれるなんて、DEEPに対して愛しかないですよ」

――急に真面目モードになっても困りますが、今後DEEPではどのような展開を考えていますか。やはりDEEPフライ級のベルトを目指すのでしょうか。

「今後のことはまだ分からないですけど……、いま考えているのは、とりあえず自分の武器を磨くことだけですね」

――では次の松岡戦は、どのような試合を見せて勝ちたいですか。

「これは相手どうこうではなく、自分の問題で。あとは大阪大会のメインということもあるので、コース料理のメインディッシュのような試合をしたいです。例えるなら――」

――例えるのですね(苦笑)。

「僕が学生の頃、部活で疲れて帰宅すると、晩ごはんがイワシフライと大根の煮物だったんです。僕は肉が食べたいのに――それこそ牛肉なんか出たことがなくて」

――……。

「そんなおかずでは、白ごはんが進むわけがないんです。お母さんには申し訳ないけど、僕は分厚いステーキを想像しながら唾液を出して、その唾液で白ごはんを食べていました。今回の大阪大会に来てくれる人たちには、そんな想いをさせたくない」

――その例えは、晩ごはんを用意してくれていたお母さんに失礼だと思います。個人的には、お母さんがつくってくれたイワシフライのほうが……。

「いやいやいや。冷凍ものを揚げただけのイワシフライじゃダメですよ。特に学生時代は無理! だから見ただけでヨダレが出るような、白ごはんをかきこみたくなるような試合を用意しておきます!」

――そこまで言っておきながら、試合当日はイワシフライを出さないですよね。イワシフライのような試合がどういうものかは分かりませんが。

「それは絶対にないです。ちゃんと400グラムの牛肉をご用意します」

――ありがとうございました。インタビューは以上です。

「え!? 次の試合への意気込みとかは聞かないんですか?」

――……では最後に、次の試合への意気込みをお願いします。

「ありがとうございます。7月30日は、メインディッシュにふさわしい試合をします。そして皆さんが大好きな分厚いステーキのような熱々の試合をして、松場貴志の勝利者インタビューというフライドポテトを添えさせていただきます」

――フライドポテトはメインディッシュの添え物であり、試合後ならデザートで良いのではないでしょうか。

「いや、完全に決まりましたね! 皆さん、次の試合はよろしくお願いします」

■視聴方法(予定)
7月30日(日)
午後2時00分~ツイキャス

■DEEP Osaka Impact2023#02対戦カード

<フライ級/5分3R>
松場貴志(日本)
松岡ハヤト(日本)

<バンタム級/5分3R>
中本龍平(日本)
谷岡祐樹(日本)

<フェザー級/5分3R>
瀧口脩生
前薗渓

<バンタム級/5分3R>
MG 眞介(日本)
牧野滉風(日本)

<フライ級/5分2R>
濱口奏琉(日本)
マルザヘンペーソク(日本)

<ストロー級/5分2R>
松田亜莉紗(日本)
谷山瞳(日本)

<アトム級/5分2R>
古瀬美月(日本)
浪速亭☆爆美(日本)

<バンタム級/5分2R>
中務太陽(日本)
上田祐樹(日本)

<メガトン級/5分2R>
江畑秀範(日本)
土井淳(日本)

<バンタム級/5分2R>
山﨑鼓大(日本)
上荷大夢(日本)

<ウェルター級/5分2R>
山田聖真(日本)
角野晃平(日本)

<バンタム級/5分2R>
八尋大輝(日本)
飴山聖也(日本)

<フライ級/5分2R>
加藤瑠偉(日本)
上谷章(日本)

<フライ級/5分2R>
松原聖也(日本)
綿谷誠(日本)

<フェザー級/5分2R>
田中壱季(日本)
今村滉(日本)

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DEEP MMA MMAPLANET o ハンセン玲雄 ボクシング 瀧口脩生

【DEEP IMAPCAT OSAK2023#01】左を当ててダウンを奪った瀧口が、ハンセン玲雄をパウンドアウト

【写真】フィニッシュは凄まじいパウンドだった(C)SHOJIRO KAMEIKE

<フェザー級/5分2R>
瀧口脩生(日本)
Def.1R2分49秒by TKO
ハンセン玲雄(日本)

圧を掛ける瀧口、ミドルを見せたハンセンをシングルからケージへ。左を差して押し返したハンセンがヒザを放ち離れる。ローに組んでいった瀧口だが、ハンセンのヒザに離れ左を被弾して右を当てる。左ロー、左ストレートから右フック、組んでダーティーボクシングと攻勢のハンセンがケージに押し込む。残り2分20秒でブレイクが懸かり、スタンドの間合いに。近距離で右を当てた瀧口が左を入れ、崩れたハンセンにパウンドを打ち込みTKO勝ちを決めた。


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