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【UFC300】展望─01─ポアタン✖ヒル。記念大会のメインはKO必至。瞬き厳禁=近距離の打撃戦?!

【写真】KO必至。MMA的にはヒルという見方も成り立つが、近い距離のポアタンの振りにどう体が反応するか (C)MMAPLANET

13日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのTモバイル・アリーナで開催される。プレリミ含めて全試合がメインイベント級と呼べる豪華カードがズラリと揃ったこの記念大会のメインを飾るのは、二階級制覇を達成した王者アレックス・ポアタン・ペレイラに、前王者のジャマール・ヒルが挑むUFC世界ライトヘビー級選手権試合だ。
Text by Isamu Horiuchi

この試合は、約1年半続いてきたUFCライトヘビー級戦線の混迷状況に完全に終止符を打ち、ついに誰もが認める──”Undisputed”王者を決定する戦いといえる。


同級の混乱は2022年11月、当時の王者イリー・プロハースカが右肩の負傷によりタイトルを返上したことに端を発する。これを受けて翌月、2位のヤン・ブラボヴィッチと3位のマゴメド・アンカラエフの試合が急遽王座決定戦に格上げされて行われた。

しかしこの試合が、直後の会見でダナ・ホワイト代表が「酷い試合だった。ファッ○ンな3ラウンドが終わった後、私は卒倒しそうになったよ」と得意のFボムを投下し吐き捨てるような内容の末にドロー、王座は空位のままとされた。呆れた表情のホワイト代表はその場で、年明けの2023年1月リオ大会にて、元王者のグローバー・テイシェイラと当時6位のヒルの間で新たな王座決定戦を行うと発表したのだった。

(C)Zuffa/UFC

突然の大抜擢を受けて敵地に乗り込む形となったヒル。

地元の英雄に対して多彩な打撃でスタンド戦を支配。5Rにはテイシェイラ執念のテイクダウンからマウントを奪われたものの、股間を抜けてスクランブルして上を取り返し、文句なしの判定勝利を収めた。デビュー後14戦にして見事世界の頂点に立ち「俺のような境遇からここまで来られるなんて」とマットに突っ伏して感涙にむせんだヒル。

そこから顔を上げて「多くの人間が俺には無理だとぬかしやがった。チャンスは1Rしかなく、5Rは戦えないとかな。見たかこのクソ野郎ども!!」とアンチに大見栄を切ったが、思わぬ展開が重なった末の「棚ボタ的」戴冠という印象は拭えず、ヒルをまだ真の王者としては認め難いという声が消えることはなかった。

防衛を果たすことでそんな声を黙らさんと意気込んでいたヒルだが、半年後の7月に悲劇が襲う。なんとファイトウィークの催しで行われたファイターたちによるバスケットボールの試合にてアキレス腱断裂の大怪我を負ってしまい、タイトル返上を余儀なくされたのだ。

(C)Zuffa/UFC

そこで同年11月、この一年間で実に三度目の王座決定戦へ。

前王者プロハースカと二階級制覇を目指して階級を上げてきたアレックス・ポアタン・ペレイラ。1Rに強烈な右カーフでダメージを与えたポアタンは、2Rに強引に詰めてきたプロハースカに左右のフックをヒット。崩れたところに追い討ちをかけてTKO勝利。キックボクシングとMMAの両方で世界二階級制覇という大偉業を達成してみせた。

今回の記念大会ではその新王者ポアタンに、手術とリハビリを経て復活したヒルが挑む。正規王者と、敗れることなく王座を失った前王者による真の世界の頂点を決める戦いが、ついに実現するというわけだ。

ヒルにとってこの試合は、戴冠後も自分を認めようとしない世間に対して自分を証明する戦いでもある。対戦相手の悪口を言わないストイックな求道者ペレイラのことを「クールな男で、ああいうやつは好きだ」と認めているヒルだが、自分のことをビッグマウスと罵るペレイラファンたちのことは我慢がならない様子だ。

「俺はアレックスを立ち技でKOしてやる。そしてその事実を奴のファンどもの目の前に突きつけてやるぜ。アレックス本人に対してはやらないけどな。俺のことを侮辱しやがる奴ら、お前らより俺の方が遥かに優れた存在だ。俺は自分の本職で世界のトップに上り詰めたんだ。それと比べてお前らは何様だ? たかが百人くらいの規模の工場で月間優秀社員に選ばれたとか、そんな程度でお前らは自慢し、自分を特別だと思ってたりするんだろ? 

お前らなとど違い、俺は選ばれた1パーセントの中の1パーセントの中の1パーセントだぞ。そんな俺の達成や努力に唾を吐きかけクソぶっかけるような真似しやがって。その理屈で行けばお前らなど、人生において誇れることなど何一つありはしないということを理解するがいい。お前らがどう足掻こうが、俺はこの3年間で、ほとんどの人間が生涯で稼ぐ額より遥かに多くを手にしたんだ。そいつらの子供が稼ぐ金を含めてもな。俺はお前らの言葉をモチベーションにして、お前らが崇め奉るアレックスを眠らせてやるぜ」と、対戦相手ではなくそのファンに対して身も蓋もないトラッシュトークを展開する前王者だ。

それはさておき、この試合で期待されているのは凄まじい殺傷能力を持つ両者による大打撃戦だ。グローリー2階級制覇という輝かしいキックボクシングの実績を持つポアタンは、当然のようにMMAでも9勝中7フィニッシュの全てがKO勝利だ。対するヒルも、7つのフィニッシュの全てがKO。しかし高校時代までバスケットボールに励んでいたというヒルは、MMAを始めるまで特に格闘技経験はない。まったく異なるバックグラウンドとスタイルを持つMMAストライカー同士の対決という意味でも、興味深い頂上決戦だ。

まず注目なのは、ポアタンの主武器である右カーフキックを巡る攻防だ。腰を捻らないコンパクトな蹴り方でありながら強烈無比な威力を持つこの右カーフを駆使し、序盤に相手の足を殺すのがポアタンの常套手段だ。ほぼノーモーションから放たれるため、相手にとっては反応が極めて困難となる。

ヒルのヘッドコーチであるチャド・ポメロイも「我々はローキックの対策を重点的に行っていて、強いムエタイ選手たちにスパーでローを蹴ってもらっている」と発言しており、挑戦者陣営がこの技を最も警戒していることは間違いない。ヒルとしては、スタンドでいかにプレッシャーをかけて王者のローを封じるかが勝利への大きな鍵となりそうだ。

その点本人は、11月のポアタンの戴冠をケージサイドで目撃した直後にすでに「1Rはスローな展開だった。イリーは広いスタンスでローに対処せずにダメージを受けてしまったが、俺にはアレックスが対処できないようなスキルと特性がある。奴は俺が試合に持ち込むスピードとボリュームに対抗できないよ」と自信を覗かせている。

実際ヒルは王者と同じ193センチという長身を誇り(201cmのリーチは王者のそれを1センチ上回っている)、前手での多彩な攻撃を軸に、足技も交えてプレッシャーをかけることを得意とする。さらに相手のジャブにカウンターを合わせるタイミングにも天賦の才を持ち、サウスポーを基本としつつスイッチも駆使するが故に、ローのダメージを両脚に分散させることもできる。

王者のローの距離を殺しケージ際に詰めるために必要な適性に恵まれているのは確かだ。さらに誰よりもポアタンをよく知るイスラエル・アデサニャとの練習も敢行したヒルは「彼は俺の質問に全て隠すことなく答えてくれて、(打倒ポアタンのための)素晴らしいインサイトを授けてくれたよ」と語っている。

もっともポアタンとしては、ローを嫌がる相手が前に出てくるのはいつものこと。前戦でも、プロハースカが2Rに強引に詰めてきたところを待ち構えていたように強烈な左右のフックを当てて沈めている。近距離からでも異次元の破壊力を発揮する拳こそ、ポアタンの真の怖さだ。

が、挑戦者はむしろそこにポアタンの弱点を見出しているようだ。「奴のディフェンスは、自分のオフェンスに依存しているんだよ」とヒルは言う。「守るときには、自分の攻撃の背後に隠れる形になっている。だからディフェンスを余儀なくさせるように追い込んでいけば、そこに弱点が出てくるはずだ」と。

実際ポアタンは、相手が距離を詰めてきた時に上半身を動かさず腕を伸ばして下がる傾向があり、その際に相手のパンチを被弾する場面も見られる。ケージ際からの一撃必殺のカウンターは持っているが、巧みなディフェンスワークを披露することはあまりない。対してヒルは柔らかく体を使ったスウェイも得意とする。前戦の4Rにテイシェイラをケージ際まで詰めると、リーチに勝る自分の打撃だけが当たる絶妙な距離を保ち、反撃を巧みなボディワークでかわしつつ多彩なコンビネーションで滅多打ちにしてみせた。「オフェンスに依存したディフェンス」を攻略する術を、ヒルは確かに持っている。

しかし──この師と仰ぎ敬愛する存在がヒルに打ちのめされる光景を、ポアタンはセコンドとして間近で目撃している。打撃戦で師と同じ轍を踏むつもりは毛頭ないはずだ。

今回の試合に向けてテイシェイラの道場で共に練習し、攻略法を伝授される日々を過ごしてきた王者は「ヒルの打撃は確かにパワーがあって危険だ。でも技術レベルを見ると(自分が倒した)イリーの方が優れていると思う」と静かに語り、自信を覗かせる。両者の間合いが蹴りの距離からパンチの距離へと移行した時、射程距離の長いヒルの拳と短いポアタンの拳、二つの凄まじい殺傷能力はどのように交錯するのか。

お互いのことを熟知し、研究し尽くした最高峰のMMAストライカー二人による決戦。意表をついてどちらかがテイクダウンを仕掛けてゆく可能性も含め──真のライトヘビー級の頂点を決める、記念大会に相応しい至上の攻防を堪能したい。

■視聴方法(予定)
4月14日(日・日本時間)
午前7時分~UFC FIGHT PASS
午後11時~PPV
午前6時30分~U-NEXT

■UFC300対戦カード

<UFC世界ライトヘビー級選手権試合/5分5R>
[王者]アレックス・ポアタン・フェレイラ(ブラジル)
[挑戦者] ジャマール・ヒル(米国)

<UFC世界女子ストロー級選手権試合/5分5R>
[王者]ジャン・ウェイリ(中国)
[挑戦者] イェン・シャオナン(中国)

<BMFタイトルマッチ・ライト級/5分5R>
ジャスティン・ゲイジー(米国)
マックス・ホロウェイ(米国)

<ライト級/5分3R>
シャーウス・オリヴェイラ(ブラジル)
アルマン・ツァルキャン(アルメニア)

<ミドル級/5分3R>
ボー・ニコル(米国)
コディ・ブランデージ(米国)

<ライトヘビー級/5分3R>
イリー・プロハースカ(チェコ)
アレクサンドル・ラキッチ(オーストリア)

<フェザー級/5分3R>
カルヴィン・ケイター(米国)
アルジャメイン・ステーリング(米国)

<女子バンタム級/5分3R>
ホーリー・ホルム(米国)
ケイラ・ハリソン(米国)

<フェザー級/5分3R>
ソディック・ユースウ(米国)
ジエゴ・ロピス(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
ジェイリン・ターナー(米国)
ヘナト・モイカノ(ブラジル)

<女子ストロー級/5分3R>
ジェシカ・アンドラーデ(ブラジル)
マリナ・ホドリゲス(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
ボビー・グリーン(米国)
ジム・ミラー(米国)

<バンタム級/5分3R>
デイヴィソン・フィゲイレド(ブラジル)
コディ・ガーブラント(米国)

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AB MMA o UFC UFC Fight Night   ジョニー・ウォーカー マゴメド・アンカラエフ

『UFC Fight Night 234: Ankalaev vs. Walker 2』マゴメド・アンカラエフ vs. ジョニー・ウォーカーを見たファイター・関係者の反応

【正規品 豪華箱入】ジョニー ウォーカー ブルー ラベル 正規代理店輸入品 ブレンデッド スコッチ ウイスキー シリアルナンバー入り 750ml 40%


 『UFC Fight Night 234: Ankalaev vs. Walker 2』マゴメド・アンカラエフ vs. ジョニー・ウォーカーを見たファイター・関係者のSNSでの反応。続きを読む・・・
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45 AB F1 o UFC UFC Fight Night   ジム・ミラー ブルーノ・フェヘイラ マゴメド・アンカラエフ

『UFC Fight Night 234: Ankalaev vs. Walker 2』パフォーマンスボーナス

競技者・指導者のためのウエイトトレーニング大全 パフォーマンスが劇的に向上! [ 片井 忠 ]


 UFCが『UFC Fight Night 234: Ankalaev vs. Walker 2』のパフォーマンスボーナスを発表。

▼ファイト・オブ・ザ・ナイト
・該当試合なし

▼パフォーマンス・オブ・ザ・ナイト
・マゴメド・アンカラエフ、ジム・ミラー、ブルーノ・フェヘイラ、マーカス・マクギー


 4選手には各5万ドルのボーナス。続きを読む・・・
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45 MMA MMAPLANET o UFN UFN234 キック ジョニー・ウォーカー マゴメド・アンカラエフ

【UFN234】アンカラエフ、ウォーカーの変則スタイルを右フック一発で粉砕。2RKOで王座戦をアピ―ル

<ライトヘビー級/5分5R>
マゴメド・アンカラエフ(ロシア)
Def.2R2分42秒by KO
ジョニー・ウォーカー(ブラジル)

サウスポーに構えるアンカラエフ。ウォーカーはいきなりスピニングバックフィスト&スピニングバックキックを見せ、そのままパンチで打ち合う。距離が開くとウォーカーがアウトローを蹴る。アンカラエフはそれをカットしてインロー。ウォーカーはブラジリアンキック、カカト落とし、サイドキックと変則的な蹴りを繰り出す。

アンカラエフはジャブとインロー、ウォーカーはスピニングバックフィストを狙う。アンカラエフは左の蹴りを見せつつ左ストレート、ウォーカーの前足にローを集める。ここでアンカラエフの蹴りがローブローとなり、試合が一時中断となる。再開後、アンカラエフは左の前蹴りとインロー。ウォーカーはカポエイラのようなステップからバックキックを繰り出した。

2R、圧力を強めるアンカラエフはインローと左ボディストレート。ウォーカーもインローを蹴り返すが、アンカラエフはそれをカットする。アンカラエフはオーソドックスにスイッチしてジャブ・右ボディストレートを散らす。ウォーカーがケージ内をサークリングし、アンカラエフが前に出る展開が続き、ウォーカーが左の蹴りを見せたタイミングで、アンカラエフが右フックを合わせる。この一発でウォーカーが後方に吹っ飛んで尻餅をつき、右アッパーを入れたところでレフェリーが試合を止めた。

これでアンカラエフはドローと無効試合を挟んで12戦無敗となり「アブダビの後、すぐに再戦をしたいと思っていた。でも、それは重要なことじゃない。肝心なことは自分はタイトルに挑戦する準備ができているということだ。10連勝し、ずっと負けていない。今、タイトルに挑戦する価値があるはずだ。誰もが自分と戦う時は、1Rで何とかしようとしてくれる。でも、それでは不十分だ。目の前に現れる全ての相手を狩ってやる。ジョニーに個人的な恨みはない。これが自分の仕事だから。最初の試合には課題が残ったから、そこに注意を払って今日を迎えた」と語った。


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45 AB BELLATOR DEEP MMA MMAPLANET o PFL UFC UFN UFN233 UFN234   アンドレイ・オルロフスキー ウェスティン・ウィルソン ガブリエル・ベニテス ジアン・シウバ ジム・ミラー ジャック・ショア ジョシュア・ヴァン ジョニー・ウォーカー ソン・ヤードン トム・ノーラン ハファエル・アスンソン ファリド・バシャラット フィリッピ・ブニス フィル・ホーズ ブライアン・ケレハー ブルーノ・フェヘイラ ベニト・ロペス マゴメド・アンカラエフ マテウス・ニコラウ マネル・ケイプ マラブ・デヴァリシビリ マリオ・バウティスタ マーカス・マギー リッキー・シモン ワルド・コルテスアコスタ

【UFN234】計量終了 マネル計量失敗。ジム・ミラー=最多勝利更新は? シモン✖バウティスタも注目

【写真】BellatorやPFLでも世界戦クラスの対戦といえるシモン✖バウティスタ(C)Zuffa/UFC

13日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFN234:UFN on ESPN+92「Ankalaev vs Walker2」の計量が12日(金・同)に行われマネル・ケイプがクリアできず、マテウス・ニコラウ戦がキャンセルされている。
Text by Manabu Takashima

ファイトウィークに入ってからも、インタビューでリベンジに自信満々だったケイプだったが、129.5ポンドと1ポンド・オーバー規約からも3.5ポンドも超過。

一応、フェイスオフまで済ませたが試合は不成立となり不戦敗、あるいは失格に等しい計量失敗劇となってしまった。


日本のファンからすれば今大会の一番の注目ファイトが消滅したわけだが、残す12試合にはニコラウ✖ケイプに代わるというわけにもいかないが、世界最高峰だけあった楽しみなカードは十分に残っている。

とりわけ注目したいのはリッキー・シモンとマリオ・バウティスタのバンタム級マッチだ。オクタゴン8勝3敗のシモンと同7勝2敗のバウティスタ、シモンがランキング13位でバウティスタはランク外の対決ではあるが、Bellatorなら世界タイトル戦線、PFLではプレーオフというステージで戦っていもおかしくない実力者がぶつかる。

シモンは4月にソン・ヤードンに敗れたものの過去にジャック・ショアに17戦目でキャリア初黒星をつけ、ハファエル・アスンソン、ブライアン・ケレハー──なんといっても、今や同級を代表する実力者マラブ・デヴァリシビリをも破っている。

対してバウティスタはDEEPで強さを見せつけたソン・ジンス、そしてマイルス・ジョンズ、ベニト・ロペスというフィーダーショーのチャンピンクラスを下しており、トップ15と変わりない実力者と断言できる。

シモンの強味は回遊魚ファイトと称してしまいたくなる、止まらないスタイルだ。瞬発力、耐久力、そして無駄を省いた動き、体力のロスを少なくしたエフィシェンシー(効率性)の高さで、対戦相手を追い込んでいく。豪快なスラムも、タイミングの良さで力を使うという風ではない。とにかく動き続け、相手にリアクションさせることで自分を貫くのがシモンのスタイルだ。

バウティスタも打、テイクダウン、寝技&極めのあるファイターで、動きを止めない。ただし、シモンと比べるとフィニッシュへの筋道のあるファイトといえる。バウティスタのアクションは、対戦相手もリアクションを取りやすい。つまり想定内の攻撃が多く、相手が崩れることはそれほど期待できない。よって頼りは自らのアクション。それがバウティスタの突破力となる。

バウティスタの動きがアクションなのか、リアクションなのか。ここがノンストップファイトの鍵を握るといえるだろう。

またコメインに昇格しガブリエル・ベニテスと相対するジム・ミラーは、UFC歴代1位の勝ち星を26に伸ばすことができるのか。

ここも見逃せない対戦といえよう。オクタゴン実働15年の鉄人は、過去5戦を4勝1敗と大きく勝ち越しており15年もの間、年に2試合もしくは3試合とコンスタントに実戦を経験してきた。

それだけケガがなく、良好なコンディションをキープできているミラーは、23勝のうち9試合でKO、10試合で一本勝ちというフィニッシャー=ベニテスといかに戦かうか。

同じサウスポーでも、より積極的な姿勢のベニテスに対し、ミラーは打と組みのどちらで迎え撃つのか。フィニッシュ力の高さと同様に、フィニッシュされる率も高いベニテスは、攻撃すると自らも攻撃される選手ともいえる。積極的な分、隙を見せるてしまうことが予想されるベニテス。そこを付け入ることができれば、ミラーの最多勝記録更新に欠かせない。

■視聴方法(予定)
1月14日(日・日本時間)
午前6時00分~UFC FIGHT PASS
午前5時30分~U-NEXT

■UFN233対戦カード

<ライトヘビー級/5分5R>
マゴメド・アンカラエフ: 204.5ポンド(92.76キロ)
ジョニー・ウォーカー: 205.5ポンド(93.21キロ)

<フライ級/5分3R>
マテウス・ニコラウ: 126ポンド(57.15キロ)
マネル・ケイプ: 129.5ポンド(58.74キロ)

<ライト級/5分3R>
ジム・ミラー: 155.5ポンド(70.53キロ)
ガブリエル・ベニテス: 155ポンド(70.31キロ)

<バンタム級/5分3R>
リッキー・シモン: 136ポンド(61.69キロ)
マリオ・バウティスタ: 135.5ポンド(61.46キロ)

<ミドル級/5分3R>
フィル・ホーズ: 185ポンド(83.91キロ)
ブルーノ・フェヘイラ: 185ポンド(83.91キロ)

<ヘビー級/5分3R>
アンドレイ・オルロフスキー: 247ポンド(112.03キロ)
ワルド・コルテスアコスタ: 261.5ポンド(118.61キロ)

<ウェルター級/5分3R>
マシュー・セメルスバーガー: 170.5ポンド(77.34キロ)
プレストン・パーソンズ: 170.5ポンド(77.34キロ)

<バンタム級/5分3R>
マーカス・マギー: 135.5ポンド(61.46キロ)
ガストン・ボラノス: 135.5ポンド(61.46キロ)

<バンタム級/5分3R>
ファリド・バシャラット: 136ポンド(61.69キロ)
テイラー・ラピルース: 136ポンド(61.69キロ)

<フェザー級/5分3R>
ウェスティン・ウィルソン: 145.5ポンド(66.0キロ)
ジアン・シウバ: 145.5ポンド(66.0キロ)

<ライト級/5分3R>
トム・ノーラン: 155.5ポンド(70.53キロ)
ニコラス・モッタ: 155.5ポンド(70.53キロ)

<フライ級/5分3R>
フィリッピ・ブニス: 125.5ポンド(56.92キロ)
ジョシュア・ヴァン: 125.5ポンド(56.92キロ)

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45 AB MMA MMAPLANET o UFC UFN UFN234   アンドレイ・オルロフスキー ウェスティン・ウィルソン ガブリエル・ベニテス キック コナー・マクレガー ジアン・シウバ ジム・ミラー ジョシュア・ヴァン ジョニー・ウォーカー ダニエル・ピネダ トム・ノーラン ナスラ・ハクパレス ファリド・バシャラット フィリッピ・ブニス フィル・ホーズ ブルーノ・フェヘイラ ボクシング マゴメド・アンカラエフ マテウス・ニコラウ マネル・ケイプ マリオ・バウティスタ マーカス・マギー リッキー・シモン ワルド・コルテスアコスタ 堀内佑馬 平良達郎 水垣偉弥

【UFN234】要注目ミャンマー出身MMA歴3年ジョシュア・ヴァン「ミャンマーは血生臭い歴史を持っている」

【写真】タフな幼少期を微塵にも感じさせない明るさいっぱいのジョシュア・ヴァンだった (C)MMAPLANET

13日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXでUFN234:UFN on ESPN+92「Ankalaev vs Walker2」が開催される。同大会のオープニングファイトでフィリッピ・ブニスと対戦するジョシュア・ヴァンは、元UFCファイターで現MMAアナリストの水垣偉弥氏がMMAPLANETの「月刊、この一番」に挙げた注目ファイターだ。
Text by Manabu Takashima

ミャンマー出身、MMA歴は3年という未知すぎるファイターに初インタビュー。その過酷な生い立ちと、ファイトに目覚めた歴史に触れた。日本にはない環境で育ったファイターの拳が、堀内佑馬を下したブニスと如何に戦うのか。その前にジョシュア・ヴァンの人となりに触れておきたい。


――元UFCファイターの水垣偉弥さんがジョシュアのミャンマー出身、MMA歴は3年という経歴に着目し注目度が日本で挙がっています。

「おお、ありがとう。それでインタビューをしてくれるんだね」

──同時に我々は全くジョシュアのことが分かっていません。まずジョシュアという名前自体がミャンマー人っぽくないのですが、いつ頃から米国で暮らすようになったのでしょううか。

「ジョシュアは僕の本当の名前だよ。僕のファミリーはクリスチャンだから」

──ということは、出身は?

「チン州のハカだよ」

──つまり、チン州出身のキリスト教徒。それが国を離れた要因になっているのでしょうか。

「そうだね、9歳までハカに住んでいた。当時の……今もだけど、ミャンマーには色々なことが起こっていて僕らの家族は、ミャンマーで生きていくことが困難になっていた。国にいることができなくなり、国外に出ていく必要があったんだ(ミャンマーでマイノリティであるキリスト教徒は、チン州やカチン州に多い。軍事政権の少数民族への迫害と相まって、要職に就くことができないばかり暴力事件など差別が確認されている)。

まずマレーシアに行き、難民キャンプで3、4年生活をした。僕らだけでなく、多くの難民がいて。マレーシアに行く時は、自分たちがどこに向かっているのかも分からなかった。大変な状況だったけど、そこで友人を見つけることもできたよ。僕らの家族は結果的に2013年にテキサス州ヒューストンに移り住むことになったんだ。でもね、今の方がミャンマーの状況は凄く悪くなっている」

──私は2度ほど取材でヤンゴンを訪れたことがあるのですが、国内の宗教間や民族間には問題は存在したのでしょうが、我々のような外国人には本当に皆が親切でした。その優しさが他の国を抜きんでているという印象すら持ちました。ただ、あの優しかった人達が軍事政権下であれだけの激しさを見せている。

「ミャンマーという国は、つねに外国の侵略を受けてきた。血生臭い歴史を持っている。だから優しさと勇敢さを僕らは持ち合わせているんだと思うよ」

──……。仰る通りかもしれないです。とはいえ13歳でテキサスに移住。保守的な土地柄もあって米国では米国で苦労があったのではないでしょうか。

「最悪だったよ(笑)。いつも両親に『自分たちの国に帰りたい』って頼んでいたよ。言われたように英語は分からなかったし、自分がどういう状況にあるのかも分からない。本当にタフな時期を過ごした。環境的には、凄くラフだったよ。

まず学校に行ってイジメにあった。彼らは僕が何を言っているのか分からないし、僕も彼らが何を話しているのか分からなかった。テキサスってアジアの人間が少ないから、アジア系の子供が学校でイジメられることは……いえば普通にあった。でも、僕はイジめられっぱなしでは終わらなかったよ。ファイトした。言葉が通じないから、体で示すしかなかったんだ。それだけが自分を守る術だったんだよ」

──……。

「正直、暴力沙汰は日常茶飯事だったよ……。そんな時、叔母が『それなら国のために戦いなさい。皆に認められる場所で戦うのよ。そう、マニー・パッキャオのように国や民族を代表して』って言われて。その言葉によって……僕の物事の見方が変わった。自分が置かれた状況をより理解し、テキサスで生きていく覚悟を決めた。それからはこの国での生活も楽しくなった。今では米国を愛しているよ」

──叔母さんのアドバイスからMMAを始めたのですか。

「あの時はMMAのことは分かっていなかった。ボクシングしか知らなかったんだ。僕がMMAを知ったのはフロイド・メイウェザーとコナー・マクレガーが戦った時で(2017年8月)。コナーのことを調べて、MMAを知った。『あぁ、これこそ俺が求めていたものだ』と直感したよ。

でもすぐにMMAを始めたわけでなく、キックボクシングと柔術を始めたんだ。家の近くにあったフィットネスジムで。そこから友人たちと悪さをすることもなくなり、とにかくジムで凄く時間が増えた。まずはジムで一番になりたかった。やられたままで家に帰り、眠ることが嫌だったんだ。だから夜遊びに誘われても、断るようになった。トレーニングを始めたことで、僕のなかでそれまでなかった自信が芽生えてきて生活が一変した」

──とはいえ練習をすることと、プロMMAファイターになることは別次元です。格闘技の練習を始めた時、その先に何を見ていたのでしょうか。

「さっきも言ったように最初に始めた場所は、フィットネスジムで。普通の人ばかりだったから、僕はやり込まれることがなかった。そんな時、見たことがないヤツがやってきてボコられたんだ(笑)。どうやったら、彼のように戦うことができるのか素直に尋ねた。そうしたら、その彼がちょうどMMAのジムの開くというから、もともとのコーチに事情を説明して練習場所を変えることにしたんだ。

練習を始めてから2年ほど経っていたよ。だから、僕が本格的にMMAの練習を始めたのは2019年なんだ」

──それが今、所属する4オンス・ファイトクラブだったのですか。

「いや、そのジムは2021年に閉められることになって、僕は自分1人で練習を続けていた。そしてプロ7戦目にテキサス州最強と言われていたパリス・モランと戦うことになった時(2022年8月@Fury FC67。結果は2R0分36秒KO勝ち)、ちゃんとした練習環境が必要だと思ってジムを探し始めたんだ。結果ダニエル・ピネダの下──4オンス・ファイトクラブでトレーニングするようになった。最高のジムに出会えたよ」

──プロ集団で練習するようになって1年半に満たないということですね!! 

「そうだね。多くの素晴らしいジムが米国にはあるけど、軽量級の選手が集まる場所は決して多くない。4オンス・ファイトクラブはフライ級からフェザー級の選手が多くて、凄く僕に適している」

──ところでUFCで戦うようになって、生活に変化は生じましたか。

「変わらないよ。僕はごくごく普通の人間だから(笑)。ジムや色々な場所で同じように聞かれるんだ。でも戦う舞台が大きくなっただけで、僕自身は何も変わらないから」

──オクタゴン3戦目、フィリッピ・ブニス戦が土曜日に迫ってきました。対戦相手の印象を教えてください。

「1年間戦っていないし、どれだけの力を持っているか測りようがない。だから、あまり予測は立てないでいる。あの時より良くなっているかもしれないし、ダメになっているかもしれない。とにかくファイトは予想できないことが起こるからね。

(C)Zuffa/UFC

でも僕のスタンド、打撃に注目してほしい。

ストライキングで勝負したいと思っている。KOするよ、いやサブミッションでも構わない。いずれにせよ、フィニッシュする」

──スポーツと政治を一緒にするなという意見がありますが、試合を通してミャンマーの人々にメッセージを送りたいと思っていますか。

「もちろん、そう思っている。僕はミャンマーの皆のために戦う。最後まで戦い抜こうと伝えたい」

──押忍。MMAPLANETではフライ級の選手には、共通の質問として平良達郎選手の印象を伺っています。ジョシュアの平良達郎選手評を教えてください。

「実はあんまり知らないんだ。きっと、良い選手なんだと思うよ(笑)」

──ハハハハ。では最後に日本のファンに一言お願いします。

「皆と同じアジア人の僕が、駆け上がっていくところを見続けて欲しい」

■視聴方法(予定)
1月14日(日・日本時間)
午前6時00分~UFC FIGHT PASS
午前5時30分~U-NEXT

■UFN234対戦カード

<ライトヘビー級/5分5R>
マゴメド・アンカラエフ(ロシア)
ジョニー・ウォーカー(ブラジル)

<フライ級/5分3R>
マテウス・ニコラウ(ブラジル)
マネル・ケイプ(アンゴラ)

<ライト級/5分3R>
ジム・ミラー(米国)
ガブリエル・ベニテス(メキシコ)

<ライト級/5分3R>
ナスラ・ハクパレス(ドイツ)
ジェイミー・バラーキー(豪州)

<バンタム級/5分3R>
リッキー・シモン(米国)
マリオ・バウティスタ(米国)

<ミドル級/5分3R>
フィル・ホーズ(米国)
ブルーノ・フェヘイラ(ブラジル)

<ヘビー級/5分3R>
アンドレイ・オルロフスキー(ベラルーシ)
ワルド・コルテスアコスタ(ドミニカ)

<ウェルター級/5分3R>
マシュー・セメルスバーガー(米国)
プレストン・パーソンズ(米国)

<バンタム級/5分3R>
マーカス・マギー(米国)
ガストン・ボラノス(ペルー)

<バンタム級/5分3R>
ファリド・バシャラット(アフガニスタン)
テイラー・ラピルース(フランス)

<フェザー級/5分3R>
ウェスティン・ウィルソン(米国)
ジアン・シウバ(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
トム・ノーラン(豪州)
ニコラス・モッタ(ブラジル)

<フライ級/5分3R>
フィリッピ・ブニス(ブラジル)
ジョシュア・ヴァン(ミャンマー)

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45 AB BELLATOR MMA MMAPLANET o UFC UFN UFN234 アミール・アルバジ アンドレイ・オルロフスキー ウェスティン・ウィルソン カイ・カラフランス ガブリエル・ベニテス ジアン・シウバ ジム・ミラー ジョシュア・ヴァン ジョニー・ウォーカー トム・ノーラン ナスラ・ハクパレス ファリド・バシャラット フィリッピ・ブニス フィル・ホーズ ブルーノ・フェヘイラ マゴメド・アンカラエフ マテウス・ニコラウ マネル・ケイプ マリオ・バウティスタ マーカス・マギー リッキー・シモン ワルド・コルテスアコスタ 平良達郎

【UFN234】UFC2024年スタート。ニコラウと再戦、マネル・ケイプ「試合の見所は如何に僕がKOするか」

【写真】常に物静か、そして揺るぎない自信(C)MMAPLANET

13日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXでUFN234:UFN on ESPN+92「Ankalaev vs Walker2」が開催され、マネル・ケイプがコメインでマテウス・ニコラウと対戦する。
Text by Manabu Takashima

両者は2021年3月に1度対戦しており、ケイプは1-2のスプリット判定負けを喫している。当時から裁定に納得がいかず、自分が勝者と明言し続けてきたケイプは、この再戦に何を想うのか。そこには絶対の自信が存在した。


――2024年UFC最初のイベントで戦うマネルです。1月に試合があるとクリスマスとニューイヤーホリデーはお預けになりますね。

「僕はもともと宗教上、クリスマスを祝うことはない。とはいってもクリスマス、ニューイヤーとなると回りは最高に楽しんで、飲み食いをしていた。でもファイターは、その中に入ることはできない。新年を迎えると、試合まで2週間だ。より集中しないといけなかった。皆のように新しい1年の始まりを祝えないのは淋しいことだけど、それが僕の仕事だからね」

──日本では以前から1月に試合があると、練習仲間を見つけることが難しいという話が聞かれてきました。

「日本ではそうかもしれないね。新年の祝い事が大切にされているようだったし。でも、僕らは違う。僕はUFCファイターやBellatorファイターのなかで、練習をしている。皆が試合に向けて、コンディションが落ちるようなお祝いの時間は作らない。皆、練習していたよ」

──ところで以前、ベルトのために戦っているのであってリベンジのために戦っているのではないという発言がありましたが、今回はニコラウとの再戦となりました。

「この対戦は、僕にとって完璧だよ。僕は既に一度、彼に勝っている。もう一度、勝つだけだから。まぁ本音をいえば彼ではなくて、カイ・カラフランスと戦いたいと思っていた。でもね、カイ・カラフランスを含め誰もが僕との対戦を避ける。そしてマテウス以外、僕の前に残らなかった。この試合はタイトルショットに直結するし、受けないわけはなかったよ。あとはマテウスを倒すだけだ」

──ランクが下の選手と戦わないというケースは多く見られるようになりましたね。

「いつも言っているけど、ランキングなんてただ数字だ。問題は勝つか、負けるかなんだ。ランク外にも無敗のファイターがいて、彼らはランク3位ぐらいの力があるかもしれない。ランキングを上り詰めるには、時間が必要なんだ。要は勝つか、負けるか。そして勝利を手にするために全力で戦う。ベストになるは、勝者になることが第一だからね」

──常にニコラウとの最初の試合で勝っていたと発言していますが、オフィシャルの結果は判定負けです。だからこそ、ここで星を取り返したいという気持ちになりますか。

「前回の試合から、僕がどれだけ成長したかを見せつける。ファンの皆は、もう充分に見てきたはずだ。もちろん、この試合に集中しないといけないけど、頭の中ではタイトル戦のことばかり考えている。マテウスのことは軽視していない。それでも、僕の方が優れたファイターであることは間違えようがない。そういうことなんだ」

──2021年3月のマネル・ケイプと比較して、どこが最も成長したと思いますか。

「全てだ。MMAファイターだから、どの局面も強くなっている。どのような試合展開になっても、成長した姿を見てもらえるだろう」

──同様にマテウス・ニコラウも成長しているのではないでしょうか。

「う~ん、そんなことはない。彼は変わっていない。前回の試合、何が悪かったのかと言えばジャッジの裁定が悪かったんだ。彼が強くなっているとは思えない。良いファイターだよ、でも僕のように優れたファイターではないからね。エクセレントな戦い、優秀な戦いを僕は実行する。

この試合の見所は、いかに僕がKO勝ちするかだ。彼は僕のパンチを怖がっている。前の試合で一発でも被弾すれば、試合が終わると思ったに違いないよ」

──では技術的に勝負の鍵を握るのは、どこになるかと思っていますか。

「移動と角度──かな。彼の動きをカットする。僕は長い間、日本で戦ってきた。リングでシューズを履いて。オクタゴンで戦うようになった当初、リングとケージの違いに慣れる必要があった。ただ、あの時点でも十分に戦えていたからね。あの時、僕の未来は開けていると自信を持てたよ」

──パントージャはアミール・アルバジと防衛戦を行うのではないか、そんな話も聞かれます。

「誰がパントージャに挑戦するのか、分からない。だからこそ、この試合を戦う意味がある。この試合でどれだけ僕がスマートで、優れているのかを証明しつつファンに喜んでもらえる試合をする」

──ところでUFCフライ級には平良達郎選手という日本人ファイターがいます。現在、オクタゴンで5連勝中です。彼のことが気になることはありますか。

「素晴らしいウェルラウンダーだ。彼のこれからに期待している。近いうちにトップ3になるだろう。それだけの可能性を秘めている。彼がちゃんと練習して勝ち続ければ、フライ級トップと戦うようになる。そして、僕はフライ級のトップだ」

──マネル、今日は時間を割いてもらってありがとうございました。最後に日本のファンに一言お願いします。

「いつも日本のファンには感謝している。次も勝つから、僕の試合を視て欲しい」


■視聴方法(予定)
1月14日(日・日本時間)
午前6時00分~UFC FIGHT PASS
午前5時30分~U-NEXT

■UFN234対戦カード

<ライトヘビー級/5分5R>
マゴメド・アンカラエフ(ロシア)
ジョニー・ウォーカー(ブラジル)

<フライ級/5分3R>
マテウス・ニコラウ(ブラジル)
マネル・ケイプ(アンゴラ)

<ライト級/5分3R>
ジム・ミラー(米国)
ガブリエル・ベニテス(メキシコ)

<ライト級/5分3R>
ナスラ・ハクパレス(ドイツ)
ジェイミー・バラーキー(豪州)

<バンタム級/5分3R>
リッキー・シモン(米国)
マリオ・バウティスタ(米国)

<ミドル級/5分3R>
フィル・ホーズ(米国)
ブルーノ・フェヘイラ(ブラジル)

<ヘビー級/5分3R>
アンドレイ・オルロフスキー(ベラルーシ)
ワルド・コルテスアコスタ(ドミニカ)

<ウェルター級/5分3R>
マシュー・セメルスバーガー(米国)
プレストン・パーソンズ(米国)

<バンタム級/5分3R>
マーカス・マギー(米国)
ガストン・ボラノス(ペルー)

<バンタム級/5分3R>
ファリド・バシャラット(アフガニスタン)
テイラー・ラピルース(フランス)

<フェザー級/5分3R>
ウェスティン・ウィルソン(米国)
ジアン・シウバ(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
トム・ノーラン(豪州)
ニコラス・モッタ(ブラジル)

<フライ級/5分3R>
フィリッピ・ブニス(ブラジル)
ジョシュア・ヴァン(ミャンマー)

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AB F1 MMA o ONE UFC UFC Fight Night   ジョニー・ウォーカー ブラック ブランドン・ロイヴァル マゴメド・アンカラエフ マテウス・ニコラウ マネル・ケイプ

1.13『UFC Fight Night 234』でマゴメド・アンカラエフ vs. ジョニー・ウォーカー2、マテウス・ニコラウ vs. マネル・ケイプ2

【2本セット・箱付き】ジョニーウォーカー ブラックラベル ダブルブラック 1本ずつ 40度 700ml [並行輸入品]


 UFCが1月13日にネバダ州ラスベガスのUFC APEXで開催する『UFC Fight Night 234』のメインイベントがマゴメド・アンカラエフ vs. ジョニー・ウォーカーのライトヘビー級マッチになることを発表。ダイレクトリマッチとなります。両者は10月の『UFC 294: Makhachev vs. Volkanovski 2』で対戦しており、この時はマットを膝についていたウォーカーにアンカラエフが頭部への膝蹴りという反則攻撃をしています。休憩後再開かと思いきや、ドクターの質問にウォーカーが答えられなかったことから続行不能と判断されノーコンテストとなりました。アブダビ大会ということで言葉の問題があったのか、ウォーカーはまだやれるとアピールしアンカラエフもエキサイトしたことから一時騒然となっています。

 現在アンカラエフはUFCライトヘビー級ランキング3位、ウォーカーは7位です。


 また、マテウス・ニコラウ vs. マネル・ケイプの2年10ヶ月ぶりの再戦もEuroSportのマルセル・ドルフ記者が確認しています。

 ニコラウは4月の『UFC on ESPN 44: Holloway vs. Allen』でブランドン・ロイヴァルに1R KO負けして以来の試合。その前までは6連勝していました(UFC戦績4勝1敗)。ケイプは9月の『UFC 293: Adesanya vs. Strickland』でフェリペ・ドス・サントスに判定勝ちして以来の試合で4連勝中。

 両者は2021年3月の『UFC Fight Night 187: Edwards vs. Muhammad』で対戦しており、この時はニコラウがスプリットデシジョンで勝利しています。

 現在ニコラウはUFCフライ級ランキング6位、ケイプは8位です。続きを読む・・・
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IMMAF MMA MMAPLANET o UAEW UFC UFC294 アレックス・ヴォルカノフスキー アンシュル・ジュビリ イクラム・アリスケロフ イスラム・マカチェフ カマル・ウスマン カムザット・チマエフ キック サイド・ヌルマゴメドフ ジャビッド・バシャラット ジョニー・ウォーカー ティム・エリオット トレヴァー・ピーク ナサニエル・ウッド ビクター・ヘンリー ブラジリアン柔術 ブルーノ・シウバ ボクシング マイク・ブリーデン マゴメド・アンカラエフ ムイン・ガフロフ ムハマド・モカエフ モハメド・ヤヒア ヴィクトリア・ダダコワ

【UFC294】初のUAE人UFCファイター誕生=モハメド・ヤヒア「アブダビは世界のファイト・キャピタル」

【写真】天窓から灼熱の後光がヤヒアを照らす(C)MMAPLANET

21日(土・現地時間)、UAEはアブダビのエティハド・アリーナで開催されるUFC 294「Makchachev vs Volkanovski 2」では、史上初のUAE生まれでUAE育ちのMMAファイターが誕生する。
Text by Manabu Takashima

メイン登場の世界ライト級王者イスラム・マカチェフ、コメンで戦うカムザト・チマエフ、ビクター・ヘンリーと注目のバンタム級マッチが控えるジャビッド・バシャラットなど、中東のみならず欧州、ロシアからもムスリム・ファイターが集まる同大会。チマエフが近頃スウェーデンからUAEの国旗の下で戦うことを決めたが、ドバイで生まれ&在住のモハメド・ヤヒアこそが、正真正銘のアラブ首長国連邦産のUFCファイターだ。

ライト級でトレヴァー・ピークと戦うヤヒアは、UFCファイターを目指しカンフージムでキックを始めると、プロMMA初陣から9年目で世界最高峰に辿り着き、母国で初陣を迎えることとなった。そんなヤヒアに初インタビューを試みた。


──モハメド、最初にY A H Y Aという綴りですが、発音はどのようになるのか教えていただけないでしょうか。

「ヤヒアだよ。ヤ・ヒ・ア」

──モハメド・ヤヒアですね。ありがとうございます。アラビア語の発音方法がまるで理解できおらず。そのモハメドですが、UAE初のUFCファイターとして母国大会でトレヴァー・ピークと対戦します。今の気持ちを教えてください。

「とても良い感じだ。国を代表して戦うことを誇りに思う。この国を代表してUFCで戦うことが、ずっと夢だったからね。繰り返すけど、誇りだし幸せなことだ」

──モハメドのプロMMAデビューは、2014年の3月。もう8年半も前になりますが、なぜMMAファイターになろうと思ったのでしょうか。

「14歳の時にTVでUFCを視た。どこか、MMAのトレーニングができる場所はないか探し始めたんだ。最終的に何か格闘技ができる場所として、カンフーのジムを見つけることができた」

──カンフーですかっ!!

「そうだよ(笑)。当時のドバイには、MMAの練習ができる場所はなかった。ブラジリアン柔術のアカデミーは少しあったけど、ほとんどが打撃のジムだったんだ。グラップリングができるところは、本当に少なかった。でも、そのジムではキックボクシングもならうことができて、アマチュアでキックの試合に出るようになった。アマ・キックの戦績は22勝0敗だよ。18 歳……19歳の時かな、MMAの練習に参加するようになった。TK MMAで」

──TK MMAということは、タム・カンの?

「そうだよ。UAEで一番大きなMMAジムだ。今やカムザット・チマエフを世界中からファイターが集まっている」

──打撃出身なので、モハメドのストロングポイントはストライキングと日本のファンに紹介して問題ないですか。

「僕としては、自分はオールラウンド・ファイターだと思っている。ただ、やっぱり立って打撃で戦うことが好きだね。でも、どの局面でも戦うことができるよ。だからこそ、打撃がより生きてくる。結果、UAEWでUAEWアラビア・ライト級チャンピオンになり、UFCと契約できた。そして、週末には国を代表して、世界最大のステージで戦う。凄くハッピーだよ。」

──初のUAEからのUFCファイターになりましたが、今後はこの国のMMAを引っ張る立場にありますね。

「初めてUAEからUFCファイターになったことも、非常に誇りに思っている。UAEでMMAは急激に発展しているんだ。アブダビは世界のファイト・キャピタルになろうかという勢いだ。柔術、キックボクシング、ボクシングで世界最大のイベントが開かれ、UFCでもとても重要な大会開催地になっている。

UAEの子供達が、UFCファイターを目指そうと思った時、自分の国の選手がそこにいるかどうかはとても大切になってくるはずだ。僕はUAE初のUFCファイターになったけど、絶対に最後にはならない。この国では時間を掛けて、MMAへの投資が続いている。IMMAFの世界大会を開くように、アマチュアMMAの発展にもしっかりと力を注いでいる。UAEのMMAには、素晴しい未来が待っている。そんな母国で最初のUFCファイターになれたことは、とても嬉しい」

──では対戦相手のトレヴァー・ピークの印象を教えてください。

「タフな相手だけど、なんら特別なところはない。打撃にしてもそこまで秀でているモノでなく、レスリングもそうだ。どこの局面でも僕が上回っているだろう。自分の力を披露するのに、完璧な相手といえる。全力で殴って、蹴って──UFCにあっても、自分がハイエストレベルのファイターだということを証明したい。何かがオクタゴンのなかで、起こる。そんなファイトを皆に見て欲しい」

■視聴方法(予定)
10月21日(土・日本時間)
午後11時00分~UFC FIGHT PASS
午後10時30分~U-NEXT
10月22日午前3時~PPV

■UFC294対戦カード

<UFC世界ライト級選手権試合/5分5R>
[王者]イスラム・マカチェフ(ロシア)
[挑戦者]アレックス・ヴォルカノフスキー(豪州)

<ミドル級/5分3R>
カマル・ウスマン(米国)
カムザット・チマエフ(UAE)

<ライトヘビー級/5分3R>
マゴメド・アンカラエフ(ロシア)
ジョニー・ウォーカー(ブラジル)

<ミドル級/5分3R>
イクラム・アリスケロフ(ロシア)
ヴァレリー・アウベス(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
サイド・ヌルマゴメドフ(ロシア)
ムイン・ガフロフ(タジキスタン)

<フライ級/5分3R>
ティム・エリオット(ロシア)
ムハマド・モカエフ(英国)

<ライト級/5分3R>
モハメド・ヤヒア(UAE)
トレヴァー・ピーク(米国)

<バンタム級/5分3R>
ジャビッド・バシャラット(アフガニスタン)
ビクター・ヘンリー(米国)

<ミドル級/5分3R>
セドリクス・デュマ(米国)
アブ・アザイター(ドイツ)

<ライト級/5分3R>
アンシュル・ジュビリ(インド)
マイク・ブリーデン米国)

<フェザー級/5分3R>
ナサニエル・ウッド(英国)
ムハンマジョン・ナミモフ(タジキスタン)

<女子ストロー級/5分3R>
ジン・ユフレイ(米国)
ヴィクトリア・ダダコワ(ロシア)

<ミドル級/5分3R>
ブルーノ・シウバ(ブラジル)
シャラブジン・マゴメドフ(ロシア)

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MMA MMAPLANET o RIZIN Road to UFC UFC UFC294 アレックス・ヴォルカノフスキー アンシュル・ジュビリ イクラム・アリスケロフ イスラム・マカチェフ カマル・ウスマン カムザット・チマエフ キック キム・ギョンピョ サイド・ヌルマゴメドフ ジェカ・サラギ ジャビッド・バシャラット ジョニー・ウォーカー ティム・エリオット トレヴァー・ピーク ナサニエル・ウッド ビクター・ヘンリー ブルーノ・シウバ ボクシング マイク・ブリーデン マゴメド・アンカラエフ ムイン・ガフロフ ムハマド・モカエフ ヴィクトリア・ダダコワ

【UFC294】初インド人UFC勝者へ──。アンシュル・ジュビリ「人々の代表として責任感を持って戦わないと」

【写真】受け答えが、表情に比例してソフトなジュビリ(C)MMAPLANET

21日(土・現地時間)、UAEはアブダビのエティハド・アリーナでUFC 294「Makchachev vs Volkanovski 2」が開催される。実は同国の労働力は外国からの出稼ぎの人々によって支えられており、彼の地に住む人々の人口比ではインド人は35パーセントを数えるといわれている(※UAE政府は数値を公開していない)。
Text by Manabu Takashima

そんなアブダビ大会で、2人目のインド人UFCファイター=アンシュル・ジュビリが、同国のMMAファイターとして初めての勝利を目指し、マイク・ブリーデンと対戦する。Road to UFC2021ライト級優勝ジュビリは、準決勝でHEATやAngel’s FCでライト級王者となり、今ではRIZINと主戦場とするキム・ギョンピョを破り、一躍注目されるようになったファイターだ。

テイクダウンにも対応した確かなボクシング技術の持ち主に、Road to UFC優勝からの人生の変化について尋ねた。


──アンシュル、今日はインタビューを受けていただきありがとうございます。

「UFCファイトウィーク、初のインタビューをRoad to UFC前にインタビューをしてもらった日本の記者の人とできて凄く嬉しいよ」(※同インタビューのあと、ジュビリは1時間以上のインド・メディアとの取材スケジュールが入っていた)

──ただ、あの時の自分はインド人選手が珍しくてインタビューをさせていただいた次第で。まさかRoad to UFCで優勝するとは思っていなかったです。特にキム・ギョンピョというアジア最強クラスのファイターが出場していたので。

「準決勝のキム・ギョンピョ戦はとにかく、彼の前に立って思い切り戦う。それだけを考えていたんだ。知っての通り、彼の評価の方が高かった。彼は僕より才能もあっただろう。でも、とにかく勝って決勝にいきたいと思っていた」

──結果、番狂わせのスプリット判定勝ちを収め。決勝のジェカ・サラギ戦は予想通りのフィニッシュ勝利でした。Road to UFCで優勝した時の達成感はいかほどのものだったでしょうか。

「Road to UFCの決勝で優勝した時は、自分のなかで『やるべきことをやった』というぐらいの嬉しさだったんだ。どの試合でも感じていたのと同じで、『勝てて良かった』と。でもインドに帰国すると、自分の世界が確実に変わっていた。大騒ぎになっている周囲を見て、『あぁ、何かを僕はやり遂げたんだな』という気持ちが初めてわいてきた。

と同時に、インドの人々の代表として責任感を持って戦わないといけないと思うようになったよ。彼らの夢を、僕が実現するんだって」

──その変化に戸惑うことはなかったですか。

「UFCファイターになって、メディアからの注目という点では全く変わったよ。そして、賞賛されることが増えた。本当にそこは変化したけど、僕はRoad to UFCに出場した際に『優勝する』とただ口にしていたわけじゃない。本当にそのつもりだったから、UFCと契約したら、自分の生活が変化する準備もしていた。だから、戸惑うことはなかったよ」

──なるほど、勝てたら……というような想いではなく、そこまで強い意志を持っていたのですね。アンシュルが契約したことで、インドにおけるUFC人気が高まっていると感じることは?

「そうかもしない……僕がRoad to UFCと契約し、そしてUFCと契約を結べたことでUFCを知った人も確かにいる。同時に僕のことを応援してくれても、あまりUFCのことを知らない人達も結構いるんだ。ただ単に僕がインドを代表して、国際的な舞台で戦うということで応援をしてくれて」

──では、変化という部分ですが練習環境など。UFCとサインしてから変わったことはないですか。

「今回のUFCデビュー戦に向けて、バリのSOMA FIGHT CLUBで練習してきた。ロシアからボクシング・コーチ、キックのコーチはニュージーランドから来ていて、凄くレベルの高いトレーニングができたよ。グラップリングもそうだし、いつか米国に行って練習をするようになりたいと考えているけど、今はその必要がない。現状ではSOMA FIGHT CLUBとインドのニューデリーにあるクロストレイン・ファイトクラブを行き来していて、十分なトレーニングを積むことができている」

──ところで今回はアブダビでUFCデビュー戦を戦いますが、UAEには300万人以上のインド人労働者の人が住んでいて、UAEで一番多い人口らしいですね。

「まず、この素晴らしいカードが並んだイベントでUFCデビューできることを本当に感謝している。そして、アブダビにやってきてインドの人々からも熱烈な歓迎を受けているよ」

──では対戦相手のブリーデンについて、どのような印象を持っていますか。現状、UFCでは3連敗の選手です。

「UFCに弱い相手はいないよ。でないと、UFCで戦うことはできない。Road to UFCで僕が戦ったキム・ギョンピョのことをアジア最強クラスと言っていたけど、つまりそういうことだよ。僕は彼に準決勝で勝って、UFCファイターになった。UFCとは、そういうレベルにある舞台だ。対戦相手が3敗だからといって絶対的に軽視することはないし、勝利を手にするために本当に厳しい練習をしてきた。UFCデビュー戦は、僕にとっては世界戦に等しく重要な試合で、ここで勝ってさらに前進するために負けられない。ブリーデンは打撃もグラップリングも強い。ただし、僕はどの局面でも彼より優れている。初回で倒すつもりでいるよ。

見ている人々が退屈な想いをするような試合だけはしたくない。ケージのなかで、皆に喜んでもらえる試合をする。もちろん、日本のUFCファンの皆のためにも、ね」

──ありがとうございます。

「バリで日本の人達と触れ合うこともあった。凄く良い感じの人たちばかりで。なんといっても僕は日本食が大好きだから、いつか日本で戦いたいと思っている。日曜日の試合はアーリープレリミだけど、アーリープレリムのメインだ(笑)。日本の皆にもチェックして、応援してほしい」

■視聴方法(予定)
10月21日(土・日本時間)
午後11時00分~UFC FIGHT PASS
午後10時30分~U-NEXT
10月22日午前3時~PPV

■UFC294対戦カード

<UFC世界ライト級選手権試合/5分5R>
[王者]イスラム・マカチェフ(ロシア)
[挑戦者]アレックス・ヴォルカノフスキー(豪州)

<ミドル級/5分3R>
カマル・ウスマン(米国)
カムザット・チマエフ(UAE)

<ライトヘビー級/5分3R>
マゴメド・アンカラエフ(ロシア)
ジョニー・ウォーカー(ブラジル)

<ミドル級/5分3R>
イクラム・アリスケロフ(ロシア)
ヴァレリー・アウベス(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
サイド・ヌルマゴメドフ(ロシア)
ムイン・ガフロフ(タジキスタン)

<フライ級/5分3R>
ティム・エリオット(ロシア)
ムハマド・モカエフ(英国)

<ライト級/5分3R>
モハメド・ヤヒア(UAE)
トレヴァー・ピーク(米国)

<バンタム級/5分3R>
ジャビッド・バシャラット(アフガニスタン)
ビクター・ヘンリー(米国)

<ミドル級/5分3R>
セドリクス・デュマ(米国)
アブ・アザイター(ドイツ)

<ライト級/5分3R>
アンシュル・ジュビリ(インド)
マイク・ブリーデン米国)

<フェザー級/5分3R>
ナサニエル・ウッド(英国)
ムハンマジョン・ナミモフ(タジキスタン)

<女子ストロー級/5分3R>
ジン・ユフレイ(米国)
ヴィクトリア・ダダコワ(ロシア)

<ミドル級/5分3R>
ブルーノ・シウバ(ブラジル)
シャラブジン・マゴメドフ(ロシア)

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