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【Shooto2024#02】右ヒジ負傷で欠場、竹原魁晟が話していたこと「決着をつけたい気持ちは持っていた」

【写真】負傷が癒え、この舞台に少しでも早く戻ってくることに期待(C)SATOSHI NARITA

本日23日(土)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるSHOOT2024#01で、上原平と環太平洋フェザー級王座決定戦を戦う予定だった竹原魁晟インタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

しかし、21日(木)に竹原が右肘関節外則側副靱帯を損傷し、今大会を欠場することが発表された。ここでは幻に終わった上原とのタイトル戦、そしてMMAファイター誕生前夜に関して、竹原が語っていたことを書き記しておきたい。

(竹原魁晟インタビューPart.01はコチラから)


――アハハハ。

「でも結局はボクシングジムも体験だけで、入会はせずに……。当時はまだ自衛隊にいたので、自衛隊員を続けながらボクシングジムに通うのは難しいと思ったんです。当時は千葉の習志野駐屯地におり、最先任上級曹長から『じゃあMMAのジムはどうだ?』とパラエストラ松戸を紹介されました」

――すみません、最先任上級曹長とは……。再度登場されるとは思わず、先ほどはスルーしてしまいました(苦笑)。

「あっ、そうですね。最先任上級曹長というのは、各部隊の指揮官を直接補佐する役職で、簡単に言うと我々の相談に乗ってくれる方でした。その方がパラエストラ千葉ネットワークを知っていて、『あのジムなら良いんじゃないか』と薦めてくれました。

もともとMMAは存在を知っていたものの、詳しいことは知りませんでした。実はプロボクサーになろうと考えていた時、自衛隊に入ってバディとなった先輩から『ボクシングも良いけど、柔道やレスリングをやってきたならMMAのほうが向いているんじゃないか』と言われていたんです」

――陸上自衛隊の方に紹介されたとは意外な情報です。

「当時はまだ、プロのMMAファイターになりたいと考えていたわけではありませんでした。まずはMMAの技術を習得し、強くなることが目標で。プロになりたいと思ったのは、入会して少し経ってからです。それが2018年ぐらいだったと思いますが、やはり自衛隊に所属しながらプロのファイターになるのは難しいと思い、自衛隊を離れることにしました」

――竹原選手のプロキャリアを見ると、とても興味深いポイントがあります。勝つ時は判定決着か秒殺KOか。たとえば1R後半や2Rに入ってフィニッシュした試合はないです。これは何か理由があるのでしょうか。

「いえ、特に理由は……自分でもよく分からないです(笑)。試合の途中で作戦変更するわけでもないですし。自分はそんなに器用なタイプでもないので。とにかくここまで負けることなく、タイトルマッチまで進んでくることができたことは嬉しいです」

――今回タイトルを賭けて戦う上原平選手とは昨年3月に対戦してドローに終わっています。引き分けとはいえ無敗キャリアの中で、唯一勝てなかった相手です。

「あの試合は本当に悔しかったです。負けていないとはいえ、公式記録はドローだったので。再戦で挽回したい気持ちが強いです」

――前戦は開始早々に上原選手の右ストレートで腰を落としてしまいました。

「フラッシュダウンと言うのでしょうか。自分にとっては未体験のことでした。でも腰が落ちたのは一瞬だけで、すぐに持ち直すことができました。でも、あのフラッシュダウンで1Rは相手の10-9になってしまう。2回戦だったので、次のラウンドを取ってもドローですよね。だから2RでKOするか、一本を取りたいと思って戦っていました。でも上原選手はディフェンスもしっかりしていますし、何よりフレームが大きくて、やりづらかったです」

――それだけフレームの差があるために、1Rは中に入りづらそうでした。しかし2Rから一気に距離を詰めることができたのは、何か切り替えたものがあったのでしょうか。

「詳しいことは言えないのですが、自分の中に切り替えスイッチがあるんです。インターバル中に鶴屋さんからアドバイスを頂いて、その内容を自分自身でも考え、次のラウンドから動きを変えてみたりします。それで何とか2Rに追い上げることができました。

でもドローに終わったので、ずっと決着をつけたい気持ちは持っていたし、近いうちに再戦があるだろうとは考えていました。結果、インフィニティリーグは僕が1位で上原選手が2位。1位と2位が王座決定戦に進むことは決まっていたので、やはり――と思いました」

――前回の対戦から1年、ご自身は何が一番伸びたと思いますか。

「もともと持っていたレスリング力が強化されました。トップキープもバックキープも強くなり、そこに打撃が上乗せされていますね。

上原選手がどう変わっているかは分かりませんが、今度こそKOか一本で完全決着を目指します。僕にとって環太平洋のベルトは通過点です。ここで勝って必ず修斗の世界チャンピオンになります」

 
■視聴方法(予定)
3月23日(土)
午後6時00分~ ABEMA格闘チャンネル

■対戦カード

<ライト級/5分3R>
エフェヴィガ雄志(日本)
キム・ミンヒュン(韓国)

<フェザー級/5分3R>
結城大樹(日本)
椿飛鳥(日本)

<バンタム級/5分3R>
平川智也(日本)
川北晏生(日本)

<68キロ契約/5分2R>
児山佳宏(日本)
松浦真実也(日本)

<インフィニティリーグ2024フライ級/5分2R>※57.25キロ契約
片山将宏(日本)
青井太一(日本)

<フェザー級/5分3R>
島村裕(日本)
大田ノヒロ(日本)

<バンタム級/5分2R>
中野剛貴(日本)
椿馨(日本)

<フェザー級/5分2R>
加藤裕彦(日本)
人見礼王(日本)

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【Shooto2024#02】上原平と環太平洋フェザー級戦、竹原魁晟「どうせなら一番レベルの高い部隊に」

【写真】言葉遣いが異様に丁寧な竹原。我々の知らない、専門用語も数多く聞かれた(C)SHOJIRO KAMEIKE

23日(土)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるSHOOT2024#02で、竹原魁晟が上原平と環太平洋フェザー級のベルトを争う。
Text by Shojiro Kameike

竹原はレスリングをベースにMMAを始め、2021年のプロデビュー以降は無敗。昨年のインフィニティリーグを制して空位の環太平洋王座決定戦に進んだ。対戦相手は、同リーグ戦でドローに終わった上原平という因縁の試合を迎える。そんな竹原はかつて、陸上自衛隊の第一空挺団に所属していたという。鹿児島出身、山口県の徳山大学に進み、習志野駐屯地からパラエストラ千葉ネットワーク(※取材は3月11日に行われ、直後の13日に『THE BLACK BELT JAPAN』の発足が発表された)に辿り着いたMMAキャリアについて訊いた。


――竹原選手は元陸上自衛隊で、第一空挺団に所属していたそうですね。

「はい。2019年7月まで陸上自衛隊におりました」

――第一空挺団といえば陸上自衛隊の中でもエリートというイメージがあります。

「エリート、というと語弊はありますが……誰でも行こうと思って行ける部隊ではないとは思います」

――もともと第一空挺団に入りたいと思っていたのですか。

「空挺団に入りたいと考えたのは、陸上自衛隊に入ってからです。高校卒業時にレスリングのご縁で大学に進んだのですが、ゆくゆくは自衛隊に入りたいと思っていました。大学を卒業して自衛隊に入り、どうせ行くなら一番レベルの高い部隊に行きたい。そう考えて空挺団に入ったという流れです」

――その第一空挺団には、何年ほど在籍していたのでしょうか。

「1任期と少しぐらいだったと思います」

――1任期というのは……。

「あっ、すみません。自衛隊は1任期が2年になります。ですので2年強、陸上自衛隊にいました」

――こちらこそ門外漢にも関わらず、いろいろと訊いてしまい恐縮です。2年強で陸上自衛隊を離れた理由は、プロMMAファイターになるためだったのですか。

「そうです。ひとつ決めたらその道だけを進みたいという思う性格で。本当はもっと早くからMMAを始めたいという気持ちはありました。しかし当時の最先任上級曹長に相談したところ『格闘家になるにしても、ちゃんとお金を貯めてからのほうが良い』と言われまして。いろいろ引き止めもあり――」

――「誰でも行こうと思って行ける部隊」ではない第一空挺団に入った人間は、引き止められるのも当然だと思います。大学を卒業して自衛隊に入る前には、プロのファイターになることは考えていなかったのですか。

「若干考えていました。ただ、最初はプロボクサーになりたいと思っていました」

――えっ!?

「大学ではレスリング部の練習が終わったあと、空手部の部室に潜り込み、勝手にサンドバッグを叩いたりしていました」

――勝手に(苦笑)。

「はい(笑)。たまに空手部員と鉢合わせしましたけど、『自分はレスリング部です』、『あぁ、そうなんだ』ぐらいで終わりました」

――その空手部員さんに異種格闘技戦を挑みたいとは思いませんでしたか。

「アハハハ、ちょっとだけ思いました。異種格闘技戦というほどではなく、『自分の打撃がどれだけ通用するのかな?』というのは知りたくて。打撃で敵わなければ、レスリングも含めて総合的な技術を使おうとは考えていました」

――やはり考えはしたのですね。それは道場破りになるので実行しなくて良かったです。もともとレスリングはいつ、どのようなキッカケで始めたのでしょうか。

「レスリングは高校からで、中学までは柔道をやっていました。柔道も面白くて好きだったのですが――やはり柔道は道着があるじゃないですか。裸足ですし。路上で突発的に、実戦に入った時はレスリングの技術が役に立つのではないかと思い、高校からレスリング部に入りました。

子供の頃から戦いが好きだったんです。漫画や映画に影響を受けていました。それこそ先日亡くなった鳥山明先生の『ドラゴンボール』や(※取材は3月11日に行われた)、他にもカンフー映画とか。別にヤンチャだったり、喧嘩に強くなりたかったということでもなく」

――なるほど。柔道、レスリングと移っていくなかで高校時代に打撃を習おうとは思わなかったのですか。

「ずっと打撃はやりたいと思っていました。それが大学の空手部のサンドバッグを使うことや、卒業後にプロボクサーになりたいという気持ちに繋がったんです。とはいえ、ボクシングを始めたいと思ったもののジムには入会しませんでした。いろいろジムは見学して回ったんです。それこそ名字が同じというだけで竹原慎二さんのジムとか」

<この項、続く>

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プロフェッショナル修斗公式戦『PROFESSIONAL SHOOTO 2023 Vol.7』試合結果

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第10試合 メインイベント 修斗世界フライ級チャンピオン決定戦 5分5R
×山内 渉(FIGHT FARM/世界1位)
○新井 丈(和術慧舟會HEARTS/世界暫定1位、ストロー級世界王者)
3R 2’55” KO (レフェリーストップ:右フック→グラウンドパンチ)
※新井が王者に

第9試合 セミファイナル フェザー級 5分3R
○オーディン(格闘DREAMERS/世界3位)
×宇野 薫(UNO DOJO/元ライト級世界王者)
2R 0’56” KO (レフェリーストップ:右飛び膝蹴り)

第8試合 epsomsalt seacrystals Presents インフィニティリーグ2023 女子ストロー級 5分2R
△藤野恵実(JAPAN TOP TEAM/パンクラス3位・元王者/勝ち点6→7)※トライフォース赤坂から所属先名称変更
△杉本 恵(AACC/女子スーパーアトム級1位/勝ち点4→5)
判定1-0 (長久保20-18/橋本19-19/杉本19-19)

第7試合 epsomsalt seacrystals Presents インフィニティリーグ2023 女子ストロー級 5分2R
○吉成はるか(パラエストラ小岩/勝ち点0→3)※シューティング宇留野道場から所属変更
×エンゼル☆志穂(GSB多治見/勝ち点0)
2R 4’36” Vクロスアームロック

第6試合 epsomsalt seacrystals Presents インフィニティリーグ2023 フェザー級 5分2R
○竹原魁晟(パラエストラ松戸/勝ち点6→10)
×浜松ヤマト(T・GRIP TOKYO/勝ち点6)
1R 0’38” KO (右フック)

第5試合 バンタム級 5分2R
×ライダーHIRO(シューティング宇留野道場)
○川北晏生[はるき](TRIBE TOKYO MMA)
2R 3’34” フロントチョーク

第4試合 バンタム級 5分2R
△江口 諒(SAI-GYM)
△シモン・スズキ(和術慧舟會HEARTS/23年全日本アマ同級優勝)
判定0-0 (19-19/19-19/19-19)

第3試合 フライ級 5分2R
×本多“弥彦”直樹(SAI-GYM)
○中池武寛(パラエストラ小岩/23年全日本アマ同級優勝)
1R 1’32” KO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)

第2試合 フライ級 5分2R
△大竹 陽(HAGANE GYM)
△杉本静弥[せいや](パラエストラ柏)
判定1-1 (19-19/19-19/19-19)

第1試合 ライト級 5分2R
○エフェヴィガ雄志 (TRIBE TOKYO MMA/2022ウェルター級新人王)
×後藤陽駆[ようく](シューティングジム大阪)
1R 0’21” KO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)

オープニングファイト バンタム級 5分2R
×Jセロウ若林(SAI-GYM)
○中野剛貴(KRAZY BEE)
判定0-3

 11月19日に後楽園ホールで開催されたプロフェッショナル修斗公式戦『PROFESSIONAL SHOOTO 2023 Vol.7』の試合結果。メインイベントの世界フライ級チャンピオン決定戦は新井丈が山内渉に3R KO勝ち。セミファイナルはオーディンが宇野薫に2R KO勝ちしています。オーディンは「この試合を機に一回格闘技界に一区切りをつけます。どっかで名前を見た時は応援お願いします」とコメント。


 宇野薫はXでこんなコメントをしています。続きを読む・・・
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【Shooto2023#07】無敗の修斗世界王者へ。新井丈と対戦する山内渉「失神するまで、殴るか絞める」

【写真】全局面打撃で勝つことが理想。それが山内の理想のMMAだ(C)MMAPLANET

19日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2023#07のメインで、山内渉が修斗世界ストロー級王者の新井丈と空位の同フライ級王座を争う。
text by Takumi Nakamura

プロデビューから6戦6勝というレコードで世界戦にたどり着いた山内。修斗のレギュレーションを変えた新井の2階級同時制覇に注目が集まるが、山内が勝利すれば修斗に新たな無敗の世界王者が生まれることになる。極真空手に始まり、FIGHT FARMで育成されたMMAスタイルでベルトを狙う山内に話を訊いた。


――試合5日前のインタビューとなりますが(※取材は11月14日に行われた)、ここからは体調を整えて体重を落とす段階ですか。

「はい。やることをやって仕上がりはいいので、あとは身体を休めて体重を落とすだけですね」

――前回7月のヤックル真吾戦では鮮やかなKO勝ちでした。あれは狙っていたものだったのですか。

「普段から田村(彰敏)さんと打撃の打ち込みをやっていて、いつも数パターンを分けて練習しているんですね。その一つがハマって倒せた試合でした。繰り返し練習しているものなので、試合になると勝手に体が動きました」

――またテイクダウンされてから立ち上がるまでの流れもしっかり対応できていたと思います。

「FIGHT FARMはみんな組みも強いので、練習では寝かされることが多いんですよ。そこの対処も普段からやっていることなので、それが試合に出たと思います」

――2022年11月の清水清隆戦、ヤックル戦と2連続KO勝利となりました。

「拳の当て方や拳を握るタイミングだったり、倒す感覚を覚えてきたと思います」

――少しずつ山内選手のファイトスタイルが固まってきていますか。

「そうですね。次の新井選手は基本的に打撃でくると思いますが、僕は寝技もできるので、その場の状況に合わせて、自分が戦いやすい方で戦おうと思います」

――2連続KO勝利の山内選手とハードパンチャーの新井選手の試合ということで打撃戦が期待されますが、それだけの試合にはならない、と。

「お客さんが盛り上がるのは打撃だと思うんですけど、僕は打撃にこだわって大事な試合を落としたくないので、打撃でいけたらいくし、寝技でいけたらいく。特にこれというのは決めずに戦います」

――その新井選手にはどんな印象を持っていますか。

「ガッツがあって、パンチ力と当て感がすごいという印象です。でも一番印象に残っているのは気持ちの強さと気合いですね」

――KO勝ちの印象が強いですが、被弾しても最後は殴り勝つというスタイルです。

「それができるのもガッツがあるからですよね。組みでやられた試合を見ても落ちるまでタップしないし、僕も徹底的にやらないとダメだなと思いました。意識がある限りは絶対に試合をあきらめないと思うので、新井選手が失神するまで、殴るか絞めます」

――山内選手はプロ無敗のままタイトルマッチにたどり着きました。自分では順調なキャリアだと思いますか。

「めちゃくちゃ順調だと思います。今振り返るとマッチメークや試合展開も含めて運が良かった部分もあったと思いますが」

――過去にMMAPLANETでも取材している山内選手ですが、今回は山内選手がMMAを始めるまでのことを聞かせてください。もともと山内選手は極真出身ですよね。

「はい。小さい頃から“たたかいごっこ”みたいなことが好きで、父親と遊ぶときもボクシングの真似事とかをやってたんですよ。そしたら友達の中に空手をやっている人とつながっている子がいて、自分も空手をやってみたいと思って始めました。空手は8歳から始めて18歳まで、高校を卒業するまで続けました」

――空手からMMAに興味を持ったのは何がきっかけだったのですか。

「僕めっちゃ空手は弱かったんですけど(苦笑)、一応高校に入るまでは空手で世界チャンピオンになることを目標にやったんですね。でも高校に入ってからは『顔面を殴ってみたらどうなるんだろう?』とか『空手よりも顔面ありの方が向いてるんじゃないかな』と思うようになって。組み技とか寝技にも興味があったんで、それだったらMMAをやってみようという考えになりました」

――空手時代はどんなファイトスタイルだったのですか。

「接近戦が苦手で足を使って戦うタイプだったんですよ。足を止めて突き…じゃなくて、動いて動いて蹴りを合わせるみたいな。そういうスタイルだったから余計に顔面ありやMMAをやってみたいと思ったのかもしれないです」

――実際にMMAを始めるのは高校卒業→上京してから、になるのですか。

「はい。はじめは高校を辞めて上京したかったのですが、親に猛反対されたんですよ。それでちゃんと高校を卒業してMMAをやることになったら親は応援してくれました(笑)」

――2度目のチャレンジだった、と(笑)。でもそのくらいMMAをやりたいという衝動に駆られていたのですね。

「はい。とにかくMMAをやりたくて、高校在学中に東京のジムを調べて、色んなジムを周って体験入会巡りしたことがあるんですよ。それこそ新井選手が所属する和術慧舟會HEARTSにも行きましたよ(笑)」

――そのなかでFIGHT FARMを選んだ理由は何だったのですか。

「最初はTRIBE TOKYO MMAに入会したのですが、当時は専門学校に行きながらジムに通っていて、ジムまで片道1時間半くらいかかったんです。そうしたら長南(亮)さんが通いやすいジムとして髙谷(裕之)さんとFIGHT FARMを紹介してくれて、FIGHT FARMに入ることになりました」

――そういった流れがあってFIGHT FARM所属になったのですね。今の山内選手のファイトスタイルを考えると、髙谷さんや田村さんの指導がハマっていますよね。

「そうかもしれないです。最初はそこまでストライカーになろうとは思わなかったんですけど、やっぱり自分の持ち味は打撃だと思うし、理想は髙谷さんのようにガンガン打撃でいってパウンドを打つスタイルです」

――それから格闘DREAMERS出場を経て、修斗でプロデビューという流れになるわけですが、山内選手はファイターとしてどんな目標を持っていますか。

「修斗で世界チャンピオンになって、世界で戦っていきたいですね。フライ級は日本にも強い選手が多いし、いつかはUFCで戦いたいです」

――平良達郎選手がUFC、鶴屋怜選手がRoad to UFCにも出場していますが、そういった選手たちへのライバル心はありますか。

「ありますね。彼らとは年齢も近いんですけど、現時点では僕よりも先の舞台で戦っていると思うので、早く追いついて抜かしたいと思います」

■視聴方法(予定)
11月19日(日)
午後6時00分~ ABEMA格闘チャンネル
             
■Shooto2023#07対戦カード

<修斗世界フライ級王座決定戦/5分5R>
山内渉(日本)
新井丈(日本)

<フェザー級/5分3R>
オーディン(日本)
宇野薫(日本)

<インフィニティリーグ2023女子ストロー級/5分2R>
藤野恵実(日本)
杉本恵(日本)

<インフィニティリーグ2023女子ストロー級/5分2R>
吉成はるか(日本)
エンゼル☆志穂(日本)

<インフィニティリーグ2023フェザー級/5分2R>
竹原魁晟(日本)
浜松ヤマト(日本)

<バンタム級/5分3R>
ライダーHIRO(日本)
川北晏生(日本)

<バンタム級/5分2R>
江口諒(日本)
シモン・スズキ(日本)

<フライ級/5分2R>
大竹陽(日本)
杉本静弥(日本)

<ライト級/5分2R>
エフェヴィガ雄志(日本)
後藤陽駆(日本)

<バンタム級/5分2R>
Jセロウ若林(日本)
中野剛貴(日本)

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【Shooto2023#07】同時2階級制覇へ、修斗を変えた男=新井丈─01─「修斗の方々の懐が深くて、感謝」

【写真】レギュレーションを変えたが、二階級制覇が成ったわけではないことは本人が一番理解しているはず(C)SHOJIRO KAMEIKE

19日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2023#07のメインで、修斗世界ストロー級王者の新井丈が、山内渉と空位の同フライ級王座を争う。
text by Shojiro Kameike

新井はかねてよりストロー級&フライ級の二階級同時制覇を宣言していたが、そこには修斗のルール面で大きな壁が立ちはだかっていた。もともと修斗のチャンピオンについては、以下の規定が存在していたのだ。

※ISC認定JSAルール 第26条【チャンピオン】
チャンピオンは1クラスに1名を置き、同一の者が同時に複数のクラスのチャンピオンになることは認めない。ただし、当該階級において暫定王者が認定試合により決定された場合は暫定王者を含め2名となる。上記の規定によりタイトルを保持したまま他のクラスのチャンピオンシップに出場することは出来ない。
(一般社団法人 日本修斗協会 公式サイトより。原文ママ)

つまり現状では新井がストロー級王座を保持したまま、フライ級のベルトに挑むことはできない。しかし、9月の後楽園ホール大会で、11月に山内と新井が空位のフライ級王座を賭けて戦うことは発表されていた。と、日本修斗協会は該当の項目を11月8日に改正し、10日より新ルールが適用されることとなった。改正内容は上記のルールから「同一の者が同時に複数のクラスのチャンピオンになることは認めない」「上記の規定によりタイトルを保持したまま他のクラスのチャンピオンシップに出場することは出来ない」の2文を削除――つまり新井は晴れて、ストロー級王者のままフライ級王座決定戦に出場することができることとなったのだ。

修斗が競技であるならば、競技はルールで成り立つもの。ルールを変えた新井は、修斗を変えた男といえる。そんな新井に改めてルール改正とフライ級王座決定戦について訊くとともに、今年7月の安芸柊斗戦について振り返ってもらった。


――修斗のルールを変えさせた男、新井丈選手です!

「アハハハ、変えてくれましたね。修斗関係者の方々の懐が深くて、感謝しています」

――フライ級に挑戦するうえで、ルールを変えてくれるとは思っていましたか。

「いや、そもそも――そういうルールがあるのを知らなくて(苦笑)。自分としては、ただただ戦い続けていたら『あぁ、コレはダメなんだ』と知ったぐらいでしたね。SNSとかでは関係ない人たちが横やりを入れてきたりとか」

――選手からも「自分の時には……」という意見が出ていました。

「選手がそれを言うのは恥ずかしいと思うんですよ。たとえば兄妹がいて『自分は何年生の時にお小遣いが何円だった。でも妹は今、それより多く貰っている』って言うようなものじゃないですか。今を生きている妹に文句を言っても――ねぇ(苦笑)。そんなの状況や背景によって変わってくるもので。じゃあ選手が『自分の時には……』と言ったとしても、当時に戻れるわけでもないですし」

――いずれにせよルールというのは時代に合わせて変化していくものですし、また変化せざるをえない面もあります。ただ、もしルールが変更されないままであれば、ストロー級王座を返上してフライ級の王座決定戦に挑むつもりだったのですか。

「最初に『複数階級のベルトを同時に保持してはいけない』というルールを聞いた時に自分でも、どうにかして二本のベルトを巻けないか考えました。まずフライ級1位の関口祐冬君を倒して、『もし王座決定戦をやるなら出るのは俺だろう』と言えるポジションにはいたと思うんです。そして試合を決めてもらって――ストロー級のベルトを返上することも頭にはありました。もうストロー級は、めぼしいヤツらは全員ブチのめしたので。自分としてはフライ級のベルトを獲ってから、ストロー級のベルトと併せて2つのベルトを両肩に掛けさせてもらえれば――それがたとえ一瞬であっても良かったです。その一瞬を写真に収めてもらえれば。そう思っていたらルールも改正されたので感謝しています」

――まさに新井選手の挑戦のためのルール改正……と聞けば、山内渉選手は怒るかもしれませんね。新井丈ありきで話が進んでいますから。

「いやぁ、それは分からないけど――俺としては何でも盛り上がったほうが良いと思うんですよ。ストロー級の俺が、階級の壁を超えてフライ級も巻き込んだほうが、修斗のためにもなるじゃないですか。お客さんも盛り上がると思うし。そうするとストロー級のコンテンダーたちにも火がつくでしょうしね。正直、『何も悪いことないじゃん』と考えていました。みんなWIN-WINだから、いつかルールは変わるかなと思っていましたね」

――11月12日の沖縄大会では、ストロー級のランカーたちが試合に出場していました。今はフライ級王座挑戦を控えている身として、そこまでストロー級の動きは気にしていませんか。

「沖縄大会のツイキャスPPVを購入して視ましたよ。でも――ランカー対決の2試合は判定決着でしたから。ああいうファイトスタイルで勝って自分との試合が実現したとしても、俺がノレないというか。『みんな競技としてMMAをやっているだけなんだ……』と思いましたね。もっといろんなものを背負って、リスクを負ってもフィニッシュを狙いに行ってほしかったです。旭那拳君、当真佳直君――試合を視たからこそ興味がなくなっちゃいました。12月2日の安芸柊斗×猿丸ジュンジ戦は面白そうですよね。あの試合は会場で観たいと思っています」

――MMAがスポーツである以上、競技としてMMAを戦うことは間違っていないと思います。しかし新井選手にとっては、それ以上のものが必要だということですね。今年7月の安芸戦はノレた試合だったのでしょうか。

「はい、あの試合はノレましたね。相手どうこうの前に、ベルトの初防衛戦っていうこともあって。それと安芸君はストロー級でナンバーワンのストライカーじゃないですか。もちろん俺を除けば、ね。だから前の試合は、自分もやり甲斐がありました」

――安芸戦では開始早々に、安芸選手の打撃を受けて意識が飛んでいたと聞きました。ご自身では、いつの段階で意識が飛んでいたのかは分かりますか。

「自分では開始10秒か20秒ぐらいに、ケージ際でヒザをもらった時だと思っていて。あるいはその次にもらった被せの右かもしれないです。いずれにしても序盤も序盤ですね」

――では、どのあたりから記憶があるのでしょうか。

「それが……控室に戻ってから、俺が大沢(ケンジHEARTS代表)さんに『今日って何月何日ですか?』と聞いたあたりからですね」

――控室に戻るまで意識は飛んでいたのですか! ということは、本人としては意識が飛んでいるなか、試合後にはマイクで喋っていたのですね。

「あとで映像を視ると、結構ちゃんと喋っていましたね(笑)」

――「安芸君の応援で四国から来てくれた熱い応援団に拍手をお願いします」とまでコメントしていました。意識がないなかで相手をKOするというのは、ファイターの本能だと思います。一方で意識がない状態なのに、安芸選手の応援団のことにまで気を遣えるというのは、本能としての優しさではないですか。

「アハハハ、言いすぎですよ。それはあんまり書かないほうが良いかもしれないですね」

――いえいえ、本能的に優しいというのは恰好良すぎます。

「すみませんね、恰好良すぎて(笑)。もうその話は止めましょう」

――アハハハ。そこで照れるのも男前です。話を戻すと、控室に戻るまで試合展開の記憶もなかったのですか。

「はい。俺も控室でセコンドに何度も『何で倒したんですか?』と訊いていました。一度聞いても、すぐに忘れちゃうんですよ。それだけダメージが残っていたのか――『何で倒したんですか?』、『そうですか』、『何で倒したんですか?』の繰り返しで(笑)。大沢さんからは『20~30回、同じことを訊かれたよ』と言われましたね。

そうしたら大沢さんと猿田洋祐さんが途中から、ふざけ始めて。『ジョー、今日は組んで勝ったよ』、『足関節で勝ったんだよ!』とか答えるんですよね。二人が悪い顔しているから、『これは嘘だな』って気づきましたけど」

――ただ、意識はなくても――意識がないからこそ、なのでしょうか。これまでの試合よりも頭を振って中に入り、パンチも上下に散らしていました。

「本当にそうですね。あとで試合映像を視ても、『ちゃんと練習でやっている動きが出ているわ』って思いました」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
11月19日(日)
午後6時00分~ ABEMA格闘チャンネル
             
■Shooto2023#07対戦カード

<修斗世界フライ級王座決定戦/5分5R>
山内渉(日本)
新井丈(日本)

<フェザー級/5分3R>
オーディン(日本)
宇野薫(韓国)

<インフィニティリーグ2023女子ストロー級/5分2R>
藤野恵実(日本)
杉本恵(日本)

<インフィニティリーグ2023女子ストロー級/5分2R>
吉成はるか(日本)
エンゼル☆志穂(日本)

<インフィニティリーグ2023フェザー級/5分2R>
竹原魁晟(日本)
浜松ヤマト(日本)

<バンタム級/5分3R>
ライダーHIRO(日本)
川北晏生(日本)

<バンタム級/5分2R>
江口諒(日本)
シモン・スズキ(日本)

<フライ級/5分2R>
大竹陽(日本)
杉本静弥(日本)

<ライト級/5分2R>
エフェヴィガ雄志(日本)
後藤陽駆(日本)

<バンタム級/5分2R>
Jセロウ若林(日本)
中野剛貴(日本)

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【Shooto2023#03】パラエストラ松戸同門対決は、TDで上回る竹原が磯部の足関節を振り切り判定勝ち

【写真】バックに回られた磯部は足関節を狙うも極まらず。終盤は竹原がバックコントロールで勝利を印象づけた(C)MATSUNAO KOKUBO

<インフィニティリーグ2023フェザー級/5分2R>
竹原魁晟(日本)
Def.3-0:20-18.20-18.20-18.
磯部鉄心(日本)


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【Shooto2023#02】飯田健夫の挑戦を受ける、RTU後のSASUKE。「残酷でも行動で示していくしかない」

【写真】この日から繋がり、次に繋がる一戦がいよいよ明日に迫ってきた(C)MMAPLANET

明日19日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるSHOOTO2023#02。同大会のメインで修斗世界フェザー級王者SASUKEが、ランク1位の飯田健夫の挑戦を受ける。

昨年6月にRoad to UFC1回戦で敗北を喫し、トーナメント後のUFCとの契約という路が断たれた。それでも10月の準決勝大会でワンマッチで出場し、再起戦で勝利を手にした。今もUFCへの想いは変わらない。そのためにSASUKEはどのようなキャリアの積み方を考え、そして修斗の防衛戦に臨むのか。崖っぷちが続く、SASUKEに話を訊いた。


――試合まで1週間を切りました(※取材は14日に行われた)。今、どのような調子でしょうか。

「いつもと変わらず、試合前という感じです。全然悪くなくて、むしろ良いぐらいです」

──Road to UFCに挑戦した時点で、修斗の防衛戦はない方が良かった。ここに向けて、色々と乗り越えないといけないことがあったかと思います。

「Road to UFCで負けちゃっていますからね。10月にワンマッチのチャンスを貰えたけど、それがどう次につながるか分からない。あの時に進路を考えて、試合間隔が空くことが一番嫌でした。一昨年、試合がしたくてもできない状態が続いてモヤモヤしていたので。もうあんな風になはなりたくなかったです。なので防衛戦はベルトが掛かった大切な試合ですけど、僕の心境としては試合ができるならどこででも戦うというモノでした。そこで修斗からオファーがあり、すぐに戦うと返事しました」

──Road to UFCフェザー級の決勝に日本人がいなかった。我々にとっても信じられない展開でした。あそこで勝ち上がることができなった時、SASUKE選手的には今後のキャリアについてどのように考えていましたか。

「完膚なきまでにやられたので、そりゃあ凹みました。でも、全部失って再スタートするしかない。UFCはメチャクチャ遠のいた。あの負け方では……正直、無理だと思ったこともありました。それから何の巡りあわせか、10月にアブダビで試合ができた。内容は良くなかったけど、勝利という結果は一つのクレジットになって。首の皮一枚残すことができたのかと考えています」

──UFCと交渉した前田桂さんが勝利者インタビューの通訳をしながら号泣していました。

「桂さんは本当に僕と野瀬(翔平)君のために、色々とやってくれました。ご家族があるのに正直、僕らのために仕事を犠牲にしてアブダビにまで来てくれて。感謝の気持ちしかないです。桂さんには『全部賭けています。今まで以上に賭けています』っていう話を現地でさせてもらって……負けると本当に終わるという僕の気持ちが伝わっていたのだと思います。だから、ああいう感じになったんでしょうね」

──にしても、通訳があれだけ泣きだすと周囲はもうビックリでしかないですよ」

「アハハハハハハ」

──あの1勝でUFCをまだ目指せる。MMAを続けることができるという気持ちになれましたか。

「そうですね、まぁ……MMAを続けることはできるんですよ。日本でやれば、できる。ただUFCを目指すなら、あそこで負けていたら本当に終わりだったと思います。なので、まだギリギリ、崖っぷちの状態です」

──では10月以降、UFCを目指すキャリアの積み方はどのように考えていましたか。

「今年もRoad to UFCがあるので、それを狙うのか。それか、どこでも良いから試合を重ねて連勝記録を創ってUFCにアプローチするということを考えていました。その中で修斗はタイトル戦で、どっちにも当てはまる。連勝記録の1つにできるし、日本のチャンピオンという肩書を持ち続けることができる」

──では試合を多く戦い、連勝記録を創る場に関してどういう風にSASUKE陣営では考えていたのでしょうか。

「そこ、難しいですよね。修斗もどんどん新しい選手が育ったり、入ってくれば試合を継続して戦うことができるけど、一昨年がそういう状況じゃなかった。正直、修斗だけで戦っていたら、自分が納得できるペースで試合ができる保障はない。だから、やりたいという想いはあってもどうしようもないですよね」

──国内では人知れずでも、実はUFCが近いプロモーションも海外にはあります。と同時RIZINはフェザー級が盛り上がっています、そこで実力誇示をする。そういう選択があったかと思います。

「ハイ。特に海外はありました。吉野光選手のUAEWの試合も前回、視ていましたし。あと豪州のEternal MMAとか、勝てばUFCと契約があるところは──むしろ、そっちで戦いたいという気でいました。自分のなかでは海外でやりたいという想いは強いです」

──そういうなかで修斗の防衛戦になったということですね。

「さっきも言ったようにこの先が不透明なのか一番嫌で、オファーがあったらすぐ戦う気持ちでした。試合を受けるメリットを考えているわけでなく、一つの試合。勝てば白星が増える。連勝記録の1つになる。防衛戦って負けたらベルトを失うから、基本リスキーなモノです。

だから、ここで勝って次に繋がるとかをモチベーションにするわけでもないですし。試合ができない期間が辛かった。オファーがあれば有難いからやる。そういうことです」

──では5月の終わりのRoad to UFCは頭にありますか。

「あります。でも、先のことを考え過ぎていると足下をすくわれてしまうので。目の前のことをクリアして、次を考えます」

──飯田選手とはアマ、新人王Tと2試合戦っています。そこに何か特別な想いは?

「特にないですね。ストーリー創りには因縁が必要だというのも分かりますが、彼との間に因縁はない。因縁があるとすれば、昔の弱い自分に対してです。これに打ち克つための一つの試練だと思います」

──飯田選手が修斗で勝ち続けていることは、注視していましたか。

「いえ、正直余り見ていなかったです。別に飯田選手を軽視していたのではなくて、自分のことに必死になっていたので。だから直近の試合も全然見ていなかったです」

──では、試合が決まってからチェックするという感じだったのですか。

「それが最近の試合はなくて(苦笑)。論田愛空隆戦、山本健斗デリカット戦……3連勝しているんですよね(※実際は4連勝)。でも全然試合はチェックできていないです。まぁ自分は相手の映像を見過ぎると、対策に寄ってしまうので。自分から仕掛けて勝つ。映像はトレーナーとかセコンドをチェックして、そこで指示された練習を徹底してやってきました」

──Road to UFCを経験したことで、MMAファイターとして成長した部分はあると思いますか。

「気持ちですね。絶対に負けないという。アブダビの試合がそうでした。恰好悪くても、自分からいく。気持ちは絶対に折れないぞと。格闘技は最後は気持ちです。ただ今回は日本での試合なので、応援をしてくれる人たちの存在はポジティブになります。格好悪い姿を目の前で見せられないので。折れないで5分✖5R戦い続けようと思います」

──練習仲間が同じように努力し、どれだけ志を持っていても結果がついてこない場面も見てきたと思います。その姿を見てなお、UFCへの想いは揺るぎないですか。

「練習仲間の敗北を見るのは心が苦しいし、辛くて。MMAって残酷だなって改めて思います。でも、行きたいと願わない人間にはチャンスは訪れない。どれだけ残酷でも前を向いて、自分の行動で示していくしかない。一喜一憂していると、やっていけないです」

──押忍。では、最後にこの試合に向けての意気込みをお願いします。

「思っている以上にタフファイトになるかもしれないです。でも、自分はスタミナでも気落ちでも負けないので。飯田選手はここをゴールにやっているのかもしれないけど、僕はこの先を見て行こうと思っています。なので、絶対に負けないと言っておきます」 


■視聴方法(予定)
3月19日(日)
午後6時00分~ ABEMA格闘チャンネル
             
■Shooto2023#02対戦カード

<修斗世界フェザー級選手権試合/5分5R>
[王者] SASUKE(日本)
[挑戦者] 飯田健夫(日本)

<フライ級/5分3R>
関口祐冬(日本)
新井丈(日本)

<ストロー級/5分3R>
安芸柊斗(日本)
澤田龍人(日本)

<ライト級/5分3R>
マックス・ザ・ボディ(日本)
菅原和政(日本)

<インフィニティリーグ2023フェザー級/5分2R>
竹原魁晟(日本)
上原平(日本)

<インフィニティリーグ2023フェザー級/5分2R>
浜松ヤマト(日本)
CHAN-龍(日本)

<バンタム級/5分2R>
野瀬翔平(日本)
新井拓巳(日本)

<バンタム級/5分2R>
榎本明(日本)
スソン(日本)

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【Shooto Hokkaido】竹原魁晟の前蹴りで姿勢を崩した阿仁鬼が、亀でパウンドを受け34秒TKO負け

<フェザー級/5分2R>
竹原魁晟(日本)
Def.1R0分34秒by TKO
阿仁鬼(日本)

竹原の蹴りに左を見せた阿仁鬼だが、前蹴りを受けて姿勢を崩す。さすかずバックを取った竹原が勢いのあるパウンドを連打する。動けない阿仁鬼は、そのままTKO負けとなった。


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