カテゴリー
DWCS MMA MMAPLANET o アンドレ・リマ キック ヒクソン・ゼニジン

【DWCS S07Ep10】サークリングを続けるゼニジンを追いかけ、誘い出し攻撃一辺倒のリマが完全勝利

<フライ級/5分3R>
アンドレ・リマ(ブラジル)
Def.3-0:30-27.30-27.30-27
ヒクソン・ゼニジン(ブラジル)

左インローのゼニジンに対し、右ローを走らせたリマ。さらに右ミドルハイを見せたリマは、予想通り足を使うゼニジンを追いかけてローを続ける。ゼニジンは前蹴りから、左右に回るがリマが右ミドルを入れる。さらにスイッチしてゼニジンを追いかけるリマは、しっかりとゼニジンのローをチェックしている。回りながらの前蹴りを見せたゼニジンは、左右の動きから一転、急に前に出て左を振るう。

同じ動きでローを蹴りに来たところで、リマは右を当てミドルを放つ。ゼニジンの回る先に蹴りを入れるリマは、シングルレッグにもヒジ、そして体を入れ替えてヒザを突き上げる。このヒザ蹴りで姿勢を乱し、尻もちをついたリマにまるでサッカーボールキックを狙うように突進したゼニジンだが、さすがこの場で反則は犯さなかった。その後もリマは回るゼニジンにミドル、右ストレート、ボディショット、左フック、右オーバーハンド、右ハイと一方的に攻撃を続けた。

2R、リマの左ミドルを受けたゼニジンは、変わらずケージを背負って左右に回る。ここから前に出て右ミドルを繰り出すが、回り続けることでリマが両手を広げて「来いよ」とアピールするシーンも。直後のパンチの応酬で、組みついたゼニジンが引き込む。ここからスイープが得意のゼニジンだが、リマはしっかりとポスチャーを取り鉄槌を落として立ち上がる。左右の動きから前後の動きが増えたと思われたゼニジンだったが、サークリングに戻り前蹴りを蹴る。リマは右オーバーハンドを決めて、試合の流れは変わらない。さらに右ハイを入れるなど、リマの攻勢はより明確になっていく。ゼニジンのステップインにもパンチや蹴りを合わせることができるリマは、最後にスピニングバックフィストを見せる余裕のラウンドとなった。

最終回、コーナーから回るのを止めて攻めろという指示を受けたゼニジンだが、過去の試合も基本はサークリング重視のため、どれだけアジャストできるか。案の定、すぐにサークリングを始めたゼニジンにリマが右ロー、右ハイを蹴る。ゼニジンのステップインには、しっかりと距離を取り、もしくはカウンターを見せるリマは縦ヒジを放つ。ここで初めて位置関係でリマがコーナーを背負う形となったが、すぐにゼニジンがケージ前を移動するように戻る。リマは前進だけでなく、前進させて下がったところにも攻撃を入れるようにったが、ローが急所に入り試合が中断した。

再開後、右回りのゼニジンに左ハイ、右ローを蹴ったリマはこの試合一番の前進&テイクダウン狙いにもケージを背負った状態から逆にテイクダウンを奪う。ハーフのゼニジンにエルボー、鉄槌を落とすリマのクローズドガードにも、即ヒザを突き立て右足を抜く。腰を上げて右のパンチ、左エルボーからパンチを続けたリマは、レッスルアップからシングルレッグにギロチンをセット。ゼニジンが引き込み、極め切れなかったが、立ち上がったところでもジャンピングでギロチンを狙うなど必死で一本を狙った。

これで試合がエキサイトにならないとマイナス評価になるようなら、非常に気の毒だが──リマは文句なしのフルマークの判定勝ちを収めた。


The post 【DWCS S07Ep10】サークリングを続けるゼニジンを追いかけ、誘い出し攻撃一辺倒のリマが完全勝利 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
Brave CF DWCS DWCS S07 Ep10 LFA MMA MMAPLANET o UFC アンドレ・リマ イゴール・タイロン イッサ・イサコフ ヒクソン・ゼニジン ラモン・タヴェラス

【DWCS S07Ep10】世界規模で豊作、2023年コンテンダーシリーズ最終週注目はフライ級のヒクソン

【写真】写真はLFA162の計量でイゴール・タイロンと相対した時のアンドレ・リマ(C)MMAPLANET

10日(火・現地時間)、今年のコンテンダーシリーズ最終戦=Dana White’s Contender Seriesシーズン10第10週がネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催される。
Text by Manabu Takashima

アジア以外の地域が選手が出場し、特に南米勢の躍進が目立った今シーズンは30代、さらには敗者の契約も複数見られた。そんな2023年のコンテンダーシリーズの最終戦は5戦のフォーマットを崩し、6試合が組まれている。


そんななかコメインのフライ級に注目したい。アンドレ・リマと対戦するヒクソン・ゼニジンは本来、第1週に出場予定だったがビザが間に合わず米国入りができなかった。そのゼニジンが、ギリギリのタイミングでUFC行きを賭けた戦いを同胞のリマと行う。

14勝1敗のゼニジンと6勝0敗のリマ。キング、タイなど複数のニックネームを持つゼニジンはキッズの頃からムエタイに出場していたが、14の勝利中一本勝ちが10度ありKOは2度だ。ただし、戦いは距離を取ってジャブを出し、近距離で圧を掛けるというタイプではない。

ここぞという時のラッシュは、暴力的なまでにアグレッシブなゼニジンに対し、リマはカーフから右オーバーハンドを繰り出し、接近戦上等の選手だ。加えてテイクダウンも強くスクランブルのなかでバック奪取という、MMAの王道で競り勝つ。

一方でゼニジンといえば、べったりと背中をつけつつ意外にも驚速の腰切りが腕十字を極めるなど、そのファイティングスタイルは現代MMAとは一線を画している。ハマれば強いファイトで14度も勝ち星を得ているのだから、ゼニジンはいかなる状況にも対応できて自分の戦いができる――という見方もできる。

そんなゼニジンと相対して、リマが真っ向勝負で押し切ることはできるのか。この試合で勝利しUFCと契約を果たせば、フライ級戦線にすぐに影響を与える可能性もあるマッチアップだ。この他、シーズン2度目の出場となるラモン・タヴェラス、BRAVE CFで5勝1敗――今も珍しいルクセンブルク人ファイターのイッサ・イサコフらも気になる存在だ。

■視聴方法(予定)
10月11日(水・日本時間)
午前9時~UFC FIGHT PASS

■DWCS S07 Ep10対戦カード

<バンタム級/5分3R>
ラモン・タヴェラス(米国)
コーテヴィアス・ロミアス(米国)

<フライ級/5分3R>
ヒクソン・ゼニジン(ブラジル)
アンドレ・リマ(ブラジル)

<フェザー級/5分3R>
コナー・マシューズ(米国)
ジャイウ・ファリアス(ブラジル)

<ミドル級/5分3R>
トーレス・フィニー(米国)
ユーリ・パンフェロフ(ロシア)

<ライト級/5分3R>
イッサ・イサコフ(ルクセンブルク)
マルケル・メデロス(メキシコ)

<バンタム級/5分3R>
ダヴィ・ビテンコート(ブラジル)
ルカス・ホシャ(ブラジル)

The post 【DWCS S07Ep10】世界規模で豊作、2023年コンテンダーシリーズ最終週注目はフライ級のヒクソン first appeared on MMAPLANET.