カテゴリー
45 MMA MMAPLANET o UFN UFN238 エイマン・ザハビ キック ジャビッド・バシャラット ボクシング

【UFN238】キックでもボクシングでもない打撃戦。ザハビがバシャラット兄との化かし合いを制す

<バンタム級/5分3R>
エイマン・ザハビ(カナダ)
Def.3-0:29-28.29-28.29-28
ジャビッド・バシャラット(アフガニスタン)

すぐにスイッチしてサウスポーから関節蹴りを見せたバシャラットが、オーソで左右の前蹴りを繰り出す。左の前蹴りを続けたバシャラットの顔面を。ザハビの右ロングがかすめる。より慎重になったバシャラットはパンチとテイクダウンを警戒しながら、ヒザ蹴りで迎え撃つ。手数は完全に少ないザハビの一発カウンター、もしくは飛び込んでの一発狙いに対し、バシャラットが左アッパーからボディショットを決める。

バシャラットは跳びヒザの着地にパンチを合わされそうになるが、サイドキックで尻餅をつかせる。ザハビは右の蹴りも織り交ぜるようになり、バシャラットのダブルレッグをかわす。そのまま間合いの測り合いとなり、バシャラットが初回を取った。

2R、ザハビが右カーフを蹴り、バシャラットの後ろ回し蹴りをかわす。さらにジャブをカウンターで迎え撃ったザハビは、組み技封印かというぐらい打撃戦に徹底している。飛び込みながら足払いを狙ったバシャラットが、サイドキックで関節を狙う。ワンツーから前に出たザハビは、スリー・フォーとパンチを続ける。構えを変え、フェイクを交えつつ上下を打ち分け、右ボディストレートを決めたバシャラット。ザハビは右ミドルから左、さらに左右のオーバーハンドを狙う。

近い位置で右オーバーハンドを当てたザハビに対し、バシャラットは足を使いつつダブルレッグも切られる。その際にワンツーをオーバーハンドで繰り出す変則的なザハビの打撃は、やはり厄介だ。バシャラットも右を当てて、ザハビのワキを走り抜けるような動きを見せ、ダブルレッグへ。ノーアームギロチンで応えたザハビ。自ら背中をつけてエスケープしたバシャラットは、左ジャブに右を合わされ、「効いていない」とアピール――も、左の蹴りに右オーバーハンドを合わせれ、軸足がバランスを崩しラウンドも落とした。

最終回、前蹴り、カーフから左ジャブ、スイッチして左ミドルを入れたバシャラット。ザハビも右を返す。飛び込みながら左をかわしたバシャラットだが、左ミドルで腹を抉られる。警戒をし、バックステップやサークリングを見せるが基本は前に出て圧を掛けるバシャラット。その結果、蹴りを入れて右アッパーにつなげる。さらに左ボディフックを入れたバシャラットは、ワンツーから右アッパーを伸ばす。

ザハビも前に出てワンツー、右をカウンターで当てたバシャラットがワンツーのツーを腹に受け、右ミドルを蹴られる。左の蹴りに左を合わせたザハビは、直後に右を被弾。キックでも、ボクシングでもない打撃戦は近い距離でスピニングバックエルボーをバシャラットが狙い、ザハビがバックを取る。腰に乗せての投げを察知し、離れたザハビ。最後まで拳を打ち合った騙し合い、化かし合いは3-0でザハビに凱歌が挙がり、4連勝を達成。バシャラットはキャリア15試合目の初黒星となった。


The post 【UFN238】キックでもボクシングでもない打撃戦。ザハビがバシャラット兄との化かし合いを制す first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
45 AB Brave CF MMA MMAPLANET o UAEW UFC UFN UFN238   アザット・マクスン アブドゥルカリーム・アルセルワディ アレックス・ペレス アレッサンドロ・コスタ アレッシャンドリ・パントージャ ウマル・ヌルマゴメドフ エイマン・ザハビ エリク・アンダース キック シャミル・ガジエフ ジェイミー・ピケット ジャイルジーニョ・ホーゼンストライク ジャビッド・バシャラット スティーブ・アーセグ タイソン・ペドロ ダヴィッド・ドヴォルザーク デイヴィソン・フィゲイレド ビクター・ヘンリー ベクザット・アルマカーン ボクシング マット・シュネル ムハマド・モカエフ ルドヴィット・クライン ヴィトー・ペトリーノ 中村倫也 吉野光 平良達郎 風間敏臣 鶴屋怜

【UFN238】計量終了 モカエフがついにタイトル挑戦経験者と。吉野に勝ったオリヴェイラ×ソパイも注目

【写真】歴史の浅い――しかも仕切り直しがあった階級だからこそ、これから動きも大きくなるはずだ(C)MMAPLANET

2日(土・現地時間)にネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFN238: UFN on ESPN+96「Rozenstruik vs Gaziev」の計量が行なわれ、全選手が滞りなくクリアしている。
Text by Manabu Takashima

メインはヘビー級のジャイルジーニョ・ホーゼンストライク×シャミル・ガジエフという今大会だが、日本のファンからすると気になるのは軽量級、やはりフライ級とバンタム級の戦いだろう。


フライ級では平良達郎がコールアウトしたムハマド・モカエフが、ついにタイトル挑戦経験のあるファイター=アレックス・ペレスと対戦する。2020年11月にデイヴィソン・フィゲイレドの持つ世界フライ級王座に挑戦して敗れたぺレスは、その後の3年4カ月で流れた試合数は「9」、実際にオクタゴンに足を踏み入れたのはたったの1度でアレッシャンドリ・パントージャに91秒でRNCで一本負けを喫している。

いえばこの40カ月でペレスは、僅か3分28秒しか戦っていない。対するモカエフは、この間にNCを含めると9試合を経験してきた。ペレスにケージロスがあるかどうは分からないが、勢いがあるのはモカエフであることは間違いない。ペレスがタイトル戦線に再浮上するためには、キャリア10連勝の新鋭に初黒星を与えることが必須だ。

そんなペレスとの対戦が4度に渡り流れたマット・シュネルと戦うスティーブ・アーセグは、Eternal MMAフライ級王者から昨年6月にスクランブル出場でオクタゴン初陣を戦った。そしてダヴィッド・ドヴォルザークを下し、2戦目でシュネルと戦うことが決まっていたが、シュネルの欠場で試合が不成立に。結果、代役アレッサンドロ・コスタに判定勝ちを収めている。

仮にアーセグがシュネルを下して3連勝とすれば、今後数カ月で平良の対戦相手になることは十分にあるだろう。

平良、そして鶴屋怜目線で眺めるフライ級に対し、中村倫也&風間敏臣視線で俯瞰すべきなのがバンタム級戦線だ。メインカードではウマル・ヌルマゴメドフとベクザット・アルマカーンという16勝0敗×16勝1敗という凄まじい戦績の持ち主同士がぶつかる。とはいえ、アルマカーンは今回がUFC初陣ということもあり、フライ級の同胞アザット・マクスンの例を見るまでもなく16勝1敗という数字は参考記録に留めるべきだろう。

UFCデビュー戦といえば、ヴィニシウス・オリヴェイラと対戦するスウェーデンのベルナルド・ソパイは、今大会に初めて世界最高峰の舞台に上がる。ライオンキングの異名を持つ、アルバニア系スウェーデン人選手はコロナ禍の2020年8月にスロックホルムで無観客ウィークリショーを開いたBRAVE CFに出場し、一躍注目を集めるようになった。

その流れでバーレーンで戦ったことがあるソパイだが、ほぼスウェーデン国内で経験を積み、UFCにたどり着いたレア・ファイターだ。キックボクシングを思わせる近い距離で、右オーバーハンドの強さが目立ったソパイだが、執拗なテイクダウン狙いには手を焼く――BRAVE CF時代はそんなヤングブラッドだった。

あれからほぼ3年が過ぎ、UAEWで吉野光をKOしているオリヴェイラの打撃に対し、どのような幅のある戦いを見せることができるのか。粗いが当たれば倒す、そしてなぜか当たるオリヴェイラのパンチ。その分KOパンチを被弾することも少なくないオリヴェイラとの距離、振りの大きさの対比が楽しみな一戦となる。

オリヴェイラ×ソパイ戦の前に組まれた試合順に、不満を抱いていて然りなのがジャビッド・バシャラットだろう。キャリア14勝0敗1NC、前戦ビクター・ヘンリー戦こそローが急所に入りNCとなったが、オクタゴン3連勝でランカーとの対戦を強く要望してきた。

そのなかでUFCで4勝2敗のザハビとのマッチアップ、グラップリングに特化した相手をジャブと蹴りで突き放し、完全ドミネイトもしくはポイントアウトの遂行していくに違いない。だからこそ、注目すべきはザハビの戦い方だ。実兄である名将フィラスが控えるザハビは、前述したようにグラップリングに特化したという印象を利して、予測不能な打撃を有効な武器としつつある。

バシャラットが持ち味である徹底して落ち着き払ったファイトで、やるべきことを選択すればザハビに勝ち目はない。しかし、少しでも奢りを見せ、ザハビを軽視するような心の隙があれば……そこが命取りになるやもしれない。

■視聴方法(予定)
3月3日(日・日本時間)
午前3時30分~UFC FIGHT PASS
午前2時45分~U-NEXT

■UFN238計量結果

<ヘビー級/5分5R>
ジャイルジーニョ・ホーゼンストライク: 257ポンド(116.57キロ)
シャミル・ガジエフ: 261ポンド(118.38キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
ヴィトー・ペトリーノ: 205.5ポンド(93.21キロ)
タイソン・ペドロ: 205.5ポンド(93.21キロ)

<フライ級/5分3R>
アレックス・ペレス: 126ポンド(57.15キロ)
ムハマド・モカエフ: 126ポンド(57.15キロ)

<バンタム級/5分3R>
ウマル・ヌルマゴメドフ: 136ポンド(61.69キロ)
ベクザット・アルマカーン: 136ポンド(61.69キロ)

<フライ級/5分3R>
マット・シュネル: 126ポンド(57.15キロ)
スティーブ・アーセグ: 126ポンド(57.15キロ)

<ミドル級/5分3R>
エリク・アンダース: 185.5ポンド: 186ポンド(84.37キロ)
ジェイミー・ピケット(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
ヴィニシウス・オリヴェイラ: 135.5ポンド(61.46キロ)
ベルナルド・ソパイ: 135.5ポンド(61.46キロ)

<バンタム級/5分3R>
ジャビッド・バシャラット: 136ポンド(61.69キロ)
エイマン・ザハビ: 135.5ポンド(61.46キロ)

<ミドル級/5分3R>
クリスチャン・レロイ・ダンカン: 186ポンド(84.37キロ)
クラウジオ・ヒベイロ: 185.5ポンド(84.14キロ)

<ライト級/5分3R>
ルドヴィット・クライン: 156ポンド(70.76キロ)
AJ・カニンガム: 155.5ポンド(70.53キロ)

<ライト級/5分3R>
ロイック・ラジャポフ: 155.5ポンド(70.53キロ)
アブドゥルカリーム・アルセルワディ: 156ポンド(70.76キロ)

The post 【UFN238】計量終了 モカエフがついにタイトル挑戦経験者と。吉野に勝ったオリヴェイラ×ソパイも注目 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
MMA MMAPLANET o UFC UFC294 ジャビッド・バシャラット ビクター・ヘンリー

【UFC294】注目のバンタム級マッチは、バシャラットのローがヘンリーの急所に入りノーコンテストに

<バンタム級/5分3R>
ジャビッド・バシャラット(アフガニスタン)
NC 2R0分15秒
ビクター・ヘンリー(米国)

中央にバシャラット、左に回るヘンリーが右ローで姿勢を乱させる。すぐに右ローを返したバシャラットは、カーフを続けてジャブを当てる。ヘンリーの右ローにワンツーを合わせにいったバシャラットは、スイッチを織り交ぜて左前蹴りを繰り出す。ヘンリーも蹴り足を残して構えを変える場面も。バシャラットはアブを当て、ヘンリーの拳はなかなかバシャラットを捕えることができない。とジャブ、ニータップから左ハイを蹴ったバシャラットは左の蹴りを掴まれても足を抜き、逆に蹴り足をキャッチしてテイクダウンを奪う。

スクランブルでバックに回ったバシャラットは、正対してボディロックテイクダウン狙いもヘンリーが耐える。バシャラットはヒザを入れて離れ、後ろ回し蹴りへ。かわしたヘンリーだがカーフを蹴られる。右カーフを2発入れたヘンリーが右前蹴り、さらに左インローを決める。バシャラットは前蹴りヲキャッチしてボディロックへ。ヘンリーがケージに押し込み、バシャラットが押し込み返したところで時間となった。

2R、バシャラットの左ローを急所に受けたヘンリーが、うめき声をあげて悶絶する。一度は上体を起こしたが、再びマットに倒れ込んだヘンリーはようやくケージにもたれ込んで座るも再開は難しいか。またも倒れ込んだヘンリーに対し、観客は無情のブーイングを送る。ドクターが無理矢理立たせたが、ヘンリーは再度座り込む。この時点でインジュアリータイムも残り1分に。そして、5分を経過した時点でフェリーが試合の終了を告げた。

バシャラットは詫びを入れて、ヘンリーとハグ。ヘンリーはジョシュ・バーネットに抱えられてケージを下りた後に、ノーコンテスト裁定がアナウンスされた。


The post 【UFC294】注目のバンタム級マッチは、バシャラットのローがヘンリーの急所に入りノーコンテストに first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
IMMAF MMA MMAPLANET o UAEW UFC UFC294 アレックス・ヴォルカノフスキー アンシュル・ジュビリ イクラム・アリスケロフ イスラム・マカチェフ カマル・ウスマン カムザット・チマエフ キック サイド・ヌルマゴメドフ ジャビッド・バシャラット ジョニー・ウォーカー ティム・エリオット トレヴァー・ピーク ナサニエル・ウッド ビクター・ヘンリー ブラジリアン柔術 ブルーノ・シウバ ボクシング マイク・ブリーデン マゴメド・アンカラエフ ムイン・ガフロフ ムハマド・モカエフ モハメド・ヤヒア ヴィクトリア・ダダコワ

【UFC294】初のUAE人UFCファイター誕生=モハメド・ヤヒア「アブダビは世界のファイト・キャピタル」

【写真】天窓から灼熱の後光がヤヒアを照らす(C)MMAPLANET

21日(土・現地時間)、UAEはアブダビのエティハド・アリーナで開催されるUFC 294「Makchachev vs Volkanovski 2」では、史上初のUAE生まれでUAE育ちのMMAファイターが誕生する。
Text by Manabu Takashima

メイン登場の世界ライト級王者イスラム・マカチェフ、コメンで戦うカムザト・チマエフ、ビクター・ヘンリーと注目のバンタム級マッチが控えるジャビッド・バシャラットなど、中東のみならず欧州、ロシアからもムスリム・ファイターが集まる同大会。チマエフが近頃スウェーデンからUAEの国旗の下で戦うことを決めたが、ドバイで生まれ&在住のモハメド・ヤヒアこそが、正真正銘のアラブ首長国連邦産のUFCファイターだ。

ライト級でトレヴァー・ピークと戦うヤヒアは、UFCファイターを目指しカンフージムでキックを始めると、プロMMA初陣から9年目で世界最高峰に辿り着き、母国で初陣を迎えることとなった。そんなヤヒアに初インタビューを試みた。


──モハメド、最初にY A H Y Aという綴りですが、発音はどのようになるのか教えていただけないでしょうか。

「ヤヒアだよ。ヤ・ヒ・ア」

──モハメド・ヤヒアですね。ありがとうございます。アラビア語の発音方法がまるで理解できおらず。そのモハメドですが、UAE初のUFCファイターとして母国大会でトレヴァー・ピークと対戦します。今の気持ちを教えてください。

「とても良い感じだ。国を代表して戦うことを誇りに思う。この国を代表してUFCで戦うことが、ずっと夢だったからね。繰り返すけど、誇りだし幸せなことだ」

──モハメドのプロMMAデビューは、2014年の3月。もう8年半も前になりますが、なぜMMAファイターになろうと思ったのでしょうか。

「14歳の時にTVでUFCを視た。どこか、MMAのトレーニングができる場所はないか探し始めたんだ。最終的に何か格闘技ができる場所として、カンフーのジムを見つけることができた」

──カンフーですかっ!!

「そうだよ(笑)。当時のドバイには、MMAの練習ができる場所はなかった。ブラジリアン柔術のアカデミーは少しあったけど、ほとんどが打撃のジムだったんだ。グラップリングができるところは、本当に少なかった。でも、そのジムではキックボクシングもならうことができて、アマチュアでキックの試合に出るようになった。アマ・キックの戦績は22勝0敗だよ。18 歳……19歳の時かな、MMAの練習に参加するようになった。TK MMAで」

──TK MMAということは、タム・カンの?

「そうだよ。UAEで一番大きなMMAジムだ。今やカムザット・チマエフを世界中からファイターが集まっている」

──打撃出身なので、モハメドのストロングポイントはストライキングと日本のファンに紹介して問題ないですか。

「僕としては、自分はオールラウンド・ファイターだと思っている。ただ、やっぱり立って打撃で戦うことが好きだね。でも、どの局面でも戦うことができるよ。だからこそ、打撃がより生きてくる。結果、UAEWでUAEWアラビア・ライト級チャンピオンになり、UFCと契約できた。そして、週末には国を代表して、世界最大のステージで戦う。凄くハッピーだよ。」

──初のUAEからのUFCファイターになりましたが、今後はこの国のMMAを引っ張る立場にありますね。

「初めてUAEからUFCファイターになったことも、非常に誇りに思っている。UAEでMMAは急激に発展しているんだ。アブダビは世界のファイト・キャピタルになろうかという勢いだ。柔術、キックボクシング、ボクシングで世界最大のイベントが開かれ、UFCでもとても重要な大会開催地になっている。

UAEの子供達が、UFCファイターを目指そうと思った時、自分の国の選手がそこにいるかどうかはとても大切になってくるはずだ。僕はUAE初のUFCファイターになったけど、絶対に最後にはならない。この国では時間を掛けて、MMAへの投資が続いている。IMMAFの世界大会を開くように、アマチュアMMAの発展にもしっかりと力を注いでいる。UAEのMMAには、素晴しい未来が待っている。そんな母国で最初のUFCファイターになれたことは、とても嬉しい」

──では対戦相手のトレヴァー・ピークの印象を教えてください。

「タフな相手だけど、なんら特別なところはない。打撃にしてもそこまで秀でているモノでなく、レスリングもそうだ。どこの局面でも僕が上回っているだろう。自分の力を披露するのに、完璧な相手といえる。全力で殴って、蹴って──UFCにあっても、自分がハイエストレベルのファイターだということを証明したい。何かがオクタゴンのなかで、起こる。そんなファイトを皆に見て欲しい」

■視聴方法(予定)
10月21日(土・日本時間)
午後11時00分~UFC FIGHT PASS
午後10時30分~U-NEXT
10月22日午前3時~PPV

■UFC294対戦カード

<UFC世界ライト級選手権試合/5分5R>
[王者]イスラム・マカチェフ(ロシア)
[挑戦者]アレックス・ヴォルカノフスキー(豪州)

<ミドル級/5分3R>
カマル・ウスマン(米国)
カムザット・チマエフ(UAE)

<ライトヘビー級/5分3R>
マゴメド・アンカラエフ(ロシア)
ジョニー・ウォーカー(ブラジル)

<ミドル級/5分3R>
イクラム・アリスケロフ(ロシア)
ヴァレリー・アウベス(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
サイド・ヌルマゴメドフ(ロシア)
ムイン・ガフロフ(タジキスタン)

<フライ級/5分3R>
ティム・エリオット(ロシア)
ムハマド・モカエフ(英国)

<ライト級/5分3R>
モハメド・ヤヒア(UAE)
トレヴァー・ピーク(米国)

<バンタム級/5分3R>
ジャビッド・バシャラット(アフガニスタン)
ビクター・ヘンリー(米国)

<ミドル級/5分3R>
セドリクス・デュマ(米国)
アブ・アザイター(ドイツ)

<ライト級/5分3R>
アンシュル・ジュビリ(インド)
マイク・ブリーデン米国)

<フェザー級/5分3R>
ナサニエル・ウッド(英国)
ムハンマジョン・ナミモフ(タジキスタン)

<女子ストロー級/5分3R>
ジン・ユフレイ(米国)
ヴィクトリア・ダダコワ(ロシア)

<ミドル級/5分3R>
ブルーノ・シウバ(ブラジル)
シャラブジン・マゴメドフ(ロシア)

The post 【UFC294】初のUAE人UFCファイター誕生=モハメド・ヤヒア「アブダビは世界のファイト・キャピタル」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
MMA MMAPLANET o RIZIN Road to UFC UFC UFC294 アレックス・ヴォルカノフスキー アンシュル・ジュビリ イクラム・アリスケロフ イスラム・マカチェフ カマル・ウスマン カムザット・チマエフ キック キム・ギョンピョ サイド・ヌルマゴメドフ ジェカ・サラギ ジャビッド・バシャラット ジョニー・ウォーカー ティム・エリオット トレヴァー・ピーク ナサニエル・ウッド ビクター・ヘンリー ブルーノ・シウバ ボクシング マイク・ブリーデン マゴメド・アンカラエフ ムイン・ガフロフ ムハマド・モカエフ ヴィクトリア・ダダコワ

【UFC294】初インド人UFC勝者へ──。アンシュル・ジュビリ「人々の代表として責任感を持って戦わないと」

【写真】受け答えが、表情に比例してソフトなジュビリ(C)MMAPLANET

21日(土・現地時間)、UAEはアブダビのエティハド・アリーナでUFC 294「Makchachev vs Volkanovski 2」が開催される。実は同国の労働力は外国からの出稼ぎの人々によって支えられており、彼の地に住む人々の人口比ではインド人は35パーセントを数えるといわれている(※UAE政府は数値を公開していない)。
Text by Manabu Takashima

そんなアブダビ大会で、2人目のインド人UFCファイター=アンシュル・ジュビリが、同国のMMAファイターとして初めての勝利を目指し、マイク・ブリーデンと対戦する。Road to UFC2021ライト級優勝ジュビリは、準決勝でHEATやAngel’s FCでライト級王者となり、今ではRIZINと主戦場とするキム・ギョンピョを破り、一躍注目されるようになったファイターだ。

テイクダウンにも対応した確かなボクシング技術の持ち主に、Road to UFC優勝からの人生の変化について尋ねた。


──アンシュル、今日はインタビューを受けていただきありがとうございます。

「UFCファイトウィーク、初のインタビューをRoad to UFC前にインタビューをしてもらった日本の記者の人とできて凄く嬉しいよ」(※同インタビューのあと、ジュビリは1時間以上のインド・メディアとの取材スケジュールが入っていた)

──ただ、あの時の自分はインド人選手が珍しくてインタビューをさせていただいた次第で。まさかRoad to UFCで優勝するとは思っていなかったです。特にキム・ギョンピョというアジア最強クラスのファイターが出場していたので。

「準決勝のキム・ギョンピョ戦はとにかく、彼の前に立って思い切り戦う。それだけを考えていたんだ。知っての通り、彼の評価の方が高かった。彼は僕より才能もあっただろう。でも、とにかく勝って決勝にいきたいと思っていた」

──結果、番狂わせのスプリット判定勝ちを収め。決勝のジェカ・サラギ戦は予想通りのフィニッシュ勝利でした。Road to UFCで優勝した時の達成感はいかほどのものだったでしょうか。

「Road to UFCの決勝で優勝した時は、自分のなかで『やるべきことをやった』というぐらいの嬉しさだったんだ。どの試合でも感じていたのと同じで、『勝てて良かった』と。でもインドに帰国すると、自分の世界が確実に変わっていた。大騒ぎになっている周囲を見て、『あぁ、何かを僕はやり遂げたんだな』という気持ちが初めてわいてきた。

と同時に、インドの人々の代表として責任感を持って戦わないといけないと思うようになったよ。彼らの夢を、僕が実現するんだって」

──その変化に戸惑うことはなかったですか。

「UFCファイターになって、メディアからの注目という点では全く変わったよ。そして、賞賛されることが増えた。本当にそこは変化したけど、僕はRoad to UFCに出場した際に『優勝する』とただ口にしていたわけじゃない。本当にそのつもりだったから、UFCと契約したら、自分の生活が変化する準備もしていた。だから、戸惑うことはなかったよ」

──なるほど、勝てたら……というような想いではなく、そこまで強い意志を持っていたのですね。アンシュルが契約したことで、インドにおけるUFC人気が高まっていると感じることは?

「そうかもしない……僕がRoad to UFCと契約し、そしてUFCと契約を結べたことでUFCを知った人も確かにいる。同時に僕のことを応援してくれても、あまりUFCのことを知らない人達も結構いるんだ。ただ単に僕がインドを代表して、国際的な舞台で戦うということで応援をしてくれて」

──では、変化という部分ですが練習環境など。UFCとサインしてから変わったことはないですか。

「今回のUFCデビュー戦に向けて、バリのSOMA FIGHT CLUBで練習してきた。ロシアからボクシング・コーチ、キックのコーチはニュージーランドから来ていて、凄くレベルの高いトレーニングができたよ。グラップリングもそうだし、いつか米国に行って練習をするようになりたいと考えているけど、今はその必要がない。現状ではSOMA FIGHT CLUBとインドのニューデリーにあるクロストレイン・ファイトクラブを行き来していて、十分なトレーニングを積むことができている」

──ところで今回はアブダビでUFCデビュー戦を戦いますが、UAEには300万人以上のインド人労働者の人が住んでいて、UAEで一番多い人口らしいですね。

「まず、この素晴らしいカードが並んだイベントでUFCデビューできることを本当に感謝している。そして、アブダビにやってきてインドの人々からも熱烈な歓迎を受けているよ」

──では対戦相手のブリーデンについて、どのような印象を持っていますか。現状、UFCでは3連敗の選手です。

「UFCに弱い相手はいないよ。でないと、UFCで戦うことはできない。Road to UFCで僕が戦ったキム・ギョンピョのことをアジア最強クラスと言っていたけど、つまりそういうことだよ。僕は彼に準決勝で勝って、UFCファイターになった。UFCとは、そういうレベルにある舞台だ。対戦相手が3敗だからといって絶対的に軽視することはないし、勝利を手にするために本当に厳しい練習をしてきた。UFCデビュー戦は、僕にとっては世界戦に等しく重要な試合で、ここで勝ってさらに前進するために負けられない。ブリーデンは打撃もグラップリングも強い。ただし、僕はどの局面でも彼より優れている。初回で倒すつもりでいるよ。

見ている人々が退屈な想いをするような試合だけはしたくない。ケージのなかで、皆に喜んでもらえる試合をする。もちろん、日本のUFCファンの皆のためにも、ね」

──ありがとうございます。

「バリで日本の人達と触れ合うこともあった。凄く良い感じの人たちばかりで。なんといっても僕は日本食が大好きだから、いつか日本で戦いたいと思っている。日曜日の試合はアーリープレリミだけど、アーリープレリムのメインだ(笑)。日本の皆にもチェックして、応援してほしい」

■視聴方法(予定)
10月21日(土・日本時間)
午後11時00分~UFC FIGHT PASS
午後10時30分~U-NEXT
10月22日午前3時~PPV

■UFC294対戦カード

<UFC世界ライト級選手権試合/5分5R>
[王者]イスラム・マカチェフ(ロシア)
[挑戦者]アレックス・ヴォルカノフスキー(豪州)

<ミドル級/5分3R>
カマル・ウスマン(米国)
カムザット・チマエフ(UAE)

<ライトヘビー級/5分3R>
マゴメド・アンカラエフ(ロシア)
ジョニー・ウォーカー(ブラジル)

<ミドル級/5分3R>
イクラム・アリスケロフ(ロシア)
ヴァレリー・アウベス(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
サイド・ヌルマゴメドフ(ロシア)
ムイン・ガフロフ(タジキスタン)

<フライ級/5分3R>
ティム・エリオット(ロシア)
ムハマド・モカエフ(英国)

<ライト級/5分3R>
モハメド・ヤヒア(UAE)
トレヴァー・ピーク(米国)

<バンタム級/5分3R>
ジャビッド・バシャラット(アフガニスタン)
ビクター・ヘンリー(米国)

<ミドル級/5分3R>
セドリクス・デュマ(米国)
アブ・アザイター(ドイツ)

<ライト級/5分3R>
アンシュル・ジュビリ(インド)
マイク・ブリーデン米国)

<フェザー級/5分3R>
ナサニエル・ウッド(英国)
ムハンマジョン・ナミモフ(タジキスタン)

<女子ストロー級/5分3R>
ジン・ユフレイ(米国)
ヴィクトリア・ダダコワ(ロシア)

<ミドル級/5分3R>
ブルーノ・シウバ(ブラジル)
シャラブジン・マゴメドフ(ロシア)

The post 【UFC294】初インド人UFC勝者へ──。アンシュル・ジュビリ「人々の代表として責任感を持って戦わないと」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
Brave CF IMMAF MMA MMAPLANET o UFC UFC294   アレックス・ヴォルカノフスキー アンシュル・ジュビリ イクラム・アリスケロフ イスラム・マカチェフ カマル・ウスマン カムザット・チマエフ サイド・ヌルマゴメドフ ジャビッド・バシャラット ジョニー・ウォーカー ジョン・ジョーンズ ティム・エリオット デメトリウス・ジョンソン トレヴァー・ピーク ナサニエル・ウッド ビクター・ヘンリー ブルーノ・シウバ ボクシング マイク・ブリーデン マゴメド・アンカラエフ ムイン・ガフロフ ムハマド・モカエフ ラマザン・ギチノフ ヴィクトリア・ダダコワ 山口怜臣 平良達郎

【UFC294】エリオットと対戦、ムハマド・モカエフ「平良達郎? 彼は彼の道を歩み、僕は僕の道を征く」

【写真】非常にフレンドリー、それが平良の話題になると……(C)MMAPLANET

本日、21日(土・現地時間)にUAEはアブダビのエティハド・アリーナで開催されるUFC 294「Makchachev vs Volkanovski 2」に、ムハマド・モカエフが出場しティム・エリオットと対戦する。

IMMAFジュニアで2度の世界大会制覇、23連勝というプロデビューから注目され、バーレーンの王族が所有するKHKジムで金の卵として育てられたモカエフは、同じくバーレーン王国のMMAプロモーション=BRAVE CFでプロデビューを果たすと、キャリア5連勝でUFCと契約を果たした。

2022年3月のオクタゴン初陣から、今年3月まで4連勝を達成したモカエフが、半年ぶりの実戦をホーム同然のアブダビで戦う。元タイトルコンテンダーのエリオットに対し、自身満々のモカエフ。しかし、同い年で同じようにUFC4連勝中の平良達郎の話題になると、なぜかクールな反応に終始した。


――ムハメド、今日はインタビューを受けていただきありがとうございます。

「久しぶりだね。元気でやっているの? トレーニングが長引いて、インタビュー時間がおしてしまって申し訳ない」

──全く大丈夫です。UFCにステップアップしてからは初めてインタビューができて嬉しいです。そのUFCでは現在4連勝のムハメドですが、前回ジャフェウ・フィリョ戦ではRNCで一本勝ちを収めたもののヒザ十字をセットされ、試合後には左足を引きずっていました。

「僕のヒザは最高の状態だよ。デッドリフトで去年は165キロが最高記録だったのが、今は175キロを挙げられるようになったからね。全てにおいて、成長しているよ」

──では、結果的にあのヒザ十字は大したことがなかったのですか。

「いや、結構シリアスだったよ。でも英国のフットボールチームの専門家の下でリハビリをしたから、動きは良くなる一方だ。まだ23歳だし、その辺りは伸びていくだけだよ」

──IMMAFとBRAVE CFで素晴らしい成績を残していたムハメドですが、プロMMAを5試合しか経験せずにUFCと契約をした時は、正直なところやっていけるのか危惧していました。それがオクタゴンで4連勝です。

「1年で4勝、あっという間だった。その結果、フライ級で一番成長が早いファイターになれている。自分が思っていたよりも1年、1年半ぐらい早いよ。ヒザをケガすれば、多くのファイターはもっと休養が必要になる。でも、僕には若さがあって回復も早かった。本当は8月のボストン大会でも戦える状態で、オファーもあったんだ。でも、あの時は対戦相手が見つからなかった。結果、今大会まで待たないといけなくなった。このペースだと、あと1年──再来年には、世界タイトルに挑戦できるだろうね」

──その急成長は思った通りの結果なのでしょうか。それとも、もっとタフな戦いが待ち受けていると思っていましたか。

「タフな戦いが待っていると思って、ずっと準備してきた。それだけ集中してきたんだ。ノーランカーと戦う時のモチベーションは、それほど高くなかったよ。だからこそ、しっかりと戦いにフォーカスして、パフォーマンス的には勝つために戦った。その分、集中力が養われたし、上の選手と戦う時にその経験が生きてくるだろうね」

──今もバーレーンのKHKジムに所属し、エルダル・エルダノフの指導を受けているのですか。

「そうだよ。エルダノフ、ルスタン・ハビロフ、ラマザン・ギチノフらトレーニングしてきた。今回の試合のため、最初のキャンプはダゲスタンの山岳部でレスリングをやり、それからバーレーンに戻って残りのキャンプをやり切り、アブダビにやってきた。自分でも長いキャンプだったと思う。タイからボクシングのコーチも来て、英国のコーチもいるし手厚いサポートを受けている。グレートなチームだよ。それにヒザの負傷中もボクシング、フィジカルの強化を怠らなかったしね。精神的に健康であるためにもトレーニングは欠かさなかったんだ」

──ところで昨年のアブダビ大会を取材した際に、観客は中東とロシアのムスリム連合のような雰囲気で凄まじい熱気がありました。

「僕にとってはまさにホームのような空気だよ。ミドルイーストでは常にフルサポートを受けている。IMMAF、BRAVE CFと10戦以上、中東で戦ってきた。プロだけでもバーレーンで2度、それと去年のUFCアブダビ大会に続き、今回で4度目のミドルイーストでの試合だ。ダゲスタン、チェチェンの人々はビザなしでUAEに入国できるから、凄い数のサポーターもやってくる。それにUAE在住の英国の人たちも、僕を応援してくれる。まさに家にいるようなものだよ(笑)」

──そんなホーム、アブダビで戦うティム・エリオットの印象を教えてください。

「喧嘩屋で、良い対戦相手だ。パンチからレスリング、レスリングからパンチという風にアグレッシブに戦う。でも、まぁ動きは読めるよ。僕はアマチュアの頃から、彼のようなファイターと連日のようにトーナメントで戦ってきた。このアマでの経験が、今の僕に凄く生きている。ティム・エリオットのような36歳になってもハングリーな選手と戦う時には、特にね。

彼がスタンドで戦ってくるなら、受けて立つ。テイクダウンを狙ってくるなら、そこに対応する。自分が望んだタイミングで、いつでもテイクダウンできるから。ティム・エリオットはレスラーと戦った経験が少ない。UFCフライ級にはレスラーがいない。デメトリウス・ジョンソンですら、別にレスラーではなかった。DJは偉大なMMAファイターだ。僕にとってDJは、ジョン・ジョーンズに次ぐP4Pファイターだったけどレスラーではない。ティム・エリオットに対しても、DJはスペースを与え過ぎていた。僕はそうじゃない。しっかりと距離を潰して、テイクダウンする」

──テイクダウン後もスクランブルに持ち込ませず、しっかりとコントロールすることが狙いですか。

「ティム・エリオットは、僕にスクランブル戦を仕掛けることはできない。僕がそれを許さないで戦えば、ね。でも、僕はスクランブルは得意だ。スクランブルに持ち込んで、僕が後手に回ることは絶対にない。彼のスクランブルは、もう古い。同じスクランブルと言っても、僕のソレは次元が違うよ」

──ところで日本人UFCフライ級ファイター、平良達郎選手もムハマドと同じ23歳で、現在UFCで4連勝中です。彼のことを意識することはありますか。

「確かに彼もUFCで勝ち続けているけど、タツロー・タイラはまだ、僕が戦ってきたような相手と競い合ったことがない。彼は若いから、対戦相手を慎重に選んでいるんだろう」

──いや、若いとムハマドが言っても……。

「そう、僕も若い。僕は彼との試合を申し出たことがある。でも、彼は受けなかった。まぁ、タツロー・タイラがこのまま勝ち続けると、いずれ僕らは戦うことになるだろう。でも、僕は彼のことは今は気にしてない。それに彼が僕より先にチャンピオンになっても構わない。僕らの世代から、チャンピオンが生まれることは素晴らしいことだから。彼は凄く良いヤツだって聞くから、そんな彼とすぐに戦って破壊したくないんだ。彼は彼の道を歩み、僕は僕の道を征く。そして、いつか交わることがあれば戦えば良いんだ。交わることがなければ、それはそれで……そういうものなんだ」

──……。う~ん、平良選手が実際にオフィシャルでUFCからオファーを受けたのかどうかも分からないですし……、断ったとしてもどのような事情があったのかも不明なので。でも、そういう想いがムハマドにあるなら平良選手と比べられることに嫌悪感を覚えるということでしょうか。

「それは別に構わないよ。僕らは無敗同士だし、比べられて然りだからね。あと、日本の選手ならレオ(山口怜臣)とは彼の試合前にタイで会ったんだ」

──山口選手はプロデビュー戦で勝ち星を挙げることができなかったです。

「そういうこともある。でも、レオは強い選手だ。チャンピオンになれる器の持ち主だよ」

──ムハマド、今日はインタビューの時間を取っていただきありがとうございました。最後に日本のファンに一言お願いします。

「レオとIMMAFで戦ってから、僕のことを応援してくれる日本の人たちがいるんだ。凄く感謝している。いつか日本で戦いたいと思っているよ」

■視聴方法(予定)
10月21日(土・日本時間)
午後11時00分~UFC FIGHT PASS
午後10時30分~U-NEXT
10月22日午前3時~PPV

■UFC294対戦カード

<UFC世界ライト級選手権試合/5分5R>
[王者]イスラム・マカチェフ(ロシア)
[挑戦者]アレックス・ヴォルカノフスキー(豪州)

<ミドル級/5分3R>
カマル・ウスマン(米国)
カムザット・チマエフ(UAE)

<ライトヘビー級/5分3R>
マゴメド・アンカラエフ(ロシア)
ジョニー・ウォーカー(ブラジル)

<ミドル級/5分3R>
イクラム・アリスケロフ(ロシア)
ヴァレリー・アウベス(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
サイド・ヌルマゴメドフ(ロシア)
ムイン・ガフロフ(タジキスタン)

<フライ級/5分3R>
ティム・エリオット(ロシア)
ムハマド・モカエフ(英国)

<ライト級/5分3R>
モハメド・ヤヒア(UAE)
トレヴァー・ピーク(米国)

<バンタム級/5分3R>
ジャビッド・バシャラット(アフガニスタン)
ビクター・ヘンリー(米国)

<ミドル級/5分3R>
セドリクス・デュマ(米国)
アブ・アザイター(ドイツ)

<ライト級/5分3R>
アンシュル・ジュビリ(インド)
マイク・ブリーデン米国)

<フェザー級/5分3R>
ナサニエル・ウッド(英国)
ムハンマジョン・ナミモフ(タジキスタン)

<女子ストロー級/5分3R>
ジン・ユフレイ(米国)
ヴィクトリア・ダダコワ(ロシア)

<ミドル級/5分3R>
ブルーノ・シウバ(ブラジル)
シャラブジン・マゴメドフ(ロシア)

The post 【UFC294】エリオットと対戦、ムハマド・モカエフ「平良達郎? 彼は彼の道を歩み、僕は僕の道を征く」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
ABEMA MMA MMAPLANET o Road to UFC UFC UFC ESPN52 アルジャメイン・ステーリング ギャレット・アームフィールド ジャビッド・バシャラット マネル・ケイプ 中村倫也 海外 風間敏臣

【UFC ESPN52】オクタゴン初陣へ、風間敏臣「MMAは変わったけど、自己主張する部分は変えない」

【写真】中村倫也とデビュー戦が同日というのも、運命。さぁ風間のUFCファイター人生が始まる (C)MMAPLANET

26日(土・現地時間)、シンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるUFC ESPN52「Holloway vs The Korean Zombie」で風間敏臣がUFCデビュー戦を戦う。
Text by Manabu Takashima

2月のRoad to UFCバンタム級決勝で、中村倫也に33秒KO負けを喫して世界最高峰との契約に、一本気の風間は何を想ったのか。そしてUFCで戦うことを決め、彼の技術や内面にどのような変化が見られたのか。

ABEMA海外修行プロジェクトで過ごしたベガスの日々から、今週末のギャレット・アームフィールド戦に向けての心境を尋ねた。


――UFCデビュー戦を週末に控えている風間選手ですが、まずにお伺いしたいことは契約時の話です。RTU決勝で、いうと秒殺KO負け。去年のトーナメントは当初、決勝まで進むと契約はあるという話も存在していたのですが、フライ級とフェザー級はそうはならなかったです。

「そういう話もあったのですが、契約の話が最初に来た時は『いらねぇな』と思いました。本当にいらねぇなって」

――風間選手の性格だと、そうなることは十分に予想されます。

「本当にそう思いました。契約するという話が来るとも思っていなかったですし……。自分のプライドですよね。回りの目というよりも『それはねぇだろう』って思っていて」

――その心情が痛いほど分かっても、絶対に逃してはいけない機会だと周囲の誰もが思っていたかと。

「ハイ。正直、それでも2週間ぐらい返事はできなかったです」

――2週間も……。

「本当にいらないと思っていたので。大沢(ケンジ)さん、家族、指導してくれる方、応援してくれる方、皆が逃しちゃいけないと言ってくれて。『誰もがUFCで戦いたくてMMAをやっている。でも、多くの選手がUFCで戦うことができない。そのなかでチャンスがあるということは、UFCで何かやれという運命なんだ』と言われたことが、かなり響きました。

UFCに行って見返してやろうとか、そういうことではないんです。俺はUFCでやるべきことがあるんだと思うようになりました。普通だったら、あそこで契約はないので。だからこそ、今回のデビュー戦を含め1試合、1試合が重要になってきます。その何かをするためにはこんなところで、こけてはいられない。だから、土曜日の試合に向けて気持ちは凄く入っています」

――あの時、ここで契約の話があるのは逆に酷かなとも思いました。

「そうですね。気持ちの面だけでなく、UFCは憧れの舞台であるけど修羅の道です。その手前で負けている人間が、現状の力では生きのびることはできない。それもあって、俺がUFCと契約して良いのか、なおさら深く考えました」

――一番下からのスタートかと思います。

「ハイ。一番下です。ただし、凄く自信を持ってシンガポールに来ました。負ける気もしないし。2月に負けて、ここまでやってきたことを信じているので」

――2月の時点では風間選手は自分の形になれば、UFCファイターでもある程度のところまで勝てる。ただし自分の形に入れない戦いこそUFCでの風間選手の戦いであり、それ故に2月までのMMA観ではUFCでは勝ち残れないというのは正直にありました。

「それ、本当にまんま米国に行って思ったことなんです。自分の寝技はUFCファイターにも通用する人には通用します。ただしMMAになると通用しない。攻防にならない。皆、その大きさはともあれ、五角形が綺麗に揃っている。何かが抜けているのは良いことではあるけど、限界がある。抜けている部分に、他を追いつかせて五角形を綺麗にしないといけないと強く感じました。だから米国に行って、技術面だけでなく考え方という面で大きく成長できたんじゃないかと思っています」

――ABEMA海外武者修行プロジェクト。米国ではどれぐらいの期間、練習していたのですか。

「6月の最初から1カ月半ですね。ラスベガスのエクストリーム・クートゥアーで。アルジャメイン・ステーリング、コディ・ガーブラント、マネル・ケイプ、ジャビッド・バシャラット、アミル・アルバジ……僕が名前を知らないだけで、もっと多くのUFCファイターと練習していたはずです。そういうなかでやらせてもらって、足りない部分は凄く目立っていたし、その分成長できたと思います」

――急激に変わることはなく、強みを生かすためのプロセスを変えていくということだと思いますが、米国を経験してどのように変化を加えましたか。

「そうですね、現状の話で寝技オンリーは通用すると思っています。そのなかでMMA、打撃になると劣る部分がある。この数カ月の間、寝技を捨てたぐらいのイメージでレスリングと寝技に取り組んできました。そこを上手く混ぜて戦う。組み付くまでの展開、手数、フェイク、そういう練習をしてきました。MMAは1度のトライで終わるわけではないので、何回も何回もそれを繰り返すイメージを持っています」

――では帰国してからの練習も、米国修行以前とは変わったのでは?

「変わりましたね。本当は2カ月の予定だったのですが、試合の話もあり日本での練習も違うモノになるので1カ月半で切り上げさせてもらったんです。米国でやってきたこと、考えが変わったことを反映させた練習を日本でやってきました。ただし、自分がやりたいことはやるという姿勢は変えたくなかったです(笑)。

MMAに対する考え方は変わったけど、自分は自分でいないといけない。オクタゴンは審判を除けば、対戦相手と2人だけの世界だから。その中でどっちが上に立てるか。自己主張するという部分は変えなくて良いと思っています。

ただトレーニングの質は変わりました。UFC PIで自分の体をチェックしてもらって、意識することも変わって。自分はガニ股で、極端な話をすると外側に体重を乗せていました。両足とも外側に力が入っていた。でも機敏な動きをするには、内側に体重を乗せないといけない。それは日常から意識するようになりました。

それにテイクダウンに入った時に関しても、考え方を変えました。リフトをすること。それは凄く疲れることなので、ずっとリフトをすると自分が削られます。でもリフトできる相手はテイクできる。とりあえずリフトの意識を持つようになりましたね。それ以外にも細かいところから自分は変わったと思います」

――そのなかで迎えるギャレット・アームフィールド戦です。どのような印象を持っていますか。

「打撃が良くて、テイクダウンへの反応も良い。ただしワキ差しの反応は早いけど、そのほかの仕掛けはワンテンポ遅い。Fighting Alliance Championshipというところのバンタム級のチャンピオンなんですけど、去年の7月のUFCデビュー戦ではフェザー級で戦っていました」

――フェザーで契約して、バンタム級で勝負を賭ける。その勝負の相手が風間選手になったわけですね。

「それだけのフィジカルはあるかと思います。今の自分にUFCで楽な相手なんていないですけど、慎重かつ大胆に戦いたいです」

――翌日のRoad to UFCと合わせて7人の日本人選手の出場、国内で一際注目の集まる週末ですが、他の日本人選手に負けたくないという意識はありますか。

「日本人同士……やっぱり中村倫也、あんな風にやられた相手だし敵対心を持ち続けないといけないと思っています。憧れとかではないですが、彼は自分のなかで目標の存在です。目標にしなければならないと思っています。彼はデビュー戦でもメインカードで戦うわけですし、目標だし越えて行かないといけない選手としてUFCという舞台に足を踏み入れています」

――ではデビュー戦、どのような風間敏臣を見せたいですか。

「う~ん、なんだろう……。本当に考え方自体が変わったので、見せたいというか……そもそもが分かるんじゃないかと。自分の動き、ステップを見た時に『コイツ、何か変わったんだろうな』と思ってもらえるんじゃないかと。勝って、それを伝えたいです。勝って、風間変わったな。成長したな。これからも成長していくな。UFCで、世界が見えるなと思ってもらいたいです」

■視聴方法(予定)
8月26日(土・日本時間)
午後6時~UFC FIGHT PASS
午後5時30分~U-NEXT

The post 【UFC ESPN52】オクタゴン初陣へ、風間敏臣「MMAは変わったけど、自己主張する部分は変えない」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
MMA MMAPLANET o アミール・アルバジ エムラ・ソンメス キック ジャビッド・バシャラット ハイダー・アミル

【DWCS2023S07Ep02】独特なリズムのレスリング=メンソス、ガスアウトでアミルに判定負け

<147ポンド契約/5分3R>
ハイダー・アミル(米国)
Def.3-0:29-28.29-28.29-28
エムラ・ソンメス(トルコ)

アミール・アルバジ、ジャビッド・バシャラットと同じGBトップチーム所属のトルコ人ファイター=ソンメスが計量オーバーでキャッチウェイト戦に。対するアミルはギルバート・メレンデスを帯同して、ケージインした。

サウスポーの構えから、アミルが即左を振るって距離を詰める。右を当てたアミルは、ボディロックをウィザーで切って投げを打つ。アミルのヒザが急所に入り、試合が中断される。再開後、右を当てたソンメスだが直後にパンチを受けたか、後方にバランスを崩す。トップを取りに行ったアミルに対し、ソンメスはスクランブルからシングルレッグでケージに押し込む。がぶるソンメスの両足を束ね、逆足のシングルに出たソンメスがアンクルピックを仕掛ける。これも切ったアミルはキムラを狙うと、股間の下に頭を入れられてリフトされバックを許す。

引き込んで足を狙う仕草を見せたアミルを、後方から殴るソンメスは立ち上がられるとヒザを突き上げる。アミルは正対しキムラへ。腕を抜いたソンメスのヒザが急所に入ったかファールカップの位置を直す。直後にダブルレッグでテイクダウンを決めたソンメスが、ハーフで抑え強烈な左エルボーを3発落とす。スクランブルでバックを制したソンメスは、立ち上がったアミルにフックを見せてダブルレッグでしりもちをつかせた。背中を譲って立ち上がるとしたアミルに対し、後方からヒザ蹴りを見せたソンメスは肩で息をしているか。

続いて左エルボーを入れてからのダブルレッグを潰され、ガードを強いられたソンメスが、スクランブルでバックを与える。アミルは足のフックの前にRNCを仕掛けて前方に落とされる。トップを取ったソンメスがエルボーを連打して初回を取った。

2R、ポイントをリードしたソンメスはスタミナが問題か。メレンデスも「疲れている。腹を殴れ」と指示をアミルに与えた。左の蹴りを見せたアミルにシングルレッグで仕掛けたソンメスが、ここでも股間に頭を入れてリフトからダブルレッグへ移行する。パワーギロチンを仕掛けた離れたアミルは、下になったソンメスの背中に回る。フックなしのアミルに、またもソンメスが股の下に頭を入れてヒザ立ちからリフト、立ち上がってダブルでリバーサルを決める。横へのロールで上を取りなおしたアミルはスタンドに。

完全に動きが落ちたソンメスは、それでも他のファイターとは違うリズムでダブルを仕掛ける。切られて、スピニングバックフィストからのテイクダウンダウンを切られたソンメスは立ち上がるのに時間が掛る。こうなるとアミルは元気百倍だ、右腕を差して上を取るや亀のソンメスの状態を起こしてヒザを入れる。さらにギロチンを狙うと、ファイヤーキャリーの要領でソンメスが上を取る。しかし、抑えるだけの力はなく試合がスタンドに戻るとアミルも打撃でなくクリンチを選択する。小手投げから、ヒザをついてしまったソンメスは完全にスタミナを切らしている。シングルを仕掛けて止まったソンメス、アミルも力のないパンチをワキ腹に入れていった。

最終回、コーナーのブラッド・ピケットが「レスリングを楽しめ」と懸命にインターバル中に話しかけたが、魔法のような効果があるか。直ぐに右を当て、ボディを殴ったアミルが圧を掛けるとソンメスはダブルレッグからバックに回る。正対したソンメスががぶりにかギロチン、ヒザを頭部に突き刺す。しかし、アミルも疲れており口を開いて手数も少ない。こうなるとソンメスもシングルを仕掛け、キムラにもリストアップを繰り出す。倒されたアミルはバックに回ってRNCも引き込むように下になったソンメスが、またも股間の下に入ってリフトからトップを取る。

ソンメスはややパワーが戻ったパウンドを落とし、スクランブル&キムラのアミルを倒すも即試合はスタンドに戻る。楽しんでいるか分からないが、ソンメスがテイクダウンを仕掛ける。アミルが離れても、立ち上がることができずガードを取りながらキックのソンメス。両者、最後の力と精神力を振り絞しラスト30秒に。シングルを切られて殴られても、リフトを続けるソンメスは正座状態でパンチを被弾する。それでもソンメスは立ち上がって後ろ回し蹴りを繰り出す。かわしたアミルは、左フックからのテイクダウン狙いを切ってタイムアップを迎えた。

結果はアミルが3-0の判定勝ち。計量失敗の時点で何か問題があったのだろうが、万全のメンソスもいつかどこかで見てみたいものだ。


The post 【DWCS2023S07Ep02】独特なリズムのレスリング=メンソス、ガスアウトでアミルに判定負け first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
Black Combat DEEP DJ.taiki MMA MMAPLANET o RIZIN UFC UFN ジャビッド・バシャラット ビクター・ヘンリー ユ・スヨン 泰斗 石司晃一 窪田泰斗 谷岡祐樹 雅駿介

【DEEP】ビクター・ヘンリーが王座返上。石司晃一がバンタム級正規王者に。ヘンリーはバシャラット戦へ

【写真】最後のDEEPでの戦いは2019年3月。ドンペン君とか、既に懐かしすぎる(C)MMAPLANET

15日(月)にDEEP事務局より、第8代DEEPバンタム級王者ビクター・ヘンリーの王座返上、同級暫定王者・石司晃一が正規王者=第9代王者への昇格がアナウンスされた。
Text by Takumi Nakamura

DEEP事務局からのプレスリリースによれば、ヘンリーの返上理由は「ヘンリーがUFC参戦中のため防衛戦を行う事が困難」となったため。ヘンリーはリリースを通して以下のコメントを発表している。

ビクター・ヘンリー
「コンニチは、DEEPの友人達とファンのみなさん。皆さんの前で戦える事が出来ず寂しい思いをしています。DEEPで強いチャンピオンを見せるのが私の義務だといつも感じています。でも、今はUFC参戦に集中しています。それはつまり、DEEPのケージの中で戦って、チャンピオンとして当然のようにタイトルを守ることはできません。

だからこそ、タイトルをDEEPに返上して、僕が手にした様に、今いる選手たちにベルトを獲るチャンスを与えるべきだと思っています。深い感謝と敬意を込めて DEEP バンタム級ベルトを手放し、新たなチャンピオンが台頭するのを楽しみにしています」


今後のバンタム級戦線について言えば、7月の後楽園大会で窪田泰斗と雅駿介、大阪大会で谷岡祐樹がそれぞれ3R戦で勝利。

正規王者となった石司は18日(月・祝)に後楽園ホールのDEEP 115 IMPACTでのDEEP vs Black Combat= 7✖7全面対抗戦でユ・スヨンとワンマッチで対戦し、同大会では2018年12月に石司に勝利しているDJ.taikiと上田直毅の3R戦も発表されている。

まずは石司が対抗戦出場韓国人選手の中で一、二を争う実力者のスヨン相手にどのような試合結果を残すか。

その正規チャンピオンは常々、飛び級でなく結果を残して上の舞台で戦う──ことを公言してきただけに、対抗戦後はRIZINバンタム級戦線の制圧という想いも強いだろう。

同様にDEEP内で勝ち上がりはもちろん、RIZINと行き来できる環境にあるファイター達がDEEPに戦いの場を求める選手が増えてくるかどうかも、タイトル戦線に影響を及ぼすことになりそうだ。

なお前王者ヘンリーは現在UFCバンタム級戦線で2勝1敗。

9月23日のUFNでコンテンダーシリーズからUFCと契約しキャリア14勝0敗──戦禍が生んだ猛者ジャビッド・バシャラットとの対戦が決まっている。

The post 【DEEP】ビクター・ヘンリーが王座返上。石司晃一がバンタム級正規王者に。ヘンリーはバシャラット戦へ first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
ABEMA JJ・オルドリッチ MMA MMAPLANET o UFC UFN221   アレキサンダー・ヴォルコフ アントン・トゥルキャリ カールストン・ハリス カール・ウィリアムス グイド・カネッティ サイド・ヌルマゴメドフ ジャビッド・バシャラット ジャレッド・グッデン ジョナサン・マルチネス タイソン・ナム デイヴィー・グラント トニー・グレーブリー ニキータ・クリロフ ハオーニ・バルセロス ハファエル・アスンソン ビクター・ヘンリー ピョートル・ヤン ブルーノ・シウバ ペドロ・ムニョス マラブ・デヴァリシビリ マリオ・バウティスタ ヴィトー・ペトリーノ 巌流島

【UFN221】脱プレリミ、トニー・グレーブリー戦前のビクター・ヘンリー「何も失っていない」

【写真】とにかく何かをしてくれようとするビクター・ヘンリー、35歳(C)MMAPLANET

11日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのザ・シアター・アット・ヴァージンホテルで開催されるUFN221:UFN on ESPN+79「Yan vs Dvalishvili」でビクター・ヘンリーが、トニー・グレーブリーと戦う。

ハオーニ・バルセロス戦の勝利から、ハファエル・アスンソンでの判定負けと、UFCの厳しさを実感したビクターは、年末には師ジョシュ・バーネットの巌流島での試合に帯同し、約3年振りの来日を果たした。

念願のゴーゴーカレーを始め、日本の食事を堪能したビクターはアスンソン戦の敗北を経て、今回の試合にどのような心境で臨んでいるのかを尋ねた。


──ビクター、今週末にトニー・グレーブリーとの対戦が控えています。その前に前回のハファエル・アスンソン戦について振り返って頂けますか。フィジカル勝負でなく距離、間合いを自分のモノとしてアグレッシブに戦うビクターが、フィジカルが強いアスンソンの術中にハマったようにも感じました。

「フィジカルが要因でなく、攻め手が見つけられなかった。下がって戦うアスンソンの戦い方が、しっかりとハマったような感じで。何かが起きる──そんな試合にできなかった。彼は自分がどうすれば勝てるのか、しっかり理解していたようだ。以前はあんな風に戦うことはなかったけど、ああいう戦い方に活路を見出したんだろう。初回に拳をやってしまって右が使えなくなったのは確かだけど、それが敗因じゃない。言い訳にはならないよ。

なんせ、アスンソンは僕の攻撃が届かない遥か遠い場所に居続けていたからね。以前はあんな風に戦わず、もっと攻めてくるファイターだったから、ああいう戦い方をされて……ハメられてしまった。良い経験になったよ」

──格闘家として、ビクターは常にフィニッシュを狙いファイトをしてきました。そうしたくない相手に対しても、自分の戦い方ができていたのが前回はできなかった。それがUFCということでしょうか。

「そういう相手に勝つ解決策は、強くなることだけだからね。アスンソンは自分のゲームプランに僕をはめ込み、僕はできなかった。だから今週末の試合は、自分の戦いをして再び上を狙えるようになりたい。いつまでもプレリミに居座るのではなくて、トップを目指したいからね。アスンソンと戦い、僕も変化が必要だと教えてもらったよ」

──アスンソン戦の負けから、今回の試合の間にジョシュ・バーネットの巌流島での試合のために日本に滞在していましたが、リフレッシュはできましたか。

「もちろん。コロナ後、初めて日本に行くことができたんだから。ジョシュにも『日本で戦うなら、俺も行く』って伝えていたんだ。チケットが用意されなくても、自分で買っても行くつもりだった。

ホント、日本では食べまくったよ(笑)。まずはゴーゴーカレーに行ってね」

──アハハハ。ようやく念願が果たせましたか。来日が途絶えていた間、インタビューするたびにゴーゴーカレーの話題になっていましたからね(笑)。

「アハハハ。本当だ。ゴーゴーカレーだけじゃない、いきなりステーキも行ったよ。これまで試合に日本に行くと、ファイト後の1日しかそういう食事ができなかった。でもこないだは1週間、食べ続けることができたんだ(笑)」

──そんなことしたら太ってしまったのではないですか。

「その通りだよ(笑)。日本で4キロは太った」

──えぇっ!! ダメじゃないですか(笑)。

「ゴーゴーカレー、いきなりステーキ、ヤキニク、ファミマでチキンを食べた。アイスクリームもね。それに新年には初詣に行って日本のスタンドフードを食べまくったよ(笑)。タコヤキ、ヤキソバ、次から次へと食べた。

で、帰国して自分の体を見てスイッチが入った。さぁ、練習だって(笑)。減量が始まってからは日本のオイシイ食事のことばかり考えている(笑)。また食べたいってね。まぁ、あと5キロ(※取材は米国時間の8日に行われた)。問題ないよ」

──ではトニー・グレーブリーの印象を教えてください。

「手は合うと思う。でも、彼もアスンソンのような戦いをしてくるかもしれない。今回こそ、僕の戦いに彼を付き合わせないといけない。ひょっとしたら僕がアスンソンのような戦いをすることもあるだろう。

トニー・グレーブリーはATTという素晴らしいジムで、キョージ・ホリグチ、ペドロ・ムニョスらと準備をしてきた。それだけの練習をして、30戦以上の試合経験がある彼は僕と同様に経験不足ということは一切ない。そんな彼と戦うのだから、僕もしっかりとアジャストをして自分の試合をしなければならない」

(C)Zuffa/UFC

──トニー・グレーブリーも前回の試合で、ジャビッド・バシャラットに思うような試合ができず判定負けを喫しています。

「初回はトニー・グレーブリーがテイクダウンを奪ってモノにしたと思ったけどね。ただし、バシャラットのアジャストが良かった。長身とリーチを生かし、自分の距離で戦うようになった。バシャラットは180センチ近くて、バンタム級では背が高い。僕とは体形が違うけど、彼がやったようなこともできる。あんな風に自分の距離をキープし、相手の動きを封じ込むことを自分の戦い方でやり遂げることは可能だよ、でも彼のように足を使って戦うのではなく真っ向勝負でも、彼を封じ込める」

──バシャラットも上の相手と戦いたいと熱望していましたが、この層の厚いUFCバンタム級戦線ではなかなか上位と戦えない。そんな群雄割拠の状態から抜け出すために、今回の試合も含めどのような戦いをしてアピールしようと考えていますか。

「ハオーニ・バルセロスと戦った時のままだと証明したい。何も失っていないし、あの時と同じだけの技量があり……あの時以上に強くなっている。しっかりとバンタム級タイトル戦線に割って入るよ」

──ではビクターの復活を期待してやまないに日本のファンに一言お願いします。

「ハロー。日本の皆の応援に、いつも感謝している。日本に少しでも早く戻って、ゴーゴーカレーを食べるよ。もう、そのことで頭はいっぱいだ」

──それでもゴーゴーカレーですか。今度、スポンサーしてもらえるよう交渉してみてはどうですか(笑)。

「ゴーゴーカレーは、MMAじゃなくて野球を応援しているんだよ(※野球教室を開き、炊き出しを行っている)」

■視聴方法(予定)
3月12日(日・日本時間)
午前5時00~UFC FIGHT PASS

■UFN221計量結果

<バンタム級/5分5R>
ピョートル・ヤン: 136ポンド(61.69キロ)
マラブ・デヴァリシビリ: 134.5ポンド(61.0キロ)

<ヘビー級/5分3R>
アレキサンダー・ヴォルコフ: 258ポンド(117.02キロ)
アレクサンドル・ロマノフ: 264 ポンド(119.74キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
ニキータ・クリロフ: 213ポンド(96.61キロ)
ライアン・スパーン: 213ポンド(96.61キロ)

<バンタム級/5分3R>
サイド・ヌルマゴメドフ: 136ポンド(61.69キロ)
ジョナサン・マルチネス: 135.5ポンド(61.46キロ)

<バンタム級/5分3R>
マリオ・バウティスタ: 136ポンド(61.69キロ)
グイド・カネッティ: 136ポンド(61.69キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
ヴィトー・ペトリーノ: 204ポンド(92.53キロ)
アントン・トゥルキャリ: 205ポンド(92.99キロ)

<ヘビー級/5分3R>
ウーカシュ・プジェスキ: 245ポンド(111.13キロ)
カール・ウィリアムス: 240.5ポンド(109.08キロ)

<バンタム級/5分3R>
ハファエル・アスンソン: 136ポンド(61.69キロ)
デイヴィー・グラント: 136ポンド(61.69キロ)

<ミドル級/5分3R>
セドリクス・デュマ: 184.5ポンド(83.68キロ)
ジョシュ・フレムド: 186ポンド(84.37キロ)

<バンタム級/5分3R>
トニー・グレーブリー: 136ポンド(61.69キロ)
ビクター・ヘンリー: 136ポンド(61.69キロ)

<女子フライ級/5分3R>
JJ・オルドリッチ: 125.5ポンド(56.92キロ))
アリアニ・リプスキ: 125.5ポンド(56.92キロ)

<フライ級/5分3R>
タイソン・ナム: 125.5ポンド(56.92キロ)
ブルーノ・シウバ: 125.5ポンド(56.92キロ)

<ウェルター級/5分3R>
カールストン・ハリス: 169.5ポンド(76.88キロ)
ジャレッド・グッデン: 177ポンド(80.28キロ)

The post 【UFN221】脱プレリミ、トニー・グレーブリー戦前のビクター・ヘンリー「何も失っていない」 first appeared on MMAPLANET.