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45 AB BELLATOR DEEP MMA MMAPLANET o PFL UFC UFN UFN233 UFN234   アンドレイ・オルロフスキー ウェスティン・ウィルソン ガブリエル・ベニテス ジアン・シウバ ジム・ミラー ジャック・ショア ジョシュア・ヴァン ジョニー・ウォーカー ソン・ヤードン トム・ノーラン ハファエル・アスンソン ファリド・バシャラット フィリッピ・ブニス フィル・ホーズ ブライアン・ケレハー ブルーノ・フェヘイラ ベニト・ロペス マゴメド・アンカラエフ マテウス・ニコラウ マネル・ケイプ マラブ・デヴァリシビリ マリオ・バウティスタ マーカス・マギー リッキー・シモン ワルド・コルテスアコスタ

【UFN234】計量終了 マネル計量失敗。ジム・ミラー=最多勝利更新は? シモン✖バウティスタも注目

【写真】BellatorやPFLでも世界戦クラスの対戦といえるシモン✖バウティスタ(C)Zuffa/UFC

13日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFN234:UFN on ESPN+92「Ankalaev vs Walker2」の計量が12日(金・同)に行われマネル・ケイプがクリアできず、マテウス・ニコラウ戦がキャンセルされている。
Text by Manabu Takashima

ファイトウィークに入ってからも、インタビューでリベンジに自信満々だったケイプだったが、129.5ポンドと1ポンド・オーバー規約からも3.5ポンドも超過。

一応、フェイスオフまで済ませたが試合は不成立となり不戦敗、あるいは失格に等しい計量失敗劇となってしまった。


日本のファンからすれば今大会の一番の注目ファイトが消滅したわけだが、残す12試合にはニコラウ✖ケイプに代わるというわけにもいかないが、世界最高峰だけあった楽しみなカードは十分に残っている。

とりわけ注目したいのはリッキー・シモンとマリオ・バウティスタのバンタム級マッチだ。オクタゴン8勝3敗のシモンと同7勝2敗のバウティスタ、シモンがランキング13位でバウティスタはランク外の対決ではあるが、Bellatorなら世界タイトル戦線、PFLではプレーオフというステージで戦っていもおかしくない実力者がぶつかる。

シモンは4月にソン・ヤードンに敗れたものの過去にジャック・ショアに17戦目でキャリア初黒星をつけ、ハファエル・アスンソン、ブライアン・ケレハー──なんといっても、今や同級を代表する実力者マラブ・デヴァリシビリをも破っている。

対してバウティスタはDEEPで強さを見せつけたソン・ジンス、そしてマイルス・ジョンズ、ベニト・ロペスというフィーダーショーのチャンピンクラスを下しており、トップ15と変わりない実力者と断言できる。

シモンの強味は回遊魚ファイトと称してしまいたくなる、止まらないスタイルだ。瞬発力、耐久力、そして無駄を省いた動き、体力のロスを少なくしたエフィシェンシー(効率性)の高さで、対戦相手を追い込んでいく。豪快なスラムも、タイミングの良さで力を使うという風ではない。とにかく動き続け、相手にリアクションさせることで自分を貫くのがシモンのスタイルだ。

バウティスタも打、テイクダウン、寝技&極めのあるファイターで、動きを止めない。ただし、シモンと比べるとフィニッシュへの筋道のあるファイトといえる。バウティスタのアクションは、対戦相手もリアクションを取りやすい。つまり想定内の攻撃が多く、相手が崩れることはそれほど期待できない。よって頼りは自らのアクション。それがバウティスタの突破力となる。

バウティスタの動きがアクションなのか、リアクションなのか。ここがノンストップファイトの鍵を握るといえるだろう。

またコメインに昇格しガブリエル・ベニテスと相対するジム・ミラーは、UFC歴代1位の勝ち星を26に伸ばすことができるのか。

ここも見逃せない対戦といえよう。オクタゴン実働15年の鉄人は、過去5戦を4勝1敗と大きく勝ち越しており15年もの間、年に2試合もしくは3試合とコンスタントに実戦を経験してきた。

それだけケガがなく、良好なコンディションをキープできているミラーは、23勝のうち9試合でKO、10試合で一本勝ちというフィニッシャー=ベニテスといかに戦かうか。

同じサウスポーでも、より積極的な姿勢のベニテスに対し、ミラーは打と組みのどちらで迎え撃つのか。フィニッシュ力の高さと同様に、フィニッシュされる率も高いベニテスは、攻撃すると自らも攻撃される選手ともいえる。積極的な分、隙を見せるてしまうことが予想されるベニテス。そこを付け入ることができれば、ミラーの最多勝記録更新に欠かせない。

■視聴方法(予定)
1月14日(日・日本時間)
午前6時00分~UFC FIGHT PASS
午前5時30分~U-NEXT

■UFN233対戦カード

<ライトヘビー級/5分5R>
マゴメド・アンカラエフ: 204.5ポンド(92.76キロ)
ジョニー・ウォーカー: 205.5ポンド(93.21キロ)

<フライ級/5分3R>
マテウス・ニコラウ: 126ポンド(57.15キロ)
マネル・ケイプ: 129.5ポンド(58.74キロ)

<ライト級/5分3R>
ジム・ミラー: 155.5ポンド(70.53キロ)
ガブリエル・ベニテス: 155ポンド(70.31キロ)

<バンタム級/5分3R>
リッキー・シモン: 136ポンド(61.69キロ)
マリオ・バウティスタ: 135.5ポンド(61.46キロ)

<ミドル級/5分3R>
フィル・ホーズ: 185ポンド(83.91キロ)
ブルーノ・フェヘイラ: 185ポンド(83.91キロ)

<ヘビー級/5分3R>
アンドレイ・オルロフスキー: 247ポンド(112.03キロ)
ワルド・コルテスアコスタ: 261.5ポンド(118.61キロ)

<ウェルター級/5分3R>
マシュー・セメルスバーガー: 170.5ポンド(77.34キロ)
プレストン・パーソンズ: 170.5ポンド(77.34キロ)

<バンタム級/5分3R>
マーカス・マギー: 135.5ポンド(61.46キロ)
ガストン・ボラノス: 135.5ポンド(61.46キロ)

<バンタム級/5分3R>
ファリド・バシャラット: 136ポンド(61.69キロ)
テイラー・ラピルース: 136ポンド(61.69キロ)

<フェザー級/5分3R>
ウェスティン・ウィルソン: 145.5ポンド(66.0キロ)
ジアン・シウバ: 145.5ポンド(66.0キロ)

<ライト級/5分3R>
トム・ノーラン: 155.5ポンド(70.53キロ)
ニコラス・モッタ: 155.5ポンド(70.53キロ)

<フライ級/5分3R>
フィリッピ・ブニス: 125.5ポンド(56.92キロ)
ジョシュア・ヴァン: 125.5ポンド(56.92キロ)

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45 AB MMA MMAPLANET o UFC UFN UFN234   アンドレイ・オルロフスキー ウェスティン・ウィルソン ガブリエル・ベニテス キック コナー・マクレガー ジアン・シウバ ジム・ミラー ジョシュア・ヴァン ジョニー・ウォーカー ダニエル・ピネダ トム・ノーラン ナスラ・ハクパレス ファリド・バシャラット フィリッピ・ブニス フィル・ホーズ ブルーノ・フェヘイラ ボクシング マゴメド・アンカラエフ マテウス・ニコラウ マネル・ケイプ マリオ・バウティスタ マーカス・マギー リッキー・シモン ワルド・コルテスアコスタ 堀内佑馬 平良達郎 水垣偉弥

【UFN234】要注目ミャンマー出身MMA歴3年ジョシュア・ヴァン「ミャンマーは血生臭い歴史を持っている」

【写真】タフな幼少期を微塵にも感じさせない明るさいっぱいのジョシュア・ヴァンだった (C)MMAPLANET

13日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXでUFN234:UFN on ESPN+92「Ankalaev vs Walker2」が開催される。同大会のオープニングファイトでフィリッピ・ブニスと対戦するジョシュア・ヴァンは、元UFCファイターで現MMAアナリストの水垣偉弥氏がMMAPLANETの「月刊、この一番」に挙げた注目ファイターだ。
Text by Manabu Takashima

ミャンマー出身、MMA歴は3年という未知すぎるファイターに初インタビュー。その過酷な生い立ちと、ファイトに目覚めた歴史に触れた。日本にはない環境で育ったファイターの拳が、堀内佑馬を下したブニスと如何に戦うのか。その前にジョシュア・ヴァンの人となりに触れておきたい。


――元UFCファイターの水垣偉弥さんがジョシュアのミャンマー出身、MMA歴は3年という経歴に着目し注目度が日本で挙がっています。

「おお、ありがとう。それでインタビューをしてくれるんだね」

──同時に我々は全くジョシュアのことが分かっていません。まずジョシュアという名前自体がミャンマー人っぽくないのですが、いつ頃から米国で暮らすようになったのでしょううか。

「ジョシュアは僕の本当の名前だよ。僕のファミリーはクリスチャンだから」

──ということは、出身は?

「チン州のハカだよ」

──つまり、チン州出身のキリスト教徒。それが国を離れた要因になっているのでしょうか。

「そうだね、9歳までハカに住んでいた。当時の……今もだけど、ミャンマーには色々なことが起こっていて僕らの家族は、ミャンマーで生きていくことが困難になっていた。国にいることができなくなり、国外に出ていく必要があったんだ(ミャンマーでマイノリティであるキリスト教徒は、チン州やカチン州に多い。軍事政権の少数民族への迫害と相まって、要職に就くことができないばかり暴力事件など差別が確認されている)。

まずマレーシアに行き、難民キャンプで3、4年生活をした。僕らだけでなく、多くの難民がいて。マレーシアに行く時は、自分たちがどこに向かっているのかも分からなかった。大変な状況だったけど、そこで友人を見つけることもできたよ。僕らの家族は結果的に2013年にテキサス州ヒューストンに移り住むことになったんだ。でもね、今の方がミャンマーの状況は凄く悪くなっている」

──私は2度ほど取材でヤンゴンを訪れたことがあるのですが、国内の宗教間や民族間には問題は存在したのでしょうが、我々のような外国人には本当に皆が親切でした。その優しさが他の国を抜きんでているという印象すら持ちました。ただ、あの優しかった人達が軍事政権下であれだけの激しさを見せている。

「ミャンマーという国は、つねに外国の侵略を受けてきた。血生臭い歴史を持っている。だから優しさと勇敢さを僕らは持ち合わせているんだと思うよ」

──……。仰る通りかもしれないです。とはいえ13歳でテキサスに移住。保守的な土地柄もあって米国では米国で苦労があったのではないでしょうか。

「最悪だったよ(笑)。いつも両親に『自分たちの国に帰りたい』って頼んでいたよ。言われたように英語は分からなかったし、自分がどういう状況にあるのかも分からない。本当にタフな時期を過ごした。環境的には、凄くラフだったよ。

まず学校に行ってイジメにあった。彼らは僕が何を言っているのか分からないし、僕も彼らが何を話しているのか分からなかった。テキサスってアジアの人間が少ないから、アジア系の子供が学校でイジメられることは……いえば普通にあった。でも、僕はイジめられっぱなしでは終わらなかったよ。ファイトした。言葉が通じないから、体で示すしかなかったんだ。それだけが自分を守る術だったんだよ」

──……。

「正直、暴力沙汰は日常茶飯事だったよ……。そんな時、叔母が『それなら国のために戦いなさい。皆に認められる場所で戦うのよ。そう、マニー・パッキャオのように国や民族を代表して』って言われて。その言葉によって……僕の物事の見方が変わった。自分が置かれた状況をより理解し、テキサスで生きていく覚悟を決めた。それからはこの国での生活も楽しくなった。今では米国を愛しているよ」

──叔母さんのアドバイスからMMAを始めたのですか。

「あの時はMMAのことは分かっていなかった。ボクシングしか知らなかったんだ。僕がMMAを知ったのはフロイド・メイウェザーとコナー・マクレガーが戦った時で(2017年8月)。コナーのことを調べて、MMAを知った。『あぁ、これこそ俺が求めていたものだ』と直感したよ。

でもすぐにMMAを始めたわけでなく、キックボクシングと柔術を始めたんだ。家の近くにあったフィットネスジムで。そこから友人たちと悪さをすることもなくなり、とにかくジムで凄く時間が増えた。まずはジムで一番になりたかった。やられたままで家に帰り、眠ることが嫌だったんだ。だから夜遊びに誘われても、断るようになった。トレーニングを始めたことで、僕のなかでそれまでなかった自信が芽生えてきて生活が一変した」

──とはいえ練習をすることと、プロMMAファイターになることは別次元です。格闘技の練習を始めた時、その先に何を見ていたのでしょうか。

「さっきも言ったように最初に始めた場所は、フィットネスジムで。普通の人ばかりだったから、僕はやり込まれることがなかった。そんな時、見たことがないヤツがやってきてボコられたんだ(笑)。どうやったら、彼のように戦うことができるのか素直に尋ねた。そうしたら、その彼がちょうどMMAのジムの開くというから、もともとのコーチに事情を説明して練習場所を変えることにしたんだ。

練習を始めてから2年ほど経っていたよ。だから、僕が本格的にMMAの練習を始めたのは2019年なんだ」

──それが今、所属する4オンス・ファイトクラブだったのですか。

「いや、そのジムは2021年に閉められることになって、僕は自分1人で練習を続けていた。そしてプロ7戦目にテキサス州最強と言われていたパリス・モランと戦うことになった時(2022年8月@Fury FC67。結果は2R0分36秒KO勝ち)、ちゃんとした練習環境が必要だと思ってジムを探し始めたんだ。結果ダニエル・ピネダの下──4オンス・ファイトクラブでトレーニングするようになった。最高のジムに出会えたよ」

──プロ集団で練習するようになって1年半に満たないということですね!! 

「そうだね。多くの素晴らしいジムが米国にはあるけど、軽量級の選手が集まる場所は決して多くない。4オンス・ファイトクラブはフライ級からフェザー級の選手が多くて、凄く僕に適している」

──ところでUFCで戦うようになって、生活に変化は生じましたか。

「変わらないよ。僕はごくごく普通の人間だから(笑)。ジムや色々な場所で同じように聞かれるんだ。でも戦う舞台が大きくなっただけで、僕自身は何も変わらないから」

──オクタゴン3戦目、フィリッピ・ブニス戦が土曜日に迫ってきました。対戦相手の印象を教えてください。

「1年間戦っていないし、どれだけの力を持っているか測りようがない。だから、あまり予測は立てないでいる。あの時より良くなっているかもしれないし、ダメになっているかもしれない。とにかくファイトは予想できないことが起こるからね。

(C)Zuffa/UFC

でも僕のスタンド、打撃に注目してほしい。

ストライキングで勝負したいと思っている。KOするよ、いやサブミッションでも構わない。いずれにせよ、フィニッシュする」

──スポーツと政治を一緒にするなという意見がありますが、試合を通してミャンマーの人々にメッセージを送りたいと思っていますか。

「もちろん、そう思っている。僕はミャンマーの皆のために戦う。最後まで戦い抜こうと伝えたい」

──押忍。MMAPLANETではフライ級の選手には、共通の質問として平良達郎選手の印象を伺っています。ジョシュアの平良達郎選手評を教えてください。

「実はあんまり知らないんだ。きっと、良い選手なんだと思うよ(笑)」

──ハハハハ。では最後に日本のファンに一言お願いします。

「皆と同じアジア人の僕が、駆け上がっていくところを見続けて欲しい」

■視聴方法(予定)
1月14日(日・日本時間)
午前6時00分~UFC FIGHT PASS
午前5時30分~U-NEXT

■UFN234対戦カード

<ライトヘビー級/5分5R>
マゴメド・アンカラエフ(ロシア)
ジョニー・ウォーカー(ブラジル)

<フライ級/5分3R>
マテウス・ニコラウ(ブラジル)
マネル・ケイプ(アンゴラ)

<ライト級/5分3R>
ジム・ミラー(米国)
ガブリエル・ベニテス(メキシコ)

<ライト級/5分3R>
ナスラ・ハクパレス(ドイツ)
ジェイミー・バラーキー(豪州)

<バンタム級/5分3R>
リッキー・シモン(米国)
マリオ・バウティスタ(米国)

<ミドル級/5分3R>
フィル・ホーズ(米国)
ブルーノ・フェヘイラ(ブラジル)

<ヘビー級/5分3R>
アンドレイ・オルロフスキー(ベラルーシ)
ワルド・コルテスアコスタ(ドミニカ)

<ウェルター級/5分3R>
マシュー・セメルスバーガー(米国)
プレストン・パーソンズ(米国)

<バンタム級/5分3R>
マーカス・マギー(米国)
ガストン・ボラノス(ペルー)

<バンタム級/5分3R>
ファリド・バシャラット(アフガニスタン)
テイラー・ラピルース(フランス)

<フェザー級/5分3R>
ウェスティン・ウィルソン(米国)
ジアン・シウバ(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
トム・ノーラン(豪州)
ニコラス・モッタ(ブラジル)

<フライ級/5分3R>
フィリッピ・ブニス(ブラジル)
ジョシュア・ヴァン(ミャンマー)

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45 AB BELLATOR MMA MMAPLANET o UFC UFN UFN234 アミール・アルバジ アンドレイ・オルロフスキー ウェスティン・ウィルソン カイ・カラフランス ガブリエル・ベニテス ジアン・シウバ ジム・ミラー ジョシュア・ヴァン ジョニー・ウォーカー トム・ノーラン ナスラ・ハクパレス ファリド・バシャラット フィリッピ・ブニス フィル・ホーズ ブルーノ・フェヘイラ マゴメド・アンカラエフ マテウス・ニコラウ マネル・ケイプ マリオ・バウティスタ マーカス・マギー リッキー・シモン ワルド・コルテスアコスタ 平良達郎

【UFN234】UFC2024年スタート。ニコラウと再戦、マネル・ケイプ「試合の見所は如何に僕がKOするか」

【写真】常に物静か、そして揺るぎない自信(C)MMAPLANET

13日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXでUFN234:UFN on ESPN+92「Ankalaev vs Walker2」が開催され、マネル・ケイプがコメインでマテウス・ニコラウと対戦する。
Text by Manabu Takashima

両者は2021年3月に1度対戦しており、ケイプは1-2のスプリット判定負けを喫している。当時から裁定に納得がいかず、自分が勝者と明言し続けてきたケイプは、この再戦に何を想うのか。そこには絶対の自信が存在した。


――2024年UFC最初のイベントで戦うマネルです。1月に試合があるとクリスマスとニューイヤーホリデーはお預けになりますね。

「僕はもともと宗教上、クリスマスを祝うことはない。とはいってもクリスマス、ニューイヤーとなると回りは最高に楽しんで、飲み食いをしていた。でもファイターは、その中に入ることはできない。新年を迎えると、試合まで2週間だ。より集中しないといけなかった。皆のように新しい1年の始まりを祝えないのは淋しいことだけど、それが僕の仕事だからね」

──日本では以前から1月に試合があると、練習仲間を見つけることが難しいという話が聞かれてきました。

「日本ではそうかもしれないね。新年の祝い事が大切にされているようだったし。でも、僕らは違う。僕はUFCファイターやBellatorファイターのなかで、練習をしている。皆が試合に向けて、コンディションが落ちるようなお祝いの時間は作らない。皆、練習していたよ」

──ところで以前、ベルトのために戦っているのであってリベンジのために戦っているのではないという発言がありましたが、今回はニコラウとの再戦となりました。

「この対戦は、僕にとって完璧だよ。僕は既に一度、彼に勝っている。もう一度、勝つだけだから。まぁ本音をいえば彼ではなくて、カイ・カラフランスと戦いたいと思っていた。でもね、カイ・カラフランスを含め誰もが僕との対戦を避ける。そしてマテウス以外、僕の前に残らなかった。この試合はタイトルショットに直結するし、受けないわけはなかったよ。あとはマテウスを倒すだけだ」

──ランクが下の選手と戦わないというケースは多く見られるようになりましたね。

「いつも言っているけど、ランキングなんてただ数字だ。問題は勝つか、負けるかなんだ。ランク外にも無敗のファイターがいて、彼らはランク3位ぐらいの力があるかもしれない。ランキングを上り詰めるには、時間が必要なんだ。要は勝つか、負けるか。そして勝利を手にするために全力で戦う。ベストになるは、勝者になることが第一だからね」

──常にニコラウとの最初の試合で勝っていたと発言していますが、オフィシャルの結果は判定負けです。だからこそ、ここで星を取り返したいという気持ちになりますか。

「前回の試合から、僕がどれだけ成長したかを見せつける。ファンの皆は、もう充分に見てきたはずだ。もちろん、この試合に集中しないといけないけど、頭の中ではタイトル戦のことばかり考えている。マテウスのことは軽視していない。それでも、僕の方が優れたファイターであることは間違えようがない。そういうことなんだ」

──2021年3月のマネル・ケイプと比較して、どこが最も成長したと思いますか。

「全てだ。MMAファイターだから、どの局面も強くなっている。どのような試合展開になっても、成長した姿を見てもらえるだろう」

──同様にマテウス・ニコラウも成長しているのではないでしょうか。

「う~ん、そんなことはない。彼は変わっていない。前回の試合、何が悪かったのかと言えばジャッジの裁定が悪かったんだ。彼が強くなっているとは思えない。良いファイターだよ、でも僕のように優れたファイターではないからね。エクセレントな戦い、優秀な戦いを僕は実行する。

この試合の見所は、いかに僕がKO勝ちするかだ。彼は僕のパンチを怖がっている。前の試合で一発でも被弾すれば、試合が終わると思ったに違いないよ」

──では技術的に勝負の鍵を握るのは、どこになるかと思っていますか。

「移動と角度──かな。彼の動きをカットする。僕は長い間、日本で戦ってきた。リングでシューズを履いて。オクタゴンで戦うようになった当初、リングとケージの違いに慣れる必要があった。ただ、あの時点でも十分に戦えていたからね。あの時、僕の未来は開けていると自信を持てたよ」

──パントージャはアミール・アルバジと防衛戦を行うのではないか、そんな話も聞かれます。

「誰がパントージャに挑戦するのか、分からない。だからこそ、この試合を戦う意味がある。この試合でどれだけ僕がスマートで、優れているのかを証明しつつファンに喜んでもらえる試合をする」

──ところでUFCフライ級には平良達郎選手という日本人ファイターがいます。現在、オクタゴンで5連勝中です。彼のことが気になることはありますか。

「素晴らしいウェルラウンダーだ。彼のこれからに期待している。近いうちにトップ3になるだろう。それだけの可能性を秘めている。彼がちゃんと練習して勝ち続ければ、フライ級トップと戦うようになる。そして、僕はフライ級のトップだ」

──マネル、今日は時間を割いてもらってありがとうございました。最後に日本のファンに一言お願いします。

「いつも日本のファンには感謝している。次も勝つから、僕の試合を視て欲しい」


■視聴方法(予定)
1月14日(日・日本時間)
午前6時00分~UFC FIGHT PASS
午前5時30分~U-NEXT

■UFN234対戦カード

<ライトヘビー級/5分5R>
マゴメド・アンカラエフ(ロシア)
ジョニー・ウォーカー(ブラジル)

<フライ級/5分3R>
マテウス・ニコラウ(ブラジル)
マネル・ケイプ(アンゴラ)

<ライト級/5分3R>
ジム・ミラー(米国)
ガブリエル・ベニテス(メキシコ)

<ライト級/5分3R>
ナスラ・ハクパレス(ドイツ)
ジェイミー・バラーキー(豪州)

<バンタム級/5分3R>
リッキー・シモン(米国)
マリオ・バウティスタ(米国)

<ミドル級/5分3R>
フィル・ホーズ(米国)
ブルーノ・フェヘイラ(ブラジル)

<ヘビー級/5分3R>
アンドレイ・オルロフスキー(ベラルーシ)
ワルド・コルテスアコスタ(ドミニカ)

<ウェルター級/5分3R>
マシュー・セメルスバーガー(米国)
プレストン・パーソンズ(米国)

<バンタム級/5分3R>
マーカス・マギー(米国)
ガストン・ボラノス(ペルー)

<バンタム級/5分3R>
ファリド・バシャラット(アフガニスタン)
テイラー・ラピルース(フランス)

<フェザー級/5分3R>
ウェスティン・ウィルソン(米国)
ジアン・シウバ(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
トム・ノーラン(豪州)
ニコラス・モッタ(ブラジル)

<フライ級/5分3R>
フィリッピ・ブニス(ブラジル)
ジョシュア・ヴァン(ミャンマー)

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【DWCS S07Ep05】アップセット勝利のヒベイロを始め、5人の勝者全員がUFCにファイターに

<ライトヘビー級/5分3R>
ブレンジソン・ヒベイロ(ブラジル)
Def.1R3分47秒by TKO
ブルーノ・ロピス(ブラジル)

鋭い右カーフを蹴ったロピス。ヒベイロは左足を蹴られて、右を繰り出す。続いてワンツーからローのヒベイロだが、スイッチしたロピスの左フックにまっすぐ下がる。ロピスは間合いを取り直し、オーソに構えるとハイをブロックして前蹴りに左右のフックを振るう。スイッチして左ミドルを効かせたロピスはジャブの相打ちに「訊かない」と指を立てるが、直後に右を被弾する。続いて左ジャブを当てるヒベイロだが左フックを打たれ、ステップインに組みに行く。

ロピスは逆にケージに押し込むが、すぐに離れる。掛け率+1000のヒベイロは左ジャブを伸ばすが。右フックを打たれる。ワンツー、左ジャブを受けながら右オーバーハンドで前に出るロピスは、遠い距離から右を打たれる。さらにロピスは左ハイから距離を詰めて左を伸ばすが、体が流れる。ここにヒベイロが右を打つ。ロピスはしたパンチを放つロピスに、右ロングフックを見せた直後にワンツーの右を打ち抜く。腰から崩れ落ちたロピスに鉄槌を振り下ろしたヒベイロが番狂わせの勝利を挙げた。

ヒベイロは「13年のキャリアの結晶だ。力を見せることができた。ダナ、俺は26歳だ。俺を見てくれ」とバックステージで話した。

運命の時──「1週間前のオファーで、腕十字での一本勝ち。それ以外にサブミッションを試みていた。UFCへ」とジオニ・バルボーザがまず契約を告げられる。第2試合に関して、ダナ・ホワイトは敗れたケヴィン・パジェホスを褒め称え、ジアン・シウバに触れる。「エルボー、パンチを打ち込み強いアゴの持ち主だ。パンチの速さは驚異的。視ていて楽しめるドッグファイトをやってのけた。26歳、まだキャリアの頂点じゃない。UFCで彼の試合を見るのが楽しみだ」という言葉に、シウバは大粒の涙を見せ咽び泣いた。

そしてディラン・バドカに対しては、「全く、この試合は好きじゃない。コンテンダーシリーズ史上、最悪の試合だ」と触れ始めたダナだが、「ディランはミドル級で戦うべきじゃなかった。2週間前(※8月26日)にヘビー級で試合をしている。彼は絶対的にウェルター級の選手だ。ヘビー級で戦った後、1週間前に試合を受けた。大きくて強い相手に勝った。PIでウェルター級として、しっかりとトレーニングを積む機会を与えたいと思う。キッド、君のことを尊敬している。試合内容は全くもって最悪だったけど、こっちに来い」と契約へ。バトカも一瞬にして、顔をグシャグシャにして涙を見せた。

続いてフェリーのストップをこき下ろした第4試合だが、「君の責任じゃない。良い戦いをした。もう1試合、トライしてもらうけどUFC入りだ。おめでとう」とセルヒー・サイディも契約が決まった。ヒベイロも「100パーセントのフィニッシュ。ウェルカムUFC」とステップアップが決まり、5人の勝者全員がUFCファイターとなった。


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DWCS MMA MMAPLANET o UFC ジアン・シウバ ダナ・ホワイト

【DWCS S07Ep05】初回フィニッシャーのシウバ、11連勝中のバジェホスに3Rのタフファイトで合格WIN

<フェザー級/5分3R>
ジアン・シウバ(ブラジル)
Def.3-0:29-28.29-28.29-28
ケヴィン・パジェホス(アルゼンチン)

ワイドスタンスで前後にステップするシウバが、勢いのある左ハイを見せる。続いてスイッチして左ミドルを入れたシウバに対し、パジェホスが圧を掛ける。サークリングのシウバは、カウンターで右を当てるが逆に左フックを被弾する。シウバのサークリングに正面に立つように動くパジェホスが右を振るう。パジェホスは強いローを蹴り、ワンツーをヒット。さらに踏込みに右を狙う。シウバの跳び蹴りの着地に右を入れたパジェホスはジャブをブロックすると右ローを蹴る。

インローが鋭いパジェホスは、左ストレートを打たれるが思い切り踏み込んでワンツー&右ミドルを決めた。回るシウバに右を当て、ボディにワンツーを入れたパジェホスは右をブロックし、力強いワンツーを打っていく。残り10秒でシウバがテイクダウンを狙ったが、倒すことはできず初回はパジェホスが取ったか。

2R、パジェホスがまず左ボディストレートを入れ、さらに左アッパーを繰り出す。シウバも右ボディストレート、左エルボーを見せる。飛び蹴りで尻もちをついたシウバの腹を抉ったパジェホスは、シウバの左縦ヒジを見えずにやや慎重に戦う。そこに右を当てたシウバは、左ボディから右にも初回とは違い圧を掛けていく。パジェホスもステップインに左を合わせるも、右ボディを被弾するなど初回の勢いは感じられない。

シウバは左エルボー、左ジャブを使い分け右を伸ばす。左アッパーのパジェホスはワンツーから右を被弾してケージ際に下がる。一度は前に出たパジェホスだが、右を受けて下がるとパンチからヒザ蹴りのコンビで顔面を射抜かれる。腰が落ちたパジェホスが右の追撃を受け、さらにシウバは首相撲からのヒザで攻める。一旦距離を置いたシウバは右を当ててワンツー、左エルボーを打ち込む。流血のパジェホスに左ハイを2発とラッシュをかけたシウバがラウンドを取り返した。

最終回、前のラウンドの圧を持続するシウバは、頭を振るパジェホスに左ハイを狙う。パンチとヒザのコンビのシウバは距離が近づくと、首相撲&ヒザを繰り出す。ヒジを受けてからローがなくなったパジェホスは、初めてダブルレッグを仕掛ける。バックを許さずはなれたシウバは左ボディ、パジェホスも手数を増やし右オーバーハンド、左フックも右を被弾する。踏み込んでボディから右をヒットさせたシウバは、左ボディを被弾しても構えを変えてワンツー、左ミドルを決める。さらにワンツーからヒジ、ボディショットと攻めるシウバは、ワンツーはガード、シングルも切る。そのタイミングでワンツーとMMAらしい動きを見せたパジェホスだが、右オーバーハンドを打たれる。

残り1分のダブルレッグが決まらなかったパジェホスだが、シングルレッグからリフトして後方に投げるという派手な投げを見せる。抑えることはなく、スタンドに戻り跳びヒザからボディのシウバは、パジェホスの右を受けても右を思い切り振るって最後の最後まで激しい打撃を交換──ダナ・ホワイトらUFC首脳は大きな拍手を両者に送った。

結果はジャッジ3者とも29-28でシウバを支持した。キャリア初の判定勝ちも、試合内容的に合格間違いなしのファイトにシウバは「バウ、バウ、バウ!!」と吠え、「この試合のためにハードトレーニングをしてきた。自分が何者を証明するファイトで、多くの人がサポートしてくれたことに感謝している。初回でKO勝ちすることが大好きだけど、コーチから3Rハードに戦うと言われてきた」と言葉を続けた。


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【DWCS S07Ep05】10勝2敗、全てフィニッシュのシウバ✖アマ4連勝、プロ11連勝のバジェホス

【写真】相手のペースになった時に、どのような戦いを見せるのか──そこが気になるシウバ✖バジェホスだ(C)Zuffa/UFC

5日(火・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXでDana White’s Contender Seriesシーズン7の第5週が行われる。
Text by Manabu Takashima

「過去は関係ない、火曜日の夜に全てを賭けて、私に『イエス』と言わせるんだ」と明白にリスクを背負って攻めること、勝利でなくフィニッシュを目指せという指針を示したダナ・ホワイト。また今シーズンは何度なく「本来は30歳以上のファイターには期待していないが……」と口にしつつ、Over30の選手との契約も実現させている。

そんななか今週も、メイン出場のブルーノ・ロピス、第3試合出場のチャド・ハネコム、そして第1試合で戦うジオニ・バルボーザとレイン・グェレーロと、出場10選手中4人が+30となっている。


過去は関係なく、その日のパフォーマンスが問われつつも、「本来は……」という言葉に関係のない20代、そして20代前半のファイターが勝利すれば、より契約の可能性は高いだろう。そんななか今大会の20代同士のマッチアップは第4試合のバンタム級=セルヒー・サイディ✖ラモン・タヴェラス。そして第2試合のジアン・シウバ✖ケヴィン・パジェホスのフェザー級の2試合だ。

カナダのサイディ✖米国のタヴェラスは27歳✖29歳、対してブラジル✖アルゼンチンという南米対決となるシウバ✖バジェホスは26歳と21歳の顔合わせとなる。

10勝2敗、全ての勝利がフィニッシュという──まさにコンテンダーシリーズに適したシウバ。

KOパンチは勿論だが、首相撲やクリンチでのヒザやヒジを有効に使いこなす。

一方のパジェホスはアマMMAで4連勝、プロで11連勝と負け知らずのファイターだ。ローキックで相手を削り、グラウンドでも爆発力のあるパンチを繰り出す。その結果が、プロで8つのKO勝ちと1つの一本勝ちとフィニッシュを量産している。

当然のように対戦相手はどのようなファイターか分からないが、人を倒す力を両者とも有していることは間違いないだろう。

ここまでブラジルとアルゼンチンでキャリアを積んできた違いも両者には見られ、シウバは相手の組みを切り、クリンチ中に打撃を交えて戦うが、バジェホスはテイクダウンをイージーに許す面もある。

過去の試合ベースではスピードではシウバ、パワーではバジェホスという見方もできる。が、シウバはライト級から階級を落としてきており、この試合でフィジカル的にバジェホスが優位という見方も簡単には成り立たない。

加えてフィニッシュ決着必死だからこそ、粘りを見せればグダグダの試合展開にもなりかねない。自分の得意でない場面、劣勢の時に如何に耐えて、逆襲に出ることができるか。過去に競り合いが少ない両者が、一段上のレベルで戦えるかどうかを見極めるためにも、10分以上の戦いが見てみたい一戦だ。

■視聴方法(予定)
9月6日(水・日本時間)
午前9時~UFC FIGHT PASS

■DWCS S07 Ep05

<ライトヘビー級/5分3R>
ブルーノ・ロピス(ブラジル)
ブレンジソン・ヒベイロ(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
セルヒー・サイディ(カナダ)
ラモン・タヴェラス(米国)

<ミドル級/5分3R>
チャド・ハネコム(南アフリア)
ディラン・バドカ(カナダ)

<フェザー級/5分3R>
ジアン・シウバ(ブラジル)
ケヴィン・パジェホス(アルゼンチン)

<女子バンタム級/5分3R>
ジオニ・バルボーザ(ブラジル)
レイン・グェレーロ(米国)

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