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【UFC300】展望。ゲイジー×ホロウェイ、Baddest Motherfuckeを超越したBMFタイトル戦!!

【写真】両者とも156ポンドで計量を終えている。最高の駆け引きのあとで、最高の殴り合いに発展する可能性も?? (C)Zuffa/UFC

13日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのTモバイル・アリーナで開催される。プレリミ含めて全試合がメインイベント級と呼べるスーパー・メガ・ヒストリカルショーで、UFC認定の非公式タイトル=BMF(Baddest Motherfucker=最高にヤバい奴)現王者であるジャスティン・ゲイジーにマックス・ホロウェイが挑む一戦もラインナップされている。
Text by Isamu Horiuchi

もともとこのBMFタイトルが創設されたのは、2019年11月のネイト・ディアズ×ホルヘ・マスヴィダル戦だ。その3カ月前のアンソニー・ペティス戦に勝利したネイトが「俺は真のBaddest Motherfuckerの座を賭けてマスヴィダルと戦いてぇんだ。ただ相手を抑え込んでルール上の勝利を狙うような連中じゃなくな」と発言。この言葉にダナ・ホワイト代表も大いに乗り気となり、BMFの文字が大きく刻まれたベルトを本当に作成、両者による決定戦を敢行したのだった。


試合は1Rに右ハイでネイトの右目上をカットしたマスヴィダルが終始優勢に試合を進め、3R終了時にTKO勝利。元WWEスーパースターのザ・ロックことドウェイン・ジョンソンにBMFベルトを巻かれたのだった。

その後4年近く封印されていたBMF戦だが、初代王者のマスヴィダルが引退を表明した3カ月後の昨年7月、ゲイジー×ダスティン・ポイエーにて復活。ここでゲイジーが右ハイでポイエーを沈め2代目王座に輝いた。この勝利でイスラム・マカチェフの持つライト級王座の挑戦権を得たと思われたゲイジーだが、その話がなかなか具体化しないまま、今回元フェザー級王者のホロウェイを相手に史上初のBMF王座防衛戦に臨むこととなった。

挑戦者のホロウェイは、現在アーノルド・アレン戦とコリアンゾンビことジョン・チャンソン戦と2連勝中。ライト級のゲイジー同様、こちらもフェザー級タイトル挑戦に最も近いところにいると思われる選手だが、新王者イリャ・トプリアの都合や前王者アレックス・ヴォルカノフスキーとのダイレクトリマッチが優先されているせいか、なかなかタイトル戦の話が挙がらない。

そこで今回──ある意味正式のタイトルよりも世間的な注目は高いかもしれない──BMFタイトル戦に出陣を決めた。

現BMF王ゲイジーはこれまで25勝のうち20KO、実に80パーセントのKO率を誇る。名だたる強豪たちと対戦経験を持つ前ライト級王者シャーウス・オリヴェイラをして「自分が対戦した中で最もパンチ力があったのは断然ゲイジー」と言わしめるライト級屈指のハードヒッターだ。対する挑戦者ホロウェイは、これまでUFCの試合中に誰よりも数多く有効打を当てているとされるボリュームストライカー。(有効打かどうかの判断に厳密さはないと思われるが)昨年のアレン戦のライブ中継の途中で合計3000発ヒットという記録を達成したと伝えられ、2位に1000発以上の差をつけていると説明された。

そんな両者の「ヤバい奴決定戦」である以上、期待されているのがド派手な打撃戦であることは言うまでもない。実際にゲイジーはこの試合について「理想的には、KOして眠らせるよりも目をカットするとか、彼の腕が折れてしまうとか、何らかの形で歩けなくすることで試合が終わってくれる方がいいとは思う。でも実際に向こうはこっちをKOしようと向かってくるだろう。だからこっちも向こうがどうなろうが、完全に眠らせてしまおうがまったく良心の呵責は感じないよ」と彼流の静かな言い方で凄絶な展開を予告している。

対するホロウェイも「僕なりにBMFを一言で言い表すなら”violence(暴力)”だ。ゲイジーはバイオレントな男だ。この試合は暴力そのものとなる。最高だ。生きがいだ。考えるだけで満面の笑みが浮かんでしまうよ」と真っ向から打撃戦を挑む姿勢を見せている。

わざわざ階級上の超弩級のハードパンチャーとの殴り合いに嬉々として臨むホロウェイの精神性は、確かに常識を超越したBMFさ(ヤバさ)に溢れている。しかし、近年の両者の戦いぶりやMMAファイターとしての進化を考えた場合、この戦いで重要なのはBMFな要素のみではないと思われる。むしろBMFを超えたお互いの格闘家としての成熟度こそ、今回問われているのではないだろうか。

前回ポイエーを倒してBMF王座に就いたゲイジーだが、その勝因が本人の成熟ぶりにあったのは自他ともに認めるところだ。2018年4月にポイエーと対戦した際には、序盤から体を振って距離を詰めて殴りに行ったゲイジー。最後も強引に前に出たところにカウンターをもらってマットに沈んだ。以降この試合を教訓として忍耐強く戦う術を身に付け、5年を経た再戦となった前回のBMF戦ではまるで違う戦い方を見せた。

前に出てくるポイエーの打撃に柔らかく体を使って反応しては強烈なカウンターを何度も当て、最後もポイエーが近づいてきたところに右ストレートから右ハイ一閃。見事なコンビネーションをもってゲイジーは鮮烈なKO勝利を収めた。

2018年のポイエー戦と並んでゲイジーが「大きな教訓となった」と認めているのが2022年5月のシャーウス・オリヴェイラ戦だ。序盤からお互いに効かせ合う凄絶な展開となった1R。チャンスと見るや我を忘れて大振りの一発狙いを繰り出していったゲイジーは、逆にオリヴェイラの一撃を貰ってダウンし、チョークで仕留められてしまった。

その後ゲイジーは、次戦となる昨年3月のラファエル・フィジエフ戦でこの敗戦の学びを生かしてみせた。最終3R、やや動きの落ちたフィジエフに対してゲイジーは急くことなく強烈なジャブで出鼻をくじき続けてペースを握る。終了寸前、後のないフィジエフが勝負を掛けて振り回してきた左右のフックを見切ったゲイジーは、見事なカウンターのテイクダウンに成功。最後まで冷静さを保ち勝負どころを見極めての完勝だった。

昨年のフィジエフ戦とポイエーとの再戦でゲイジーが見せた冷静さと忍耐強さこそ、今回の対ホロウェイBMF戦の勝利に向けても、最重要視される。一発の威力より圧倒的な手数で勝負するホロウェイだが、相手が強引に前に出たところに放つカウンターには一撃必殺の威力が宿る。前戦にて手負いのコリアンゾンビが強引に詰めてきた時に巧みにバックステップして距離を作り、右オーバーハンドをスマッシュヒットして劇的なKO勝利を挙げたのは記憶に新しいところだ。

5年前、急遽のオファーを受けて短い準備期間で敢行したライト級戦(2019年4月、ポイエーとライト級暫定王者決定戦にて5R判定負け)の時とは違い、今回は十分に時間を掛けて筋肉量を増やしてきたというホロウェイ。減量苦からも解放され「スピードは落ちず、パワーは上がって体調は100パーセントさ」と語っており、過去最高に力強い姿が期待できそうだ。

仮にBMFを期待する雰囲気に流されて、ポイエー初戦やオリヴェイラ戦の向こう見ずなゲイジーが現われるようなことがあれば、ホロウェイが世間を驚かせる可能性も高まるだろう。

当然ゲイジー本人もそこは十分承知しているようで「確固たる技術を用いて、距離を支配し、角度を作って素早く反応して戦う」と予告している。おそらく今回のタイトル戦で我々が見るのは、闇雲に前に出て相手を殴りにゆくのではなく、冷静に相手を見て反応し、有効な打撃を繰り出してゆくゲイジーの姿だろう。

その上で勝負所を見極め凄まじい威力の打撃を爆発させる、前戦に続くゲイジー流進化版BMFを期待したい。

今回のBMF戦で進化が求められるのは、ホロウェイも同様だ。この試合でまず警戒すべきはゲイジーの強烈な右のカーフキックだろう。オーソドックスに構えて絶妙の間合いを保ちつつボクシングで勝負するホロウェイは、以前から相手の右ローを被弾する傾向が見られる。2019年末のヴォルカノフスキーとの初戦では序盤からカーフを何度も貰ってペースを握られ、2年後のジャイー・ロドリゲス戦の序盤でもローを効かされる場面が目立った。

そこで鍵となりそうなのが、昨年4月のアレン戦でホロウェイが見せた新しい戦い方だ。普段とは逆にサウスポー中心に構えたホロウェイは、スイッチや横への動きも随時に交えて多彩な角度を作り、強打を誇る新鋭アレンに動きを読ませずに判定勝利した。

昨年の来日時にこの試合について筆者が質問した際「MMAは常に進化するスポーツだから、自分も進化しないと置いていかれてしまうんだよ」と答えてくれたホロウェイだけに、今回も危険極まるゲイジーの蹴り、そして凄まじい破壊力の拳を捌くための新しい姿を期待したい。

ちなみにゲイジー陣営もこのアレン戦のホロウェイの新しい戦い方を警戒しているらしく、公式予告番組「UFC 300 Countdown」カウントダウンでも、ゲイジーがコーチたちとともにこの試合のホロウェイの立体的な動きを熱心に分析研究する姿が映し出されている。ホロウェイが見事なタイミングでアレンにワンツーを入れた場面を見たゲイジーは「もし俺がローを蹴ることで、彼のこの動きを誘い出すことができたなら、そこにカウンターを合わせることができるよな」とコーチに語っている。

やはり──この試合はただのBMF決定戦ではない。お互いが最も進化した状態の対戦相手を想定し、勝つための緻密な策を組み立て最高の状態に仕上げた上で、死力を尽くして戦うのだ。

すでに長きにわたって世界トップで戦いつつ、なおかつMMAファイターとしての進化を見せてくれるゲイジーとホロウェイ。この階級を超えたBMF戦は、彼らがそれぞれの階級で頂点に登ってゆくための道筋としても興味深い。

■視聴方法(予定)
4月14日(日・日本時間)
午前7時分~UFC FIGHT PASS
午後11時~PPV
午前6時30分~U-NEXT

■UFC300対戦カード

<UFC世界ライトヘビー級選手権試合/5分5R>
[王者]アレックス・ポアタン・フェレイラ(ブラジル)
[挑戦者] ジャマール・ヒル(米国)

<UFC世界女子ストロー級選手権試合/5分5R>
[王者]ジャン・ウェイリ(中国)
[挑戦者] イェン・シャオナン(中国)

<BMFタイトルマッチ・ライト級/5分5R>
ジャスティン・ゲイジー(米国)
マックス・ホロウェイ(米国)

<ライト級/5分3R>
シャーウス・オリヴェイラ(ブラジル)
アルマン・ツァルキャン(アルメニア)

<ミドル級/5分3R>
ボー・ニコル(米国)
コディ・ブランデージ(米国)

<ライトヘビー級/5分3R>
イリー・プロハースカ(チェコ)
アレクサンドル・ラキッチ(オーストリア)

<フェザー級/5分3R>
カルヴィン・ケイター(米国)
アルジャメイン・ステーリング(米国)

<女子バンタム級/5分3R>
ホーリー・ホルム(米国)
ケイラ・ハリソン(米国)

<フェザー級/5分3R>
ソディック・ユースウ(米国)
ジエゴ・ロピス(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
ジェイリン・ターナー(米国)
ヘナト・モイカノ(ブラジル)

<女子ストロー級/5分3R>
ジェシカ・アンドラーデ(ブラジル)
マリナ・ホドリゲス(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
ボビー・グリーン(米国)
ジム・ミラー(米国)

<バンタム級/5分3R>
デイヴィソン・フィゲイレド(ブラジル)
コディ・ガーブラント(米国)

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【UFC288】3年半振りのMMA。山男クロン・グレイシー「ずっと大自然のなかで暮らしたいと思っていた」

【写真】こういう話を聞かされると、クロンが山男に見えてくる (C)Zuffa/UFC & MMAPLANET

6日(土・現地時間)、ニュージャージー州ニューアークにあるプルデンシャル・センターで開催されるUFC 288「Sterling vs Cejudo」で、クロン・グレイシーが約3年半ぶりのファイトで、シャルル・ジョーダンと戦う。

2019年10月にカブ・スワンソンに敗れ、MMAで初黒星を喫したクロンはコロナ禍でロサンゼルスのアカデミーを閉め、モンタナ州ベルグレイドに移り住んだ。この間、ほぼ音沙汰のなかったクロンに生活基盤の変化、ジョーダン──について尋ねた。


──クロンの言葉を日本のファンに伝えることができて嬉しいです。2019年10月のカブ・スワンソン戦の敗北以来、クロンの情報はパンデミックが起こりカルバーシティの道場を閉めてモンタナに移ったぐらいしか耳に入ってこなかったです。このタイミングでMMA、UFCで戦うことを決めたのも意外に思うほどでした。

「まず、日本のファンに感謝し続けていることを伝えてほしい。もう随分と日本で戦っていないけど、日本で戦っている時は本当に楽しかった。そうだね、UFCでの試合に関してはパンデミックが起こる直前に戦う準備をしていたんだ。でも、パンデミックが起こり、全てがシャットダウンした。世界がクローズし、ジムも閉鎖した。

モンタナに移り、ジムでの指導を再開したんだけど、MMAを戦う環境を整えるのに時間が少し掛かったんだ」

──モンタナという選択には驚かされました。

「モンタナは制限が少ない場所だからね。もの凄く自然が豊かだ。僕は山、自然の多い中で生活をしている。まるで日本の北部のような山間でね。LAのように人はいない。ずっと大自然の中で──そういう環境で暮らしたいと思ってきたんだ。ただ、当時はカリフォルニアを離れることはできなかった。ジムも凄く成功していたし、トレーニングパートナー、大切な人も周囲にいたから。ただパンデミックが起こり、ロサンゼルスを離れる機会になった。

ロサンゼルスでの生活は本当にうまくいっていたから、生活基盤を変えることはスマートじゃないと考えていた。でも2021年3月、モンタナに移りジムを開くことを決めた。コロナが決断する機会を与えてくれたんだ。再び世の中が動き始めても、やはりパンデミックの影響は残っている。今もカリフォルニアでは、人離れが続いているようにね。対してモンタナでは制限も少なく、人間として変わらない生活を続けることができている」

──とはいえ競技者として、リスクを感じなかったですか。トレーニング面に関しても。

「だから一から創り直したよ。最初は試合ができる練習もできなかった。この間に教え子のレベルも上がり、僕と柔術ができるようになってきた。ジムの経営も上手くいっているし、去年の12月ごろにMMAを戦うよう動き始めたんだ。それからは試合に集中して、ハードなトレーニングを積めるようになった。ここまで来るのに、幾分かの時間が掛かったということだよ」

──試合が決まってからも、モンタナで練習を続けてきたのですか。

「そうだよ。他のジムでは練習していない。ネイト・ディアズ、マック・ダンジグ、プロのボクサー達、ずっと練習してきたメンバーがモンタナに来てくれた。以前と同じメンバーで準備をしてきた。より良い環境になったとは言わない。でも、以前と全く同じトレーニング環境を整えることはできた。僕がMMAを戦うようになり、一緒にやってきた皆とこの試合に向けての日々を送ってきたんだ。皆、僕のことを誰よりも分かっている。もちろん、ここからもっと練習環境は拡充させることは可能だし、これからも前に進んでいくよ」

──ところでカブ・スワンソン戦ですが、クロンはが終始立ち技で戦い判定負けを喫しました。あの時、なぜ柔術で勝負に出なかったのでしょうか。

「立ち技で戦うことに、問題はないからね。あの試合ではスタンドでファイトを続け、スワンソンを疲れさせようと思っていた。でも、時間がそれだけなかった。僕はずっと時間無制限を想定して練習してきたから。以前は対戦相手を疲れさせてきたけど、5分3R戦で時間切れになってしまい、十分な時間がなかった。5分3Rだと、自分の戦いに持ち込むことは難しい」

──とはいえ、今や5分3Rが世界標準ですし、アジャストは必要だと思われます。

「それを次の試合で見せたい」

──押忍。ではシャルル・ジョーダンの印象を教えてもらえますか。

「良い選手だ。オファーがあったなかで最高の相手だと思っている。つまりは僕にとっても最高のチャレンジになる。優れたストライカーで、良い相手だ」

──MMAは立ち技だけで15分間が費やされてもおかしくないです。ただし、クロン・グレイシーに関しては『なぜ、組まないのだろう?』と思われるのは事実です。もうMMAを柔術で勝とうとは思わなくなったのですか。

「僕の柔術はMMAでも、素晴らしい武器になるよ。だから柔術で勝つ姿だって皆に期待してほしいと思っているよ」

──クロン、今日はありがとうございました。最後に日本のファンにメッセージをお願いできないでしょうか。

「イエス。凄く日本が恋しい。リングで10分1Rでの戦いが恋しい。人々、食事、日本の全てが恋しくて。日本のファンには、本当に感謝している」

──ケージで5分3Rだろうが、日本のファンもクロンの試合を見たいと思っているはずです。

「ありがとう。そこはダナ・ホワイトに掛け合ってくれないか」

■視聴方法(予定)
5月7日(日)
午前7時00分~UFC Fight Pass
午前11時00分~PPV
午前6時30分~U-NEXT

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【PFL】ジェイク・ポールがファイター&ビジネスマンとして、PFLと契約。「PPV収益の半分を選手に還元」

【写真】10月29日にアンデウソン・シウバをボクシング8回戦で戦い、判定で下したジェイク・ポール。果たしてMMAではどのような相手と戦い、どれぐらい稼ぐことができるのか(C)ESTHER LIN/SHOWTIME

5日(木・現地時間)、PFLよりジェイク・ポールと2つの契約を交わしたことが発表された。

有名YouTuberからプロボクサーとなり、コロナ時代にMMAファイターとボクシングマッチをPPVとして実施し、米国の格闘業界を席巻しているジェイク・ポールがPFLと専属契約で2つの事項に合意した。


まず1つはPFLがスタートさせる PFL PPV Super Fights(以下PFL PPV SF)の最初の契約選手となり、MMAファイター人生のスタートを切ること。もう1つはジェイク・ポールとビジネスパートナーで元UFCのチーム・ファイナルシャル・オフィサーだったモースト・ヴァリューバブル・プロモーションズのナキーサ・ビアダリアンがPFL PPV SF Divisionを展開していくというものだ。

後者はPFLの従来のシリーズとは別にPPVショーを開き、収益の50パーセントをファイターが手にすることができるプラットフォームを確立させるというもの。彼らをしてファイターズ・ファーストで収益確保を目的とし、長期間に渡りファイターの擁護できるプランがPFL PPV SFだという。

「俺はボクシングのリングでポジティブな衝撃は無限大だということ証明してきた。それと同じことをMMAでやってみせる」とリリースにコメントを寄せているジェイク・ポールは、さらに「ハードワークと献身さは何でも可能性にすることをもう一度見せるために、PFLのスマートケージに足を踏み入れる。ケージの外では俺の情熱と調整力でPLFをスポーツとして進化させ、男女揃ってファイターを守る。短期間で多くのことを達成してきたPFLを俺は信じている。だから俺はPFLを選び、ファイターとビジネスマンの両面で専属パートナーになるんだ。PFLの選手、他のトップMMAファイターを招き、彼らや彼女達が過去に経験したことのないような報酬を受け取ることができるよう継続的にプロモートする」と言葉を続けている。

リリース以外で早くもPFLのYouTube動画でジェイク・ポールはネイト・ディアズに「最初はボクシング、2戦目はMMAで戦おう」と呼びかけている。過去にボクシングマッチでベン・アスクレン、タイロン・ウッドリー(✖2)、アンデウソン・シウバを破ってきたジェイク・ポールのMMAでの能力は如何ほどなのか。その彼が契約第1号となったPFL PPV SFは2023年には2度の開催、将来的により多くのPPVショーを開いていく予定とのことだ。

かつてダナ・ホワイトが袖にしたジェイク・ポールが、UFCと繋がりが公然の秘密といえるPFLへの登場──は、MMAの未来が大きく転換する最初の一歩となるのか。果たしてジェイク・ポールの根底にある「ポジティブなインパクト」がMMAにとってポジティブな未来となるのか。それともマネーがMMAのスポーツ性を破壊するのか、果たして。