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CJJW2023#02 Level-G MMA MMAPLANET o UFC YouTube YUKI エステヴァン・マルチネス エライアス・アンダーソン ガブリエル・ソウザ ゲイリー・トノン コンバット柔術 ゴードン・ライアン デミアン・アンダーソン ファブリシオ・アンドレイ マニー・ヴァスケス リチャード・アラルコン 海外 高橋SUBMISSION雄己

【CJJW2023#02】高橋Submission雄己の大冒険「ここに入ってみて。ここで見つけて、日本の皆に伝えたい」

【写真】Viva メヒコな高橋サブ (C)YUKI SUBMISSION TAKAHASHI

30日(日・現地時間)メキシコのビーチリゾート地であるプラヤ・デル・カルメンのポリフォルム・プラヤ・デル・カルメンで行われるCombat Jiu-Jitsu Worlds2023 The Bantamweights。同大会に高橋Submission雄己が出場する。

国内ではプロデューサーとしてグラップリングの普及に努め、現役グラップラーとしては海外での試合に挑む。メキシコ入りした高橋をインタビュー、このチャレンジの意義を尋ねた。


──今、カンクンは朝の10時半かと思いますが、長旅や時差の影響はありませんか。(※取材は29日に行われた)

「着いてから24時間ぐらい爆睡していたので、朝起きてから動きの確認やストレッチをして体をほぐしています。メキシコは治安が心配だったのですが、特に何もなく過ごせています」

――宿泊しているホテルで、試合も行われる感じでしょうか。

「それが良く分かっていないんですよ(笑)。僕らは他の出場選手たちよりも1日早く到着して、本来は今日の午後に皆が集まってくるのでスタッフもそれほどいなくて。エディ(ブラボー)も同じホテルだと思うのですが、まだ会っていないです」

――では前日計量でなく、当日計量なのですか。

「ハイ。僕にとって当日計量の61.2キロは丁度良いです。さすがに前日計量の61.2キロでUFCファイターみたいな減量をされると、体格が違いすぎるので」

――まさか1人でメキシコへ?

「いえ僕や須藤(拓真)選手の練習パートナーで、エクストリーム・エビナの橋本敦貴君にセコンドで来てもらっています」

――グラップリングを普及させるプロデューサー活動を行う高橋選手ですが、グラップラーとして今回のコンバット柔術ワールズに出場に関して、どのような気持ちで取り組んできましたか。

「僕も60キロぐらいの体重で、70キロから落としてきた選手とレスリングをやってADCCルールで勝つのは難しいので。61.2キロというADCCにはない階級でやるうえで、ちょっと特殊なルールですが今回のコンバット柔術、EBIとかPolarisというところのタイトルは1つは欲しくて、キャリアの中で狙っていかないといけないタイトルだと思ってきました。

イベントとしてCJJWは格好良くて、Level-Gでもこういう空気感を創っていきたいというのがあるのですが、選手としては勝っていかないといけないところです」

――66キロでは小さい選手が、色々な大会でインパクトを残していくとADCCでも60キロ級が創設されるのではという期待は?

「そこもなくはなさそうですよね。女子の軽い階級ができたじゃないですか」

――55キロ級ですね。

「ADCCでもLAオープンとか、大きな大会では60キロ以下級が男子にもあるので。世界大会でやってくれても、おかしくはないと思っています」

――ところで今大会、トーナメント枠などが全く情報がないのですが、高橋選手は既に初戦の相手など分かっているのですか。

「まだ知らされてないんですよ。EBIでも前日計量の時にブラケットが発表されたので、1日前がデフォルトかもしれないです(※初戦がルカス・カントに決定。勝てばドリアン・オリヴァレズ×マニュエル・プリエゴと対戦)」

――現状、今回のトーナメントで気になっている相手は誰になりますか。ここに勝てば、優勝が近づくという相手は。

「皆、面倒くさい一芸を持っている感はあるのですが、極めが強そうなのはガブリエル・ダフロン。対戦すると極め合いになって極まらず、OTになるのは嫌ですね。あとはMMAをやっていたマニー・ヴァスケス。MMAファイターとしてトップから掌底が強いので、ボトムから崩し辛かったから苦戦するかなと(※ダフロンとヴァスケスともに高橋と逆側の山で、順当に勝てばこの両者が準々決勝で戦う)。

それにドリアン・オリヴァレズも気になるし。今成さんは、自分がヒールで勝ったから『なんにもない。すぐに取れる。大したことない』というけど(笑)……エライアス・アンダーソン(※欠場)、それにリチャード・アラルコン(※両者が順当に勝ち上がれば準決勝で対戦)。2人のチャンピオン経験者は気になります」

――掌底があることで、高橋選手がMMAを戦っていたことは強みになるでしょうか。

「ゲームメイクするうえで掌底にアレルギーを持っていないのは良かったと思います。ただ掌底はパウンドとは違った効力があるかと思います。音と衝撃で視界を遮られたり……まぁコンバット柔術は初めてなので正確には分からないのですが、MMAをやってきたことで『こんなものだろう』ということは分かるので。ボトムの時間を創れるのは、そこが想像がつくことが大きいと思います」

――高橋選手がトップで掌底を落とすことは?

「それはしっかり練習してきました。デラヒーバなりリバース・デラヒーバなり、一本巻かれると難しい。腰で為を創って打たないと強い掌底は打てないですが、為を創るとどちらかに崩される恐れがあります。打てる瞬間はだいぶ限られる。それでも掌底とパスと足関節を組み合わせて、トップの時間は創っていこうと思います」

――トーナメント前ですが、今後のフィールドで考えるとADCCでも66キロでは勝てなくても、60キロなら強いという選手は米国、ブラジルにはわんさか存在しているかと。

「マイキー(ムスメシ)とか、その筆頭じゃないかと思います。自分の見積もりでは(ジエゴ)パト(オリヴェイラ)、ガブリエル・ソウザ、デミアン・アンダーソンが61.2キロの世界の一軍クラスだと思います。今回出てきているメンバーは、そこより一枚落ちる第2グループのトップで。自分がいるのも、そこぐらいだと」

――今、名前が挙がった一軍の選手たちは奇しくも道着で結果を残している選手ばかりですね。

「そこは考えていないです。IBJJFの試合でなく、ノーギのサブオンリーの試合を見て強い。ゲイリー・トノン、ゴードン・ライアンというノーギだけで強い人が出てきた裏で、道着で強い人がノーギで弱くなったわけではないということだと思います。道着が強い人はノーギも強い。でも専業のノーギの人が出てきたということで」

――そこに確実に世界の頂がある。それを垣間見る、高橋Submission雄己の大冒険ですね。

「それこそ、地球の裏側に来ていますしね(笑)。でも、今は普通に試合前の憂鬱があるだけですけどね(苦笑)」

――世界のグラップリングは若い力の台頭が著しいです。そのなかで、高橋選手が海外で戦うことで日本も新しい時代に来たことを示したいということはありますか。

「そこはあります。ただ日本人では岩本(健汰)選手が一番、世界と戦っていると思います。その活躍を皆が視て、また本人も発信していることで、77キロの戦い方が世界標準のように受け取られている部分があると思うんです。足関は極まらず、トップを取ってパスをして削らないと勝てないという風な感じで。足関が極まってこないようになっているのは事実ですが、体の大きさで使う技術が違うのが格闘技じゃないですか。

僕らの体重でゴリゴリやっても、そんなに削ることはできないと思います。だから、僕がやることは違ってくる。ファブリシオ・アンドレイが、エステヴァン・マルチネスを15分間攻めたててパスできていない。なら僕らがやらないといけないことは、上のクラスのトップ戦線とは違うこと。だから、ここに入ってやってみて――感じたことを日本に持ち帰る。軽量級の僕らが練習でやらないといけないことを、一つここで見つけて皆に伝えたいです」

■視聴方法(予定)
7月31日(日・日本時間)
午前8時~UFC FIGHT PASS

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BELLATOR CJJW2023#02 MMA MMAPLANET o UFC YouTube エディ・ブラボー エライアス・アンダーソン クリス・ゴンザレス コンバット柔術 ジアニ・グリッポ ダナ・ホワイト ベン・エディ マニー・ヴァスケス ユライア・フェイバー リチャード・アラルコン 今成正和 修斗 海外 田中路教 須藤拓真 高橋SUBMISSION雄己

【CJJW2023#02】コンバット柔術ワールズ、バンタム級。掌底有りルール、世界の猛者に挑む高橋SUB雄己

【写真】須藤拓真を相手に、掌底もまま入れる練習をしていた高橋(C)MMAPLANET

30日(日・現地時間)メキシコのビーチリゾート地であるプラヤ・デル・カルメンのポリフォルム・プラヤ・デル・カルメンで行われるCombat Jiu-Jitsu Worlds2023 The Bantamweightsに高橋Submission雄己が出場し、その模様がUFC Fight Passにて生中継される。
Text by Isamu Horiuchi

コンバット柔術は、柔術界の革命児ことエディ・ブラボーが考案した大会。やはり自ら創案したサブミッションオンリーのグラップリングであるEBIに寝技状態における掌打を加えたルールで、グラップリングとMMAの中間的な競技形態だ。


選手としては柔術とグラップリングの専門家としてキャリアを築いたブラボーだが、指導者&技術開発者としては常にMMAを念頭に置いていた。代名詞であるラバーガードも、距離を潰して相手の打撃の威力を殺しながら相手を極める技術として創り上げたものだ。そんなブラボーの思想を踏まえると、MMA進出も視野に入れたグラップラー達が、打撃が許された状況下で寝技の技術を磨くことのできるこのルールの開発は必然だったといえる。

(C)ESTHER LIN

エディがコンバット柔術を公の場で公開したのは2012年5月20日。

LAのクラブノキアで開催されたCAMO(カリフォルニア・アマチュアMMAオーガニゼーション)が開いたアマMMAの大会のでのこと。この日、10thPLANETのエリック・クルーズとKINSA MMAのクリス・ゴンザレスの間で3分3R、掌底ではなくMMAグローブ着用でスタンドの打撃は一切禁止というルールで実施された。

本来はプロとしてアスレチックコミッションの認可を受けようとしていたエディだが、アマチュアでしか許可が下りなかった故のCAMOでのお披露目となった。さらに試合タイムもエディが所望した10分1Rでなく、コミッションは3分3RというアマMMAのレギュレーションをコンバット柔術に当て込んだ。

当時、エディはトップ柔術家がMMAへステップアップを果たす前のワンクッション──MMAと柔術の架け橋となる戦いこそコンバット柔術にコンセプトとしていた。その後、2017年のEBIで掌底&10分1Rという形でコンバット柔術が導入されて以来、数々の強豪グラップラーやMMA選手が参加して規模拡大を続けている。

(C)DAVE MANDEL

2019年5月のCBJJWフェザー級Tに所英男が出場。

2回戦でヘスース・アルビナのマルセロチンで一本負けも、日本との交流を強く望むエディは翌2020年3月のフェザー級では所だけでなく今成正和も招聘した。ここでも所は2回戦で、今成は準決勝で共に優勝者のトム・ヘルペンに一本負け。また、昨年12月のチーム戦Team Duelにはチーム・アルファメールのメンバーとして田中路教が出場したが、Bチームのイサン・クレリンステンに一方的に攻め込まれ続け、辛うじてドローに持ち込んでいる。

日本トップの組技系MMAファイター達でも容易にトップに食い込めないほど、コンバット柔術の出場選手達のレベルは高い。間違いなく海外組技メジャーイベントの一角を占めるこの大会に挑む4人目の日本人となる高橋は、24歳の若さにして日本屈指の足関節の知識と技術を誇る。

昨年6月に英国で行われたPolaris 20で判定勝利し、また今年2月26日にはフィラデルフィアのFinishers Kombat 04ではラミロ・ヒメネスを内ヒールで21秒殺。この実績が評価されて4月にはNY州のEBIルール大会、Emerald City Invitational 06への参戦権を得たものの、なんと搭乗した飛行機のトラブルで無念の出場断念。それでもこうして再びメジャー大会から声がかかるのだから、海外におけるその評価と期待の高さが伺われるというものだ。

強豪がズラリと顔を揃える今大会。

優勝候補として外せないのは、一昨年のバンタム級トーナメントを制した現同級王者のエライアス・アンダーソンだろう。米国BJJ界黎明期の黒帯取得者の一人であり、1999のUFC 22でジョン・ルイスと戦ったこともある父ロウェルの下で幼少時から柔術に親しんできたアンダーソンは、どこからでも積極的に極めを狙ってゆくダイナミックな戦い方を身上とする。立ち技でもアームドラッグ等を積極的に仕掛け、足関節の攻防や自ら下になっての首狙いも厭わない。そして何より、上からも下からも仕掛けるファーサイドへの腕狙いの切れ味が超一級品だ。

前述のトーナメントでは下では誰からもパスを許さず、上のポジションではラバーガードの達人ベン・エディからもパスを奪っている。さらにエスケープ力と極め力の双方に秀でており、準決勝ではエディ&決勝では前王者のアラルコンにOTで競り勝っている。

昨年12月のコンバット柔術大会のスーパーファイトではユライア・フェイバーと対戦し、通常体重よりも重いウェイトだったにもかかわらず五角以上に渡り合い、OTで腕を極めて勝利している。全ての局面に強い万能型グラップラーだ。

ちなみにこのアンダーソン、2020年のフェザー級T今成正和に足を極められて敗退している。今成の弟子の足関節師である高橋との再戦が実現したら、リベンジ戦としてのストーリーも楽しめることとなる。

アンダーソンの対抗馬一番手は、2019年コンバット柔術バンタム級世界王者のリチャード・アラルコンか。NCAA Division 1 という強力なレスリングベースを持ち、腕十字の名手ジヴァ・サンタナの弟子であるアラルコンは、2019年にコンバット柔術バンタム級トーナメントを制し、さらにADCC世界大会にてジアニ・グリッポに勝利したことで一躍名を挙げた。

一昨年の大会におけるアンダーソンとの決勝でも、OTの第一ターンではチョークを深く食い込ませアンダーソンを大ピンチに追い込んでおり、第3ターンで腕を取られて逆転負けを喫したものの、コンバット柔術史上に残る名勝負を繰り広げた。この時を含めアンダーソンとはこのルールで2度対戦し、いずれもOTで腕を取られて敗れているだけに、今回こそと期するものは大きいだろう。

そのほか、Bellatorやダナ・ホワイト・コンテンダーシリーズに出場したMMAファイターにして、現在10th planet グリーンヴィル支部を主催するマニー・ヴァスケス。

今年4月、高橋が出場できなかったECI 06において優勝候補のエステヴァン・マルティネスをOTで下してベスト4に進出したガブリエル・ダフロン。

一昨年のコンバット前回大会1回戦にて、そのダフロンからOTでチョークを極めて勝利したザック・シュナイダー(次戦でアンダーソンの腕十字に本戦一本負け)、UFCでの3戦を含めてMMA戦績12勝2敗のジョセフ・モラエス等、強豪が多数エントリーしている。

高橋自身はアンダーソンよりも、ヴァスケスやダフロンを警戒するという発言もあり、寝技に対応できるフィジカル系グラップラーがこのルール下においては優位に立つという見方も成り立つ。

ともあれ掌打による顔面打撃ありの状況下で、優勝するには4試合を勝たねばならないという過酷なトーナメントだ。

そのなかで、もう一人注目を集めているのがBチーム所属の17歳、ドリアン・オリヴァレズだ。今年8月にはUSAレスリングフォークスタイル・ナショナルズのジュニア138パウンド以下級も制した全米トップクラスの高校生レスラーのオリヴァレズは、Bチーム所属で紫帯を保持するノーギグラップラーでもある。

昨年12月のコンバット柔術Team Duelでは、青帯にしてBチームのメンバーとして出場。初戦はテイクダウンからパス、ノース&サウスチョークで圧勝し、決勝のTeam 10th planet戦でもレスリング力で圧倒的に攻め込むが、極めきれずに本戦を引き分けた。チーム戦の決着が代表同士によるOT戦(双方が相手チームの代表を選ぶという変則ルールだ)にもつれ込むと、相手チームから指名されてしまい、OTにおける経験不足を突かれて敗れ、チーム優勝を逃している。

が、前回の試合では弱点となったOTにおけるエスケープ力も、その身体能力と若さからして短期間で飛躍的に向上している可能性がある。12月に見せたポテンシャル、年齢、練習環境、レスリングの実績を考えれば、この大会が将来のADCC世界王者候補とすら言えるこの若者の初ブレイクの舞台となる可能性は決して少なくないだろう。

この凄まじいメンバーの中に、高橋は単身日本から殴り込みをかける形となる。以前プロ修斗でも2度にわたり見事な一本勝ちを収めているだけに、掌打ありの寝技に戸惑うことはないだろう。OTに持ち込まれてしまうと経験的にもスタイル的にも不利は免れないだけに、打撃が許された状況を最大限に活かしての快進撃に期待だ。

■視聴方法(予定)
7月31日(日・日本時間)
午前8時~UFC FIGHT PASS

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Cage Warriors ECI06 MMA MMAPLANET o UFC YouTube エステヴァン・マルチネス エライアス・アンダーソン ゲイブリエル・デフロン コンバット柔術 マニー・ヴァスケス ユライア・フェイバー リチャード・アラルコン 今成正和 修斗 高橋SUBMISSION雄己

【CJJW2023】修羅の組み技道!! 7月30日、コンバット柔術ワールド:バンタム級に高橋Sub雄己が参戦!!

【写真】2022年の世界王者エライアス・アンダーソンと2019年の世界王者リチャード・アラルコン (C)EBI & DAVE MANDELL

7月30日(日・現地時間)、メキシコはキンタナ・ロー州プラヤ・デル・カルメンのポリフォルム・プラヤ・デル・カルメンで開催されるCombat Jiu-Jitsu World Bantam weightに高橋Submission雄己が出場することが決まった。

(C)FINISHER SUB ONLY

孤高のJ-Grapplar、高橋。

彼は4月30日にEBIルールを用いたグラップリング・トーナメント=エメラルドシティ・インビテーショナルのバンタム級Tに出場予定だったが、渡米のために搭乗した飛行機のトラブルで現地入りを断念、無念の欠場となっている。

今春に10thPlanet HQで武者修行を行っていた高橋が、今回はそのエディ・ブラボー率いる掌底有りのCJJWと挑戦となった。プロ修斗で活躍していた高橋だけに、掌底のあるなかで一本を狙う経験は十分にある──と言いたいが、純粋に体格差というハンデを取り除いても、屈強かつコンバット柔術の経験が豊かなグラップラーが待ち受けている。


16人制トーナメント、現時点で大会フライヤーから確認できるのは高橋を含めて10名、そのなかにはリチャード・アラルコン、ゲイブリエル・デフロン、マニー・ヴァスケス、エライアス・アンダーソンらが含まれている。

アームコレクターことジヴァ・サンタナの黒帯アラルコンは2019年のCJJWバンタム級世界王者で、翌年はフェザー級でエライアス・アンダーソンを相手にまさかの初戦OT敗退。そのアンダーソンは準々決勝で今成正和にヒールで一本負けを喫した。

この敗北を発奮材料にアンダーソンは2021年バンタム級世界王者に輝いている。この時は決勝でアラルコンにエスケープタイムで敗色濃厚だったが、第3ターンで腕十字を極めて返り討ちに成功している。

その後、コンバット柔術世界王者としてアンダーソンはエリック・ペレス、ユライア・フェイバーというMMAファイターを同ルールで破り、今回は連覇を目指す。最大のライバル=アラルコンは昨年のノーギワールズこそ初戦敗退となったが、今年に入っては4月29日ADCCオレンジカウンティ・オープンで圧倒的な強さで制している。

アンダーソンとアラルコンが本命&対抗馬となろうトーナメントで、穴以上対抗馬に近い存在がマニー・ヴァスケスとガブリエル・デフロンの両者だ。ヴァスケスは元MMAファイターだが、悪性リンパ腫を克服後にグラップリングに専念するようになり、現在は10thPlanetグリーンヴィルを主宰している。

グラップリングでもトップゲームを得意としており、コンバット柔術においては、掌底を交えたパスゲームは脅威となるはずだ。そのヴァスケスは高橋と同じようにECI06にエントリーしていたが、欠場。そのECI06にデフロンは出場している。ばかりか、優勝候補筆頭といわれたエステヴァン・マルチネスをOTで破り、ベスト4という結果を残した。

常識的に考えて、この4名は山が別れるはず。となると、高橋は初戦か、そこをクリアすると彼らと当たる可能性が高い。4選手以外にもアルファメール所属のジョセフ・モラレスは元UFCファイター。リリース後は、Cage WarriorsとA1Combatで3連勝中だ。まだ全出場選手は確定していないが、それでもこれだけの猛者揃い。そして掌底有りで優勝するには4試合戦う必要があるトーナメント、高橋は修羅の組み技道を征こうとしている。

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CJJW2022 MMA MMAPLANET o UFC エライアス・アンダーソン コンバット柔術 ユライア・フェイバー

【CJJW2022】バンタム級王者アンダーソンが、ユライアにOTで勝利。敗者は「A1CombatでCJJ戦」実施へ

<バンタム級/10分1R>
エライアス・アンダーソン(米国)
De.OT by 腕十字
ユライア・フェイバー(米国)

コンバット柔術世界バンタム級王者アンダーソンと、UFC殿堂入りユライアのスーパーファイト。立ちレスが続き、アンダーソンはアームドラッグやレベルチェンジからニータップを狙う。1分が経過し、アンダーソンのバタフライガード&ダブルアンダーフックで試合がリスタートされる。掌底を見せ、足を抜きに掛かるユライアに対し、アンダーソンがクローズドガードを取る。ヒップスロー狙いに掌底を入れたユライアは、立ち上がったアンダーソンを追ってスタンドへ。

跳びつきを見せたアンダーソンだが、ここも立ちレスが1分続き、今度はユライアのバタフライ&両差しで試合が再開される。意外にも下を選択したユライアはヒールに移行し、アンダーソンのバック狙いに逆足を取りにいく。ユライアが足をリリースしてスクランブルから立ち技に戻ると、アンダーソンが飛びつき十字へ。足を抜いたユライアは、オモプラッタからリバーサルを許すが、ファンクロールを狙う。アンダーソンはユライアの足を掴んで胸の上に座り、逆マウントの形に。ここもスクランブル狙いのユライアはロールから、ついにトップに取ったと思われたが、腰を抜いたアンダーソンがバックを狙う。横回転からスクランブルに持ち込み、上を取ったユライアが掌底を打つ。

レッスルアップ&リバーサルを決めたアンダーソンは肩固めを狙う。ユライアはディープハーフ、キムラを狙われると立ち上がる。残り80秒、アンダーソンがスナップダウンでユライアを前方に崩し、トップを取るとパスを決める。疲れが見えるユライアは、逆マウントで座り、足を狙うアンダーソンのトーホールドを耐え、内ヒールを掛けさせずタイムアップを迎えた。

チーム対抗戦に続き、スーパーファイトもOTにもつれ込み、アンダーソンが先攻にも関わらずスパイダーウェブを選択する。5秒で十字を極められたユライアはシートベルトを選択も、さすがに5秒で絞めは極めることはできずアンダーソンに軍配が挙がった。

敗れたもののフォークスタイルの妙技と柔術を融合させたユライアは、試合後のインタビューで自らがプロモートするMMA大会=A-1 Combatのなかでコンバット柔術のルールを組んでいくことをエディ・ブラボーと話したことを明かした。

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CJJW2022 LFA MMA MMAPLANET o アリ・ファリアス イーサン・クレリステン エライアス・アンダーソン カレイオ・ロメロ ガブリエル・ソウザ コンバット柔術 ジョーダン・ライト ソン・ヤードン ベン・エディ ユライア・フェイバー 田中路教

【CJJW2022】田中路教の再起戦は、掌底有りのコンバット柔術チーム対抗戦に。ユライアもワンマッチ出場!!

【写真】掌底を落とす抑え方ができるか。田中にとって簡単ではないコンバット柔術への挑戦だ (C)MMAPLANET

18 日(日・現地時間)、メキシコはキンタナ・ロー州のカンクンでコンバット柔術ワールズ「Team Duel」が開催され、田中路教が出場する。

エディ・ブラボー率いる掌底有りのグラップリング=コンバット柔術が、5万ドルの賞金が懸けられた4チーム&5人制の勝ち抜きチーム戦を行う。出場チームは10thPlanetドル、B-TEAM、コンバット柔術選抜、そして田中の所属するチーム・アルファメールだ。


8月のLFA二戦目でアリ・ファリアスに敗れた田中は、現役続行を決めた後、長男の出産の機に一時帰国を経て、サクラメントに戻り再起戦の機会を伺ってきた。LFAでは早期の再起戦を組むという話も実行には移されず、ユライア・フェイバー率いるA1Combat 出場というアイデアもあるなか、そのユライアの勧めで田中のコンバット柔術チーム戦への参戦が決まった。

アイザック・トンプソン、カレイオ・ロメロ、そしてソン・ヤードンが田中のチームメイトとして、グラップラー集団と戦う。10thPlanetはヒンドゥロチンの使い手ベン・エディ、デッドオーチャードのネイサン・オーチャード、さらにサム・ハーディー、ジョーダン・ライト、マイク・ジョンというチーム構成になっている。

気になるB-TEAMからはEBIのオーバータイム・コンペティションで優勝経験があるイーサン・クレリステン、ガブリエル・ソウザを内ヒールで下したこともあるダミアン・アンダーソンキーラン・キチュク、軽量級の精鋭ら出場が確認されている。

掌底有りとはいえ、ノーポイントのサブオンリーの担い手達に対し、足関節はおろかポジショニングやいわばトップを取った時のポスチャーという部分で、いかに柔術力が備わっているかという戦い。組み系MMAファイターでありながら、スクランブル重視で田中が克服しなければならない領域への挑戦となる。このチャレンジを提言するだけでなく、舞台を与えたユライアの慧眼&実行力は恐るべし、だ。

そのユライア自身もコンバット柔術バンタム級王者エライアス・アンダーソンと対戦する。実はこの両者2021年12月に対戦予定だったが、パスポート問題でメキシコ入りできなかったユライアに代わり、エリック・ペレスがアンダーソンと対戦。掌底を打ち下ろすゴイドを腕十字で切って落とすというコンバット柔術ならではのMMAファイター狩りをアンダーソンは現実のモノとしている。

掌で殴るのもリスクなら、下になるのも当然のリスク。チーム対抗戦、ワンマッチともにアルファメール勢の戦いに要注目だ。

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