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【Gladiator022】森戸新士✖網藤、世羅智茂✖加賀谷。プログレスFSG暫定ウェルター級王座決定T開催

【写真】森戸、網藤、加賀谷、世羅。森戸と世羅の決勝戦というラインが濃厚であることは絶対だ(C)MMAPLANET & GLADIATOR

30日(月)、Gladiatorより6月11日(日)に豊中市の176BOXで開催されるGLADIATOR022で、PROGERSSフォークスタイルグラップリング暫定ウェルター級王座決定トーナメント準決勝=森戸新士✖網藤雄太、世羅智茂✖加賀谷庸一朗の2試合が組まれることが発表された。

同正規王座は今年1月に森戸を下したジェセフ・チェンがベルトを巻いているが、来年のADCC世界選手権出場を目指し11月に実施されるオセアニア・アジア予選をターゲットにしているため、再来日は2024年になることで、PROGRESS実行委員会は暫定王座を制定することを決定したという。


森戸は日本を代表するライト級の柔術家で、2021年JBJJF全日本選手権の黒帯ライト級優勝、GLADIATOR内で組まれるPROGRESS提供のグラップリングマッチをリードしてきた。こまでタイトル戦の敗北を含め3勝2敗。濱村健戦長田拓也戦で連続一本勝ち、河名マスト戦にスリリングなトップの巡る熱戦も1-2で惜敗し、須藤拓真戦は引き込みで得た4Pを足関節を防ぎつつ守り切り快勝している。

前述した1月のジョセフ・チャンとの王座決定戦ではテイクダウンからパスを圧力に防戦一方となり、腕十字で一本負けを喫した。トップ重視、下を怖がらないティーンエイジャーの戦い方こそ、これからの世界標準のグラップリングといえるもの。

世界レベルを肌で知った森戸は2月のFINISH10で寒河江寿泰戦ではサブオンリールールながら、トップから激しく圧を掛けるスタイルを披露し、最後は後ろ三角を極めて一本勝ちをしている。

さらに28日に行われたJBJJF全日本ノーギ柔術オープントーナメントでもエキスパート・ミドル級と無差別級のダブルゴールドに輝いた森戸と対する網藤雄太選手は4月のGLADIATOR CUPエキスパート77.1キロ級では優勝した鹿志村仁之介に得回戦で敗れたものの運営陣の評価も高く、今トーナメントで抜擢にされることなった。

そのGLADIATOR CUPエキスパート77.1キロ級で惜しくも準優勝となった世羅も、森戸と同様に国内柔術&グラップリングのリードしてきた選手だ。近年はノーギに力を入れており、2020年4 &5月には青木真也戦岩本健汰戦とケージを使ったサブオンリーで連続ドロー、PROGRESSフォークスタイルグラップリングでは3月大会でスーパーティーンエイジャー=オーシマイキーこと大嶋聡承と対戦し、アームドラッグからシングルレッグでテイクダウンという妙技を披露し8-4で勝利している。

先週末にはタイで開かれたADCC東南アジアオープンで表彰台の頂点に立つなど、好調をキープしている世羅。彼と準決を戦う加賀谷は2017年フリースタイルレスリング全日本選手権79キロ級5位という成績を筆頭に、全日本社会人選手権グレコ82キロ級2位、JOC杯ジュニアで優勝、世界ジュニア選手権に出場経験のあるエリートレスラーだ。

現在はグラジの櫻井代表率いる創道塾所属でMMAではアマで2戦2勝、先のGLADIATOR CUPは初戦敗退もポイント制の同ルールでは、トップ&寝技を遮断するという戦い方をすれば世羅撃破もあり得る。世羅としてはスタンドもしくは、座ろうが寝ようが如何に日本トップ級のレスラーを相手にタイトな組みを創ることができるのか。そこが勝利の鍵を握ってくるだろう。

なおリリースに寄せられたトーナメント出場4選手のコメントは以下の通りだ。

森戸新士
「暫定王座を懸けたトーナメントに参戦できて光栄です。しっかり優勝して、もう一度ジョゼフ・チェン選手に挑戦したいです。新しく鍛えてきた技術もたくさんあるので、GLADIATOR/PROGRESSの舞台で披露します」

網藤雄太
「今回プログレストーナメントに参戦させて頂きます感謝します。対戦相手の森戸選手は柔術界のビックネームですが、プログレスルールなら僕の方が強いと思っています! 無名の僕ですが今回の試合で皆さんに名前を覚えて頂けるような熱い試合をするのでよろしくお願いいたします! 森戸選手、熱い試合をしましょう!」

世羅智茂
「今回ウェルター級暫定王座決定トーナメントに出ることになりました。前回の試合は消極的になってしまったので今回は一本で極めて次の決勝に進みたいと思います」

加賀谷庸一朗
「今回、プロの方々が戦うGLADIATORの舞台で試合をさせていただく機会を与えて頂きました、櫻井会長をはじめ、大会関係者の皆様ありがとうございます。対戦相手の世羅選手は柔術やグラップリングでの実績が素晴らしく、手合わせできることだけでも大変貴重な機会だと思っています。私は元々レスリング出身で世羅選手とは戦う土俵が違いますが、それでもレスリングは強いぞということを証明できればと思っています」

なお同トーナメント決勝戦は10月1日開催のGLADIATOR023に予定されている。

■視聴方法(予定)
6月11日(日)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル


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【Gladiator021】Progress提供組み技戦=世羅✖オーシマイキー、前田吉朗✖江木、ハシャーン✖花澤

【写真】練習仲間でもある両者。強くなるためには、戦わないといけない。それができるのもグラップリングの良さ (C)MMAPLANET

26日(日)に豊中市176BOXで開催されるGLADIATOR021の追加カード、PROGEREE提供のフォークスタイルグラップリング3試合が発表された。

その3試合とはウェルター級の世羅智茂✖大嶋聡承戦、そして前田吉朗✖江木伸也、ハシャーン・フヒト✖花澤大介のバンタム級マッチ2試合だ。


オーシマキーこと大嶋、弱冠16歳の日本グラップラー最強候補が、ノーギ&道着ともに日本ライト級のトップ柔術家とジェネレーションギャップマッチに挑む。スタイル的には下になっても上を取り返せる&極めの世羅と、サブオンリータイプの大嶋がどのような攻防を繰り広げるか。

驚かされたのが、前田吉朗のグラップリングといえども現役復帰戦だ。PROGRESS実行委員の長谷川賢によると、グラジ1月大会を視察した前田が「面白そうやなぁ。ギャラ、ナンボなん? 戦ってみたいわぁ」と話しかけてきたことが出場のきっかけだったという。

そしてFINISH10の竹浦正起後に、江木が今大会出場を直訴。しかし、なかなか対戦相手が決まらないなか前田に連絡を取ると「やるでぇ」という返答があったという。ある意味、欲望と漢気の出場となる前田だが、MMAデビューを目指す江木としては──そこは一旦見ず、柔術家及びグラップラーとしての強味を全面的にぶつけてほしいマッチアップだ。

さらに意外なハシャーンフヒトと花澤大介という顔合わせ。なにより47歳の花澤の登場が、バンタム級というのは意外という単語のオンパレードだ。

前回のジェセフ・チェン出場のGLEDIATOR内PROGRESSから、Unrivaled、FINISH、KIWAMIと続いたプログラップリングの流れ。GLADIATORとPROGRESSがノーギ柔術世代別代表戦、元MMAチャンピオン✖MMAを視野にいれる柔術黒帯、MMAファイター同士の一戦という3試合でさらに紡いだといえるラインナップといえよう。

■視聴方法(予定)
3月26日(日)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル

■ Gladiator021対戦カード

<ストロー級/5分2R>
田中優樹(日本)
木村旬志(日本)

<バンタム/5分2R>
今村豊(日本)
谷口武(日本)

<バンタム級/5分2R>
藤原克也(日本)
秋田良隆(日本)

<Gladiatorフライ級選手権試合/5分3R>
[王者]NavE(日本)
[挑戦者]ニャムジャルガル・トゥメンデムベレル(モンゴル)

<バンタム級/5分3R>
神田T-800周一(日本)
テムーレン・アルギルマー(モンゴル)

<55キロ契約/5分3R>
中務修良(日本)
エイドリアン・バトト・ジェマ―(フィリピン)

<Progressフォークスタイルグラップリング・ウェルター級/5分✖2R>
世羅智茂(日本)
大嶋聡承(日本)

<Progressフォークスタイルグラップリング・バンタム級/5分✖2R>
前田吉朗(日本)
江木伸也(日本)

<バンタム級/5分3R>
ゆうと(日本)
キム・ウィジョン(韓国)

<フライ級/5分2R>
中西テツオ(日本)
宮川日向((日本)

<フェザー級/5分2R>
フェルナンド(ブラジル)
藤岡陸(日本)

<ウェルター級/5分2R>
橋本健吾(日本)
阿部光太(日本)

<Progressフォークスタイルグラップリング・バンタム級/5分✖2R>
ハシャーン・フヒト(日本)
花澤大介(日本)

<アマMMAバンタム級/3分2R>
佐藤フミヤ(日本)
北原蓮(日本)

<アマMMAバンタム級/3分2R>
平本丈(日本)
飴山聖也(日本)

<バンタム級/5分1R>
藤井丈(日本)
吉田開威(日本)

<バンタム級/5分1R>
武田純忠(日本)
有田一貴(ブラジル)

<フライ級/5分1R>
古賀珠楠(日本)
那須裕次郎

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FINISH10 MMA MMAPLANET o ジェセフ・チェン ジョセフ・チェン 寒河江寿泰 森戸新士

【Finish10】ジョセフ・チェンが開いた扉、森戸がトップで削って大健闘&意地の寒河江に後ろ三角極める

【写真】このキムラのホールドで勝負があったか。グラップリングが相当な消耗戦になってきた(C)MMAPLANET

<ライト級/5分3R>
森戸新士(日本)
Def.3R0分42秒by 後ろ三角
寒河江寿泰(日本)

すぐに引き込むと思われた寒河江が、立ちレス──いや、ノーギ柔道で森戸と組手争いを続ける。

ケージに押し込まれ、煽られても下にならない寒河江は首を取られたところで、跳びつき十字から、フラワースイープの要領で腰を押してくる森戸からトップを取りにかかる。

虚をつかれた森戸だが、すぐに草刈りスイープを仕掛けて、立ち上がり上下を逆転させる。

ここから森戸は、足を捌いてパスのプレッシャーを強める。フレームを創り、抵抗する寒河江は森戸を浮かせて、股を潜って前方に送っていく。足を抜いてスタンドを戻った森戸を追う寒河江、下にステイすることはない。

森戸のシングルを切った寒河江だったが、続くシングルでケージに押し込まれ、ついに背中をつかされてしまう。残り時間が少なく、森戸は間髪入れず内ヒールに入ったがタイムとなった。

2R、ケージに押し込まれた寒河江は削られてきた重心を低く保てず、シングルからボディロックテイクダウンを懸命に耐えていたテイクダウンを奪取される。

ハーフを捌き、Kガードに入らせない森戸の圧力に、ついにニーシールドが越えられた寒河江はパスから、即マウントを取られる。

ワキをすくうように体重を掛けて、さらに削る森戸は足を戻されても即ニースライスを狙いつつ、逆側にパスを決めて上四方で抑える。ニーインから三角マウントの森戸は、マウントを切り替えて体重を思い切りかけていく。

寒河江も踏ん張り、足を戻すと森戸はここも一気の足関節狙いでタイムとなった。

3R、ついに寒河江はシッティングを選択する。パスにカウンターの足狙いも捌かれ、頭を跨いだ森戸がキムラに取ると寒河江は反転もできず、エビも使えない。

森戸は後方から四の字に両足をフックする。腕を伸ばされないようグリップを組んでいた寒河江は、後ろ三角に力尽きタップした。

ジェセフ・チェン戦で自ら仕掛けられた展開を、寒河江にぶつけていった森戸が再起の一本勝ちを手にした。体調不良で最後の2週間、練習ができなかった寒河江も跳びつきや、スイープに意地が感じられた──一本負けだった。


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【Finish10】寒河江寿泰と対戦──ジョセフ・チェン戦後の森戸新士「ここで燃えないと、面白くない」

【写真】前日のUnrivaledでタケット兄弟とジェイコブ・カウチのサポートを終え、広島に戻った足で神田T800周一と練習し、取材に応じてくれた──燃えている──森戸(C)MMAPLANET

5日(日)に東京都港区のリバーサル田町芝浦スタジオで開催されるFinish10で、森戸新士が寒河江寿泰と対戦する。

昨年来、ケージ内ポイント制グラップリングwith MMAグローブというProgressでの活躍が目立ち、グラップラーのイメージもついてきた森戸だ。1月のグラジエイターではジェセフ・チャンに敗れベルトは奪取ならず、2月の最終週にはウィリアムとアンドリューのタケット兄弟と過ごしたことで、彼の身の内に何が生まれたのだろうか。寒河江戦前の心境をLEOS柔術アカデミー広島で尋ねた。


壁レス、そしてパウンド(!!)も見せていた

──まず1月のProgressフォークスタイルグラップリング・ウェルター級王座決定戦、ジェセフ・チェン戦について改めて感想をお願いします。

「そうですね……あの試合は、結構差を感じてしまったので色々と取り組むべきところがあるな、と思いました。立ちで壁とか使ってどうにかしようと思っていたのですが、そこもできずに一発でテイクダウンに持っていかれてしまいました。

スナップダウンで崩されてしまったので……。組手の創り方とか練習からあまりできていなかったです。ちょっと、色々と見直そうと思いました」

──ただ、それは柔術をやるうえにおいては余り必要ない部分かと思うのですが。柔術家だから寝転んで、自分のやるべきことをやっていれば良い──という風に考えることは?

「やっぱりプログレスという新しいルールで戦うなかで変わってきた部分もあるし、あとはADCCとかも見据えて練習したいと思っています。そういう意味で、柔術のように引き込めば良いという考え方ではなくて、立ちでも勝負できるように普段から練習しようと思います」

──そのような考え方になっていた森戸選手にとって、Unrivaledに来日したタケット兄弟と過ごす時間が長かったというのは何か運命的なモノが感じられますね。

「タケット兄弟とはほぼ1週間付きっ切りでいたので、凄く刺激を貰いました。試したいことがたくさんあります。彼らと話をしていると、取り組み方の違いにも気づきました。打ち込みなんかでもアドバイスを貰いましたし。

ウィリアムが21歳で、アンドリューが19歳と凄く若いのですが、柔術に関する姿勢……その研究の深さの試合とか、違いがありました。『僕らの帰国後も質問があれば、尋ねてきてくれれば良いから』と言ってくれて。彼らからインスパイアされたことを練習で試してみたくて、凄く楽しみです」

──『オースチンに来いよ』とは?

「それも言ってもらえました(笑)。ちょっと計画したいですね」

──ジョセフ・チェン戦の完敗とタケット兄弟との邂逅で、森戸選手自身の中に変化が生まれましたか。

「そうですね。結構、燃えています。次の試合もすぐですし(笑)。FINISHでの試合は展開として、余り立ちとかならないと思いますけど色々と試したいことがあります」

──寒河江選手は階級的に一つ下かと。その寒河江選手との試合は、まず立ちはないかと予想されます。

「ハイ。ジョセフ・チェン選手と戦って、パスガードの仕掛けで削られ、追い詰められて負けてしまいました。そこも研究してきたので、ちょっと試したいですね。それとタケット兄弟のセミナーや打ち込みでも、パスガードでヒントを貰ったので。直ぐにできるかどうか別ですが、トライはしてみます」

──グラップリング、下がデキて当然のトップ時代に入りつつありますね。

「ウィリアム選手もレスリングができれば、それが一番楽に勝てると言っていましたし。ボトムの方が厳しいというグラップリングになってきていますね。自分も発展途上なので、練習で試して、さらに試合で試していきたいです」

──ADCCを狙うということですが、今後は道着の試合の方は?

「両方頑張ります。ジムをやっていて生徒さんにメインで教えているのは道着なので。そこで活躍できないと、説得力がなくなってしまいます。ちゃんと両方頑張りたいです。同時にグラップリングも広めたいと思っているので、そっちも実績を残すことができれば広島や中国地方で広めることができる。グラップリングのクラスも増やしたいですし。ちゃんと、道着もグラップリングも両方で実績を創りたいです」

──ADCC予選に出るとすれば、77キロ級でしょうか。

「66キロに落とせないことはないですけど、77キロですね。そうなると相手は大きくなることを考え、通常体重を少しあげるためにトレーニングを始めようと思っています」

──本気度が感じられます。プログレスで定期的にオファーがあったことで、グラップリング熱が高まったということはありますか。

「明らかにきっかけにはなっています。ノーギの試合機会がなかなかないなか、プログレスからコンスタントにオファーをもらったことで、モチベーションをずっと保つことができました。そういうなかでADCCで頑張っている岩本健汰選手のような存在がいる。インスパイアされながら自分も頑張りたいと思います」

──ジェセフ・チェンが巻いたベルトに関しては?

「いつか取り戻せるように……取り戻せるじゃないですね、1回も取っていないので(笑)。勝ち取れるように、しっかりと積んでいきたいと思います」

──自分など、愕然としてしまったジョセフ・チェンの強さだったのですが、そこで諦めるのではなくモチベーションになったと。

「ここで燃えないと、面白くないですよ」

──なるほど、です。では、その燃えている森戸選手の寒河江選手との試合に向けて意気込みをお願いします。

「ADCCとか世界に挑戦していきたいので、ちゃんと日本で実績を積むことが絶対です。色々と挑戦していくために、とりあえず目の前の試合に勝ちます」

■視聴方法(予定)
3月5日(日)
午前8時55分~ツイキャスLIVE
             
■ FINISH10対戦カード

<ライト級/5分3R>
日沖発(日本)
土屋大喜(日本)

<ライト級/5分3R>
上久保周哉(日本)
石橋佳大(日本)

<ライト級/5分3R>
寒河江寿泰(日本)
森戸新士(日本)

<IREコンバット柔術66キロ契約/10分1R>
村田卓実(日本)
杉山廣平(日本)

<73キロ契約/5分2R>
白木アマゾン大輔(日本)
竹内稔(日本)

<フェザー級/5分2R>
竹浦正起(日本)
江木伸成(日本)

<73キロ契約/5分2R>
小野隆史(日本)
大嶋聡承(日本)

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【Unrivaled02】岩本健汰&タケシ・ソウザと対戦。あっかるいウィリアム&アンドリュー・タケット兄弟

【写真】19歳と21歳、実はヘアスタイルと髭の違いだけで2人はそっくり (C)MMAPLANET

明日26日(日・現地時間)に東京都世田谷区のiTSCOMA STUDIO&HALL二子玉ライズで開催されるUnrivaled02。

国内トップ柔術家、グラップラー、MMAファイターだけでなくグラップリング先進国=米国からウィリアム&アンドリューのタケット兄弟、ジェイコブ・カウチが参戦する。

世界のトップが垣間見える大会に出場し、それぞれが岩本健汰、そしてムリーロ・タケシ・ソウザと対戦するウィリアム&アンドリューのタケット兄弟にインタビュー。心の底かあっかるいグラップラー兄弟の夢であった日本で戦う直前の心境と、これからについて尋ねた。


――今日は東京でセミナーを行いました。他の取材で終了間際のフリースパーしか拝見できなかったのですが、セミナーには満足できましたか。

ウィリアム 最高だったよ。グレートだった。本当に熱心な人達が来てくれたから。

アンドリュー そんな皆が楽しそうに、そして嬉しそうだったから僕らも凄くハッピーだよ。日本は最高だ。みんな規律を持って生きていて、凄く親切で。本当に成熟した国民性なんだって驚かされた。

ウィリアム 岩国にも行ったけど、本当に素晴らしい経験ができた。皆が大歓迎してくれたよ。

──それは嬉しい限りです。そしてもう3日後に試合は迫ってきました(※取材は23日に行われた)。

アンドリュー 日本からオファーがあって、凄くエキサイトした。僕は日系ブラジリアンのムリーロ・タケシ・ソウザと戦うけど、彼にとって日本はホームと言って良いだろう。きっと戦いやすいはず。でも日本までやってきて、色んな経験ができた僕らの方が気持ちは盛り上がっているよ。当然、自信を持って試合に臨む。

ムリーロの試合をチェックしたけど、全て道着の試合だった。彼がどれだけノーギで戦えるのは分からないままだよ。ただし、道着であれだけできる選手はノーギだってできる。ただ、ノーギに転用すれば良いだけだから。彼はヘビーガードプレイヤー。テイクダウンからパスという展開で盛り上がるに違いないよ。彼も常に一本を狙っている。僕も同じだ。絶対にエキサイティングな試合になる。自分の力をより出せるゲームプランを持ち、実行できた者が勝つだろうね。

──ではウィリアムは対戦相手の岩本健汰選手のことをどのように思っていますか。

ウィリアム ケンタはとても落ち着いていて、我慢強い試合をする選手だ。絶対にタフな試合になる。楽しみでしょうがないよ。ケンタはADCCでは同じ階級で、オセアニア・アジア予選に出ていたから、その時から試合をチェックしてきた。ジョセフ・チェンを始めとする強い選手に勝って本戦出場を決め、テキサス州オースチンのBチームで練習するようになった。

僕のジムから20分しか離れていない(笑)。だから、米国での彼の試合も見ているよ。何よりノーギワールドでアンドリューと戦っているからね(アンドリューが2-2、アドバン5-3で勝利)。

岩本に勝ち、ジェセフ・チェンと1勝1敗。スーパーな19歳

アンドリュー だからウィリアムには、個人的にケンタが如何に強いかをアドバイスできている。僕も2人の試合を見るのが楽しみなんだ。

──では引き込みに-2Pとなるルールセットはどのように感じていますか。

アンドリュー それにコントロールから逃れるとポイントを挽回できる。このポイントがあることで、ハイペースな試合になるだろう。 

ウィリアム 引き込んで、膠着すると面白くない。テイクダウンやスクランブルで動きが多くなるし、見ている人にとっても良いルールだ。それだけでなく、実際にグラップリングを戦う人間にも良いルールになっているよ。

──私の個人的な印象なのですが、サブオンリーは上の選手がリバーサルを耐えることが少なく、下に簡単になるので柔術の一つの見所であるスイープの攻防が面白くなくなる一面があるかと。

アンドリュー その通りだよ。そして、このルールはストールを許さない。立たれるとポイントを挽回されるから、トップでもずっとプレッシャーを掛ける必要があるしね。実はサブオンリーのストールって、トップの人間のホールディングで生まれることが多い。だからトップで戦い続け、ポイントを取り続けて、例え1P差でも最高の勝利が手にデキる──そんなハイペースマッチがしたい。

ウィリアム 僕は本当にエキサイティングな試合をして、皆に喜んでもらいたい。そして、8歳から13年間、ずっとハードな練習をしてきた成果を見せたい。8歳の時から日本に来ることが夢だったんだ。多くの練習、たくさんの試合を経験した。夢だった日本で、今の僕ができるベストを尽くしたい。日本のファンの期待に応えたいと思っている。

──ADCCイヤーの前の年に岩本選手と戦うことは、どのような意味がありますか。

ウィリアム 凄く良い経験になる。手強い選手と戦うことで、自分も成長できるから。ルオトロ兄弟と戦った時、良い試合ができなかった。でも、あの試合を経験してずっと強くなれたんだ。負ける度に強くなれる。それって、強い選手と戦う経験が僕を強くしてくれるってことで。だからケンタもそうだし、同じ階級の強い選手と戦うことは僕を助けてくれていると考えている。ここで良い試合をしたいし、この試合をすることで僕はより強くなれると思っている。

アンドリュー 兄ちゃんの言う通りだ。ここでの経験は絶対に将来に役立つ。それに試合をするだけでなく、日本で経験できた全てが僕のためになる。だからこそ全力を尽くして皆が気に入る試合をして勝ちたい。 

──この試合を経て、今年はどのような活動をしていこうと考えていますか。

アンドリュー 次はコンバット柔術ワールドに出るよ。

──おお、それは楽しみです。

アンドリュー アンライバルドだと引き込むと減点だ。コンバット柔術だとスラッピングが待っている(笑)。これって、同じ発想だと思うんだよ。コンバット柔術で戦うことも凄く楽しみだよ。

まだ21歳のウィリアム。でも、しっかりとアンドリューに対してお兄ちゃんでした

ウィリアム 僕はADCCオープン、そしてADCCトライアルかな。

──掌底有りは戦いたくない?(笑)。

ウィリアム アハハハ。時が来ればね。体重、ファイトマネー全てを考えて決めたいと思う。ただし、今はADCCトライアルに向けて色々な場所に行ってしっかりと練習したい。実はペンシルバニア州立大で、フォークスタイルレスリングの練習に参加する予定なんだ。そんな風に柔術とは違う文化圏の人達、競技者から学びたい。そして、どんな試合でも対応できるようになりたいんだ。そうやって練習しつつ、WNOかADCCオープンで試合経験を積んで行こうと思う。

■視聴方法(予定)
2月26日(日)
午前11時00分~ スポーツブル

■ UNRIVALED02対戦カード

<ミドル級/15分1R>
ウィリアム・タケット(米国)
岩本健汰(日本)

<90キロ契約/15分1R>
ジェイコブ・カウチ(米国)
イゴール・タナベ(ブラジル)

<ウェルター級/15分1R>
アンドリュー・タケット(米国)
ムリーロ・タケシ・ソウザ(ブラジル)

<バンタム級/15分1R>
猿田洋祐(日本)
石黒翔也(日本)

<フェザー級/15分1R>
野村優眞(日本)
伊藤盛一郎(日本)

<フェザー級/15分1R>
上久保周哉(日本)
吉岡崇人(日本)

<ライト級/15分1R>
河名マスト(日本)
須藤拓真(日本)

<ライト級/15分1R>
樋口翔己(日本)
村山大介(日本)

<バンタム級/15分1R>
ハワード颯真(日本)
時任飛鳥(日本)

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Gladiator020 Interview J-CAGE JJ Globo ジェセフ・チェン ブログ 森戸新士

【Gladiator020】超新星ジェセフ・チェン戦、ベルト獲りへ。森戸新士─01─「足を壊しに来るはず」

【写真】プロ競技者としては、常に微妙なグラップラーや柔術家達。森戸にとって、ここは力の入った大一番になるはずだ(C)SHOJIRO KAMEIKE

22日(日)、大阪府豊中市の176Boxで開催されるGladiator020では、PROGRESS初代フォークスタイルグラップリング・ウェルター級王座を、森戸新士とジョセフ・チェンが争う。
Text by Shojiro Kameike

昨年1月23月のGladiator013からスタートしたプログレス提供マッチ。MMAのためのグラップリング――フォークスタイル・グラップリングという新機軸のなか、その主役となったのは柔術家の森戸だった。そんなプログレスも、遂に王座を制定することに。

しかもアジア発要注目のB-teamグラップラー=ジョセフ・チェンを招聘してのタイトルマッチだ。今回の一戦に向けて、森戸は何を思うのか。プログラップラーとしての意気込み、そして対戦相手であるジョセフ・チェンとは何者かを訊いた。


――プログレス初のタイトルマッチを11日後に控えてのインタビューとなります(※取材は1月11日に行われた)。グラジエーターのプログレス提供マッチがスタートしてからちょうど1年が経ちます。スタート当初は外国人選手を相手にタイトルマッチが行われることは、想定していたでしょうか。

「強豪外国人選手との対戦になるかどうかはともかく、当初からタイトルマッチもやっていきたいと聞いていました。自分もプログレスに出始めてから、いずれタイトルに絡めるように勝ち続けていきたいと思っていました。それが1年経って実現するのは嬉しいです。ただ、ひとつ気になることがあって」

――気になること……何でしょうか。

「今回勝ったら、チャンピオンベルトはあるのでしょうか?」

――それは主催者に確認してください(笑)。

「アハハハ。やっぱりチャンピオンになったら、ベルトを巻いてみたいです。柔術の世界にはチャンピオンベルトがないので。グラップリングだと、高橋サブミッション(雄己)君がNAGAのアマチュアトーナメントで優勝してベルトを巻いています。でもプロでワンマッチを勝ち抜いて、MMAのようにチャンピオンベルトを巻けるのは画期的だと思いますから。今回勝って、ちゃんとベルトを巻きたいです。しかも初代王者として」

バトルハザードでは、GTFタッグ王座への挑戦者決定戦まで進んだんです。あの時は宇野薫さんと植松直哉さんがベルトを持っていて、挑戦権を懸けて僕と高橋サブミッション君がタッグと組み、岩本健汰&山中健太チームと対戦してドローでした。あのあとZSTが活動休止になってしまいましたし、クインテットも大会が行われなくなってしまいましたから。グラップラーからすると、何を目指してプロ興行に出るのか分からない感じもありました。

それが今回プログレスがタイトルを創ってくれたので、出る側も見る側も分かりやすいと思います。みんながチャンピオンを目指して頑張ることができます。しかも海外から、メチャクチャ強い選手を呼んでくれて」

――森戸選手が外国人選手と試合をするのは、いつ以来になるのでしょうか。

「ノーギだと2019年のADCC予選で、ラクラン・ジャイルスと対戦(77キロ級1回戦、ヒールフックで一本負け)して以来ですね。そのあとコロナ禍になりましたから……。コロナ禍になる前は、ギだとIBJJFのアジア選手権に、海外から強豪選手が来ていましたよね。アブダビ・グランドスラム柔術大会にも強豪が来て、僕もジェイク・マッケンジーやリーヴァイ・ジョーンズレアリーと対戦することができました。

日本で海外の強豪と試合をすることができていたんです。コロナ禍以降、その機会がなくなってしまい、日本から海外へ行くしかない。他の選手が海外の大会に出て実績を残している姿を見て、僕もずっとチャレンジしたいと思っていました。そのチャンスが日本国内で訪れたのは嬉しいです。海外の強豪に勝ってチャンピオンになるのは、やはり箔が違いますから気合も入ります」

――では、対戦相手となるジェフ・チェンの印象を聞かせていただけますか。実際に試合をする森戸選手にお聞きするのも恐縮ですが、ジョセフ・チェンに関して教えていただけると、読者の方も分かりやすいかと思います。

「ジョセフ・チェンはB-teamという、米国のトップ・グラップリング・チームで練習している選手です。B-teamは、米国のトップ選手が集まってグラップリングの練習しかしていないチームですよね。そのなかでも、ジョセフ・チェンが最有望株の選手だと言われています。まだ19歳か20歳ぐらいで、ここ最近伸びてきた選手なので、試合映像も少ないですよね。

タイプとしては、ヒールフックが禁止のIBJJFノーギルールでも、パン選手権のアダルト紫帯で優勝できるぐらい、オールラウンダーな選手といえます。足関節ばかりではなく、テイクダウンもバックテイクも狙い、パスも仕掛けるなど攻撃の幅が広い選手です。だから前回のADCCオセアニア&アジア予選も、グラップリングマニアの間ではジョセフ・チェンが優勝候補に挙げられていました。

結果は岩本選手が準決勝でジョセフ・チェンを下して優勝しましたが、それだけ注目されていた選手なんです。最近ではWNOで、いま流行りのZロックで勝っていましたし」

――それは若い頃からクレイグ・ジョーンズらと練習しているというアドバンテージもあるのでしょうか。

「それは大きいと思います。最先端の技術を、ずっと現場で学ぶことができる環境にありますから。自分も知らない技術をたくさん知っているでしょう。僕としても、その技術を味わえることにワクワクしています。相手は僕の足を壊しに来るはずです。今までの試合とは違うワクワク感というか、ゾクゾクしますよね」

<この項、続く>

■ Gladiator019対戦カード

<フライ級/5分2R>
坪内一将(日本)
陸虎(日本)

<バンタム級/5分2R>
今村豊(日本)
秋田良隆(日本)

<ウェルター級/5分2R>
藤田大(日本)
スティーブン・ギレスピ(英国)

<Gladiatorフェザー級王座決定戦/5分3R>
中川皓貴(日本)
チョ・ソンビン(韓国)

<Gladiatorライト級選手権試合/5分3R>
[王者]キ・ウォンビン(韓国)
[挑戦者]グスタボ・ウーリッツァー(ブラジル)

<Progressフォークスタイルグラップリング・ウェルター級王座決定戦/5分3R>
森戸新士(日本)
ジョセフ・チェン(台湾)

<フライ級/5分3R>
宮城友一(日本)
久保健太(日本)

<キック・ウェルター級/3分3R>
璃久(日本)
イゴール・シルバ(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
笹晋久(日本)
ジョン・オリニド(フィリピン)

<バンタム級/5分2R>
溝口司(日本)
ガッツ天斗(日本)

<ヘビー級/5分2R>
大場慎之助(日本)
チョン・ホチョル(韓国)

<Progressフォークスタイル・グラップリング79キロ契約/5分2R>
山田崇太郎(日本)
井上啓太(日本)

<Progressコンバット柔術バンタム級/5分2R>
竹本啓哉(日本)
江木伸成(日本)

<アマMMA女子アトム級/3分2R>
住村斉明里(日本)
MIYU(日本)

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【FIght&Life】ADCCオセアニア&アジア予選を制した岩本健汰「この戦いで勝つには、ここに特化しないと」

【写真】準々決勝のイーサン・リー、準決勝のジョセフ・チェンとの激闘を経て、決勝のシラジ・スーフィーを下して世界大会出場権を獲得した岩本(C)Huynh Nguyen

28日(火)に発売されるFight&Life#91に19日(日・現地時間)に豪州で開催されたADCCオセアニア&アジア予選77キロ級を制し、9月の世界大会出場を決めた岩本健汰のインタビューが掲載されている。

同記事に掲載しきれなかった日本の練習環境、スクランブルの大切さ、そしてMMAファイターとしての今後に関して岩本が話したことを──ここで、お届けしたい。


──日本国内では柔術の流れでグラップリングも徐々に浸透しているのですが、岩本選手のようにADCCに強く求められるレスリング、スクランブルの練習に力を入れているグラップラーはあまりピンとこないです。

「今のADCCだと柔術の道着無し、サドルの流れの足関節形の技術だけで勝つことは無理です。ADCCルールでは厳しいと思います」

──ただしADCCで勝っているのは柔術家ですよね。レスラーやMMAファイターが出て勝てるモノではなく。

「う~ん、柔術家でもレスリングがデキる人、際の攻防……スクランブルを制することができる柔術家が勝っています。テイクダウン云々でなく際で勝ち切ることが大切ですから。それには柔術に加えて、レスリング力がないと難しいです」

──そこがADCCのポイント制には欠かせないというわけですね。

「ADCCを目指すのでWNOなどのサブオンリーでも、レッスルアップからトップを取る選手が増えています。それまでサドルを取っていた選手たちでも。柔術でもその流れでリバーサルのポイントを取る選手もいます。そこにはレスリング力、レスリング力でスクランブルの能力を高める必要があって。

50/50の攻防でレスリングを使わずにスイープをすることだけを狙っていると、手詰まりになります。シングルレッグで起き上ることができる展開に50/50とかだと、結局のところ潰されて終わってしまうので」

──では現状、壁がある状態でMMAグラップリングをやってきた岩本選手ですが、今回の予選に向けて壁を使わない練習をしてきました。今後はMMAグラップリングのなかのレスリング力に収まるのか、ピュアレスリングを学んで高めることが必要なのか。どちらだと考えていますか。

「MMAだけのグラップリングをやっていても、これ以上は伸びないというは……今日、ジョゼフ・チェンと戦って思いました」

──そこまで究めないと勝てない。でも、そのルールで試合をするのは2年に2度……予選と世界大会のみ。少なくとも日本ではそうです。ADCCルールでなくてもグラップリングの試合は道着と比べても圧倒的にないという特殊な世界で。だから岩本選手もMMAに転じた部分は少なからずともあったかと思います。ただし、ここまでの世界の頂点を狙うのにパンチや蹴りを想定する練習をすることがプラスになるのでしょうか。

「う~ん……。この戦いで勝つには、ここに特化しないといけないというのは感じています。MMAと両立してやってこられた戦い方を今日はしました。でも、それだけでも手詰まり感が出てくるかと思いました。世界で勝つには、そこはチョット感じました。今日の試合を振り返ると……。グラップリングの試合がないからMMAを戦ったかと言うのは……難しいです」

──その一方でイリディアム・スポーツ・エージェンシーと契約したと聞いています。

「ハイ、そうッスね」

──そこはMMAファイターとしての将来を考えてのことかと思うのですが。

「現時点で契約はしたのですが、MMAファイターとしての今後に関して何か話し合いがもたれたとかっていうこともないんです。そうですね……今日の予選で負けていたら、MMAに専念したと思います。勝ったので、グラップリングで行けるかもしれないという気持ちにもなっています。

負けていたら、そうはなっていなかったのですが……今日はこのトーナメントで勝ったので、グラップリング熱が戻ってきたというか……。ADCC世界大会に出ることができるチャンスを手にしたので、そこはどうしていくか」

──ということは、今回は勝算がなくて出場したのでしょうか。

「勝つつもりで参加しました。そこは本当に勝つつもりでした。だから本当に嬉しいです」

──反面、練習環境という問題も出てくると。繰り返しになりますが、岩本選手のような練習をしているグラップラーはいないので。

「スクランブルの部分に関しては……僕みたいな練習をしている人はほとんどいないですし、そういう練習をする環境を見つけることが難しいです。う~ん、厳しいですね。皆で揃ってADCCに向かって練習するという環境がないので。9月の世界大会に向けて、このままの練習で1回戦を突破できるかは疑問です」

※予選トーナメントでタフだった準々決勝と準決勝の振り返り。世界大会に向けての練習環境、そして世界大会の展望を岩本健汰が語ったインタビューが掲載されたFight&Life#91は6月28日(火)に発売されます。

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