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【HEAT53】今井舜也との再起戦へ。倉本拓也「負けているのにタイトル挑戦というのはモヤモヤしていた」

【写真】インタビュー開始時は緊張していたが、丁寧かつハッキリとした意志が感じられる倉本(C)SHOJIRO KAMEIKE

27日(土)、名古屋市熱田区の名古屋国際会議場イベントホールで開催されるHEAT53で、倉本拓也が今井舜也と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

志村道場の生え抜きファイターである倉本は、HEATのニューエイジ枠からキャリアを積み重ねた。そしてプロ4連勝後に昨年、HEATと韓国Angel’sFCとの対抗戦に抜擢される。しかし4月は敵地・韓国でソ・ドンヒョンに判定負け。続く8月にはHEATフェザー級のベルトを賭けて、Angel’s FC同級王者のユ・ジュサンと対戦したものの、KO負けを喫している。この2連敗で感じたという「壁」を乗り越えるためには――。再起戦を控える倉本が語ってくれた。


――4日後に試合を控える倉本選手です(※取材は4月23日に行われた)。

「よろしくお願いします。すみません、こういうインタビューに慣れていないので、面白いことは言えないかもしれないですが……」

――いえいえ。現在のコンディションはいかがでしょうか。

「コンディションは、いつもどおりですね。追い込みの練習は終えて、あとは体重調整で少し体を動かすぐらいです」

――倉本選手といえば「志村道場の生え抜きファイター」という印象があります。MMAを始めたのも志村道場だったのですか。

「はい。今30歳ですけど、22歳か23歳ぐらいの時、志村道場に入会しました。当時は太っていて、ダイエットでキックボクシングのクラスに通い始めたんです」

――MMAファイターを目指していたのではなく、ダイエット目的でジムに入会したのですね。

「そうなんです(笑)。昔からMMAは好きで、特に山本KID徳郁さんのファンでした。いつかMMAをやってみたいとは思っていましたが、プロのファイターになりたいと考えていたわけではなかったです。出身地が岐阜で、当時は周りにMMAをやれるような環境がなかったですし。

転職で岐阜から名古屋に出てきた時、引っ越し先の近くに志村道場があったので入会しようと思って。でも当時は、僕が行ける時間はキックボクシングのクラスしかなかったので、しばらくはずっとキックボクシングをやっていました」

――志村道場に入会する前のスポーツ歴を教えてください。

「小学校の時は剣道をやっていました。先に兄がやっていたので自分も剣道を始めたのですが、小学5年生ぐらいの時には辞めていて。そのあと中学では友達と一緒に柔道部に入り、柔道は高校卒業まで続けていました。特に強い学校でもなく、これといった実績もないんですけど」

――ちなみに志村道場に入会した時、「太っていた」というのは何キロぐらいまで……。

「あの頃は95キロぐらいありましたね(苦笑)。100キロまで太るのは嫌だなと思って、志村道場に入会したんです」

――柔道時代は何キロ級で試合に出ていたのでしょうか。

「90キロ級です。それも太ったから90キロ級に出ていたという感じでした」

――現在、MMAではフェザー級で戦っています。すでに減量に入っている今の姿を見ると、90キロある姿を全く想像ができません。

「アハハハ、そうですね。僕が一番太っている時を知っている友達も、久々に会うと『メチャクチャやせたね!』と驚くぐらいなので(笑)」

――それが今やフェザー級ということは、まずダイエットに成功したということですか。

「入会してから半年ぐらいで初めてキックのアマチュア大会に出た時は、80キロ台の中盤まで落ちていました。そのあとジムのクラススケジュールが変わって、MMAのクラスに出られるようになったんですよ。そこからMMAを始めて、HEATのニューエイジ枠で試合をした時は70キロで。さらに怪我をして休んでいる間に『フェザー級まで落とせそうだなぁ』と思ったという流れですね」

――MMAを始めてニューエイジ枠では敗戦もありましたが、プロで4連勝していた時期もありました。

「練習仲間のおかげです。春日井“寒天”たけしさん、透暉鷹選手、元谷友貴選手もATTに行く前は来られてしましたし。ニューエイジで対戦した三宅輝砂選手も、もともとジムが近くて今は練習仲間です」

――本当に多種多様なタイプと練習しているのですね。

「それだけ強い人たちと練習させてもらえるので、これだけ強い選手と練習しているんだから、という自信もあります。でも全然うまく行かないと『自分は大丈夫かな……』と心配にもなりますね(苦笑)。自分としては、とにかく一つひとつ試合で勝っていくことを目標に、ウチの練習についていきました」

――4連勝のあと、韓国Angel’s FCとの対抗戦に抜擢されましたが、2連敗を喫しています。この2敗については、どのように捉えていますか。

「そうですね……。まだキャリアも浅いし、それで海外で試合をするということで、いつもとは違う気持ちもありました。いつもより『とにかく頑張らないといけない』という意識が強くて。結果は2連敗で、自分の中でも『壁に当たったな』とは思っています」

――壁とは?

「まず自分は攻め切ることができませんでした。韓国で試合をした時は、相手の嫌がっている表情も見えていたんです。それまでの試合だったら、あそこで自分も攻め切っていたと思います。インローを蹴られて足が出づらくなってはいましたけど、そういう時こそ勝負を賭けられるかどうかなんですよね」

――対抗戦以降、取り組んできたことはありますか。

「練習環境は変わっていないんですけど、以前よりは自分で考えるようになりました。前は強い人たちとの練習を『こなす』ことほうが強かったと思います。練習中にも自分の動きを確認しながら、自分で『こう動いてみようかな』と考えるようには意識しています」

――それらを踏まえたうえで、今のご自身の強みは何だと思いますか。

「これまで一度、三角絞めでフィニッシュしたことはあります。でも打撃のほうが自分の武器だと思っているので、打撃を生かしていきたいです。
次の対戦相手も――対戦相手については試合を視ても『やりづらい』とは感じないですし、周りからも『相性は良いんじゃないか』とは言われます。自分としても、やりたいことができると考えています」

――2連敗のあと、今回が再スタートともいえる一戦となります。今後の目標を教えてください。

「前回がタイトルマッチで、その前の試合で負けているのにタイトル挑戦――という点は、自分の中でもモヤモヤがありました。次の試合からまた連勝して、しっかり勝っている状態でベルトに挑戦できるようになりたいです。よろしくお願いします」

■視聴方法(予定)
4月29日
午後3時00分~ HEAT オフィシャルYouTubeチャンネル

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【DEEP117&DEEP Tokyo Impact2023 #07】越智×佑勢乃花のストロー級暫定王座戦、上迫は国際戦で復帰

【写真】ベテラン同士の暫定王者決定戦(C)MMAPLANET

2日(木)、12月2日(日)東京都港区にあるニューピアホールで開催される「DEEP117」と「DEEP Tokyo Impact2023 #07」の対戦カードが発表された。
Text by Shojiro Kameike

夜の部となるDEEP117では同ストロー級暫定王者決定戦として、越智晴雄と佑勢乃花が対戦する。今年5月に大原樹理の持つライト級王座に挑み、ベルト獲得に失敗した上迫博仁は、フェザー級での再起戦で韓国のソ・ドンヒョンを迎え撃つこととなった。


越智にとってはかつて自身が保持していたストロー級王座を、暫定という形ながら取り戻すチャンスがやってきた。2020年8月に越智を下して同ベルトを巻いた川原波輝は、現在ONEに参戦中だ。越智はベルトを奪われたあとにフライ級へ転向するも、DEEPフライ級GPで敗れてストロー級に戻って2連勝中だ。いずれも得意のギロチンで勝利しているが、何よりフライ級での試合と比べ、越智にとって最大の武器である踏み込みの速さで相手を圧倒している。

対する佑勢乃花はMMA戦績19勝14敗3分うち、13の一本勝ちを挙げているサブミッションファイターだ。2022年9月からDEEPに参戦し、これまで2戦を経験しているが、いずれも一本勝ち。テイクダウンを奪われても下からのサブミッションやリバーサル、トップを奪ってからのコントロールも強い。2010年にZSTでプロデビューしてから13年の大ベテランだ。過去の実績では越智が大きく上回るものの、そんな越智の踏み込みの速さを佑勢乃花がいかに捌くのかも注目したい。

”ピナクル”ソ・ドンヒョン×上迫博仁(C)DOUBLE GFC & MMAPLANET

上迫と対戦するソ・ドンヒョンは「ピナクル」(Pinaccle=頂点、所属ジムの名称でもある)のニックネームを持ち、MMA戦績は5勝2敗1分。これまでTop FC、Angel’s FC、さらにDoubleG FCと韓国MMA団体を渡り歩き、今年4月にはAngel’s FCの代表としてHEATとの対抗戦に出場した。倉本拓也を相手に前蹴りとローで距離を制し、パンチのカウンターとテイクダウンで優位に立ち判定勝利を収めた。

しかし距離とテイクダウンの勝負となれば、上迫が有利となることは間違いない。さらにこの試合からフェザー級に戻す上迫の動きにも注目が集まる。一方のソ・ドンヒョン――というよりも今の韓国勢は、DEEP×Black Combat対抗戦の内容でも明らかなように、相手の研究と実行、そして自身の成長具合が計り知れない。過去の試合映像と全くファイトを見せるのが、今の韓国勢の強さだ。

また、昼の部となるDEEP Tokyo Impact2023 #07では原虎徹が三ツ塚勇介と対戦する。2022年は元KOPの小川徹をKOしてブレイクかと思われた原だが、続く杉山廣平戦では一本負け。ここが踏ん張りどころだ。また、プロデビューから2連勝中の中務太陽が諏訪部哲平と対戦する

11月から12月にかけて、大阪大会も含めて6大会――現在のDEEPの勢いを見せつけるかのような大会数と内容が、来年の展開にのどのような影響を及ぼすのか見逃せない。

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MMA MMAPLANET o ユ・ジュサン 倉本拓也

【HEAT52xAngel’s FC27】ユ・ジュサンが倉本を鉄槌で秒殺KO。HEAT&AFCフェザー級2冠王に

【写真】ユ・ジュサンはプロデビュー以来6連勝中(C)MMAPLANET

<HEATフェザー級王座決定戦/5分5R>
倉本拓也(日本)
Def.1R0分32秒 by TKO
ユ・ジュサン(韓国)

サウスポーの倉本が、右ローを繰り出したユ・ジュサンに左ストレートを伸ばした。ユ・ジュサンは右ストレートからサウスポーにスイッチした。ローを受けた倉本がバランスを崩す。足をつかまれたユ・ジュサンはそのまま倉本に鉄槌を連打。倉本の動きが止まるとレフェリーが割って入った。

この勝利でAngel’sFCとHEATのフェザー級2冠王になったユ・ジュサンは、チームメイトへの感謝を伝えてケージを下りた。


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MMA MMAPLANET o ONE RYO UFC   アンディ・コング キック ソン・ヒョンジョン チャン・ユンソン ボクシング ユ・ジュサン 三上ヘンリー大智 倉本拓也 堀友彦 岩﨑大河 平山学 海外

【HEAT52xAngel’s FC27】誰も知らない──三上ヘンリー大智「誰も見ていないところで、強い人と戦いたい」

【写真】どう考えても良い男だろう──その言動も含め(C)MMAPLANET

19日(土)、東京都港区のニューピアホールで開催されるHEAT52xAngel’s FC27で三上ヘンリー大智が10カ月振りの実戦でチョン·ホチョルと対戦する。
Text by Manabu Takashima

剣道からキックボクシング、そしてMMAに転じて2年。甘いマスクの期待の新鋭は、実は取材嫌い。そして個性的という話が常々聞かれた。そのヘンリーをついにインタビューする機会が、試合を明日に控えた計量直後に巡ってきた。

良い意味で自分を持ち、一旦取材を受けると決めると、一つ一つの質問にしっかりと答えてくれたヘンリー。本人の意志に関わらず、これは露出すると人気が出るわ──と書き記したくなる三上ヘンリー大智を知る第一歩。一つ一つの返答を堪能してほしい。


──本来は取材を受けたくないということだったヘンリー選手ですが、岡見選手経由で断ることができない状況を創ってしまい──しかも、計量直後にインタビューと申し訳ありません。

「いえ、宜しくお願いします(笑)」

──実際のところ雑誌でのインタビューも固辞されたことありますし、何かメディアに対して思うところがあるのでしょうか。

「そういうことではないんです。MMAPLANETは読ませていただいています。ただ、あまり目立ちたくなくて(苦笑)」

──いやいや銀幕デビューまで果たして(笑)。

「そこを経験して、さらにというところはあります。誰も見ていないところで、強い人と戦いたいというのがあって……」

──それはプロフェッショナルファイターである限り、我儘ではないかと。誰も見ていないところに、強い選手はいないでしょうし(笑)。

「そうですね(笑)。ただ、そんなに結果を残しているわけでないですし、UFCとかに行って世間的に認められるような選手だとありなんですけど、そこにも達してないのにという気持ちはあります。今は格闘家もメディアを使ってお金を稼ぐ時代なのかもしれないですが、私個人としてはお金を稼ぐなら他の仕事をするので」

──ファンに自身の声を届けたいという気持ちは?

「特にないんですよね。アハハハハ。ファン……ファンの人は、ファンの人の意志で見て頂いているわけで。私としてはファンの人よりも、周りの人のためにという意識が強いです。ファンの人にこういうキャラを演じようとか、ファンのためにこういう試合をしようというより健康無事で家に帰って、皆に元気なところを見せられれば。その上で格闘家として良い結果を残して、喜んでもらえたらと思っています」

──いや、相当に興味深い性格の持ち主なようで。本来は剣道から立ち技、そしてMMAと歩んできた三上選手には、尋ねたいことがたくさんあるのですが、明日が試合ということですし、今日はMMAに集約して話を伺わせてください。10カ月振りの試合ですが、ここまで試合がなかったのはどういう理由だったのでしょうか。

「色々とやるかも、やるかもというのが続いて。それが実現しないということが、3度ほどありました。それもあって……実は個人的に海外で練習をしようと思っています。まずは2カ月ほど行ってみて、向うの気候とか食事、生活リズムに馴染むようでしたら、本格的に練習し、試合も向うのプロモーションで戦うということも考えています。そういう風に考える根底には、日本であまり人に見られたくないというのがあります(笑)」

──本当に今日は貴重な機会を頂き、ありがとうございます(笑)。

「それは岡見さんが橋渡しをして下さったので。私がMMAの手解きを受けたのが岡見さんで、ずっと岡見さんには恩を感じています。皆の前に出たくないと言っても、それでも取材を受けるチャンスを頂けるようになったのも、全て岡見さんのお陰なので」

──オーディションでは、思い切り殴っていましたけど(笑)。

「アハハハ。逆に遠慮をすると失礼なので」

──ともあれ10カ月間、MMAファイターとしてどの部分が成長できたと思っていますか。

「練習の8割が組みの練習だったので、そこですかね。自分から積極的に組むことはGENだとできないのですが、そのなかでもバカみたいにテイクを狙うと成功する数も増えてきました。あれだけ組みが強い選手とやってきてそういう風になっているので、自分と同じレベルの人と戦うとどうなるんだろうと、試してみたくはなっています」

──防御面というのは?

「防御面は、最初から防御ばかりなので。そのなかで何とか穴を見つけて自分が仕掛けるような練習ばかりをしてきました。だから防御は勝手にできて、攻めをどうしようかと私の中で考えられるようになりました。何か一筋の光が見えてきたのかなという感じです」

──岩﨑大河選手との試合、拳に圧力があってもなかなか出なかった。あの印象を続く2戦で相当に払拭できました。今回の試合では、さらに上達しているということですね。

「岩﨑選手は純粋に凄く上手かったです。前蹴りを凄く見せてきて。ファーストコンタクトで私がジャブを入れて。いけると思ってワンツーを出したら、かわされて組みつかれてテイクダウンを取られました。そこから組まれたらヤバいという意識が出て、岩﨑選手が前蹴りを出す素振りを見せる。それが前蹴りか、落として組んでくるのか分からなくて。

蹴りだと、ジャブを打った時にさされる可能性があり、だからといってストレートを打つと組まれるかもしれない。そういう風に考え過ぎるようになって、遠い距離からのジャブしか出なくなってしまったんです。組みの対処が足りなかった。自分のなかではやっていたつもりでも。岡見さんからは『組まれて、倒されても立てば良い』と言われていて、実際に立てる場面もあったし、ケージの攻防もしっかりとはできたとは思っています。ただし、倒しに行くぞとなるには、そこを考えて足かせになってしまったのは確かです」

──やはりMMAは攻めも守りも、選択肢が多いです。

「それと減量がほぼ初めてで。結構落として、色々な要因があったかと思いますが、全てを含めて実力が不足していました」

──その後のEXFIGHTの2試合で改善し、手応えを感じたところというのは?

「それこそ減量に関して、リカバリーの意識を持つようになりました。組んだ時に技術的なアドバンテージは相手にあることが多いので、ある程度はフィジカルで補っていかないといけない。割と水抜きを頑張って戻すようにすると、相手の方が小さいから組まれても何とかなるだろうという気持ち的な余裕ができて、それからはガツガツと行けたかと思います。特に2試合目は私の方から組んで倒して、パウンドで勝つことができたし」

──では明日のチョン·ホチョル戦では、さらに進化バージョンの三上選手が見られるでしょうか。

「そうですね、映像を視ると癖のある選手です。その癖を利用して戦おうと思います。組みに関しては私の方が上です」

──三上選手が目立ちたくなくても、期待値は上がっています。期待しているファンにどのような姿を見せたいですか。

「大変失礼な言い方をすると、『勝手に期待するなよ』というところはあります」

──アハハハハハ。

「あるんですけど、期待していただくのも何かの縁ですから、そういう方には自分の試合を視て元気になる試合をしたいかなというのはあります。1試合を見て「強いな」、「弱いな」でお終いじゃなくて、そこから勝ち負けのストーリーみたいなモノを楽しんでいただければ。剣道の時とか、負けると再起という風に見られることがあって。でも自分としては、死に物狂いでやってきた結果なので。

皆さんの記憶に焼き付いていると思いますが、アマチュアの試合でアンディ・コング選手にKOされていますし、自己評価は結構低いので。でも、そのなかで何かを感じていただけたらなと。自分に対して期待はしていないけど、光は見ているからそこに手を届かせたい。その一心で頑張っているので、そういう部分を伝えていければと思っています」

──格闘技も興行になると、ショービジネスです。そのなかで、今日話してくれたような考えを持つようになったのでしょうか。

「これ、皆同じだと思うんです。実力と知名度が見合っていないと、絶対に心の中に違和感が生じる。それに気づかないのは、自分が見えていない証拠で。ある一定の部分まで自分のことを考えることができるようになると、やっぱり息苦しいと思うようになるかと(苦笑)。そこの部分にハマったかというのはあります」

──では結果を残すほど、露出が増えても平気では?

「う~ん……。それは分からないです(笑)」

──UFCで戦って、「皆、見ないで」とは言えないですよね(笑)。

「UFCの選手でもミドル級の8位は誰だと日本でUFCをみている方に言っても、分かる人は余りいないと思います。そんなぐらいかなって(笑)。そういうところから、タイトルマッチまで上り詰めていきたいと思っています」

──押忍。では最後に──剣道を日本代表合宿に呼ばれるほどやり込んできて、何かMMAに生きることはありますか。

「あのう……むしろ私の中では、剣道をやっている感覚が強いです。そうですね……」

──いえ、今日はそこまで結構です!! そこから先はまたインタビューの機会を下さい。しっかりと尋ねてみたいです。

「ハイ(笑)」

■視聴方法(予定)
8月20日
午後3時分~ TIGET LIVE

■ HEAT52xAngel’s FC27対戦カード

<キック・ミドル級/3分5R>
アビラル・ヒマラヤン・チーター:69.9キロ
ヤン・チャンウォン:69.4キロ

<HEATフェザー級王座決定戦/5分5R>
倉本拓也:65.7キロ
ユ・ジュサン:65.8キロ

<バンタム級/5分3R>
堀友彦:61.5キロ
ソン・ヒョンジョン:61.4キロ

<ミドル級/5分3R>
三上ヘンリー大智:84.0キロ
チョン·ホチョル:83.8キロ

<キック・ライト級/3分3R>
優翔:59.9キロ
パク·ジョンジュン:60.3キロ

<ウェルター級/5分3R>
大道翔貴:77.5キロ
チャン・ユンソン:77.4キロ

<ライト級/5分3R>
平山学:70.2キロ
ソン・ミン:70.5キロ

<フライ級/5分3R>
AXEL RYOTA:56.5キロ
チョ·ジュンゴン:56.8キロ

<ムエタイ64キロ/3分3R>
ペットサムイ・シムラ:64.0キロ
シン·ドンヒョン:64.2キロ

<キック57.5キロ契約/3分3R>
一仁:57.4キロ
ウォームONE LINK:57.3キロ

<フェザー級/5分3R>
今井舜也:66.0キロ
菊川功武:65.7キロ

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【HEAT52 x Angel’s FC27】Angel’s FCパク・ホジュン代表に訊く、ベトナム大会とHEATとの対抗戦路線

【写真】カリスマ美容師感のある(?)パク・ホジュンAngele’s FC代表(C)MMAPLANET

19日(土)、東京都港区のニューピアホールで開催されるHEAT52xAngel’s FC27。4月の韓国での対抗戦を経て、第2弾が日本で実現する。
Text by Manabu Takashima

韓国のカリスマ美容師パク・ホジュンAngel’s FC代表を対抗戦を前にインタビュー。Angel’s FCのベトナム進出や、これからのHEATとの関係、そして対抗戦への自信の程を訊いた。


──HEATとの対抗戦第2弾を控えたパク・ホジュン代表ですが、最近は韓国だけでなくベトナムでも3大会ほど開いていますね。このベトナム路線はどのような経緯で行われることになったのでしょうか。

「ベトナムはMMAがまだ根付いていない国で、実は後輩がボクシングの興行を現地でやっており、一緒にMMAの大会をやっていかないかと相談されたんです。そこでザ・グランド・ホーチャム・ストリップというホテルが資金を出し、1年間で4イベントを開くことが決まりました。ホテルが全額を投資して、Angel’s FCが行われている状況ですね。

ベトナムでは国営TV局で中継されています。ただ韓国ではレベルが低くてつまらないという評判もあります。それでもベトナムでは注目されています。フライ級チャンピオンになったホブソン・ジ・オリヴェイラというブラジル人選手がホーチミン在住なのですが、彼がベトナムに帰化したため、ベトナム人としてMMAを引っ張ってくれるのではないかと期待しています」

──今後もAngel’s FCのベトナム大会は継続していくことになりそうですか。

「そうですね、続けて行こうと思っています。今、HEATの志村代表にも相談しているのですが、ベトナム・サイドから日本人選手を呼びたいということで。志村さんと一緒にやっていければ申し分ないかと考えています」

──なるほど楽しみですね。ところで韓国のドメスティックMMA大会は、Angel’s FCもDouble GFCもチャンピオンがRoad to UFCに流出した印象が強いです。

「チャンピオンがいなくなる事態に関しては、困っていないということはないです。ただし、ONEだけでなくUFCにも選手を送り出すことがAngel’s FCの役目だと思っています。契約で選手を縛ることはしたくないですし、選手にとって父親のような立場でありたいと思っています。今はYouTube系の番組で人材育成していて、また選手を育てている状態ですね」

──ではHEATとの対抗戦ですが、4月に圧勝してうえでの第2戦です。

「今回も圧勝します。ただしキックと、MMAの1、2試合は予想が困難です。それでも今回もAngele’s FCが勝ちます。8試合中、5試合から6試合は我々が勝ちます。ソン・ヒョンジョンと戦う堀友彦選手が強そうですね。Angele’s FCフェザー級王者ユ・ジュサンとベルトを賭けて戦う倉本拓也選手の粘りに期待しています。

あとはミドル級の三上ヘンリー大智選手に注目しています。元々は我々サイドもより力のあるチョ・ナムジンを当てる予定でしたが、ケガをしたので選手が代わりました。三上選手はキックのアビラル選手とともに、Angel’s FCにとって脅威になるかと思っています」

──Angel’s FCの代表として、どのような試合を期待していますか。

「HEATという歴史のある団体と、MMAを愛するという共通点があるので良い関係を続けて韓国と日本、両国の選手を強くなることを楽しみにしています。そのためにはHEATの選手の巻き返しに期待しています。そうなることで、韓国人選手が発奮しますし。そのようにライバル関係になっていくことで、互いに強くなることを願っています」

■視聴方法(予定)
8月20日
午後3時分~ TIGET LIVE

■ HEAT52xAngel’s FC27対戦カード

<キック・ミドル級/3分5R>
アビラル・ヒマラヤン・チーター(ネパール)
ヤン・チャンウォン(韓国)

<HEATフェザー級王座決定戦/5分5R>
倉本拓也(日本)
ユ・ジュサン(韓国)

<バンタム級/5分3R>
堀友彦(日本)
ソン・ヒョンジョン(韓国)

<ミドル級/5分3R>
三上ヘンリー大智(日本)
チョン·ホチョル(韓国)

<キック・ライト級/3分3R>
ユウト・ヌンポンテープ(日本)
パク·ジョンジュン(韓国)

<ウェルター級/5分3R>
大道翔貴(日本)
チャン・ユンソン(韓国)

<ライト級/5分3R>
平山学(日本)
ソン・ミン(韓国)

<フライ級/5分3R>
AXEL RYOTA(日本)
チョ·ジュンゴン(韓国)

<ムエタイ64キロ/3分3R>
ペットサムイ・シムラ(タイ)
シン·ドンヒョン(韓国)

<キック57.5キロ契約/3分3R>
一仁(日本)
ウォームONE LINK(タイ)

<フェザー級/5分3R>
今井舜也(日本)
菊川功武(日本)

<フェザー級/5分3R>
サイヤドガディー坂井(日本)
萩原悠人(日本)

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【HEAT52xAngel’s FC27】副将戦&HEATフェザー級王座決定戦で倉本拓也と対戦、ユ・ジュサン「楽勝だと」

【写真】1994年1月21日、ソウル出身。チーム・ピンナックルを中心に出稽古をしているそうだ (C)MMAPLANET

19日(土)、東京都港区のニューピアホールで開催されるHEAT52xAngel’s FC27。4月の韓国での対抗戦を経て、第2弾が日本で実現する。
Text by Manabu Takashima

MMA&キック、8✖8の対抗戦の副将戦及びHEATフェザー級王座決定戦で倉本拓也と対戦するユ・ジュサンをインタビューした。ボクシングからMMAへ。大きなケガを経てプロデビュー後は1年7カ月で5連勝、その5勝目は清水俊一を判定で下したAngel’s FCフェザー級王座決定戦だった。試合前からテーピングだらけだったユ・ジュサンは、ベルトを手にしたもののヒールでヒザを負傷し、今回が王座奪取以来初の実戦となる。

夢はUFCトップファイターになることと断言するユ・ジュサンは、今回の試合に向けて余裕しか感じられなかった。


──今週末、HEATでタイトル戦が控えています。今の調子はいかがですか。

「試合の準備をしてきて、過去最高といえます」

──HEATとの対抗戦ですが、HEATの印象を教えてください。

「今ではUFCファイターのチョン・ダウン選手や、ONEのオク・レユン選手が活躍してきたこともあり、身近に感じていた団体です。ここで2つ目のベルトを巻くことができれば、自分も成長していると思えます」

──1つ目のベルトは昨年の12月に日本の清水俊一選手と対戦し、Angel’s FCのフェザー級王座を獲得しました。あの試合は足関節に苦しむ場面もありましたが、バックを取り続けてベルトを巻きました。ただヒザや足首にガッチリとテーピングがされており、試合前からケガをしていたようにも見えました。

「そうですね、まぁケガはありました。同時にずっと打撃で戦ってきたので、寝技ができるところも見せたいという気持ちだったことも事実です。それでも清水選手のヒールで、ヒザが鳴って。あのダメージは大きかったです。本音を言えば、相当に痛かった(苦笑)。ただ表情に出すと、相手チームに悟られるので我慢していました」

──では、ダメージも残ったのではないですか。

「そうですね、数カ月間はリハビリが必要でした。それでもリハビリの先生が優秀で、以前よりも調子は良い感じがしています」

──そんなユ・ジュサン選手ですが、まだまだ日本のファンは知らないことが多いです。そもそもMMAを始めた理由は何だったのでしょうか。

「中学3年生の時にボクシングを始め、プロでも試合をしました。ただ、色々あって続けることができなくなりました。それからは普通に仕事をしていたのですが、格闘スポーツに対する想いが強くてキム・ドンヒョン選手のジムに入って、プロデビューを目指していました。ただヘルニアでデビューまで時間は掛ってしまいました」

──なので2018年1月にTOP FCのアマチュアの試合に出てから、プロデビューまで3年5カ月も要したのですね。

「ハイ、2021年5月にデビューして今は5連勝中です」

──韓国には他にもプロモーションがありますが、Angel’s FCでキャリアを積もうと決めたきっかけは何だったのでしょうか。

「一番良い条件を出してくれたのはAngel’s FCでした。Angel’s FCは選手の待遇が良いプロモーションで、試合も選手の都合を優先してくれます」

──そのAngel’s FCを代表して、HEATとの対抗戦に挑みます。

「自分の意見を知ったパク・ホジュン代表がどのように思うか分からないですが、そう言う団体を背負うということを考えると、プレッシャーになってしまいます。これは常に言い聞かせていることですが、スパーリングをして収入を得る。そういう感じで試合に臨んでいます」

──では対戦相手の倉本選手の印象を教えていただけますか。

「4月の対抗戦第一弾で。ソ・ドンヒョン選手と戦った試合(※倉本が判定負け)を見ていますし、油断しないように戦う。楽勝だと思ってしまうような相手です。あまり強くはないです」

──自信たっぷりですが、倉本選手に対してどのような点でユ・ジュサン選手が勝っていると考えていますか。

「全てです。倉本選手に劣る箇所を見つけるのが、難しいです。秒殺するか、5分5Rの間ずっと底なし沼のような時間を経験してもらうのか。試合の時の気分で決めます」

──ところで、この先のキャリアはどのように青写真を描いていますか。

「最終目標はUFCのトップファイターになることです。それまで一つ一つ、ステップアップしていこうと思っています。試合毎に成長していく。それが今の目標です。UFCしか見ていないです」

──では土曜日の試合に向けて、改めて意気込みをお願いします。

「試合を見てもらえると、自分がどれだけ良い選手か理解してもらえると思います。それだけです」

■視聴方法(予定)
8月20日
午後3時分~ TIGET LIVE

■ HEAT52 x Angels FC27対戦カード

<キック・ミドル級/3分5R>
アビラル・ヒマラヤン・チーター(ネパール)
ヤン・チャンウォン(韓国)

<HEATフェザー級王座決定戦/5分5R>
倉本拓也(日本)
ユ・ジュサン(韓国)

<バンタム級/5分3R>
堀友彦(日本)
ソン・ヒョンジョン(韓国)

<ミドル級/5分3R>
三上ヘンリー大智(日本)
チョン·ホチョル(韓国)

<キック・ライト級/3分3R>
ユウト・ヌンポンテープ(日本)
パク·ジョンジュン(韓国)

<ウェルター級/5分3R>
大道翔貴(日本)
チャン・ユンソン(韓国)

<ライト級/5分3R>
平山学(日本)
ソン・ミン(韓国)

<フライ級/5分3R>
AXEL RYOTA(日本)
チョ·ジュンゴン(韓国)

<ムエタイ64キロ/3分3R>
ペットサムイ・シムラ(タイ)
シン·ドンヒョン(韓国)

<キック57.5キロ契約/3分3R>
一仁(日本)
ウォームONE LINK(タイ)

<フェザー級/5分3R>
今井舜也(日本)
菊川功武(日本)

<フェザー級/5分3R>
サイヤドガディー坂井(日本)
萩原悠人(日本)

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