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BJJ BET02 MIKE MMA Road to ADCC ウィリアム・タケット ブログ ホウジマール・トキーニョ

【BJJ BET02】壊し屋ホウジマール・トキーニョが、2年振りの表舞台。1回戦でタケットと対戦

【写真】やらかすことは良くないが、やらかせるぐらいの力が残っていることに期待(C)

8月1日(日・現地時間)ブラジルのサンパウロにて大型プロ柔術・グラップリングイベントBJJ BET02「Who’s Next」が行われ、Flograpplingにて中継される。ワンマッチと8人参加の88キロ級のノーギトーナメントで攻勢される今大会だが、新旧バラエティに富んだグラップラーが参戦するトーナメントの1回戦で米国の新鋭ウィリアム・タケット✖ホウジマール・トキーニョという一戦が組まれている。

かつて凄まじい極め力でグラップリングとMMAの両世界で恐れられたホウジマール・トキーニョの参戦──彼が勝ち進めば、現在進行形のグラップリングワールドでは見ることのできない夢の顔合わせが実現することとなる。



ダナファー・デススクワッドの開催を宣言したジョン・ダナハーが、トランジッション化した足関節システムを構築する以前から組み技、MMAを追って来たファンが、最も胸を躍らせるのがトキーニョの参戦だろう。そのトキーニョと戦うのは、同トーナメント唯一の米国人であるタケットは、今年3月に黒帯を取得したばかりの20歳。北米グラップリング界を代表するニュースターの1人だ。積極的に動きを作り、上下から極めを狙ってゆく戦い方を身上とする。

(C)MIKE CALIMBAS/FLOGRAPPLING

とはいえ3月のF2W 166でマニュエル・ヒバマーをヒールで秒殺する等、新春は活躍していたものの、ここ数ヶ月は世界のトップ・オブ・トップスとの対戦が続き4連敗と苦戦を強いられている。

特に先月のRoad to ADCC大会では、クレイグ・ジョーンズの代打としてルーカス・バルボーザと対戦したが、テイクダウンを奪われた後、ボディロックで動きを封じてから胸を合わせてくるバルボーザの侵攻を止められず、なんと0-34という大差の敗戦を喫してしまっている。

対するトキーニョは41歳。無造作に相手の懐に入って高々とリフトしてしまう怪力と、外ヒールやそこから変化するヒザ十字等を中心とした強烈無比な極めで恐れられた選手だ。2011年のADCC世界大会では3試合連続でヒールで相手を秒殺し、決勝こそアンドレ・ガルバォンに敗れたものの世界にその名を轟かせた。

2008年から参戦していたUFCにおいてもその極めは猛威を振るっていたが、最大の欠点は精神のコントロールが効かないこと。相手のタップ後も技を離さないことが重なり、また検査にて規定値を大きく上回る濃度のテスタトロンが検出される等の問題もあり、2013年に契約解除されている。

その後WSOFに転出して王者となるが、ここでもジェイク・シールズ相手に目突きを繰り返したうえ、キムラロックでタップを奪った後も技を解かず、タイトル剥奪&契約解除された。

その後は2016年にPolaris 3でゲイリー・トノン、2018年にKasai pro 3でクレイグ・ジョーンズ、2019年にはワールド柔術フェスティバルでゴードン・ライアンといった新世代の足関節技師たちとノーギグラップリングで試合するが、トノンには押され気味の引き分け、ジョーンズ相手には減量失敗でほとんど動けず防御に徹し、ライアンにはバックを奪われてコントロールされての判定負けを喫している。

今回2年ぶりに表舞台に姿を現すトキーニョ。当日どのような肉体的&精神的コンディションで臨むのかも未知数だが、41歳という年齢や近年の戦いぶりを考ると、現代グラップリングの最先端を行くタケットとの戦いは厳しいものとなりそうだ。

が、もし一瞬でもその往年の強さが発揮されるなら、会場が興奮の坩堝と化すことは間違いないだろう。

■視聴方法(予定)
8月2日(月・日本時間)
午前5時00分~FLOGRAPPLING

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MMA ONE Road to ADCC ウィリアム・タケット クレイグ・ジョーンズ ルーカス・バルボーザ

【Road to ADCC】えげつないバルボーサの加点殺法でタケットを返り討ち、改めてクレイグ戦呼びかける

【写真】20分間、特にポイントの入る後半10分にこれをやられ続けるとそれは苦しい(C)CLAYTON JONES/ROAD TO ADCC

17日(土・現地時間)にテキサス州オースティンのJWマリオット・オースティンでRoad to ADCCが開催された。来年開催予定のノーギグラップリングの祭典=ADCC世界大会への前哨戦として位置付けられたワンマッチ大会は、注目の対戦が並んだ。
Text by Isamu Horiuchi

Road to ADCCプレビュー最終回は、クレイグ・ジョーンズとの注目の対戦を負傷欠場で逃したルーカス・バルボーザが、ポイントルールの特徴を生かした足を戻させて、得点加算方式のえげつない試合を代役ウィリアム・タケットにやってのけた一戦を振り返りたい。

<88キロ級/20分1R>
ルーカス・バルボーザ(ブラジル)
Def. 34-0
ウィリアム・タケット(米国)

当初バルボーザと対戦予定だったクレイグ・ジョーンズの手の負傷により、実現したこの試合。昨年バルボーザに抑え込まれ完敗したタケットとしては、進歩を見せてリベンジを果たしたいところだ。開始時から引き込むとペナルティを取られることもあり、まずは両者ともスタンドレスリングで戦う。

アトスの代名詞である、相手の首をつかんで押さえつける動きを多用して前に出るバルボーザは、4分過ぎにダブルレッグに入り豪快にテイクダウンに成功した。クローズドガードを取ったタケットがやがてガードを開くと、バルボーザは低く入ってボディロックへ。

強大な上半身でタケットの腰を固定したまま片足を越えようとするが、距離を作られる。その後もバルボーザは低い体勢からの侵攻を試みるものの、タケットは足を利かせ腕でフレームを作り、または掌で口を塞ぐという手段で守っている。

やがて蹴って距離を取ることに成功したタケットは、再びバルボーザが入ってくるところに、インバーテッドの形から左足を掴んで足を絡めることに成功。ヒールを嫌がって背中を向けたバルボーザのバックを狙うが、反転を許し正対される。

前回の対戦ではバルボーザのボディロックパスを許したタケットだが、ここまでは譲らず渡り合っている。

低く入ったバルボーザは、再びボディロックへ。タケットはラバーガードのロンドンの形で自らの右ヒザ裏を通してグリップを組み、バルボーザの体を押し戻そうとするが、動かざること山の如し。

やがてタケットがグリップを解くと、すかさずバルボーザはその左足を跨いでハーフで胸を合わせたのだった。

最重要ディフェンスラインをついに超えられて動きを封じられたタケットは、足の力を抜いてマットに投げ出してバルボーザのパスを誘う。いったんそれに乗ったバルボーザはサイドに出るが、残り約30秒で加点時間帯ということを悟ってか、タケットの上半身をがっちり固めたまま再びハーフの中に入った。

相手を抑えたら動かさない、自分も無駄な動きはしない。見る者には優しくないが、優れて合理的な戦い方だ。

そして加点時間帯が始まると、バルボーザは絡まれている左足を抜いてサイドに出て3点。胸を合わせられて動けないタケットに、さらにニーオンザベリーの体勢を作って加点する。その後サイドに戻ったバルボーザは、あえて一度ハーフの中に入ってからパスし、マウントへ。

こうして上半身のロックは解かないまま、バルボーザはどんどん点を重ねていった。

17点を失った後、タケットはやっとインバーテッドから距離を作ることに成功。一旦離れたバルボーザだが、再び低く入ってボディロックを作った。

その後は同じことの繰り返し。バルボーザが上半身のプレッシャーでタケットの動きを封じたまま、試合終了までパス、マウント、ニーオンザベリー等で加点を続けていき、実に34-0というスコアで勝利した。

動きたいタケットにそれを許さず完勝したバルボーザは「良い気分だ。クレイグ、俺はいつでもいい、今からやろうぜ。ウィリアムはタフキッドだけど、クレイグと同じ戦い方をするから準備に問題はなかったよ。俺は88キロのほうが速く動けるし、スタミナも全然あるし、よりテクニックを使えるから気に入ったよ。本当はフィニッシュしたくて、ノースサウスチョークやキムラ、ヘッド&アームのカタグルマ(肩固めの間違いか?)を狙ったけど、ウィリアムはすり抜けるのが上手かったんだ」と、欠場したクレイグ・ジョーンズとの対戦を呼びかけた。

見ていてあまり面白いとは言い難いバルボーザの戦い方だが、きわめて強力にして打開が困難な壁を相手にジョーンズはどう動きを作るのか、傷が癒え次第、対照的なスタイルの両者の対戦に期待したい。


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MMA ONE Road to ADCC ケイド・ルオトロ ロベルト・ヒメネス

【Road to ADCC】20歳のラミレス、18歳のケイド・ルオトロとのノンストップファイトをRNCで制す

【写真】ダイナミックなノンストップアクションが見られたヒメネス✖ルオトロは大会ベストバウトといって良い試合だった(C)CLAYTON JONES/ROAD TO ADCC

17日(土・現地時間)にテキサス州オースティンのJWマリオット・オースティンでRoad to ADCCが開催された。来年開催予定のノーギグラップリングの祭典=ADCC世界大会への前哨戦として位置付けられたワンマッチ大会は、注目の対戦が並んだ。
Text by Isamu Horiuchi

Road to ADCCプレビュー第4回は1歳8のケイド・ルオトロ、20歳のロベルト・ヒメネス──グラップリング界の未来が、繰り広げたノンストップアクションの模様をお届けしたい。

<88キロ級/20分1R>
ロベルト・ヒメネス (米国)
Def. 14分04秒by RNC
ケイド・ルオトロ(米国)

アンドリュー・ウィルツィの代打として急遽出場を決めたケイド。実は前回の試合以降はコスタリカでサーフィンをしていたとのこと。

試合開始後、体格に勝るヒメネスは積極的に前に出て、ダックアンダーを仕掛け、飛び込んでのテイクダウンを狙う。が、ケイドは回りながらうまく捌いてゆく。さらに前に出るヒメネスに対し、それまで下がっていたケイドはカウンターのダブルレッグを仕掛ける。見事なタイミングで倒されたヒメネスだが、すぐにバタブライガードから腕を伸ばして距離を取り、立とうとする。

ケイドがそれを押し倒し、それでもヒメネスが立ちにきたところで飛び上がって旋回──ファーサイドにあるヒメネスの左腕にアームバーを仕掛けた。

うつ伏せで極めにきたケイドに、一瞬腕を伸ばされかけたヒメネスだが、なんとか抜くとそのまま体重をかけてパスに成功する。ケイドはすぐに足を絡めてリバースハーフを作ると、そのまま起き上がってリバーサルしマウントを取って見せた。

ならばとヒメネスも下から動き続け、やがて腕を伸ばして距離を取り、マウントから脱出しつつ立ち上がる。そのままケイドのバックに回ったヒメネスに対し、ケイドは豪快にダイブして前転、上を取り返して見せた。ここまでわずか3分、18歳のケイドと20歳のヒメネスというグラップリング界の未来を担う二人が、一瞬で優劣が入れ替わるノンストップのとんでもない攻防を展開している。

右ヒザを前に出してパスのプレッシャーをかけるケイドに対し、ヒメネスは下から回転してケイドの右足をキャッチする。

ケイドが動いて逃れると、ヒメネスは再び下から回転して右にヒザ十字を仕掛けるが、ケイドはこれも脱出した。

足関節に難があると見られたヒメネスだが、自ら積極的にその攻防を挑んでいる。立ち上がったケイドは、またしても右ヒザからパスのプレッシャーをかけるが、ヒメネスはインバーテッドで対応する。ケイドはヒメネスの左足を捌いて左にパスを決める。ヒメネスはすかさず動いて隙間を作って起き上がると、ケイドのバックを狙う。そうはさせじとスクランブルするケイドだが、ボディロックを取ったヒメネスが押し倒して上になる。左のデラヒーバでケイドが絡むもの、ヒメネスは右ヒザを押し下げてパスに成功する。

なおも下から動くケイドだが、ヒメネスはノースサウスに移行した。体重が軽い上に、急遽出場を決めたケイドは激しく動く序盤でコンディショニングの差が出てきたか。

ヒメネスはケイドの右腕をワキに抱えて腕十字を狙う。ケイドはすかさず起き上がり、腕を抜きながら上に。クローズドガードを取ったヒメネスは、ケイドの両ワキを差して背中でグリップすると、体をずらしてのバック狙いへ。この動きは、ケイドの兄タイがヒメネスにやられたパターンだ。バックを譲られるのを嫌がったケイドが下になると、ヒメネスはマウントを奪った。

一度ここからノースサウスに移行したヒメネスが、再びマウントに入るその瞬間、ケイドは体を翻してリバーサルに成功する。ワキを差されながらも強引に左ヒザを入れてパスを狙うケイドだが、さすがに強引過ぎる。

ヒメネスはまたしても体をずらしてバックに回り、上を取り返した。

中盤、ケイドが防戦を強いられる場面が目立っている。いったんサイドに付いたヒメネスだが、ケイドのバギーチョークを警戒してか再びノースサウスに入る。ここで試合は10分を経過して加点時間帯に。諦めずに動き続けるケイドがスクランブルを試みてうつ伏せになるも、読み切っていたヒメネスはすかさずバックテイク&4の字フックで固めて3点を先取した。

さらに右足でケイドの右腕をトラップしたヒメネスは、それでも懸命に守ろうとするケイドの首に右の手首をこじ入れると、RNCを完成させタップを奪ってみせた。

最後は前回と同じ技で敗れてしまったケイドだが、序盤ヒメネスを極めかけて、さらにマウントも奪った動きは驚愕のもの。77キロで同体格の相手に、しっかりと調整した上で戦えば、ケイドもまた来年の世界大会では台風の目になることは間違いないと思えるほどの輝きだった。

そんなケイドの序盤の猛攻を凌いで攻め返し、後半には力の差を見せつけたヒメネス。現代的な目まぐるしいスクランブルの攻防や足関節技に対応するだけでなく、懐の深いクローズドガードからのバック取りという、柔術家ならではの武器をここぞというところで使うあたりが心憎い。

ヒメネスは試合後「勝って嬉しいよ。まだ修正すべき細部はいろいろあるけど、ステイポジティブに行きたいね。僕はルオトロ兄弟からは、いろいろなインスピレーションを得てきたんだ。僕がまだ黄色帯の頃に、年下の彼らはもうスポンサーを得ていたりね。今日もあのテイクダウンには驚いたよ」とケイドを称えた。

さらに「僕はブルース・リーのフィロソフィーに心酔しているんだ。つまり、スタイルを持たないこと。リーの教えの通りに、僕自身の戦い方、僕自身の表現法を探すこと。それこそが僕のミッションさ。ところでFlograpplingはカナビス(大麻)のスポンサーシップを得ないのかい? ロックオート(現在Flograpplingをスポンサーしている車の部品会社)って僕は良く知らないんだよ」と、自由な魂の持ち主ならではのコメント(ちなみに彼はマリファナを薬草の一つとしてとらえ、もはや吸うことはなく、それら薬草を、チンキ剤として服用したりお茶にして飲んだり野菜のように食べたりする形で摂取しているとのこと)。

類い稀なる才能に恵まれた若き柔術家の自分探しの旅路が、今後どこに向かい、来年のADCC本戦でどのように花開くのか──非常に楽しみだ。

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MIKE MMA ONE Road to ADCC カイナン・デュアルチ マテウス・ジニス

【Road to ADCC】カイナン・デュアルチ、2分03秒──クローバーリーフでマテウス・ジニスを一蹴

【写真】日本ではクロスヒール、米国ではレッグレイスやクローバーリーフと呼ばれているフィニッシュ (C)CLAYTON JONES/ROAD TO ADCC

17日(土・現地時間)にテキサス州オースティンのJWマリオット・オースティンでRoad to ADCCが開催された。来年開催予定のノーギグラップリングの祭典=ADCC世界大会への前哨戦として位置付けられたワンマッチ大会は、注目の対戦が並んだ。
Text by Isamu Horiuchi

Road to ADCCプレビュー第3回はメインイベント、ADCCのチャンプチャンプ対決=カイナン・デュアルチ✖マテウス・ジニスの一戦の模様をお届けしたい。

<無差別級/20分1R>
カイナン・デュアルチ(ブラジル)
Def.2分03秒 by クローバーリーフ
マテウス・ジニス(ブラジル)

試合開始後、デュアルチがジニスの首に手をかけて軽く引くと、大きくバランスを崩す。前日の軽量では8キロほどの差だが、それ以上に両者にはパワー差があるようだ。

前に出るデュアルチは、ジニスのシングルをあっさり防ぐと、またしても首を押し下げて崩し、そこから小外刈りにテイクダウン。本来下になりたくないはずのジニスだが、あっさり上を許してしまった。

(C)MIKE CALIMBAS

さらに左足をステップアウトしてリバースハーフを作ったデュアルチは、下になりつつインサイドサンカクをセットする。

ここからジニスの右足を巻き込んだクローバーリーフ──いわゆるクロスヒールホールドの形で左足をキャッチ。RNグリップから右の掌でかかとを掴んで捻り上げると、ジニスはタップした。

わずか2分03秒で圧勝したデュアルチは試合後に「もう少し自分の柔術を見せることができればとは思ったけど、極めるチャンスがきたからね。本当はパスも狙いたかったんだけどね。マテウスは、体重差にもかかわらず試合を受けてくれて感謝しているよ。僕はこれまでヒーフルックを2度極められていて、自分の弱点が分かっていたからそこを重点的に練習してきたんだ。今まではギとノーギを並行してやってきたけど、最近はノーギに集中しているんだ」と語った。

来年の世界大会無差別級の優勝候補最右翼と見られるデュアルチ。2019年の前回大会では中量級のラクラン・ジャイルスに、また昨年はサイボーグことホベルト・アブレウにヒールフックを取られたことから、しっかりと対策をしてきたようだ。立ち技も強く、トップからもボトムからも戦うことができて、さらに足関節等極めの力もあるこの23歳を誰が止めるかが、来年の本戦の見所になりそうだ。

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MMA ONE Road to ADCC ダンテ・リオン ニッキー・ライアン

【Road to ADCC】ADCCで頂点に立つために進化。ニッキーがレスリングアップ&パスでリオン下す

【写真】レスリングアップからリバーサル、そしてパスというのはADCCで最高のポイントアウトといえる。ここがあることで、足関節等もさらに仕掛けやすくなるだろう (C)CLAYTON JONES/ROAD TO ADCC

17日(土・現地時間)にテキサス州オースティンのJWマリオット・オースティンでRoad to ADCCが開催された。来年開催予定のノーギグラップリングの祭典=ADCC世界大会への前哨戦として位置付けられたワンマッチ大会は、注目の対戦が並んだ。
Text by Isamu Horiuchi

Road to ADCCプレビュー第2回は、後半はポイント有りのADCCで勝てるよう進化の過程にあるニッキー・ライアンとダンテ・リオンの一戦の模様をお届けしたい。

<175ポンド契約/20分1R>
ニッキー・ライアン(米国)
Def. 5-0
ダンテ・リオン(カナダ)

前回のヒカルド・アウメイダ戦においてスタンドレスリングで勝負したニッキーは今回も積極的に前に出ては、リオンの首に手をかけていなしにゆく。

そしてダブルレッグテイクダウンを仕掛けるが、リオンががぶって体重をかけるとニッキーは頭を抜く。

約3分経過時点で、ニッキーが再び飛び込んでダブルへ。リオンは倒されながらもすぐにオモプラッタを狙うが、ニッキーが正対して防いでクローズドの中へ。

すぐに立ち上がったニッキーは、リオンのガードを開かせると、左足を狙って足を絡めて倒れ込むが、リオンは落ち着いて絡みを外しながら立ち上がった。

右ヒザを前にパスのプレッシャーをかけるリオンに対し、ニッキーは内掛けで右足に絡むと内回りを狙うが距離を取られる。

リオンが再び前にプレッシャーをかけ、ニッキーは後転するように前に崩すと、その刹那、立ち上がってダブルへ移行し見事にテイクダウンを決める。上になったニッキーは再び倒れ込んで50/50&内ヒールを狙うが、ここもリオンは距離を取って立ち上がった。

ニッキーは、スタンドレスリングとガードからのレスリングアップという、まさに最近の試合で試してきた動きでリオンと堂々勝負している。対するリオンの方も、ニッキーの足関節にしっかりと対処。両者との進化が窺える攻防だ。

もともと得意のシッティングガードを取ったニッキーに対して、リオンはヒザを入れての侵攻を試みるが、巧みな腕のフレームと左ヒザのシールドに阻まれて攻め込めない。やがて左手のフレームで距離を取ったニッキーが、瞬時にシットアップしてダブルへ。またもや見事にレッスルアップして上を取ってみせた。

三たび上になったニッキーは、今度は足を狙わずに横にパスを狙うが、リオンは対応してデラヒーバガードに。やがてリオンが距離を取って立つと、ニッキーは座り込む。加点時間帯に入る前にスイープを取らせて下になろうという考えだったのかもしれないが、自ら座ったことは明らかだったのでニッキーに引き込みのペナルティが与えられた。

試合は10分を経過して加点が開始。シッティングのニッキーは、再びリオンを前に崩してからのダブルレッグを仕掛ける。が、これまであまり抵抗せずに倒されていたリオンが踏ん張る。それでも前に出たニッキーはリオンの背中を付けさせるが、動きが止まらないうちにリオンは振りほどいて立ち、両者は場外となりブレイクが掛った。

再開後、逆にリオンが右にシングルを仕掛けるが、ニッキーは距離を取る。今度はニッキーがダブルへ。尻餅をつかされたリオンだが、ここでも勢いが止まらないうちに距離を取り、場外際で立ち上がる。

再びスタンドに戻った両者。ニッキーはまたしてもダブルに入る。深く入ってクラッチを組んだニッキーは今度はゆっくり倒して勢いを作らせず、ついに上を取ることに成功した。

倒すと同時に、ニッキーはハーフ&ボディロックの状態と取る。腰を固められたリオンは足を使って浮かそうとするが、ニッキーはすかさず右足を超えてサイドに。テイクダウンとパスガードのあまりに見事な融合を見せたニッキーが、5-0とリードした。

さらに上四方から逆側のサイドに回ったニッキーは、右腕でリオンの顔面を圧迫する。嫌がったリオンが上体を起こしたところで、すかさずバックを狙うという理詰めの攻めを見せるニッキー。対してリオンもすぐに動いて、下のリオンと上のニッキーがお互いにバックを狙い合うような格好にとなり、揃って距離を取り立ち上がった。

残り6分でスタンドに戻るが、ここで右足をひきずりはじめたニッキーは、二つ目のペナルティを承知ですぐに座り込んでシッティングガードへ。

リオンは右ヒザから侵攻を試みるが、ニッキーの強固なニーシールドと左腕のフレーム阻まれ、形を作れない。先ほどまで何度も下からのレスリングアップを決めたニッキーは、足の負傷を受けて防戦に徹している。

怪我をしてなおかつ鉄壁のガードを見せるニッキーの前に、リオンは攻撃の糸口を見出せないまま時間が過ぎてゆく。最後は足を狙って自ら倒れ込んだリオンだが、この分野の専門家のニッキーは難なく防御して試合終了。

立ち上がって勝ち名乗りを受けたニッキーは、歩くのも困難で、師ダナハーらセコンドに肩を借りて試合場を去った。

放送席でインタビューを受けたニッキーは「上になろうとして、自分のかかとが尻に食い込むような形になったんだけど、その時スプロールされて外側に異変を感じたんだ。右ヒザさ。試合内容自体はすごくハッピーだよ。前の2戦では、僕がジムでやってきたことのほんの一部しか見せられなかったけど、今回はそれが見せられた。途中で怪我してしまったのは残念だけどね。怪我してからはもうレッスルアップできないと分かったから、防御に徹して、足を狙うくらいしかなかったんだ。でもADCCルールでは、僕の新しいスタイルはすごく有効だと思う」と語った。

実際、負傷するまでは強豪リオンに凄まじい強さを見せつけたニッキー。今回の試合で見せた進化の意味は大きい。以前は完全に下派だった彼が、スタンドレスリングとレスリングアップの二つを徹底強化。引き込みがマイナスになるルールにおいてスタンドで相手と渡り合う力と、上から膠着を試みる相手への強力なカウンターの手段を手に入れたことになる。

また、途中で見せたダブルレッグとボディロックパスの融合や、パスを決めてから相手に逃げ道を作っておいてバックを狙う動き等も、きわめて理詰めの素晴らしい展開だった。何より負傷して新しい武器が使えなくなった後は、以前からの強みであるシッティングガードを用いて鉄壁の防御は見事なばかり。

もし今後も大怪我等をすることなく進化を続けるようなら、世界最強の兄ゴードン以上に完成された組技師──師のジョン・ダナハーが言うところの「スーパーグラップラー」──へと成長する可能性さえ感じさせたニッキー・ライアン。負傷が癒えた後の、この20歳の若者のさらなる戦いに目が離せない。

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MMA Road to ADCC   ジオ・マルチネス ブログ マイキー・ムスメシ

【Road to ADCC】ノーギでの進化が止まらないムスメシが、ジオに快勝も切れまくり!!

【写真】試合内容には満足も、ジオ・マルチネスとのやり取りに憤慨していたマイキー──試合中の冷静さとまるで別人のようだった(C)ROAD TO ADCC

17日(土・現地時間)にテキサス州オースティンのJWマリオット・オースティンでRoad to ADCCが開催された。来年開催予定のノーギグラップリングの祭典=ADCC世界大会への前哨戦として位置付けられた、豪華きわまりないワンマッチ大会。
Text by Isamu Horiuchi

プレビュー第1回は、ノーギに専念して数ヶ月で急激な進化を続けるマイキー・ムスメシを、10th planet柔術軽量級エースのジオ・マルチネスが迎え撃った注目の一戦の模様をレポートしたい。

<66キロ級/20分1R>
マイキー・ムスメシ(米国)
Def. 6-0
ジオ・マルチネス(米国)

試合場に上がった両者。戦前から「尊敬する友人のジオと戦えて光栄だ」と友好的な態度を崩さなかったムスメシが握手を求めるが、「マットに上がったら友人だとは思わない。そもそもあいつはいつも偽善的に微笑んでいて気に入らない」と戦闘モードを取っていたマルチネスはそれを無視した。

試合開始。引き込むとペナルティを受けるルールだけに、ムスメシは頭を付けてのスタンドレスリングに挑む。が、体格に勝るマルチネスは前進して左で脇を差すと、体落としでテイクダウン。あっさりと倒されたムスメシだが、加点時間対開始前なので失点はなし。なおかつ引き込みのペナルティも取られずに下になることに成功したとも言える。

オープンガードをとったムスメシに対して、右にパスを仕掛けるマルチネス。エビで反応したムスメシは、すぐにマルチネスの右腕を両手で抱えると、あっという間に旋回して足をこじ入れてファーサイドのアームバーに。回転して逃れようとするジオだが、その腕は完全に伸ばされてしまっている。強烈に極まっているように見えるがタップしないマルチネスは、強引に立ち上がりながら腕を引き抜いた。

逃げられたムスメシは、すぐに下からマルチネスの右足に足を絡めて崩すと、左足にトーホールド狙い。さらに内ヒールに移行して極めにゆくが、マルチネスは腰を引いて支点のニーラインをクリアして危機を回避、上に戻った。ここまで3分足らずだが、ノーギの練習に専念して5カ月のムスメシが恐るべき仕掛けのタイトさを見せつけている。

その後もムスメシは積極的に下から足を絡めては極めを狙う。が、この攻防は熟知しているマルチネスも防御しては足を取り返す展開に。ムスメシは内回りや外回りを狙うが、マルチネスは距離を取ってポジションは取らせない。ダブルガード状態で足を取り合うなか、何やらマルチネスがムスメシに話しかけ、ムスメシも応じている。

ムスメシは、2019年の世界柔術決勝でホドネイ・バルボーザを秒殺した強烈なストレートフットロックのグリップも用いて、内ヒール、外ヒールと積極的に仕掛け、また回転してのバックも狙ってゆく。このムスメシのノンストップ・アタックに対して、マルチネスは守勢になりながらも、最初の腕十字以降は危ない場面に追い込まれることはまま時間が過ぎていった。

残り4分半になったとところで、ダブルガードの攻防では押され気味だったマルチネスが立ち、右のニースライスを狙って前に体重をかけてゆく。するとムスメシは後転するようにマルチネスを前に崩してから、すかさずベリンボロへ。ここでついにマルチネスの背後に回ってクラブライドに持ち込んだムスメシは、ヒザをついたマルチネスの背中に登る。

足を一本フックされたマルチネスは回転して正対を試みるが、ムスメシはタイトにマルチネスの背中に密着。やがて襷掛けのグリップを作ったムスメシは、もう一本の足も入れてフックを完成。残り3分のところで先制の3点を奪った。

その後もマルチネスは動き続けるが、ムスメシは背中から離れない。一瞬マルチネスは体を捻って正対したかに見えたが、ムスメシがバックに付き直すとさらに3点が追加される。さらにマルチネスはムスメシを背に乗せたまま立ち上がって落とそうとするが、ムスメシの密着は解けず。仕方なくマルチネスはダイブするように前転してのスクランブルを狙うが、ムスメシは背中から離れず。そのままムスメシがチョークを狙い、マルチネスが守る中で試合が終了した。

フックを解いたムスメシと向かい合ったマルチネスは、握手をしながらなにやら声をかける。ムスメシはそれに対して不満げに言い返し、さらにマルチネスのセコンドのエディ・ブラボーに挨拶する際にも、なにやら訴えかけていた。

放送席で勝利者インタビューを受けたムスメシは、怒りが収まらない様子で「僕は同じ黒帯としてジオのことをすごく尊敬していたのに、今日のマットでのあの態度には失望したよ。なんて品格がないんだ。試合前には僕がポルトガル語を話すことを馬鹿にして、僕がブラジル人みたいだとか、他の文化にリスペクトを表することを嘲笑った。あんな奴が黒帯だなんて、信じられないよ! いくら柔術のスキルが高くても、黒帯の資格なんかない!」とまくし立てる。

さらに試合中のやりとりについて聞かれると「僕は試合中は何も話してないよ。ただ奴がさんざんこっちを罵り続けたんだ。なんてアマチュアな態度だ! だから試合後に奴に言ってやったんだ。『僕は試合に勝つことにこだわりなんかない。僕らは次の世代に模範を示すためにやってるいんだ』ってね。奴の振る舞いは本当に馬鹿げている」とその興奮は止まらない。

さらに試合展開について聞かれると「それは満足しているよ。僕にとってビッグチャレンジだったからね。レスリングをやらなくてはならないから、今までで一番大変だと分かっていたんだ。でもなんとかしたよ(笑)。序盤の腕十字は極まったと思ったんだけどね。ジオの柔術自体はインクレディブルだよ。若い頃からファンだったんだ。いつも応援していた。なのに変わってしまった。もう自分のフォロワーへの受けしか考えていないんだろうね。柔術のスキルはすごくリスペクトするけど、人間としてはゼロ・リスペクトだ。僕は下の帯の選手達が、この試合での彼の振る舞いを見ているってことが我慢ならないんだ。ありえないよ。こんな態度をジムで取ったら出入り禁止にされるべきだよ。トーナメントでも同じだ」と、結局マルチネスへの怒りを蒸し返してしまった。

そんなムスメシは最後に今後の展望について聞かれて「みんな、僕は来年のADCCに出る資格があるかい? 興奮しちゃってすまない。この5カ月、僕は文字通り1日も休まずに練習してきたんだ。そしてものすごく上達している。まだまだ課題はすごくたくさんあるけどね」と、前向きに語った。

一方、言われ放題のマルチネスも「いったいなんであんなに怒るんだ?」と驚きを隠せない様子だったが、さすがに黒帯失格とまで言われると「試合後には一緒にピザでも食うのもいいかなと思っていたけど、もうイヤだ。奴はフェイクスマイルの奥にある本性をさらけ出したな。だいたい奴はこれまで何回所属を変えているんだよ。俺の師匠はずっとエディで変わらない。そういうことだ」とグラップリングとは関係のないところで中傷しあうようになってしまった……。

両者の遺恨についてはさておき、ノーギに本格的に取り組んで半年と経っていないムスメシは、強豪マルチネスにも快勝。序盤にタイトな腕十字を極めかけた上、足の取り合いや回転してのバックの取り合いといったマルチネスの得意分野でも試合を支配し、至高の柔術ファンダメンタルとノーギの技術の融合がますます進んでいることを見せつけた。

同時にスタンディングレスリングや、ノーギにおいて極めきる技術等、さらなる向上の余地も見えたこの試合。本人が「これが達成できたら、僕はもうハッピーに死ねるよ」とすら語る最後の目標=来年のADCC世界大会制覇に向け、天才児の急速な進化を現在進行形で目の当たりにできる我々の幸運は、まだまだ続いてくれそうだ。


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【Road to ADCC】計量終了 メインのカイナン・デュアルチ✖マテウス・ジニスの体重差は8キロ弱

【写真】Tシャツ着用では、それほど体格差は感じられないカイナンとジニス。20分の長丁場、スタミナ配分と後半のポイント加算が如何に勝負に影響をあたえるのか(C)COREY STOCKTON/FLOGRAPPLING

16日(金・現地時間)、17日(土・同)にテキサス州オースティンのJWマリオット・オースティンで開催されるRoad to ADCCの計量が行われた。

世界規模の新型コロナウィルス感染拡大を受け、開催が1年延期されたADCC世界選手権。この間の穴埋めとなるワンマッチ形式の大会は本戦20分のみで延長なし、10分が経過してからポイントが与え、引き込みのマイナスPのみ試合開始がカウントされるというルールセットとなっている。


メインの無差別級=カイナン・デュアルチ✖マテウス・ジニス、前者が7.8キロ重いが無差別級としては、極端な体重差とはなっていない。

88キロ級のケイド・ルオトロは80キロ、対するロベルト・ヒメネスは84キロでルオトロは77キロ級でも十分に戦えるだろう。

■視聴方法(予定)
7月18日(日・日本時間)、
午前9時00分~Flo Grappling

■Road to ADCC計量結果

<無差別級/20分1R>
カイナン・デュアルチ:101.2キロ
マテウス・ジニス:93.4キロ

<175ポンド契約/20分1R>
ダンテ・リオン: 175ポンド(79.37キロ)
ニッキー・ライアン: 172ポンド(78.01キロ)

<66キロ級/5分3R>
マイキー・ムスメシ:65.7キロ
ジオ・マルチネス:66.0キロ

<88キロ級/5分3R>
ウィリアム・タケット:86.4キロ
ルーカス・バルボーザ:87.9キロ

<女子60キロ以上級/5分3R>
エリザベス・クレイ:72.0キロ
アナ・カロリーナ・ヴィエイラ:71.7キロ

<88キロ級/5分3R>
ケイド・ルオトロ:80.0キロ
ロベルト・ヒメネス:84.0キロ

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JJ Globo Preview Road to ADCC   ケイド・ルオトロ ブログ ロベルト・ヒメネス

【Road to ADCC】天敵へのリベンジ賭け、ケイド・ルオトロがロベルト・ヒメネス戦にスクランブル発進

【写真】タイと合わせて兄弟でヒメネスに3連敗中のケイド──4度目の正直なるか(C) MIKE CALIMABS/WNO&SUG/em>

17日(土・現地時間)、テキサス州オースティンのJWマリオット・オースティンにてFlograppling主催のRoad to ADCCが開催される。
Text by Isamu Horiuchi

キッズの隆盛もあり、次から次への柔術界の将来を担うといわれる逸材が生まれるなか、ミカ・ガウバォンと並び未来のスーパースター候補がタイ&ケイドのルオトロ兄弟であることは間違いない。そんな兄弟の天敵が、ロベルト・ヒメネスだ。今回、ヒメネスはアンドリュー・ウィルツィだったが、ヒザの負傷で欠場が決まり、ケイド・ルオトロと代役に名乗りを挙げた。


ヒメネスは、昨年黒帯デビュー戦でキーナン・コーネリアスに競り勝つ大殊勲を挙げると、そのまま瞬く間に世界のトップグラップラーの仲間入りをした21歳。2月のBJJ Stars 05では柔術世界王者イザッキ・バイエンスと、同月のWNO 06では世界最強のノーギグラップラーのゴードン・ライアンといった超大物との対戦も経験している。

結果は敗れたもののバイエンスからはバックを取り掛け、ライアンの強烈な腕十字から脱出するなど見せ場を作り爪痕を残した。

また、先月はグラウンドでの掌打が許されているコンバット柔術トーナメントにも参戦、JZカバウカンチ、ネイサン・オーチャードらの強豪を倒して見事に優勝している。さらに2週間後にはThird Coast Grappling、その翌週にはSUGと超過密スケジュールをヒメネスは過ごしてきた。

対するケイドは、帯色のことを言えば昨年10月に茶帯になったばかりの18歳。が、前回のADCCで旋風を巻き起こした双子の兄弟のタイとともに、幼少時からグラップリング界の未来を担う存在として注目を浴びてきた。

今年4月のWNO 08ではイサン・クレリンステンとの激闘をダースチョークで制し、先月のWNO 10ではコール・フランソンをバギーチョークで斬って落として2連勝、勢いに乗っている。

この両者は、昨年10月の3CG Kumite Vの準決勝で対戦経験がある。体格で上回るヒメネスがスタンドでプレッシャーをかけてゆくと、ケイドが珍しくガードに引き込む。そこからのスイープや足狙いを見せたケイドだが、ヒメネスに圧力で潰されてバックに回られてチョークで完敗した。

ヒメネスはその前後に、ケイドの双子の兄弟タイとも2度対戦しており、スタンドのクリンチからのバックテイク、ダブルレッグテイクダウン、クローズドに引き込んでからのバックテイク等で攻め込み、いずれもオーバータイムでしっかりとポイントを奪って勝利している。両試合とも本戦から動きのある見応え十分な攻防が展開されたが、全体的にヒメネスが優勢に進める場面が目立った。

ルオトロ兄弟は、ともに通常下にステイせず、トップからのノンストップパスを仕掛ける戦いを身上とする。だがこれまでの対戦では、体格差のあるヒメネス相手にスタンディング・レスリングの攻防で押され気味だ。

ヒメネスの数少ない弱点の一つと言われる足関節狙いで見せ場を作ることはあったが、極めきることはできていない。また懐の深いヒメネスのクローズドガードに対しても、突破口を開けないままだ。逆に合わせて3連勝中のヒメネスは、トップからであれボトムからであれ、兄弟の攻略に自信を持っているだろう。

兄弟にとって天敵であるヒメネス相手に、準備期間もほとんどないまま今回リベンジを挑むケイド。不利を承知で試合出場を決めたその心意気は称賛に値する。グラップリング界の未来を体現する両者だけに、これまでの兄弟vsヒメネス戦を上回るような攻防を期待したい。

■視聴方法(予定)
7月18日(日・日本時間)、
午前9時00分~Flo Grappling

■ 対戦カード

<無差別級/20分1R>
カイナン・デュアルチ(ブラジル)
マテウス・ジニス(ブラジル)

<175ポンド契約/20分1R>
ダンテ・リオン(カナダ)
ニッキー・ライアン(米国)

<66キロ級/5分3R>
マイキー・ムスメシ(米国)
ジオ・マルチネス(米国)

<88キロ級/5分3R>
ウィリアム・タケット(米国)
ルーカス・バルボーザ(ブラジル)

<女子60キロ以上級/5分3R>
エリザベス・クレイ(米国)
アナ・カロリーナ・ヴィエイラ(ブラジル)

<88キロ級/5分3R>
ケイド・ルオトロ(米国)
ロベルト・ヒメネス(米国)

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MIKE MMA Road to ADCC ウィリアム・タケット カイナン・デュアルチ ガブリエル・アウメイダ ジオ・マルチネス ダンテ・リオン ニッキー・ライアン マイキー・ムスメシ マテウス・ジニス ルーカス・バルボーザ ロベルト・ヒメネス

【Road to ADCC】攻撃、受け、77キロ級の行方が決まる? ニッキー・ライアン✖ダンテ・リオン

【写真】ここはADCCならではのポイント制が、勝利の鍵を握ることになるか(C) MIKE CALIMABS/WNO&SATOSHI NARITA

17日(土・現地時間)、テキサス州オースティンのJWマリオット・オースティンにてFlograppling主催のRoad to ADCCが開催される。
Text by Isamu Horiuchi

文字通り、来年開催のADCC世界大会へ向けた今大会。ニッキー・ライアン✖ダンテ・リオンは77キロの軸となる若い力の激突だ。


先月20歳になったばかりのニッキーは、日本では今成正和や所英男から一本勝ちをしたことでも知られる。最近は増量とパワーアップに励むとともに、ジョン・ダナハー軍の代名詞でもある足関節技を封印し、自らの引き出しを増やす戦いに挑んでいる。

4月のWNO 08におけるPJバーチ戦ではシッティングからシングルレッグテイクダウンにつなげる展開を狙い続け、制圧することはできなかったものの、主導権を取り続けて勝利を手にした。続いて5月のWNO 09のガブリエル・アウメイダ戦ではトップから勝負し、ここも一本勝ちは逃したがボディロックパスやクリーンテイクダウンを決めてウィナーコールを受けている。

そんなニッキーに立ちはだかるのは、2019年のADCC世界大会77キロ級にて、競技柔術の絶対王者ルーカス・レプリを倒して世界を驚かせたカナダのダンテ・リオンだ。

注目したいのは、この一戦でのリオンの勝ち方だ。レプリの必殺のニースライスパスをシッティングガードやニーシールドで防いだリオンは、そこから一瞬でシットアップしてシングルレッグを仕掛け、そのままレプリのバックについて勝利を決定付ける4ポイントを獲得した。

つまりリオンは、ニッキーがバーチ戦で試みたシッティングガードからシングルへの移行──最近「レスリングアップ」という名称で改めて脚光を浴びているムーブ──を、世界最高のパスガード・マイスターのレプリに決めてみせたほどの使い手なのだ。自分がトップにいる時の防ぎ方や対処も当然熟知しているだろう。

また、ニッキーがアウメイダ戦で試みたスタンドレスリングの攻防もまた、リオンがもともと得意とするところだ。今年2月のF2W 174におけるマニュエル・ヒバマー戦においても、リオンは階級上の相手に何度も気迫十分のテイクダウンを仕掛け、スタンドレスリングで優勢に試合を進めた。物議を醸した判定で惜敗したものの、リオンの充実ぶりは十分に伝わった。ニッキーが現在強化を試みている分野において、リオンはもともと強い。

このことを踏まえて考えると、今回ニッキーがどのような攻防を挑むかは興味深い。選手が武器を増やすことの主な目的は、試合において相手の弱い分野で戦って勝率を上げることにある。だとするならば、今回あえてリオンが得意とする攻防を挑むのは賢い策とは言えないだろう。だが最近のニッキーが、目の前の相手に対する勝利は目指しつつも、さらにそれ以上の大きな目標を見据えて試合に臨んでいることも明らかだ。そしてこの大会の名称、”Road to ADCC”が示唆するテーマはまさにそれである。

同様の見方は、前回大会にて世界を驚かせつつも4位に終わり、次こそ優勝をと心に誓っているであろうリオンに当てはめることができる。前回の3位決定戦において、ニッキーの兄弟子ゲイリー・トノンと激闘の末外ヒールに屈したリオンは、そのトノン同様に危険な足関節の使い手であり、来年の本戦でも自分に立ちはだかる可能性の高いニッキー相手にどのような攻防を挑むのか。

本戦そのものではなく、それに向けた前哨戦であるということを念頭にこの試合の攻防を味わいたい。

■視聴方法(予定)
7月18日(日・日本時間)、
午前9時00分~Flo Grappling

■ Road to ADCC対戦カード

<無差別級/20分1R>
カイナン・デュアルチ(ブラジル)
マテウス・ジニス(ブラジル)

<175ポンド契約/20分1R>
ダンテ・リオン(カナダ)
ニッキー・ライアン(米国)

<66キロ級/5分3R>
マイキー・ムスメシ(米国)
ジオ・マルチネス(米国)

<88キロ級/5分3R>
ウィリアム・タケット(米国)
ルーカス・バルボーザ(ブラジル)

<女子60キロ以上級/5分3R>
エリザベス・クレイ(米国)
アナ・カロリーナ・ヴィエイラ(ブラジル)

<88キロ級/5分3R>
ケイド・ルオトロ(米国)
ロベルト・ヒメネス(米国)

<1R20分・88キロ以下契約>
ロベルト・ヒメネズ(米国)
ケイド・ルオトロ(米国)

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MIKE MMA Road to ADCC ジオ・マルチネス ジュニー・オカシオ ハイサム・リダ マイキー・ムスメシ ルーカス・ピニェーロ

【Road to ADCC】ベリンボロ&EBの融合体ジオ・マルチネス✖ファンダメンタル最強マイキー・ムスメシ

【写真】常軌を逸した集中力とでもいうべき、精神力の持ち主でもあるマイキー・ムスメシ (C) MIKE CALIMABS/WNO

17日(土・現地時間)、テキサス州オースティンのJWマリオット・オースティンにてFlograppling主催のRoad to ADCCが開催される。
Text by Isamu Horiuchi

最近のノーギ・ブームにあって、20分という長丁場が揃うのも珍しい。さすがに組み技世界最高峰のADCCの名を冠に持つイベントだけのことはある。

そんな今大会で、66キロ級というADCC最軽量級で要注目の一番=マイキー・ムスメシ✖ジオ・マルチネスが組まれた。


2017年から2019年にかけて連続でムンジアル3連覇、道着着用の柔術において全てを成し遂げた最軽量級絶対王者ムスメシは、今年に入って最後の野望=ADCC世界大会優勝に向けてノーギグラップリングに本格的に挑んでいる。

ノーギの練習を開始して僅か2カ月でルーカス・ピニェーロを内ヒールで秒殺し、その1カ月後には足関節を得意とするノーギ専門家のジュニー・オカシオを足の取り合いで圧倒。驚異的な進化を見せつけている。

その強さとはあまりに対照的なソフトな物腰と笑顔をもって、ギ&ノーギ完全制覇への道を爆進するムスメシの前に今回立ちはだかるのが、ADCC世界大会に4度出場の実績を持つジオ・マルチネスだ。

(C)SATOSHI NARITA

エディ・ブラボー主宰の10th Planet柔術所属、元プロのブレイクダンサーという変わり種のマルチネスは、柔軟かつ強靭な身体をもって、ブラボーの独創的な技術体系とベリンボロ等の回転系の動きを組み合わせた戦いをする。

極めの強さも持っており、20118年のQUINTET IIにて重量級のハイサム・リダをギロチンで仕留めたことで、日本のファンの間でも強烈な印象を残した。

上述の通り、ムスメシはここ2試合もっぱら足関節技の展開を挑み、驚くべき強さを見せている。が、この攻防はマルチネスも熟知している。特に2016年のEBI 10の決勝戦で、ダナハー門下(当時)最高の足関節師エディ・カミングスの快進撃を止めた一戦は印象的だ。

序盤はカミングスに足を持たれると、すぐに背中を軸に旋回して防いだマルチネス。それでもカミングスに足を絡まれてしまうが、そこで持ち前の柔軟性を発揮した。カミングスが狙う側の足をラバーガードの如く自ら抱えて、本戦を守り抜き、最終的にはOTに持ち込み勝利した。

防戦が目立ったとはいえ、マルチネスはダナハー軍の足関節システムを徹底研究していた10th planetのエースとして、足関節への危機察知能力と対応能力の高さを証明した。この分野で急速に進化するムスメシでも、マルチネスの足を極めるのは容易ではないだろう。

また、足関節とは別にムスメシが道着着用時代から得意としていた展開として、ベリンボロ等の回転系の動きからの攻撃がある。特にそこからクラブライド(インヴァーテッドガードのような姿勢で、自分の両スネを下から相手のヒザ裏等に当ててコントロールする状態)に入り、さらにそこから相手の片足に両足で絡むトラックポジションを創るなどし、バックを奪うパターンが強力だ。

とはいえ背中を軸にマットを旋回するこの攻防は、ブレイクダンサーであるマルチネスもお手の物だ。そして上述のトラックポジションを柔術グラップリング界に広めた第一人者は、他ならぬマルチネスの師匠のエディ・ブラボーだ。

必殺技であるツイスターにつなぐ体勢として、(故にツイスターフックとも呼ばれる)このポジションに至るまでの数々の独創的な仕掛けを考案した師ブラボーから学んだマルチネス。この展開においてはムスメシ以上に豊富なバリエーションを使いこなす。簡単に遅れを取ることはないだろう。

このように、マルチネスはムスメシの主要な攻撃手段に対して優れた防御と対抗手段を持つグラップラーだ。だが、実はムスメシを真に絶対王者たらしめているモノは、上記のような現代的技術の洗練度以前の、より原理的な部分──相手との密着の度合い、角度の調整、体捌き等──にある。

これらの柔術ファンダメンタルにおいて卓越しているが故に、パスガード時のプレッシャーや隙のないバックテイク、クローズドガードからの極めのようなオーソドックスな技術の精度、そして威力という点において、ムスメシは他の追従を許さない。だからこそ、ノーギへの対応や足関節の習得も人並み外れて早いと考えることができる。

至高の柔術ファンダメンタルを身に付けた人間が、最新の現代グラップリングの戦法を吸収したらどうなるのか──ムスメシは思考実験を具現化したかのような存在といえよう。それだけに、10年代後半から盛り上がったサブミッション・オンリー・ムーブメントの主役の一人であり、高い身体能力と技術と経験を併せ持つマルチネスとの邂逅は楽しみだ。

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