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【UAEW11】試合結果 砂漠の国のMMA=アラブ人とブラジル人、在UAE外国人ファイターたちのMMA

【写真】フアレス・ディア、写真のアタベク・アブディミタリポフというアブダビ在住の非UAE国籍ファイターの活躍が印象深いイベントだった (C)UAE WARRIORS

12 日(金・現地時間)、UFCファイトアイランド4連戦を前にして、UAEはアブダビのムバダラ・アリーナでUAE Warriors11が開催された。

海外からの出場選手はイベントの18日前にアブダビ入りし、出場全選手にPCR検査が行われたイベントは中東MMA色が強い大会となった。

基本オイルマネーが潤っている国では、国民に豊かな生活が保障されており、労働力は他国から受け入れている状況が多い。そのような国ではスポーツに関しても、外からの血を入れサッカーなどもブラジルやアフリカの選手が国籍を取得し、代表選手に加わっている。

今大会もUAE人=アラブ人ファイターは、既に20年以上力が入れられているブラジリアン柔術ベースの選手が目立ち、指導者として現地で生活しているブラジル人選手も過去の中東の大会と同じように多数出場している。

それこそサッカーUAE代表にはブラジル人2名、アルゼンチン人1名と3人のフォワードが在籍しており、今大会に出場したジョセリーノ・フェヘイラ、マルコ・パウロ・コスタらもUAEウォリアーズの中心になる可能性は十分にある。

一方、打撃系のフアレス・ディアはカメルーン人ファイターで、キルギス人レスラーのアタベク・アブディミタリポフと同様にアブダビ在住だ。MMAはサッカーや他のスポーツと違い、あくまでも個人スポーツで五輪競技でも、世界的な統一組織があるわけではない。そのなかでUFCという一つのプロモーションが、トップに君臨している。

今後、砂漠の国のMMAが自国にいては発掘されづらいファイターの世界への窓口になる可能性もある──そんな風に見えた活動再開=UAEウォリアーズだった。そんななかUAEでもエジプト人選手は噛ませ犬。これはONEでのヒエラルキーにも当てはまることで、エジプト、そしてインドでのMMA大会に見られるスリランカと、現状は最下位に位置していることも理解できた大会だった。

UAE Warriors 11
<90キロ契約/5分3R>
○ジョセリーノ・フェヘイラ(ブラジル)1R3分35秒
KO
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×テレク・スレイマン(シリア)
<フェザー級/5分3R>
○フアレス・ディア(カメルーン)3R
判定
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×アンドレ・ピネイロ(ブラジル)
<フェザー級/5分3R>
○ユーセフ・アル・ホセニ(UAE)1R1分23秒
RNC
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×モハメド・アラム(エジプト)
<ウェルター級/5分3R>
○マルコ・パウロ・コスタ(ブラジル)1R2分40秒
肩固め
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×アブデルハキム・ワヒッド(モロッコ)
<フェザー級/5分3R>
○アフメド・アルダルマキ(UAE)1R3分25秒
ギロチンチョーク
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×カギム・イヴァンキッガ(ウガンダ)
<ライト級/5分3R>
○アタベク・アブディミタリポフ(キルギス)1R2分55秒
アームバー
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×オマル・イマッド(エジプト)
<ミドル級/5分3R>
─ユーリ・フラガ(ブラジル)1R0分8秒
NC
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─イブラヒム・エルサウイ(エジプト)
<ライト級/5分3R>
○アルフォンス・ヴィニー・ベサラ(カメルーン)1R0分22秒
KO
×ムハンマド・カリム・アルジーナン(エジプト)
<ライト級/5分3R>
○ベン・ルカス(英国)1R0分36秒
NC
×イブラヒム・カンディル(エジプト)


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other MMA Report UAE Warriors11 ジョセリーノ・フェヘイラ テレク・スレイマン ブログ

【UAEW11】シリア人ライトヘビー級王者スレイマン──ノンタイトル戦でフェヘイラの左フックに沈む

【写真】フェヘイラはここから鉄槌を落とすことはなかった (C)UAE WARRIORS

<90キロ契約/5分3R>
ジョセリーノ・フェヘイラ(ブラジル)
Def.1R3分35秒by KO
テレク・スレイマン(シリア)

タイ在住のシリア人UAEWライトヘビー級王者スレイマンが、ノンタイトルのキャッチウェイト戦でフェヘイラと対戦。オーソ同士、まずスレイマンが右ローを3発蹴っていく。フェヘイラも右ローを返し、右を伸ばす。ローを蹴り合い、フェヘイラがそのローに右を合わせる気配を見せる。

スレイマンの飛び込んでの右に対し、距離を取ったフェヘイラが左ハイキックを繰り出す。スレイマンも左ボディから右ローを入れる。フェヘイラはガードを固め、スレイマンの連打を凌ぐと、ローを蹴り合う。右を伸ばし、ワンツー、さらにボディに左右のフックを入れたスレイマン。フェヘイラは左ミドルを返すと、スレイマンのステップインに右をヒットさせる。

崩れながらテイクダウンを狙ったスレイマンが、引き込んでハーフガードへ。スレイマンは左腕を差して後方に移動して立ち上がるが、ダメージが残っていてパンチの勢いが落ちたか。前に出てカウンターのワンツーを受けたスレイマンは、距離を取り直したが続く右ローに右から返しの左フック一閃。腰から崩れ落ちたスレイマンへ鉄槌を落としかけて、止めたフェヘイラが見事なKO勝ちを決めた。


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other MMA Report UAE Warriors11 アンドレ・ピネイロ フアレス・ディア ブログ

【UAEW11】中東がアフリカンの世界進出の扉に?! ディアがピネイロにフルマークの判定勝ち

【写真】カーフでなく、ローを効かせたディア。今後に注目だ(C)UAE WARRIORS

<フェザー級/5分3R>
フアレス・ディア(カメルーン)
Def.3-0:30-27.30-27.30-27
アンドレ・ピネイロ(ブラジル)

サウスポーのディアがフックの連弾を見せ、ピネイロが右ミドルを返す。ならばと左ハイを蹴ったディアが左ミドルを蹴り込む。ピネイロはスピニングバックフィストを見せ、バックエルボーを狙う。ディアはケージを背負ったピネイロの左アッパー、強烈な右ローを蹴る。ローを続けたディアは、蹴り足をキャッチして右フック。たまらず距離を外したピネイロだが、ローに顔をしかめてしまう。ディアは左ミドルハイでピネイロの重心をあげさせ、蹴りをキャッチして殴るなど試合を攻勢に進める。

ピネイロもローに右を合わせようとするが、左前蹴りを腹に受け、ローで体が傾く。シングルを切ったディアは右フック、接近戦では単発でなくコンビネーションを繰り出し、終盤にも重いローを決め初回を取った。

2R、ピネイロは思い切り右のハイを見せ、ミドルから組みへ。ディアはショートを当てて、ローにつなげる。ピネイロも左を伸ばすが、オーソで構えるようになったディアのローで動きを止められてしまう。両手を広げ、ローを蹴ると知りを振る仕草を見せるディアは、余裕を持ってローを蹴り込むファイトに徹する。

ピネイロは右を振るってダブルレッグへ。スプロールしたディアは、ピネイロが立ち上がってくるところに左ハイを当ててダウンを奪う。パウンドを落とそうとしたピネイロにシングルを仕掛けたピネイロだが、倒せずガードを取る。ディアは立ち上がったままで足を掴みパンチを落とし、残り40秒でレフェリーがブレイクを命じた。残り30秒、ディアの右ローにケージに下がったピネイロ、両者揃って残り10秒の合図をタイムアップと勘違いし離れる。先に気付いたディアだが、背中を見せたピネイロに攻撃することはなかった。

最終回、ピネイロは右オーバーハンドで前に出るが、逆に左フックをテンプルに被弾し後方に倒れる。スクランブルを許さず、立ち上がった状態で鉄槌を落とすディアが離れてスタンドに待ち受ける。ピネイロは右ローを蹴られ、ケージに寄り掛かるようになる。ローを掴まれ引き込むピネイロに対し、ディアは寝技には付き合わない。首相撲からヒザを入れ、左フックを被弾しながら右を返すピネイロは、ローで攻撃を続けることができない。

ついには左足を蹴られると、引き込むようになったピネイロ。ディアはここもスタンドで待ち受け、レフェリーがピネイロを立たせる。ローを蹴るが、特に仕留めに掛ることがないディアはタイムアップを迎えて、勝利の舞いを見せた。結果、ディアがフルマークの判定勝ちを収めた。

10勝2敗のピネイロを破り、キャリア7勝2敗としたディア──、サッカーでもそうだが中東のMMA大会はアフリカンの世界への扉となるかもしれない。


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other MMA Report UAE Warriors11 ブログ モハメド・アラム ユーセフ・アル・ホセニ

【UAEW11】ダブルレッグ→パス&マウント→パンチ→RNC、ベーシック柔術でホセニがアラムを下す

【写真】アッという前に一本勝ちしたしたホセニ(C)UAE WARRIORS

<フェザー級/5分3R>
ユーセフ・アル・ホセニ(UAE)
Def.1R1分23秒by
モハメド・アラム(エジプト)

すぐにダブルレッグを決めたキックボクサーのホセニ。アラムはケージに詰まって尻もちをつき首を抱える。頭を抜いたホセニは、足を抜いてマウントへ。パウンド、エルボーを被弾したアラムが背中を向けると、ホセニはやや乗り過ぎだったがRNCでタップを奪った。


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other MMA Report UAE Warriors11 アブデルハキム・ワヒッド ブログ マルコ・パウロ・コスタ

【UAEW11】マルコ・パウロ・コスタ、がっつり肩固めを極めてワヒッドからタップ奪う

【写真】ガッチリ極まったコスタの肩固め。UAEのMMAは完全にブラジル文化圏(C)UAE WARRIORS

<ウェルター級/5分3R>
マルコ・パウロ・コスタ(ブラジル)
Def.1R2分40秒by 肩固め
アブデルハキム・ワヒッド(モロッコ)

両者揃ってUAE在住、コスタが右ローを蹴り、ハイを狙う。ワヒッドは左の跳び蹴りを見せると、コスタがシングルレッグでテイクダウン、そのままサイドに回る。首に腕を回すワヒッドの顔面にヒザをいてパンチを落とすコスタが、クラッチを解く。ワヒッドはハーフに戻すが、コスタはすぐにパスに成功しマウントへ。肩固めに入ったコスタは左側に体をスライドさせ押さえ続ける。コスタがニーインに戻ったところで、粘るワヒッドがタップした。


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other MMA Report UAE Warriors11 アフメド・アルダルマキ カギム・イヴァンキッガ ブログ

【UAEW11】まるでUFC創世記のような異種格闘技戦。負けたウガンダ人選手が勝者に殴りかかる!!

【写真】デビュー戦のイヴァンキッガをギロチンで仕留め、アルダルマキが2勝目(※5敗)を挙げた(C)UAE WARRIORS

<フェザー級/5分3R>
アフメド・アルダルマキ(UAE)
Def.1R3分25秒by ギロチンチョーク
カギム・イヴァンキッガ(ウガンダ)

左ジャブを伸ばすイヴァンキッガ、まるでヒクソンのVTスタンスのようなアルダルマキにジャブから右ボディを入れ、ハイキックを狙う。クワガタックルでケージに押し込みダブルレッグに成功したアルダルマキは立ち上がろうとしたイヴァンキッガをギロチンに捕え、後方に倒れこむ。2度、3度と組み直し後方への投げのような形でリリースしたアルダルマキは、スタンドに戻ると再び打撃に圧される。

ジャブでアルダルマキをケージに追いやったイヴァンキッガが、飛び上がってスピニングバックキックを放つ。その後もジャブで詰めたイヴァンキッガはなぜか自ら組みにいき、アルダルマキのギロチンに捕まる。引き込んだアルダルマキがクローズドガードにとりタップを奪った。と、敗北に納得のいかないイヴァンキッガが勝者に殴りかかるという一幕が見られた……。構え、攻防、試合後と現代MMAとはかけ離れたセピア色のバーリトゥードが見られた。


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other MMA Report UAE Warriors11 アタベク・アブディミタリポフ オマル・イマッド ブログ

【UAEW11】痛ッ!! UAE在住のキルギス人選手=アブディミタリポフがイマッドの腕極める

【写真】イマッドの完全柔術ファイトをえげつない腕関節で粉砕(C)UAE WARRIORS

<ライト級/5分3R>
アタベク・アブディミタリポフ(キルギス)
Def.1R2分55秒by アームバー
オマル・イマッド(エジプト)

UAE在住同士のキルギス人とエジプト人の対戦。ワンツーを振るったアブディミタリポフが、下がったイマッドを投げトップを取る。ハーフから潜ろうとするイマッドに殴り、ディープハーフにもワキにパンチやエルボーを落としたアブディミタリポフがトップをキープする。イマッドは背中をつけてハーフとなり、フルガードへ戻す。

立ち上がったアブディミタリポフは飛び込んでパウンドを狙い、イマッドはシングルから再びディープハーフへ。ここで頭を跨いだアブディミタリポフがキムラから下になり、腕を伸ばしてタップを奪った。イマッドの左腕が逆側に曲がるえげつないフィニッシュとなった。


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other MMA Report UAE Warriors11 イブラヒム・エルサウイ ブログ ユーリ・フラガ

【UAEW11】まるで川尻✖ヨアキム戦の再現!! エルサウイの急所蹴りでフラガが続行不能のNCに

【写真】最初のアクションで、試合はノーコンテストに(C)UAE WARRIORS

<ミドル級/5分3R>
ユーリ・フラガ(ブラジル)
NC.1R0分8秒
イブラヒム・エルサウイ(エジプト)

試合開始直後、サウスポーのエルサウイが放ったローキックがオーソのフラガの急所を直撃。そのまま崩れたフラガは、試合再開に応じることができずノーコンテストに。

構え、最初のローキック、試合タイムとも2006年2月の川尻達也✖ヨアキム・ハンセンのデジャブのような試合となったが、故意の反則でないためノーコンテストとリザルトのみが違う結果となった。


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News other MMA UAE Warriors11 ジョセリーノ・フェヘイラ テレク・スレイマン ブログ

【UAEW11】UFCに先立ち、今週末にUAEウォリアーズがアブダビでリスタート。PCR検査も終了

【写真】何気に柔術家にはお馴染みの会場で、UFCに先んじてMMA大会が開催される(C)UAE WARRIORS

12 日(金・現地時間)、UAEはアブダビのムバダラ・アリーナでUAE Warriors11が開催される。先ごろ、UFCがファイトアイランド大会として7月にアブダビのヤス島での4連戦を発表したばかりだが、そのヤス島から20キロほど離れたムバダラ・アリーナで一足早く、MMAが行われる。

UAEウォリアーズは2012年2月にアブダビ・ウォリアーズとして活動を開始し、過去に横田一則、桜井隆多、佐藤洋一郎が本戦に、Road to~大会に田村ヒビキらが日本から出場。2016年まで活動していたMMAプロモーションを前身としている。


2019年1月からは、柔術の経験があるムハンマド・ビン・ザーイド・ビン・スルターン・アール・ネヒヤーン皇太子兼連邦軍副最高司令官がUAE及びアブダビでのスポーツ振興の命を受け2010年に活動を開始したパームス・スポーツが指揮を取るようになり、名称をUAEウォリアーズに変更。昨年だけで4大会、今年も1月31日に第10回大会が開かれている。

UAEW11は元々3月31日に予定されていたが、新型コロナウィルス感染拡大を受け、延期に。今大会は柔術のアブダビ・ワールドプロやBrave CFと同じく砂漠の国の柔術のメッカ=ムバダラ・アリーナで行われるが、ファイトウィークでは既にPCR検査が行われており陽性は認められていない。

メインはシリア人でUAEWライトヘビー級王者テレク・スレイマンがノンタイトル&契約体重戦で、ブラジルのX-Festミドル級王者ジョセリーノ・フェヘイラと対戦。この他カメルーン、タイ、モロッコ、エジプト、ブラジル人ファイターが出場予定の今大会。UAE在住以外の外国人選手は大会の18日前に現地入りし、必要な検査を受けたうえで指定のホテルに滞在し試合を迎えることとなっている。