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【Bu et Sports de combat】武術的観点で見るMMA。アデサニャ✖ポアタン「態勢を崩さずに合わせた」

【写真】MMAの打撃とは。そしてMMAにおける打撃とは (C)Zuffa/UFC

MMAと武術は同列ではない。ただし、武術の4大要素である『観えている』状態、『先を取れている』状態、『間を制している』状態、『入れた状態』はMMAで往々にして見られる。

武術の原理原則、再現性がそれを可能にするが、武術の修練を積む選手が試合に出て武術を意識して勝てるものではないというのが、武術空手・剛毅會の岩﨑達也宗師の考えだ。距離とタイミングを一対とする武術。対してMMAは距離とタイミングを別モノとして捉えるスポーツだ。ここでは質量といった武術の観点でMMAマッチを岩﨑師範とともに見てみたい。

武術的観点に立って見たイスラエル・アデサニャ✖アレックス・ポアタン・ペレイラ戦とは。


──アデサニャ✖ポアタンの再戦。前回は4Rで敗れたアデサニャが、2RでKO勝ちしました。

「前回も途中でケガをし、自滅しなければアデサニャの試合だったと思います。そのなかでポアタンは凄まじく質量が高かったのですが、キックボクシングを続けている。MMAの打撃にアジャストできていないという話をさせてもらったかと記憶しています。

あれから5カ月ぐらい過ぎ、この間に私もMMAで打撃の指導をすることで色々とMMAのことを考えてきました。MMAなのだから、立ち技で敵わないストライカーは組んでテイクダウンをして良いと思います。それがMMAで。でも、組めない時はどうするのか。打撃で決着をつけるしかないという状況に陥った時、今回のアデサニャがその答えとなる素晴らしい戦いをしました」

──前回は質量で負けていても、MMAの距離で戦う打撃で盛り返した。その質量という部分で、今回はどうだったのでしょうか。

「今回もポアタンは入場した時に『コイツは人間か!』というぐらいの質量でした。骨格を見ていても、進撃の巨人ですよ。あんなのにぶん殴られたら、とんでもないことになる。それは前回も同じでしたが、MMAの打撃が出来ていないのも同じでした。

そして前の試合では最初はビビっていたアデサニャが、今回はそんなポアタンを相手に自信を持って戦っていました。きっと自爆していないと、勝てたんだという風なマインドセットで試合に挑むことができたのではないでしょうか。実際にアデサニャの攻撃はMMAの距離で、左の突きから左の蹴り。これは剛毅會空手で常に指導していることなんです。そうやって、自分の距離を創るということですね。

それをやられたポアタンは何もできていなかったです。ポアタンは蹴りもパンチも良いけど、接近戦の攻撃しかない。ボクシンググローブをつけて、あの距離まで近づいてフックで戦ってきたんでしょうね。ストレートがないです。全部フック、寄ってフック。なぜ、そうなるのか。

これは私が不勉強で長い間、キックボクシングを見てこなかったので分かっていなかったのですが、私が見ていたキックと今のキックは違うということを最近気づきました。このところ平本蓮以外にもキックをやってきた選手がウチにやって来て稽古をしたのですが、『なぜ、この距離なんだろう』と理解できなかったんです。

だから最近のK-1の試合を視てみました。するともう私が知っている頃のキックボクシングではない。一度の掴みで一発が許されているという戦い方をしていて、首相撲に捕まるとかが一切なくなっている。だからあの距離でフックを打って蹴る。私の知る首相撲が続くキックは、消滅しているのですね。

古い話ですが、私が入門した1982年に極真空手は首から上の掴みは全面禁止になりました。ただ同じフルコンタクト空手でも士道館や正道会館は認められていたんです。そして90年代になり極真の大会に正道会館の選手が出てきた時に、顔に触ることができない我々と彼らでは回し蹴りの質が変わっていました。

首相撲に限らず、首から上に手を掛けて崩して蹴っている。つまり手を使って蹴っていたんです。手を使って蹴るのと、手を使わない蹴りはもう別モノです。手足といいますが、生物として四肢動物です。そうなると手と足は連動していて然り。手が使えないと、本来蹴りは本来使えないです。

ポアタンに関しては、GLORYがそうなのでしょうね。ムエタイに準じていない、首相撲のない蹴りでした」

──MMAは全面的に組みがあるので、手のある蹴りになるわけですね。

「なのでポアタンの戦い方は首相撲なし、もしくはワンアタックというルール下だからあの距離まで近づけるモノ。キックボクシングというよりは、ボクシングキック。そこで強かった人なんでしょうね。ペトロシアンの時代ですら、あの距離はなかったですから」

──ポアタンはMMAに関しても、打撃を必要以上に怖がらないで組み伏せることができる相手とは戦ってきていないと思います。

「倒されないから、あの距離でフックを打ってきたということですね。UFCがポアタンをチャレンジャーにしたのは、組み有りの相手を組ませないで、かつ倒しにいかないでアデサニャが勝ち続けるから。そこに対して、打撃だけで攻めるポアタンをぶつけてきたのではないかと。殴り合えッて(笑)。だから、ポアタンをMMAの距離で戦えるように矯正していくのは楽しいだろうなと思います」

──ただし、今回の試合では矯正はされていなかったと。

「全くないです。前回勝ったから、それ以上のことを考えないで戦った。そんなところかと思います。ポアタンに欠けているのはテイクダウン込みの打撃、そしてMMAグローブを使うという2点です。ポアタンは頭の位置が後ろにありました。必要以上に後ろにあるのは、必要以上に殴られたくないから。MMAグローブで殴られたくない意識の表れですね」

──つまりは怖がっていると?

「ハイ。必要以上にアデサニャのパンチを恐れていました。対してアデサニャはそこにしっかりと合わせて行く。姿勢が崩れず、距離を自分でコントロールしていました。後ろを使えていました。後ろを使って左を蹴って、左を突く。無理に前に出ないで、その場で突く。最後のKOシーン、あの距離になってポアタンが襲い掛かってきたから、アデサニャだってビビったはずです。

それでも態勢を崩さずに合わせた。そうなった時に勝つのは、態勢が崩れていない人間です。遠い距離の時、ポアタンは頭の位置が後ろでした。そして近い距離になると、さすがに頭が後ろだと打てない。でも、振り回して態勢が崩れていました。対してアデサニャは自分が、そうあるべき状態で打っていたので結果はあのようになります。

こういう状況になった時、どうすべきか。剛毅會では、そこしかないというぐらい研究しています。ウチの場合は組みが穴なのは明白です。だから、組まれた時、倒された時の対処練習はやらないといけないです。対してMMAをMMAとしてやっていると倒せない、組めないとなった時、立ち技で勝てるノウハウがあるのか。そこを私は考えます」

──MMAの技術変遷は順繰り、順繰りだと思います。攻めが時代を創り、続いて防御が発展する。そうすると、次の局面に移る。また攻撃から防御という順番で技術力が上がり、次の局面に移る。優秀なレスラーでも、テイクダウンだけでは倒せない。打を見せて、そこでリードしないと倒せない時代になり、打撃が発展してきました。

「そうですね。UFCなんかは、本当にそういう時代になっています。簡単にテイクダウンはできない」

──結果、今は特に近い距離のパンチ、ヒジとヒザ。そして遠い距離では蹴りの発展期にある。そのなかでポアタンは、時代の狭間で、近い距離の打撃だけでUFC王者に登りつめた。他方、日本ではコロナ禍で国際戦が止まった。この2年間、まだ打撃に対してテイクダウンの優位性が高い戦いが続いた。テイクダウンを切って打撃というよりも、何とか倒そうというMMAが主流にある。

「だから打倒極の回転で勝つという思考がより強いわけですね。テイクダウンを防いで打撃で勝つことができていないから、組み主流が続くと。まぁ結果的に回転すれば良いですが、回転させるのが目的ではない。打撃で勝てれば、組みへの回転の前に終わるわけですし。テイクダウンしてコントロールし続けるのは、レスリングとグラップリングで勝っているわけで回転して勝っていることにはならないですよね」

──ハイ。スクランブルは回転ではないです。レスリングです。そこに打撃入れば、回転というか融合ではあると思うのですが。

「回転させるための回転。戦いにおいて、その意味が私には本当に分からないです」

──いずれにせよ、今もテイクダウンが有利にある日本のMMAにおいて打撃の種類は違いますが、テイクダウンされずに打撃で勝とうとする平本選手や鈴木千裕選手が現れた。今は、過渡期ではないでしょうか。鈴木選手は中原選手との試合で倒れないで、殴り合い合いに持ち込み勝った。平本選手が斎藤選手にそれができるのか。

「そこでいえることは外国人の真似をしても、我々日本人は勝てないです。韓国人は米国人と同じことが、なまじ出来てしまうので、日本人にそれで勝ててもUFCでは頭打ちになります。そして米国、韓国、日本と並べると一番ひ弱なのは日本人です。その弱い日本人が米国、韓国の真似をしても勝てない。簡単にいえば剛か柔でいえば、柔を使って打撃をしていく。それが我々の追求している空手にはある。

打倒極の打だけで勝とうとすると、MMAを戦う上で2/3のカードを捨てている。1つのカードで勝負するのだから楽だという見方もされます。

でもね、その1/3のなかに何万という方法論があります。中国武術に千招に通ずるより、一招を極めよと言う言葉があります。沢山の技を知っているより一つの技を何万通りに通じるようにしろという意味です。ジャブ、前蹴りは単にジャブ、単に前蹴りで済ませることができますか? ジャブも前蹴りも突き詰めようと思えば、果てしないです。1つのカードのなかには1/10000の方法論が、10000という数だけ存在しているんですよ。そこを噛み砕かないとMMAグローブでリーチの長い黒人選手と戦えますか? 組みと寝技という2つのカードで戦ってみなさいよってことなんですよ。

入る、見える、怖い。構え一つをとっても、大難題ですよ(苦笑)。だから他にどうこう言われても、剛毅會空手はそこを追求しているので、以後お見知りおきを──ということです」

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MMA MMAPLANET o Road to UFC UFC UFC283 UFC287 UFC288 uFC289 イリャ・トプリア クレイジソン・ホドリゲス シャーウス・オリヴェイラ ジョシュ・エメット ジルベウト・ドゥリーニョ ジルベウト・ドゥリーニョ・バーンズ ダナ・ホワイト ニール・マグニー ベニール・ダリューシュ ベラル・モハメッド ホルヘ・マスヴィダル 平良達郎

【UFC288】ダナ・ホワイトが5月6日大会にドゥリーニョの2カ月連続PPV大会出場発表。モハメッドと対戦

【写真】短距離走で突っ走るかのようなドゥリーニョ(C)Zuffa/UFC

20日(木・現地時間)にダナ・ホワイトがインスタライブで、5月6日(土・同)のUFC288「Sterling vs Cejudo」のコメインイベントでベラル・モハメッド✖ジルベウト・ドゥリーニョ・バーンズの一戦を組むことを発表した。

同大会のコメインはシャーウス・オリヴェイラ✖ベニール・ダリューシュのライト級戦が組まれていたが、前者の負傷で消滅。今回のモハメッド✖ドゥリーニョの戦のアナウンスと同時に、オリヴェイラ✖ダリューシュが6月10日(土・同)のUFC289「Nunes vs Pena3」のコメインで実現することも明らかとなっている。


3年振りのニュージャージー大会で、驚きのドゥリーニョの連投だ。今月4日のUFC287でホルヘ・マスヴィダルを判定で下したばかりのドゥリーニョは、1月のUFC283でもダブルタイトル戦の一つ前の試合で、ニール・マグニーと戦い肩固めで一蹴している。

半年間で3度の試合、さらに全てがPPVイベントのメインカードで、次戦はタイトル戦でないのに5Rマッチが組まれる。今なぜか、オクタゴンでドリーニョ・ブームという風な登用のされ方だ。

対してモハメッドは昨年10月のショーン・ブレディ戦以来、約半年半ぶりの試合となる。驚愕のオクタゴン8連勝中のモハメッドは、打撃で突き放してテイクダウンに長けているファイター。とはいえドリーニョとしては組まれても構わないし、その前のジャブ多用のスタイルをインファイトで切り崩すことができれば、2021年2月以来の王座挑戦が見えてくる。

また今回のスペシャルアナウンスのなかで平良達郎が、クレイジソン・ホドリゲスとオクタゴン4戦目を戦う6月24日大会が、UFC ABCとしてフロリダ州ジャクソンビルで実施され、当然のように地上波ABCでフリー中継されることも決まった。ちなみに同大会のメインはジョシュ・エメットとイリャ・トプリアのフェザー級マッチが組まれる。

さらに7月22日にはロンドンO2アリーナでUFC FNが行われることも言及されている。4月から5月20まで5連戦、1週間のブレイクを挟んで(この間にRoad to UFC開催)6月3日から現時点で6連戦が予定されるUFCだが、この間に平良以外の日本人ファイターの試合がどこに組み込まれるか、楽しみだ。

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MMA o ONE UFC UFC287   ホルヘ・マスヴィダル

『UFC 287』ギルバート・バーンズ vs. ホルヘ・マスヴィダル及びマスヴィダル引退を見たファイター・関係者の反応

Jorge Masvidal Gamebred キューバンアメリカン MMA ファイター パーカー


 『UFC 287: Pereira vs. Adesanya 2』ギルバート・バーンズ vs. ホルヘ・マスヴィダル及びマスヴィダル引退を見たファイター・関係者のツイッターでの反応。続きを読む・・・
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MMA o UFC UFC287  

『UFC 287』アレックス・ペレイラ vs. イスラエル・アデサニヤを見たファイター・関係者の反応


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MMA o RIZIN UFC UFC287 YouTube 朝倉未来

【UFC287】アデサニヤvsペレイラ2 決着シーン #adesanyavspereira #mma #ufc287 #rizin #朝倉未来

#UFC287 #MMA #RIZIN #朝倉未来 #adesanyavspereira

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F1 MMA o ONE UFC UFC287   クリス・カーティス ケルヴィン・ガステラム ロブ・フォント

『UFC 287: Pereira vs. Adesanya 2』パフォーマンスボーナス

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 UFCが『UFC 287: Pereira vs. Adesanya 2』のパフォーマンスボーナスを発表。

▼ファイト・オブ・ザ・ナイト
・ケルヴィン・ガステラム vs. クリス・カーティス

▼パフォーマンス・オブ・ザ・ナイト
・イスラエル・アデサニヤ、ロブ・フォント


 4選手には各5万ドルのボーナス。続きを読む・・・
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MMA MMAPLANET o UFC UFC287 コルビー・コヴィントン ジルベウト・ドゥリーニョ ジルベウト・ドゥリーニョ・バーンズ ホルヘ・マスヴィダル レオン・エドワーズ

【UFC287】ドゥリーニョが打&TDからコントロールで、引退ホルへ・マスヴィダルをしっかりと介錯

<ウェルター級/5分3R>
ジルベウト・ドゥリーニョ・バーンズ(ブラジル)
Def.3-0:30-27.30-27.29-28
ホルヘ・マスヴィダル(米国)

キャリア20年、節目のホームでのファイトとなるマスヴィダルに大声援のマイアミのファンは、ドゥリーニョにブーイングを送る。まず右ローを見せたマスヴィダル、慎重な立ち上がりのなかドゥリーニョがジャブを伸ばす。右カーフをチェックしたマスヴィダルは右カーフを蹴り、ジャブをステップバックでかわす。マスヴィダルは左インロー、ドゥリーニョはジャブ2発から右ストレートを放つ。

笑顔を見せたマスヴィダルは右ローを蹴り、ドゥリーニョは左ミドルを蹴る。互いに距離が詰まらないなかマスヴィダルがワンツーから右ローを決める。互いにローを切り、ドゥリーニョはスイッチを織り交ぜ、飛び込んでいく。回ってかわすマスヴィダルは右オーバーハンドを空振りし、組みに来たドゥリーニョから離れる。マスヴィダルは右ローを蹴り、ドゥリーニョが右を入れる。ヒザ蹴りのマスヴィダルに対し、右フックを当てたドゥリーニョは跳びヒザの着地に右フックを合わせた。マスヴィダルのジャブを受けたドゥリーニョは、残り10秒を切ってダブルレッグで倒すと思い切りパウンドを連打し初回が終わった。

2R、ジャブを入れたドゥリーニョがステップインから右アッパーを入れダウンを奪う。すぐに立ち上がったマスヴィダルをダブルレッグからリフトアップしてスラムしたドゥリーニョが、クローズドガードの中に納まる。細かいエルボーを入れるドゥリーニョは、腰を浮かしてパンチを入れ、片ヒザ状態でトップをキープ。残り半分となり、下から抱えるマスヴィダルはブレイク狙いか。ケージに押し込み、パス狙いのいドゥリーニョがスクランブルでバックへ。

立ち上がって前転のマスヴィダルだが、ドゥリーニョはバックをキープして前方にテイクダウンを奪う。頭を抱えてギロチン狙いのマスヴィダルだが、ドゥリーニョが頭を抜いてケージに押し込む。小手を決めての投げを切り、胸を合わせたドゥリーニョが離れて、残り30秒に。マスヴィダルは左ミドルを蹴ったが、またも跳びヒザの着地に右を合わされこの回は確実に失った。

最終回、ワンツーのマスヴィダルが、右カーフを入れる。ドゥリーニョは右を当て、ジャブを2発伸ばす。マスヴィダルは右ローを続ける。ここも慎重な両者、マスヴィダルは後ろ回し蹴りを繰り出し、ドゥリーニョが左ジャブを当てて前に出る。ジャブから右を打たれたマスヴィダルの腰が落る。笑って誘う仕草のマスヴィダルは、乗ってこないドゥリーニョに対し自分から前に出る。

マスヴィダルの前進をいなしたドゥリーニョは、ステップインから右を当ててパンチを纏める。攻め疲れのないように一旦離れ、右フックを決めたドゥリーニョはボディロックからテイクダウンへ。ケージを利して耐えるマスヴィダルだが、残り1分10秒でテイクダウンを許す。ドゥリーニョはそのままサイドで抑えて左エルボーを打ち込み、ハーフに戻されても枕で固め盤石の状態に。ついに亀になったマスヴィダルはRNCを警戒して引き込み、そのままシングルからレッスルアップも時間に。

初回こそ互角だが、2Rと3Rは完全にドゥリーニョが取り3-0の判定勝ちを収めた。「彼がUFCをマイアミに戻したんだ」とマスヴィダルを称えてドゥリーニョは「僕はUFCで唯一、いつ誰とでも戦ってきた男だ」とコルビー・コヴィントンとレオン・エドワーズをコールアウトした。

一方、マスヴィダルは「皆、愛している。20年やってきた。もう、以前のようにできない。20年前、UFCはマイアミにきて、ここで戦いと思ってきた。20年間を経て、夢が実現できた。スポーツであろうが、エンターテイメントだろが、これを愛している。ここに歴史上最高の大統領がいる」と話し、グローブをケージに置いた。


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MMA MMAPLANET o UFC UFC287 エイドリアン・ヤネス ロブ・フォント

【UFC287】ジャブでリードしたロブ・フォントが、思い切り右を打ち抜きエイドリアン・ヤネスをKO

<バンタム級/5分3R>
ロブ・フォント(米国)
Def.1R2分57秒by KO
エイドリアン・ヤネス(米国)

直ぐに右を振るっていったフォント、続くワンツーからの前進をアックステップでかわすヤネス。フォントがジャブを当て、ヤネスはワンツーの右を入れる。エルボーから組んできたフォントから離れたヤネスはジャブを被弾し、右を打ち返す。ヤネスは右カーフを入れるが、右を効かされてる。

追撃のパンチを上体を揺らしてかわそうとするヤネスだが、下がりながらでもかわし切れない。さらに頭を掴んでの右オーバーハンドに思い切り右フックを打たれ、後方に倒れる。フォントは鉄槌を連打し、TKO勝ちを決めると「俺の右は誰でも倒せるんだ」と話した。


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MMA MMAPLANET o UFC UFC287 キック ケヴィン・ホランド

【UFC287】前足を殺されたホランドが、左フックを打ち抜きポンジニビオからKO勝ち

<ウェルター級/5分5R>
ケヴィン・ホランド(米国)
Def.3R3分16秒by KO
サンチアゴ・ポンジニビオ(アルゼンチン)

長身のホランドが左ジャブを伸ばす。さらにサイドキックをポンジニビオの腹に入れたホランドが、ローに左フックを合わせる。リードフックも鋭いホランドが、ジャブを決める。右カーフを蹴ったポンジニビオだが、簡単に拳の距離には入れない。ポンジニビオは右カーフを続け、ホランドはスイッチを織り交ぜる。ローに左フックを合わせたホランドのカーフをチェックしたポンジニビオが前に出てボディを殴り、右ミドルを蹴る。

さらに足を使うホランドを追いかけて左フックを顔面に届かせたポンジニビオは左右のローを蹴られるが、前に出続け右オーバーハンドを振るう。インローに右を打ったポンジニビオは、左ジャブを被弾するが、ワンツーの左フックを当てる。ホランドは蹴りを多用し、右足をキャッチされたところで右バックフィストを打ち込む。後方に崩れたポンジニビオは、鉄槌を落としながら足関節を狙ったところで時間となった。

2R、左フリッカーのホランドが、右カーフを蹴られる。間合いを外したポンジニビオは右ハイをガードの上から蹴っていくが、近い距離でパンチを受けそうになる。突き放すだけでなく、近い距離でもパンチを打ち込むホランドも前足は効かされてきたか。軽いローからハイを見せるホランドが左フックから右カーフを蹴られる。頭を下げてワンツー&カーフのポンジニビオは、ホランドの圧に左に回って間合いを外す。

蹴り足をキャッチし、またも攻撃を受けそうになったポンジニビオは足を離して距離を取り直し、右カーフを入れる。鉄槌のような振り下ろして右を2つ入れたホランドは左右に動いて右エルボー、ポンジニビオの思い切り振るったオーバーハンドをかわして両手でサムアップした。

最終回、ホランドがジャブを伸ばし、ポンジニビオが右カーフを蹴る。ヒザを外側から折るような蹴りで姿勢を乱すようになったホランドはオーソを続け、ジャブから右ローを蹴る。自らの右カーフでスリップしたポンジニビオだが、ジャブの差し合いから右カーフを入れる。

左フックを当てたポンジニビオが、右カーフを続けホランドの体がよれる。と、右ローをキャッチしたホランドは、ポンジニビオが足を抜くために体を捻り、回転したところで左フックを打ち抜く。頭からキャンバスに崩れたポンジニビオは、パウンドの追撃を受けてレフェリーが試合をストップ。不満そうなポンジニビオだが、意識が飛んでいたことに気付いていなかったのだろう。


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MMA MMAPLANET o UFC UFC287 クリスチャン・ロドリゲス ラウル・ロサスJr

【UFC287】ロサスJr、初回の猛攻を凌がれクリスチャン・ロドリゲスに逆転許し初黒星

<137ポンド契約/5分3R>
クリスチャン・ロドリゲス(米国)
Def.3-0:29-28.29-28.29-28
ラウル・ロサスJr(米国)

18歳、煽り映像からUFCの力の入れようが分かるロサスJrに会場のファンも大声援を送る。すぐに飛び込むようにダブルレッグに出たロサスJrが、ケージにロドリゲスを押し込む。差しあげテイクダウンを防ぎ、エルボーを入れたロドリゲスはシングルレッグで足を抱え上げられ倒される。ダースチョークのロサスJrをリバーサルしたロドリゲスが立ち上がるが、ロサスJrもすぐにレッスルアップからシングル、バックを取る。跳び乗るように跳ねたロサスJrは、足はフックできなかったが前方に崩そうと動き続ける。

前転気味に足を取りに来たロドリゲスに対し、今度はしっかりと乗ってスタンドでボディトライアングルに取ったロサスJrが、RNCをセットする。ロドリゲスは手首を掴んで防御するが、アゴの上からリセットしたロサスJrが尻もちをつかせ後方に倒れ込む。ここもリストコントロールから左でを伸ばして首を守ったロドリゲスは腕十字狙いを察知しラウンド終了まで耐えきった。

2R、初回同様に飛び込んでシングルに出たロサスJrは、切られると引き込む。背中を見せて立ち上がったロサスJrの組み狙いにヒザを肩口に入れ、エルボーを打ち込んだロドリゲスは投げをウィザーで耐え、シングルも切る。立って離れたロサスJrは疲れが見えるが、シングルからワキを潜ってバックへ。ここも足を取りに行くロドリゲスは、倒され際に胸を合わせてトップを取る。

強引な三角狙いをすかして、上四方で抑えたロドリゲスがサイドに回ってエルボーを入れる。ロールからスクなランブルを仕掛けたいロサスJrを泳がせ、サイドで抑えたロドリゲスはシングルレッグを切って逆にバックに回る。ロドリゲスは両足をフックし、右腕を喉下に通す。初回と逆に立場となったロサスJrは、背中を伸ばさないよう正座状態もロドリゲスが後方に倒れ込む。後方から殴り、エルボーを入れたロドリゲスがこの回を取り返した。

最終回、すぐにテイクダウンを仕掛けなかったロサスJrは右を被弾。スピニングバックフィストにもワンツーを合わされる。ロサスJrはスイッチするが、右を打たれる。真っ直ぐのダブルからシングルに反応したロドリゲスが足を抜く。飛び込んではスプロールされるロサスJrは、続くシングルを切られ簡単に背中を譲る。

マウントからバックを制し、背中を伸ばしたロドリゲスが勢いのあるパンチを落とす。ロサスJrが必死に左手を掴むが、ロドリゲスは右エルボーを打ち込む。エルボーを側頭部に入れ、ボディを殴ったロドリゲスがRNCへ。ロサスJrは耐えるが、ボディトライらングルに捕らえられてアクションは起こせない。半身になり、尻をずらしに掛かるロサスJrだが、ロドリゲスがアジャストしていく。残り15秒、フックを外しスタンドに戻ったロドリゲスが打撃戦を仕掛けてタイムアップを迎えた。

初回を完全に取ったロサスJrだが、2&3Rを落としオクタゴン2戦目でMMA初黒星を喫し、勝者は体重オーバーを詫びた。


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