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【DEEP118】イ・ソンハに挑戦、江藤公洋「面白い試合云々っていうなら、ちゃんと頑張って逃げてね」

【写真】穏やかな自信(C)MMAPLANET

本日9日(土)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP118 Impactで江藤公洋が、DEEPライト級王者イ・ソンハに挑戦する。
Text by Manabu Takashima

レスリングからMMAに転向した当時から、そのポテンシャルの高さは認められてきた。しかし、その強さを発揮しきれない。試合になると、気持ちで前に出られないということも指摘された。そして勝てば、コントロールで地味というレスリング&コントロールファイターに付きまとう問題も、江藤は持ち続けてきた。

その江藤が2020年9月に青木真也に完敗を喫して以来、ここまで5連勝でタイトル挑戦権を獲得した。ハマれば超絶に強かった江藤が、自分の嫌な展開でも試合を創れるようになった。その背景に指導、中村K太郎のマンツー・スパーが存在した。


──HEARTSでレスリングクラスを持っていると聞いて見学させていただいたのですが、MMAグローブを着用してMMA用のレスリングを指導されていました。

「そうですね、大沢さんからMMAのレスリングとグラップリングを重点的にプロ選手に指導してほしいと2カ月ぐらい前に尋ねられて、やらせてもらうようになりました。HEARTSの底上げという目的もあって、始めた感じです。ピュア・レスリング、ピュア・グラップリングではなく、MMAにアジャストした形でやらせてもらっています。

ピュア・レスも大切なのですが、やはり組んだ距離でMMAの間合いと違ってきます。間合いの設定が違うと、切り崩し方も違ってくるので。そういうところでMMAレスリングの指導を心掛けています」

──MMAレスリング=壁レスとなりがちですが、今日はそうでない場所での指導でした。

「壁も大切です。でも中央で相手を制することも大切で。壁だけでなく、両方でやっていますね。中の動きと壁の動き、壁という要素が加わってもベースは共通しています。中央でやることを、壁を使ってやりましょうという意識を持っています」

──しっかりと伝える言葉も持たれていました。

「パーソナルの指導なども続けてきて、その時に自分だけの視点ではなく、色々な視点があることを頭に技術を修得するようになりました。一つのアプローチだけでなく、多方向の視点を持つことが大切だと思うと、指導する時に色々なアプローチから説明できます。そこがファイターとしての自分の成長に繋がっていると思います」

──指導することで、自ら成長できたと。

「色々な視点で見ることで、崩し方や動きに対してアプローチの種類が増えました。特に相手の特性も理解できて、思考が分かるようになったことが大きいです」

──なるほどぉ。指導で得たことを自らの練習で試す?

「ハイ。それで自分が使う場合は、無理だと判断して切り捨てることもあります。でも、指導するうえで切り捨てる知識はない。それを知ることでも、自分の成長になります」

──現在、5連勝です。その指導をすることが、好調の要因にもなっていますか。

「青木さんと試合をするまで(2020年9月)、ただ練習をしていると強くなるという風で考えていなかったです。あの敗北から色々と変えないといけないと思うようになりました。メンタル面でも変に気合を入れるとか、良いところを見せようとして逆に迷ってしまって普段通りの力を出せない。そんな自分を認めたくなかったのが、あの試合で何もできないことで──そんな自分が恥ずかしくて、格闘技を辞めた方が楽だという気持ちにもなりました」

──ハイ。

「でも楽な方を選ぶと、それは簡単ですよね(笑)。あそこで自分の色々なモノを壊して自分を創りなおした方が人間として成長できると思って、ここまで取り組んできました。5連勝の裏で試行錯誤して、なかなか上手くいないこともありました。そのなかで一つ一つを噛み砕いて、検証することでここまで来ることができました。今もまだ過程ですけど、今の自分をぶつけることが凄く楽しみです。日常を切り取った部分で、今回の試合では皆に見て欲しいという気持ちがあります」

──RIZIN LANDMARKの雑賀ヤン坊達也戦と、DEEPの北岡悟戦。前者の方が良い試合だと思われるかと思いますが、個人的には後者の方が恐怖とも向き合っていた感があります。

「そうですね……落とせないという気持ちもありました。それが自分の弱さだと思います。決め切れないところは課題で、でも試せたことはプラス。まだ僕は完成していないので。怖さも自分のなかで受け入れていますし、やってきたことをやる。回りの目を気にすること……そこも大切なのですが、そこも含めて自分のやってきたことが出せるか。練習の方が強い自分がいる。そこに近づくために、もがいている自分が今もいます。それが徐々に良くなっているので。人にチヤホヤされたくて格闘技をやってきたわけじゃなくて、強さを追求するためにやっている。そこはブレないようになりました。良い試合だった──で良いのか。積み上げて来たものを出す方が、大切だと自分は思っています」

──その積み上げるなかで中村K太郎選手とのマンツーマンのトレーニングの意味合いが大きいと聞いています。

「ハイ。自分が成長できる一番のパートナーです。K太郎さんとの練習は思い描いたことできない。テイクダウン、スクランブル、打撃とコントールできないから、際の攻防の練習ができる。

打撃、組み技、寝技とどの局面でも練習ができて、K太郎さんという自分が日本で一番強い選手とやれている。そこが自分の自信になっています。試合より厳しいことをやっている。相手より強い選手とやっていることは絶対ですし。

試合なので、一発貰うこともある。でも、そこ以外だったら絶対に競り負けないという気持ちになれました。どんな展開でも引かない。気持ちの強さは、K太郎さんとの練習で身に着けられたものです。練習で試合よりしんどいことをやって、試合でしんどいことを相手にさせます」

──そのなかでDEEPライト級王座に挑戦。チャンピオンは韓国のイ・ソンハで国際戦となりました。

「流れが変わってきましたね。対日本人でなく、今だと対アジアに。それって大切なことだと思います。だから自分はONEにチャレンジしたし、対日本人でなく対世界を見据えて色々な技術を修得してきたので」

──ではイ・ソンハの印象を教えてください。

「手足が長く、打撃も組み技もできる。だから、面白い。このところ、勝ってホッとすることばかりで。なんか熱くなることがなかった。その点、今回はどうなるのか楽しみです。どれぐらいかは、組んでみないと分からない。勝ち筋はある程度思い描けていますが、それが実際に戦ってどうなるのか。その面白さはありますね。打撃、テイクダウン、寝技、全部で勝負したいです」

──イ・ソンハは「自分が面白い試合をするので、そこは気にしないでください」ということ言っていました。

「まぁコントロールされない自信がるからって、その後の攻防を自分ができないと思っているなら間違っています。仮にテイクダウンからコントロールができなかったら、その先を見せることができるので、それは必然と面白くなるでしょうね。

ただ僕がコントロールできてしまうと、殴り合いも何もない面白くない試合になるということですよね。じゃあ、頑張ってねっていう話です。面白い試合にしたいなら、コントロールされないように頑張って。そうなっても、その先を見せるから」

──ブラボーです。

「だって動けない奴が悪いわけで。動けてスクランブルの攻防まで持ち込めば良いじゃないですか。なんでコントロールできているこっちが、わざわざ動かないといけないのか。動けない、お前が悪いんだよってことですよ。コントロールされて、時間がきてブレイクって──それは審判に助けてもらっているだけ。まぁ、面白い試合云々っていうならちゃんと頑張って、逃げてねって」

──長い年月を掛けて、一皮剝けた。言葉にすると簡単になってしまいますが、凄く重みのあることだと感じました。

「変われたかな……ただやっていれば結果が出る。そんな風に思っていましたけど、それじゃあ体が強くなるだけ。そして色気をもって戦って、自分を出せない。そういう弱い自分を飲み込んで、克服するにはどうするかを考える。そこで練習環境、練習内容を組み立てることができてきました。強くなるための過程にあるなかで、今回の試合でどこまでできるのか。やっぱり、そこは楽しみです。今回のタイトル戦は、対アジアに到達しているのか。その査定試合になります」

■視聴方法(予定)
3月9日(土)
午後5時45分~YouTube DEEP/DEEP JEWELSメンバーシップ、U-NEXT、サムライTV

■ DEEP118計量結果

<DEEPメガトン級王座統一戦/5分3R>
[正規王者]ロッキー・マルチネス:108.5キロ
[暫定王者]酒井リョウ:106.9キロ

<DEEPフェザー級選手権試合/5分3R>
[王者]神田コウヤ:65.7キロ
[挑戦者]青井人:64.7キロ

<DEEPライト級選手権試合/5分3R>
[王者]イ・ソンハ:70.3キロ
[挑戦者]江藤公洋:70.35キロ→70.15キロ

<バンタム級/5分3R>
福田龍彌:61.5キロ
雅駿介:61.7キロ

<フェザー級/5分2R>
五明宏人:66.2キロ
木下カラテ:66.1キロ

<ライト級/5分2R>
川名 TENCHO 雄生:70.55キロ
倉本大悟:70.8キロ

<バンタム級/5分2R>
平松翔:61.65キロ
魚井フルスイング:61.2キロ

<バンタム級/5分2R>
力也:61.6キロ
小崎連:61.55キロ

<アマチュア・フェザー級/3分2R>
信原空:66.05キロ
菅涼星:66.15キロ

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45 AB Black Combat DEEP DEEP JEWELS DEEP118 MMA MMAPLANET o RIZIN YouTube イ・ソンハ ブラック ロッキー・マルチネス 五明宏人 力也 川名 TENCHO 雄生 平松翔 江藤公洋 神田コウヤ 福田龍彌 酒井リョウ 金原正徳 鈴木千裕 雅駿介 青井人 魚井フルスイング 鶴屋浩

【DEEP118】計量よもやま話。青井&福田は新幹線に缶詰め&神田はバスタブ壊れる。次回Black Combatは…

【写真】ただ一人再計量となった江藤だが、余裕でクリア。なお、この時点で青井と福田はまだ計量会場に到着していなかった(C)MMAPLANET

明日9日(土)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP118 IMPACTの計量が8日(土)に新宿区ホテルローズガーデンのオークルームで行われた。
Text by Manabu Takashima

メガトン級王座統一戦、フェザー級&ライト級と3階級のタイトルマッチが組まれている大会の計量は、フェザー級選手権を戦うチャンピオン神田コウヤとチャレンジャー青井人が揃って開始時間に姿を見せないという予想外の状況でスタートが切られた。


神田に挑戦する青井と雅駿介と対戦する福田の関西組は、人身事故の影響で何と米原で1時間に渡り新幹線の中で缶詰状態に。今回はバンタム級に挑む福田は、この4キロ強の減量幅の違いに命拾い。「フライ級やったら、ブチ切れていましたよ」という言葉も、そのフライ級での計量直後のようなかすれ気味の声でなく力のあるものだった。

そんな福田とともに東京駅からタクシーで計量会場に移動しても疲れを見せなかった青井の挑戦を受ける神田も、予期せずアクシデントに見舞われていた。自宅で水抜きに入った神田だが、なんとバスタブの栓が壊れており、お湯が溜まらないという状況に追い込まれる。

その影響で体重を落としきれなかったチャンピオンは、計量会場近くのサウナで最後の1キロを落とし、クリア後もその表情からは安堵と疲れが感じられた。

そんな神田に対し、Black Combatの撮影チームは容赦なくインタビューを始め「フェザー級王者が神田選手との対戦を求めています。どう思いますか」等と明日の防衛戦もお構いなしの質問をする。これには神田に帯同していたパラエストラ千葉ネット代表もラストウィークに入った鶴屋浩代表も苦笑いを浮かべるしかなかった。

そのBlack Combatのブラック代表の姿も計量会場で見られたが、氏は2週間後のDEEP JEWELSにも来日するとのこと。中国のWLFとの対抗戦の計画も進むBlack Combatの次回大会は4月20日に予定されており、ブラック代表によるとDEEPから4人の日本人選手を招聘する予定だという。

イ・ソンハの持つDEEPライト級王座に挑む江藤公洋は、本計量では50グラム・オーバーだったが、最計量では200グラムも落とし余裕でクリア。江藤が所属するHEARTSからは木下カラテ、魚井フルスイングも今大会に出場しており、計量会場にも出場選手だけで現れ、魚井がかいがいしく江藤のサポートをしていた。

またメディアよりも撮影に懸命なパラエストラ八王子の塩田歩代表に4月29日のRIZINフェザー級選手権試合に関してコメントを求めると──。「もう独立していますけど、金ちゃん(金原正徳)と今指導している千裕(鈴木千裕)君があの舞台でベルトを賭けて戦うというのは、本当に嬉しいです。ただ僕はもう100パーセント、千裕君のサポートですから」と言葉が聞かれた。

■視聴方法(予定)
3月9日(土)
午後5時45分~YouTube DEEP/DEEP JEWELSメンバーシップ、U-NEXT、サムライTV

■ DEEP118計量結果

<DEEPメガトン級王座統一戦/5分3R>
[正規王者]ロッキー・マルチネス:108.5キロ
[暫定王者]酒井リョウ:106.9キロ

<DEEPフェザー級選手権試合/5分3R>
[王者]神田コウヤ:65.7キロ
[挑戦者]青井人:64.7キロ

<DEEPライト級選手権試合/5分3R>
[王者]イ・ソンハ:70.3キロ
[挑戦者]江藤公洋:70.35キロ→70.15キロ

<バンタム級/5分3R>
福田龍彌:61.5キロ
雅駿介:61.7キロ

<フェザー級/5分2R>
五明宏人:66.2キロ
木下カラテ:66.1キロ

<ライト級/5分2R>
川名 TENCHO 雄生:70.55キロ
倉本大悟:70.8キロ

<バンタム級/5分2R>
平松翔:61.65キロ
魚井フルスイング:61.2キロ

<バンタム級/5分2R>
力也:61.6キロ
小崎連:61.55キロ

<アマチュア・フェザー級/3分2R>
信原空:66.05キロ
菅涼星:66.15キロ

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【DEEP118】バンタム級進出の福田龍彌─02─「雅選手は努力家。だから僕は試合を楽しむことができる」

【写真】プロフェッショナルファイターとして、MMAを戦う職人としての福田の言葉から気づかされることは多い(C)SHOJIRO KAMEIKE

9日(土)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP118にて、雅駿介と対戦する福田龍彌がインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

福田は1月の平良達郎との練習で「殴り合いの強さ」を再確認したという。殴り合いの強さを生み出す理由の一つは、福田の練習への取り組み方にある。その最たるものがボクシンググローブとMMAグローブの違いだ。バンタム級の戦いでも、殴り合いの強さを発揮できるか。雅のムエタイMMAとの邂逅で、そうした技術ポイントにも注目してほしい。

<福田龍彌インタビューPart.01はコチラから>


――殴り合いといっても、福田選手の場合はパンチをブンブン振り回しているわけではないですよね。振り回す相手に対して、カウンターでインサイドから急所を突くことができる。

「そういう能力がある、とは自分でもそう思っています。みんながガムシャラに打ち合っちゃうときに、ちゃんと相手の動きを最後まで見ることができるというか」

――しかも、そんななかで正確に自分のナックルを当てきることができる。たとえば2月18日のパンクラス大阪大会では、メインとコメインは正確な左ジャブの積み重ねがフィニッシュに結びつきました。

「あぁ、なるほど。まさに基本どおりで」

――はい。UFCを見ると、その正確性は究極的に高まりますよね。試合写真も左ジャブがまっすぐ伸び、ナックルが相手の鼻突を捉えているものばかりで。国内のファイターの中で福田選手は、右ジャブも左ストレートもその正確性が飛び抜けていると思います。

「そうですね。やっぱりパンチについては――僕、ボクシンググローブを着けて練習することが、ほとんどないんですよ。ボクシンググローブでスパーするのは止めました。ボクサーやキックボクサーの人と、ボクシンググローブをつけてマススパーをやることはありますよ。でもガチで倒し合うスパーはやらないです。しっかり当てる練習をする時ほど、MMAグローブでやらな意味ないと思っているんで」

――ボクシンググローブを使わなくなったのは、いつ頃からでしょうか。

「3年前ぐらいじゃないですかね。そもそもパンチの練習って、そんなにスパーは必要ない。MMAファイターはスパーリングをしすぎやと思っています。ボクシンググローブの練習に時間を割きすぎても良くない。確かにそのバランスは難しいところではありますけど、ちゃんと考えて練習しているファイターもいるから。MMAグローブでフォームや当てる時のインパクトの練習をするほうが大事じゃないですか。本来、MMAってジムに持って行く練習用具が少ないはずなんですよ」

――というと?

「持って行くのはMMAグローブ、マウスピース、あとファウルカップぐらいじゃないですか」

――レガースは持って行かないのですか。

「僕はレガースを着けないです。レガースを着けていると、組まれた時の足の抜き方も違ってきますからね。スパーリングで相手に生のスネで蹴られても文句は言わないし、僕も生スネで蹴ります。パンチと同じように蹴りでも思いっきりやらないというか、練習に威力は必要ないと思うんですよ。どちらかといえばフォームやタイミング、距離感、角度のほうが大事で。スパーでそれらを掴むことができていたら問題ないです」

――柔道やレスリングなど組み技競技は乱取り稽古がある影響で、MMAでもいわゆるガチスパーが多くなっているのでしょうか。ジムの指導方針にもよりますが、ボクシングやキックボクシングの場合は練習の中でガチスパーの割合は高くないですよね。

「もちろんガチスパーも大切ではありますよ。でもその割合をMMAに適用するのはどうかな、って思います。ファイターのタイプにもよるけど。組技でも乱取りだけでなく打ち込みがあって、スパーリングばかりしているわけじゃない。でもMMAはスパーが多くなるという面はあって」

――福田選手がタイにいた頃のムエタイジムはどうでしたか。

「スパーはやりますよ。でもスパーの中で、騙し合いみたいなものをメインにしていました。ガツガツと倒し合うスパーは週2回ぐらいったかなぁ。もうだいぶ昔の話ですけど。タイの場合は特にトレーナーさんがミットを持ってくれる量がハンパないから。トレーナーさんがミットで受けながら、しっかりと打ち返してくれるじゃないですか。ミット打ちの中にスパーに近い要素がありますよね。僕とウエタユウ(MIBURO代表)さんのミットも、そんな感じで。自分のファイトスタイルが固まっている選手であれば、実戦に沿ってそのスタイルの質を上げるための練習をするべきやなって思います」

――国内でいえば、リオン武選手はMMAグローブでナックルの当て方が最も巧いファイターの一人だと思います。これは10年前に取材で訊いたことではありますが、リオン選手もボクシンググローブで練習したことはなかったそうです。そして、拳を骨折したこともないという。

「リオン選手は巧いですよねぇ。ボクシンググローブを使わないのも、よく分かります。何が一番違うかといえば、ボクシンググローブってしっかりと握りこまないんですよ。というか、握り込めない。特に親指が浮いた状態になって――その感覚やとMMAグローブでは、しっかり殴れないです。あと骨折も自分は一度ぐらいで、それ以外は怪我をしたことがなくて。

サンドバッグもMMAグローブでやったほうが良いですよ。ボクシンググローブでやると、どうしても腕の振りだけで強く当てようとしますから。すると『バーン!』という表面的な音だけで、みんな酔いしれてしまう。その打ち方では、頭やヒジとか堅い箇所に当たると拳が折れてしまうんです。正確にナックルを当てる感覚も、微妙な拳の握り具合の感覚も身に着かない。僕のことを理解して、大切にしてくれている人にはOFGの練習を推奨していますね。……今日、こういう話で良いんですか?」

――そうした練習の取り組み方こそが、プロフェッショナルファイターの証ではないでしょうか。以前のインタビューで福田選手が仰っていた、「料理している姿を見ていているだけでも面白い」という料理人さんの姿と同じで。

「なるほど。その所作が重要ですよね。ブンブン振り回してKOしているところを切り抜いただけでは、『オレも勢いだけで行けるんちゃう?』と勘違いされてしまう。僕は試合で『福田のテクニックって凄いなぁ』と思ってもらえるようなものを提供したいです。それがプロフェッショナルやし、プロとしてこだわる部分じゃないですかね」

――なるほど。貴重なお話をありがとうございます。そこで次の試合に関してですが、最初のオファーからバンタム級で雅選手と対戦というお話だったのですか。

「最初は1月のBlack Combatが終わるまで分からへん、って感じでした。もちろん雅選手との試合という案も最初からあったでしょうし、たぶんユ・スヨンの試合がどうなるかによって変わるのかなと思っていて」

――今回の試合で重要なポイントは、対戦相手が雅選手であることはもちろん、福田選手がバンタム級で戦うという点だと思います。

「現状、神龍君とのフライ級王座統一戦はないでしょうからね。GPが終わって、フライ級で戦いたい相手もおらへんし。それと最初の話にもあったように、やっぱりカザフスタンの試合からダメージが残っていて。ここでフライ級まで落とすために労力を使うのも違うのかなと思ったんですよ。

僕も30歳を過ぎて、フライ級まで落とした翌日にベストコンディションで試合できるかどうかは――正直言って自信はないです。カザフスタンの経験も生かしたうえで、多少は体格が小さくてもバンタム級で試合をしようと決めました。

もしかしたらバンタム級では組んでグシャグシャにされるかもしれないし、『やっぱりフィジカル差があるよね』と言われるかもしれない。でも僕にとってのMMAは、そういうものだけじゃないと思っているので」

――実際に試合をしてみないと分かりませんが、グシャグシャにされるかどうかは当日のコンディションに依るところも大きいのではないですか。先ほど福田選手ご自身が言われたとおり、フライ級まで落とした翌日のコンディションと、バンタム級で臨む当日のコンディションも違うでしょう。

「ぶっちゃけフライ級の時は、翌日までにコンディションを戻せる自信はなかったです。GP決勝戦はコンディションも最悪で……。体の中で何かが固まっている感覚があったんですよ。呼吸も浅くなっていたりとか。計量後にそれほど食べたり飲み物を摂取していたわけでもないのに。

そこまでの減量をしてまで、フライ級にこだわる気持ちはなかったです。僕はもう名声やタイトルは求めていないわけですよ。とにかく戦うことを生業として、戦いを楽しみたい。でもフライ級で続けると、戦いを楽しむことができないと思って」

――……。

「決してバンタム級をナメているわけじゃないです。バンタム級だと相手の体も大きくて、強い選手も多い。そっちのほうがヒリヒリした試合ができるんじゃないかと思っています。次の対戦相手の雅選手なんて、特に最近は良い勝ち方をしているじゃないですか」

――雅選手もムエタイを生かした自分のMMAスタイルが固まってきて、一気に勝ち星が増えてきたと思います。

「そうそう。ナックモエとかじゃなくて、完全なMMAファイターになっている。レスリングもしっかりしているじゃないですか。最近は首相撲よりレスリング技術のほうが印象に残っていますね。MMAを始めて、本当に一つひとつ積み上げてきたんやなって思います。雅選手は、そういう努力家の面が試合で見えるファイターで。だから僕としては純粋に試合を楽しむことができると思いますよ。雅戦は良いセッションにしたいです」

■視聴方法(予定)
3月9日(土)
午後5時45分~YouTube DEEP/DEEP JEWELSメンバーシップ、U-NEXT、サムライTV

■ 対戦カード

<DEEPメガトン級王座統一戦/5分3R>
[正規王者]ロッキー・マルチネス(グアム)
[暫定王者]酒井リョウ(日本)

<DEEPフェザー級選手権試合/5分3R>
[王者]神田コウヤ(日本)
[挑戦者]青井人(日本)

<DEEPライト級選手権試合/5分3R>
[王者]イ・ソンハ(韓国)
[挑戦者]江藤公洋(日本)

<バンタム級/5分3R>
福田龍彌(日本)
雅駿介(日本)

<フェザー級/5分2R>
五明宏人(日本)
木下カラテ(日本)

<ライト級/5分2R>
川名 TENCHO 雄生(日本)
倉本大悟(日本)

<バンタム級/5分2R>
平松翔(日本)
魚井フルスイング(日本)

<バンタム級/5分2R>
力也(日本)
小崎連(日本)

<アマチュア・フェザー級/3分2R>
信原空(日本)
菅涼星(日本)

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DEEP DEEP116 MMA MMAPLANET o 力也 谷岡祐樹

【DEEP116】力也がテイクダウンできずも谷岡をパンチで仕留める「作戦とは違うけど俺らしい勝ち方」

【写真】力也がチャンスを見逃さなかった(C)MMAPLANET

<バンタム級/5分2R>
力也(日本)
1R1分20秒 by TKO
谷岡祐樹(日本)

サウスポーの力也が、開始早々シングルレッグで飛び込んだ。谷岡に尻もちを着かせたものの、すぐに立ち上がられてしまう。スタンドに戻ると、谷岡が距離を詰めていく。力也にケージを背負わせた谷岡が、右ストレートを当てた。しかし力也の左ストレート、右フックを受けた谷岡の動きが止まる。

組んだ力也が谷岡の首を抑えてローリングし、首を抜いて起き上がる谷岡に右フックを浴びせる。さらに、ふらつきながら立ち上がった谷岡に連打を浴びせてレフェリーストップを呼び込んだ。

TKO勝利を収めた力也は「作戦とは違ったけど、俺らしい勝ち方ができて良かったと思います」と勝利の喜びを語った。


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CORO DEEP DEEP116 MMA MMAPLANET NARIAGARI o RIZIN YouTube   しなしさとこ チャンネル 元谷友貴 力也 北岡悟 横内おにぎり君 泉武志 泰斗 秋元強真 窪田泰斗 誠悟 谷岡祐樹 雅駿介 鹿志村仁之助

【DEEP116】計量直後に偶然……それとも必然。北岡悟と減量トーク with 元谷友貴

【写真】元谷選手、スミマセン。露出を間違え、北岡選手のみにピンがあたる写真となってしまいました(C)MMAPLANET

明日11日(土)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP116 IMPACTのコメインで泉武志と戦う北岡悟。

MMAPLANET恒例となった計量直後の北岡の言葉を貰おうと彼の席に近づくと、隣に座っていた元谷友貴に目を奪われ、思わず元谷に言葉を掛け、北岡インタビューに移ることとなった。そんな両者を前に、話題は自然と減量に特化していった。


──元谷選手、大丈夫ですか。意気込みを話す時も声がかすれていましたね。

元谷 大丈夫です。いつも通りです(笑)。朝の9時で〇.〇キロ残っているのもいつも通りです。

「そんなギリギリ、攻めるんだ。凄いなぁ」

──予備計量無しで、駆け込んできていました。

元谷 ハイ。一発で落とそうと思って。でもクリアをするともうリカバリーできるので。

──今はマイクで話した時とは違い、声も張りが戻りつつありますね。

元谷 ハイ。体重を落としていると、声が出なくなるんですよ。

「分かりますよ、それ」

──北岡選手も目の窪みは凄まじいです。

「あぁ、はい。でも前回より良かったです。NARIAGARIの時は事前の体重がなかなか落ちなくて、デカくなっちゃって。それで結構、大変だったス」

──今日は後ろから見ていると、いつもよりピリついている感はありました。ちょっと誰かに目をやっている目つきとかも、険しかったです。

「そうですか(笑)。特別、その辺りの微差は分からないです」

──対戦相手にイラッとしているところなど、あるのではないかと邪推してしまいました。

「あぁ……別に相手には何もないです」

──話を聞くなら、早くしてくださいというリクエストもありましたし。

「それはこの後の予定があるからです(笑)。15時から整体を受けるので。整体を受けてから、固形の食事を入れるという風になります」

──では前回より、仕上がり具合は良いという理解で良いですか。

「良いと思いますけどね……でも、やってみないと。相手も違いますし、強いし。でも大木(良太)も強かったですよ。僕と戦う前は2敗していたけど、強いと思っていました。あぁ、友達ですよね?」

元谷 えぇ?  あぁ、ハイ。

──いやぁ、二人が並んでいると減量の過酷さがヒシヒシと伝わってきます。ただし、リカバリーすると影響はないわけですよね。

「そうですね。自分のなかで数年、試行錯誤したことができ上ってより良くなっています」

──ハイパーダイエット、ハイパーリカバリーと言われていた時代より、相当に減量方法も進化しました。そういうなかで北岡選手の減量とリカバリーも進化していると。

「ハイ。僕はNOTEで公開しているんですけど、温浴施設に行きまくってサウナ慣れしまくっていて」

──つまり普段からサウナに入って、落とすことを習慣づけてやってきたということですか。てっきり温泉愛好家なのだという理解でした。

「いえ、元々は疲労回復だったりコンディショニングのためだったんですけど」

──元谷選手もしっかりと聞き入っていますね。

元谷 ハイ(笑)。

「それが、減量とミックスされて昇華した感じです」

──ではウォーターローディングだけでなく、ドライアウトも習慣づけていると。

「ウォーターローディングにもなっていますしね。そういう風に辻褄があってきて。コンディショニングかつ減量にも関係しているような形ですね。勿論、温浴施設に行くと気持ち良さもあるし、勝手に行き着いて合わせ技なったような感じです」

──こういうポジティブな話をしていると、表情にも精気が戻ってくるのですね。いやぁ、人体は神秘です。

「アハハハハ」

元谷 自分も参考になりました。しっかりと自分も落とします。

──春日井選手が「しんどいことを忘れちゃうんですよ」と苦笑いしていましたが。

元谷 だいたいは覚えているんですけど、本当につらい時のことはどっかに忘れちゃうんです(笑)。でも今回も落ちましたし、なんとかギリギリを攻めていきたいですね。

「下ごしらえが大切なんだよ。最後の調理の前に」

──セコンドと駆け込む姿など、北岡選手は横目で見ているといかがでしたか。

「まぁ、僕は所属選手がいて。彼らがミスることもあるから。もう落ちない時はどうしようもないじゃないですか。『大丈夫か』って声を掛けても、どうなるものじゃない。だから、減量に関してはもう他の人のことはどうしようもないッスよ」

──そういえば北岡選手は計量には、映像を常に撮って追われている方を除けば、誰か選手やトレイナーと来るということがないですね。

「僕は1人できます。デカい大会の時もそうでした。でも、これからRIZINに出る時は奥さんも一緒です。連れて行ってあげます」

──では今回の試合に関しましては、ごちそう様でしめさせていただきます。

■視聴方法(予定)
11月11日(土)
午後5時40分~DEEP チャンネル-YouTube、U-NEXT、サムライTV

■ DEEP116計量結果

<バンタム級/5分3R>
元谷友貴:61.6キロ
CORO:61.5キロ

<ライト級/5分3R>
北岡悟:70.75キロ
泉武志:70.65キロ

<バンタム級/5分2R>
窪田泰斗:61.7キロ
雅駿介:61.65キロ

<女子ミクロ級/5分2R>
しなしさとこ:43.65キロ
ちびさい KYOKA:42.8キロ

<バンタム級/5分2R>
力也:61.65キロ
谷岡祐樹:61.65キロ

<バンタム級/5分2R>
橋本ユウタ:61.7キロ
鹿志村仁之助:61.4キロ

<メガトン級/5分3R>
誠悟:121.2キロ
ヨコヤ・マクレガー:96.35キロ

<ライト級/5分2R>
佐々木大:70.75キロ
太田将吾:70.25キロ

<バンタム級/5分2R>
秋元強真:61.55キロ
田口貴親:61.4キロ

<アマチュア68キロ契約/3分2R>
菅涼星:67.75キロ
小柴亮太:67.15キロ

<アマチュア・フェザー級/3分2R>
鈴木大晟:65.3キロ
横内おにぎり君:64.65キロ

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【DEEP116】計量終了 メインとCOROと対戦する元谷友貴は、ホテルから直行&予備計量なしでパス!!

【写真】あの小走りは計量時間に遅れるという焦りからの行動だったかもしれない(C)MMAPLANET

明日11日(土)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP116 IMPACTの計量が、10日(金)に新宿区ホテルローズガーデンのオークルームで行われた。

午後1時の本計量を開始前に、続々と選手が仮計量を済ますなかメインでCOROと戦う元谷友貴とヨコヤ・マクレガーの姿は会場に見られない。メガトン級のヨコヤ・マクレガーはともかく、元谷の姿がないことで緊張した空気も流れていた。


計量開始と同時に元谷はセコンドの春日井たけし、上田貴央とともに現れると小走りで席に着くこともなく、計量台に向う。結果100グラム・アンダーで計量をパスした元谷はCOROと並んで写真に収まると、「DEEPのメインの試合をしたいと思います。頑張ります」とかすれた声でコメントを残した。

10月末に帰国し、計量前日に名古屋から東京に入った元谷は計量当日に3時間ほどの水抜きでリミットまで落とし、宿泊先からタクシーで直行。予備計量をせずにパスというスリリングな計量を終えると、コメインで泉武志と戦う北岡悟の隣に用意された席で即リカバリーに入っていた。

ヨコヤ・マクレガーも計量時間内に会場入りし、22選手が問題なく計量を終えた。そんなDEEPの計量だが、司会者からマイクを受け取りコメントを話すことが多いJ-MMAの計量にあって、赤コーナーと青コーナーにそれぞれスタンドとマイクが用意されており、手渡しする場面がなくなっている。またフェイスオフもないために握手やハグなど、対戦相手と触れるシーンもほぼ見らないようになっていた。

なお上記にあるように全選手がパスした本日の計量だが、オープニングファイトに出場するアマ選手の横内おにぎり君の計量結果はおにぎり一個分が含まれている。

ここで気になる──MMAファイターは計量時にカルバン・クラインを着用する問題。

今回はアンダーウェアで計量台に乗った選手10選手のみカルバン・クラインを履いていたのは泉武志と窪田泰斗の2選手だけだった。MMAPLANETでは引き続き、この問題に向き合っていきたい。

■視聴方法(予定)
11月11日(土)
午後5時40分~DEEP チャンネル-YouTube、U-NEXT、サムライTV

■ DEEP116計量結果

<バンタム級/5分3R>
元谷友貴:61.6キロ
CORO:61.5キロ

<ライト級/5分3R>
北岡悟:70.75キロ
泉武志:70.65キロ

<バンタム級/5分2R>
窪田泰斗:61.7キロ
雅駿介:61.65キロ

<女子ミクロ級/5分2R>
しなしさとこ:43.65キロ
ちびさい KYOKA:42.8キロ

<バンタム級/5分2R>
力也:61.65キロ
谷岡祐樹:61.65キロ

<バンタム級/5分2R>
橋本ユウタ:61.7キロ
鹿志村仁之助:61.4キロ

<メガトン級/5分3R>
誠悟:121.2キロ
ヨコヤ・マクレガー:96.35キロ

<ライト級/5分2R>
佐々木大:70.75キロ
太田将吾:70.25キロ

<バンタム級/5分2R>
秋元強真:61.55キロ
田口貴親:61.4キロ

<アマチュア68キロ契約/3分2R>
菅涼星:67.75キロ
小柴亮太:67.15キロ

<アマチュア・フェザー級/3分2R>
鈴木大晟:65.3キロ
横内おにぎり君:64.65キロ

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【DEEP116】ちびさいKYOKAと対戦、しなしさとこ─01─「試合は大変だけど、やっぱり格闘技が好きで」

【写真】46戦目直前──写真は今日の昼過ぎにしなし本人が送ってくれたモノ。体重は43.5キロだそうだ(C)SATOKO SHINASHI

11日(土)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP116で、しなしさとこがちびさいKYOKAと対戦する。
Text by Shojiro Kameike

しなしは今年2月、約3年振りの復帰戦で古林礼名に勝利した。古林戦前には復帰の理由を語ってくれたが、今回のインタビューは「戦い続ける方法」を訊く。しなしさとこ、46歳9カ月の挑戦――試合1週間前の取材で、すでに体はバッキバキだ。


――前回の試合から9カ月振りの試合を控えています。現在のしなし選手にとっては、もっと試合がしたいですか。それとも、これぐらいのペースで試合をするほうが良いのでしょうか。

「もう年齢的に、これぐらいのペースでないと試合できないです(笑)。やっぱりちゃんと準備して試合に臨みたくて。実は前回の試合って、1カ月ぐらいしか練習していなかったんですよ」

――1カ月では十分な準備ができない、ということですか。

「もともと前回の試合が、約3年ぶりの復帰戦だったじゃないですか。その3年の間は週に一度横浜グランドスラムでの練習と、週に一度のフィジカルトレーニングぐらいで。要は3年間、週2回しかトレーニングしていない状態から、まるまる一カ月を練習に充てて試合に出たんです。だから私としては、あまり練習ができていない状態だったといいますか。でも前回の練習期間も含めて10カ月、しっかり練習することができました」

――試合間隔が2~3カ月となったら厳しいですか。

「もう体がもたないです(苦笑)。最近は44キロで試合をする選手も増えてきたみたいで」

――44キロ=DEEPミクロ級ですね。確かにミクロ級の試合も増えてきました。

「佐伯(繁DEEP代表)さんからも『選手が増えてきたから、いつでも試合できるよ』と言われていますけど、私のほうが難しいですね。今は試合間隔を空けて、しっかり練習してから臨みたいので。だから今が一番良いペースですね。もう体重もアンダー、44キロを切っていますから」

――SNSにアップされている写真を見ると、すでに体もバッキバキです。

「私は減量なしで、通常体重が44キロなんですね。今回の対戦相手も減量なしで44キロだと聞いています」

――ちびさいKYOKA選手は公式プロフィールによると身長146センチで、しなし選手は148センチです。しなし選手が体格で上回る試合は、今回が初めてではないでしょうか。

「ビックリしますよね! 今まで私より身長が低い相手はいました。でもその場合は通常体重が重かったり。前回対戦した古林礼名選手も、身長は私より高いうえ通常体重はかなり上で。試合当日はすごく大きかった。私の場合は練習でも、同じぐらいの体格の子と一緒になったことがなくて(笑)」

――しなし選手の場合、そもそも男子選手と練習していることが多いです。

「アハハハ、そうですね。ただ、最近は山崎桃子ちゃんもスパーリングパートナーになってくれて。桃ちゃんとはグランドスラムで一緒に練習していたけど、彼女がグランドスラムを離れてからは、あまり連絡を取っていなかったんです。でも今回の試合が決まる少し前から、彼女とまた練習するようになりました。桃ちゃんも減量なしの44キロですし。もちろん瀧本美咲ちゃんもずっと一緒に練習してくれていて、女子と練習する機会がまた増えましたね」

――そういえば意外といえば意外ですが、山崎選手とは対戦経験がありません。それは練習仲間だったことも理由なのでしょうか。

「そうです。実は今回も対戦相手のリストに桃ちゃんの名前があったんですけど、その前からスパーリングパートナーになっていたので。今は桃ちゃんが所属している坂口道場一族さんへ行かせてもらい、週に一度マンツーマンでスパーリングしています。……日曜日に(笑)」

――アハハハ。他のベテラン女子ファイターに聞いても、格闘技しかない生活を送っているのは素晴らしいことだと思います。

「そうですよねぇ。試合をするのは大変だけど、やっぱり格闘技が好きで。好きだからこそ、皆さんも続けることができているんでしょうし」

――しなし選手の場合、今も食欲旺盛であることが戦い続けていることとリンクしているような気がします。日常生活の中で食欲が落ちることはないですか。

「今も焼肉に行ったら、サシが入ったお肉ばかり食べていますからね。もちろん試合が決まると練習がキツくなるので、食べる量を抑えることはあります。でも食欲が落ちたわけではなくて」

――食べることと戦うことがリンクしている場合、『同じ量を食べられなくなったら戦えなくなる』という怖さのようなものはないですか。

「怖さというか――やっぱり私の場合は、食べていないと44キロにも届かないですからね(笑)。6年ぶりに復帰した時があるじゃないですか。あの時って42キロしかなかったんですよ」

――えっ!? 2014年10月のジ・イェジ戦ですよね。

「はい。食べることもそうですけど、試合ができなくなる怖さ――『あと何試合できるんだろう?』という気持ちは、ずっとあります。もしかしたら次の試合で終わりかもしれないし、逆にあと2~3年は続けられるかもしれない。年齢的なこともあって、それは分からないです。でも急に『今回の試合でおしまい』となっちゃうのは嫌だから、常に1試合1試合を大事にしていきたいという気持ちは強いですね」

■視聴方法(予定)
11月11日(土)
午後5時40分~DEEP チャンネル-YouTube、U-NEXT、サムライTV

■ DEEP116対戦カード

<バンタム級/5分3R>
元谷友貴(日本)
CORO(韓国)

<ライト級/5分3R>
北岡悟(日本)
泉武志(韓国)

<バンタム級/5分2R>
窪田泰斗(日本)
雅駿介(韓国)

<女子ミクロ級/5分2R>
しなしさとこ(日本)
ちびさい KYOKA(韓国)

<バンタム級/5分2R>
力也(日本)
谷岡祐樹(日本)

<バンタム級/5分2R>
橋本ユウタ(日本)
鹿志村仁之助(韓国)

<メガトン級/5分3R>
誠悟(日本)
ヨコヤ・マクレガー(韓国)

<ライト級/5分2R>
佐々木大(日本)
太田将吾(日本)

<バンタム級/5分2R>
秋元強真(日本)
田口貴親(日本)

<アマチュア68キロ契約/3分2R>
菅涼星(日本)
小柴亮太(日本

<アマチュア・フェザー級/3分2R>
鈴木大晟(日本)
横内おにぎり君(日本)

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【DEEP115&116】北岡悟─03─DEEP X BC対抗戦振り返りから、泉武志戦「どうせ、そういう感じでしょ」

【写真】43歳の北岡悟のMMA観、そして人生観(C)DEEP

9月18日(月・祝)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されたDEEP vs BLACK COMBATの対抗戦を北岡悟が振り返るインタビュー最終回。
Text by Manabu Takashima

対抗戦という意識よりも、個と個の戦い。そして、自らが率いるパンクラスイズム勢と自身の取り組みに、対抗戦の結果を投影させる北岡に──11月11日のDEEP116における泉武志戦について尋ねると、一気に口数は減ってしまった。ならばと、思い切って話題のあの事に振ることとした──。

<北岡悟のDEEP vs BLACK COMBAT対抗戦振り返り、Part.02はhttps://mmaplanet.jp/156472から>


──Black Combat勢は現地での注目度も高く、キャリア的にもここでの1敗のダメージが大きいのかという気もしました。あるいは、やはり国民感情で負けられないというのは韓国の方が大きいのか。

「あぁ、なるほど。あれだけの応援団がいるわけですからね。まぁ、日本のファンがそうならないのはしょうがないかとは思います(苦笑)」

──北岡選手が対抗戦という風に見ていないと言われていたのとは対照的に、Black Combat勢は思い切り対抗戦を意識していた。負けられない、と。

「なるほど、なるほど。負けられない度合が違ってくると……。そういうことは現状、僕の中では考えが及ばないのですが、それがあるのはしんどいですね。でも、なるほどとは思います。だから負けられないのかもしれないという話は、なるほどとは思います。

今回の負けに関しては、もっと考えましょって感じじゃないでしょうか。それはこの対抗戦のことだけでなく、自分のジムの選手に対しても毎度思いはします。上手くいくと、これで良いとなるのですが……負けると、直近のパンクラスで矢澤(諒)と松岡(嵩志)と負けて、また考えないといけないとは思っています。そうじゃなくても、ここ2カ月の間は所属選手の結果が良くないので──色々なことは思います」

──とにかく考えると。

「そうですね。考えないといけないし、コツコツと取り組まないといけない。寝技に関してチョット、酒井リョウ選手と大原樹理選手に関してはDEEPで苦労をしてきた2人がチャンピオンになって、今回のメインとコメインで戦った。押しも押されぬ存在になって、こういう風にあっさりと極められてしまった。

まぁ簡単じゃないし、やっぱりチョット……そのう……基本の修練はトップに立ったとしても疎かにしてはいけないなと思います」

──ショックであり、見つめ直す機会になった。ただし、今のMMAはとにかく試合が多く、話題も次へ次へと移りがちで、このショックもすぐに流されてしまう。そのような傾向になるかと思います。

「ハイ、風化していきます。勝って、負けてを繰り返して、毎週のようにイベントが続くから受け止めきれなくなります。で、流していかないといけない。残し続けていると、ダメージが深くなることもあるし。難しいです。受け止めながら、流して。積み重ねていかないといけない。とはいえ、同じようなミスを繰り返すから、螺旋階段のようにちょっとずつ上がっていくしかない」

──対抗戦よりも、イズムの所属選手のことになっていますね。

「そうです(笑)。僕にとっては、そっちの方が大切なので……」

──というなか11月11日に試合が決まりました。

「あぁ……、ハイ」

──いや完全に声が低くなって、これまでとはトーンが違うではないですか。

「良いマッチアップですよ」

──北岡選手が望むべき場所に戻るための、最後の一戦かと。泉選手はそういう相手かと。

「ハイ、そうですね」

──泉選手、成長著しいと思います。それでもMMAにはなりきっていない。

「グラント(ボクタノフ)が、自分が戦った試合の動画を送って来てくれましたよ(笑)」

──あの頃とは……。

「まぁ、参考にはならないことは多いですよね。でも、グラントには感謝して練習をお願いしています。今年の前半、グラップリングの練習をロータスにしにきてくれて」

──泉選手はMMAファイターとして粗いところが短所だけでなく、長所にもなっているかと。

「ハイ。どうせ、俺を相手にするならストライカーになるんでしょ。リーチ差があるから、ジャブをついてって感じでしょ。テイクダウンは切れるからって。そういう感じでしょ、うん」

──MMAで、金網がある。そこで組み勝てないと……。

「ハイ。じゃあ、そういうことで。アハハハハ」

──ご自身の試合になると、本当に口が重くなりますね(苦笑)。

「フフフフフ。ハイ、そういうことでお願いします」

──ここを越えてトップ戦線に戻るという想いは?

「う~ん、まぁ、そういうことですよね。そういうことです」

──試合の2週間前でなく、40日前でも表情も険しくなって試合のことは話してくれないですか(笑)。

「そうですねぇ……。ちゃんと真面目に生きているので」

──では、もうここは話題を変えさせていただいて、7月のDEEP X NARIAGARIで天野心愛さんへの公開プロポーズのことでも尋ねさせてもらうとしましょうか(笑)。

「まぁ、話せる限りは話しますよ(笑)」

──ええ? 記事になるのですが……構いませんか。

「ハイ。そういう付き合いをさせてもらっていると思っているので」

──ありがとうございます(笑)。なかなか勇気のいる公表だったと思います。

「2回目ですしね(笑)」

──いや、それよりも年齢差が……。

「あぁ……」

──公表の前に、3月ぐらいですか……かなり固い表情で交際について教えてくれました。

「高島さんはお嬢さんが3人いて、年齢が変わらないから拒否反応があるかもしれないというのは、チョット思っていました」

──まぁ、あの時も伝えさせていただきましたが、人様の恋愛に口は挟めないです。ただし、自分の娘が43歳の男を連れてきたら拒否反応は間違いない。同時に拒否反応でなくても色々と言われることだと思います。そこをケージの中で公表するのは、ケジメだったのですか。

「違います。ただ単に僕がやりたかったから、やっただけです。皆、分かっていないですよ。僕が壊れている人間だって。僕はただ単にやりたいことをやっただけです。もちろん、メインイベントで勝つということが、今後の格闘技人生で何度やれるか分からないというのもあります。

年齢差のことは、言われてみればそういうことか──と(笑)。色々なことは考えるのに、そういうところは抜けていることがありまして。意外とそれなりにニュースになって、『なるほど、こんなに突っ込みどころがあったのか』と。『教え子に手を出して』とか『相手は学生だ』とか、色々ありましたね」

──年の差云々もありますが、大々的に公表したことは……前回のこともあり、その後の精神的ダメージがあった日々を想うと、老婆心ですが心配にはなりました。

「あぁ、ありましたね。でも逆にそういう覚悟はあります。それは経験しているから。離れられるリスクは全然あるんじゃないですか。そういう経験もしているけど、それはもうしょうがないですよ。経験しているから、どうなるもんじゃない」

──この発表は現役生活、そして実生活で頑張れる要因になるのでしょうか。

「それは勿論、言わずもがなです」

──私は家内に依存している方なので、子供ができるまでこの人のために頑張ろうとかなかった人間なので。その辺りのことが分からなくて。それで張りが生まれるのであれば……。

「張りを生むためにやったわけじゃないですけど……、ただやりたいからやっただけです。プロポーズは」

──MMAファイターとして強くなれる、ポジティブな要素になりましたか。

「あれがどうこうじゃないですけど、彼女のお陰でやれているのは確実なので。恥ずかしながら43歳の北岡悟は19歳の奥さんがあっての北岡悟なので。それが今の北岡悟で。だから、それを隠す気がないからこその発表だったかもしれません。あくまでもジムのなかではジム生だけど、皆が思っているよりは自然なカップルだと思います。

強くなれる……活力ですかね。今の自分のやりくりには必要な存在です」

──押忍。ありがとうございました。

■視聴方法(予定)
11月11日(土)
午後5時40分~DEEP チャンネル-YouTube、U-NEXT、サムライTV

■ DEEP116対戦カード

<バンタム級/5分3R>
元谷友貴(日本)
CORO(韓国)

<ライト級/5分3R>
北岡悟(日本)
泉武志(韓国)

<バンタム級/5分2R>
窪田泰斗(日本)
雅駿介(韓国)

<女子ミクロ級/5分2R>
しなしさとこ(日本)
ちびさい KYOKA(韓国)

<バンタム級/5分2R>
力也(日本)
谷岡祐樹(日本)

<バンタム級/5分2R>
橋本ユウタ(日本)
鹿志村仁之助(韓国)

<メガトン級/5分3R>
誠悟(日本)
ヨコヤ・マクレガー(韓国)

<ライト級/5分2R>
佐々木大(日本)
太田将吾(日本)

<バンタム級/5分2R>
秋元強真(日本)
田口貴親(日本)

<アマチュア68キロ契約/3分2R>
菅涼星(日本)
小柴亮太(日本

<アマチュア・フェザー級/3分2R>
鈴木大晟(日本)
横内おにぎり君(日本)

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【DEEP116】雅駿介戦へ、山梨に戻って三連勝=窪田泰斗「韓国に流出したベルトを僕たちが取り返さないと」

【写真】溢れんばかりのDEEP愛を持つ窪田(C)TAKUMI NAKAMURA

11日(土)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP116 IMPACTにて、雅駿介と対戦する窪田泰斗。
Text by Takumi Nakamura

2019年12月の試合を最後に活動の拠点を東京から山梨に移し、2022年12月の復帰後は3連勝と勢いに乗っている。パーソナルトレーナーの経験を活かし「いかにスパーリング以外でMMAを強くするのか?」を考えて練習メニューを整備したことが試合結果につながっている。そしてDEEP愛を熱く語る窪田はBLACK COMBATに流出したバンタム級王座奪還を誓った。


――DEEP116 IMPACTでの雅駿介戦まで一週間となりました。試合に向けた仕上がりはいかがですか。

「練習もしっかりできて、体重も順調に落ちているので、あとはインフルエンザや体調不良に気をつけて準備したいと思います」

――DEEP114での力也戦はアームロックで勝利し、約5年ぶりの一本勝ちでしたね。

「思いっきりいけたことが良かったです。いつも上手く戦おうというか、負けないように戦おうとしていたんですけど、前回は自分から勝ちに行くことが出来た試合でした。今回も前回と同じ5分2Rなので、アグレッシブに行って、見ている人にも伝わる試合をしたいと思います」

――力也戦の前のSNSでは「狂気じみた練習が必要」とコメントしていましたが、その真意を聞かせてもらえますか。

「いつも試合が終わったときに思うのが、ケージに入ったら普通のメンタルではダメなんだなと。確かに結果は出ているんですけど、もっと上を目指すためには、普通の試合をしてちゃいけない。それを実践するには他の選手がやらないような強度の練習だったり、他の選手がやらないような練習をしなければいけないと思って、ああいった投稿をしました」

――そのために具体的にはどのような練習をしているのですか。

「常に本気を出すという意味で、バイク系のトレーニングを週3~4回やるようになりました。全力でバイクを漕いで、メニューが一通り終わったら立てなくなるような練習ですね。単純に心肺機能も向上しますし、何よりもメンタルが鍛えられます。僕はそのメンタルが試合では大事だと思うので、前回に続いて今回もこういったトレーニングは多めに取り入れています」

――窪田選手の他の投稿を見てもトレーニングに関するものが多く、かなりトレーニングや練習メニューへの意識の高さを感じます。

「僕自身、普段はパーソナルトレーナーの仕事をしているので、トップ選手たちがどんな練習をしているのか、一週間どんなルーティンでやっているのか、インタビューを読んでどんなメンタルで練習に取り組んでいるのか。そういったことを調べるのが好きなんですね。僕自身、まだトップ選手とは言えないと思うので、実際にトップ選手たちがやっていることを参考にしながら、自分がやるべきことを考えています」

――MMAはまだ練習メニューが確立されていない部分もあると思いますが、窪田選手はどのようなことを意識して練習しているのですか。

「月から土まで基本的に1日2部練で、疲労の度合いで1部練にしています。今僕が意識しているのは『追い込む』ことと『怪我をしない』ことなんです」

――一件その二つを両立させるのは矛盾しているようにも見えますが、どうバランスを取っているのですか。

「僕も格闘技歴が長くなってきて、いかにスパーリング以外でMMAを強くするかを考えているんです。それが先ほどのバイクトレーニングだったり、走り込みだったり、サンドバックやミットだったり、スパーリングやるにしてもシチュエーションスパーだったり…。昔はスパーリングを5分10~12R回して出来るだけ参加するとか、そういった練習もしていましたが、今はスパーリングの本数を絞って、それ以外のことに時間を当てるようにしています。似たような練習ではあるんですけど、おそらく他の選手がやらないようなことをやっています」

――窪田選手は2019年12月から2022年12月まで約3年間のブランクがありますが、何が理由だったのですか。

「当時はトレーナーの仕事が忙しくて、最低限の練習はしているけど、試合のための練習ができていない状況だったんですね。それでいつか仕事が落ち着いたら試合に出ようと思っていて、約3年ほど試合間隔が空きました」

――現在は山梨に活動の拠点を移しているんですよね?

「はい。もともと山梨で格闘技を始めて、18歳まで山梨にいました。それから上京して東京で格闘技をやっていて、山梨時代にお世話になった人が山梨にジム=フォーランバスを出すことになったので、今は山梨に戻ってフォーランバスでトレーナーをやりながら練習をしています」

――山梨に戻ってから3連勝していますが、その要因はなんでしょうか。

「格闘技に向き合える時間が増えて、単純に練習量が増えましたね。東京に比べてスパーリングパートナーは少ないですが、自分のやりたいことをコツコツやれるので、それが僕には合っているのかなと思います」

――練習環境をガラリと変えて、試合への不安はなかったですか。

「山梨に戻って半年ほど経っての試合だったので、逆に『これだったらしっかり勝っていける』という自信はありました」

――今大会で対戦相手の雅選手にはどんな印象を持っていますか。

「ムエタイのチャンピオンからMMAに転向した選手ですが、僕は組み技やグラップリングも得意なんじゃないかなと思いました。自分の強い部分で戦うのではなく、相手の弱いところを見つけて戦うことが出来る選手だと思います。MMAファイターとしてバランスがいいですよね」

――その雅選手相手にどのような試合をしたいですか。

「雅選手の対策もしていますが、自分の得意なところで相手を倒そうと思っていて、相手は打撃出身の選手ですが、パンチ、蹴り、ヒジ、ヒザで倒したいです」

――あえてそこは打撃で勝ちたい、と。

「同じ日にバンタム級の試合が多いので、見ている人にとって分かりやすい試合をしたいんですよね。ここから上を目指すうえで、ムエタイチャンピオンになって寝技で勝ってもアピールにならないというか。僕は強い選手の強いところを上回って勝つことを目標にしているので、今回は僕の打撃を見て欲しいです」

――この試合をクリアすれば復帰後4連勝となります。今の窪田選手にとっての目標は何ですか。

「僕はDEEPが本当に好きで、DEEPで戦えていることを誇りに思っているので、DEEPのチャンピオンになりたいです」

――今のコメントも含めて、窪田選手はすごくDEEP愛を持っていますよね。

「人として社長、佐伯(繁)さんが好きなんですよ。佐伯さんは本当に格闘技が好きだし、そんな人が代表を務めている団体で戦っていることがうれしいです。あとはDEEP出身の選手は単純に強いじゃないですか。僕はDEEP=強い団体だと思っているから、そこで戦っていることが誇らしいです」

――そんな窪田選手にとってDEEP115のDEEP vs BLACK COMBATの対抗戦でDEEP勢が敗れたことをどう捉えていますか。

「せつないですね。韓国に流出したベルトを僕たちが取り返さないといけないと思います」

――特に窪田選手と同じバンタム級で石司晃一選手にTKO勝利したユ・スヨン選手はかなりレベルが高い選手でした。

「僕は石司選手と何度か練習したことがあって、石司選手の強さを知っていて。その石司選手に何もさせずに勝ったので、スヨン選手はかなり強いと思います。スヨン選手に勝つことは難しいと思いますが、僕がDEEPを代表して彼と戦って、日本にベルトを獲り返すことができたら最高ですね」

――同じ大会には元DEEP王者で、RIZINでも活躍する元谷友貴選手もDEEPに凱旋します。

「すごくうれしいですね。ずっと昔から知っている選手ですし、RIZINを主戦場に戦っている選手がDEEPに凱旋してくれて、そういうのも含めて…ますますDEEPが好きになります(笑)。元谷選手は元DEEP王者ですし、DEEP愛がある選手だと思うので、元谷選手も戦いたい相手の一人です」

――それでは最後にファンのみなさんへのメッセージをいただけますか。

「気持ちが見える分かりやすい試合をするので応援よろしくお願いします」

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【DEEP115】大原樹理、イ・ソンハとのWタイトル戦は「DEEP×BCの対抗戦以上の試合になった」

【写真】様々なテーマが見える今回の一戦、大原はWタイトルマッチになったことに意味を見出している(C)TAKUMI NAKAMURA

18日(月・祝)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP115で行われる、DEEPと韓国BLACK COMBATの対抗戦。DEEP & Black Combatライト級選手権試合でイ・ソンハと大原樹理が対戦する。
Text by Takumi Nakamura

2月に韓国で行われた対抗戦第1弾に続いての出陣となる大原。計量後に話を訊くと、対抗戦以上にこの試合がダブルタイトルマッチになったことへ強い想いを抱いていることが分かった。


――計量直後にも関わらず、インタビューを受けていただき、ありがとうございます。今の率直な心境から聞かせてください。

「いつも通りですね。減量自体はそんなになくて、ほぼナチュラルなので。対戦相手がある程度雰囲気がある印象だったなと思います」

――対戦相手のソンハ選手の映像は事前に見ていると思いますが、どんなファイターだと感じていますか。

「これもいつも通りなんですけど、スタンド勝負・打撃勝負をやらせてくれれば、絶対勝てると思っています。それは今回だろうが誰が相手でもそう思っていて。逆にプロで俺より寝技が弱い選手はいたら連れて来いよと思っているので(苦笑)、いつも通り、いかにスタンドの時間を長くして戦うかだと思います」

――Black Combatとの対抗戦は2月のBlack Combat韓国大会に続いて2度目となります。前回はアウェーに乗り込む形ですが、会場の雰囲気はいかがでしたか。

「僕もどアウェーになると思って身構えていたんですけど、全然そんなことはなくて。対抗戦だとか僕らが日本人だとかは関係なく、僕らが勝てば声援や歓声を送ってくれました。もっとブーイングされると思っていたので、Black Combatの印象が変わりましたね」

――純粋にファイトやパフォーマンスを評価してくれると。

「はい。リスペクトを持って接してもらいました」

――とは言え前回の対抗戦で勝利している大原選手が相手となれば、ソンハ選手も気合いが入っているでしょうし、Black Combatからも発破をかけられていると思います。

「今回の試合は対抗戦でありながら、僕にとってはDEEPの防衛戦でもあるので、対抗戦というよりもタイトルマッチという意識を持ってやってきましたね。相手からBlack Combatのベルトをはぎとる以外のことは考えていません」

――ダブルタイトルマッチは異例のことですが、最初にその話を聞いたときはどう思いましたか。

「色々あって最終的にこの形に落ち着いたんですけど、僕は新しいベルトが欲しかったので、やりますよという感じですね」

――なぜそこまでBlack Combatのベルトが欲しいという思いがあるのでしょうか。

「DEEPのチャンピオンとして試合をさせてもらっていて、ベルトというものへの執着心があります。あとはこれからRIZINのような大舞台に出ていくためには、ベルト一本では足りないのかなと。どの団体であってもベルトを2本持っていたら、周りの見方も変わると思うんです。実力を上げて勝つことは当然なんですけど、肩書を増やすことで自分の存在をアピールしたいという思いがあります」

――ダブルタイトルマッチになったことで、対抗戦を超えた意味のある試合になった、と。

「僕はある意味、対抗戦以上の試合になったと思います。対抗戦は他の6選手に任せるので、僕はソンハ選手からBlack Combatのベルトをはぎとるだけ。それができれば結果的にDEEPに勝利をもたらすことになるので、僕はそこに全力を注ぎます」

■視聴方法(予定)
9月18日(日)
午後5時40分~DEEP チャンネル-YouTube、U-NEXT、サムライTV

■ DEEP115計量結果

<ヘビー級/5分3R>
酒井リョウ:108.40キロ
ヤン・へジュン:108.1キロ

<DEEP & Black Combatライト級選手権試合/5分3R>
大原樹理:70.1キロ
イ・ソンハ:70.15キロ

<DEEP & Black Combatバンタム級選手権試合/5分3R>
石司晃一:61.05キロ
ユ・スヨン:61.10キロ

<DEEP JEWELS & Black Combat女子級アトム級選手権試合/5分3R>
大島沙緒里:47.45キロ
パク・シユン:46.95キロ

<ミドル級/5分3R>
鈴木槙吾:83.8キロ
チェ・ジュンソ:84.0キロ

<フェザー級/5分3R>
青井人:65.8キロ
シン・スンミン:65.90キロ

<フライ級/5分3R>
駒杵嵩大:57.1キロ
キム・ソンウン:57.15キロ

<バンタム級/5分2R>
力也:61.55キロ
木下尚祐:61.6キロ

<フライ級/5分2R>
杉山廣平:57.0キロ
KENTA:57.05キロ

<ライト級/5分2R>
涌井忍:70.7キロ
倉本大悟:70.7キロ

<フライ級/5分2R>
マサト・ナカムラ:57.1キロ
亀田一鶴:57.2キロ

<アマ68キロ契約/3分2R>
安井飛馬:67.9キロ
菅涼星:67.60キロ

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