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【ONE FF54】パンチ&蹴りからのTDにラグがないザキロフが、本田良介を削ってパンチでTKO

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
サンザール・ザキロフ(ウズベキスタン)
Def.2R3分38秒by TKO
本田良介(日本)

サウスポーの本田に対し、スイッチしたザキロフがすぐにオーソに戻して右ミドルを蹴る。距離が近づきクリンチの攻防になると、ザキロフのヒザが本田の急所を直撃。しゃがみこんだ本田にインターバルが与えられる。再開後、ザキロフは右ハイを空振り。本田は左ストレートを伸ばして、左インローを蹴る。構えを変えて前に出るザキロフが左から右ハイを狙う。フックに組んだ本田はヒザ蹴りも、ダブルレッグで尻もちをつかされる。ギロチンに取った本田はがぶってヒザを頭部に入れるが、ザキロフが立ち上がってダブルレッグを決める。スタンドに戻った本田に対し、右を当ててダブルレッグで本田を持ち上げたザキロフがスラムでトップを取ると、バックへ。

本田は立って離れるが、パンチに続く右ミドルを蹴られ、続くハイはかろうじてガードする。ザキロフの組みに右ヒザを見せた本田だが、組まれてコーナーに押し込まれる。左エルボーを入れ、右を打ち込んだザキロフがテイクダウンを決め、ハーフから殴る。本田はクローズドに戻し、レッスルアップ&シングルレッグへ。ザキロフがギロチン、リバーサルでトップへ。スクランブルの本田は背中を譲り、RNCを狙われる。即座に胸を合わせて離れた本田だが、パンチと蹴り──そしてテイクダウンのコンビにリードを許した。

2R、ザキロフはオーソで右カーフ、続いてミドルから即ダブルレッグへ。倒された本田はクローズドガードを取り、スクランブルで背中を取られることなく離れる。ザキロフは飛びあがるようにスピニングバックキックを見せ、ワンツーを入れて組みつく。本田はコーナーを背負い、シングルにギロチンを合わせると、間合いができたところでアームドラッグを見せてワンツーを打つ。

綺麗にパンチを入れた本田だったが、ザキロフが直後にダブルレックから腰を抱えてテイクダウンに成功する。ハーフから立ち上がった本田に対し、ザキロフはパンチ&蹴りで距離を詰めてから首相撲、ヒザをアゴに突き上げる。腰から崩れた本田は、ガードから潜ってスクランブル──スタンドに戻ったが、ヒザ蹴りやロングのパンチを受け、右フックを被弾したところでレフェリーが試合をストップした。

「なぜだ?」という表情を浮かべた本田だが、軸が乱れており──やり切れてはいないものの致し方ないストップといえる。それにしてもザキロフ、パンチばかりか蹴りからのテイクダウンのラグの無さが凄まじく、この20歳のファイターは本戦級の強さを持っているだろう。


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【ONE FF54】11勝0敗のウズベク人ファイターと対戦、本田良介「判断能力と対応力がついてきた」

【写真】帰る場所のある人間は、それだけで強いです(C)MMAPLANET

8日(金・現地時間)、これから1時間半後にタイはバンコクのルンピニー・スタジアムで開催されるONE Friday Fights54で本田良介がサンザール・ザキロフと対戦する。
Text by Manabu Takashima

12月のONE FFデビュー戦に続き、2度目のルンピニー登場となる本田。実はこの間にRIZIN佐賀大会出場という話も聞かれていたが、契約の関係で実現しなかった。ここで落胆しないのが、プーケット在住──悟りのように、強くなることに人生を振り切った本田の強さだ。キャリア11勝0敗の中央アジアの新鋭との対戦について語る言葉から、本田のThe Way of MMA Lifeが感じられる。


――明日の試合に向けて、無事計量を終えたということですが対戦相手のザキロフもOKだったのでしょうか。

「多分大丈夫だと思います。相手の計量結果を見たわけではないですけど」

──そうなのですか。その場で確認とかはされないのですね。

「そうですね。まずフェイスオフがあって、それからハイドレーションと体重測定で。計量が終わったら、それぞれタクシーでホテルに戻るような感じでした」

──フェイスオフが計量前にあるということですね。

「ハイ。僕は言われたことをやるだけですね。まぁ、フェイスオフは計量が終わってからやれば良いのにとは思いますけど(笑)」

──そんななか2度目のルンピニーですが……どうしても、聞いておきたいことがあります。

「えっ、なんですか」

──ズバリRIZIN LANDMARK08、佐賀大会に本田選手はオファーを受けたけどマッチング期間で出場できなかったと。

「あぁ、そのことですか。アハハハハ」

──他の選手なら話題にできないですが、本田選手は常々「人生は思い通りにならない」と言い続けてきた。なので引きずることなく、気持ちも頭も切り替えることができていると思ったので。

「全くその通りです(笑)。なるようにしか、ならない。戦いたい大会で試合ができなかったからって、練習をしないということじゃないですからね。色々なタイミングや状況、それこそ契約なんて絶対で──できないことと、自分がやるべきことは別モノなんで。割り切っているというより、そういう時だからこそ練習をして気持ちもスッキリしていくタイプなので。

もちろん、九州の大会だし地元の皆の前で戦いたいというのはありました。応援してくれる人たちにも『日本で戦うところが見たい』と言ってもらって。同時に、『自分が海外でやっていくと決めたんだから、自分のやりたいようにやれば良い』と言ってくれる人もいました。それこそ僕は今、タイガームエタイにいてタイで戦えることが強味なので」

──九州で試合をして、また試合間隔があいてしまってもしょうがない?

「ハイ。こっちにいる間に、なるべく試合をしたいです。実際12月にして、3月にできる。当然、勝っていることが前提だとは思いますが。RIZINという誰もが知っている団体からオファーを貰えたことだけでも、僕にとってはステップアップなので」

──素晴らしいポジティブン・シンキングですね。そこで迎えるザキロフですが、キャリア11勝0敗のウズベキスタン人ファイター。いやぁ、痺れます。ここで、そういうファイターと戦うという事実に。

「むしろ、そういう人と戦いたいので。若くて、強いという特典つきの人と。アハハハハ。ただし、どんな戦績を持っていても僕と戦うのは初めてなわけで。それは僕も、そうだし。レコードとかはあってないモノだと思っています。余計なことは考えない。

色んな国があって、その国にはその国のMMAのレベルがというものがある。僕の戦績(※12勝3敗1分)を見て、『それは日本での試合だろう?』って思う人がいるかもしれないですし。僕はこうやって海外にいて、相手のレコードを見ても戦ってきた場所が違って、レベルも違うから、そんなに気にせずに……やる」

──動き的にはどうですか? あの長いリーチを生かして、組んでバックを取るというのは嫌な動きに感じました。

「アタックの回数ですよね。アタックの回数が多い。でも、それが今のMMAで。どれだけアタックができて、どれだけ守備に回らないか。それが前提にある15分間を戦うのが、MMAです」

──なるほど。

「ちょっと前まで、そういうことも考えられなかったです。出し切っていくなかでつまるところにつまれば極まるし、終わる。そうじゃなかったら判定で勝つために、アタックしないといけない。15分間でやり切ることが明確になったと思います」

──その意見を聞くと、ザキロフは3Rに疲れる風にも見えます。

「ハイ! 結局はリングで向かい合った時に現地調達された情報……疲れ具合とかですね。そこで判断をしないと。その時の判断能力と対応力がついてきたので、僕としてはストレスなくどんどん動けるようになってきました」

──テイクダウンを切って戦う。組ませずに戦う。どちらが理想ですか。

「入らせないで戦うことも学んできて。日本にいる時は組んでくる相手があまりいなかったから、来てほしいという想いがありました。でも、まぁ、わかんないや(笑)。何でも来いやって。全部したいから楽しみで!!

僕自身の動きは決まっている……そして、微妙に変えることができる。その調整は、色々な材料がないとできなくて。その材料を練習で増やしてきたつもりです」

──そこを瞬時にして、試合で繰り出せる?

「その自信はあります。距離設定とかはあっても、その距離設定も距離を取りたいわけでも組みを切りたいわけでもなくて。自分が何でもできる、距離にいるっていうことなんです。いや、ちゃんと話せていますか?」

──もちろんです。逆に分かりやすいです。テイクダウンを切るのは防御で。パンチをかわすのも。でも、その防御する精神構造の根底が攻撃的であること。そうでないと、自分の攻めが死んでしまうように思うようになりました。

「そうだと思います。リズムがあって、上手くいっている時はリズムに乗って動くことができる。でも、上手く行っていない時もそれが必要で。仕掛けて来られたことに対して、上手く対処するために自分のリズムを創る。オフェンスもオフェンスで、自分でリズムを創る。そういうことですよね」

──リズム、そうですね。考えていたことが、より明確になった気がします。いやぁ、楽しみです。本田選手が日本で戦っていた時と比較して、戦いの幅が広がって強くなっているところを拝見するのが。

「ありがとうございます。そうなるために来て、そうなれているので。リラックスしているというか、フラットにやっていくつもりです(笑)」

──最近、ロータス世田谷勢のMMA用語で自分の得意な形に持っていくと、オアシスという言葉を使うそうなんです。もうタイガームエタイにいること自体が、ロータス用語を使うと本田選手にとってオアシスなのですね。

「アハハハハ。だってロータス用語っていうか、オアシスはオアシスじゃないですか(笑)」

──ハハハハ、確かに。オアシスをエンジョイする本田選手のファイト、楽しみにしています。

「ありがとうございます。どこのジム名を所属先として名乗って良いのか、分からなかった僕の格闘技生活で、タイガームエタイという居場所が本当にできたと思っています」

■放送予定
3月8日(金・日本時間)
午後9時15分~U-NEXT

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